説明

リアビューミラー

車両用のリアビューミラーは、構造上の細部と組み合わされた特定の非対称的な空気力学的特徴を有しており、それによって、車両のいずれの側方でも使用できるように組立体を逆さまにでき、従来技術の対照物よりも組立体の取り付けが容易となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のミラーに関し、より具体的には、バスやトラックなどのポールに取り付けられたミラーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
バスやトラック、オフロード車などの大型車両には、車両の横と背後の両方を運転者が見られるようにする外部リアビューミラーが使用されている。これらの外部リアビューミラーは、しばしば、車両の外部に位置する直立したポールに取り付けられ、概ね細長い長方形の形状であることから、このタイプのミラーは、車両が動いている際の抵抗や風切音の要因となっている。
【0003】
また、電気駆動装置を備えた外部リアビューミラーを提供することは有利ではある一方で、欠点も存在する。すなわち、電気駆動装置によって、運転者が車両の中からミラーを調整して傾けたり角度を動かしたりすることができるものの、駆動装置自体や駆動装置が必要とする筐体と取り付け部品によって、ミラー組立体全体のコストや複雑さ、重量が増加し、最終の組立工程自体も、駆動装置、その取り付け部品と筐体によって複雑となってしまう。
【0004】
外部リアビューミラーの中には、平坦なミラーと湾曲したミラーの組み合わせからなるものもあり、上記の事柄はさらに複雑になっている。平坦なミラーは、通常、二つのうちの相対的に大きな方であり、従来の平坦な反射面を与えるものであることから、平坦なミラーは、時には、相対的に広くて歪んだ視野をもたらす相対的に小型の凸面ミラーと組み合わされるものである。したがって、ミラー組立体は、一対のミラー、一対の駆動装置、一対の駆動装置取り付け部品などを単一の筐体の中に組み合わせて備えることとなり、性質の異なる同一でない上下のミラーを有することで、直立と逆さまの向きの両方において使用できる組立体の構造を提供することが一層困難となる。ミラーを逆さまにした向きにおいても使用できると、ミラーを非対称にする所望の空気力学的特徴をミラーが有する場合に、ミラーは車両のいずれの側方においても取り付けに適することとなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、従来技術の装置の欠点の少なくともいくつかに対処し、その欠点に対する代案を与える外部リアビューミラー組立体を提供することである。
【0006】
より具体的には、本発明の目的は、組立体を潜在的により軽量とし、従来技術の対照物よりも設置に融通が利き、設置が容易であるようにする構造上の細部と組み合わされた、非対称的な空気力学的特徴を有するミラー組立体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、架台とカバーを備えるミラー組立体が提供され、架台は、外部の直立したポールに取り付けられるように構成され、カバーは、ポールを覆う架台に取り付けられるように構成される。
【0008】
また、架台とそのカバーは共に、車両のいずれの側方にも、すなわち直立の向き、および逆さまの向きの両方で取り付けられる。
【0009】
好ましい実施の形態においては、架台とそのカバーは、直立したポールに対して、複数の横方向に間隔を置いた位置で取り付けられる。
【0010】
本発明の他の実施の形態においては、架台は、直立したポールに一時的につながる内部クリップを収容しており、それによって組み立てが容易となる。
【0011】
また、本発明の別の実施の形態においては、架台とその枠組の横方向の調整は、直立方向に整列された二つ以上の開口部の対を設けることによって容易となる。ここで、少なくとも一つの開口部は封止用グロメットを備え、少なくとももう一つの開口部はポールを受けるための開口が中に形成されたグロメットを備えている。
【0012】
本発明がより理解されるように、以下の図面が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の教示を組み込んだリアビューミラーの斜視図である。
【図2】図1で示す装置の背面斜視図である。
【図3】図1及び2で示す装置の分解斜視図である。
【図4】図3で示す架台の正面斜視図である。
【図5】図4で示す架台の背面斜視図である。
【図6】直立したポール、サドル締金、組立用クリップ、グロメットの構成を詳細に示す背面斜視図である。
【図7】ミラーを除去した正面斜視図であって、駆動装置の位置を示す図である。
【図8】頂部アダプタの斜視図である。
【図9】底部アダプタの斜視図である。
【図10】(a)は、組立用クリップの斜視図であり、(b)は、(a)で示すクリップの概観を示す斜視図である。
【図11】カバーの背面斜視図である。
【図12】図11で示すカバーの正面斜視図である。
【図13】カバーブランクの斜視図である。
【図14】仕切板の斜視図である。
【図15】架台、カバーブランク、およびカバーの組立体を示す上面平面図である。
【図16】カバーの上面平面図である。
【図17】架台の上面平面図である。
【図18】ミラー枠組の背面平面図である。
【図19】保持用タブの横断面を示すミラー枠組の横断面図である。
【図20】周縁部分の横断面を示すミラー枠組の別の横断面図である。
【図21】ミラー枠組の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1で示すように、外部の遠隔調整可能なリアビューミラー10は、外部から見える周縁部12を備えた架台11と外殻状のカバー13から形成される筐体を備えている。架台11は、位置調整可能な仕切板16によって相互に分離された、(たとえば)平坦な、または凸面の細長い頂部ミラー14と、相対的に小型の凸面ミラー15を保持しており、それぞれのミラー14、15は、(任意選択で)それ自体の電気モータ式駆動装置によって個別に調整可能となっている。
【0015】
図2で示すように、架台12とカバー13は、横断方向の軸23を中心に(頂部と底部で)対称であり、実際には、架台とカバーの構造は、横断方向の中央線23の上と横断方向の中央線23の下が同じである。しかしながら、ミラーはその長手方向の軸に関して横方向に対称ではない。すなわち、たとえば図15の上面平面図で示されているように、架台12とカバー13は前縁150と後縁151を規定し、概略的に言えば、前縁150は後縁151に対して相対的に大きな曲率半径を有している。したがって、ミラーが直立したポール17によって支えられ、車両の運転者がそれを使用できるように傾けられる際には、前縁150は後縁151よりも前に、移動する空気の流れに直面することとなる。翼の前縁が翼の後縁より大きな曲率半径を有するのと同様に、ミラーが前縁と後縁を備えることにより、車両が移動する際の抵抗や騒音を低減する空気力学的な性質がミラーに与えられることとなる。
【0016】
このタイプのミラーは、それが反転され、または上下逆に使用されることが可能でない限り、車両の両側では使用できない。したがって、同じミラー組立体が車両の両側で使用される場合にミラー組立体10の空気力学的特徴を維持するに当たり、図2で示す頂部と底部の対称性が重要である。
【0017】
図2はまた、直立したポール17に対するミラーの位置がどのように横方向に調整されるかを示している。組立体が中央線23を中心に対称であることに留意すると、(後にさらに説明するように)組立体の頂部と底部の両方が、概ね長円形の、または細長い開口部24を備えている。開口部24は、協働する頂部と底部の対(図3を参照)に設けられ、直立したポール17はいずれの対も貫通できるようになっている。図2で示す例においては、三対の開口部が設けられ、使用されていない開口部24はポリマー製のグロメット25で塞がれ、組立体の内部は、ポール17が貫通する中央開口部を有するグロメット26によって風雨から保護されている。また、ポールの周囲により都合よくグロメット26を装着するために、グロメットの周縁部からグロメットの中央開口部まで溝穴27が延在している。
【0018】
図3は、本発明の技術の主な構成要素の分解斜視図である。ここで示されるように、架台11は、成形されたカバー13の周縁部31を係合する周囲の周縁部12を有している。図4および5を参照して説明されるように、架台11は、直立したポール17を係合する特徴を有する取り付け用の背面を含むものである。なお、直立したポール17は車両に備えられており、ミラー組立体の一部、または本発明の一部を形成するものではない。複数の橋状部(又はサドル締金)32が、架台をポール17に取り付けるために使用され、橋状部32を通る留め具がねじ穴付き開口部34によって受けられるように、ねじ穴付き開口部34を備えた金属板33が架台の内面に配置される。実際には、これによって、橋状部32と板33の間に架台が締着されることとなる。
【0019】
また、架台11の内面は、好ましくは三つの異なる位置において橋状部16を受けるように構成されている。任意選択の中央位置によって、橋状部は、架台の内部空間を等しいサイズの頂部部分と底部部分にさらに分割できるようになっており、これによって、等しいサイズの頂部ミラーと底部ミラーを組立体に装着できるようになっている。他の形態として、架台の内部空間は図1で示すようにさらに分割可能であり、相対的に大型の平坦なミラーや相対的に小型の凸面ミラーの両方を取り付けできる。仕切板16に頂部と底部の取り付け位置を与えることにより、組立体は、外観や特徴、機能を全く変更することなく、逆さまにできるようになる。
【0020】
また、架台の内面は、たとえば二つの異なる方式のアダプタ板35、36を受けるように構成されている。さらに説明すると、アダプタ板35、36を様々な位置と向きに配置でき、個別に成形された各アダプタ板35、36は、モータの駆動装置組立体37a、37bを保持するように構成されている。ここで、各駆動装置37は、ミラーユニット38a、38bの背面に取り付くように構成されている。図3で示すように、二つの異なる方式のミラーユニットが同じミラー組立体10に使用可能であり、この例では、上側のミラーユニット38aは、任意選択の電気発熱体を備えた細長く概ね長方形の平坦なミラーを備え、下側の相対的に小型のミラー38bは、任意選択で凸面であり、また、電子加熱器を組み込むこともできる。また、ミラーに関連する駆動装置37a、37bと加熱器を駆動するのに必要な配線は、中空の直立した管17の中を通り、ミラー組立体10の内部につながる開口部39から出るように意図されている。
【0021】
図3、4および5を参照すると、架台は、長方形の開口部からなる一つ又は複数の列41を組み込んでいることが分かるであろう。それぞれの列41は、組立用クリップ42(図3と図10を参照)を受けるように意図され、組立用クリップ42は、概ね可撓性の複数の指部101がそこから延在する背部100を備えている。隣接する各指部101は、直立したポール17を受けるように構成されるネック領域102を規定し、指部は可撓性であるので、ネック領域は最初抵抗するが、その後、ポール17を締め付け空間43の中へ通すことができる。締め付け空間43の中にあるときには、架台11と接触や位置合わせするためにポール17を手で保持する必要なく組み立て人が組立工程を完了することができるように、ポール17は適切に保持されている。図3から、組立用締金42は架台の内面から列41に入り、架台の反対側または外側にポール17を締着するように、指部101がこの列の長方形の開口部を介して延在することに留意されたい。また、組立用クリップが個別に成形される際には、クリップのサイズと材料は、ポール直径の範囲に合うように変更可能であり、架台の材料よりも相対的に弾性があり、弾力性のある材料(プラスチック又は金属)から製造できる。しかしながら、組立用クリップは、架台に一体成形されてもよい。
【0022】
図4は、架台11の内面を示しており、架台の主な機能的構造が、架台の一方の端部46から他方の端部47まで延在する長さ方向のウェブ45を備えていることが分かるであろう。このウェブは、既述する複数列の長方形の開口部41を備え、ウェブはまた、アダプタ板の配置や位置を確立するのに必要なボスや位置決めピンを提供している。また、長手方向のウェブ45は、仕切板16のための三つの取り付け位置(名目上頂部48aと底部48b)を確立している。
【0023】
そして、ウェブ45の側縁部を架台の周縁部に取り付ける働きをする横断方向の脚部49aを形成する貫通した大きい開口部49を設けることにより、架台の重量が低減されている。
【0024】
また、図5で示すように、中央のウェブ45の背面や後面は、ポールを保持する「V」形状の溝を特徴としている。この例においては、溝は三つの段51に配置されており、それぞれの段が三つの溝52を含み、それぞれの溝には、橋状部またはサドル締金32に関連する留め具によって使用される一対の開口部53が側面に配されている。また、「V」形状の溝は直立方向に整列されており、カバー13とカバーブランク22によって規定される直立方向に整列した開口部の各対と協働するように配置されている。
【0025】
図6においてより明確となるように、直立したポール17は穴の開いたグロメットの中に配置され、まずは組立用締金100によって、最終的には、関連する留め具で橋状部32を位置決めおよび固定することによって、定位置に締着されることとなる。
【0026】
また、図7は、架台の内面上に配置されるアダプタ板35、36を示している。それぞれのアダプタ板35、36は、電子駆動装置37a、37bを支持するように示されており、橋状部32の保持に使用されるねじ山付き開口部34を備えた金属板33があることに留意されたい。また、横方向の開口部と位置決め用柱状部48b(図3及び4を参照)の中へ、仕切板16を位置決めして配置することに留意されたい。
【0027】
図8は、大型の駆動装置用のアダプタ板を示している。ここで、取り付け用開口部81の位置と周縁部82の形状によって、取り付け板35が架台に対して誤った方向に組み立てられるのが抑止されている。また、アダプタ板は、組み立て人がアダプタ板35を正しい方向と位置に向けることをさらに助ける矢印83のような、成形された視覚的特徴を有することもできる。
【0028】
図9は、別の方式の取り付け板を示している。図を参照して記述する同様の特徴81、82、83が、この方式と他の方式のアダプタ板に同様の利点を提供している。
【0029】
また、図10a及び図10bは、組立用締金の頂面図と底面図であって、締金の特徴と機能は、上記の段落において論議されている。
【0030】
図11及び12を参照すると、カバー13は、頂部と底部が対称であるものの、左側と右側は対称でない薄い成形された外板を備えていることが分かる。また、カバーの頂縁部110と底縁部111は、直立したポール17を受ける二つ以上の(好ましくは三つの)開口部を規定するカバーブランク22(図13を参照)とともに働く凹部112を規定している。さらに、周縁部の周りのカバーの内面が、強化と位置決めのための隆条部113、並びに架台の周縁部を係合するために使用される中空の柱状部114を形成するのが分かる。また、図11には、カバー13の長さ方向の中央部に、直立したポールがとることのできる様々な位置により対応するように設けられた長さ方向の隆起部115が形成されていることが示されている。
【0031】
図13で示すように、カバーブランク22は、端部が開いた三つの凹部131を規定する薄い成形部と組立用突起部132を備えている。組立用突起部132は架台によって受けられ、端部が開いた凹部131を規定する薄いウェブは、カバーに形成された凹部112(図11及び12を参照)の中に嵌合する。なお、隣接する各凹部131間の延長部133は、補強用の縁部134によって剛性が増加し、カバーブランク22の上面135は、カバー13の外面と同じ面を形成するように意図されている。
【0032】
また、図14には仕切板が示されており、仕切板16は、架台の中を通る留め具によって係合される一対の柱状部141を有している。また、横方向に延在する舌状部142によって、仕切板16は、架台に形成される横方向の開口部48に対して位置決めされる。そして、仕切板は、本質的に任意選択であるが、架台の剛性を増加させる働きをし、駆動装置とミラーが中に装着される小区画を規定することによって取り付けが容易となる。
【0033】
次に、図15、16及び17を参照して、その空気力学的特徴を決定付けるミラー組立体の構成の態様が説明される。
【0034】
図15の上面平面図で示すように、架台11の周縁部12の前面152は平坦な基準面であると考えることができる。ここで、中間面153は、組立体を長手方向にさらに分割し、基準面152に対して直角をなしており、中間面153はまた、たとえば直立したポール17によって規定される長手方向の軸に対して平行である。この図は、中間面153に沿う長手方向の「半分」が均一でないことを明らかに示すものである。この図においては、右側の半分が前縁150を組み込み、左側の半分が後縁151を組み込んでおり、同様に、隆起115の上面が中間面153と交差するところ(カバーの外側面を通過するところ)に引かれる接線154が基準面152と平行ではなく、中央の隆起115が傾けられている。同様に、直立したポールの取り付け位置の中央を通る仮想線155は、基準面152に対して平行でなく、したがって、外部構造体全体が、周縁部の平坦な前面152に対して傾いている。傾き(及び丸みをつけられた前縁150と後縁151)を組み込んで、このような構造体を射出成形するために、基準面152に対して概ね斜めとなり、仮想線155と接線154に対して概ね平行となるように、架台11及びその周縁部12とケース13の間の分割線156が傾斜させられており、これにより、特にカバー13を成形する際に、適切な抜き勾配を維持できるようになる。
【0035】
図16の上面平面図には、カバーブランク22のないカバー成形部が示されている。周縁部を係合する面161は基準面152に対して傾いており、したがって、前縁150に隣接する取り付け用ボスは、後縁151に隣接するボスよりも長いことが分かる。また、グロメットを受ける開口部(図13を参照)を規定するカバーブランクの、端部が開いた凹部131と協働する半円形の凹部163が示されている。
【0036】
また、図17には架台成形部の上面平面図が示されている。ここで、周縁部12の遠心側縁部171が平坦な前面152に対して傾いていることに留意されたい。また、「V」形状の溝52の中央部(図5を参照)も基準面152に対して傾いているものの、周縁部12の遠心側縁部171に対しては概ね平行である。
【0037】
図18は、ミラー枠組180の背面平面図を示している。ここで、ミラーの背面は車両の前方を向くことに留意されたい。ミラー枠組180によって、駆動装置37上へのミラーの組み立てが容易となる。図18から21を参照すると、ミラー枠組180は、おおよそ中央の駆動装置用の開口部182を中に形成した成形板181を備え、駆動装置用の開口部182の周縁部187は、一つの駆動装置37を受けるように構成されている。また、周縁部187は内側に向いた複数の取り付け用周縁部分183を備え、さらに、周縁部197は保持用耳部(又は保持用歯)184を有する一列の側壁部分185を備えている。そして、周縁部分183は個々の側壁部分185によって中断されている。
【0038】
図19で示すように、それぞれの側壁部分185は、ミラーの前面または反射面から離れる方向に延在し、開口部182の内側の方へ傾けられている。また、それぞれの耳部または歯184は、対応する側壁部分185と一体になっており、それぞれの耳部の背面192は、駆動装置37の取り付けが容易となるように面取りされる。それぞれの保持用耳部184は、駆動装置37の近位面37cに隣接して形成された周囲の溝(図3を参照)に入るように構成され、それぞれの可撓性の側壁部分185は、一対の横方向の条片(または「ウェブ」)186によって支持される。この例においては、横方向の条片186は横断面が三角形を呈している。
【0039】
図20で示すように、各周縁部分183は、湾曲した側部部材201と座部部材202を備えている。そして、側部部材201は開口部182の周りの周囲部分であり、座部部材202は側部部材201の前縁部203の近くに位置し、開口部182の中へ延在している。
【0040】
図21を参照すると、駆動装置37(図示せず)は枠組180の背面210から開口部182に近づくように構成されている。したがって、周縁部187全体が、駆動装置37(図示せず)を保持するように構成され、駆動装置37の前面が耳部184を通過すると、駆動装置37は座部部材202の上、または座部部材202に隣接して着座することとなる。そして、可撓性の側壁185が撓んで耳部184を撓ませ、駆動装置37が座部部材202に対して定位置に配されると駆動装置の周囲の溝の中へ耳部184が跳ね戻る。
【0041】
本発明のミラー組立体は、特定の構造の詳細に関して開示されてきたが、これらは、例として与えられており、本発明の範囲や精神を限定するものではないものと理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に取り付けられて直立したポールによって支持されるリアビューミラーにおいて、
架台とカバーを有する筐体を備え、
前記架台が一つ又は複数のミラーを支持し、
外殻状の前記カバーが前縁と後縁をさらに備え、
前記筐体が、一つ又は複数の協働する頂部と底部の対に設けられた貫通した開口部を有し、該開口部の中を前記ポールが通っているリアビューミラー。
【請求項2】
少なくとも一つのミラーが、前記筐体内に包含されたモータの駆動装置によって調整可能である、請求項1に記載のリアビューミラー。
【請求項3】
前記筐体が、使用時に、逆さまにして車両のいずれの側方でも使用できるように、頂部と底部が対称性を有している、請求項1に記載のリアビューミラー。
【請求項4】
前記貫通した開口部が、二つ以上の協働する頂部と底部の対に設けられ、該開口部のうち、前記直立したポールが中を通らない開口部は、栓が設けられて遮断されている、請求項1に記載のリアビューミラー。
【請求項5】
前記カバーが、該カバーの内部空間を小区画にさらに分割する橋状部を受けるように構成された内面を有し、それぞれの該小区画がミラーを受けるように構成されている、請求項1に記載のリアビューミラー。
【請求項6】
前記カバーの前記内部空間を均等な、または不均等な小区画にさらに分割するように、前記内面が前記橋状部を受けることができるようになっている、請求項5に記載のリアビューミラー。
【請求項7】
前記架台が一つ又は複数の組立用クリップを受けるように構成され、それぞれの該クリップが前記直立したポールを受ける可撓性の指部を有している、請求項1に記載のリアビューミラー。
【請求項8】
ポールを保持する溝が形成されている背面を備えた中央のウェブを、前記架台が有している、請求項1に記載のリアビューミラー。
【請求項9】
前記前縁が、前記後縁に対して相対的に大きな曲率半径を有している、請求項1に記載のリアビューミラー。
【請求項10】
前記ポールを受ける協働する頂部と底部の対のそれぞれに、穴の開いたグロメットが配されている、請求項1に記載のリアビューミラー。
【請求項11】
前記カバーの外面が、前記架台の平坦な前面に対して傾いている、請求項1に記載のリアビューミラー。
【請求項12】
前記カバーを成形する際に適切な抜き勾配を維持できるように、前記架台と該カバーの間の分割線が、該架台の平坦な前面に対して傾いている、請求項1に記載のリアビューミラー。
【請求項13】
車両に取り付けられて直立したポールによって支持されるリアビューミラーにおいて、
頂部と底部で対称であって、前記ミラーを逆さまにしても保持される空気力学的特徴を有する筐体を備え、
逆さまにしたときに外観、特徴および機能が本質的に保持されるように、サイズの異なる二つのミラーを前記筐体が受けるように構成されているリアビューミラー。
【請求項14】
少なくとも一つのミラーが、前記筐体に包含されるモータの駆動装置によって調整可能である、請求項13に記載のリアビューミラー。
【請求項15】
前記筐体が、二つ以上の協働する頂部と底部の対に設けられた貫通した開口部を備え、該開口部のうち、前記直立したポールが中を通らない開口部は、栓が設けられて遮断されている、請求項13に記載のリアビューミラー。
【請求項16】
前記筐体が、カバーの内部空間を小区画にさらに分割する橋状部を受けるように構成された内面を有するカバーを備え、それぞれの該小区画がミラーを受けるように構成されている、請求項13に記載のリアビューミラー。
【請求項17】
前記カバーの前記内部空間を均等な、または不均等な小区画にさらに分割するように、前記内面が前記橋状部を受けることができるようになっている、請求項16に記載のリアビューミラー。
【請求項18】
前記筐体が、一つ又は複数の組立用クリップを受けるように構成された架台を備え、それぞれの該クリップが前記直立したポールを受ける可撓性の指部を有している、請求項13に記載のリアビューミラー。
【請求項19】
前記筐体が、後縁に対して相対的に大きな曲率半径を有する前縁を備えている、請求項13に記載のリアビューミラー。
【請求項20】
前記筐体が架台とカバーを備え、
前記カバーを成形する際に適切な抜き勾配を維持できるように、前記架台と該カバーの間の分割線が、該架台の平坦な前面に対して傾いている、請求項13に記載のリアビューミラー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公表番号】特表2010−537883(P2010−537883A)
【公表日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−523237(P2010−523237)
【出願日】平成20年9月3日(2008.9.3)
【国際出願番号】PCT/AU2008/001303
【国際公開番号】WO2009/029978
【国際公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(508061136)マイケル ファーマン (1)
【Fターム(参考)】