説明

ラミナー型排気ガス流量計を用いた希釈排気サンプリング装置及び希釈排気サンプリング方法並びに加熱・冷却サージチューブ装置

【課題】
必要な排気サンプル流量を全排気ガス流量とともに広い流量範囲に亘り正確に計測して、抽出し清浄なガスで希釈する排気ガスの比例サンプリング装置を構成すること
【解決手段】
排気管の直後ラミナー型流量計を用いて排気ガスの全流量を測定し、この流量値と常に一定比率となる排気ガスサンプル流量を測定し、かつ制御弁で制御しながらバッグに採取するサンプリング装置において、CFOまたはCFVを用いて一定流量のサンプル排気ガス流とこれに一定な比率の流量となる清浄な乾燥空気または窒素ガスを希釈ガスとしてそれぞれのCFOまたはCFVを用いて流量制御し、ドライポンプで吸引・混合・加圧し、一定圧力の希釈排気ガスサンプルを調整して、その一部を全排気ガス流量に比例した制御希釈排気ガスサンプルとして可変断面積オリフィス式流量測定制御装置によりバッグに捕集する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動車など内燃エンジンの排気ガス測定において汚染物質の質量排出値を求める排気ガスサンプリング技術に関係するもので、自動車産業や環境対策の産業に係わる。
【背景技術】
【0002】
内燃エンジンの自動車排気ガスについてその質量排出値を測定するためにCVS(Constant Volume Sampler)装置と呼ばれる全排気ガス流を清浄希釈ガスと混合して一定流量の希釈排気ガスを試料ガスとして作成してその中の成分濃度が当該成分の質量排出値に比例するように構成し、試料ガスの一部を一定流量でバッグサンプリングした集積試料ガスをガス分析してある運転時間における排気ガス成分の質量排出値を求める方式の装置が広く用いられてきた。また別な装置として全排気ガス流量を超音波流量計などラミナー型流量計以外の流量測定装置で測定し、一部の排気ガスと清浄な希釈空気を混合し排気ガス流量に比例した希釈排気ガスサンプル流量を熱式のマスフローコントローラで制御して希釈排気ガスサンプル流としてバッグサンプリングし質量排出値を求める方法例えばBag Mini-Diluterなども提案されている。(非特許文献1参照)。
【0003】
【非特許文献1】D.J.Luzenski, et al; Evaluation of Improved Bag Mini-Diluter System for Low Level Emission Measurements, SAE paper 2002-01-0047
【特許文献1】特表2001−507458号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の全排気ガス流を希釈する装置では、希釈に用いる清浄空気や不活性ガスは排気ガス流量よりも遥かに大流量を必要とするが、その中に含まれる汚染成分の濃度が極めて低いことが要求され、コスト的にも問題があるだけでなく、消費エネルギーや装置の大型化などから難点があり、とくに排出値の低レベル化とともに汚染成分のバックグランドや分析精度が大きな難題となっている。また、排気ガス全流量を超音波流量計などで測定する方式では排気ガスの広い流量範囲の全流量について大型の熱交換器などを用いて測定可能な温度に冷却する必要があるなど設備や資源に問題がある。とくにエンジンのアイドリング時のように流量が小さく脈動が比較的に大きい場合正確な測定が困難であるなどの大きな問題もある。また、流量制御に用いる熱式マスフローコントローラでは必要な流量範囲にわたって精度よく測定・制御することが困難で、さらに温度と応答性などに関しては必ずしも満足されない特性であった。とくに低速回転域における排気ガス流の脈動現象はガス成分の前後の混合だけでなく、従来の流量測定方式では1:50にも及ぶ広い流量範囲において少流量のとき許容し難い誤差を生じる原因となることが大きな問題点であった。
【0005】
前記のように従来技術では装置の大型化やエネルギー、コストに難点があるが、とくにエンジンの運転負荷範囲が拡大し排気ガス流量の範囲が1:50にも達するような場合において脈動のある排気流量やサンプル流量が比較的少ないときの測定と制御の精度に大きな難点があり、これらを解決することが主な課題である。さらに希釈排気ガスが温度60℃以上である場合、流量制御を0.3秒以内の速い応答性で行うことと、運転条件変化に伴う抽出排気成分変化との同時性を確保することも重要な課題である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は従来広い流量範囲にわたる内燃エンジンの適切な排気ガス流量測定装置がなかったことに対して、新たに開発されたラミナー流量計が広い流量範囲の排気ガスに適用でき得るようになったことから、こうしたラミナー型流量計を排気ガスの全流量やサンプルガス流量の測定に用い、適切な応答性をもってサンプル流量制御のできる排気比例サンプリング装置を提供することである。ラミナー型流量計は広い流量範囲にわたり流量と測定差圧の間にほぼ直線的な比例関係があり、脈動の大きな流れに対しても精度よく流量測定ができる特徴がある。従来のラミナー型流量計では350℃を超えるような高温度では気体の粘性変化や熱膨張、熱変形などから使用困難であったし、排気ガスに含まれる凝縮成分や粒子などの堆積が大きな難点であった。しかし、近年ではガソリンエンジンなどでは排気ガスが堆積を生じるような汚染物を殆ど含まなくなったことからもラミナー流量計の適用が可能となった。さらに、排気比例サンプリング装置で重要な応答性についてラミナー型流量計では差圧測定系の応答速度と同程度すなわちmsレベルの応答も可能である。しかし全体のシステムとしてはエンジン排気系のデッドボリュームなどの要因もあり、流量測定以外にも制御系や配管流速などが応答性の制約となることもある。排気ガス測定・制御システムとしては運転状態の変化への追随に必要と考えられる全般的な応答速度を0.1〜0.3秒以下とすることに対してラミナー型流量計は充分な性能がある。
【0007】
さらに、排気ガスサンプルと希釈ガスの流量を一定比率に保つために、信頼性のある二つのCFO(クリティカル フロー オリフィス、critical flow orifice、以下この特許請求の範囲及び明細書において同じ)またはCFV(クリティカル フロー ベンチュリ、critical flow venturi、以下この特許請求の範囲及び明細書において同じ)を用いてその入り口温度と圧力を一定に制御する方式とした。そして清浄で十分な圧力比が確保できるドライポンプを利用して適当なゲージ圧力を確保して希釈排気ガスサンプル流を調整する。希釈排気ガスサンプル流のうち全排気ガス流量に比例して流量測定制御しバッグにサンプリングする装置として、速い応答性と広い流量範囲をもつ可変断面積式オリフィスを利用した。とくにこの場合の可変断面積オリフィスは差圧がほぼ一定であり流量がオリフィス断面積により変化する特性があり、応答性が速くて精度が高く、流量範囲が広い特徴がある。
【0008】
通常、排気ガスと希釈ガスとの流量比は1:1程度で、混合ガスは露点40℃程度であるが、ポンプや弁など流路・圧力の変化があり、管路では60℃以上に保つことが望ましい。ガス分析の精度その他の考慮から本発明の装置では流量比を1:1±20%程度と想定している。CFOまたはCFV流量がポンプ能力とともに最大希釈排気ガスサンプル流量を定めることになる。全排気ガス流量のうち排気ガスサンプルは通常1/50〜1/200である。測定運転時間にもよるが多くの場合サンプルバッグ容量は100L程度とする。
【0009】
エンジン排気ガスの流量測定には、加熱・冷却サージチューブを上流側に配置したラミナー流量計を用いることにより、始動時を含めアイドルなど小流量のときもラミナー入り口温度を100℃以上に保持することができる。とくにエンジンの冷間始動直後に凝縮水など流出することが多いが加熱サージチューブを予熱しておくことによりラミナー流量計への流入を防止できる。また排気ガスが高温度な時には効果的な冷却をして排気ガス温度をほぼ300℃以下に抑制できる。こうした加熱・冷却サージチューブの利用によりラミナー流量計の流量測定範囲を1:50以上にすると共に、低沸点成分の凝縮を防止して確実な流量測定をする。またラミナーエレメントにおいて半径方向に圧力と温度の分布の偏りがある場合を考慮して半径方向面積平均の複数位置に複数の温度測定端を配置する。これによりラミナーエレメントに流れる排気ガスの面積平均的な差圧と温度が測定でき、より正確な流量測定ができる。とくに排気系ではアイドルなどで流量が少なく脈動の割合が大きい場合もラミナー流量計では正確な測定が可能である。
【0010】
希釈排気ガスサンプル流の流量制御は例えば熱式マスフローコントローラなど各種のものが適用できるが、流量制御範囲と高温における応答性では問題がある。ここで用いる可変断面積オリフィス式流量測定制御装置は広い制御範囲と速い応答性をもち制御系は0.1〜0.2sec程度の速度で可動でき、温度60℃以上に適用できる。流量と制御バルブ位置すなわち位置パルスの関係が一定な差圧10kPa(ゲージ圧)程度において広い流量範囲で直線的な比例関係となることから希釈排気ガスサンプルの圧力を制御弁で適当に保つとき流量制御は極めて容易になる。
【0011】
サージチューブの利用は、小さな流量域で大きな脈動がある場合に圧力測定にも利点があるが、さらに大きな利点はエンジンの排気管を出た以降の排気ガスについて排気ガス成分の前後での混合を抑制できる点にある。排気管出口以降でサンプリングまでの排気測定系における成分の前後排気ガスの混合はできるだけ避けるべきで、容量の大きなサージタンクよりも実容積が1/100以下で効果のあるサージチューブが適している。
【0012】
本装置ではラミナー流量計で流量測定された排気ガスの一部が運転条件に関係なく一定流量で抽出され排気サンプルガスとして、サンプルプローブで冷却され、一定温度(65℃程度)の恒温槽で同温度に制御される。一方希釈ガスは恒温槽入り口で減圧され、排気ガス側圧力と同一になるように排気側圧力をパイロット圧とする制御弁で同一圧に制御され、恒温槽内で適当な管路長を経由して温度も恒温槽と同一に制御される。排気サンプルガスのCFOまたはCFVと希釈ガスのCFOまたはCFVは入り口温度・圧力を同一に制御され、出口側では混合されて、臨界圧力以下で吸引され、その吸引圧力はモニタリングされる。清浄なスクロールポンプなどドライポンプで絶対圧50kPa以下で吸引圧縮され、大気圧力以上の圧で希釈排気ガスサンプル流として吐出される。この圧力はゲージ圧として例えば10kPaでリリーフ付き制御弁により一定に保たれる。
【0013】
希釈排気ガスサンプル流は可変断面積オリフィス式流量測定制御装置によって全排気ガス流量に比例した流量に制御された部分がサンプルバッグに送入される。サンプルバッグは運転モードなどを勘案して4組程度用意され、流路を切り替えて使用する。
【0014】
可変断面積オリフィス式流量測定制御装置の制御信号は全排気ガス流量計の出力よりもある時間例えば0.8秒ないし5.5秒程度全排気ガス流量やその推定平均温度を考慮した計算遅延回路により遅れ時間をもって入力され、可変断面積オリフィス式流量測定制御装置における排気ガス成分の変化時刻をエンジン運転条件変化時にほぼ合致させるように時間補正することができる。
【0015】
以上のことをまとめると、本発明のラミナー型排気ガス流量計を用いた希釈排気サンプリング装置及び希釈排気サンプリング方法並びに加熱・冷却サージチューブ装置は、具体的には特許請求の範囲に記載した構成をなす。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば内燃エンジンの排気ガスの比例サンプリング装置として排気ガス全流量を1:50以上の広い流量範囲に亘って信頼性と応答性に優れたラミナー型流量計で精度よく測定し、その一部を一定圧力・温度においてCFOまたはCFVで一定流量に制御して吸引する。排気ガスサンプル流量と常に一定比率になるように温度を制御し圧力も排気ガス側に一致するようにパイロット付きの減圧弁で入り口圧を制御したCFOまたはCFVを用いて一定流量として吸引して、二つのCFOまたはCFVの出口で混合し、希釈排気ガスサンプル流として吸引圧力をモニターしながら脈動の少ないスクロールポンプで吸引し加圧する。このスクロールポンプの吐出圧力は脈動振幅も小さくバッファータンクの必要は無く、リリーフ付きの圧力制御弁で例えば10kPa(ゲージ圧)に精度よく制御される。この圧力と温度条件で可変断面積オリフィスによりほぼ0.2秒の高速応答と0.1%以下の高精度な流量制御が可能になる。この流量制御は排気ガス成分がオリフィスに到着する時点に合致しているので、エンジン運転条件の変化に適切に対応するもので、時間補正を講じない他の排気ガス比例サンプリング装置では得られない正確な希釈排気ガスサンプルの積算成分が捕集でき、積算流量もきわめて精度高く測定できる。比例サンプリング装置で重要な排気ガス流量の測定が精度と応答性において優れ、希釈排気ガスの流量制御が排気ガス成分変化の同時性を確保しながら流量制御の精度と応答速度をも高くできる装置を実現する。バックグランド汚染の影響を全く受けない希釈ガスとして清浄乾燥空気を用いることや希釈排気ガスサンプル流から適切な流量比でサンプルバッグに送入すれば、1/50〜1/200程度の範囲で排気ガスサンプルを捕集あるいは積算流量値として得ることができる。なお、加熱・冷却サージチューブを用いることにより排気系の脈動影響を防止して、始動時の凝縮水の影響を防ぎ、流量測定や排気ガスの前後成分の混合抑制など好ましい効果が期待できる。
【0017】
本発明によれば必要な排気サンプル流量を全排気ガス流量とともに広い流量範囲に亘り正確に計測して、抽出し希釈する排気ガスの比例サンプリング装置を構成することが可能である。さらに適切な応答性と成分変化の同時性を確保し、排気ガスや希釈サンプルガスの露点に対応した温度設定ができ、排気ガス流量比率や希釈比率をガス分析など必要サンプル流量に対応して設定できる特徴がある。小型、小容量、高精度、高応答性やバックグランド汚染の影響を受けないなど、従来のCVS装置に代えて低エミッションエンジンに適用できる排気ラミナー流量計を利用した排出値を測定できる排気比例サンプリング装置を可能にする効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、この発明の詳細を図1に示す実施例のシステム図と図2、図3に示す主な要素の構成図により説明する。図1において11は内燃エンジンの自動車で排気管12の出口に接続したサージチューブ(実用新案登録第3085960号、特許願2002−65771)を改良した加熱・冷却サージチューブ30を経由して全排気ガス流4が排気ラミナー流量計20に導入される。加熱・冷却サージチューブ30は図2に詳細を示すように中心の管路32の内周に表面がステンレスで作られた700W以上の容量をもつシーズヒータコイル33を配備して加熱できるようにし、管路温度200℃程度において加熱を停止制御するための温度センサ34を近傍に配置する。加熱・冷却サージチューブ30の主な構成要素であるO−リング付ゴム薄膜チューブ35は例えばシリコーンゴム製で両側のフランジ36、37に気密に保持され内部圧力に応じて伸縮するが、外部の円筒状保護管39が熱伝導の良いアルミなどで構成されるとともにその通気孔38が表面積を大きくできるようにきわめて多数設けられて開口面積率が35%以上にしてある。こうした構造により排気ガス流量が0または0.18m/min以下のときには100℃以上に加熱され、エンジン始動時やアイドル時に排気ガス温度を150℃以上にすることができる。また排気ガス入り口温度が250℃以上のときには円筒状保護管39が効果的に冷却されるので、排気ガス温度をかなり低下させることができる。この加熱・冷却サージチューブにより水分などの液滴が下流側のラミナー流量計20に入ることを防止でき、高温の排気ガスを冷却する効果がある。なお、温度設定表示器31は排気ガス温度を測定しシーズヒータコイル33を断続制御する。
【0019】
排気ラミナー流量計20は排気ガス温度が100℃以上で使用されるので常温で使用される通常ラミナー型流量計の場合よりも内部の温度分布には留意する必要がある。加熱・冷却サージチューブ30からテーパー管21で管路をラミナーエレメント25の径まで滑らかに拡大され、温度圧力測定部よりも上流側に整流と異物の影響防止のために整流格子23が配置される。ラミナーエレメント25は耐熱性と強度・形状安定性があり、排気ガスや温度変化に充分耐えられる構成である。流量演算に必要な絶対圧、差圧、温度の測定が重要でラミナーエレメント25の面積平均が検出できるように、特願2002−212938に準じて検出端を配置する。とくに温度は面積平均値が重要で測定点の分布として少なくとも4象限のそれぞれの面積平均値に熱伝対24の複数本の測定端を配置して平均温度を検出する。
【0020】
排気ガスの密度は空燃比により僅かに変わるが、理論混合比においても空気の密度の1.0046程度で空気に極めて近い。ある燃料では排気ガスの密度は温度と圧力だけの関数で使用燃料に応じた空燃比の値から求めることができる。粘性は空気とほぼ同様に温度で変化し、300℃では0℃の時の1.8倍程度に増大する。密度と粘性係数の変化はラミナー流量計にとって極めて重要な因子で、これを基礎とした流量演算を行うように計算処理する。差圧は高感度でしかも応答性も必要で圧力センサの選択が重要になる。温度測定はラミナーエレメント25入り口側の4象限の面積平均値が得られる。この場合は圧力測定の応答は10ms程度で充分とも考えられるのでこの実施例では圧力導管26、27を介して少し離れた流量演算回路28に内蔵された絶対圧センサと差圧センサに連結する。平均の温度の信号も入れて流量演算回路28により全排気ガス流量が10msごとに演算され、ケーブルを介して流量信号5を制御システム装置に出力する。この流量信号5が本装置の基本的な情報となる。排気ガスサンプル抽出の残余の排気ガスは排出管29を経由して大気圧に開放された部分を持つダクト13で排出される。
【0021】
この装置では基本的にサンプル排気ガスの分岐抽出量は一定で清浄なガスで希釈した後に比例流量制御される。排気ガスサンプルの分岐は排気ラミナー流量計20の直後41の位置で排気ガスプローブ42から排気ガス流量が例えば20L/minまたは25L/min一定に流量制御されオーブン50に導管43を経由して吸引される。導管43にはフレキシブル管路と保温された管路が含まれるが、温度はほぼ70℃以上に保たれる。抽出された排気ガスサンプル流45は導管43からコネクタ44を経由して温度制御されたオーブン50に入り、その内部の管路46でオーブン50の温度と完全に同一になるよう熱交換される。管路46の入り口部47の圧力は希釈空気の減圧弁63の外部パイロット圧力として利用される。一方、清浄な希釈ガス60は通常200kPa以上の圧力で供給を受け、排気ガスの希釈とサンプルバッグのパージとに用いられるが、排気ガス希釈にはオーブン50のコネクタ61から電磁弁62を経由してオーブン50の内部で外部パイロット付き圧力制御弁である減圧弁63で排気サンプル流のオーブン内部の管路46と同一になるよう減圧され圧力制御される。電磁弁62の入り口圧力は圧力計64でモニタされる。希釈ガスの温度は希釈ガスCFOまたはCFV66までの管路65を熱交換器として利用し、オーブン50の温度と同じにされる。排気ガスサンプル流45は入り口温度をオーブン温度に合わせられてCFOまたはCFV48により正確に一定流量に規制される。希釈ガスは圧力制御弁である減圧弁63で排気側と同一圧力に制御され温度は熱交換の管路65を経由してオーブン50と同一温度にして希釈ガスのCFOまたはCFV66により一定流量に規制される。CFOまたはCFV48と希釈ガスのCFOまたはCFV66とは入り口側の温度圧力条件を同一にし、さらに下流側は流路49で合体され2つのガス流は混合されて希釈排気ガス流7を形成する。各CFOまたはCFVの出口圧力は圧力計67でモニタされ臨界流の形成が確認される。希釈排気ガス流7は例えば脈動が小さく清浄なドライポンプ68で吸引しCFOまたはCFV48、66の出口圧力を臨界圧以下にできるようにし、ゲージ圧20kPa以上に加圧吐出し、その圧力は圧力計69で表示される。ドライポンプ68の吐出する希釈排気ガス流量はCFOまたはCFV48、66の合計流量でその圧力はゲージ圧力としてリリーフ弁73で制御される。ドライポンプ68がスクロール型のように脈動の少ない場合には吐出側もリリーフ弁制御だけで圧力平滑の必要が無く、希釈排気ガス流を可変断面積オリフィス式流量測定制御装置70により排気ラミナー流量計20からの全排気ガス流量5の信号に基づき分流して、制御希釈排気ガス流量6として測定し制御し、バッグサンプル試料ガスとしてサンプルバッグ架台80にコネクタ81、サンプル管82を通じて送出される。サンプルバッグ架台80ではコネクタ83、電磁弁84などを経由して分配管85からそれぞれのバッグ86に送入される。電磁弁84で設定されたバッグ86に測定時間だけ制御希釈排気ガス流量6が送入され捕集、蓄積される。バッグの試料ガスは電磁弁84と87、95の連携により管路を切り替えて電磁弁58を経由しコネクタ59からガス分析計に連結され、バッグ試料ガスが分析計の内蔵ポンプにより吸引され、分析に供される。全排気ガス流量の積算値QIと制御希釈排気ガス流量(バッグサンプリング流量)の積算値qIはガス分析値とともに測定結果として極めて重要で、本装置の性能を決定づけるものである。サンプルバッグ架台80の内部温度は攪拌ファンを含む温度制御装置付きの加熱器91で設定温度に制御され温度表示器92で表示される。サンプルバッグは測定前にパージ洗浄とリークチェックをする必要があり、希釈に用いる清浄空気を分流してサンプルバッグ架台80のコネクタ93から受け入れ、減圧弁94で調圧され圧力計99でモニタされ、さらに電磁弁95を経由して各バッグに逐次送入できるように構成されている。またバッグの充填圧力は正負の連成圧力計96で負圧も含めてモニタされ、バッグのリークチェックには連成圧力計96に備えられたリレー発信などにより負圧にしてリーク検査し、必要な警報を発するようにしてある。バッグのパージにはシステム制御パネル90のシーケンサ9により制御され、各バッグの電磁弁88や排出ポンプ98その他関係電磁弁58、87、84等が自動的に定められた時間経過で逐次稼動される。
【0022】
エンジンの運転条件変化と排気ガス成分変化との同時性を確保するためのサンプル流量制御遅延回路8は変化する全排気ガス流量に応じて変わるτ1と本装置内部で一定流量のサンプリングのために生じる一定遅れ時間τ2とに分けて計算するが、エンジン排気系から排気ラミナー流量計までの容積V0を体積流量Q`で除したτ1は排気系の平均温度も影響する。概略的には流量計入り口で測定される温度の関数として平均温度を仮定し、体積流量Q`を推定することもできる。τ2は本測定装置の使用条件から決められる数値ではほぼ0.4〜0.5sec程度になる。τ1+τ2の値は通常のモード運転では0.6〜5.0sec程度になり、加速や高速・高負荷運転時に小さくなるが、減速時には大きくなる。この遅延時間はシステム制御パネル90のサンプル流量制御遅延回路8で排気ガスの流量信号5と平均排気ガス温度推定値に基づき排気系デッドボリュームなど定数をいれて計算し出力され、可変断面積オリフィス式流量測定制御装置70の流量制御信号であり、測定流量信号でもある信号10となる。
【0023】
図3に示す可変断面積オリフィス式流量測定制御装置70はオリフィス71の中に可動コァー72を配置してリニァーアクチュエータ74で流量信号5に応じて可動コァー72の軸方向位置をリニァーアクチュエータ74の内部パルスモータのパルス数により変位させ、オリフィス断面積75を変えて出口側の管路76からの制御希釈排気ガス流量6を制御する。流量測定は環状のオリフィス断面積75をパルス数から定め、入り口側の管路77からの希釈排気ガス流は圧力、差圧を圧力導管78、79で圧力センサや流量演算を含む制御回路53に導いて温度をも合わせて校正に基づき出口側の管路76からの制御希釈排気ガス流量6を計算し、積算値QIの基礎とする。可動コァー72の変位速度は全範囲で0.2sec以下に設定してあり、排気ガスの流量信号5の速い変化に十分追随できる。しかもオリフィスにおける圧力変化は基本的には無視できる程度であり、差圧も10kPa程度で安定した小さな差圧範囲で使用できる特徴がある。さらにオリフィス断面積75は可動コァー72の移動距離に対して直線的な比例関係になるように断面形状が構成されている。制御希釈排気ガス流量6は校正に基づきアクチュエータの位置信号パルス(断面積)、絶対圧、差圧センサの出力、温度計出力を含む制御回路53おいて求められ、制御希釈排気ガス流量の信号10となり、本装置では排気ガスサンプル流量として最も重要な結果であり、システム制御パネル90の内部でサンプル積算回路であるシーケンサ9によりバッグ86への送入積算値として表示される。ドライポンプ68の出口圧力はリリーフ弁73で設定圧力(ゲージ圧)に制御され、制御希釈排気ガス流量6以外はリリーフ弁73から系外に排出される。
【0024】
オーブン50の温度は攪拌装置付き加熱器51で設定温度に制御され、温度表示器52で表示される。制御希釈排気ガス流量6はオーブン50からサンプルバッグ架台80に送られてその一つのバッグ86にはいる。サンプルバッグ架台80には少なくとも4組のバッグが配置され、逐次切り替えて使用できるように各電磁弁やコネクターなどがある。また測定前に各バッグを洗浄・排気する排出ポンプ98やリークチェックのための連成圧力計96などが備えられている。通常は洗浄用には希釈ガスを減圧弁94を介して適切な圧力で各バッグに送入できるようにしてあり、各電磁弁の制御はシステム制御パネル90内の回路56で自動的にシーケンサ的に行われる。システム制御パネル90には起動や安全、表示を含むシステム制御装置55とバッグ操作の回路56、サンプル流量の積算・表示などのシーケンサ9、サンプル流量制御遅延回路8、モニター回路57などが収容されて、全体システムを統括制御できるようにしてある。
【0025】
この排気比例サンプリング装置では、排気ガス流量の変化よりも排気ガス成分の変化が希釈排気ガスを分流して流量制御する位置で遅れる点が問題になる。その主な遅れ時間τ1は排気ガス流量が関係するエンジン排気系と排気ガスサンプルを分流する位置までの遅れ時間である。さらに本装置の内部で排気ガスサンプル抽出してから希釈ガスと混合希釈して分流し流量制御するまでの時間τ2がある。τ1は全排気ガス体積流量Qe(Te/T0)でデッドボリュームVdを割った値と見なされる。エンジン排気系のデッドボリュームはエンジン諸元でそのエンジンの固有値として決められるが、流量と平均排気ガス温度は変化する。流量は排気ガス流量計の測定値をそのまま用い、温度は極めて概略的に推定して、たとえば排気ガス流量計の入り口温度と仮定排気マニホールド温度を600℃としてその平均値を用いることも可能であろう。排気ガス温度Teは測定している全排気ガス流量計の入り口温度T1と1/2(600℃)を加えたものと大胆な仮定をする。すなわち、τ1=cl・(T0/Te)・(1/Qe)と計算できる。τ2はほぼ一定な時間でこの装置では多くの場合サンプル排気ガスCFOまたはCFV流量20L/minの場合0.5sec程度である。図1において排気ガスサンプル流の流量制御の信号は全排気ガス流量測定値よりもこのように計算されたτだけ遅れて制御するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の排気比例サンプリング装置の実施例を示すシステム図である。
【図2】本発明の排気比例サンプリング装置に用いるラミナー流量計の測定部と上流側に配置する加熱・冷却サージチューブを示す構成図である。
【図3】本発明の排気比例サンプリング装置に用いる可変断面積オリフィス式流量測定制御装置の構造を示す解説図である。
【符号の説明】
【0027】
4 全排気ガス流量
5 流量信号
6 制御希釈排気ガス流量
7 希釈排気ガス流
8 サンプル流量制御遅延回路
9 シーケンサ
10 信号
11 自動車
12 排気管
13 ダクト
20 排気ラミナー流量計
21 テーパー管
23 整流格子
24 熱電対
25 ラミナーエレメント
26 圧力導管
27 圧力導管
28 流量演算回路
29 排出管
30 加熱・冷却サージチューブ
31 温度設定表示器
32 管路
33 シーズヒータコイル
34 温度センサ
35 O−リング付ゴム薄膜チューブ
36 フランジ
37 フランジ
38 通気孔
39 円筒状保護管
41 直後
42 排気ガスプローブ
43 導管
44 コネクタ
45 排気ガスサンプル流
46 管路
47 入り口部
48 CFOまたはCFV
49 流路
50 オーブン
51 加熱器
52 温度表示器
53 制御回路
55 システム制御装置
56 回路
57 モニター回路
58 電磁弁
59 コネクタ
60 希釈ガス
61 コネクタ
62 電磁弁
63 減圧弁
64 圧力計
65 管路
66 希釈ガスCFOまたはCFV
67 圧力計
68 ドライポンプ
69 圧力計
70 可変断面積オリフィス式流量測定制御装置
71 オリフィス
72 可動コァー
73 リリーフ弁
74 リニアーアクチュエータ
75 オリフィス断面積
76 出口側の管路
77 入り口側の管路
78 導管
80 サンプルバッグ架台
81 コネクタ
82 サンプル管
83 コネクタ
84 電磁弁
85 分配管
86 バッグ
87 電磁弁
88 電磁弁
89 電磁弁コネクタ
90 システム制御パネル
91 加熱器
92 温度表示器
93 コネクタ
94 減圧弁
95 電磁弁
96 連成圧力計
98 排出ポンプ
99 圧力計

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃エンジン排気ガスに含まれる単数または複数の成分について、排気ガスサンプルを試料ガスとして抽出し、希釈して、流量制御した一部流量をバッグサンプリングして平均排出値の濃度と量の代表ガスを得る排気比例サンプリング装置の一つであって、排気管の直後に配置して200℃以上の排気ガスについても正確な流量測定ができるラミナー型流量計を用いて排気ガスの全流量を広い流量範囲にわたって適切な応答性をもって測定し、この流量値と常に一定比率となる排気ガスサンプル流量を適切な応答性をもって測定し、かつ速い応答性を持つ制御弁で制御しながらバッグに採取するサンプリング装置において、CFOまたはCFVを用いて一定流量のサンプル排気ガス流とこれに一定な比率の流量となる清浄な乾燥空気または窒素ガスを希釈ガスとしてそれぞれのCFOまたはCFVを用いて流量制御し、ドライポンプで吸引・混合・加圧し、一定圧力の希釈排気ガスサンプルを調整して、その一部を全排気ガス流量に比例した制御希釈排気ガスサンプルとして可変断面積オリフィス式流量測定制御装置により広い流量範囲と速い応答速度で60℃以上の温度雰囲気において制御し、適当な温度に保たれたバッグに捕集し、この補集された制御希釈排気ガスサンプルの濃度と量がその運転時間内での当該成分の質量排出値に比例するように構成した装置で、ラミナー流量計で測定した全排気ガス流量値に比例して制御希釈排気ガスの流量を制御してバッグにサンプリングし、あるサンプリング時間または当該時間の走行距離における平均的な排気ガス試料を採取し、その試料の分析値と、全排気ガス流量値とサンプル流量値との比率などからエンジン排気ガスの各成分の質量排出値を求めるようにしたラミナー型排気ガス流量計を用いた希釈排気サンプリング装置。
【請求項2】
請求項1の希釈ガス排気サンプリング装置において、希釈排気ガスサンプル流の一部を全排気ガス流量に比例した流量に測定制御する装置として可変断面積オリフィス式流量測定制御装置を利用して、60℃以上の高温度雰囲気においても0.3秒以下の速い応答速度と1:50以上の広い流量制御範囲をもって希釈排気ガスサンプル装置を制御することを特徴とする希釈排気サンプリング装置。
【請求項3】
請求項1および2の希釈排気サンプリング装置において、エンジン排気ガス流量と成分濃度が変化する場合に排気ガス流量変化と試料ガス成分のサンプリング時刻の同時性を確保するために、流量測定値の時間変化に対する排気ガスサンプル抽出分岐点までのガス成分の遅れに関係して、排気系における流速や容積(デッドボリューム)に由来するガス試料の成分濃度変化が排気ガスサンプリング点(抽出分岐点)において本来のエンジンからの排出時刻(流量変化時刻)よりも遅れる時間について、排気系と排気ガスサンプリング点までのデッドボリュームと平均的な温度および流量とから推定出来る時間ずれを求め、さらにサンプリング装置内部で生じる排気ガスサンプル分岐点から希釈混合を経過して制御希釈排気ガスを分流制御するまでのほぼ一定な時間ずれについても適正に補正できるようにした制御回路を設けて、制御希釈排気ガスサンプルの分流点における流量制御を排気ガス成分の変化時刻に合わせ得るようにした時間ずれ補正回路をもった希釈排気サンプリング装置。
【請求項4】
請求項1および2の希釈排気サンプリング装置においてエンジン始動時および希釈排気ガスサンプルの露点が室温よりも高い条件においても水分など低沸点成分の凝縮を防ぐために、排気ガス流量計の内部温度を100℃以上に維持できる加熱装置を有し、さらに希釈混合部から下流の各部温度を60℃以上、バッグ保持温度を37℃(水分6.2%相当)以上に維持できるようにした希釈排気サンプリング装置。
【請求項5】
請求項1および2の希釈排気サンプリング装置において、エンジンの低回転数領域における排気管系の流れの脈動が排気ガス成分の前後変化の混合や流量測定に不適当な影響を与えることを防止して、しかも排気ガス成分の遅れや混合を実車と同程度に保つために、エンジンの排気管の出口直後でラミナー型流量計の入り口側に小さな容積で脈動減衰効果の大きいサージチューブを装着して、このサージチューブの内部に排気ガス温度が200℃以下のときに加熱し始動時など低温における低沸点成分の凝縮を防止する表面材質がステンレスのヒータを配置し、また一方サージチューブの外部保護管に排気ガス温度が250℃以上高温なときに排気ガスおよびシリコーンゴム膜の冷却に効果のある熱伝導の良い材質で表面積の大きい多孔な金属板を用いた、加熱・冷却サージチューブを排気ガス流量計の上流に配置した希釈排気サンプリング装置。
【請求項6】
内燃エンジンの排気ガスの全量が通過する加熱・冷却サージチューブ装置と、前記加熱・冷却サージチューブ装置の下流において前記排気ガスを流量計測する排気ラミナー流量計と、前記排気ラミナー流量計の直後の位置で排気ガスサンプル流の分岐をする排気ガスプローブと、前記排気ガスサンプル流を一定流量に規制するCFOまたはCFVと、系外から系内に導いた希釈ガスを一定流量に規制する他のCFOまたはCFVと、排気ガスサンプル流と希釈ガス流のそれぞれのCFOまたはCFVの入り口側の温度圧力条件を同一にするオーブン装置と、前記両CFOまたはCFVの下流側で前記排気ガスサンプル流と前記希釈ガス流とを混合して希釈排気ガス流を形成する流路と、前記希釈排気ガス流を前記排気ラミナー流量計からの全排気ガス流量計の信号に基づいて分流して制御希釈排気ガス流を形成する可変断面積オリフィス式流量測定制御装置と、および前記制御希釈排気ガス流を充填可能なバッグとを備えることを特徴とする希釈排気サンプリング装置。
【請求項7】
内燃エンジンの排気ガスを排気ラミナー流量計で流量計測し、前記排気ラミナー流量計の直後の位置で排気ガスサンプル流の分岐を行い、前記排気ガスサンプル流をCFOまたはCFVにより一定流量に規制し、一方、系外から系内に導いた希釈ガスを他のCFOまたはCFVにより一定流量に規制し、排気ガスサンプル流と希釈ガス流はそれぞれのCFOまたはCFVの入り口側の温度圧力条件を同一にしCFOまたはCFVの下流側で合流されて混合されて希釈排気ガス流を形成し、前記希釈排気ガス流を可変断面積オリフィス式流量測定制御装置により前記排気ラミナー流量計からの全排気ガス流量計の信号に基づいて分流して制御希釈排気ガス流を形成し、前記制御希釈排気ガス流を測定時間だけバッグサンプル試料ガスとして設定温度に制御されたバッグに送入し、測定時に取り出して分析に供することを特徴とする希釈排気サンプリング方法。
【請求項8】
ガスを流通させるガス流通路を形成し管壁に通気孔を貫通形成している管路と、前記管路に取り付けられて前記ガス流通路を加熱または冷却して温度調節する温度調節装置と、前記管路の外側に前記管路の前記通気孔を内包する状態で配置され前記管路に気密に配置されているゴム薄膜製のサージチューブ部材と、前記サージチューブ部材の外側に前記サージチューブ部材を内包する状態で配置されている剛性を有し管壁に多数の通気口を形成してある筒状保護管とを有することを特徴とする加熱・冷却サージチューブ装置。
【請求項9】
前記温度調節の範囲は100℃〜200℃であり、前記筒状保護管の前記通気口による開口率は35%以上であり、または前記温度調節装置は表面がステンレスで作られた700W以上の容量を持つシーズヒータコイルを前記管路の内周に配備していることを特徴とする請求項8記載の加熱・冷却サージチューブ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−24730(P2007−24730A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−209052(P2005−209052)
【出願日】平成17年7月19日(2005.7.19)
【出願人】(000144968)株式会社司測研 (17)
【Fターム(参考)】