説明

モニタリング装置及びモニタリング装置の制御方法

【課題】被介護者に起こる異常の種類に応じた第1の通知以降についても、通知先、通知内容を切り替えることができるようにする。
【解決手段】ネットワークを介して複数の通信端末装置と接続可能なモニタリング装置であって、撮像手段と、異常を検知する検知手段と、前記複数の通信端末装置から情報を受信する受信手段と、前記検知手段によって異常が検知された場合、前記送信制御ファイルに基づき通信端末装置毎に生成した第1の送信情報を前記送信制御ファイルに記述された複数の通信端末装置に送信し、前記第1の送信情報を送信した前記複数の通信端末装置の1つから前記受信手段によって情報が受信された場合、前記送信制御ファイルに基づき生成した第2の送信情報を前記送信制御ファイルに記述された通信端末装置に送信する送信手段とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はモニタリング装置及びモニタリング装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被介護者側に設置された脈拍測定装置などによって異常値が検知された場合、異常値と標準時の値から危険度を算出し、危険度に応じて通知先、通知内容を決定し、第1通知先に通知する遠隔介護システムがあった(例えば、「特許文献1」参照)。また、画像等のデータを回覧版形式で複数の通信端末装置に送信する通知方法があった(例えば、「特許文献2」参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−102180号公報
【特許文献2】特開平9−8801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、被介護者に異常が起きた場合、医師や被介護者の家族が状況を早く正確に把握できるよう、異常の種類に応じて通知先、通知内容を自動的に切り替え、第2通知先以降も適切な相手に適切な内容を通知できることが望ましい。また、被介護者の家族が複数人いた場合、家族の一人が医師に遠隔診断を依頼した場合、他の家族にも遠隔診断依頼済みであることを自動的に通知されることが望ましい。
【0005】
また、遠隔診断の開始、終了が自動的に通知されれば、家族全員が情報を共有することができ、家族、医師間において情報の重複による手間やトラブルを回避できる。特許文献1には、第1通知先のみについて示されているが、第2通知先以降の通知については示されていない。また、特許文献2には、ある通知元から、複数の通知先への異なる通知内容の通知については示されていない。
遠隔診断以外のモニタリングにおいても同様の課題がある。
本発明は前述の問題点に鑑み、第2通知先以降についても、通知先、通知内容を切り替えることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のモニタリング装置は、ネットワークを介して複数の通信端末装置と接続可能なモニタリング装置であって、ネットワークを介して複数の通信端末装置と接続可能なモニタリング装置であって、撮像手段と、異常を検知する検知手段と、前記複数の通信端末装置から情報を受信する受信手段と、前記検知手段によって異常が検知された場合、前記送信制御ファイルに基づき通信端末装置毎に生成した第1の送信情報を前記送信制御ファイルに記述された複数の通信端末装置に送信し、前記第1の送信情報を送信した前記複数の通信端末装置の1つから前記受信手段によって情報が受信された場合、前記送信制御ファイルに基づき生成した第2の送信情報を前記送信制御ファイルに記述された通信端末装置に送信する送信手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、異常が起きた場合、第2通知先以降においても、通知先、通知内容を切り替えることが可能となる。また、通知先の間において重複なく情報交換を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】遠隔システムの概略構成の一例を示すブロック図である。
【図2】遠隔システムに係る物理的構成の一例を示す模式図である。
【図3】被介護者、被介護者の家族、医師の連携手順を示す図である。
【図4】異常検知部と送信制御部の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】送信制御ファイルの記述例を説明する図である。
【図6】医師端末、被介護者の家族端末の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】医師端末と家族端末のGUIの一例を示す模式図である。
【図8】被介護者、被介護者の家族、医師の連携手順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明における実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態は、本発明の実現手段の一例であり、その趣旨を逸脱しない範囲で下記の実施形態を修正又は変形したものにも適用することができる。
【0010】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係る遠隔診断システムの概略構成の一例を示す模式図である。
図1に示すように、本実施形態の遠隔診断システムは、本実施形態におけるモニタリング装置である被介護者端末11と、医師端末21と、被介護者の家族端末31と、ネットワーク41を有している。そして、被介護者端末11、医師端末21、被介護者の家族端末31は、複数の通信端末装置と接続可能であり、ネットワーク41を介して相互に通信可能に接続されている。医師端末21と家族端末31は、一端末のみと限らず、複数端末で構成することも可能である。
【0011】
被介護者端末11は、制御部111、記憶部112、GUI(Graphical User Interface)部113、異常検知部114、撮像装置115、測定装置116を備えている。また、送信制御部117、接続制御部118、撮像装置制御部119、通信部120、RAM121及びROM122と、これら各要素を接続するためのバス123を備えている。
【0012】
記憶部112は、測定装置116から出力されたバイタルデータ112a、送信制御ファイル112b、撮像装置115で撮像された画像データ112cを記憶する。本実施形態においては、撮像装置115は被介護者である人物を撮像して画像データを生成する。GUI部113は、被介護者端末11用のアプリケーションプログラムを被介護者が操作する画面である。異常検知部114は、バイタルデータ112aが正常であるか異常であるかを判別し、異常であると判別すると、送信制御部117に通知する。
【0013】
撮像装置制御部119は、撮像装置115を制御し、異常検知部114が被介護者の異常検知すると、被介護者を撮像する。また、撮像装置115は、パン、チルト駆動、ズーム機構を備えている。測定装置116は、被介護者が被介護者の健康状態を測定するための装置であり、脈拍や血圧等を測定する装置である。
【0014】
送信制御部117は、接続制御部118の接続、切断を行い、接続時に送信制御ファイル112bに記述された内容に従って通知先に通知する。例えば、異常検知部114による検知結果と、送信制御ファイル112bと、接続制御部118からの接続情報とに基づき、通信端末装置毎に異なる送信情報を生成する。すなわち、送信制御部117は、異常が検知された場合、送信制御ファイル112bに基づき送信情報(第1の送信情報)を通信端末装置毎に生成する。そして、生成した送信情報を送信制御ファイル112bに記述された複数の通信端末装置に送信する。また、送信情報を送信した複数の通信端末装置の1つから情報が受信された場合、送信制御ファイルに基づき送信情報(第2の送信情報)を生成する。そして、生成した送信情報を送信制御ファイル112bに記述された通信端末装置に送信する。そして、異常検知部114によって異常が検知されると、送信制御ファイル112bの内容に従って、被介護者の家族や医師等に異常を知らせる。112bには、異常検知部114が検知する異常の種類と、異常の種類に応じた、通知先、通知内容、通知順序と、受信状況に応じた、送信先切替情報とが定義されている。そして、異常検知部114が検知した異常が送信制御ファイル112bに定義されていた場合、送信制御ファイル112bから異常の通知に関する通知先、通知内容、通知順序を抽出し、抽出した内容に従って通知先、通知内容、通知順序を切り替える通知処理を行う。
【0015】
接続制御部118は、ネットワーク41を介して接続される複数の通信端末装置間の接続を送信制御ファイル112bに基づいて管理する。本実施形態においては、被介護者の家族端末31や医師端末21、被介護者端末11間において、遠隔からの接続要求に従い、接続、断続を行う。接続制御部118は、送信制御部117から送信情報を送信した複数の通信端末装置の1つから情報を受信する。相互に接続されると、端末間で撮像装置を用い、お互いの顔を見ながら遠隔診断を行うことが可能となる。通信部120は、被介護者端末11から出力されるデータ及び被介護者端末11に入力するデータに対してプロトコルの変換等を行い、ネットワーク41を経由して医師端末21及び被介護者の家族端末31とデータ通信を行う。
【0016】
その他、RAM121は、任意のアドレスを指定して読み書きすることが可能な半導体メモリであり、被介護者端末11用のアプリケーションプログラムがインストールされている。また、被介護者端末11における処理に必要なデータ等を一時的に記憶し、必要に応じてバス123に出力する。
【0017】
また、ROM122は、制御部111における処理に必要な制御用のプログラムを記憶している読み出し専用のメモリであり、所定のタイミングで必要なプログラムを読み出して、バス123に出力する。制御部111は、RAM121に記憶されているアプリケーションプログラムに基づいて自ら演算処理を行い、あるいは前述した各構成要素を制御し、被介護者端末11をモニタリング装置として機能させる。例えば、接続制御部118からの通信端末装置毎の受信情報に基づき、送信制御部117により生成された送信制御ファイルに記述された内容に従った送信情報を、接続制御部118により各通信端末装置に送信するよう制御する。
【0018】
医師端末21は、制御部211、GUI部212、撮像装置213、送信制御部214、接続制御部215、撮像装置制御部216、通信部217、RAM218及びROM219と、各要素を接続するためのバス220を備えている。
【0019】
GUI部212は、医師端末21用のアプリケーションプログラムを医師が操作する画面である。通信部217は、医師端末21から出力されるデータ及び医師端末21に入力するデータに対してプロトコルの変換等を行い、ネットワーク41を経由して被介護者端末11及び被介護者の家族端末31とデータ通信を行う。
【0020】
その他、RAM218は、任意のアドレスを指定して読み書きすることが可能な半導体メモリであり、医師端末21用のアプリケーションプログラムがインストールされている。また、医師端末21における処理に必要なデータ等を一時的に記憶し、必要に応じてバス220に出力する。
【0021】
また、ROM219は、制御部211における処理に必要な制御用のプログラムを記憶している読み出し専用のメモリであり、所定のタイミングで必要なプログラムを読み出して、バス220に出力する。制御部211は、RAM218に記憶されているアプリケーションプログラムに基づいて自ら演算処理を行い、あるいは前述した各構成要素を制御し、医師端末21を機能させる。
【0022】
被介護者の家族端末31は、制御部311、GUI部312、送信制御部313、接続制御部314、通信部315、RAM316及びROM317と、これら各要素を接続するためのバス318を備えている。GUI部312は、家族端末31用のアプリケーションプログラムを家族が操作する画面である。
【0023】
通信部315は、家族端末31から出力されるデータ及び家族端末31に入力するデータに対してプロトコルの変換等を行い、ネットワーク41を経由して被介護者端末11及び医師端末21とデータ通信を行う。その他、RAM316は、任意のアドレスを指定して読み書きすることが可能な半導体メモリであり、家族端末31用のアプリケーションプログラムがインストールされている。
【0024】
また、家族端末31における処理に必要なデータ等を一時的に記憶し、必要に応じてバス318に出力する。また、ROM317は、制御部311における処理に必要な制御用のプログラムを記憶している読み出し専用のメモリであり、所定のタイミングで必要なプログラムを読み出して、バス318に出力する。制御部311は、RAM316に記憶されているアプリケーションプログラムに基づいて自ら演算処理を行い、あるいは前述した各構成要素を制御し、家族端末31を機能させる。
【0025】
ネットワーク41は、本実施形態においては、TCP/IPネットワークを用いているものとする。このため、インターネットやLAN(Local Area Network)などいずれにおいても用いることが可能である。また、通信プロトコルはTCP/IPに依存することなく、IPX/ISXやApple Talk(登録商標)といった同様の機能を果たすプロトコルを用いてもよい。回線に関しても、これらのプロトコルを使用できるのであれば、有線及び無線などいかなる回線を用いてもよい。
【0026】
本実施形態では、各通信端末装置において、撮像装置と制御部、接続制御部、送信制御部を分離した構成としているが、これらを一体化した構成でもよい。また、送信制御ファイルを各端末に置く構成、サーバに置いて各端末から参照する構成でもよい。また、通知の記録を保存するために、データベース等を含む構成でもよい。
【0027】
図2に、本実施形態の物理的構成を表す模式図を示す。被介護者と、被介護者の家族である家族1、家族2、医師が連携するものとする。
【0028】
図3に、図2で示した模式図において、被介護者に異常が発生した時の、家族、医師の連携手順を示す。測定装置116が異常値を出力し、異常検知部114が被介護者の異常を検知すると(S301)、送信制御ファイル112bの記述に従って、被介護者端末に設置されている撮像装置が被介護者を撮像し、家族1、家族2、医師に通知する(S302)。通知の際、送信制御ファイル112bの記述に従って、家族1、家族2には画像データを、医師には画像データとバイタルデータを送信し、医師、家族1、家族2はそれぞれ通知を受信する(S311、S321、S331)。
【0029】
本実施形態における通知方法は、専用のアプリケーションプログラムによる通知とするが、E−Mail、FAXなどによる通知も可能である。本実施形態では、被介護者の家族は二人であり、二人に通知するものとする。医師が異常通知を受信すると、医師は被介護者端末11の撮像装置115に接続し、遠隔診断を開始する(S312、S303、S304)。医師は遠隔診断開始要求情報を送信し(S312)、被介護者端末はその情報を受信する(S303)。
【0030】
遠隔診断が開始されると、送信制御ファイル112bの記述に従って、家族1(家族端末31)、家族2(家族端末32)には、遠隔診断開始の旨が通知される(S313、S322、S332)。遠隔診断開始を通知された家族は、家族のうち誰かが確認すると、他の家族、医師に確認済みを通知する。本実施形態では、家族1が確認したとし、家族1は医師と家族2に通知、確認済みを通知する。(S323、S314、S333)。遠隔診断が終了すると(S315,S305)、家族1、家族2に遠隔診断終了の旨が通知される(S316、S324、S334)。
【0031】
本実施形態における、被介護者に異常が検知された時の被介護者端末11における異常検知部114の処理を、図4(a)のフローチャートを用いて説明する。図4(a)のフローチャートは、制御部111をCPUとその上で実行されるプログラムによって構成した場合の動作を表す。
【0032】
測定装置116から脈拍や血圧等のバイタルデータを受信すると(S41:Yes)、バイタルデータが正常であるか異常であるかを判別する(S42)。ここでの判別方法は、バイタルデータが予め設定しておいた異常パターンに適合するか否かで判別する。異常パターンとは、バイタルデータと、ある基準値の差から異常を判別する方法や、バイタルデータが、予め定めておいた閾値の範囲内であるか否かで判別する方法を列挙しておくものである。この判別の結果、異常であると判別すると、異常がどのパターンであったかを示す異常コードを送信制御部117に通知する(S43)。
【0033】
送信制御ファイル112bには、通知先、通知内容、異常パターン毎の処理ステップが記述される。図5に、送信制御ファイルの記述例を示す。グループ記述部51には、医師や家族等のグループを記述し、各々の氏名やメールアドレス等の連絡先を記述する。イベント記述部52には、通知の流れを記述する。通知の流れは、step idの番号順である。ステップ記述部53には、通知元、通知先、通知内容等を記述する。
【0034】
本実施形態における、被介護者に異常が検知された時の被介護者端末11の送信制御部117を、図4(b)のフローチャートを用いて説明する。図4(b)のフローチャートは、制御部111をCPUとその上で実行されるプログラムによって構成した場合の動作を表す。
【0035】
異常検知部114から異常の検知を受けたら(S401:Yes)、撮像装置115が被介護者を撮像し(S402)、撮像した画像を記憶部112に保存する(S403)。画像は、デジタルスチルカメラ用画像ファイルフォーマット規格(EXIF形式)で記録されるものとする。EXIF形式は画像データとともに撮影条件などの付帯情報を記録できる。
【0036】
EXIF規格においては、付帯情報として撮影条件以外にユーザ領域が設けられている。このユーザ領域は、ユーザまたは機器で独自定義の情報を記録することができる。次に、送信制御ファイル112bを解析する。まず、異常検知部114より受信した異常コードにマッチするイベント記述を取得し、イベント記述、グループ記述、をEXIFのユーザ領域1に記述する(S404)。
【0037】
次に、取得したイベント記述から第1のステップ記述を取得し、必要な通知先、件名、通知内容を取得する(S405)。取得した通知先、添付データ、件名、通知内容を設定し、送信処理を行う(S406)。S406の送信処理によって、医師には画像データとバイタルデータ、被介護者の家族には画像データといったように、通知先毎に添付データや通知内容を切り替えることができる。これまで記述した処理により、図3におけるS302の処理が実現される。
【0038】
次に、医師端末21、被介護者の家族端末31の処理を、図6のフローチャートを用いて説明する。
図6のフローチャートは、医師側の制御部211、家族側の制御部311を、それぞれのCPUとその上で実行されるプログラムによって構成した場合の動作を表す。これらのフローチャートを、図3で示した本実施形態の流れに従って説明する。また、送信制御ファイルは、図5で示したものとする。
【0039】
家族、医師が通知を受信したら(S61)、ユーザ領域1に次のステップが記述されているか否か、次のステップの送信元が自分であるか否かを判別する(S62)。ここで、次のステップは医師であるため、医師端末21が次のステップの情報を取得する(S63)。次に、接続制御部215によって、医師が被介護者端末11に接続が確立すると、次のステップの通知先、件名、通知内容を設定して家族端末31に通知する(S64)。
【0040】
本実施形態における、医師端末21に表示されるGUIの一例を、図7(a)を用いて説明する。
71には、異常が検知された時の被介護者の画像が表示される。72には、画像のユーザ領域1に記述されている情報から、次に通知する内容が抽出され、表示される。73には、異常を受信してから、遠隔診断開始、遠隔診断終了までの状態が表示される。74は、遠隔診断開始のボタンであり、ボタンが押されると、接続制御部314によって被介護者端末の撮像装置115に接続され、76に被介護者の映像が表示されて診断が開始する。77には、被介護者端末から受信したバイタルデータが表示される。75は遠隔診断終了ボタンであり、ボタンが押されると、被介護者端末との接続が切断され、診断が終了する。
【0041】
本実施形態における、被介護者の家族端末31に表示されるGUIの一例を、図7(b)を用いて説明する。
701には、異常が検知された時の被介護者の画像が表示される。702には、画像のユーザ領域1に記述されている情報から、次に通知する内容が抽出され、抽出された内容が画像に付与されて表示される。703は、診断確認を通知するボタンであり、702に表示されている通知先に通知する。
【0042】
<第2の実施形態>
本実施形態では、被介護者自らが体調不良を家族に通知する場合について説明する。本実施形態で述べる遠隔診断システムの構成は第1の実施形態で説明したものと同等である。
図8に、家族、医師の連携手順を示す。本実施形態における通知方法は、専用のアプリケーションプログラムによる通知とするが、押しボタンスイッチなどによる通知も可能である。本実施形態では、被介護者の家族は二人であり、二人に通知するものとする。
【0043】
被介護者が家族1、家族2に体調不良を通知すると(S81)、家族1が、遠隔診断が必要であると判断し、遠隔診断を依頼する(S82)。同時に、家族2に遠隔診断依頼済みである旨を通知する。次に、医師が被介護者の遠隔診断を開始すると(S83)、家族1、家族2には遠隔診断開始の旨が通知される(S84)。
【0044】
遠隔診断開始を通知された家族は、家族のうち誰かが確認すると、他の家族、医師に確認済みを通知する。本実施形態では、家族1が確認したとする(S85)。遠隔診断が終了すると(S86)、家族1、家族2に遠隔診断終了の旨が通知される(S87)。
【0045】
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(コンピュータプログラム)を、ネットワーク又は各種のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0046】
11 被介護者端末、21 医師端末、31 家族端末、41 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して複数の通信端末装置と接続可能なモニタリング装置であって、
撮像手段と、
異常を検知する検知手段と、
前記複数の通信端末装置から情報を受信する受信手段と、
前記検知手段によって異常が検知された場合、送信制御ファイルに基づき通信端末装置毎に生成した第1の送信情報を前記送信制御ファイルに記述された複数の通信端末装置に送信し、前記第1の送信情報を送信した前記複数の通信端末装置の1つから前記受信手段によって情報が受信された場合、前記送信制御ファイルに基づき生成した第2の送信情報を前記送信制御ファイルに記述された通信端末装置に送信する送信手段とを有することを特徴とするモニタリング装置。
【請求項2】
前記送信制御ファイルには、前記検知手段が検知する異常の種類と、異常の種類に応じた、通知先、通知内容、通知順序とが定義されていることを特徴とする請求項1に記載のモニタリング装置。
【請求項3】
前記送信手段は、前記検知手段が検知した異常が前記送信制御ファイルに定義されていた場合、前記送信制御ファイルから前記異常の通知に関する通知先、通知内容を抽出し、抽出した内容に従って生成した第1の送信情報を、前記送信制御ファイルに記述された通知先の通信端末装置に送信することを特徴とする請求項1に記載のモニタリング装置。
【請求項4】
前記送信手段は、前記送信制御ファイルに基づき、第1の送信情報を送信した通信端末装置の情報を含む前記第2の送信情報を送信することを特徴とする請求項1に記載のモニタリング装置。
【請求項5】
前記送信手段は、前記送信制御ファイルから、前記検知手段の検知した異常を通知する通知先、通知内容を抽出し、抽出した通知内容が前記撮像手段により撮影した画像に付与された前記第1の送信情報を、通知先の通信端末装置に送信することを特徴とする請求項1に記載のモニタリング装置。
【請求項6】
ネットワークを介して複数の通信端末装置と接続可能なモニタリング装置の制御方法であって、
撮像工程と、
異常を検知する検知工程と、
前記複数の通信端末装置から情報を受信する受信工程と、
前記検知工程において異常が検知された場合、送信制御ファイルに基づき通信端末装置毎に生成した第1の送信情報を前記送信制御ファイルに記述された複数の通信端末装置に送信し、前記第1の送信情報を送信した前記複数の通信端末装置の1つから前記受信工程において情報が受信された場合、前記送信制御ファイルに基づき生成した第2の送信情報を前記送信制御ファイルに記述された通信端末装置に送信する送信工程とを有することを特徴とするモニタリング装置の制御方法。
【請求項7】
前記送信制御ファイルには、前記検知工程が検知する異常の種類と、異常の種類に応じた、通知先、通知内容、通知順序とが定義されていることを特徴とする請求項6に記載のモニタリング装置の制御方法。
【請求項8】
前記送信工程は、前記検知工程において検知した異常が前記送信制御ファイルに定義されていた場合、前記送信制御ファイルから前記異常の通知に関する通知先、通知内容を抽出し、抽出した内容に従って生成した第1の送信情報を、前記送信制御ファイルに記述された通知先の通信端末装置に送信することを特徴とする請求項6に記載のモニタリング装置の制御方法。
【請求項9】
前記送信工程は、前記送信制御ファイルに基づき、第1の送信情報を送信した通信端末装置の情報を含む前記第2の送信情報を送信することを特徴とする請求項6に記載のモニタリング装置の制御方法。
【請求項10】
前記送信工程は、前記送信制御ファイルから、前記検知工程の検知した異常を通知する通知先、通知内容を抽出し、抽出した通知内容が前記撮像工程において撮影した画像に付与された前記第1の送信情報を、通知先の通信端末装置に送信することを特徴とする請求項6に記載のモニタリング装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−66632(P2011−66632A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−214721(P2009−214721)
【出願日】平成21年9月16日(2009.9.16)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】