説明

リード加工装置、リード加工方法及びリード加工金型

【課題】半導体装置のリードの加工精度を高める。
【解決手段】リード加工装置100は、第1金型ユニット(下金型ユニット10)と第1金型ユニットに対して移動可能な第2金型ユニット(上金型ユニット20)を有する。更に、第2金型ユニットへ荷重を伝達する荷重伝達部30と、第1金型ユニットに近づく方向の第2金型ユニットの移動を停止させるストッパ機構40を有する。ストッパ機構40は、第1金型ユニットに固定された第1ストロークストッパ41と、第2金型ユニットに固定されストッパ41に突き当たることで第2金型ユニットを移動停止させる第2ストロークストッパ42と、を含むストロークストッパ対43を複数有する。荷重伝達部30は、複数の荷重伝達箇所に荷重を分散して第2金型ユニットへプレス荷重を伝達し、荷重伝達箇所の各々はストロークストッパ対43と同軸上に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リード加工装置、リード加工方法及びリード加工金型に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置のリードの加工(曲げ加工、切断加工等)には、上型と下型とを有するプレス装置が用いられる。
【0003】
このようなプレス装置は、例えば、特許文献1に記載されている。
【0004】
特許文献1のプレス装置は、半導体装置が載置される曲げダイ(下型)と、側面がテーパ面となっているカムと、カムを下降させるカム用バネと、カムの下面に固定されたパットストッパーと、曲げダイの周囲に配置されたストッパーブロックと、上端にローラを有する曲げパンチ(上型)と、を有している。
【0005】
カムには、半導体装置を上から押さえ付けてクランプするクランプピンが設けられている。カムは、パットストッパーがストッパーブロックにより移動規制される位置までカム用バネにより下降され、この位置で停止する。なお、この段階で、クランプピンにより半導体装置が曲げダイに対して押さえ付けられる。
【0006】
更に、この状態で曲げパンチが所定高さまで下降すると、ローラがカムのテーパ面に沿って移動し、この移動に伴い曲げパンチの下端が所定位置まで内側に回転し、この下端がリードを曲げダイに押し付ける。これにより、リードがプレス加工される。
【0007】
パットストッパーは、下方に突出した突出部を当該パットストッパーの周縁部に有している。一方、ストッパーブロックは、パットストッパーの突出部と対向する位置に配置されている。そして、パットストッパーの突出部がストッパーブロックに突き当たることにより、パットストッパーの下方への移動が規制される。
【0008】
ここで、カムは、パットストッパーにおいて、その突出部よりも内側の部分(以下、中央部という)の上面に位置している。このため、カム用バネによる押圧力は、パットストッパーの中央部の上面に加わる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平07−321273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1の技術では、パットストッパーの中央部の上面に、カム用バネによる押圧力が加わる。このため、パットストッパーは、その中央部が下方に向けて凸となるように変形する(撓む)。これにより、その変形の分だけ、カムが停止する高さが所望の高さから下方にシフトするので、曲げパンチの下端の停止位置も所望の位置からシフトする。その結果、プレス加工によるリードの加工寸法も所望の寸法からずれてしまう。
【0011】
要するに、特許文献1の技術では、カム用バネの押圧によるパットストッパーの撓みに起因して、リードの加工精度が低下する。
【0012】
このように、半導体装置のリードの加工精度を高めることは困難だった。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、本体部と、この本体部から突出したリードと、を有する半導体装置が配置される配置部を含む第1金型ユニットと、
前記第1金型ユニットに対して近づく方向及び前記第1金型ユニットから遠ざかる方向へ移動可能に設けられ、前記第1金型ユニットとの協働で前記リードをプレス加工する第2金型ユニットと、
前記第2金型ユニットへプレス荷重を伝達する荷重伝達部と、
前記第1金型ユニットに対して近づく方向における前記第2金型ユニットの移動を停止させるストッパ機構と、
を有し、
前記ストッパ機構は、
前記第1金型ユニットに固定された第1ストロークストッパと、
前記第1ストロークストッパと対向する配置で前記第2金型ユニットに固定され、前記第1ストロークストッパに突き当たることによって前記第2金型ユニットの移動を停止させる第2ストロークストッパと、
を含むストロークストッパ対を複数対有し、
前記荷重伝達部は、互いに離間した複数の荷重伝達箇所に荷重を分散して、前記第2金型ユニットへプレス荷重を伝達し、前記荷重伝達箇所の各々は、それぞれ前記ストロークストッパ対と同軸上に配置されていることを特徴とするリード加工装置を提供する。
【0014】
このリード加工装置によれば、プレス荷重を荷重伝達部を介して第2金型ユニットへ伝達する。そして、荷重伝達部は、互いに離間した複数の荷重伝達箇所に荷重を分散して、第2金型ユニットへプレス荷重を伝達するように構成され、且つ、荷重伝達箇所の各々は、それぞれストロークストッパ対と同軸上に配置されている。これらの構成により、プレス荷重による第2金型ユニットの変形を抑制することができる。よって、プレス加工時において、第1金型ユニットに対する第2金型ユニットの相対的な位置が所望の位置からずれてしまうことを抑制できるので、半導体装置のリードの加工精度を高めることができる。
【0015】
また、本発明は、本体部と、この本体部から突出したリードと、を有する半導体装置が配置される配置部を含む第1金型ユニットと、
前記第1金型ユニットに対して近づく方向及び前記第1金型ユニットから遠ざかる方向へ移動可能に設けられ、前記第1金型ユニットとの協働で前記リードをプレス加工する第2金型ユニットと、
前記第2金型ユニットへプレス荷重を伝達する荷重伝達部と、
前記第1金型ユニットに対して近づく方向における前記第2金型ユニットの移動を停止させるストッパ機構と、
を有し、
前記ストッパ機構は、
前記第1金型ユニットに固定された第1ストロークストッパと、
前記第1ストロークストッパと対向する配置で前記第2金型ユニットに固定され、前記第1ストロークストッパに突き当たることによって前記第2金型ユニットの移動を停止させる第2ストロークストッパと、
を含むストロークストッパ対を複数対有し、
前記荷重伝達部は、互いに離間した複数の荷重伝達箇所に荷重を分散して、前記第2金型ユニットへプレス荷重を伝達し、前記荷重伝達箇所の各々は、それぞれ前記ストロークストッパ対と同軸上に配置されているリード加工装置を用いて、前記半導体装置の前記リードを加工する工程を有し、
前記リードを加工する工程では、前記荷重伝達部から、前記複数の荷重伝達箇所に荷重を分散して、前記第2金型ユニットへプレス荷重を伝達することを特徴とするリード加工方法を提供する。
【0016】
また、本発明は、本体部と、この本体部から突出したリードと、を有する半導体装置が配置される配置部を含む第1金型ユニットと、
前記第1金型ユニットに対して近づく方向及び前記第1金型ユニットから遠ざかる方向へ移動可能に設けられ、前記第1金型ユニットとの協働で前記リードをプレス加工する第2金型ユニットと、
前記第2金型ユニットへプレス荷重を伝達する荷重伝達部と、
前記第1金型ユニットに対して近づく方向における前記第2金型ユニットの移動を停止させるストッパ機構と、
を有し、
前記ストッパ機構は、
前記第1金型ユニットに固定された第1ストロークストッパと、
前記第1ストロークストッパと対向する配置で前記第2金型ユニットに固定され、前記第1ストロークストッパに突き当たることによって前記第2金型ユニットの移動を停止させる第2ストロークストッパと、
を含むストロークストッパ対を複数対有し、
前記荷重伝達部は、互いに離間した複数の荷重伝達箇所に荷重を分散して、前記第2金型ユニットへプレス荷重を伝達し、前記荷重伝達箇所の各々は、それぞれ前記ストロークストッパ対と同軸上に配置されていることを特徴とするリード加工金型を提供する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、半導体装置のリードの加工精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施形態に係るリード加工装置を示す図である。
【図2】実施形態に係るリード加工装置を示す図である。
【図3】実施形態に係るリード加工装置を示す図である。
【図4】実施形態に係るリード加工装置を示す図である。
【図5】上型ホルダの平面図である。
【図6】荷重伝達部の平面図である。
【図7】曲げダイを示す正面断面図である。
【図8】曲げパンチと規制部材の動作を説明するための図である。
【図9】規制部材、パンチホルダ及び曲げパンチの下面図である。
【図10】半導体装置の例を示す図である。
【図11】実施形態に係るリード加工装置を用いたリード加工方法の手順の一例を示す図である。
【図12】実施形態に係るリード加工方法の手順の他の一例を示す図である。
【図13】変形例に係る荷重伝達部の平面図である。
【図14】比較例に係るリード加工装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
【0020】
図1乃至図4は実施形態に係るリード加工装置(リード加工金型)100を示す図である。図5は上型ホルダ21の平面図、図6は荷重伝達部30の平面図、図7は曲げダイ13を示す正面断面図である。各図においては、それぞれ図面を分かりやすくするために、一部の構成要素の図示を省略している(詳細後述)。
【0021】
本実施形態に係るリード加工装置(リード加工金型)100は、本体部51と、この本体部51から突出したリード52と、を有する半導体装置50が配置される配置部(例えば、リード受部15及び凹部16)を含む第1金型ユニット(下金型ユニット10)と、第1金型ユニットに対して近づく方向及び第1金型ユニットから遠ざかる方向へ移動可能に設けられ、第1金型ユニットとの協働でリード52をプレス加工する第2金型ユニット(上金型ユニット20)と、第2金型ユニットへプレス荷重を伝達する荷重伝達部30と、第1金型ユニットに対して近づく方向における第2金型ユニットの移動を停止させるストッパ機構40と、を有している。ストッパ機構40は、第1金型ユニットに固定された第1ストロークストッパ41と、第1ストロークストッパ41と対向する配置で第2金型ユニットに固定され、第1ストロークストッパ41に突き当たることによって第2金型ユニットの移動を停止させる第2ストロークストッパ42と、を含むストロークストッパ対43を複数対有している。荷重伝達部30は、互いに離間した複数の荷重伝達箇所(例えば、荷重伝達突起32)に荷重を分散して、第2金型ユニットへプレス荷重を伝達し、荷重伝達箇所の各々は、それぞれストロークストッパ対43と同軸上に配置されている。以下、詳細に説明する。
【0022】
本実施形態に係るリード加工装置100は、加工対象物としての半導体装置50のリード52(図10)をプレス加工するものである。
【0023】
図10は半導体装置50の例を示す図であり、このうち(a)は平面図、(b)は(a)のA−A矢視断面図である。図10に示すように、半導体装置50は、封止樹脂54により封止された平面視矩形状の本体部51と、この本体部51の側面より外方に突出するリード52とを有している。リード52の厚みは、例えば、0.125〜0.150mmであり、幅は約0.2mmである。このリード52の上面、下面および側面(リード切断面を除く)には、めっき被膜が施されている。めっき被膜の膜厚も含めると、リード52の厚みは、0.125〜0.180mm程度である。
【0024】
図1乃至図3において、左右中央位置を示す中央線1を境界とする左半部は正面図であり、右半部は正面断面図である。図1乃至図3のうち、図2は上金型ユニット20が上死点に位置する状態を示し、図3は上金型ユニット20が下死点に位置する状態を示し、図1は上金型ユニット20が図2と図3との中間の位置に位置する状態を示す。
【0025】
図1乃至図3に示すように、下金型ユニット10は、例えば、基台となる下型ホルダ11と、下金型を構成するダイプレート12及び曲げダイ13と、を有している。
【0026】
下型ホルダ11は、例えば、平板状に形成され、水平に配置されている。ダイプレート12は、例えば平板状に形成され、下型ホルダ11上に水平に固定されている。このダイプレート12上には、曲げダイ13が固定されている。
【0027】
図7において、(a)は半導体装置50を曲げダイ13上に配置していない状態を示し、(b)は曲げダイ13上に半導体装置50を載置した状態を示す。また図7(c)は図7(a)のB部の拡大図である。
【0028】
図7(a)及び(b)に示すように、曲げダイ13は、平板状でダイプレート12上に水平に固定された本体部14と、この本体部14の上面より上方に向けて起立した(つまり上金型ユニット20側に向けて突出した)リード受部15と、を有している。
【0029】
リード受部15は、例えば、平面視において矩形の外形線に沿って延在するような壁状に形成されている。リード受部15と本体部14の上面とにより囲まれる部位は、凹部16を構成し、この凹部16内に、半導体装置50の本体部51におけるリード52よりも下側の部分を収容するようになっている。
【0030】
図7(b)に示すように、凹部16内に本体部51におけるリード52よりも下側の部分を入り込ませるようにして、半導体装置50を曲げダイ13上に配置することにより、リード52をリード受部15により受けた(支持した)状態とすることができるようになっている。なお、リード受部15は、リード52の先端部よりも基端側の部分を受ける。より具体的には、リード受部15は、リード52において本体部51に隣接する部位を受け、リード52の先端側の部分は、リード受部15よりも水平方向外方に突出するようになっている。また、リード受部15の高さ(凹部16の深さ)は、図7(b)に示すように半導体装置50を曲げダイ13上に配置した状態において、半導体装置50の本体部51の下面と曲げダイ13の本体部14の上面との間に若干のクリアランスが存在する程度となっていることが好ましい。このため、例えば、凹部16内に本体部51が宙づりで配置されるようになっている。
【0031】
図7(c)に示すように、リード受部15の上端部の外側の縁には、丸め加工(R加工)18が施されている。これにより、リード52を曲げ加工する際にリード52が傷ついてしまうことを抑制できるようになっている。
【0032】
下金型ユニット10は、以上のように構成され、定位置に固定される。
【0033】
図1乃至図3に示すように、上金型ユニット20は、例えば、上型ホルダ21と、この上型ホルダ21に固定された上金型と、を有している。この上金型は、例えば、パンチプレート22と、パンチホルダ23と、複数(例えば4つ)の曲げパンチ24と、を有している。
【0034】
上型ホルダ21は、例えば、平板状に形成され、水平に配置されている。なお、上型ホルダ21の平面形状は、例えば矩形状(より具体的には例えば正方形)となっている。
【0035】
パンチプレート22は、例えば、平板状に形成され、上型ホルダ21の下面に固定されている。
【0036】
パンチホルダ23は、例えば、パンチプレート22より下方に垂下するように、パンチプレート22の下面に固定されている。パンチホルダ23は、複数の曲げパンチ24と後述する規制部材70とを保持している。
【0037】
曲げパンチ24は、例えば、パンチホルダ23より下方に垂下するようにパンチホルダ23に固定されたほぼ平板状の部材である。
【0038】
図8は曲げパンチ24と規制部材70の一連の動作を説明するための正面断面図である。
【0039】
図8に示すように、曲げパンチ24は、その下端に形成された加工部25によって、リード52をプレス加工(具体的には、曲げ加工)する。この加工部25は、曲げダイ13上に載置された半導体装置50のリード52におけるリード受部15よりも先端側の部分をプレス加工する。加工部25は、例えば、先端が鋭角に形成され且つ丸め加工されている。
【0040】
ここで、リード受部15の外周面と曲げダイ13の本体部14の上面とにより構成される断面L字状の面を押し付け面17と称することとすると、曲げパンチ24が下死点へ下降することにより、加工部25によってリード52がこの押し付け面17に押し付けられる。また、このように加工部25によってリード52が押し付けられる際には、後述する規制部材70によって、半導体装置50の浮き上がりが規制される。つまり、この際には、図8に示すように、規制部材70の下端面が半導体装置50の本体部51の上面に近接するか又は接触する位置となるように、規制部材70が位置決めされる(図8(a))。そして、この規制部材70によって半導体装置50の浮き上がり(リード52を力点、リード受部15の上端を支点とする、てこの原理による浮き上がり)が規制される(図8(b))。このため、リード52は、押し付け面17及びリード受部15の上端面に沿った形状に曲げ加工される(図8(c))。なお、図8(c)は、上金型ユニット20(曲げパンチ24を含む)が下死点に位置する状態を示す。
【0041】
このように、曲げパンチ24は、上死点位置(図2の位置)から下死点位置(図3及び図8(c)の位置)へ移動する過程で、曲げダイ13及び規制部材70との協働により半導体装置50のリード52をプレス加工(曲げ加工)する。
【0042】
図9は規制部材70、パンチホルダ23及び曲げパンチ24の下面図である。
【0043】
図9、図8、図1乃至図3から分かるように、4つの曲げパンチ24は、曲げダイ13上に配置される半導体装置50の本体部51の4つの側面とそれぞれ対応する位置に配置されている。曲げパンチ24の各々は、それぞれ半導体装置50の対応する側面から突出している複数のリード52を一括して加工する。
【0044】
図1に示すように、リード加工装置100は、上金型ユニット20と下金型ユニット10とを相対的に近づく方向及び遠ざかる方向に移動させる駆動源として、例えば、プレス装置60を有している。プレス装置60は、具体的には、例えば、上金型ユニット20を上下動させる。
【0045】
プレス装置60としては、例えば、モータ駆動するモータプレス装置、液圧(油圧)で駆動する液圧(油圧)プレス装置、空圧で駆動する空圧プレス装置などを適用することができる。
【0046】
プレス装置60は、例えば、本体部61と、プレス装置60が伸縮するように本体部61に対して相対的に移動するプレス軸62と、を有している。本体部61は、本体部61の下にプレス軸62が位置する配置で定位置に固定される。このため、プレス軸62は、本体部61の下方において上下動する。
【0047】
プレス装置60は、荷重伝達部30を介して、上型ホルダ21へ動力伝達(プレス荷重の伝達を含む)を行う。
【0048】
荷重伝達部30の上面には、該荷重伝達部30とプレス軸62の先端部とを連結する連結部35が固定され、この連結部35によって荷重伝達部30とプレス軸62とが相互に連結されている。
【0049】
図1乃至図3に示すように、荷重伝達部30は、上型ホルダ21の上面に固定されている。
【0050】
荷重伝達部30は、例えば、平板状の本体部31と、この本体部31の下面より下方に突出する複数の荷重伝達突起32と、を有している。これら荷重伝達突起32の下端部が上型ホルダ21の上面に固定されている。荷重伝達部30はこれら荷重伝達突起32を介して、プレス軸62から付与される動力(プレス荷重を含む)を上型ホルダ21へ伝達する。なお、例えば、荷重伝達部30も、上型ホルダ21と同様に、平面形状が矩形状となっている。
【0051】
以上のような構成により、プレス軸62の上下動に伴い、荷重伝達部30及び上金型ユニット20も上下動する。
【0052】
上金型ユニット20の下降は、以下に詳述するストッパ機構40によって、所定の下死点位置で停止するようになっている。
【0053】
ストッパ機構40は、下金型ユニット10に固定された第1ストロークストッパ41と、第1ストロークストッパ41と対向する配置で上金型ユニット20に固定された第2ストロークストッパ42と、を含むストロークストッパ対43を複数対(例えば4対)有している。
【0054】
第1ストロークストッパ41は、下型ホルダ11の上面より上方に向けて起立するように、下型ホルダ11に設けられている。第2ストロークストッパ42は、上型ホルダ21の下面より下方に向けて垂下するように、上型ホルダ21に設けられている。すなわち、第1及び第2ストロークストッパ41、42は、互いに同軸上に配置されている。
【0055】
第1及び第2ストロークストッパ41、42は、例えばそれぞれ柱状(具体的には例えば円柱状)に構成され、第1ストロークストッパ41の上端面と第2ストロークストッパ42の下端面はそれぞれ平坦面となっている。
【0056】
図2に示すように、上金型ユニット20が上死点に位置する状態では、第2ストロークストッパ42の下端面と第1ストロークストッパ41の上端面とは上下に離間している。
【0057】
上金型ユニット20が下降することによって、第2ストロークストッパ42の下端面が第1ストロークストッパ41の上端面に突き当たる。これにより、上金型ユニット20が下死点位置で停止するようになっている(図3)。
【0058】
ここで、上型ホルダ21及び荷重伝達部30は、図4を参照して以下に説明するように、上下に直線移動可能にガイドされ、且つ、上下動の際にそれぞれ水平に保たれるようになっている。
【0059】
図4においても、左右中央位置を示す中央線1を境界とする左半部は正面図であり、右半部は正面断面図である。図4(a)は上型ホルダ21が上死点に位置する状態を示し、図4(b)は上型ホルダ21が下死点に位置する状態を示す。
【0060】
図4に示すように、リード加工装置100は、下型ホルダ11に立設された複数のガイドポスト81を有している。ガイドポスト81は、例えば円柱状に形成されている。
リード加工装置100は、例えば、4つのガイドポスト81を有している。すなわち、図4には手前側の2つのガイドポスト81が図示され、これらガイドポスト81の奥にも、それぞれガイドポスト81が配置されている。
【0061】
一方、上型ホルダ21には、図4及び図5に示すように、それぞれガイドポスト81が挿通されるガイドブッシュ21bが複数(例えば4つ)埋設されている。各ガイドブッシュ21bには、ガイド孔21aが形成されている。各ガイドポスト81は、上型ホルダ21を上下に貫通するように、対応するガイド孔21aに挿通されている。上型ホルダ21は、そのガイド孔21aの内周面がガイドポスト81の外周面に沿って摺動しながら、ガイドポスト81によって該ガイドポスト81の長手方向(つまり上下方向)にガイドされるようになっている。
【0062】
同様に、荷重伝達部30には、図4及び図6に示すように、それぞれガイドポスト81が挿通されるガイド孔30aが複数(例えば4つ)形成されている。これらガイド孔30aの平面的な配置は、ガイド孔21aと同じである。つまり、各ガイド孔21aの上方に、それぞれ対応する1つのガイド孔30aが位置している。各ガイドポスト81は、荷重伝達部30を上下に貫通するように、対応するガイド孔30aに挿通されている。荷重伝達部30は、そのガイド孔30aの内周面がガイドポスト81の外周面に沿って摺動しながら、ガイドポスト81によって該ガイドポスト81の長手方向(つまり上下方向)にガイドされるようになっている。
【0063】
図4乃至図6に示すように、ガイドポスト81、ガイド孔21a及びガイド孔30aは、例えば、上型ホルダ21及び荷重伝達部30の平面視における4隅にそれぞれ配置されている。このため、荷重伝達部30及び上型ホルダ21、ひいては上金型ユニット20の全体は、安定的に水平に保たれたまま、ガイドポスト81によって上下にガイドされる。
【0064】
一方、図5に示すように、ストロークストッパ対43の平面的な配置は、例えば、隣り合うガイドポスト81の中間位置となっている。
【0065】
そして、図5及び図6に示すように、荷重伝達部30の各荷重伝達突起32は、各ストロークストッパ対43の上方に重なる位置にそれぞれ配置されている。つまり、荷重伝達突起32の各々は、それぞれ対応する何れか1つのストロークストッパ対43と同軸上に配置されている。
【0066】
このため、荷重伝達部30から荷重伝達突起32を介して上型ホルダ21に加わる荷重によって上型ホルダ21が変形してしまうことが、抑制されている。
【0067】
ここで、「荷重伝達突起32がストロークストッパ対43と同軸上であること」の定義について説明すると、荷重伝達突起32の少なくとも一部分が、平面視においてストロークストッパ対43(特に第2ストロークストッパ42)と重複していれば良いものとする。
【0068】
また、図3に示すように、プレス荷重によって荷重伝達部30が撓んでも、荷重伝達箇所(荷重伝達突起32の形成箇所)以外の部分において荷重伝達部30と上型ホルダ21との間のクリアランスCが存在するように、荷重伝達部30と上型ホルダ21との間の初期クリアランスC0(図1、図2)が設定されている。この初期クリアランスC0の適切な値は、荷重伝達部30の本体部31の形状、材質、荷重伝達突起32の形状、材質等により変化するが、例えば、数mm程度(具体的には、例えば、1mm以上)であれば良い。
【0069】
また、荷重伝達部30から上型ホルダ21に対して伝達されるプレス荷重の力点重心は、上金型ユニット20の移動方向に対して直交する面内(つまり水平面内)において、上記クリアランスC0、Cが存在する領域内に位置している。具体的には、この力点重心は、例えば、複数の荷重伝達突起32並びに複数のガイド孔30aよりも荷重伝達部30の中央寄りの領域(図6に示す領域Rに相当)内に位置し、好ましくは、この領域Rの中央(つまり、例えば、4つの荷重伝達突起32の中央)に位置する。
【0070】
リード加工装置100は、更に、配置部(リード受部15及び凹部16)と対向する配置で上金型ユニット20に保持され、配置部からの半導体装置50の本体部51の浮き上がりを規制する規制部材70を有している。
【0071】
規制部材70は、例えば、上下方向に延在する柱状部71と、この柱状部71の上端に設けられたフランジ状部72と、を有している。
【0072】
柱状部71の下面は平坦に形成され、この下面に半導体装置50の本体部51の上面が当接することにより、本体部51の浮き上がりを規制する。柱状部71の下面が、本体部51の上面の全面に対して面接触するように、柱状部71の寸法を設定することが好ましい。
【0073】
フランジ状部72は、柱状部71よりも平面寸法が大きく、柱状部71より水平方向外方に張り出している。
【0074】
フランジ状部72は、パンチプレート22からパンチホルダ23の上部に亘って連続的に形成された中空部26内に保持されている。
【0075】
また、柱状部71は、中空部26とパンチホルダ23の下側の空間とを連通させるようにパンチホルダ23に形成された挿通孔27に挿通されている。
【0076】
中空部26の内空断面積(平面積)は、フランジ状部72の平面積よりも若干大きく設定され、挿通孔27の内空断面積(平面積)は、フランジ状部72の平面積よりも小さく設定されている。
このため、規制部材70は、パンチホルダ23から下方に脱落しないように保持され、且つ、パンチホルダ23及びパンチプレート22に対して相対的に上下動可能となっている。
また、中空部26と挿通孔27との境界には、段差面28が形成されている。
【0077】
リード加工装置100は、更に、規制部材70を上金型ユニット20に対して相対的に下金型ユニット10側に(つまり下方に)付勢するバネ(付勢部)73と、規制部材70の上金型ユニット20側への(つまり下方への)移動を停止させるストッパ部76を含む規制部材ストッパ部材74と、を有している。
【0078】
規制部材ストッパ部材74は、例えば、梁状の支持体75と、支柱状のストッパ部76と、を有している。支持体75は、その一端が規制部材70の下部の側面に固定され、規制部材70より外方に張り出すように水平に延在している。
【0079】
支持体75の他端には、ストッパ部76の上端部が固定され、ストッパ部76は支持体75及び規制部材70よりも下方に突出している。すなわち、ストッパ部76は、規制部材70よりも下金型ユニット10側に突出するように、規制部材70と一体的に設けられている。このストッパ部76の下端は、水平方向において配置部(リード受部15及び凹部16)の外側で下金型ユニット10のダイプレート12の上面に突き当たるようになっている。ストッパ部76の下端が下金型ユニット10のダイプレート12の上面に突き当たることにより、規制部材70の下降が停止されるようになっている。
【0080】
バネ73は、圧縮型のコイルバネである。バネ73の上端は、例えば、パンチホルダ23の下面に固定され、バネ73の下端は、例えば、規制部材ストッパ部材74の上面(ストッパ部76の上面ないしは支持体75の上面)に固定されている。バネ73は、上下方向に延在している。このため、バネ73は、例えば、パンチホルダ23と規制部材ストッパ部材74とを互いに遠ざかる方向に付勢し、その結果、規制部材70を上金型ユニット20に対して相対的に下方へ付勢している。
【0081】
ただし、バネ73は、ストッパ部76と同軸上に配置されていることが好ましい。「バネ73がストッパ部76と同軸上であること」の定義について説明すると、バネ73の下端(規制部材ストッパ部材74への接続端)が、平面視においてストッパ部76の一部分と重複していれば良いものとする。
【0082】
規制部材70には、例えば、4つの規制部材ストッパ部材74が設けられている。すなわち、例えば、図9に示すように、4つの規制部材ストッパ部材74が規制部材70の周囲に等間隔に配置されている。なお、規制部材ストッパ部材74と曲げパンチ24とが位置的に干渉しないように、各規制部材ストッパ部材74は隣り合う曲げパンチ24どうしの間に配置されている。また、バネ73は、各規制部材ストッパ部材74毎に、それぞれ規制部材ストッパ部材74とパンチホルダ23との間に設けられている。
【0083】
以下に説明するように、規制部材70は上金型ユニット20が上下動するのに伴って上下動する。ただし、規制部材70の下方への移動は、ストッパ部76が下金型ユニット10に突き当たった段階で停止する。
【0084】
図2に示すように上金型ユニット20が上死点に位置する段階では、規制部材70は、規制部材70及び規制部材ストッパ部材74の自重とバネ73による付勢とによって、フランジ状部72の下端が段差面28に突き当たった状態となる。また、この段階では、規制部材ストッパ部材74の下端は下金型ユニット10のダイプレート12の上面から離間している。
【0085】
上金型ユニット20が上死点位置から下降する過程において、規制部材ストッパ部材74のストッパ部76の下端がダイプレート12の上面に突き当たるまでの段階では、規制部材70及び規制部材ストッパ部材74は上金型ユニット20に伴って下降する。
【0086】
上金型ユニット20が上死点位置から下降する過程において、ストッパ部76の下端がダイプレート12の上面に突き当たって以降は、規制部材ストッパ部材74及び規制部材70は下降せず、バネ73の付勢によってストッパ部76の下端がダイプレート12の上面に押し当てられた状態に維持される(図1参照)。
【0087】
この状態での規制部材70と配置部上の半導体装置50との位置関係は図8(a)に示す関係となる。この段階で、規制部材70の柱状部71の下端面と半導体装置50の本体部51の上面とのクリアランスは、100μm以下、又は0となるように、各構成要素の配置及び寸法が設定されている。
【0088】
上金型ユニット20は、ストッパ部76の下端がダイプレート12の上面に突き当たって以降も下降し、規制部材70は、上金型ユニット20に対して相対的に上方へ移動する。すなわち、フランジ状部72は下端が段差面28から離れ、規制部材70はパンチプレート22及びパンチホルダ23に対して相対的に上方へ移動する(図1)。
【0089】
その後、曲げパンチ24の加工部25がリード52に接触するまで上金型ユニット20が下降した状態が、図8(a)に示される状態である。
【0090】
また、図8(a)の状態よりも上金型ユニット20が下降し、曲げパンチ24がリード52を押し下げ始めた状態が、図8(b)に示される状態である。この段階では、リード52を力点、リード受部15の上端を支点とするてこの原理により、半導体装置50の本体部51が上に浮き上がろうとする。このため、図8(b)に示すように、本体部51の上面が規制部材70の下面に接触し、該規制部材70によって本体部51の浮き上がりが規制される。
【0091】
その後、曲げパンチ24が下死点まで下降することにより、加工部25によってリード52が所定の曲げ形状に加工される(図8(c))。
【0092】
なお、上述したてこの原理により本体部51が浮き上がろうとする力は、図8(b)の段階から図8(c)の段階にかけて連続的に作用する。この力が作用する期間中、継続的に、規制部材70によって本体部51の浮き上がりを規制できるように、バネ73により規制部材70を下方に押し下げる付勢力は設定されている。すなわち、バネ73が付勢によって規制部材70を押し下げる力と、規制部材70及び4つの規制部材ストッパ部材74に作用する重力と、の合力が、本体部51を浮き上がらせようとする上記力よりも大きくなるように、バネ73の強さが設定されている。
【0093】
このように、規制部材70は、ストッパ部76が下金型ユニット10に突き当たる位置(高さ)で、半導体装置50の本体部51の浮き上がりを規制する。そして、ストッパ部76が下金型ユニット10に突き当たる位置(高さ)は、規制部材70において配置部と対向し浮き上がりを規制する面(柱状部71の下端面)が、プレス加工の開始前の段階でバネ73による付勢によって半導体装置50の本体部51を押圧しない位置である。
【0094】
なお、図1乃至図4の各図においては、それぞれ図面を分かりやすくするために、適宜に一部の構成要素の図示を省略している。
【0095】
先ず、図2乃至図4においては、プレス装置60と連結部35(何れも図1)の図示を省略している。
【0096】
一方、図1乃至図4においては、ガイドポスト81(図4)の図示を省略している。
【0097】
リード加工装置100は、図1乃至図4に示される方向に見た場合に、左右対称に構成されている。ただし、図1乃至図3の左半部においては、曲げパンチ24の図示を省略している。また、図1乃至図3の右半部では、ストロークストッパ対43(第1及び第2ストロークストッパ41、42)、バネ73及び規制部材ストッパ部材74の図示を省略している。
【0098】
また、図4においては、ガイドポスト81、荷重伝達部30、上型ホルダ21及び下型ホルダ11のみを図示し、その他の構成は図示を省略している。
【0099】
なお、上記においては、リード加工装置100が曲げ加工用である例を説明したが、曲げパンチ24及び曲げダイ13の代わりに切断用のパンチ及びダイを用いることにより、切断加工に対応することもできる。
【0100】
次に、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する。図11はこの製造方法の手順の一例を示す図であり、図12はこの製造方法の手順の他の一例を示す図である。この製造方法は、本実施形態に係るリード加工方法を含む。
【0101】
本実施形態に係るリード加工方法では、本体部51と、この本体部51から突出したリード52と、を有する半導体装置50が配置される配置部(例えば、リード受部15及び凹部16)を含む第1金型ユニット(下金型ユニット10)と、第1金型ユニットに対して近づく方向及び第1金型ユニットから遠ざかる方向へ移動可能に設けられ、第1金型ユニットとの協働でリード52をプレス加工する第2金型ユニット(上金型ユニット20)と、第2金型ユニットへプレス荷重を伝達する荷重伝達部30と、第1金型ユニットに対して近づく方向における第2金型ユニットの移動を停止させるストッパ機構40と、を有している。ストッパ機構40は、第1金型ユニットに固定された第1ストロークストッパ41と、第1ストロークストッパ41と対向する配置で第2金型ユニットに固定され、第1ストロークストッパ41に突き当たることによって第2金型ユニットの移動を停止させる第2ストロークストッパ42と、を含むストロークストッパ対43を複数対有している。荷重伝達部30は、互いに離間した複数の荷重伝達箇所(例えば、荷重伝達突起32)に荷重を分散して、第2金型ユニットへプレス荷重を伝達し、荷重伝達箇所の各々は、それぞれストロークストッパ対43と同軸上に配置されているリード加工装置100を用いて、半導体装置50のリード52を加工する工程を有し、リード52を加工する工程では、荷重伝達部30から、複数の荷重伝達箇所に荷重を分散して、第2金型ユニットへプレス荷重を伝達する。以下、詳細に説明する。
【0102】
先ず、リードフレーム(全体図示略)のダイパッド(図示略)上に半導体チップ(図示略)を搭載及び接合し、半導体チップとリード52とをボンディングワイヤ(図示略)によりワイヤボンディングする。次に、リード52の一部分が封止樹脂54(図10)から突出するように、半導体チップ及びリードフレームを封止樹脂54により封止する。次に、封止樹脂54のバリ除去を行う。あらかじめ外装処理がなされていないリードフレームを用いる場合には、リードフレームに対する外装めっき処理も行う。
【0103】
次に、半導体装置50をリードフレーム53(図11(a)参照;全体図示略)より切り離し、リード52の成形加工を行う。
【0104】
具体的には、例えば、先ず、図11(a)に示すようにリード52が最終的な規定寸法よりも長くなるようにリードフレーム53を切断位置5にて切断することにより、半導体装置50をリードフレーム53から切り離す。次に、図11(b)に示すようにリード52を下方に曲げ加工して所定のガルウイング形状に形成する。次に、図11(c)に示すようにリード52を切断位置6にて切断し、規定寸法に仕上げる。
【0105】
或いは、先ず、図12(a)に示すようにリード52が規定寸法となるようにリードフレーム53を切断位置7にて切断することによって、半導体装置50をリードフレーム53から切り離す(図12(b))。次に、図12(c)に示すようにリード52を下方に曲げ加工して所定のガルウイング形状に形成する。
【0106】
ここで、リード52の加工は、本実施形態に係るリード加工装置100を用いて行う。このリード加工装置100は、半導体装置50をリードフレームから切り離す工程(図10(a)、図11(b))、リード52をガルウイング形状に曲げ加工する工程(図10(b)、図11(c))、ガルウイング形状のリード52を切断する工程(図10(b))、の何れかの工程に用いることができる。
【0107】
このように、リード加工装置100はリード52の切断や曲げ加工を行うが、その加工条件として、リード52の切断位置や曲げ位置を例えば数ミクロンの誤差範囲にする。このため、曲げパンチ24と曲げダイ13を高精度に位置決めすることが重要である。つまり、下死点位置において、下金型ユニット10に対する上金型ユニット20の相対的な位置を高精度に位置決めすることが重要である。
【0108】
図14は比較例に係るリード加工装置1000を示す図である。図14の左半部は正面図、右半部は正面断面図となっている。また、図1乃至図3と同様に、左半部と右半部ではそれぞれ適宜に構成要素の図示を省略している。
【0109】
図14のリード加工装置1000は、以下に説明する点でのみ上記のリード加工装置100と相違し、その他の点ではリード加工装置100と同様に構成されている。
【0110】
先ず、リード加工装置1000は、荷重伝達部30を有しておらず、上型ホルダ21の上面の中央部に対し直接的に、プレス装置60(図14では図示略、図1と同様)のプレス軸62からの動力が付与されるようになっている。
【0111】
また、バネ73は、規制部材ストッパ部材74とパンチホルダ23との間ではなく、規制部材70の柱状部71の上端面と、上型ホルダ21の下面との間に設けられている。
【0112】
なお、図14は、上金型ユニット20が下死点に位置するときの上型ホルダ21の変形(撓み)を示している。
【0113】
図14に示すリード加工装置1000の構成では、上記のリード加工装置100と比べて、プレス荷重による上型ホルダ21の変形が生じやすい。つまり、図14に示すように、上型ホルダ21が下に凸に湾曲しやすい。なぜなら、上型ホルダ21の上面の中央部に対してプレス装置60からプレス荷重が加わるためである。そして、上型ホルダ21が下に凸に湾曲すると、下死点での上金型の高さ(特に曲げパンチ24の加工部25の高さ)が上記のリード加工装置100と比べて下がってしまう。その結果、上記のリード加工装置100を用いる場合と比べてリード52の加工精度が低下する可能性がある。特に、プレス装置60が液圧プレス装置の場合には、10000N(ニュートン)を超える大きなプレス荷重が、下死点到達時よりストロークストッパ41、42に加わるため、加工精度の低下が顕著となることが想定される。
【0114】
これに対し、本実施形態では、互いに離間した複数の荷重伝達突起32を有する荷重伝達部30によって、プレス荷重を分散して上型ホルダ21に伝達するのに加え、各荷重伝達突起32をストロークストッパ対43と同軸上に配置している。これにより、プレス荷重による上型ホルダ21の変形を抑制でき、且つ、プレス荷重を確実に上型ホルダ21に伝達することができる。なお、プレス荷重による変形は、荷重伝達部30の変形によって吸収することができると言うことができる(図3参照)。
よって、上金型ユニット20が下死点位置において下金型ユニット10に対する所望の相対位置(高さ)からずれてしまうことを抑制できるので、半導体装置50のリード52の加工精度を高めることができる。
【0115】
また、図14に示すリード加工装置1000の構成では、下死点での規制部材70の高さ(特に、柱状部71の下端面の高さ)が上記のリード加工装置100と比べて下がってしまう。これは、上型ホルダ21の湾曲により柱状部71の下端面の高さが下がるのに加えて、バネ73が柱状部71を下向きに付勢することによって、更に柱状部71の下端面の高さが下がるためである。すなわち、柱状部71がバネ73によって下向きに付勢されることにより、規制部材ストッパ部材74の梁状の支持体75等が撓んでしまい、柱状部71の下端面の高さが下がる。その結果、上記のリード加工装置100を用いる場合と比べて、リード52の加工精度が更に低下する可能性がある。更には、柱状部71の下端面が半導体装置50の本体部51を下向きに押圧してしまうことによって、半導体装置50の品質に悪影響を与える可能性もある。
【0116】
これに対し、本実施形態では、バネ73がストッパ部76と同軸上に配置されている。これにより、バネ73による支持体75等の撓みを抑制できるため、図14の構成と比べて、下死点での柱状部71の下端面の高さの低下を抑制することができる。よって、このことによっても、半導体装置50のリード52の加工精度を高めることができる。
【0117】
ここで、特許文献1の技術における他の課題について説明する。
上述のように、特許文献1のプレス装置では、カムに設けられたクランプピンによって、半導体装置を上から押さえ付けてクランプする。このため、特許文献1の技術では、半導体装置に対して局所的にストレスが加わるため、半導体装置50の品質に悪影響を与える可能性がある。
また、カムに設けられたクランプピンによって半導体装置をクランプするため、パットストッパーの変形に起因して、クランプピンの下端の位置も変動(下側へ変動)するので、半導体装置に対して更に過大なストレスが加わるとともに、リード52の加工精度にも悪影響を与える可能性がある。
また、特許文献1のプレス装置では、装置内に多くのバネ(カム用バネ、クランプピン用バネ及び曲げパンチ用バネ)が設けられている。これらのバネにより装置内に生じる応力変形が、リードの加工精度の低下に繋がる可能性がある。
本発明者による実験では、特許文献1のような構造のプレス装置を用いてリードを加工した場合、設計値から数十μmもの加工誤差が生じる場合があった。
【0118】
これに対し、本実施形態では、半導体装置50が配置される配置部は、上金型ユニット20側に向けて突出し、リード52の先端部よりも基端側の部分を受けるリード受部15を有し、上金型ユニット20は、リード52におけるリード受部15よりも先端側の部分をプレス加工する加工部25を有している。そして、リード加工装置100は、更に、配置部と対向する配置で上金型ユニット20に保持され、配置部からの半導体装置50の本体部51の浮き上がりを規制する規制部材70を有している。リード加工装置100は、更に、規制部材70を下金型ユニット10側に付勢するバネ73と、規制部材70よりも下金型ユニット10側に突出するように規制部材70と一体的に設けられ、配置部の外側において下金型ユニット10に突き当たるストッパ部76を有し、規制部材70は、ストッパ部76が下金型ユニット10に突き当たった位置で、本体部51の浮き上がりを規制する。そして、ストッパ部76が下金型ユニット10に突き当たる位置は、規制部材70において配置部と対向し浮き上がりを規制する面(柱状部71の下端面)が、プレス加工の開始前の段階でバネ73による付勢によって半導体装置50の本体部51を押圧しない位置である。
つまり、本実施形態では、規制部材70の下面によって半導体装置50の浮き上がりを抑制する構成であり、規制部材70の下面(柱状部71の下端面)は、プレス加工の開始前の段階でバネ73による付勢によって半導体装置50を押圧しない。このため、半導体装置をクランプする方式(特許文献1等)と比べて、半導体装置50の本体部51に加わるストレスを低減し、半導体装置50の品質に悪影響を与える可能性を低減することができる。特に、規制部材70の柱状部71の下端面が半導体装置50の本体部51の上面の全面に亘って面接触する構成とすることによって、一層、本体部51に加わるストレスを低減することができる。
【0119】
しかも、本実施形態では、規制部材70を付勢するバネ73とストッパ部76とが同軸上に配置されているので、バネ73の付勢による支持体75等の撓みを抑制できる。このため、下死点での柱状部71の下端面の高さの変動(低下)を抑制することができるので、半導体装置50のリード52の加工精度を高めることができる。
また、バネ73以外のバネ部品を用いる必要がないため、バネによるリード加工装置100の内部構成が応力により変形してしまうことを極力抑制できるので、このことによっても、半導体装置50のリード52の加工精度を高めることができる。特に、バネ73とストッパ部76とを同軸上に配置することにより、相乗的に、リード加工装置100の内部構成の応力変形を抑制でき、リード52の加工精度を一層高めることができる。
【0120】
以上のような実施形態によれば、プレス荷重を荷重伝達部30を介して上金型ユニット20へ伝達する。そして、荷重伝達部30は、互いに離間した複数の荷重伝達突起32に荷重を分散して、上金型ユニット20の上型ホルダ21へプレス荷重を伝達するように構成され、且つ、荷重伝達突起32の各々は、それぞれ対応する何れか1つのストロークストッパ対43と同軸上に配置されている。これらの構成により、上型ホルダ21において、ストロークストッパ対43の配置位置と対応する部分に対して選択的にプレス荷重が加わるようにできるので、プレス荷重による上型ホルダ21の変形を抑制することができる。よって、プレス加工時において、下金型ユニット10に対する上金型ユニット20の相対的な位置が所望の位置からずれてしまうことを抑制できるので、半導体装置50のリード52の加工精度を高めることができる。
なお、例えば、車載向け半導体装置には、実装部であるリード52の仕上げ外形寸法に、数μm(ミクロン)オーダの高く安定した品質が要求されている。本実施形態によれば、このような高精度の加工も容易に実施することができる。
【0121】
また、プレス荷重によって荷重伝達部30が撓んでも、荷重伝達突起32の形成箇所以外の部分において荷重伝達部30と上金型ユニット20の上型ホルダ21との間のクリアランスC(図3)が存在するように、荷重伝達部30と上金型ユニット20の上型ホルダ21との間の初期クリアランスC0(図2、図1)が設定されている。よって、荷重伝達突起32の形成箇所以外の部分に対し、荷重伝達部30からプレス荷重が直接的に伝達されることを抑制できるため、より確実に上金型ユニット20の上型ホルダ21の変形を抑制することができる。
【0122】
なお、荷重伝達部30から上金型ユニット20の上型ホルダ21に対して伝達されるプレス荷重の力点重心が、上金型ユニット20の移動方向に対して直交する面内(つまり、例えば水平面内)において、クリアランスC(図3)が存在する領域内に位置する。
【0123】
上記の実施形態では、図6に示すように、平面視において隣り合うガイドポスト81どうしの間に荷重伝達突起32(及びストロークストッパ対43)が位置する例を説明したが、この例に限らない。例えば、図13に示すように、平面視においてガイドポスト81よりも外側に荷重伝達突起32(及びストロークストッパ対43)が位置するようにしても良い。
【0124】
なお、本出願は、次の発明も開示する。
(1)
本体部と、この本体部から突出したリードと、を有する半導体装置が配置される配置部を含む第1金型ユニットと、
前記第1金型ユニットに対して近づく方向及び前記第1金型ユニットから遠ざかる方向へ移動可能に設けられ、前記第1金型ユニットとの協働で前記リードをプレス加工する第2金型ユニットと、
を有し、
前記配置部は、前記第2金型ユニット側に向けて突出し、前記リードの先端部よりも基端側の部分を受けるリード受部を有し、
前記第2金型ユニットは、前記リードにおける前記リード受部よりも先端側の部分をプレス加工する加工部を有し、
当該リード加工装置は、更に、
前記配置部と対向する配置で前記第2金型ユニットに保持され、前記配置部からの前記半導体装置の前記本体部の浮き上がりを規制する規制部材と、
前記規制部材を前記第1金型ユニット側に付勢する付勢部と、
前記規制部材よりも前記第1金型ユニット側に突出するように前記規制部材と一体的に設けられ、前記配置部の外側において前記第1金型ユニットに突き当たるストッパ部と、
を有し、
前記規制部材は、前記ストッパ部が前記第1金型ユニットに突き当たる位置で、前記浮き上がりを規制し、
前記ストッパ部が前記第1金型ユニットに突き当たる前記位置は、前記規制部材において前記配置部と対向し前記浮き上がりを規制する面が、前記プレス加工の開始前の段階で前記付勢部による付勢によって前記半導体装置を押圧しない位置であることを特徴とするリード加工装置。
(2)
前記付勢部と前記ストッパ部とが同軸上に配置されていることを特徴とする(1)に記載のリード加工装置。
【符号の説明】
【0125】
1 中央線
5、6、7 切断位置
10 下金型ユニット
11 下型ホルダ
12 ダイプレート
13 曲げダイ
14 本体部
15 リード受部
16 凹部
16 切断位置
17 押し付け面
18 丸め加工
20 上金型ユニット
21 上型ホルダ
21a ガイド孔
21b ガイドブッシュ
22 パンチプレート
23 パンチホルダ
24 曲げパンチ
25 加工部
26 中空部
27 挿通孔
28 段差面
30 荷重伝達部
30a ガイド孔
31 本体部
32 荷重伝達突起
35 連結部
40 ストッパ機構
41 第1ストロークストッパ
42 第2ストロークストッパ
43 ストロークストッパ対
50 半導体装置
51 本体部
52 リード
53 リードフレーム
54 封止樹脂
60 プレス装置
61 本体部
62 プレス軸
70 規制部材
71 柱状部
72 フランジ状部
73 バネ
74 規制部材ストッパ部材
75 支持体
76 ストッパ部
81 ガイドポスト
100 リード加工装置
1000 リード加工装置
C クリアランス
C0 初期クリアランス
R 領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、この本体部から突出したリードと、を有する半導体装置が配置される配置部を含む第1金型ユニットと、
前記第1金型ユニットに対して近づく方向及び前記第1金型ユニットから遠ざかる方向へ移動可能に設けられ、前記第1金型ユニットとの協働で前記リードをプレス加工する第2金型ユニットと、
前記第2金型ユニットへプレス荷重を伝達する荷重伝達部と、
前記第1金型ユニットに対して近づく方向における前記第2金型ユニットの移動を停止させるストッパ機構と、
を有し、
前記ストッパ機構は、
前記第1金型ユニットに固定された第1ストロークストッパと、
前記第1ストロークストッパと対向する配置で前記第2金型ユニットに固定され、前記第1ストロークストッパに突き当たることによって前記第2金型ユニットの移動を停止させる第2ストロークストッパと、
を含むストロークストッパ対を複数対有し、
前記荷重伝達部は、互いに離間した複数の荷重伝達箇所に荷重を分散して、前記第2金型ユニットへプレス荷重を伝達し、前記荷重伝達箇所の各々は、それぞれ前記ストロークストッパ対と同軸上に配置されていることを特徴とするリード加工装置。
【請求項2】
前記プレス荷重によって前記荷重伝達部が撓んでも、前記荷重伝達箇所以外の部分において前記荷重伝達部と前記第2金型ユニットとの間のクリアランスが存在するように、前記荷重伝達部と前記第2金型ユニットとの間の初期クリアランスが設定されていることを特徴とする請求項1に記載のリード加工装置。
【請求項3】
前記荷重伝達部から前記第2金型ユニットに対して伝達されるプレス荷重の力点重心は、前記第2金型ユニットの移動方向に対して直交する面内において、前記クリアランスが存在する領域内に位置することを特徴とする請求項2に記載のリード加工装置。
【請求項4】
前記配置部は、前記第2金型ユニット側に向けて突出し、前記リードの先端部よりも基端側の部分を受けるリード受部を有し、
前記第2金型ユニットは、前記リードにおける前記リード受部よりも先端側の部分をプレス加工する加工部を有し、
当該リード加工装置は、更に、
前記配置部と対向する配置で前記第2金型ユニットに保持され、前記配置部からの前記半導体装置の前記本体部の浮き上がりを規制する規制部材と、
前記規制部材を前記第1金型ユニット側に付勢する付勢部と、
前記規制部材よりも前記第1金型ユニット側に突出するように前記規制部材と一体的に設けられ、前記配置部の外側において前記第1金型ユニットに突き当たるストッパ部と、
を有し、
前記規制部材は、前記ストッパ部が前記第1金型ユニットに突き当たる位置で、前記浮き上がりを規制し、
前記ストッパ部が前記第1金型ユニットに突き当たる前記位置は、前記規制部材において前記配置部と対向し前記浮き上がりを規制する面が、前記プレス加工の開始前の段階で前記付勢部による付勢によって前記半導体装置を押圧しない位置であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のリード加工装置。
【請求項5】
前記付勢部と前記ストッパ部とが同軸上に配置されていることを特徴とする請求項4に記載のリード加工装置。
【請求項6】
本体部と、この本体部から突出したリードと、を有する半導体装置が配置される配置部を含む第1金型ユニットと、
前記第1金型ユニットに対して近づく方向及び前記第1金型ユニットから遠ざかる方向へ移動可能に設けられ、前記第1金型ユニットとの協働で前記リードをプレス加工する第2金型ユニットと、
前記第2金型ユニットへプレス荷重を伝達する荷重伝達部と、
前記第1金型ユニットに対して近づく方向における前記第2金型ユニットの移動を停止させるストッパ機構と、
を有し、
前記ストッパ機構は、
前記第1金型ユニットに固定された第1ストロークストッパと、
前記第1ストロークストッパと対向する配置で前記第2金型ユニットに固定され、前記第1ストロークストッパに突き当たることによって前記第2金型ユニットの移動を停止させる第2ストロークストッパと、
を含むストロークストッパ対を複数対有し、
前記荷重伝達部は、互いに離間した複数の荷重伝達箇所に荷重を分散して、前記第2金型ユニットへプレス荷重を伝達し、前記荷重伝達箇所の各々は、それぞれ前記ストロークストッパ対と同軸上に配置されているリード加工装置を用いて、前記半導体装置の前記リードを加工する工程を有し、
前記リードを加工する工程では、前記荷重伝達部から、前記複数の荷重伝達箇所に荷重を分散して、前記第2金型ユニットへプレス荷重を伝達することを特徴とするリード加工方法。
【請求項7】
本体部と、この本体部から突出したリードと、を有する半導体装置が配置される配置部を含む第1金型ユニットと、
前記第1金型ユニットに対して近づく方向及び前記第1金型ユニットから遠ざかる方向へ移動可能に設けられ、前記第1金型ユニットとの協働で前記リードをプレス加工する第2金型ユニットと、
前記第2金型ユニットへプレス荷重を伝達する荷重伝達部と、
前記第1金型ユニットに対して近づく方向における前記第2金型ユニットの移動を停止させるストッパ機構と、
を有し、
前記ストッパ機構は、
前記第1金型ユニットに固定された第1ストロークストッパと、
前記第1ストロークストッパと対向する配置で前記第2金型ユニットに固定され、前記第1ストロークストッパに突き当たることによって前記第2金型ユニットの移動を停止させる第2ストロークストッパと、
を含むストロークストッパ対を複数対有し、
前記荷重伝達部は、互いに離間した複数の荷重伝達箇所に荷重を分散して、前記第2金型ユニットへプレス荷重を伝達し、前記荷重伝達箇所の各々は、それぞれ前記ストロークストッパ対と同軸上に配置されていることを特徴とするリード加工金型。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2012−20317(P2012−20317A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−160298(P2010−160298)
【出願日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】