ワイヤレス心電図システム
心臓監視システム、特にワイヤレス心電図(ECG)システム。本発明は患者の心臓からの電気信号を検出し、該信号を遠隔計測を介して遠隔基地局にデジタル送信する。基地局では、このデジタル信号をECGモニタによって読みとり可能なアナログ電気信号に変換する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本文書の開示の一部は、著作権保護された資料を含んでいる。特許商標庁においては特許ファイルまたは記録がいずれにせよあらゆる著作権を留保しているようであるため、著作権所有者は、特許文書または特許開示が何人かによって複写されることに異存はない。
【0002】
関連出願
本国際出願特許は、2001年11月30日に提出した、ワイヤレスECGシステムに対する米国特許出願No.09/998,733に優先権を主張し、該出願の開示および内容はその全体を参照により本願に組み込む。
【0003】
技術分野
本発明は、心臓監視システムに関し、より詳細にはワイヤレス心電図(ECG)システムに関する。
【0004】
背景技術
心電図(ECG)システムは、患者における心臓の電気的活動を監視する。従来のECGシステムは、患者の特定の部位に配置される導電性パッドまたは電極を用いて、各拍動の間に心臓が発生する電気インパルスを検出する。心臓からの電気インパルスの検出に応答して、電極は心臓の活動を示す電気信号を発生する。典型的には、上記電気信号が複数のケーブルまたはワイヤを介して電極から固定ECGモニタへ直接伝達される。ECGモニタは様々な信号処理と演算を行って、生の電気シグナルを、医師が見ることができるようにモニタ上で表示または印刷が可能な意味ある情報に変換する。
【0005】
医師は数十年にわたり、ECGシステムを用いて患者の心臓の活動を監視してきた。現在の、ECG信号を用いて患者の心臓の活動を監視するいくつかの異なるシステムが存在する。しかしながら、これらのシステムは一般に固定式であり、携帯使用には発展されないか、もしくは適していない。携帯式遠隔測定システムはあるものの、固定式ECGモニタに直接代わるものではない。さらに、従来のシステムでは複数のケーブルまたはワイヤを使用するので、患者にとっては邪魔かつ不快なものであり、調整にも相当の時間を要した。したがって、上述の問題を解決するECGシステムが求められている。
【0006】
発明の概要
本発明は、既存または従来のECGモニタに対して汎用的互換性をもつワイヤレスECGシステムに関する。本ECGシステムは、胸部アセンブリと、体部電子部と、基地局とを含む。胸部アセンブリは、患者の心臓からの電気信号を検出するために患者の体部上に特別に配置された電極に接続する。電気信号が胸部アセンブリによって検出され、これにより、「7リード」までの心臓の解析が行われる。あるいは、胸部アセンブリは、患者の体部上に特別に配置された電極に接続する前胸部アセンブリを増やすことにより、「12リード」の心臓解析を行うことができる。
【0007】
電気信号は、胸部アセンブリと前胸部アセンブリとを介して、腕帯によって着脱自在に患者に固定された体部電子部に送信される。体部電子部は、無線によって基地局に電気信号を伝送する。基地局は電気信号を通常のケーブルを通して従来のECGモニタに送り、ここで電気信号は処理または変換されて、医師が検討するためにECGモニタ上に表示できる意味ある情報になる。
【0008】
このECGシステムは、従来の配線を無線リンクに交換することにより、通常ECG特許をECGモニタに束縛している配線を無くしている。本発明は軽量かつ携帯可能であることにより、患者により高い快適性と運動性を与える。さらに、本発明は調整時間が短くてすみ、従来のECGシステムを用いるよりも医療施術者にとってより便利である。
【0009】
本発明の上記ならびに他の新奇の利点、詳細、実施形態、特徴および目的は、発明を説明するのに有用な以下に挙げる、本発明の以下の詳細な説明、添付の請求項および添付の図面から当業者には明らかであろう。
【0010】
本発明の上記の態様および多くの利点は、添付の図面と組み合わせて、以下の好ましい実施形態の詳細な説明を参照することにより容易に理解できるであろう。
【0011】
好ましい実施の形態の説明
本発明をより良く理解するために、以下の詳細な説明を添付の請求項および図面と組み合わせて参照するとよい。簡単に言えば、本発明は、ワイヤレスで、携帯可能なECGシステムに関する。図1を参照して、ECGシステム10は、胸部アセンブリ12と、体部電子部14と、基地局16とを含む。
【0012】
胸部アセンブリ12は、それぞれ18a,18b,18c,18dおよび18eと標識された複数の電極コネクタ18を接続する一体型の可撓性回路である。電極コネクタ18は、それぞれ20a,20b,20c,20dおよび20eと標識された電極20に接続する解放可能な接続部を有している。好ましくは、電極コネクタ18は、スナップ端子を有する電極20に接続するスナップ端子を有する。電極コネクタ18のそれぞれは、電気信号を送信するための導電性の要素またはトレースに接続する。導電性の要素またはトレースは胸部アセンブリ12を通って胸部アセンブリコネクタ21に接続する。
【0013】
図2を参照して、胸部アセンブリ12は、軽量かつ適度な耐湿性をもつ材料、例えばデュポン・ソンタラ(登録商標)または他の適当な織物からなる外層22および24を有する。接着剤層26,28は、絶縁層30,32をそれぞれ外層22,24に固定する。絶縁層30,32はマイラー(登録商標)(ポリエステル)フィルムまたは他の適当な絶縁材料からなる。接着剤層34,36は、絶縁層30,32を基層38に固定する。基層38は好ましくはマイラーフィルムからなり、第1の面40と第2の面42とを有する。電極コネクタ18に接続する導電性要素またはトレースは、基層38の第1の面40に配置される。このような導電性要素またはトレースの1つが39に示されている。胸部アセンブリ12に対するあらゆる外部干渉または無線周波数ノイズを低減するための遮蔽層44が、基層38の第2の面42上に配置されている。遮蔽層44は、誘電性または電気的または磁気的に伝導性の材料からなる単層または多層で構成することができる。電極コネクタ18の背面は、胸部アセンブリ12をさらに絶縁して、外部から印加される電位がECGシステムに進入することを防止するためにマイラーで被覆してもよい。遮蔽層はこのましくはX模様の格子を含んでいる。
【0014】
図1に戻って、胸部アセンブリ12には5つの電極20が取り付けられ、患者に対して電極を大まかに位置決めする手段を提供することにより、心臓の電気的活動の「7リード」までの解析を与える。胸部アセンブリ12が患者の上に適切に位置決めされ、適当な電極20に接続されるようにするために、電極コネクタ18は好ましくは標識されており、色コードが与えられている。例えば、電極コネクタ18a,18b,18c,18d,18eは、それぞれRL,LA,LL,RAおよびVと標識されている。胸部アセンブリ12は、RA電極コネクタが、患者の胸部の右側のおよそ第1肋骨と第2肋骨の間の肋間腔の位置にある電極に接続され、LA電極コネクタが、患者の胸部の左側のおよそ第1肋骨と第2肋骨の間の肋間腔の位置にある電極に接続され、RLおよびLL電極コネクタが患者の胴の左側に位置する電極に接続され、V電極コネクタが患者の胸部の中間のおよそ第4肋骨と第5肋骨の間の肋間腔の位置に接続されるように構築する。胸部アセンブリ12は、患者の鎖骨より下の胸部に中心がくるように設計される。
【0015】
図3を参照して、胸部アセンブリ12は、胸部アセンブリ12を患者の上に柔軟に位置決めできるように構成される。図3は説明だけを目的としており、したがって、図3に示される胸部アセンブリ12は、何らかの特定の形状または構成に限定されることはない。胸部アセンブリ12は、胸部アセンブリコネクタ21から延出する直線部分または尾部46を有する。図1に戻って、尾部46は、尾部46が患者の一方側に延出できるようにするための固定手段46aを有する。この固定手段46aとしては、接着剤またはクリップが最も好ましいものの、任意の適切な機械的素子であってもよい。図3に戻って、尾部46は電極保持部47に流れ込む。電極保持部47は弓状部48を有する。弓状断片48には第1の伸長可能アーム50が取り付けられる。第1の伸長可能アーム50にはRA電極コネクタが取り付けられる。弓状部48は、移行部52に流れ込む。移行部52にはLA電極コネクタが取り付けられる。移行部52は直線部54に流れ込む。直線部54にはRL電極コネクタが取り付けられる。直線部54には第2の伸長可能アーム56および延長アーム58が取り付けられる。第2の延長アーム58にはV電極コネクタが取り付けられ、第2の伸長可能アーム56にはLL電極コネクタが取り付けられる。
【0016】
伸長可能アーム50,56は、蛇行形態にダイカットされる。伸長可能アーム50,56は、ポリプロピレンまたはポリエチレン織物、カプトン、マイラーまたは他の可撓性の記憶性のない材料からなる。伸長可能アーム50,56は、必要に応じて、蛇行形態を伸ばすことによって伸長する。伸長時には、伸長可能アームの一部または全部が伸ばされる。伸長可能アームの一部だけが伸ばされる場合には、その他の部分は折り畳まれたままである。伸長可能アーム50,56は、胸部アセンブリ12が様々な大きさの患者に適応できるように、また患者が胸部アセンブリ12を着用している際に動きがとれるように、必要に応じて伸長することができる。延長アーム58は、電極位置V1,V2またはV3の配置など、V電極コネクタを患者の胸部の中間に柔軟に位置決めすることを可能にする。いくつかの例において、医療従事者が、心電図測定値を得るために延長アーム58を使用しないことを望むかもしれない。したがって、延長アーム58を直線部58を固定したままに保ち、延長アーム58が胸部アセンブリ12の配置および位置決めを邪魔しないようにしておくためには、延長アーム58の全長に亘って、延長アーム58と直線部54をつなぐミシン目入り継ぎ目でダイカットする。医療従事者が延長アーム58を使用したい場合には、このミシン目入り継ぎ目を破断しないでおけば、延長アーム58を患者の胸部の上に選択的に配置することができる。
【0017】
胸部アセンブリ12は、前胸部アセンブリ60を一緒に用いることにより、心臓の電気的活動の「12リード」解析を行うことができる。胸部アセンブリ12と同様に、前胸部アセンブリ60は、複数の電極62を接続する一体型の可撓性回路である。電極コネクタ62は、電極64に接続する解放可能な接続部を有している。好ましくは、電極コネクタ62は、スナップ端子を有する電極64に接続するスナップ端子を有する。電極コネクタ62のそれぞれは、電気信号を伝送するための導電性の要素またはトレースに接続する。導電性の要素またはトレースは前胸部アセンブリ60を通って前胸部アセンブリコネクタ66に接続する。前胸部アセンブリ60は図2に示すような構造を有する。
【0018】
図1に示したように、前胸部アセンブリ60には、患者の腹部および中間胸部に選択的に配置される6つの電極64が取り付けられる。前胸部アセンブリ60の電極コネクタ62は、医療提供者が前胸部アセンブリを患者の上に不適切に配置または位置決めすること防止するために、好ましくは標識または色コードが付けられている。例えば、電極コネクタ62a,62b,62c,62d,62eおよび63fは、それぞれV1,V2,V3,V4,V5およびV6と標識されている。前胸部アセンブリ60を用いる場合には、胸部アセンブリ12上のV電極コネクタをその電極から取り外し、前胸部アセンブリ60上の電極コネクタと取り替える。
【0019】
図4に示したように、前胸部アセンブリ60は、前胸部アセンブリ60を患者の上に柔軟に位置決めできるように構成されている。図4は説明だけを目的としており、したがって、図4に示されるような前胸部アセンブリ60は何らかの特別な形状または構成に限定されることはない。前胸部アセンブリは、前胸部アセンブリコネクタ66から延出する直線部または尾部68を有する。直線部または尾部68は電極保持部69に流れ込む。電極保持部69は第1の移行部72を有する第1の弓状部70を有する。第1の移行部72にはV2電極コネクタが取り付けられる。第1の移行部72に接続された第1の延長アーム74にはV1電極コネクタが取り付けられる。第1の移行部72からは第2の弓状部76が延出する。第2の移行部78は第2の弓状部76に当接し、第2の移行部78にはV4電極コネクタが取り付けられる。第2の移行部78に接続された第2の延長アーム80にはV3電極コネクタが取り付けられる。第2の移行部78から第3の弓状部82へと流れ込む。第3の弓状部82は、第3の移行部84に当接する。第3の移行部84にはV5電極コネクタが取り付けられる。第3の移行部84からは第4の弓状部86が延出する。第4の弓状部86にはV6電極が取り付けられる。前胸部アセンブリ60のこの構成により、医療提供者または医師は、電極コネクタ62を必要に応じて柔軟に位置決めし、前胸部アセンブリ60を患者の上に適切に配置することができるとともに、患者は前胸部アセンブリ60着用時に運動できるようになる。
【0020】
動作に関して、胸部アセンブリ12と前胸部アセンブリ60は、各拍動の間に心臓が発生した電気信号を検出し、これらの信号を体部電子部14に転送する。システムが「7リード」モードで動作している場合(すなわち胸部アセンブリ12のみが用いられている場合)には、体部電子部14はRL,RA,LL,LAおよびV電極から信号を取得する。体部電子部14は、RL電極をアース基準値として用いる。システムが「12リード」モードで動作している場合(すなわち胸部アセンブリ12と前胸部アセンブリとが用いられている場合)には、体部電子部14は、胸部アセンブリ12を介してRL,RA,LLおよびLA電極から信号を取得するとともに、前胸部アセンブリ60を介してV1,V2,V3,V4,V5およびV6電極から信号を取得する。あるいは、このシステムによって種々の数の電極を監視することができる。例えば、医療提供者または医師は、2つの電極だけを用いて心臓を監視したり、7つの電極を用いて心臓を監視したりというような選択を行うことができる。言い換えれば、本発明のシステムは、心臓の「7リード」および「12リード」解析を実施することだけに限定されない。さらに、心臓からの電気信号を検出するために、胸部アセンブリ12および前胸部アセンブリ60を、患者の他の生命徴候、例えば、脈拍、呼吸数、心拍数、体温、EEG信号およびパルスオキシメータ信号を検出するように構築してもよい。
【0021】
図5を参照して、胸部アセンブリ12は、胸部アセンブリコネクタ21を介して体部電子部14に接続する。具体的には、胸部アセンブリコネクタ21は、体部電子部14に配設された胸部アセンブリポート88に入り込む。同様に、前胸部アセンブリ60は、前胸部アセンブリコネクタ66を介して体部電子部14に接続する。具体的には、前胸部アセンブリコネクタ66(図示せず)は、前胸部アセンブリポート90に入り込む。胸部アセンブリポート88と前胸部アセンブリポート90には、過剰な電流が体部電子部14に流入しないように抵抗が接続されており、これにより、体部電子部14は、除細動器(すなわち、5kV除細動刺激)に起因する強い電流の存在下において適切に動作し続けることができる。胸部アセンブリコネクタ21および前胸部アセンブリコネクタ66は、該アセンブリコネクタ21,66がアセンブリポート88,90に、逆行してあるいはずれてなど不適切に挿入されされることを防止するために、特別に細工または構成されている。同様に、前胸部アセンブリコネクタ66も、胸部アセンブリポート88に合わないように細工または構成されている。具体的には、図5Aに示すように、胸部アセンブリコネクタ21は、胸部アセンブリポート88の対応する溝部21bに嵌入するように特別に構成または配置された舌状部21aを有する。これにより、胸部アセンブリコネクタ21は、胸部アセンブリポート88だけに一方向でしか接続されることができない。例えば、舌状部21aが溝部21bと一直線上になければ、胸部アセンブリコネクタ21は、胸部アセンブリポート88に連結されない。同様に、前胸部アセンブリコネクタ66は、前胸部アセンブリポート90の対応する溝部(図示せず)に嵌入するように特別に構成または配置された舌状部(図示せず)を有する。
【0022】
図6に示すように、胸部アセンブリコネクタ21および前胸部アセンブリコネクタ66(図示せず)は、コネクタ21,66をアセンブリポート88,90内に着脱自在に固定するための、コネクタ21,66の側面に設けられた保持クリップまたはフランジ92を有する。しかしながら、コネクタ21,66をアセンブリポート88,90内に着脱自在に固定するために、ネジやピンなどの他の手段を用いてもよい。さらに、アセンブリコネクタ21,66は、アセンブリポート88,90に対する付勢力または張力を与えるために、コネクタ21,66の先端部に配設されたバネフランジまたはクリップ94を有していてもよい。バネフランジまたはクリップ94は、コネクタ21,66を、確実にアセンブリポート88,90に嵌入させることにより、アセンブリポート88,90内でのコネクタ21,66の遊びや動きを低減する。導電性要素またはトレースは、心臓からの電気信号が適切に体部電子部14に送信されるように、コネクタ21,66上に特別に構成されている。換言すると、導電性要素またはトレースは、導電性要素間でのアーク放電を防止するために十分に間隔をおくか、あるいは何らかの方法で分離する必要がある。さらに、導電性要素またはトレースを間隔をおいて配置することにより、胸部アセンブリおよび前胸部アセンブリを除細動衝撃に耐えるものとすることができる。さらに、コネクタ21,66は、コネクタ21,66がアセンブリポート88,90に挿入されていない場合に、導電性要素またはトレースが金属物体と接触することを防ぐためのリブ96を有している。
【0023】
胸部アセンブリコネクタ21は、胸部アセンブリコネクタ21が胸部アセンブリポート88内に差し込まれた場合に、回路を体部電子部14内に収めることにより、電源を起動し、体部電子部14を「スリープモード」から復帰されるセンサピンまたはグランドピン98を有している。センサピンは、胸部アセンブリポート88内に配設された溝部に対応し嵌入する特異的舌状部を有する。センサピン98は、体部電子部14が胸部アセンブリ12を識別し、体上電子部14と共に用いるように設計されていない他の胸部アセンブリまたは心電図装用装置が使用されることを防止するための手段として働く。換言すると、体部電子部14の電源は、体部電子部14が胸部アセンブリ12のセンサピン98を識別または認識しない限り起動しない。
【0024】
体部電子部14の外筐体は、軽量の成形プラスチック、例えばアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)または他の適切な材料で構成されている。体部電子部14の形状および構成は、何らかの特別な形状または構成に限定されることはない。図1に示したように、体部電子部14は、患者の腕を腕帯100を介して着脱自在に固定することにより、体部電子部14を患者に使いやすいものとしている。腕帯100は、患者の右腕または左腕のいずれかに巻き付けられ、マジックテープ(Velcro)または他の適切な固定手段、例えばピン、スナップなどによって固定される。体部電子部14は、腕帯100上のストラップまたはポケットの下側で摺動する。図7を参照して、体部電子部14は、ユーザインターフェース102とバッテリ104とを有する。ユーザインターフェース102は、システムの動作状況または機能に関する情報を患者に提供する。例えば、ユーザインターフェース102の例示的実施形態は、体部電子部14が基地局16との正常に通信または送信を行っているかどうか、体部電子部14のバッテリ104が充電中であるか若しくはバッテリ104が少なくなっているかどうか、体部電子部12の電源が起動されているかどうか、あるいは体部電子部14または基地局が誤動作していないかどうかに関する情報を与えるものであってもよい。さらに、ユーザインターフェース102は、体部電子部14を基地局16と対にするまたは連結するための正しい順序または方法の指示を与えるものであってもよい。このような情報は、例えばLED、LCD、文字、音声などの様々な方法でユーザインターフェース102を介して患者に伝えることができる。ユーザインターフェースの例示的実施形態が図7aに示されている。体部電子部14が腕帯100に固定されている場合に、患者はユーザインターフェース102に容易にアクセスできる。
【0025】
バッテリ104は、体部電子部14の下部に配置されるバッテリポート106に挿入される。バッテリ104は、ラッチまたは他の適当な固締手段、例えばクリップ、ネジなどによってバッテリポート106に保持される。バッテリ104は好ましくは3.6Vリチウムイオン充電式電池である。体部電子部14が腕帯100に固定されている場合に、患者はバッテリ104に容易にアクセスできる。
【0026】
体部電子ユニット14は、胸部アセンブリ12および前胸部アセンブリ60からのECG信号の取得を制御する。体部電子部14内の送信機108は、胸部アセンブリ12および前胸部アセンブリ60からECG信号を好適には3kbpsで受信または取得する。システムが「7リード」モード(すなわち胸部アセンブリ12のみが用いられている場合)には、体部電子部14はRL,RA,LL,LAおよびV電極から信号を取得する。システムが「12リード」モードで動作している場合(すなわち胸部アセンブリ12と前胸部アセンブリとが用いられている場合)には、体部電子部14は、胸部アセンブリ12を介してRL,RA,LLおよびLA電極から信号を取得するとともに、前胸部アセンブリ60を介してV1,V2,V3,V4,V5およびV6電極から信号を取得する。さらに、患者の他の生命徴候、例えば、脈拍、呼吸数、心拍数、体温、EEG信号およびパルスオキシメータ信号をシステムによって検出し、体部電子部14に送信するようにしてもよい。
【0027】
図8に示すように、送信機108は、アプリケーション特異的集積回路、プロセッサまたは他の回路110、複数の信号チャンネル112、マルチプレクサ114、A−D変換器(ADC)116、制御器118、およびラジオ120を含む。さらに上記よりも少ない若しくは上記とは異なる部品を用いてもよい。体部電子部14は、胸部アセンブリ12および前胸部アセンブリ60に接続された10個の電極に対応する9つの信号チャンネルを有している。電極チャンネル112のそれぞれは、コネクタ122、フィルタ124、増幅器126、ナイキストフィルタ128、およびトラックホールド回路130を含む。信号チャンネル112のコネクタ122は、電極チャンネル112が胸部アセンブリ12または前胸部アセンブリ60のいずれの上にあるかによって、胸部アセンブリポート88または前胸部アセンブリポート90のいずれかに接続する。フィルタ124は、例えば電磁干渉信号を除去するためローパスフィルタを含む。増幅器126は電極からの信号を増幅する。ナイキストフィルタ128は、増幅された信号の帯域外の高周波数成分を除去してサンプリングエラーを回避するためのローパスフィルタを含む。トラックホールド回路130は、信号が後にECGモニタにおいて結合された際に、差分エラーが生まれないように、システムが、9つの電極チャンネル信号112の全てを同時または相対時間でサンプリングすることを可能にする。
【0028】
マルチプレクサ114は電極信号チャンネル112からの信号を分割多重化を用いて順次選択する。しかしながら、当業者であれば、他の合成機能を使用可能なことを理解するであろう。ADC116は、合成されたアナログ信号を送信のためにデジタル信号に変換する。好ましくは、制御器118は、信号の送信に必要とされる帯域幅を狭めるために、デジタル化された信号の多くを間引くデジタル信号プロセッサ(DSP)を含む。ラジオ120は、送信用のキャリア信号でデジタル信号を変調する。例示的実施形態において、ラジオ120は、情報を受信するための復調器を含む。制御器118は、ECGデータを基地局16にデジタル送信する。ECGデータの送信に加えて、制御器118は、必要であれば、ペースメーカ情報、バッテリレベル情報、電極切断情報、および他の情報に関する信号を送信してもよい。例えば、患者の他の生命徴候、例えば、脈拍、呼吸数、心拍数、体温、EEG信号およびパルスオキシメータ信号を送信してもよい。
【0029】
体部電子部は患者のすべての電極の接続の完全性を連続的に監視する。リードが切断された場合には、体部電子部が基地局に信号を送ることにより、基地局はECGモニタ上に「リードオフ」を警告する引き金を引く。さらに、体部電子部は、マイクロプロセッサ、データ取得、内部電極基準および無線機能を含む主要機能の完全性を監視する自己診断機能を有する。故障が検出された場合には、体部電子部は故障条件を捕捉し、データ取得および送信を停止し、故障が生じたことをリードオフ警告によって示す。
【0030】
体部電子部14は、望ましくないノイズまたは信号を最小限に抑えるように動作する。例えば、部品は、心臓ベクトルを判定するための伝統的なECGモニタ内の差分増幅器に後々正確に適用できるようにマッチングされている。ECGベクトルは、ECGシステム10によってではなく、伝統的なECGモニタによって生成される。ECGシステム10は本質的に伝統的なECGモニタと「直列」であるので、あらゆるエラーが望ましくない結果をもたらす。潜在的なエラー源の1つとして差分エラーがある。この差分エラーは、伝統的なECGモニタがECGモニタ入力段において個々の電極信号を合成することによりECGリード信号を生成する場合に、該伝統的なECGモニタ上で観察することができる。この入力段は、電極20において発生する信号からの同相干渉を除去するための、差異または差分増幅器を含む。
【0031】
伝統的ECGの差分増幅器がECGリード信号またはECGベクトルを生成する際の、それぞれの電極信号の処理のされ方に何らかの違いが有る場合にはアーチファクトが存在する。例えば、増幅器のゲインに差異があったり、アンチエイリアス(ナイキスト)フィルタに伴う位相シフトに差異があったり、あるいはそれぞれのトラックホールド回路の電極信号の処理の仕方に差異がある場合には、これらの差分エラーが伝統的ECGモニタに対してアーチファクトを作る。この差分エラーの潜在的起源を最小限に抑える重要な技術として、非常に高いナイキストフィルタ遮断周波数を選択することが挙げられる。これは、それぞれのフィルタが異なる群遅延性能を有するからである。このような差異を緩和するためには、当該群遅延が影響を及ぼす周波数を、約0.05Hz〜150HzであるECG信号の周波数よりも遙かに高くする。ナイキストフィルタに対して高い遮断周波数を選ぶことにより、ナイキストフィルタ成分内のあらゆるミスマッチが個々の電極ECG信号の精度に影響を及ぼさなくなる。例えば、フィルタ遮断周波数を1200Hzに選ぶことにより、このエラー源が緩和される。この手法を用いて、エイリアシングを導入しないために、個々の電極ECG信号は約3,000Hzにおいて過剰にサンプリングされる。勿論、フィルタ遮断周波数を高くて、これに対応してサンプリングレートを高めることにより、エラーはさらに低減する。これよりも低い遮断周波数および/またはサンプリングレートを使用してもよい。
【0032】
電極信号がこのような高いレートでサンプルされることにより、これらの信号の多くを間引いて、必要な送信帯域幅を最小限に抑えることができる。例えば、デジタルサンプルは、制御器118において8分の1に間引かれる。これよりも大きいまたは小さい間引き率を用いて、送信に利用できる帯域幅、表すべき電極信号の数、およびナイキストランプリングレートなどの関数として間引くことができる。図1に戻って、基地局16は体部電子部14から送られた送信信号を受信する。信号はキャリア信号で変調された無線または他の信号として送信される。BluetoothまたはIEEE802.11bなどの様々なエアインターフェースを送信のために用いることができる。体部電子部14と基地局16との間の適切な通信を確立するために、体部電子部14と基地局16とは、そのそれぞれからの信号しか認識しないように、対にする必要がある。このことは、体部電子部14と基地局16との直接接続を含む多くの方法によって達成することができる。好ましくは、トークンキー132を用いて、体部電子部14と基地局16とを対にするか若しくは無線周波数リンクする。図9aを参照して、トークンキー132は、メモリーチップを有し、基地局16のトークンキーポート134内に配設された溝および体部電子部14のトークンキーポート136の溝に嵌入する複数の舌状部またはピン133を随意で有していてもよい。図9bに示されるように、トークンキー132は基地局のトークンキーポート134に入り込み、基地局16に対する識別番号を読みとり、記録する。その後、トークンキー132はトークンキーポート134から抜かれ、体部電子部14内に設けられたトークンキーポート136内に挿入される。電子部14はトークンキー132から基地局16に対する識別番号を受信する。次に、トークンキー132は電子部14に対する識別番号を読みとり、記録する。その後、トークンキー132は電子部14から抜かれ、再度基地局16のトークンキーポート134に挿入されることにより、基地局16はトークンキー132上に自らの識別番号が存在することを確認するとともに、トークンキー132から電子部14に対する識別番号を読み出す。体部電子部14と基地局16とが対にされる。あるいは、まず最初にトークンキー132を基地局16に挿入し、トークンキー132を抜いてトークンキー132を基地局16に挿入し、トークンキー132を抜いてトークンキー132を体部電子部14に再度挿入することによっても、対にすることや連結することができる。言い換えれば、トークンキー132を体部電子部14と基地局16とのどちらに先に挿入するかの順序はシステムの適切な動作にとって重要ではない。図7に戻って、ユーザインターフェース102は、ユーザまたは医療提供者に、体部電子部14と基地局16とを対にするための正しい手順に関する指示を与えるものであってもよい。トークンキー132の利用により、患者が体部電子部14を着用する間に対にする機能を行わせることができるようになる。この特徴により、患者を病院内での移動のために異なるECGモニタに接続する必要が生じた場合に、体部電子部14を取り外して、再度接続するという必要がなくなる。患者の体部電子部14を、トークンキー132を用いて新しい基地局と再度対にするだけでよい。
【0033】
体部電子部14と基地局16とを対にした後は、トークンキー132が基地局16のトークンキーポート134(あるいは、対にする工程の順序によって体部電子部14のトークンキーポート136)内にある限り、体部電子部14と基地局16とは通信状態を維持することになる。換言すると、トークンキー132が基地局16から抜かれるとすぐに、体部電子部14と基地局16とは通信を中断または中止する。任意の特定のトークンキー132を用いて、任意の特定の基地局16を任意の特定の体部電子部14と対にすることができる。
【0034】
基地局16の外筐体は、軽量の成形プラスチック、例えばアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)または他の適切な材料で構成されている。基地局16の形状および構成は、何らかの特別な形状または構成に限定されることはない。基地局16は、マジックテープ(Velcro(登録商標))、二重ロック条片、両面フォームテープなどの適当な取付手段によってECGモニタ138に着脱自在に固定されている。好ましくは、基地局16は、適当な取付手段によってECGモニタ138付近に固定された取付板に着脱自在に取り付けられる。図10に示すように、基地局16は、体部電子部14が使用されていないか若しくは患者から取り外されている場合に体部電子部14を収納するためのクレードル140を有する。さらに、基地局16は、基地局バッテリ144が着脱自在に挿入されるバッテリポート142を有する。基地局16は、バッテリが使用されていないときにバッテリを収納および充電する複数のバッテリポートを有するように構築してもよい。基地局16がAC壁面コンセントに差し込まれていないときには、基地局バッテリ144が基地局16に電力を供給する。基地局16がAC壁面コンセントで作動している場合、基地局バッテリ144がバッテリポート142内に有れば、基地局16は基地局バッテリ144を充電する。基地局16は、基地局16への電源を作動/停止する電源スイッチ146と、電源コードをAC壁面コンセントに接続する電源コード接続部148とを有する。基地局バッテリ144は好ましくは3.6Vのリチウムイオン充電式電池である。したがって、基地局バッテリ144と体部電子部バッテリ104とは、各バッテリを体部電子部14または基地局16のいずれかで用いることができるように、同一で互換性があることが好ましい。システムは、放電された体部電子部バッテリ104を充電された基地局バッテリ144に変えるように設計されている。このようにして、充電されたバッテリは常に体部電子部によっても簡単に利用できるようになっている。さらに、基地局16は、医療提供者が基地局16に対して、「7リード」モードまたは「12リード」モードのいずれで動作するかを指示できるようにするリード切替器150を有する。
【0035】
図11に示すように、基地局16は、システムの動作状況または機能に関する情報を患者に提供するユーザインターフェース152を有する。例えば、ユーザインターフェース152は、体部電子部14が基地局16との正常に通信または送信を行っているかどうか、基地局バッテリ144が充電中であるか若しくはバッテリ144が少なくなっているかどうか、体部電子部バッテリ104が少なくなっていないかどうか、基地局16の電源が起動されているかどうか、あるいは基地局16が誤動作していないか、もしくはサービスを必要としていないかどうかに関する情報を与えるものであってもよい。さらに、ユーザインターフェース102は、体部電子部14を基地局16と対にするまたは連結するための正しい順序または方法の指示を与えるものであってもよい。このような情報は、例えばLED、LCD、文字、音声などの様々な方法でユーザインターフェース152を介して患者に伝えることができる。ユーザインターフェース102の例示的実施形態が図11aに示されている。
【0036】
さらに、基地局は、マイクロプロセッサ、データ取得、内部電極基準および無線機能を含む主要機能の完全性を監視する自己診断機能を有する。故障が検出された場合には、体部電子部は故障条件を捕捉し、データ取得および送信を停止し、故障が生じたことをリードオフ警告によって示す。
【0037】
基地局16内に配置される受信機154は、体部電子部14から基地局16に送られた信号を受信する。図12に示したように、受信機154は、ラジオ156、制御器158、デジタルアナログ変換器(DAC)160、デマルチプレクサ162、トランシーバ164、および複数の電極信号チャンネル166を含む。ラジオ156は、合成電極信号を表すデジタルデータを識別するために、受信した信号を変調する。例示的実施形態において、ラジオ156は、制御情報を送信するための変調器を含む。制御器158は、様々な部品の動作を制御し、例えば、データを補間したり、信号をデジタル情報に変換したり、電子部14内の送信機108に対する制御信号を発生したり、任意のユーザ出力または入力装置を作動させたり、ECGシステムの動作を診断したりというように、ラジオ156からの信号をさらに処理してもよい。好ましくは、制御器118は電極信号を補間して、有効サンプルレートを約3kHzまたは別の周波数に戻す。これにより、再構築フィルタは、電極信号の帯域幅の何倍もの遮断周波数をもつことが可能になり、関心周波数、すなわち150Hz未満における群遅延のあらゆる差が最小限に抑えられる。DAC160は、デジタル信号をアナログ信号に変換する。デマルチプレクサ162は、個々の再生成された電極信号を別個の電極信号チャンネル166上で分割する。トランシーバ164は、送信機108との双方向通信に対するBluetooth規格に従って動作する。
【0038】
受信機154は、胸部アセンブリ12および前胸部アセンブリ60に接続された10個の電極に対応する9つの電極信号チャンネル166を有する。電極信号チャンネル166は、それぞれに、サンプルホールド回路168と、フィルタ170と、減衰器172とを含む。サンプルホールド回路168は、制御器118によって、変換された電極信号が各電極信号チャンネル166上で同期して現れるように制御される。他の実施形態として、信号を実質的に同時に提供する個別のDACを含んでいてもよい。フィルタ170は、DAC変換プロセスに付随する高周波数信号を除去するためのローパス再構築フィルタを含んでいる。減衰器172は、体部電子部14の増幅器においてそれ以前に増幅されていた、電極における信号に伴うレベルまで、振幅を下げるための増幅器を含む。統合システムにおけるこの結果は、電極と従来のECGモニタとの間にエラーをもたらさないという利点を有する。
【0039】
基地局16は、ECG信号を既存または従来のモニタケーブル174を介してECGモニタ138に送信する。次に、ECGモニタ上に情報が表示され、医師によって参照される。図13に示すように、モニタケーブル174は、基地局16上に配置されたスナップ端子176内に着脱自在に挿入される。好ましくは、基地局16は、基地局16の左側と右側に配置された10個のスナップ端子176を有する。スナップ端子176およびモニタケーブル174は、モニタケーブル174が適切に基地局16に接続されるように好ましくは標識および色コードが付されている。例えば、基地局16およびモニタケーブル174の左側に配置された5つのスナップ端子176は、V2,V3,V4,V5およびV6と標識することができる。ECGシステムが「7リード」モードで動作する場合(すなわち、胸部アセンブリ12のみが用いられる場合)、モニタケーブル174は、基地局16の左側に配置された5つのスナップ端子176に差し込まれる。ECGシステムが「12リード」モードで動作する場合(すなわち、胸部アセンブリ12および前胸部アセンブリ60の両方が用いられる場合)、両方のモニタケーブル174がスナップ端子176に差し込まれる。すなわち、基地局16の左側に配置された上から4つのスナップ端子176が、胸部アセンブリ電極のために用いられ、残りの6つのスナップ端子176が前胸部アセンブリ電極のために用いられることになる。
【0040】
基地局16がすべての病棟または病院にあって体部電子部14とともに利用できるとは限らない。このような場合には、アダプタアセンブリ178を用いて、胸部アセンブリ12または前胸部アセンブリ60をECGモニタ138に接続するようにしてもよい。1つの例示的実施形態において、アダプタアセンブリ178によって、胸部アセンブリ12または前胸部アセンブリ60を、従来のまたは既存の遠隔測定送信機に直接差し込むことができるようになる。図14は、胸部アセンブリ12または前胸部アセンブリ60に接続するアセンブリソケット180と、従来のまたは既存の遠隔測定送信機に接続する遠隔測定ボックスソケット182とを有するアダプタアセンブリ178を描いたものである。別の例示的実施形態において、アダプタアセンブリ178は、胸部アセンブリ12または前胸部アセンブリ60を、従来のまたは既存のECGモニタ中継ケーブル内に直接差し込むことができるようにする。図15は、胸部アセンブリ12または前胸部アセンブリ60を接続するためのアセンブリソケット184と、従来のまたは既存のECGモニタ中継ケーブルを接続するためのケーブルアセンブリ185とを有するアダプタアセンブリ178を描いたものである。ケーブルアセンブリ185は、ECGモニタ中継ケーブルを接続するための中継ケーブルアダプタ188に接続するケーブル186を有する。別の例示的実施形態において、アダプタアセンブリ178は、胸部アセンブリ12または前胸部アセンブリ60を、ECGモニタに接続する標準的なリード線内に直接差し込むことを可能にする。図16は、胸部アセンブリ12または前胸部アセンブリ60に接続するためのアセンブリソケット190と、リード線アセンブリに接続するためにリード線ケーブルアセンブリ192とを有するアダプタ178を描いたものである。ケーブルアセンブリ192は、標準的なリード線に接続するためのリード線アダプタ196に接続するケーブル194を有する。アダプタ178は、標準リード線のコネクタ構成に応じて様々に構成することができる。
【0041】
図17は、本発明のワイヤレスECGシステムを用いて患者の心臓の心臓活動を監視する方法を描いたものである。ステップ198において、電極を患者の体の上に置く。ステップ200において、電極コネクタ21,62を電極に接続することにより、胸部アセンブリ12および/または前胸部アセンブリ60を患者の体の上に位置決めする。ステップ202において、胸部アセンブリ12および/または前胸部アセンブリ60を、体部電子部14に差し込む。ステップ204において、トークンキー132を基地局16内に挿入し、トークンキー132を基地局16から抜き、トークンキー132を体部電子部14に挿入し、トークンキー132を電子部14から抜き、トークンキー132を基地局16に挿入することにより、電子部14と基地局16を対にするまたは連結する。あるいは、対形成は、トークンキー132を体部電子部14に挿入し、トークンキー132を体部電子部から抜き、トークンキー132を基地局16に挿入し、トークンキー132を基地局16から抜いて、トークンキー132を再度体部電子部14に挿入することによっても達成することができる。ステップ206において、患者の心臓からの電気信号が検出され、胸部アセンブリ12および前胸部アセンブリ60を介して体部電子部14に送信される。ステップ208において、心臓からの電気信号は体部電子部14によってアナログ信号からデジタル信号に変換される。ステップ210において、体部電子部14は、無線を介して基地局16へデジタル信号を送信する。ステップ212にそいて、基地局16は、デジタル信号をアナログ信号に変換する。ステップ214において、基地局16はモニタケーブル174を介してECGモニタ138へアナログ信号を送信する。ステップ216において、ECGモニタ138は、アナログ信号を処理して、モニタ138上に表示可能な意味ある情報に変える。
【0042】
上記明細書において、本発明をその特定の例示的実施形態を参照しながら説明してきた。この発明を理解できる人が、本発明のより広い精神および範囲から逸脱しない範囲で、本発明の原理を利用した変更または他の実施形態または変形を考え出しうることは当業者にとって明白であろう。したがって、明細書と図面は限定的な意味ではなく説明的な意味をもつと見なすべきである。したがって、添付の請求項に鑑みて必要である場合以外は、本発明を限定することは意図されない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】ECGシステムの例示的実施形態の斜視図である。
【図2】胸部アセンブリおよび前胸部アセンブリの断面図である。
【図3】胸部アセンブリの例示的実施形態の上面図である。
【図4】前胸部アセンブリの例示的実施形態に上面図である。
【図5】体部電子部の例示的実施形態の斜視図である。
【図6】アセンブリコネクタの例示的実施形態の上面図である。
【図7】体部電子部の例示的実施形態の前面図である。
【図7a】体部電子部のユーザインターフェースの例示的実施形態である。
【図8】送信機の例示的実施形態のブロック図である。
【図9a】トークンキーと組み合わせて用いられる基地局の例示的実施形態の斜視図である。
【図9b】トークンキーと組み合わせて用いられる体部電子部の図である。
【図10】基地局の例示的実施形態の斜視図である。
【図11】基地局の例示的実施形態の正面図である。
【図11a】基地局のユーザインターフェースの例示的実施形態である。
【図12】受信機の例示的実施形態のブロック図である。
【図13】基地局の例示的実施形態の斜視図である。
【図14】アダプタアセンブリの例示的実施形態である。
【図15】アダプタアセンブリの別の例示的実施形態である。
【図16】アダプタアセンブリの別の例示的実施形態である。
【図17】ECGシステムの動作に対する例示的実施形態のフローチャートである。
【技術分野】
【0001】
本文書の開示の一部は、著作権保護された資料を含んでいる。特許商標庁においては特許ファイルまたは記録がいずれにせよあらゆる著作権を留保しているようであるため、著作権所有者は、特許文書または特許開示が何人かによって複写されることに異存はない。
【0002】
関連出願
本国際出願特許は、2001年11月30日に提出した、ワイヤレスECGシステムに対する米国特許出願No.09/998,733に優先権を主張し、該出願の開示および内容はその全体を参照により本願に組み込む。
【0003】
技術分野
本発明は、心臓監視システムに関し、より詳細にはワイヤレス心電図(ECG)システムに関する。
【0004】
背景技術
心電図(ECG)システムは、患者における心臓の電気的活動を監視する。従来のECGシステムは、患者の特定の部位に配置される導電性パッドまたは電極を用いて、各拍動の間に心臓が発生する電気インパルスを検出する。心臓からの電気インパルスの検出に応答して、電極は心臓の活動を示す電気信号を発生する。典型的には、上記電気信号が複数のケーブルまたはワイヤを介して電極から固定ECGモニタへ直接伝達される。ECGモニタは様々な信号処理と演算を行って、生の電気シグナルを、医師が見ることができるようにモニタ上で表示または印刷が可能な意味ある情報に変換する。
【0005】
医師は数十年にわたり、ECGシステムを用いて患者の心臓の活動を監視してきた。現在の、ECG信号を用いて患者の心臓の活動を監視するいくつかの異なるシステムが存在する。しかしながら、これらのシステムは一般に固定式であり、携帯使用には発展されないか、もしくは適していない。携帯式遠隔測定システムはあるものの、固定式ECGモニタに直接代わるものではない。さらに、従来のシステムでは複数のケーブルまたはワイヤを使用するので、患者にとっては邪魔かつ不快なものであり、調整にも相当の時間を要した。したがって、上述の問題を解決するECGシステムが求められている。
【0006】
発明の概要
本発明は、既存または従来のECGモニタに対して汎用的互換性をもつワイヤレスECGシステムに関する。本ECGシステムは、胸部アセンブリと、体部電子部と、基地局とを含む。胸部アセンブリは、患者の心臓からの電気信号を検出するために患者の体部上に特別に配置された電極に接続する。電気信号が胸部アセンブリによって検出され、これにより、「7リード」までの心臓の解析が行われる。あるいは、胸部アセンブリは、患者の体部上に特別に配置された電極に接続する前胸部アセンブリを増やすことにより、「12リード」の心臓解析を行うことができる。
【0007】
電気信号は、胸部アセンブリと前胸部アセンブリとを介して、腕帯によって着脱自在に患者に固定された体部電子部に送信される。体部電子部は、無線によって基地局に電気信号を伝送する。基地局は電気信号を通常のケーブルを通して従来のECGモニタに送り、ここで電気信号は処理または変換されて、医師が検討するためにECGモニタ上に表示できる意味ある情報になる。
【0008】
このECGシステムは、従来の配線を無線リンクに交換することにより、通常ECG特許をECGモニタに束縛している配線を無くしている。本発明は軽量かつ携帯可能であることにより、患者により高い快適性と運動性を与える。さらに、本発明は調整時間が短くてすみ、従来のECGシステムを用いるよりも医療施術者にとってより便利である。
【0009】
本発明の上記ならびに他の新奇の利点、詳細、実施形態、特徴および目的は、発明を説明するのに有用な以下に挙げる、本発明の以下の詳細な説明、添付の請求項および添付の図面から当業者には明らかであろう。
【0010】
本発明の上記の態様および多くの利点は、添付の図面と組み合わせて、以下の好ましい実施形態の詳細な説明を参照することにより容易に理解できるであろう。
【0011】
好ましい実施の形態の説明
本発明をより良く理解するために、以下の詳細な説明を添付の請求項および図面と組み合わせて参照するとよい。簡単に言えば、本発明は、ワイヤレスで、携帯可能なECGシステムに関する。図1を参照して、ECGシステム10は、胸部アセンブリ12と、体部電子部14と、基地局16とを含む。
【0012】
胸部アセンブリ12は、それぞれ18a,18b,18c,18dおよび18eと標識された複数の電極コネクタ18を接続する一体型の可撓性回路である。電極コネクタ18は、それぞれ20a,20b,20c,20dおよび20eと標識された電極20に接続する解放可能な接続部を有している。好ましくは、電極コネクタ18は、スナップ端子を有する電極20に接続するスナップ端子を有する。電極コネクタ18のそれぞれは、電気信号を送信するための導電性の要素またはトレースに接続する。導電性の要素またはトレースは胸部アセンブリ12を通って胸部アセンブリコネクタ21に接続する。
【0013】
図2を参照して、胸部アセンブリ12は、軽量かつ適度な耐湿性をもつ材料、例えばデュポン・ソンタラ(登録商標)または他の適当な織物からなる外層22および24を有する。接着剤層26,28は、絶縁層30,32をそれぞれ外層22,24に固定する。絶縁層30,32はマイラー(登録商標)(ポリエステル)フィルムまたは他の適当な絶縁材料からなる。接着剤層34,36は、絶縁層30,32を基層38に固定する。基層38は好ましくはマイラーフィルムからなり、第1の面40と第2の面42とを有する。電極コネクタ18に接続する導電性要素またはトレースは、基層38の第1の面40に配置される。このような導電性要素またはトレースの1つが39に示されている。胸部アセンブリ12に対するあらゆる外部干渉または無線周波数ノイズを低減するための遮蔽層44が、基層38の第2の面42上に配置されている。遮蔽層44は、誘電性または電気的または磁気的に伝導性の材料からなる単層または多層で構成することができる。電極コネクタ18の背面は、胸部アセンブリ12をさらに絶縁して、外部から印加される電位がECGシステムに進入することを防止するためにマイラーで被覆してもよい。遮蔽層はこのましくはX模様の格子を含んでいる。
【0014】
図1に戻って、胸部アセンブリ12には5つの電極20が取り付けられ、患者に対して電極を大まかに位置決めする手段を提供することにより、心臓の電気的活動の「7リード」までの解析を与える。胸部アセンブリ12が患者の上に適切に位置決めされ、適当な電極20に接続されるようにするために、電極コネクタ18は好ましくは標識されており、色コードが与えられている。例えば、電極コネクタ18a,18b,18c,18d,18eは、それぞれRL,LA,LL,RAおよびVと標識されている。胸部アセンブリ12は、RA電極コネクタが、患者の胸部の右側のおよそ第1肋骨と第2肋骨の間の肋間腔の位置にある電極に接続され、LA電極コネクタが、患者の胸部の左側のおよそ第1肋骨と第2肋骨の間の肋間腔の位置にある電極に接続され、RLおよびLL電極コネクタが患者の胴の左側に位置する電極に接続され、V電極コネクタが患者の胸部の中間のおよそ第4肋骨と第5肋骨の間の肋間腔の位置に接続されるように構築する。胸部アセンブリ12は、患者の鎖骨より下の胸部に中心がくるように設計される。
【0015】
図3を参照して、胸部アセンブリ12は、胸部アセンブリ12を患者の上に柔軟に位置決めできるように構成される。図3は説明だけを目的としており、したがって、図3に示される胸部アセンブリ12は、何らかの特定の形状または構成に限定されることはない。胸部アセンブリ12は、胸部アセンブリコネクタ21から延出する直線部分または尾部46を有する。図1に戻って、尾部46は、尾部46が患者の一方側に延出できるようにするための固定手段46aを有する。この固定手段46aとしては、接着剤またはクリップが最も好ましいものの、任意の適切な機械的素子であってもよい。図3に戻って、尾部46は電極保持部47に流れ込む。電極保持部47は弓状部48を有する。弓状断片48には第1の伸長可能アーム50が取り付けられる。第1の伸長可能アーム50にはRA電極コネクタが取り付けられる。弓状部48は、移行部52に流れ込む。移行部52にはLA電極コネクタが取り付けられる。移行部52は直線部54に流れ込む。直線部54にはRL電極コネクタが取り付けられる。直線部54には第2の伸長可能アーム56および延長アーム58が取り付けられる。第2の延長アーム58にはV電極コネクタが取り付けられ、第2の伸長可能アーム56にはLL電極コネクタが取り付けられる。
【0016】
伸長可能アーム50,56は、蛇行形態にダイカットされる。伸長可能アーム50,56は、ポリプロピレンまたはポリエチレン織物、カプトン、マイラーまたは他の可撓性の記憶性のない材料からなる。伸長可能アーム50,56は、必要に応じて、蛇行形態を伸ばすことによって伸長する。伸長時には、伸長可能アームの一部または全部が伸ばされる。伸長可能アームの一部だけが伸ばされる場合には、その他の部分は折り畳まれたままである。伸長可能アーム50,56は、胸部アセンブリ12が様々な大きさの患者に適応できるように、また患者が胸部アセンブリ12を着用している際に動きがとれるように、必要に応じて伸長することができる。延長アーム58は、電極位置V1,V2またはV3の配置など、V電極コネクタを患者の胸部の中間に柔軟に位置決めすることを可能にする。いくつかの例において、医療従事者が、心電図測定値を得るために延長アーム58を使用しないことを望むかもしれない。したがって、延長アーム58を直線部58を固定したままに保ち、延長アーム58が胸部アセンブリ12の配置および位置決めを邪魔しないようにしておくためには、延長アーム58の全長に亘って、延長アーム58と直線部54をつなぐミシン目入り継ぎ目でダイカットする。医療従事者が延長アーム58を使用したい場合には、このミシン目入り継ぎ目を破断しないでおけば、延長アーム58を患者の胸部の上に選択的に配置することができる。
【0017】
胸部アセンブリ12は、前胸部アセンブリ60を一緒に用いることにより、心臓の電気的活動の「12リード」解析を行うことができる。胸部アセンブリ12と同様に、前胸部アセンブリ60は、複数の電極62を接続する一体型の可撓性回路である。電極コネクタ62は、電極64に接続する解放可能な接続部を有している。好ましくは、電極コネクタ62は、スナップ端子を有する電極64に接続するスナップ端子を有する。電極コネクタ62のそれぞれは、電気信号を伝送するための導電性の要素またはトレースに接続する。導電性の要素またはトレースは前胸部アセンブリ60を通って前胸部アセンブリコネクタ66に接続する。前胸部アセンブリ60は図2に示すような構造を有する。
【0018】
図1に示したように、前胸部アセンブリ60には、患者の腹部および中間胸部に選択的に配置される6つの電極64が取り付けられる。前胸部アセンブリ60の電極コネクタ62は、医療提供者が前胸部アセンブリを患者の上に不適切に配置または位置決めすること防止するために、好ましくは標識または色コードが付けられている。例えば、電極コネクタ62a,62b,62c,62d,62eおよび63fは、それぞれV1,V2,V3,V4,V5およびV6と標識されている。前胸部アセンブリ60を用いる場合には、胸部アセンブリ12上のV電極コネクタをその電極から取り外し、前胸部アセンブリ60上の電極コネクタと取り替える。
【0019】
図4に示したように、前胸部アセンブリ60は、前胸部アセンブリ60を患者の上に柔軟に位置決めできるように構成されている。図4は説明だけを目的としており、したがって、図4に示されるような前胸部アセンブリ60は何らかの特別な形状または構成に限定されることはない。前胸部アセンブリは、前胸部アセンブリコネクタ66から延出する直線部または尾部68を有する。直線部または尾部68は電極保持部69に流れ込む。電極保持部69は第1の移行部72を有する第1の弓状部70を有する。第1の移行部72にはV2電極コネクタが取り付けられる。第1の移行部72に接続された第1の延長アーム74にはV1電極コネクタが取り付けられる。第1の移行部72からは第2の弓状部76が延出する。第2の移行部78は第2の弓状部76に当接し、第2の移行部78にはV4電極コネクタが取り付けられる。第2の移行部78に接続された第2の延長アーム80にはV3電極コネクタが取り付けられる。第2の移行部78から第3の弓状部82へと流れ込む。第3の弓状部82は、第3の移行部84に当接する。第3の移行部84にはV5電極コネクタが取り付けられる。第3の移行部84からは第4の弓状部86が延出する。第4の弓状部86にはV6電極が取り付けられる。前胸部アセンブリ60のこの構成により、医療提供者または医師は、電極コネクタ62を必要に応じて柔軟に位置決めし、前胸部アセンブリ60を患者の上に適切に配置することができるとともに、患者は前胸部アセンブリ60着用時に運動できるようになる。
【0020】
動作に関して、胸部アセンブリ12と前胸部アセンブリ60は、各拍動の間に心臓が発生した電気信号を検出し、これらの信号を体部電子部14に転送する。システムが「7リード」モードで動作している場合(すなわち胸部アセンブリ12のみが用いられている場合)には、体部電子部14はRL,RA,LL,LAおよびV電極から信号を取得する。体部電子部14は、RL電極をアース基準値として用いる。システムが「12リード」モードで動作している場合(すなわち胸部アセンブリ12と前胸部アセンブリとが用いられている場合)には、体部電子部14は、胸部アセンブリ12を介してRL,RA,LLおよびLA電極から信号を取得するとともに、前胸部アセンブリ60を介してV1,V2,V3,V4,V5およびV6電極から信号を取得する。あるいは、このシステムによって種々の数の電極を監視することができる。例えば、医療提供者または医師は、2つの電極だけを用いて心臓を監視したり、7つの電極を用いて心臓を監視したりというような選択を行うことができる。言い換えれば、本発明のシステムは、心臓の「7リード」および「12リード」解析を実施することだけに限定されない。さらに、心臓からの電気信号を検出するために、胸部アセンブリ12および前胸部アセンブリ60を、患者の他の生命徴候、例えば、脈拍、呼吸数、心拍数、体温、EEG信号およびパルスオキシメータ信号を検出するように構築してもよい。
【0021】
図5を参照して、胸部アセンブリ12は、胸部アセンブリコネクタ21を介して体部電子部14に接続する。具体的には、胸部アセンブリコネクタ21は、体部電子部14に配設された胸部アセンブリポート88に入り込む。同様に、前胸部アセンブリ60は、前胸部アセンブリコネクタ66を介して体部電子部14に接続する。具体的には、前胸部アセンブリコネクタ66(図示せず)は、前胸部アセンブリポート90に入り込む。胸部アセンブリポート88と前胸部アセンブリポート90には、過剰な電流が体部電子部14に流入しないように抵抗が接続されており、これにより、体部電子部14は、除細動器(すなわち、5kV除細動刺激)に起因する強い電流の存在下において適切に動作し続けることができる。胸部アセンブリコネクタ21および前胸部アセンブリコネクタ66は、該アセンブリコネクタ21,66がアセンブリポート88,90に、逆行してあるいはずれてなど不適切に挿入されされることを防止するために、特別に細工または構成されている。同様に、前胸部アセンブリコネクタ66も、胸部アセンブリポート88に合わないように細工または構成されている。具体的には、図5Aに示すように、胸部アセンブリコネクタ21は、胸部アセンブリポート88の対応する溝部21bに嵌入するように特別に構成または配置された舌状部21aを有する。これにより、胸部アセンブリコネクタ21は、胸部アセンブリポート88だけに一方向でしか接続されることができない。例えば、舌状部21aが溝部21bと一直線上になければ、胸部アセンブリコネクタ21は、胸部アセンブリポート88に連結されない。同様に、前胸部アセンブリコネクタ66は、前胸部アセンブリポート90の対応する溝部(図示せず)に嵌入するように特別に構成または配置された舌状部(図示せず)を有する。
【0022】
図6に示すように、胸部アセンブリコネクタ21および前胸部アセンブリコネクタ66(図示せず)は、コネクタ21,66をアセンブリポート88,90内に着脱自在に固定するための、コネクタ21,66の側面に設けられた保持クリップまたはフランジ92を有する。しかしながら、コネクタ21,66をアセンブリポート88,90内に着脱自在に固定するために、ネジやピンなどの他の手段を用いてもよい。さらに、アセンブリコネクタ21,66は、アセンブリポート88,90に対する付勢力または張力を与えるために、コネクタ21,66の先端部に配設されたバネフランジまたはクリップ94を有していてもよい。バネフランジまたはクリップ94は、コネクタ21,66を、確実にアセンブリポート88,90に嵌入させることにより、アセンブリポート88,90内でのコネクタ21,66の遊びや動きを低減する。導電性要素またはトレースは、心臓からの電気信号が適切に体部電子部14に送信されるように、コネクタ21,66上に特別に構成されている。換言すると、導電性要素またはトレースは、導電性要素間でのアーク放電を防止するために十分に間隔をおくか、あるいは何らかの方法で分離する必要がある。さらに、導電性要素またはトレースを間隔をおいて配置することにより、胸部アセンブリおよび前胸部アセンブリを除細動衝撃に耐えるものとすることができる。さらに、コネクタ21,66は、コネクタ21,66がアセンブリポート88,90に挿入されていない場合に、導電性要素またはトレースが金属物体と接触することを防ぐためのリブ96を有している。
【0023】
胸部アセンブリコネクタ21は、胸部アセンブリコネクタ21が胸部アセンブリポート88内に差し込まれた場合に、回路を体部電子部14内に収めることにより、電源を起動し、体部電子部14を「スリープモード」から復帰されるセンサピンまたはグランドピン98を有している。センサピンは、胸部アセンブリポート88内に配設された溝部に対応し嵌入する特異的舌状部を有する。センサピン98は、体部電子部14が胸部アセンブリ12を識別し、体上電子部14と共に用いるように設計されていない他の胸部アセンブリまたは心電図装用装置が使用されることを防止するための手段として働く。換言すると、体部電子部14の電源は、体部電子部14が胸部アセンブリ12のセンサピン98を識別または認識しない限り起動しない。
【0024】
体部電子部14の外筐体は、軽量の成形プラスチック、例えばアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)または他の適切な材料で構成されている。体部電子部14の形状および構成は、何らかの特別な形状または構成に限定されることはない。図1に示したように、体部電子部14は、患者の腕を腕帯100を介して着脱自在に固定することにより、体部電子部14を患者に使いやすいものとしている。腕帯100は、患者の右腕または左腕のいずれかに巻き付けられ、マジックテープ(Velcro)または他の適切な固定手段、例えばピン、スナップなどによって固定される。体部電子部14は、腕帯100上のストラップまたはポケットの下側で摺動する。図7を参照して、体部電子部14は、ユーザインターフェース102とバッテリ104とを有する。ユーザインターフェース102は、システムの動作状況または機能に関する情報を患者に提供する。例えば、ユーザインターフェース102の例示的実施形態は、体部電子部14が基地局16との正常に通信または送信を行っているかどうか、体部電子部14のバッテリ104が充電中であるか若しくはバッテリ104が少なくなっているかどうか、体部電子部12の電源が起動されているかどうか、あるいは体部電子部14または基地局が誤動作していないかどうかに関する情報を与えるものであってもよい。さらに、ユーザインターフェース102は、体部電子部14を基地局16と対にするまたは連結するための正しい順序または方法の指示を与えるものであってもよい。このような情報は、例えばLED、LCD、文字、音声などの様々な方法でユーザインターフェース102を介して患者に伝えることができる。ユーザインターフェースの例示的実施形態が図7aに示されている。体部電子部14が腕帯100に固定されている場合に、患者はユーザインターフェース102に容易にアクセスできる。
【0025】
バッテリ104は、体部電子部14の下部に配置されるバッテリポート106に挿入される。バッテリ104は、ラッチまたは他の適当な固締手段、例えばクリップ、ネジなどによってバッテリポート106に保持される。バッテリ104は好ましくは3.6Vリチウムイオン充電式電池である。体部電子部14が腕帯100に固定されている場合に、患者はバッテリ104に容易にアクセスできる。
【0026】
体部電子ユニット14は、胸部アセンブリ12および前胸部アセンブリ60からのECG信号の取得を制御する。体部電子部14内の送信機108は、胸部アセンブリ12および前胸部アセンブリ60からECG信号を好適には3kbpsで受信または取得する。システムが「7リード」モード(すなわち胸部アセンブリ12のみが用いられている場合)には、体部電子部14はRL,RA,LL,LAおよびV電極から信号を取得する。システムが「12リード」モードで動作している場合(すなわち胸部アセンブリ12と前胸部アセンブリとが用いられている場合)には、体部電子部14は、胸部アセンブリ12を介してRL,RA,LLおよびLA電極から信号を取得するとともに、前胸部アセンブリ60を介してV1,V2,V3,V4,V5およびV6電極から信号を取得する。さらに、患者の他の生命徴候、例えば、脈拍、呼吸数、心拍数、体温、EEG信号およびパルスオキシメータ信号をシステムによって検出し、体部電子部14に送信するようにしてもよい。
【0027】
図8に示すように、送信機108は、アプリケーション特異的集積回路、プロセッサまたは他の回路110、複数の信号チャンネル112、マルチプレクサ114、A−D変換器(ADC)116、制御器118、およびラジオ120を含む。さらに上記よりも少ない若しくは上記とは異なる部品を用いてもよい。体部電子部14は、胸部アセンブリ12および前胸部アセンブリ60に接続された10個の電極に対応する9つの信号チャンネルを有している。電極チャンネル112のそれぞれは、コネクタ122、フィルタ124、増幅器126、ナイキストフィルタ128、およびトラックホールド回路130を含む。信号チャンネル112のコネクタ122は、電極チャンネル112が胸部アセンブリ12または前胸部アセンブリ60のいずれの上にあるかによって、胸部アセンブリポート88または前胸部アセンブリポート90のいずれかに接続する。フィルタ124は、例えば電磁干渉信号を除去するためローパスフィルタを含む。増幅器126は電極からの信号を増幅する。ナイキストフィルタ128は、増幅された信号の帯域外の高周波数成分を除去してサンプリングエラーを回避するためのローパスフィルタを含む。トラックホールド回路130は、信号が後にECGモニタにおいて結合された際に、差分エラーが生まれないように、システムが、9つの電極チャンネル信号112の全てを同時または相対時間でサンプリングすることを可能にする。
【0028】
マルチプレクサ114は電極信号チャンネル112からの信号を分割多重化を用いて順次選択する。しかしながら、当業者であれば、他の合成機能を使用可能なことを理解するであろう。ADC116は、合成されたアナログ信号を送信のためにデジタル信号に変換する。好ましくは、制御器118は、信号の送信に必要とされる帯域幅を狭めるために、デジタル化された信号の多くを間引くデジタル信号プロセッサ(DSP)を含む。ラジオ120は、送信用のキャリア信号でデジタル信号を変調する。例示的実施形態において、ラジオ120は、情報を受信するための復調器を含む。制御器118は、ECGデータを基地局16にデジタル送信する。ECGデータの送信に加えて、制御器118は、必要であれば、ペースメーカ情報、バッテリレベル情報、電極切断情報、および他の情報に関する信号を送信してもよい。例えば、患者の他の生命徴候、例えば、脈拍、呼吸数、心拍数、体温、EEG信号およびパルスオキシメータ信号を送信してもよい。
【0029】
体部電子部は患者のすべての電極の接続の完全性を連続的に監視する。リードが切断された場合には、体部電子部が基地局に信号を送ることにより、基地局はECGモニタ上に「リードオフ」を警告する引き金を引く。さらに、体部電子部は、マイクロプロセッサ、データ取得、内部電極基準および無線機能を含む主要機能の完全性を監視する自己診断機能を有する。故障が検出された場合には、体部電子部は故障条件を捕捉し、データ取得および送信を停止し、故障が生じたことをリードオフ警告によって示す。
【0030】
体部電子部14は、望ましくないノイズまたは信号を最小限に抑えるように動作する。例えば、部品は、心臓ベクトルを判定するための伝統的なECGモニタ内の差分増幅器に後々正確に適用できるようにマッチングされている。ECGベクトルは、ECGシステム10によってではなく、伝統的なECGモニタによって生成される。ECGシステム10は本質的に伝統的なECGモニタと「直列」であるので、あらゆるエラーが望ましくない結果をもたらす。潜在的なエラー源の1つとして差分エラーがある。この差分エラーは、伝統的なECGモニタがECGモニタ入力段において個々の電極信号を合成することによりECGリード信号を生成する場合に、該伝統的なECGモニタ上で観察することができる。この入力段は、電極20において発生する信号からの同相干渉を除去するための、差異または差分増幅器を含む。
【0031】
伝統的ECGの差分増幅器がECGリード信号またはECGベクトルを生成する際の、それぞれの電極信号の処理のされ方に何らかの違いが有る場合にはアーチファクトが存在する。例えば、増幅器のゲインに差異があったり、アンチエイリアス(ナイキスト)フィルタに伴う位相シフトに差異があったり、あるいはそれぞれのトラックホールド回路の電極信号の処理の仕方に差異がある場合には、これらの差分エラーが伝統的ECGモニタに対してアーチファクトを作る。この差分エラーの潜在的起源を最小限に抑える重要な技術として、非常に高いナイキストフィルタ遮断周波数を選択することが挙げられる。これは、それぞれのフィルタが異なる群遅延性能を有するからである。このような差異を緩和するためには、当該群遅延が影響を及ぼす周波数を、約0.05Hz〜150HzであるECG信号の周波数よりも遙かに高くする。ナイキストフィルタに対して高い遮断周波数を選ぶことにより、ナイキストフィルタ成分内のあらゆるミスマッチが個々の電極ECG信号の精度に影響を及ぼさなくなる。例えば、フィルタ遮断周波数を1200Hzに選ぶことにより、このエラー源が緩和される。この手法を用いて、エイリアシングを導入しないために、個々の電極ECG信号は約3,000Hzにおいて過剰にサンプリングされる。勿論、フィルタ遮断周波数を高くて、これに対応してサンプリングレートを高めることにより、エラーはさらに低減する。これよりも低い遮断周波数および/またはサンプリングレートを使用してもよい。
【0032】
電極信号がこのような高いレートでサンプルされることにより、これらの信号の多くを間引いて、必要な送信帯域幅を最小限に抑えることができる。例えば、デジタルサンプルは、制御器118において8分の1に間引かれる。これよりも大きいまたは小さい間引き率を用いて、送信に利用できる帯域幅、表すべき電極信号の数、およびナイキストランプリングレートなどの関数として間引くことができる。図1に戻って、基地局16は体部電子部14から送られた送信信号を受信する。信号はキャリア信号で変調された無線または他の信号として送信される。BluetoothまたはIEEE802.11bなどの様々なエアインターフェースを送信のために用いることができる。体部電子部14と基地局16との間の適切な通信を確立するために、体部電子部14と基地局16とは、そのそれぞれからの信号しか認識しないように、対にする必要がある。このことは、体部電子部14と基地局16との直接接続を含む多くの方法によって達成することができる。好ましくは、トークンキー132を用いて、体部電子部14と基地局16とを対にするか若しくは無線周波数リンクする。図9aを参照して、トークンキー132は、メモリーチップを有し、基地局16のトークンキーポート134内に配設された溝および体部電子部14のトークンキーポート136の溝に嵌入する複数の舌状部またはピン133を随意で有していてもよい。図9bに示されるように、トークンキー132は基地局のトークンキーポート134に入り込み、基地局16に対する識別番号を読みとり、記録する。その後、トークンキー132はトークンキーポート134から抜かれ、体部電子部14内に設けられたトークンキーポート136内に挿入される。電子部14はトークンキー132から基地局16に対する識別番号を受信する。次に、トークンキー132は電子部14に対する識別番号を読みとり、記録する。その後、トークンキー132は電子部14から抜かれ、再度基地局16のトークンキーポート134に挿入されることにより、基地局16はトークンキー132上に自らの識別番号が存在することを確認するとともに、トークンキー132から電子部14に対する識別番号を読み出す。体部電子部14と基地局16とが対にされる。あるいは、まず最初にトークンキー132を基地局16に挿入し、トークンキー132を抜いてトークンキー132を基地局16に挿入し、トークンキー132を抜いてトークンキー132を体部電子部14に再度挿入することによっても、対にすることや連結することができる。言い換えれば、トークンキー132を体部電子部14と基地局16とのどちらに先に挿入するかの順序はシステムの適切な動作にとって重要ではない。図7に戻って、ユーザインターフェース102は、ユーザまたは医療提供者に、体部電子部14と基地局16とを対にするための正しい手順に関する指示を与えるものであってもよい。トークンキー132の利用により、患者が体部電子部14を着用する間に対にする機能を行わせることができるようになる。この特徴により、患者を病院内での移動のために異なるECGモニタに接続する必要が生じた場合に、体部電子部14を取り外して、再度接続するという必要がなくなる。患者の体部電子部14を、トークンキー132を用いて新しい基地局と再度対にするだけでよい。
【0033】
体部電子部14と基地局16とを対にした後は、トークンキー132が基地局16のトークンキーポート134(あるいは、対にする工程の順序によって体部電子部14のトークンキーポート136)内にある限り、体部電子部14と基地局16とは通信状態を維持することになる。換言すると、トークンキー132が基地局16から抜かれるとすぐに、体部電子部14と基地局16とは通信を中断または中止する。任意の特定のトークンキー132を用いて、任意の特定の基地局16を任意の特定の体部電子部14と対にすることができる。
【0034】
基地局16の外筐体は、軽量の成形プラスチック、例えばアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)または他の適切な材料で構成されている。基地局16の形状および構成は、何らかの特別な形状または構成に限定されることはない。基地局16は、マジックテープ(Velcro(登録商標))、二重ロック条片、両面フォームテープなどの適当な取付手段によってECGモニタ138に着脱自在に固定されている。好ましくは、基地局16は、適当な取付手段によってECGモニタ138付近に固定された取付板に着脱自在に取り付けられる。図10に示すように、基地局16は、体部電子部14が使用されていないか若しくは患者から取り外されている場合に体部電子部14を収納するためのクレードル140を有する。さらに、基地局16は、基地局バッテリ144が着脱自在に挿入されるバッテリポート142を有する。基地局16は、バッテリが使用されていないときにバッテリを収納および充電する複数のバッテリポートを有するように構築してもよい。基地局16がAC壁面コンセントに差し込まれていないときには、基地局バッテリ144が基地局16に電力を供給する。基地局16がAC壁面コンセントで作動している場合、基地局バッテリ144がバッテリポート142内に有れば、基地局16は基地局バッテリ144を充電する。基地局16は、基地局16への電源を作動/停止する電源スイッチ146と、電源コードをAC壁面コンセントに接続する電源コード接続部148とを有する。基地局バッテリ144は好ましくは3.6Vのリチウムイオン充電式電池である。したがって、基地局バッテリ144と体部電子部バッテリ104とは、各バッテリを体部電子部14または基地局16のいずれかで用いることができるように、同一で互換性があることが好ましい。システムは、放電された体部電子部バッテリ104を充電された基地局バッテリ144に変えるように設計されている。このようにして、充電されたバッテリは常に体部電子部によっても簡単に利用できるようになっている。さらに、基地局16は、医療提供者が基地局16に対して、「7リード」モードまたは「12リード」モードのいずれで動作するかを指示できるようにするリード切替器150を有する。
【0035】
図11に示すように、基地局16は、システムの動作状況または機能に関する情報を患者に提供するユーザインターフェース152を有する。例えば、ユーザインターフェース152は、体部電子部14が基地局16との正常に通信または送信を行っているかどうか、基地局バッテリ144が充電中であるか若しくはバッテリ144が少なくなっているかどうか、体部電子部バッテリ104が少なくなっていないかどうか、基地局16の電源が起動されているかどうか、あるいは基地局16が誤動作していないか、もしくはサービスを必要としていないかどうかに関する情報を与えるものであってもよい。さらに、ユーザインターフェース102は、体部電子部14を基地局16と対にするまたは連結するための正しい順序または方法の指示を与えるものであってもよい。このような情報は、例えばLED、LCD、文字、音声などの様々な方法でユーザインターフェース152を介して患者に伝えることができる。ユーザインターフェース102の例示的実施形態が図11aに示されている。
【0036】
さらに、基地局は、マイクロプロセッサ、データ取得、内部電極基準および無線機能を含む主要機能の完全性を監視する自己診断機能を有する。故障が検出された場合には、体部電子部は故障条件を捕捉し、データ取得および送信を停止し、故障が生じたことをリードオフ警告によって示す。
【0037】
基地局16内に配置される受信機154は、体部電子部14から基地局16に送られた信号を受信する。図12に示したように、受信機154は、ラジオ156、制御器158、デジタルアナログ変換器(DAC)160、デマルチプレクサ162、トランシーバ164、および複数の電極信号チャンネル166を含む。ラジオ156は、合成電極信号を表すデジタルデータを識別するために、受信した信号を変調する。例示的実施形態において、ラジオ156は、制御情報を送信するための変調器を含む。制御器158は、様々な部品の動作を制御し、例えば、データを補間したり、信号をデジタル情報に変換したり、電子部14内の送信機108に対する制御信号を発生したり、任意のユーザ出力または入力装置を作動させたり、ECGシステムの動作を診断したりというように、ラジオ156からの信号をさらに処理してもよい。好ましくは、制御器118は電極信号を補間して、有効サンプルレートを約3kHzまたは別の周波数に戻す。これにより、再構築フィルタは、電極信号の帯域幅の何倍もの遮断周波数をもつことが可能になり、関心周波数、すなわち150Hz未満における群遅延のあらゆる差が最小限に抑えられる。DAC160は、デジタル信号をアナログ信号に変換する。デマルチプレクサ162は、個々の再生成された電極信号を別個の電極信号チャンネル166上で分割する。トランシーバ164は、送信機108との双方向通信に対するBluetooth規格に従って動作する。
【0038】
受信機154は、胸部アセンブリ12および前胸部アセンブリ60に接続された10個の電極に対応する9つの電極信号チャンネル166を有する。電極信号チャンネル166は、それぞれに、サンプルホールド回路168と、フィルタ170と、減衰器172とを含む。サンプルホールド回路168は、制御器118によって、変換された電極信号が各電極信号チャンネル166上で同期して現れるように制御される。他の実施形態として、信号を実質的に同時に提供する個別のDACを含んでいてもよい。フィルタ170は、DAC変換プロセスに付随する高周波数信号を除去するためのローパス再構築フィルタを含んでいる。減衰器172は、体部電子部14の増幅器においてそれ以前に増幅されていた、電極における信号に伴うレベルまで、振幅を下げるための増幅器を含む。統合システムにおけるこの結果は、電極と従来のECGモニタとの間にエラーをもたらさないという利点を有する。
【0039】
基地局16は、ECG信号を既存または従来のモニタケーブル174を介してECGモニタ138に送信する。次に、ECGモニタ上に情報が表示され、医師によって参照される。図13に示すように、モニタケーブル174は、基地局16上に配置されたスナップ端子176内に着脱自在に挿入される。好ましくは、基地局16は、基地局16の左側と右側に配置された10個のスナップ端子176を有する。スナップ端子176およびモニタケーブル174は、モニタケーブル174が適切に基地局16に接続されるように好ましくは標識および色コードが付されている。例えば、基地局16およびモニタケーブル174の左側に配置された5つのスナップ端子176は、V2,V3,V4,V5およびV6と標識することができる。ECGシステムが「7リード」モードで動作する場合(すなわち、胸部アセンブリ12のみが用いられる場合)、モニタケーブル174は、基地局16の左側に配置された5つのスナップ端子176に差し込まれる。ECGシステムが「12リード」モードで動作する場合(すなわち、胸部アセンブリ12および前胸部アセンブリ60の両方が用いられる場合)、両方のモニタケーブル174がスナップ端子176に差し込まれる。すなわち、基地局16の左側に配置された上から4つのスナップ端子176が、胸部アセンブリ電極のために用いられ、残りの6つのスナップ端子176が前胸部アセンブリ電極のために用いられることになる。
【0040】
基地局16がすべての病棟または病院にあって体部電子部14とともに利用できるとは限らない。このような場合には、アダプタアセンブリ178を用いて、胸部アセンブリ12または前胸部アセンブリ60をECGモニタ138に接続するようにしてもよい。1つの例示的実施形態において、アダプタアセンブリ178によって、胸部アセンブリ12または前胸部アセンブリ60を、従来のまたは既存の遠隔測定送信機に直接差し込むことができるようになる。図14は、胸部アセンブリ12または前胸部アセンブリ60に接続するアセンブリソケット180と、従来のまたは既存の遠隔測定送信機に接続する遠隔測定ボックスソケット182とを有するアダプタアセンブリ178を描いたものである。別の例示的実施形態において、アダプタアセンブリ178は、胸部アセンブリ12または前胸部アセンブリ60を、従来のまたは既存のECGモニタ中継ケーブル内に直接差し込むことができるようにする。図15は、胸部アセンブリ12または前胸部アセンブリ60を接続するためのアセンブリソケット184と、従来のまたは既存のECGモニタ中継ケーブルを接続するためのケーブルアセンブリ185とを有するアダプタアセンブリ178を描いたものである。ケーブルアセンブリ185は、ECGモニタ中継ケーブルを接続するための中継ケーブルアダプタ188に接続するケーブル186を有する。別の例示的実施形態において、アダプタアセンブリ178は、胸部アセンブリ12または前胸部アセンブリ60を、ECGモニタに接続する標準的なリード線内に直接差し込むことを可能にする。図16は、胸部アセンブリ12または前胸部アセンブリ60に接続するためのアセンブリソケット190と、リード線アセンブリに接続するためにリード線ケーブルアセンブリ192とを有するアダプタ178を描いたものである。ケーブルアセンブリ192は、標準的なリード線に接続するためのリード線アダプタ196に接続するケーブル194を有する。アダプタ178は、標準リード線のコネクタ構成に応じて様々に構成することができる。
【0041】
図17は、本発明のワイヤレスECGシステムを用いて患者の心臓の心臓活動を監視する方法を描いたものである。ステップ198において、電極を患者の体の上に置く。ステップ200において、電極コネクタ21,62を電極に接続することにより、胸部アセンブリ12および/または前胸部アセンブリ60を患者の体の上に位置決めする。ステップ202において、胸部アセンブリ12および/または前胸部アセンブリ60を、体部電子部14に差し込む。ステップ204において、トークンキー132を基地局16内に挿入し、トークンキー132を基地局16から抜き、トークンキー132を体部電子部14に挿入し、トークンキー132を電子部14から抜き、トークンキー132を基地局16に挿入することにより、電子部14と基地局16を対にするまたは連結する。あるいは、対形成は、トークンキー132を体部電子部14に挿入し、トークンキー132を体部電子部から抜き、トークンキー132を基地局16に挿入し、トークンキー132を基地局16から抜いて、トークンキー132を再度体部電子部14に挿入することによっても達成することができる。ステップ206において、患者の心臓からの電気信号が検出され、胸部アセンブリ12および前胸部アセンブリ60を介して体部電子部14に送信される。ステップ208において、心臓からの電気信号は体部電子部14によってアナログ信号からデジタル信号に変換される。ステップ210において、体部電子部14は、無線を介して基地局16へデジタル信号を送信する。ステップ212にそいて、基地局16は、デジタル信号をアナログ信号に変換する。ステップ214において、基地局16はモニタケーブル174を介してECGモニタ138へアナログ信号を送信する。ステップ216において、ECGモニタ138は、アナログ信号を処理して、モニタ138上に表示可能な意味ある情報に変える。
【0042】
上記明細書において、本発明をその特定の例示的実施形態を参照しながら説明してきた。この発明を理解できる人が、本発明のより広い精神および範囲から逸脱しない範囲で、本発明の原理を利用した変更または他の実施形態または変形を考え出しうることは当業者にとって明白であろう。したがって、明細書と図面は限定的な意味ではなく説明的な意味をもつと見なすべきである。したがって、添付の請求項に鑑みて必要である場合以外は、本発明を限定することは意図されない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】ECGシステムの例示的実施形態の斜視図である。
【図2】胸部アセンブリおよび前胸部アセンブリの断面図である。
【図3】胸部アセンブリの例示的実施形態の上面図である。
【図4】前胸部アセンブリの例示的実施形態に上面図である。
【図5】体部電子部の例示的実施形態の斜視図である。
【図6】アセンブリコネクタの例示的実施形態の上面図である。
【図7】体部電子部の例示的実施形態の前面図である。
【図7a】体部電子部のユーザインターフェースの例示的実施形態である。
【図8】送信機の例示的実施形態のブロック図である。
【図9a】トークンキーと組み合わせて用いられる基地局の例示的実施形態の斜視図である。
【図9b】トークンキーと組み合わせて用いられる体部電子部の図である。
【図10】基地局の例示的実施形態の斜視図である。
【図11】基地局の例示的実施形態の正面図である。
【図11a】基地局のユーザインターフェースの例示的実施形態である。
【図12】受信機の例示的実施形態のブロック図である。
【図13】基地局の例示的実施形態の斜視図である。
【図14】アダプタアセンブリの例示的実施形態である。
【図15】アダプタアセンブリの別の例示的実施形態である。
【図16】アダプタアセンブリの別の例示的実施形態である。
【図17】ECGシステムの動作に対する例示的実施形態のフローチャートである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
従来の非ワイヤレス心電図監視システムを、ワイヤレス心電図監視システムに変えるためのシステムであって、
胸部アセンブリから電気信号を取得し、該電位信号をワイヤレスで基地局に送信するための体部電子部を含み、前記基地局は前記電気信号を任意の従来の心電図モニタに送信するための複数のスナップ端子を有し、前記基地局はユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有することを特徴とするシステム。
【請求項2】
基地局を体部電子部と対にするための装置をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記装置はトークンキーであることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
基地局は胸部アセンブリによって収集されたデータを制御することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
患者における心臓活動を監視するためのシステムであって、
患者の心臓からの電気信号を検出する複数の電極に着脱自在に接続される複数の電極コネクタを有する胸部アセンブリと、
胸部アセンブリに着脱自在に接続される体部電子部であり、胸部アセンブリから電気信号を取得するとともに該電気信号を無線によって基地局に送信し、ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有する体部電子部と、
電気信号を受信するための受信機と、モニタケーブルを介して心電図モニタに接続するための複数のスナップ端子とを含む基地局であり、ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有する基地局とを組み合わせて含むことを特徴とするシステム。
【請求項6】
体部電子部と基地局のユーザインターフェースは、システムの動作状況に関する情報を伝達することを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
体部電子部を基地局と対にするためのトークンキーをさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
基地局は、体部電子部を収納するためのクレードルを含むことを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項9】
胸部アセンブリは電極に接続するための5つの電極コネクタを有することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
1つの電極が患者の胸部の右側のほぼ第1肋骨と第2肋骨の間の肋間腔の位置に配置され、1つの電極が患者の胸部の左側のほぼ第1肋骨と第2肋骨の間の肋間腔の位置に配置され、1つの電極が患者の胸部の中間のほぼ第4肋骨と第5肋骨の間の肋間腔の位置に配置され、2つの電極が患者の胴の左側に配置されることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
体上の電子部および基地局はそれぞれバッテリを着脱自在に保持するためのバッテリポートを有することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
バッテリは、体部電子部のバッテリポートと基地局のバッテリポートに互換性があることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
患者における心臓活動を監視するためのシステムであって、
患者の心臓からの電気信号に関する情報を検出するための胸部アセンブリであって、複数の電極によって検出された電気信号を送信するための可撓性回路を形成する複数の導電性要素を有し、該導電性要素を絶縁して胸部アセンブリへの外部の干渉を低減するための絶縁層を有する胸部アセンブリと、
アセンブリコネクタを介して胸部アセンブリに着脱自在に接続される体部電子部であって、前記電気信号を無線によって基地局へ送信する送信機を有し、システムの動作状況に関する情報を伝達するためユーザインターフェースを有する体部電子部と、
体部電子部の送信機から無線を介して送られてきた電気信号を受信するための受信機を含む基地局であって、電気信号を心電図モニタへ送信するための心電図モニタケーブルに接続される複数のスナップ端子を有し、システムの動作状況に関する情報を伝達するためのユーザインターフェースを有し、体部電子部を収納するためのクレードルを有する基地局とを、組み合わせて含むことを特徴とするシステム。
【請求項14】
患者における心臓活動を監視するためのシステムであって、
患者の心臓からの電気信号を検出する複数の電極に着脱自在に接続される複数の電極コネクタを有する胸部アセンブリと、
患者の心臓からの電気信号を検出する複数の電極に着脱自在に接続される複数の電極コネクタを有する前胸部アセンブリと、
胸部アセンブリおよび前胸部アセンブリに着脱自在に接続される体部電子部であって、胸部アセンブリおよび前胸部アセンブリから電気信号を受信する体部電子部と、
無線伝送を介して体部電子部から電気信号を取得するための基地局であって、心電図モニタケーブルに接続するための複数のスナップ端子を有し、該電気信号は該心電図モニタケーブルを介して心電図モニタに送信される基地局とを組み合わせて含むことを特徴とするシステム。
【請求項15】
体部電子部を基地局と対にするためのトークンキーをさらに含むことを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
体部電子部はユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを含むことを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
基地局は、ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを含むことを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
基地局は体部電子部を収納するためのクレードルを含むことを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【請求項19】
生理センサからモニタへ生理信号をワイヤレスで伝送するためのシステムであって、
体部電子部を含み、前記生理センサは該体部電子部に着脱自在に連結され、前記生理信号が体部電子部に送信されることにより、体部電子部は該生理信号をワイヤレスで基地局に送信し、基地局は生理信号を任意の従来のモニタに送信するための複数のスナップ端子を有し、基地局はユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有することを特徴とするシステム。
【請求項20】
体部電子部を基地局と対にするためのトークンキーをさらに含むことを特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
生理センサからモニタへ生理信号をワイヤレスで伝送するためのシステムであって、
体部電子部を含み、前記生理センサは該体部電子部に着脱自在に連結され、生理センサ上のコネクタと体部電子部との間の回路が完成することにより、生理信号の測定が開始され、さらに、
体部電子部を生理センサにワイヤレスで対にするための装置を含むことを特徴とするシステム。
【請求項22】
体部電子部への電力供給は、回路の完成によって開始されることを特徴とする請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記装置はトークンキーであることを特徴とする請求項21に記載のシステム。
【請求項24】
体部電子部は、生理センサコネクタ内の溝部に対応する舌状部を含むことを特徴とする請求項21に記載のシステム。
【請求項25】
生理センサコネクタは、体部電子部内の溝部に対応する舌状部を含むことを特徴とする請求項23に記載のシステム。
【請求項26】
生理信号は、脈拍、呼吸数、心拍数、体温、EEG信号、およびパルスオキシメータ信号からなる群より選択される情報に関することを特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項27】
生理信号は、脈拍、呼吸数、心拍数、体温、EEG信号、およびパルスオキシメータ信号からなる群より選択される情報に関することを特徴とする請求項21に記載のシステム。
【請求項28】
患者の心臓から電気信号を検出するための胸部アセンブリであって、
電極に着脱自在に接続するための複数の電極コネクタを有する電極保持部と、
電極保持部に取り付けられる胸部アセンブリコネクタと、
体部電子部内の回路を完成するための胸部アセンブリコネクタ上のセンサピンとを含むことを特徴とする胸部アセンブリ。
【請求項29】
電極保持部は少なくとも1つの伸長可能なアームを含むことを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項30】
電極保持部は、弓状部、直線部、および延長アームをさらに含むことを特徴とする請求項29に記載の胸部アセンブリ。
【請求項31】
電極保持部は直線部によって胸部アセンブリコネクタに接続されることを特徴とする請求項30に記載の胸部アセンブリ。
【請求項32】
弓状部が直線部に当接し、弓状部に第1の伸長可能なアームが取り付けられ、第1の伸長可能なアームに電極コネクタが取り付けられ、移行部が弓状部に当接し、移行部に電極コネクタが取り付けられ、直線部が移行部に当接し、直線部に電極コネクタが取り付けられ、直線部に第2の伸長可能なアームと延長アームとが取り付けられ、第2の延長アームに電極コネクタが取り付けられ、第2の伸長可能なアームに電極コネクタが取り付けられることを特徴とする請求項31に記載の胸部アセンブリ。
【請求項33】
センサピンは、胸部アセンブリコネクタが電子部内の胸部アセンブリポートに挿入されている場合に、体部電子部内の回路を完成させることを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項34】
センサピンが体部電子部内の回路を完成すると、体部電子部の電力供給が始動されることを特徴とする請求項33に記載の胸部アセンブリ。
【請求項35】
胸部アセンブリコネクタは、保持フランジを含むことを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項36】
保持フランジは胸部アセンブリコネクタを体部電子部に着脱自在に固定することを特徴とする請求項35に記載の胸部アセンブリ。
【請求項37】
胸部アセンブリコネクタは、導電性要素間でのアーク放電を防止するのに十分な間隔をおいて配置される複数の導電性要素を含むことを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項38】
胸部アセンブリコネクタは、複数のバネフランジを含むことを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項39】
バネフランジは、胸部アセンブリポート内に胸部アセンブリコネクタを固定するために胸部アセンブリポートに対する張力を与えることを特徴とする請求項38に記載の胸部アセンブリ。
【請求項40】
胸部アセンブリコネクタは、胸部アセンブリポート内の少なくとも1つの溝部に対応する少なくとも1つの舌状部をさらに含むことを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項41】
胸部アセンブリコネクタは、導電性要素間でのアーク放電を防止するのに十分な間隔をおいて配置される複数の導電性要素を含むことを特徴とする請求項40に記載の胸部アセンブリ。
【請求項42】
胸部アセンブリコネクタは、胸部アセンブリコネクタが体部電子部内に固定されていない場合に、導電性要素が物体と接触することを防ぐための複数のリブを含むことを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項43】
胸部アセンブリコネクタは、複数のバネフランジを含むことを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項44】
胸部アセンブリコネクタは、胸部アセンブリポート内の少なくとも1つの溝部に対応する少なくとも1つの舌状部をさらに含むことを特徴とする請求項43に記載の胸部アセンブリ。
【請求項45】
導電性要素は、胸部アセンブリが除細動衝撃に耐えることができるように十分に間隔をおいて設けられることを特徴とする請求項44に記載の胸部アセンブリ。
【請求項46】
1つの電極が患者の胸部の右側のほぼ第1肋骨と第2肋骨の間の肋間腔の位置に配置され、1つの電極が患者の胸部の左側のほぼ第1肋骨と第2肋骨の間の肋間腔の位置に配置され、1つの電極が患者の胸部の中間のほぼ第4肋骨と第5肋骨の間の肋間腔の位置に配置され、2つの電極が患者の胴の左側に配置されることを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項47】
患者の心臓から電気信号を検出するための胸部アセンブリであって、
複数の導電性要素が取り付けられた第1の面と、遮蔽層が取り付けられた第2の面とを有する基層と、
基層の上方に配設される第1の絶縁層と、
基層の下方に配設される第2の絶縁層とを含むことを特徴とする胸部アセンブリ。
【請求項48】
導電性要素は、電極コネクタおよび胸部アセンブリコネクタに接続することを特徴とする請求項47に記載の胸部アセンブリ。
【請求項49】
遮蔽層はX模様の格子構造を有することを特徴とする請求項47に記載の胸部アセンブリ。
【請求項50】
遮蔽層は、誘電材料の単層からなることを特徴とする請求項47に記載の胸部アセンブリ。
【請求項51】
遮蔽層は、誘電材料の多層からなることを特徴とする請求項47に記載の胸部アセンブリ。
【請求項52】
胸部アセンブリはアダプタアセンブリを介して遠隔測定送信機に接続することを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項53】
胸部アセンブリは、アダプタアセンブリを介して心電図モニタに接続することを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項54】
延長アームを直線部に着脱可能に接続するために、ミシン目入り継ぎ目が延長アームに沿って長手方向に延び、これにより、延長アームはミシン目入り継ぎ目が破断されると、患者の体の上に選択的に位置決めできることを特徴とする請求項32に記載の胸部アセンブリ。
【請求項55】
患者の心臓からの電気信号を検出するための前胸部アセンブリであって、
前胸部アセンブリコネクタと、
前胸部アセンブリコネクタに接続された可撓性電極保持部であって、電極に接続するために複数の電極コネクタが着脱自在に取り付けられた電極保持部と、を含むことを特徴とする前胸部アセンブリ。
【請求項56】
電極保持部は直線部によって前胸部アセンブリコネクタに接続されることを特徴とする請求項54に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項57】
電極保持部は少なくとも1つの延長アームを含むことを特徴とする請求項56に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項58】
電極保持部は複数の弓状部と複数の移行部とをさらに含むことを特徴とする請求項57に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項59】
第1の弓状部が直線部に当接し、第1の移行部が第1の弓状部に当接し、第1の移行部に電極コネクタが取り付けられ、第1の移行部が第1の弓状部に当接し、第1の移行部に電極コネクタが取り付けられ、延長アームが第1の移行部に接続し、第1の延長アームに電極コネクタが取り付けられ、第2の弓状部が第1の移行部に当接し、第2の移行部が第2の弓状部に当接し、第2の移行部に電極コネクタが取り付けられ、第2の延長アームが第2の移行部に接続し、第2の延長アームに電極コネクタが取り付けられ、第3の弓状部が第2の移行部に当接し、第3の移行部が第3の弓状部に当接し、第3の移行部に電極コネクタが取り付けられ、第4の弓状部が第3の移行部に当接し、第4の弓状部に電極コネクタが取り付けられることを特徴とする請求項58に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項60】
複数の導電性要素が取り付けられた第1の面と、遮蔽層が取り付けられた第2の面とを有する基層と、
基層の上方に配設される第1の絶縁層と、
基層の下方に配設される第2の絶縁層とをさらに含むことを特徴とする請求項54に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項61】
遮蔽層はX模様の格子構造を有することを特徴とする請求項60に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項62】
遮蔽層は、誘電材料の単層からなることを特徴とする請求項60に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項63】
遮蔽層は、誘電材料の多層からなることを特徴とする請求項60に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項64】
前胸部アセンブリはアダプタアセンブリを介して遠隔測定送信機に接続することを特徴とする請求項55に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項65】
前胸部アセンブリは、アダプタアセンブリを介して心電図モニタに接続することを特徴とする請求項55に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項66】
患者における心臓活動を監視するためのシステムにおいて用いられる体部電子部であって、
胸部アセンブリに取り付けられた胸部アセンブリコネクタを着脱自在に受容するための胸部アセンブリポートを含み、前記胸部アセンブリコネクタは、胸部アセンブリコネクタが胸部アセンブリポートに挿入されると、体部電子部内の回路を完成するセンサピンを含み、患者の心臓から検出された電気信号は胸部アセンブリを介して体部電子部に送信されることを特徴とする体部電子部。
【請求項67】
ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースをさらに含むことを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項68】
情報は、システムの動作状況に関することを特徴とする請求項67に記載の体部電子部。
【請求項69】
情報は、体部電子部を基地局と対にする順序に関することを特徴とする請求項67に記載の体部電子部。
【請求項70】
センサピンが体部電子部内の回路を完成すると、体部電子部の電力供給が始動されることを特徴とする特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項71】
電極コネクタと電極の間の接続の完全性を連続的に監視するためのリードオフ機能をさらに含むことを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項72】
電極コネクタと電極の間の接続を監視するためのリードオフ機能をさらに含むことを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項73】
システムの機能の完全性を監視するための自己診断機能をさらに含むことを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項74】
無線周波数伝送によって電気信号を基地局へ送信する送信機をさらに含むことを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項75】
トークンキーを着脱自在に受容するためのトークンキーポートをさらに含み、該トークンキーは体部電子部を基地局と対にするために用いられることを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項76】
前胸部アセンブリに取り付けられた前胸部アセンブリコネクタを着脱自在に受容するための前胸部アセンブリポートをさらに含み、患者の心臓から検出された電気信号は前胸部アセンブリを介して体部電子部に送信されることを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項77】
胸部アセンブリおよび前胸部アセンブリから電気信号を受信して、該電気信号を基地局に送信するための送信機をさらに含むことを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項78】
体部電子部バッテリを着脱自在に受容するためのバッテリポートをさらに含むことを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項79】
体部電子部バッテリは、基地局バッテリと互換性があることを特徴とする請求項78に記載の体部電子部。
【請求項80】
体部電子部は腕帯を介して患者に着脱自在に固定されることを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項81】
トークンキーは、マイクロチップと、トークンキーポート内に配設される溝部に適合する複数の舌状部とを含むことを特徴とする請求項75に記載の体部電子部。
【請求項82】
ユーザは、
トークンキーを基地局のトークンキーポートに挿入して、基地局の識別番号を記録し、
トークンキーを基地局のトークンキーポートから抜き、
トークンキーを体部電子部のトークンキーポートに挿入して、体部電子部の識別番号を記録するとともに、基地局の識別番号を体部電子部に送信し、
トークンキーを体部電子部のトークンキーポートから抜き、
トークンキーを基地局のトークンキーポートに挿入して、体部電子部の識別番号を基地局に転送することにより、
体部電子部を基地局と対にすることを特徴とする請求項75に記載の体部電子部。
【請求項83】
ユーザは、
トークンキーを体部電子部のトークンキーポートに挿入して、体部電子部の識別番号を記録し、
トークンキーを体部電子部のトークンキーポートから抜き、
トークンキーを基地局のトークンキーポートに挿入して、基地局の識別番号を記録するとともに、体部電子部の識別番号を基地局に送信し、
トークンキーを基地局のトークンキーポートから抜き、
トークンキーを体部電子部のトークンキーポートに挿入して、基地局の識別番号を耐分電子部に転送することにより、
体部電子部を基地局と対にすることを特徴とする請求項75に記載の体部電子部。
【請求項84】
体部電子部に過剰の電流が流れ込むことを防ぐために胸部アセンブリポートに接続された抵抗をさらに含み、これにより、体部電子部が除細動衝撃に耐えることができるようにすることを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項85】
患者における心臓活動を監視するためのシステムにおいて用いられる基地局であって、
体部電子部から送られてきた電気信号を受信するための受信機と、
電気信号を心電図モニタに送信するための心電図モニタケーブルに接続するための複数のスナップ端子とを含むことを特徴とする基地局。
【請求項86】
ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースをさらに含むことを特徴とする請求項85に記載の基地局。
【請求項87】
情報はシステムの動作状況に関することを特徴とする請求項86に記載の基地局。
【請求項88】
情報は、基地局を体部電子部と対にする順序に関することを特徴とする請求項86に記載の基地局。
【請求項89】
トークンキーを着脱自在に受容するためのトークンキーポートをさらに含み、該トークンキーは基地局を体部電子部と対にするために用いられることを特徴とする請求項85に記載の基地局。
【請求項90】
トークンキーは、マイクロチップと、トークンキーポート内に配設される溝部に適合する複数の舌状部とを含むことを特徴とする請求項89に記載の基地局。
【請求項91】
体部電子部を収納するためのクレードルをさらに含むことを特徴とする請求項85に記載の基地局。
【請求項92】
基地局バッテリを着脱自在に受容するためのバッテリポートをさらに含むことを特徴とする請求項85に記載の基地局。
【請求項93】
基地局バッテリは体部電子部バッテリと互換性があることを特徴とする請求項92に記載の基地局。
【請求項94】
基地局に、7リードモードまたは12リードモードのいずれで動作するかを指示するためのリード切替器をさらに含むことを特徴とする請求項85に記載の基地局。
【請求項95】
基地局はECGモニタに着脱自在に固定されることを特徴とする請求項85に記載の基地局。
【請求項96】
ユーザは、
トークンキーを基地局のトークンキーポートに挿入して、基地局の識別番号を記録し、
トークンキーを基地局のトークンキーポートから抜き、
トークンキーを体部電子部のトークンキーポートに挿入して、体部電子部の識別番号を記録するとともに、基地局の識別番号を体部電子部に送信し、
トークンキーを体部電子部のトークンキーポートから抜き、
トークンキーを基地局のトークンキーポートに挿入して、体部電子部の識別番号を基地局に転送することにより、
基地局を体部電子部と対にすることを特徴とする請求項89に記載の基地局。
【請求項97】
ユーザは、
トークンキーを体部電子部のトークンキーポートに挿入して、体部電子部の識別番号を記録し、
トークンキーを体部電子部のトークンキーポートから抜き、
トークンキーを基地局のトークンキーポートに挿入して、基地局の識別番号を記録するとともに、体部電子部の識別番号を基地局に送信し、
トークンキーを基地局のトークンキーポートから抜き、
トークンキーを体部電子部のトークンキーポートに挿入して、基地局の識別番号を耐分電子部に転送することにより、
基地局を体部電子部と対にすることを特徴とする請求項89に記載の基地局。
【請求項98】
患者における心臓活動の監視方法であって、
患者の体からの電気信号を胸部アセンブリによって検出する工程と、
胸部アセンブリからの電気信号を、ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有する体部電子部に送信する工程と、
無線周波数伝送によって体部電子部から、ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有する基地局へ電気信号を送信する工程と、
基地局から心電図モニタへ電気信号を送信する工程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項99】
患者における心臓活動の監視方法であって、
複数の電極に接続するための複数の電極コネクタを有する胸部アセンブリを、患者の体の上に配置する工程と、
胸部アセンブリを、ユーザに情報を伝達するユーザインターフェースを有する体部電子部に差し込む工程と、
トークンキーを用いて体部電子部を基地局と対にする工程と、
胸部アセンブリによって患者の心臓からの電気信号を検出する工程と、
胸部アセンブリから体部電子部へ電気信号を送信する工程と、
電気信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する工程と、
ユーザに情報を伝達するためのインターフェースを有する基地局に、無線伝送を介してデジタル信号を送信する工程と、
デジタル信号をアナログ信号に変換する工程と、
アナログ信号を心電図モニタへ送信する工程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項100】
患者における心臓活動を監視するためのルーチンであって、
トークンキーを用いて体部電子部を基地局に無線周波数リンクするための手順と、
患者の心臓から電気信号を取得するための手順と、
患者の体の上に配置された体部電子部へ電気信号を送信するための手順と、
無線伝送を介して体部電子部から基地局へ電気信号を送信するための手順と、
基地局から心電図モニタへ電気信号を送信するための手順と、
モニタ上に情報を表示するための手順とを含むことを特徴とするルーチン。
【請求項101】
患者の心臓から電気信号を取得するための手順は、電極コネクタを介して胸部アセンブリに接続された複数の電極を用いて電気信号を検出することを含むことを特徴とする請求項100に記載のルーチン。
【請求項102】
体部電子部へ電気信号を送信するための手順は、胸部アセンブリに取り付けられた胸部アセンブリコネクタを、体部電子部に配設された胸部アセンブリポートに着脱自在に挿入することを含み、電気信号は胸部アセンブリを介して電極から体部電子部へ送信されることを特徴とする請求項100に記載のルーチン。
【請求項103】
基地局から心電図モニタへ電気信号を送信するための手順は、心電図モニタケーブルを、基地局上に配設された複数のスナップ端子に着脱自在に接続することを含み、電気信号はスナップ端子から心電図モニタケーブルを介して心電図モニタへ送信されることを特徴とする請求項100に記載のルーチン。
【請求項104】
体部電子部と基地局のユーザインターフェースは、体部電子部と基地局の動作に関する情報、ならびに、体部電子部と基地局のリンクに関する指示を伝達することを特徴とする請求項100に記載のルーチン。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
従来の非ワイヤレス心電図監視システムを、ワイヤレス心電図監視システムに変えるためのシステムであって、
胸部アセンブリから電気信号を取得し、該電位信号をワイヤレスで基地局に送信するための体部電子部を含み、前記基地局は前記電気信号を従来の心電図モニタに送信するための複数の電気端子を有し、前記基地局はユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有することを特徴とするシステム。
【請求項2】
体部電子部と基地局のユーザインターフェースは、システムの動作状況に関する情報を伝達することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
胸部アセンブリが電子部内の胸部アセンブリポートに挿入されると、センサピンが体部電子部内の回路を完成することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
基地局を体部電子部と対にするための装置をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記装置はトークンキーであることを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
体部電子部内のバッテリポートと基地局内のバッテリポートの両方に適合する少なくとも1つのバッテリをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
患者における心臓活動を監視するためのシステムであって、
患者の心臓からの電気信号を検出する複数の電極に着脱自在に接続される複数の電極コネクタを有する胸部アセンブリと、
胸部アセンブリに着脱自在に接続される体部電子部であり、胸部アセンブリから電気信号を取得するとともに該電気信号を無線によって基地局に送信し、ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有する体部電子部と、
電気信号を受信するための受信機と、モニタケーブルを介して心電図モニタに接続するための複数の電気端子とを含む基地局であり、ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有する基地局とを組み合わせて含むことを特徴とするシステム。
【請求項8】
胸部アセンブリが電子部内の胸部アセンブリポートに挿入されると、センサピンが体部電子部内の回路を完成することを特徴とする請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
基地局を体部電子部と対にするための装置をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
体部電子部と基地局のユーザインターフェースは、体部電子部を基地局と対にするための順序に関する情報を伝達することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記装置はトークンキーであることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
体部電子部内のバッテリポートと基地局内のバッテリポートの両方に適合する少なくとも1つのバッテリをさらに含むことを特徴とする請求項7に記載のシステム。
【請求項13】
患者における心臓活動を監視するためのシステムであって、
患者の心臓からの電気信号に関する情報を検出するための胸部アセンブリであって、複数の電極によって検出された電気信号を送信するための可撓性回路を形成する複数の導電性要素を有し、該導電性要素を絶縁して胸部アセンブリへの外部の干渉を低減するための絶縁層を有する胸部アセンブリと、
アセンブリコネクタを介して胸部アセンブリに着脱自在に接続される体部電子部であって、前記電気信号を無線によって基地局へ送信する送信機を有し、システムの動作状況に関する情報を伝達するためユーザインターフェースを有する体部電子部と、
体部電子部の送信機から無線を介して送られてきた電気信号を受信するための受信機を含む基地局であって、電気信号を心電図モニタへ送信するための心電図モニタケーブルに接続される複数の電気端子を有し、システムの動作状況に関する情報を伝達するためのユーザインターフェースを有し、体部電子部を収納するためのクレードルを有する基地局とを、組み合わせて含むことを特徴とするシステム。
【請求項14】
胸部アセンブリが電子部内の胸部アセンブリポートに挿入されると、センサピンが体部電子部内の回路を完成することを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
基地局を体部電子部と対にするための装置をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
体部電子部と基地局のユーザインターフェースは、体部電子部を基地局と対にするための順序に関する情報を伝達することを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記装置はトークンキーであることを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
体部電子部内のバッテリポートと基地局内のバッテリポートの両方に適合する少なくとも1つのバッテリをさらに含むことを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項19】
患者の心臓から電気信号を検出するための胸部アセンブリであって、
電極に着脱自在に接続するための複数の電極コネクタを有する電極保持部と、
電極保持部に取り付けられる胸部アセンブリコネクタと、
体部電子部内の回路を完成するための胸部アセンブリコネクタ上のセンサピンとを含むことを特徴とする胸部アセンブリ。
【請求項20】
センサピンが体部電子部内の回路を完成すると、体部電子部の電力供給が始動されることを特徴とする請求項19に記載の胸部アセンブリ。
【請求項21】
電極保持部は、弓状部、直線部、および延長アームをさらに含むことを特徴とする請求項19に記載の胸部アセンブリ。
【請求項22】
1つの電極が患者の胸部の右側のほぼ第1肋骨と第2肋骨の間の肋間腔の位置に配置され、1つの電極が患者の胸部の左側のほぼ第1肋骨と第2肋骨の間の肋間腔の位置に配置され、1つの電極が患者の胸部の中間のほぼ第4肋骨と第5肋骨の間の肋間腔の位置に配置され、2つの電極が患者の胴の左側に配置されることを特徴とする請求項19に記載の胸部アセンブリ。
【請求項23】
弓状部が直線部に当接し、弓状部に第1の伸長可能なアームが取り付けられ、第1の伸長可能なアームに電極コネクタが取り付けられ、移行部が弓状部に当接し、移行部に電極コネクタが取り付けられ、直線部が移行部に当接し、直線部に電極コネクタが取り付けられ、直線部に第2の伸長可能なアームと延長アームとが取り付けられ、第2の延長アームに電極コネクタが取り付けられ、第2の伸長可能なアームに電極コネクタが取り付けられることを特徴とする請求項21に記載の胸部アセンブリ。
【請求項24】
胸部アセンブリはアダプタアセンブリを介して遠隔測定送信機に接続することを特徴とする請求項21に記載の胸部アセンブリ。
【請求項25】
胸部アセンブリは、アダプタアセンブリを介して心電図モニタに接続することを特徴とする請求項21に記載の胸部アセンブリ。
【請求項26】
胸部アセンブリコネクタは、導電性要素間でのアーク放電を防止するのに十分な間隔をおいて配置される複数の導電性要素を含むことを特徴とする請求項21に記載の胸部アセンブリ。
【請求項27】
胸部アセンブリコネクタは、胸部アセンブリコネクタが体部電子部内に固定されていない場合に、導電性要素が物体と接触することを防ぐための複数のリブを含むことを特徴とする請求項26に記載の胸部アセンブリ。
【請求項28】
導電性要素は、胸部アセンブリが除細動衝撃に耐えることができるように十分に間隔をおいて設けられることを特徴とする請求項26に記載の胸部アセンブリ。
【請求項29】
患者の心臓から電気信号を検出するための胸部アセンブリであって、
複数の導電性要素が取り付けられた第1の面と、遮蔽層が取り付けられた第2の面とを有する基層と、
基層の上方に配設される第1の絶縁層と、
基層の下方に配設される第2の絶縁層とを含むことを特徴とする胸部アセンブリ。
【請求項30】
導電性要素は、電極コネクタおよび胸部アセンブリコネクタに接続することを特徴とする請求項29に記載の胸部アセンブリ。
【請求項31】
X模様の格子構造を有した遮蔽層をさらに含むことを特徴とする請求項29に記載の胸部アセンブリ。
【請求項32】
遮蔽層は、誘電材料の単層からなることを特徴とする請求項29に記載の胸部アセンブリ。
【請求項33】
遮蔽層は、誘電材料の多層からなることを特徴とする請求項29に記載の胸部アセンブリ。
【請求項34】
患者の心臓からの電気信号を検出するための前胸部アセンブリであって、
前胸部アセンブリコネクタと、
前胸部アセンブリコネクタに接続された可撓性電極保持部であって、電極に接続するために複数の電極コネクタが着脱自在に取り付けられ、少なくとも1つの延長アームと複数の弓状部と複数の移行部とからなる電極保持部と、を含むことを特徴とする前胸部アセンブリ。
【請求項35】
第1の弓状部が直線部に当接し、第1の移行部が第1の弓状部に当接し、第1の移行部に電極コネクタが取り付けられ、第1の移行部が第1の弓状部に当接し、第1の移行部に電極コネクタが取り付けられ、延長アームが第1の移行部に接続し、第1の延長アームに電極コネクタが取り付けられ、第2の弓状部が第1の移行部に当接し、第2の移行部が第2の弓状部に当接し、第2の移行部に電極コネクタが取り付けられ、第2の延長アームが第2の移行部に接続し、第2の延長アームに電極コネクタが取り付けられ、第3の弓状部が第2の移行部に当接し、第3の移行部が第3の弓状部に当接し、第3の移行部に電極コネクタが取り付けられ、第4の弓状部が第3の移行部に当接し、第4の弓状部に電極コネクタが取り付けられることを特徴とする請求項34に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項36】
前胸部アセンブリはアダプタアセンブリを介して遠隔測定送信機に接続することを特徴とする請求項34に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項37】
前胸部アセンブリは、アダプタアセンブリを介して心電図モニタに接続することを特徴とする請求項34に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項38】
前胸部アセンブリコネクタは、導電性要素間でのアーク放電を防止するのに十分な間隔をおいて配置される複数の導電性要素を含むことを特徴とする請求項34に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項39】
前胸部アセンブリコネクタは、前胸部アセンブリコネクタが体部電子部内に固定されていない場合に、導電性要素が物体と接触することを防ぐための複数のリブを含むことを特徴とする請求項38に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項40】
導電性要素は、前胸部アセンブリが除細動衝撃に耐えることができるように十分に間隔をおいて設けられることを特徴とする請求項38に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項41】
患者における心臓活動を監視するためのシステムにおいて用いられる体部電子部であって、
胸部アセンブリに取り付けられた胸部アセンブリコネクタを着脱自在に受容するための胸部アセンブリポートを含み、前記胸部アセンブリコネクタは、胸部アセンブリコネクタが胸部アセンブリポートに挿入されると、体部電子部内の回路を完成するセンサピンを含み、患者の心臓から検出された電気信号は胸部アセンブリを介して体部電子部に送信されることを特徴とする体部電子部。
【請求項42】
ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースをさらに含むことを特徴とする請求項41に記載の体部電子部。
【請求項43】
情報は、システムの動作状況に関することを特徴とする請求項42に記載の体部電子部。
【請求項44】
情報は、体部電子部を基地局と対にする順序に関することを特徴とする請求項42に記載の体部電子部。
【請求項45】
センサピンが体部電子部内の回路を完成すると、体部電子部の電力供給が始動されることを特徴とする特徴とする請求項41に記載の体部電子部。
【請求項46】
体部電子部は、胸部アセンブリに取り付けられた少なくとも1つの電極コネクタと、患者に取り付けられた少なくとも1つの電極との間の接続の完全性を連続的に監視するためのリードオフ機能を遂行できること特徴とする請求項41に記載の体部電子部。
【請求項47】
体部電子部は、システムの機能の完全性を監視するための自己診断機能を遂行できることを特徴とする請求項41に記載の体部電子部。
【請求項48】
体部電子部に過剰の電流が流れ込むことを防ぐために胸部アセンブリポートに接続された抵抗をさらに含み、これにより、体部電子部が除細動衝撃に耐えることができるようにすることを特徴とする請求項41に記載の体部電子部。
【請求項49】
体部電子部内のバッテリポートと基地局内のバッテリポートとに適合する少なくとも1つのバッテリをさらに含むことを特徴とする請求項41に記載の体部電子部。
【請求項50】
基地局を体部電子部と対にするための装置を受容するポートをさらに含むことを特徴とする請求項41に記載の体部電子部。
【請求項51】
前記装置はトークンキーであることを特徴とする請求項50に記載の体部電子部。
【請求項52】
患者における心臓活動を監視するためのシステムにおいて用いられる基地局であって、
体部電子部から送られてきた電気信号を受信するための受信機と、
電気信号を心電図モニタに送信するための心電図モニタケーブルに接続するための複数の電気端子とを含むことを特徴とする基地局。
【請求項53】
ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースをさらに含むことを特徴とする請求項52に記載の基地局。
【請求項54】
情報はシステムの動作状況に関することを特徴とする請求項53に記載の基地局。
【請求項55】
情報は、基地局を体部電子部と対にする順序に関することを特徴とする請求項53に記載の基地局。
【請求項56】
基地局に、7リードモードまたは12リードモードのいずれで動作するかを指示するためのリード切替器をさらに含むことを特徴とする請求項52に記載の基地局。
【請求項57】
基地局は患者から離れたところに配置され、患者の上または近くに配置された体部電子部によって収集されたデータを制御することを特徴とする請求項52に記載の基地局。
【請求項58】
基地局内のバッテリポートと体部電子部内のバッテリポートとに適合する少なくとも1つのバッテリをさらに含むことを特徴とする請求項52に記載の基地局。
【請求項59】
基地局を体部電子部と対にするための装置を受容するポートをさらに含むことを特徴とする請求項52に記載の基地局。
【請求項60】
前記装置はトークンキーであることを特徴とする請求項59に記載の基地局。
【請求項61】
患者における心臓活動の監視方法であって、
患者の体からの電気信号を胸部アセンブリによって検出する工程と、
胸部アセンブリからの電気信号を、ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有する体部電子部に送信する工程と、
無線周波数伝送によって体部電子部から、ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有する基地局へ電気信号を送信する工程と、
基地局から心電図モニタへ電気信号を送信する工程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項62】
患者における心臓活動の監視方法であって、
複数の電極に接続するための複数の電極コネクタを有する胸部アセンブリを、患者の体の上に配置する工程と、
胸部アセンブリを、ユーザに情報を伝達するユーザインターフェースを有する体部電子部に差し込む工程と、
トークンキーを用いて体部電子部を基地局と対にする工程と、
胸部アセンブリによって患者の心臓からの電気信号を検出する工程と、
胸部アセンブリから体部電子部へ電気信号を送信する工程と、
電気信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する工程と、
ユーザに情報を伝達するためのインターフェースを有する基地局に、無線伝送を介してデジタル信号を送信する工程と、
デジタル信号をアナログ信号に変換する工程と、
アナログ信号を心電図モニタへ送信する工程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項1】
従来の非ワイヤレス心電図監視システムを、ワイヤレス心電図監視システムに変えるためのシステムであって、
胸部アセンブリから電気信号を取得し、該電位信号をワイヤレスで基地局に送信するための体部電子部を含み、前記基地局は前記電気信号を任意の従来の心電図モニタに送信するための複数のスナップ端子を有し、前記基地局はユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有することを特徴とするシステム。
【請求項2】
基地局を体部電子部と対にするための装置をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記装置はトークンキーであることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
基地局は胸部アセンブリによって収集されたデータを制御することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
患者における心臓活動を監視するためのシステムであって、
患者の心臓からの電気信号を検出する複数の電極に着脱自在に接続される複数の電極コネクタを有する胸部アセンブリと、
胸部アセンブリに着脱自在に接続される体部電子部であり、胸部アセンブリから電気信号を取得するとともに該電気信号を無線によって基地局に送信し、ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有する体部電子部と、
電気信号を受信するための受信機と、モニタケーブルを介して心電図モニタに接続するための複数のスナップ端子とを含む基地局であり、ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有する基地局とを組み合わせて含むことを特徴とするシステム。
【請求項6】
体部電子部と基地局のユーザインターフェースは、システムの動作状況に関する情報を伝達することを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
体部電子部を基地局と対にするためのトークンキーをさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
基地局は、体部電子部を収納するためのクレードルを含むことを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項9】
胸部アセンブリは電極に接続するための5つの電極コネクタを有することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
1つの電極が患者の胸部の右側のほぼ第1肋骨と第2肋骨の間の肋間腔の位置に配置され、1つの電極が患者の胸部の左側のほぼ第1肋骨と第2肋骨の間の肋間腔の位置に配置され、1つの電極が患者の胸部の中間のほぼ第4肋骨と第5肋骨の間の肋間腔の位置に配置され、2つの電極が患者の胴の左側に配置されることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
体上の電子部および基地局はそれぞれバッテリを着脱自在に保持するためのバッテリポートを有することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
バッテリは、体部電子部のバッテリポートと基地局のバッテリポートに互換性があることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
患者における心臓活動を監視するためのシステムであって、
患者の心臓からの電気信号に関する情報を検出するための胸部アセンブリであって、複数の電極によって検出された電気信号を送信するための可撓性回路を形成する複数の導電性要素を有し、該導電性要素を絶縁して胸部アセンブリへの外部の干渉を低減するための絶縁層を有する胸部アセンブリと、
アセンブリコネクタを介して胸部アセンブリに着脱自在に接続される体部電子部であって、前記電気信号を無線によって基地局へ送信する送信機を有し、システムの動作状況に関する情報を伝達するためユーザインターフェースを有する体部電子部と、
体部電子部の送信機から無線を介して送られてきた電気信号を受信するための受信機を含む基地局であって、電気信号を心電図モニタへ送信するための心電図モニタケーブルに接続される複数のスナップ端子を有し、システムの動作状況に関する情報を伝達するためのユーザインターフェースを有し、体部電子部を収納するためのクレードルを有する基地局とを、組み合わせて含むことを特徴とするシステム。
【請求項14】
患者における心臓活動を監視するためのシステムであって、
患者の心臓からの電気信号を検出する複数の電極に着脱自在に接続される複数の電極コネクタを有する胸部アセンブリと、
患者の心臓からの電気信号を検出する複数の電極に着脱自在に接続される複数の電極コネクタを有する前胸部アセンブリと、
胸部アセンブリおよび前胸部アセンブリに着脱自在に接続される体部電子部であって、胸部アセンブリおよび前胸部アセンブリから電気信号を受信する体部電子部と、
無線伝送を介して体部電子部から電気信号を取得するための基地局であって、心電図モニタケーブルに接続するための複数のスナップ端子を有し、該電気信号は該心電図モニタケーブルを介して心電図モニタに送信される基地局とを組み合わせて含むことを特徴とするシステム。
【請求項15】
体部電子部を基地局と対にするためのトークンキーをさらに含むことを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
体部電子部はユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを含むことを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
基地局は、ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを含むことを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
基地局は体部電子部を収納するためのクレードルを含むことを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【請求項19】
生理センサからモニタへ生理信号をワイヤレスで伝送するためのシステムであって、
体部電子部を含み、前記生理センサは該体部電子部に着脱自在に連結され、前記生理信号が体部電子部に送信されることにより、体部電子部は該生理信号をワイヤレスで基地局に送信し、基地局は生理信号を任意の従来のモニタに送信するための複数のスナップ端子を有し、基地局はユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有することを特徴とするシステム。
【請求項20】
体部電子部を基地局と対にするためのトークンキーをさらに含むことを特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
生理センサからモニタへ生理信号をワイヤレスで伝送するためのシステムであって、
体部電子部を含み、前記生理センサは該体部電子部に着脱自在に連結され、生理センサ上のコネクタと体部電子部との間の回路が完成することにより、生理信号の測定が開始され、さらに、
体部電子部を生理センサにワイヤレスで対にするための装置を含むことを特徴とするシステム。
【請求項22】
体部電子部への電力供給は、回路の完成によって開始されることを特徴とする請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記装置はトークンキーであることを特徴とする請求項21に記載のシステム。
【請求項24】
体部電子部は、生理センサコネクタ内の溝部に対応する舌状部を含むことを特徴とする請求項21に記載のシステム。
【請求項25】
生理センサコネクタは、体部電子部内の溝部に対応する舌状部を含むことを特徴とする請求項23に記載のシステム。
【請求項26】
生理信号は、脈拍、呼吸数、心拍数、体温、EEG信号、およびパルスオキシメータ信号からなる群より選択される情報に関することを特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項27】
生理信号は、脈拍、呼吸数、心拍数、体温、EEG信号、およびパルスオキシメータ信号からなる群より選択される情報に関することを特徴とする請求項21に記載のシステム。
【請求項28】
患者の心臓から電気信号を検出するための胸部アセンブリであって、
電極に着脱自在に接続するための複数の電極コネクタを有する電極保持部と、
電極保持部に取り付けられる胸部アセンブリコネクタと、
体部電子部内の回路を完成するための胸部アセンブリコネクタ上のセンサピンとを含むことを特徴とする胸部アセンブリ。
【請求項29】
電極保持部は少なくとも1つの伸長可能なアームを含むことを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項30】
電極保持部は、弓状部、直線部、および延長アームをさらに含むことを特徴とする請求項29に記載の胸部アセンブリ。
【請求項31】
電極保持部は直線部によって胸部アセンブリコネクタに接続されることを特徴とする請求項30に記載の胸部アセンブリ。
【請求項32】
弓状部が直線部に当接し、弓状部に第1の伸長可能なアームが取り付けられ、第1の伸長可能なアームに電極コネクタが取り付けられ、移行部が弓状部に当接し、移行部に電極コネクタが取り付けられ、直線部が移行部に当接し、直線部に電極コネクタが取り付けられ、直線部に第2の伸長可能なアームと延長アームとが取り付けられ、第2の延長アームに電極コネクタが取り付けられ、第2の伸長可能なアームに電極コネクタが取り付けられることを特徴とする請求項31に記載の胸部アセンブリ。
【請求項33】
センサピンは、胸部アセンブリコネクタが電子部内の胸部アセンブリポートに挿入されている場合に、体部電子部内の回路を完成させることを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項34】
センサピンが体部電子部内の回路を完成すると、体部電子部の電力供給が始動されることを特徴とする請求項33に記載の胸部アセンブリ。
【請求項35】
胸部アセンブリコネクタは、保持フランジを含むことを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項36】
保持フランジは胸部アセンブリコネクタを体部電子部に着脱自在に固定することを特徴とする請求項35に記載の胸部アセンブリ。
【請求項37】
胸部アセンブリコネクタは、導電性要素間でのアーク放電を防止するのに十分な間隔をおいて配置される複数の導電性要素を含むことを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項38】
胸部アセンブリコネクタは、複数のバネフランジを含むことを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項39】
バネフランジは、胸部アセンブリポート内に胸部アセンブリコネクタを固定するために胸部アセンブリポートに対する張力を与えることを特徴とする請求項38に記載の胸部アセンブリ。
【請求項40】
胸部アセンブリコネクタは、胸部アセンブリポート内の少なくとも1つの溝部に対応する少なくとも1つの舌状部をさらに含むことを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項41】
胸部アセンブリコネクタは、導電性要素間でのアーク放電を防止するのに十分な間隔をおいて配置される複数の導電性要素を含むことを特徴とする請求項40に記載の胸部アセンブリ。
【請求項42】
胸部アセンブリコネクタは、胸部アセンブリコネクタが体部電子部内に固定されていない場合に、導電性要素が物体と接触することを防ぐための複数のリブを含むことを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項43】
胸部アセンブリコネクタは、複数のバネフランジを含むことを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項44】
胸部アセンブリコネクタは、胸部アセンブリポート内の少なくとも1つの溝部に対応する少なくとも1つの舌状部をさらに含むことを特徴とする請求項43に記載の胸部アセンブリ。
【請求項45】
導電性要素は、胸部アセンブリが除細動衝撃に耐えることができるように十分に間隔をおいて設けられることを特徴とする請求項44に記載の胸部アセンブリ。
【請求項46】
1つの電極が患者の胸部の右側のほぼ第1肋骨と第2肋骨の間の肋間腔の位置に配置され、1つの電極が患者の胸部の左側のほぼ第1肋骨と第2肋骨の間の肋間腔の位置に配置され、1つの電極が患者の胸部の中間のほぼ第4肋骨と第5肋骨の間の肋間腔の位置に配置され、2つの電極が患者の胴の左側に配置されることを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項47】
患者の心臓から電気信号を検出するための胸部アセンブリであって、
複数の導電性要素が取り付けられた第1の面と、遮蔽層が取り付けられた第2の面とを有する基層と、
基層の上方に配設される第1の絶縁層と、
基層の下方に配設される第2の絶縁層とを含むことを特徴とする胸部アセンブリ。
【請求項48】
導電性要素は、電極コネクタおよび胸部アセンブリコネクタに接続することを特徴とする請求項47に記載の胸部アセンブリ。
【請求項49】
遮蔽層はX模様の格子構造を有することを特徴とする請求項47に記載の胸部アセンブリ。
【請求項50】
遮蔽層は、誘電材料の単層からなることを特徴とする請求項47に記載の胸部アセンブリ。
【請求項51】
遮蔽層は、誘電材料の多層からなることを特徴とする請求項47に記載の胸部アセンブリ。
【請求項52】
胸部アセンブリはアダプタアセンブリを介して遠隔測定送信機に接続することを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項53】
胸部アセンブリは、アダプタアセンブリを介して心電図モニタに接続することを特徴とする請求項28に記載の胸部アセンブリ。
【請求項54】
延長アームを直線部に着脱可能に接続するために、ミシン目入り継ぎ目が延長アームに沿って長手方向に延び、これにより、延長アームはミシン目入り継ぎ目が破断されると、患者の体の上に選択的に位置決めできることを特徴とする請求項32に記載の胸部アセンブリ。
【請求項55】
患者の心臓からの電気信号を検出するための前胸部アセンブリであって、
前胸部アセンブリコネクタと、
前胸部アセンブリコネクタに接続された可撓性電極保持部であって、電極に接続するために複数の電極コネクタが着脱自在に取り付けられた電極保持部と、を含むことを特徴とする前胸部アセンブリ。
【請求項56】
電極保持部は直線部によって前胸部アセンブリコネクタに接続されることを特徴とする請求項54に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項57】
電極保持部は少なくとも1つの延長アームを含むことを特徴とする請求項56に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項58】
電極保持部は複数の弓状部と複数の移行部とをさらに含むことを特徴とする請求項57に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項59】
第1の弓状部が直線部に当接し、第1の移行部が第1の弓状部に当接し、第1の移行部に電極コネクタが取り付けられ、第1の移行部が第1の弓状部に当接し、第1の移行部に電極コネクタが取り付けられ、延長アームが第1の移行部に接続し、第1の延長アームに電極コネクタが取り付けられ、第2の弓状部が第1の移行部に当接し、第2の移行部が第2の弓状部に当接し、第2の移行部に電極コネクタが取り付けられ、第2の延長アームが第2の移行部に接続し、第2の延長アームに電極コネクタが取り付けられ、第3の弓状部が第2の移行部に当接し、第3の移行部が第3の弓状部に当接し、第3の移行部に電極コネクタが取り付けられ、第4の弓状部が第3の移行部に当接し、第4の弓状部に電極コネクタが取り付けられることを特徴とする請求項58に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項60】
複数の導電性要素が取り付けられた第1の面と、遮蔽層が取り付けられた第2の面とを有する基層と、
基層の上方に配設される第1の絶縁層と、
基層の下方に配設される第2の絶縁層とをさらに含むことを特徴とする請求項54に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項61】
遮蔽層はX模様の格子構造を有することを特徴とする請求項60に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項62】
遮蔽層は、誘電材料の単層からなることを特徴とする請求項60に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項63】
遮蔽層は、誘電材料の多層からなることを特徴とする請求項60に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項64】
前胸部アセンブリはアダプタアセンブリを介して遠隔測定送信機に接続することを特徴とする請求項55に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項65】
前胸部アセンブリは、アダプタアセンブリを介して心電図モニタに接続することを特徴とする請求項55に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項66】
患者における心臓活動を監視するためのシステムにおいて用いられる体部電子部であって、
胸部アセンブリに取り付けられた胸部アセンブリコネクタを着脱自在に受容するための胸部アセンブリポートを含み、前記胸部アセンブリコネクタは、胸部アセンブリコネクタが胸部アセンブリポートに挿入されると、体部電子部内の回路を完成するセンサピンを含み、患者の心臓から検出された電気信号は胸部アセンブリを介して体部電子部に送信されることを特徴とする体部電子部。
【請求項67】
ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースをさらに含むことを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項68】
情報は、システムの動作状況に関することを特徴とする請求項67に記載の体部電子部。
【請求項69】
情報は、体部電子部を基地局と対にする順序に関することを特徴とする請求項67に記載の体部電子部。
【請求項70】
センサピンが体部電子部内の回路を完成すると、体部電子部の電力供給が始動されることを特徴とする特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項71】
電極コネクタと電極の間の接続の完全性を連続的に監視するためのリードオフ機能をさらに含むことを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項72】
電極コネクタと電極の間の接続を監視するためのリードオフ機能をさらに含むことを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項73】
システムの機能の完全性を監視するための自己診断機能をさらに含むことを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項74】
無線周波数伝送によって電気信号を基地局へ送信する送信機をさらに含むことを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項75】
トークンキーを着脱自在に受容するためのトークンキーポートをさらに含み、該トークンキーは体部電子部を基地局と対にするために用いられることを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項76】
前胸部アセンブリに取り付けられた前胸部アセンブリコネクタを着脱自在に受容するための前胸部アセンブリポートをさらに含み、患者の心臓から検出された電気信号は前胸部アセンブリを介して体部電子部に送信されることを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項77】
胸部アセンブリおよび前胸部アセンブリから電気信号を受信して、該電気信号を基地局に送信するための送信機をさらに含むことを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項78】
体部電子部バッテリを着脱自在に受容するためのバッテリポートをさらに含むことを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項79】
体部電子部バッテリは、基地局バッテリと互換性があることを特徴とする請求項78に記載の体部電子部。
【請求項80】
体部電子部は腕帯を介して患者に着脱自在に固定されることを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項81】
トークンキーは、マイクロチップと、トークンキーポート内に配設される溝部に適合する複数の舌状部とを含むことを特徴とする請求項75に記載の体部電子部。
【請求項82】
ユーザは、
トークンキーを基地局のトークンキーポートに挿入して、基地局の識別番号を記録し、
トークンキーを基地局のトークンキーポートから抜き、
トークンキーを体部電子部のトークンキーポートに挿入して、体部電子部の識別番号を記録するとともに、基地局の識別番号を体部電子部に送信し、
トークンキーを体部電子部のトークンキーポートから抜き、
トークンキーを基地局のトークンキーポートに挿入して、体部電子部の識別番号を基地局に転送することにより、
体部電子部を基地局と対にすることを特徴とする請求項75に記載の体部電子部。
【請求項83】
ユーザは、
トークンキーを体部電子部のトークンキーポートに挿入して、体部電子部の識別番号を記録し、
トークンキーを体部電子部のトークンキーポートから抜き、
トークンキーを基地局のトークンキーポートに挿入して、基地局の識別番号を記録するとともに、体部電子部の識別番号を基地局に送信し、
トークンキーを基地局のトークンキーポートから抜き、
トークンキーを体部電子部のトークンキーポートに挿入して、基地局の識別番号を耐分電子部に転送することにより、
体部電子部を基地局と対にすることを特徴とする請求項75に記載の体部電子部。
【請求項84】
体部電子部に過剰の電流が流れ込むことを防ぐために胸部アセンブリポートに接続された抵抗をさらに含み、これにより、体部電子部が除細動衝撃に耐えることができるようにすることを特徴とする請求項66に記載の体部電子部。
【請求項85】
患者における心臓活動を監視するためのシステムにおいて用いられる基地局であって、
体部電子部から送られてきた電気信号を受信するための受信機と、
電気信号を心電図モニタに送信するための心電図モニタケーブルに接続するための複数のスナップ端子とを含むことを特徴とする基地局。
【請求項86】
ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースをさらに含むことを特徴とする請求項85に記載の基地局。
【請求項87】
情報はシステムの動作状況に関することを特徴とする請求項86に記載の基地局。
【請求項88】
情報は、基地局を体部電子部と対にする順序に関することを特徴とする請求項86に記載の基地局。
【請求項89】
トークンキーを着脱自在に受容するためのトークンキーポートをさらに含み、該トークンキーは基地局を体部電子部と対にするために用いられることを特徴とする請求項85に記載の基地局。
【請求項90】
トークンキーは、マイクロチップと、トークンキーポート内に配設される溝部に適合する複数の舌状部とを含むことを特徴とする請求項89に記載の基地局。
【請求項91】
体部電子部を収納するためのクレードルをさらに含むことを特徴とする請求項85に記載の基地局。
【請求項92】
基地局バッテリを着脱自在に受容するためのバッテリポートをさらに含むことを特徴とする請求項85に記載の基地局。
【請求項93】
基地局バッテリは体部電子部バッテリと互換性があることを特徴とする請求項92に記載の基地局。
【請求項94】
基地局に、7リードモードまたは12リードモードのいずれで動作するかを指示するためのリード切替器をさらに含むことを特徴とする請求項85に記載の基地局。
【請求項95】
基地局はECGモニタに着脱自在に固定されることを特徴とする請求項85に記載の基地局。
【請求項96】
ユーザは、
トークンキーを基地局のトークンキーポートに挿入して、基地局の識別番号を記録し、
トークンキーを基地局のトークンキーポートから抜き、
トークンキーを体部電子部のトークンキーポートに挿入して、体部電子部の識別番号を記録するとともに、基地局の識別番号を体部電子部に送信し、
トークンキーを体部電子部のトークンキーポートから抜き、
トークンキーを基地局のトークンキーポートに挿入して、体部電子部の識別番号を基地局に転送することにより、
基地局を体部電子部と対にすることを特徴とする請求項89に記載の基地局。
【請求項97】
ユーザは、
トークンキーを体部電子部のトークンキーポートに挿入して、体部電子部の識別番号を記録し、
トークンキーを体部電子部のトークンキーポートから抜き、
トークンキーを基地局のトークンキーポートに挿入して、基地局の識別番号を記録するとともに、体部電子部の識別番号を基地局に送信し、
トークンキーを基地局のトークンキーポートから抜き、
トークンキーを体部電子部のトークンキーポートに挿入して、基地局の識別番号を耐分電子部に転送することにより、
基地局を体部電子部と対にすることを特徴とする請求項89に記載の基地局。
【請求項98】
患者における心臓活動の監視方法であって、
患者の体からの電気信号を胸部アセンブリによって検出する工程と、
胸部アセンブリからの電気信号を、ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有する体部電子部に送信する工程と、
無線周波数伝送によって体部電子部から、ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有する基地局へ電気信号を送信する工程と、
基地局から心電図モニタへ電気信号を送信する工程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項99】
患者における心臓活動の監視方法であって、
複数の電極に接続するための複数の電極コネクタを有する胸部アセンブリを、患者の体の上に配置する工程と、
胸部アセンブリを、ユーザに情報を伝達するユーザインターフェースを有する体部電子部に差し込む工程と、
トークンキーを用いて体部電子部を基地局と対にする工程と、
胸部アセンブリによって患者の心臓からの電気信号を検出する工程と、
胸部アセンブリから体部電子部へ電気信号を送信する工程と、
電気信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する工程と、
ユーザに情報を伝達するためのインターフェースを有する基地局に、無線伝送を介してデジタル信号を送信する工程と、
デジタル信号をアナログ信号に変換する工程と、
アナログ信号を心電図モニタへ送信する工程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項100】
患者における心臓活動を監視するためのルーチンであって、
トークンキーを用いて体部電子部を基地局に無線周波数リンクするための手順と、
患者の心臓から電気信号を取得するための手順と、
患者の体の上に配置された体部電子部へ電気信号を送信するための手順と、
無線伝送を介して体部電子部から基地局へ電気信号を送信するための手順と、
基地局から心電図モニタへ電気信号を送信するための手順と、
モニタ上に情報を表示するための手順とを含むことを特徴とするルーチン。
【請求項101】
患者の心臓から電気信号を取得するための手順は、電極コネクタを介して胸部アセンブリに接続された複数の電極を用いて電気信号を検出することを含むことを特徴とする請求項100に記載のルーチン。
【請求項102】
体部電子部へ電気信号を送信するための手順は、胸部アセンブリに取り付けられた胸部アセンブリコネクタを、体部電子部に配設された胸部アセンブリポートに着脱自在に挿入することを含み、電気信号は胸部アセンブリを介して電極から体部電子部へ送信されることを特徴とする請求項100に記載のルーチン。
【請求項103】
基地局から心電図モニタへ電気信号を送信するための手順は、心電図モニタケーブルを、基地局上に配設された複数のスナップ端子に着脱自在に接続することを含み、電気信号はスナップ端子から心電図モニタケーブルを介して心電図モニタへ送信されることを特徴とする請求項100に記載のルーチン。
【請求項104】
体部電子部と基地局のユーザインターフェースは、体部電子部と基地局の動作に関する情報、ならびに、体部電子部と基地局のリンクに関する指示を伝達することを特徴とする請求項100に記載のルーチン。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
従来の非ワイヤレス心電図監視システムを、ワイヤレス心電図監視システムに変えるためのシステムであって、
胸部アセンブリから電気信号を取得し、該電位信号をワイヤレスで基地局に送信するための体部電子部を含み、前記基地局は前記電気信号を従来の心電図モニタに送信するための複数の電気端子を有し、前記基地局はユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有することを特徴とするシステム。
【請求項2】
体部電子部と基地局のユーザインターフェースは、システムの動作状況に関する情報を伝達することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
胸部アセンブリが電子部内の胸部アセンブリポートに挿入されると、センサピンが体部電子部内の回路を完成することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
基地局を体部電子部と対にするための装置をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記装置はトークンキーであることを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
体部電子部内のバッテリポートと基地局内のバッテリポートの両方に適合する少なくとも1つのバッテリをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
患者における心臓活動を監視するためのシステムであって、
患者の心臓からの電気信号を検出する複数の電極に着脱自在に接続される複数の電極コネクタを有する胸部アセンブリと、
胸部アセンブリに着脱自在に接続される体部電子部であり、胸部アセンブリから電気信号を取得するとともに該電気信号を無線によって基地局に送信し、ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有する体部電子部と、
電気信号を受信するための受信機と、モニタケーブルを介して心電図モニタに接続するための複数の電気端子とを含む基地局であり、ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有する基地局とを組み合わせて含むことを特徴とするシステム。
【請求項8】
胸部アセンブリが電子部内の胸部アセンブリポートに挿入されると、センサピンが体部電子部内の回路を完成することを特徴とする請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
基地局を体部電子部と対にするための装置をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
体部電子部と基地局のユーザインターフェースは、体部電子部を基地局と対にするための順序に関する情報を伝達することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記装置はトークンキーであることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
体部電子部内のバッテリポートと基地局内のバッテリポートの両方に適合する少なくとも1つのバッテリをさらに含むことを特徴とする請求項7に記載のシステム。
【請求項13】
患者における心臓活動を監視するためのシステムであって、
患者の心臓からの電気信号に関する情報を検出するための胸部アセンブリであって、複数の電極によって検出された電気信号を送信するための可撓性回路を形成する複数の導電性要素を有し、該導電性要素を絶縁して胸部アセンブリへの外部の干渉を低減するための絶縁層を有する胸部アセンブリと、
アセンブリコネクタを介して胸部アセンブリに着脱自在に接続される体部電子部であって、前記電気信号を無線によって基地局へ送信する送信機を有し、システムの動作状況に関する情報を伝達するためユーザインターフェースを有する体部電子部と、
体部電子部の送信機から無線を介して送られてきた電気信号を受信するための受信機を含む基地局であって、電気信号を心電図モニタへ送信するための心電図モニタケーブルに接続される複数の電気端子を有し、システムの動作状況に関する情報を伝達するためのユーザインターフェースを有し、体部電子部を収納するためのクレードルを有する基地局とを、組み合わせて含むことを特徴とするシステム。
【請求項14】
胸部アセンブリが電子部内の胸部アセンブリポートに挿入されると、センサピンが体部電子部内の回路を完成することを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
基地局を体部電子部と対にするための装置をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
体部電子部と基地局のユーザインターフェースは、体部電子部を基地局と対にするための順序に関する情報を伝達することを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記装置はトークンキーであることを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
体部電子部内のバッテリポートと基地局内のバッテリポートの両方に適合する少なくとも1つのバッテリをさらに含むことを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項19】
患者の心臓から電気信号を検出するための胸部アセンブリであって、
電極に着脱自在に接続するための複数の電極コネクタを有する電極保持部と、
電極保持部に取り付けられる胸部アセンブリコネクタと、
体部電子部内の回路を完成するための胸部アセンブリコネクタ上のセンサピンとを含むことを特徴とする胸部アセンブリ。
【請求項20】
センサピンが体部電子部内の回路を完成すると、体部電子部の電力供給が始動されることを特徴とする請求項19に記載の胸部アセンブリ。
【請求項21】
電極保持部は、弓状部、直線部、および延長アームをさらに含むことを特徴とする請求項19に記載の胸部アセンブリ。
【請求項22】
1つの電極が患者の胸部の右側のほぼ第1肋骨と第2肋骨の間の肋間腔の位置に配置され、1つの電極が患者の胸部の左側のほぼ第1肋骨と第2肋骨の間の肋間腔の位置に配置され、1つの電極が患者の胸部の中間のほぼ第4肋骨と第5肋骨の間の肋間腔の位置に配置され、2つの電極が患者の胴の左側に配置されることを特徴とする請求項19に記載の胸部アセンブリ。
【請求項23】
弓状部が直線部に当接し、弓状部に第1の伸長可能なアームが取り付けられ、第1の伸長可能なアームに電極コネクタが取り付けられ、移行部が弓状部に当接し、移行部に電極コネクタが取り付けられ、直線部が移行部に当接し、直線部に電極コネクタが取り付けられ、直線部に第2の伸長可能なアームと延長アームとが取り付けられ、第2の延長アームに電極コネクタが取り付けられ、第2の伸長可能なアームに電極コネクタが取り付けられることを特徴とする請求項21に記載の胸部アセンブリ。
【請求項24】
胸部アセンブリはアダプタアセンブリを介して遠隔測定送信機に接続することを特徴とする請求項21に記載の胸部アセンブリ。
【請求項25】
胸部アセンブリは、アダプタアセンブリを介して心電図モニタに接続することを特徴とする請求項21に記載の胸部アセンブリ。
【請求項26】
胸部アセンブリコネクタは、導電性要素間でのアーク放電を防止するのに十分な間隔をおいて配置される複数の導電性要素を含むことを特徴とする請求項21に記載の胸部アセンブリ。
【請求項27】
胸部アセンブリコネクタは、胸部アセンブリコネクタが体部電子部内に固定されていない場合に、導電性要素が物体と接触することを防ぐための複数のリブを含むことを特徴とする請求項26に記載の胸部アセンブリ。
【請求項28】
導電性要素は、胸部アセンブリが除細動衝撃に耐えることができるように十分に間隔をおいて設けられることを特徴とする請求項26に記載の胸部アセンブリ。
【請求項29】
患者の心臓から電気信号を検出するための胸部アセンブリであって、
複数の導電性要素が取り付けられた第1の面と、遮蔽層が取り付けられた第2の面とを有する基層と、
基層の上方に配設される第1の絶縁層と、
基層の下方に配設される第2の絶縁層とを含むことを特徴とする胸部アセンブリ。
【請求項30】
導電性要素は、電極コネクタおよび胸部アセンブリコネクタに接続することを特徴とする請求項29に記載の胸部アセンブリ。
【請求項31】
X模様の格子構造を有した遮蔽層をさらに含むことを特徴とする請求項29に記載の胸部アセンブリ。
【請求項32】
遮蔽層は、誘電材料の単層からなることを特徴とする請求項29に記載の胸部アセンブリ。
【請求項33】
遮蔽層は、誘電材料の多層からなることを特徴とする請求項29に記載の胸部アセンブリ。
【請求項34】
患者の心臓からの電気信号を検出するための前胸部アセンブリであって、
前胸部アセンブリコネクタと、
前胸部アセンブリコネクタに接続された可撓性電極保持部であって、電極に接続するために複数の電極コネクタが着脱自在に取り付けられ、少なくとも1つの延長アームと複数の弓状部と複数の移行部とからなる電極保持部と、を含むことを特徴とする前胸部アセンブリ。
【請求項35】
第1の弓状部が直線部に当接し、第1の移行部が第1の弓状部に当接し、第1の移行部に電極コネクタが取り付けられ、第1の移行部が第1の弓状部に当接し、第1の移行部に電極コネクタが取り付けられ、延長アームが第1の移行部に接続し、第1の延長アームに電極コネクタが取り付けられ、第2の弓状部が第1の移行部に当接し、第2の移行部が第2の弓状部に当接し、第2の移行部に電極コネクタが取り付けられ、第2の延長アームが第2の移行部に接続し、第2の延長アームに電極コネクタが取り付けられ、第3の弓状部が第2の移行部に当接し、第3の移行部が第3の弓状部に当接し、第3の移行部に電極コネクタが取り付けられ、第4の弓状部が第3の移行部に当接し、第4の弓状部に電極コネクタが取り付けられることを特徴とする請求項34に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項36】
前胸部アセンブリはアダプタアセンブリを介して遠隔測定送信機に接続することを特徴とする請求項34に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項37】
前胸部アセンブリは、アダプタアセンブリを介して心電図モニタに接続することを特徴とする請求項34に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項38】
前胸部アセンブリコネクタは、導電性要素間でのアーク放電を防止するのに十分な間隔をおいて配置される複数の導電性要素を含むことを特徴とする請求項34に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項39】
前胸部アセンブリコネクタは、前胸部アセンブリコネクタが体部電子部内に固定されていない場合に、導電性要素が物体と接触することを防ぐための複数のリブを含むことを特徴とする請求項38に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項40】
導電性要素は、前胸部アセンブリが除細動衝撃に耐えることができるように十分に間隔をおいて設けられることを特徴とする請求項38に記載の前胸部アセンブリ。
【請求項41】
患者における心臓活動を監視するためのシステムにおいて用いられる体部電子部であって、
胸部アセンブリに取り付けられた胸部アセンブリコネクタを着脱自在に受容するための胸部アセンブリポートを含み、前記胸部アセンブリコネクタは、胸部アセンブリコネクタが胸部アセンブリポートに挿入されると、体部電子部内の回路を完成するセンサピンを含み、患者の心臓から検出された電気信号は胸部アセンブリを介して体部電子部に送信されることを特徴とする体部電子部。
【請求項42】
ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースをさらに含むことを特徴とする請求項41に記載の体部電子部。
【請求項43】
情報は、システムの動作状況に関することを特徴とする請求項42に記載の体部電子部。
【請求項44】
情報は、体部電子部を基地局と対にする順序に関することを特徴とする請求項42に記載の体部電子部。
【請求項45】
センサピンが体部電子部内の回路を完成すると、体部電子部の電力供給が始動されることを特徴とする特徴とする請求項41に記載の体部電子部。
【請求項46】
体部電子部は、胸部アセンブリに取り付けられた少なくとも1つの電極コネクタと、患者に取り付けられた少なくとも1つの電極との間の接続の完全性を連続的に監視するためのリードオフ機能を遂行できること特徴とする請求項41に記載の体部電子部。
【請求項47】
体部電子部は、システムの機能の完全性を監視するための自己診断機能を遂行できることを特徴とする請求項41に記載の体部電子部。
【請求項48】
体部電子部に過剰の電流が流れ込むことを防ぐために胸部アセンブリポートに接続された抵抗をさらに含み、これにより、体部電子部が除細動衝撃に耐えることができるようにすることを特徴とする請求項41に記載の体部電子部。
【請求項49】
体部電子部内のバッテリポートと基地局内のバッテリポートとに適合する少なくとも1つのバッテリをさらに含むことを特徴とする請求項41に記載の体部電子部。
【請求項50】
基地局を体部電子部と対にするための装置を受容するポートをさらに含むことを特徴とする請求項41に記載の体部電子部。
【請求項51】
前記装置はトークンキーであることを特徴とする請求項50に記載の体部電子部。
【請求項52】
患者における心臓活動を監視するためのシステムにおいて用いられる基地局であって、
体部電子部から送られてきた電気信号を受信するための受信機と、
電気信号を心電図モニタに送信するための心電図モニタケーブルに接続するための複数の電気端子とを含むことを特徴とする基地局。
【請求項53】
ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースをさらに含むことを特徴とする請求項52に記載の基地局。
【請求項54】
情報はシステムの動作状況に関することを特徴とする請求項53に記載の基地局。
【請求項55】
情報は、基地局を体部電子部と対にする順序に関することを特徴とする請求項53に記載の基地局。
【請求項56】
基地局に、7リードモードまたは12リードモードのいずれで動作するかを指示するためのリード切替器をさらに含むことを特徴とする請求項52に記載の基地局。
【請求項57】
基地局は患者から離れたところに配置され、患者の上または近くに配置された体部電子部によって収集されたデータを制御することを特徴とする請求項52に記載の基地局。
【請求項58】
基地局内のバッテリポートと体部電子部内のバッテリポートとに適合する少なくとも1つのバッテリをさらに含むことを特徴とする請求項52に記載の基地局。
【請求項59】
基地局を体部電子部と対にするための装置を受容するポートをさらに含むことを特徴とする請求項52に記載の基地局。
【請求項60】
前記装置はトークンキーであることを特徴とする請求項59に記載の基地局。
【請求項61】
患者における心臓活動の監視方法であって、
患者の体からの電気信号を胸部アセンブリによって検出する工程と、
胸部アセンブリからの電気信号を、ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有する体部電子部に送信する工程と、
無線周波数伝送によって体部電子部から、ユーザに情報を伝達するためのユーザインターフェースを有する基地局へ電気信号を送信する工程と、
基地局から心電図モニタへ電気信号を送信する工程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項62】
患者における心臓活動の監視方法であって、
複数の電極に接続するための複数の電極コネクタを有する胸部アセンブリを、患者の体の上に配置する工程と、
胸部アセンブリを、ユーザに情報を伝達するユーザインターフェースを有する体部電子部に差し込む工程と、
トークンキーを用いて体部電子部を基地局と対にする工程と、
胸部アセンブリによって患者の心臓からの電気信号を検出する工程と、
胸部アセンブリから体部電子部へ電気信号を送信する工程と、
電気信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する工程と、
ユーザに情報を伝達するためのインターフェースを有する基地局に、無線伝送を介してデジタル信号を送信する工程と、
デジタル信号をアナログ信号に変換する工程と、
アナログ信号を心電図モニタへ送信する工程とを含むことを特徴とする方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図7a】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図11a】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図7a】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図10】
【図11】
【図11a】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公表番号】特表2006−500964(P2006−500964A)
【公表日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−548693(P2003−548693)
【出願日】平成14年11月26日(2002.11.26)
【国際出願番号】PCT/US2002/038097
【国際公開番号】WO2003/047427
【国際公開日】平成15年6月12日(2003.6.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
マジックテープ
Bluetooth
【出願人】(504206894)ジーエムピー ワイヤレス メディスン インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成14年11月26日(2002.11.26)
【国際出願番号】PCT/US2002/038097
【国際公開番号】WO2003/047427
【国際公開日】平成15年6月12日(2003.6.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
マジックテープ
Bluetooth
【出願人】(504206894)ジーエムピー ワイヤレス メディスン インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]