説明

モーター、ロボットハンドおよびロボット

【課題】コイル端部ロスを生じない巻線構造によって、コアレスでありながら高トルクのモーターを提供する。
【解決手段】円柱形状の回転体と、前記回転体の中心軸方向に延設される回転軸と、前記回転軸を回転可能に支持する基体と、前記回転体を覆う円柱缶状のステーターと、を備え、前記回転体は、円柱底面部に円周方向にN極とS極とが交互に配置される第1磁石と、円柱側面部に円周方向にN極とS極とが交互に配置される第2磁石と、を有し、前記ステーターは、前記回転体の前記円柱底面部に対向する部位と、前記回転体の前記円柱側面部に対向する部位と、中央に空隙部と、を備える複数の空芯巻線を有するモーター。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モーター、ロボットハンドおよびロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、小型モーターとしては、コア付のブラシレスモーターが良く知られている。コア付モーターはトルク性能は高いものの、コギング等の課題もあり、用途が制限されるモーターであった。
【0003】
このコギングという課題を解決するために、コアレスのブラシレスモーターが提案された(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−236123号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述の特許文献1のコアレスモーターであっても、ローターを構成する磁石の磁束漏れ、空芯コイルの端部のロス、そしてローターの磁極境界におけるコイル位相差ロスが原因となって、従来からのコア付モーターと比較して出力(トルク)を大きくできないという課題が有った。
【0006】
そこで、コイル端部ロスを生じない巻線構造によって、コアレスでありながら高トルクのモーターを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、少なくとも上述の課題の一つを解決するように、下記の形態または適用例として実現され得る。
【0008】
〔適用例1〕本適用例によるモーターは、円柱形状の回転体と、前記回転体の中心軸方向に延設される回転軸と、前記回転軸を回転可能に支持する基体と、前記回転体を覆う円柱缶状のステーターと、を備え、前記回転体は、円柱底面部に円周方向にN極とS極とが交互に配置される第1磁石と、円柱側面部に円周方向にN極とS極とが交互に配置される第2磁石と、を有し、前記ステーターは、前記回転体の前記円柱底面部に対向する部位と、前記回転体の前記円柱側面部に対向する部位と、中央に空隙部と、を備える複数の空芯巻線を有することを特徴とする。
【0009】
上述の適用例によれば、回転体の円柱底面部に第1磁石を配置し、第1磁石に対向する配線を含む空芯巻線を備えることにより、コイル端部ロスを発生させない、高い効率と、高出力(トルク)を発生する、コアレスのモーターを得ることができる。
【0010】
〔適用例2〕上述の適用例において、前記回転体の回転軸中心を含む平面による断面で表される図形おいて、前記第1磁石および前記第2磁石の極性面に対応する部位の極性が同じであることを特徴とする。
【0011】
上述の適用例によれば、同極性の磁界中に、電流が同方向に流れる空芯巻線の回転体の円柱底面部に対応する配線と、円柱側面部に対応する配線と、が配置されるため、コイル端部ロスの無い高い効率と、高出力(トルク)を発生する、コアレスのモーターを得ることができる。
【0012】
〔適用例3〕本適用例のロボットハンドは、上述の適用例のモーターを備える。
【0013】
本適用例のロボットハンドは、小型のコアレスモーターを用いることで、汎用性が高く、複雑な電子機器の組み立て作業や検査等が可能なロボットに適用することができる。
【0014】
〔適用例4〕本適用例のロボットは、上述のロボットハンドを備える。
【0015】
本適用例のロボットによれば、汎用性が高く、複雑な電子機器の組み立て作業や検査等を可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】第1実施形態に係るモーターの、(a)は分解斜視図、(b)は概略組立断面図。
【図2】第1実施形態に係る回転体の、(a)は側面図、(b)は上平面図、(c)は下平面図、(d)は概略断面図、(e)は極性面の展開平面図。
【図3】第1実施形態に係る空芯巻線の配置を説明する、(a)はステーター断面を模式的に示す断面図、(b)は空芯巻線の展開配置図、(c)は空芯巻線のその他の配置の例を示す展開配置図。
【図4】第1実施形態に係る動作を説明する模式図。
【図5】従来技術のモーターにかかる空芯巻線の配置を示す模式図。
【図6】第2実施形態に係るロボットハンドを示す外観図。
【図7】第3実施形態に係るロボットを示す外観図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態を説明する。
【0018】
(第1実施形態)
図1は本実施形態に係るモーター100の、(a)は分解斜視図、(b)は模式的な組立断面図である。図1(a)および(b)に示すように、モーター100は、表面にN極とS極とを交互に配置した円柱状の回転体10と、回転体10の回転中心軸方向に延設された回転軸20と、を備える回転子30を有している。回転子30は、基板61,62に回転軸20を、例えばボールベアリング20aなどによって回転可能に支持させることにより、基板61,62の間において回転させることができる。
【0019】
また回転体10を覆うように、ステーター41,42が接合され、一体化されたステーター40が形成されている。ステーター41,42は、巻線枠41a,42aに空芯巻線50を複数備えている。またステーター41,42の接合方法は限定されないが、例えば接着、あるいは樹脂製の巻線枠41a,42aであれば溶着、などの方法により接合することができる。
【0020】
空芯巻線50は、絶縁性材料によって被覆された導線であり、例えば自己融着エナメル線を用いることで、容易に巻線を形成することができる。更に、巻線枠41a,42aに空芯巻線50を巻き付けることにより、空芯巻線50の形状を安定して維持することができる。
【0021】
基板61,62のどちらか、もしくは両方には、回転子30の回転角度位置を検出するセンサー71と、センサー71からの検出結果データを受けて、空芯巻線50へ流す電流の向きを切り替えるスイッチを含む制御回路72と、が備えられている。
【0022】
次に、各構成について説明する。図2は磁石を備える回転体10を示す、(a)正面図、(b)は上平面図、(c)は下平面図、(d)は(b)におけるA−C−A´部の断面図、(e)は回転体10の展開平面図である。
【0023】
図2(a)および(b)(c)に示すように、回転体10は円柱形状の基部12の円柱側面部に第2磁石としての磁石11aと、円柱底面部に第1磁石としての磁石11b,11cを固着し、回転体10の外表面にN極、S極の磁極が交互に配置されるように形成されている。図2(e)に示すように、磁石11aは回転体10の円柱側面側に、N極とS極とが交互に配置されるように固着され、磁石11bおよび磁石11cは円柱底面部に円周状に、N極とS極とが交互に配置されるように固着されている。本実施形態ではN極とS極が2極の4極の磁極を備える回転子を例示する。
【0024】
この磁石11aに対応するように、基部12の円柱底面部には円形の磁石11b,11cが固着され、その磁極は磁石11aの磁極と、磁石11aと接するように配置される部位の磁極が同じになるように配置される。すなわち図2(b)に示すように、図2(b)の図示左側のA−C断面部においては、断面形状に表わされる磁石11bの表面M1と、磁石11aの表面M2と、磁石11cの表面M3と、は同じ磁極性のN極が配置される。同様に、図2(b)の図示右側のC−A´断面部においては、断面形状に表わされる磁石11bの表面M4と、磁石11aの表面M5と、磁石11cの表面M6と、は同じ磁極性のS極が配置される。
【0025】
図3は、ステーター41または42に備える空芯巻線50の配置について説明する図であり、図3(a)はステーター41または42の断面を模式図的に示す断面図、(b)は(a)における空芯巻線50の円柱底面部に対応する部位をP方向に展開させ模式図的に示した展開平面図である。
【0026】
図3(a)に示すように、ステーター41,42は、巻線枠41a,42aの外周に複数の被覆線をコイル状に形成した空芯巻線50が断面方向で覆うように備えられている。この空芯巻線50は、図3(b)に示すようにほぼ6角形の外形状で形成され、巻線枠41a,42aの円周方向に所定の間隔で複数、配置されている。
【0027】
本例では、4極の回転体10の磁極に対して2相の空芯巻線50を配置する例であり、巻線枠41aまたは巻線枠42aの外周長さLに対して、空芯巻線50の6角形の幅Wは、
W≒L/(n/2)=L/2 (n:磁極数)
と、設定される。すなわち、回転体10における一つの磁極領域の幅に合致するようにWは決定される。そして、隣り合う空芯巻線50とは、空芯巻線50の空隙部51の中央に隣の空芯巻線50の巻線が配置される。
【0028】
図3(c)に示す展開図は、4極3相の場合の空芯巻線50の配置を例示するものであり、図3(b)と異なるのは、隣り合う空芯巻線50とは、空芯巻線50の幅Wの略1/3の位置に配置される点にある。空芯巻線50の配置は、上述の配置に限定されず、磁極数および空芯巻線相数によって適宜、決定される。
【0029】
図4は、ステーター40に備える空芯巻線50を、図2(e)において示した回転体10の磁極の展開図に対応させて説明する。また、図4では説明の便宜上、空芯巻線50の巻き数は2重巻として記載しているが、これに限定されず、巻線数は多くなるほどモーター100の出力を高めることは周知であり、要求される性能に応じて適宜、巻線数を決定すれば良い。
【0030】
図4に示すように、空芯巻線50は、回転体10の円柱底面の一方の面に配置された磁石11bに対向し、回転軸20の近傍より放射状に延伸される放射配線50aと、円柱側面部に配置された磁石11aに対向し、円柱側面に沿って回転軸方向に延伸される側面配線50bと、円柱底面の他の一方の面に配置された磁石11cに対向し、回転軸20の近傍に向けて放射状に延伸される放射配線50cと、を備え、各配線によって空隙部51が形成される。
【0031】
更に、接続線50hにより放射配線50cに繋がり、磁石11cに対向して回転軸20の近傍より放射配線50dと、放射配線50dに繋がり磁石11aに対向する側面配線50eと、磁石11bの対向する回転軸20の近傍に向かう放射配線50fへと繋がり、1巻分の空芯巻線50となる。放射配線50fから接続線50gを介して、2巻目の放射配線50aへつなぎ、上述の配線を繰り返し2巻目の空芯巻線50が形成される。
【0032】
また、空芯巻線50において、放射配線50a、側面配線50b、および放射配線50cが対向する磁極に対して、放射配線50d、側面配線50e、および放射配線50fは異なる磁極に対向するように配置されている。このように配置することにより、後述するが、空芯巻線50に電流を流すことで、放射配線50a、側面配線50b、および放射配線50cによって発生する回転体10への作用力と、放射配線50d、側面配線50e、および放射配線50fによって発生する回転体10への作用力と、を同じ方向とすることができる。
【0033】
上述の空芯巻線50の各配線を繰り返して所望の巻線数を備える空芯巻線50が形成されるが、本例では2重巻の空芯巻線50を例に動作を説明する。放射配線50aの回転軸20側の端部からは、基板61に備える制御回路72(図1参照)に有するスイッチSW1に繋がり、巻線の終端である放射配線50fの回転軸側の端部はスイッチSW2へ繋がっている。
【0034】
ここで、空芯巻線50に対して、スイッチSW1にはプラス(+)電位、スイッチSW2にはマイナス(−)電位が付加されると、空芯巻線50には、図示矢印方向に電流ILが流れる。この電流ILによって、フレミングの左手の法則に基づき、磁石11a,11b,11cのN極に対応する放射配線50a、側面配線50b、および放射配線50cには力fが発生し、磁石11a,11b,11cのS極に対応する放射配線50d、側面配線50e、および放射配線50fにも力fが発生する。この力fの反力として回転体10の表面にはFの力が生じ、回転体10はFの矢印方向に回転する。
【0035】
回転体10の回転によって、空芯巻線50の各配線が磁極境界に対向した位置に到達した時にスイッチSW1とスイッチSW2の電位を逆転させ、空芯巻線50が相対的に移動した位置の空芯巻線50´では、スイッチSW1にはマイナス(−)電位、スイッチSW2にはプラス(+)電位が付加される。従って、空芯巻線50´には矢印方向に電流IRが流れ、空芯巻線50´には力fが生じ、回転体10には力Fが生じ、回転体10はFの矢印方向に回転を続けることができる。
【0036】
上述のように、本実施形態において、回転体10の円柱底面部に磁石11b,11cを備え、空芯巻線50に放射配線50a,50c,50d,50fを備えることによって、従来の空芯巻線によるコイル端部におけるコイル位相差ロス(コイル端部ロス)の発生を減らし、効率の良い、出力(トルク)の大きいモーター100を得ることができる。
【0037】
本実施形態に係るモーター100と、図5に示す従来のモーターの空芯巻線90と磁石の関係を模式図的に表わした例と、の性能を比較するために、以後、有効コイル率、有効電流率、有効トルク率という用語を用いるが、はじめにこれらの用語の定義をしておく。
【0038】
有効コイル率とは、次のように定義する。すなわち、空芯巻線を形成するコイルには回転方向のトルクを発生する部分(有効コイル)と回転方向に関係しない無駄なトルクを発生する部分(無効コイル)があり、コイルの全長に対する有効コイルの割合を有効コイル率と定義する。またこの無効コイルによるロスをコイル端部ロスと呼ぶ。
【0039】
有効電流率とは、次のように定義する。図3及び図5に示した空芯巻線では、ほとんど幅を持たないように記述されているが、実際のコアレスモーターの巻線は幅を持っている。この巻線幅の間に磁極の境界がくると磁極境界の左右で逆向きのトルクが発生する。このため、回転に寄与するトルクは小さくなる。即ち、実際に流す電流に対して、有効な電流値は小さくなる。実際に流れる全電流値に対する有効な電流値の割合を有効電流率と定義する。また、この磁極境界をクロスする際に発生するロスをコイル位相差ロスと呼ぶ。また、有効コイル率と有効電流率の積を有効トルク率と定義する。
【0040】
本実施形態に係るモーター100の有効コイル率と図5の従来のモーターの有効コイル率の比較を表1に示す。図5では側面部配線90aがモーターの出力に寄与する部分であり、磁石と対向しない図示横方向の接続配線90bがモーターの出力に寄与しない部分である。回転体80の高さHと直径Dの比(H/D)が2の場合の有効コイル率を表1に示す。
【0041】
表1に示すように、本実施形態に係るモーター100の有効コイル率が、従来モーターの有効コイル率に比べ大きく改善されているのは、磁石11b,11cを円柱底面部に配置し、空芯巻線50の一部に放射配線50a,50c,50d,50fを設けたことによる。
【0042】
【表1】

【0043】
また、本実施形態に係るモーター100と、図5に示す従来のモーターの有効電流率を表2に示す。有効電流率は磁石の磁極数とコイルの相数で決まり、本実施形態に係るモーターと従来のモーターとで共通の値をとる。この有効電流率と有効コイル率とがモーターのトルク性能に大きく関与する。
【0044】
有効電流率とは、上述したように空芯巻線に流れる全電流に対して、モーターの出力に寄与した有効な電流の割合を示すもので、その定義式は、
有効電流率(%)={(有効トルク電流×磁束密度−逆トルク電流×磁束密度)
/(全電流×磁束密度)}×100
と表わされる。磁束密度分布が台形である場合、有効電流率はおおよそ次のようになる。
有効電流率(%)={(有効トルク電流−逆トルク電流)/全電流}×100
【0045】
【表2】

【0046】
モーターが発生する出力であるトルクは、おおよそ、上述の有効コイル率と有効電流率の積で決まる。すなわち、下記の定義式で表わされる有効トルク率によって、性能比較をすることができる。
有効トルク率=有効コイル率×有効電流率
【0047】
すなわち、有効トルク率は上述の表1および表2の結果より求められる。本実施形態に係るモーター100と従来のモーター(図5参照)の有効トルク率の比較を表3に示す。
【0048】
【表3】

【0049】
表3に示すように、例えば、2極4相のモーターの場合、表中の2重枠線で囲んだように、従来モーターでは有効トルク率58%に対して、本実施形態のモーター100の場合、有効トルク率77%と、従来モーターに比べ1.33倍のトルクモーターを得ることができる。
【0050】
(第2実施形態)
図6は、本実施形態のモーター100を備えるロボットハンド1000の構成を示す図である。ロボットハンド1000は、基部1100と、基部1100に接続された指部1200とを備えている。基部1100と指部1200との接続部と、指部1200の間接部とには、モーター100が設けられている。モーター100が駆動することによって、指部1200が屈曲し、物体を把持することができる。超小型モーターであるモーター100を用いることによって、小型でありながら多数のモーターを備えるロボットハンドを実現することができる。
【0051】
(第3実施形態)
図7は、ロボットハンド1000を備えるロボット2000の構成を示す図である。ロボット2000は、本体部2100、アーム部2200およびロボットハンド1000等から構成されている。本体部2100は、例えば床、壁、天井、移動可能な台車の上などに固定される。アーム部2200は、本体部2100に対して可動に設けられており、本体部2100にはアーム部2200を回転させるための動力を発生させる図示しないアクチュエーターや、アクチュエーターを制御する制御部等が内蔵されている。
【0052】
アーム部2200は、第1フレーム2210、第2フレーム2220、第3フレーム2230、第4フレーム2240および第5フレーム2250から構成されている。第1フレーム2210は、回転屈折軸を介して、本体部2100に回転可能または屈折可能に接続されている。第2フレーム2220は、回転屈折軸を介して、第1フレーム2210および第3フレーム2230に接続されている。第3フレーム2230は、回転屈折軸を介して、第2フレーム2220および第4フレーム2240に接続されている。第4フレーム2240は、回転屈折軸を介して、第3フレーム2230および第5フレーム2250に接続されている。第5フレーム2250は、回転屈折軸を介して、第4フレーム2240に接続されている。アーム部2200は、制御部の制御によって、各フレーム2210〜2250が各回転屈折軸を中心に複合的に回転または屈折し動く。
【0053】
アーム部2200の第5フレーム2250のうち第4フレーム2240が設けられた他方には、ロボットハンド1000が取り付けられており、対象物を把持することができる。
ロボットハンド1000を用いることによって、汎用性が高く、複雑な電子機器の組み立て作業や検査等が可能なロボットを提供することができる。
【0054】
以上のように実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書または図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書または図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、モーター、ロボットハンドおよびロボットの構成、動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
【符号の説明】
【0055】
10…回転体、20…回転軸、30…回転子、41,42…ステーター、50…空芯巻線、61,62…基板、71…センサー、72…制御回路、100…モーター。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円柱形状の回転体と、
前記回転体の中心軸方向に延設される回転軸と、
前記回転軸を回転可能に支持する基体と、
前記回転体を覆う円柱缶状のステーターと、を備え、
前記回転体は、円柱底面部に円周方向にN極とS極とが交互に配置される第1磁石と、円柱側面部に円周方向にN極とS極とが交互に配置される第2磁石と、を有し、
前記ステーターは、
前記回転体の前記円柱底面部に対向する部位と、前記回転体の前記円柱側面部に対向する部位と、中央に空隙部と、を備える複数の空芯巻線を有する、
ことを特徴とするモーター。
【請求項2】
前記回転体の回転軸中心を含む平面による断面で表される図形おいて、前記第1磁石および前記第2磁石の極性面に対応する部位の極性が同じである、
ことを特徴とする請求項1に記載のモーター。
【請求項3】
請求項1または2に記載のモーターを備えるロボットハンド。
【請求項4】
請求項3に記載のロボットハンドを備えるロボット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−143111(P2012−143111A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−983(P2011−983)
【出願日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】