説明

レンズ手入れ処置法の改善された消毒効力

コンタクトレンズを効果的に洗浄し消毒するための新規な組成物及びその組成物で製造したレンズ手入れ用液剤の使用法。そのコンタクトレンズを効果的に洗浄し消毒する方法は、レンズを擦るステップを必要とせずかつレンズを洗い流すステップを必要としない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンタクトレンズを消毒するための新規の組成物及び方法に関する。さらに具体的に述べれば、本発明は、レンズを擦するステップやレンズを洗い流すステップを必要としない、コンタクトレンズを消毒する組成物及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、コンタクトレンズの手入れ処置法には、基本的なコンタクトレンズ洗浄剤として界面活性剤を含有するコンタクトレンズ液剤でコンタクトレンズを定期的に洗浄するなどの各種の役割が含まれている。コンタクトレンズの洗い流しを、洗浄してゆるんだ破片を除いた後に行うことが一般に推奨されている。さらに、コンタクトレンズの処置法には、レンズを消毒する処置、レンズを眼に挿入する前にレンズの表面をより湿潤可能にする処置、及び/又はレンズ表面の状態を調節する処置、例えばレンズ表面を潤滑にし又はクッションを与えてレンズを眼の中に快適に配置する処置が含まれている。その外に、コンタクトレンズ着用者は、着用中、一般に再湿潤点眼剤と呼称される液剤を眼に直接投与することによってレンズを再湿潤(rewet)させる必要がある。
【0003】
手入れ処置法の個々の部分に、別個の液剤を提供することもある。便利さを求めて、多目的コンタクトレンズ液剤、すなわち手入れ処置法のいくつかの部分で使用できる液剤が好評を得ている。
【0004】
コンタクトレンズを効果的に洗浄しそしてそのレンズを眼に挿入する直前又は眼に着用しながらそのレンズを処置するのに使うこともできる多目的コンタクトレンズ液剤は、開発することが一層困難な多目的液剤である。このような液剤は、眼の組織又は涙液膜と直接接触するので開発することが難しい。コンタクトレンズ沈着物に対して優れた洗浄活性を有する従来の界面活性剤並びに保存剤又は消毒剤として含まれている抗菌剤などの他の各種成分は、眼を刺激する傾向がある。その上に、その界面活性剤は、湿潤させたり又は状態を調節する前記液剤の機能を阻害してはならない。
【0005】
米国特許第5,604,189号には、親水性親油性比(HLB)が少なくとも約18であるポリ(酸化エチレン)含有物質及びコンタクトレンズ沈着物に対する洗浄活性を有する界面活性剤を含有する、コンタクトレンズを洗浄し湿潤させる多目的組成物が開示されている。その組成物は有効な洗浄活性を提供しかつレンズの表面を湿潤させるのに有効でもある。さらにこの組成物によって、眼を比較的刺激せずに望ましい洗浄を達成できる。好ましい実施態様では、その組成物は、充分に非刺激性であるので、その組成物で処理されたコンタクトレンズは、その組成物をレンズから洗い流す必要なしに直接眼に挿入できる又はその組成物を眼に直接投与して再湿潤液剤(rewetting solution)として使用できる。前記189号特許の第16表に開示されたタイプの組成物であって、商品名Simplicity(商標)(Polymer Technology、米国ニューヨーク州ロチェスター所在)で市販されている組成物は、硬質通気性(RGP)コンタクトレンズを、洗浄、状態調節、湿潤及び消毒するのに使う多目的液剤として商業的に成功している。
【0006】
より有効な消毒を必要とするタイプの液剤の製品は、それを使用する処置法の一ステップとして、その液剤とともにコンタクトレンズを指で擦るステップが必要でない多目的液剤である。多目的液剤を含めて、従来のコンタクトレンズの洗浄剤と消毒剤の場合、レンズ着用者は、コンタクトレンズを処置している間、一般に、指と手の平の間又は指の間で、一般に、指ですなわち手作業で、コンタクトレンズを擦る必要がある。コンタクトレンズを毎日「擦る」必要があると、コンタクトレンズを毎日手入れする際に必要になる時間と努力が増大する。多くのコンタクトレンズ着用者は、かような処置法を実行せねばならないことを好まず又はそれは不便であると考えている。いくらかの着用者は、適正な「擦る」処置法を怠ることがあり、そうするとコンタクトレンズが快適でなくなりかつ別の問題が起こることがある。レンズを着用し始めたばかりの人に特に起こりがちのことであるが、時には、余りにも激しく擦って、レンズを損傷することがある。これは、取替えレンズを直ちに入手できない時、特に問題になる。
【0007】
「化学的消毒液剤」の資格があるコンタクトレンズ液剤は、擦ることを必要とせず、米国食品医薬品庁(FDA)が、「Premarket Notification (510k)Guidance Document for Contact Lens Care Products,May 1,1997」に基づいて設定したような、代表的な細菌及び真菌を殺す殺生物性能の基準を満たす。対照的に、「化学的消毒液剤」の資格のない「化学的消毒系」と呼称されるコンタクトレンズ液剤は、殺生物特性の基準に合格するには、擦る処置を必要とする。消毒及び湿潤化又は消毒、洗浄及び湿潤化に使用する多目的液剤は、伝統的に,化学的消毒系の資格はあるが、化学的消毒液剤の資格はない。
【0008】
従来の多目的コンタクトレンズ液剤は、効果的な消毒のみならず効果的な洗浄を行うために擦る処置に依存している。効果的な洗浄を行うには、ゆるんだ破片を除くため洗い流すステップも必要である。したがって、擦る必要がなくかつ洗い流す必要がないコンタクトレンズ手入れ液剤を開発するためには、改良された又は強力な洗浄と消毒が必要であるが、同時に、その液剤は、眼に使用する場合、眼に充分優しいように維持する必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、消毒効力が増大した多目的コンタクトレンズ液剤を得ることが望ましい。さらに、毒性のレベルによって眼の組織に対する快適性と安全性に悪影響を与えることなく、製品の殺生物効力を維持又は増大しながら、洗浄効力を改善することが望ましい。開発することが非常に困難であるが、擦る処置を必要とせずかつ洗い流す処置を必要とせずに、コンタクトレンズの有効な洗浄と消毒を行う多目的液剤を開発することも望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、コンタクトレンズ手入れ用組成物、及びその組成物を、コンタクトレンズを洗浄し消毒するための「擦らず洗い流さない」処置に使用する方法に関する。本発明のかようなレンズ手入れ用組成物と方法によって、コンタクトレンズを処置している間に、一般に指と手の平の間又は指の間でコンタクトレンズを指によってすなわち手作業で擦る必要をなくしたより便利なレンズ手入れ処置が可能になる。したがって、コンタクトレンズを毎日「擦る」必要をなくすことによって、コンタクトレンズを毎日手入れするのに必要な時間と労力が減少する。同様に、本発明の組成物と方法は、ゆるんだ破片を除く洗い流しステップをなくすとともに眼の中で使用するのに充分優しいように維持する。
【0011】
本発明の方法には、コンタクトレンズを効果的に洗浄し消毒するため下記4ステップすなわち、
レンズを浸漬するために全容量を増大したレンズ手入れ用の組成物又は液剤を使用する、
レンズケースにレンズを入れた後、レンズ手入れ用の組成物又は液剤を添加する、
レンズ及びレンズ手入れ用の組成物もしくは液剤の入っているレンズケースを振盪、回転又はその他の方法で攪拌する、及び
レンズ手入れ用の組成物又は液剤の入っている容器中にレンズを長期間浸漬する、
ステップのうち2ステップだけ必要である。
【0012】
試験した結果、コンタクトレンズ用の擦らず洗い流さない多目的消毒液剤としての米国FDAの必要条件に合わせるには、上記処置ステップのうち二つ以上を組み合すことが必要であることが分かった。コンタクトレンズ用の擦らず洗い流さない多目的消毒液剤としての米国FDAの必要条件は、他の国々の擦らず洗い流さないための規制要件よりかなり厳しいことは重要である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、コンタクトレンズを「擦らず洗い流さず」洗浄し消毒する処置に有用なコンタクトレンズ手入れ用組成物に関する。コンタクトレンズ手入れ用組成物又は液剤は、Premarket Notification (510k)Guidance Document for Contact Lens Care Products,May 1,1997及びISO 14729,International Standardized Document for Ophthalmic Opticsに基づいたFDAの消毒法を遵守する必要がある。これらのガイダンスは、二つのステップ、すなわち独立型の消毒する部分と処置法の試験手順の部分を含んでいる。前記独立型手順によって、特定の時間間隔をおいて代表的な微生物の生存能力の損失の程度を測定して、生存能力の損失が確認される。洗浄、洗い流し及び浸漬を含み、推奨される製造法に基づいて達成される処置法試験手順は、多機能消毒液剤に適用できる。
【0014】
FDA(510k)Guidance Document及びISO 14729の推奨する試験微生物としては、3種の細菌、すなわちシュードモナス・エルジノーサ(Pseudomonas aeruginos) ATCC 9027、スタヒロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus) ATCC 6538及びセラチア・マルセッセンス(Serratia marcescens) ATCC 13880、並びに2種の真菌、すなわちカンジダ・アルビカンス(Candida albicans) ATCC 10231及びフザリウム・ソラニ(Fusarium solani) ATCC 30631がある。処置法の性能の必要条件は、各試験微生物に対して、各レンズとフィルターの組合わせに10以下のコロニー形成単位(CFU)を回復させることを要求している。
【0015】
「擦らず洗い流さない」処置法がコンタクトレンズを消毒するのに適しているかどうか確認するため、グループIとグループIVのレンズを、FDAの処置法試験手順のいくつかの許容される変数について試験した。その処置法試験手順の特定のステップは、FDA(510k)Guidance Document及びISO 14729の要件を満たしているが、特異的なステップではなくて前記ガイダンスの制約の範囲内の適切な代替ステップを利用できる。これの代わりに、下記の処置法試験手順の変形をで試験した。
【0016】
1) 4時間の浸漬時間に使用するレンズ消毒液剤の全容積を3mlから5ml以上まで増大した。
2)レンズ手入れ用液剤を予め満たしたレンズケースにレンズを入れる現行のシステムとは逆に、レンズケースにレンズを入れた後、そのレンズ容器にレンズ手入れ用液剤を添加した。
3)レンズの入ったレンズケースを、5-10秒間、振盪、回転又は他の方法で攪拌した。
4)レンズケース内にレンズを浸漬する時間を、4時間から6時間まで増大した。
上記試験の結果、先に挙げた、5種の推奨試験微生物に対するコンタクトレンズ用の擦らず洗い流さない多目的消毒液剤のFDA要求条件を遵守するには、上記変形法のうち二つ以上の組合わせが必要であることが、前記試験で分かった。
【0017】
処置法試験では、患者が実際に使用した場合に存在しうる堆積物に似せるために有機質土壌又は人工涙モデルをレンズに添加した。有機物の負荷があると、残っている有機物質と浸漬液剤の相互作用のみならず破片や関連する微生物を除く洗浄ステップを評価できる。ISO International Standards for Ophthalmic Optics(ISO 14729)によれば、有機質土壌を添加することを、現時点の処置法で使用することは標準化されていないので、人工涙又は有機質土壌は、コンタクトレンズ手入れ法用製品を評価する際に必要でない。一方、米国食品医薬品庁は、米国で製品を登録するために有機質土壌を使うことを推奨している。
【0018】
本発明の新規の組成物は、眼に使用する時、充分優しいので、擦らず洗い流さない処置法において、有効に消毒しながら洗い流しステップ無しで眼に使用するのに適合している。擦らず洗い流さないレンズ手入れ用液剤向けのかような組成物を配合する際に、消毒効力と優しさの両方を達成するため必要な主要成分は、一種又は二種以上のヒドロキシアルキルアミン類、一種又は二種以上のポリオール類、一種又は二種以上のポリマー界面活性剤類及び一種又は二種以上の消毒剤類である。本発明の組成物に使用するのに適切な一種又は二種以上のヒドロキシアルキルアミン類は、C1-6アルキル基を有し、より好ましくはC1-3アルキル基を有する。このような適切な一種又は二種以上のヒドロキシアルキルアミン類としては、例えば第一級、第二級又は第三級のアミン類があるが、最も好ましいのは第三級アミン類であり、例えば限定されないがトリエタノールアミンがある。本発明の組成物中に存在している一種又は二種以上ヒドロキシアルキルアミン類の好ましい全濃度は、約0.1-5.0質量パーセントであり、より好ましくは約0.5-3.0質量パーセントである。
【0019】
本発明の組成物は、同様に、一種又は二種以上のC1-36ポリオール類を含有し、例えば限定されないがグリセリン又はエチレングリコールがあり、最も好ましいのはグリセリンである。所望の優しさを達成できる、最低可能容量の一種又は二種以上のポリオール類を、本発明の組成物に使用する。通常、所望の優しさを得るため、すなわち約220-380mOsm/kgの範囲内の液剤の浸透圧モル濃度を得るために適切な最低可能容量は、約0.5質量パーセント以上である。ポリオール類の容量を増大すると、組成物中の消毒剤の効力を低下させることがあるので、本発明の組成物には、最低可能容量の一種又は二種以上のポリオール類を使用することが重要である。
【0020】
本発明の組成物は、親水性親油性比(HLB)が20以上である一種又は二種以上のポリマー界面活性剤も含有している。適切なポリマー界面活性剤としては、例えば限定されないが、ポリ(酸化エチレン)-ポリ(酸化プロピレン)-ポリ(酸化エチレン)すなわち(PEO-PPO-PEO)、又はポリ(酸化プロレン)-ポリ(酸化エチレン)-ポリ(酸化プロピレン)すなわち(PPO-PEO-PPO)、又はこれらの組合わせに基づいたポリエーテルがある。PEO-PPO-PEO及びPPO-PEO-PPO、例えばポロキサマー(poloxamer)類及びポロキサミン(poloxamine)類などは、商品名Pluronic(商標)とTetronic(商標)(BASF Wyandotte Corp.、米国ミシガン州ワイアンドット所在)で市販されている。好ましいポリマー界面活性剤としては、限定されないが、Pluronic F38とTetronic 908がある。一種又は二種以上のポリマー界面活性剤の、本発明の組成物中の好ましい全濃度は、約0.5-5.0質量パーセントである。
【0021】
本発明の組成物は、擦らず洗い流さない処置法で有効な消毒を達成するため、一種又は二種以上の消毒剤も含有している。適切な消毒剤としては、例えば、限定されないが、1,1’-ヘキサメチレン-ビス[5-(p-クロロフェニル)ビグワニド](クロルヘキシジン(Chlorhexidine))、クロルヘキシジンの水溶性塩、1,1’-ヘキサメチレン-ビス[5-(2-エチルヘキシル)ビグワニド](アレキシジン(Alexidine))、アレキシジンの水溶性塩、ポリ(ヘキサメチレンビグワニド)(PHMB)、PHMBの水溶性塩、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル(PHB)、第四級アンモニウムエステル類などがある。ビグアニド類は米国特許第5,990,174号、同第4,758,595号及び同第3,428,576号に記載されている。なお、これら特許は全体を本願に援用するものである。容易に商業的に入手できるため好ましいビグアニドは、通常ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)(PHMB)と呼称されることもあるポリ(アミノプロピルビグアニド)(PAPB)である。好ましい消毒剤としては、PHMB及びアレキシジンがある。PHMB及びアレキシジンなどの消毒剤を組み合わせて使用する場合、消毒剤の全濃度は、約3ppm-6ppmの範囲内が好ましい。より好ましくは、組み合わせた消毒剤は、約0.1-1.0ppmのPHMBと約3.0-6.0ppmのアレキシジンを含有している。最も好ましくは、組み合わせた消毒剤は、約0.5ppmのPHMBと約3.0ppmのアレキシジン〜約0.7ppmのPHMBと4.0ppmのアレキシジンを含有している。PHMBを単独で使う場合は、好ましい濃度は約0.5-1.1ppmである。アレキシジンを単独で使う場合、好ましい濃度は約4.0-6.0ppmである。
【0022】
本発明の組成物は、pHが約6.0-8.0でありより好ましくは約6.5-7.8である。最終のpHを調節するため、一種又は二種以上の適切な緩衝剤、例えば、限定されないが、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、ホウ酸塩、クエン酸塩、リン酸塩、重炭酸塩及び各種の混合緩衝剤もしくは緩衝剤系を本発明の液剤に添加してもよい。一般に、緩衝剤は、約0.05-2.5質量パーセントの範囲内の量で使用され、好ましくは0.1-1.5質量パーセントの範囲内である。
【0023】
本発明の組成物又は眼科液剤は、浸透圧モル濃度が約200-400mOsm/kgであるが、好ましくは約220-380 mOsm/kgそして最も好ましくは約250-350 mOsm/kgであるような等張溶液又はこのような等張溶液に近い液剤を提供するため、随意選択的に緩衝剤の形態で、一種又は二種以上の張性調節剤を含有していてもよい。適切な張性調節剤の例としては、限定されないが、塩化ナトリウム、塩化カリウム、デキストロース、マンノース、グリセリン、プロピレングリコール、塩化カルシウム及び塩化マグネシウムがある。これらの薬剤は、通常、約0.01-2.5質量パーセントの範囲内の量で、好ましくは約0.1-約1.5質量パーセントの範囲内の量で個々に使用する。
【0024】
また、本発明の組成物又は液剤は、一種又は二種以上の水溶性粘度上昇剤を随意選択的に含有していることが望ましく、その粘度上昇剤としては、例えば限定されないが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリ(N-ビニルピロリドン)(PVP)及びポリ(ビニルアルコール)がある。粘度上昇剤は、粘滑作用があるので、眼に対する衝撃を吸収するレンズ表面の薄膜によってレンズ着用者の快適さをさらに増大する傾向がある。
【0025】
本発明の組成物は、同様に、金属イオンと結合する一種又は二種以上の金属イオン封鎖剤を含有していてもよく、その金属イオンは、眼科液剤の場合、前記封鎖剤が存在しないとタンパク質堆積物と反応してコンタクトレンズ上に集積することがある。適切な金属イオン封鎖剤としては、例えば、限定されないが、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)とその塩類がある。金属イオン封鎖剤は、好ましくは、約0.01-約0.2質量パーセントの範囲内の量で使用する。
【0026】
本発明の組成物は,一種又は二種以上の多糖類を含有していてもよい。一種又は二種以上の多糖類は、本発明の組成物中に、組成物の全質量に対して約0.01-約3.0質量パーセントの全質量で存在しているが、より好ましくは約0.02-約2.0質量パーセントの全質量である。本発明の組成物に使用するのに適切な多糖類としては、例えば、限定されないが、トレハロース、各種のポリクォータニウム-10(polyquaternium-10)例えば限定されないがPolymer JR 30M(商標)(Dow Chemical Company、米国ミシガン州ミッドランド所在)、及び各種のポリクォータニウム-16とポリクォータニウム-44例えば限定されないがLuviquat(商標)(BASF Wyandotte Corp)がある。
【0027】
本発明の特定の組成物と擦らず洗い流さない試験及び試験結果を、下記の実施例で充分詳細に説明する。しかし、以下の実施例は、例示することだけを目的とし、本発明の条件と範囲を完全に定義しようとするものでないと解すべきである。
【実施例】
【0028】
実施例1−試験試料の液剤の調製
試験に使用する試料の液剤を、下記表1に記載した配合で調製した。
【表1】

【表2】

【表3】

【0029】
実施例2−グループIVの二種類のレンズについての、5種類のFDA/ISOチャレンジ微生物に対する、独立型殺生物試験及び振盪ステップを含む「擦らず洗い流さない」処置法の試験
試料の液剤10mlを使って行う、10秒間の振盪ステップ(ss)を含む4時間の擦らず洗い流さない(NR/NR)処置法を、Focus(商標)Monthly(CIBA Vision,スイス国バーゼル所在)のグループIVのレンズ(Gr IV-A)及びSurevue(商標)(Johnson & Johnson 米国ニュージャージー州ニューブランズウィック所在)のグループIVのレンズ(Gr IV-B)に対して行い、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)ATCC 10231を使って試験した。この処置法の試験結果は、下記表2に記載してある。10%の有機質土壌を使う独立型殺生物試験も行い、試料を、シュードモナス・エルジノーサ(Pseudomonas aeruginos) ATCC9027、スタヒロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus) ATCC 6538、セラチア・マルセッセンス(Serratia marcescens) ATCC 13880、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans) ATCC 10231及びフザリウム・ソラニ(Fusarium solani) ATCC 30631に対して試験した。この独立型殺生物試験の試験結果も下記表2に記載してある。
【0030】
【表4】

【0031】
実施例3−5種類のFDA/ISOのチャレンジ微生物に対する、独立型殺生物試験及び振盪ステップを含む「擦らず洗い流さない」処置法の試験
10mlの試料液剤又は8mlの試料液剤を使用し、10秒間の振盪ステップ(ss)を含む4時間の擦らず洗い流さない(NR/NR)処置法を、Focus(商標)Monthly(CIBA Vision,スイス国バーゼル所在)のグループIVのレンズ(Gr IV-A)に対して実施した。次いでこれらレンズを、カンジダ・アルビカンスATCC 10231を利用して試験した。この処置法の試験結果は下記表3に示してある。10%の有機質土壌を使用する独立型殺生物試験も行い、それらの試料は、シュードモナス・エルジノーサ ATCC 9027、スタヒロコッカス・アウレウスATCC 6538、セラチア・マルセッセンスATCC 13880、カンジダ・アルビカンスATCC 10231及びフザリウム・ソラニATCC 30631に対して試験した。この独立型殺生物試験の試験結果も表3に示してある。
【0032】
【表5】

【0033】
実施例4−グループIVの二種類のレンズについての、5種類のFDA/ISOチャレンジ微生物に対する、独立型殺生物試験及び振盪ステップを含む「擦らず洗い流さない」処置法の試験
試料の液剤10mlを使って行う、10秒間の振盪ステップ(ss)を含む4時間の擦らず洗い流さない(NR/NR)処置法を、Focus(商標)Monthly(CIBA Vision,スイス国バーゼル所在)のグループIVのレンズ(Gr IV-A)及びSurevue(商標)(Johnson & Johnson 米国ニュージャージー州ニューブランズウィック所在)のグループIVのレンズ(Gr IV-B)に対して行い、カンジダ・アルビカンスATCC 10231を使って試験した。この処置法の試験結果は下記表4に記載してある。10%、50%及び100%の有機質土壌を使う独立型殺生物試験並びに有機質土壌を使わない独立型殺生物試験も行い、試料を、シュードモナス・エルジノーサATCC 9027、スタヒロコッカス・アウレウスATCC 6538、セラチア・マルセッセンスATCC 13880、カンジダ・アルビカンスATCC 10231及びフザリウム・ソラニATCC 30631に対して試験した。この独立型殺生物試験の試験結果も下記表4に記載してある。
【0034】
【表6】

【表7】

【表8】

【表9】

【0035】
実施例5−グループIVの二種類のレンズについての、4種類のFDA/ISOチャレンジ微生物に対する、試験液剤1を使って行う振盪ステップあり及びなしの「擦らず洗い流さない」処置法の試験
10mlの試料液剤1 を使って行う、10秒間の振盪ステップ(ss)あり及びなしの4時間の擦らず洗い流さない(NR/NR)処置法を、Focus(商標)Monthly(CIBA Vision,スイス国バーゼル所在)のグループIVのレンズ(レンズ試料A)及びSurevue(商標)(Johnson & Johnson 米国ニュージャージー州ニューブランズウィック所在)のグループIVのレンズ(レンズ試料B)に対して行い、シュードモナス・エルジノーサATCC 9027、スタヒロコッカス・アウレウスATCC 6538、セラチア・マルセッセンスATCC 13880及びフザリウム・ソラニATCC 30631を使用して試験した。この処置法の試験結果は下記表5に記載してある。
【0036】
【表10】

【0037】
実施例6−試料液剤を使って行う「擦らず洗い流さない」処置法の試験
8mlの試料液剤4 を使って行う、5秒間の振盪ステップ(ss)を含む4時間の擦らず洗い流さない(NR/NR)処置法を、Focus(商標)Monthly(CIBA Vision,スイス国バーゼル所在)のグループIVのレンズに対して行った。これらレンズを、カンジダ・アルビカンスATCC 10231を使って試験した。この処置法の試験結果は下記表6に示してある。
【0038】
【表11】

【0039】
実施例7−市販の液剤を使って行う「擦らず洗い流さない」処置法の試験
10mlのComplete Moisture Plus(商標)No Rub Solution(AMO 米国カリフォルニア州アービン所在)のLot E2970、使用期限 05/05を使って行う、10秒間の振盪ステップ(ss)を含む4時間の擦らず洗い流さない(NR/NR)処置法を、Focus(商標)Monthly(CIBA Vision,スイス国バーゼル所在)のグループIVのレンズ(レンズ試料A)、Surevue(商標)(Johnson & Johnson 米国ニュージャージー州ニューブランズウィック所在)のグループIVのレンズ(レンズ試料B)及びPureVision(商標)(Bausch&Lomb Inc.、米国ニューヨーク州ロチェスター所在)のグループIII のレンズ(レンズ試料C)について行った。これらレンズを、カンジダ・アルビカンスATCC 10231を使って試験した。この処置法の試験結果は下記表7に示してある。
【0040】
【表12】

【0041】
実施例8−市販の液剤を使って行う「擦らず洗い流さない」処置法の試験
10mlのOpti-Free Express(商標)(Alcon Laboratories Inc.,米国テキサス州フォート・ワース所在)のLot 44102F、36311F、34864F及び35526Fを使って行う、10秒間の振盪ステップ(ss)あり及びなしの6時間の擦らず洗い流さない(NR/NR)処置法を、Focus(商標)Monthly(CIBA Vision,スイス国バーゼル所在)のグループIVのレンズ(レンズ試料A)及び Surevue(商標)(Johnson & Johnson 米国ニュージャージー州ニューブランズウィック所在)のグループIVのレンズ(レンズ試料B)について行った。これらレンズを、カンジダ・アルビカンスATCC 10231を使って試験した。この処置法の試験結果は下記表8に示してある。
【0042】
【表13】

【0043】
実施例9−市販の液剤を使って行う「擦らず洗い流さない」処置法の試験
10mlのSolocare Plus(商標)(Ciba Vision,米国ジョージア州アトランタ所在)のLot 22561を使って行う、10秒間の振盪ステップ(ss)を含む4時間の擦らず洗い流さない(NR/NR)処置法を、Focus(商標)Monthly(CIBA Vision,スイス国バーゼル所在)のグループIVのレンズ(レンズ試料A)及び Surevue(商標)(Johnson & Johnson 米国ニュージャージー州ニューブランズウィック所在)のグループIVのレンズ(レンズ試料B)について行った。これらレンズを、カンジダ・アルビカンスATCC 10231を使って試験した。この処置法の試験結果は下記表9に示してある。
【0044】
【表14】

【0045】
実施例10−市販の液剤を使って行う「擦らず洗い流さない」処置法の試験
10mlのComplete Comfort Plus(商標)(AMO 米国カリフォルニア州アービン所在)のLot 17576を使って行う、10秒間の振盪ステップ(ss)を含む4時間の擦らず洗い流さない(NR/NR)処置法を、Focus(商標)Monthly(CIBA Vision,スイス国バーゼル所在)のグループIVのレンズ(レンズ試料A)及びSurevue(商標)(Johnson & Johnson 米国ニュージャージー州ニューブランズウィック所在)のグループIVのレンズ(レンズ試料B)について行った。これらレンズを、カンジダ・アルビカンスATCC 10231を使って試験した。この処置法の試験結果は下記表10に示してある。
【0046】
【表15】

【0047】
実施例11−グループIVのレンズについての、4種類のFDA/ISOチャレンジ微生物に対する、独立型殺生物試験及び振盪ステップを含む「擦らず洗い流さない」処置法の試験
10mlのSchalcon Universal Plus(商標)(Schalcon,イタリア国ローマ所在)のlot 0320を使って行う、10秒間の振盪ステップ(ss)を含む4時間の擦らず洗い流さない(NR/NR)処置法を、Surevue(商標)(Johnson & Johnson 米国ニュージャージー州ニューブランズウィック所在)のグループIVのレンズについて行い次いでシュードモナス・エルジノーサATCC 9027、スタヒロコッカス・アウレウスATCC 6538、セラチア・マルセッセンスATCC 13880、カンジダ・アルビカンス ATCC 10231及びフザリウム・ソラニATCC 30631に対して試験した。この処置法の試験結果は下記表11に記載してある。
10%の有機質土壌を使う独立型殺生物試験も実施したが、この場合、試料はシュードモナス・エルジノーサATCC 9027、スタヒロコッカス・アウレウスATCC 6538、カンジダ・アルビカンス ATCC 10231及びフザリウム・ソラニATCC 30631に対して試験した。この独立型殺生物試験の試験結果も下記表11に示してある。
【0048】
【表16】

【0049】
実施例12−グループI、III 及びIVのレンズの、5種類のFDA/ISOチャレンジ微生物に対する、市販の液剤を使って行う独立型殺生物試験及び振盪ステップ又は回転ステップを含む「擦らず洗い流さない」処置法の試験
10mlのCyclean(商標)(Sauflon,英国トウイッカナム所在)のlot 54560,使用期限 2005/04を使って、10秒間の振盪ステップ(ss)又は10秒間のレンズケース回転ステップ(rs)を含む4時間の4時間の擦らず洗い流さない(NR/NR)処置法を、Focus(商標) Night and Day Monthly(CIBA Vision,スイス国バーゼル所在)のグループIのレンズ、PureVision(商標)(Bausch & Lomb Inc.、米国ニューヨーク州ロチェスター所在)のグループIII のレンズ、Focus(商標)Monthly(CIBA Vision,スイス国バーゼル所在)のグループIVのレンズ及びSurevue(商標)(Johnson & Johnson, 米国ニュージャージー州ニューブランズウィック所在)のグループIVのレンズについて行った。これらレンズを、カンジダ・アルビカンスATCC 10231に対して試験した。この処置法の試験結果は下記表12に示してある。10%の有機質土壌を使う独立型殺生物試験も実施したが、この場合、試料はシュードモナス・エルジノーサATCC 9027、スタヒロコッカス・アウレウスATCC 6538、セラチア・マルセッセンスATCC13880、カンジダ・アルビカンス ATCC 10231及びフザリウム・ソラニATCC 30631に対して試験した。この独立型殺生物試験の試験結果も下記表12に示してある。
【0050】
【表17】

【表18】

【0051】
レンズ手入れ用液剤に使う組成物並びにこれら液剤の製造方法及びこれら液剤を擦らず洗い流さない処置法で使用する方法を示し記述してきたが、本発明の概念の精神と範囲から逸脱することなく各種の変形を実施できることは、当業者にとって明らかであろう。本発明は、同様に、本願の特許請求の範囲で示されていることを除いて、本願に記載されている特定の眼科用液剤又は方法に限定するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物の浸透圧モル濃度220-380mOsm/kgを達成するのに有効な容量の一種又は二種以上のポリオール、
一種又は二種以上のヒドロキシアルキルアミン、
HLBが20以上の一種又は二種以上のポリマー界面活性剤、及び
擦らず洗い流さずにコンタクトレンズを消毒する処置を達成するのに有効な一種又は二種以上の消毒剤、
を含んでなる組成物。
【請求項2】
前記一種又は二種以上のポリオールが、約0.5質量%以上の量で存在しているグリセリンを含んでいる請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記一種又は二種以上のヒドロキシアルキルアミンが、全濃度約0.5-2.0質量%で存在している請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記一種又は二種以上のヒドロキシアルキルアミンが、全濃度約1.0質量%で存在している請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記一種又は二種以上のポリマー界面活性剤がPluronic又はTetronicを含んでいる請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記一種又は二種以上のポリマー界面活性剤がPluronic F38及びTetronic 908を含んでいる請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記一種又は二種以上の消毒剤がPHMB又はアレキシジンを含んでいる請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記一種又は二種以上の消毒剤が、全濃度約3ppm-6ppmで存在している請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記一種又は二種以上の消毒剤が、約0.5ppmのPHMB及び約3.0ppmのアレキシジンの濃度で存在している請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記一種又は二種以上の消毒剤が、約0.7ppmのPHMB及び約4.0ppmのアレキシジンの濃度で存在している請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記一種又は二種以上の消毒剤が、約0.5ppm-約1.1ppmの濃度のPHMBである請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
前記一種又は二種以上の消毒剤が、約4.0ppm-約6.0ppmの濃度のアレキジジンである請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
前記組成物のpHが約6.0-8.0の範囲内である請求項1に記載の組成物。
【請求項14】
組成物の浸透圧モル濃度220-380mOsm/kgを達成するのに有効な容量の一種又は二種以上のポリオール、
一種又は二種以上のヒドロキシアルキルアミン、
HLBが20以上の一種又は二種以上のポリマー界面活性剤、及び
擦らず洗い流さずにコンタクトレンズを消毒する処置を達成するのに有効な一種又は二種以上の消毒剤、
を含んでなる、コンタクトレンズを擦らず洗い流さずに洗浄し消毒する液剤。
【請求項15】
前記一種又は二種以上のポリオールが、約0.5質量%以上の量で存在しているグリセリンを含んでいる請求項14に記載の液剤。
【請求項16】
前記一種又は二種以上のヒドロキシアルキルアミンが、全濃度約0.5-2.0質量%で存在している請求項14に記載の液剤。
【請求項17】
前記一種又は二種以上のヒドロキシアルキルアミンが、全濃度約1.0質量%で存在している請求項14に記載の液剤。
【請求項18】
前記一種又は二種以上のポリマー界面活性剤がPluronic又はTetronicを含んでいる請求項14に記載の液剤。
【請求項19】
前記一種又は二種以上のポリマー界面活性剤が、Pluronic F38及びTetronic 908を含んでいる請求項14に記載の液剤。
【請求項20】
前記一種又は二種以上の消毒剤がPHMB又はアレキシジンを含んでいる請求項14に記載の液剤。
【請求項21】
前記一種又は二種以上の消毒剤が、全濃度約3ppm-6ppmで存在している請求項14に記載の液剤。
【請求項22】
前記一種又は二種以上の消毒剤が、約0.5ppmのPHMB及び約3.0ppmのアレキシジンの濃度で存在している請求項14に記載の液剤。
【請求項23】
前記一種又は二種以上の消毒剤が、約0.7ppmのPHMB及び約4.0ppmのアレキシジンの濃度で存在している請求項14に記載の液剤。
【請求項24】
前記一種又は二種以上の消毒剤が、約0.5ppm-約1.1ppmの濃度のPHMBである請求項14に記載の液剤。
【請求項25】
前記一種又は二種以上の消毒剤が、約4.0ppm-約6.0ppmの濃度のアレキジジンである請求項14に記載の液剤。
【請求項26】
前記組成物のpHが約6.0-8.0の範囲内である請求項14に記載の液剤。
【請求項27】
組成物の浸透圧モル濃度220-380mOsm/kgを達成するのに有効な容量の一種又は二種以上のポリオール、
一種又は二種以上のヒドロキシアルキルアミン、
HLBが20以上の一種又は二種以上のポリマー界面活性剤、及び
擦らず洗い流さずにコンタクトレンズを消毒する処置を達成するのに有効な一種又は二種以上の消毒剤、
を混合することを含んでなる請求項1に記載の組成物の製造方法。
【請求項28】
組成物の浸透圧モル濃度220-380mOsm/kgを達成するのに有効な容量の一種又は二種以上のポリオール、
一種又は二種以上のヒドロキシアルキルアミン、
HLBが20以上の一種又は二種以上のポリマー界面活性剤、及び
擦らず洗い流さずにコンタクトレンズを消毒する処置を達成するのに有効な一種又は二種以上の消毒剤、
を混合することを含んでなる請求項14に記載の液剤の製造方法。
【請求項29】
前記一種又は二種以上のポリオールが、約0.5質量%以上の量で存在しているグリセリンを含んでいる請求項27又は28に記載の方法。
【請求項30】
前記一種又は二種以上のヒドロキシアルキルアミンが、全濃度約0.5-2.0質量%で存在している請求項27又は28に記載の方法。
【請求項31】
前記一種又は二種以上のヒドロキシアルキルアミンが、全濃度約1.0質量%で存在している請求項27又は28に記載の方法。
【請求項32】
前記一種又は二種以上のポリマー界面活性剤がPluronic又はTetronicを含んでいる請求項27又は28に記載の方法。
【請求項33】
前記一種又は二種以上のポリマー界面活性剤が、Pluronic F38及びTetronic 908を含んでいる請求項27又は28に記載の方法。
【請求項34】
前記一種又は二種以上の消毒剤がPHMB又はアレキシジンを含んでいる請求項27又は28に記載の方法。
【請求項35】
前記一種又は二種以上の消毒剤が、全濃度約3ppm-6ppmで存在している請求項27又は28に記載の方法。
【請求項36】
前記一種又は二種以上の消毒剤が、約0.5ppmのPHMB及び約3.0ppmのアレキシジンの濃度で存在している請求項27又は28に記載の方法。
【請求項37】
前記一種又は二種以上の消毒剤が、約0.7ppmのPHMB及び約4.0ppmのアレキシジンの濃度で存在している請求項27又は28に記載の方法。
【請求項38】
前記一種又は二種以上の消毒剤が、約0.5ppm-約1.1ppmの濃度のPHMBである請求項27又は28に記載の方法。
【請求項39】
前記一種又は二種以上の消毒剤が、約4.0ppm-約6.0ppmの濃度のアレキジジンである請求項27又は28に記載の方法。
【請求項40】
前記組成物のpHが約6.0-8.0の範囲内である請求項27又は28に記載の方法。
【請求項41】
前記組成物の液剤を、コンタクトレンズが入っているケースに加えた後、前記液剤と前記コンタクトレンズの入っている前記ケースを振盪又は回転させるステップを含む擦らず洗い流さない処置法において請求項1に記載の組成物を使用する方法。
【請求項42】
前記液剤を、コンタクトレンズが入っているケースに加えた後、前記液剤と前記コンタクトレンズの入っている前記ケースを振盪又は回転させるステップを含む擦らず洗い流さない処置法において請求項14に記載の液剤を使用する方法。
【請求項43】
前記組成物中でコンタクトレンズを振盪又は回転させた後、そのコンタクトレンズを前記組成物中に、前記コンタクトレンズを、消毒するのに充分な期間、浸漬するステップを含む請求項1に記載の組成物を使用する方法。
【請求項44】
前記液剤中でコンタクトレンズを振盪又は回転させた後、そのコンタクトレンズを前記液剤中に、前記コンタクトレンズを、消毒するのに充分な期間、浸漬するステップを含む請求項14に記載の液剤を使用する方法。
【請求項45】
前記一種又は二種以上のポリオールが、約0.5質量%以上の量で存在しているグリセリンを含んでいる請求項41、42、43又は44に記載の方法。
【請求項46】
前記一種又は二種以上のヒドロキシアルキルアミンが、全濃度約0.5-2.0質量%で存在している請求項41、42、43又は44に記載の方法。
【請求項47】
前記一種又は二種以上のヒドロキシアルキルアミンが、全濃度約1.0質量%で存在している請求項41、42、43又は44に記載の方法。
【請求項48】
前記一種又は二種以上のポリマー界面活性剤がPluronic又はTetronicを含んでいる請求項41、42、43又は44に記載の方法。
【請求項49】
前記一種又は二種以上のポリマー界面活性剤が、Pluronic F38及びTetronic 908を含んでいる請求項41、42、43又は44に記載の方法。
【請求項50】
前記一種又は二種以上の消毒剤がPHMB又はアレキシジンを含んでいる請求項41、42、43又は44に記載の方法。
【請求項51】
前記一種又は二種以上の消毒剤が、全濃度約3ppm-6ppmで存在している請求項41、42、43又は44に記載の方法。
【請求項52】
前記一種又は二種以上の消毒剤が、約0.5ppmのPHMB及び約3.0ppmのアレキシジンの濃度で存在している請求項41、42、43又は44に記載の方法。
【請求項53】
前記一種又は二種以上の消毒剤が、約0.7ppmのPHMB及び約4.0ppmのアレキシジンの濃度で存在している請求項41、42、43又は44に記載の方法。
【請求項54】
前記一種又は二種以上の消毒剤が、約0.5ppm-約1.1ppmの濃度のPHMBである請求項41、42、43又は44に記載の方法。
【請求項55】
前記一種又は二種以上の消毒剤が、約4.0ppm-約6.0ppmの濃度のアレキジジンである請求項41、42、43又は44に記載の方法。
【請求項56】
前記組成物のpHが約6.0-8.0の範囲内である請求項41、42、43又は44に記載の方法。

【公表番号】特表2007−512902(P2007−512902A)
【公表日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−542615(P2006−542615)
【出願日】平成16年11月19日(2004.11.19)
【国際出願番号】PCT/US2004/038813
【国際公開番号】WO2005/054417
【国際公開日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【出願人】(506076640)ボーシュ アンド ローム インコーポレイティド (99)
【Fターム(参考)】