リサイクル材料を選別して処理する方法およびシステム
リサイクル材料を処理して、プラスチック、銅線、および他の非鉄金属を回収する。本発明の態様では、密度選別を使用して、プラスチック含有材料を銅含有材料から選別する。プラスチック含有材料をさらに選別して、軽いプラスチックを重いプラスチックから選別する。プラスチックは、濃縮し、押出成形して、ペレット化する。銅および他の貴重な金属は、水選別テーブルを使用して、銅含有材料から回収される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連特許出願の表示)
本特許出願は、米国特許法(35 U.S.C.)第119条に基づき、2007年4月18日出願の「Method and System for Sorting and Processing Recycled Materials」と題された米国仮特許出願第60/925,051号に基づく優先権を主張する。同仮出願は、参照により本明細書に完全に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、廃棄物材料の流れから材料を回収することに関する。より詳細には、本発明は、異種材料を含むリサイクル廃棄物の流れから、プラスチックと銅配線を含む非鉄金属とを識別して回収することに関する。
【背景技術】
【0003】
廃棄物材料のリサイクルは、多くの観点、中でも財政上および環境保護上の観点から、非常に望ましい。正しく選別されたリサイクル可能な材料は、著しい収益で販売できることが多い。非常に貴重なリサイクル可能な材料の多くは、短期間では生物分解されず、したがってこれらの材料のリサイクルは、地域のごみ埋立地への負担、また最終的には環境への負担を著しく低減させる。
【0004】
通常、廃棄物の流れは、様々なタイプの廃棄物材料から構成される。1つのそのような廃棄物の流れは、自動車または他の大型の機械および家電の回収およびリサイクルから生じる。たとえば、自動車は、その有用寿命の終わりには細断される。この細断された材料は、鉄金属および非鉄金属を回収するために処理される。これらの残りの材料は、自動車シュレッダダスト(ASR)と呼ばれ、依然として、銅線および他のリサイクル可能な材料を含む鉄金属および非鉄金属を含有しうるが、通常、ごみ埋立地内に廃棄される。最近、銅配線およびプラスチックから、銅を含む非鉄金属などの材料をさらに回収するための努力がなされている。細断された機械または大型家電から鉄金属を回収した後に残された廃棄物材料である白物家電品シュレッダダスト(WSR)から、材料を回収するための同様の努力もなされている。回収可能な材料を有する他の廃棄物の流れは、電子部品、建築部品、回収されたごみ埋立地材料、または他の産業廃棄物の流れを含みうる。これらの回収可能な材料は一般に、同様のタイプの材料に選別されたときだけ価値がある。しかし、多くの場合、種々の材料を含む廃棄物材料を効果的に選別するために利用可能な経済的な方法はない。この欠点は、特に非鉄材料に当てはまるものであり、また特に高密度プラスチックなどの非金属材料および銅配線を含む非鉄金属に当てはまる。たとえば、プラスチックをリサイクルするための1つの手法は、多くの作業員を選別ラインに沿って配置し、各作業員が、細断された廃棄物を手作業で選別して、この選別ラインから所望のリサイクル可能なものを手作業で選択することである。この手法は、労働要素の比率が高過ぎるので、多くの経済では持続可能ではない。
【0005】
鉄および非鉄のリサイクルのいくつかの態様は、ここしばらく、主に磁石、渦電流選別器、誘導センサ、および密度選別器の使用によって自動化されてきたが、これらの技術は、銅線などの一部の非鉄金属を選別するには効果的ではない。この場合も、配線および他の非鉄金属材料を回収するには、労働集約型の手作業プロセスが使用されてきた。人件費のために、これらの手作業プロセスの多くは他国で実施され、材料の輸送により費用が増大する。
【0006】
廃棄物の流れ中には、様々なプラスチックが含まれる可能性がある。そのようなプラスチックの中には、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)を含むポリスチレン(PS)、およびポリ塩化ビニル(PVC)が含まれる。これらの材料は、少なくとも「軽い」プラスチック(PPおよびPE)と「重い」プラスチック(ABSおよびPS)に選別された場合、より貴重になる。また、PVC、ならびにタルク充填PPおよびガラス充填PPなどの一部のPPなど、一部のプラスチックは望ましくない。分離されたプラスチックの価値を高めるには、望ましくないプラスチックを除去するべきである。
【0007】
材料を識別して選別する多くのプロセスが、当技術分野では知られている。しかし、すべてのプロセスが、プラスチックおよび非鉄金属を回収するのに効率的であるというわけではなく、またこれらのプロセスの順序付けは、経済的な回収プロセスを開発する際の1つの要因である。
【0008】
以上に鑑みて、ごみ埋立地を減らしながら収益回収を容易にする形で、リサイクルプロセスで見られる材料などの、プラスチックおよび非鉄金属を含む材料を、廃棄物の流れから回収する経済的で効率的な方法およびシステムが必要とされている。
【発明の概要】
【0009】
本発明の例示的な実施形態は、プラスチックおよび非鉄金属などの材料を回収するシステムおよび方法を提供する。本発明の一態様では、廃棄物材料から銅を回収する方法が提供される。この方法は、(a)廃棄物材料から鉄金属を除去するステップと、(b)廃棄物材料の寸法を縮小させるステップと、(c)寸法を縮小させた廃棄物材料を水選別テーブル上に導入するステップと、(d)水選別テーブルから銅を収集するステップとを含む。
【0010】
本発明の別の態様は、廃棄物材料から銅を回収するシステムを提供する。このシステムは、廃棄物材料から鉄金属を除去するように動作可能な鉄金属サブシステムと、鉄金属サブシステムから廃棄物材料を受け取るように動作可能であり、かつさらに廃棄物材料の寸法を縮小させるように動作可能な寸法縮小器と、寸法縮小器から寸法を縮小させた廃棄物材料を受け取るように動作可能であり、かつさらに受け取った材料から銅を選別するように動作可能な水選別テーブルとを含む。
【0011】
本発明のさらに別の態様は、廃棄物材料からプラスチックを回収する方法を提供する。この方法は、(a)廃棄物材料の成分の寸法を縮小させるステップと、(b)研削した廃棄物材料を重力テーブル上で処理するステップと、(c)重力テーブルから重い分画を回収するステップと、(d)回収した材料を、ハイドロサイクロンを使用して処理するステップと、(e)ハイドロサイクロンから、プラスチック材料を含む軽い分画を回収するステップと、(f)プラスチック材料を押出成形するステップとを含む。
【0012】
本発明のさらに別の態様は、廃棄物材料からプラスチックを回収するシステムを提供する。このシステムは、寸法縮小器と、寸法を縮小させた廃棄物材料を受け取って、研削した廃棄物材料中のプラスチック分画を濃縮するように動作可能な重力テーブルと、寸法を縮小させた廃棄物材料中のプラスチック分画をさらに濃縮するように動作可能なハイドロサイクロンと、材料のプラスチック分画を受け取って、プラスチックを押出成形するように動作可能な押出成形器とを含む。
【0013】
本発明のさらに別の態様は、廃棄物の流れから材料を回収する方法を提供する。この方法は、(a)密度選別器を使用して、廃棄物の流れを、銅を含む重い分画と、軽いプラスチック分画および重いプラスチック分画を含むプラスチック分画とに選別するステップと、(b)軽いプラスチック分画を重いプラスチック分画から選別するステップと、(c)重いプラスチック分画をペレット化するステップと、(d)水選別テーブルを使用して、重い分画中の銅の量を濃縮するステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の例示的な実施形態による、プラスチックおよび非鉄金属を回収するプロセスの全体的な流れ図である。
【図2】本発明の例示的な実施形態による、密度によって材料を選別するプロセスの流れ図である。
【図3】本発明の例示的な実施形態による、所望のプラスチックを他の材料から分離するプロセスの流れ図である。
【図4】本発明の例示的な実施形態による、重いプラスチックを軽いプラスチックから選別するプロセスの流れ図である。
【図5】本発明の例示的な実施形態による、選別したプラスチックを再販売用にさらに処理するプロセスの流れ図である。
【図6】本発明の例示的な実施形態による、より密度の高い材料を軽い分画と重い分画に選別するプロセスの流れ図である。
【図7】本発明の例示的な実施形態による、密度によって材料を選別するプロセスの流れ図である。
【図8】本発明の例示的な実施形態による、金属を回収するプロセスの流れ図である。
【図9】本発明の例示的な実施形態による、金属材料を除去するプロセスの流れ図である。
【図10】本発明の例示的な実施形態による、銅を回収するプロセスの流れ図である。
【図11】本発明の例示的な実施形態による、未処理残留物を選別するシステム図である。
【図12】本発明の例示的な実施形態による、プラスチック回収ラインのシステム図である。
【図13】本発明の例示的な実施形態による、ワイア回収ラインのシステム図である。
【図14】本発明の例示的な実施形態による、浮沈タンクを使用して材料を選別するプロセスの流れ図である。
【図15】本発明の例示的な実施形態による、回収したプラスチック材料を処理するプロセスの流れ図である。
【図16】本発明の例示的な実施形態による、回収した金属をさらに処理するプロセスの流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(例示的な実施形態についての詳細な説明)
本発明の例示的な実施形態は、プラスチックおよび非鉄金属などの材料を回収するシステムおよび方法を提供する。本発明の態様では、密度選別を使用して、プラスチック含有材料を銅含有材料から選別する。プラスチック含有材料は、さらに選別して、軽いプラスチックを重いプラスチックから選別する。プラスチックは、濃縮し、押出成形して、ペレット化(palletized)する。銅および他の貴重な金属は、水選別テーブルを使用して、銅含有材料から回収される。
【0016】
図1は、本発明の例示的な実施形態による、プラスチックおよび非鉄金属を回収するプロセスの全体的な流れ100を示す。図1を参照すると、プロセス100は、ステップ105で、未処理残留物を受け取ることによって始まる。この残留物は、ASRおよびWSRなどの廃棄物材料の前処理から生じうる。通常、この未処理残留物は、この一次リサイクルおよび回収作業からの廃棄物である。例示的なプロセス100は、材料をさらに回収して最終的な廃棄物材料の量を低減させるプロセスを提供する。材料の回収率は、未処理残留物の供給源に基づいて変動するであろう。自動車および他の重量家電の処理からの未処理残留物は、30〜35パーセントの回収可能な材料を有しうる。
【0017】
ステップ110で、未処理残留物を構成する材料は、各成分の密度に基づいて材料を選別するプロセスを使用して選別される。このプロセスについては、図2と併せて以下により詳細に説明する。
【0018】
ステップ110で処理した結果、少なくとも2つの材料の流れが生じ、これらがさらに処理される。これらの2つの流れを、本明細書では、「プラスチックライン」および「ワイアライン」と呼ぶ。名前が示唆するように、プラスチックラインは、未処理残留物から貴重なプラスチックを回収するために使用される。同様に、ワイアラインは、未処理残留物から銅配線または他の貴重な残留金属を回収するために使用される。ステップ115で、プラスチックラインが始まる。このステップで、プロセス100は、所望のプラスチックを他の材料から分離する。このプロセスについては、図3と併せて以下により詳細に説明する。
【0019】
ステップ120で、所望のプラスチック材料は、「軽い」プラスチックと「重い」プラスチックにさらに分離される。このプロセスについては、図4と併せて以下により詳細に説明する。「軽い」および「重い」という用語は、本明細書全体にわたって、処理生成物および供給物について説明するために使用する。これらの用語は相対的な用語であり、軽い材料は重い材料より軽く、また逆も同様である。これらの用語は、いずれかの材料の絶対重量を表すために使用されるものではない。ある廃棄物プロセスからの「軽い」構成要素は、別のプロセスの「重い」構成要素より重い可能性がある。ステップ125で、分離した軽いプラスチックと重いプラスチックは、再販売用に処理される。このプロセスについては、図5と併せて以下により詳細に説明する。
【0020】
ワイアラインは、供給材料を軽い分画と重い分画に分離するステップ130で始まる。このプロセスについては、図6と併せて以下により詳細に説明する。ステップ135で、ステップ130からの重い分画は、密度選別プロセスを使用してさらに処理される。このプロセスについては、図7と併せて以下により詳細に説明する。ステップ140で、結果として得られた流れのうちの1つ(より重い分画)をさらに処理して、任意の貴重な金属を回収する。このプロセスについては、図8と併せて以下により詳細に説明する。
【0021】
ステップ145は、ステップ130からの軽い分画およびステップ135からのより軽い生成物を処理する。ステップ145では、ステップ140で識別した銅線を供給物として加えることもできる。ステップ145のプロセスについては、図9と併せて以下により詳細に説明する。最後に、ステップ150で、供給材料から銅が回収される。このプロセスについては、図10と併せて以下により詳細に説明する。
【0022】
プロセス100は、未処理残留物から軽いプラスチックおよび重いプラスチックならびに銅および他の貴重な金属を回収する一体化したプロセスを提供する。
【0023】
図2は、本発明の例示的な実施形態による、密度によって材料を選別するプロセスの流れ110を示す。図2を参照すると、プロセス110は、未処理残留物を細断するステップ210で始まる。その結果得られる材料の寸法は、平均して1〜2インチとすることができる。細断プロセスは、プロセス110によって実現される選別を改善することができる。プロセス110の他の例示的な実施形態では、このステップを省略することができる。
【0024】
ステップ220で、細断した未処理残留物を第1の浮沈タンクに加え、残留物の成分の密度に基づいて未処理残留物を選別する。浮沈タンクは、当技術分野では知られている。これらのタンクは、特定の密度を有する液体または別の媒質を含む。この媒質より密度の高い材料は、タンクの底部に沈下する傾向があり、一方この媒質より密度の低い材料は、媒質の表面に浮遊する傾向がある。一般的な媒質は水であり、水の密度は、1.0グラム/立方センチメートル(g/cc)である。この水に塩、亜硫酸マグネシウム、硝酸カルシウム、および塩化カルシウムなどの化学物質を加えて、媒質の密度を増大させることができる。別の一般的な媒質は砂である。1つの特定のタイプの砂または複数のタイプの砂の組合せを使用して、所望の密度に到達させることができる。この例示的なプロセス110では、密度が1.1から1.2g/ccであることが望ましい。
【0025】
未処理残留物は、コンベアベルト、スライド、シュート、または螺旋錐などのスクリューコンベアを含む様々な機構によって、第1の浮沈タンクに加えることができる。タンクは、タンクを撹拌するための機構を含むことができる。この機構は、すべての材料を媒質中に押し込む。このとき、密度が媒質の密度より低い材料は表面に戻り、一方密度が媒質の密度より大きい材料は底部に沈下する。タンクはまた、材料を回収するための機構を含む。たとえば、パドルシステムでは、浮遊している材料をタンクの一方の端部へ移動させて回収することができ、一方別の抽出機構では、タンクの底部にある材料をタンクの他方の端部へ引き寄せるかまたは動かす。他の回収機構は、スクリュー、スキマー、またはポンプを含んでよい。
【0026】
ステップ220に続いて、収集した材料がタンクから除去される。ステップ230で、「浮遊」材料が回収される。この材料は、軽いプラスチックおよび重いプラスチックを含む。PPおよびPEの密度は通常、1.0g/cc未満である。ABSおよびHIPSの密度は通常、約1.05g/ccである。これらの材料の一部の密度は、1.1から1.2g/ccの範囲内である可能性がある。この回収ステップは、プラスチックから媒質を除去するスクリーンまたは振とう器を含む。このようにして除去することで、貴重な化学物質または砂を通常含む媒質の回収および再使用を可能にする。媒質が単なる水である場合、この回収ステップは省略される可能性が高い。媒質回収プロセスを2つ以上含むことができる。第1の段階では、媒質は、スクリーンまたは振とう器を用いて、回収した材料から除去される。次いで、回収した材料を水洗いし、別のスクリーンまたは振とう器にかけて、媒質を収集する。
【0027】
ステップ240で、第1の浮沈タンクからのより密度の高い材料、すなわち媒質中に沈下した材料が収集されて、第2の浮沈タンクに加えられる。この例示的な実施形態は2つの別々のタンクを含む。第1のタンクを再使用することもできるが、ただしこの手法は、あまり効率的ではない可能性がある。この場合も、より密度の高い材料を第2のタンクに加える前に、材料を振って第1のタンクから媒質を回収し、したがって媒質を再使用することができる。
【0028】
ステップ240で、ステップ220で説明したプロセスが繰り返される。しかし、このステップでは、媒質の密度は約1.4〜1.5g/ccに設定される。この密度では、銅および他の回収可能な金属を含む材料は、タンクの底部に沈下する。ステップ250で、これらのより密度の高い材料、すなわち沈下する材料が回収される。この回収した材料は、銅線を含むはずである。この場合も、材料は、タンク媒質を回収して貴重な化学物質を回収するために、スクリーンまたは振とう器による1つまたは複数の段階などで処理される。
【0029】
第2のタンク内で浮遊する材料には通常価値がなく、スクリーンまたは振とう器で処理して混入しているすべての媒質を回収した後、廃棄される。たとえば、この材料は、密度が約1.3g/ccのPVCを含む。したがって、PVCは、第1のタンク内では沈下し、また第2のタンク内では浮遊したはずである。一部の廃棄物の流れでは、この浮遊材料に価値があることがある。
【0030】
ステップ250に続いて、第2の浮沈タンク内で沈下した材料をさらに処理して、価値のないさらなる材料を除去することができる。たとえば、この材料をコンベアベルト上に配置して、色選別器に通すことができる。色選別器は、1つまたは複数の高解像度カラーカメラを含む。これらのカメラは、カメラからの画像を処理するコンピュータに接続される。「黒い」(すなわち、色が非常に暗い)材料、または他の材料に対して寸法が非常に大きい材料は、価値がないか、または価値がほとんどない材料である。これらの材料は、コンベアベルトの端部で空気分流システムを使用することなどによって、回収した材料の流れから除去される。この空気分流システムは、望ましくない材料を流れから分流するものであり、したがって、これらの分流された材料はさらに処理はされない。別の例では、摩擦ベルトを使用して、岩石および大きな金属片を除去することができる。
【0031】
別法として、浮沈選別プロセスを動的センサシステムに置き換えて、銅および他の非鉄金属などの金属を識別することができる。動的センサは、改良型誘導センサである。この改良型センサは、誘導ループ内で生成する電流の量の変化率を測定し、この変化率に基づいて金属性の物体の存在を検出する。このプロセスは、標準的な誘導センサが金属性の物体を検出する方法とは異なる。
【0032】
図3は、本発明の例示的な実施形態による、所望のプラスチックを他の材料から分離するプロセスの流れ115を示す。図2および3を参照すると、プロセス115は、例示的なプラスチックラインの始まりである。ステップ310で、ステップ230で回収した材料は、プロセス115の供給材料になる。この材料は、プロセス110の第1の浮沈タンク内で浮遊した材料である。
【0033】
ステップ320で、供給材料は、上向きに傾斜したコンベアを含むロールバックコンベアに加えられる。このコンベアにより、発泡体などの丸い材料をプロセスの流れから除去することができる。材料がコンベア上で移動するとき、丸い発泡体および同様の材料は、載っているコンベア上に留まるのに十分な摩擦を生じないので、コンベアの後方へ転がる。このステップで除去される材料は通常、廃棄物となる。
【0034】
ステップ330で、材料は磁気ベルトに移動される。ここで、あらゆる鉄の破片が除去される。たとえば、鉄金属糸を有する自動車からのカーペット断片であるカーペットの「けば」は、この時点で除去される。この場合も、この鉄の破片は通常、廃棄物となる。
【0035】
ステップ340で、X線センサを使用して、タルク充填PPおよびガラス充填PPが識別される。タルク充填PPとガラス充填PPの密度の違いにより、これらの材料は特徴的なX線特性を生じ、このX線特性を使用して、これらの材料の存在を検出することができる。同様に、PVCも特徴的なX線特性を有する。PVCは、密度が1.1〜1.2g/ccの浮沈タンク内で沈下する可能性が高いはずであるが、一部のPVC材料は、他のより軽い材料に拘束されて、プロセス110の浮沈タンク内で浮遊する可能性がある。PVCは、タルク充填PPおよびガラス充填PPとともに、識別して廃棄物として除去することができる。ステップ340は、プラスチックラインプロセス内の他の時点で行うこともできる。しかし、X線プロセスは、プラスチック材料を非常に小さな寸法に縮小する前に行った場合、最も効果的である。
【0036】
ステップ350で、マイクロ波源を使用して、残りの材料が加熱される。材料は、コンベアベルト上のマイクロ波源を通る。マイクロ波は、周波数が約2450MHzで波長が約12.24cmの電磁波である。一部の材料は、誘電加熱と呼ばれるプロセス中に、マイクロ波ビームのエネルギーを吸収する。多くの分子は電気双極子であり、すなわち一方の端部で正電荷を有し、他方の端部で負電荷を有する。マイクロ波に暴露されると、これらの双極子は、マイクロ波ビームによって誘導される交番電界に配向しようとするので回転する。この分子の運動は、回転している分子が他の分子に当たって他の分子を動かすときに熱を発生させる。マイクロ波に暴露されると熱くなる傾向がある材料には、木材、ゴム、および発泡体が含まれる。対照的に、プラスチックなどの他の材料は、マイクロ波放射に暴露されても熱くならない。
【0037】
マイクロ波放射に暴露されると、コンベアベルト上に存在する可能性のある木材、ゴム、および発泡体の切片は、マイクロ波放射を吸収して、誘電加熱によって加熱される。コンベアベルト上のプラスチック片は、マイクロ波によって加熱されない。暴露時間とマイクロ波エネルギーはどちらも調整可能である。暴露時間は、コンベアベルトの速度、およびマイクロ波放射に暴露されるコンベアベルトの面積によって制御することができる。混合された切片に加えられるマイクロ波エネルギーの大きさもまた、材料の誘電加熱率を変化させるであろう。マイクロ波は、生物にとって非常に有害である可能性があるので、マイクロ波暴露領域は、保護筐体内に収容することができる。
【0038】
ステップ360で、温度選別器を使用して、廃棄物材料(木材、ゴム、および発泡体)を所望のプラスチックから分類する。この廃棄物材料は、プラスチックより温度が高いであろう。たとえば温度カメラを使用することなどによる熱画像化、または他の知られた温度センサを使用して、材料の変動する温度を識別することができる。空気噴射を使用して、プロセスの流れから望ましくない破片(木材、ゴム、および発泡体)を選択的に除去することができる。コンベアベルトを横切って位置する空気噴射は、温度検出センサに接続されたマイクロプロセッサによって制御される。空気噴射の代わりに他の知られた分流機構を使用できることが、当業者には理解されるであろう。また、材料の水分を検出する誘電センサを使用して、これらの望ましくない材料を除去することもできる。
【0039】
図4は、本発明の例示的な実施形態による、重いプラスチックを軽いプラスチックから選別するプロセスの流れ120を示す。図2、3、および4を参照すると、ステップ410および420で、ステップ360で温度検出器を通った材料の寸法が変更される。ステップ410で、材料の寸法は約2インチに変更される。プロセス110が未処理残留物の寸法を約2インチに変更するステップを含む場合、ステップ410を省略することができる。ステップ420で、材料の寸法は、約3/8インチに変更される。ステップ410および420の寸法縮小は、粉砕機または任意の知られた寸法縮小技術によって実行することができる。
【0040】
ステップ430で、重いプラスチックと軽いプラスチックとが選別される。一実施形態では、軽いプラスチックおよび重いプラスチックを水と混ぜ合わせて、スラリーを形成する。次いで、ハイドロサイクロンを使用して、軽いプラスチック(PPおよびPE)と重いプラスチック(ABSおよびHIPS)とを選別する。ハイドロサイクロンは、入ってくる液体の速度を回転運動に変換するように設計された密閉容器である。ハイドロサイクロンは、垂直の円筒の上端付近で流入物を接線方向に向けて送ることによって、この変換を行う。その結果、円筒の内容物全体がチャンバ内で回転し、液体中に遠心力を発生させる。重い構成要素は、円筒の壁の方へと外側に移動し、そこで凝集して、容器の底部にある出口まで壁を螺旋状に落ちる。軽い構成要素は、回転している液体の軸の方へ移動し、そこで容器の上端にある出口の方へと上方に移動する。
【0041】
ステップ430でハイドロサイクロンを使用した結果、軽いプラスチックは、ハイドロサイクロンの上端から出ることになり、また重いプラスチックは、ハイドロサイクロンの底部から出ることになる。あらゆる重い破片を除去するには、重いプラスチックをハイドロサイクロンに2回通す必要があることがある。こうして2回目に通す際、所望のプラスチックは、ハイドロサイクロンの上端から出ることになり、また望ましくない破片は、ハイドロサイクロンの底部から出ることになる。
【0042】
代替実施形態では、空気選別を使用することができる。たとえば、「Zボックス(Z−box)」を使用することができる。Zボックスは、その形状からそのように名付けられている。Zボックスの上端から乾燥した材料が加えられ、重力によって落下する。この落下する材料によって、空気が押し上げられる。より軽い材料(PPおよびPE)は、空気中に同伴され、一方重い材料(ABSおよびHIPS)は、脱落する。この「Z」形状により、落下する材料はチャンバの壁に衝突し、したがって、より重い材料と混ざり合っている可能性があるより軽い材料を解放する。
【0043】
図5は、本発明の例示的な実施形態による、選別したプラスチックを再販売用にさらに処理するプロセスの流れ125を示す。回収したプラスチックを再販売するには、清浄にし、またおそらく異なる形に変形させるべきである。図5を参照すると、プラスチック材料は、軽いプラスチックと重いプラスチックのどちらも、ステップ510で洗浄タンクに加えられる。洗浄タンクは、水および洗剤を含む。プラスチック、水、および洗剤が撹拌される。タンクを撹拌するための多くの方法が知られている。この例示的な実施形態では、ステップ520で、プラスチックは、静的混合管によってタンクの内容物をポンプで汲み上げること、そして材料をタンクへ再循環させることによって撹拌される。静的混合管は、固定されたじゃま板または他の突起を含む管であり、これが、プラスチック/水/洗剤の混合物に、管を通って曲がりくねった経路を取らせる。この運動により撹拌が生じ、この撹拌によりプラスチックを清浄にすることができる。別法として、プロペラなどのタンク内撹拌器を使用することもできる。別の代替実施形態では、プロペラもしくは静的混合器をどちらも使用することができ、または別のタイプの撹拌を使用することもできる。
【0044】
ステップ530で、プラスチックは、すすぎタンクへ移動される。このタンクは、洗剤を含まないが、洗浄タンクと同様に作動する。ステップ540で、プラスチックは、第2のすすぎタンクへ移動される。このタンクでは、プラスチック上にすすぎ水を噴霧しながら、プラスチックを遠心ドラム内で回転させる。別法として、他の知られたすすぎプロセスをステップ530および540で使用することもできる。
【0045】
重いプラスチックは、再販売する前にペレット化されるべきである。軽いプラスチックは、ペレット化してもしなくてもよい。ステップ550で、重いプラスチックは押出成形されて、粒状に切断される。すなわち、プラスチックは加熱されて、適切な押出ダイに通される。次いで、ナイフで所望の寸法の粒状に切断される。軽いプラスチックもまた、押出成形して粒状にすることができ、または軽いプラスチックの場合には、ステップ550を省くこともできる。ステップ560で、プラスチック材料は脱水される。このプロセスは、乾式サイクロンを含み得るが、他のプロセスを使用することもできる。
【0046】
特に図4に関連して前述した「プラスチックライン」の詳細は、マイクロ波で処理して破片を除去した後、清浄にする前に、重いプラスチックと軽いプラスチックとを選別するステップを含む。別法として、プラスチックラインに対する供給物(図2のプロセス110の第1のタンクからの「浮遊」材料)を、材料を精製して選別するプロセスへ送ることもできる。この代替プロセスは、誘電センサを使用してプラスチックを他の材料から区別するステップを含む。このプロセスはまた、水、砂、または他の媒質を使用して実現される、密度が1.0g/ccの浮沈タンクを含む。このプロセスでは、軽いプラスチックは浮遊し、重いプラスチックは沈下するはずである。
【0047】
図6は、本発明の例示的な実施形態による、より高密度の材料を、軽い分画と重い分画に選別するプロセスの流れ130を示す。このプロセス130は、ワイアラインを開始する。図2および6を参照すると、ステップ610で、プロセス110のステップ250で回収した供給材料、すなわちプロセス110の第2の浮沈タンクからの「沈下」材料が準備される。この準備は、材料を振とう供給器または他の運搬システムに加えるステップを含み得る。ステップ620で、材料は、粉砕機などの寸法縮小器、またはリングミルを含む他の知られた寸法縮小器に加えられる。この材料の寸法は、約1.75インチに変更される。プロセス110内のステップ210で未処理残留物が2インチに細断される場合には、このステップを省略することができる。
【0048】
ステップ630で、材料は、Zボックスなどの空気選別器に加えられる。Zボックスの一般的な動作については、図4に関連して上記に説明している。この動作の結果、軽い分画および重い分画が生成する。どちらの分画もワイア片を含む可能性が高く、ワイア片は、最終的にワイアラインによって回収される。どちらの分画もまた、他の金属を含む可能性があるが、重い分画が、これらの他の金属の大部分を含む可能性が高い。ステップ640および650で、軽い分画および重い分画が回収される。
【0049】
他のタイプの空気選別器をステップ630で使用することもできる。たとえば、材料は、重力供給型空気吸引器システム内に、通常は上端から導入され、重力によってこのシステムを通って落下する。空気は、空気選別システムの中を上向きに押し上げられる。より軽い材料は、空気中に同伴されて、システムの一部から除去される。通常、これらの選別器は、「Zボックス」の特徴的な形状をもたず、材料の選別を向上させるために、じゃま板などの他の特徴を有することができる。これらの空気選別システムは、複数の段階またはカスケードを含むことができ、1つの段階で落下した材料が第2の段階に導入され、以下同様である。
【0050】
図7は、本発明の例示的な実施形態による、密度によって材料を選別するプロセスの流れ135を示す。図6および7を参照すると、ステップ710で、ステップ650で回収した重い材料が密度選別器に加えられる。この選別器は、砂流タンクであってよい。液体で充填された浮沈タンクと同様に、砂も浮遊媒質として働く。所望の密度に応じて、多種多様な砂または砂状媒質を使用することができる。砂より密度が大きい材料は沈下し、一方砂より密度が小さい材料は浮遊する。ステップ720で、「浮遊」分画が回収される。ステップ730で、回収した材料を振とう器に通して、あらゆる砂媒質を回収する。ステップ740で、「沈下」分画が回収される。この場合も、ステップ750で、回収した材料を振とう器に通して、あらゆる砂媒質を回収する。
【0051】
図8は、本発明の例示的な実施形態による、金属を回収するプロセスの流れ140を示す。図7および8を参照すると、ステップ810で、ステップ740で回収したプロセス135からのより重い(沈下)分画が、コンベアに加えられる。ステップ820で、磁気ベルトを使用して、鉄材料が除去される。ステップ830で、残りの材料が、渦電流選別器に加えられる。
【0052】
渦電流選別器は、高い回転数(3000rpm超)で回転して「渦電流」を生成する磁石ブロックからなる回転子を含む。これらの磁石ブロックは、標準的なフェライトセラミックであってもよいし、より強力な希土類磁石であってもよい。この渦電流は、異なる金属と反応し、金属の特定の質量および抵抗率に応じて、荷電粒子に反発力を発生させる。アルミニウムなどのように、金属が軽いが導電性である場合、この金属は容易に浮上して、生成物流れの正規の流れからはじき出され、選別を可能にする。材料の等級に応じて、ステンレス鋼を選別することも可能である。材料の流れからの粒子は、直径3/32”(2mm)の最小寸法にまで選別することができる。ステップ840で、渦電流選別器を使用して選別したあらゆる非鉄金属が回収される。さらに、1つまたは複数の誘導センサを使用して、材料をさらに選別することもできる。場合によっては、ステンレス鋼を識別するように設定された感知窓を有する誘導センサを使用することができる。ステンレス鋼を除去すると、この材料を処理するために後に使用される寸法縮小機器の摩耗を低減するのに役立つ。
【0053】
銅線は、この材料の流れに沿って移動し、最後には渦電流選別器で回収することができる。ステップ850で、プロセス140では、何らかの銅線が識別されるかどうかを判断する。何らかの銅線が識別された場合、この銅線は、ステップ145のワイアラインプロセスに戻される(上記の図1および下記の図9)。また、プロセス140中に回収した金属にも価値がある可能性がある。この金属は、ステップ860で収集される。別法として、この選別プロセスを、流動床乾燥器に置き換えることができる。このプロセスでは、空気選別器からの「重い分画」が、流動床に加えられる。ステンレス鋼および他の貴重な金属は、床の底部で回収される。
【0054】
図9は、本発明の例示的な実施形態による、金属材料を除去するプロセスの流れ145を示す。図6、7、8、および9を参照すると、プロセス145はステップ910で始まり、ここで、プロセス130のステップ640で回収した空気選別器(Zボックス)からの軽い分画を、プロセス135のステップ720で回収した「浮遊」分画およびプロセス140のステップ840で回収したあらゆるワイアと混ぜ合わせて、コンベア上に配置する。このコンベアは、磁気ベルトを含む。ステップ920で、磁気ベルトは、あらゆる鉄材料を除去する。たとえば、自動車からのカーペット断片であるカーペットの「けば」は、金属糸を有するものであり、そのためこの時点で、けばを除去することができる。この鉄の破片は通常、廃棄物となるものである。別法として、プロセス135のステップ720で回収した「浮遊」分画を、プロセス145で導入するのではなく、プロセス130のステップ620へと戻すこともできる。プロセス130へと折り返す目的は、さらなる非銅金属を除去することである。
【0055】
ステップ930で、プロセス145は、目に見える金属片を除去する手作業プロセスを含み得る。別法として、この手作業プロセスを省略することもできる。ステップ940で、金属検出システムを使用して、金属ワイアおよび場合によってはアルミニウムを除く、さらなる任意の金属が除去される。金属片は、誘導近接検出器で検出される。この近接検出器は、検出コイルを形成するインダクタンスLと並列のキャパシタンスCから構成される発振回路を備える。発振回路は、抵抗Rcによって、発振信号S1を生成する発振器に結合され、その振幅および周波数は、金属の物体を検出器に近接させても一定のままである。他方では、インダクタンスLは、金属の物体を検出器に近接させると変動し、したがって、発振器に強制された発振回路は、可変発振信号S2を出力する。発振回路はまた、金属の物体の接近の影響を受けないLC発振回路を含むことができ、またはより一般的には、同様に影響を受けずに位相基準として働く回路を含むことができる。
【0056】
発振器は、検出器の外部電圧源から生成される電圧V+によって電力供給され、また周波数fが発振回路の限界周波数fcより著しく小さい発振で発振回路を励起する。この限界周波数は、鉄の物体を検出器に近接させても発振回路のインダクタンスが実用上一定のままである周波数として定義される。発振回路の発振は、発振器の発振によって強制されるので、その結果、金属の物体を近接させると、S1に対するS2の位相を変化させる。周波数fは、周波数fcよりはるかに低いので、インダクタンスLは、鉄の物体が接近すると増大し、また非鉄の物体が接近すると減少する。
【0057】
特定の動作特性を有する様々な誘導近接検出器が利用可能である。例示的なプロセス145では、誘導近接センサを使用して、銅および場合によってはアルミニウムなどの、下流の機械を損傷する可能性のある非鉄金属、すなわち細かくも柔らかくもない金属片を検出する。
【0058】
ステップ950で、検出したあらゆる金属が除去され、また貴重である場合には、収集される。空気噴射を使用して、識別した金属をプロセスの流れから選択的に除去することができる。コンベアベルトを横切って位置する空気噴射は、金属検出センサに接続されたマイクロプロセッサによって制御される。空気噴射の代わりに、他の知られた分流機構を使用することもできる。たとえば、吸込機構、粘着機構、把持機構、もしくは掃引機構を特徴として備える真空システムまたは機械アームを使用することができる。
【0059】
図10は、本発明の例示的な実施形態による、銅を回収するプロセスの流れ150を示す。図9および10を参照すると、ステップ1010で、金属検出処理ステップ940を通った材料が、第1の寸法縮小器に加えられる。このステップでは、加えた材料の寸法を約1インチに縮小させる。ステップ1020で、この材料を第2の寸法縮小器に加えて、材料を約1/4インチに縮小させる。例示的なプロセス150のステップ1010および1020で使用される粉砕機は、銅および場合によってはアルミニウムなどの、柔らかい金属以外の金属が粉砕機に導入された場合には、損傷を受ける可能性がある。
【0060】
ステップ1030で、寸法を縮小した材料が、水と混合される。次いで、この混合物が、ステップ1040で、水選別テーブルまたは重力濃縮テーブルに加えられる。このテーブルには、水がテーブルの1つの隅部の方へと流れるように勾配をつける。テーブルはまた、水の中に同伴されたより重い固体材料を捕らえる隆起部またはリッフルを有する。水および軽い固体材料は、隆起部を越えて移動してテーブルから離れる。より重い固体材料は、隆起部に捕らえられ、テーブルの勾配の方向にテーブルの下へと洗い流される。また、さらなる水を導入して、より重い固体材料を隆起部の下へ洗いと流すのを促進する。
【0061】
本質的に、水選別テーブルは薄流選別器である。薄流選別器は、薄流選別器の全体にわたって流れる薄い水の層を有し、これらの水の層は、密度の異なる同伴された固体材料を含む。水の膜の速度は、水の表面からの距離に基づいて変動する。速度が最も速いのは、水の表面の真下の水の層であり、また速度が最も遅い層は、テーブルのデッキ表面に隣接し、全く移動していない。これらの層間では、水は、水の表面からの距離に基づいて異なる速度で移動する。
【0062】
テーブル上では、多様な密度の粒子があるので、材料の層が形成され、懸濁粒子は、水の表面に近ければ近いほどより大きい力を受けることになり、表面からの距離がより大きい粒子の上で揺動する。揺動し摺動する粒子と様々な速度の流動する流れとの組合せにより、固体の床が膨張し、比重の高い粒子が比重の低い粒子の床まで到達し、最終的には、比重の低い粒子が上端に到達して、より速く流れている水によって押し流される。
【0063】
テーブルの長さにわたって隆起した隆起部(リッフル)のパターンにより、より高密度の粒子は、流れている水の膜の底部に最も近接しているので、隆起部の後ろに留まる。銅線片を含むであろうこれらの粒子は、隆起部をたどって放出部まで傾斜を下り、その滞留時間により、隆起部の間を流れている水は、テーブルの隆起部の後ろで比重の高い粒子床に捕らえられたあらゆる比重の低い粒子(破片)を除去する時間が増える。
【0064】
水は、テーブルの隆起部またはリッフルに垂直に流れているので、比重の低い材料は、隆起部の上端を越えてテーブルの末端の放出側から洗い流される。テーブルの隆起部を互い違いに配置して、より重い固体材料がテーブルの最も低い隅部へ移動するのを促進することができる。言い換えれば、隆起部は、底部と比べて、材料と水との混合物が導入される上端の方で、より短い長さに延びている。この構成の結果、テーブルの最も低い隅部で、銅の濃度が高くなる。銅は、隆起部内に捕らえられて、水の力によって隆起部を下へと移動し、水は、銅を最も低い隅部へ押しやる。この時点では、寸法変更プロセスで絶縁ワイアが除去されているので、銅は収集され、販売できる形態になっている。この低い隅部とは反対側の隅部では、比較的銅のない水が、末端の放出箇所でテーブルから流れ出る。これらの2つの隅部間の縁部に沿って、銅の分画は増大する。ある時点で、他の破片と混合されたある程度の銅を含む放出部のこの中間部分を収集し、また場合によっては再びテーブルに導入して、より多くの銅を回収することができる。また、銅に加えて、銅と混合された他の金属をこのプロセスで回収することもできる。
【0065】
図11は、本発明の例示的な実施形態による、未処理残留物を選別するシステム図1100を示す。図11を参照すると、ステップ1110で、ASRまたはWSRなどの未処理残留物をさらに細断して、約2インチの寸法を実現する。ステップ1120で、細断した残留物が、スクリュー螺旋錐または他のコンベアに加えられる。ステップ1130で、この材料は、第1の浮沈タンクまたは他の密度選別器内に導入される。
【0066】
第1の浮沈タンクからの「浮遊」材料などの、ステップ1130からの軽い分画が回収され、またステップ1152で、密度選別プロセスからの媒質は、回収した材料からあらゆる同伴された液体または他の選別媒質を振り落とす振とう器などによって回収される。次いで、「浮遊」材料をプラスチックラインでさらに処理して、プラスチックを回収する。
【0067】
第1の浮沈タンクからの「沈下」材料などの、ステップ1130からの重い分画が回収され、またステップ1154で、密度選別プロセスからの媒質は、回収した材料からあらゆる同伴された液体または他の選別媒質を振り落とす振とう器などによって回収される。次いで、「沈下」材料は、ステップ1140で、第2の浮沈タンクなどの第2の密度選別器内に導入される。
【0068】
第2の浮沈タンクからの「沈下」材料などの、ステップ1140からの重い分画が回収され、またステップ1156で、密度選別プロセスからの媒質は、回収した材料からあらゆる同伴された液体または他の選別媒質を振り落とす振とう器などによって回収される。次いで、「沈下」材料をワイアラインでさらに処理して、銅および他の貴重な金属を回収する。「浮遊」材料は、ステップ1160で廃棄物として廃棄される。
【0069】
図12は、本発明の例示的な実施形態によるプラスチック回収ラインのシステム図1200を示す。図11および12を参照すると、ステップ1205で、ステップ1130で回収した軽い分画などの、プラスチックラインでさらに処理すべき材料が、クリーパ/供給器上に導入される。ステップ1210で、この材料をロールバックベルト上に置いて、発泡体などの軽くて通常丸い材料を除去する。この材料は、廃棄物として廃棄される。ステップ1215で、材料をロールバックベルトから磁気ベルトへ移動させて、金属繊維または微粒子が埋め込まれたカーペットを含む鉄材料を除去する。
【0070】
ステップ1220で、材料はX線システム内に導入され、このX線システムは、タルク充填PP、ガラス充填PP、およびPVCを識別する。これらの材料は通常、望ましくないので、廃棄物の流れから除去される。ステップ1225で、残りの材料をマイクロ波加熱および温度選別にかけて、木材およびゴムを除去する。
【0071】
ステップ1230で、材料は、粉砕機などの寸法縮小器内に導入される。ステップ1235で、寸法を縮小させた材料をハイドロサイクロンで処理して、軽いプラスチックをより重いプラスチックから選別する。別法として、Zボックスまたは他の空気選別器を使用して、プラスチックを選別することもできる。
【0072】
ステップ1240、1245、および1250で、選別したプラスチックを、それぞれ洗浄タンク、すすぎタンク、およびすすぎドラム内に導入して、プラスチックを清浄にする。これらの材料は、バッチ単位で処理される。ステップ1235で選別された際に、1つのバッチは軽いプラスチックを含むものであり、また別のバッチは重いプラスチック含むものである。別法として、プラスチックを洗浄してすすぐ他のプロセスを使用することもできる。
【0073】
ステップ1255で、洗浄したプラスチック材料は、押出成形器および造粒器内に導入される。一実施形態では、重いプラスチックだけが、ステップ1255で処理される。回収した材料を押出成形器に加えるのと同時に、材料に改質剤を加えて、押出成形プロセス中にポリマーを結合させる。ステップ1260で、ペレット化した材料は、乾式サイクロン内で乾燥される。別法として、材料を押出成形器内に導入する前に材料を乾燥させることもでき、またステップ1260を省くこともできる。
【0074】
図13は、本発明の例示的な実施形態による、ワイア回収ラインのシステム図1300を示す。図11および13を参照すると、ステップ1305で、ステップ1140で回収した重い分画などの、ワイアラインでさらに処理すべき材料が、振とう供給器上に導入される。ステップ1310で、この材料の寸法は、粉砕機内で約1.75インチに縮小される。ステップ1315で、寸法を縮小させた材料は、Zボックスなどの空気選別器内に導入される。
【0075】
ステップ1320で、空気選別ステップからの重い分画は、砂流選別器などの密度選別器内に導入される。ステップ1325で、砂流選別器からの重い分画、すなわち「沈下」分画を磁気ベルト上に導入して鉄材料を除去し、次いでステップ1330で、渦電流選別器で処理する。ステップ1360で、渦電流選別器から回収した銅線以外の金属が収集される。
【0076】
空気選別器(ステップ1315)からの軽い分画を、砂流選別器(ステップ1320)からの軽い分画および渦電流選別器(ステップ1330)内で識別されたあらゆる銅とともに、磁気ベルト1335に加えて、鉄材料を選別する。ステップ1340で、この材料を誘導センサによってさらに処理して、銅および場合によってはアルミニウム以外のさらなる金属を除去する。
【0077】
ステップ1345および1350で、材料の寸法は、粉砕機または他の寸法縮小プロセスなどによって、それぞれ1インチおよび4分の1インチに縮小される。ステップ1355で、この材料を水選別テーブルに加えて、寸法を縮小させた材料から銅を選別する。
【0078】
図14は、本発明の例示的な実施形態による、浮沈タンクを使用して材料を選別するプロセスの流れ図1400を示す。図14を参照すると、この例示的な実施形態では、ステップ1405で、入ってくるシュレッダダストが、軽い分画と重い分画とに分離される。この分離は、材料の重量に基づいて材料を選別できるZボックスまたは同様の空気選別システムを使用して実現することができる。他の方法を使用することもできる。この材料の寸法は、分離前に、約1〜2インチに縮小させることができる。
【0079】
この初めの分離後、軽い残留物分画と重い残留物分画は別々に処理される。ステップ1410で、軽い残留物分画は、第1の浮沈タンク内に導入される。この例示的な実施形態では、タンクは、密度が1.0g/ccの水を含む。ステップ1415で、第1の浮沈タンク内で浮遊する材料、すなわち密度が1.0g/cc未満の材料が回収される。この回収した材料は、PPおよびPEを含む。
【0080】
代替実施形態では、ステップ1410の前に、軽い残留物分画を空気吸引器に通すことができる。空気吸引器では、材料は、吸引器の上端から供給されて、チャンバを通って落下し、一方空気は、チャンバの底部から導入されて、上向きに流れる。空気は軽い構成要素を同伴し、したがって軽い構成要素は、チャンバの上端の外へ運ばれる。この前処理の作用により、「けば」およびカーペットなどの軽い構成要素が除去される。これらの軽い構成要素は、回収した場合に価値のない材料である。軽い分画を吸引器に通す前に、材料をロールバックコンベア上に配置して、丸い物体を除去することができる。これらの丸い物体は、望ましくない材料である発泡体材料である可能性が高い。また、吸引器は、吸引器内にいくつかの個々のチャンバまたは段階を含む「ウォータフォール」吸引器であってもよい。各段階では、材料を逆向きの空気流にかけて、より軽い材料を除去する。したがって、それぞれの連続する段階で、処理された軽い残留物分画では、これらの望ましくない軽い構成要素がより少なくなる。
【0081】
ステップ1420で、第1の浮沈タンク内で沈下した材料が回収されて、第2の浮沈タンク内に導入される。この第2の浮沈タンクの密度は、1.1から1.2g/ccの範囲内になる。上記で論じたように、この密度は、塩、炭酸カルシウム、硝酸カルシウム、または水の密度を調整するのに適した他の化学物質などの化学物質を使用して実現することができる。
【0082】
ステップ1425で、第2の浮沈タンクから浮遊材料が回収される。この回収した材料は、ABSおよびHIPSを含む。この回収プロセスの一部として、材料を脱水することができる。この脱水ステップでは、水の密度を調整するために使用された化学物質の回収を可能にする。スクリーンまたは振とう器を使用して、液体を材料から振り落とすことができる。このプロセスは、複数の段階を含むことができ、また段階間で材料を水洗いして、化学物質を含有する液体を材料から洗い流すことができる。回収した液体を浄化器および蒸発器に通して、化学物質を回収することができる。
【0083】
第2の浮沈タンク内で沈下した材料もまた、回収することができる。この材料は、銅線または他の金属を含むことがあり、またステップ1405で生成された重い残留物分画と混合してもよい。この材料を脱水して、化学物質を含有する液状媒質を回収することができる。他の場合には、材料は金属を比較的含有しないことがあり、その場合には、この材料を廃棄してもよい。
【0084】
重い残留物分画、および場合によっては軽い残留物分画プロセスのステップ1425からの材料が、ステップ1430で、別の浮沈タンク内に導入される。この浮沈タンクの密度は、例えば1.0〜1.2g/ccの範囲内など、1.0g/cc以上であってよい。ステップ1435で、この浮沈タンク内で浮遊した材料が回収される。この材料は、廃棄物として廃棄される。材料を脱水して、化学物質を含有する液状媒質を回収してもよい。
【0085】
代替実施形態では、重い分画は、浮遊タンクを使用してステップ1430で処理されないことがある。代わりに、浮遊タンクを空気吸引器に置き換えることができる。このプロセスでは、重い残留物分画中に含まれる金属から軽い材料を選別するという、浮沈タンクと同じ目標を実現することができる。材料を空気吸引器内に導入する前に、重い残留物分画をロールバックコンベア上に配置して、貴重でない破片であることが多い丸い物体を除去することができる。次いで、より重い材料は、ステップ1440に関連して以下に説明するように、浮沈タンク内で処理される。
【0086】
ステップ1440で、ステップ1430の浮沈タンク内で沈下した材料が回収されて、別の浮沈タンク内に導入される。このタンクの密度は、1.2g/ccより大きく、通常1.4〜1.5g/ccの範囲内である。ステップ1445で、この浮沈タンクから材料が回収される。このタンク内で沈下した材料を処理して、銅線および他の金属を回収する。浮遊した材料は、廃棄物として廃棄される。これらの材料を脱水して、化学物質を含有する液状媒質を回収してもよい。
【0087】
図15は、本発明の例示的な実施形態による、回収したプラスチック材料を処理するプロセスの流れ図1500を示す。図15を参照すると、ステップ1505で、図14のステップ1415で回収したPPおよびPEなどのプラスチック供給材料の寸法が、粉砕機で3/8インチの寸法などに縮小される。この寸法縮小では、研削が熱を発生させるので、材料をある程度乾燥させる。必要に応じて、材料は、流動床乾燥器内でさらに乾燥される。
【0088】
ステップ1510で、材料が寸法で分類される。エアスクリーンを使用して、処理するのには小さ過ぎる材料(「微粒子」)または大き過ぎる材料を選別する。大き過ぎる材料が主としてプラスチックである場合には、ステップ1505で、寸法縮小器内に再び導入することができる。
【0089】
ステップ1515で、寸法で分類した材料が、おそらくスクリュー螺旋錐によって、乾燥重力テーブルに導入される。重力テーブルは傾斜し、かつ振とうし、材料の重量に基づいて材料の選別を行う。図10に関連して上記に説明した重力テーブルとは異なり、この重力テーブルは、選別前に、入ってくる材料を水と混合しない。より重い材料は、さらに処理するために、テーブルの上端から収集される。軽い材料は廃棄される。中間範囲の材料は、さらに選別するために、テーブル内に再び導入される。ステップ1505〜1515は、「乾式」処理ステップである。
【0090】
ステップ1520で、さらに処理するためにステップ1515で収集した材料が、水と混合されて、1つまたは複数のハイドロサイクロン内に導入される。ステップ1515で収集したプラスチック材料を、事前に回収した材料と混ぜ合わせて、一貫した供給材料をハイドロサイクロンに提供することができる。この例示的な実施形態では、6つのハイドロサイクロンが連続して使用される。もちろん、異なる数のハイドロサイクロンを使用することができ、または単一のハイドロサイクロンを使用して、材料を単一のハイドロサイクロンに複数回通すこともできる。水に洗剤を含有させて、プラスチックがハイドロサイクロンを通るときにプラスチックを洗浄することもできる。
【0091】
より軽い材料は、ハイドロサイクロン処理から回収されて、ステップ1525で乾燥される。このステップは、複数のサブステップを含むことができる。たとえば、材料をまず回転乾燥させ、次いですすぎ、次いで再び回転乾燥させることができる。次いで、この材料を、振動加熱乾燥器内に導入することができる。このステップで、プロセス1500の「湿式」処理ステップが終了する。
【0092】
ステップ1530で、材料は、押出成形器内に導入される。この材料は、押出成形器内に一貫して供給するために、事前に回収したプラスチック材料と混ぜ合わせることができる。回収した材料を押出成形器に加えるのと同時に、材料に改質剤を加えて、押出成形プロセス中にポリマーを結合させる。
【0093】
押出成形後、材料は、ステップ1535でペレット化される。別法として、押出成形ステップおよびペレット化ステップを省き、回収した状態で材料を販売することもできる。
【0094】
図16は、本発明の例示的な実施形態による、回収した銅金属をさらに処理するプロセス中の流れ図1600を示す。図10および16を参照すると、ステップ1605で、ステップ1040で収集した銅および他の金属が寸法で分類される。大き過ぎる材料は、ステップ1610で収集される。この材料は通常、回収した材料中の「白色」金属片(アルミニウムおよび亜鉛など)の大部分、および一部の銅を含む。次いで、ステップ1615で、色選別器を使用して、この収集した材料を処理する。この色選別器は、コンピュータに接続された高解像度カラーカメラを含み、このコンピュータは、カメラからの画像を処理して、「白色」金属片を識別する。これらの金属片は、ステップ1620で、エアナイフなどの材料分流システムによって除去される。
【0095】
ステップ1625で、収集した大き過ぎる材料からの残りの銅を、ステップ1605の寸法分類プロセスを通った銅に混ぜ合わせる。ステップ1630で、この材料を、必要に応じてさらに処理して、銅に混合している可能性のあるあらゆる砂を除去する。この追加の処理ステップでは、材料は、機械スクリーンシステム内に導入される。スクリーンシステムは、材料の寸法に基づいて、材料を3つの流れに選別する。1つの流れは、銅を含む。第2の流れは、砂に混合した銅を含む。第3の流れは、主として砂である。混合した銅/砂の流れは、砂を粉砕して粉末にするロール粉砕器、および石抜機を使用して、さらに処理することができる。石抜機は、材料を保持するスクリーンを使用して、スクリーンに空気を通し、砂粉末を同伴して銅含有材料から取り除く。場合によっては、砂は十分に細かく、ロール粉砕器ステップを省くことができる。
【0096】
本発明は、廃棄物材料を処理してプラスチックおよび非鉄金属を回収するシステムおよび方法を提供することが、当業者には理解されるであろう。本発明の態様では、密度選別を使用して、プラスチック含有材料を銅含有材料から選別する。プラスチック含有材料をさらに選別して、軽いプラスチックを重いプラスチックから選別する。プラスチックは、濃縮し、押出成形して、ペレット化する。銅および他の貴重な金属は、水選別テーブルを使用して、銅含有材料から回収される。
【技術分野】
【0001】
(関連特許出願の表示)
本特許出願は、米国特許法(35 U.S.C.)第119条に基づき、2007年4月18日出願の「Method and System for Sorting and Processing Recycled Materials」と題された米国仮特許出願第60/925,051号に基づく優先権を主張する。同仮出願は、参照により本明細書に完全に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、廃棄物材料の流れから材料を回収することに関する。より詳細には、本発明は、異種材料を含むリサイクル廃棄物の流れから、プラスチックと銅配線を含む非鉄金属とを識別して回収することに関する。
【背景技術】
【0003】
廃棄物材料のリサイクルは、多くの観点、中でも財政上および環境保護上の観点から、非常に望ましい。正しく選別されたリサイクル可能な材料は、著しい収益で販売できることが多い。非常に貴重なリサイクル可能な材料の多くは、短期間では生物分解されず、したがってこれらの材料のリサイクルは、地域のごみ埋立地への負担、また最終的には環境への負担を著しく低減させる。
【0004】
通常、廃棄物の流れは、様々なタイプの廃棄物材料から構成される。1つのそのような廃棄物の流れは、自動車または他の大型の機械および家電の回収およびリサイクルから生じる。たとえば、自動車は、その有用寿命の終わりには細断される。この細断された材料は、鉄金属および非鉄金属を回収するために処理される。これらの残りの材料は、自動車シュレッダダスト(ASR)と呼ばれ、依然として、銅線および他のリサイクル可能な材料を含む鉄金属および非鉄金属を含有しうるが、通常、ごみ埋立地内に廃棄される。最近、銅配線およびプラスチックから、銅を含む非鉄金属などの材料をさらに回収するための努力がなされている。細断された機械または大型家電から鉄金属を回収した後に残された廃棄物材料である白物家電品シュレッダダスト(WSR)から、材料を回収するための同様の努力もなされている。回収可能な材料を有する他の廃棄物の流れは、電子部品、建築部品、回収されたごみ埋立地材料、または他の産業廃棄物の流れを含みうる。これらの回収可能な材料は一般に、同様のタイプの材料に選別されたときだけ価値がある。しかし、多くの場合、種々の材料を含む廃棄物材料を効果的に選別するために利用可能な経済的な方法はない。この欠点は、特に非鉄材料に当てはまるものであり、また特に高密度プラスチックなどの非金属材料および銅配線を含む非鉄金属に当てはまる。たとえば、プラスチックをリサイクルするための1つの手法は、多くの作業員を選別ラインに沿って配置し、各作業員が、細断された廃棄物を手作業で選別して、この選別ラインから所望のリサイクル可能なものを手作業で選択することである。この手法は、労働要素の比率が高過ぎるので、多くの経済では持続可能ではない。
【0005】
鉄および非鉄のリサイクルのいくつかの態様は、ここしばらく、主に磁石、渦電流選別器、誘導センサ、および密度選別器の使用によって自動化されてきたが、これらの技術は、銅線などの一部の非鉄金属を選別するには効果的ではない。この場合も、配線および他の非鉄金属材料を回収するには、労働集約型の手作業プロセスが使用されてきた。人件費のために、これらの手作業プロセスの多くは他国で実施され、材料の輸送により費用が増大する。
【0006】
廃棄物の流れ中には、様々なプラスチックが含まれる可能性がある。そのようなプラスチックの中には、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)を含むポリスチレン(PS)、およびポリ塩化ビニル(PVC)が含まれる。これらの材料は、少なくとも「軽い」プラスチック(PPおよびPE)と「重い」プラスチック(ABSおよびPS)に選別された場合、より貴重になる。また、PVC、ならびにタルク充填PPおよびガラス充填PPなどの一部のPPなど、一部のプラスチックは望ましくない。分離されたプラスチックの価値を高めるには、望ましくないプラスチックを除去するべきである。
【0007】
材料を識別して選別する多くのプロセスが、当技術分野では知られている。しかし、すべてのプロセスが、プラスチックおよび非鉄金属を回収するのに効率的であるというわけではなく、またこれらのプロセスの順序付けは、経済的な回収プロセスを開発する際の1つの要因である。
【0008】
以上に鑑みて、ごみ埋立地を減らしながら収益回収を容易にする形で、リサイクルプロセスで見られる材料などの、プラスチックおよび非鉄金属を含む材料を、廃棄物の流れから回収する経済的で効率的な方法およびシステムが必要とされている。
【発明の概要】
【0009】
本発明の例示的な実施形態は、プラスチックおよび非鉄金属などの材料を回収するシステムおよび方法を提供する。本発明の一態様では、廃棄物材料から銅を回収する方法が提供される。この方法は、(a)廃棄物材料から鉄金属を除去するステップと、(b)廃棄物材料の寸法を縮小させるステップと、(c)寸法を縮小させた廃棄物材料を水選別テーブル上に導入するステップと、(d)水選別テーブルから銅を収集するステップとを含む。
【0010】
本発明の別の態様は、廃棄物材料から銅を回収するシステムを提供する。このシステムは、廃棄物材料から鉄金属を除去するように動作可能な鉄金属サブシステムと、鉄金属サブシステムから廃棄物材料を受け取るように動作可能であり、かつさらに廃棄物材料の寸法を縮小させるように動作可能な寸法縮小器と、寸法縮小器から寸法を縮小させた廃棄物材料を受け取るように動作可能であり、かつさらに受け取った材料から銅を選別するように動作可能な水選別テーブルとを含む。
【0011】
本発明のさらに別の態様は、廃棄物材料からプラスチックを回収する方法を提供する。この方法は、(a)廃棄物材料の成分の寸法を縮小させるステップと、(b)研削した廃棄物材料を重力テーブル上で処理するステップと、(c)重力テーブルから重い分画を回収するステップと、(d)回収した材料を、ハイドロサイクロンを使用して処理するステップと、(e)ハイドロサイクロンから、プラスチック材料を含む軽い分画を回収するステップと、(f)プラスチック材料を押出成形するステップとを含む。
【0012】
本発明のさらに別の態様は、廃棄物材料からプラスチックを回収するシステムを提供する。このシステムは、寸法縮小器と、寸法を縮小させた廃棄物材料を受け取って、研削した廃棄物材料中のプラスチック分画を濃縮するように動作可能な重力テーブルと、寸法を縮小させた廃棄物材料中のプラスチック分画をさらに濃縮するように動作可能なハイドロサイクロンと、材料のプラスチック分画を受け取って、プラスチックを押出成形するように動作可能な押出成形器とを含む。
【0013】
本発明のさらに別の態様は、廃棄物の流れから材料を回収する方法を提供する。この方法は、(a)密度選別器を使用して、廃棄物の流れを、銅を含む重い分画と、軽いプラスチック分画および重いプラスチック分画を含むプラスチック分画とに選別するステップと、(b)軽いプラスチック分画を重いプラスチック分画から選別するステップと、(c)重いプラスチック分画をペレット化するステップと、(d)水選別テーブルを使用して、重い分画中の銅の量を濃縮するステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の例示的な実施形態による、プラスチックおよび非鉄金属を回収するプロセスの全体的な流れ図である。
【図2】本発明の例示的な実施形態による、密度によって材料を選別するプロセスの流れ図である。
【図3】本発明の例示的な実施形態による、所望のプラスチックを他の材料から分離するプロセスの流れ図である。
【図4】本発明の例示的な実施形態による、重いプラスチックを軽いプラスチックから選別するプロセスの流れ図である。
【図5】本発明の例示的な実施形態による、選別したプラスチックを再販売用にさらに処理するプロセスの流れ図である。
【図6】本発明の例示的な実施形態による、より密度の高い材料を軽い分画と重い分画に選別するプロセスの流れ図である。
【図7】本発明の例示的な実施形態による、密度によって材料を選別するプロセスの流れ図である。
【図8】本発明の例示的な実施形態による、金属を回収するプロセスの流れ図である。
【図9】本発明の例示的な実施形態による、金属材料を除去するプロセスの流れ図である。
【図10】本発明の例示的な実施形態による、銅を回収するプロセスの流れ図である。
【図11】本発明の例示的な実施形態による、未処理残留物を選別するシステム図である。
【図12】本発明の例示的な実施形態による、プラスチック回収ラインのシステム図である。
【図13】本発明の例示的な実施形態による、ワイア回収ラインのシステム図である。
【図14】本発明の例示的な実施形態による、浮沈タンクを使用して材料を選別するプロセスの流れ図である。
【図15】本発明の例示的な実施形態による、回収したプラスチック材料を処理するプロセスの流れ図である。
【図16】本発明の例示的な実施形態による、回収した金属をさらに処理するプロセスの流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(例示的な実施形態についての詳細な説明)
本発明の例示的な実施形態は、プラスチックおよび非鉄金属などの材料を回収するシステムおよび方法を提供する。本発明の態様では、密度選別を使用して、プラスチック含有材料を銅含有材料から選別する。プラスチック含有材料は、さらに選別して、軽いプラスチックを重いプラスチックから選別する。プラスチックは、濃縮し、押出成形して、ペレット化(palletized)する。銅および他の貴重な金属は、水選別テーブルを使用して、銅含有材料から回収される。
【0016】
図1は、本発明の例示的な実施形態による、プラスチックおよび非鉄金属を回収するプロセスの全体的な流れ100を示す。図1を参照すると、プロセス100は、ステップ105で、未処理残留物を受け取ることによって始まる。この残留物は、ASRおよびWSRなどの廃棄物材料の前処理から生じうる。通常、この未処理残留物は、この一次リサイクルおよび回収作業からの廃棄物である。例示的なプロセス100は、材料をさらに回収して最終的な廃棄物材料の量を低減させるプロセスを提供する。材料の回収率は、未処理残留物の供給源に基づいて変動するであろう。自動車および他の重量家電の処理からの未処理残留物は、30〜35パーセントの回収可能な材料を有しうる。
【0017】
ステップ110で、未処理残留物を構成する材料は、各成分の密度に基づいて材料を選別するプロセスを使用して選別される。このプロセスについては、図2と併せて以下により詳細に説明する。
【0018】
ステップ110で処理した結果、少なくとも2つの材料の流れが生じ、これらがさらに処理される。これらの2つの流れを、本明細書では、「プラスチックライン」および「ワイアライン」と呼ぶ。名前が示唆するように、プラスチックラインは、未処理残留物から貴重なプラスチックを回収するために使用される。同様に、ワイアラインは、未処理残留物から銅配線または他の貴重な残留金属を回収するために使用される。ステップ115で、プラスチックラインが始まる。このステップで、プロセス100は、所望のプラスチックを他の材料から分離する。このプロセスについては、図3と併せて以下により詳細に説明する。
【0019】
ステップ120で、所望のプラスチック材料は、「軽い」プラスチックと「重い」プラスチックにさらに分離される。このプロセスについては、図4と併せて以下により詳細に説明する。「軽い」および「重い」という用語は、本明細書全体にわたって、処理生成物および供給物について説明するために使用する。これらの用語は相対的な用語であり、軽い材料は重い材料より軽く、また逆も同様である。これらの用語は、いずれかの材料の絶対重量を表すために使用されるものではない。ある廃棄物プロセスからの「軽い」構成要素は、別のプロセスの「重い」構成要素より重い可能性がある。ステップ125で、分離した軽いプラスチックと重いプラスチックは、再販売用に処理される。このプロセスについては、図5と併せて以下により詳細に説明する。
【0020】
ワイアラインは、供給材料を軽い分画と重い分画に分離するステップ130で始まる。このプロセスについては、図6と併せて以下により詳細に説明する。ステップ135で、ステップ130からの重い分画は、密度選別プロセスを使用してさらに処理される。このプロセスについては、図7と併せて以下により詳細に説明する。ステップ140で、結果として得られた流れのうちの1つ(より重い分画)をさらに処理して、任意の貴重な金属を回収する。このプロセスについては、図8と併せて以下により詳細に説明する。
【0021】
ステップ145は、ステップ130からの軽い分画およびステップ135からのより軽い生成物を処理する。ステップ145では、ステップ140で識別した銅線を供給物として加えることもできる。ステップ145のプロセスについては、図9と併せて以下により詳細に説明する。最後に、ステップ150で、供給材料から銅が回収される。このプロセスについては、図10と併せて以下により詳細に説明する。
【0022】
プロセス100は、未処理残留物から軽いプラスチックおよび重いプラスチックならびに銅および他の貴重な金属を回収する一体化したプロセスを提供する。
【0023】
図2は、本発明の例示的な実施形態による、密度によって材料を選別するプロセスの流れ110を示す。図2を参照すると、プロセス110は、未処理残留物を細断するステップ210で始まる。その結果得られる材料の寸法は、平均して1〜2インチとすることができる。細断プロセスは、プロセス110によって実現される選別を改善することができる。プロセス110の他の例示的な実施形態では、このステップを省略することができる。
【0024】
ステップ220で、細断した未処理残留物を第1の浮沈タンクに加え、残留物の成分の密度に基づいて未処理残留物を選別する。浮沈タンクは、当技術分野では知られている。これらのタンクは、特定の密度を有する液体または別の媒質を含む。この媒質より密度の高い材料は、タンクの底部に沈下する傾向があり、一方この媒質より密度の低い材料は、媒質の表面に浮遊する傾向がある。一般的な媒質は水であり、水の密度は、1.0グラム/立方センチメートル(g/cc)である。この水に塩、亜硫酸マグネシウム、硝酸カルシウム、および塩化カルシウムなどの化学物質を加えて、媒質の密度を増大させることができる。別の一般的な媒質は砂である。1つの特定のタイプの砂または複数のタイプの砂の組合せを使用して、所望の密度に到達させることができる。この例示的なプロセス110では、密度が1.1から1.2g/ccであることが望ましい。
【0025】
未処理残留物は、コンベアベルト、スライド、シュート、または螺旋錐などのスクリューコンベアを含む様々な機構によって、第1の浮沈タンクに加えることができる。タンクは、タンクを撹拌するための機構を含むことができる。この機構は、すべての材料を媒質中に押し込む。このとき、密度が媒質の密度より低い材料は表面に戻り、一方密度が媒質の密度より大きい材料は底部に沈下する。タンクはまた、材料を回収するための機構を含む。たとえば、パドルシステムでは、浮遊している材料をタンクの一方の端部へ移動させて回収することができ、一方別の抽出機構では、タンクの底部にある材料をタンクの他方の端部へ引き寄せるかまたは動かす。他の回収機構は、スクリュー、スキマー、またはポンプを含んでよい。
【0026】
ステップ220に続いて、収集した材料がタンクから除去される。ステップ230で、「浮遊」材料が回収される。この材料は、軽いプラスチックおよび重いプラスチックを含む。PPおよびPEの密度は通常、1.0g/cc未満である。ABSおよびHIPSの密度は通常、約1.05g/ccである。これらの材料の一部の密度は、1.1から1.2g/ccの範囲内である可能性がある。この回収ステップは、プラスチックから媒質を除去するスクリーンまたは振とう器を含む。このようにして除去することで、貴重な化学物質または砂を通常含む媒質の回収および再使用を可能にする。媒質が単なる水である場合、この回収ステップは省略される可能性が高い。媒質回収プロセスを2つ以上含むことができる。第1の段階では、媒質は、スクリーンまたは振とう器を用いて、回収した材料から除去される。次いで、回収した材料を水洗いし、別のスクリーンまたは振とう器にかけて、媒質を収集する。
【0027】
ステップ240で、第1の浮沈タンクからのより密度の高い材料、すなわち媒質中に沈下した材料が収集されて、第2の浮沈タンクに加えられる。この例示的な実施形態は2つの別々のタンクを含む。第1のタンクを再使用することもできるが、ただしこの手法は、あまり効率的ではない可能性がある。この場合も、より密度の高い材料を第2のタンクに加える前に、材料を振って第1のタンクから媒質を回収し、したがって媒質を再使用することができる。
【0028】
ステップ240で、ステップ220で説明したプロセスが繰り返される。しかし、このステップでは、媒質の密度は約1.4〜1.5g/ccに設定される。この密度では、銅および他の回収可能な金属を含む材料は、タンクの底部に沈下する。ステップ250で、これらのより密度の高い材料、すなわち沈下する材料が回収される。この回収した材料は、銅線を含むはずである。この場合も、材料は、タンク媒質を回収して貴重な化学物質を回収するために、スクリーンまたは振とう器による1つまたは複数の段階などで処理される。
【0029】
第2のタンク内で浮遊する材料には通常価値がなく、スクリーンまたは振とう器で処理して混入しているすべての媒質を回収した後、廃棄される。たとえば、この材料は、密度が約1.3g/ccのPVCを含む。したがって、PVCは、第1のタンク内では沈下し、また第2のタンク内では浮遊したはずである。一部の廃棄物の流れでは、この浮遊材料に価値があることがある。
【0030】
ステップ250に続いて、第2の浮沈タンク内で沈下した材料をさらに処理して、価値のないさらなる材料を除去することができる。たとえば、この材料をコンベアベルト上に配置して、色選別器に通すことができる。色選別器は、1つまたは複数の高解像度カラーカメラを含む。これらのカメラは、カメラからの画像を処理するコンピュータに接続される。「黒い」(すなわち、色が非常に暗い)材料、または他の材料に対して寸法が非常に大きい材料は、価値がないか、または価値がほとんどない材料である。これらの材料は、コンベアベルトの端部で空気分流システムを使用することなどによって、回収した材料の流れから除去される。この空気分流システムは、望ましくない材料を流れから分流するものであり、したがって、これらの分流された材料はさらに処理はされない。別の例では、摩擦ベルトを使用して、岩石および大きな金属片を除去することができる。
【0031】
別法として、浮沈選別プロセスを動的センサシステムに置き換えて、銅および他の非鉄金属などの金属を識別することができる。動的センサは、改良型誘導センサである。この改良型センサは、誘導ループ内で生成する電流の量の変化率を測定し、この変化率に基づいて金属性の物体の存在を検出する。このプロセスは、標準的な誘導センサが金属性の物体を検出する方法とは異なる。
【0032】
図3は、本発明の例示的な実施形態による、所望のプラスチックを他の材料から分離するプロセスの流れ115を示す。図2および3を参照すると、プロセス115は、例示的なプラスチックラインの始まりである。ステップ310で、ステップ230で回収した材料は、プロセス115の供給材料になる。この材料は、プロセス110の第1の浮沈タンク内で浮遊した材料である。
【0033】
ステップ320で、供給材料は、上向きに傾斜したコンベアを含むロールバックコンベアに加えられる。このコンベアにより、発泡体などの丸い材料をプロセスの流れから除去することができる。材料がコンベア上で移動するとき、丸い発泡体および同様の材料は、載っているコンベア上に留まるのに十分な摩擦を生じないので、コンベアの後方へ転がる。このステップで除去される材料は通常、廃棄物となる。
【0034】
ステップ330で、材料は磁気ベルトに移動される。ここで、あらゆる鉄の破片が除去される。たとえば、鉄金属糸を有する自動車からのカーペット断片であるカーペットの「けば」は、この時点で除去される。この場合も、この鉄の破片は通常、廃棄物となる。
【0035】
ステップ340で、X線センサを使用して、タルク充填PPおよびガラス充填PPが識別される。タルク充填PPとガラス充填PPの密度の違いにより、これらの材料は特徴的なX線特性を生じ、このX線特性を使用して、これらの材料の存在を検出することができる。同様に、PVCも特徴的なX線特性を有する。PVCは、密度が1.1〜1.2g/ccの浮沈タンク内で沈下する可能性が高いはずであるが、一部のPVC材料は、他のより軽い材料に拘束されて、プロセス110の浮沈タンク内で浮遊する可能性がある。PVCは、タルク充填PPおよびガラス充填PPとともに、識別して廃棄物として除去することができる。ステップ340は、プラスチックラインプロセス内の他の時点で行うこともできる。しかし、X線プロセスは、プラスチック材料を非常に小さな寸法に縮小する前に行った場合、最も効果的である。
【0036】
ステップ350で、マイクロ波源を使用して、残りの材料が加熱される。材料は、コンベアベルト上のマイクロ波源を通る。マイクロ波は、周波数が約2450MHzで波長が約12.24cmの電磁波である。一部の材料は、誘電加熱と呼ばれるプロセス中に、マイクロ波ビームのエネルギーを吸収する。多くの分子は電気双極子であり、すなわち一方の端部で正電荷を有し、他方の端部で負電荷を有する。マイクロ波に暴露されると、これらの双極子は、マイクロ波ビームによって誘導される交番電界に配向しようとするので回転する。この分子の運動は、回転している分子が他の分子に当たって他の分子を動かすときに熱を発生させる。マイクロ波に暴露されると熱くなる傾向がある材料には、木材、ゴム、および発泡体が含まれる。対照的に、プラスチックなどの他の材料は、マイクロ波放射に暴露されても熱くならない。
【0037】
マイクロ波放射に暴露されると、コンベアベルト上に存在する可能性のある木材、ゴム、および発泡体の切片は、マイクロ波放射を吸収して、誘電加熱によって加熱される。コンベアベルト上のプラスチック片は、マイクロ波によって加熱されない。暴露時間とマイクロ波エネルギーはどちらも調整可能である。暴露時間は、コンベアベルトの速度、およびマイクロ波放射に暴露されるコンベアベルトの面積によって制御することができる。混合された切片に加えられるマイクロ波エネルギーの大きさもまた、材料の誘電加熱率を変化させるであろう。マイクロ波は、生物にとって非常に有害である可能性があるので、マイクロ波暴露領域は、保護筐体内に収容することができる。
【0038】
ステップ360で、温度選別器を使用して、廃棄物材料(木材、ゴム、および発泡体)を所望のプラスチックから分類する。この廃棄物材料は、プラスチックより温度が高いであろう。たとえば温度カメラを使用することなどによる熱画像化、または他の知られた温度センサを使用して、材料の変動する温度を識別することができる。空気噴射を使用して、プロセスの流れから望ましくない破片(木材、ゴム、および発泡体)を選択的に除去することができる。コンベアベルトを横切って位置する空気噴射は、温度検出センサに接続されたマイクロプロセッサによって制御される。空気噴射の代わりに他の知られた分流機構を使用できることが、当業者には理解されるであろう。また、材料の水分を検出する誘電センサを使用して、これらの望ましくない材料を除去することもできる。
【0039】
図4は、本発明の例示的な実施形態による、重いプラスチックを軽いプラスチックから選別するプロセスの流れ120を示す。図2、3、および4を参照すると、ステップ410および420で、ステップ360で温度検出器を通った材料の寸法が変更される。ステップ410で、材料の寸法は約2インチに変更される。プロセス110が未処理残留物の寸法を約2インチに変更するステップを含む場合、ステップ410を省略することができる。ステップ420で、材料の寸法は、約3/8インチに変更される。ステップ410および420の寸法縮小は、粉砕機または任意の知られた寸法縮小技術によって実行することができる。
【0040】
ステップ430で、重いプラスチックと軽いプラスチックとが選別される。一実施形態では、軽いプラスチックおよび重いプラスチックを水と混ぜ合わせて、スラリーを形成する。次いで、ハイドロサイクロンを使用して、軽いプラスチック(PPおよびPE)と重いプラスチック(ABSおよびHIPS)とを選別する。ハイドロサイクロンは、入ってくる液体の速度を回転運動に変換するように設計された密閉容器である。ハイドロサイクロンは、垂直の円筒の上端付近で流入物を接線方向に向けて送ることによって、この変換を行う。その結果、円筒の内容物全体がチャンバ内で回転し、液体中に遠心力を発生させる。重い構成要素は、円筒の壁の方へと外側に移動し、そこで凝集して、容器の底部にある出口まで壁を螺旋状に落ちる。軽い構成要素は、回転している液体の軸の方へ移動し、そこで容器の上端にある出口の方へと上方に移動する。
【0041】
ステップ430でハイドロサイクロンを使用した結果、軽いプラスチックは、ハイドロサイクロンの上端から出ることになり、また重いプラスチックは、ハイドロサイクロンの底部から出ることになる。あらゆる重い破片を除去するには、重いプラスチックをハイドロサイクロンに2回通す必要があることがある。こうして2回目に通す際、所望のプラスチックは、ハイドロサイクロンの上端から出ることになり、また望ましくない破片は、ハイドロサイクロンの底部から出ることになる。
【0042】
代替実施形態では、空気選別を使用することができる。たとえば、「Zボックス(Z−box)」を使用することができる。Zボックスは、その形状からそのように名付けられている。Zボックスの上端から乾燥した材料が加えられ、重力によって落下する。この落下する材料によって、空気が押し上げられる。より軽い材料(PPおよびPE)は、空気中に同伴され、一方重い材料(ABSおよびHIPS)は、脱落する。この「Z」形状により、落下する材料はチャンバの壁に衝突し、したがって、より重い材料と混ざり合っている可能性があるより軽い材料を解放する。
【0043】
図5は、本発明の例示的な実施形態による、選別したプラスチックを再販売用にさらに処理するプロセスの流れ125を示す。回収したプラスチックを再販売するには、清浄にし、またおそらく異なる形に変形させるべきである。図5を参照すると、プラスチック材料は、軽いプラスチックと重いプラスチックのどちらも、ステップ510で洗浄タンクに加えられる。洗浄タンクは、水および洗剤を含む。プラスチック、水、および洗剤が撹拌される。タンクを撹拌するための多くの方法が知られている。この例示的な実施形態では、ステップ520で、プラスチックは、静的混合管によってタンクの内容物をポンプで汲み上げること、そして材料をタンクへ再循環させることによって撹拌される。静的混合管は、固定されたじゃま板または他の突起を含む管であり、これが、プラスチック/水/洗剤の混合物に、管を通って曲がりくねった経路を取らせる。この運動により撹拌が生じ、この撹拌によりプラスチックを清浄にすることができる。別法として、プロペラなどのタンク内撹拌器を使用することもできる。別の代替実施形態では、プロペラもしくは静的混合器をどちらも使用することができ、または別のタイプの撹拌を使用することもできる。
【0044】
ステップ530で、プラスチックは、すすぎタンクへ移動される。このタンクは、洗剤を含まないが、洗浄タンクと同様に作動する。ステップ540で、プラスチックは、第2のすすぎタンクへ移動される。このタンクでは、プラスチック上にすすぎ水を噴霧しながら、プラスチックを遠心ドラム内で回転させる。別法として、他の知られたすすぎプロセスをステップ530および540で使用することもできる。
【0045】
重いプラスチックは、再販売する前にペレット化されるべきである。軽いプラスチックは、ペレット化してもしなくてもよい。ステップ550で、重いプラスチックは押出成形されて、粒状に切断される。すなわち、プラスチックは加熱されて、適切な押出ダイに通される。次いで、ナイフで所望の寸法の粒状に切断される。軽いプラスチックもまた、押出成形して粒状にすることができ、または軽いプラスチックの場合には、ステップ550を省くこともできる。ステップ560で、プラスチック材料は脱水される。このプロセスは、乾式サイクロンを含み得るが、他のプロセスを使用することもできる。
【0046】
特に図4に関連して前述した「プラスチックライン」の詳細は、マイクロ波で処理して破片を除去した後、清浄にする前に、重いプラスチックと軽いプラスチックとを選別するステップを含む。別法として、プラスチックラインに対する供給物(図2のプロセス110の第1のタンクからの「浮遊」材料)を、材料を精製して選別するプロセスへ送ることもできる。この代替プロセスは、誘電センサを使用してプラスチックを他の材料から区別するステップを含む。このプロセスはまた、水、砂、または他の媒質を使用して実現される、密度が1.0g/ccの浮沈タンクを含む。このプロセスでは、軽いプラスチックは浮遊し、重いプラスチックは沈下するはずである。
【0047】
図6は、本発明の例示的な実施形態による、より高密度の材料を、軽い分画と重い分画に選別するプロセスの流れ130を示す。このプロセス130は、ワイアラインを開始する。図2および6を参照すると、ステップ610で、プロセス110のステップ250で回収した供給材料、すなわちプロセス110の第2の浮沈タンクからの「沈下」材料が準備される。この準備は、材料を振とう供給器または他の運搬システムに加えるステップを含み得る。ステップ620で、材料は、粉砕機などの寸法縮小器、またはリングミルを含む他の知られた寸法縮小器に加えられる。この材料の寸法は、約1.75インチに変更される。プロセス110内のステップ210で未処理残留物が2インチに細断される場合には、このステップを省略することができる。
【0048】
ステップ630で、材料は、Zボックスなどの空気選別器に加えられる。Zボックスの一般的な動作については、図4に関連して上記に説明している。この動作の結果、軽い分画および重い分画が生成する。どちらの分画もワイア片を含む可能性が高く、ワイア片は、最終的にワイアラインによって回収される。どちらの分画もまた、他の金属を含む可能性があるが、重い分画が、これらの他の金属の大部分を含む可能性が高い。ステップ640および650で、軽い分画および重い分画が回収される。
【0049】
他のタイプの空気選別器をステップ630で使用することもできる。たとえば、材料は、重力供給型空気吸引器システム内に、通常は上端から導入され、重力によってこのシステムを通って落下する。空気は、空気選別システムの中を上向きに押し上げられる。より軽い材料は、空気中に同伴されて、システムの一部から除去される。通常、これらの選別器は、「Zボックス」の特徴的な形状をもたず、材料の選別を向上させるために、じゃま板などの他の特徴を有することができる。これらの空気選別システムは、複数の段階またはカスケードを含むことができ、1つの段階で落下した材料が第2の段階に導入され、以下同様である。
【0050】
図7は、本発明の例示的な実施形態による、密度によって材料を選別するプロセスの流れ135を示す。図6および7を参照すると、ステップ710で、ステップ650で回収した重い材料が密度選別器に加えられる。この選別器は、砂流タンクであってよい。液体で充填された浮沈タンクと同様に、砂も浮遊媒質として働く。所望の密度に応じて、多種多様な砂または砂状媒質を使用することができる。砂より密度が大きい材料は沈下し、一方砂より密度が小さい材料は浮遊する。ステップ720で、「浮遊」分画が回収される。ステップ730で、回収した材料を振とう器に通して、あらゆる砂媒質を回収する。ステップ740で、「沈下」分画が回収される。この場合も、ステップ750で、回収した材料を振とう器に通して、あらゆる砂媒質を回収する。
【0051】
図8は、本発明の例示的な実施形態による、金属を回収するプロセスの流れ140を示す。図7および8を参照すると、ステップ810で、ステップ740で回収したプロセス135からのより重い(沈下)分画が、コンベアに加えられる。ステップ820で、磁気ベルトを使用して、鉄材料が除去される。ステップ830で、残りの材料が、渦電流選別器に加えられる。
【0052】
渦電流選別器は、高い回転数(3000rpm超)で回転して「渦電流」を生成する磁石ブロックからなる回転子を含む。これらの磁石ブロックは、標準的なフェライトセラミックであってもよいし、より強力な希土類磁石であってもよい。この渦電流は、異なる金属と反応し、金属の特定の質量および抵抗率に応じて、荷電粒子に反発力を発生させる。アルミニウムなどのように、金属が軽いが導電性である場合、この金属は容易に浮上して、生成物流れの正規の流れからはじき出され、選別を可能にする。材料の等級に応じて、ステンレス鋼を選別することも可能である。材料の流れからの粒子は、直径3/32”(2mm)の最小寸法にまで選別することができる。ステップ840で、渦電流選別器を使用して選別したあらゆる非鉄金属が回収される。さらに、1つまたは複数の誘導センサを使用して、材料をさらに選別することもできる。場合によっては、ステンレス鋼を識別するように設定された感知窓を有する誘導センサを使用することができる。ステンレス鋼を除去すると、この材料を処理するために後に使用される寸法縮小機器の摩耗を低減するのに役立つ。
【0053】
銅線は、この材料の流れに沿って移動し、最後には渦電流選別器で回収することができる。ステップ850で、プロセス140では、何らかの銅線が識別されるかどうかを判断する。何らかの銅線が識別された場合、この銅線は、ステップ145のワイアラインプロセスに戻される(上記の図1および下記の図9)。また、プロセス140中に回収した金属にも価値がある可能性がある。この金属は、ステップ860で収集される。別法として、この選別プロセスを、流動床乾燥器に置き換えることができる。このプロセスでは、空気選別器からの「重い分画」が、流動床に加えられる。ステンレス鋼および他の貴重な金属は、床の底部で回収される。
【0054】
図9は、本発明の例示的な実施形態による、金属材料を除去するプロセスの流れ145を示す。図6、7、8、および9を参照すると、プロセス145はステップ910で始まり、ここで、プロセス130のステップ640で回収した空気選別器(Zボックス)からの軽い分画を、プロセス135のステップ720で回収した「浮遊」分画およびプロセス140のステップ840で回収したあらゆるワイアと混ぜ合わせて、コンベア上に配置する。このコンベアは、磁気ベルトを含む。ステップ920で、磁気ベルトは、あらゆる鉄材料を除去する。たとえば、自動車からのカーペット断片であるカーペットの「けば」は、金属糸を有するものであり、そのためこの時点で、けばを除去することができる。この鉄の破片は通常、廃棄物となるものである。別法として、プロセス135のステップ720で回収した「浮遊」分画を、プロセス145で導入するのではなく、プロセス130のステップ620へと戻すこともできる。プロセス130へと折り返す目的は、さらなる非銅金属を除去することである。
【0055】
ステップ930で、プロセス145は、目に見える金属片を除去する手作業プロセスを含み得る。別法として、この手作業プロセスを省略することもできる。ステップ940で、金属検出システムを使用して、金属ワイアおよび場合によってはアルミニウムを除く、さらなる任意の金属が除去される。金属片は、誘導近接検出器で検出される。この近接検出器は、検出コイルを形成するインダクタンスLと並列のキャパシタンスCから構成される発振回路を備える。発振回路は、抵抗Rcによって、発振信号S1を生成する発振器に結合され、その振幅および周波数は、金属の物体を検出器に近接させても一定のままである。他方では、インダクタンスLは、金属の物体を検出器に近接させると変動し、したがって、発振器に強制された発振回路は、可変発振信号S2を出力する。発振回路はまた、金属の物体の接近の影響を受けないLC発振回路を含むことができ、またはより一般的には、同様に影響を受けずに位相基準として働く回路を含むことができる。
【0056】
発振器は、検出器の外部電圧源から生成される電圧V+によって電力供給され、また周波数fが発振回路の限界周波数fcより著しく小さい発振で発振回路を励起する。この限界周波数は、鉄の物体を検出器に近接させても発振回路のインダクタンスが実用上一定のままである周波数として定義される。発振回路の発振は、発振器の発振によって強制されるので、その結果、金属の物体を近接させると、S1に対するS2の位相を変化させる。周波数fは、周波数fcよりはるかに低いので、インダクタンスLは、鉄の物体が接近すると増大し、また非鉄の物体が接近すると減少する。
【0057】
特定の動作特性を有する様々な誘導近接検出器が利用可能である。例示的なプロセス145では、誘導近接センサを使用して、銅および場合によってはアルミニウムなどの、下流の機械を損傷する可能性のある非鉄金属、すなわち細かくも柔らかくもない金属片を検出する。
【0058】
ステップ950で、検出したあらゆる金属が除去され、また貴重である場合には、収集される。空気噴射を使用して、識別した金属をプロセスの流れから選択的に除去することができる。コンベアベルトを横切って位置する空気噴射は、金属検出センサに接続されたマイクロプロセッサによって制御される。空気噴射の代わりに、他の知られた分流機構を使用することもできる。たとえば、吸込機構、粘着機構、把持機構、もしくは掃引機構を特徴として備える真空システムまたは機械アームを使用することができる。
【0059】
図10は、本発明の例示的な実施形態による、銅を回収するプロセスの流れ150を示す。図9および10を参照すると、ステップ1010で、金属検出処理ステップ940を通った材料が、第1の寸法縮小器に加えられる。このステップでは、加えた材料の寸法を約1インチに縮小させる。ステップ1020で、この材料を第2の寸法縮小器に加えて、材料を約1/4インチに縮小させる。例示的なプロセス150のステップ1010および1020で使用される粉砕機は、銅および場合によってはアルミニウムなどの、柔らかい金属以外の金属が粉砕機に導入された場合には、損傷を受ける可能性がある。
【0060】
ステップ1030で、寸法を縮小した材料が、水と混合される。次いで、この混合物が、ステップ1040で、水選別テーブルまたは重力濃縮テーブルに加えられる。このテーブルには、水がテーブルの1つの隅部の方へと流れるように勾配をつける。テーブルはまた、水の中に同伴されたより重い固体材料を捕らえる隆起部またはリッフルを有する。水および軽い固体材料は、隆起部を越えて移動してテーブルから離れる。より重い固体材料は、隆起部に捕らえられ、テーブルの勾配の方向にテーブルの下へと洗い流される。また、さらなる水を導入して、より重い固体材料を隆起部の下へ洗いと流すのを促進する。
【0061】
本質的に、水選別テーブルは薄流選別器である。薄流選別器は、薄流選別器の全体にわたって流れる薄い水の層を有し、これらの水の層は、密度の異なる同伴された固体材料を含む。水の膜の速度は、水の表面からの距離に基づいて変動する。速度が最も速いのは、水の表面の真下の水の層であり、また速度が最も遅い層は、テーブルのデッキ表面に隣接し、全く移動していない。これらの層間では、水は、水の表面からの距離に基づいて異なる速度で移動する。
【0062】
テーブル上では、多様な密度の粒子があるので、材料の層が形成され、懸濁粒子は、水の表面に近ければ近いほどより大きい力を受けることになり、表面からの距離がより大きい粒子の上で揺動する。揺動し摺動する粒子と様々な速度の流動する流れとの組合せにより、固体の床が膨張し、比重の高い粒子が比重の低い粒子の床まで到達し、最終的には、比重の低い粒子が上端に到達して、より速く流れている水によって押し流される。
【0063】
テーブルの長さにわたって隆起した隆起部(リッフル)のパターンにより、より高密度の粒子は、流れている水の膜の底部に最も近接しているので、隆起部の後ろに留まる。銅線片を含むであろうこれらの粒子は、隆起部をたどって放出部まで傾斜を下り、その滞留時間により、隆起部の間を流れている水は、テーブルの隆起部の後ろで比重の高い粒子床に捕らえられたあらゆる比重の低い粒子(破片)を除去する時間が増える。
【0064】
水は、テーブルの隆起部またはリッフルに垂直に流れているので、比重の低い材料は、隆起部の上端を越えてテーブルの末端の放出側から洗い流される。テーブルの隆起部を互い違いに配置して、より重い固体材料がテーブルの最も低い隅部へ移動するのを促進することができる。言い換えれば、隆起部は、底部と比べて、材料と水との混合物が導入される上端の方で、より短い長さに延びている。この構成の結果、テーブルの最も低い隅部で、銅の濃度が高くなる。銅は、隆起部内に捕らえられて、水の力によって隆起部を下へと移動し、水は、銅を最も低い隅部へ押しやる。この時点では、寸法変更プロセスで絶縁ワイアが除去されているので、銅は収集され、販売できる形態になっている。この低い隅部とは反対側の隅部では、比較的銅のない水が、末端の放出箇所でテーブルから流れ出る。これらの2つの隅部間の縁部に沿って、銅の分画は増大する。ある時点で、他の破片と混合されたある程度の銅を含む放出部のこの中間部分を収集し、また場合によっては再びテーブルに導入して、より多くの銅を回収することができる。また、銅に加えて、銅と混合された他の金属をこのプロセスで回収することもできる。
【0065】
図11は、本発明の例示的な実施形態による、未処理残留物を選別するシステム図1100を示す。図11を参照すると、ステップ1110で、ASRまたはWSRなどの未処理残留物をさらに細断して、約2インチの寸法を実現する。ステップ1120で、細断した残留物が、スクリュー螺旋錐または他のコンベアに加えられる。ステップ1130で、この材料は、第1の浮沈タンクまたは他の密度選別器内に導入される。
【0066】
第1の浮沈タンクからの「浮遊」材料などの、ステップ1130からの軽い分画が回収され、またステップ1152で、密度選別プロセスからの媒質は、回収した材料からあらゆる同伴された液体または他の選別媒質を振り落とす振とう器などによって回収される。次いで、「浮遊」材料をプラスチックラインでさらに処理して、プラスチックを回収する。
【0067】
第1の浮沈タンクからの「沈下」材料などの、ステップ1130からの重い分画が回収され、またステップ1154で、密度選別プロセスからの媒質は、回収した材料からあらゆる同伴された液体または他の選別媒質を振り落とす振とう器などによって回収される。次いで、「沈下」材料は、ステップ1140で、第2の浮沈タンクなどの第2の密度選別器内に導入される。
【0068】
第2の浮沈タンクからの「沈下」材料などの、ステップ1140からの重い分画が回収され、またステップ1156で、密度選別プロセスからの媒質は、回収した材料からあらゆる同伴された液体または他の選別媒質を振り落とす振とう器などによって回収される。次いで、「沈下」材料をワイアラインでさらに処理して、銅および他の貴重な金属を回収する。「浮遊」材料は、ステップ1160で廃棄物として廃棄される。
【0069】
図12は、本発明の例示的な実施形態によるプラスチック回収ラインのシステム図1200を示す。図11および12を参照すると、ステップ1205で、ステップ1130で回収した軽い分画などの、プラスチックラインでさらに処理すべき材料が、クリーパ/供給器上に導入される。ステップ1210で、この材料をロールバックベルト上に置いて、発泡体などの軽くて通常丸い材料を除去する。この材料は、廃棄物として廃棄される。ステップ1215で、材料をロールバックベルトから磁気ベルトへ移動させて、金属繊維または微粒子が埋め込まれたカーペットを含む鉄材料を除去する。
【0070】
ステップ1220で、材料はX線システム内に導入され、このX線システムは、タルク充填PP、ガラス充填PP、およびPVCを識別する。これらの材料は通常、望ましくないので、廃棄物の流れから除去される。ステップ1225で、残りの材料をマイクロ波加熱および温度選別にかけて、木材およびゴムを除去する。
【0071】
ステップ1230で、材料は、粉砕機などの寸法縮小器内に導入される。ステップ1235で、寸法を縮小させた材料をハイドロサイクロンで処理して、軽いプラスチックをより重いプラスチックから選別する。別法として、Zボックスまたは他の空気選別器を使用して、プラスチックを選別することもできる。
【0072】
ステップ1240、1245、および1250で、選別したプラスチックを、それぞれ洗浄タンク、すすぎタンク、およびすすぎドラム内に導入して、プラスチックを清浄にする。これらの材料は、バッチ単位で処理される。ステップ1235で選別された際に、1つのバッチは軽いプラスチックを含むものであり、また別のバッチは重いプラスチック含むものである。別法として、プラスチックを洗浄してすすぐ他のプロセスを使用することもできる。
【0073】
ステップ1255で、洗浄したプラスチック材料は、押出成形器および造粒器内に導入される。一実施形態では、重いプラスチックだけが、ステップ1255で処理される。回収した材料を押出成形器に加えるのと同時に、材料に改質剤を加えて、押出成形プロセス中にポリマーを結合させる。ステップ1260で、ペレット化した材料は、乾式サイクロン内で乾燥される。別法として、材料を押出成形器内に導入する前に材料を乾燥させることもでき、またステップ1260を省くこともできる。
【0074】
図13は、本発明の例示的な実施形態による、ワイア回収ラインのシステム図1300を示す。図11および13を参照すると、ステップ1305で、ステップ1140で回収した重い分画などの、ワイアラインでさらに処理すべき材料が、振とう供給器上に導入される。ステップ1310で、この材料の寸法は、粉砕機内で約1.75インチに縮小される。ステップ1315で、寸法を縮小させた材料は、Zボックスなどの空気選別器内に導入される。
【0075】
ステップ1320で、空気選別ステップからの重い分画は、砂流選別器などの密度選別器内に導入される。ステップ1325で、砂流選別器からの重い分画、すなわち「沈下」分画を磁気ベルト上に導入して鉄材料を除去し、次いでステップ1330で、渦電流選別器で処理する。ステップ1360で、渦電流選別器から回収した銅線以外の金属が収集される。
【0076】
空気選別器(ステップ1315)からの軽い分画を、砂流選別器(ステップ1320)からの軽い分画および渦電流選別器(ステップ1330)内で識別されたあらゆる銅とともに、磁気ベルト1335に加えて、鉄材料を選別する。ステップ1340で、この材料を誘導センサによってさらに処理して、銅および場合によってはアルミニウム以外のさらなる金属を除去する。
【0077】
ステップ1345および1350で、材料の寸法は、粉砕機または他の寸法縮小プロセスなどによって、それぞれ1インチおよび4分の1インチに縮小される。ステップ1355で、この材料を水選別テーブルに加えて、寸法を縮小させた材料から銅を選別する。
【0078】
図14は、本発明の例示的な実施形態による、浮沈タンクを使用して材料を選別するプロセスの流れ図1400を示す。図14を参照すると、この例示的な実施形態では、ステップ1405で、入ってくるシュレッダダストが、軽い分画と重い分画とに分離される。この分離は、材料の重量に基づいて材料を選別できるZボックスまたは同様の空気選別システムを使用して実現することができる。他の方法を使用することもできる。この材料の寸法は、分離前に、約1〜2インチに縮小させることができる。
【0079】
この初めの分離後、軽い残留物分画と重い残留物分画は別々に処理される。ステップ1410で、軽い残留物分画は、第1の浮沈タンク内に導入される。この例示的な実施形態では、タンクは、密度が1.0g/ccの水を含む。ステップ1415で、第1の浮沈タンク内で浮遊する材料、すなわち密度が1.0g/cc未満の材料が回収される。この回収した材料は、PPおよびPEを含む。
【0080】
代替実施形態では、ステップ1410の前に、軽い残留物分画を空気吸引器に通すことができる。空気吸引器では、材料は、吸引器の上端から供給されて、チャンバを通って落下し、一方空気は、チャンバの底部から導入されて、上向きに流れる。空気は軽い構成要素を同伴し、したがって軽い構成要素は、チャンバの上端の外へ運ばれる。この前処理の作用により、「けば」およびカーペットなどの軽い構成要素が除去される。これらの軽い構成要素は、回収した場合に価値のない材料である。軽い分画を吸引器に通す前に、材料をロールバックコンベア上に配置して、丸い物体を除去することができる。これらの丸い物体は、望ましくない材料である発泡体材料である可能性が高い。また、吸引器は、吸引器内にいくつかの個々のチャンバまたは段階を含む「ウォータフォール」吸引器であってもよい。各段階では、材料を逆向きの空気流にかけて、より軽い材料を除去する。したがって、それぞれの連続する段階で、処理された軽い残留物分画では、これらの望ましくない軽い構成要素がより少なくなる。
【0081】
ステップ1420で、第1の浮沈タンク内で沈下した材料が回収されて、第2の浮沈タンク内に導入される。この第2の浮沈タンクの密度は、1.1から1.2g/ccの範囲内になる。上記で論じたように、この密度は、塩、炭酸カルシウム、硝酸カルシウム、または水の密度を調整するのに適した他の化学物質などの化学物質を使用して実現することができる。
【0082】
ステップ1425で、第2の浮沈タンクから浮遊材料が回収される。この回収した材料は、ABSおよびHIPSを含む。この回収プロセスの一部として、材料を脱水することができる。この脱水ステップでは、水の密度を調整するために使用された化学物質の回収を可能にする。スクリーンまたは振とう器を使用して、液体を材料から振り落とすことができる。このプロセスは、複数の段階を含むことができ、また段階間で材料を水洗いして、化学物質を含有する液体を材料から洗い流すことができる。回収した液体を浄化器および蒸発器に通して、化学物質を回収することができる。
【0083】
第2の浮沈タンク内で沈下した材料もまた、回収することができる。この材料は、銅線または他の金属を含むことがあり、またステップ1405で生成された重い残留物分画と混合してもよい。この材料を脱水して、化学物質を含有する液状媒質を回収することができる。他の場合には、材料は金属を比較的含有しないことがあり、その場合には、この材料を廃棄してもよい。
【0084】
重い残留物分画、および場合によっては軽い残留物分画プロセスのステップ1425からの材料が、ステップ1430で、別の浮沈タンク内に導入される。この浮沈タンクの密度は、例えば1.0〜1.2g/ccの範囲内など、1.0g/cc以上であってよい。ステップ1435で、この浮沈タンク内で浮遊した材料が回収される。この材料は、廃棄物として廃棄される。材料を脱水して、化学物質を含有する液状媒質を回収してもよい。
【0085】
代替実施形態では、重い分画は、浮遊タンクを使用してステップ1430で処理されないことがある。代わりに、浮遊タンクを空気吸引器に置き換えることができる。このプロセスでは、重い残留物分画中に含まれる金属から軽い材料を選別するという、浮沈タンクと同じ目標を実現することができる。材料を空気吸引器内に導入する前に、重い残留物分画をロールバックコンベア上に配置して、貴重でない破片であることが多い丸い物体を除去することができる。次いで、より重い材料は、ステップ1440に関連して以下に説明するように、浮沈タンク内で処理される。
【0086】
ステップ1440で、ステップ1430の浮沈タンク内で沈下した材料が回収されて、別の浮沈タンク内に導入される。このタンクの密度は、1.2g/ccより大きく、通常1.4〜1.5g/ccの範囲内である。ステップ1445で、この浮沈タンクから材料が回収される。このタンク内で沈下した材料を処理して、銅線および他の金属を回収する。浮遊した材料は、廃棄物として廃棄される。これらの材料を脱水して、化学物質を含有する液状媒質を回収してもよい。
【0087】
図15は、本発明の例示的な実施形態による、回収したプラスチック材料を処理するプロセスの流れ図1500を示す。図15を参照すると、ステップ1505で、図14のステップ1415で回収したPPおよびPEなどのプラスチック供給材料の寸法が、粉砕機で3/8インチの寸法などに縮小される。この寸法縮小では、研削が熱を発生させるので、材料をある程度乾燥させる。必要に応じて、材料は、流動床乾燥器内でさらに乾燥される。
【0088】
ステップ1510で、材料が寸法で分類される。エアスクリーンを使用して、処理するのには小さ過ぎる材料(「微粒子」)または大き過ぎる材料を選別する。大き過ぎる材料が主としてプラスチックである場合には、ステップ1505で、寸法縮小器内に再び導入することができる。
【0089】
ステップ1515で、寸法で分類した材料が、おそらくスクリュー螺旋錐によって、乾燥重力テーブルに導入される。重力テーブルは傾斜し、かつ振とうし、材料の重量に基づいて材料の選別を行う。図10に関連して上記に説明した重力テーブルとは異なり、この重力テーブルは、選別前に、入ってくる材料を水と混合しない。より重い材料は、さらに処理するために、テーブルの上端から収集される。軽い材料は廃棄される。中間範囲の材料は、さらに選別するために、テーブル内に再び導入される。ステップ1505〜1515は、「乾式」処理ステップである。
【0090】
ステップ1520で、さらに処理するためにステップ1515で収集した材料が、水と混合されて、1つまたは複数のハイドロサイクロン内に導入される。ステップ1515で収集したプラスチック材料を、事前に回収した材料と混ぜ合わせて、一貫した供給材料をハイドロサイクロンに提供することができる。この例示的な実施形態では、6つのハイドロサイクロンが連続して使用される。もちろん、異なる数のハイドロサイクロンを使用することができ、または単一のハイドロサイクロンを使用して、材料を単一のハイドロサイクロンに複数回通すこともできる。水に洗剤を含有させて、プラスチックがハイドロサイクロンを通るときにプラスチックを洗浄することもできる。
【0091】
より軽い材料は、ハイドロサイクロン処理から回収されて、ステップ1525で乾燥される。このステップは、複数のサブステップを含むことができる。たとえば、材料をまず回転乾燥させ、次いですすぎ、次いで再び回転乾燥させることができる。次いで、この材料を、振動加熱乾燥器内に導入することができる。このステップで、プロセス1500の「湿式」処理ステップが終了する。
【0092】
ステップ1530で、材料は、押出成形器内に導入される。この材料は、押出成形器内に一貫して供給するために、事前に回収したプラスチック材料と混ぜ合わせることができる。回収した材料を押出成形器に加えるのと同時に、材料に改質剤を加えて、押出成形プロセス中にポリマーを結合させる。
【0093】
押出成形後、材料は、ステップ1535でペレット化される。別法として、押出成形ステップおよびペレット化ステップを省き、回収した状態で材料を販売することもできる。
【0094】
図16は、本発明の例示的な実施形態による、回収した銅金属をさらに処理するプロセス中の流れ図1600を示す。図10および16を参照すると、ステップ1605で、ステップ1040で収集した銅および他の金属が寸法で分類される。大き過ぎる材料は、ステップ1610で収集される。この材料は通常、回収した材料中の「白色」金属片(アルミニウムおよび亜鉛など)の大部分、および一部の銅を含む。次いで、ステップ1615で、色選別器を使用して、この収集した材料を処理する。この色選別器は、コンピュータに接続された高解像度カラーカメラを含み、このコンピュータは、カメラからの画像を処理して、「白色」金属片を識別する。これらの金属片は、ステップ1620で、エアナイフなどの材料分流システムによって除去される。
【0095】
ステップ1625で、収集した大き過ぎる材料からの残りの銅を、ステップ1605の寸法分類プロセスを通った銅に混ぜ合わせる。ステップ1630で、この材料を、必要に応じてさらに処理して、銅に混合している可能性のあるあらゆる砂を除去する。この追加の処理ステップでは、材料は、機械スクリーンシステム内に導入される。スクリーンシステムは、材料の寸法に基づいて、材料を3つの流れに選別する。1つの流れは、銅を含む。第2の流れは、砂に混合した銅を含む。第3の流れは、主として砂である。混合した銅/砂の流れは、砂を粉砕して粉末にするロール粉砕器、および石抜機を使用して、さらに処理することができる。石抜機は、材料を保持するスクリーンを使用して、スクリーンに空気を通し、砂粉末を同伴して銅含有材料から取り除く。場合によっては、砂は十分に細かく、ロール粉砕器ステップを省くことができる。
【0096】
本発明は、廃棄物材料を処理してプラスチックおよび非鉄金属を回収するシステムおよび方法を提供することが、当業者には理解されるであろう。本発明の態様では、密度選別を使用して、プラスチック含有材料を銅含有材料から選別する。プラスチック含有材料をさらに選別して、軽いプラスチックを重いプラスチックから選別する。プラスチックは、濃縮し、押出成形して、ペレット化する。銅および他の貴重な金属は、水選別テーブルを使用して、銅含有材料から回収される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)廃棄物材料から鉄金属を除去するステップと、
(b)前記廃棄物材料の寸法を縮小させるステップと、
(c)前記寸法を縮小させた廃棄物材料を水選別テーブル上に導入するステップと、
(d)前記水選別テーブルから濃縮した非鉄金属を収集するステップ
とを含む、廃棄物材料から非鉄金属を回収する方法。
【請求項2】
前記廃棄物材料を空気選別器で処理して軽い分画を回収するステップをさらに含み、前記軽い分画が、ステップ(a)〜(d)によって処理された廃棄物材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記廃棄物材料を前記空気選別器で処理する前に、前記廃棄物材料の寸法を約2インチ以下に縮小させるステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記空気選別器から重い分画を回収するステップと、
前記重い分画から金属を回収するステップ
とをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記重い分画から金属を回収する前記ステップが、砂流選別器、磁気ベルト、誘導センサ、動的センサ、流動床、および渦電流選別器のうちの少なくとも1つを使用するステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記非鉄金属が銅を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記収集した非鉄金属を処理して前記銅を濃縮するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記収集した非鉄金属を処理して前記銅を濃縮する前記ステップが、色選別器で、前記収集した非鉄金属中の非銅材料を識別するステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記廃棄物材料が、自動車シュレッダダストまたは白物家電品シュレッダダストを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記廃棄物材料を密度選別器で処理して重い分画を回収するステップをさらに含み、前記重い分画が、ステップ(a)〜(d)によって処理された廃棄物材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記廃棄物材料を密度選別器で処理して重い分画を回収する前記ステップが、浮沈タンク、砂流選別器、およびハイドロサイクロンのうちの少なくとも1つを使用するステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記廃棄物材料を動的センサで処理して非鉄金属濃縮廃棄物材料を生成するステップをさらに含み、前記非鉄金属濃縮廃棄物材料が、ステップ(a)〜(d)によって処理される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
廃棄物材料から鉄金属を除去するように動作可能な鉄金属サブシステムと、
前記廃棄物材料を水選別テーブルで処理する前に、前記廃棄物材料の寸法を縮小させるように動作可能な寸法縮小器と、
前記寸法縮小器から前記寸法を縮小させた廃棄物材料を受け取るように動作可能であり、かつさらに前記受け取った材料から非鉄金属を選別するように動作可能な前記水選別テーブル
とを備える、廃棄物材料から非鉄金属を回収するシステム。
【請求項14】
前記廃棄物材料を処理して、非鉄金属を選別するために処理すべき前記廃棄物材料の軽い分画を生成するように動作可能な空気選別器をさらに備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記空気選別器によって生成された前記廃棄物材料の重い分画を含む非鉄金属を選別するように動作可能な、砂流選別器、磁気ベルト、誘導センサ、動的センサ、流動床、および渦電流選別器のうちの少なくとも1つをさらに備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記非鉄金属が銅を含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
前記廃棄物の流れから非銅金属を識別するように動作可能な色選別器をさらに備える、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記廃棄物材料を前記水選別テーブルに導入する前に、密度によって前記廃棄物材料を選別するように動作可能な密度選別器をさらに備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項19】
前記密度選別器が、浮沈タンク、砂流選別器、およびハイドロサイクロンのうちの少なくとも1つを備える、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記廃棄物材料が、自動車シュレッダダストまたは白物家電品シュレッダダストを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項21】
(a)廃棄物材料の成分の寸法を縮小させるステップと、
(b)研削した廃棄物材料を重力テーブル上で処理するステップと、
(c)前記重力テーブルから重い分画を回収するステップと、
(d)前記回収した材料を、ハイドロサイクロンを使用して処理するステップと、
(e)前記ハイドロサイクロンから、プラスチック材料を含む軽い分画を回収するステップ
とを含む、廃棄物材料からプラスチックを回収する方法。
【請求項22】
前記回収した材料を、ハイドロサイクロンを使用して処理する前記ステップが、複数のハイドロサイクロンを使用するステップを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記プラスチック材料を押出成形してペレット化するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
請求項20に記載のステップ(a)から(e)がバッチ処理を含み、前記押出成形したプラスチック材料が、複数のバッチからのプラスチック材料を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記プラスチック材料を押出成形する前に、前記プラスチック材料を洗浄するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記廃棄物材料が、自動車シュレッダダストまたは白物家電品シュレッダダストを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記廃棄物材料を密度選別器で処理して軽い分画を回収するステップをさらに含み、前記軽い分画が、ステップ(a)〜(e)によって処理された廃棄物材料を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項28】
前記廃棄物材料を密度選別器で処理して軽い分画を回収する前記ステップが、浮沈タンク、砂流選別器、およびハイドロサイクロンのうちの少なくとも1つを使用するステップを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
ステップ(b)の前に、前記廃棄物材料をロールバックベルトで処理するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項30】
ステップ(b)の前に、前記廃棄物材料をX線センサで処理するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項31】
ステップ(b)の前に、前記廃棄物材料を温度選別器で処理するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項32】
ステップ(b)の前に、前記廃棄物材料を誘電センサで処理するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項33】
寸法縮小器と、
寸法を縮小させた廃棄物材料を受け取って、研削した廃棄物材料中のプラスチック分画を濃縮するように動作可能な重力テーブルと、
前記寸法を縮小させた廃棄物材料中の前記プラスチック分画をさらに濃縮するように動作可能なハイドロサイクロン
とを備える、廃棄物材料からプラスチックを回収するシステム。
【請求項34】
前記濃縮したプラスチック分画を押出成形して、前記押出成形したプラスチックをペレット化するように動作可能な押出成形器および造粒器をさらに備える、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記ハイドロサイクロンが、複数のハイドロサイクロンを含む、請求項33に記載のシステム。
【請求項36】
前記廃棄物材料が、自動車シュレッダダストまたは白物家電品シュレッダダストを含む、請求項33に記載のシステム。
【請求項37】
前記廃棄物材料から、丸く重量の軽い材料を除去するように動作可能なロールバックベルトをさらに備える、請求項33に記載のシステム。
【請求項38】
タルク充填ポリプロピレンおよびガラス充填ポリプロピレンを識別するように動作可能なX線センサをさらに備える、請求項33に記載のシステム。
【請求項39】
前記廃棄物材料中の非プラスチック材料を識別するように動作可能な温度選別器および誘電センサのうちの少なくとも1つをさらに備える、請求項33に記載のシステム。
【請求項40】
前記廃棄物材料を前記重力テーブルに導入する前に、密度によって前記廃棄物材料を選別するように動作可能な密度選別器をさらに備える、請求項33に記載のシステム。
【請求項41】
前記密度選別器が、液体浮沈タンク、砂流選別器、およびハイドロサイクロンのうちの少なくとも1つを備える、請求項40に記載のシステム。
【請求項42】
(a)密度選別器を使用して、廃棄物の流れを、銅を含む重い分画と、軽いプラスチック分画および重いプラスチック分画を含むプラスチック分画とに選別するステップと、
(b)前記軽いプラスチック分画を前記重いプラスチック分画から選別するステップと、
(c)前記重いプラスチック分画をペレット化するステップと、
(d)水選別テーブルを使用して、前記重い分画中の銅の量を濃縮するステップ
とを含む、廃棄物の流れから材料を回収する方法。
【請求項43】
前記軽いプラスチックを前記重いプラスチックから選別する前に、前記プラスチック分画中の軽いプラスチックの量および重いプラスチックの量を濃縮するステップをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記軽いプラスチックを前記重いプラスチックから選別する前に、前記プラスチック分画中の軽いプラスチックの量および重いプラスチックの量を濃縮する前記ステップが、重力テーブル、ロールバックベルト、X線センサ、温度センサ、および誘電センサのうちの少なくとも1つを使用するステップを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
空気選別器、砂流選別器、渦電流選別器、誘導センサ、動的センサ、流動床、および磁気ベルトのうちの少なくとも1つを使用して、前記重い分画から非銅材料を除去するステップをさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
前記廃棄物の流れが、自動車シュレッダダストまたは白物家電品シュレッダダストを含む、請求項40に記載の方法。
【請求項1】
(a)廃棄物材料から鉄金属を除去するステップと、
(b)前記廃棄物材料の寸法を縮小させるステップと、
(c)前記寸法を縮小させた廃棄物材料を水選別テーブル上に導入するステップと、
(d)前記水選別テーブルから濃縮した非鉄金属を収集するステップ
とを含む、廃棄物材料から非鉄金属を回収する方法。
【請求項2】
前記廃棄物材料を空気選別器で処理して軽い分画を回収するステップをさらに含み、前記軽い分画が、ステップ(a)〜(d)によって処理された廃棄物材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記廃棄物材料を前記空気選別器で処理する前に、前記廃棄物材料の寸法を約2インチ以下に縮小させるステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記空気選別器から重い分画を回収するステップと、
前記重い分画から金属を回収するステップ
とをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記重い分画から金属を回収する前記ステップが、砂流選別器、磁気ベルト、誘導センサ、動的センサ、流動床、および渦電流選別器のうちの少なくとも1つを使用するステップを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記非鉄金属が銅を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記収集した非鉄金属を処理して前記銅を濃縮するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記収集した非鉄金属を処理して前記銅を濃縮する前記ステップが、色選別器で、前記収集した非鉄金属中の非銅材料を識別するステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記廃棄物材料が、自動車シュレッダダストまたは白物家電品シュレッダダストを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記廃棄物材料を密度選別器で処理して重い分画を回収するステップをさらに含み、前記重い分画が、ステップ(a)〜(d)によって処理された廃棄物材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記廃棄物材料を密度選別器で処理して重い分画を回収する前記ステップが、浮沈タンク、砂流選別器、およびハイドロサイクロンのうちの少なくとも1つを使用するステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記廃棄物材料を動的センサで処理して非鉄金属濃縮廃棄物材料を生成するステップをさらに含み、前記非鉄金属濃縮廃棄物材料が、ステップ(a)〜(d)によって処理される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
廃棄物材料から鉄金属を除去するように動作可能な鉄金属サブシステムと、
前記廃棄物材料を水選別テーブルで処理する前に、前記廃棄物材料の寸法を縮小させるように動作可能な寸法縮小器と、
前記寸法縮小器から前記寸法を縮小させた廃棄物材料を受け取るように動作可能であり、かつさらに前記受け取った材料から非鉄金属を選別するように動作可能な前記水選別テーブル
とを備える、廃棄物材料から非鉄金属を回収するシステム。
【請求項14】
前記廃棄物材料を処理して、非鉄金属を選別するために処理すべき前記廃棄物材料の軽い分画を生成するように動作可能な空気選別器をさらに備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記空気選別器によって生成された前記廃棄物材料の重い分画を含む非鉄金属を選別するように動作可能な、砂流選別器、磁気ベルト、誘導センサ、動的センサ、流動床、および渦電流選別器のうちの少なくとも1つをさらに備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記非鉄金属が銅を含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
前記廃棄物の流れから非銅金属を識別するように動作可能な色選別器をさらに備える、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記廃棄物材料を前記水選別テーブルに導入する前に、密度によって前記廃棄物材料を選別するように動作可能な密度選別器をさらに備える、請求項13に記載のシステム。
【請求項19】
前記密度選別器が、浮沈タンク、砂流選別器、およびハイドロサイクロンのうちの少なくとも1つを備える、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記廃棄物材料が、自動車シュレッダダストまたは白物家電品シュレッダダストを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項21】
(a)廃棄物材料の成分の寸法を縮小させるステップと、
(b)研削した廃棄物材料を重力テーブル上で処理するステップと、
(c)前記重力テーブルから重い分画を回収するステップと、
(d)前記回収した材料を、ハイドロサイクロンを使用して処理するステップと、
(e)前記ハイドロサイクロンから、プラスチック材料を含む軽い分画を回収するステップ
とを含む、廃棄物材料からプラスチックを回収する方法。
【請求項22】
前記回収した材料を、ハイドロサイクロンを使用して処理する前記ステップが、複数のハイドロサイクロンを使用するステップを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記プラスチック材料を押出成形してペレット化するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
請求項20に記載のステップ(a)から(e)がバッチ処理を含み、前記押出成形したプラスチック材料が、複数のバッチからのプラスチック材料を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記プラスチック材料を押出成形する前に、前記プラスチック材料を洗浄するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記廃棄物材料が、自動車シュレッダダストまたは白物家電品シュレッダダストを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項27】
前記廃棄物材料を密度選別器で処理して軽い分画を回収するステップをさらに含み、前記軽い分画が、ステップ(a)〜(e)によって処理された廃棄物材料を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項28】
前記廃棄物材料を密度選別器で処理して軽い分画を回収する前記ステップが、浮沈タンク、砂流選別器、およびハイドロサイクロンのうちの少なくとも1つを使用するステップを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
ステップ(b)の前に、前記廃棄物材料をロールバックベルトで処理するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項30】
ステップ(b)の前に、前記廃棄物材料をX線センサで処理するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項31】
ステップ(b)の前に、前記廃棄物材料を温度選別器で処理するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項32】
ステップ(b)の前に、前記廃棄物材料を誘電センサで処理するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項33】
寸法縮小器と、
寸法を縮小させた廃棄物材料を受け取って、研削した廃棄物材料中のプラスチック分画を濃縮するように動作可能な重力テーブルと、
前記寸法を縮小させた廃棄物材料中の前記プラスチック分画をさらに濃縮するように動作可能なハイドロサイクロン
とを備える、廃棄物材料からプラスチックを回収するシステム。
【請求項34】
前記濃縮したプラスチック分画を押出成形して、前記押出成形したプラスチックをペレット化するように動作可能な押出成形器および造粒器をさらに備える、請求項33に記載のシステム。
【請求項35】
前記ハイドロサイクロンが、複数のハイドロサイクロンを含む、請求項33に記載のシステム。
【請求項36】
前記廃棄物材料が、自動車シュレッダダストまたは白物家電品シュレッダダストを含む、請求項33に記載のシステム。
【請求項37】
前記廃棄物材料から、丸く重量の軽い材料を除去するように動作可能なロールバックベルトをさらに備える、請求項33に記載のシステム。
【請求項38】
タルク充填ポリプロピレンおよびガラス充填ポリプロピレンを識別するように動作可能なX線センサをさらに備える、請求項33に記載のシステム。
【請求項39】
前記廃棄物材料中の非プラスチック材料を識別するように動作可能な温度選別器および誘電センサのうちの少なくとも1つをさらに備える、請求項33に記載のシステム。
【請求項40】
前記廃棄物材料を前記重力テーブルに導入する前に、密度によって前記廃棄物材料を選別するように動作可能な密度選別器をさらに備える、請求項33に記載のシステム。
【請求項41】
前記密度選別器が、液体浮沈タンク、砂流選別器、およびハイドロサイクロンのうちの少なくとも1つを備える、請求項40に記載のシステム。
【請求項42】
(a)密度選別器を使用して、廃棄物の流れを、銅を含む重い分画と、軽いプラスチック分画および重いプラスチック分画を含むプラスチック分画とに選別するステップと、
(b)前記軽いプラスチック分画を前記重いプラスチック分画から選別するステップと、
(c)前記重いプラスチック分画をペレット化するステップと、
(d)水選別テーブルを使用して、前記重い分画中の銅の量を濃縮するステップ
とを含む、廃棄物の流れから材料を回収する方法。
【請求項43】
前記軽いプラスチックを前記重いプラスチックから選別する前に、前記プラスチック分画中の軽いプラスチックの量および重いプラスチックの量を濃縮するステップをさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記軽いプラスチックを前記重いプラスチックから選別する前に、前記プラスチック分画中の軽いプラスチックの量および重いプラスチックの量を濃縮する前記ステップが、重力テーブル、ロールバックベルト、X線センサ、温度センサ、および誘電センサのうちの少なくとも1つを使用するステップを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
空気選別器、砂流選別器、渦電流選別器、誘導センサ、動的センサ、流動床、および磁気ベルトのうちの少なくとも1つを使用して、前記重い分画から非銅材料を除去するステップをさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
前記廃棄物の流れが、自動車シュレッダダストまたは白物家電品シュレッダダストを含む、請求項40に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2010−524663(P2010−524663A)
【公表日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−504110(P2010−504110)
【出願日】平成20年4月18日(2008.4.18)
【国際出願番号】PCT/US2008/005027
【国際公開番号】WO2008/130633
【国際公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(309005445)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月18日(2008.4.18)
【国際出願番号】PCT/US2008/005027
【国際公開番号】WO2008/130633
【国際公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(309005445)
【Fターム(参考)】
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