説明

ローカルエリアネットワークにおいて通信セッション制御を提供するための方法およびシステム

同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルをサポートするローカルエリアネットワーク(LAN)機器が、セッション制御プロトコルをサポートする広域ネットワーク(WAN)における通信セッションを制御することができるようにするための方法であって、a)広域ネットワークにおける所定の通信セッションを制御するためのオペレーションを呼び出す同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルメッセージをLAN機器から受けるステップであって、前記オペレーションの実行が、前記セッション制御プロトコルをサポートする少なくとも1つのWAN装置との少なくとも2つのセッション制御プロトコルメッセージの交換を伴う、ステップと、b)前記オペレーションの実行を開始するように適合された前記少なくとも2つのセッション制御プロトコルメッセージのうちの第1のメッセージを生成するために、a)で受けた同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルメッセージを処理するステップと、c)前記オペレーションの実行を開始するために、b)において生成されたメッセージを前記広域ネットワークへ送るステップと、d)前記オペレーションの結果を示す条件を待って、呼び出されたオペレーションへのLAN機器に対する応答をサスペンドするステップと、e)前記条件が得られたとき、オペレーションの結果を示す、LAN機器に対する前記応答を生成するステップと、f)e)において生成された応答をLAN機器に送るステップとを含む、方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ローカルエリアネットワークにおいて通信セッション制御を提供するための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル加入者回線(DSL)など、ネットワーク技術を介した家庭へのブロードバンドインターネットアクセスの配備の増加は、家庭をますます重要になるネットワーキングの中心とすることによって新たな通信体験をサポートする機会を生み出した。
【0003】
デジタルコンテンツは、メディアを記憶し、閲覧し、管理するための主流のフォーマットになってきている。消費者は、種々の家庭用電子(CE)機器で、また家庭内の多くの位置からコンテンツを楽しむことを求めている。また、パーソナル通信がデジタルストリーミングフォーマットに収束してきており、コンテンツと通信デバイスとの間のインターオペラビリティを確保するための技術標準の共通セットの定義は必須の要件である。たとえば、デジタルリビングネットワークアライアンス(DLNA)は、デバイスおよびサービスのための相互運用可能なコンポーネントのフレームワークを定義する1組のインターオペラビリティガイドラインを発行した。ガイドラインは、インターネットプロトコル(IP)、ハイパーテキストトランスファープロトコル(HTTP)、UPnP技術など、統合されたインターネット標準の採用を推奨している。
【0004】
当技術分野でよく知られているように、提案された標準RFC3261およびその拡張によれば、セッション開始プロトコル(SIP)は、1人または複数の参加者間の双方向通信セッションを確立し、修正し、終了するためにインターネット技術タスクフォース(「IETF」)によって開発されたアプリケーションレイヤ制御およびシグナリングプロトコルである。これらのセッションは、インターネット電話通話、マルチメディア配信、ならびに音声および/またはビデオ会議などのマルチメディアセッションを含み、ユーザモビリティ、セッション記述プロトコル(SDP)との統合によるマルチメディアエンドポイント機能の交渉、コールルーティング機能およびセッション転送機能をサポートする。
【0005】
SIPは、IPマルチメディアサブシステム(IMS)アーキテクチャのシグナリングプロトコルとして第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって容認された。実際、音声、ビデオ、テキストなど、異なるメディアの組合せにおける管理コストの低下および柔軟性の向上により、SIPベースの通信が徐々に従来の公衆交換電話網(PSTN)に取って代わると広く考えられている。
【0006】
一方、ユニバーサルプラグアンドプレイ(UPnP)技術は、ローカルエリアネットワークにおける家庭用電子(CE)機器が互いに対話することを可能にするプロトコルを確立する。
【0007】
UPnPアーキテクチャは、家庭用電子(CE)機器がそのような機器間で発見、制御、およびデータ転送を行うために実施する1組の標準化されたプロトコルを規定する。UPnPプロトコルを実施するように構成できる機器の例には、コンピュータ、サーバ、プリンタ、電話、デジタルカメラ、ビデオレコーダ、インターネットパーソナル機器、または携帯情報端末がある。UPnPアーキテクチャは、サービスを公開するUPnPデバイスと、そのようなサービスを発見し、使用するUPnP制御ポイントとを区別する。
【0008】
したがって、UPnPアーキテクチャは、サービスプロバイダ(デバイス)とサービス消費者(制御ポイント)とを区別する典型的なクライアント/サーバモデルを可能にする。たとえば、UPnP TVデバイスがデジタルメディアを閲覧するためのサービスを与え、TVの遠隔制御装置がTVの制御ポイントとして働く。
【0009】
UPnPは、ローカルネットワーク上の利用可能なデバイスを発見するための簡易サービス発見プロトコル(SSDP)と呼ばれるプロトコルと、デバイスによって与えられるサービスオペレーションを呼び出すための機構としての簡易オブジェクトアクセスプロトコル(SOAP)と呼ばれるプロトコルとを採用する。SSDPは、ローカルエリアネットワーク上で利用可能なIPマルチキャストサービスを利用するHTTPのマルチキャスト変形(HTTPMU)を使用する。HTTPMUは、広告メッセージを送信するためにUPnPデバイスによって使用され、利用可能なUPnPサービスを見つけるための探索要求を送信するために制御ポイントによって使用される。
【0010】
さらに、UPnPはまた、2つのインターネットドラフト(「General Event Notification Architecture Base(一般イベント通知アーキテクチャベース)」、J.Cohen、S.Aggarwal、1998年7月9日<draft−cohen−gena−p−base−01.txt>および「General Event Notification Architecture Base:Client to Arbiter(一般イベント通知アーキテクチャベース:クライアントからアービター)」、J.Cohen、S.Aggarwal、Y.Y.Goland、2000年9月6日、<draft−cohen−gena−p−base−01.txt>)の中でIETFによって定義された一般イベント通知アーキテクチャ(GENA)に基づいてUPnPデバイスの状態の変化に関するイベント通知を管理するための機構を定義する。この機構は、UPnPデバイスに関連付けられた状態変数の変化に関する通知を受信するために制御ポイントが行うことができる加入に基づく。
【0011】
UPnPサービス発見およびイベンティング機構の性質により、UPnP技術は、マルチキャスティングがサポートされるネットワーク環境において接続されるネットワークデバイスに限定される。
【0012】
今まで、マルチメディアデバイスのためのUPnP標準化プロセスの主な取り組みは、コンテンツベースサービスに集中していた。UPnP AVアーキテクチャ文献、ならびにMediaServerおよびMediaRenderer標準デバイス仕様はこの活動の成果である。この標準では、双方向対話式通信サービス(音声およびビデオ会議など)を可能にすることは、その方面でのいくつかの提案が最近提出されてはいるが、UPnP AVアーキテクチャの目的外であると明示的に述べている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
US2006/0140199A1およびUS2006/0153072A1には、UPnPプロトコルとSIPプロトコルとをブリッジするためのアーキテクチャおよび機構が開示されている。それらの文献には、UPnPメッセージをSIPメッセージに変換するためのプロキシ装置が記載されている。プロキシは、UPnP SOAP呼出しの構造化XMLコンテンツをパースし、前記XMLを対応するSIPメッセージのヘッダ部分、本文部分、または両方に埋め込む。そのような手法が極めて一般的であるが、メッセージの構文変換によりキャリアプロトコルとしてSIP要求/応答を使用するUPnPメッセージの単なる搬送が可能になるので、UPnPデバイス/サービスを制御するためにSIPデバイス(たとえば移動電話)を採用することができる。出願人は、これらの文献が、SIP対応ネットワークによって提供される位置特定サービスおよびルーティングサービスを利用してホームネットワーク環境の外部からUPnPサービスおよびデバイスにアクセスするための手段としてSIPプロトコルを使用することを教示しているが、UPnPプロトコルを介した会議セッションを制御する問題に明確に対処していないことに注目する。さらに、開示された手法は、UPnPプロトコルとSIPプロトコルとの間の構文変換について説明したものであり、サービスの意味特性とは無関係である。2つの上述の文献で開示された発明は、UPnPホームデバイスとSIPベースのネットワークによって提供されるセッション制御サービスとの間のインターオペラビリティのトピックをカバーしておらず、構文問題は、UPnP方法/イベントにおけるSIPセッション制御メッセージの変換およびその逆のための新たなUPnPデバイス/サービスの仕様を必要とする、より広いインターオペラビリティ問題における1つの側面にすぎない。
【0014】
2006年2月15日にIntel Technology Journalで発表された、Mark Walkerらの「New Uses,Proposed Standards,and Emergent Device Classes for Digital Home Communications(デジタルホーム通信の新しい使用法、提案された標準、および新生デバイスクラス)」は、家庭内パーソナル通信デバイスの統合を可能にし、個人用通信サービスを家庭外のデバイスに拡張するためのデジタルホーム通信ネットワークを提案している。特に、彼らは、ホーム通信サーバ(HCS)とデジタル通信アダプタ(DCA)の2つのデバイスクラスを定義しており、ホーム通信サーバ(HCS)は、簡易呼管理機能と、コンタクトリスト、個人用コールルーティング、メールボックスメッセージ管理など、通信サービスに関係する1組の拡張機能とを提供し、デジタル通信アダプタ(DCA)は、HCSに依拠し、テレビ受像機などレガシー家庭用電子機器を通信デバイスとして使用するために適合させる。
【0015】
出願人は、この論文の著者はUPnPベースのサービスを通信サービスへ拡張することの利益を強調しているものの、彼らの提案はアーキテクチャの説明にすぎないと見ている。
【0016】
UPnPベースのサービスを、たとえば、VoIP、メッセージング(たとえば、SMS、MMS)、プレゼンス、SIPおよびSDPを使用するマルチメディアサービス、会議アプリケーションなどのような移動体固有のサービスへ拡張するための、WO2007/002604およびWO2006/061682によって提案されたアーキテクチャについても同じことが言える。
【0017】
出願人は、同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルをサポートするローカルエリアネットワーク(LAN)機器が、セッション制御プロトコルをサポートする広域ネットワーク(WAN)における通信セッションを、簡単で効果的な方法で制御できるようにする問題に直面した。
【0018】
特に、出願人は、同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルが、ブロードキャスト発見およびイベンティング機構をサポートする同期クライアント/サーバプロトコル(たとえば、UPnP)であり、セッション制御プロトコルが非同期ピアツーピアメッセージングプロトコル(たとえば、SIP)である場合に、この目的を達成する問題に直面した。
【0019】
すでに上記で述べたように、同期オペレーションのためのSOAPの他に、UPnPは、デバイスの状態変数の値が変化したときに制御ポイントに通知することができるGENAプロトコルに基づいてブロードキャストイベント通知機構を採用する。GENAの状態変数のための加入/通知機構は、SIPによって与えられたピアツーピアメッセージングモデルとは完全に異なる。GENAモデルでは、どんな状態変数のステータス変更もすべての加入済み制御ポイントに通知される。さらに、加入は常に匿名なので、UPnPデバイスは単一の制御ポイントに通知することができない。したがって、SIPピアツーピアメッセージングモデルをUPnP GENAイベントに変換するだけの手法では、不自然なアーキテクチャになる。
【課題を解決するための手段】
【0020】
出願人は、UPnP GENAイベントモデルの特徴を認知し、その特性を、以下に開示する本発明の定義において適応させた。
第1の態様では、本発明は、同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルをサポートするローカルエリアネットワーク(LAN)機器が、セッション制御プロトコルをサポートする広域ネットワーク(WAN)における通信セッションを制御することができるようにするための方法であって、
a)広域ネットワークにおける所定の通信セッションを制御するためのオペレーションを呼び出す同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルメッセージをLAN機器から受けるステップであって、前記オペレーションの実行が、前記セッション制御プロトコルをサポートする少なくとも1つのWAN装置との少なくとも2つのセッション制御プロトコルメッセージの交換を伴う、ステップと、
b)前記オペレーションの実行を開始するように適合された前記少なくとも2つのセッション制御プロトコルメッセージのうちの第1のメッセージを生成するために、a)で受けた同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルメッセージを処理するステップと、
c)前記オペレーションの実行を開始するために、b)において生成されたメッセージを前記広域ネットワークへ送るステップと、
d)前記オペレーションの結果を示す条件を待って、呼び出されたオペレーションへのLAN機器に対する応答をサスペンドするステップと、
e)前記条件が得られたとき、オペレーションの結果を示す、LAN機器に対する前記応答を生成するステップと、
f)e)において生成された応答をLAN機器に送るステップと
を含む、方法に関する。
【0021】
本明細書および特許請求の範囲における表現で、
「セッション制御」は、たとえば再交渉、転送(forwarding)、転送(transferring)を含むセッションセットアップまたは管理を示すために使用し、
「同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコル」は、たとえばUPnPなど、オペレーションの同期呼出しおよびイベントのブロードキャスト通知を実行するように適合されたプロトコルを示すために使用し、
「セッション制御プロトコル」は、たとえばSIPなど、たとえば再交渉、転送(forwarding)、転送(transferring)を含むセッションセットアップまたは管理を実行するように適合されたプロトコルを示すために使用し、
「ブロードキャスティング」はマルチキャスティングを含み、
「セッション」は、2つ以上のエンティティ間のデータの交換を示すために使用する。
【0022】
本発明の方法によれば、オペレーションの結果を示す条件が得られるまで、所定のオペレーションの呼出しへのLAN機器に対する応答をサスペンドする。
したがって、呼び出されたオペレーションの実施は、呼出し側LAN機器に完全に透過的であり、要求されたオペレーションを実施するために必要なセッション制御プロトコルメッセージの交換が終了したときに単にオペレーションの結果(成功または失敗)を戻すアトミックな同期オペレーションとして、LAN機器によって知覚される。
【0023】
これにより、たとえば、それぞれUPnPとSIPのそれぞれような2つの異なる通信モデルに基づいて2つのプロトコル(同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルとセッション制御プロトコルと)をブリッジするときに起こる技術的困難を効果的で簡単な方法で克服することが可能になる。
【0024】
特に、本発明は、通信セッションセットアップおよび管理に関する1組の高レベルオペレーションの定義を提供する。各高レベルオペレーションは、オペレーションの定義において関係があると知覚される明確な意味機能に対応する。各オペレーションは、一連の(SIP)トランザクションおよび低レベルメッセージによって実施される。本発明によれば、基礎をなす実施、したがって高レベルオペレーションの実施中に起こる複雑なトランザクションは、そのようなオペレーションを呼び出すLAN機器から見えない。LAN機器には、基礎をなす(SIP)トランザクションのすべてが終了されたときのみ全オペレーションの結果(成功または失敗)が与えられ、失敗の場合には、失敗の理由が与えられる。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、前記同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルは、その拡張を含めて、UPnPである。
本発明の一実施形態によれば、前記セッション制御プロトコルはSIPであり、該SIPは、その拡張を含む。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、WAN装置は、広域ネットワークに接続されたWANユーザデバイスとすることができる。
一般に、WAN装置はWANサーバである。たとえば、あるSIPの実施では、WANサーバは、SIPプロキシ、レジストラ、およびリダイレクトサーバのうちの1つ以上である可能性がある。WANサーバは、有利には、広域ネットワークに接続された少なくとも1つのWANユーザデバイスのための中間物として働くように適合される。
【0027】
たとえば、あるSIPの実施では、ユーザデバイスは、適切なゲートウェイ装置によってSIPネットワークと相互動作するSIPユーザエージェントまたはPSTNもしくはGSM電話とすることができる。
【0028】
ユーザデバイスは、コンピュータ、移動電話、携帯情報端末(PDA)、または同様のデバイスであることができる。
LAN機器は、たとえばテレビ受像機、デジタルカメラ、テレビ電話、コンピュータ、PDA、または同様のデバイスのような家庭用電子機器であることができる。
【0029】
一般に、ローカルエリアネットワークは、家庭、オフィス、または同様の環境のようなローカルエリアをカバーする。
たとえば、ローカルエリアネットワークはUPnPローカルネットワークである。
【0030】
たとえば、広域ネットワークは、たとえばIMS(IPマルチメディアサブシステム)タイプの通信ネットワークのようなSIPネットワークとすることができる。
一実施形態によれば、c)におけるメッセージは、WANサーバを介して前記少なくとも1つのWAN装置に送られる。
【0031】
一実施形態によれば、d)における応答を、少なくとも2つのセッション制御プロトコルメッセージの前記交換が終了されるまでサスペンドする。d)における条件は、広域ネットワークに送られるか、またはそこから受けるセッション制御プロトコルメッセージに関するものとすることができ、前記メッセージはオペレーションの結果を示す。たとえば、あるSIPの実施では、前記セッション制御プロトコルメッセージは、SIP 200 OKメッセージ、SIP ACKメッセージ、SIP 603 DECLINEメッセージ、486 Busy Hereメッセージ、または408 request timeoutメッセージとすることができる。
【0032】
条件が広域ネットワークから受信されたセッション制御プロトコルメッセージに関するものである場合、前記メッセージを広域ネットワークから受けたとき、または前記メッセージを所定の時間期間内に受けないとき、e)およびf)が実行される。
【0033】
オペレーションの結果が肯定であるとき、e)において生成される応答は、有利には、所定の通信セッションを正しく制御するために必要な情報を含む。
たとえば、a)において呼び出される所定のオペレーションは、WAN装置にLAN機器アイデンティティを登録するため、LAN機器とWANユーザデバイスとの間の新たな通信セッションをセットアップするため、2つのWANユーザデバイス間の新たな通信セッションをセットアップするため、WANユーザデバイスとの通信セッションをセットアップすることを受け入れるため、LAN機器とWANユーザデバイスとの間の継続中の通信セッションをそのLAN機器から別のWANユーザデバイスへ転送するため、第1のWANユーザデバイスと第2のWANユーザデバイスとの間の継続中の通信セッションを第1のWANユーザデバイスからLAN機器へ転送するため、LAN機器への着呼をWANユーザデバイスへ転送するため、または保留中の通信セッションに関与するメディア機能を再交渉するためのオペレーションとすることができる。
【0034】
あるSIPの実施では、b)において生成されるメッセージは、たとえば、SIP REGISTERメッセージ、SIP INVITEメッセージ、またはSIP 200 OKメッセージとすることができる。
【0035】
好ましい実施形態によれば、本方法は、所定の状態変数の変化に関する通知を受けるために加入をセットアップする要求をLAN機器から受けるステップをさらに含む。
この実施形態では、前記所定の状態変数のいずれかの変化の発生時、本方法は、有利には、前記変化の通知を(1つまたは複数の)加入済みLAN機器にブロードキャストするステップをさらに含む。
【0036】
たとえば、前記状態変数は、着呼、着呼のキャンセル、およびアクティブな呼の終了のうちの1つ以上を通知するように適合することができる。
一実施形態によれば、本方法は、現在の着呼に関する情報を要求する同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルメッセージをLAN機器から受けるステップをさらに含む。この実施形態では、本方法は、有利には、現在の着呼に関する情報を含む応答をLAN機器に送るステップをさらに含む。
【0037】
一実施形態によれば、本方法は、現在のアクティブな呼に関する情報を要求する同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルメッセージをLAN機器から受けるステップをさらに備える。この実施形態では、本方法は、有利には、現在のアクティブな呼に関する情報を含む応答をLAN機器に送るステップをさらに含む。
【0038】
第2の態様では、本発明は、同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルをサポートするローカルエリアネットワーク(LAN)機器が、セッション制御プロトコルをサポートする広域ネットワーク(WAN)における通信セッションを制御することができるようにするためのインターフェースデバイスであって、
a)広域ネットワークにおける所定の通信セッションを制御するためのオペレーションを呼び出す同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルメッセージをLAN機器から受け、前記オペレーションの実行が、前記セッション制御プロトコルをサポートする少なくとも1つのWAN装置との少なくとも2つのセッション制御プロトコルメッセージの交換を伴い、
b)前記オペレーションの実行を開始するように適合された前記少なくとも2つのセッション制御プロトコルメッセージのうちの第1のメッセージを生成するために、a)で受けた同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルメッセージを処理し、
c)前記オペレーションの実行を開始するために、b)において生成されたセッション制御プロトコルメッセージを広域ネットワークへ送り、
d)オペレーションの結果を示す条件を待って、呼び出されたオペレーションへのLAN機器に対する応答をサスペンドし、
e)前記条件が得られたとき、オペレーションの結果を示す、LAN機器に対する前記応答を生成し、
f)e)において生成された応答をLAN機器に送る
ように適合されたモジュールを含む、インターフェースデバイスに関する。
【0039】
たとえば、同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルがUPnPであるとき、インターフェースデバイスは、a)およびf)を実行するように適合されたUPnPスタックを含む。
【0040】
たとえば、セッション制御プロトコルがSIPであるとき、インターフェースデバイスは、c)を実行するように適合されたSIPスタックを含む。
一般に、インターフェースデバイスは、少なくともb)、d)およびe)を実行するように適合された処理ユニットを含む。
【0041】
第3の態様では、本発明は、通信システムであって、
同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルをサポートする少なくとも1つのLAN機器と、インターフェースデバイスとを備えるローカルエリアネットワーク(LAN)と、
セッション制御プロトコルをサポートする複数のWAN装置を備える広域ネットワーク(WAN)とを備え、
インターフェースデバイスが、
a)広域ネットワークにおける所定の通信セッションを制御するためのオペレーションを呼び出す同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルメッセージをLAN機器から受け、前記オペレーションの実行が、前記複数のWAN装置のうちの少なくとも1つのWAN装置との少なくとも2つのセッション制御プロトコルメッセージの交換を伴い、
b)前記オペレーションの実行を開始するように適合された前記少なくとも2つのセッション制御プロトコルメッセージのうちの第1のメッセージを生成するために、a)で受けた同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルメッセージを処理し、
c)b)において生成されたセッション制御プロトコルメッセージを前記複数のWAN装置のうちの1つへ送り、
d)前記オペレーションの結果を示す条件を待って、呼び出されたオペレーションへのLAN機器に対する応答をサスペンドし、
e)前記条件が得られたとき、オペレーションの結果を示す、LAN機器に対する前記応答を生成し、
f)e)において生成された応答をLAN機器に送る
ように適合されたモジュールを含む、通信システムに関する。
【0042】
本発明の第2および第3の態様のさらなる追加の特徴に関する限り、本発明の第1の態様に関してすでに上記で開示したことを参照する。
本発明の特徴および利点は、いくつかの例示的なその実施形態についての以下の詳細な説明によって明らかになろう。これらいくつかの例示的な実施形態は、非限定的な例、添付の図面を参照することによって行われるであろう説明によって与えられるものにすぎない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明による通信システムの一実施形態を概略的に示す図である。
【図2】家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)が新たなSIPアイデンティティを登録することを要求するときに交換される、主要なメッセージの一例を概略的に示す図である。
【図3】家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)が新たな呼をセットアップすることを要求するときに交換される、主要なメッセージの第1の例を概略的に示す図である。
【図4】家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)が新たな呼をセットアップすることを要求するときに交換される、主要なメッセージの第2の例を概略的に示す図である。
【図5】家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)が2つのWAN SIPデバイス間の新たな呼をセットアップすることを要求するときに交換される、主要なメッセージの一例を示す図である。
【図6】家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)が呼のセットアップを中止することを要求するときに交換される、主要なメッセージの第1の例を示す図である。
【図7】家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)が呼のセットアップを中止することを要求するときに交換される、主要なメッセージの第2の例を示す図である。
【図8】家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)が以前にセットアップされた呼を終了することを要求するときに交換される、主要なメッセージの第1の例を示す図である。
【図9】家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)が以前にセットアップされた呼を終了することを要求するときに交換される、主要なメッセージの第2の例を示す図である。
【図10】家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)が着呼を通知されるときに交換される、主要なメッセージの一例を示す図である。
【図11】家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)が着呼の詳細な説明を要求するときに交換される、主要なメッセージの一例を示す図である。
【図12】家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)が、WANユーザデバイスが呼を終了したことを通知されるときに交換される、主要なメッセージの一例を示す図である。
【図13】家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)が、WANユーザデバイスが呼のセットアップを中止したことを通知されるときに交換される、主要なメッセージの一例を示す図である。
【図14】家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)がアクティブな呼の詳細な説明を要求するときに交換される、主要なメッセージの一例を示す図である。
【図15】家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)が着呼を受け入れることを要求するときに交換される、主要なメッセージの第1の例を示す図である。
【図16】家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)が着呼を受け入れることを要求するときに交換される、主要なメッセージの第2の例を示す図である。
【図17】家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)が着呼を転送することを要求するときに交換される、主要なメッセージの一例を示す図である。
【図18】家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)が着呼を拒否することを要求するときに交換される、主要なメッセージの一例を示す図である。
【図19】家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)が以前にセットアップされた呼のメディア機能を再交渉することを要求するときに交換される、主要なメッセージの一例を示す図である。
【図20】家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)が継続中の第三者呼をローカル機器に転送することを要求するときに交換される、主要なメッセージの一例を示す図である。
【図21】家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)が継続中のローカル呼を第三者呼に転送することを要求するときに交換される、主要なメッセージの一例を示す図である。
【図22】本発明の例示的な適用例において交換される主要なメッセージの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図1に本発明の一実施形態による通信システム1000を示し、この通信システム1000は、ローカルエリアネットワーク(LAN)100と、広域ネットワーク(WAN)10と、広域ネットワーク10に関連付けられたWANサーバ12と、2つのWANデバイス14とを備えている。次に、ローカルエリアネットワーク100は、当技術分野で知られている技法によれば、無線リンク、有線リンクまたはそれらの組合せによって互いに接続された、複数のローカルエリアネットワーク機器130とインターフェースデバイス120とを備える。
【0045】
ローカルエリアネットワーク100は、インターフェースデバイス120によって広域ネットワーク10に接続される。WANデバイス14は、広域ネットワーク10とWANサーバ12とによってLAN100と通信する。
【0046】
ローカルエリアネットワークはどんなタイプのローカルネットワークでもよい。
ローカルエリアネットワーク100は、家庭、オフィス、または類似の環境のようなローカルエリアをカバーする。
【0047】
たとえば、ローカルエリアネットワークは家庭内とすることができ、機器130は家庭用電子機器(たとえば、テレビ受像機、デジタルカメラ、テレビ電話、コンピュータ、携帯情報端末(PDA)など)とすることができ、WANデバイス14はコンピュータ、電話、携帯情報端末などとすることができる。
【0048】
限定としてではなく、簡単のために、以降の説明では、本発明の例示的な一実施形態を参照し、WANデバイス14はそれ自体で、または適切なインターフェースを介して、SIPおよびその拡張を使用して通信セッションを実行するためのSIPユーザエージェントとして働くように適合される。WANデバイス14とWANサーバ12とインターフェースデバイス120との間のメッセージは、SIPおよびその拡張を介して交換される。
【0049】
例示的な実施形態では、WANサーバ12は、広域ネットワーク10内でSIPプロキシ/レジストラ/リダイレクトサーバとして働く。
LAN100は、一般に、インターフェースデバイス120に関連付けられた1つまたは複数の識別子によって通信システム1000において識別され、WANデバイス14は一般にデバイス識別子によって識別される。たとえば、SIPの場合、識別子はSIP−URI(またはTEL−URI)識別子である。
【0050】
インターフェースデバイス120ならびにWANデバイス14は、それら自体をSIP REGISTERメッセージによってWANサーバ12に登録するように適合される。
このようにして、インターフェースデバイス120は、広域ネットワーク10中のSIPユーザエージェントとして識別され、広域ネットワーク10中のSIPユーザエージェントとして働くWANデバイス14によって通信セッションに参加するよう招待できる。
【0051】
限定としてではなく、簡単のために、以降の説明では、本発明の例示的な一実施形態をさらに参照し、家庭用電子機器130はそれ自体で、または適切なインターフェースを用いて、UPnP制御ポイントになる。
【0052】
たとえば、UPnP制御ポイントは、
たとえば、マイクロホンとスピーカとビデオカメラとを備えたテレビ受像機またはPCのような、音声/ビデオ会議セッション(すなわち音声/ビデオストリーム取得/符号化および復号化/レンダリング)に関連付けられたマルチメディアストリームを管理することができるマルチメディアデバイス、または
たとえば、PDAまたは移動電話、あるいは簡易PCのような、マルチメディアストリーム管理機能をサポートしない簡易デバイスとすることができる。このタイプの「簡易化」デバイスは、他のマルチメディアデバイスのマルチメディア機能を利用することができる。
【0053】
インターフェースデバイス120は、本発明の様々な態様によれば、本発明を実施するように適合されたハードウェアモジュール、ソフトウェアモジュールおよび/またはそれらの組合せを備える。
【0054】
例示的な一実施形態では、インターフェースデバイス120は、UPnPスタック121と、SIPスタック123と、ブリッジロジック122と、ブリッジロジック122を実行するように適合された処理ユニット124とを備える。UPnPスタック121およびSIPスタック123は、当技術分野で知られているように、それぞれUPnPプロトコルおよびSIPプロトコルへのアクセスを与え、ブリッジロジック122は、本発明の様々な態様によれば、本発明を実施するように適合される。
【0055】
インターフェースデバイス120は、通信セッションセットアップまたは管理のための一連のオペレーションをサポートするように適合される。例示的なオペレーションは、WANサーバ12にSIPアイデンティティ(URI)を登録/登録解除すること、現在のアクティブな呼のリストを取得すること、現在の着(呼出し)呼のリストを取得すること、着呼を受け入れ/拒否すること、着呼を所与のSIPアイデンティティに転送すること、所与のSIPアイデンティティとの新たな呼をセットアップすること、2つのSIPアイデンティティ間の第三者呼をセットアップすること、アクティブな(継続中の)呼を終了すること、アクティブな呼のメディア機能を再交渉すること、第三者呼をローカルマルチメディアデバイスに転送すること、アクティブな呼を第三者SIPアイデンティティに転送することである。
【0056】
さらに、インターフェースデバイス120は、新たな着呼、キャンセルされた着呼、および終了されたアクティブな呼を信号で伝えるためのイベント状態変数をサポートするように適合される。
【0057】
上述の例示的なオペレーションを実施するためにLAN機器130とインターフェースデバイス120とWANサーバ12との間で交換される主要なメッセージについて、図2〜図22を参照しながら以下で詳述する。
【0058】
図2〜図22では、UPnP(同期)メッセージを示すために通常の矢印を使用し、(同期)UPnPオペレーションのリターンメッセージを示すために破線矢印を使用し、SIP(非同期)メッセージを示すためにハーフポイント矢印を使用する。
【0059】
さらに、通信セッションにWANデバイス14が関与するときでも、WANサーバ12の仲介のみを図2〜図21に示す。
図2に、家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)130(たとえば、テレビ受像機など)が、WANサーバ(リモートSIPプロキシ)12で新たなSIPアイデンティティを登録することを要求するUPnPメッセージをインターフェースデバイス120に送信するときに交換される、主要なメッセージの一例を示す。たとえば、図示の実施形態によれば、機器130は、インターフェースデバイス120によってサポートされるRegisterUriオペレーションを呼び出すことによって要求を行う。要求を受信すると、UPnPスタック121は、その要求をブリッジロジック122にディスパッチする。ブリッジロジック122はまずSIP REGISTERメッセージを生成し、そのヘッダ「from」および「to」は、UPnP RegisterUriメッセージの引数中に与えられたSIP URIに対応する。他の標準ヘッダは、それに応じて書き込まれる。たとえば、「contact」ヘッダは、インターフェースデバイス120のSIP連絡先を含むことになる。生成されると、SIP REGISTERメッセージはSIPスタック123を介してWANサーバ12に配信される。
【0060】
上記のように、UPnPプロトコルとSIPプロトコルとをブリッジする際の1つの技術的課題は、それらの異なる通信モデルに関する。UPnPオペレーションは同期的でありアトミックである一方、SIPメッセージはあらゆる高レベルトランザクションと同期せず、この高レベルトランザクションは、着呼に対する応答など、明示的ユーザ対話を含むこともある一連の(少なくとも2つの)ピアツーピアメッセージを含む。
【0061】
本発明によれば、SIP REGISTERメッセージをWANサーバ12に送信した後、インターフェースデバイス120において呼び出されたオペレーションを担う現在の実行スレッドは、オペレーションを完了し呼出し側制御ポイント130に結果を戻す前に、対応するSIP応答を待つ。この機構は、インターフェースデバイス120において、生成されたSIP REGISTERメッセージに関連付けられた条件変数を使用して実現される。SIPメッセージを送信すると、現在のスレッド(たとえば、T1)は、対応する条件変数でサスペンドする。SIP応答メッセージ(本例では、SIP 200 OKメッセージ)が受信されると、SIPスタック123は、サービス側スレッドのプールから取られたスレッド(たとえば、T2)に応答をディスパッチする。前記サービス側スレッドT2は、SIPトランザクションの最後の応答を所定の記憶領域上に記憶し、次いで、その応答に関連付けられた条件変数を取り出し、伝え、それによってサスペンドされたスレッドT1を再開する。
【0062】
この時点で、再開されたスレッドT1は、前記所定の記憶領域上のSIPトランザクションの最後の応答を取り出し、SIPトランザクションがうまく完了したか、または応答が実際失敗コードであるかどうかに応じて、正常に戻すか、または例外を発生させるかのいずれかによって、RegisterUriオペレーションを完了する。
【0063】
したがって、本発明によれば、SIPトランザクションへの最後の応答が受信されたときのみ、呼び出されたオペレーションの結果が呼出し側制御ポイント130に戻される。
図3に、家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)130が、WANデバイス(図示せず)との新たな呼をセットアップすることを要求するUPnPメッセージをインターフェースデバイス120に送信するときに交換される、主要なメッセージの一例を示す。たとえば、図示の実施形態によれば、機器130は、インターフェースデバイス120によってサポートされるNewCallオペレーションを呼び出すことによって要求を行う。NewCallメッセージは、(図3に丸括弧で示す)呼識別子(CallID)と、被呼側WANデバイスのUri(toUri)と、発呼側UPnP制御ポイント130のメディア機能を記述したセッション記述プロトコル(SDP)とを搬送する。要求を受信すると、UPnPスタック121は、その要求をブリッジロジック122にディスパッチする。ブリッジロジック122はSIP INVITEメッセージを生成し、そのヘッダ「to」は、UPnP NewCallメッセージの引数中に与えられたSIP URIに対応する。他の標準ヘッダは、当技術分野で知られている技法に従って書き込まれる。SIP INVITEメッセージの本文は、UPnP NewCallメッセージの引数中に与えられたSDPを含む。
【0064】
生成されると、SIP INVITEメッセージは、SIPスタック123を介してWANサーバ(リモートSIPプロキシ)12に配信される。次いで、インターフェースデバイス120における現在の実行スレッドは、条件変数でサスペンドし、SIP INVITEトランザクションの最後の応答の受信時に再開されるのを待つ。
【0065】
図3に示す実施形態では、WANサーバ12は、SIP tryingメッセージと、SIP ringingメッセージと、SIP OKメッセージとを送信する。前記SIPメッセージを受信すると、SIPスタック123は、それらのメッセージをブリッジロジック122にディスパッチする。SIP OKメッセージが受信されると、サスペンドされたスレッドは、REGISTERメッセージについて図2を参照しながら上述したのと同様の方法でその処理を再開する。
【0066】
まず、再開されたスレッドは、SIPセッションセットアップを完了するためにSIP ACKメッセージをリモートSIPプロキシ12に送信し、SIPセッションを正しく制御するために必要な情報を含む、新たに生成された通信セッション用のXML呼記述子をUPnP制御ポイント130に戻す。SIPセッションセットアップが失敗した場合(事例は図示せず)、SIP失敗コードに対応する例外を戻す。
【0067】
図示しない変形によれば、SIP INVITEメッセージを送信した後にサスペンドされた実行スレッド(たとえば、T1)を、SIP ACKメッセージを送信した後に再開することができる。この場合、前記ACKメッセージは、利用できるサービス側スレッドのプールから選択されたサービス側スレッド(たとえば、T2)によって送信される。
【0068】
SIPセッションを正しく制御するために必要な情報を含む、呼記述子の例示的なXMLスキーマを、ここに示す。
<?xml version="1.0"?>
<CallDescriptorSet
xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
xmlns:xsd="http://www.w3.org/2001/XMLSchema">
<CallDescriptor>
<CallID>1092198044-2074980337-1382253773</CallID>
<Status>Active</Status>
<From>sip:3435@163.162.43.12</From>
<To>sip:3041@163.162.96.30:5060</To>
<RequestSdp>v=0
o=videofone 16264 18299 IN IP4 163.162.97.30
s=SIP htTUP(nP)
c=IN IP4 163.162.97.30
b=CT:1000
t=0 0
m=audio 5002 RTP/AVP 4 18
a=sendrecv
a=rtpmap:4 G723/8000
a=rtpmap:18 G729/8000
m=video 5006 RTP/AVP 96 34
a=sendrecv
a=rtpmap:96 H264/90000
a=fmtp:96 packetization-mode=l
a=rtpmap:34 H263/90000
</RequestSdp>
<ResponseSdp>v=0
o=SIPUA 111 22 IN IP4 163.162.43.12
s=SIP THU
c=IN IP4 163.162.43.12
t=0 0
m=audio 12334 RTP/AVP 4
a=sendrecv
a=rtpmap:4 G723/8000
m=video 12336 RTP/AVP 96
a=sendrecv
a=rtpmap:96 H264/90000
</ResponseSdp>
</CallDescriptor>
</CallDescriptorSet>
UPnP制御ポイント130は、適当な音声/ビデオリソースを割り当てるために被招待側WANデバイスによって交渉されるメディア機能を決定するために、戻されたXML呼記述子を検査する。
【0069】
図3に示す実施形態では、NewCallメッセージにおいて与えられたCallIDにより、UPnP制御ポイント130は、アクティブにされた呼を中断するために同じCallIDを使用することによって、以下でより詳細に説明するCancelCallオペレーションを後で呼び出すことが可能になる。
【0070】
図4に示す別の実施形態によれば、呼出し側UPnP制御ポイント130は、NewCallメッセージにおいてCallIDを与えない。この場合、呼識別子は、有利にはインターフェースデバイス120によって生成され、オペレーションが成功したときに、最終的に上述のXML呼記述子内でUPnP制御ポイント130に戻される。この実施形態では、NewCallメッセージは、オペレーションが完了するための最大時間を呼出し側UPnP制御ポイント130に指定させるためのタイムアウト引数を有する。SIPトランザクションが完了する前にタイムアウトが終了した場合、呼は、インターフェースデバイス120によって、SIP CANCELメッセージを被招待側WANデバイスに送信することによって自動的にキャンセルされることになる。
【0071】
図5に、家庭用電子機器(UPnP制御ポイント)130が、WANサーバ12の仲介で2つのWANデバイス(図5には図示せず)間の新たな呼をセットアップすることを要求するUPnPメッセージをインターフェースデバイス120に送信するときに交換される、主要なメッセージの一例を示す。たとえば、図示の実施形態によれば、機器130は、インターフェースデバイス120によってサポートされるNewThirdPartyCallオペレーションを呼び出すことによって要求を行う。このオペレーションは、まず空のSDPで第1のWANデバイスを招待(INVITE)し、それによってSIP用語の「オファー」を行い、次いで、戻されたSDPを使用して第2のWANデバイスを招待(INVITE)し、最後に、第2のWANデバイスと交渉されたSDPで第1のWANデバイスに確認応答(ACK)して、SIP第三者呼セッションセットアップを実施する。
【0072】
特に、図5では、UPnP制御ポイント130によって送信されるNewThirdPartyCallメッセージは、オペレーションに関与する2つのWANデバイスのURIを含む引数(丸括弧で示す)を含む。要求を受信すると、インターフェースデバイス120はSIP INVITEメッセージを生成し、そのヘッダ「to」は、UPnP NewThirdPartyCallメッセージの引数中に与えられたSIP URIの第1のURI(URI1)に対応し、その本文は空のSDPを含み、それによってSIP用語の「オファー」を行う。
【0073】
生成されると、SIP INVITEメッセージは、SIPスタック123を介してWANサーバ12(リモートSIPプロキシ)に配信される。次いで、インターフェースデバイス120における現在の実行スレッド(たとえば、T1)は、条件変数でサスペンドし、第1のパーティを招待するために必要な第1のSIPトランザクションの最後の応答の受信時に再開されるのを待つ。図5に示す実施形態では、WANサーバ12は、SIP tryingメッセージと、SIP ringingメッセージと、SIP OKメッセージとを順に送信し、SIP OKメッセージの本文は、URI1によって識別された第1の被招待側WANデバイスのメディア機能を記述したSDP1を含む。前記SIPメッセージを受信すると、SIPスタック123は、利用できるサービス側スレッドのプールからのあるサービス側スレッドにそれらのメッセージをディスパッチする。第1の被招待側WANデバイスからSIP OKメッセージを受信すると、選択されたサービス側スレッド(たとえば、T2)は、応答に関連付けられた条件変数を取り出し、伝え、それによって、NewThirdPartyCallオペレーションの実行を担うサスペンドされたスレッド(T1)を再開する。
【0074】
この時点で、再開されたスレッド(T1)は、第2の被招待側WANデバイス用のSIP INVITEメッセージを生成し、そのヘッダ「to」は、UPnP NewThirdPartyCallメッセージの引数中に与えられた2つのSIP URIのうちの第2のURI(URI2)に対応する。さらに、SIP INVITEメッセージの本文は、前のステップで受信されたSDP1を含む。
【0075】
生成されると、SIP INVITEメッセージは、SIPスタック123を介してWANサーバ(リモートSIPプロキシ)12に配信される。次いで、現在の実行スレッド(T1)は、前と同じ条件変数でサスペンドし、第2のパーティを招待するために必要な第2のSIPトランザクションについての最後の応答の受信時に再開されるのを待つ。
【0076】
次いで、WANサーバ12は、SIP tryingメッセージと、SIP ringingメッセージと、SIP OKメッセージとを順に送信し、SIP OKメッセージの本文は、第2の被招待側WANデバイスと交渉されたSDP2を含む。SIP OKメッセージを受信すると、サスペンドされたスレッド(T1)は、上述と同様の方法で再開される。
【0077】
この時点で、再開されたスレッドは、交渉されたSDP2を含むSIP ACKメッセージを第1の被招待側WANデバイスに送信し、SIP ACKメッセージを第2の被招待側WANデバイスに送信して、2つのSIPトランザクションを終了する。
【0078】
さらに、再開されたスレッド(T1)は、新たに生成された通信セッション用のXML呼記述子をUPnP制御ポイント130に戻す。
したがって、すべての基礎をなすSIPトランザクションについての最後の応答が受信された後のみ、呼び出されたオペレーションの結果が呼出し側制御ポイント130に戻される。
【0079】
図示しない変形によれば、第1のSIP INVITEメッセージを送信した後にサスペンドされる実行スレッド(たとえば、T1)を、SIP ACKメッセージを第2の被招待側WANデバイスに送信した後に再開することができる。この場合、図5の第2のSIP INVITEメッセージおよび2つのACKメッセージは、利用できるサービス側スレッドのプールから選択されたサービス側スレッド(たとえば、T2)によって送信される。
【0080】
インターフェースデバイス120と2つのWANデバイスとの間の複数のピアツーピアメッセージを含むSIPトランザクションおよびダイアログの複雑さは、呼出し側UPnP制御ポイント130に完全に透過的であり、呼出し側UPnP制御ポイント130は、NewThirdPartyCallオペレーションを、全体としての第三者呼用の単一の呼記述子を戻す単一のアトミックな同期オペレーションとして知覚する。実際、インターフェースデバイス120は、2つの被招待側WANデバイスとの2つのSIP通信セッションのCallIDと、全体としての第三者呼を識別するCallIDとの間の関連性を内部に維持している。UPnP制御ポイント130は第三者呼を前記「全体の」CallIDで識別することになり、インターフェースデバイス120が、分離しているが関係のある2つのSIP通信セッションを内部に維持していることが隠される。
【0081】
簡単のために、呼び出されたオペレーションを実行するための2つ以上のスレッドのサスペンド再開機構が与えられる場合でも、第1のスレッドのサスペンドおよび最後のスレッドの再開のみを図5および以降の図に示してあることに留意されたい。
【0082】
図6および図7に示すように、NewCallオペレーションまたはNewThirdPartyCallオペレーションを呼び出した後およびそのようなオペレーションが完了する前の任意の時点で、UPnP制御ポイント130は、継続中の呼セットアップを中止するために、インターフェースデバイス120によってサポートされるオペレーション(たとえば、CancelCallオペレーション)を、そのような呼を識別するCallIDをCancelCallメッセージ引数中に渡すことによって呼び出すことができる。中止すべきオペレーションがNewCallオペレーションである場合、インターフェースデバイス120は、被招待側WANデバイス用のSIP CANCELメッセージを送信し、それによって保留中のSIP呼セットアップトランザクションを中止する(図6)。中止すべきオペレーションがNewThirdPartyCallオペレーションである場合、インターフェースデバイス120は、保留中のSIPトランザクションの状態に応じて異なる手順をとる。特に、保留中のSIPトランザクションがまだ第1の被招待側WANデバイスに関与している場合は、トランザクションを中止するには前記パーティへのSIP CANCELメッセージで十分である(図6)。一方、第1の被招待側WANデバイスとのSIPトランザクションが首尾よく完了し、保留中のSIPトランザクションが第2の被招待側WANデバイスに関与している場合は、インターフェースデバイス120は、第2の被招待側WANデバイス用のSIP CANCELメッセージと、第1の被招待側WANデバイス用のSIP BYEメッセージとを送信する(図7)。
【0083】
図8および図9に示すように、アクティブな呼の間の任意の時点で、UPnP制御ポイント130は、呼を終了するために、インターフェースデバイス120によってサポートされるオペレーション(たとえば、HangupCallオペレーション)を、そのような呼を識別するCallIDをHangupCallメッセージの引数中に渡すことによって呼び出すことができる。呼が(たとえば、NewCallオペレーションで確立される)単純な呼である場合、インターフェースデバイス120はWANサーバ12を介してWANデバイス用のSIP BYEメッセージを送信する(図8)。呼が(たとえば、NewThirdPartyyCallオペレーションで確立される)第三者呼である場合、インターフェースデバイス120は、WANサーバ12を介して両方のWANデバイスにSIP BYEメッセージを送信する(図9)。
【0084】
図10に、機器(UPnP制御ポイント)130が新たな着呼の存在を通知されるときに交換される、主要なメッセージの一例を示す。
図10に示すように、この状況では、SIPスタック123は、WANデバイス(図示せず)とUPnP制御ポイント130との間の呼をセットアップするために、サーバ(リモートSIPプロキシ)12からSIP INVITEメッセージを受信する。SIPスタック123は、CallRinging状態変数に着呼の呼識別子(CallID)を設定するブリッジロジック122に、SIP INVITEメッセージをディスパッチする。
【0085】
図10では、UPnPプロトコル(すなわち、簡易サービス発見プロトコル、つまりSSDP)を介してインターフェースデバイス120を発見した後、UPnP制御ポイント130がインターフェースデバイス120の状態変数の変化に関する通知イベントを受信するために加入したと仮定される。
【0086】
図示の場合には、状態変数CallRingingは着信SIP INVITEメッセージのCallIDに設定される。状態変数の変化により、UPnPスタック121は、インターフェースデバイス120で加入したローカルネットワーク100中のすべてのUPnP制御ポイントに、CallRingingイベントメッセージをブロードキャストする。
【0087】
RingingCall状態変数の変化に関して通知されると、UPnP制御ポイント130は、図11に示すように、インターフェースデバイス120によってサポートされるGetRingingCallsオペレーションを呼び出すことによって、着呼の詳細な記述を取り出すことができる。
【0088】
UPnP制御ポイント130からのGetRingingCallsメッセージの受信で、インターフェースデバイス120は、すべての現在の呼出し呼用のXML呼記述子リストを生成し、戻す。
【0089】
受信した情報に基づいて、UPnP制御ポイント130は、いくつかのユーザ定義のルーティング規則に従って、着呼についてユーザを喚起するか、呼を無視するか、または何らかの他の手順をとるかを決めることができる。たとえば、図15、図16、図17、図18を参照しながら以下でより詳細に示すように、呼を、AcceptCallオペレーションを呼び出すことによって受け入れ、ForwardCallオペレーションを呼び出すことによって別のアイデンティティに転送し、RejectCallオペレーションを呼び出すことによって拒否することができる。特に、UPnP制御ポイント130がその手順を決定するために使用することができる情報は、発呼側のアイデンティティ、被呼側のアイデンティティ(たとえば、被呼側が制御ポイントによって登録されたアイデンティティと同じであるかどうか)、発呼側のメディア機能(SDP)(たとえば、制御ポイントのメディア機能が着信SDPに完全に一致するのか、または部分的に一致するのか)などのいずれかまたはそれらの組合せである。
【0090】
RingingCall状態変数の他に、インターフェースデバイスは、通信セッションの反対側にあるWANデバイスによって実行される動作を通知するための他の状態変数をサポートすることができる。たとえば、CallTerminated状態変数を使用して、WANデバイスが通信セッションを終了したことを通知することができ、CallCancelled状態変数を使用して、保留中の着呼がWANデバイスによってキャンセルされたことを通知することができる。
【0091】
図12に、機器(UPnP制御ポイント)130が、WANサーバ12を介してUPnP制御ポイント130との通信セッションに関与するWANデバイスの解放を通知されるときに交換される、主要なメッセージの一例を示す。
【0092】
図12に示すように、この状況では、SIPスタック123は、サーバ(リモートSIPプロキシ)12からSIP BYEメッセージを受信する。SIPスタック123は、CallTerminated状態変数に終了された呼の呼識別子(CallID)を設定することによってCallTerminatedイベントメッセージを生成するブリッジロジック122にSIP BYEメッセージをディスパッチする。
【0093】
状態変数が変化すると、UPnPスタック121は、インターフェースデバイス120の状態変数の変化に関して加入したローカルネットワーク100中のすべてのUPnP制御ポイントにCallTerminatedイベントメッセージをブロードキャストする。
【0094】
CallTerminated変数の変化に関して通知されると、終了された呼に参加しているUPnP制御ポイント130は、たとえばユーザに通知し、割り当てられたメディアリソースを解放することによって、適当な手順をとることができる。
【0095】
図13に、機器(UPnP制御ポイント)130が、WANサーバ12を介して、保留中の着呼がUPnP制御ポイント130との通信セッションに関与するWANデバイスによってキャンセルされたことを通知されるときに交換される、主要なメッセージの一例を示す。
【0096】
図13に示すように、この状況では、SIPスタック123は、サーバ(リモートSIPプロキシ)12からSIP CANCELメッセージを受信する。SIPスタック123は、CallCancelled状態変数にキャンセルされた呼の呼識別子(CallID)を設定することによってCallCancelledイベントメッセージを生成するブリッジロジック122にSIP CANCELメッセージをディスパッチする。
【0097】
状態変数が変化すると、UPnPスタック121は、インターフェースデバイス120の状態変数の変化に関して加入したローカルネットワーク100中のすべてのUPnP制御ポイントに、CallCancelledイベントメッセージをブロードキャストする。
【0098】
CallCancelled変数の変化に関して通知されると、キャンセルされた呼に参加しているUPnP制御ポイント130は、たとえばユーザに通知し、割り当てられたメディアリソースを解放することによって、適当な手順をとることができる。
【0099】
図14に、機器(UPnP制御ポイント)130が、インターフェースデバイス120によって管理される現在のアクティブな呼に関する詳細な情報を取り出すために、インターフェースデバイス120によってサポートされるオペレーション(たとえば、GetActiveCallsオペレーション)を呼び出すときに交換される、主要なメッセージの一例を示す。
【0100】
この目的のために、インターフェースデバイス120は、現在のアクティブな通信セッションごとに内部呼記述子を維持する。UPnP制御ポイント130からGetActiveCallsメッセージを受信すると、UPnPスタック121は、そのメッセージを、アクティブな呼ごとにXML呼記述子を生成するブリッジロジック122にディスパッチし、その要素は、特に、呼識別子と、関与するパーティのSIPアイデンティティと、パーティによって提出されたメディアセッション記述(SDP)と、呼状態とを含む。生成されたXML呼記述子はUPnP制御ポイント130に戻される。
【0101】
図15に、機器(UPnP制御ポイント)130が、インターフェースデバイス120によってサポートされるオペレーション(たとえば、AcceptCallオペレーション)を呼び出すことによって呼出し呼を受け入れるときに交換される、主要なメッセージの一例を示す。
【0102】
上記で説明したように、着呼があると、インターフェースデバイス120はRingingCall状態変数に最新の呼出し呼のCallIDを設定する。そのような状態変数を設定すると、UPnPイベントモデルに従って、ローカルエリアネットワーク100中のすべての加入しているUPnP制御ポイント130にRingingCallイベントメッセージがブロードキャストされる。
【0103】
前記RingingCallメッセージを受信すると、制御ポイントは、現在の呼出し呼の詳細な記述を取り出すためにGetRingingCallsオペレーションを呼び出すことができ、次いで、インターフェースデバイス120のAcceptCallオペレーションを呼び出すことによって(たとえば、ユーザを喚起した後に)呼を受け入れることを決定することができる。
【0104】
AcceptCallメッセージは、呼出し呼のCallIDと、通信セッションにおいて使用されるLAN機器の交渉されたメディア機能を伝えるセッション記述プロトコル(SDP)とを含む。
【0105】
次いで、ブリッジロジック122は、その本文がAcceptCallメッセージにおいて渡されたSDPを含むSIP OKメッセージを生成し、SIPスタック123を介してWANサーバ12にそのようなOKメッセージを送信する。次いで、現在の実行スレッドは条件変数でサスペンドし、WANサーバ12を介する発呼側WANデバイスからのSIP ACKメッセージの受信時に再開されるのを待つ。
【0106】
呼出し呼が発呼側WANデバイスのSDPを含んでいない場合、わずかに異なる状況が起こり、それをSIP用語で「オファー」と言う。この場合、図16に示すように、通信セッションにおいて使用されるLAN機器のすべてのサポートされるメディア機能を含むSDPをもつAcceptCallメッセージが呼び出される。SIP OKメッセージを送信した後、現在の実行スレッドは条件変数でサスペンドし、交渉されたSDPを含む、WANサーバ12を介する発呼側WANデバイスからのSIP ACKメッセージの受信時に再開されるのを待つ。
【0107】
どちらの場合も、新たに生成された通信セッション用のXML呼記述子はUPnP制御ポイント130に戻されることになる。
図17に、機器(UPnP制御ポイント)130が、インターフェースデバイス120のオペレーション(たとえばForwardCallオペレーション)を呼び出すことによって着(呼出し)呼をWANデバイス(被転送側)に転送することを望むときに交換される、主要なメッセージの一例を示す。メッセージは、呼出し呼のCallIDと、被転送側のSIP URI(URI2)とを備える。
【0108】
ForwardCallオペレーションはSIPバックツーバックユーザエージェント(B2BUA)の動作を実施する。インターフェースデバイス120は、着呼のSDP(SDP1)をもつSIP INVITEメッセージを被転送側に送信する。次いで、現在の実行スレッド(たとえば、T1)は条件変数でサスペンドし、すべてのSIPトランザクションの完了時に再開されるのを待つ。応答が被転送側から受信されると(たとえば、被転送側によって交渉されたSDP2を含むSIP OKメッセージ)、サスペンドされたスレッドは、上述と同様の方法でその処理を再開する(簡単のために、図17には図示せず)。
【0109】
同様に、同じ応答が発呼側WANデバイスに送り返され、被転送側はSIP ACKメッセージによって肯定応答される。
最後に、新たな呼のXML呼記述子がUPnP制御ポイント130に戻される。
【0110】
新たに確立された通信セッションは、実際に、2つの外部のパーティが関与する第三者呼であり、その後、たとえば、呼を終了するか、2つのパーティのいずれかとローカルに呼を転送することができるUPnP制御ポイント130の制御下のままである。
【0111】
一実施形態によれば、ForwardCallメッセージはまた、オペレーションが完了するための最大時間を指定するためのタイムアウトパラメータを与えることができる。
図18に、機器(UPnP制御ポイント)130が、インターフェースデバイス120によってサポートされるオペレーション(たとえば、RejectCallオペレーション)を呼び出すことによって着(呼出し)呼を拒否することを望むときに交換される、主要なメッセージの一例を示す。
【0112】
ブリッジロジック122は、SIP DECLINEメッセージを生成し、そのメッセージをサーバ(リモートSIPプロキシ)12を介して発呼側WANデバイスに送信する。
【0113】
図19に、機器(UPnP制御ポイント)130が、インターフェースデバイス120によってサポートされるオペレーション(たとえば、RenegotiateCallオペレーション)を呼び出すことによって、確立された呼のメディア機能を再交渉することを要求するときに交換される、主要なメッセージの一例を示す。
【0114】
このオペレーションが有用である典型的なシナリオは、ユーザがローカルエリアネットワーク100の機器130(たとえば、リビングルームのセットトップボックス)からローカルエリアネットワーク100の別の機器130(たとえば、書斎のPC)に継続中の呼を転送することを決定する時である。実際、通信セッションを転送する場合、デバイスの機能、IPアドレスおよびポートの再交渉が必要になる。確立された呼の同じCallIDを使用して、継続中の呼に関与する他のパーティ(WANデバイス)を再招待(re−INVITE)し、呼が転送される機器のメディア機能とIPアドレスとポートとをもつ新たなSDPを供給することによって、呼転送を処理することができる。
【0115】
図19に示したメッセージフローは、新たな呼をセットアップするために使用されるフローと同様である。したがって、図3を参照しながら上述したことを参照する。RenegotiateCallオペレーションの一実施形態(図示せず)によれば、オペレーションを要求する機器130はまた、オペレーションが完了するための最大時間を指定するためのタイムアウトパラメータを与えることができる。
【0116】
図20に、機器(UPnP制御ポイント)130が、インターフェースデバイス120によってサポートされるThirdPartyToLocalオペレーションを呼び出すことによって、継続中の第三者呼をLAN機器130に転送することを要求するときに交換される、主要なメッセージの一例を示す。
【0117】
すでに上記で開示したように、NewThirdPartyCallかForwardCallオペレーションのいずれかを呼び出すことによってインターフェースデバイス120を介して2つのWANデバイス14(図20には図示せず)間で確立された第三者呼はインターフェースデバイス120の制御下にあり、したがってローカルエリアネットワーク100中のユーザは第三者呼に対してさらなる行動をとることができる。たとえば、ローカルエリアネットワーク100中の機器(UPnP制御ポイント)130は、1つのパーティ(1つのWANデバイス)との通信セッションを終了し、RenegotiateCallオペレーションを呼び出すことによって他のパーティ(第2のWANデバイス)との呼を再交渉することによって、第三者呼をローカルエリアネットワーク100中の機器130に転送することを要求することができる。
【0118】
図20のメッセージフローに示したように、解消すべきパーティとの継続中のセッションは、SIP BYEメッセージを送信することによって終了され、他のパーティとの継続中のセッションは、図19を参照しながら上述したように、ローカルメディア機器130のメディア機能とアドレスとポートとを指定するRenegotiateCallオペレーションを呼び出すことによって再交渉される。
【0119】
ThirdPartyToLocalオペレーションの一実施形態(図示せず)によれば、オペレーションを要求する機器130はまた、オペレーションが完了するための最大時間を指定するためのタイムアウトパラメータを与えることができる。
【0120】
図21に、機器(UPnP制御ポイント)130が、インターフェースデバイス120によってサポートされるオペレーション(たとえば、LocalToThirdPartyオペレーション)を呼び出すことによって、ローカル機器130とWANデバイス14(図21には図示せず)との間で確立された継続中の呼を第三者呼に転送することを要求するときに交換される、主要なメッセージの一例を示す。
【0121】
ThirdPartyToLocalオペレーションを補完すると、LocalToThirdPartyオペレーションにより、ユーザは、ローカル機器(UPnP制御ポイント)130が関与する呼をWANデバイス14に転送することができ、それによってローカル呼を第三者呼に変換する。たとえば、このオペレーションでは、ユーザは、目下ローカルエリアネットワークのセットトップボックスと確立された呼を、WANデバイス14として機能する自分の移動電話に転送することができる。
【0122】
図21に示すように、LocalToThirdPartyオペレーションは、空のSDPをもつSIP INVITEメッセージを新たなパーティに送信し(したがって、オファーを行い)、SIP OK応答において受信されたSDPを使用して、目下呼の最中の他のパーティとの呼を再交渉することによって実施される。特に、他のパーティとの継続中のセッションは、図19を参照しながら上述したように、呼を転送すべき新たなパーティのメディア機能とアドレスとポートとを指定するRenegotiateCallオペレーションを呼び出すことによって再交渉される。
【0123】
LocalToThirdPartyオペレーションの一実施形態(図示せず)によれば、オペレーションを要求する機器130はまた、オペレーションが完了するための最大時間を指定するためのタイムアウトパラメータを与えることができる。
【0124】
図22に、本発明による通信システムが、LAN(User1ホームネットワーク)100と、SIPプロキシ/レジストラWANサーバ12と、User1のWAN SIPデバイス14(たとえば、ゲートウェイを介してSIPネットワークに関連付けられたUser1 GSM電話器)と、User2のWAN SIPデバイス14(たとえば、SIPテレビ電話)とを備える例示的なシナリオに従って交換される、主要なメッセージの一例を示す。さらに、LAN100は、本発明によるインターフェースデバイス120と、(たとえば、当技術分野で知られている屋内位置特定技術を利用することによって)ユーザがLAN100中であるかどうかを検出し、着呼ルーティングおよびセッション転送を適宜に管理するための拡張機能をもつユーザ機器(UPnP制御ポイント)130と、たとえばテレビ受像機のようなメディアデバイス(MD)とを備える。
【0125】
機器130、User2のWAN SIPデバイス14およびUser1のWAN SIPデバイス14は、それぞれSIP−URI識別子のURI1、URI2およびgsmURIに関連付けられる。
【0126】
図22の例では、機器130およびUser2のWAN SIPデバイス14は、WANネットワーク中のSIPプロキシ/レジストラWANサーバ12にそれらのSIPアイデンティティを登録する。
【0127】
UPnP発見プロトコルを介して、機器130は、たとえばセッション交渉およびセットアップにおいてその後使用できるメディアデバイスのSDPメディア記述子(sdpMD)を戻すオペレーション(GetMDCapabilities)を呼び出すことによって、LAN100中のすべての利用できるメディアデバイスおよびそれらのメディア機能を発見する。
【0128】
User2のWAN SIPデバイス14から機器130への着呼の場合、後者は、(たとえば、User1によって指定されたいくつかのルーティング規則に従って)ForwardCallオペレーションを呼び出すことによって、着呼をUser1のWAN SIPデバイス14に転送する。User1は、自分のWAN SIPデバイス14で着呼を受信し受け入れ、(たとえば、User1のデバイスの限定された機能により)音声のみのセッションがUser2のテレビ電話14とUser1の移動電話14との間で交渉される。
【0129】
呼の間に、User1は自分の家に入り、機器130は、その人がローカルのテレビ受像機の到達の範囲内にあることを(たとえば、近接センサによって)検出し、したがって、セッション転送を現在の呼に対してアクティブにすることができることをUser1に通知する。User1は、現在の呼を(たとえば、テレビ受像機によって産生され、機器130に通知される音声コマンドによって)移動電話14からローカルのテレビ受像機に転送することを受け入れる。したがって、インターフェースデバイス120によって交渉されたSDP記述子を使用して、図20を参照して説明した、インターフェースデバイス120によってサポートされるThirdPartyToLocalオペレーションと、音声/ビデオストリーム送信および受信を実際に開始する、テレビ受像機によってサポートされるStartConferenceオペレーションとを呼び出すことによって、セッションマイグレーションが機器130によって実行される。
【0130】
上記の説明に鑑みて、本発明によれば、インターフェースデバイス120は、呼会議セットアップまたは管理を可能にする1組の高レベルオペレーションをサポートすることに留意されたい。前記インターフェースデバイスは、一連のSIPトランザクションおよび低レベルのメッセージを介してUPnP制御ポイントによって呼び出された高レベルオペレーションを実施することによって、SIPマルチユーザエージェント(MUA)として働く。各高レベルオペレーションは、サービスの定義において関係があると知覚される明確な意味機能に対応する。たとえば、上記のように、NewCallは、新たな2つのパーティ呼をセットアップするためにインターフェースデバイス120によってサポートされる典型的なオペレーションである。NewCallオペレーションを呼び出す制御ポイントは、その基礎をなす実施の詳細、したがってセッションセットアップオペレーション中に行われる複雑なSIPトランザクションに関与しない。制御ポイントに通知されるのは、呼び出されたオペレーションの基礎をなす全SIPトランザクションの結果のみである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルをサポートするローカルエリアネットワーク(LAN)機器が、セッション制御プロトコルをサポートする広域ネットワーク(WAN)における通信セッションを制御することができるようにするための方法であって、
a)前記広域ネットワークにおける所定の通信セッションを制御するためのオペレーションを呼び出す同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルメッセージを前記LAN機器から受けるステップであって、前記オペレーションの実行が、前記セッション制御プロトコルをサポートする少なくとも1つのWAN装置との少なくとも2つのセッション制御プロトコルメッセージの交換を伴う、ステップと、
b)前記オペレーションの前記実行を開始するように適合された前記少なくとも2つのセッション制御プロトコルメッセージのうちの第1のメッセージを生成するために、a)で受けた前記同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルメッセージを処理するステップと、
c)前記オペレーションの前記実行を開始するために、b)において生成された前記メッセージを前記広域ネットワークへ送るステップと、
d)前記オペレーションの結果を示す条件を待って、前記呼び出されたオペレーションへの前記LAN機器に対する応答をサスペンドするステップと、
e)前記条件が得られたとき、前記オペレーションの前記結果を示す、前記LAN機器に対する前記応答を生成するステップと、
f)e)において生成された前記応答を前記LAN機器に送るステップと
を含む、方法。
【請求項2】
c)における前記メッセージが、WANサーバを介して前記少なくとも1つのWAN装置に送られる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
d)における前記応答が、少なくとも2つのセッション制御プロトコルメッセージの前記交換が終了するまでサスペンドされる、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記オペレーションの前記結果が肯定的であるとき、e)において生成された前記応答が、前記所定の通信セッションを正しく制御するために必要な情報を含む、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
少なくとも1つの所定の状態変数の変化に関する通知を受けるために、加入をセットアップするための要求を前記LAN機器から受けるステップをさらに含む、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの所定の状態変数の変化の発生時、前記変化の通知を加入済みの前記LAN機器にブロードキャストするステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルがUPnPである、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記セッション制御プロトコルがSIPである、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
d)における前記条件が、前記広域ネットワークから受けたセッション制御プロトコルメッセージに関係し、前記メッセージが前記オペレーションの前記結果を示す、請求項1から8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記オペレーションの前記結果を示す前記セッション制御プロトコルメッセージを前記広域ネットワークから受けたとき、または前記セッション制御プロトコルメッセージを所定の時間期間内に受けないとき、e)およびf)が実行される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
a)において呼び出される前記所定のオペレーションが、前記少なくとも1つのWAN装置にLAN機器アイデンティティを登録するためのオペレーションと、前記LAN機器とWANユーザデバイスとの間の通信セッションをセットアップするためのオペレーションと、2つのWANユーザデバイス間の通信セッションをセットアップするためのオペレーションと、WANユーザデバイスとの通信セッションをセットアップすることを受け入れるためのオペレーションと、前記LAN機器とWANユーザデバイスとの間の継続中の通信セッションを前記LAN機器から別のWANユーザデバイスへ転送するためのオペレーションと、第1のWANユーザデバイスと第2のWANユーザデバイスとの間の継続中の通信セッションを前記第1のWANユーザデバイスから前記LAN機器へ転送するためのオペレーションと、前記LAN機器への着呼をWANユーザデバイスへ転送するためのオペレーションと、保留中の通信セッションに関わるメディア機能を再交渉するためのオペレーションとを含むグループから選択される、請求項1から10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記セッション制御プロトコルがSIPであるとき、b)において生成される前記メッセージが、SIP REGISTERメッセージと、SIP INVITEメッセージと、SIP 200 OKメッセージとを含むグループから選択される、請求項1から11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルをサポートするローカルエリアネットワーク(LAN)機器が、セッション制御プロトコルをサポートする広域ネットワーク(WAN)における通信セッションを制御することができるようにするためのインターフェースデバイスであって、
a)前記広域ネットワークにおける所定の通信セッションを制御するためのオペレーションを呼び出す同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルメッセージを前記LAN機器から受け、前記オペレーションの実行が、前記セッション制御プロトコルをサポートする少なくとも1つのWAN装置との少なくとも2つのセッション制御プロトコルメッセージの交換を伴い、
b)前記オペレーションの前記実行を開始するように適合された前記少なくとも2つのセッション制御プロトコルメッセージのうちの第1のメッセージを生成するために、a)で受けた前記同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルメッセージを処理し、
c)前記オペレーションの前記実行を開始するために、b)において生成された前記セッション制御プロトコルメッセージを前記広域ネットワークへ送り、
d)前記オペレーションの結果を示す条件を待って、前記呼び出されたオペレーションへの前記LAN機器に対する応答をサスペンドし、
e)前記条件が得られたとき、前記オペレーションの前記結果を示す、前記LAN機器に対する前記応答を生成し、
f)e)において生成された前記応答を前記LAN機器に送る
ように適合されたモジュールを含む、インターフェースデバイス。
【請求項14】
同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルをサポートする少なくとも1つのLAN機器と、インターフェースデバイスとを備えるローカルエリアネットワーク(LAN)と、
セッション制御プロトコルをサポートする複数のWAN装置を備える広域ネットワーク(WAN)とを含む通信システムであって、
前記インターフェースデバイスが、
a)前記広域ネットワークにおける所定の通信セッションを制御するためのオペレーションを呼び出す同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルメッセージを前記LAN機器から受け、前記オペレーションの実行が、前記複数のWAN装置のうちの少なくとも1つのWAN装置との少なくとも2つのセッション制御プロトコルメッセージの交換を伴い、
b)前記オペレーションの前記実行を開始するように適合された前記少なくとも2つのセッション制御プロトコルメッセージのうちの第1のメッセージを生成するために、a)で受けた前記同期呼出し/ブロードキャスト通知プロトコルメッセージを処理し、
c)b)において生成された前記セッション制御プロトコルメッセージを前記複数のWAN装置のうちの1つへ送り、
d)前記オペレーションの結果を示す条件を待って、前記呼び出されたオペレーションへの前記LAN機器に対する応答をサスペンドし、
e)前記条件が得られたとき、前記オペレーションの前記結果を示す、前記LAN機器に対する前記応答を生成し、
f)e)において生成された前記応答を前記LAN機器に送る
ように適合されたモジュールを含む、通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公表番号】特表2010−534002(P2010−534002A)
【公表日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−513661(P2010−513661)
【出願日】平成19年6月29日(2007.6.29)
【国際出願番号】PCT/EP2007/005763
【国際公開番号】WO2009/003496
【国際公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(503148270)テレコム・イタリア・エッセ・ピー・アー (87)
【Fターム(参考)】