リハビリ用姿勢モニタリング方法及びリハビリ用姿勢モニタ
【課題】本発明は、取付対象の各部位の動きに合わせて加速度計及びジャイロの検出レンジを変え、全体形状の小型化及びコストダウンを達成することを目的とする。
【解決手段】本発明によるリハビリ用姿勢モニタ方法及びリハビリ用姿勢モニタは、本体(100)内に設けたX、Y、Z軸加速度計(65a,65b,65c)とX、Y、Z軸ジャイロ(66a,66b,66c)の検出レンジを取付対象(50)の各部位の動きの軸方向に合わせて変え、小型化とコストダウンを達成する方法と構成である。
【解決手段】本発明によるリハビリ用姿勢モニタ方法及びリハビリ用姿勢モニタは、本体(100)内に設けたX、Y、Z軸加速度計(65a,65b,65c)とX、Y、Z軸ジャイロ(66a,66b,66c)の検出レンジを取付対象(50)の各部位の動きの軸方向に合わせて変え、小型化とコストダウンを達成する方法と構成である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リハビリ用姿勢モニタ方法及びリハビリ用姿勢モニタに関し、特に、箱型の本体内に3軸の加速度計及び3軸のジャイロを設け、3軸の各加速度計及びジャイロの各分解能を取付対象の部位に応じて異ならせ、小型で高性能かつ低コストの構成とするための新規な改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、用いられていたこの種の取付対象のリハビリ用姿勢モニタリング方法及びリハビリ用姿勢モニタとしては、カメラ画像を使用したモーションキャプチャが用いられ、また、慣性センサを用いる構成は、特許文献1及び2に開示されている。
すなわち、モーションキャプチャ方法としては、図11に示されるように、取付対象である生体からなる被験者50の表面に多数のマーカー51を取り付け、この各マーカー51を異なる角度方向からビデオカメラ52で撮像し、各ビデオカメラ52からの画像データをパソコン53に取り込み、画像解析することによって各マーカー51の動きをとらえ、被験者50の動きをかなり正確に得ることができる。
【0003】
【特許文献1】特開2002−328134号公報
【特許文献2】特開2002−263086号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の生体のリハビリ用姿勢モニタ方法及びリハビリ用姿勢モニタは、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。
すなわち、モーションキャプチャ方法は、マーカーを見ることによって、被験者の動きをかなり正確に見ることはできるが、数台のビデオカメラ、操作員も複数人必要であると共に、相当のスペースを必要とするため、装置としてのコストも高く、限られた施設しか用いることができなかった。
また、慣性センサを用いた方法は、前述のカメラ画像を用いたモーションキャプチャ方式に比べると、動作を表現するデータとしては十分なものではなく、実用レベルには到達していなかった。また、3軸の加速度計及びジャイロは同一の分解能で製作されていたため、生体の部位によっては、一部しか動作せず、他は飽和に近い動作の場合も多く、3軸共同一の分解能ではコスト的にも無駄で、また、形状も大型化し、省スペース化にも逆行することになっていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によるリハビリ用姿勢モニタリング方法は、本体に設けられX、Y、Z軸加速度計及びX、Y、Z軸ジャイロからなるリハビリ用姿勢モニタを用いて取付対象の動作を検出するようにしたリハビリ用姿勢モニタリング方法において、前記取付対象の各部位に複数の前記リハビリ用姿勢モニタを設け、前記各リハビリ用姿勢モニタに設けられた前記X、Y、Z軸加速度計及びX、Y、Z軸ジャイロの分解能は前記各部位の前記各軸の方向の動作に応じて異ならせて用いる方法であり、また、前記X、Y、Z軸加速度計及びX、Y、Z軸ジャイロは、前記本体内で各々独立して設けた状態で用いる方法であり、また、前記X、Y、Z軸加速度計及びX、Y、Z軸ジャイロは、全体形状が箱型をなす前記本体内に設けられて用いられる方法であり、また、前記X、Y、Z軸加速度計の中、前記X、Y軸加速度計の分解能は、前記Z軸加速度計の分解能より小であり、前記X、Y、Z軸ジャイロの中、前記X、Y軸ジャイロの分解能は、前記Z軸ジャイロの分解能より大とする方法である。
また、本発明によるリハビリ用姿勢モニタは、全体形状が箱型をなす本体と、前記本体内に設けられた3軸のX、Y、Z軸加速度計及びX、Y、Z軸ジャイロとからなり、前記X、Y、Z軸加速度計及びX、Y、Z軸ジャイロは、前記3軸の中の1軸又は複数軸において加速度及び角速度の分解能を互いに異ならせた構成であり、また、前記本体には、電源部、X、Y、Z軸信号処理部が設けられていると共に、長手形状の取付部材が設けられている構成であり、また、前記X、Y、Z軸加速度計及びX、Y、Z軸ジャイロはシリコン基板を用いた静電検出型よりなる構成であり、また、前記X、Y、Z軸加速度計の中、前記X、Y軸加速度計の分解能は、前記Z軸加速度計の分解能より小であり、前記X、Y軸ジャイロの中、前記X、Y軸ジャイロの分解能は、前記Z軸ジャイロの分解能より大である構成である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によるリハビリ用姿勢モニタ方法及びリハビリ用姿勢モニタは、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、3軸の加速度計及び3軸のジャイロの各分解能を取付対象の部位における各軸方向の動作の大小に応じて異ならせ、その部位の動きに合わせ、動きが大きい部位には分解能が大きく精度が悪い安価な加速度計やジャイロを用い、動きが前記大よりも小さい部位には分解能が小さく精度が良い高価な加速度計やジャイロを用いているため、モニタ自体の形状を小型化し、安価とすることができる。
また、ジャイロ及び加速度計がシリコン基板を加工して製作されるMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いた超小型で薄型であるため、モニタの小型化及び薄型化に寄与することができ、生体等に取付ける場合、ウェアラブルに取付けが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、3軸の加速度計及び3軸のジャイロの各分解能を取付対象の部位の軸方向の動作に応じて異ならせ、動きが小さく高精度の検出が必要な軸方向には分解能が小さく精度が良い加速度計やジャイロを用い、前記小よりも大きい動きがありあまり高精度の検出の必要性の少ない軸方向には分解能が大きく精度が悪い安価な加速度計やジャイロを用い、モニタ自体の形状を小型化し、安価とすることを目的とする。
【実施例】
【0008】
以下、図面と共に本発明によるリハビリ用姿勢モニタ方法及びリハビリ用姿勢モニタの好適な実施の形態について説明する。
尚、従来例と同一又は同等部分には同一符号を用いて説明する。
図1において符号50で示されるものは生体(人間、動物等)である被験者からなる取付対象であり、この取付対象50の腰、足等の動きが出る複数の部分には、バンド等の長手形状の取付部材60を介して扁平な板状に形成されたリハビリ用姿勢モニタ61が設けられており、この各リハビリ用姿勢モニタ61から無線(有線の場合もある)を介して送られてきた3軸角速度及び3軸加速度のデータ62は、図4で示されるように、慣性演算部63に取り込まれ、この慣性演算部63はパソコン64に接続されている。
【0009】
前記リハビリ用姿勢モニタ61は、図7から図10で示されるように、シリコン基板を周知のMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いて製作した3軸加速度計65及び3軸ジャイロ66によって構成されている。
【0010】
前記3軸加速度計65及び3軸ジャイロ66は、本出願人の出願による特開2001−330622号公報に開示された構成について説明する。
すなわち、図7及び図8において符号1で示されるものは平面形状で四角状の枠体をなす外枠部であり、この外枠部1は下層シリコン基板11aと、絶縁酸化膜11bと、上層シリコン薄膜11cと、貼り合わせシリコン基板11dとからなる周知のSOIウェハの半導体ウェハ11で構成されている。
【0011】
前記外枠部1は、ガラス製の上部パッケージ5aと下部パッケージ5bとによって挟持されて積層された状態に構成されている。
前記上部パッケージ5aの内面には、複数の上部検出電極4a、4bが形成されていると共に、前記下部パッケージ5bの内面には、複数の下部検出電極5A、5Bが形成されている。
【0012】
前記各上部検出電極4a、4bには、ワイヤボンディングによる各々上部電極取り出し部8a、8bが接続されて上部パッケージ5aで保持され、前記各下部検出電極5A、5Bには、ワイヤボンディングによる各々下部電極取り出し部10a、10bが接続されている。
【0013】
前記外枠部1を介して上部及び下部パッケージ5a、5bにより形成された空間部20内には、前記外枠部1である半導体ウェハ11をエッチング処理して得られた重錘体3が前記半導体ウェハ11の一部に保持された複数の梁部2a、2bによって上下に移動できるように構成されている。
前記梁部2a、2bには、ワイヤボンディングによる各々重錘体電極取り出し部9が共通接続されている。
【0014】
前記重錘体3は、前記梁部2a、2bを挟持するように同じ質量の第1、第2重錘片3a、3bが貼り付けて設けられており、この重錘体3の重心Gは前記梁部2a、2bの長手方向の延長線上に位置している。
なお、前記第1重錘片3aは前記下層シリコン基板11aよりなり、前記各梁部2a、2bは前記絶縁酸化膜11bと上層シリコン薄膜11cとからなり、前記第2重錘片3bは前記貼り合わせシリコン基板11dより構成されている。
【0015】
なお、前述の半導体ウェハ11は、約600μm厚の単結晶シリコン基板上に、1μm厚の絶縁酸化膜11bを挟んで20〜40μm厚のシリコン薄膜11cを有する3層構造で構成されている。この上下2層のシリコンをドライエッチングする際に中間の絶縁酸化膜11bをマスクに利用することにより寸法精度の優れた重錘体3及び梁部2a、2bを形成しており、他軸感度が発生しないように、各重錘片3a、3bの質量は同一となるように構成されている。
また、前述のシリコン同志の貼り合わせは、酸素雰囲気中、約1100℃にてアニール処理することにより可能であり、これによって梁部の長手方向の延長線上に重錘体3の重心が配置され、他軸感度の発生を抑えることができる。
【0016】
また、前述の他軸感度を発生させる要因としては、前述の重錘体3の構成とは別に、重錘体3の中心軸まわりに回転が加わった場合が考えられるが、特に問題となるのは梁部2a、2bの長手方向の回転であるが、この現象を抑えるために重錘体3の上下すなわち各パッケージ5a、5bの上部検出電極4a、4b及び下部検出電極5A、5Bを各々独立して一対構成とし、回転が加わった時の重錘体3の偏り(すなわち静電容量の変化)を検出し、図示しない電子回路で処理することにより、回転による他軸感度の発生を抑えることができる。また、この電子回路によりサーボループを組んで周知のフィードバック制御を行うことにより、高精度な加速度センサを実現している。
【0017】
前記3軸加速度計65のX、Y、Z軸加速度計65a〜65c及び3軸ジャイロ66のX、Y、Z軸ジャイロ66a〜66cは、図22で示されるように、X軸X(前、ロール)、Y軸Y(左、ピッチ)、Z軸Z(下、ヨー)を検出することができるように、前述の図7及び図8で示される検出素子30が3軸方向に設けられて構成されている。
【0018】
前記慣性演算部63では、周知のカルマンフィルタ63aを内蔵していると共に、温度補正63b及び静止ドリフト補正63cを行う機能を有しており、前記3軸角速度及び3軸加速度の6軸データ62において、歩行計測の場合に、歩き始めと歩き終りには必ず静止状態が存在し、例え、静止状態に少し動いていたとしても歩行状態とは全く異なる動きであり、この6軸データ62によりその状態を明らかに識別できる。
【0019】
従って、図5で示されるように、前記6軸データ62は、(A)で示される歩き始めの静止状態Mと歩き終りの静止状態Nから、3軸の加速度計65及び3軸のジャイロ66の零点誤差を慣性演算部63で誤差を推定して補正し、(B)のように補正後の6軸データ62aを得ることができる。
【0020】
また、図5における歩行状態Pも、前記カルマンフィルタ63aによって誤差を推定して補正しているが、この歩行分析はリアルタイムで行う必要性はなく、計測で記録した前記6軸データ62をオフラインで処理する際に補正して演算することにより、従来のモーションキャプチャ方式に匹敵する内容の補正後の6軸データ62aを得ることができる。
【0021】
尚、図4の慣性演算部63による演算/補正によって得られる補正後の6軸データ62aは、より詳しく示すと図3の通りであり、前記リハビリ用姿勢モニタ61は取付対象50に取付けが容易でウェラブルとなるように、板状でかつ柔軟部材等で包装されて構成されている。
【0022】
次に、図6は、前述の取付対象50の腰部に装着した姿勢モニタ部61から得られた補正後の6軸データ62aを示しており、この補正後の6軸データ62aによって、おじぎ、前歩き、後歩き等の動作状態のデータを得ることができる。
尚、この動作状態のデータをパターン化し、他の生体50から得られたデータと比較することにより、比較的容易にその時の状態が検出しやすくなるものである。
【0023】
前記リハビリ用姿勢モニタ61は、図9及び図10で示されるように、全体形状が箱型をなす本体100で形成され、この本体100内には、3軸加速度計65を構成するためのX軸加速度計65aとY軸加速度計65bとZ軸加速度計65cが各々独立して設けられ、さらに、3軸ジャイロ66を構成するためのX軸ジャイロ66aとY軸ジャイロ66bとZ軸ジャイロ66cが各々独立して設けられている。
【0024】
前記X、Y、Z軸加速度計65a〜65c及びX、Y、Z軸ジャイロ66a〜66cには、電源部101からの電源が供給されていると共に、各出力信号はX軸信号処理部102とY軸信号処理部103とZ軸信号処理部104によって信号処理されるように構成されている。
【0025】
前記リハビリ用姿勢モニタ61は、実際に使用して姿勢をモニタする場合には、図1で示されるように、複数個を取付部材60を介して、取付対象50の腰、もも、足等の各部位に固定し、3軸加速度計65及び3軸ジャイロ66からの各出力信号がパソコン64に取り込まれて演算処理され、図6の歩行データに示されるような測定結果を得て、各部位の動作状態の把握を行うことができる。
【0026】
前述の場合、取付対象50の各部位はX,Y、Zの3軸方向において同じ動きをするのではなく、互いに異なる動きをすることになる。
そこで、本発明は、各部位に対し、3軸共高精度の小さい分解能の各加速度計65a〜65c及び各ジャイロ66a〜66cを用いるとスペース的にも、コスト的にも不利であるため、あまり大きい動作が発生しない軸方向の加速度計やジャイロのみの分解能を他のものよりも高分解能すなわち高精度検出型とし他のもの低精度検出型の安価構成として、1個のリハビリ用姿勢モニタ61内でも検出の軸方向によって分解能が異なるように構成されている。
【0027】
例えば、1個のリハビリ用姿勢モニタ61の中において、ジャイロの場合、X、Y軸ジャイロ66a、66bは分解能をZ軸ジャイロ66cの分解能より大とし、Z軸ジャイロ66cは分解能を前記大よりも小とする。
また、加速度計の場合、X、Y軸加速度計65a、65bは分解能をZ軸加速度計65cの分解能より小とし、Z軸加速度計65cは分解能を前記小よりも大とする。
すなわち、本発明における分解能の定義は、分解能小が精度良く分解能精状態を示し、分解能大(前記小よりは大)が精度悪く(前記精度良くよりは悪い)分解能粗状態を示している。
従って、各リハビリ用姿勢モニタ61を用いる場合、その部位において動きが大きい軸方向(前記動きが小さい軸方向よりは大である)は分解能が大きく精度が悪い安価な加速度計又はジャイロを用い、その部位において動きが小さい軸方向(前記動きが大きい軸方向よりは小である)は分解能が小さく精度が良い高価な加速度計又はジャイロを用いている。
【0028】
前述のように構成されたリハビリ用姿勢モニタ61は、前述のように、予め、動きの少ない(小さい)軸方向の検出を行う加速度計65a〜65cやジャイロ66a〜66cのみの分解能を前記各部位の状態に合わせて他の動きの大きい軸方向の分解能よりも小さく(精度が良く)なるように設定されており、腰用、もも用、足用、手用等のように各部位専用に予め構成されている。
【0029】
従って、実際の使用に際しては、各リハビリ用姿勢モニタ61の本体100の表面に、各部位別用の表示がなされており、その部位に合わせて取付部材60で装着することにより、最適な検出を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、取付対象としては、人間に限ることなく、犬、ねこ等の動物、家畜にも適用できると共に、ロボットへの適用も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明によるリハビリ用姿勢モニタ方法及びリハビリ用姿勢モニタを示す構成図である。
【図2】図1の姿勢モニタ部の検出軸を示す説明図である。
【図3】図4の要部を示す説明図である。
【図4】本発明のデータ処理を示す概略図である。
【図5】図4の補正を示す説明図である。
【図6】本発明の歩行データを示す波形データである。
【図7】本発明におけるリハビリ用姿勢モニタの加速度計及びジャイロの構成図である。
【図8】図7の斜視構成図である。
【図9】本発明によるリハビリ用姿勢モニタの構成図である。
【図10】図9の右側面図である。
【図11】従来構成を示す構成図である。
【符号の説明】
【0032】
61 リハビリ用姿勢モニタ
62 6軸データ
63 慣性演算部
65 3軸加速度計
66 3軸ジャイロ
65a、65b、65c X、Y、Z軸加速度計
66a、66b、66c X、Y、Z軸ジャイロ
100 本体
102、103、104 X、Y、Z軸信号処理部
【技術分野】
【0001】
本発明は、リハビリ用姿勢モニタ方法及びリハビリ用姿勢モニタに関し、特に、箱型の本体内に3軸の加速度計及び3軸のジャイロを設け、3軸の各加速度計及びジャイロの各分解能を取付対象の部位に応じて異ならせ、小型で高性能かつ低コストの構成とするための新規な改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、用いられていたこの種の取付対象のリハビリ用姿勢モニタリング方法及びリハビリ用姿勢モニタとしては、カメラ画像を使用したモーションキャプチャが用いられ、また、慣性センサを用いる構成は、特許文献1及び2に開示されている。
すなわち、モーションキャプチャ方法としては、図11に示されるように、取付対象である生体からなる被験者50の表面に多数のマーカー51を取り付け、この各マーカー51を異なる角度方向からビデオカメラ52で撮像し、各ビデオカメラ52からの画像データをパソコン53に取り込み、画像解析することによって各マーカー51の動きをとらえ、被験者50の動きをかなり正確に得ることができる。
【0003】
【特許文献1】特開2002−328134号公報
【特許文献2】特開2002−263086号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の生体のリハビリ用姿勢モニタ方法及びリハビリ用姿勢モニタは、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。
すなわち、モーションキャプチャ方法は、マーカーを見ることによって、被験者の動きをかなり正確に見ることはできるが、数台のビデオカメラ、操作員も複数人必要であると共に、相当のスペースを必要とするため、装置としてのコストも高く、限られた施設しか用いることができなかった。
また、慣性センサを用いた方法は、前述のカメラ画像を用いたモーションキャプチャ方式に比べると、動作を表現するデータとしては十分なものではなく、実用レベルには到達していなかった。また、3軸の加速度計及びジャイロは同一の分解能で製作されていたため、生体の部位によっては、一部しか動作せず、他は飽和に近い動作の場合も多く、3軸共同一の分解能ではコスト的にも無駄で、また、形状も大型化し、省スペース化にも逆行することになっていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によるリハビリ用姿勢モニタリング方法は、本体に設けられX、Y、Z軸加速度計及びX、Y、Z軸ジャイロからなるリハビリ用姿勢モニタを用いて取付対象の動作を検出するようにしたリハビリ用姿勢モニタリング方法において、前記取付対象の各部位に複数の前記リハビリ用姿勢モニタを設け、前記各リハビリ用姿勢モニタに設けられた前記X、Y、Z軸加速度計及びX、Y、Z軸ジャイロの分解能は前記各部位の前記各軸の方向の動作に応じて異ならせて用いる方法であり、また、前記X、Y、Z軸加速度計及びX、Y、Z軸ジャイロは、前記本体内で各々独立して設けた状態で用いる方法であり、また、前記X、Y、Z軸加速度計及びX、Y、Z軸ジャイロは、全体形状が箱型をなす前記本体内に設けられて用いられる方法であり、また、前記X、Y、Z軸加速度計の中、前記X、Y軸加速度計の分解能は、前記Z軸加速度計の分解能より小であり、前記X、Y、Z軸ジャイロの中、前記X、Y軸ジャイロの分解能は、前記Z軸ジャイロの分解能より大とする方法である。
また、本発明によるリハビリ用姿勢モニタは、全体形状が箱型をなす本体と、前記本体内に設けられた3軸のX、Y、Z軸加速度計及びX、Y、Z軸ジャイロとからなり、前記X、Y、Z軸加速度計及びX、Y、Z軸ジャイロは、前記3軸の中の1軸又は複数軸において加速度及び角速度の分解能を互いに異ならせた構成であり、また、前記本体には、電源部、X、Y、Z軸信号処理部が設けられていると共に、長手形状の取付部材が設けられている構成であり、また、前記X、Y、Z軸加速度計及びX、Y、Z軸ジャイロはシリコン基板を用いた静電検出型よりなる構成であり、また、前記X、Y、Z軸加速度計の中、前記X、Y軸加速度計の分解能は、前記Z軸加速度計の分解能より小であり、前記X、Y軸ジャイロの中、前記X、Y軸ジャイロの分解能は、前記Z軸ジャイロの分解能より大である構成である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によるリハビリ用姿勢モニタ方法及びリハビリ用姿勢モニタは、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、3軸の加速度計及び3軸のジャイロの各分解能を取付対象の部位における各軸方向の動作の大小に応じて異ならせ、その部位の動きに合わせ、動きが大きい部位には分解能が大きく精度が悪い安価な加速度計やジャイロを用い、動きが前記大よりも小さい部位には分解能が小さく精度が良い高価な加速度計やジャイロを用いているため、モニタ自体の形状を小型化し、安価とすることができる。
また、ジャイロ及び加速度計がシリコン基板を加工して製作されるMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いた超小型で薄型であるため、モニタの小型化及び薄型化に寄与することができ、生体等に取付ける場合、ウェアラブルに取付けが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、3軸の加速度計及び3軸のジャイロの各分解能を取付対象の部位の軸方向の動作に応じて異ならせ、動きが小さく高精度の検出が必要な軸方向には分解能が小さく精度が良い加速度計やジャイロを用い、前記小よりも大きい動きがありあまり高精度の検出の必要性の少ない軸方向には分解能が大きく精度が悪い安価な加速度計やジャイロを用い、モニタ自体の形状を小型化し、安価とすることを目的とする。
【実施例】
【0008】
以下、図面と共に本発明によるリハビリ用姿勢モニタ方法及びリハビリ用姿勢モニタの好適な実施の形態について説明する。
尚、従来例と同一又は同等部分には同一符号を用いて説明する。
図1において符号50で示されるものは生体(人間、動物等)である被験者からなる取付対象であり、この取付対象50の腰、足等の動きが出る複数の部分には、バンド等の長手形状の取付部材60を介して扁平な板状に形成されたリハビリ用姿勢モニタ61が設けられており、この各リハビリ用姿勢モニタ61から無線(有線の場合もある)を介して送られてきた3軸角速度及び3軸加速度のデータ62は、図4で示されるように、慣性演算部63に取り込まれ、この慣性演算部63はパソコン64に接続されている。
【0009】
前記リハビリ用姿勢モニタ61は、図7から図10で示されるように、シリコン基板を周知のMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を用いて製作した3軸加速度計65及び3軸ジャイロ66によって構成されている。
【0010】
前記3軸加速度計65及び3軸ジャイロ66は、本出願人の出願による特開2001−330622号公報に開示された構成について説明する。
すなわち、図7及び図8において符号1で示されるものは平面形状で四角状の枠体をなす外枠部であり、この外枠部1は下層シリコン基板11aと、絶縁酸化膜11bと、上層シリコン薄膜11cと、貼り合わせシリコン基板11dとからなる周知のSOIウェハの半導体ウェハ11で構成されている。
【0011】
前記外枠部1は、ガラス製の上部パッケージ5aと下部パッケージ5bとによって挟持されて積層された状態に構成されている。
前記上部パッケージ5aの内面には、複数の上部検出電極4a、4bが形成されていると共に、前記下部パッケージ5bの内面には、複数の下部検出電極5A、5Bが形成されている。
【0012】
前記各上部検出電極4a、4bには、ワイヤボンディングによる各々上部電極取り出し部8a、8bが接続されて上部パッケージ5aで保持され、前記各下部検出電極5A、5Bには、ワイヤボンディングによる各々下部電極取り出し部10a、10bが接続されている。
【0013】
前記外枠部1を介して上部及び下部パッケージ5a、5bにより形成された空間部20内には、前記外枠部1である半導体ウェハ11をエッチング処理して得られた重錘体3が前記半導体ウェハ11の一部に保持された複数の梁部2a、2bによって上下に移動できるように構成されている。
前記梁部2a、2bには、ワイヤボンディングによる各々重錘体電極取り出し部9が共通接続されている。
【0014】
前記重錘体3は、前記梁部2a、2bを挟持するように同じ質量の第1、第2重錘片3a、3bが貼り付けて設けられており、この重錘体3の重心Gは前記梁部2a、2bの長手方向の延長線上に位置している。
なお、前記第1重錘片3aは前記下層シリコン基板11aよりなり、前記各梁部2a、2bは前記絶縁酸化膜11bと上層シリコン薄膜11cとからなり、前記第2重錘片3bは前記貼り合わせシリコン基板11dより構成されている。
【0015】
なお、前述の半導体ウェハ11は、約600μm厚の単結晶シリコン基板上に、1μm厚の絶縁酸化膜11bを挟んで20〜40μm厚のシリコン薄膜11cを有する3層構造で構成されている。この上下2層のシリコンをドライエッチングする際に中間の絶縁酸化膜11bをマスクに利用することにより寸法精度の優れた重錘体3及び梁部2a、2bを形成しており、他軸感度が発生しないように、各重錘片3a、3bの質量は同一となるように構成されている。
また、前述のシリコン同志の貼り合わせは、酸素雰囲気中、約1100℃にてアニール処理することにより可能であり、これによって梁部の長手方向の延長線上に重錘体3の重心が配置され、他軸感度の発生を抑えることができる。
【0016】
また、前述の他軸感度を発生させる要因としては、前述の重錘体3の構成とは別に、重錘体3の中心軸まわりに回転が加わった場合が考えられるが、特に問題となるのは梁部2a、2bの長手方向の回転であるが、この現象を抑えるために重錘体3の上下すなわち各パッケージ5a、5bの上部検出電極4a、4b及び下部検出電極5A、5Bを各々独立して一対構成とし、回転が加わった時の重錘体3の偏り(すなわち静電容量の変化)を検出し、図示しない電子回路で処理することにより、回転による他軸感度の発生を抑えることができる。また、この電子回路によりサーボループを組んで周知のフィードバック制御を行うことにより、高精度な加速度センサを実現している。
【0017】
前記3軸加速度計65のX、Y、Z軸加速度計65a〜65c及び3軸ジャイロ66のX、Y、Z軸ジャイロ66a〜66cは、図22で示されるように、X軸X(前、ロール)、Y軸Y(左、ピッチ)、Z軸Z(下、ヨー)を検出することができるように、前述の図7及び図8で示される検出素子30が3軸方向に設けられて構成されている。
【0018】
前記慣性演算部63では、周知のカルマンフィルタ63aを内蔵していると共に、温度補正63b及び静止ドリフト補正63cを行う機能を有しており、前記3軸角速度及び3軸加速度の6軸データ62において、歩行計測の場合に、歩き始めと歩き終りには必ず静止状態が存在し、例え、静止状態に少し動いていたとしても歩行状態とは全く異なる動きであり、この6軸データ62によりその状態を明らかに識別できる。
【0019】
従って、図5で示されるように、前記6軸データ62は、(A)で示される歩き始めの静止状態Mと歩き終りの静止状態Nから、3軸の加速度計65及び3軸のジャイロ66の零点誤差を慣性演算部63で誤差を推定して補正し、(B)のように補正後の6軸データ62aを得ることができる。
【0020】
また、図5における歩行状態Pも、前記カルマンフィルタ63aによって誤差を推定して補正しているが、この歩行分析はリアルタイムで行う必要性はなく、計測で記録した前記6軸データ62をオフラインで処理する際に補正して演算することにより、従来のモーションキャプチャ方式に匹敵する内容の補正後の6軸データ62aを得ることができる。
【0021】
尚、図4の慣性演算部63による演算/補正によって得られる補正後の6軸データ62aは、より詳しく示すと図3の通りであり、前記リハビリ用姿勢モニタ61は取付対象50に取付けが容易でウェラブルとなるように、板状でかつ柔軟部材等で包装されて構成されている。
【0022】
次に、図6は、前述の取付対象50の腰部に装着した姿勢モニタ部61から得られた補正後の6軸データ62aを示しており、この補正後の6軸データ62aによって、おじぎ、前歩き、後歩き等の動作状態のデータを得ることができる。
尚、この動作状態のデータをパターン化し、他の生体50から得られたデータと比較することにより、比較的容易にその時の状態が検出しやすくなるものである。
【0023】
前記リハビリ用姿勢モニタ61は、図9及び図10で示されるように、全体形状が箱型をなす本体100で形成され、この本体100内には、3軸加速度計65を構成するためのX軸加速度計65aとY軸加速度計65bとZ軸加速度計65cが各々独立して設けられ、さらに、3軸ジャイロ66を構成するためのX軸ジャイロ66aとY軸ジャイロ66bとZ軸ジャイロ66cが各々独立して設けられている。
【0024】
前記X、Y、Z軸加速度計65a〜65c及びX、Y、Z軸ジャイロ66a〜66cには、電源部101からの電源が供給されていると共に、各出力信号はX軸信号処理部102とY軸信号処理部103とZ軸信号処理部104によって信号処理されるように構成されている。
【0025】
前記リハビリ用姿勢モニタ61は、実際に使用して姿勢をモニタする場合には、図1で示されるように、複数個を取付部材60を介して、取付対象50の腰、もも、足等の各部位に固定し、3軸加速度計65及び3軸ジャイロ66からの各出力信号がパソコン64に取り込まれて演算処理され、図6の歩行データに示されるような測定結果を得て、各部位の動作状態の把握を行うことができる。
【0026】
前述の場合、取付対象50の各部位はX,Y、Zの3軸方向において同じ動きをするのではなく、互いに異なる動きをすることになる。
そこで、本発明は、各部位に対し、3軸共高精度の小さい分解能の各加速度計65a〜65c及び各ジャイロ66a〜66cを用いるとスペース的にも、コスト的にも不利であるため、あまり大きい動作が発生しない軸方向の加速度計やジャイロのみの分解能を他のものよりも高分解能すなわち高精度検出型とし他のもの低精度検出型の安価構成として、1個のリハビリ用姿勢モニタ61内でも検出の軸方向によって分解能が異なるように構成されている。
【0027】
例えば、1個のリハビリ用姿勢モニタ61の中において、ジャイロの場合、X、Y軸ジャイロ66a、66bは分解能をZ軸ジャイロ66cの分解能より大とし、Z軸ジャイロ66cは分解能を前記大よりも小とする。
また、加速度計の場合、X、Y軸加速度計65a、65bは分解能をZ軸加速度計65cの分解能より小とし、Z軸加速度計65cは分解能を前記小よりも大とする。
すなわち、本発明における分解能の定義は、分解能小が精度良く分解能精状態を示し、分解能大(前記小よりは大)が精度悪く(前記精度良くよりは悪い)分解能粗状態を示している。
従って、各リハビリ用姿勢モニタ61を用いる場合、その部位において動きが大きい軸方向(前記動きが小さい軸方向よりは大である)は分解能が大きく精度が悪い安価な加速度計又はジャイロを用い、その部位において動きが小さい軸方向(前記動きが大きい軸方向よりは小である)は分解能が小さく精度が良い高価な加速度計又はジャイロを用いている。
【0028】
前述のように構成されたリハビリ用姿勢モニタ61は、前述のように、予め、動きの少ない(小さい)軸方向の検出を行う加速度計65a〜65cやジャイロ66a〜66cのみの分解能を前記各部位の状態に合わせて他の動きの大きい軸方向の分解能よりも小さく(精度が良く)なるように設定されており、腰用、もも用、足用、手用等のように各部位専用に予め構成されている。
【0029】
従って、実際の使用に際しては、各リハビリ用姿勢モニタ61の本体100の表面に、各部位別用の表示がなされており、その部位に合わせて取付部材60で装着することにより、最適な検出を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、取付対象としては、人間に限ることなく、犬、ねこ等の動物、家畜にも適用できると共に、ロボットへの適用も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明によるリハビリ用姿勢モニタ方法及びリハビリ用姿勢モニタを示す構成図である。
【図2】図1の姿勢モニタ部の検出軸を示す説明図である。
【図3】図4の要部を示す説明図である。
【図4】本発明のデータ処理を示す概略図である。
【図5】図4の補正を示す説明図である。
【図6】本発明の歩行データを示す波形データである。
【図7】本発明におけるリハビリ用姿勢モニタの加速度計及びジャイロの構成図である。
【図8】図7の斜視構成図である。
【図9】本発明によるリハビリ用姿勢モニタの構成図である。
【図10】図9の右側面図である。
【図11】従来構成を示す構成図である。
【符号の説明】
【0032】
61 リハビリ用姿勢モニタ
62 6軸データ
63 慣性演算部
65 3軸加速度計
66 3軸ジャイロ
65a、65b、65c X、Y、Z軸加速度計
66a、66b、66c X、Y、Z軸ジャイロ
100 本体
102、103、104 X、Y、Z軸信号処理部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体(100)に設けられX、Y、Z軸加速度計(65a〜65c)及びX、Y、Z軸ジャイロ(66a〜66c)からなるリハビリ用姿勢モニタ(61)を用いて取付対象(50)の動作を検出するようにしたリハビリ用姿勢モニタリング方法において、
前記取付対象(50)の各部位に複数の前記リハビリ用姿勢モニタ(61)を設け、前記各リハビリ用姿勢モニタ(61)に設けられた前記X、Y、Z軸加速度計(65a〜65c)及びX、Y、Z軸ジャイロ(66a〜66c)の分解能は前記各部位の前記各軸の方向の動作に応じて異ならせて用いることを特徴とするリハビリ用姿勢モニタリング方法。
【請求項2】
前記X、Y、Z軸加速度計(65a〜65c)及びX、Y、Z軸ジャイロ(66a〜66c)は、前記本体(100)内で各々独立して設けた状態で用いることを特徴とする請求項1記載のリハビリ用姿勢モニタリング方法。
【請求項3】
前記X、Y、Z軸加速度計(65a〜65c)及びX、Y、Z軸ジャイロ(66a〜66c)は、全体形状が箱型をなす前記本体(100)内に設けられて用いられることを特徴とする請求項1又は2記載のリハビリ用姿勢モニタリング方法。
【請求項4】
前記X、Y、Z軸加速度計(65a〜65c)の中、前記X、Y軸加速度計(65a,65b)の分解能は、前記Z軸加速度計(65c)の分解能より小であり、前記X、Y、Z軸ジャイロ(66a〜66c)の中、前記X、Y軸ジャイロ(66a,66b)の分解能は、前記Z軸ジャイロ(66c)の分解能より大であることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載のリハビリ用姿勢モニタリング方法。
【請求項5】
全体形状が箱型をなす本体(100)と、前記本体(100)内に設けられた3軸のX、Y、Z軸加速度計(65a〜65c)及びX、Y、Z軸ジャイロ(66a〜66c)とからなり、前記X、Y、Z軸加速度計(65a〜65c)及びX、Y、Z軸ジャイロ(66a〜66c)は、前記3軸の中の1軸又は複数軸において加速度及び角速度の分解能を互いに異ならせた構成よりなることを特徴とするリハビリ用姿勢モニタ。
【請求項6】
前記本体(100)には、電源部(101)、X、Y、Z軸信号処理部(102,103,104)が設けられていると共に、長手形状の取付部材(60)が設けられていることを特徴とする請求項4記載のリハビリ用姿勢モニタ。
【請求項7】
前記X、Y、Z軸加速度計(65a〜65c)及びX、Y、Z軸ジャイロ(66a〜66c)はシリコン基板を用いた静電検出型よりなることを特徴とする請求項4又は5記載のリハビリ用姿勢モニタ。
【請求項8】
前記X、Y、Z軸加速度計(65a〜65c)の中、前記X、Y軸加速度計(65a,65b)の分解能は、前記Z軸加速度計(65c)の分解能より小であり、前記X、Y、Z軸ジャイロ(66a〜66c)の中、前記X、Y軸ジャイロ(66a,66b)の分解能は、前記Z軸ジャイロ(66c)の分解能より大であることを特徴とする請求項5ないし7の何れかに記載のリハビリ用姿勢モニタ。
【請求項1】
本体(100)に設けられX、Y、Z軸加速度計(65a〜65c)及びX、Y、Z軸ジャイロ(66a〜66c)からなるリハビリ用姿勢モニタ(61)を用いて取付対象(50)の動作を検出するようにしたリハビリ用姿勢モニタリング方法において、
前記取付対象(50)の各部位に複数の前記リハビリ用姿勢モニタ(61)を設け、前記各リハビリ用姿勢モニタ(61)に設けられた前記X、Y、Z軸加速度計(65a〜65c)及びX、Y、Z軸ジャイロ(66a〜66c)の分解能は前記各部位の前記各軸の方向の動作に応じて異ならせて用いることを特徴とするリハビリ用姿勢モニタリング方法。
【請求項2】
前記X、Y、Z軸加速度計(65a〜65c)及びX、Y、Z軸ジャイロ(66a〜66c)は、前記本体(100)内で各々独立して設けた状態で用いることを特徴とする請求項1記載のリハビリ用姿勢モニタリング方法。
【請求項3】
前記X、Y、Z軸加速度計(65a〜65c)及びX、Y、Z軸ジャイロ(66a〜66c)は、全体形状が箱型をなす前記本体(100)内に設けられて用いられることを特徴とする請求項1又は2記載のリハビリ用姿勢モニタリング方法。
【請求項4】
前記X、Y、Z軸加速度計(65a〜65c)の中、前記X、Y軸加速度計(65a,65b)の分解能は、前記Z軸加速度計(65c)の分解能より小であり、前記X、Y、Z軸ジャイロ(66a〜66c)の中、前記X、Y軸ジャイロ(66a,66b)の分解能は、前記Z軸ジャイロ(66c)の分解能より大であることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載のリハビリ用姿勢モニタリング方法。
【請求項5】
全体形状が箱型をなす本体(100)と、前記本体(100)内に設けられた3軸のX、Y、Z軸加速度計(65a〜65c)及びX、Y、Z軸ジャイロ(66a〜66c)とからなり、前記X、Y、Z軸加速度計(65a〜65c)及びX、Y、Z軸ジャイロ(66a〜66c)は、前記3軸の中の1軸又は複数軸において加速度及び角速度の分解能を互いに異ならせた構成よりなることを特徴とするリハビリ用姿勢モニタ。
【請求項6】
前記本体(100)には、電源部(101)、X、Y、Z軸信号処理部(102,103,104)が設けられていると共に、長手形状の取付部材(60)が設けられていることを特徴とする請求項4記載のリハビリ用姿勢モニタ。
【請求項7】
前記X、Y、Z軸加速度計(65a〜65c)及びX、Y、Z軸ジャイロ(66a〜66c)はシリコン基板を用いた静電検出型よりなることを特徴とする請求項4又は5記載のリハビリ用姿勢モニタ。
【請求項8】
前記X、Y、Z軸加速度計(65a〜65c)の中、前記X、Y軸加速度計(65a,65b)の分解能は、前記Z軸加速度計(65c)の分解能より小であり、前記X、Y、Z軸ジャイロ(66a〜66c)の中、前記X、Y軸ジャイロ(66a,66b)の分解能は、前記Z軸ジャイロ(66c)の分解能より大であることを特徴とする請求項5ないし7の何れかに記載のリハビリ用姿勢モニタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−68312(P2006−68312A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−255897(P2004−255897)
【出願日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(000203634)多摩川精機株式会社 (669)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(000203634)多摩川精機株式会社 (669)
【Fターム(参考)】
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