説明

ラベル作成装置

【課題】近年のニーズに対応し、ハード構成を簡素化しコストダウンを図りつつ発光手段に流すべき電流を安定化させることができるラベル作成装置を提供する。
【解決手段】ラベル作成装置1におけるマークセンサは、供給された電流に応じて発光するフォトダイオード127aと、その発光のタグラベル用テープ109での反射光に基づき、識別マークPMの有無の状態を検出するフォトトランジスタ127bと、フォトダイオード127aに供給すべき電流に対応する電圧を制御するCPU111と、CPU111とフォトダイオード127aとの間に設けられ、CPU111のポートを介して制御された電圧をフォトダイオード127aに供給すべき電流に変換する電圧電流変換回路131とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベル用テープを用いてラベルを作成するラベル作成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のラベル作成装置においては、カートリッジホルダに着脱可能なカートリッジに収容されている白色の剥離紙に黒色の開始マークが付されており、その開始マークの白と黒との境界を区別して位置を検出する構成を採用している。このようなラベル作成装置は、発光側の発光ダイオードと受光側のフォトトランジスタとから構成される反射型センサを用いて、発光側は発光ダイオードのオンオフの切り替えのみで、受光側はCPUのポートを用いてフォトトランジスタのエミッタ抵抗値を切り替え、上記開始マークの白と黒との境界を区別するための閾値を調整して反射型センサのばらつきを抑制している(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−82432号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来技術においては、上記フォトトランジスタのエミッタ抵抗値がCPUのポートを用いて切り替えられていたため、このような切り替え専用ポートが別途必要となり、その分、ラベル作成装置はハード構成が複雑になっていた。
【0004】
本発明の目的は、簡単な構成で安価ながら、各発光手段の個体差に応じて調整した閾値を基準として識別マークを確実に検出することができるラベル作成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、第1発明は、識別マークを備えるラベル用テープが収納されたカートリッジを装着可能なカートリッジホルダと、前記カートリッジから供給された前記ラベル用テープに設けられた前記識別マークを検出する識別マーク検出手段と、前記ラベル用テープを搬送するための搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される前記ラベル用テープ又はこれに貼り合わせる被印字テープに所定の印字を行う印字手段とを有し、前記識別マーク検出手段は、供給された電流に応じて発光する発光手段と、前記発光の前記ラベル用テープでの反射光に基づき、前記識別マークの有無の状態を検出する受光手段と、前記発光手段に供給すべき電流に対応する電圧を制御するCPUと、前記CPUと前記発光手段との間に設けられ、前記CPUのポートを介して制御された電圧を前記発光手段に供給すべき電流に変換する電圧電流変換回路とを備えることを特徴とする。
【0006】
これにより、従来のように受光側である受光手段の抵抗値を切り替える代わりに、CPUのポートを介して制御された電圧を電流に変換することにより発光側である発光手段に供給する電流を制御している。これにより電圧電流変換回路は、各発光手段の個体差に応じて、発光手段に供給すべき電流が所望の態様となるように制御でき、識別マークの有無(例えば白黒)を検出するための閾値を所望の態様に調整することができる。すると、適宜に調整された閾値を用いて識別マークを確実に検出しつつも、発光手段の発光状態の制御に当たり使用するCPUのポート総数が従来よりも少なくできることから、ハードウェア構成をシンプルにし、コストダウンを図ることができる。その他CPUにおいては識別マーク検出手段に占有されるポート数が少なくなるため、その他の用途に使用できるポート数を増やすことができる。
【0007】
第2発明は、上記第1発明において、前記CPUは、前記ポートとしてデジタル/アナログ変換出力ポートを使用することを特徴とする。
【0008】
これにより、デジタル/アナログ変換出力ポートから直接に制御電圧が出され、電圧電流変換回路を通して発光手段に供給する電流を所望の態様に制御するので、発光手段の発光状態の制御に当たり使用すべきCPUのポート数を少なくし、ハードウェア構成を簡素化し、コストダウンを図ることができる。
【0009】
第3発明は、上記第1発明において、前記CPUは、前記ポートとしてパルス幅制御出力ポートを使用することを特徴とする。
【0010】
これにより、パルス幅制御出力ポートから出力されるパルス電圧を基に、電圧電流変換回路が発光手段に供給する電流を安定的に変換するので、発光手段の発光状態の制御に当たり使用すべきCPUのポート数を少なくし、ハードウェア構成を簡素化し、コストダウンを図ることができる。しかもパルス幅制御を採用しているため、従来のように抵抗値を切り替える方法に比べて、識別マークを検出するための閾値をより自由に選択することができる。
【0011】
第4発明は、上記第3発明において、前記CPUと前記電圧電流変換回路との間に設けられ、入力が前記CPUのパルス幅制御出力ポートに接続され、かつ、出力が前記電圧電流変換回路に接続されたアナログ化手段を備えることを特徴とする。
【0012】
これにより、識別マークの有無を検出するための閾値を例えば階段状ではなく連続するリニアな所望の値に調整することができる。
【0013】
第5発明は、上記第3発明又は第4発明のいずれかにおいて、前記CPUは、前記パルス幅制御出力ポートからの出力波形のデューティ比に応じて前記電圧電流変換回路に与えられる電圧を制御することを特徴とする。
【0014】
これにより、適切なデューティ比とすれば、発光手段に流れる電流を適切な値に可変に制御可能であり、識別マークの有無を検出するための閾値を好適なものとすることができる。
【0015】
第6発明は、上記第1発明乃至第5発明のいずれかにおいて、情報を記憶するIC回路部と情報の送受信を行うタグ側アンテナとを備え、配列ピッチが前記識別マークのピッチに合致するように前記ラベル用テープに設けられた無線タグ回路素子に対し、無線通信を介して情報の送受信を行う装置側アンテナを有することを特徴とする。
【0016】
これにより、識別マークの位置を正確に把握でき、好適な位置にて無線タグ回路素子との間で情報の送受信を行い、無線タグラベルを作成することができる。
【0017】
第7発明は、上記第1発明乃至第6発明のいずれかにおいて、前記ラベル用テープは、貼り付け対象に貼り付けるための貼り付け用粘着剤層と、前記貼り付け用粘着剤層を覆う剥離材層とを備え、前記識別マークは前記剥離材層に設けられていることを特徴とする。
【0018】
これにより、ラベルの貼り付け時に剥離材層を引き剥がすことで、貼り付け対象にラベルを確実に貼り付けることができる。また、貼り付け時には、引き剥がされる剥離材層に識別マークを設けることで、貼り付けたラベルには識別マークが存在せず、美観を向上できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、簡単な構成で安価ながら、各発光手段の個体差に応じて調整した閾値を基準として識別マークを確実に検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0021】
図1は、本実施形態のタグラベル作成装置を備えた無線タグ生成システムを表すシステム構成図である。
【0022】
図1に示すこの無線タグ生成システムTSにおいて、タグラベル作成装置1は、有線あるいは無線による通信回線NWを介してルートサーバRS、複数の情報サーバIS、端末118a及び汎用コンピュータ118bに接続されている。なお、端末118a及び汎用コンピュータ118bを総称して以下適宜、単に「PC118」と称する。
【0023】
図2は、上記タグラベル作成装置1の全体構造を表す斜視図である。
【0024】
図2において、タグラベル作成装置1は、上記PC118からの操作に基づき、装置内において無線タグ回路素子を備えたタグテープを用いて印字付き無線タグラベルの作成を行うものである。このタグラベル作成装置1は、外郭に略六面体(略立方体)形状の筐体200を有する装置本体2と、この装置本体2の上面に開閉可能(又は着脱可能としてもよい)に設けられた開閉蓋3とを有している。
【0025】
装置本体2の筐体200は、装置前方側(図2中、左手前側)に位置し、装置本体2内で作成された無線タグラベルT(後述)を外部に排出するラベル排出口11を備えた前壁10と、この前壁10のうちラベル排出口11の下方に設けられ下端が回動可能に支持された前蓋12とを備えている。
【0026】
前蓋12は押部13を備えており、この押部13を上方より押し込むことで前蓋12が前方に開放されるようになっている。また、前壁10の一端部には、タグラベル作成装置1の電源のオン・オフを行う電源ボタン14が設けられている。この電源ボタン14の下方には、カッター駆動ボタン16が設けられている。このカッター駆動ボタン16は、装置本体2内に配設された切断機構15(後述の図3参照)を操作者の手動操作で駆動するためのものである。このカッター駆動ボタン16が押されることで、印字済みタグラベル用テープ109(後述の図4参照)を所望の長さにカットして無線タグラベルTを作成するようになっている。
【0027】
開閉蓋3は、装置本体2の図2中右奥側の端部にて回動可能に軸支され、バネ等の付勢部材を介して常時開放方向に付勢されている。そして、装置本体2の上面に開閉蓋3に隣接するように配置された開閉ボタン4が押されることにより、開閉蓋3と装置本体2とのロックが解除され、上記付勢部材の作用により開放される。なお、開閉蓋3の中央側部には、透明カバーで覆われた透視窓5が設けられている。
【0028】
図3は、タグラベル作成装置1の内部の内部ユニット20の構造(但し後述するループアンテナLCは省略)を表す斜視図である。図3において、内部ユニット20は、概略的には、カートリッジ7を収納するカートリッジホルダ6と、印字手段としての印字ヘッド(サーマルヘッド)23を備えた印字機構21と、固定刃40及び可動刃41を備えた切断機構(切断手段)15と、固定刃40及び可動刃41のテープ搬送方向下流側に位置し、ハーフカッタ34を備えたハーフカットユニット35とが設けられている。
【0029】
カートリッジ7の上面には、例えば、カートリッジ7内に内蔵されている基材テープ101のテープ幅、テープの色等を表示するテープ特定表示部8が設けられている。また、カートリッジホルダ6には、ローラホルダ25が支持軸29により回動可能に枢支され、切換機構により印字位置(当接位置、後述の図4参照)とリリース位置(離反位置)とに切換可能とされている。このローラホルダ25には、プラテンローラ26及びテープ圧接ローラ28が回転可能に配設されており、ローラホルダ25が上記印字位置に切り換えられたときに、それらプラテンローラ26及びテープ圧接ローラ28が上記印字ヘッド23及びテープ送りローラ27に対し圧接されるようになっている。
【0030】
印字ヘッド23は多数の発熱素子を備えており、カートリッジホルダ6に立設されたヘッド取付部24に取り付けられている。
【0031】
切断機構15は、固定刃40と、金属部材で構成された可動刃41とを備えている。カッターモータ43(後述の図6参照)の駆動力が、カッターハスバギヤ42、ボス50、長孔49を介して可動刃41の柄部46に伝達されて可動刃が回転し、固定刃40とともにカット動作を行う。この切断状態は、カッターハスバギヤ用カム42Aの作用により切り替わるマイクロスイッチ126により検出される。
【0032】
ハーフカットユニット35は、受け台38とハーフカッタ34とが対向して配置され、さらにガイド固定部36Aにより第1ガイド部36と第2ガイド部37とが側板44(後述の図4参照)に取り付けられている。ハーフカッタ34は、所定の回動支点(図示せず)を中心として、ハーフカッタモータ129(後述の図6参照)の駆動力によって回動する。受け台38の端部には受け面38Bが形成されている。
【0033】
図4は、図3に示した内部ユニット20の構造を表す平面図である。図4において、上記カートリッジホルダ6は、カートリッジ7のテープ排出部30より排出されさらに上記ラベル排出口11から排出される印字済みタグラベル用テープ109の幅方向の向きが、鉛直上下方向となるようにカートリッジ7を収納する。また、内部ユニット20には、ラベル排出機構22と、ループアンテナLCとが設けられている。
【0034】
ループアンテナLC(装置アンテナ)は、筐体200の内部側に通信可能領域を備え、印字済みタグラベル用テープ109に備えられた無線タグ回路素子Toに対し情報送受信可能に構成されている。
【0035】
ラベル排出機構22は、切断機構15において切断された後の印字済みタグラベル用テープ109(言い換えれば無線タグラベルT、以下同様)をラベル排出口11(図2参照)より排出するものである。すなわちラベル排出機構22は、テープ排出モータ65(後述の図6参照)の駆動力により回転する駆動ローラ51と、この駆動ローラ51に対して印字済みタグラベル用テープ109を挟んで対向する押圧ローラ52と、印字済みタグラベル用テープ109に設けられた識別マークPM(後述の図5参照)を検出するマークセンサ127とを有している。このとき、上記ラベル排出口11の内側には、印字済みタグラベル用テープ109をラベル排出口11及びループアンテナLCへ案内するための第1案内壁55,56及び第2案内壁63,64が設けられている。第1案内壁55,56及び第2案内壁63,64はそれぞれ一体に形成され、上記固定刃40と可動刃41とでカットされた印字済みタグラベル用テープ109(無線タグラベルT)の排出位置において、互いに所定の間隔を隔てられるように配置されている。
【0036】
なお、テープ送りローラ駆動軸(相対移動手段、搬送手段)108及びリボン巻取りローラ駆動軸107は、印字済みタグラベル用テープ109及びインクリボン105(後述)の搬送駆動力をそれぞれ与えるものであり、互いに連動して回転駆動される。
【0037】
図5は、上記カートリッジ7の詳細構造を模式的に表す拡大平面図である。図5において、カートリッジ7は、筐体7Aと、この筐体7A内に配置され帯状の基材テープ101が巻回された第1ロール102(実際は渦巻き状であるが、図では簡略的に同心円状に示す)と、上記基材テープ101と略同じ幅である透明なカバーフィルム103が巻回された第2ロール104(実際は渦巻き状であるが、図では簡略的に同心円状に示す)と、インクリボン105(熱転写リボン、但し被印字テープが感熱テープの場合は不要)を繰り出すリボン供給側ロール211と、印字後のリボン105を巻取るリボン巻取りローラ106と、カートリッジ7のテープ排出部30の近傍に回転可能に支持されたテープ送りローラ27とを有する。なお、上記基材テープ101と、基材テープ101にカバーフィルム103が貼り合わされた上記印字済みタグラベル用テープ109とが、タグ媒体を構成する。
【0038】
テープ送りローラ27は、上記基材テープ101と上記カバーフィルム103とを押圧し接着させ上記印字済みタグラベル用テープ109としつつ、図5中矢印Aで示す方向にテープ送りを行う(=圧着ローラとしても機能する)。
【0039】
第1ロール102は、リール部材102aの周りに、長手方向に複数の無線タグ回路素子Toが所定の等間隔で順次形成された上記基材テープ101を巻回している。基材テープ101はこの例では4層構造となっており(図5中部分拡大図参照)、内側に巻かれる側(図5中右側)よりその反対側(図5中左側)へ向かって、適宜の粘着材からなる粘着層101a、PET(ポリエチレンテレフタラート)等から成る色付きのベースフィルム101b、適宜の粘着材からなる粘着層101c、剥離紙(剥離材)101dの順序で積層され構成されている。
【0040】
ベースフィルム101bの裏側(図5中左側)には、ループコイル形状に構成され情報の送受信を行うタグアンテナ152がこの例では一体的に設けられており、これに接続するように情報を記憶するIC回路部151が形成され、これらによって無線タグ回路素子Toが構成されている。
【0041】
ベースフィルム101bの表側(図5中右側)には、後にカバーフィルム103を接着するための上記粘着層101aが形成され、またベースフィルム101bの裏側(図5中左側)には、無線タグ回路素子Toを内包するように設けた上記粘着層101cによって上記剥離紙101dがベースフィルム101bに接着されている。
【0042】
なお、上記剥離紙101dは、最終的にラベル状に完成した無線タグラベルTが所定の商品等に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着層101cにより当該商品等に接着できるようにしたものである。また、この剥離紙101dの表面には、各無線タグ回路素子Toに対応した所定の位置(この例では、搬送方向前方側のタグアンテナ152の先端よりさらに前方側の位置)に、搬送制御用の所定の識別マーク(この例では黒塗りの識別マーク。あるいはレーザ加工等により基材テープ101を貫通する孔を穿孔する等でもよい。又はトムソン型での加工穴等でもよい)PMが設けられている。
【0043】
第2ロール104は、リール部材104aの周りに上記カバーフィルム103を巻回している。第2ロール104より繰り出されるカバーフィルム103は、その裏面側(すなわち上記基材テープ101と接着される側)に配置された上記リボン供給側ロール211及び上記リボン巻取りローラ106で駆動されるリボン105が、上記印字ヘッド23に押圧されることで当該カバーフィルム103の裏面に当接させられるようになっている。
【0044】
リボン巻取りローラ106及びテープ送りローラ27は、それぞれカートリッジ7外に設けた例えばパルスモータである搬送用モータ119(図3及び後述の図6参照)の駆動力が図示しないギヤ機構を介し上記リボン巻取りローラ駆動軸107及びテープ送りローラ駆動軸108に伝達されることによって連動して回転駆動される。なお、上記印字ヘッド23は、テープ送りローラ27よりカバーフィルム103の搬送方向上流側に配置されている。
【0045】
上記構成において、上記第1ロール102より繰り出された基材テープ101は、テープ送りローラ27へと供給される。一方、第2ロール104より繰り出されるカバーフィルム103は、その裏面側(すなわち上記基材テープ101と接着される側)に配置されリボン供給側ロール211とリボン巻取りローラ106とにより駆動されるインクリボン105が、上記印字ヘッド23に押圧されて当該カバーフィルム103の裏面に当接させられる。
【0046】
そして、カートリッジ7が上記カートリッジホルダ6に装着されロールホルダ25が上記リリース位置から上記印字位置に移動されると、カバーフィルム103及びインクリボン105が印字ヘッド23とプラテンローラ26との間に狭持されるとともに、基材テープ101及びカバーフィルム103がテープ送りローラ27と圧着ローラ28との間に狭持される。そして、搬送用モータ119の駆動力によってリボン巻取りローラ106及びテープ送りローラ27が図5中矢印B及び矢印Cで示す方向にそれぞれ同期して回転駆動される。このとき、前述のテープ送りローラ駆動軸108と上記圧着ローラ28及びプラテンローラ26はギヤ機構(図示せず)にて連結されており、テープ送りローラ駆動軸108の駆動に伴いテープ送りローラ27、圧着ローラ28及びプラテンローラ26が回転し、第1ロール102から基材テープ101が繰り出され、上述のようにテープ送りローラ27へ供給される。一方、第2ロール104からはカバーフィルム103が繰り出されるとともに、印刷駆動回路120(後述の図6参照)により印字ヘッド23の複数の発熱素子が通電される。この結果、カバーフィルム103の裏面に、貼り合わせ対象となる基材テープ101上の無線タグ回路素子Toに対応した印字R(後述の図9参照)が印刷される。そして、上記基材テープ101と上記印刷が終了したカバーフィルム103とが上記テープ送りローラ27及び圧着ローラ28により接着されて一体化されて印字済みタグラベル用テープ109として形成され、テープ排出部30(図4参照)よりカートリッジ7外へと搬出される。カバーフィルム103への印字が終了したインクリボン105は、リボン巻取りローラ駆動軸107の駆動によりリボン巻取りローラ106に巻取られる。
【0047】
また、上記カートリッジ7の筐体7Aは被検出部190(例えば凹凸形状等の識別子)を有しており、カートリッジホルダ6の上記被検出部190に対応する位置には、カートリッジセンサ81が設けられている。このカートリッジセンサ81は、カートリッジ7の装着状態を検出するとともにカートリッジ7の種類に関するカートリッジ情報を検出するものであり、このカートリッジセンサ81の検出信号が制御回路110(後述の図6参照)へ入力されることで、制御回路110はカートリッジ7の装着の有無及び上記カートリッジ情報を取得できるようになっている。ここで本実施形態では、カートリッジ7として、識別マークPMの検出閾値を設定するための白基準カセット及び、識別マークPMの検出閾値を設定するための黒基準カセットが用意されている。カートリッジセンサ81は、例えば、カートリッジホルダ6に装着されたカートリッジが白基準カセットであるかあるいは黒基準カセットであるかを区別して検出できる構成となっている。なお、上記カートリッジ情報には、基材テープ101内における無線タグ回路素子Toの配置間隔、テープ幅、テープ種類(カバーフィルム103を貼り付けるいわゆるラミネートタイプかそれ以外のタイプか)等の情報が含まれる。
【0048】
なお、上記カートリッジセンサ81としては、メカニカルスイッチ等の機械的検出を行うものや、光学的検出を行うセンサ、磁気的検出を行うセンサ等を用いてもよいし、リーダ機能を有するセンサとし、カートリッジ7の筐体7Aに設けたカートリッジ用の無線タグ回路素子から無線通信を介して無線タグ情報を読み取るようにしてもよい。
【0049】
そして、上述のように貼り合わされて生成された印字済みタグラベル用テープ109に対し上記ループアンテナLCにより無線タグ回路素子Toに情報読み取り又は書き込みが行われた後、自動的にあるいは上記カッター駆動ボタン16(図2参照)を操作することにより切断機構15によって印字済みタグラベル用テープ109が切断され、無線タグラベルTが生成される。この無線タグラベルTは、その後さらに上記ラベル排出機構22によってラベル排出口11(図2、図4参照)から排出される。
【0050】
図6は、本実施形態のタグラベル作成装置1の制御系を表す機能ブロック図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0051】
この図6において、タグラベル作成装置1の制御基板(図示せず)上には、制御回路110が配置されている。
【0052】
制御回路110には、各機器を制御するCPU111と、このCPU111にデータバス112を介して接続された入出力インタフェース113と、CGROM114と、ROM115,116と、RAM117とが設けられている。
【0053】
ROM116には、上記PC118からの操作入力信号に対応させて、印字バッファのデータを読み出して上記印字ヘッド23、搬送用モータ119、テープ排出モータ65を駆動する印字駆動制御プログラム、印字終了した場合に印字済みタグラベル用テープ109を切断位置まで搬送用モータ119を駆動して搬送し、上記カッターモータ43を駆動して印字済みタグラベル用テープ109を切断する切断駆動制御プログラム、切断された印字済みタグラベル用テープ109(=無線タグラベルT)をテープ排出モータ65を駆動してラベル排出口11から強制的に排出するテープ排出プログラム、無線タグ回路素子Toに対する問いかけ信号や書き込み信号などのアクセス情報を生成して送信回路に出力する送信プログラム、受信回路から入力された応答信号などを処理する受信プログラム、その他タグラベル作成装置1の制御上必要な各種のプログラムが格納されている。CPU111は、このようなROM116に記憶されている各種プログラムに基づいて各種の演算を行う。EEPROM116Aは、電気的に内容を書き換えることができるROMの一種である。
【0054】
RAM117には、テキストメモリ117A、印字バッファ117B、パラメータ記憶エリア117E等が設けられている。テキストメモリ117Aには、PC118から入力された文書データが格納される。印字バッファ117Bには、複数の文字や記号等の印字用ドットパターンや各ドットの形成エネルギ量である印加パルス数等がドットパターンデータとして格納され、印字ヘッド23はこの印字バッファ117Bに記憶されているドットパターンデータに従ってドット印字を行う。パラメータ記憶エリア117Eには、各種演算データや、情報読み取り(取得)が行われた無線タグ回路素子To(前述)のタグ識別情報(UID)等が記憶される。
【0055】
入出力インタフェース113には、表示装置112、PC118と、印字ヘッド23を駆動するための上記印刷駆動回路120と、搬送用モータ119を駆動するための搬送用モータ駆動回路121と、カッターモータ43を駆動するためのカッターモータ駆動回路122と、ハーフカッタモータ129を駆動するためのハーフカッタモータ駆動回路128と、テープ排出モータ65を駆動するためのテープ排出モータ駆動回路123と、識別マークPMを検出する上記マークセンサ127と、マークセンサ127を制御する電圧電流変換回路131と、上記カートリッジ7の装着状態を検出する上記カートリッジセンサ81と、カッター駆動ボタン16と、送信回路306と、受信回路307とが接続されている。
【0056】
上記送信回路306(信号送信手段)は、上記ループアンテナLCを介して無線タグ回路素子Toにアクセスする(読み取り/書き込みを行う)ための搬送波を発生させるとともに、上記制御回路110から入力される制御信号に基づいて上記搬送波を変調して質問波を出力する。また、上記受信回路307(信号受信手段)は、無線タグ回路素子Toから上記ループアンテナLCを介して受信された応答波(応答信号)の復調を行い、上記制御回路110に出力する。これら送受信回路306,307と上記ループアンテナLCとは、アンテナ共用器240を介して接続されている。
【0057】
なお、ここではアンテナ共用器240を用いて1つのアンテナで情報の送受信を行うようにしたが、これに限られず、送信回路306と受信回路307とに対応してアンテナを2つ設けるようにしてもよい。
【0058】
このような制御回路110を核とする制御系において、PC118を介して文字データ等が入力された場合、そのテキスト(文書データ)がテキストメモリ117Aに順次記憶されるとともに、印字ヘッド23が駆動回路120を介して駆動され、各発熱素子が1ライン分の印字ドットに対応して選択的に発熱駆動されて印字バッファ117Bに記憶されたドットパターンデータの印字を行い、これと同期して搬送用モータ119が駆動回路121を介してテープの搬送制御を行う。また、送信回路306は、制御回路110からの制御信号に基づき搬送波の変調制御を行いループアンテナLCから質問波を出力し、受信回路307は、無線タグ回路素子Toから受信した応答波を復調して取得した信号の処理を行う。
【0059】
図7は、図6に示すマークセンサ127及び電圧電流変換回路131等の電気的な構成例を示すブロック図である。
【0060】
マークセンサ127は、フォトダイオード127a(発光手段)及びフォトトランジスタ127b(受光手段)を有する。フォトダイオード127aは発光手段の一例であり、フォトトランジスタ127bは受光素子の一例である。フォトダイオード127aは供給された電流に応じて発光する。フォトダイオード127a及びフォトトランジスタ127bの近傍において、上述したラベル用テープが搬送される構成となっている。フォトトランジスタ127bは、フォトダイオード127aが出力した光を反射した対象物(の表面の状態)に応じた反射光を受光するようになっている。
【0061】
トランジスタTR1は、そのベースにCPU111のD/Aポート(デジタル/アナログ変換出力ポート」に相当)P1が接続されており、そのエミッタに抵抗R1が接続されており、そのコレクタにインタフェース131aの端子I1が接続されている。以下の説明では、D/Aポートを単にポートと呼ぶ。
【0062】
電圧電流変換回路131は、CPU111とマークセンサ127のフォトダイオード127aとの間に設けられ、CPU111のポートP1を介して制御された電圧をフォトダイオード127aに供給すべき電流に変換する機能を有する。電圧電流変換回路131は、抵抗R1、トランジスタTR1、インタフェース131a、抵抗R2,R3及び出力端子ADを有する。インタフェース131aは端子I1,I2,I3を有し、端子O1,O2,O3を有する。端子I1,I2,I3はそれぞれ端子O1,O2,O3にインタフェース131aの内部にて電気的に接続されている。
【0063】
インタフェース131aは、端子I1がトランジスタTR1のコレクタに接続されており、端子I2が抵抗R2の一端に接続されており、端子I3が電源VCCに接続されている。またインタフェース131aは、端子O1がマークセンサ127のフォトダイオード127aのカソードに接続されており、端子O2がフォトトランジスタ127bのエミッタに接続されており、端子O3がフォトトランジスタ127bのコレクタ及びフォトダイオード127aのアノードに接続されている。出力端子ADは、抵抗R2と抵抗R3との間に設けられた出力端であり、抵抗R2及び抵抗R3によって分圧された電圧を出力する。
【0064】
以上のような構成の電圧電流変換回路131は、CPU111のポートP1の出力によってトランジスタTR1のベース電圧が制御され、そのベース電圧の制御状態に応じてマークセンサ127のフォトダイオード127aに電源VCCから電流が供給される。つまりCPU111は、そのポートP1を介して、例えばパルス幅制御を用いてフォトダイオード127aに供給すべき電流に対応する電圧を制御している。従ってフォトダイオード127aには、そのCPU111のポートP1を用いたパルス幅制御に応じた電流が供給されるようになり、そのパルス幅制御に応じた発光状態となる。このような電圧電流変換回路131の存在により、マークセンサ127のフォトダイオード127aに供給すべき電流を安定化させることができる。
【0065】
図8は、上記無線タグ回路素子Toの機能的構成を表す機能ブロック図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0066】
この図8において、無線タグ回路素子Toは、タグラベル作成装置1側のループアンテナLCと無線通信もしくは電磁誘導により非接触で信号の送受信を行う上記ループアンテナ152と、このループアンテナ152に接続された上記IC回路部151とを有している。
【0067】
IC回路部151は、ループアンテナ152により受信された質問波を整流する整流部153と、この整流部153により整流された質問波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部154と、上記ループアンテナ152により受信された質問波からクロック信号を抽出して制御部155に供給するクロック抽出部156と、所定の情報信号を記憶し得るメモリ部157と、上記ループアンテナ152に接続された変復調部158と、上記整流部153、クロック抽出部156、及び変復調部158等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための上記制御部155とを備えている。
【0068】
変復調部158は、ループアンテナ152により受信された上記タグラベル作成装置1のループアンテナLCからの通信信号の復調を行い、また、上記制御部155からの返信信号を変調し、ループアンテナ152より応答波として送信する。
【0069】
クロック抽出部156は受信した信号からクロック成分を抽出して制御部155にクロックを抽出するものであり、受信した信号のクロック成分の周波数に対応したクロックを制御部155に供給する。
【0070】
制御部155は、上記変復調部158により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部157において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、上記変復調部158により上記ループアンテナ152から返信する制御等の基本的な制御を実行する。
【0071】
図9は、上述のような構成であるタグラベル作成装置1により無線タグ回路素子Toの情報書き込み及び印字済みタグラベル用テープ109の切断が完了し形成された無線タグラベルTの外観の一例を表す図であり、図9(a)は上面図、図9(b)は下面図である。また図10(a)は、図9中IXA−IXA′断面による横断面図を反時計方向に90°回転させた図であり、図10(b)は、図9中IXB−IXB′断面による横断面図を反時計方向に90°回転させた図である。
【0072】
これら図9及び図10において、無線タグラベルTは、前述したように図5に示した4層構造にカバーフィルム103が加わった5層構造となっており、カバーフィルム103側(図10中上側)よりその反対側(図10中下側)へ向かって、カバーフィルム103、粘着層101a、ベースフィルム101b、粘着層101c、剥離紙101dで5層を構成している。ラベル用テープ109(図4参照)は、貼り付け対象に貼り付けるための粘着層101a(貼り付け用粘着剤層)と、その粘着層101aを覆う剥離紙101d(剥離材層)とを備え、上記識別マークPMは剥離紙101dに設けられている。そして、前述のようにベースフィルム101bの裏側に設けられたループアンテナ152を含む無線タグ回路素子Toがベースフィルム101b及び粘着層101c内に備えられるとともに、カバーフィルム103の裏面に無線タグ回路素子Toの記憶情報等に対応したラベル印字R(この例では無線タグラベルTの種類を示す「RF−ID」の文字)が印刷されている。上記無線タグ回路素子Toは、配列ピッチが識別マークPMのピッチに合致するように、上記ラベル用テープ109に設けられている。
【0073】
また、カバーフィルム103、粘着層101a、ベースフィルム101b、粘着層101cには、既に述べたように上記ハーフカッタ34によってテープ幅方向に略沿ってハーフカット線HCが形成されている。カバーフィルム103のうち、このハーフカット線HCのテープ長手方向後端側(図9中右側)の領域がラベル印字Rが印刷される印字領域Sとなり、印字領域Sよりハーフカット線HCを挟んでテープ長手方向先端側(図9中左側)が前余白領域S1となっている。
【0074】
図11は、例えば反射型センサであるマークセンサ127のデジタル/アナログ変換出力ポートP1による閾値調整処理を示すフローチャートである。なお図11に示すフローチャートはCPU111による制御内容を表している。
【0075】
ステップS1では、カートリッジセンサ81がカートリッジホルダ6に装着されているカートリッジ7が白基準カセットであるか否かを検出する。カートリッジセンサ81が白基準カセットであることを検出すると、ステップS2では、CPU111がデジタル/アナログ変換出力ポートP1から1.0Vを出力する。ここでは、トランジスタTR1のVBEオン電圧(0.5V)にマージンを考慮して初期出力電圧を1.0Vとする。
【0076】
ステップS3では、CPU111が20msに亘り待ち処理を行う。ステップS4では、CPU111が出力端子ADの電圧値(以下「AD値」をいう)を読み取る。具体的には、CPU111は、例えば23μs間隔で5回に亘りAD値を読み取り、それらAD値の中間値を採用し、その値をRAM117に記憶する。本実施形態では、そのような各中間値をAD_W10,AD_W12,・・・,AD_W40と表現して取り扱う。
【0077】
ステップS5では、CPU111によって、その出力電圧が4.0V以下であるか否かが判断される。なおここで「4.0V」は電源電圧5.0Vの80%を基準として定めた一例である。ステップS5において出力電圧が4.0V以下であると判断された場合、CPU111は、出力電圧を+0.2V引き上げ(ステップS6)、上記ステップS3に戻って実行する。
【0078】
一方、ステップS5において出力電圧が4.0V以下でない場合、ステップS7では、CPU111が表示装置112にカセットを交換すべき旨の表示をする。
【0079】
ステップS8では、カートリッジセンサ81がカートリッジホルダ6に装着されているカートリッジ7が黒基準カセットであるか否かを検出する。カートリッジ7が黒基準カセットであることを検出すると、ステップS9では、CPU111が、デジタル/アナログ変換出力ポートP1から1.0Vを出力する。
【0080】
ステップS10では、CPU111が20msに亘り待ち処理を行う。ステップS11では、CPU111が出力端子ADの電圧値(上記「AD値」に相当)を読み取る。具体的には、CPU111は、例えば23μs間隔で5回に亘りAD値を読み取り、それらAD値の中間値を採用し、その値をRAM117に記憶する。本実施形態では、そのような各中間値をAD_B10,AD_B12,・・・,AD_B40と表現して取り扱う。なお、このように中間値を採用しているのは、平均値を採用した場合にはノイズ等で1つのAD値が大きくずれると正常値から逸脱してしまうため、これを防止するよう対策を立てたためである。
【0081】
ステップS12では、CPU111によって、その出力電圧が4.0V以下であるか否かが判断される。ステップS12において出力電圧が4.0V以下であると判断された場合、CPU111は、出力電圧を+0.2V引き上げ(ステップS13)、ステップS10に戻って実行する。
【0082】
一方、ステップS12において出力電圧が4.0V以下でない場合、ステップS14では、CPU111が変数nの初期値として10を設定する。これは出力電圧1.0Vに相当する。次にステップS15では、CPU111が白基準カセットのAD値AD_Wnと黒基準カセットのAD値AD_Bnとの差AD_DEFnを算出する。なお変数nは2の倍数を表している。つまりCPU111は次のような演算を行う。
AD_W10−AD_B10=AD_DEF10
AD_W12−AD_B12=AD_DEF12


AD_W40−AD_B40=AD_DEF40
ステップS17では、CPU111によって変数nが40以下であるかが判断される。ステップS17において変数nが40以下であると判断された場合、CPU111は変数nを+2加算し、上記ステップS15に戻って実行する。一方ステップS17において変数nが40以下でないと判断された場合、CPU111はステップS18を実行する。
【0083】
ステップS18では、CPU111が、差AD_DEFnが最大となる時のAD値AD_Wnを白レベル、その時のAD値AD_Bnを黒レベル、(AD_Wn+AD_Bn)/2を閾値とし、閾値と出力電圧をEEPROM116Aに記憶する。具体的には、CPU111は、白基準カセットのAD値AD_Wnと黒基準カセットのAD値AD_Bnとの差AD_DEFnが1.0V以上であり、かつ、この差AD_DEFnが最大になるデューティを選択する。
【0084】
ステップS19では、CPU111によって、出力電圧が4.0Vになるまで計算されても、差AD_DEFn≧1.0Vにならなければエラー表示を行う(ステップS20)。なお判定レベルの1.0Vは任意に設定できるようにしても良い。
【0085】
図12は、上記ステップS100のタグラベル作成処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0086】
まずステップS101では、制御回路110は、カートリッジホルダ6にカートリッジ7が装着されたか否かを、カートリッジセンサ81からの検出信号に基づき判定する。カートリッジ7が装着されるまで本ステップを繰り返し、装着された場合には判定が満たされて次のステップS103に移る。
【0087】
ステップS103では、制御回路110は、カートリッジセンサ81からの検出信号に基づき、装着されたカートリッジ7に関するカートリッジ情報を取得する。このカートリッジ情報には、前述したように、基材テープ101における無線タグ回路素子Toの配置間隔、テープ幅、テープ種類(カバーフィルム103を貼り付けるいわゆるラミネートタイプかそれ以外のタイプか)等の情報が含まれる。
【0088】
次のステップS105では、制御回路110は、上記PC118からのラベル作成指示信号に含まれる各種情報に基づき、印刷データ、印字長、無線タグ回路素子Toとの通信データ(書き込みデータ)、前ハーフカット位置やフルカット位置の設定等を行う準備処理を実行する。この準備処理に必要な情報をPC118より操作・編集入力して行うことで、利便性を向上することができる。
【0089】
次のステップS107では、後述する「メンテナンスモード」で決定された、ループアンテナLCと無線タグ回路素子Toとの間の適正通信位置及び適正送信出力を適宜のメモリ(例えばRAM117等)から読み出し(これら適正通信位置及び適正送信出力は、後述の図14中ステップS590においてメモリに記憶されている)、これに基づき通信位置及び送信出力を設定する。なお、ここでの適正通信位置は、後述する印字開始位置(マークセンサ127で識別マークPMを検出した位置)からの搬送量で定められている。
【0090】
次に、ステップS110において、制御回路110は、ループアンテナLCから無線タグ回路素子Toへ通信を行う際、無線タグ回路素子Toからの応答がない場合に通信再試行(リトライ)を行う回数(アクセス試行回数)をカウントする変数M、Nを0に初期化設定する(後述の図14参照)。
【0091】
その後、ステップS115に移り、制御回路110は、搬送用モータ駆動回路121に制御信号を出力し、搬送用モータ119の駆動力によってテープ送りローラ27及びリボン巻取りローラ106を回転駆動させる。さらに、テープ排出モータ駆動回路123を介してテープ排出モータ65に制御信号を出力し、駆動ローラ51を回転駆動させる。これらにより、第1ロール102から基材テープ101が繰り出されテープ送りローラ27へ供給されるとともに、第2ロール104からはカバーフィルム103が繰り出され、これら基材テープ101とカバーフィルム103とが上記テープ送りローラ27及びサブローラ109により接着されて一体化されて印字済みタグラベル用テープ109として形成され搬送される。
【0092】
その後、ステップS120において、制御回路110は、入力されたマークセンサ127の検出信号に基づき、基材テープ101の上記識別マークPMが検出されたかどうか(言い換えればカバーフィルム103が印字ヘッド23による印刷開始位置まで到達したかどうか)を判定する。識別マークPMが検出されるまで本ステップを繰り返し、識別マークPMが検出されたら、判定が満たされて次のステップS125に移る。
【0093】
ステップS125では、制御回路110は、印刷駆動回路120に制御信号を出力し、印字ヘッド23を通電して、カバーフィルム103のうち前述した印字領域S(=基材テープ101に所定ピッチで等間隔で配置された無線タグ回路素子Toの裏面にほぼ貼り合わせることとなる領域)に、ステップS105で生成した印刷データに対応した文字、記号、バーコード等のラベル印字Rの印刷を開始する。
【0094】
その後、ステップS130において、制御回路110は、印字済みタグラベル用テープ109が先のステップS105で設定した前ハーフカット位置まで搬送されたかどうか(言い換えればハーフカットユニット35のハーフカッタ34が前ハーフカット線HCに正対する位置まで印字済みタグラベル用テープ109が到達したかどうか)を判定する。このときの判定は、例えば、上記ステップS120において基材テープ101の識別マークPMを検出した後の搬送距離を所定の公知の方法で検出すればよい(パルスモータである搬送用モータ119を駆動する搬送用モータ駆動回路121の出力するパルス数をカウントする等)。
【0095】
印字済みタグラベル用テープ109が前ハーフカット位置に到達するまで本ステップを繰り返し、印字済みタグラベル用テープ109が前ハーフカット位置に到達したら、ステップS130の判定が満たされて次のステップS135に移る。
【0096】
ステップS135では、制御回路110は、搬送用モータ駆動回路121及びテープ排出モータ駆動回路123に制御信号を出力し、搬送用モータ119及びテープ排出モータ65の駆動を停止して、テープ送りローラ27、リボン巻取りローラ106、駆動ローラ51の回転を停止する。これにより、カートリッジ7から繰り出された印字済みタグラベル用テープ109が排出方向に移動する過程で、ステップS105で設定した前ハーフカット線HCにハーフカットユニット35のハーフカッタ34が正対した状態で、第1ロール102からの基材テープ101の繰り出し、第2ロール104からのカバーフィルム103の繰り出し、及び印字済みタグラベル用テープ109の搬送が停止する。またこのとき、印刷駆動回路120にも制御信号を出力し、印字ヘッド23の通電を停止して、上記ラベル印字Rの印刷を停止(印刷中断)する。
【0097】
その後、ステップS140で、制御回路110は、ハーフカッタモータ駆動回路128に制御信号を出力してハーフカッタモータ129を駆動し、ハーフカッタ34を回動させて、印字済みタグラベル用テープ109のカバーフィルム103、粘着層101a、ベースフィルム101b及び粘着層101cを切断して前ハーフカット線HCを形成する前ハーフカット処理を行う。
【0098】
そして、ステップS145に移り、制御回路110は、上記ステップS115と同様にしてテープ送りローラ27、リボン巻取りローラ106、駆動ローラ51を回転駆動させて印字済みタグラベル用テープ109の搬送を再開するとともに、ステップS125と同様にして印字ヘッド23に通電してラベル印字Rの印刷を再開する。
【0099】
次のステップS200では、制御回路110は、タグアクセス処理を行う。すなわち、無線タグ回路素子Toが通信位置(すなわち無線タグ回路素子ToとループアンテナLCとが上記ステップS107で設定した適正通信位置関係となる位置)まで搬送されたら搬送及び印字を停止して情報送受信を行い、その後搬送及び印字を再開して印字を完了させる(後述の図13参照)。
【0100】
以上のようにしてステップS200が終了したら、ステップS155に移る(なおこの時点でステップS200において印字済みタグラベル用テープ109の搬送が再開されている)。ステップS155では、制御回路110は、印字済みタグラベル用テープ109がフルカット位置まで搬送されたかどうか(言い換えれば切断機構15の可動刃41がステップS105で設定したフルカット位置に正対する位置まで印字済みタグラベル用テープ109が到達したかどうか)を判定する。このときの判定も、前述と同様、例えば、上記ステップS120において基材テープ101の識別マークPMを検出した後の搬送距離を所定の公知の方法で検出すればよい(パルスモータである搬送用モータ119を駆動する搬送用モータ駆動回路121の出力するパルス数をカウントする等)。フルカット位置に到達するまで判定が満たされずこの手順を繰り返し、到達したら判定が満たされて次のステップS160に移る。
【0101】
ステップS160では、制御回路110は、上記ステップS135と同様にして、テープ送りローラ27、リボン巻取りローラ106、駆動ローラ51の回転を停止して印字済みタグラベル用テープ109の搬送を停止する。これにより、ステップS105で設定したフルカット位置に切断機構15の可動刃41が正対した状態で、第1ロール102からの基材テープ101の繰り出し、第2ロール104からのカバーフィルム103の繰り出し、及び印字済みタグラベル用テープ109の搬送が停止する。
【0102】
その後、ステップS165において、制御回路110は、カッターモータ駆動回路122に制御信号を出力してカッターモータ43を駆動し、切断機構15の可動刃41を回動させて、印字済みタグラベル用テープ109のカバーフィルム103、粘着層101a、ベースフィルム101b、粘着層101c及び剥離紙101dをすべて切断(分断)して切断線を形成するフルカット処理を行う。この切断機構15による分断によって印字済みタグラベル用テープ109から切り離され、無線タグ回路素子Toに所定の無線タグ情報が書き込まれかつこれに対応する所定の印字が行われたラベル状の無線タグラベルTが生成される。
【0103】
その後、ステップS170に移り、制御回路110は、テープ排出モータ駆動回路123に制御信号を出力し、テープ排出モータ65の駆動を再開して、駆動ローラ51を回転させる。これにより、駆動ローラ51による搬送が再開されて上記ステップS165でラベル状に生成された無線タグラベルTがラベル排出口11へ向かって搬送され、ラベル排出口11から装置外へと排出し、このフローを終了する。
【0104】
なお、上記フローは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0105】
図13は、上述したステップS200のタグアクセス処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【0106】
まずステップS210において、制御回路110は、印字済みタグラベル用テープ109が前述のステップS107で設定したループアンテナLCとの適正通信位置まで搬送されたかどうかを判定する。この判定も、前述した図12のステップS130と同様に、上記ステップS120において基材テープ101の識別マークPMを検出した後の搬送距離が、ステップS107で設定した適正通信位置(搬送量)に達したか否かを、所定の公知の方法で検出することにより行われる。
【0107】
印字済みタグラベル用テープ109が通信位置に到達するまで本ステップを繰り返し、印字済みタグラベル用テープ109が通信位置に到達したら、ステップS210の判定が満たされて次のステップS220に移る。
【0108】
ステップS220では、制御回路110は、上記ステップS135と同様にして、テープ送りローラ27、リボン巻取りローラ106、駆動ローラ51の回転を停止し、無線タグ回路素子ToにループアンテナLCが略正対した状態で印字済みタグラベル用テープ109の搬送が停止する。また、印字ヘッド23の通電を停止して、上記ラベル印字Rの印刷を停止(中断)する。
【0109】
続いて、ステップS400において、制御回路110は、ループアンテナLCと無線タグ回路素子Toとの間で無線通信により情報の送受信を行い、無線タグ回路素子ToのIC回路部151に対し図12の上記ステップS105で作成した情報を書き込む(又はIC回路部151に予め記憶されていた情報を読み取る)情報送受信処理(詳細は後述の図14参照)を行う。
【0110】
次のステップS240では、制御回路110は、図12のステップS145と同様にして、テープ送りローラ27、リボン巻取りローラ106、駆動ローラ51を回転駆動させて印字済みタグラベル用テープ109の搬送を再開するとともに、印字ヘッド23に通電してラベル印字Rの印刷を再開する。
【0111】
その後、ステップS250に移り、制御回路110は、印字済みタグラベル用テープ109が前述した印刷終了位置(図12中ステップS105で算出)まで搬送されたかどうかを判定する。このときの判定も、前述と同様、例えば、上記ステップS120において識別マークPMを検出した後の搬送距離を所定の公知の方法で検出すればよい。印刷終了位置に到達するまで判定が満たされずこの手順を繰り返し、印刷終了位置に到達したら判定が満たされて次のステップS260に移る。
【0112】
ステップS260では、図12のステップS135と同様にして、印字ヘッド23の通電を停止して、上記ラベル印字Rの印刷を停止する。これによって、印字領域Sに対するラベル印字Rの印刷が完了する。以上により本ルーチンを終了する。
【0113】
なお、上記フローは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0114】
図14は、上述したステップS400の情報送受信処理の詳細手順を表すフローチャートである。なお、制御回路110は、本フローにおける無線タグ回路素子Toへの各種信号の送信については、前述のステップS107で設定した送信出力で行うように制御する。
【0115】
図14において、まずステップS405において、制御回路110は、送信回路306に制御信号を出力し、無線タグ回路素子Toに記憶されたID情報を取得するための問い合わせ信号(この例ではタグID読取コマンド信号)として、所定の変調を行った質問波をループアンテナLCを介して書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信する。これにより、無線タグ回路素子Toの上記メモリ部157を初期化する。
【0116】
その後、ステップS415において、制御回路110は、上記タグID読取コマンド信号に対応して書き込み対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号(タグIDを含む)をループアンテナLCを介して受信し、受信回路307を介し取り込む。
【0117】
次に、ステップS420において、制御回路110は、上記受信したリプライ信号に基づき、当該無線タグ回路素子ToのタグIDが正常に読み取れたか否かを判定する。
【0118】
判定が満たされない場合はステップS425に移ってMに1を加え、さらにステップS430においてMが5に到達したか否かを判定する。Mが5未満である場合は判定が満たされずステップS405に戻り同様の手順を繰り返す。Mが5に到達した場合はステップS437に移り、制御回路110は、エラー表示信号を上記PC118へ出力し、対応する書き込み失敗(エラー)表示を行わせ、このルーチンを終了する。このようにして初期化が不調でも5回までは再試行が行われる。
【0119】
一方、上記ステップS420の判定が満たされた場合、ステップS440に移り、制御回路110は、送信回路306に制御信号を出力し、ステップS415にて読み取ったタグIDを指定して該当するタグに所望のデータをメモリ部157に書き込む信号(この例ではWrite コマンド信号)として、所定の変調を行った質問波をループアンテナLCを介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信し、情報を書き込む。
【0120】
その後、ステップS445において、制御回路110は、送信回路306に制御信号を出力しステップS415にて読み取ったタグIDを指定して該当するタグのメモリ部157に記録されたデータを読み出す信号(この例ではRead コマンド信号)として所定の変調を行った質問波をループアンテナLCを介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信し、返信を促す。その後ステップS450において、制御回路110は、上記Read コマンド信号に対応して書き込み対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号をループアンテナLCを介して受信し、受信回路307を介し取り込む。
【0121】
次に、ステップS455において、制御回路110は、上記受信したリプライ信号に基づき、当該無線タグ回路素子Toのメモリ部157内に記憶された情報を確認し、公知の誤り検出符号(CRC符号;Cyclic Redundancy Check等)を用いて、前述の送信した所定の情報がメモリ部157に正常に記憶されたか否かを判定する。
【0122】
判定が満たされない場合はステップS460に移ってNに1を加え、さらにステップS465においてNが5に到達したか否かを判定する。Nが5未満である場合は判定が満たされずステップS440に戻り同様の手順を繰り返す。Nが5に到達した場合は前述したステップS437に移り、制御回路110は、エラー表示信号を上記PC118へ出力し、対応する書き込み失敗(エラー)表示を行わせ、このルーチンを終了する。このようにして情報書き込みが不調でも5回までは再試行が行われる。
【0123】
ステップS455の判定が満たされた場合、ステップS470に移り、制御回路110は、送信回路306に制御信号を出力し、ステップS415にて読み取ったタグIDを指定して該当するタグのメモリ部157に記録されたデータの上書きを禁止する信号(この例ではロックコマンド信号)として所定の変調を行った質問波をループアンテナLCを介して情報書き込み対象の無線タグ回路素子Toに送信し、当該無線タグ回路素子Toへの新たな情報の書き込みを禁止する。これにより、書き込み対象とする無線タグ回路素子Toへの無線タグ情報の書き込みが完了する。
【0124】
その後、ステップS480に移り、制御回路110は、上記ステップS440で無線タグ回路素子Toに書き込まれた情報と、これに対応して既に印字ヘッド23により印字領域Sに印字されたラベル印字Rの印字情報との組合せを、通信回線NWを介し出力し、情報サーバISやルートサーバRSに記憶させる。なお、この記憶データは必要に応じてPC118より参照可能に例えば各サーバIS,RSのデータベース内に格納保持される。以上により、このルーチンを終了する。
【0125】
なお、上記フローは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0126】
また、以上は、無線タグ回路素子Toに対し無線タグ情報を送信しIC回路部151に書き込みを行って無線タグラベルTを作成する場合を説明したが、これに限られず、予め所定の無線タグ情報が書き換え不可に記憶保持されている読み取り専用の無線タグ回路素子Toから無線タグ情報を読み取りながら、これに対応する印字を行って無線タグラベルTを作成する場合がある。
【0127】
この場合には、図14においてステップS440〜ステップS470を省略し、ステップS415でリプライ信号に基づきタグIDと無線タグ情報を取得するようにすればよい。その後ステップS480では印字情報とその読み込んだ無線タグ情報との組合せを保存する。
【0128】
図15は、図7に示す電圧電流変換回路131の動作例を示すタイミングチャートである。なおこの処理は、上述した閾値調整処理の後に行われる識別マーク検出処理を表している。
【0129】
CPU111は、図15(a)に示すように時刻T1から、EEPROM116Aとの通信により、装置毎の調整データの読み取りを行う。なおここでいう調整データとは、上述した閾値調整処理で調整済みの閾値などのことを表している。
【0130】
CPU111は、時刻T2において、そのデジタル/アナログ変換出力ポートP1を用いたアナログ出力により、図15(b)に示すように「H」の出力を開始する。このときアナログ出力は電圧最大には満たない値となっている。すると、トランジスタTR1は、そのベースに所定の電圧が印加されてオンとなり、そのコレクタエミッタ間には図15(c)に示すように電流が流れる。マークセンサ127は、インタフェース131aを経由して電源VCCからフォトトランジスタ127bのエミッタに電圧が印加されることで、電流が供給される。フォトトランジスタ127bは、フォトダイオード127aから出力された光の反射光を検知する。
【0131】
図15(e)に示すように識別マークPMが到来すると、CPU111は、マークセンサ127のフォトトランジスタ127bが、図15(d)に示すように時刻T3において識別マークPMの存在に応じて、その出力電圧が変化するとともに時刻T4において識別マークPMの存在に応じて、その出力電圧が変化する。すると、CPU111は、上述のように個々調整した閾値を用いて、マークセンサ127のフォトトランジスタ127bの出力に従って識別マークPMの存在を検出することができる。
【0132】
その後、CPU111は、時刻T5において、そのデジタル/アナログ変換出力ポートP1からの出力をLレベルとすることでトランジスタTR1がオフとなり(図示の「D/A出力停止」に相当)、フォトトランジスタ127bに電流が供給されなくなってフォトトランジスタ127bの機能が停止される(図示の「センサOFF」に相当)。
【0133】
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0134】
本実施形態では、ラベル作成装置1は、識別マークPMを備えるラベル用テープ109が収納されたカートリッジ7を装着可能なカートリッジホルダ6と、カートリッジ7から供給されたラベル用テープ109に設けられた識別マークPMを検出するマークセンサ127(識別マーク検出手段)と、ラベル用テープ109を搬送するための搬送手段と、この搬送手段によって搬送されるラベル用テープ109又はこれに貼り合わせる被印字テープに所定の印字を行う印字手段とを有し、マークセンサ127は、供給された電流に応じて発光するフォトダイオード127a(発光手段)と、その発光のラベル用テープ109での反射光に基づき、識別マークPMの有無の状態を検出するフォトトランジスタ127b(受光手段)と、フォトダイオード127aに供給すべき電流に対応する電圧を制御するCPU111と、CPU111とフォトダイオード127aとの間に設けられ、CPU111のポートを介して制御された電圧をフォトダイオード127aに供給すべき電流に変換する電圧電流変換回路131とを備える。
【0135】
これにより、従来のように受光側であるフォトトランジスタ127bの抵抗値を切り替える代わりに、CPU111のポートを介して制御された電圧を電流に変換することにより発光側であるフォトダイオード127aに供給する電流を制御している。これにより電圧電流変換回路131は、各フォトダイオード127aの個体差に応じて、フォトダイオード127aに供給すべき電流が所望の態様となるように制御でき、識別マークPMの有無(例えば白黒)を検出するための閾値を所望の態様に調整することができる。すると、適宜に調整された閾値を用いて識別マークPMを確実に検出しつつも、フォトダイオード127aの発光状態の制御に当たり使用するCPU111のポート総数が従来よりも少なくできることから、ハードウェア構成をシンプルにし、コストダウンを図ることができる。その他CPU111においてはマークセンサ127に占有されるポート数が少なくなるため、その他の用途に使用できるポート数を増やすことができる。
【0136】
本実施形態では、CPU111は、例えばデジタル/アナログ変換後のアナログの制御電圧を出力するデジタル/アナログ変換出力ポートP1を使用している。
【0137】
これにより、デジタル/アナログ変換出力ポートP1から直接に制御電圧が出され、電圧電流変換回路131を通してフォトダイオード127aに供給する電流を所望の態様に制御するので、フォトダイオード127aの発光状態の制御に当たり使用すべきCPU111のポート数を少なくし、ハードウェア構成を簡素化し、コストダウンを図ることができる。
【0138】
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
【0139】
図16は、上記実施形態の変形例のタグラベル作成装置の制御系を示す機能ブロック図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0140】
当該変形例のタグラベル作成装置は、上述した図6に示すタグラベル作成装置1に加えて、RC積分回路132が設けられている。RC積分回路132は、CPU111と電圧電流変換回路131との間に設けられている。RC積分回路132については後述する。
【0141】
図17は、図16に示すRC積分回路132、電圧電流変換回路131及びマークセンサ127等の構成例を示すブロック図である。なお電圧電流変換回路131及びマークセンサ127については、それぞれ上記電圧電流変換回路131及びマークセンサ127とほぼ同様の構成であるので、その説明を省略する。
【0142】
この変形例においては、RC積分回路132が設けられているとともに、CPU111のデジタル/アナログ変換出力ポートP1の代わりに、パルス幅制御出力ポートP2が設けられている。パルス幅制御出力ポートP2は、CPU111によってパルス幅が制御された信号を出力するためのポートの一種である。
【0143】
RC積分回路132は、上述のようにCPU111と電流電圧変換回路131との間に設けられている。RC積分回路132は、入力がCPU111のパルス幅制御出力ポートに接続され、かつ、出力が電圧電流変換回路131に接続されている。
【0144】
RC積分回路132は、抵抗R4、コンデンサC1及び抵抗R5を有する。抵抗R4は、CPU111のパルス幅制御出力ポートP2とトランジスタTR1のベースとの間で直列に接続されている。RC積分回路132は、CPU111のパルス幅制御出力ポートP2からの出力波形であるパルス幅制御信号をアナログ化する機能を有する。トランジスタTR1のベースと抵抗R4との間には、一端が接地されたコンデンサC1の他端が接続されているとともに、一端が接地された抵抗R5の他端も接続されている。
【0145】
CPU111は、パルス幅制御出力ポートP2の出力波形のデューティ比に応じて電圧電流変換回路131に与えられる電圧を制御する。
【0146】
図18は、パルス幅制御による閾値調整処理を表すフローチャートである。なお図示のフローチャートにおいては、上述した図11に示すフローチャートと同様の手順については説明を省略し、以下では異なる点を中心として説明する。
【0147】
ステップS2aでは、CPU111がパルス幅制御出力ポートP2から、デューティ比(図示のDutyに相当)が例えば30%としたパルス幅制御の出力波形を出力する。ここでトランジスタTR1のベースエミッタ間電圧が0.5Vであることを考慮すると、最小デューティ比が15%であるが、マージンを考慮してデューティ初期値を30%とする。
【0148】
ステップS3では、CPU111が20msに亘り待ち処理を行う。ここで待ち処理時間を20msとしたのは、パルス幅制御安定時間及びフォトトランジスタ127bの伝達時間などを考慮したためである。例えばパルス幅制御安定時間は実測で6msであり、トランジスタTR1の応答時間は130μs程度であり、フォトトランジスタ127bの応答時間は270μs程度であるためである。
【0149】
ステップS4では、CPU111が出力端子ADの電圧値(以下「AD値」をいう)を読み取る。具体的には、CPU111は、例えば23μs間隔で5回に亘りAD値を読み取り、それらAD値の中間値を採用し、その値をRAM117に記憶する。本実施形態では、そのような各中間値をAD_W30,AD_W32,・・・,AD_W90と表現して取り扱う。なお上記間隔を23μsとしたのは、15μsあるいは20μs等にした場合、パルス幅制御の周期に同期してしまい、同じ値を読むことになってしまうため、これを防止するためである。
【0150】
ステップS5aでは、CPU111によってそのデューティ比が90%以下であるか否かが判断される。ステップS5aにおいてデューティ比が90%以下であると判断された場合、CPU111は、デューティ比を+2%引き上げ(ステップS6a)、上記ステップS3に戻って実行する。
【0151】
一方、ステップS5aにおいてデューティ比が90%以下でない場合、ステップSでは、CPU111は、表示装置112にカセットを交換すべき旨の表示をする。
【0152】
ステップS8では、上記同様に、カートリッジセンサ81がカートリッジホルダ6に装着されているカートリッジ7が黒基準カセットであるか否かを検出する。カートリッジ7が黒基準カセットであることを検出すると、ステップS9aでは、CPU111が、パルス幅制御出力ポートP2からデューティ30%のパルス幅制御の出力波形を出力する。なお、これはパルス幅制御安定時間とフォトトランジスタの伝達時間などの合計時間に相当する。
【0153】
ステップS10では、CPU111が20msに亘り待ち処理を行う。ステップS11では、CPU111が出力端子ADのAD値(電圧値)を読み取る。具体的には、CPU111は、例えば23μs間隔で5回に亘りAD値を読み取り、それらAD値の中間値を採用し、その値をRAM117に記憶する。本実施形態では、そのような各中間値をAD_B30,AD_B32,・・・,AD_B90と表現して取り扱う。なお、このように中間値を採用しているのは、上記同様に、平均値を採用した場合にはノイズ等で1つのAD値が大きくずれると正常値から逸脱してしまうため、これを防止するよう対策を立てたためである。なお上記間隔を23μsとしたのは、上記同様に、15μsあるいは20μs等にした場合、パルス幅制御の周期に同期してしまい、同じ値を読むことになってしまうため、これを防止するためである。
【0154】
ステップS12aでは、CPU111によってそのデューティ比が90%以下であるか否かが判断される。ステップS12aにおいてデューティ比が90%以下であると判断された場合、CPU111は、デューティ比を+2%引き上げ(ステップS13a)、ステップS10に戻って実行する。
【0155】
一方、ステップS12aにおいてデューティ比が90%以下でない場合、ステップS14aでは、CPU111が変数nの初期値として30を設定する。これはデューティ比30%に相当する。次にステップS15では、CPU111が白基準カセットのAD値AD_Wnと黒基準カセットのAD値AD_Bnとの差AD_DEFnを算出する。なお変数nは2の倍数を表している。つまりCPU111は次のような演算を行う。
AD_W30−AD_B30=AD_DEF30
AD_W32−AD_B32=AD_DEF32


AD_W90−AD_B90=AD_DEF90
ステップS17aでは、CPU111によって変数nが90以下であるかが判断される。ステップS17aにおいて変数nが90以下であると判断された場合、CPU111は変数nを+2加算し、上記ステップS15に戻って実行する。一方ステップS17aにおいて変数nが90以下でないと判断された場合、CPU111はステップS18を実行する。
【0156】
ステップS18aでは、CPU111が、差AD_DEFnが最大となる時のAD値AD_Wnを白レベル、その時のAD値AD_Bnを黒レベル、(AD_Wn+AD_Bn)/2を閾値、オンデューティをPWMデューティとしてEEPROM116Aに記憶する。具体的には、CPU111は、白基準カセットのAD値AD_Wnと黒基準カセットのAD値AD_Bnとの差AD_DEFnが1.0V以上であり、かつ、この差AD_DEFnが最大になるデューティを選択する。
【0157】
ステップS19では、上記同様に、CPU111によって、デューティ比が90%になるまで計算されても、差AD_DEFn≧1.0Vにならなければエラー表示を行う(ステップS20)。なお判定レベルの1.0Vは任意に設定できるようにしても良い。
【0158】
図19は、図17に示すRC積分回路132及び電圧電流変換回路131の動作例を表すタイミングチャートである。なおこの処理は、上述した閾値調整処理の後に行われる識別マーク検出処理を表している。
【0159】
CPU111は、図19(a)に示すように時刻T1から、EEPROM116Aとの通信により、装置毎の調整データの読み取りを行う。なおここでいう調整データとは、上述した閾値調整処理で調整した閾値などのことを表している。
【0160】
CPU111は、時刻T2において、そのパルス幅制御出力ポートP2を用いて、図19(b)に示すような櫛歯状の出力波形のパルス幅制御信号の出力を開始する。すると、RC積分回路132は、時刻T2からこのようなパルス幅制御信号をアナログ電圧化し、図19(c)に示す波形を出力する。トランジスタTR1は、そのベースに所定の電圧が閾値電圧となるとオンし、そのコレクタエミッタ間には、図19(d)に示すように電流が流れ始める。マークセンサ127は、インタフェース131aを経由して電源VCCからフォトトランジスタ127bのエミッタに電圧が印加され、電流が供給される。これによりフォトトランジスタ127bが、フォトダイオード127aから出力された光が反射して戻った光を検知し始める。
【0161】
CPU111は、図19(f)に示すように識別マークPMが到来すると、マークセンサ127のフォトトランジスタ127bが、図19(d)に示すように時刻T3において識別マークPMの存在に応じて出力電圧が変化するとともに時刻T4において識別マークPMの存在に応じて出力電圧が変化する。すると、CPU111は、上述のように調整した閾値を用いて、マークセンサ127のフォトトランジスタ127bの出力に従って識別マークPMの存在を検出することができる。
【0162】
その後、CPU111は、時刻T5において、そのパルス幅制御出力ポートP2からの出力をLレベルとすることでトランジスタTR1がオフとなり(図示の「PWM出力停止」に相当)、フォトトランジスタ127bに電流が供給されなくなってフォトトランジスタ127bの機能が停止される(図示の「センサOFF」に相当)。
【0163】
上記以外の構成については、前述の一実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0164】
本変形例においても、上記一実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0165】
本実施形態の変形例では、CPU111が、上述したデジタル/アナログ変換出力ポートP1の代わりに、例えばパルス幅制御によりパル幅が制御されたパルス電圧を出力するパルス幅制御出力ポートP2を使用している。
【0166】
これにより、パルス幅制御出力ポートP2から出力されるパルス電圧を基に、電圧電流変換回路131がフォトダイオード127aに供給する電流を安定的に変換するので、フォトダイオード127aの発光状態の制御に当たり使用すべきCPU111のポート数を少なくし、ハードウェア構成を簡素化し、コストダウンを図ることができる。しかもパルス幅制御を採用しているため、従来のような抵抗値を切り替える方法に比べて、識別マークPMを検出するための閾値をより自由に選択することができる。
【0167】
本実施形態の変形例では、CPU111と電圧電流変換回路131との間に設けられ、入力がCPU111のパルス幅制御出力ポートP1に接続され、かつ、出力が電圧電流変換回路131に接続されたRC積分回路(アナログ化手段)を備えている。
【0168】
これにより、識別マークPMの有無を検出するための閾値を例えば階段状ではなく連続するリニアな所望の値に調整することができる。
【0169】
本実施形態の変形例では、CPU111は、パルス幅制御出力ポートP2からの出力波形のデューティ比に応じて電圧電流変換回路131に与えられる電圧を制御している。
【0170】
これにより、適切なデューティ比とすれば、フォトダイオード127aに流れる電流を適切な値に可変に制御可能であり、識別マークPMの有無を検出するための閾値を好適なものとすることができる。
【0171】
上記実施形態又はその変形例では、タグラベル作成装置が、情報を記憶するIC回路部151と情報の送受信を行うループアンテナ152(タグ側アンテナ)とを備え、配列ピッチが識別マークPMのピッチに合致するようにラベル用テープ109に設けられた無線タグ回路素子Toに対し、無線通信を介して情報の送受信を行う装置側アンテナLCを有する。
【0172】
これにより、識別マークPMの位置を正確に把握でき、好適な位置にて無線タグ回路素子Toとの間で情報の送受信を行い、無線タグラベルTを作成することができる。
【0173】
上記実施形態又はその変形例では、ラベル用テープ109は、貼り付け対象に貼り付けるための貼り付け用粘着剤層101aと、その貼り付け用粘着剤層101aを覆う剥離材層101dとを備え、識別マークPMはその剥離材層101dに設けられている。
【0174】
これにより、ラベルの貼り付け時に剥離材層101dを引き剥がすことで、貼り付け対象にラベルを確実に貼り付けることができる。また、貼り付け時には、引き剥がされる剥離材層101dに識別マークPMを設けることで、貼り付けたラベルには識別マークPMが存在せず、美観を向上できる。
【0175】
また以上においては、タグラベル作成装置1のループアンテナLC及び無線タグ回路素子To側のタグアンテナ152としてコイル状のループアンテナを用い、無線通信もしくは電磁誘導により情報送受信を行う場合を例にとって説明したが、これに限られず、タグラベル作成装置1のアンテナ及び無線タグ回路素子To側のタグアンテナ152として例えばダイポールアンテナを採用し、UHF帯を用いた電波通信により情報送受信を行ってもよい。
【0176】
また以上においては、印字及び無線タグ回路素子Toへのアクセス(読み取り又は書き込み)の終了した印字済みタグラベル用テープ109を切断機構15で切断してタグラベルTを作成した場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、ラベルに対応した所定の大きさに予め分離されたラベル台紙(いわゆるダイカットラベル)がロールから繰り出されるテープ上に連続配置されているような場合には、切断機構15で切断しなくても、テープがラベル排出口11から排出されてきた後にラベル台紙(アクセス済みの無線タグ回路素子Toが備えられかつ対応する印字がなされたもの)のみをテープから剥がしてタグラベルTを作成しても良く、本発明はこのようなものに対しても適用できる。
【0177】
さらに、以上は、基材テープ101等がリール部材の周りに巻回されてロールを構成し、カートリッジ7内にそのロールが配置されて基材テープ101が繰り出される場合を例にとって説明したが、これに限られない。例えば、無線タグ回路素子Toが少なくとも一つ配置された長尺平紙状あるいは短冊状のテープやシート(ロールに巻回されたテープを繰り出した後に適宜の長さに切断して形成したものを含む)を、所定の収納部にスタックして(例えばトレイ状のものに平積み積層して)カートリッジ化し、このカートリッジをラベル作成装置側のカートリッジホルダに装着して、上記収納部から移送、搬送して印字及び書き込みを行いタグラベルを作成するようにしてもよい。
【0178】
さらには上記ロールを直接ラベル作成装置側に着脱可能に装着する構成や、長尺平紙状あるいは短冊状のテープやシートをラベル作成装置外より1枚ずつ所定のフィーダ機構によって移送しラベル作成装置内へ供給する構成も考えられ、さらにはカートリッジ7のようなラベル作成装置本体側に着脱可能なものにも限られず、装置本体側に着脱不能のいわゆる据え付け型あるいは一体型として第1ロール102を設けることも考えられる。この場合も同様の効果を得る。
【0179】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0180】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0181】
【図1】本実施形態のタグラベル作成装置を備えた無線タグ生成システムを表すシステム構成図である。
【図2】タグラベル作成装置の全体構造を表す斜視図である。
【図3】タグラベル作成装置の内部の内部ユニットの構造を表す斜視図である。
【図4】内部ユニットの構造を表す平面図である。
【図5】カートリッジの詳細構造を模式的に表す拡大平面図である。
【図6】タグラベル作成装置の制御系を表す機能ブロック図である。
【図7】図6に示すマークセンサ及び電圧電流変換回路等の電気的な構成例を示すブロック図である。
【図8】無線タグ回路素子の機能的構成を表す機能ブロック図である。
【図9】タグラベル作成装置により無線タグ回路素子の情報書き込み及び印字済みタグラベル用テープの切断が完了し形成された無線タグラベルの外観の一例を表す上面図及び下面図である。
【図10】図9中IXA−IXA′断面による横断面図を反時計方向に90°回転させた図、及び図9中IXB−IXB′断面による横断面図を反時計方向に90°回転させた図である。
【図11】例えば反射型センサであるマークセンサのデジタル/アナログ変換出力ポートによる閾値調整処理を示す
【図12】タグラベル作成処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図13】タグアクセス処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図14】情報送受信処理の詳細手順を表すフローチャートである。
【図15】図7に示す電圧電流変換回路の動作例を示すタイミングチャートである。
【図16】上記実施形態の変形例としてのタグラベル作成装置の制御系を示す機能ブロック図である。
【図17】図16に示すRC積分回路等の構成例を示すブロック図である。
【図18】パルス幅制御による閾値調整処理を示すフローチャートである。
【図19】図17に示すRC積分回路及び電圧電流変換回路の動作例を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0182】
1 タグラベル作成装置
6 カートリッジホルダ
7 カートリッジ
60 アンテナ駆動装置
101 基材テープ(ラベル用テープ)
108 テープ送りローラ駆動軸
109 印字済みタグラベル用テープ(ラベル用テープ)
110 制御回路
111 CPU
127 マークセンサ(識別マーク検出手段)
127a 発光素子(発光手段)
127b 受光素子(受光手段)
131 電圧電流変換回路(電圧電流変換手段、識別マーク検出手段)
132 RC積分回路(アナログ化手段)
151 IC回路部
152 タグアンテナ
306 送信回路
307 受信回路
LC ループアンテナ
To 無線タグ回路素子
P1 デジタル/アナログ変換出力ポート
P2 パルス幅制御出力ポート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
識別マークを備えるラベル用テープが収納されたカートリッジを装着可能なカートリッジホルダと、
前記カートリッジから供給された前記ラベル用テープに設けられた前記識別マークを検出する識別マーク検出手段と、
前記ラベル用テープを搬送するための搬送手段と、
前記搬送手段によって搬送される前記ラベル用テープ又はこれに貼り合わせる被印字テープに所定の印字を行う印字手段と
を有し、
前記識別マーク検出手段は、
供給された電流に応じて発光する発光手段と、
前記発光の前記ラベル用テープでの反射光に基づき、前記識別マークの有無の状態を検出する受光手段と、
前記発光手段に供給すべき電流に対応する電圧を制御するCPUと、
前記CPUと前記発光手段との間に設けられ、前記CPUのポートを介して制御された電圧を前記発光手段に供給すべき電流に変換する電圧電流変換回路と
を備えることを特徴とするラベル作成装置。
【請求項2】
請求項1記載のラベル作成装置において、
前記CPUは、前記ポートとしてデジタル/アナログ変換出力ポートを使用する
ことを特徴とするラベル作成装置。
【請求項3】
請求項1記載のラベル作成装置において、
前記CPUは、前記ポートとしてパルス幅制御出力ポートを使用する
ことを特徴とするラベル作成装置。
【請求項4】
請求項3記載のラベル作成装置において、
前記CPUと前記電圧電流変換回路との間に設けられ、入力が前記CPUのパルス幅制御出力ポートに接続され、かつ、出力が前記電圧電流変換回路に接続されたアナログ化手段
を備えることを特徴とするラベル作成装置。
【請求項5】
請求項3又は請求項4記載のラベル作成装置において、
前記CPUは、前記パルス幅制御出力ポートからの出力波形のデューティ比に応じて前記電圧電流変換回路に与えられる電圧を制御する
ことを特徴とするラベル作成装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか記載のラベル作成装置において、
情報を記憶するIC回路部と情報の送受信を行うタグ側アンテナとを備え、配列ピッチが前記識別マークのピッチに合致するように前記ラベル用テープに設けられた無線タグ回路素子に対し、無線通信を介して情報の送受信を行う装置側アンテナを有する
ことを特徴とするラベル作成装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか記載のラベル作成装置において、
前記ラベル用テープは、
貼り付け対象に貼り付けるための貼り付け用粘着剤層と、
前記貼り付け用粘着剤層を覆う剥離材層と
を備え、
前記識別マークは前記剥離材層に設けられている
ことを特徴とするラベル作成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−42636(P2010−42636A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−209769(P2008−209769)
【出願日】平成20年8月18日(2008.8.18)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】