説明

リフレクタを使用したマルチポイント対マルチポイントの遠距離リアルタイムストリーミングビデオ伝送及びストレージのボトルネックを解決する方法

【課題】リフレクタを使用してリアルタイムプロトコルビデオデータのワイドエリアネットワーク伝送における安定性と安全性を維持し、ストリーミングサーバの負荷を平衡、向上し、伝送及びストレージのボトルネックを解決する方法の提供。
【解決手段】本発明の方法は、被制御端とサーバ端間に設置されたリフレクタが、ワイドエリアネットワークのトンネルネットワーク層を構築し、リアルタイムプロトコルビデオに安全な環境の中での伝送、保存、リモートバックアップ(remote backup)を提供するだけでなく、且つ、リフレクタによりストリーミングサーバ最大負荷のビデオストリーミング伝送とビデオ管理サービスをリアルタイムで提供し、ストリーミングサーバの負担を大幅に低減し、マルチポイント対マルチポイント遠距離リアルタイムストリーミングビデオ伝送とストレージのボトルネックを解決することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマルチポイント対マルチポイント遠距離リアルタイムストリーミングビデオネットワーク伝送及びストレージのボトルネックの安定及び負荷拡充を解決する方法に関し、特に、リフレクタ(Reflector)を利用して各ストリーミングサーバの負荷を平衡し、ビデオ処理の拡充と加速を目的とする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、リアルタイムビデオ伝送の経路は主に、衛星伝送、ケーブルネットワーク(例:光ファイバ)、ワイヤレスネットワーク伝送の三種類がある。衛星伝送は設備費用及び技術難度が比較的高く、ケーブルネットワーク伝送は環境とスペクトラム資源の制限を受け、ワイヤレスネットワーク伝送は信号伝送不良、データ逸失、災害(disaster)、遅延時間(latency)等の現象が発生しやすく、大量のストリーミングサーバの設置コストの問題があるが、その受信端の携帯に便利で、自由に移動できるという特性が現代人の情報のニーズにマッチしている。特に、監視システム及びビデオシステムでの使用において、ワイヤレスブロードバンドは徐々に普及しており、すでに多くの人々が当然考慮する選択となっている。
【0003】
従来の遠距離リアルタイムストリーミングビデオ伝送は多くがデジタルビデオレコーダ(DVR)またはビデオサーバ(video server)をサーバ端に設置し、エリアネットワーク(LAN)とストリーミングサーバの接続を介して、DVRから直接ビデオストリーミング(Video Streaming)をストリーミングサーバ(Streaming Server)へ送り、その後別のコンピュータまたはサーバ内部のコンピュータを利用して読み取り、ハードディスク内に保存する。その特徴は、あらゆるデータフローがすべてストリーミングサーバ処理を経た後でなければハードディスクに保存することができない点であり、ストリーミングサーバの忙しさは想像することができる。ストリーミングサーバが担う作業は、ストリーミング、リレー(relay)のほか、ストレージの機能を提供する必要もあるため、ストリーミングサーバがリアルタイムストリーミングビデオ伝送システム中で負荷の主要なボトルネックとなっている。各ビデオソースはすべてストリーミングサーバの処理を経る必要があり、ストリーミングサーバが処理できる能力は日増しに拡大するニーズにとって力不足となっているため、負担可能なビデオが相対して減少し、リアルタイムストリーミング性能が不足してビデオ画面に遅延時間(latency)が生じ、監視の品質に影響してしまう。リアルタイムビデオ伝送の時代に入り、各地でリアルタイムのビデオが必要となっており、エリアネットワーク(LAN)でサーバ端から統一制御する方式は徐々に疑問視されつつある。
【0004】
監視、実況放送、録画の目的は、リアルタイムに一つの完全な情報を獲得することにあるはずだが、現在の技術では、録画保存の目的が達成可能であることを除き、ストリーミングサーバが負担できるビデオ情報は理想的でなく、結果としてディスクI/O(disk I/O)がボトルネックに遭遇しやすくなっている。一方で末端の監視設備の数量と種類はこれまでより要求が多くなっており、データプロトコルはそれぞれ異なり、リアルタイムプロトコル(rtp;Real-Time Protocol)/リアルタイム制御プロトコル(rtcp;Real-Time Control Protocol) /リアルタイムストリーミングプロトコル(rtsp;Real-Time Streaming Protocol)、さらにはハイパーテキスト転送プロトコル(http;Hypertext Transport Protocol)等、すべて異なるビデオキャリアが必要としている。最も重要なのは、遠隔監視システムは多くが被制御端と制御端システムの数量を制限しておらず、解析度の要求も高まってきているため、サーバの負荷が相対して急激に増加し、処理時間が倍増して監視が難しくなっている点である。
【0005】
近年、急速に発展しているNVR(Network Video Recorder)ネットワークビデオレコーダは、サーバ端コンピュータの作用を代替し、ネットワーク接続ストレージ(NAS;Network Attached Storage)またはストレージエリアネットワーク(SAN;Storage Area Network)も徐々に最新の遠隔監視制御システムに取り込まれ、ネットワークリアルタイムストリーミングビデオ伝送システムがストレージ機能を兼備し、先行技術のサーバ端にストレージ機能がないという問題を解決しているが、rtp型のNVRには今でも解決が困難な以下のような問題がある。
【0006】
1. rtp型NVRを使用したストリーミングサーバは、通過するビデオストリーミング(video streaming)を全部ネットワーク接続ストレージNAS或いはストレージエリアネットワークSANに書き込む必要がある。通過するすべてのビデオストリーミングをハードディスクまたはストレージに書き込むことを担う必要があるストリーミングサーバは、ディスクI/O(disk I/O)の制限により、約200のビデオストリーミング(video streaming)入力のみサポートでき、100万のビデオソースが処理を必要とするとした場合、5000台のストリーミングサーバ、5000台のネットワーク接続ストレージと5000個のIPが必要になる。主な原因は、ストリーミングサーバのディスクI/O(disk I/O)のストレージの書き込みが間に合わないことにある。
2. rtspを使用した方式でビデオストリーミングを読み取る場合、正確に1つのファイルを定時に生成できない。主な原因は、rtspのコミュニケーションが処理に5〜120秒間という時間を必要とするため、生成されるファイルの時間性が不正確となり、遅延時間(latency)の誤差が5〜120秒に達してしまう。
3. ワイドエリアネットワークWANからのrtpは容易にネットワークのその他データと「衝突」し、逸失されてしまう(rtpの特性に基づき再送されない)ため、ストリーミングサーバから見ることができるビデオ品質は疑問が残る。このため、帯域幅(bandwidth)とストレージ(storage)を考慮しないエリアネットワーク(LAN)でのみ使用できる。これはネットワークを使用してSNG衛星放送を代替しようとする人が少ないことの原因でもある。
【0007】
21世紀の電子技術の複雑さにおいて、天空と宇宙で伝送される情報の信号動作はテラバイト(terabyte)で定義される。これらの信号はワイヤレスエリアネットワーク、先進的セルラーシステム、地面と衛星をベースとするマルチメディアデジタルブロードキャストシステムの有線ネットワークケーブルや光ネットワークの光ファイバで伝送される。これら通信システムとブロードキャストシステムは非常に複雑であり、それらが生成し送信する情報を満載した信号も非常に複雑で、すでに限りあるストリーミングサーバが負担できるものではなくなっている。有限の帯域幅とデータ量の爆発的成長は、より高い負荷を許容でき、リアルタイムで安全な通信システムを必要とする。さらに被制御端と制御端の移動式の環境はビデオ伝送の真の目標である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の第一の目的は、ワイドエリアネットワーク(WAN)でリアルタイムストリーミングビデオを伝送し、WANが到達するあらゆる場所で円滑にリアルタイムビデオをマルチポイントの遠端に伝送し、且つ、ビデオのリアルタイム性と完全性を維持することができる方法を提供することにある。
【0009】
本発明の第二の目的は、デジタルビデオレコーダ(DVR)またはビデオサーバ(Video Server)が各地の遠端から伝送されるrtp/rtcp/rtspデータをいかに完全かつ安全にワイドエリアネットワーク(Wide Area Network)を経由してサーバ端のリフレクタに送達させるかという問題を解決する方法を提供することにある。WANから伝送されるデータを逸失させないことで初めて真に遠距離伝送の問題を解決することができる。WANを使用して直接rtp/rtcp/rtspデータを伝送することでのみ、DVRがサーバ端にない問題を解決することができる。遠距離伝送の問題を解決して初めて真に国境を越えて随時最新のビデオ情報(ニュース報道やライブ演劇など)を世界の片隅から世界のあちこちに伝送することができる。rtpで安全にWANを経由して遠隔サーバ端に伝送することでのみ、ストリーミングサーバ負荷のボトルネックの問題を解決することができるのである。
【0010】
本発明の第三の目的は、ストリーミングサーバの負担を軽減し、ストリーミングビデオ伝送システムが負担できるビデオソースがストリーミングサーバを拡充する必要なく増加でき、ストリーミングサーバ数量を増加しない状況下でも、システムが数十倍以上の割合で負荷能力を増加でき、ディスクI/O(Disk I/O)のボトルネックを減少するだけでなく、ビデオキャプチャ端の数量も大幅に増加でき、ビデオをよりスムーズにし、システム機能の更なる複雑化と向上を可能にすると共に、ストリーミングサーバ処理の速度をより速くし、相対的にストリーミングサーバの数量を減少することができる方法を提供することにある。
【0011】
本発明の第四の目的は、システム内の各ストリーミングサーバ(Streaming Server or Relay Server)の間の負荷を低減、平衡し、ストリーミングサーバの使用率及び効率を向上する方法を提供することにある。
【0012】
本発明の第五の目的は、米国の911テロ攻撃事件のようなデータ災害(disaster)を回避する安全機能を形成する方法を提供することにある。
【0013】
本発明の第六の目的は、必要な遅延時間が比較的短いプレイヤーにリアルタイムに対応し、リアルタイム監視機能を達する方法を提供することにある。
【0014】
本発明の第七の目的は、異なるビデオコーデック(video codec)を新たに出現する可能性のあるビデオキャリアと異なるビデオ受信者に提供する方法を提供することにある。
【0015】
本発明の第八の目的は、システム構築コストを低減する方法を提供することにある。
【0016】
本発明の第九の目的は、各ストリーミングサーバが許容できる制御端と被制御端の数量とプロトコルの種類を向上する方法を提供することにある。
【0017】
本発明の第十の目的は、リアルタイムプロトコル(rtp)のWAN伝送及びサーバストレージにおけるボトルネックを平衡かつ低減し、世界のより多くの場所でWANを介してより便利にリアルタイムの情報を世界各地に伝送する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
以上の目的を達するため、本発明が採用する手段は次の通りである。DVRまたはビデオサーバとストリーミングサーバの前に設けられたリフレクタの間、リフレクタとサーバ端の間、リフレクタとリフレクタの間において、rtpネットワークトンネルを構築する方式で、トランスポート層をrtp-over-tcpネットワーク層トンネル中に設定し、遠端のDVRまたはビデオサーバが伝送するデータが、ワイドエリアネットワーク(Wide Area Network)を経由してもトンネル(tunnel)中で保護を受けられるようにし、伝送データの完全性と高速性を保持する。WANから送られてくるrtp/rtcp/rtspビデオデータがネットワークのその他データに「衝突」されて逸失される問題とデータ遅延時間(latency)の問題を徹底的に解決し、最も重要なのは、ストリーミングサーバが入力するビデオソースをビデオストリーミングからrtpリアルタイムプロトコルに変更し、マルチポイント対マルチポイントの遠距離伝送を安全かつ高速にする方法を提供する点である。
【0019】
本発明の第二の手段は、サーバ端の構成を再構成し、ストリーミングサーバの負荷能力を向上する。
【0020】
サーバ端のストリーミングサーバは主に、ウェブサーバ、ビデオサーバ及びユーザ認証サーバを含む。ウェブサーバはワイヤレス受信機、ウェブカメラ、デジタルカメラ、DVRを含む被制御端と、パーソナルコンピュータまたはノートブックコンピュータ、ビデオキャリア、及び3G携帯電話等のモバイル装置を含む制御端のユーザインターフェースを提供する。ビデオサーバはビデオストリーミング伝送機能とビデオ管理を提供する。ユーザ認証サーバ(User Authentication Server)は、ユーザの合法性を認証する。これによりストリーミングサーバのビデオストリーミング伝送における重要性と鍵となるボトルネックを理解することができる。
【0021】
このため、本発明はまず、ストリーミングサーバで最大負荷が必要となるビデオストリーミング伝送機能及びビデオ管理機能を提出し、一組のリフレクタ(Reflector)に処理を担当させ、リアルタイムビデオデータを分散、高速処理し、各ストリーミングサーバの負荷を平衡できるだけでなく、リフレクタの反射機能で隨時rtp ロウデータ(raw data)を必要な遅延時間 (latency)が比較的短いプレイヤーに直接出力することができ、リアルタイム再生または監視の目的を達するか、或いはrtpデータを特殊なビデオコーデックに出力し、異なるビデオコーデック(video codec)に変換してストリーミングサーバに送り返すことができる。
【0022】
リフレクタ(Reflector)は通常マルチユニキャストストリーミング(multiple unicast streams)を提供しマルチキャスト(multicast)に代替し、アクセスグリッドノード環境(Access Grid Node environment)を模擬し、ブリッジ(bridge)として、反射と転送の方式でビデオソースを伝送し、且つ、ストレージを配備したデバイスである。その最大の効用は、例えばリモートバックアップのリフレクタ、ビデオコーデック、ストリーミングサーバ、リアルタイム監視設備等複数の指定の受信端に受信したrtpリアルタイムプロトコルを同時に反射することができる点である。
【0023】
本発明の非常に特別な点は、ストリーミングサーバの主要機能において、被制御端と制御端両端のユーザインターフェースとユーザ認証の提供を担当することのみ留めており、ユーザがリクエスト(request)を提出し、且つ認証を経た後のみ、ポート(port)或いはリレー(relay)を開いてrtpデータを読み取り、さもなければ、ストリーミングサーバは平常アイドル(idle)状態にあり、rtpリアルタイムプロトコルビデオデータを処理しない。これにより、ストリーミングサーバの負荷空間が大幅に向上され、間接的にインターネットプロトコル(IP;Internet Protocol)の使用量が低減される。
【0024】
本発明のもう一つの独特な点は、このリフレクタに伝送、保存と圧縮の機能が設けられ、リフレクタが隨時ロウデータ(raw data)をハードディスクやネットワークストレージの保存装置に保存し、データの安全性を保つだけでなく、一定時間にHited mp4ファイルに変換し、且つ、ファイル変換完了後raw dataを削除し、あらゆるデータがストリーミングサーバに送られる前に、完全かつ安全に保存することができる。このため、停電や断線の状況が発生しても、データ逸失が起こらず、且つ、大量のネットワークストレージ容量を得ることができる。1つの100kbps/secのmp4を例とし、1ヶ月連続して収録したビデオデータが約30Gbytes、一台のリフレクタのネットワークストレージスペースが3Tbytesであるとすれば、各リフレクタが100のビデオを一ヶ月に渡って同時に保存することができる。このような保存能力は、すべての処理されるビデオデータの安全性維持と画面のスムーズさに最大の効果を発揮する。
【0025】
リフレクタは非常に強力な処理能力を備えており、また強大なストレージスペースを有し、最も重要なのはその全反射の機能であり、随時ロウデータ(raw data)を別の一組のサーバ端に反射し、リモートバックアップを行なうことができ、ストリーミングサーバに直接反射したり、リアルタイム監視設備に直接反射したりすることもできるため、データの伝送を加速し、且つ、サーバ端のハードディスクI/Oがボトルネックに遭遇したときのデータ逸失を回避できる。また、さらに重要なのは、リモートバックアップ(remote backup)の機能により災害(disaster)の発生がビデオデータの安全性に影響しないようにできることである。
【0026】
マルチポイント対マルチポイント遠距離リアルタイム伝送は直接リフレクタの反射を通してリアルタイム応答でき、リフレクタは随時受信した、または保存したrtpを別の複数のリフレクタ、リレー或いはサーバ等に反射することもでき、迅速にrtpを必要なブロックに伝送し、多重の保護を行なうと共に、非常に大きなネットワーク負荷能力を提供することができる。
【0027】
本発明の最大の特徴は、リフレクタがストリーミングサーバを外で分散して、受信したリアルタイムビデオデータを非常に多くの小型の加工工場で隨時分担処理し、ストレージ、反射、リモートバックアップ(remote backup)により、ストリーミングサーバの数を大幅に減少することができ、ストリーミングサーバの数の減少により、IP使用量を減少し、サーバ端の設置コストを大幅に抑えることができる点である。
【0028】
本発明の主な特徴は、リフレクタがデジタルビデオレコーダ(DVR)、ビデオサーバ(Video Server)を服務被制御端と、少なくともストリーミングサーバ(Streaming Server)を含むサーバ端の間に設置され、被制御端からリフレクタへの間のデータ伝送は、トンネルを構築する方式でワイドエリアネットワーク(WAN)に独立したrtpトランスポート層とネットワーク層トンネル(tunnel)空間を形成し、リフレクタに付属して設けられたストレージ装置が、隨時リフレクタに入力されるリアルタイムプロトコルをストレージ装置内のキャッシュに保存し、一定時間にmp4ファイルに変換して保存した後、削除する点である。
【0029】
リフレクタの特徴は、リフレクタが使用するストレージ装置を有し、デジタルビデオレコーダ、ビデオサーバ及び別のリフレクタからのビデオデータがrtpリアルタイムプロトコル形式で入力され、またファイル変換プログラムを備え、キャッシュ内のプロトコルデータを圧縮することができ、リフレクタの反射機能が入力されたデータをリアルタイムでストレージ装置のキャッシュに保存し、且つ、各設定時間にmp4ファイルに変換を行ない、リフレクタの反射機能がキャッシュに保存されたrtpリアルタイムプロトコルを隨時その他リフレクタ、ビデオコーデック、リアルタイムプレイヤー、ストリーミングサーバ或いはその他rtpリアルタイムプロトコルビデオデータを必要とする設備に反射することができる点である。
【発明の効果】
【0030】
本考案によれば、リフレクタを使用してワイドエリアネットワーク(WAN)でリアルタイムストリーミングビデオを伝送し、WANが到達するあらゆる場所で円滑にリアルタイムビデオをマルチポイントの遠端に伝送し、且つ、ビデオのリアルタイム性と完全性を維持することができる。
【実施例1】
【0031】
図1に本発明のリアルタイムストリーミングビデオシステムの実施例のダイヤグラムを示す。各種rtpデータを必要とする設備に対して受信したあらゆるrtpデータを同時に反射するリフレクタ31とビデオコーデック33がサーバ端3に設置され、ストリーミングサーバ35の前に位置する。
【0032】
被制御端1のデジタルビデオレコーダ11、及びビデオサーバ13から出力されるrtpリアルタイムプロトコルビデオはすべてrtp/rtcpトンネルを経由し、WANネットワークを通って各リフレクタ31に進入する。このとき、リフレクタは設定に基づき、リモートバックアップを提供するリフレクタ31、異なるコーデックを提供するビデオコーデック33必要な遅延時間が比較的短いリアルタイム監視設備55、ユーザ認証とウェブサーバをまとめて担うストリーミングサーバ35等に同一時間にrtpビデオを反射し、且つ、rtp ロウデータ(raw data)をリフレクタ内部のそれぞれのレジスタ313に保存し、設定の時間を待ってmp4ファイルに変換し、ビデオデータストレージ317エリアに保存する。これらファイル変換されたロウデータ(raw data)は削除される。
【0033】
リフレクタ31が相互に反射またはバックアップを行う最大の目的は、リアルタイムに各サーバ35端、各間の負荷を平衡し、あるストリーミングサーバ35が過負荷になり、別のストリーミングサーバ35の負荷が軽いという現象の発生を回避することにある。
【0034】
各コーデックのビデオコーデック33、必要な遅延時間が比較的短いリアルタイム監視設備55、ユーザ認証とウェブサーバをまとめて担当するストリーミングサーバ35等がリフレクタから受信するrtpビデオデータは、リフレクタが被制御端1からrtpビデオデータを受信するのとほとんど同じ時間であり、遅延時間(latency)を減少するだけでなく、リモートバックアップとストリーミングサーバ35負荷平衡の効果を確保することができ、且つ、ストリーミングサーバ35が保存処理を行なうための時間と負荷を排除し、ユーザ認証とウェブを専門で処理させることができる。
【実施例2】
【0035】
図2に本発明の別の実施例の構成図を示す。リフレクタ31とビデオコーデック33はそれぞれ異なる地区のサーバ端3に隷属するため、サーバ端3が災害や盗難に遭遇し、サーバ端が完全にダメージを受けたり、遺失したりした場合も、リモートバックアップリフレクタが保存したビデオデータは完全に保存される。この情報時代にこれは非常に重要なニーズである。ストリーミングサーバ35及びリフレクタ31は、単一のストリーミングサーバ35及びリフレクタを指しているのではなく、たくさんのストリーミングサーバ35及びたくさんのリフレクタを代表しており、ストリーミングサーバ35のうちいずれかのストリーミングサーバ35の負荷が増加しすぎる傾向があるとき、リフレクタが自動的にソフトウェアに基づき検知し、相互バックアップと反射の機能を利用してビデオデータを負荷が比較的小さいストリーミングサーバ35に渡す。同様の道理で、リモートバックアップの機能は災害のデータ逸失を防止する機能を備えているほか、各サーバ端の負荷を平衡することができ、これも本発明の非常に重要な貢献である。
【0036】
図3に本発明のリフレクタ反射のダイヤグラムを示す。リフレクタ31は、同時に複数のブロックに反射する機能を備えているほか、あらゆるビデオデータがストリーミングサーバ35処理を経由した後でなければデータを取得できない遅延時間(latency)を減少し、ストリーミングサーバ35の負荷を大幅に低くすることができる。
【0037】
各制御端5のDVR/Video Serverは、rtpリアルタイムビデオにリフレクタが制御するWANネットワーク層トンネルを通過させ、rtpをいずれかのリフレクタに伝送することができる。
【0038】
リフレクタ31の数は主に処理が必要なビデオデータフローによって決定する。通常、1つのストリーミングサーバ35は200のビデオストリーミング入力(video streaming input)のみ提供できる。1つのサーバ端が処理する必要のあるビデオソース(video source)が100万個であるとすると、先行技術では5000台のストリーミングサーバ35と5000台のネットワーク接続ストレージ317(NAS;Network Attached Storage)またはストレージ317エリアネットワークSAN(Storage Area Network)を配備し、通過するビデオストリーミングを処理した後ネットワークに保存するストレージ317とする必要がある。リフレクタはストリーミングサーバ35機能の一部を代替し、且つストレージ317機能を備えたデバイスである。リフレクタが出力するビデオはrtpプロトコルであり、rtp/rstpストリーミングサーバ35がrtp入力を処理する能力を10000個のrtpにさせることができる。このため、同じ100万個のビデオソースの状況下で、に直接入力する配置方式では5000台のストリーミングサーバ35と5000台のネットワーク接続ストレージ317(NAS)が必要であるのに対し、本発明の方法を使用すれば、100台のストリーミングサーバ35と5000個のストレージ317装置を装備したリフレクタのみ必要となり、各リフレクタの間で交互にバックアップを行い、各データ伝送を行なうリフレクタとストリーミングサーバ35間の組み合わせを調整し、各ストリーミングサーバ35の負荷が平衡になるようにする。このため、使用するインターネット4プロトコル(IP;Internet Protocol)も5000から100に減少し、これも本発明の最大の価値の1つである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】リアルタイムストリーミングビデオシステムにおける本発明の実施方式を示すダイヤグラムである。
【図2】本発明の別の実施方式を示す構成図である。
【図3】本発明のリフレクタの反射を示すダイヤグラムである。
【符号の説明】
【0040】
1 被制御端
11 デジタルビデオレコーダ(DVR)
13 ビデオサーバ(Video Server)
3 サーバ端
31 リフレクタ
33 ビデオコーデック
35 ストリーミングサーバ
313 レジスタ
315 トランスコードプログラム
317 ストレージ
4 インターネット
5 制御端
51 3G携帯電話
53 コンピュータ
54 コンピュータ
55 リアルタイム監視設備
57 PDA
59 ビデオキャリア
353 ウェブサーバ
355 ビデオサーバ
357 ユーザ認証サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リフレクタを使用したマルチポイント対マルチポイントの遠距離リアルタイムストリーミングビデオ伝送及びストレージのボトルネックを解決する方法であって、
リフレクタがデジタルビデオレコーダ(DVR)、ビデオサーバ(Video Server)を含む被制御端と少なくともストリーミングサーバ(Streaming Server)を含むサーバ端の間に設置され、
前記被制御端とサーバ端間のリアルタイムプロトコルビデオデータが、トンネルを構築する方式でワイドエリアネットワーク(WAN)に独立したトランスポート層とネットワーク層トンネル(tunnel)空間を形成して伝送を行ない、
前記リフレクタにストレージ装置が設けられ、隨時リフレクタに入力されるリアルタイムプロトコル(rtp)が前記ストレージ装置内のビデオロウデータ(raw data)キャッシュに保存され、一定の時間にmp4ファイルに変換されて保存された後削除され、
前記リフレクタが受信したリアルタイムプロトコル(rtp)リアルタイムビデオを同時に複数の受信ブロックに反射し、ストリーミングサーバ、ビデオコーデック、リモートバックアップリフレクタ、リアルタイム監視設備等を含み、
前記リフレクタの交互バックアップが各サーバ端、ストリーミングサーバ負荷を平衡にする機能を備えている、
ことを特徴とする、伝送及びストレージのボトルネックを解決する方法。
【請求項2】
前記リフレクタが、
リフレクタが使用するビデオストレージ装置を備え、
デジタルビデオレコーダ、ビデオサーバ及び別のリフレクタからのビデオデータがリアルタイムプロトコル(rtp)で入力され、
前記リフレクタの反射機能が入力されたリアルタイムプロトコル(rtp)ビデオデータをリアルタイムでストレージ装置のキャッシュに保存し、且つ、各設定時間にmp4ファイルに変換し、
前記リフレクタの反射機能がキャッシュに保存されたリアルタイムプロトコル(rtp)ビデオデータを隨時その他リフレクタ、ビデオコーデック、リアルタイムプレイヤー、ストリーミングサーバに反射する、
ことを特徴とする、請求項1に記載の伝送及びストレージのボトルネックを解決する方法。
【請求項3】
前記リフレクタのストレージ装置がハードディスクであることを特徴とする、請求項1に記載の伝送及びストレージのボトルネックを解決する方法。
【請求項4】
前記リフレクタのストレージ装置がネットワーク接続ストレージであることを特徴とする、請求項1に記載の伝送及びストレージのボトルネックを解決する方法。
【請求項5】
前記リフレクタのストレージ装置がストレージエリアネットワークであることを特徴とする、請求項1に記載の伝送及びストレージのボトルネックを解決する方法。
【請求項6】
前記リフレクタが隨時入力されたデータをリモート制御方式で別のリフレクタに出力し、リモートバックアップ(remote backup)とすることを特徴とする、請求項1に記載の伝送及びストレージのボトルネックを解決する方法。
【請求項7】
前記トランスポート層とネットワーク層トンネルがリアルタイムプロトコル(rtp)専用トンネルであることを特徴とする、請求項1に記載の伝送及びストレージのボトルネックを解決する方法。
【請求項8】
前記トランスポート層とネットワーク層トンネルがリアルタイム制御プロトコル(rtcp)専用トンネルであることを特徴とする、請求項1に記載の伝送及びストレージのボトルネックを解決する方法。
【請求項9】
前記トランスポート層とネットワーク層トンネルがリアルタイムストリーミングプロトコル(rtsp)専用トンネルであることを特徴とする、請求項1に記載の伝送及びストレージのボトルネックを解決する方法。
【請求項10】
前記ストリーミングサーバが衛星を代替することができることを特徴とする、請求項1に記載の伝送及びストレージのボトルネックを解決する方法。
【請求項11】
前記リフレクタがサーバ端内に設置され、グループ構造を成すことを特徴とする、請求項1に記載の伝送及びストレージのボトルネックを解決する方法。
【請求項12】
前記リフレクタが同一のサーバ端で交互にバックアップを行い、各ストリーミングサーバの負荷を平衡することを特徴とする、請求項1に記載の伝送及びストレージのボトルネックを解決する方法。
【請求項13】
前記リフレクタが異なるサーバ端の間で交互にバックアップを行い、負荷の平衡とリモートバックアップの用途に用いられることを特徴とする、請求項1に記載の伝送及びストレージのボトルネックを解決する方法。
【請求項14】
前記リフレクタグループとストリーミングサーバグループが隨時ストリーミングサーバの負荷の平衡の必要性により異なる伝送経路を形成することを特徴とする、請求項1に記載の伝送及びストレージのボトルネックを解決する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−105524(P2009−105524A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−273493(P2007−273493)
【出願日】平成19年10月22日(2007.10.22)
【出願人】(507349879)達通科技股▲ふん▼有限公司 (1)
【Fターム(参考)】