説明

ロータポジションセンサ

【課題】モータの外装部に設置される、感度の高い回転センサの取り付け又は取り外しを容易にすること。
【解決手段】ロータポジションセンサ付のモータ10は、正弦波関数によって外周パターンの形状が変化するセンサロータ5と、外周パターンの形状に沿って異なる箇所で発生する渦電流を検出して、センサロータ5の回転角を求める回転センサ4と、回転センサ4がはめ込まれる貫通孔を有するサイドカバー1bと、を備える。この貫通孔は、原動機のシャフト9に接続されるセンサロータ5の外周パターンの形状を検出可能とする位置に形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、モータのロータの回転角を計測する場合に適用して好適なロータポジションセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、モータ等の原動機が駆動するモータのロータの回転角を計測するため、モータの内部にアキシャル型のロータポジションセンサが取付けられていた。
【0003】
図9は、従来のロータポジションセンサ付のモータ100の構成例を示す。
図9Aは、ロータポジションセンサ付のモータ100を直径方向に断面視した例を示す。
ロータポジションセンサ付のモータ100は、一組の外装部としてのサイドカバー101a,101bと、サイドカバー101bの正面に空けられた穴にはめ込まれるグロメット102と、グロメット102によって接触面が保護されるリード線103を備える。リード線103は、サイドカバー101a,101bの内部に格納される回転センサ104に接続される。
【0004】
サイドカバー101a,101bに差し込まれるシャフト109の先端部は、ロータ108に接続され、サイドカバー101a,101bに設けられた軸受け部110に支持される。軸受け部110には、ボールベアリング等が用いられる。ロータ108の周縁部には、複数の巻線によりコイル107が形成されたステータ106が配置される。ロータポジションセンサ付のモータ100は、シャフト109の回転運動に伴って回転するロータ108の回転角を回転センサ104が読み取る。
【0005】
図9Bは、サイドカバー101bの図示を省略し、ロータポジションセンサ付のモータ100を正面視した例を示す。
ロータポジションセンサ付のモータ100は、中心部にロータ108に取付けられるセンサロータ105と、を備え、ロータ108の周囲に12個のコイル107を備える。
【0006】
図9Cは、回転センサ104の付近を拡大視した例を示す。
ロータポジションセンサ付のモータ100において、回転センサ104は、サイドカバー101bの内部に押し込まれて取り付けられた後、ロータ108とシャフト109がサイドカバー101bに取り付けられる。
【0007】
図10は、センサロータ105の形状の例を示す。
図10Aは、センサロータ105の断面を側面視した例を示す。
図10Bは、センサロータ105を正面視した例を示す。
センサロータ105は、中心を円形に中抜きされた略四角形の形状であり、基材によって固定される。センサロータ105の内周部と外周部には、正弦波による4つの山と谷が形成されている。
【0008】
永久磁石式同期モータには、磁極対の間隔に対する角度を検出する角度検出器として、ロータポジションセンサ付のモータ100が使われている。ここで、固定子側には、コイルからなるセンサ、回転子側には、回転を代表するよう形状を設定されたパターンをもつエンコーダ構造のセンサロータ105が設けられている。
【0009】
図11は、従来のエンコーダ構造としたセンサロータ105の設計例を示す。
図11Aは、センサロータ105の設計例を示す。
図11Bは、コイル107の構成例を示す。
センサロータ105において、固定された基準位置に対するエンコーダ構造の角度をθとし、電気周期の時計回りの始点をP1、終点をP2とする。センサロータ105のエンコーダ構造には、幅が正弦関数で変化するパターンを形成する。回転センサ104に取付けられるコイル107は、センサロータ105に形成されたパターンの形状を検出する構造としてある。
【0010】
この従来例では、パターンの形状を次のように定義している。すなわち、最大幅をWmax、最小幅Wmin、パターンの中心半径をr、極対数をn、パターンの外周と中心との距離をx、内周と中心との距離をyとして、x,yは、次式で表される。このパターンを電気的良導体で形成する。
x=r+1/4×(Wmax+Wmin)+1/4×(Wmax−Wmin)×sin(nθ)・・・式(1)
y=r−1/4×(Wmax+Wmin)−1/4×(Wmax−Wmin)×sin(nθ)・・・式(2)
【0011】
このパターンに対向させて、長手方向の巻き寸法bがWmaxより大きな寸法としたコイル107を設け、コイル107に高周波電流を印加すると、パターン上に渦電流が生じる。これによって、コイル107には、コイル107の投影面積にパターンが重なった面積に比例したインダクタンス変化が生じ、コイルの幅aが小さい時、インダクタンス変化△hはパターンの幅に比例することが、次式で示される。
△h∝x−y=1/2×(Wmax+Wmin)+1/2×(Wmax−Wmin)×sin(nθ)・・・式(3)
回転センサ4は、式(3)より、センサロータ105の角度の正弦値に比例したインダクタンスの変化値を得られる。
【0012】
なお、センサロータ105は、銅、アルミ、銀などの電気的良導体を用いてパターンが形成される。ただし、パターンを設ける基材はプラスチックなどの不導体であったり、鉄などの導電率が異なるものであったりしても良い。また、ロータ108にセンサロータ105と同じ材料を基材に用いる場合は、センサロータ105の厚みを一定としても良い。
【0013】
図11Cは、中心を円形に中抜きされた略六角形の形状としたセンサロータ105の例を示す。
センサロータ105の内周部と外周部には、正弦波による6つの山と谷が形成されている。このようなパターンを持つエンコーダ構造としたセンサロータ105についても、上述したセンサロータ105における場合と同様に式(1)〜(3)を適用することにより形成することができる。
【0014】
特許文献1には、エンコーダ構造を用いてロータのような可動部(回転体)の位置を検出する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2007−327940号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
ところで、ロータポジションセンサ付のモータ100では、回転センサ104に直接、リード線103が取付けられている。このため、モータ外部にリード線103を引き出すためにサイドカバー101bに貫通孔を空けた構造としており、この貫通孔にグロメット102を取り付けたり、貫通用のコネクタ等を形成したりすることが必要だった。さらに、回転センサ104は、ロータポジションセンサ付のモータ100の内部に格納されるため、回転センサ104の取付けはモータの組立工程の中で行う必要がある。このため、回転センサ104が故障した際は、サイドカバー101bを開ける作業が必要であり、手間がかかるばかりでなく、回転センサ104を交換した後、サイドカバー101bを取り付ける際には再調整が必要であった。
【0017】
また、シャフト109からサイドカバー1bを取り外すと、軸受け部110についても再度調整が必要である。また、頻繁に軸受け部110の調整が行われると、軸受け部110の寿命が低下する要因ともなっていた。
【0018】
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、ロータポジションセンサの外装部に設置される、感度の高い回転センサの取り付け又は取り外しを容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、正弦波関数によって外周パターンの形状が変化するセンサロータと、外周パターンの形状に沿って異なる箇所で発生する渦電流を検出して、センサロータの回転角を求める回転センサと、回転センサがはめ込まれる貫通孔を有する外装部と、を備える。そして、貫通孔は、原動機のシャフトに接続されるセンサロータの外周パターンの形状を検出可能とする位置に形成されるものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、外装部に形成された貫通孔に回転センサを着脱できるようにしたため、回転センサの交換時には、ロータポジションセンサを分解する必要がない。このため、回転センサの取り付け、又は取り外しが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施の形態におけるロータポジションセンサの例を示す構成図である。
【図2】本発明の一実施の形態におけるセンサが取り付けられる位置を示す正面図である。
【図3】本発明の一実施の形態におけるエンコーダ構造(極対数=4)の設計例を示すセンサロータの正面図である。
【図4】本発明の一実施の形態におけるエンコーダ構造(極対数=4)の他の設計例を示すセンサロータの正面図である。
【図5】本発明の一実施の形態におけるエンコーダ構造(極対数=6)の設計例を示すセンサロータの正面図である。
【図6】従来のセンサロータの例を示す構成図である。
【図7】本発明の一実施の形態における六角形のエンコーダ構造としたパターンのセンサロータを基材に取り付ける例の正面図である。
【図8】本発明の一実施の形態におけるサイドカバーにセンサを取付ける他の構造の例の断面図である。
【図9】従来のロータポジションセンサ付のモータの例を示す構成図である。
【図10】従来のロータの形状の例を示す構成図である。
【図11】従来のエンコーダ構造の設計例を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施の形態について、図1〜図8を参照して説明する。本実施の形態では、モータ等の原動機のロータの回転角を検出するロータポジションセンサ付のモータ10に適用した例(以下、「本例」という。)について説明する。
【0023】
図1は、本例のロータポジションセンサ付のモータ10の構成例を示す。
図1Aは、ロータポジションセンサ付のモータ10を直径方向に断面視した例を示す。
ロータポジションセンサ付のモータ10は、一組の外装部としてのサイドカバー1a,1bと、サイドカバー1a,1bに格納されるロータ8と、ロータ8の周縁部に巻線が巻回されて形成されるコイル7と、コイル7及びロータ8が設置されるステータ6と、ロータ8に取付けられ、ロータ8と共に回転するセンサロータ5と、を備える。回転センサ4は、センサロータ5に対向して設置され、センサロータ5の外周パターンの形状に沿って異なる箇所で発生する渦電流を検出して、センサロータ5の回転角を求める。
【0024】
サイドカバー1aに差し込まれるシャフト9の先端部は、ロータ8に接続され、サイドカバー1a,1bに設けられた軸受け部2に支持される。軸受け部2には、ボールベアリング等が用いられる。ロータ8の周縁部には、複数のコイル7によりコイルが形成されたステータ6が配置される。ロータポジションセンサ付のモータ10は、シャフト9の回転運動に伴って回転するロータ8の回転角を回転センサ4が読み取る。
【0025】
図1Bは、サイドカバー1bの図示を省略し、ロータポジションセンサ付のモータ10を正面視した例を示す。
ロータポジションセンサ付のモータ10は、中心部にセンサロータ5と不図示のロータ8を備え、ロータ8の周囲に12個のコイル7を備える。センサロータ5は、正弦波関数によって外周パターンの形状が変化するようにしてある。
【0026】
図1Cは、回転センサ4の付近を拡大視した例を示す。
サイドカバー1bは、回転センサ4がはめ込まれる貫通孔を有する。貫通孔は、モータのシャフト9に接続されるセンサロータ5の外周パターンの形状を検出可能とする位置に形成される。ロータポジションセンサ付のモータ10において、ステータ6,ロータ8、シャフト9がサイドカバー1bに取り付けられた後、回転センサ4は、はめ込まれる貫通孔を通してサイドカバー1bの外部から内部へ押し込まれて取り付けられる。
【0027】
図2は、回転センサ4が取り付けられる位置の例を示す
図2Aは、サイドカバー1bの正面図を示す。
サイドカバー1bには、扇形に形成されるコイル7の形状に沿って、扇形の貫通孔2が空けられる。
【0028】
図2Bは、サイドカバー1bに回転センサ4を取り付けた場合の構成例を示す。
サイドカバー1b内のロータの位置に合わせて回転センサ4が取り付けられることが示される。
【0029】
図3は、センサロータ5に形成されるエンコーダ構造(極対数=4)の設計例を示す。
上述したように従来のエンコーダ構造の設計例では、内側と外側共に正弦関数で変化するパターンを持っていた。一方、本例のエンコーダ構造の設計例では、外側のみに正弦関数で変化するパターンを持つ。ここで、センサロータ5の外周パターンの形状は、センサロータ5の中心から外周までの距離をrとし、中心から外周までの最も遠い距離をrmaxとし、中心から外周までの最も近い距離をrminとし、センサロータ5の極対数をnとしたとき、回転角度θに対する中心からパターン外縁までの距離rは、次式(4)で表される。
r=(rmax−rmin)/2sin(nθ)+(rmax+rmin)/2・・・式(4)
ここで、
rmax;rの最大値
rmin;rの最小値
かつ、
rmax−rminはコイル7の長手方向の巻き寸法bを越さない値とし、センサロータ5の外周パターンに対向させて、コイル7を配置する。また、rmax+rminが一定である場合、rmax−rminが大きいほど、インダクタンス変化△hが共に大きくなる。即ち、センサロータ5のパターンの外周形状変動が大きいほど、センサ4の検出精度が高くなると意味する。
【0030】
このパターンが形成されたセンサロータ5をコイル7に対して回転させたとき、コイル7のインダクタンス変化△hはパターンの幅に比例する。このため、△hはコイル7の下端からパターン中心までの距離として、次式で表される。
△h∝(rmax−rmin)/2sin(nθ)・・・式(5)
式(5)より、回転センサ4によって中心角度の正弦値に比例したインダクタンス変化を得られる。
【0031】
図4は、エンコーダ構造(極対数=4)の他の設計例を示す。
図4Aは、センサロータ5′を正面視した例を示す。
図4Bは、センサロータ5′をA−A線に沿って断面視した例を示す。
センサロータ5′は、エンコーダ構造のパターン形状を内径側に設けている。センサロータ5′の外周は円形としてあるため、ロータ8への取り付けはセンサロータ5′の外周部分にネジ、リベット等の取付け部材を用いて固定すればよい。このため、センサロータ5のように外周部分にパターン形状を形成した場合と比べて、モータ10のロータ8及びロータ8を形成している部品をシャフト9の軸方向に固定することが可能である。
【0032】
図5は、センサロータ5′′に形成されるエンコーダ構造(極対数=6)の設計例を示す。
本例においても、上述した式(4),(5)を用いることにより、適切な位置にコイル7を配置し、回転センサ4によって中心角度の正弦値に比例したインダクタンス変化を得られる。
【0033】
なお、従来の渦電流を用いてロータ108の回転する角度を検出するロータポジションセンサ付のモータ100に用いられるセンサロータ105(図10参照)には、角度を識別する目的で、センサロータ105の表面に、回転角度に対してパターンの幅が変化する導体を設ける構造をとっている。しかし、センサロータ105に対して、パターンの幅を変えるように構成することを廉価に実現できなかった。
【0034】
従来のセンサロータ105は、センサロータ105をロータ108に取り付けるための強度と、モータ内の高温環境における耐熱性が求められるため、電気的導体、例えば、アルミニウム、銀又は銅などの金属により形成されたパターンを強固に基材に固定しなければならない。そのため、選択できる加工方法は、ブロック材からパターンと基材を一体的に切削加工したり、鋳造したり、又は銅板などで形成されたパターンをロウ付けによって基材と結合したりする等の方法に限定されていた。
【0035】
図6は、従来のセンサロータ105′の構成例を示す。
図6Aは、従来のセンサロータ105′を上面視した例を示す。
センサロータ105には、外周部(外刃)に加え、内周部(内刃)ついても正弦波によるパターンが形成される。
【0036】
図6Bは、従来のセンサロータ105のパターンと基材を一体に切削、鋳造または鍛造で成型した例を示す。
図6Cは、銅でパターンが形成されたセンサロータ105′のパターンを鉄の基材(ベースプレート)にロウ付けした例を示す。
【0037】
図6に示すように、センサロータ105′を形成するには、以下の製法が考えられる。
第1の製法は、アルミニウムまたは、銅から削り出すものである。
第2の製法は、鋳造、または鍛造で成型するものである。
第3の製法は、銅でパターンを作り鉄の基材にロウ付けするものである。
しかし、いずれの製法を用いても、センサロータ105′を製造するための設備や工程に手間とコストがかかるため、量産に向かなかった。
【0038】
図7は、六角形のエンコーダ構造としたセンサロータ5を基材に取り付ける例を示す。
このとき、コイル7の下端からパターン中心までの距離Dより内側に、孔を空け、センサロータ5の側面に設けられた基材11にリベットで固定する。リベットはコイルの検出面積の外にあるので、検出すべきインダクタンスに影響を与えない。
【0039】
パターンがこのような形状を持つことによって、パターンはプレス打ち抜きなどの簡易な手段で製造が可能であり、その取り付けも、リベットのような廉価な手段で実現が可能になる。
【0040】
また、基材11にセンサロータ5を固定する構造を、コイル7の検出範囲外に設けることが可能である。このため、基材11へのパターンが形成されたセンサロータ5を固定する際には、リベットのほかに、抵抗溶接、ファスナによる締結、加締めなどの固定方法を採用してもよい。
【0041】
図8は、サイドカバー1bに回転センサ4を取付ける他の構造の例を示す。
本例では、サイドカバー1bに回転センサ4を取付けた後、ネジ13によって回転センサ4を固定している。これにより、ロータポジションセンサ付のモータ10に微少振動が加わっても回転センサ4がサイドカバー1bから抜け落ちない。
【0042】
以上説明した本実施の形態に係るエンコーダ構造を形成したロータポジションセンサ付のモータ10によれば、センサロータ5のパターンの形状変化を片側(本例では、外側)のみとすることによって、他の側をネジ等の取付けに供することが出来る。これによって、パターンの製法、取付けの方法の制約が大きく除かれ、廉価なパターンの製造、及び取付けを実現することができる。また、エンコーダ構造を単純化したことによって、ロータポジションセンサ付のモータ10は、強度、耐熱性に優れ、かつ廉価に製造することができる。
【0043】
また、ロータポジションセンサ付のモータ10は、センサリード線をモータ外部に引き出す構造としていない。このため、サイドカバー1bにグロメットを取付けたり、回転センサ4を取付けるための貫通用のコネクタ等を設けたりする必要がない。また、モータの組立工程内でシャフト9にサイドカバー1bを取付けた後に、回転センサ4をサイドカバー1bに取り付けることが可能であるため、回転センサ4の取付け時における調整が容易である。また、ロータポジションセンサ付のモータ10の点検時には、モータのサイドカバー1bを取り外さなくても、回転センサ4だけを取り外して交換できるため、保守性を高めることができる。
【0044】
また、シャフト9からセンサ4を取り外しても、軸受け部2には何ら影響を与えない。このため、一旦サイドカバー1a,1bに入れた軸受け部2はそのまま動かさずに用いることができ、軸受け部2の製品寿命を長くすることができる。
【0045】
また、センサ4は、シャフト9の軸を跨がないようにしてサイドカバー1bに取付けられる。このため、シャフト9の回転に影響を与えることなく、ロータ8の回転角を計測することができる。なお、上述した実施の形態では、サイドカバー1bに空ける貫通光を扇形としたが、半円形等の他の形状としてもよい。
【0046】
また、本発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0047】
1a,1b…サイドカバー、2…貫通孔、3…コイル、4…回転センサ、5,5′,5′′…センサロータ、6…ステータ、7…コイル、8…ロータ、9…シャフト、10…ロータポジションセンサ付のモータ、11…基材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正弦波関数によって外周パターンの形状が変化するセンサロータと、
前記外周パターンの形状に沿って異なる箇所で発生する渦電流を検出して、前記センサロータの回転角を求める回転センサにおいて、
前記回転センサがモータの外装部に設けられた貫通孔を通して、前記外装部の外部から内部へはめ込まれ、
前記貫通孔は、原動機のシャフトに接続される前記センサロータの外周パターンの形状を検出可能とする位置に形成されることを特徴とする
ロータポジションセンサ。
【請求項2】
前記センサロータの外周パターンの形状は、前記センサロータの中心から外周までの距離をrとし、中心から外周までの最も遠い距離をrmaxとし、中心から外周までの最も近い距離をrminとし、前記センサロータの極対数をnとする場合に、
r=(rmax−rmin)/2sin(nθ)+(rmax+rmin)/2
によって、rmax−rminを前記回転センサに取付けられるコイルの長手方向の巻寸法を越えない値とした上で、前記コイルを前記センサロータの外周パターンに対向して配置して、前記回転センサによって中心角度の正弦値に比例したインダクタンス変化を得ることを特徴とする
請求項1記載のロータポジションセンサ。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2012−103194(P2012−103194A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−253711(P2010−253711)
【出願日】平成22年11月12日(2010.11.12)
【出願人】(000107804)スミダコーポレーション株式会社 (285)
【Fターム(参考)】