説明

リレーベースのヘッダ圧縮

【課題】リレーを使用して、基地局からモバイルデバイスになどのパケットの通信を容易にすることができる方法を提供する。
【解決手段】パケットは、パケットのための意図された宛先204を指定するヘッダを含むことができる。ヘッダは、意図された宛先指定がリレーにおいて復元されて、または復元されることなしに送信できるように、転送することができる。通信に関与する2つ以上のリレーがある場合、ヘッダは、復元を実行することなしにヘッダにアクセス可能であるように構成できる。ただし、1つのリレーストップがある場合、ヘッダは、復元が行われるような方法で指示子を圧縮することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2008年1月30日に出願された「Compression Protocol for a Mesh Network」と題する米国特許出願第61/024,741号の優先権を主張する。その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
以下の説明は、一般にワイヤレス通信に関し、より詳細には、リレー移動に基づくパケットヘッダのための圧縮様式を判断することに関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、たとえばボイス、データなど、様々なタイプの通信コンテンツを提供するために広く展開されている。典型的なワイヤレス通信システムは、使用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅、送信電力、...)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続システムとすることができる。そのような多元接続システムの例には、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムなどがある。
【0004】
一般に、ワイヤレス多元接続通信システムは、複数のモバイルデバイスのための通信を同時にサポートすることができる。各モバイルデバイスは、順方向リンクおよび逆方向リンク上での送信を介して1つまたは複数の基地局と通信することができる。順方向リンク(またはダウンリンク)は基地局からモバイルデバイスへの通信リンクを指し、逆方向リンク(またはアップリンク)はモバイルデバイスから基地局への通信リンクを指す。さらに、モバイルデバイスと基地局の間の通信は、単入力単出力(SISO)システム、多入力単出力(MISO)システム、多入力多出力(MIMO)システムなどを介して確立できる。
【0005】
基地局とモバイルデバイスの間の情報の送信では、リレーを使用することができる。基地局は、情報送信を支援するように機能するいくつかの異なるリレーを有することがある。たとえば、基地局がモバイルデバイスに情報を送信するとき、比較的長い距離にわたる移動による情報損失が発生しないように、リレーを採用して情報の完全性を保つことができる。
【0006】
いくつかの構成では、情報送信を支援するために2つ以上のリレーを採用することがある。転送のための情報のパケットは、宛先情報を含むヘッダを組み込むことができる。スペースを節約するために、そのパケットヘッダに対して圧縮技法を使用することができ、それによって宛先情報を圧縮し、また、宛先情報を評価するために、ヘッダを復元する。したがって、各リレーストップにおいて、ヘッダを復元し、評価し、再圧縮し、次いで、別のリレーまたは宛先に転送することがある。これは、各リレーストップにおいて復元が行われるのでリソース集約的プロセスになり、比較的時間がかかることがある。
【発明の概要】
【0007】
以下で、1つまたは複数の態様の基本的な理解を与えるために、そのような態様の簡略化した概要を提示する。この概要は、すべての企図される態様の包括的な概観ではなく、すべての態様の主要または重要な要素を識別するものでも、いずれかまたはすべての態様の範囲を定めるものでもない。その唯一の目的は、後で提示するより詳細な説明の導入として、1つまたは複数の態様のいくつかの概念を簡略化した形で提示することである。
【0008】
一態様では、ワイヤレス通信デバイス上で実行可能な、パケットのヘッダの圧縮を管理するための方法が可能である。本方法は、パケットのためにヘッダ圧縮を行うべきであることを識別することと、ならびに、パケットのための圧縮の様式を判断することであって、その様式は、パケットが意図された宛先に到達するためのリレー転送の数に基づく、判断することとを含むことができる。
【0009】
さらなる態様では、パケットのためにヘッダ圧縮を行うべきであることを識別する評価モジュールと、ならびに、パケットのための圧縮の様式を判断する選択モジュールであって、その様式は、パケットが意図された宛先に到達するためのリレー転送の数に基づく、選択モジュールとをもつ装置が可能である。
【0010】
別の態様は、パケットのヘッダの圧縮を管理するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含むことができる。本プロセッサは、パケットのためにヘッダ圧縮を行うべきであることを識別するための第1のモジュールを組み込むことができる。本プロセッサには、パケットのための圧縮の様式を判断するための第2のモジュールであって、その様式は、パケットが意図された宛先に到達するためのリレー転送の数に基づく、第2のモジュールをも組み込むことができる。
【0011】
さらに別の態様では、コンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品が可能である。その媒体は、パケットのためにヘッダ圧縮を行うべきであることを識別することをコンピュータに行わせるためのコードの第1のセットを組み込むことができる。パケットのための圧縮の様式を判断することをコンピュータに行わせるためのコードの第2のセットであって、その様式は、パケットが意図された宛先に到達するためのリレー転送の数に基づく、コードの第2のセットを組み込むことができる。
【0012】
さらにもう1つの態様では、パケットのためにヘッダ圧縮を行うべきであることを識別するための手段をもつ装置が可能である。本装置はまた、パケットのための圧縮の様式を判断するための手段であって、その様式は、パケットが意図された宛先に到達するためのリレー転送の数に基づく、判断するための手段をもつことができる。
【0013】
一態様では、ワイヤレス通信デバイス上で実行可能な、パケットを処理するための方法が可能である。本方法は、宛先識別子を含むパケットヘッダ部分を評価することと、ならびに、宛先識別子の少なくとも一部分に基づいてパケットのための意図されたリレーまたは意図された宛先を判断することとを含むことができる。
【0014】
さらなる態様では、宛先識別子を備えるパケットヘッダ部分を評価する分析モジュールを使用する装置が可能である。本装置はまた、宛先識別子の少なくとも一部分に基づいてパケットのための意図されたリレーまたは意図された宛先を判断するロケーションモジュールを使用することができる。
【0015】
別の態様は、宛先識別子を含むパケットヘッダ部分を評価するための第1のモジュールを用いてパケットを処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含むことができる。本プロセッサはまた、宛先識別子の少なくとも一部分に基づいてパケットのための意図されたリレーまたは意図された宛先を判断するための第2のモジュールを用いてパケットを処理することができる。
【0016】
さらに別の態様では、コンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラム製品が可能である。その媒体は、宛先識別子を含むパケットヘッダ部分を評価することをコンピュータに行わせるためのコードの第1のセットを含むことができる。また、その媒体は、宛先識別子の少なくとも一部分に基づいてパケットのための意図されたリレーまたは意図された宛先を判断することをコンピュータに行わせるためのコードの第2のセットを含むことができる。
【0017】
さらにもう1つの態様では、宛先識別子を含むパケットヘッダ部分を評価するための手段と、ならびに、宛先識別子の少なくとも一部分に基づいてパケットのための意図されたリレーまたは意図された宛先を判断するための手段とをもつ装置が可能である。
【0018】
上記および関連する目的を達成するために、1つまたは複数の態様は、以下で十分に説明し、特に特許請求の範囲で指摘する特徴を備える。以下の説明および添付の図面に、1つまたは複数の態様のいくつかの例示的な特徴を詳細に記載する。ただし、これらの特徴は、様々な態様の原理を採用することができる様々な方法のほんのいくつかを示すものであり、この説明は、すべてのそのような態様およびそれらの均等物を含むものとする。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本明細書に記載の様々な態様によるワイヤレス通信システムの図。
【図2】本明細書で開示する少なくとも1つの態様による、リレークラスタを用いた代表的なシステムの図。
【図3】本明細書で開示する少なくとも1つの態様による、代表的なユーザデータグラムプロトコル/インターネットプロトコル圧縮方式の図。
【図4】本明細書で開示する少なくとも1つの態様による、代表的なレイヤ2トンネリングプロトコルバージョン3/インターネットプロトコル圧縮方式の図。
【図5】本明細書で開示する少なくとも1つの態様による、代表的なユーザデータグラムプロトコル/インターネットプロトコル圧縮方式の図。
【図6】本明細書で開示する少なくとも1つの態様による、代表的なレイヤ2トンネリングプロトコルバージョン3/インターネットプロトコル圧縮方式の図。
【図7】本明細書で開示する少なくとも1つの態様による代表的なデータヘッダフォーマットの図。
【図8】本明細書で開示する少なくとも1つの態様による代表的な通信構成の図。
【図9】本明細書で開示する少なくとも1つの態様による、リレーに関するパケットを処理するための代表的なシステムの図。
【図10】本明細書で開示する少なくとも1つの態様による、詳細な準備モジュールをもつ、リレーに関するパケットを処理するための代表的なシステムの図。
【図11】本明細書で開示する少なくとも1つの態様による、詳細な処理モジュールをもつ、リレーに関するパケットを処理するための代表的なシステムの図。
【図12】本明細書で開示する少なくとも1つの態様による、圧縮を実行するための代表的な方法の図。
【図13】本明細書で開示する少なくとも1つの態様による、パケットをリレーに転送するための代表的な方法の図。
【図14】本明細書で開示する少なくとも1つの態様による、パケットをリレーにおいて処理するための代表的な方法の図。
【図15】本明細書で開示する少なくとも1つの態様による、リレーに関するパケットの処理を可能にする例示的なモバイルデバイスの図。
【図16】本明細書で開示する少なくとも1つの態様による、転送のためのパケットの準備を可能にする例示的なシステムの図。
【図17】本明細書で説明する様々なシステムおよび方法とともに採用できる例示的なワイヤレスネットワーク環境の図。
【図18】本明細書で開示する少なくとも1つの態様による、送信のためのパケットを準備する例示的なシステムの図。
【図19】本明細書で開示する少なくとも1つの態様による、転送された情報を処理する例示的なシステムの図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、図面を参照しながら様々な態様について説明する。図面では、全体にわたって同様の要素を指すのに同様の参照符号を使用する。以下の記述では、説明の目的で、1つまたは複数の態様の完全な理解を与えるために多数の具体的な詳細を記載する。ただし、そのような(1つまたは複数の)態様は、これらの具体的な詳細なしに実施できることは明らかであろう。他の例では、1つまたは複数の実施形態の説明を円滑にするために、よく知られている構造およびデバイスをブロック図の形態で示す。
【0021】
本出願で使用する「構成要素」、「モジュール」、「システム」などの用語は、限定はしないが、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアの組合せ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアなど、コンピュータ関連のエンティティを含むものとする。たとえば、構成要素は、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータとすることができるが、これらに限定されない。例として、コンピューティングデバイス上で実行されるアプリケーションと、そのコンピューティングデバイスの両方を構成要素とすることができる。1つまたは複数の構成要素がプロセスおよび/または実行スレッド内に常駐することができ、1つの構成要素を1つのコンピュータ上に配置し、および/または2つ以上のコンピュータ間に分散することができる。さらに、これらの構成要素は、様々なデータ構造を記憶している様々なコンピュータ可読媒体から実行することができる。これらの構成要素は、ローカルシステム中の、分散システム中の、および/または他のシステムを用いたインターネットなどのネットワーク全体の中の別の構成要素と信号を介して相互作用する1つの構成要素からのデータなど、1つまたは複数のデータパケットを有する信号によるなど、ローカルおよび/またはリモートプロセスを介して通信することができる。
【0022】
さらに、本明細書では、有線端末またはワイヤレス端末とすることができる端末に関する様々な態様について説明する。端末は、システム、デバイス、加入者ユニット、加入者局、移動局、モバイル、モバイルデバイス、リモート局、リモート端末、アクセス端末、ユーザ端末、端末、通信デバイス、ユーザエージェント、ユーザデバイス、またはユーザ機器(UE)と呼ばれることもある。ワイヤレス端末は、セルラー電話、衛星電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス接続能力を有するハンドヘルドデバイス、コンピューティングデバイス、またはワイヤレスモデムに接続された他の処理デバイスとすることができる。さらに、本明細書では基地局に関する様々な態様について説明する。基地局は、(1つまたは複数の)ワイヤレス端末と通信するために利用でき、アクセスポイント、ノードB、または何らかの他の用語で呼ばれることもある。
【0023】
さらに、「または」という用語は、排他的な「または」ではなく、包括的な「または」を意味するものとする。すなわち、別段の規定がない限り、または文脈から明白でない限り、「XはAまたはBを使用する」という句は、自然な包括的置換のいずれかを意味するものとする。すなわち、「XはAまたはBを使用する」という句は、XがAを使用する場合、XがBを使用する場合、またはXがAとBの両方を使用する場合のいずれによっても満たされる。さらに、本出願および添付の特許請求の範囲で使用する冠詞「a」および「an」は、別段の規定がない限り、または単数形を示すことが文脈から明白でない限り、概して「1つまたは複数」を意味するものと解釈すべきである。
【0024】
さらに、本明細書で説明する様々な態様または特徴は、標準のプログラミングおよび/またはエンジニアリング技法を使用した方法、装置、または製造品として実装できる。本明細書で使用する「製造品」という用語は、任意のコンピュータ可読デバイス、キャリア、または媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含するものとする。たとえば、コンピュータ可読媒体は、磁気記憶デバイス(たとえば、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなど)、光ディスク(たとえば、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)など)、スマートカード、およびフラッシュメモリデバイス(たとえば、EPROM、カード、スティック、キードライブなど)を含むことができるが、これらに限定されない。さらに、本明細書で説明する様々な記憶媒体は、情報を記憶するための1つまたは複数のデバイスおよび/または他の機械可読媒体を表すことができる。「機械可読媒体」という用語は、ワイヤレスチャネル、ならびに(1つまたは複数の)命令および/またはデータを記憶、含有、および/または搬送することが可能な様々な他の媒体を含むことができるが、これらに限定されない。
【0025】
本明細書で説明する技法は、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMAおよび他のシステムなど、様々なワイヤレス通信システムに使用できる。「システム」および「ネットワーク」という用語は、しばしば互換的に使用される。CDMAシステムは、Universal Terrestrial Radio Access(UTRA)、cdma2000などの無線技術を実装することができる。UTRAはWideband−CDMA(W−CDMA)およびCDMAの他の変形態を含む。さらに、cdma2000は、IS−2000、IS−95およびIS−856規格をカバーする。TDMAシステムはGlobal System for Mobile Communications(GSM(登録商標))などの無線技術を実装することができる。OFDMAシステムは、Evolved UTRA(E−UTRA)、Ultra Mobile Broadband(UMB)、IEEE802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、Flash−OFDMなどの無線技術を実装することができる。UTRAおよびE−UTRAはUniversal Mobile Telecommunication System(UMTS)の一部である。3GPP Long Term Evolution(LTE)は、ダウンリンク上ではOFDMAを採用し、アップリンク上ではSC−FDMAを採用するE−UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTEおよびGSMは、「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)と称する組織からの文書に記載されている。さらに、cdma2000およびUMBは、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP2)と称する組織からの文書に記載されている。さらに、そのようなワイヤレス通信システムは、対になってない無資格のスペクトル、802.xxワイヤレスLAN、BLUETOOTH(登録商標)および任意の他の短距離または長距離ワイヤレス通信技法をしばしば使用する、ピアツーピア(たとえば、モバイルツーモバイル)のアドホックネットワークシステムをさらに含むことができる。
【0026】
いくつかのデバイス、構成要素、モジュールなどを含むことができるシステムに関して、様々な態様または特徴を提示する。様々なシステムは、追加のデバイス、構成要素、モジュールなどを含んでもよく、および/または各図に関連して論じるデバイス、構成要素、モジュールなどのすべてを含まなくてもよいことを理解および諒解されたい。これらの手法の組合せを使用することもできる。
【0027】
ここで図1を参照すると、本明細書で提示する様々な実施形態によるワイヤレス通信システム100が示されている。システム100は、複数のアンテナグループを含むことができる基地局102を備える。たとえば、1つのアンテナグループはアンテナ104および106を含み、別のグループはアンテナ108および110を備え、追加のグループはアンテナ112および114を含むことができる。アンテナグループごとに2つのアンテナが示されているが、グループごとにより多いまたはより少ないアンテナを利用することができる。基地局102は、さらに、送信機チェーンおよび受信機チェーンを含むことができ、送信機チェーンおよび受信機チェーンの各々は、当業者なら諒解するように、信号送信および受信に関連する複数の構成要素(たとえば、プロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、デマルチプレクサ、アンテナなど)を備えることができる。
【0028】
基地局102は、アクセス端末116およびアクセス端末122などの1つまたは複数のアクセス端末と通信することができるが、基地局102は、アクセス端末116および122と同様の実質的にいかなる数のアクセス端末とも通信することができることを諒解されたい。アクセス端末116および122は、たとえば、セルラー電話、スマートフォン、ラップトップ、ハンドヘルド通信デバイス、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、衛星ラジオ、全地球測位システム、PDA、および/またはワイヤレス通信システム100を介して通信するための任意の他の適切なデバイスとすることができる。図示のように、アクセス端末116はアンテナ112および114と通信しており、アンテナ112および114は、順方向リンク118を介してアクセス端末116に情報を送信し、逆方向リンク120を介してアクセス端末116から情報を受信する。さらに、アクセス端末122はアンテナ104および106と通信しており、アンテナ104および106は、順方向リンク124を介してアクセス端末122に情報を送信し、逆方向リンク126を介してアクセス端末122から情報を受信する。周波数分割複信(FDD)システムでは、たとえば、順方向リンク118は、逆方向リンク120によって使用される周波数帯域とは異なる周波数帯域を利用することができ、順方向リンク124は、逆方向リンク126によって採用される周波数帯域とは異なる周波数帯域を採用することができる。さらに、時分割複信(TDD)システムでは、順方向リンク118および逆方向リンク120は共通の周波数帯域を利用することができ、順方向リンク124および逆方向リンク126は共通の周波数帯域を利用することができる。
【0029】
アンテナのセットおよび/またはアンテナのセットが通信するように指定されているエリアは、基地局102のセクタと呼ぶことができる。たとえば、複数のアンテナを、基地局102によってカバーされるエリアのセクタ中のアクセス端末に通信するように設計することができる。順方向リンク118および124を介した通信では、基地局102の送信アンテナは、アクセス端末116および122の順方向リンク118および124の信号対雑音比を改善するためにビームフォーミングを利用することができる。また、基地局102は、ビームフォーミングを利用して、関連するカバレージにわたってランダムに散在するアクセス端末116および122に送信するが、基地局が単一のアンテナを介してその基地局のすべてのアクセス端末に送信する場合と比較して、隣接セル中のアクセス端末は干渉を受けにくい。
【0030】
アクセス端末116または122から基地局102に情報を送信し、基地局102からアクセス端末116または122に情報を送信するために、リレー128を採用することができる。リレーを採用すべきかどうかの判断を行うことができ、リレーを採用する場合、リレー128と基地局102の間でパケットヘッダを圧縮することができる。アップリンク上では、アクセス端末116または122は、(ヘッダをもつ)パケットをリレー128に送信することができ、リレー128は、そのパケットをどこに(たとえば、別のリレーに、基地局102に、など)送信すべきかを判断し、それに応じて転送を実行することができる。ダウンリンク上では、基地局102は、(ヘッダをもつ)パケットをリレー128に送信することができ、リレー128は、そのパケットをどこに(たとえば、別のリレーに、アクセス端末116または122に、など)送信すべきかを判断し、それに応じて転送を実行することができる。一実装形態では、リレーがパケットをフォワーディングした後、フォワーディングのステータス(たとえば、どこに対してフォワーディングが行われたか、エラーがあるかどうか、など)に関する肯定応答を、ダウンリンク上では基地局102に、アップリンク上ではアクセス端末116または124に転送することができる。アクセス端末対基地局において使用するものとして図示しているが、リレーは、アクセス端末対アクセス端末の通信において、ならびに他の実装形態において使用できることを諒解されたい。リレーはクラスタに編成することができ、クラスタは、基地局にサービスするリレーのグループとすることができる。
【0031】
次に図2を参照すると、ワイヤレス通信ネットワーク構成の例示的なシステム200が示されている。そのようなネットワークでは、あるロケーションから別のロケーションに転送される情報を、リレーによって支援することができる。情報はソース202から宛先204へ発せられる。リレーは、基地局にはアクセス端末のように見え(たとえば、基地局とリレーとの間のリンクは、基地局とアクセス端末との間のリンクが管理されるのと同じように管理され)、また、そのリレーが通信している端末には基地局のように見える(たとえば、アクセス端末は、そのリレーを、偶然ワイヤレスバックホールを有する普通の基地局と解釈する)。したがって、ソース202が情報を送信すると、その情報は実際はリレー206に移動するが、ソース202はその情報が宛先204に送信されたと考える。これにより、アクセス端末は、基地局と接続する場合と同様にリレーと接続することができ、基地局は、アクセス端末と接続する場合と同様にリレーと接続することができる(たとえば、基地局またはアクセス端末は、リレーを用いた通信であることに気づかない)。
【0032】
ソース202(たとえば、基地局、モバイルデバイス、アクセス端末など)は、宛先204(たとえば、基地局、モバイルデバイス、アクセス端末など)に情報を送信することを望むことがある。リレー206、208、および210などのいくつかのリレーは、1つの基地局と接続してクラスタとして機能し、一実装形態では、このクラスタは関連する基地局を含む。リレーは複数のクラスタに属することでき、ならびにリレーは1つのクラスタに専用のものとすることができる。
【0033】
宛先に到達するために、マルチホップ転送(たとえば、ソース202からリレー206に転送し、次いでリレー208に転送し、最後に宛先204に到達する)を採用することができる。ただし、移動にわたって転送が1つのみになるように、シングルホップ(たとえば、ソース202からリレー210に転送し、宛先204に到達する)を行うことができる。通信ネットワークを評価して、情報がどのようにソース202から宛先204に到達することができるかを判断し、少なくとも1つのリレーを用いた移動ルートを選択することができる。選択の結果に応じて、シングルホップベースまたはマルチホップベースの情報の圧縮を行うことができる。
【0034】
最初に、パケットの(たとえば、パケットのヘッダの)圧縮を行うべきかどうかを判断するための検査を行うことができ、これは、移動のためのホップの数にかかわらず可能である。圧縮を行うべきであると判断された場合、マルチホップ移動ルートであるのか、シングルホップ移動ルートであるのかに応じて、異なる圧縮を行うことができる。複数のホップがある場合、復元を実行することなしに宛先情報をリレーによって評価することができるように、圧縮を行うことができる。処理は最小限に抑えて、リレーにおいて速いフォワーディングを実行できるようにすることが望ましい。復元を実行し、情報を再圧縮するには比較的長い時間がかかるので、これらのアクションを行う必要がなければ、動作をより高速にすることができる。したがって、ヘッダ圧縮は、復元を必要としないような様式で行うことができる(たとえば、復元なしに、圧縮されたヘッダを評価し、意図された宛先を判断することができる)。
【0035】
ただし、最終リレーは、通常、宛先(たとえば、アクセス端末)にパケットを転送することに関してヘッダを復元する。1つのリレーがある場合、復元は自動的に行われ、したがって、復元なしにデータを評価することができる様式でヘッダを圧縮する必要はない。さらに、行われるホップが1つのみである場合、(たとえば、さらなるリレーホップはないので)ルーティング情報なしにヘッダを圧縮することができる。
【0036】
通信ネットワークの動作を支援するためにリレーによって実行できるいくつかの異なる機能が可能である。たとえば、アクセス端末パケットのフォワーディングのサポートが可能であり、それらのパケットはバックホールを通ってパスされ、適切なアクセス端末に到着することができる。したがって、コアネットワークからアクセス端末への、およびアクセス端末からコアネットワークへの、パケットのフォワーディングのサポートが可能である。別の機能では、基地局および他のリレー局によってアクセス端末を管理することに関して処理される制御パケット(たとえば、ハンドオーバ指示)が可能である。
【0037】
リレープロトコルを使用するさらなる機能性が可能であり、リレープロトコルは、圧縮プロトコル(たとえば、IOS(Interoperability Specification)圧縮プロトコル(ICP))と、管理プロトコル(たとえば、リレー管理プロトコル(RMP))との2つの異なるプロトコルに分割できる。ICPおよびRMPは、トランスポートレイヤのすぐ下で使用して、リレー動作をサポートすることができる。圧縮プロトコルは、(たとえば、ペイロードでない)バックホール上のパケットヘッダを圧縮し、管理プロトコルは、パケットのためのバックホールにおけるルーティング動作を処理する。したがって、リンクレイヤエアインターフェース機能(たとえば、パケットのセキュリティ、断片化および再統合など)に関して、リレークラスタにおける独立したホップバイホップサポートが可能である。ICPは、IOSパケットのUDP/IP(ユーザデータグラムプロトコル/インターネットプロトコル)またはL2TPv3/IP(レイヤ2トンネリングプロトコルバージョン3/インターネットプロトコル)ヘッダの圧縮を行うことができる。
【0038】
リレーの動作に関して、様々なインターフェースを使用することができる。ネットワークエンティティ間でシグナリングまたはセッション/ページング情報を送信するために、1つのインターフェースを使用することができる。また、アクセス端末がある基地局から別の基地局へのハンドオーバを実行する場合、アクセス端末に配信されていないデータパケット、ならびにアクセス端末状態および制御情報が適切に送信されるようにするために、インターフェースを使用することができる。パケット部分(たとえば、IPパケットの断片)を送信する場合、それらの部分を通信するために特定のインターフェースをも使用することができる。
【0039】
次に図3を参照すると、宛先(Dest)リレー(RS)識別情報(ID)302を用いたマルチホップ構成の各ホップにおけるパケットのルーティングが可能になるようにパケットを圧縮する例示的なパケット構成300が示されている。IOS識別子(IOS ID)304フィールドは、インターフェースおよびそのインターフェースのUDP宛先ポートを示す。たとえば、セッションおよびページング情報をシグナリングするインターフェースは、ある定義されたIOS IDを使用することができ、アクセス端末モビリティを管理するインターフェースは、異なるIOS IDを使用することができる。ソースリレー(RS)識別情報(ID)306および宛先リレー(RS)識別情報(ID)302はそれぞれ、クラスタにおける圧縮ヘッダについての基地局またはリレー局のソースおよび宛先をそれぞれ識別する。これらの識別子は、たとえば、ルーティングのためのソースおよび宛先IPアドレスと等価である。トラフィッククラス308は、たとえば、ワイヤレスバックホール上でのQoSのためのDSCP等価物であり、パケットがどんな優先順位付けおよびサービスレベルを受信すべきかを示すために使用される。ヘッダは、Dest RS ID302を依然として容易に提示しながら圧縮でき、各ホップにおいてDest RS ID302の評価が可能である。Dest RS ID302は、非圧縮とすることができ、ならびに依然として復元なしに意図された宛先を判断することができる様式で圧縮することができる。したがって、復元を実行することなしに、パケットのための意図された宛先に関する判断を行う(たとえば、各ホップにおいてその判断を実行する)ことができる。たとえば、Dest RS ID302は、IPヘッダ310からのリレーの宛先IPアドレスとすることができる。別の例として、Dest RS ID302は、IPヘッダ310からのリレーの宛先IPアドレスの圧縮されたバージョンとすることができ、リレー管理プロトコルは、圧縮されたDest RS ID302をどのように各リレーに割り当て、必要な場合、この情報をどのようにクラスタ中の各リレーに伝搬するかを管理する。したがって、ヘッダの少なくとも一部分を圧縮することができると同時に、個々のリレーにおける復元(たとえば、いずれかの復元、完全復元など)の必要をなくすように、一部分を非圧縮とすることができ、それによって処理時間が節約され、パケットの転送が速くなる。ただし、必要な場合、端点(たとえば、アクセス端末に転送する前のリレー)などにおいて、復元を行うことができる。
【0040】
インターネットプロトコル(IP)からIOS圧縮プロトコル(ICP)へのヘッダのマッピングが可能である。たとえば、IPヘッダ310フィールドは、サービスタイプとトラフィッククラスとを含むことができる。このIPヘッダフィールドとマッピングするICP共通ヘッダフィールドは、トラフィッククラスとすることができ、ICPは、3つ以上のリレー転送があるとき、そのフィールドを使用してサービス品質情報を通信する。したがって、3つ以上のリレー転送がある場合は、サービスタイプおよびトラフィッククラスとICPトラフィッククラスフィールドとのマッピングが可能であり、2つ未満のホップがある場合は、IPヘッダフィールドは必要ないので、その情報を圧縮することができる。さらに、ソースIPアドレスおよび宛先IPアドレスは、それぞれ、ソースRS ID306および宛先RS ID302 ICP共通ヘッダフィールドとマッピングすることができる。さらに、一実施形態では、ソースおよび宛先識別情報を1つのフィールド中に圧縮することができる。さらに、全長、有効期間、プロトコル、ヘッダチェックサム、バージョンなどのIPヘッダフィールドは、クラスタがこのIPヘッダ情報を使用してルーティングしておらず、その情報は必要ないので、圧縮できる。構成300は、ソースポート314ならびにIOSパケット316中に圧縮することができるUDPヘッダ312を含むことができる。
【0041】
次に図4を参照すると、意図されたアクセス端末を判断するために基地局によって評価できるサブレイヤヘッダを有するための例示的なパケット構成400が示されている。パケットをアクセス端末に配信するためにパケットがどのストリームまたは無線ベアラに属するかを判断するための、ヘッダにおける予約ラベルが可能である。その上で情報が移動するいくつかのストリーム(たとえば、LTEにおける無線ベアラ)が可能である。たとえば、あるストリーム上でボイスが移動することができ、異なるストリーム上でシグナリングが移動することができる。ストリームに加えて、意図された宛先(たとえば、アクセス端末、ユーザ機器など)を判断するために使用できるモバイルキーが可能である。たとえば、基地局は、アクセスゲートウェイによって送信されたアクセス端末のためのパケットをレイヤ2トンネルにおいて受信することができる。基地局が、パケットのIPアドレスを使用して、どのアクセス端末が意図された宛先であるかを判断するのではなく、むしろ、アクセスゲートウェイが、そのアクセス端末を判断するために基地局によって使用されるレイヤ2トンネルヘッダ402におけるモバイルキーを含む。モバイルキーと、パケットを送信したアクセスゲートウェイのIPアドレスとに基づいて、どのアクセス端末が意図された宛先であるか、およびどのストリーム上でパケットを転送すべきかに関する判断を行うことができる。したがって、ソースRS ID、Dest RS ID、および/またはトラフィッククラスに変換されるIPヘッダ310が可能である。別の例として、パケットのための意図されたリレー、アクセス端末、および無線ベアラを示すために、TEID(トンネル端点識別子)を使用することができ、すなわち、TEIDは、ストリームまたは予約ラベルとアクセス端末との両方を単一の識別子として含む。パケット中では2つの識別子が可能であり、すなわち、意図された宛先と意図された宛先に配信されるときにどのストリーム上でパケットが移動すべきか、または意図された宛先と意図された宛先に配信されるときにどのストリーム上でパケットが移動すべきかとを含む単一の識別子である。
【0042】
また、L2TPv3サブレイヤヘッダ404フィールドをICPヘッダフィールド(たとえば、インターフェース固有ヘッダ406)中に圧縮することができる。たとえば、アクセスゲートウェイのIPアドレス、モバイルキー、ならびにアクセス端末の識別子をAT IDフィールド中に圧縮することができる。代替の実施形態では、宛先リレー、アクセス端末および使用するストリームは、単一の識別子中に含まれる。たとえば、その単一の識別子は3つの別々のフィールドに分割でき、その識別子の一部分は宛先リレーに対応し、一部分はアクセス端末に対応し、一部分はストリームに対応し、または基地局がその識別子を全体として追跡し、その全体の識別子に基づいてパケットが意図された宛先にルーティングまたは配信される。さらに、マッピングを行う必要がなく、フィールドが未使用である場合があり、たとえば、1対1のマッピングがある場合は、いくつかの識別子を除外することができる。構成400はまた、IOS ID304ならびにIOSパケット316を含むことができる。
【0043】
図5では、UDP/IPショートヘッダマッピングを用いてルーティング情報をなくすことができる例示的なパケット構成500を開示する。構成500は、IPヘッダ310、UDPヘッダ312、IOSパケット316、IOS ID304、および/またはソースポート314を含むことができる。同様に、図6に、ショートヘッダマッピングのためのL2TPv3/IPのための例示的なパケット構成600を示す。行われるホップが1つのみである場合、パケットは第1のリレーからアクセス端末に直接送信されるので、ルーティング情報のないヘッダが可能である。たとえば、IPヘッダ310を完全に圧縮することができる。1つのリレー転送があるのか、2つ以上のリレー転送があるのかを判断するために、検査を実行することができる。2つ以上ある場合は、ルーティング情報をヘッダ中に含めることができるが、1つのリレー転送がある場合は、ルーティング情報なしにヘッダを使用することができる。構成600はまた、レベル2ヘッダ402、レベル2サブレイヤヘッダ404、IOS ID304、インターフェース固有ヘッダ406、および/またはIOSパケット316を含むことができる。
【0044】
次に図7を参照すると、IPTヘッダの圧縮されたICPヘッダのための例示的なデータヘッダフォーマット700が開示されている。IPTヘッダは、アクセス端末モビリティに基づいてトンネリングされたトラフィックを通知し、リダイレクトするためのシグナリングメッセージを搬送するIPトンネリングインターフェースに関連付けられる。一例として、IPTインターフェースは、トンネリングされたIPパケットをカプセル化して、アクセス端末のための基地局間またはリレー局間で送信されるようにする。ATID(アクセス端末識別子)702は、IOS圧縮プロトコルによって使用される圧縮されたAT識別子(ATI)とすることができる。これは、ATI、またはアクセスゲートウェイのIPアドレスおよびモバイルキーと等価とすることができる。ATIDは、IOS圧縮プロトコルによって使用される圧縮されたAT識別子とすることができる。ダウンリンク上では、ATIDは、宛先アクセス端末を判断するためにリレーにおいて使用される。さらに、アップリンク上では、ATIDは、ソースアクセス端末を判断するために基地局によって使用できる。
【0045】
アクセス端末がクラスタ中の基地局およびリレーに送信することができるとき、各アクセス端末がクラスタにおいて一意のATIDを有し、ATIDが基地局によって割り当てられることがある。アクセス端末は、それ自体のATIDを通常は知らず、ATIDを使用しない。アクセス端末へのルートをもつクラスタ中のすべてのリレーは、同じATIDを使用することができ、リレーへのルートをもつクラスタ中のすべてのリレーにも、1つのATIDを割り当てることができる。フォーマット700はまた、バージョン704、含まれる予約706、ダイレクション708、TTL(有効期間)710、フォワーディングされるFLSE(順方向リンクサービングeBS)712、DAP(ディレクトリアクセスプロトコル)カウンティングモジュール714、または予約ラベル716に関係するメタデータを含むことができる。
【0046】
次に図8を参照すると、例示的なシステム800があり、RS1(リレー1)806を介して基地局804(たとえば、進化型基地局(eBS))と通信するRS2(リレー2)802を示している。RS2はRS1との通信リンクを確立することができ、RS2には基地局(eBS)によってATIDとRSIDとの両方が割り当てられる。RS2は、パケットを処理するためのそれ自体のRSIDを知ることはできるが、ATIDを知ることはできず、RS1は、ATIDとRSIDとの両方を知ることができ、両方ともRS2のためのものであることを知ることができる。クラスタ中のリレー局は、RS2にパケットを送信またはフォワーディングするために、RS2のRSIDを有することができる。RS2のためのIPパケットは、ATIDを使用してRS1に送信するか、またはRS1から送信することができる。また、RS1は、IOS圧縮プロトコルヘッダを追加または除去し、次いで、そのパケットをそれぞれ上流または下流にフォワーディングすることができる。基地局としてのRS2のIPパケットは、RSIDを使用してRS2に送信するか、またはRS2から送信することができ、RS1は、そのパケットをそのまま上流または下流にフォワーディングすることができる。
【0047】
次に図9を参照すると、ワイヤレス通信構成においてリレー動作を処理するための例示的なシステム900が開示されている。準備モジュール902は、(たとえば、バックホールを通って)通信のためのパケットを編成することができ、これはパケットにヘッダを追加または圧縮することを含み、処理モジュール904は、パケットをどこに転送すべきかを判断する。評価モジュール906は、通常、パケットが意図された宛先に到達するためにいくつのリレー転送が適切であるか、または、たとえば、パケットが意図された宛先に到達するために1つのリレー転送が必要であるのか、2つ以上のリレー転送が必要であるのかに応じて、ヘッダ圧縮(たとえば、不可逆的圧縮、可逆的圧縮など)を行うべきかどうかを識別することができる。
【0048】
評価モジュール906がその圧縮を不適切であると識別した場合、パケットは非圧縮フォーマットで送信できる。しかしながら、圧縮を行うべき場合、選択モジュール908は、意図された宛先へのパケット通信のためのリレー転送の数に基づいて、圧縮の様式を判断することができる。リレー転送の数は、実際の数(たとえば、正の整数)ならびに分類(たとえば、転送なし、1つの転送、または2つ以上の転送)とすることができ、したがって、実際の数を判断する必要はない。たとえば、2つ以上のリレー転送がある場合、ヘッダの少なくとも一部分の復元を実行することなしに宛先識別情報をアクセス可能にする様式で、圧縮を行うことができる。準備モジュール902および/または処理モジュール904は、モバイルデバイス、アクセス端末、基地局、リレー、サードパーティデバイスなどの上で機能することができる。
【0049】
たとえば、準備モジュール902は基地局上で機能することができ、パケットは、処理モジュール904を含むリレーにフォワーディングできる。処理モジュール904は、宛先識別子(たとえば、パケットを通信するために使用すべきストリーム、パケットの宛先であるアクセス端末またはリレーなど)を備えるパケットヘッダ部分を評価する分析モジュール910を含むことができる。宛先識別子は、1つまたは複数の別個のフィールド、たとえば、別個のストリーム識別子、アクセス端末識別子およびリレー識別子を備えることができる。あるいは、いくつかの例では、宛先識別子は、宛先識別子に埋め込まれたストリーム識別子、アクセス端末識別子またはリレー識別子をもつ単一のフィールドを備えることができる。たとえば、その単一の識別子はクラスタにおいて3つの別々のフィールドに分割でき、その識別子の一部分は宛先リレーに対応し、一部分はアクセス端末に対応し、一部分はストリームに対応し、あるいは基地局またはリレーが宛先識別子を単一のフィールドとして追跡し、その全体の識別子に基づいてパケットが意図された宛先にルーティングまたは配信される。宛先識別子の一部分に基づいてパケットのための意図されたリレーを判断するために、ロケーションモジュール912を採用することができる。意図されたリレーを判断することに加えて、意図された宛先、パケットのソース、および他のメタデータを判断することができる。
【0050】
次に図10を参照すると、(たとえば、評価モジュール906および選択モジュール908をもつ)詳細な準備モジュール902をもつ、リレーに関するパケットを処理するための例示的なシステム1000が示されている。判断された様式で(たとえば、ロケーションを判断するために復元する必要のない圧縮された宛先情報を用いて)ヘッダを圧縮する符号化モジュール1002を使用することができる。一実施形態によれば、圧縮されたヘッダの一部分はインターネットプロトコル(IP)ヘッダである。
【0051】
パケットが意図された宛先に到達するために経るべきリレー転送の数を判断する計算モジュール1004を使用することができる。判断された様式は、判断されたリレー転送の数(たとえば、1つ、2つ以上、など)に基づくことができる。2つ以上のリレー転送があると判断された場合、符号化モジュール1002は、ヘッダの少なくとも一部分の復元を実行することなしに宛先識別情報をアクセス可能にする様式で、パケットのヘッダを圧縮することができる。反対に、意図された宛先に到達するために1つのリレー転送があると判断された場合、符号化モジュール1002は、圧縮されたヘッダ中にルーティングまたは転送情報を含めないような様式で、パケットのヘッダを圧縮することができる。
【0052】
計算モジュール1004は、パケットのヘッダに基づいて意図された宛先を判断する読取りモジュール1006を含むことができる。バランスモジュール1008は、意図された宛先に到達するために2つ以上のリレー転送が必要とされるかどうかを判断することができる。たとえば、通信ネットワークを評価し、パケット品質の損失が最小となるアクセス端末への最短経路を追跡することができる。別の例として、アクセス端末が1ホップまたは2ホップ以上下流であり、次にアクセス端末に到達するホップであるかどうかのみを知ることができる。その評価に基づいて、アクセス端末にどのように到達するか、およびアクセス端末に到達するためにいくつのリレー転送が行われるかに関する判断を行うことができる。審査モジュール1010(たとえば、読取りモジュール1006の一部である、独立したユニットなど)は、パケットヘッダに基づいて、意図された宛先であるアクセス端末にサービスするリレーを判断することができる。圧縮されたパケットは、処理モジュール904によって評価され、処理され、リレーに転送される。
【0053】
次に図11を参照すると、バックホール転送など、情報の通信におけるリレーの使用のための例示的なシステム1000が開示されている。準備モジュール902は、リレーとともに使用するヘッダを準備することができ、これはパケットの適切に圧縮されたヘッダを追加することを含む。(たとえば、分析モジュール910およびロケータ912をもつ)処理モジュール904は、パケットに対してルーティング動作を実行することができる。
【0054】
宛先識別子は、パケットの転送における貴重な資産となることがある。一実施形態によれば、宛先識別子は、トンネル端点識別子(TEID)であり、パケットの所望のサービス品質をも示すことができる。たとえば、TEIDは、特定のサービスクラスおよびQoSのパケットをアクセス端末と基地局との間で転送するために使用される無線ベアラとマッピングすることができる。パケットのヘッダの一部分は、アクセス端末のための(たとえば、リレークラスタに固有の)リレー局識別子および/またはアクセス端末識別子を含むことができる。一実施形態によれば、アクセス端末識別子とリレー識別子は、別々の識別子である。別の実施形態によれば、リレー局識別子および/またはアクセス端末識別子は、宛先識別子、たとえばTEIDの一部である。
【0055】
準備モジュール902および処理904は、基地局またはリレー上で動作することができるが、他の構成の場合、処理モジュール904がリレー上で機能することなどが可能である。パケットが(たとえば、宛先識別子によって示される)意図された宛先に到達するために経るべきリレー転送の数を判断するカウンティングモジュール1102を使用することができ、一例では、これは(たとえば、圧縮フォーマット、非圧縮フォーマットなどで)ヘッダの分析によって行われることがある。リレー対リレー関係およびアクセス端末関係に関してリレークラスタの関係を調査する点検モジュール1104を使用することができる。検査モジュール1104の結果に基づいて、解決モジュール1106は、意図された宛先に到達するための様式を結論付ける(たとえば、経路を識別し、パケットを次はどこに送信すべきかを判断する、など)ことができる。一実装形態では、結論付けられた様式は、意図された宛先に到達するための、リレークラスタを通るストップの数を含むことができる。意図された宛先にパケットを転送する送信機1108を採用することができる。
【0056】
本明細書で開示する判断および推論を行うために、人工知能技法が使用できることを諒解されたい。これらの技法は、データから学習し、次いで、複数の記憶装置にわたって情報を動的に記憶することに関係する推論および/または判断を行うための多数の方法(たとえば、隠れマルコフモデル(HMM)および関連する原型的な依存モデル、たとえば、ベイジアンモデルスコアまたは近似、サポートベクターマシン(SVM)などの線形分類器、「ニューラルネットワーク」法やファジー論理法と呼ばれる方法などの非線形分類器、およびデータ融合を実行する他の手法を使用して構造探索によって生成された、ベイジアンネットワークなどのより一般的な確率的グラフィカルモデルなど)のうちの1つを、本明細書で説明する様々な自動化された態様を実装することにより、採用することができる。これらの技法はまた、セオレムプルーバまたはよりヒューリスティックなルールベースのエキスパートシステムなど、論理関係のキャプチャのための方法を含むことができる。これらの技法は、場合によっては異なる(第三)当事者によって設計された、外部にプラグ可能なモジュールとして表される。
【0057】
図12を参照すると、通常、リレークラスタの少なくとも一部分を通ってメッセージを転送するための例示的な方法1200が開示されている。1202において、基地局からアクセス端末になどのメッセージの送信があるべきかという識別を行う。1204において、通信ネットワークとともにメッセージを評価し、メッセージが意図された宛先に到達するためにリレーを通って移動するかどうかに関する判断を行う。リレーがない場合、1206において、(たとえば、圧縮なしに、少なくとも何らかの圧縮を用いて、など)メッセージを意図された宛先に直接転送する。
【0058】
しかしながら、経路に沿ってリレーがある場合、1208において、パケットヘッダを分析する。次いで、1210において、経路上のリレーを識別し、1212において、経路上でいくつのリレーが使用されるかに関する判断を行う。1214において、使用される1つのリレーがあるのか、2つ以上のリレーがあるのかに関する検査を行い、それによって、分類番号(たとえば、1つ、2つ以上、などのリレーの分類)を判断する。3つ以上の転送がある場合、1216において、復元なしに宛先情報にアクセス可能であるヘッダ圧縮を行う。2つ以上のリレーがあるので、中間のリレー(メッセージを意図された宛先に転送しないリレー)は、ヘッダを完全に復元する必要はなく、意図された宛先を検出し、メッセージを適切なリレーにフォワーディングするにすぎない。1214において、1つのリレーがあると判断した場合、1218において、宛先情報をも圧縮するヘッダ圧縮を行う。たとえば、宛先情報を含めないことがある。1214の結果にかかわらず、1216および1218に続いて、1220において、(たとえば、完全に圧縮されたヘッダ、部分的に圧縮されたヘッダ、圧縮されていないヘッダなどをもつ)パケットを送信する。
【0059】
方法1200は、基地局ならびにリレー上で実行できる。基地局として機能するとき、1202において行われる識別は、モバイルデバイスからの要求であることがある。基地局は、要求された情報を得て、メッセージを生成し、メッセージをモバイルデバイスに転送することができる。方法1200がリレー上で機能する場合、1204における判断により、経路に沿ったさらなるポイントにおいてリレーがあるかどうか(たとえば、メッセージはリレーを通るが、機能するリレーはアクセス端末の前の最後のリレーであること)を検査することができる。
【0060】
次に図13を参照すると、パケットが意図された宛先に到達するためのリレー転送の数に基づいて、パケットのヘッダを生成するための例示的な方法1300が開示されている。1302において、意図された宛先を識別し、1304において、パケットのヘッダを作成する。作成されたヘッダは、意図された宛先識別情報、ソース識別情報、トラフィッククラスなどを含む情報を用いて実装できる。1306において、基地局に関連するリレークラスタを評価し、ならびに通信ネットワーク全体(たとえば、関連する基地局、アクセス端末、リレーとして機能することが可能なモバイルデバイスなど)を調査する。その調査に基づいて、1308において、意図された宛先にどのように到達するか(たとえば、意図された宛先に正常に到達するためにどのリレーが使用できるか)に関する判断を行う。
【0061】
1310において、実行するリレー転送の数を判断し、その判断に基づいて、1312において、ヘッダの少なくとも一部分に対して圧縮を実行する。どの部分を圧縮するかは、本明細書で開示する態様に関して論じるように、転送において使用されるリレーの数に依存する。1314において、ヘッダを評価し、1316において、どのリレーにパケットを転送すべきかに関する判断を行う。1318において、パケットをリレーに転送し、肯定応答を収集する。
【0062】
次に図14を参照すると、リレーにおいてパケットを処理するための例示的なシステム1400が開示されている。1402において、パケットを収集し、1404において、パケットのヘッダの評価を実行する。その評価は、パケットヘッダのソース、およびヘッダがパケットのための意図された宛先に移動するためのストリームまたは無線ベアラなどを判断することを含むことができる。1406において、リレーが最後のストップの手前のリレー(たとえば、アクセス端末に到達する前の最終リレー)であるかどうかを判断する検査を行う。
【0063】
リレーが最後のストップの手前のリレーでない場合、1408において、パケットをどこに(たとえば、次のリレーに)フォワーディングすべきかに関する判断を行う。一実装形態では、次のリレーを識別するための通信ネットワークの分析が可能である。たとえば、2つの転送を行うべきであるが、第1のリレーに到達するまでは第2のリレーが選択されないことを知ることができる。第2のリレーは、様々なファクタ(たとえば、負荷分散、干渉など)に基づいて選択できる。ヘッダの識別子を復元することなしに、評価されたヘッダを復元し、ならびに意図された宛先情報に関してヘッダを読み取ることによって判断を行い、1410において、パケットを次のリレーに転送する。
【0064】
しかしながら、リレーが最終ストップ(たとえば、アクセス端末、ユーザ機器など)の前の最後のストップである場合、1412において、ヘッダの復元を行う。1414において、パケットのための意図されたロケーションを識別し、1416において、パケットを意図された宛先にフォワーディングする。一実装形態では、リレーは、パケットが正常に到着し、パケットをパケットソースにフォワーディングすることができるという肯定応答を受信することができる。
【0065】
図12〜図14を参照すると、情報通信におけるリレーの使用に関係する方法が示されている。説明を簡潔にする目的で、方法を一連の行為として図示し説明するが、いくつかの行為は、1つまたは複数の実施形態によれば、本明細書で図示し説明する順序とは異なる順序で、および/または他の行為と同時に行われるので、方法は行為の順序によって限定されないことを理解し、諒解されたい。たとえば、方法は、状態図など、一連の相互に関連する状態または事象として代替的に表現できることを当業者ならば理解し、諒解するであろう。さらに、1つまたは複数の実施形態による方法を実装するために、図示のすべての行為が必要とされるわけではない。
【0066】
本明細書で説明する1つまたは複数の態様によれば、リレーを採用すべきかどうか、圧縮を行うべきかどうか、などに関して推論を行うことができることを諒解されたい。本明細書で使用する「推論する」または「推論」という用語は、概して、事象および/またはデータを介して捕捉された観察のセットから、システム、環境、および/またはユーザの状態について推理する、またはその状態を推論するプロセスを指す。推論は、特定の文脈またはアクションを識別するために採用でき、または、たとえば、状態の確率分布を生成することができる。推論は、確率的、すなわち、データおよび事象の考察に基づく当該の状態の確率分布の計算とすることができる。推論は、事象および/またはデータのセットからより高いレベルの事象を構成するために採用される技法を指すこともある。そのような推論から、事象が時間的に緊切して相関するか否かにかかわらず、および事象およびデータが1つまたは複数の事象およびデータの発生源に由来するかどうかにかかわらず、観察された事象および/または記憶された事象データのセットから新しい事象またはアクションが構成される。
【0067】
一例によれば、上記で提示された1つまたは複数の方法は、パケットヘッダの圧縮の様式を選択することに関係する推論を行うことを含むことができる。さらなる例として、リレーを処理すること、宛先識別子を選択することなどに関係する推論を行うことができる。上記の例は、本質的に例示的であり、行うことができる推論の回数、または本明細書で説明する様々な実施形態および/または方法に関してそのような推論を行う様式を限定するものではないことを諒解されたい。
【0068】
図15は、情報通信におけるリレーの使用を可能にする(たとえば、リレーとして機能することができる)モバイルデバイス1500の図であり、モバイルデバイス1500において機能する態様を示すが、モバイルデバイス1500は他の態様において実装できることを諒解されたい。モバイルデバイス1500は、たとえば、受信アンテナ(図示せず)から信号を受信し、受信信号に対して典型的なアクション(たとえば、フィルタ処理、増幅、ダウンコンバートなど)を実行し、調整された信号をデジタル化してサンプルを得る受信機1502を備える。受信機1502は、たとえばMMSE受信機とすることができ、受信シンボルを復調し、復調されたシンボルをチャネル推定のためにプロセッサ1506に供給することができる復調器1504を備えることができる。プロセッサ1506は、受信機1502によって受信された情報の分析および/または送信機1516による送信のための情報の生成に専用のプロセッサ、モバイルデバイス1500の1つまたは複数の構成要素を制御するプロセッサ、ならびに/あるいは受信機1502によって受信された情報の分析、送信機1516による送信のための情報の生成、およびモバイルデバイス1500の1つまたは複数の構成要素の制御を行うプロセッサとすることができる。
【0069】
モバイルデバイス1500は、メモリ1508をさらに備えることができ、メモリ1508は、プロセッサ1506に動作可能に結合され、送信すべきデータ、受信されたデータ、利用可能なチャネルに関する情報、分析された信号および/または干渉強度に関係するデータ、割り当てられたチャネル、電力、レートなどに関係する情報、ならびにチャネルを推定し、そのチャネルを介して通信するための他の適切な情報を記憶することができる。メモリ1508は、(たとえばパフォーマンスベース、容量ベースなどの)チャネルの推定および/または利用に関連するプロトコルおよび/またはアルゴリズムをさらに記憶することができる。
【0070】
本明細書で説明するデータストア(たとえば、メモリ1508)は、揮発性メモリまたは不揮発性メモリのいずれかとすることができ、あるいは揮発性メモリと不揮発性メモリの両方を含むことができることを諒解されたい。限定ではなく例として、不揮発性メモリは、読取り専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、またはフラッシュメモリを含むことができる。揮発性メモリは、外部キャッシュメモリとして動作するランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができる。限定ではなく例として、RAMは、同期RAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、同期DRAM(SDRAM)、ダブルデータレートSDRAM(DDR SDRAM)、拡張SDRAM(ESDRAM)、シンクリンクDRAM(SLDRAM)、およびダイレクトランバスRAM(DRRAM)など、多くの形態が利用可能である。主題のシステムおよび方法のメモリ1508は、これらおよび他の適切なタイプのメモリを、これらに限定されることなく、備えるものとする。
【0071】
プロセッサ1502は、分析モジュール1510および/またはロケータ1512に動作可能にさらに結合される。分析モジュール1510は、宛先識別子を備えるパケットヘッダ部分を評価することができる。さらに、ロケータ1512は、宛先識別子の少なくとも一部分に基づいて、パケットのための意図されたリレーを判断することができる。モバイルデバイス1500は、変調器1514と、たとえば、基地局、別のモバイルデバイスなどに信号(たとえば、ベースCQIおよび差分CQI)を送信する送信機1516とをまたさらに備える。プロセッサ1506とは別個のものとして示されているが、分析モジュール1510および/またはロケータ1512は、プロセッサ1506またはいくつかのプロセッサ(図示せず)の一部とすることができることを諒解されたい。
【0072】
図16は、予想されるリレー通過に基づいてパケットヘッダを圧縮することを可能にするシステム1600の図である。システム1600は、(たとえば、リレーとして機能することができる)基地局1602を備え、基地局1602は、複数の受信アンテナ1606を介して1つまたは複数のモバイルデバイス1604から(1つまたは複数の)信号を受信する受信機1610と、複数の送信アンテナ1608を介して1つまたは複数のモバイルデバイス1604に送信する送信機1622とをもつ。受信機1610は、受信アンテナ1606から情報を受信することができ、受信された情報を復調する復調器1612に動作可能に結合される。復調されたシンボルは、図15に関して上述したプロセッサと同様とすることができるプロセッサ1614によって分析され、プロセッサ1614はメモリ1616に結合され、メモリ1616は、信号(たとえばパイロット)強度および/または干渉強度を推定することに関係する情報、(1つまたは複数の)モバイルデバイス1604(または異なる基地局(図示せず))に送信されるべきデータまたはそこから受信されるべきデータ、ならびに/あるいは本明細書に記載の様々なアクションおよび機能を行うことに関係する他の適切な情報を記憶する。
【0073】
プロセッサ1614は、ヘッダ圧縮を行うべきであることを識別する評価モジュール1618にさらに結合される。プロセッサ1614はまた、意図された宛先へのパケット通信のためのリレー転送の数に基づいて圧縮の様式を判断する選択モジュール1620に動作可能に結合できる。送信すべき情報は変調器1622に供給できる。変調器1622は、送信機1624によってアンテナ1608を介して(1つまたは複数の)モバイルデバイス1604に送信するために、その情報を多重化することができる。プロセッサ1614とは別個のものとして示されているが、評価モジュール1618および/または選択モジュール1620は、プロセッサ1614またはいくつかのプロセッサ(図示せず)の一部とすることができることを諒解されたい。
【0074】
図17に、例示的なワイヤレス通信システム1700を示す。ワイヤレス通信システム1700には、簡潔のために、1つの基地局1710と、1つのモバイルデバイス1750とを示してある。ただし、システム1700は2つ以上の基地局および/または2つ以上のモバイルデバイスを含むことができ、追加の基地局および/またはモバイルデバイスは、以下で説明する例示的な基地局1710およびモバイルデバイス1750と実質的に同様または異なるものとすることができることを諒解されたい。さらに、基地局1710および/またはモバイルデバイス1750は、それらの間のワイヤレス通信を可能にするために、本明細書で説明するシステム(図1〜図2、図8〜図11、および図15〜図16)および/または方法(図12〜図14)を採用することができることを諒解されたい。
【0075】
基地局1710で、いくつかのデータストリームのトラフィックデータがデータソース1712から送信(TX)データプロセッサ1714に供給される。一例によれば、各データストリームは、それぞれのアンテナを介して送信できる。TXデータプロセッサ1714は、符号化データを与えるために、トラフィックデータストリーム用に選択された特定の符号化方式に基づいて、そのデータストリームをフォーマット化し、符号化し、インタリーブする。
【0076】
各データストリームの符号化データは、直交周波数分割多重(OFDM)技法を使用してパイロットデータと多重化できる。追加または代替として、パイロットシンボルは、周波数分割多重化(FDM)、時分割多重化(TDM)、または符号分割多重化(CDM)できる。パイロットデータは、一般に、知られている様式で処理される、知られているデータパターンであり、チャネル応答を推定するためにモバイルデバイス1750において使用できる。各データストリームの多重化されたパイロットおよび符号化データは、そのデータストリーム用に選択された特定の変調方式(たとえば、2位相偏移キーイング(BPSK)、4位相偏移キーイング(QPSK)、M位相偏移キーイング(M−PSK)、多値直交振幅変調(M−QAM)など)に基づいて変調(たとえば、シンボルマッピング)して、変調シンボルを与えることができる。各データストリームのデータレート、符号化、および変調は、プロセッサ1730によって実行または与えられる命令によって判断できる。
【0077】
データストリームの変調シンボルはTX MIMOプロセッサ1720に供給され、TX MIMOプロセッサ1720は、(たとえば、OFDM用に)変調シンボルをさらに処理することができる。次いで、TX MIMOプロセッサ1720は、N個の変調シンボルストリームをN個の送信機(TMTR)1722a〜1722tに供給する。様々な実施形態では、TX MIMOプロセッサ1720は、データストリームのシンボルと、シンボルの送信元のアンテナとにビームフォーミング重みを適用する。
【0078】
各送信機1722は、それぞれのシンボルストリームを受信し、処理して、1つまたは複数のアナログ信号を供給し、さらに、それらのアナログ信号を調整(たとえば、増幅、フィルタ処理、およびアップコンバート)して、MIMOチャネルを介して送信するのに適した変調信号を与える。さらに、送信機1722a〜1722tからのN個の変調信号は、それぞれN個のアンテナ1724a〜1724tから送信される。
【0079】
モバイルデバイス1750では、送信された変調信号はN個のアンテナ1752a〜1752rによって受信され、各アンテナ1752からの受信信号は、それぞれの受信機(RCVR)1754a〜1754rに供給される。各受信機1754は、それぞれの信号を調整(たとえば、フィルタ処理、増幅、およびダウンコンバート)し、調整された信号をデジタル化してサンプルを与え、さらに、それらのサンプルを処理して、対応する「受信」シンボルストリームを与える。
【0080】
RXデータプロセッサ1760は、特定の受信機処理技法に基づいてN個の受信機1754からN個の受信シンボルストリームを受信し、処理して、N個の「検出」シンボルストリームを与えることができる。RXデータプロセッサ1760は、各検出シンボルストリームを復調し、デインタリーブし、復号して、データストリームのトラフィックデータを復元することができる。RXデータプロセッサ1760による処理は、基地局1710においてTX MIMOプロセッサ1720およびTXデータプロセッサ1714によって実行される処理を補足するものである。
【0081】
プロセッサ1770は、上述のように、どのプリコーディング行列を利用すべきかを周期的に判断することができる。さらに、プロセッサ1770は、行列インデックス部分とランク値部分とを備える逆方向リンクメッセージを作成することができる。
【0082】
逆方向リンクメッセージは、通信リンクおよび/または受信データストリームに関する様々なタイプの情報を備えることができる。逆方向リンクメッセージは、データソース1736からいくつかのデータストリームのトラフィックデータをも受信するTXデータプロセッサ1738によって処理され、変調器1780によって変調され、送信機1754a〜1754rによって調整され、基地局1710に戻される。
【0083】
基地局1710において、モバイルデバイス1750からの変調信号は、アンテナ1724によって受信され、受信機1722によって調整され、復調器1740によって復調され、RXデータプロセッサ1742によって処理されて、モバイルデバイス1750によって送信された逆方向リンクメッセージが抽出される。さらに、プロセッサ1730は、抽出されたメッセージを処理して、ビームフォーミング重みを判断するためにどのプリコーディング行列を使用すべきかを判断することができる。
【0084】
プロセッサ1730および1770は、それぞれ基地局1710およびモバイルデバイス1750における動作を指示(たとえば、制御、調整、管理など)することができる。それぞれのプロセッサ1730および1770は、プログラムコードおよびデータを記憶するメモリ1732および1772に関連付けできる。プロセッサ1730および1770はまた、それぞれ、アップリンクとダウンリンクとに関して周波数推定値とインパルス応答推定値とを導き出すために計算を実行することができる。図示されていないが、通信システム1700は、基地局1710とモバイルデバイス1750との間の通信を容易にするリレーを含むことができる。
【0085】
本明細書で説明する実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、またはそれらの任意の組合せで実装できることを理解されたい。ハードウェア実装の場合、処理ユニットは、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本明細書で説明する機能を実行するように設計された他の電子ユニット、またはそれらの組合せの中で実装できる。
【0086】
実施形態は、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェアまたはマイクロコード、プログラムコードまたはコードセグメントで実装した場合、記憶構成要素などの機械可読媒体に記憶できる。コードセグメントは、プロシージャ、関数、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラス、または命令、データ構造もしくはプログラムステートメントの任意の組合せを表すことができる。コードセグメントは、情報、データ、引数、パラメータ、またはメモリ内容をパスおよび/または受信することによって、別のコードセグメントまたはハードウェア回路に結合できる。情報、引数、パラメータ、データなどは、メモリ共有、メッセージパッシング、トークンパッシング、ネットワーク送信などを含む、適切な手段を使用してパス、フォワーディング、または送信することができる。
【0087】
ソフトウェア実装の場合、本明細書で説明する技法は、本明細書で説明する機能を実行するモジュール(たとえば、プロシージャ、関数など)を用いて実装できる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶し、プロセッサによって実行することができる。メモリユニットは、プロセッサの内部またはプロセッサの外部に実装でき、その場合、当技術分野で知られているように様々な手段によってプロセッサに通信可能に結合できる。
【0088】
図18を参照すると、パケットヘッダ処理を実行するシステム1800が示されている。たとえば、システム1800は、少なくとも部分的にモバイルデバイス内に常駐することができる。システム1800は機能ブロックを含むものとして表されており、その機能ブロックは、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実装される機能を表す機能ブロックとすることができることを諒解されたい。システム1800は、連携して動作することができる電気構成要素の論理グルーピング1802を含む。たとえば、論理グルーピング1802は、ヘッダ圧縮を行うべきであることを識別するための電気構成要素1804を含むことができる。さらに、論理グルーピング1802は、パケットのための圧縮の様式(たとえば、その様式は、パケットが意図された宛先に到達するためのリレー転送の数に基づく)を判断するための電気構成要素1806を含むことができる。さらに、システム1800は、電気構成要素1804および1806に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ1808を含むことができる。メモリ1808の外部にあるものとして示されているが、電気構成要素1804および1806の1つまたは複数は、メモリ1808の内部に存在することができることを理解されたい。
【0089】
図19を参照すると、リレーに関係するパケットを処理するシステム1900が示されている。システム1900は、たとえば、基地局内に常駐することができる。図示のように、システム1900は、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実装される機能を表すことができる機能ブロックを含む。システム1900は、逆方向リンク送信の制御を可能にする電気構成要素の論理グルーピング1902を含む。論理グルーピング1902は、宛先識別子を備えるパケットヘッダ部分を評価するための電気構成要素1904を含むことができる。さらに、論理グルーピング1902は、宛先識別子の少なくとも一部分に基づいてパケットのための意図されたリレーを判断するための電気構成要素1906を含むことができる。さらに、システム1900は、電気構成要素1904および1906に関連する機能を実行するための命令を保持するメモリ1908を含むことができる。メモリ1908の外部にあるものとして示されているが、電気構成要素1904および1906はメモリ1908の内部に存在することができることを理解されたい。
【0090】
本明細書で開示した実施形態に関して説明した様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタロジック、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行できる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械とすることができる。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえばDSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装できる。さらに、少なくとも1つのプロセッサは、上述のステップおよび/またはアクションの1つまたは複数を実行するように動作可能な1つまたは複数のモジュールを備えることができる。
【0091】
さらに、本明細書で開示する態様に関して説明する方法またはアルゴリズムのステップおよび/またはアクションは、直接ハードウェアで実施するか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施するか、またはその2つの組合せで実施することができる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に常駐することができる。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化することができる。さらに、いくつかの態様では、プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に常駐することができる。さらに、ASICはユーザ端末中に常駐することができる。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別構成要素として常駐することができる。さらに、いくつかの態様では、方法またはアルゴリズムのステップおよび/またはアクションは、コンピュータプログラム製品に組み込むことができる、機械可読媒体および/またはコンピュータ可読媒体上のコードおよび/または命令の1つまたは任意の組合せ、あるいはそのセットとして常駐することができる。
【0092】
1つまたは複数の態様では、説明した機能はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装できる。ソフトウェアで実装する場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上で記憶または送信できる。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の利用可能な媒体でよい。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMもしくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶デバイス、または、命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを運搬または記憶するために使用でき、コンピュータによってアクセスできる任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と呼ぶことができる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、通常、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含めるべきである。
【0093】
以上の説明は、1つまたは複数の実施形態の例を含む。もちろん、上述の実施形態について説明する目的で、構成要素または方法のあらゆる考えられる組合せについて説明することは不可能であるが、当業者なら、様々な実施形態の多数のさらなる組合せおよび置換が可能であることを認識できよう。したがって、説明した実施形態は、添付の特許請求の範囲の趣旨および範囲内に入るすべてのそのような改変形態、変更形態および変形形態を包含するものとする。さらに、「含む(include)」という用語は、発明を実施するための形態または特許請求の範囲のいずれかで使用される限り、「備える(comprising)」という用語を使用すると請求項における移行語と解釈されるように、「備える(comprising)」と同様に包括的なものとする。
【0094】
上記の開示は、例示的な態様および/または実施形態について論じたが、添付の特許請求の範囲によって定義された記載の態様および/または実施形態の範囲から逸脱することなく、様々な変更および改変を本明細書で行うことができることに留意されたい。さらに、記載の態様および/または実施形態の要素は、単数形で説明または請求されていることがあるが、単数形に限定することが明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。さらに、任意の態様および/または実施形態の全部または一部は、別段の規定がない限り、任意の他の態様および/または実施形態の全部または一部とともに利用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信デバイス上で実行可能な、パケットのヘッダの圧縮を管理するための方法であって、
前記パケットのためにヘッダ圧縮を行うべきかどうかを識別することと、
前記パケットのための圧縮の様式を判断することであって、前記様式は、前記パケットが意図された宛先に到達するためのリレー転送の数に基づく、判断をすることと
を備える方法。
【請求項2】
前記ヘッダを圧縮することをさらに備え、前記判断された様式に従って圧縮が行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記パケットが前記意図された宛先に到達するためのリレー転送の前記数を判断することをさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記パケットが前記意図された宛先に到達するために2つ以上のリレー転送があると判断された場合、前記判断された様式は、前記ヘッダの少なくとも一部分の復元を実行することなしに宛先識別情報にアクセス可能であるような様式である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記パケットが前記意図された宛先に到達するために1つのリレー転送があると判断された場合、前記判断された様式は、前記圧縮されたヘッダ中にルーティングまたは転送情報を含めないような様式である、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
パケットのためのリレー転送の数を判断することが、
前記パケットの前記ヘッダに基づいて前記意図された宛先を判断することと、
前記意図された宛先に到達するために2つ以上のリレー転送が必要とされるかどうかを判断することと
をさらに備える、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記パケットの前記ヘッダに基づいて前記意図された宛先を判断することが、前記パケットの前記ヘッダに基づいて前記意図された宛先であるアクセス端末にサービスするリレーを判断することをさらに備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
圧縮された前記ヘッダの一部分がインターネットプロトコルヘッダである、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
パケットのためにヘッダ圧縮を行うべきかどうかを識別する評価モジュールと、
前記パケットのための圧縮の様式を判断する選択モジュールであって、前記様式は、前記パケットが意図された宛先に到達するためのリレー転送の数に基づく、選択モジュールと
を備える装置。
【請求項10】
前記ヘッダを圧縮する符号化モジュールをさらに備え、前記判断された様式に従って圧縮が行われる、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記パケットが前記意図された宛先に到達するためのリレー転送の前記数を判断する計算モジュールをさらに備える、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記パケットが前記意図された宛先に到達するために2つ以上のリレー転送があると判断された場合、前記判断された様式は、前記ヘッダの少なくとも一部分の復元を実行することなしに宛先識別情報にアクセス可能であるような様式である、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記パケットが前記意図された宛先に到達するために1つのリレー転送があると判断された場合、前記判断された様式は、前記圧縮されたヘッダ中にルーティングまたは転送情報を含めないような様式である、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記計算モジュールが、
前記パケットの前記ヘッダに基づいて前記意図された宛先を判断する読取りモジュールと、
前記意図された宛先に到達するために2つ以上のリレー転送が必要とされるかどうかを判断するバランスモジュールと
をさらに備える、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記読取りモジュールが、前記パケットの前記ヘッダに基づいて前記意図された宛先であるアクセス端末にサービスするリレーを判断する審査モジュールをさらに備える、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
圧縮された前記ヘッダの一部分がインターネットプロトコルヘッダである、請求項10に記載の装置。
【請求項17】
パケットのヘッダの圧縮を管理するように構成された少なくとも1つのプロセッサであって、
前記パケットのためにヘッダ圧縮を行うべきかどうかを識別するための第1のモジュールと、
前記パケットのための圧縮の様式を判断するための第2のモジュールであって、前記様式は、前記パケットが意図された宛先に到達するためのリレー転送の数に基づく、第2のモジュールと
を備えるプロセッサ。
【請求項18】
パケットのためにヘッダ圧縮を行うべきかどうかを識別することをコンピュータに行わせるためのコードの第1のセットと、
前記パケットのための圧縮の様式を判断することを前記コンピュータに行わせるためのコードの第2のセットであって、前記様式は、前記パケットが意図された宛先に到達するためのリレー転送の数に基づく、コードの第2のセットと
を備えるコンピュータ可読媒体
を備えるコンピュータプログラム製品。
【請求項19】
パケットのためにヘッダ圧縮を行うべきかどうかを識別するための手段と、
前記パケットのための圧縮の様式を判断するための手段であって、前記様式は、前記パケットが意図された宛先に到達するためのリレー転送の数に基づく、判断するための手段と
を備える装置。
【請求項20】
ワイヤレス通信デバイス上で実行可能な、パケットを処理するための方法であって、
宛先識別子を含むパケットヘッダ部分を評価することと、
前記宛先識別子の少なくとも一部分に基づいて前記パケットのための意図されたリレーまたは意図された宛先を判断することと
を備える方法。
【請求項21】
前記宛先識別子が前記パケットの所望のサービス品質を示す、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記パケットを前記意図された宛先に転送することをさらに備え、前記意図された宛先への前記転送が、前記パケットの前記所望のサービス品質によって示されるストリーム上で行われる、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記宛先識別子がトンネル端点識別子である、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記宛先識別子がリレー局識別子を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記宛先識別子がアクセス端末のアクセス端末識別子を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記アクセス端末識別子がリレークラスタ中の前記アクセス端末に固有である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記パケットが前記意図された宛先に到達するために経るべきリレー転送の数を判断することをさらに備え、前記アクセス端末識別子が前記意図された宛先を示す、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記宛先識別子がアクセス端末識別子とリレー識別子とを含み、前記アクセス端末識別子と前記リレー識別子が別々の識別子である、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
宛先識別子を備えるパケットヘッダ部分を評価するための分析モジュールと、
前記宛先識別子の少なくとも一部分に基づいてパケットのための意図されたリレーまたは意図された宛先を判断するためのロケーションモジュールと
を備える装置。
【請求項30】
前記宛先識別子が前記パケットの所望のサービス品質を示す、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記パケットを前記意図された宛先に転送する送信機をさらに備え、前記意図された宛先への前記転送が、前記パケットの前記所望のサービス品質によって示されるストリーム上で行われる、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記宛先識別子がトンネル端点識別子である、請求項29に記載の装置。
【請求項33】
前記宛先識別子がリレー局識別子を含む、請求項29に記載の装置。
【請求項34】
前記宛先識別子がアクセス端末のアクセス端末識別子を含む、請求項29に記載の装置。
【請求項35】
前記アクセス端末識別子がリレークラスタ中の前記アクセス端末に固有である、請求項34に記載の装置。
【請求項36】
前記パケットが前記意図された宛先に到達するために経るべきリレー転送の数を判断するカウンティングモジュールをさらに備え、前記アクセス端末識別子が前記意図された宛先を示す、請求項34に記載の装置。
【請求項37】
前記宛先識別子が前記アクセス端末識別子とリレー識別子とを含み、前記アクセス端末識別子と前記リレー識別子が別々の識別子である、請求項34に記載の装置。
【請求項38】
パケットを処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサであって、
宛先識別子を備えるパケットヘッダ部分を評価するための第1のモジュールと、
前記宛先識別子の少なくとも一部分に基づいて前記パケットのための意図されたリレーまたは意図された宛先を判断するための第2のモジュールと
を備えるプロセッサ。
【請求項39】
宛先識別子を含むパケットヘッダ部分を評価することをコンピュータに行わせるためのコードの第1のセットと、
前記宛先識別子の少なくとも一部分に基づいてパケットのための意図されたリレーまたは意図された宛先を判断することを前記コンピュータに行わせるためのコードの第2のセットと
を備えるコンピュータ可読媒体
を備えるコンピュータプログラム製品。
【請求項40】
宛先識別子を含むパケットヘッダ部分を評価するための手段と、
前記宛先識別子の少なくとも一部分に基づいてパケットのための意図されたリレーまたは意図された宛先を判断するための手段と
を備える装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2013−13098(P2013−13098A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−168520(P2012−168520)
【出願日】平成24年7月30日(2012.7.30)
【分割の表示】特願2010−545113(P2010−545113)の分割
【原出願日】平成21年1月28日(2009.1.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.EEPROM
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】