説明

ロック構造、電子機器、および該電子機器の製造方法

【課題】操作性に優れたロック構造を提供する。
【解決手段】上面開口11と、内部空間12とを備え、内側面13に外側に凹んだ複数の凹部14が形成され、複数の凹部14に連通し、内側面13に沿って屈曲した溝部が形成されたケース1と、複数の突起21が形成されたカバー2と、カバー2をケース1に固定させる固定位置と、カバー2のケース1への固定を解除する解除位置との間を溝部に沿って移動可能な複数の固定部材41であって、複数の固定部材41の各々に、固定位置でケース1の凹部14に露出して突起21と重なり合い、解除位置で突起21から離れる突起41が形成されている複数の固定部材41と、溝部の形状に合わせて変形しながら溝部に沿って移動可能な伝動部材42であって、各固定部材41が同時に固定位置に配置され、同時に解除位置に配置される位置で各固定部材41を保持している伝動部材42と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の固定部材を有するロック構造、電子機器、および該電子機器の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電池パックを備えたポータブルな電子機器が数多く開発され、市場に投入されている。電池パックは、一般的に、ケースに収容され、カバーで覆われている。このような電子機器が地面に落下すると、衝撃によってカバーまたは電池パックがケースから脱落するおそれがある。そのため、電池パックを備えた電子機器には、一般的に、カバーまたは電池パックのケースからの脱落を防ぐためのロック機能が備えられている。ロック機能を備えた電子機器には、電池パックまたはカバーをケースに強固に固定するために複数の固定部材を有する電子機器が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−299552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
数多くの固定部材を有する電子機器では、各固定部材の動作が独立しているとユーザーが電池パックまたはカバーをケースに着脱するときにユーザーは各固定部材を一つずつ操作しなければならない。そのため、操作の手間がかかる。
【0005】
そこで、本発明は、操作性に優れたロック構造、電子機器、および該電子機器の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明のロック構造は、上面開口と、内部空間とを備え、前記内部空間を囲む内側面に外側に凹んだ複数の凹部が形成され、前記複数の凹部に連通し、前記内側面に沿って屈曲した溝部が形成されたケースと、前記上面開口を塞いで前記内部空間を密閉可能なカバーであって、前記複数の凹部に個別に入り込んだ複数の突起が前記ケースに対向する面に形成されたカバーと、前記カバーを前記ケースに固定させる固定位置と、前記カバーの前記ケースへの固定を解除する解除位置との間を前記溝部に沿って移動可能な複数の固定部材であって、前記複数の固定部材の各々に、前記固定位置で前記ケースの前記凹部に露出して前記カバーの前記突起と重なり合い、前記解除位置で前記カバーの前記突起から離れる突起が形成されている複数の固定部材と、前記溝部に設けられ、前記溝部の形状に合わせて変形しながら前記溝部に沿って移動可能な棒状の伝動部材であって、前記各固定部材が同時にそれぞれの前記固定位置に配置され、同時にそれぞれの前記解除位置に配置される位置で前記各固定部材を保持している伝動部材と、を有する。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の電子機器は、上記ロック構造と、上記ロック構造の内部空間に収容された電池パックと、を有する。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の他の電子機器は、上面開口と、内部空間とを備え、前記内部空間を囲む内側面に外側に凹んだ複数の凹部が形成され、前記複数の凹部に連通し、前記内側面に沿って屈曲した溝部が形成されたケースと、前記内部空間に収容され、前記複数の凹部に個別に入り込んだ複数の突起が外周部に形成された電池パックと、前記電池パックを前記ケースに固定させる固定位置と、前記電池パックの前記ケースへの固定を解除する解除位置との間を前記溝部内で移動可能な複数の固定部材であって、前記複数の固定部材の各々に、前記固定位置で前記ケースの前記凹部に露出して前記電池パックの前記突起と重なり合い、前記解除位置で前記電池パックの前記突起から離れる突起が形成されている複数の固定部材と、前記溝部に設けられ、前記溝部の形状に合わせて変形しながら前記溝部に沿って移動可能な棒状の伝動部材であって、前記各固定部材が同時にそれぞれの前記固定位置に配置され、同時にそれぞれの前記解除位置に配置される位置で前記各固定部材を保持している伝動部材と、を有する。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の電子機器の製造方法は、上面開口と、内部空間とを備えたケースの、前記内部空間を囲む内側面に外側に凹んだ複数の凹部を形成し、前記複数の凹部に連通し、前記内側面に沿って屈曲した溝部を形成する工程と、複数の固定部材と、前記溝部の形状に合わせて変形しながら前記溝部に沿って移動可能な棒状の伝動部材とを前記溝部内に収容する工程であって、前記複数の凹部でカバーを前記ケースに固定させる固定位置と、前記カバーの前記ケースへの固定を解除する解除位置との間を前記溝部に沿って移動可能に前記複数の固定部材を収容し、前記各固定部材が同時にそれぞれの前記固定位置に配置され、同時にそれぞれの前記解除位置に配置される位置で前記各固定部材を保持するように前記伝動部材を前記溝部内に収容する工程と、前記内部空間に電池パックを収容する工程と、前記カバーで前記上面開口を塞ぐことによって、前記電池パックを収容した前記内部空間を密閉する工程と、を有する。
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の他の電子機器の製造方法は、上面開口と、内部空間とを備えたケースの、前記内部空間を囲む内側面に外側に凹んだ複数の凹部を形成し、前記複数の凹部に連通し、前記内側面に沿って屈曲した溝部を形成する工程と、複数の固定部材と、前記溝部の形状に合わせて変形しながら前記溝部に沿って移動可能な棒状の伝動部材とを前記溝部内に収容する工程であって、前記複数の凹部で電池パックを前記ケースに固定させる固定位置と、前記電池パックの前記ケースへの固定を解除する解除位置との間を前記溝部に沿って移動可能に前記複数の固定部材を収容し、前記各固定部材が同時にそれぞれの前記固定位置に配置され、同時にそれぞれの前記解除位置に配置される位置で前記各固定部材を保持するように前記伝動部材を前記溝部内に収容する工程と、前記電池パックを前記内部空間に収容する工程と、を有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、操作性に優れたロック構造、電子機器、および該電子機器の製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態1に係る電子機器の要部構成を示す分解斜視図である。
【図2】図1に示す電子機器に設けられたケースの上面図である。
【図3】図1に示す電子機器に設けられたケースの底面図である。
【図4】図1に示す電子機器において、カバーがケースの上面開口を塞いだ状態を示す平面図である。
【図5】図4に示す切断線A−Aに沿った断面図である。
【図6】図4に示す切断線A−Aに沿った断面図である。
【図7】図1に示す電子機器をケースの底面側から見た平面図である。
【図8】図1に示す電子機器をケースの底面側から見た平面図である。
【図9】本発明の実施形態2に係る電子機器の要部構成を示す斜視図である。
【図10】図9に示す切断線B−Bに沿った断面図である。
【図11】図9に示す電子機器をカバーの底面側から見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施形態1)
図1は、本実施形態の電子機器の要部構成を示す分解斜視図である。図1に示す電子機器100では、平板状のカバー2が枠状のケース1に着脱可能に固定される。以下、カバー2をケース1に着脱可能に固定するロック構造について説明する。
【0014】
図2は、ケース1の上面図である。図3は、ケース1の底面図である。図1に示すように、ケース1は、上面開口11と、内部空間12とを備えている。内部空間12を囲む内側面13には、外側に凹んだ3つの凹部14が形成されている(図2参照)。内側面13は、内部空間12を挟んで互いに対向する一対の矩形面と、その一対の矩形面と隣接し、内部空間12を挟んで互いに対向する他の一対の矩形面とで構成されている。一対の矩形面の各々に、3つの凹部14のうちの2つが形成されている(図1および図2参照)。残りの凹部14は、他の一対の矩形面のいずれか一方に形成されている(図1および図2参照)。凹部14の数は、複数であれば特に制限されない。ケース1の上面の、上述した残りの凹部14に隣接する位置には、図2に示すように開口部15が形成されている。ケース1の底面には、図3に示すように溝部16が形成されている。溝部16は、各凹部14に連通し、内側面13に沿って屈曲している。
【0015】
ケース1の内部空間12には、直方体の電池パック3が収容されている。電池パック3は、電子機器100の電源として機能する。ケース1の上面開口11は、カバー2によって塞がれている。これにより、電池パック3を収容した内部空間12が密閉される。カバー2のケース1に対向する面には、各凹部14に個別に入り込む3つの突起21が形成されている。各突起21の先端部は屈曲している。
【0016】
図4は、カバー2がケース1の上面開口11を塞いだ状態を示す平面図である。図5および図6は、図4に示す切断線A−Aに沿った断面図である。図7および図8は、図1に示す電子機器100をケース1の底面側から見た平面図である。
【0017】
図7および図8に示すように、ケース1の溝部16には可動部材4が収容されている。可動部材4は、3つの固定部材41と、溝部16の形状に合わせて溝部16に沿って移動可能な棒状の伝動部材42とで構成されている。3つの固定部材41の一つには、ケース1の開口部15から突出するつまみ43が取り付けられている。
【0018】
各固定部材41は、樹脂または金属で構成されている。固定部材41に適用可能な樹脂としては、ABS(Acrylonitrile butadiene styrene)樹脂、PC(Polycarbonate)樹脂が挙げられる。伝動部材42に適用可能な材料としては、シリコンゴムに代表されるエラストマーが挙げられる。各固定部材41と、伝動部材42とは、2色成形またはインサート成形により一体に成形されている。
【0019】
各固定部材41は、カバー2をケース1に固定させる固定位置と、カバー2のケース1への固定を解除する解除位置との間を溝部16に沿って移動可能である。固定部材41が固定位置に位置しているとき、固定部材41の突起44がケース1の凹部14に露出してカバー2の突起21に重なり合う(図6参照)。一方、固定部材41が解除位置に位置しているとき、固定部材41の突起44はカバー2の突起21から離れている(図5参照)。突起21と突起44の係合をスムーズにするため、突起44の先端部に、固定部材41の移動方向(溝部16の長さ方向)に対して傾斜した斜面(いわゆるC面)が形成されていてもよい。
【0020】
伝動部材42は、各固定部材41が同時にそれぞれの固定位置に配置される位置と、各固定部材41が同時にそれぞれの解除位置に配置される位置とで、各固定部材41を保持している。そのため、固定部材41の一つを上述した固定位置または解除位置に移動させる力が伝動部材42に加えられると、伝動部材42は、溝部16の屈曲箇所17(図7および図8参照)で変形しながら残りの固定部材41を固定位置または解除位置に同時に移動させる。
【0021】
上記のように構成された電子機器100において、ユーザーがつまみ41を掴んで固定部材41の一つを解除位置から固定位置に移動させたとき、伝動部材42の変形に連動して残りの固定部材41が解除位置から固定位置に同時に移動する。これにより、一度の操作でカバー2をケース1に固定させることが可能となる。反対に、ユーザーがつまみ41を掴んで固定部材41の一つを固定位置から解除位置に移動させたとき、伝動部材42の変形に連動して残りの固定部材41が固定位置から解除位置に同時に移動する。これにより、一度の操作でカバー2をケース1から取り外し可能な状態にすることが可能となる。
【0022】
上記の通り、本実施形態のロック構造では、全ての固定部材41が、一度の操作で同時に固定位置に移動し、かつ同時に解除位置に移動する。これにより、各固定部材41を一つずつ操作する手間を省けるので、操作性が向上する。また、本実施形態のロック構造では、組立および分解が容易になるので環境に優しい。
【0023】
本実施形態では、内側面13を構成する4つの矩形面のうちの3面に凹部14を形成する構造であるが、2面であってもよい。カバー2をケース1により強固に固定するため(固定箇所を増やすため)に4つの矩形面全てに凹部14を形成していてもよい。
【0024】
なお、上述したロック構造は、携帯電話機、ノート型パーソナルコンピュータ等の電子機器だけでなく、湯沸しポットのふたや食器洗い機のふたを固定する防水分野に応用してもよい。
【0025】
(実施形態2)
本実施形態の電子機器について説明する。
【0026】
図9は、本実施形態の電子機器の要部構成を示す斜視図である。図9に示す電子機器101では、電池パック30がケース1に固定される。以下、電池パック30をケース1に固定するロック構造について説明する。上述した実施形態1の電子機器100と同様の構成要素については、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0027】
図10は、図9に示す切断線B−Bに沿った断面図である。図11は、図9に示す電子機器101をケース1の底面側から見た平面図である。本実施形態では、図10および図11に示すように、電池パック30の外周部に3つの突起31が形成されている。各突起31は、ケース1の凹部14に入り込んでいる。
【0028】
ケース1の溝部16には、実施形態1と同様に、3つの固定部材41と伝動部材42とで構成された可動部材4が収容されている。各固定部材41は、電池パック30をケース1に固定させる固定位置と、電池パック30のケース1への固定を解除する解除位置との間を溝部16内で移動可能である。固定部材41が全て固定位置に位置しているとき、図10に示すように、固定部材41の突起44がケース1の凹部14に露出して電池パック30の突起31に重なり合う。一方、固定部材41が全て解除位置に位置しているとき、固定部材41の突起44は、電池パック30の突起31から離れている。
【0029】
本実施形態の電子機器101では、電池パック30は、図1に示すように突起21によってケース1に着脱可能に固定されるカバー2、あるいは他の手段によりケース1に着脱可能に固定されるカバーによって覆われていてもよい。カバー2で電池パック30を覆う構造の場合、固定部材41の突起44と電池パック30の突起31との間にカバー2の突起21が挟まれる。
【0030】
上記のように構成された電子機器101において、ユーザーがつまみ41を掴んで固定部材41の一つを解除位置から固定位置に移動させたとき、伝動部材42の変形に連動して残りの固定部材41が解除位置から固定位置に同時に移動する。これにより、一度の操作で電池パック30をケース1に固定させることが可能となる。反対に、ユーザーがつまみ41を掴んで固定部材41の一つを固定位置から解除位置に移動させたとき、伝動部材42の変形に連動して残りの固定部材41が固定位置から解除位置に同時に移動する。これにより、一度の操作で電池パック30をケース1から取り外し可能な状態にすることが可能となる。
【0031】
上記の通り、本実施形態のロック構造では、全ての固定部材41が、一度の操作で固定位置に同時に移動し、かつ解除位置に同時に移動する。これにより、全ての固定部材41を一つずつ操作する手間を省けるので、操作性が向上する。特に本実施形態では、電池パックがケース1に一体化するのでケース1の剛性が高くなる。
【符号の説明】
【0032】
1 ケース
2 カバー
3 電池パック
4 固定部材
11 上面開口
12 内部空間
13 内側面
14 凹部
15 開口部
16 溝部
17 屈曲箇所
21 突起
30 電池パック
31 突起
41 可動部材
42 伝動部材
43 つまみ
44 突起
100、101 電子機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面開口と、内部空間とを備え、前記内部空間を囲む内側面に外側に凹んだ複数の凹部が形成され、前記複数の凹部に連通し、前記内側面に沿って屈曲した溝部が形成されたケースと、
前記上面開口を塞いで前記内部空間を密閉可能なカバーであって、前記複数の凹部に個別に入り込んだ複数の突起が前記ケースに対向する面に形成されたカバーと、
前記カバーを前記ケースに固定させる固定位置と、前記カバーの前記ケースへの固定を解除する解除位置との間を前記溝部に沿って移動可能な複数の固定部材であって、前記複数の固定部材の各々に、前記固定位置で前記ケースの前記凹部に露出して前記カバーの前記突起と重なり合い、前記解除位置で前記カバーの前記突起から離れる突起が形成されている複数の固定部材と、
前記溝部に設けられ、前記溝部の形状に合わせて変形しながら前記溝部に沿って移動可能な棒状の伝動部材であって、前記各固定部材が同時にそれぞれの前記固定位置に配置され、同時にそれぞれの前記解除位置に配置される位置で前記各固定部材を保持している伝動部材と、を有するロック構造。
【請求項2】
前記ケースの前記内側面が、前記内部空間を挟んで互いに対向する一対の矩形面と、前記一対の矩形面に隣接し、前記内部空間を挟んで互いに対向する他の一対の矩形面とで構成され、
前記一対の矩形面および前記他の一対の矩形面の少なくとも2面に前記凹部が形成されている、請求項1に記載のロック構造。
【請求項3】
前記複数の固定部材が樹脂または金属で構成されている、請求項1または2に記載のロック構造。
【請求項4】
前記伝動部材が、エラストマーで構成されている、請求項1から3のいずれか1項に記載のロック構造。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載のロック構造と、
前記ロック構造の前記内部空間に収容された電池パックと、を有する電子機器。
【請求項6】
上面開口と、内部空間とを備え、前記内部空間を囲む内側面に外側に凹んだ複数の凹部が形成され、前記複数の凹部に連通し、前記内側面に沿って屈曲した溝部が形成されたケースと、
前記内部空間に収容され、前記複数の凹部に個別に入り込んだ複数の突起が外周部に形成された電池パックと、
前記電池パックを前記ケースに固定させる固定位置と、前記電池パックの前記ケースへの固定を解除する解除位置との間を前記溝部内で移動可能な複数の固定部材であって、前記複数の固定部材の各々に、前記固定位置で前記ケースの前記凹部に露出して前記電池パックの前記突起と重なり合い、前記解除位置で前記電池パックの前記突起から離れる突起が形成されている複数の固定部材と、
前記溝部に設けられ、前記溝部の形状に合わせて変形しながら前記溝部に沿って移動可能な棒状の伝動部材であって、前記各固定部材が同時にそれぞれの前記固定位置に配置され、同時にそれぞれの前記解除位置に配置される位置で前記各固定部材を保持している伝動部材と、を有する電子機器。
【請求項7】
上面開口と、内部空間とを備えたケースの、前記内部空間を囲む内側面に外側に凹んだ複数の凹部を形成し、前記複数の凹部に連通し、前記内側面に沿って屈曲した溝部を形成する工程と、
複数の固定部材と、前記溝部の形状に合わせて変形しながら前記溝部に沿って移動可能な棒状の伝動部材とを前記溝部内に収容する工程であって、前記複数の凹部でカバーを前記ケースに固定させる固定位置と、前記カバーの前記ケースへの固定を解除する解除位置との間を前記溝部に沿って移動可能に前記複数の固定部材を収容し、前記各固定部材が同時にそれぞれの前記固定位置に配置され、同時にそれぞれの前記解除位置に配置される位置で前記各固定部材を保持するように前記伝動部材を前記溝部内に収容する工程と、
前記内部空間に電池パックを収容する工程と、
前記カバーで前記上面開口を塞ぐことによって、前記電池パックを収容した前記内部空間を密閉する工程と、を有する電子機器の製造方法。
【請求項8】
上面開口と、内部空間とを備えたケースの、前記内部空間を囲む内側面に外側に凹んだ複数の凹部を形成し、前記複数の凹部に連通し、前記内側面に沿って屈曲した溝部を形成する工程と、
複数の固定部材と、前記溝部の形状に合わせて変形しながら前記溝部に沿って移動可能な棒状の伝動部材とを前記溝部内に収容する工程であって、前記複数の凹部で電池パックを前記ケースに固定させる固定位置と、前記電池パックの前記ケースへの固定を解除する解除位置との間を前記溝部に沿って移動可能に前記複数の固定部材を収容し、前記各固定部材が同時にそれぞれの前記固定位置に配置され、同時にそれぞれの前記解除位置に配置される位置で前記各固定部材を保持するように前記伝動部材を前記溝部内に収容する工程と、
前記電池パックを前記内部空間に収容する工程と、を有する電子機器の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−65407(P2013−65407A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−202087(P2011−202087)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】