説明

リニア駆動装置、レンズ駆動装置、カメラ及びカメラ付き携帯電話

【課題】振動部材の製造が容易なリニア駆動装置、レンズ駆動装置、カメラ及びカメラ付き携帯電話を提供する。
【解決手段】本発明のレンズ駆動装置1において、振動部材7の振動により駆動軸21が軸線方向に振動することにより、駆動軸21に摩擦接触した移動体3が直線移動するリニア駆動装置において、振動部材21は、一方及び他方の圧電素子23、25間に挟持され弾性を有する金属製の振動子19とを有しており、一方及び他方の圧電素子23、25に形成された電極層24、26に給電することにより伸縮するものであり、一方の圧電素子23の電極層24は圧電素子表面における中央部を欠除してあり、駆動軸21の基端21aは欠除部24aに配置して圧電素子23の表面に接着固定してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体を直線移動させるリニア駆動装置、そのリニア駆動装置を用いたレンズ駆動装置、カメラ及びカメラ付き携帯電話に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、一方及び他方の圧電素子間に金属製の振動子を挟持し、一方の圧電素子には中央部に貫通穴を形成して、一方の圧電素子側に配置した駆動軸の基端を、一方の圧電素子の貫通穴に挿通して振動子に固定することが開示されている。
【0003】
【特許文献1】国際公開WO2005/083874 A1
【特許文献2】特開2005−305353
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の技術では、一方の圧電素子には、貫通穴を形成して貫通穴に駆動軸を挿通する構成であるから、一方の圧電素子は中央をくり貫いてドーナツ形状に形成する必要があり、製造し難いという問題がある。
【0005】
一方、一般に圧電素子の表面には電極層を形成してあり、圧電素子の表面に駆動軸の基端を直接固定すると、振動により駆動軸を固定している部分の電極層が剥離してしまうおそれがある。このため、例えば、特許文献2では、圧電素子と駆動軸とを金具で固定しているが、金具で固定したのでは、製造に手間がかかるという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、振動部材の製造が容易なリニア駆動装置、レンズ駆動装置、カメラ及びカメラ付き携帯電話の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、振動部材と、振動部材に基端を固定した駆動軸とを備え、振動部材の振動により駆動軸が軸線方向に振動することにより、駆動軸に摩擦接触した移動体が直線移動するリニア駆動装置において、振動部材は、一方及び他方の板状の圧電素子と、一方及び他方の圧電素子間に挟持され弾性を有する金属製の振動子とを有し、一方及び他方の圧電素子は共に離反する側の面に電極層が形成されており電極層に給電することにより伸縮するものであり、一方の圧電素子の電極層は圧電素子表面における中央部を欠除してあり、駆動軸の基端は一方の圧電素子の電極層における欠除部に配置して圧電素子表面に接着剤で接着固定してあることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、一方及び他方の圧電素子は、各々輪郭が多角形を成し、多角形の角を互いに周方向の異なる位置にずらして配置していることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、駆動軸に摩擦接触する移動体は、フォーカスレンズホルダ及びズームレンズホルダの少なくとも一方であることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のレンズ駆動装置と、レンズの光軸上に設けた画像センサとを有することを特徴とするカメラである。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のカメラを搭載したことを特徴とするカメラ付き携帯電話である。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、一方の圧電素子の表面に形成された電極層はその中央部を欠除してあり、駆動軸の基端は圧電素子の電極層において、電極層の欠除部に配置して圧電素子の表面に接着剤により直接固定しているから、振動により電極層が剥がれて駆動軸が脱落することがない。
【0013】
また、駆動軸を接着剤で振動子に接着固定できるから、駆動軸と振動体との接続が容易にでき、製造しやすい。特に、従来技術にあるような振動部材と駆動軸とを接続する金具を省略できるから、部品点数を削減し、装置の小型化を図ることができる。
【0014】
尚、電極層の欠除部は、例えば、電極層の形成時にマスクをして容易に形成できる。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の作用効果を奏すると共に、各圧電素子を平面視多角形としているから、一枚板の圧電部材を多数に分割して圧電素子を得る場合に、輪郭を円形とする場合に比較して一枚板から圧電素子を無駄なく分割でき、且つ直線により切断できるので容易に製造することができる。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の作用効果を奏するレンズ駆動装置を提供できる。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の作用効果を奏するカメラを提供できる。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の作用効果を奏するカメラ付き携帯電話を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明するが、まず、図1〜図4を参照して本発明の第1実施の形態を説明する。図1は本実施の形態にかかるカメラの縦断面図であり、図2は図1のA−A断面図であり、図3はズームレンズホルダ駆動手段(リニア駆動装置)の断面図であり、図4は図3に示すズームレンズホルダ駆動手段(リニア駆動装置)の平面図である。
【0020】
本発明の実施の形態にかかるレンズ駆動装置1は、携帯電話に組み込まれる光学ズーム付きオートフォーカスカメラのレンズ駆動装置1である。
【0021】
レンズ駆動装置1は、図1に示すように、筐体2内に、ズームレンズホルダ(移動体)3、フォーカスレンズホルダ5(移動体)と、ズームレンズホルダ3を駆動するズームレンズホルダ駆動手段(リニア駆動装置)7と、フォーカスレンズホルダ5を駆動するフォーカスレンズホルダ駆動手段(リニア駆動手段)9とを備えている。このレンズ駆動装置1は画像センサ11が設けてある基板4に装着されている。更に、図2に示すように、筐体2内には、ズームレンズホルダ3の位置を検知するズームレンズ位置検出手段43と、フォーカスレンズホルダ5の位置を検知するフォーカスレンズ位置検出手段45とが設けてある。
【0022】
ズームレンズホルダ3は、光学ズームレンズ14を保持しており、フォーカスレンズホルダ5は、フォーカスレンズ16を保持しており、光学ズームレンズ14とフォーカスレンズ16とは光軸0を同一にしてあり、光軸0上には結象位置に画像センサ11が設けてある。更に、筐体2には被写体側レンズ18と結像側レンズ20とがズームレンズ14とフォーカスレンズ16と光軸0を一致して設けてある。
【0023】
ズームレンズ駆動手段(リニア駆動装置)7とフォーカスレンズ駆動手段(リニア駆動装置)9とは略同じ構成であるから、ズームレンズ駆動手段7を説明してフォーカスレンズ駆動手段9には同一の作用効果を奏する部分には同一の符号を付することによりその部分の説明を省略する。
【0024】
ズームレンズ駆動手段7は、筐体2の基底2aに固定した振動部材17と、光軸方向に配置した駆動軸21(22)とから構成されており、駆動軸21(22)の基端は振動部材17に取付けてある。
【0025】
振動部材17は、図3及び図4に示すように、被写体側圧電素子(一方側圧電素子)23と結像側圧電素子(他方側圧電素子)25と、これらの圧電素子23、25間に配置された振動子19とから構成されている。尚、本実施の形態では、被写体側は光学ズームの望遠側であり、結像側は光学ズームの拡大側である。
【0026】
被写体側圧電素子(一方側圧電素子)23と結像側圧電素子(他方側圧電素子)25とは、各々平面視同一径の円盤状であり、各圧電素子23、25において互いに離反する面即ち、被写体側圧電素子23の被写体側面と結像側圧電素子25の結合側面には、各々電極層24、26が形成されている。各電極層24、26は、本実施の形態では、各々銀膜である。
【0027】
被写体側圧電素子23の表面に形成されている電極層24と、結像側圧電素子25の表面に形成されている電極層26とは各圧電素子23、25の輪郭から隙間をあけて形成されており、配線をハンダ付けにより接続するときにハンダが食み出しても振動子19に接触してショートしないようにしてある。
【0028】
被写体側圧電素子23の表面に形成された電極層24の中央部には、電極層が欠除した欠除部24aが形成されている。
【0029】
駆動軸の基端21aは、電極層24の欠除部24aに配置して被写体側圧電素子23の表面に接着剤で接着固定されている。
【0030】
振動子19は、弾性を有する金属製板(例えば、銅板)であり、被写体側圧電素子(一方側圧電素子)23と結像側圧電素子(他方側圧電素子)25よりも径の大きい円盤状に形成されている。
【0031】
振動部材17には、被写体側圧電素子23と結像側圧電素子25とにパルス電流を供給する電源制御部27が接続されており、被写体側圧電素子23と結像側圧電素子25との各電極層24、26が各々陽極に接続され、振動子19は陰極に接続されている。振動子19は、圧電素子23、25の輪郭よりも食み出した部分にハンダ付けにより配線が接続されている。
【0032】
そして、結像側圧電素子25にパルス電流を供給して結合側圧電素子25が伸びると、振動子19が弾性変形により被写体側に向けて移動し、その反力で急激に元の位置に戻ることによる変形を繰り返して圧電素子25の伸縮を増幅する。同様に、被写体側対向電極23にパルス電流を供給すると、振動子19が弾性変形により結像側に向けて移動し、反力で急激に戻ることによる変形を繰り返して振動する。
【0033】
図1に示すように、駆動軸21の先端部は筐体2に固定した保持具41aに挿通されて筐体2に保持されており、振動部材17も保持具41bにより筐体2に保持されている。
【0034】
ズームレンズホルダ3の一端部には駆動軸21と圧接する樹脂製又は金属製の圧接部51が設けてあり、圧接部51は、図2に示すように、駆動軸21を取巻く一側に開口部53が形成されており、開口部53はねじ55により開口部53の隙間を調整して、圧接部51と駆動軸21との間の摩擦(圧接力)を調整自在にしている。尚、ねじ55を設けないで、圧接部51の弾性を利用して予め設定された摩擦を付与するものであってもよいし、ねじを駆動軸21に当接させて圧接するものであっても良い。
【0035】
圧接部51の内周面は、横断面が多角形、本実施の形態では四角形の孔になっており、横断面が円形の駆動軸21と内周面において点接触している。このように、点接触することにより、駆動軸21とズームレンズホルダ3の圧接部51との間の摩擦により生じる粉や塵等を非接触箇所に逃すことができるので、駆動の信頼性が高くできる。
【0036】
ズームレンズホルダ3の他端部は、フォーカスレンズホルダ5の駆動軸22との係合部33が設けてあり、係合部33はフォーカスレンズホルダの駆動軸22に係合して支持されており、ズームレンズホルダ3の移動を案内している。係合部33は横断面が略U字であり、U字内にフォーカスレンズホルダ5の駆動軸22が挿通されている。
【0037】
フォーカスレンズホルダ5の構成はズームレンズホルダ3と同じ構成であり、フォーカスレンズホルダ5の駆動軸22はズームレンズホルダ3の駆動軸21と同様に基端を振動部材17に取付けてある。
【0038】
次に、ズームレンズホルダ3の位置を検知するズームレンズ位置検出手段43と、光学フォーカスレンズホルダ5の位置を検知するフォーカスレンズ位置検出手手段45とについて説明する。ズームレンズ位置検手段43とフォーカスレンズ位置検出器45とは同じ構成であり、各々、レンズの光軸0方向に沿って異なる磁極(S極とN極)を交互に配置した磁極部材57と、磁界強度を検知するMRセンサ59とから構成されている。MRセンサ59は各ホルダ3、5に固定されており、各ホルダ3、5と共に移動して、各ホルダの基準位置(又は初期位置)からの移動量及び移動方向を検知可能になっている。各MRセンサ59の位置情報信号は、フレキシブル配線板60により位置制御部に送られるようになっている。
【0039】
筐体2は、図2に示すように、図1の光軸0方向から見た正面が長方形の直方体を成しており、正面から見て長方形の中央部にズームレンズ14、フォーカスレンズ16が位置し、長辺の一側にズームレンズホルダ駆動手段7とズームレンズ位置検出手段43を他側にフォーカスレンズホルダ駆動手段9とフォーカスレンズ位置検出手段45を配置している。また、長方形の角部に各手段7、9、43、45が位置して、ズームレンズホルダ駆動手段7とフォーカスレンズホルダ駆動手段9とが対角線上に位置し、ズームレンズ位置検出手段43とフォーカスレンズ位置検出手段45とが対角線上に位置している。このように直方体の角部に各駆動手段7、9や位置検出手段43、45を配置することにより、直方体の筐体2内にコンパクトに纏めて配置でき且つデットスペースを少なくできるので、レンズ駆動装置1を小さくできる。
【0040】
次に、第1実施の形態の作用及び効果について説明する。本実施の形態では、ズームレンズホルダ3を移動して光学ズームで倍率を変え、フォーカスレンズホルダ5を移動して焦点距離をあわせるものである。
【0041】
ズームレンズホルダ3を、望遠側(被写体側)に移動する場合には、振動部材17の結像側圧電素子25に所定パルスの電流を供給して、圧電素子25の伸縮を振動子19で増幅させて振動させる。結像側圧電素子25はパルス電流が供給されると前側に突設するようにして変形し、駆動軸21は、前側に向けて移動し、ズーム1レンズホルダ3は圧接部51で駆動軸21との摩擦力があるので前側に移動する。次に、結合側圧電素子25が縮むと振動子19が弾性変形した反力により急激に元の位置に戻ることにより、振動部材17の伸縮を増幅する。このような動作を繰り返すことにより、ズームレンズホルダ3は駆動軸21に沿って前進する。
【0042】
振動部材17に供給する電流は、電圧Vが数十Vであり、周波数Hが数十KHzでスムーズな移動を図ることができた。尚、パルス電流は周波数Hを変えることにより、ズームレンズホルダ3の移動速度を変えることができる。
【0043】
ズームレンズホルダ3は移動中に駆動軸21に交差する方向の僅かな振動(揺れ)を生じるが、ズームレンズホルダ3の他側にある係合部33は、フォーカスレンズホルダ5の駆動軸22に係合しているので、かかる揺れやホルダの回転を防止しつつズームレンズホルダ3の移動をスムーズに案内することができる。
【0044】
同様に、ズームレンズホルダ3を、拡大側(結像側)に移動する場合には、振動部材17の被写体側圧電素子23に同様のパルスの電流を供給すると振動子19による振動の増幅を伴って振動し、ズームレンズホルダ3は後退する。
【0045】
また、フォーカスレンズホルダ5の駆動もズームレンズホルダ3と同様に振動部材17に所定パルスの電流を供給することにより、フォーカスレンズホルダ5をその駆動軸22に沿って前進又は後退させることができる。
【0046】
本実施の形態では、駆動軸21の基端21aは、被写体側圧電素子23の表面に形成した電極層24の欠除部24aに配置して、圧電素子23に接着剤で直接接着固定しているから、駆動軸21と振動部材17とを容易に固定でき、製造しやすい。
【0047】
また、従来技術にあるような振動部材17と駆動軸21とを接続する金具を省略できるから、部品点数を削減し、装置の小型化を図ることができる。
【0048】
振動部材17において、圧電素子23、25の表面に形成する電極層24、26は、各圧電素子23、25の輪郭よりも隙間をあけたて内側に形成しているので、配線をハンダ付けするときにハンダが食み出して振動子19に接触するショートを防止できる。
【0049】
また、金属製の振動子17を圧電素子23、25の輪郭よりも食み出して設けているので、振動子17の表面における配線のハンダ付けがしやすい。
【0050】
ズームレンズホルダ3は、フォーカスレンズホルダ5の駆動軸22に係合して案内されているので、案内部材を別途必要とせず、案内部材を省略できるから、部品点数を削減し、装置の小型化を図ることができる。同様に、フォーカスレンズホルダ5においても、ズームレンズホルダ3の駆動軸21に係合して案内されているので、案内部材を別途必要とせず、案内部材を省略できる。
【0051】
筐体2内において、ズームレンズホルダ駆動手段7及びズームレンズ位置検出手段43を一側に配置し、フォーカスレンズホルダ駆動手段9及びフォーカス位置検出45を光軸Oを挟んだ他側に配置することにより、ズーム系とフォーカス系とを分けて配置でき、組立てや検査、調整がし易く。
【0052】
位置検出手段43、45は光軸O方向の磁極体に沿って配置して、レンズホルダ3、5と共に移動するMRセンサ59で検知するので、各レンズホルダ3、5の位置を連続的に且つ精度良く検知でき、位置制御に優れる。
【0053】
以下に、本発明の他の実施の形態を説明するが、以下に説明する実施の形態では、上述の第1実施の形態と同一の作用効果を奏する部分には、同一の符号を付することにより、その部分の詳細な説明を省略し、以下の説明では、第1実施の形態と主に異なる点を説明する。
【0054】
図5を参照して本発明の第2実施の形態を説明する。図5は、第2実施の形態にかかるズームレンズホルダ駆動手段(リニア駆動装置)の平面図である。
【0055】
この第2実施の形態では、被写体側圧電素子23と結像側圧電素子25とを各々、平面視正方形に形成してあり、正方形の角を互いに周方向の異なる位置にずらして配置してある。
【0056】
この第2実施の形態においても上述した第1実施の形態と同様の作用効果を奏すると共に、各圧電素子23、25を平面視正方形としているから、第1実施の形態の平面視円形と比較して一枚板の圧電部材を多数に分割して圧電素子23、25を得るときに、一枚板の圧電部材から無駄なく圧電素子23、25を製造することができる。
【0057】
本発明は、上述した実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
【0058】
例えば、第2実施の形態において、図6に示すように、被写体側圧電素子23と結像側圧電素子25とを各々、平面視正6角形に形成しても良く、また、正6角形に限らず、8角形等の多角形にして、被写体側圧電素子23と結像側圧電素子25との角を周方向の異なる位置にずらして配置するものであってもよい。
【0059】
第1実施の形態において、振動子19と圧電素子23、25とは同じ径としても良く、振動子19が圧電素子23、25から食み出すことに限らない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施の形態にかかるレンズ駆動装置の断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】ズームレンズホルダ駆動手段(リニア駆動装置)の断面図である。
【図4】図3に示すズームレンズホルダ駆動手段(リニア駆動装置)の平面図である。
【図5】第2実施の形態にかかるズームレンズホルダ駆動手段(リニア駆動装置)の平面図である。
【図6】第2実施の形態の変形例にかかるズームレンズホルダ駆動手段(リニア駆動装置)の平面図である。
【0061】
1 レンズ駆動装置
3 ズームレンズホルダ(移動体)
5 フォーカスレンズホルダ(移動体)
7 ズームレンズホルダ駆動手段(リニア駆動装置)
9 フォーカスレンズホルダ駆動手段(リニア駆動装置)
17 振動部材
19 振動子
21 ズームレンズホルダの駆動軸(駆動軸)
22 フォーカスレンズホルダの駆動軸(駆動軸)
23 被写体側圧電素子(一方側圧電素子)
24 電極層
24a 電極層の欠除部
25 結像側圧電素子(他方の圧電素子)
26 電極層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動部材と、振動部材に基端を固定した駆動軸とを備え、振動部材の振動により駆動軸が軸線方向に振動することにより、駆動軸に摩擦接触した移動体が直線移動するリニア駆動装置において、
振動部材は、一方及び他方の板状の圧電素子と、一方及び他方の圧電素子間に挟持され弾性を有する金属製の振動子とを有し、一方及び他方の圧電素子は共に離反する側の面に電極層が形成されており電極層に給電することにより伸縮するものであり、一方の圧電素子の電極層は圧電素子表面における中央部を欠除してあり、駆動軸の基端は一方の圧電素子の電極層における欠除部に配置して圧電素子表面に接着剤で接着固定してあることを特徴とするリニア駆動装置。
【請求項2】
一方及び他方の圧電素子は、各々輪郭が多角形を成し、多角形の角を互いに周方向の異なる位置にずらして配置していることを特徴とする請求項1に記載のリニア駆動装置。
【請求項3】
駆動軸に摩擦接触する移動体は、フォーカスレンズホルダ及びズームレンズホルダの少なくとも一方であることを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズ駆動装置。
【請求項4】
請求項3に記載のレンズ駆動装置と、レンズの光軸上に設けた画像センサとを有することを特徴とするカメラ。
【請求項5】
請求項4に記載のカメラを搭載したことを特徴とするカメラ付き携帯電話。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−259345(P2008−259345A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−100020(P2007−100020)
【出願日】平成19年4月6日(2007.4.6)
【出願人】(000131348)シコー株式会社 (168)
【Fターム(参考)】