説明

リフロー半田付け装置

【課題】冷媒流路のシールを少なくできるフラックスガス除去装置を備えたリフロー半田付け装置を提供する。また、清掃を容易に行えるフラックスガス除去装置を備えたリフロー半田付け装置を提供する。
【解決手段】フラックスガス除去装置13は筐体14と、筐体のカバー体15と、筐体内に着脱自在な外気流路形成部材16を有する。筐体14は筐体外に連通する複数の内パイプ17を内部に有し、外気流路形成部材16は筐体内をフラックスガス除去室23と外気排出室24とに仕切る仕切板19と、仕切板に立設した先端閉塞の複数の外パイプ20を有し、外気排出室24は吸引ファン28に接続して筐体外に連通する。外気流路形成部材16を筐体内に挿入した際、外パイプ20は内パイプ17の外側に被せられて配置し、内パイプ17の外気流入路18が内パイプと外パイプの間の外気流出路26と連通し、外気流出路26が外気排出室24に連通する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炉内の雰囲気ガスに含まれているフラックスガスを除去するフラックスガス除去装置を備えたリフロー半田付け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
リフロー半田付け装置は、一般に、炉内に予熱室、リフロー室、及び冷却室をコンベヤの搬送ラインに沿って順に有しており、各室内には半田付け部の酸化を防ぐために窒素ガス等の不活性ガスが充満されている。電子部品を搭載した基板は、半田付け箇所にペースト状のクリーム半田が塗られており、コンベヤで炉内を搬送されながら、予熱室で所定の高温度に加熱され、リフロー室で高温の半田付け温度まで加熱されて、基板上のクリーム半田が溶融される。そして、リフロー室に続く冷却室を通る間に溶融半田が冷却固化され、半田付けが完了する。
【0003】
上記リフロー半田付け処理において、基板に塗布されたクリーム半田が加熱されると、クリーム半田に含まれているフラックスやアルコール等がガス(以下、フラックスガスという。)となって蒸発する。このフラックスガスは、炉内の温度の低い壁面等に接触して冷却されると液化や固化(以下、単に液化という。)し、炉内の壁面等に付着する問題があった。また、壁面に付着したフラックスが垂れて基板に付着する等の問題があった。
【0004】
上記の問題を解決するために、炉内の雰囲気ガスを冷却装置に取り込み、冷却装置の冷却部の表面に接触させて冷却し、雰囲気ガス中に含まれているフラックスガスを液化して回収するフラックス回収装置を備えたリフロー半田付け装置が提案されている(特許文献1参照)。また、冷却室を貫通する複数のパイプと、パイプに外気を流通させて冷却室内の雰囲気ガスを冷却するリフロー半田付け装置が提案されている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平5−50218号公報
【特許文献2】特開2003−170291号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のフラックス回収装置にあってはフラックスが付着した冷却部の清掃作業が大変であり、清掃に多くの工数を必要としている。また、パイプが冷却室を貫通し、冷媒が冷媒流路を一方向に流れる装置にあっては、冷媒流路と冷却室とのシール箇所が多くなる問題がある。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、冷媒流路のシールを少なくできるフラックスガス除去装置を備えたリフロー半田付け装置を提供することである。また、清掃を容易に行えるフラックスガス除去装置を備えたリフロー半田付け装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明は次の解決手段を採る。すなわち、
本発明は、炉内の雰囲気ガスに含まれているフラックスガスを、冷媒流路を流通する冷媒で冷却して除去するように構成されたフラックスガス除去装置を備えるリフロー半田付け装置において、
前記フラックスガス除去装置がフラックスガス除去室と冷媒排出室とを有し、
前記フラックスガス除去室には冷媒源に連通している複数の内パイプと、先端が閉塞し前記内パイプの外側に被せられた複数の外パイプとが配置され、
前記内パイプ内の冷媒流入路が内パイプと外パイプとの間の隙間により形成される冷媒流出路と連通し、かつ、冷媒流出路が前記冷媒排出室に連通するように構成され、
冷媒が冷媒源から前記冷媒流入路及び冷媒流出路を通って冷媒排出室に流出し、冷媒源に戻るように構成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明は、次の構成を採用してもよい。すなわち、
炉内の雰囲気ガスに含まれているフラックスガスを、冷媒流路を流通する冷媒で冷却して除去するように構成されたフラックスガス除去装置を備えるリフロー半田付け装置において、
前記フラックスガス除去装置は、筐体と、前記筐体の開放部を開閉可能なカバー体と、前記筐体内に着脱自在に配置される冷媒流路形成部材とを有し、
前記筐体は冷媒源に連通する複数の内パイプを内部に有し、
前記冷媒流路形成部材は、筐体内で支持されて筐体内をフラックスガス除去室と冷媒排出室とに仕切る仕切壁部材と、前記仕切壁部材に立設されて先端が閉塞している複数の外パイプとを有し、
前記冷媒流路形成部材が筐体内に挿入されて仕切壁部材が筐体内で支持された際、前記外パイプは内パイプの外側に被せられて配置され、前記内パイプ内の冷媒流入路が内パイプと外パイプとの間の隙間により形成される冷媒流出路と連通し、冷媒流出路が前記冷媒排出室に連通するように構成され、
冷媒が冷媒源から前記冷媒流入路及び冷媒流出路を通って冷媒排出室に流出し、冷媒源に戻るように構成されていることを特徴とする。
【0009】
冷媒は、外気あるいは冷却水などが使用される。冷媒を外気とした場合の上記構成の一例を以下に示す。すなわち、
炉内の雰囲気ガスに含まれているフラックスガスを、外気流路を流通する外気で冷却して除去するように構成されたフラックスガス除去装置を備えるリフロー半田付け装置において、
前記フラックスガス除去装置は、筐体と、前記筐体の開放部を開閉可能なカバー体と、前記筐体内に着脱自在に配置される外気流路形成部材とを有し、
前記筐体は筐体外に連通する複数の内パイプを内部に有し、
前記外気流路形成部材は、筐体内で支持されて筐体内をフラックスガス除去室と外気排出室とに仕切る仕切壁部材と、前記仕切壁部材に立設されて先端が閉塞している複数の外パイプとを有し、
前記外気排出室は吸引ファンに接続されて筐体外に連通し、
前記外気流路形成部材が筐体内に挿入されて仕切壁部材が筐体内で支持された際、前記外パイプは内パイプの外側に被せられて配置され、前記内パイプ内の外気流入路が内パイプと外パイプとの間の隙間により形成される外気流出路と連通し、外気流出路が前記外気排出室に連通するように構成されていることを特徴とする。
【0010】
前記カバー体と冷媒流路形成部材は、別体あるいは一体に構成すればよい。
【0011】
前記フラックスガス除去装置は炉と別体に構成され、前記筐体のフラックスガス除去室に設けられた炉内雰囲気ガスの入口と出口が炉と接続されるように構成されるか、あるいは前記フラックスガス除去装置は炉と一体に構成される。上記のように炉と別体に構成する場合、フラックスガス除去装置の雰囲気ガス入口と出口は、炉の入口や出口に設けられるバッファゾーン室や、予熱室、リフロー室、あるいは冷却室のいずれかに接続され、その部位は特に限定されない。また、炉と一体に構成する場合は、例えば炉の入口や出口に設けられるバッファゾーン室や冷却室を構成するように設けられる。
【発明の効果】
【0012】
請求項1によれば、内パイプ内の冷媒流入路を流れた冷媒が、内パイプの外側の冷媒流出路を通って折り返すので、冷媒流路がフラックスガス除去室を貫通する構成を採ることがなくなる。その結果、冷媒流路とフラックスガス除去室との間のシールを少なくすることができる。
【0013】
請求項2によれば、フラックスガス除去装置を清掃する場合は次のように行えばよい。すなわち、カバー体と冷媒流路形成部材が別体の場合は、カバー体を筐体から開放させ、冷媒流路形成部材を筐体から取り出せば、冷媒流路形成部材の外パイプ表面(外パイプにフィンが取付けてある場合はフィン表面も含む)を簡単に清掃でき、清浄にできる。カバー体と冷媒流路形成部材が一体の場合は、カバー体と冷媒流路形成部材を一緒に筐体から取り出し、上記同様、簡単に清掃して清浄にできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照しながら説明する。本実施形態は、冷媒として外気を使用し、冷媒源が外気雰囲気である。
【0015】
リフロー半田付け装置は、図1に示されているように、炉1内に、3個の予熱室2と、1個のリフロー室3と、1個の冷却室4とをコンベヤ5の搬送ラインに沿って順に有している。各室2,3,4内には、半田の酸化を防止するために不活性ガス、本実施形態では窒素ガスが供給されており、電子部品を搭載したプリント基板6がコンベヤ5によって炉1内を搬送される。電子部品を搭載したプリント基板6は、半田付け箇所にペースト状のクリーム半田が塗られている。
【0016】
7は送風機、8は送風機7を駆動するモータ、9はヒータ、10は導風装置である。これらで熱風循環装置11が構成され、予熱室2とリフロー室3には熱風循環装置11がコンベヤ5を挟んで上下に設けられている。冷却室4には、コンベヤ5を挟んで上下に冷却風循環装置12が設けられている。冷却風循環装置12は、上記熱風循環装置11とはヒータを備えていない点でのみ相違し、他の構成は同じである。
【0017】
したがって、予熱室2とリフロー室3では、ヒータ9によって加熱された炉1内の雰囲気ガスは、送風機7の回転軸方向に臨む吸入口から送風機7内に吸入され、送風機7の半径方向に設けられている吐出口から導風装置10に吐出され、導風装置10に案内されて複数のガス噴出口からコンベヤ5上のプリント基板6に吹き付けられる。その後、上記のように、雰囲気ガスは送風機7の吸入口から吸入されて、吐出口から吐出される。このようにして、雰囲気ガスが熱風循環装置11によって各室2,3内を循環し、プリント基板6が加熱される。また、冷却室4では、冷却風としての雰囲気ガスが冷却室4内を循環し、コンベヤ上のプリント基板6を冷却する。
【0018】
したがって、電子部品を搭載したプリント基板6はコンベヤ5で搬送されながら、予熱室2で所定の高温度に加熱された後、リフロー室3で高温の半田付け温度まで加熱されてクリーム半田が加熱溶融され、冷却室4で溶融半田が冷却固化されて、電子部品が基板上に半田付けされる。
【0019】
上記のリフロー半田付け処理において、基板に塗布されたクリーム半田が加熱されると、クリーム半田に含まれているフラックスやアルコール等がガスとなって蒸発する。このフラックスガスを含んだ雰囲気ガスが冷却室4等で冷却されると、フラックスガスが液化して、冷却室4等の壁面や搬送されるプリント基板6等に付着する。そのため、リフロー半田付け装置は、雰囲気ガスに含まれているフラックスガスを除去するためのフラックスガス除去装置13を炉1の外部に備えている。
【0020】
フラックスガス除去装置13を図2〜図6により説明する。
【0021】
フラックスガス除去装置13は、図3〜図5に示されているように、一面が開放された矩形の筐体14と、筐体14の開放部を開閉可能なカバー体15と、筐体14内に着脱自在に配置される外気流路形成部材16とを有している。
【0022】
筐体14は筐体14外に連通する複数の内パイプ17を内部に有している。内パイプ17は両端開放の円形パイプで、一端部が筐体14の一面に形成されている開口部に配置固定され、先端部が筐体14内を真っ直ぐに延びている。内パイプ17は筐体14の長手方向に間隔をおいて千鳥状に配列されて複数設けられている。これらの内パイプ17が外気流入路18を形成している。
【0023】
外気流路形成部材16は、筐体14内に着脱自在な仕切板19と、仕切板19に立設されて先端が閉塞している複数の外パイプ20とを有している。仕切板19は細長い矩形板で、筐体14の内側面から突出している矩形枠状の支持板21上にパッキン22を介して支持されることができ、筐体14内をフラックスガス除去室23と外気排出室24とに仕切る。仕切板19には、筐体14内の内パイプ17が挿通するための貫通孔25が複数形成されている。
【0024】
外パイプ20は先端が閉塞された円形パイプで、内パイプ17の外径よりも大きい内径寸法を有している。外パイプ20は一端部が仕切板19の貫通孔25部に配置固定され、先端部が真っ直ぐに延び、外周面に板状の冷却フィン20aが複数固定されている。外パイプ20は仕切板19の長手方向に間隔をおいて千鳥状に配列されて複数設けられている。外パイプ20は、仕切板19が筐体14内の支持板21に支持された状態で、内パイプ17の外側に同心状に被せられて配置するように構成されている。なお、外パイプ20の内周は熱伝達面積を大きくするために、図6に示されているように凹凸形状に形成するのがより望ましい。
【0025】
外気流路形成部材16が筐体14内に挿入され、仕切板19が筐体14内の支持板21に支持されると、内パイプ17に被せられた外パイプ20の内周面と内パイプ17の外周面との隙間が外気流出路26を形成する。この外気流出路26と内パイプ17の外気流入路18は、内パイプ17の先端と外パイプ20の閉塞先端との間の連通空間27を通じて連通される。また、外気流出路26はその下端開口部を外気排出室24に臨ませて外気排出室24に連通するように構成されている。
【0026】
外気排出室24は筐体14の外部に設けられている吸引ファン28に接続されており、吸引ファン28はモータ(図示せず)によって駆動されるように構成されている。
【0027】
したがって、吸引ファン28が作動すると、筐体14外の外部雰囲気の外気が外気流入路18に流入し、外気流出路26から外気排出室24に入り、吸引ファン28に吸引されて外部雰囲気に排出される。
【0028】
筐体14のフラックスガス除去室23の一側面には炉1内の雰囲気ガスが流入する入口29が設けられ、反対側の側面には出口30が設けられている。入口29と出口30は、図2に示されているように、それぞれ管路31,32を介して例えば予熱室2に接続されている。出口30側の管路32には循環ファン33が設けられ、循環ファン33はモータ(図示せず)によって駆動されるように構成されている。したがって、循環ファン33が作動すると、予熱室2内の雰囲気ガスがフラックスガス除去装置13のフラックスガス除去室23に取り込まれ、フラックスガス除去装置13でフラックスガスを除去された雰囲気ガスが予熱室2内に戻されるように構成されている。
【0029】
カバー体15は筐体14の上面にパッキン34を介して載置され、筐体14の両側面にそれぞれ取り付けられたロック部材35によって固定できるように構成されている。
【0030】
36は、ガラス窓で、筐体14の側面に形成されており、内部を透視できるようになっている。37は、多数の孔を有する整流用薄板で、フラックスガス除去室23の入口29側に配置されている。
【0031】
以下、上記リフロー半田付け装置の動作を説明する。
【0032】
電子部品を搭載したプリント基板6は、コンベヤ5によって炉1内を搬送されながら、プリント基板6上のクリーム半田が、予熱室2内を循環する加熱された雰囲気ガス(熱風)によって所定の高温度に加熱され、更に、リフロー室3内を循環する加熱された雰囲気ガス(熱風)によって加熱溶融され、冷却室4で冷却室4内を循環する雰囲気ガス(冷却風)によって溶融半田が冷却固化され、電子部品が基板上に半田付けされる。
【0033】
プリント基板6に塗布されたクリーム半田が予熱室2とリフロー室3で加熱されると、クリーム半田に含まれているフラックスやアルコール等がガスとなって蒸発し、フラックスガスが雰囲気ガス中に混入される。
【0034】
予熱室2内の雰囲気ガスの一部は、循環ファン33の作動によって、フラックスガス除去装置13のフラックスガス除去室23に流入される。一方、フラックスガス除去装置13内では、吸引ファン28の作動によって、外部雰囲気の外気が外気流入路18から外気流出路26を通って外気排出室24に入り、外部雰囲気に排出される。したがって、予熱室2内の雰囲気ガスがフラックスガス除去室23を通過していく間に、外気流出路26を流れる外気と熱交換を行い、雰囲気ガスは冷却されるため、雰囲気ガス中に含まれているフラックスガスが液化して外パイプ20及び冷却フィン20aの表面に付着する。フラックスガスを除去された雰囲気ガスは、フラックスガス除去室23から流出し、予熱室2に戻される。
【0035】
上記フラックスガスの除去時、炉1内の雰囲気ガスが流入するフラックスガス除去室23は外気排出室24に隣接し、外気排出室24の外気が吸引ファン28に吸引されて筐体14外へ排出されるため、外気が外気排出室24を通じてフラックスガス除去室23に流入するのが防止される。その結果、雰囲気ガス中に外気が混入するのを防ぐことができ、炉1内の雰囲気ガスの酸素濃度が外気によって変動するのを防止できる。
【0036】
フラックスガス除去装置13は定期的に清掃される。フラックスガス除去装置13を清掃する場合は、ロック部材35を解放してカバー体15を筐体14から取り外せば、外気流路形成部材16を筐体14から簡単に取り出すことができる。取り出した外気流路形成部材16は、外パイプ20や冷却フィン20aの表面を簡単に清掃できる。清掃後、外気流路形成部材16を筐体14内に挿入し、仕切板19を筐体14内の支持板21に載置すれば、外気流路形成部材16は筐体14内に簡単に装着でき、その後、カバー体15を筐体14上面に被せ、ロック部材35でロックすることによって簡単にセットできる。
【0037】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、フラックスガス除去装置を炉1の外部に設けた構成を示したが、フラックスガス除去装置を炉と一体に構成するようにしてもよい。この場合、例えば炉の入口や出口に設けられるバッファゾーン室(上記実施形態では設けられていないが、設ける場合もある。)や冷却室を構成するように設けられる。
【0038】
また、上記実施形態では、内パイプ17の先端を開口させたが、内パイプ17の先端を閉塞し、先端面や外周面に連通孔を形成してもよい。また、内パイプ17の先端と外パイプ20の先端との間に連通空間27を設けたが、連通空間27は設けず、内パイプ17の外周面に連通孔を設けるように構成することもできる。
【0039】
また、外気流出路26はその下端開口部を外気排出室24に臨ませて外気排出室24に連通するように構成したが、貫通孔25の大きさは内パイプ17の外径と略同一とし、仕切板19に連通孔を形成して外気流出路26と外気排出室24とを連通させるように構成してもよい。
【0040】
また、フラックスガス除去装置13におけるフラックスガス除去室23の入口29と出口30は予熱室2に接続したが、炉の入口や出口に設けられるバッファゾーン室(上記実施形態では設けられていないが、設ける場合もある。)、リフロー室3あるいは冷却室4に接続する場合もある。また、フラックスガス除去室23の入口29と出口30は炉の同じ室に接続したが、異なる室に接続する場合もある。
【0041】
また、上記実施形態では冷媒として外気を使用した空冷の場合を説明したが、これに限定されることはない。例えば、冷媒として冷却水を使用し、水冷の構成を採用することも可能である。
【0042】
また、炉1内の雰囲気ガスとして窒素ガスを使用したものを示したが、雰囲気ガスは窒素ガスに限らない。例えば、空気を使用する場合もある。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】リフロー半田付け装置の炉を示す正面図である。
【図2】炉とフラックスガス除去装置の接続構成を示す説明図である。
【図3】フラックスガス除去装置を示す正面断面図である。
【図4】カバー体を取り外したフラックスガス除去装置を示す平面図である。
【図5】フラックスガス除去装置を示す側面断面図である。
【図6】冷却フィン付き外パイプの別の例を示す横断面図である。
【符号の説明】
【0044】
1・・炉、2・・予熱室、3・・リフロー室、4・・冷却室、5・・コンベヤ、6・・電子部品を搭載したプリント基板、7・・送風機、8・・モータ、9・・ヒータ、10・・導風装置、11・・熱風循環装置、12・・冷却風循環装置、13・・フラックスガス除去装置、14・・筐体、15・・カバー体、16・・外気流路形成部材、17・・内パイプ、18・・外気流入路、19・・仕切板、20・・外パイプ、20a・・冷却フィン、21・・支持板、22・・パッキン、23・・フラックスガス除去室、24・・外気排出室、25・・貫通孔、26・・外気流出路、27・・連通空間、28・・吸引ファン、29・・入口、30・・出口、31,32・・管路、33・・循環ファン、34・・パッキン、35・・ロック部材、36・・ガラス窓、37・・整流用薄板。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炉内の雰囲気ガスに含まれているフラックスガスを、冷媒流路を流通する冷媒で冷却して除去するように構成されたフラックスガス除去装置を備えるリフロー半田付け装置において、
前記フラックスガス除去装置がフラックスガス除去室と冷媒排出室とを有し、
前記フラックスガス除去室には冷媒源に連通している複数の内パイプと、先端が閉塞し前記内パイプの外側に被せられた複数の外パイプとが配置され、
前記内パイプ内の冷媒流入路が内パイプと外パイプとの間の隙間により形成される冷媒流出路と連通し、かつ、冷媒流出路が前記冷媒排出室に連通するように構成され、
冷媒が冷媒源から前記冷媒流入路及び冷媒流出路を通って冷媒排出室に流出し、冷媒源に戻るように構成されていることを特徴とするリフロー半田付け装置。
【請求項2】
炉内の雰囲気ガスに含まれているフラックスガスを、冷媒流路を流通する冷媒で冷却して除去するように構成されたフラックスガス除去装置を備えるリフロー半田付け装置において、
前記フラックスガス除去装置は、筐体と、前記筐体の開放部を開閉可能なカバー体と、前記筐体内に着脱自在に配置される冷媒流路形成部材とを有し、
前記筐体は冷媒源に連通する複数の内パイプを内部に有し、
前記冷媒流路形成部材は、筐体内で支持されて筐体内をフラックスガス除去室と冷媒排出室とに仕切る仕切壁部材と、前記仕切壁部材に立設されて先端が閉塞している複数の外パイプとを有し、
前記冷媒流路形成部材が筐体内に挿入されて仕切壁部材が筐体内で支持された際、前記外パイプは内パイプの外側に被せられて配置され、前記内パイプ内の冷媒流入路が内パイプと外パイプとの間の隙間により形成される冷媒流出路と連通し、冷媒流出路が前記冷媒排出室に連通するように構成され、
冷媒が冷媒源から前記冷媒流入路及び冷媒流出路を通って冷媒排出室に流出し、冷媒源に戻るように構成されていることを特徴とするリフロー半田付け装置。
【請求項3】
前記カバー体と冷媒流路形成部材が別体に構成されていることを特徴とする請求項2記載のリフロー半田付け装置。
【請求項4】
前記カバー体と冷媒流路形成部材が一体に構成されていることを特徴とする請求項2記載のリフロー半田付け装置。
【請求項5】
前記フラックスガス除去装置が炉と別体に構成されており、前記筐体のフラックスガス除去室に設けられた炉内雰囲気ガスの入口と出口が炉と接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のリフロー半田付け装置。
【請求項6】
前記フラックスガス除去装置が炉と一体に構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のリフロー半田付け装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−294332(P2008−294332A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−140157(P2007−140157)
【出願日】平成19年5月28日(2007.5.28)
【出願人】(500379509)有限会社ヨコタテクニカ (31)
【Fターム(参考)】