一般照明用の一体型LED照明器具
LED光源を使用した照明装置及び方法が記載されている。該LED光源は他の部品と共に照明装置又は他の汎用照明構造体の形態で一体化されている。該照明構造体の幾つかは、放物アルミニウム反射器(PAR)照明器具として形成され、これら照明構造体が従来のソケットに挿入されるのを可能にしている。該照明構造体は、効率的動作、高い熱放散、高出力及び良好な色混合等の有益な動作特性を示す。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般照明用の一体型LED照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2007年10月9日に出願された「一般照明用の一体型LED照明器具」なる名称の米国仮特許出願第60/978612号の利益を主張するものであり、該出願は参照により全体として本明細書に組み込まれるものである。
【0003】
本発明は、米国エネルギ省により授与された認可番号DE-DE-FC26-06NT42932での政府の支援によりなされたものである。米国政府は、本発明の特定の権利を有するものである。
【0004】
シールドビーム電球は、遍在的なもので、種々の照明用途に使用されている。斯かる電球は、例えば、自動車用ヘッドライト、劇場用ライト、屋外建築用ライト、航空機着陸用ライト及びスポーツ用ライトとして採用されている。「シールドビーム電球」は、単一アセンブリとして製造された反射器及びフィラメントを含む形式の電球で、上記アセンブリ上には、通常は透明ガラスのフロントカバー又はレンズが永久的に取り付けられている。シールドビーム電球の通常のサイズは56、PAR38及びPAR30であり、ここで、「PAR」は放物アルミニウム反射器(Parabolic Aluminum Reflector)の頭文字である。PARは、1/8インチに等しい非SI測定単位として受け入れられてきている。例えば、PAR38電球は4.75インチに等しい直径を持つ電球である。シールドビーム電球の通常の光ビームの広がりは、フラッドビーム、スポットビーム、狭スポットビーム又は極狭スポットビームである。
【0005】
スポットライトは種々の商店、住宅及び建築の場面で毎日見られるものである。例えば、実質的に全てのスーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストア、百貨店、宝石店、ディスカウントストア、自動車ディーラ及び専門アパレルストアがスポット照明を使用している。典型的には、従来の光源がスポット照明用途に使用されているが、多くの欠点を被っている。
【0006】
特に、蛍光光源は、時には効率的であり安価ではあるが、スポット照明にとり効果的とするには過度に拡散的である。言い換えると、これらの光源は、指向された光を必要とする用途には余り適していない。劣った光出力分布に加えて、これらの光源の色温度は多くの用途には余り適さない。更に、ハロゲン電球は低い事前コスト、良好な演色及び良好なビーム制御を有する傾向があるものの、斯かる電球は典型的にスポットライト用途にとっては非常に非効率的であり、10〜20ルーメン/ワットの範囲の光出力効率しか有さない。スポット照明に典型的に使用される他のタイプの電球は、セラミックメタルハライド(CMH)電球である。CMH電球は良好なビーム制御及びエネルギ効率を提供することができるが、斯かる電球は典型的に高い初期費用を有すると共に、明る過ぎ得ると共に調光不可能であり、比較すると時には隣接する領域を暗く見えさせる。最後に、伝統的な白熱照明は、スポット照明用途にとっては非効率的過ぎる傾向がある。
【0007】
スポット照明及び一般の他のタイプの照明が広く使用されているので、照明のエネルギ効率が性能を妥協することなく改善され得るならば、事業及び消費者ユーザ並びに環境の両方の利益のために大きなエネルギ節減を実現することができる。これらの可能性のあるエネルギ節減及び何年にもわたり世界中で続いている増大する環境問題意識にも拘わらず、依然として、大幅に改善されたエネルギ効率を持つシールドビーム電球に対する要求が存在する。特に、用途及び最終ユーザの期待に合致した一様なビームパターンの審美的に満足のゆく照明を提供することが可能な高度に効率的で、耐久性があり且つ相対的に安価なスポットライトに対する要求が存在する。
【0008】
デジタル照明技術、即ち発光ダイオード(LED)等の半導体光源に基づく照明の出現は、伝統的な蛍光、HID及び白熱電球に対する成長可能な代替物を提供している。LEDの機能的利点及び有益性は、高いエネルギ変換及び光学的効率、強固さ、低稼働コスト並びに多くの他のものを含む。LEDの小さな寸法、長稼働寿命、低エネルギ消費及び耐久性は、これらLEDを、種々の照明用途において重要な選択物にさせている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、高品質な照明を提供しながら従来の技術の欠点に対処するような、LED光源を使用した改善された照明器具を提供することが望ましい。所要の高い演色特性以外に、光の質の考慮事項は、当該照明の有効且つ適用可能な空間分布、並びに「ハロー」又は他のテクスチャ及びカラーアーチファクトを伴わない所望の色温度の白色発光等の幾つかの観察可能且つ測定可能な評価基準を含む。この照明器具にとっては、通常に見られる形状因子(フォームファクタ)を維持して、既存のハードウェア、ソケット及び電源接続を利用することができるようにし、これによりコストを低減すると共に設備改造に関連する無駄を低減し、且つ、該改善された照明器具の採用を促進することも望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、広くは、既存の照明ハードウェアで使用することができるように標準のフォームファクタを有するエネルギ効率的なLED型照明器具に関するものである。更に詳細には、本発明の種々の実施例は、従来の光源の置換に適した高出力照明システムに関するものである。ここに開示される種々の発明概念を実施化すると、これらのシステムは、高輝度LEDを駆動するための効率的且つ小型の電源及び制御部品を、温度管理及び光学システムと共に照明器具に組み込んで、通常の汎用白熱、蛍光及びハロゲン照明器具と等価な形状的及び機能的適合物を提供する。幾つかの実施例において、本発明はLED型光源を使用して、PAR38スポットライト等のスポット照明に有用なビームの広がりを生成することが可能な一体型LED照明器具を想定する。
【0011】
要約すると、本発明の一態様は照明装置に向けられたもので、該照明装置はLED型光源、該LED型光源に結合された光学系、該LED型光源に結合されたヒートシンク、ソケットに機械的及び電気的に係合する口金(base)、並びに非導電性材料からなり上記口金に機械的に結合されるハウジングを使用し、その場合において、上記LED型光源、光学系及びヒートシンクは上記ハウジング内に配置される。
【0012】
本発明の他の態様は、基板に結合された第1及び第2のダイを有するようなLED型光源を使用する照明装置に向けられたものである。上記第1のダイは第1スペクトルの放射を生成するように構成され、上記第2のダイは第2スペクトルの放射を生成するように構成される。当該LED型光源は、該光源の少なくとも一部に第1テクスチャ化部分を有する一次光学系を更に使用すると共に、オプションとして、該LED型光源に結合され且つ該LED型光源により生成された光を平行化するように構成された二次光学系を使用し、該二次光学系は第2のテクスチャ化部分を有する。一実施例において、上記一次光学系は上記基板上に或る距離だけ上昇された半球状レンズを有する。
【0013】
本発明の他の態様は、放物アルミニウム反射器(PAR)38のフォームファクタに構造化された照明装置に向けられたものである。該装置は、第1スペクトルを持つ第1放射を発生する少なくとも1つの第1LED及び該第1スペクトルとは異なる第2スペクトルを持つ第2放射を発生する少なくとも1つの第2LEDを使用し、その場合において、当該装置により発生される本質的に白色の光は上記第1放射及び第2放射の混合光を含む。該装置は、更に、力率補正を行い、上記少なくとも1つの第1LED及び少なくとも1つの第2LEDのための動作電圧を供給し、上記少なくとも1つの第1LEDのための第1電流を供給し、上記少なくとも1つの第2LEDのための第2電流を供給するためにスイッチング電源を使用する。該装置は、ソケットに機械的及び電気的に係合するための口金、並びに非導電性材料から形成され、上記口金に機械的に結合され、PAR38のフォームファクタに構造化されたハウジングを含み、その場合において、上記少なくとも1つの第1LED、上記少なくとも1つの第2LED及び上記スイッチング電源は該ハウジング内に配置される。該スイッチング電源は、上記第1電流及び第2電流を、当該装置により発生される本質的に白色の光が約2600K〜3000Kの範囲内の色温度を有すると共に、10ワットにおいて約700ルーメンの出力を持つように制御するよう構成される。
【0014】
本発明の他の態様は、第1スペクトルを持つ第1放射を発生する少なくとも1つの第1LED、及び第1スペクトルとは異なる第2スペクトルを持つ第2放射を発生する少なくとも1つの第2LEDを使用するような照明装置に向けられたものである。上記少なくとも1つの第1LED及び少なくとも1つの第2LEDは、第1ノードと第2ノードとの間に電気的に直列に接続される。該第1ノードと第2ノードとの間に動作電圧が印加されると、第1ノードと第2ノードとの間に直列電流が流れる。スイッチング電源が力率補正を行うと共に上記動作電圧を供給する。該スイッチング電源は、上記少なくとも1つの第1LED及び少なくとも1つの第2LEDの一方に並列に接続された少なくとも1つの可制御電流経路を制御して、上記直列電流を上記少なくとも1つの第1LED及び少なくとも1つの第2LEDの上記一方から少なくとも部分的に迂回させ、かくして上記少なくとも1つの第1LEDを経る第1電流及び上記少なくとも1つの第2LEDを経る第2電流が異なるようにする。
【0015】
本発明の他の態様は、熱過渡時に、LED型照明装置により発生される白色光の色温度を制御する方法に向けられたものである。該LED型照明装置は第1スペクトルを持つ第1放射を発生する少なくとも1つの第1LEDと、該第1スペクトルとは異なる第2スペクトルを持つ第2放射を発生する少なくとも1つの第2LEDとを含み、上記白色光は第1放射と第2放射との混合の結果である。上記少なくとも1つの第1LED及び少なくとも1つの第2LEDは、第1ノードと第2ノードとの間に電気的に直列に接続され、該第1ノードと第2ノードとの間に動作電圧が印加されると、第1ノードと第2ノードとの間に直列電流が流れる。当該方法は、上記少なくとも1つの第1LED及び少なくとも1つの第2LEDの近傍の温度を表す温度信号を発生するステップと、該温度信号に基づいて、上記少なくとも1つの第1LED及び少なくとも1つの第2LEDの一方に並列に接続された少なくとも1つの可制御電流経路を制御して、上記直列電流を上記少なくとも1つの第1LED及び少なくとも1つの第2LEDの上記一方から少なくとも部分的に迂回させ、かくして上記少なくとも1つの第1LEDを経る第1電流及び上記少なくとも1つの第2LEDを経る第2電流が異なるようにする。
【0016】
本発明の他の態様は、熱過渡時に、LED型光源により発生される白色光の色温度を制御する装置に向けられたものである。上記LED型光源は熱伝導性基板に取り付けられ、該熱伝導性基板は上記LED型光源の近傍に形成された凹部を有している。当該装置は、上記熱伝導性基板に形成された凹部に挿入するためのタブを備える印刷回路基板を含んでいる。当該装置は、更に、上記印刷回路基板のタブ上に配置された温度センサを含み、かくして、該印刷回路基板が上記熱伝導性基板に形成された凹部に挿入された場合に、該温度センサが上記LED型光源の近傍で上記熱伝導性基板内に実質的に埋め込まれるようにする。また、当該装置は、上記印刷回路基板上に配置されて、力率補正を行うと共に上記LED型光源の動作電圧を供給するためのスイッチング電源を構成する複数の構成部品を含み、該スイッチング電源は少なくとも1つの集積回路(IC)コントローラを有する。
【0017】
本開示の目的で使用される場合、"LED"なる用語は、電気信号に応答して放射を発生することが可能な如何なるエレクトロルミネッセントダイオード又は他の形式のキャリア注入/接合型システムをも含むものと理解されるべきである。このように、LEDなる用語は、これらに限定されるものではないが、電流に応答して光を放出する種々の半導体型構造、発光ポリマ、有機発光ダイオード(OLED)及びエレクトロルミネッセントストリップ等を含む。特に、LEDなる用語は、赤外スペクトル、紫外スペクトル及び可視スペクトルの種々の部分(一般的に、約400ナノメートルから約700ナノメートルまでの放射波長を含む)の1以上で放射を発生するように構成することができる全てのタイプの発光ダイオード(半導体及び有機発光ダイオードを含む)を指す。LEDの幾つかの例は、これらに限定されるものではないが、種々のタイプの赤外LED、紫外LED、赤色LED、青色LED、緑色LED、黄色LED、琥珀色LED、オレンジ色LED及び白色LEDを含む(以下で更に説明する)。LEDは、所与のスペクトル(例えば、狭い帯域幅、広い帯域幅)に対して種々の帯域幅(例えば、半値全幅又はFWHM)を、且つ、所与の一般的色分類内で種々の支配的波長を持つ放射を発生するように構成及び/又は制御することができると理解されたい。
【0018】
"スペクトル"なる用語は、1以上の光源により生成された放射の何れかの1以上の周波数(又は波長)を指すものと理解されたい。従って、"スペクトル"なる用語は、可視範囲における周波数(又は波長)のみならず、赤外、紫外及び全体の電磁スペクトルの他の領域における周波数(又は波長)をも指す。また、或るスペクトルは、相対的に狭い帯域幅(例えば、実質的に僅かな周波数又は波長成分しか有さないFWHM)又は相対的に広い帯域幅(種々の相対強度を持つ幾つかの周波数又は波長成分)を有することができる。或るスペクトルは2以上の他のスペクトルの混合(例えば、複数の光源から各々放出された放射の混合)の結果であり得ると理解されたい。
【0019】
本開示の目的のため、"カラー(色)"なる用語は、"スペクトル"なる用語と互換可能に使用されている。しかしながら、"カラー"なる用語は、一般的に、観察者により知覚可能であるような放射の特性を主に指すように使用される(もっとも、この用い方は、この用語の範囲を限定する意図でない)。従って、"異なるカラー"なる用語は、異なる波長成分及び/又は帯域幅を持つ複数のスペクトルを黙示的に示す。また、"カラー"なる用語は、白色及び非白色光の両方との関連で使用することもできると理解されたい。
【0020】
"色温度"なる用語は、通常、ここでは白色光との関連で使用されている。もっとも、このような使用は該用語の範囲を限定しようというものではない。色温度は、本質的に、白色光の特定の色含有量又は色合い(shade)を示す(例えば、赤みがかった、青みがかった等)。或る放射サンプルの色温度は、通常、実質的に当該放射サンプルと同一のスペクトルを放射する黒体放射体のケルビン度(K)での温度により特徴付けられる。黒体放射体の色温度は、通常、約700度K(典型的には、人の目にとり最初に見えると考えられている)から10,000度Kを超えるまでの範囲内に入る。白色光は、通常、1500〜2000度Kより上の色温度で知覚される。
【0021】
より低い色温度は、通常、一層顕著な赤成分又は"暖かい感じ"を持つ白色光を示す一方、より高い色温度は、通常、一層顕著な青成分又は"冷たい感じ"を持つ白色光を示す。例示として、火は約1,800度Kの色温度を有し、通常の白熱電球は約2848度Kの色温度を有し、早朝の日光は約3,000度Kの色温度を有し、曇った昼の空は約10,000度Kの色温度を有する。約3,000度Kの色温度を持つ白色光の下で見られるカラー画像は相対的に赤みがかった色調を持つ一方、約10,000度Kの色温度を持つ白色光の下で見られる同じカラー画像は相対的に青みがかった色調を持つ。
【0022】
コントローラ"なる用語は、ここでは、1以上の光源の動作に関係する種々の装置を広く記述するために使用されている。コントローラは、ここで述べる種々の機能を実行するために種々の態様で(例えば、専用のハードウェアによる等)実施化することができる。"プロセッサ"はコントローラの一例であり、ここで述べる種々の機能を果たすためにソフトウェア(例えば、マイクロコード)を用いてプログラムすることが可能な1以上のマイクロプロセッサを使用する。コントローラは、プロセッサを使用して又は使用しないで実施化することができ、幾つかの機能を実行する専用のハードウェアと他の機能を実行するためのプロセッサ(例えば、1以上のプログラムされたマイクロプロセッサ及び関連する回路)との組み合わせとして実施化することもできる。本開示の種々の実施例で使用することが可能なコントローラ部品の例は、これらに限定されるものではないが、通常のマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含む。
【0023】
種々の実施例において、プロセッサ又はコントローラは1以上の記憶媒体(ここでは、汎用的に"メモリ"と称し、例えばRAM、PROM、EPROM及びEEPROM等の揮発性及び不揮発性コンピュータメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク、光ディスク並びに磁気テープ等である)と関連させることができる。幾つかの実施例において、上記記憶媒体は、1以上のプロセッサ及び/又はコントローラ上で実行された場合に、ここで述べる機能の少なくとも幾つかを実行する1以上のプログラムによりコード化することができる。種々の記憶媒体は、プロセッサ又はコントローラ内に固定することができるか、又は該記憶媒体上に記憶された1以上のプログラムを、ここで述べる本開示の種々の態様を実施化すべくプロセッサ又はコントローラにロードすることができるように移送可能とすることもできる。"プログラム"又は"コンピュータプログラム"なる用語は、ここでは、汎用的意味で使用され、1以上のプロセッサ又はコントローラをプログラムするために使用することが可能な如何なるタイプのコンピュータコード(例えば、ソフトウェア又はマイクロコード)をも示す。
【0024】
上述した技術思想及び以下に詳細に説明する更なる技術思想の全ての組み合わせは(斯かる技術思想が相互に矛盾しない限り)、ここに開示される発明的主題の一部であると見なされると理解されるべきである。また、参照により組み込まれた如何なる開示内にも現れる、本明細書で明示的に使用される用語は、本明細書で開示される特定の概念と最も一貫性がある意味が付与されると理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1A】図1Aは、本発明の一実施例によるLED型照明器具の前方からの斜視図を示す。
【図1B】図1Bは、本発明の一実施例によるLED型照明器具の後方からの斜視図を示す。
【図2】図2は、図1A〜1BのLED型照明器具の分解図である。
【図3】図3は、図1A〜1BのLED型照明器具の断面図であり、本発明の一実施例による積層された電源を概略図示する。
【図4】図4は、図3に示すLEDモジュール及び熱接続体の相対的配置を示す拡大図である。
【図5】図5は、本発明の一実施例によるLEDモジュールのLEDダイの配置を概略図示する上面図である。
【図6A】図6Aは、本発明の一実施例によるテクスチャ化部分を含むLEDモジュールを示す側面図である。
【図6B】図6Bは、本発明の他の実施例によるテクスチャ化部分を含むLEDモジュールを示す側面図である。
【図6C】図6Cは、図6A〜6Bのレンズ203の一実施例を示す側面図である。
【図7A】図7Aは、図2〜3に示す反射器光学系の斜視図を示す。
【図7B】図7Bは、図2〜3に示す反射器光学系の断面図を示す。
【図8】図8は、本発明の一実施例によるLED型照明器具のためのスポット照明適用例を示す。
【図9A】図9Aは、本発明の一実施例によりLED型照明器具の種々の部品を配置することが可能なハウジングの上面図である。
【図9B】図9Bは、本発明の一実施例によりLED型照明器具の種々の部品を配置することが可能なハウジングの側面図である。
【図9C】図9Cは、本発明の一実施例によりLED型照明器具の種々の部品を配置することが可能なハウジングの断面図である。
【図9D】図9Dは、図9A〜9Cに示すものの代替となるハウジングを示す。
【図10A】図10Aは、本発明の他の実施例によるLED型照明器具の分解図を示す。
【図10B】図10Bは、図10AのLED型照明器具のカバーレンズの上面図である。
【図10C】図10Cは、本発明の他の実施例によるLED型照明器具の組立断面図を示す。
【図11】図11は、図10AのLEDモジュール及びヒートシンクの相対的配置を示す上面図である。
【図12A】図12Aは、図10AのLEDモジュール及びリング状回路基板の側面図である。
【図12B】図12Bは、図10AのLEDモジュール及びリング状回路基板の上面図である。
【図13A】図13Aは、本発明の一実施例によるLEDモジュール及びフレキシブル回路基板の代替構成を示す。
【図13B】図13Bは、本発明の他の実施例によるLEDモジュール及びフレキシブル回路基板の代替構成を示す。
【図14】図14は、図10Aの照明器具の種々の部品の拡大図を示す。
【図15】図15は、本発明の一実施例による、複数の直列接続された負荷のための電源の種々の電気部品を示す一般化されたブロック図である。
【図16】図16は、本発明の一実施例による、図15に示す電源の力率補正段を示す回路図である。
【図17】図17は、本発明の一実施例による、図15に示す電源の力率補正段を関連するコントローラと共に示す回路図である。
【図18】図18は、本発明の一実施例による、図15に示す電源の負荷制御段を示す回路図である。
【図19】図19は、本発明の一実施例による、図15に示す電源の負荷制御段を関連するコントローラと共に示す回路図である。
【図20】図20は、本発明の一実施例による、負荷制御段を制御するために図19のコントローラにより実施される温度補償方法を示すフローチャートを図示する。
【図21】図21は、本発明の一実施例による、図20の温度補償方法に基づく、発生された光の色温度対時間の2つのプロットを示す。
【図22】図22は、本発明の一実施例による、図15の電源が配置された印刷回路基板、及びLED負荷を担持する基板に対する該印刷回路基板の連結部の例示的構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図面において、同様の符号は、異なる図を通して同様の構成部分を概ね示している。また、図面は、必ずしも寸法通りではなく、本発明の原理を示すに際して大体は代わりに強調がなされている。
【0027】
以下、本発明の種々の実施例及び関係する発明思想を、PAR38照明器具に関連する実施例を含み説明する。しかしながら、本発明は如何なる特定の態様の実施例にも限定されるものではなく、ここで明示的に説明する種々の実施例は主に解説の目的のためのものであると理解されるべきである。例えば、ここで説明する種々の思想は、異なるフォームファクタ及び光出力を持つ種々の照明器具で好適に実施化することができる。
【0028】
上述したように、ここで開示される本発明の幾つかの態様は、従来の光源の置換に適した高出力照明システムに関するものである。これらのシステムは、効率的且つ小型の電源及び高輝度LEDを駆動するための制御部品を、温度管理系及び光学系と一緒に照明器具に組み込み、通常の汎用白熱、蛍光及びハロゲン照明器具と等価な形態及び機能の適合物を提供するものである。出願人は、高性能LED型照明器具の部品又はサブシステムは個別では設計することができず、システム性能は相互に関係する技術的問題の結果であることを認識及び理解した。このように、当該システムの1つの領域における設計の選択の影響は、他の領域において望ましくない結果を持ち得る。例えば、LED光源から一層大きな出力を発生させようと試みることは、一層大きな電力密度の犠牲となり得、温度負荷を、従って全体のシステム効率を悪化させる。ダイ及びパッケージの制約を操作することは、光学系の注意深い考察により対処することが必要となるような下流側の影響を有し得る。従って、以下に詳述する方法は、種々のシステム設計関心事に関して、効率的な温度管理及び電力管理を含み、LED光源の効率及び幾何学構造を最適化することを追求するものである。
【0029】
図1A及び1Bは、本発明の一実施例によるLED型照明器具100の制限するものではない一例を示す。該照明器具100は、以下に詳述する、ネジ式口金110、口金エンクロージャ120、ヒートシンク130、カバーレンズ140及び反射器光学系160を含んでいる。ネジ式口金110は、照明器具100にAC電源を供給するために標準の照明ソケットに螺入するように構成され、従ってエジソン型のネジ式口金又は如何なる他の好適なネジ式口金とすることもできる。口金エンクロージャ120は、金属又は例えばアクリロニトリルブタジェンスチレン(ABS)等の耐衝撃性プラスチック材料から、射出成形等の何れかの従来の方法により形成することができる。本発明の種々の実施例において、口金エンクロージャ120はフィン121(図2に示され、後述する)等の熱放散凹凸構造を有し、これら構造は当該照明器具にわたり熱を伝導させ及び/又は冷却空気の流れを促進するのに有効である。該口金エンクロージャはヒートシンク130に例えばネジ125等の何らかの従来の固定手段によって接続される。
【0030】
ヒートシンク130は、例えばアルミニウム等の熱伝導性材料から形成され、相対的に軽い重量を維持しながら熱放散を促進するように構成される。例えば、一実施例において、ヒートシンク130は、篭状の構造を有すると共に、分散された複数の放熱フィン135を含み、熱放散のための相当の表面積を設けている。ヒートシンク130は、例えばサンドブラスト処理により熱放散を促進するように処理することができる。
【0031】
カバーレンズ140は、ガラス、アクリル又はポリカーボネイト等の如何なる既知の透明材料から形成することもできる。カバーレンズ140は、ヒートシンク130の着設部上に着座され、ネジ等の何らかの従来の固定具又は接続具により固定される。一実施例においては、図1A〜1Bに図示されたように、LED型照明器具100はPAR38電球のフォームファクタを有するので、該照明器具の最大直径は4.75インチである。他のフォームファクタも可能である。
【0032】
ここで図2及び3を参照すると、照明器具100の分解図及び断面図は、口金エンクロージャ120及びヒートシンク130内に収容された特徴的要素を示している。本発明の種々の実施例において、口金エンクロージャ120は、電源及び電子回路制御モジュール414(ここでは、単に"電源"とも称する)を収容し、該モジュールは、後に詳述するLEDモジュール150内に設けられた発光ダイオード(LED)を駆動及び制御するために配置された電源管理及び駆動回路部品(例えば、電源、コントローラ/プロセッサ及び/又はメモリ部品等)を有する1以上の印刷回路基板175を含んでいる。
【0033】
電源414は、上記口金エンクロージャの空間の制限を考慮しながら自身の性能を最適化するために種々の構造を有することができる。例えば、図2及び3に示されたものと同様の一実施例において、該電源は、互いに積層されると共に所望の間隔で上記口金エンクロージャに固定される複数の印刷回路基板を含む。これら回路基板は、これらの間を走るワイヤにより電気的に接続される。本発明の他の実施例においては、連続した(例えば可撓性の)回路基板が、上記口金エンクロージャ内に設けられる空間内に、例えば巻き取る又は巻回することにより嵌め込まれる。更に他の実施例では、図10A及び10Cに関して後述するように、単一の回路基板が上記ヒートシンクに対して垂直に取り付けられる。他の構成も可能である。
【0034】
本開示による照明器具との関連で使用するのに適したLED型照明ユニット及び斯かる照明ユニットを制御する方法の幾つかの一般例を、例えば米国特許第6,016,038号及び第6,211,626号で見付けることができる。また、本開示による照明器具との関連で使用するのに適したLED照明器具内での電力及びデータ管理の統合並びにデジタル電力処理の幾つかの一般例を、例えば米国特許第7,233,115号、米国特許第7,256,554号及び米国特許出願第12/113,320号で見付けることができ、これら文献の各々は参照により本明細書に組み込まれるものとする。本発明の実施例による電源及び制御電子回路の幾つかの特定の例は、図15〜22に関連して後に詳述する。
【0035】
電源414とLEDモジュール150との間の電気的接続は、ヒートシンク130の基部の孔を介して等の、如何なる好適な態様でも設けることができる。他の形態の相互接続も可能である。
【0036】
本発明の種々の実施例では、図3に図示されるように、熱接続体190がLEDモジュール150とヒートシンク130との間に配置され、これらの間に熱伝導性を設けて熱放散を促進する。熱接続体190は、銅等の熱伝導性材料から形成されると共に、上記LEDモジュールの背部に誘導半田付け又は何らかの他の好適な方法により取り付けられる。この構成は、LEDモジュール150とヒートシンク130との間の熱的境界面の数を最小化し、かくして該LEDモジュールから見た熱抵抗を減少させる。熱接続体190は、図3に示されるように、上記ヒートシンクの空洞又は凹部に挿入されるプラグ(plug)若しくは金属片(slug)の形態をとることができるか、又は如何なる他の好適な形態をとることもできる。例えば、一実施例によれば、熱接続体190は、上記ヒートシンク上の薄い層として、又はヒートシンク130の表面の一部に形成された銅等の1以上の金属路(metallic traces)として形成することができる。この場合、上記LEDモジュールは該金属路に例えば誘導半田付け法を用いて半田付けすることができる。
【0037】
図4は、熱接続体190、LEDモジュール150及びヒートシンク130の一部の拡大図であり、上記ヒートシンクの外縁は該ヒートシンクの一部のみが示されていることを示すために点線で示されている。図示のように、制限するものでない一実施例では、熱接続体190はヒートシンク130とは面一ではなく、ヒートシンク130の表面より上にZ1だけ延びている。このように、LEDモジュール150は当該ヒートシンクより距離Z1だけ上に配置されている。LEDモジュール150を当該ヒートシンクの表面より上に斯様に配置することにより、反射器光学系160(図3に示す)に対するLEDモジュール150の位置を最適化することができる。このように、距離Z1は、例えば0.5mm、1mm又は他の好適な値等の如何なる好適な値もとることができる。
【0038】
LEDモジュール150は如何なる好適な形態もとることができる。というのは、本発明の種々の態様は、如何なる特定のタイプのLED光源と共に使用するよう限定されるものではないからである。図5及び6A〜6Cは、LEDモジュール150が含むことができる特徴的構造の例を示す。しかしながら、これらの特徴的構造はオプション的なものに過ぎず、LEDモジュール150の他の形態も可能であると理解されたい。
【0039】
図5に示すように、一実施例によれば、LEDモジュール150は基板(例えば、印刷回路基板)206を含み、該基板上には複数のLEDダイ202及び204が配置される。個々のLEDダイの特性は、LED型照明器具100に対し望まれる特定のタイプの光出力を供給するように選択される。例えば、種々の実施例において、第1のタイプのLEDダイ202は第1スペクトルを持つ第1放射を発生する1以上のLED接合を含むことができ、第2のタイプのLEDダイ204は第1スペクトルとは異なる第2スペクトルを持つ第2放射を発生する1以上のLED接合を含むことができる。当該照明器具に対し2つの異なるタイプのLEDの一般例が示されたが、種々の異なるタイプのLEDを種々の数/組み合わせで一緒に使用して、各々異なる光源スペクトルの混合に基づく結果的な光を供給することもできると理解されたい。
【0040】
本発明の一実施例において、上記LEDダイの発光特性は所望の色温度の白色光を供給するように各々選択される。例えば、本質的に白色の光を発生するように構成されたLEDモジュールの一実施例は、組み合わせで本質的に白色の光を形成するように混ざるような異なるスペクトルのエレクトロルミネッセンスを各々放出する複数のダイを含むことができる。他の実施例において、白色光LEDは、第1スペクトルを持つエレクトロルミネッセンスを別の第2スペクトルに変換する蛍光材料に関連させることができる。この構成の一例において、相対的に短い波長及び狭い帯域幅のスペクトルを持つエレクトロルミネッセンスは、当該蛍光材料を"ポンピング"し、該蛍光材料は幾らか広いスペクトルを持つ長い波長の放射を放出する。
【0041】
図5を参照すると、LEDモジュール150におけるLEDダイ(又はパッケージ)の配置は、LED型照明器具100にとり望まれるタイプの合成光を供給するように選定される。特定の実施例において、LED型照明器具100は、所定の色温度又は所定の範囲の色温度の白色光を放出する。種々の実施例において、上記配置は、直接発光型LED(例えば、本質的に単色の又は狭い帯域幅の放射)と蛍光体変換型LED(例えば、相対的に広い帯域の放射)との組み合わせを含む。例えば、一実施例において、第1放射503を放出する複数の第1LED202は、第2放射505を放出する複数の第2LED204と組み合わされる。第1LED202は直接発光型のLEDダイとすることができる一方、第2LED204は蛍光体変換LEDダイとすることができる。
【0042】
一実施例において、図5に示された配置は、白色光を生成するために使用される。第1LED202は直接発光型LEDダイであり、第2LED204は蛍光体変換型LEDダイである。白色光の結果としての相関色温度(CCT)は、青色発光LED(即ち、この限定しない例における第2LED204)に塗布される蛍光体材料の量、及び赤色直接発光型LED(即ち、この限定しない例における第1LED202)から到来する光の量に依存する。所望のカラーポイントを達成するために、例えば蛍光体変換型及び直接変換型LEDを独立にバイアスすることによって光源モジュールからの赤色発光の量を変化させることにより両パラメータが一緒に制御される。
【0043】
約2800ケルビンの相関色温度(CCT)を持つ白色光を供給する一実施例においては、この例では各々が蛍光体変換型LEDダイである20個の第2LED204と、この例では各々が直接発光型LEDダイである6個の第1LED202との混成が設けられるが、ダイの他の数及び組み合わせも可能である。第2LED204は、ノースカロライナ州、ダーハムのCree社から入手可能な白色光を発生するための好適な蛍光体材料に結合された青色LEDを含む。第1LED202は、これもノースカロライナ州、ダーハムのCree社から入手可能な赤色LEDを含む。本発明の特定の実施例では、直接発光型LEDダイ(例えば、第1LED202)の蛍光体変換型LEDダイ(例えば、第2LED204)に対する比は、約85〜90の範囲内又はそれ以上の高い演色インデックス(CRI)及び約2800ケルビンのCCTを提供するように選択される。図5の実施例において、この比は、6個の直接発光型LED及び20個の蛍光体変換型LEDの場合3/10である。
【0044】
一般的に、LEDモジュール内のLEDの数は、好ましいドライバ効率及び視感度効率(luminous efficacy)を得るように選定される。種々の実施例において、より多くの一層小さいLEDチップが使用される。LEDチップの寸法は当該照明器具のフォームファクタの制約内で(特に、反射器160の後部開口の直径に鑑みて)最適化され、パッケージ化コスト、基板及び光学系コスト、ダイ接着コスト、歩留まり等に対して釣り合いのとれた、好ましい光出力、温度特性及び電流密度を提供するようにする。幾つかの実施例においては、700ミクロンの直径を持つ標準の市販のLEDチップが使用される。他の実施例では、本発明は、所望のレベルの全体的性能を維持しながら、LEDモジュールのコストを更に低減するために特注のLEDチップを使用することを想定する。特に、LEDの数又は密度を増加させることにより、光学的、電気的、熱的及びパッケージ化のコスト等の複数の利点並びにエネルギ効率の利点が達成される。第1に、ダイの一層密な配置は、一層均一な光出力を生成し、これにより色混合、グレアの問題及び輝度を改善する。第2に、直列に接続された場合、より多数のLEDは一層小さな電流の使用を可能にし、斯かる電流は一層低価格のドライバにより供給することができる。第3に、より多数の一層小さなLEDの電力密度は一層低くなり、全体の温度品質が改善される。電力の必要性は一層小さなダイ/パッケージを使用することにより減少されるので、パッケージ化コストも低下する。最後に、上記の組み合わされた電気的、熱的及び光学的利点は、全体の統合されたシステムの一層高い効率を生じさせる。
【0045】
一般に、良好な色混合並びに色及び/又は色温度の改善された均一性を得るために種々のダイタイプの配置が選択され、かくして、照明器具100の光出力の均一な視覚的見えを達成する、図5の実施例において、第1LED202(例えば、直接発光型LEDダイ)はLEDモジュール150の幾らか縁に向かってではあるが、ランダムに分散された形態で配置されている。この構成は、照明器具100の近く及び遠くの両位置において非常に均一なカラー分布を提供する。
【0046】
種々の実施例において、個々に制御されたダイのタイプを経る電流は、LED型照明器具100の所望の光束及び視感度効率を部分的に達成するよう選定される。例えば、約2800ケルビンのCCT及び約600ルーメンの光束を持つ照明器具100からの白色光出力を達成するために、直列に接続された第2LED204を経る電流は約0.142アンペアとされ、これらの直列に接続された第1LED202を経る電流は約0.125アンペアとされる。このPAR38の実施例の出力及び効率は、幾つかの既存のPAR38電流の出力の約3倍及び効率の約2倍であり、従来の方法に対して著しい改善を示す。
【0047】
図6A及び6Bに示すように、種々の実施例において、LEDモジュール150は更に一次光学系を含む。図6A及び6Bにおける該一次光学系は、1以上のLEDダイを支持し得る基板206上に取り付けられたレンズ203である。該レンズ203は当該LEDダイを覆うシリコーンレンズとすることができる。幾つかの実施例によれば、LEDモジュール150の一次光学系は、該LEDモジュール150により生成される光の混合を促進するためにテクスチャ化部分を含むことができる。
【0048】
例えば、図6Aを参照すると、レンズ203は内側表面に隆起205の形態のテクスチャ化部分を含むことができる。如何なる好適な数の隆起205が存在してもよく、これら隆起は如何なる好適な形状及び寸法を有してもよい。更に、隆起205は、互いに如何なる好適な間隔をとってもよく、レンズ203の実質的に全内側表面にわたって、又はレンズ203の内側表面の一部のみにわたって形成することができる。
【0049】
他の例として、図6Bに示すように、LEDモジュール150は、外側表面に隆起207により示されるようなテクスチャ化部分を持つようなレンズ203を含むこともできる。実施例6Aに関連して説明した隆起205と同様に、隆起207は如何なる好適な形状、寸法及び間隔をとることができ、如何なる数の隆起207を含めることもできる。更に、図6Aに示した隆起205及び図6Bに示した隆起207はレンズ203の一部を覆うのみでよく、必ずしも全レンズ203を覆う必要なないと理解されたい。更に、隆起205及び207は組み合わせで使用することができ、かくして、レンズ203は内側表面及び外側表面の両方にテクスチャ化部分を含むことができると理解されたい。更に、隆起205及び207は一次光学系のテクスチャ化部分の限定しない一例であり、窪み、畝、溝、格子又は何らかの他の好適なタイプのテクスチャ化部分等の他の形態のテクスチャ化部分を使用することもできると理解されたい。更に、レンズ203は、幾つかの実施例では、如何なるテクスチャ化部分も含まないことができると理解されたい。
【0050】
更に、レンズ203は異なる形状をとることもできる。例えば、一実施例によれば、レンズ203は実質的に半球状である。しかしながら、種々の実施例において、レンズ203は、完全には半球状でない形状を持つように型形成される。むしろ、該半球体の中心は幾らかの距離だけ上昇される。図6Cが一例を示している。図示のように、レンズ203Aは完全に半球状ではなく、むしろ、基板206より上に量H1だけ上昇された半球状部分を含んでいる。このように、該半球体の中心は、Pcenterとして示されるように、基板206より上に量H1だけ上昇され、第1LED202及び/又は第2LED204の上側表面と実質的に共面的とすることができる。このように、該ドームの輪郭形状は光が上記ダイに向かって再指向されて失われることを禁止し、カバーレンズ140等の二次光学系が該一次光学系から放出された光のより多くを捕捉することができるようにする。種々の実施例において、上記一次光学系により覆われる領域は、上記LEDダイの領域を超えて、該一次光学系の壁に対しての大きな角度による光の損失を低減又は除去する程度まで延在する。一実施例において、LEDモジュール150におけるLEDダイのアレイの直径は約7mmであり、上記一次光学系(例えば、レンズ203)の直径は約11mmである。
【0051】
図1B、2及び3に図示されたように、LED型照明器具100は反射器光学系160も含み、該反射器光学系はLEDモジュール150により放出される光ビームを整形するためにヒートシンク130内に収容される。種々の実施例において、反射器光学系160は、アルミニウム等の反射性材料により被覆されたプラスチック材料から形成される。LEDモジュール150は、上記一次光学系(例えば、レンズ203)により放出された光が該反射器光学系160の後部開口(即ち、出射開口)を介して透過するように配置される。カバーレンズ140は、均一な光のビームを供給するように反射器光学系160上に配置される。種々の実施例において、例えば5°拡散器等の追加のホログラム拡散器(図示略)を上記二次光学系に追加して、光出力を更に均一化することができる。しかしながら、幾つかの実施例では、該反射器光学系により形成される出射開口上には拡散器が含まれないこともあると理解されたい。好ましくは、各々の異なるスペクトルのLED光源(例えば、一実施例における青色及び赤色LED"チャンネル")の照明出力の角度分布は、略等しいものとする。一実施例において、反射器光学系160の90%の反射性表面を用いた場合、当該光学系の効率は、約25°のFWHMのビーム角度で約83%である。
【0052】
反射器光学系160は、如何なる好適な形状をとることもできる。図7Aに示すように、該反射器光学系160はファセット化された表面であるような外側表面161を含むことができる。しかしながら、幾つかの実施例では外側表面161は連続的なものとすることができると理解されたい。というのは、本発明の種々の態様は、この点で限定されるものではないからである。当該LEDモジュールは反射器光学系160の内部に配置されるので、上記外側表面161の形状は該反射器光学系の機能に影響を与え得るものではない。
【0053】
反射器光学系160は内側表面163を含み、該内側表面は、図7AのA−A線に沿って反射器光学系160を図示する図7Bに更に詳細に示されている。図7Bに示されたように、反射器光学系160の内側表面163はテクスチャ化部分を含むことができる。例えば、内側表面163は1以上の隆起167を含むことができ、これら隆起は如何なる好適な寸法及び形状をとることができる。このようなテクスチャ化部分は、LEDモジュール150等のLED光源により生成される光の混合を促進することができる。このように、図7Bに図示されたテクスチャ化部分はオプション的なものであり、テクスチャ化部分が反射器光学系160の内側表面163上に含まれるような状況では、該テクスチャ化部分は如何なる好適な形状及びパターン化をとることができると理解されたい。例えば、反射器光学系160の内側表面163は、窪み、畝、ファセット、格子、幾何学的パターンで持ち上げられた表面又は如何なる他の好適なタイプのテクスチャ化部分の形態のテクスチャ化部分を含むことができる。
【0054】
図6A〜6C、7A及び7Bに図示された特徴は、単独で又は組み合わせで使用することができると理解されたい。例えば、幾つかの実施例によれば、照明器具は、テクスチャ化部分を備えるLEDモジュール及びテクスチャ化部分を備える反射器光学系を含むことができる。他の実施例によれば、一方又は他方のみがテクスチャ化される。幾つかの実施例によれば、LEDモジュール及び反射器光学系の何れもテクスチャ化されない。
【0055】
次に、照明器具100の種々の動作的特徴を説明する。例えば、一態様によれば、ここで説明した1以上の態様を実施化する照明器具は、約2700〜2800Kの色温度で動作することができる。該照明システムは、90以上の又は、幾つかの実施例では、85から90までの範囲内のCRIを更に示すことができる。更に、該照明システムは、ワット当たり70ルーメンを出力することができ、10ワットで700ルーメンを供給することができる。更に、照明器具100又は本明細書で述べた他の照明システムにより形成されるビーム角は、効果的な屋内又は屋外照明を行うのに十分であり得る。図8は一例を示す。
【0056】
図8を参照すると、前述したように、スポット照明はPAR38のフォームファクタを持つ当該LED型照明器具100にとり1つの特に有効な適用例である。図8に示されるように、光ビーム302の空間分布は、約25度のビーム角304が達成されるようなものである。更に、この特定の実施例において、照明器具100の光出力は十分に均一であり、所与の天井の高さ及び照明角度に対して、スポットサイズは商品及び他の普通に展示される品目の良好な照明を形成するよう適切に寸法決めされる。
【0057】
要約すると、照明器具100は高効率で、耐久性があり、且つ、環境に優しいLED型ランプであり、該ランプは標準の照明ハードウェアと互換性があり、均一な光分布を提供し、優れた熱放散及び演色特性を有する。例えば、本発明の一実施例によれば、定常状態においてワット当たり約55ルーメンで約600ルーメンの出力を達成することができ、他の実施例では、ワット当たり約70ルーメンで700ルーメンの出力を達成することができ、これにより、従来の光源に対して大幅な改善を得ることができた。
【0058】
図1A〜7Bは1つの例示的な照明器具の1以上のフィーチャの限定するものではない例を図示したが、他の構成及びフォームファクタも可能であると理解されたい。例えば、一態様によれば、照明器具は、当該照明器具の1以上の構成部品を配置することが可能なシュラウド又はハウジングを含むことができる。該シュラウドは、ポリカーボネイト又はABS等のプラスチック又は如何なる他の好適な非導電性材料からも形成することができる。幾つかの実施例によれば、該シュラウドは熱放散を提供することが可能なガラスから形成することができる。該シュラウドは当該照明器具の電気的に活性な部品への外部からのアクセスを禁止し、かくしてショック又は火事の危険性を低減することができる。幾つかの実施例によれば、該シュラウドは当該照明器具の実質的に全ての部品を取り囲み、熱放散を容易にするために1以上の孔を含むことができる。
【0059】
図9A〜9Cは、一実施例による非導電性シュラウドの1つの限定するものでない例を示す。図9Aはシュラウド400の上面図を示し、該シュラウドは複数の孔402を含んでいる。図9Aの限定するものでない例において、上記複数の孔402の各々は直径が2mm以下である。他のサイズも可能であると理解されたい。更に、図9Aに図示した孔402のパターンは単なる一例である。というのは、如何なる数及び配置の孔402を含むこともできるからである。孔402の数及び配置は、当該シュラウドの内部から外部への熱放散を最適化し、これにより当該照明器具を過熱から防止するよう選定することができる。
【0060】
図9Bは、図9Aのシュラウド400の側面図を示す。この図から、孔402の各々が、Y−Y線に沿って、言い換えると当該シュラウド400の長さに沿って向けられていることが理解されよう。このように、孔の対称軸(例えば、Y−Y線は1つの孔の対称軸であり得る)は、当該照明器具の活性状態の電機部品と交差しないように配置することができる。この方向に孔402を向けることは、活性状態の電子部品にアクセスするのを禁止し、かくしてショック又は火事の危険性を低減することができる。しかしながら、孔402の他の向きも可能である。
【0061】
図9Cは、図9Bに示したような切断線B−Bに沿うシュラウド400の断面図を示す。この図から、シュラウド400が空洞404を含むように形成することができることを理解することができ、該空洞は、後に詳述するように照明器具の電源、制御回路又は他の要素を保持するのに適したものとすることができる。
【0062】
図9Dは、図9A〜9Cに示したものの代替的シュラウド400Aを示す。該シュラウド400Aはガラスからなり、孔402を有していない。むしろ、該ガラス自体が十分な熱放散を提供することができる。しかしながら、シュラウド400Aの整形は、シュラウド400の整形と類似又は実質的に同一であり得る。更に、幾つかの実施例によれば、シュラウド400Aはガラス製カバーレンズ140Bに如何なる好適な方法により接続することもできる。また、一実施例において、ガラス製シュラウド400Aは、該シュラウドの表面積を増加させ、かくして熱放散を促進するようにフィンを備えて形成することができる。
【0063】
図10Aは、他の実施例による照明器具100Aの分解図を示す。該照明器具100Aは、図9A、9B及び9Cに関連して上述したシュラウド400を含み、該シュラウドは、この限定するものではない例では、ポリカーボネイト又はABSからなる。エジソン型ネジ式口金とすることが可能なネジ式口金110は、シュラウド400に接続することができ、当該照明器具100Aを従来の照明ソケットにねじ込むことができるようにする。照明器具100Aは、更に、該照明器具100Aが組み立てられた場合に上記シュラウド400の空洞404内に配置される電源及び制御電子回路414を含んでいる。また、後に更に詳述するように、サーミスタ等の温度センサ416も当該照明器具100Aの温度を監視するために含めることができる。前記照明器具100と同様に、照明器具100AはLEDモジュール150を更に含み、このLEDモジュールは、ヒートシンク130に埋め込まれ又は接続された熱接続体190に該LEDモジュール150を誘導的に半田付けすることにより該ヒートシンク130に取り付けることができる。
【0064】
電源及び制御電子回路414とLEDモジュール150との間の電気的接続は、如何なる好適な方法により設けることもできる。図10Aの限定をするものではない実施例によれば、リング状の回路基板424が設けられ、該回路基板は、図12A及び12Bに詳細に示されるように、LEDモジュール150の周囲に配置されると共に1以上のワイヤ又は金属路により電源414に電気的に接続される。LEDモジュール150に対する電気的接続を設ける他の態様も可能である。
【0065】
照明器具100Aは、反射器光学系160も含んでいる。反射器光学系160はヒートシンク130に対して、LEDモジュール150が該反射器光学系160内に配置され、これにより該LEDモジュール150から放出された光が反射器光学系160により反射され、平行化され及び/又は収束されるように、取り付けることができる。最後に、カバーレンズ140Aを含めることができ、該カバーレンズはシュラウド400に対して、例えばシュラウド400にクリップ留めし、ネジにより固定し、接着剤により固定し又は何らかの他の好適な方法で固定する等の如何なる好適な方法によっても固定することができる。
【0066】
カバーレンズ140Aの上面図である図10Bに示すように、該カバーレンズは中心部430を有することができ、該中心部はLEDモジュール150により放出される光に対して実質的に透明とすることができるか、又は幾つかの実施例では拡散器とすることができる。中心部430は、寸法が上記反射器光学系160に実質的に相当する。更に、カバーレンズ140Aは外側部分432を含むことができる。反射器光学系160は、LEDモジュール150から出射する光を、カバーレンズ140Aの中心部430を介して出射するように制限することができる。従って、LEDモジュール150からの光は、カバーレンズ140Aの外側部分432を通過することはない。しかしながら、カバーレンズ140Aの外側部分432は、当該照明器具からの熱の放散を促進するために1以上の孔434を含むことができる。斯かる孔434は如何なる好適な数、形状及びパターンをとることもできる。例えば、幾つかの実施例によれば、斯かる孔434の各々は直径が約2mm以下である。
【0067】
図10Cは、組み立てられた場合の照明器具100Aの断面を示す。簡略化のため、図10Cでは照明器具100Aの全部品に符号化が付されているわけではない。しかしながら、シュラウド400がカバーレンズ140A及びネジ式口金110に対して、当該照明器具の残りの部品が該シュラウド内に格納されるように固定されていることが分かる。また、電源及び制御電子回路414が、ヒートシンク130の基部に対して垂直に向けられた回路基板上に取り付けられていることが理解されよう。
【0068】
次に、照明器具100Aの種々のフィーチャを更に詳細に図示及び説明する。例えば、図11は、LEDモジュール150及びヒートシンク130の相対配置を示す。この上面図に示されるように、ヒートシンク130は熱放散を促進する複数のフィンを含んでいる。LEDモジュール150は該ヒートシンク130の中心に配置され、図11では見えない熱接続体190上に取り付けることができる。LEDモジュール150のリング状回路基板424に対する及び/又は熱接続体190に対する半田付けを容易化するために、半田付けパッド436を含めることができる。
【0069】
図12A及び12Bは、リング状回路基板424とLEDモジュール150との相対配置を示す。2つの図示された部品の側面図である図12Aに示されるように、リング状回路基板424はLEDモジュール150に対して、該回路基板を図における矢印の方向に移動させることにより接触させることができる。図11を参照して述べたように、LEDモジュール150は、リング状回路基板424の該LEDモジュール150への結合を容易にし得る1以上の半田付けパッド436を含むことができる。
【0070】
図12Aの上面図である図12Bに示されるように、リング状回路基板424はLEDモジュール150の周囲に配置することができる。該リング状回路基板は、図10Aに示した電源及び制御電子回路414からの電気配線を収容することができる孔438及び440を含むことができ、LEDモジュール150と電源及び制御電子回路414との間の相互接続を形成するようにする。如何なる数の孔及び孔の相対配置も使用することができると共に、リング状回路基板424は適切な電気的機能を提供するために適宜1以上の金属路を含むことができると理解されたい。
【0071】
図12A及び12Bに図示した構成は、1つの限定するものでない例であると理解されたい。このように、他の形態の回路及びLEDモジュールも使用することができる。例えば、図13Aに示されるように、リング状回路基板を使用することに対する代替構成は、LEDモジュールの一方の側に回路及び電気的接続部を配置する構成を含むことができる。図示されたように、LEDモジュール442は、1以上の電気接触点446を持つフレキシブル回路444に接続することができる。上記電気接触点446はLEDモジュール442の単一の側に配置され、これはLEDモジュール442と電源との間の電気的相互接続の形成を簡単にし得る。該LEDモジュールはフレキシブル回路444に対して、ダイボンディング(die bonding)又は如何なる他の好適な方法によっても接続することができる。
【0072】
図13Bは、フレキシブル回路448がセラミック製サブマウント450上に取り付けられるような代替構成を示す。この場合、LED452はフレキシブル回路448にダイボンディングされるか、又は上記セラミック製サブマウントに直接ダイボンディングされると共に、フレキシブル回路448に1以上のワイヤボンド454によりワイヤボンディングされて、電気的相互接続を形成することができる。次いで、セラミック製サブマウント450は、ヒートシンク130等のヒートシンクに又は熱接続体190等の熱接続体に誘導的に半田付けすることができる。他の構成も可能である。
【0073】
一実施例によれば、当該照明器具の動作温度の測定を可能にするため、及び当該照明器具の制御を容易にするために、照明器具100A内に温度センサが設けられる。該温度センサ416は、図10Aに示されており、ヒートシンク130の開口又は凹部内に取り付けることができるか、ヒートシンク130の近傍に取り付けることができるか、温度接続体190の凹部内に配置することができるか、LEDモジュール150内に配置することができるか、又は当該照明器具100Aの温度の決定を可能にするような如何なる他の適切な位置に取り付けることができる。温度センサ416は、該温度センサに対する電気的接続を形成するために、前記電源及び制御電子回路414に接続することができる。
【0074】
図10A及び14は、照明器具100Aにおける上記温度センサの配置の1つの限定するものでない例を示している。図10Aに示されたように、温度センサ416は、電源及び制御電子回路414の種々の部品180を保持する回路基板175のタブ456の近傍又は該タブ上に、例えば電子部品458の隣に配置することができる。図14は、組み立てられた場合のヒートシンク130、温度センサ416、電源及び制御電子回路414、熱接続体190、LEDモジュール150及びリング状回路基板424の拡大図を示している。
【0075】
図14に示されるように、温度センサ416は電源及び制御電子回路414のための回路基板上に取り付けることができ、次いでヒートシンク130の凹部内に挿入することができる。該温度センサは、ヒートシンク130の上記凹部内に、エポキシ又は何らかの他の好適な方法により固定することができる。このように、一実施例によれば、電源及び制御電子回路を保持する印刷回路基板は、ヒートシンク130の凹部内に挿入されるタブを含む。温度センサ416は、上記ヒートシンクに挿入される回路基板の上記タブ上に配置することができる。しかしながら、他の構成も可能であると理解されたい。例えば、温度センサ416は、電源及び制御電子回路414を保持する印刷回路基板と同一の印刷回路基板上にある必要はなく、別個とすることもできる。更に、温度センサ416は、サーミスタ等の如何なる好適なタイプの温度センサとすることもでき、又は如何なる他のタイプの温度センサとすることもできると理解されたい。
【0076】
図15は、種々の図に関連して前述した、種々の色及び/又は相関色温度を持つ有色及び/又は白色の光を供給する複数の直列接続されたLED負荷を備える照明器具100の種々の電気部品を示す一般化されたブロック図である。図15に示す電気部品の幾つかはオプション的なものであり、本開示による方法及び装置の種々の発明的実施例では必ずしも全ての部品が存在する必要はない、と理解されたい。
【0077】
図15に示されるように、複数のLED光源を含む照明器具100は電源及び制御電子回路414を含み、該電子回路はAC入力電圧514を受けると共に上記LED光源用の動作電圧516を供給する。図15においては、複数の直列接続された負荷を構成する2つの異なるタイプのLED光源、即ち第1スペクトルを持つ第1放射503を発生する1以上の第1LED202、及び該第1スペクトルとは異なる第2スペクトルを持つ第2放射505を発生する1以上の第2LED204が示されている(簡略化のため、図15では、上記1以上の第1LEDはL1と符号化が付されたブロックで示され、上記1以上の第2LEDはL2と符号化が付されたブロックで示されている)。
【0078】
限定するものではない実施例において、第1LED202は実質的に単色の赤色光を含む第1スペクトルの放射を発生する1以上の赤色LEDを含むことができ、第2LED204は相対的に広帯域の白色光を含む第2スペクトルの放射を発生する1以上の白色LED(例えば、蛍光体を照射する青色LED)を含むことができる。当該照明器具により発生される光は、両者が存在する場合、第1放射503及び第2放射505の混合から生じる。或る特定の例において、当該照明器具では相対的に少数(例えば、6個)の赤色LEDが、相対的に多数(例えば、20個)の白色LEDと共に使用され、特定の相関色温度(例えば、約2800〜3000ケルビン)の白色光及び相対的に大きな演色インデックス(例えば、約85〜90のCRI)を得る。
【0079】
図15において、第1LED202及び第2LED204は、第1ノード516Aと第2ノード516Bとの間に電気的に直列に接続される。電源414が動作電圧516を供給した場合、上記第1ノードと第2ノードとの間には直列電流550(IL)が流れる。
【0080】
図15のブロック図に示されるように、電源414は、力率補正及び動作電圧516の両方を提供する多段スイッチング電源とすることができる。更に詳細には、電源414は、ブリッジ整流器506を介してAC入力電圧514を受けると共に力率補正及び動作電圧516を提供する力率補正段502を含むことができる。該力率補正段502により提供される高い力率補正により、当該照明器具/装置100は、供給される電圧514に対して実質的に抵抗性素子と見える。
【0081】
電源414は、ノード516Aと516Bとの間における直列電流550の流れを制御する負荷制御段504も含むことができる。特に、図15に図示されたように、第1LED202と第2LED204との間のノード520に結合されると共に第2LED204に並列に接続されて、直列電流550を第2LED204に対して少なくとも部分的に迂回させる可制御電流経路518(スイッチ560を含む)を含んでいる。一態様において、電流経路518は、第1LEDを経る第1電流552(I1)と第2LEDを経る第2電流554(I2)とが相違するように、制御することができる。第1LED及び第2LEDを経る各電流I1及びI2の斯様な制御は、当該照明器具により発生される光の色又は色温度の設定及び調整を容易にする。後に詳述する実施例の一態様において、第2LEDを迂回された上記第2電流の一部は、"再生利用"されて上記第1電流に加算することができる。
【0082】
図15は第2LEDと並列な負荷制御段504の可制御電流経路518を特に示しているが、それにも拘わらず、第1LED202及び第2LED204の何れか又は両方に並列で、直列電流550の少なくとも一部を第1LED及び第2LEDの何れか又は両方を迂回させるような1以上の可制御電流経路を負荷制御段504に採用することもできると理解されたい。これも図15に示されたように、負荷制御段504は、力率補正段502から動作電圧516とは異なる電圧517を受けて、後述するように可制御電流経路518におけるスイッチ560及び負荷制御段504における他の部品の制御を容易化することもできる。
【0083】
図15に示す実施例の他の態様において、当該装置/照明器具100は、第1LED202及び第2LED204の近傍に配置されると共に、これらLEDと熱伝達状態にある1以上の温度センサ(TS)416を更に含むことができる。更に、電源414は、少なくとも負荷制御段504と関連付けられた、上記温度センサ416により供給される温度信号526を受けるコントローラ510を含むことができる。図15に示されたように、コントローラ510は、温度信号526の代わりに又は該温度信号に加えて1以上の外部信号524を入力することができる。一態様において、コントローラ510は、負荷制御段504に対して制御信号522を供給し、温度信号526及び/又は外部信号524に少なくとも部分的に基づいて可制御電流経路518を制御する(即ち、スイッチ560を制御する)。このようにして、第1電流552(第1LED202を経る)及び第2電流554(第2LEDを経る)の一方又は両方に対する制御は、上記LED光源の近傍における時間にわたる温度変化の(温度信号526による)、及び/又は幾つかの外部パラメータの(外部信号524による)関数となり得る。図19に関連して後に更に詳述するように、上記第1及び第2電流の一方又は両方をLED温度の関数として変化させる能力は、熱過渡時(例えば、LEDが当該照明器具の電源をオンしてから熱的定常状態まで幾らかの時間にわたって暖まる際)の間に当該照明器具により出力される光の色又は色温度の望ましくない変化を大幅に軽減する。
【0084】
図15に示す実施例の更に他の態様では、電源414は上記力率補正段502に結合された第2コントローラ508を含むことができる。コントローラ508は、制御信号532を力率補正段502に供給して、該力率補正段により供給される動作電圧516及び/又は電力を種々のパラメータの何れかに基づいて制御する。この目的のために、コントローラ508は、入力として、力率補正段502に関連する少なくとも1つの電圧又は電流を表す第1信号528、AC入力電圧514の周波数表す第2信号534又は外部信号530を受けることができる。特に、コントローラ508の内部タイミングは、上記第2信号534を介して"ライン駆動"することができる(50Hz又は60HzのACライン電圧基準の使用により正確なタイミング特性を可能にする)。
【0085】
図15の電源414には力率補正段502に関連するコントローラ508及び負荷制御段504に関連するコントローラ510の両方が示されているが、これらコントローラ508及び510の一方又は両方は、本開示による装置/照明器具100の種々の実施例では存在する必要のないオプション的なフィーチャを構成する。更に、幾つかの発明的実施例においては、力率補正段502及び負荷制御段504の両方に1以上の制御信号を供給して、これら各段に関連して本明細書で説明する種々の機能を実施化するような単一のコントローラを採用することもできる。
【0086】
図16は、本発明の一実施例による図15に示した電源414の力率補正段502の詳細を示す回路図である。図16に示す回路の一般的アーキテクチャは、集積回路力率補正コントローラ602(U1)に基づくもので、このアーキテクチャに基づく種々の回路は、"高力率なLEDに基づく照明装置及び方法"なる名称の2008年5月1日に出願された米国非仮出願第12/113,320号に詳細に説明されている(この出願は、参照により本明細書に組み込まれるものとする)。
【0087】
更に詳細には、力率補正段502は、STマイクロエレクトロニクスL6562コントローラにより例示される力率補正コントローラ602を使用する。幾つかの従来の用途において、上記L6562コントローラ及び関連するSTマイクロエレクトロニクスL6561コントローラは、相対的に小さな電力の用途において力率補正のために普通に使用される"遷移モード(TM)"技術(即ち、連続モードと不連続モードとの間の境界の周辺で動作させる)を利用する。L6561コントローラ及び遷移モード技術の詳細は、2003年3月のClaudio AdragnaによるSTマイクロエレクトロニクス・アプリケーション・ノートAN966の"L6561強化遷移モード力率補正器"に説明されており、該文献はhttp://www.st.comで入手可能であると共に参照により本明細書に組み込まれるものとする。L6561コントローラとL6562コントローラとの間の違いは、2004年4月のLuca SalatiによるSTマイクロエレクトロニクス・アプリケーションノートAN1757の"L6561からL6562への切り換え"に説明されており、該文献もhttp://www.st.comで入手可能であると共に参照により本明細書に組み込まれるものとする。本開示の目的で、これら2つのコントローラは類似の機能を有するものとして概略説明される。
【0088】
力率補正を容易化することに加えて、STマイクロエレクトロニクスのL6561及びL6562コントローラは、代替的に、"標準的でない"構成においてフライバックDC−DCコンバータ構成におけるコントローラとして使用することができる。L6561/L6562コントローラの、この及び関連する代替的用途例の詳細は、2003年1月のC. Adragna及びG. GarravarikによるSTマイクロエレクトロニクス・アプリケーションノートAN1060の"L6561PFCコントローラを備えるフライバックコンバータ"、2003年9月のClaudio AdragnaによるSTマイクロエレクトロニクス・アプリケーションノートAN1059の"L6561に基づく高力率フライバックコンバータの設計式"、及び2003年10月のClaudio AdragnaによるSTマイクロエレクトロニクス・アプリケーションノートAN1007の"L6561に基づくスイッチャはシルバーボックス内のマグアンプを置換する"に説明されており、これら文献の各々はhttp://www.st.comから入手可能であり、以下で参照される。
【0089】
詳細には、アプリケーションノートAN1059及びAN1060は、L6561に基づくフライバックコンバータ用の1つの例示的構成(高PFフライバック構成)を説明したもので、該構成は遷移モードで動作すると共に、L6561コントローラの力率補正を行う能力を利用し、これにより相対的に低い負荷電力要件(例えば、約30ワットまでの)に対して高力率の単一スイッチング段DC−DCコンバータを提供する。該フライバックコンバータ構成は電圧調整フィードバック制御ループを必要とし、該ループは入力として当該コンバータにより供給されるDC出力電圧のサンプルを受けると共に、フィードバックとしてエラー信号を出力し、該エラー信号は当該L6561コントローラのINV入力端子に供給される。
【0090】
2003年11月のClaudio Adragnaによる"L6562による固定オフ時間制御されるPFC予備調整器の設計"なる題名のSTマイクロエレクトロニクス・アプリケーションノートAN1792(http://www.st.comで入手可能であり、参照により本明細書に組み込まれるものとする)は、遷移モード方法及び固定周波数連続導通モード方法の代替として、力率補正器の予備調整器を制御する他の方法を開示している。即ち、例えば、"固定オフ時間(FOT)"制御方法をL6562コントローラと共に使用することができ、該方法ではパルス幅変調された信号のオン時間のみが変調され、オフ時間は一定に保たれる(スイッチング周波数の変調となる)。遷移モード方法と同様に、従来L6562コントローラを使用することを想定した固定オフ時間(FOT)制御方法は、同様に、電圧調整フィードバック制御ループを必要とする。
【0091】
図16から分かるように、上述したL6561及びL6562コントローラに対する従来の適用例とは異なり、力率補正段502は動作電圧516を調整するために如何なるフィードバック制御ループも必要とせず、これにより、従来の構成と比較して回路設計を簡略化する。特に、出願人は、実質的に一定の/安定した負荷電力要件を伴う構成に対しては、効果的な動作を達成するために電圧調整フィードバック制御ループは必要ではないことを認識及び理解した。即ち、発光ダイオード(LED)を含む負荷自体が、単一のLED又は種々の直列、並列若しくは直列/並列構成で相互接続された複数のLEDは当該負荷の両端間の特定の電圧を決定するという点で、本質的に調整装置である。従って、力率補正段502は、フィードバック制御ループを必要とすることなく、LED負荷に対して適切に安定した動作電圧516及び電力を供給するよう高い信頼度で構成することができる。
【0092】
図16の回路図において、力率補正段502はバック型コンバータ構成に基づくもので、該構成においては力率補正コントローラ602がスイッチ604(トランジスタQ1により構成される)を制御し、該トランジスタがインダクタ(トランスT1の巻線の1つにより形成される)に対するエネルギ蓄積及び解放サイクルを決定する。更に詳細には、トランジスタスイッチ604が"オン"又は閉じている(即ち、当該インダクタとして作用する上記トランス巻線の両端間に電圧を印加する)期間の間においては、該インダクタを介して、印加された電圧に基づいて電流が流れ、該インダクタは自身の磁界にエネルギを蓄積する。上記スイッチが"オフ"又は開放された(即ち、上記インダクタから電圧が除去された)場合、該インダクタに蓄積されたエネルギはダイオードD9を介してフィルタコンデンサC7に転送され、該コンデンサの両端間に動作電圧516が形成される(即ち、該コンデンサはインダクタのエネルギ蓄積サイクルの間に実質的に連続的なエネルギを提供する)。
【0093】
力率補正段502は、種々の回路部品の適切な選択に基づいて、種々の異なる入力電圧514、動作電圧516及び負荷の直列電流550(IL)のために構成することができる。特に、R10及びR11により形成される抵抗分圧回路網606は、当該負荷を構成する直列接続されたLEDのタイプ及び数が目標動作電圧を決定する場合、該負荷を介する直列電流を実質的に決定する。図16に示した特定の回路例において、該回路は120ボルトRMSの入力電圧を受けると共に、150ミリアンペア程度の直列電流550で80ボルト程度の動作電圧を供給するよう構成される。図16に示した回路の一態様において、力率補正コントローラ602は、スイッチ604(Q1)を制御するために固定オフ時間(FOT)制御技術を使用するよう構成される。該FOT制御技術は、当該バック構成に対して相対的に小さなトランスT1の使用を可能にする。このことは、該トランスが一層一定した周波数で動作されるのを可能にし、これは、所与のコア寸法の場合に一層大きな電力を負荷に供給することになる。
【0094】
幾つかの例示的構成において、AC入力電圧514はAC調光器(該調光器はACライン電圧を入力として受ける)の出力から導出することができる。種々の態様において、斯かるAC調光器により供給される電圧514は、例えば振幅制御された電圧又はデューティサイクル(位相)制御されたAC電圧であり得る。一構成例においては、斯かるAC調光器を介して電源414に供給されるAC電圧514のRMS値を変化させることにより、動作電圧516(従って、直列電流550)も同様に変化させることができる。このように、AC調光器を、当該照明器具により発生される光の全体の輝度を変化させるために使用することができる。
【0095】
図17は、本発明の他の実施例による、図15に示した電源414の力率補正段502を、関連するコントローラ508と一緒に図示する回路図である。図17に示す力率補正段502は、多くの重要な点で図16に示したものと実質的に同様であるが、異なる動作パラメータ(例えば、入力電圧、動作電圧、電流等)の可能性を示すために幾つかの特定の部品値が相違し得る。図15に関連して前述したように、力率補正段502に関連させてオプション的なコントローラ508を使用し、抵抗分圧器回路網606に印加される制御信号532を供給して、該力率補正段により供給される動作電圧516及び/又は直列電流550、従って電力を制御することができる。コントローラ508は、上記制御信号532を該コントローラ508に入力として供給される種々のパラメータの如何なるものに基づいても発生することができる。図19に関連して更に後述するように、一構成例においては、コントローラ508により供給される制御信号532はパルス幅変調された(PWM)制御信号とすることができ、該制御信号のデューティサイクルが抵抗分圧器回路網606により確立される電圧に影響を与える。従って、PWM制御信号532のデューティサイクルを変化させることにより、当該力率補正段502により供給される動作電圧516及び/又は直列電流550を、該コントローラ508により変化させることができる。
【0096】
コントローラ508が応答して制御信号532を変化させ得るパラメータに関しては、図17に示すように、コントローラ508は、力率補正段502に関連する少なくとも1つの電圧又は電流を表す1以上の入力528を受けることができる(例えば、IC U3のピン6はスイッチQ1を制御する信号を入力するように結合され、U3のピン2及び3は抵抗分圧器回路網606に関連する電圧に結合される)。このようにして、コントローラ508は、当該力率補正段502に関連する複数の監視された回路パラメータの何れかに応答して、フィードバック制御機能を果たし及び制御信号532を供給することができる。
【0097】
コントローラ508は、AC入力電圧514の周波数を表す信号534も入力することができる(R15、R18及びR19により形成される抵抗分圧器回路網を介してピン7に供給される)。特に、コントローラ508の内部タイミングを信号534を介して"ライン駆動"することができ、50Hz又は60HzのACライン電圧基準の使用により正確なタイミングフィーチャを可能にする。一適用例において、コントローラ508は、当該負荷を構成するLED光源の"動作時間"に対する測定基準として、信号534を介してAC入力電圧のサイクル計数を保持する(例えば、零交差を監視する)ことができる。これに対し、コントローラ508は、当該力率補正段の動作パラメータを、動作時間に基づく制御信号532により、LEDに関連する経時的影響を補償するように調整することができる(例えば、古くなったLEDの低い効率/低下した光束を補償するために動作電圧516及び/又は直列電流550を増加させる)。経時的影響を補償するために当該力率補正段の動作パラメータを調整する代わりに又は斯かる調整に加えて、コントローラ508は、当該LED光源の"動作時間"に関連する情報を使用して、何らかの"残存ランプ寿命"の表示を提供することもできる。例えば、コントローラ508は、LED負荷に供給される電力を変調する制御信号532を供給して、発生される光に視覚的に影響を与え(例えば、光の輝度を意図的に点滅又は変調する)、これにより、意図的に変調された光を介して何らかの状況(例えば、ランプ寿命)に関係する情報を供給することができる。
【0098】
更に、コントローラ508は、1以上の外部信号530を受けて(例えば、図17の例におけるIC U3のピン5に印加される)、当該力率補正段502の制御が広範囲の外部条件(例えば、温度条件、周囲の照明条件、他の環境条件、過電圧又は負荷故障条件、緊急条件、動き等)に基づくものとなり得るようにすることもできる。1以上の斯様な外部信号に応答して、上記コントローラは当該力率補正段の1以上の動作パラメータを調整する制御信号532を供給することができ、及び/又はLED負荷に供給される電力を変調して、意図的に変調された光を介して上記外部信号により表される何らかの条件に関係する情報を提供することができる。
【0099】
図18は、本発明の一実施例による、図15に示した電源414の負荷制御段504の詳細を示す回路図である。力率補正段502と同様に、図18に示す負荷制御段504の全体的回路アーキテクチャは、固定オフ時間(FOT)技術を使用すると共にバックコンバータ構成で実施化された、IC U4として示された、STマイクロエレクトロニクスのL6562集積回路コントローラに基づくものである。特に、U4により構成されるコントローラ562は、スイッチ560(トランジスタQ6により構成される)を制御して電流経路518を制御し、該電流経路には当該バックコンバータ構成におけるエネルギ蓄積/解放デバイスとしてインダクタL3が配置されている。
【0100】
図15に関連して前述したように、図18では、第1LED202及び第2LED204がノード516Aと516Bとの間に直列に接続され、これらノードの間に動作電圧516が供給される。可制御電流経路518は、直列接続された第1LED202と第2LED204との間のノード520に結合されている。上記の直列接続されたLED負荷の各々に対して、図18では図示の目的で単一のLEDのみが示されているが、前述したように、LED負荷202及び204の各々は、種々の直列、並列又は直列並列構成の何れかで接続された複数のLED光源を含むことができると共に、異なる数の所与のタイプのLEDを有することができる。ここで述べる一構成例において、第1LED202は6個程度の直列接続された赤色LEDを含むことができ、第2LED204は20個程度の直列接続された白色LEDを含むことができる。赤色LEDに対して3.3ボルト程度の順方向動作電圧が、白色LEDに対して3ボルト程度の順方向動作電圧が与えられた場合、この例におけるノード516Aと516Bとの間に印加される適切な動作電圧516は、80ボルト程度であろう(即ち、[3.3ボルトx6]+[3ボルトx20])。
【0101】
スイッチ560の、従って電流経路518の制御を介して、図18の負荷制御段504は、ノード516Aと516Bとの間の直列電流550の流れを制御する。特に、スイッチ560の動作を介して、直列電流550は第2LED204に対して少なくとも部分的に迂回され得、かくして第1LEDを経る第1電流552及び第2LEDを経る第2電流554が相違するようにすることができる。即ち、スイッチ560が"オン"又は導通している場合、インダクタL3が抵抗R38を介して接地電位に接続され、これにより、ノード516A及び516Bの間に代替電流経路を形成し、直列電流550の少なくとも幾らかが第2LED204を迂回するのを可能にする。図18の回路において、ICコントローラ562により制御されるスイッチ560のデューティサイクル、従って第1電流552と第2電流554との間の差は、R41とR16とにより構成される抵抗分圧器回路網652により設定される。図18に示される特定の例において、10KオームのR41及び20KオームのR16の場合、約80ボルトの動作電圧516及び約150ミリアンペアの直列電流550に基づけば、第1電流552は180ミリアンペア程度であり、第2電流554は120ミリアンペア程度となる。上記は、上記直列電流のうちの第2LEDを迂回される部分は、失われるのでなく、該電流部分が蓄積素子(インダクタL3)へ迂回されると共に第1LEDに最少の損失で戻される(当該サイクルの次の半分で)ことにより再生利用されることを示している(例えば、第2電流から30ミリアンペアが差し引かれ、第1電流に加えられる)。
【0102】
第1電流552及び第2電流554は、第1LED及び第2LEDにより発生される第1放射503及び第2放射505の各量(光束)を概ね決定する。従って、図18における抵抗R41及びR16の値の適切な選択により、及び第1LED202及び第2LED204の各々に使用されるLEDのタイプ及び数に基づいて、発生される光(前記第1放射及び第2放射の混合に基づく)の色又は色温度を設定することができる。
【0103】
上記にも拘わらず、出願人は、異なるタイプのLEDの電流対光束の関係は温度の関数として別々に変化することを認識及び理解した。この現象は、熱過渡状態が予測される複数の異なるタイプのLEDが関わる幾つの応用例では問題となり得る。例えば、初期的に或る周囲温度にあり、動作のために電源投入されたシステムは、電流がLEDを介して流れ始めると共に継続して流れる幾らかの熱過渡期間にわたり"暖まる"。各々の直列接続された負荷に関して赤色LED及び白色LEDの両方を含む例示的構成に基づけば、当該システムが或る熱定常状態まで暖まり続けるにつれて、上記赤色LEDからの光束は、温度の関数として上記白色LEDからの光束とは異なる率で変化し、上記熱過渡期間の間に発生光の色温度の目立ったずれを生じる。更に詳細には、前記第1電流及び第2電流が各々一定の値の場合、当該システムが暖まるにつれて、上記赤色LEDからの光束は、上記白色LEDからの光束より速い率で減少する。例示として、初期電源投入に続く約20分の熱過渡期間にわたり、発生光の色温度は、白色LEDと比較して赤色LEDからの光束の減少により、100ケルビン程度ずれ(例えば、増加し)得る。幾つかの応用例では、このような効果は、特に人の目が色のずれに対して一層敏感な一層低い公称色温度においては望ましくない。
【0104】
上記に鑑み、本発明の他の実施例は、異なるタイプの複数の直列接続されたLED光源を含む照明装置における熱過渡から生じる色及び/又は色温度のずれを補償する方法及び装置に向けられたものである。
【0105】
この目的のため、図19は、本発明の他の実施例による、図15に示した電源の負荷制御段504を関連するコントローラ510と一緒に示す回路図である。この実施例の一態様において、コントローラ510は、第1LED202及び第2LED204の近傍に配置されると共に斯かるLEDと熱伝導状態にある温度センサ416から入力される温度信号526に応答して負荷制御段504を制御し、上述したよう温度補償機能を果たす。しかしながら、この温度補償機能は負荷制御段504の種々の側面を制御するためにコントローラ510をどの様に構成することができるかの単なる一例を構成するだけであり、当該LED光源の近傍の温度以外のパラメータ又は条件をコントローラ510により入力及び使用して、負荷制御段504の制御に影響を与えることもできると理解されたい(例えば、図15に示した外部信号524に関連した前記説明を参照)。
【0106】
図19に示すように、一構成例において、コントローラ510は、集積回路電圧調整器U2から動作電力を受ける集積回路マイクロコントローラU3を含んでいる。熱過渡状態の補償に関して、マイクロコントローラU3は、温度センサ416(U5)により出力される温度信号526を入力として受けると共に、出力として制御信号522を供給し、該制御信号522は負荷制御段504の抵抗回路網/フィルタ652に供給される。一構成例において、温度センサ416は低電力リニア能動サーミスタ集積回路とすることができ、斯かるサーミスタ集積回路の例は、マイクロチップテクノロジ社から入手可能なMCP9700/9700A及びMCP9701/9701Aファミリの集積回路を含む。
【0107】
一構成例において、コントローラ510は負荷制御段504に対して制御信号522をパルス幅変調(PWM)制御信号の形態で供給することができ、該制御信号のデューティサイクルは負荷制御段504の抵抗回路網/フィルタ652により確立される電圧に影響を与える。従って、PWM制御信号522のデューティサイクルを変化させることにより、コントローラ510は、第1LED202を経る第1電流552と第2LED204を経る第2電流554との間の差分を変化させることができ、これにより、異なるLEDタイプにより発生される各光束を変化させることができる。温度信号526に応答してPWM制御信号522のデューティサイクルを制御することにより、コントローラ510は、熱過渡の間における発生光の色又は色温度のずれ(例えば、異なるタイプのLEDの異なる温度依存性電流対光束の関係による)を効果的に補償することができる。
【0108】
図20は、本発明の一実施例による、温度信号526により表される温度変化に応答してPWM制御信号522のデューティサイクルを調整するためにコントローラ510により実施される方法700を表すフローチャートを示す。該方法700の一態様において、ブロック704に示すように、PWM制御信号522のデューティサイクルを温度信号526により表される温度変化に関係付ける関係(例えば、方程式)が事前に定められる。このような関係が一旦定められたら、図20に示すように、コントローラ510は、温度信号526により表される温度センサ416からの温度値を取得し(ブロック702)、デューティサイクルを、上記所定の関係/方程式(ブロック704)に基づいて、測定された温度の関数として計算する(ブロック706)。次いで、該コントローラ510は、PWM制御信号522のデューティサイクルを該新たに計算された値に調整し(ブロック708)、当該方法は反復のためにブロック702に戻る。
【0109】
PWM制御信号522に対しデューティサイクルを温度の関数として指定するブロック704の関係に関して言うと、この関係は校正手順の間に実験的に決定することができ、その一例を以下に詳述する。このような関係は、所与の用途に望まれる補償の程度に少なくとも部分的に依存して、線形な、断片的に線形な又は非線形な関係としてモデル化することができる。一つの例示的モデルにおいて、上記関係は、
PWM Duty Cycle = [Ambient Temp Duty Cycle] -
[(Temp Reading) - Ambient Temp)] * [Slope]. 式1
により与えられる線形方程式(この方程式の種々のパラメータは実験的に決定される)により示される。式1において、"PWM Duty Cycle"は図20のブロック706において計算された制御信号522のデューティサイクルを示し、"Ambient Temp Duty Cycle"はLED202及び204が周囲温度にある場合に第1及び第2電流が発生光の所望の目標色温度を形成するような制御信号522のデューティサイクルであり、"Temp Reading"は温度信号526により表される温度であり(図20のブロック702において取得された)、"Ambient Temp"は周囲温度(例えば、電源オンより前の)であり、"Slope"は温度の変化当たりのデューティサイクルの変化である。
【0110】
一構成例において、式1で表される値の全ては0と255との間の二進値に変換される(これら値の各々を、コントローラ510のマイクロコントローラU3により8ビットデータワードとして処理することができるように)。デューティサイクル値に関しては、255の二進値が100%を表す(即ち、128の二進値は約50%のデューティサイクルを表す)。"Temp Reading"及び"Ambient Temp"なるパラメータに関しては、一例において、摂氏での温度は、floor([(Temperature [°C]*0.01+0.414)/5]*255)に従い変換される。
【0111】
式1の種々のパラメータの決定を容易化する例示的校正手順において、該手順の一態様は、PWM制御信号522のデューティサイクルを或る例示的範囲にわたり変化させ、第1電流552及び第2電流554を測定するステップを含む。下記表1は、このような測定の一例を示す。
【表1】
【0112】
上記校正手順の他の態様は、発生された光の色温度を、第1及び第2LEDの各々に供給される種々の第1及び第2電流の関数として測定するステップを含む。この処理は一連の"瞬時オン"測光テストを含み、該テストでは2つの別々の既知の電流源が第1LED及び第2LEDの各々に相対的に短い期間にわたり接続され、発生される光の色温度が、電流が供給されている数秒内に測定される。次いで、斯かる電流は即座に、且つ、これらLEDが次の対の電流が供給される前に周囲温度の定常状態に維持されるように十分に長くオフされる。第1LEDとして赤色LEDが使用され、第2LEDとして白色LEDが使用されるような一構成例においては、赤の光束が白の光束より多く変化すると仮定することができ、従って、第1電流が変化される間に、第2電流に関しては公称値を選択することができる。下記の表2は、このような測定処理の一例を示す。
【表2】
【0113】
表2に例示された測定処理に基づいて、発生される光に対して公称目標動作色温度を選択することができる。この目標色温度に基づいて、(表2から)必要とされる対応する第1及び第2電流が、表1の同様の第1及び第2電流と突き合わされ、式1のための"Ambient Temp Duty Cycle"を決定する。例えば、目標色温度が3000ケルビンである場合、表2からは、これは周囲温度において150mAの第1電流及び130mAの第2電流に対応し、これは、表1からは62.5%のPWM制御信号522のデューティサイクルに対応する。このように、この例の式1のための"Ambient Temp Duty Cycle"は、62.5%(255)=159なる二進値を有するであろう。
【0114】
式1の種々のパラメータの決定を容易化する校正手順の最後の態様は、"Slope"項の決定に関わるものである。ここでも、"Slope"項は、電源オンに続く暖機期間等の熱過度の間において発生光の十分に安定した色及び/又は色温度を維持するために必要とされる、温度の変化当たりのデューティサイクルの変化を表す。一例において、適切なslope項の決定は、該"Slope"項に対する初期シード値を選択するステップ、方法700を推定される熱過渡期間(例えば、20〜30分)にわたり反復するステップ、発生される光の色温度の周期的測定(例えば、30秒毎)を行うステップ、及びこれらの色温度測定値を時間に対してプロットするステップを含むことができる。このような処理は、一番平らな色温度対時間のプロットが得られる適切な値が見つかるまで、該"Slope"項に対し異なる値を用いて繰り返すことができる。
【0115】
図21は、159なる"Ambient Temp Duty Cycle"二進値(3000ケルビンの目標色温度を表す)及び38なる"Ambient Temp"二進値(摂氏25度の周囲温度を表す)に基づいた2つの斯様な例示的プロットを示す。第1のプロット800は4なる二進値を持つ"Slope"項を用いて発生され、第2のプロット802は6なる二進値を持つ"Slope"項を用いて発生されている。図21から、この例では、6なる二進値を持つ"Slope"項の方が、熱過渡期間において大幅に平らな色温度対時間のプロットを生じることが容易に分かるであろう。このように、図20に示した方法700のブロック704において、
PWM Duty Cycle = [159] - [(Temp Reading) - 38)] * [6]
なる方程式を使用することにより、この特定の例では、該方法700を実施するコントローラ510は熱過渡を効果的に補償すると共に、斯かる熱過渡(例えば、"暖機")期間全体にわたって約3000ケルビンの安定した色温度を提供する。
【0116】
上述した校正手順の概要は、図19に示したコントローラ510の温度補償機能を効果的に実施するために他のタイプのLED光源及び/又は他の関心色温度範囲に対しても適用することができると理解されたい。特に、幾つかの事例では、正確に同じハードウェアを用いて、2つの同一の照明器具を、単に上記式1の"Ambient Temp Duty Cycle"項に対して異なる値を選択することにより、大幅に異なる色及び/又は白色光の色温度を得るように構成することができると理解されたい。更に、式1の"Ambient Temp Duty Cycle"項は、幾つかの構成例では、所定の時間の関数とすることができる(例えば、LEDの徐々の経年変化及び時間にわたる光束の低下を補償するために)。更に、前述したように、図20に示した方法700のブロック704で使用される特定の関係は、所与の用途に対して望まれる補償の程度に少なくとも部分的に依存して、上述した式1におけるように線形な関係として、又は、代わりに断片的に線形な若しくは非線形な関係としてモデル化することができる。
【0117】
図22は、本発明の一実施例による、電源414を構成する複数の部品180が温度センサ416と共に配置された印刷回路基板175の例示的構成を示す。また、図22は、第1LED202及び第2LED204を担持する基板420(例えば、先の図で示したヒートシンク)も示している。図22に示した配置は、温度センサ416と上記LEDとの間の熱接続を、従ってLED温度の効率的な追跡を容易にする(例えば、熱過渡の間における色及び/又は色温度の安定を得る目的で)。特に、第1LED202及び第2LED204は熱伝導性の基板420に取り付けられ、該基板は、これらLED202及び204の近傍に形成された凹部457を有している。印刷回路基板175は上記凹部475に挿入するためのタブ456を有している。この目的のために、図22の特定の図は概ね長方形のタブ及び長方形の凹部を示しているが、タブ456は種々の形状及び寸法の何れかを有することができる一方、凹部457は該タブを収容するように相補的に形成することができると理解されたい。温度センサ416は上記印刷回路基板のタブ上に配置され、かくして、該印刷回路基板175が凹部457に挿入されると、上記温度センサは上記LEDの近傍で上記熱伝導性基板に実質的に埋め込まれることなる。図15ないし19に関連して前述したように、電源414は複数の遷移モードコントローラに基づく複数の段を含むことができ、該電源414を構成する複数の回路部品は該印刷回路基板175上に適切に配置することができる。
【0118】
以上、ここでは種々の発明的実施例を説明及び図示したが、当業者であれば、ここでのべた機能を実行し、及び/又はここで述べた結果及び/又は利点の1以上を得るための種々の他の手段及び/又は構成を容易に思いつくであろう。そして、このような変形例及び/又は改変例の各々は、ここで述べた発明的実施例の範囲に入ると見なされるものである。もっと一般的には、当業者であれば、ここで述べた全てのパラメータ、寸法、材料及び構造は例示的なものを意味するもので、実際のパラメータ、寸法、材料及び/又は構造は本発明的教示が使用される特定の用途に依存することが分かるであろう。また、当業者であれば、ここで述べた固有の発明的実施例の多くの均等物を認識し、又は通常の実験だけを用いて確認することができるであろう。従って、上述した実施例は例示としてのみ示されたもので、添付請求項の及びその均等物の範囲内において発明的実施例は、解説され及び請求項に記載されたもの以外で実施することができると理解されるべきである。本開示の発明的実施例は、ここで述べた個々のフィーチャ、システム、物品、材料、キット及び/又は方法に関するものである。更に、2以上の斯様なフィーチャ、システム、物品、材料、キット及び/又は方法の如何なる組み合わせも、これらのフィーチャ、システム、物品、材料、キット及び/又は方法が相互に矛盾しないなら、本開示の発明的範囲内に含まれるものである。
【0119】
ここで規定及び使用された全ての定義は、辞書の定義、参照により本明細書に組み込まれた文献での定義、及び/又は定義された用語の通常の意味を規制すると理解されるべきである。
【0120】
明細書及び特許請求の範囲で使用された単数形の表現は、特に明示的にそうでないと示されない限り、"少なくとも1つの"を意味すると理解されたい。
【0121】
明細書及び特許請求の範囲で使用された"及び/又は"なる表現は、そのように結合された要素の"何れか一方又は両方"(即ち、幾つかの場合には接続的に、他の場合には離接的に存在する要素)を意味すると理解されたい。"及び/又は"で列記された複数の要素は、同様に、即ちその様に結合された要素の"1以上"と見なされるべきである。"及び/又は"なる表現により特に識別される要素以外に、他の要素も、上記特に識別された要素に関係があるか関係がないかに拘わらず、オプションとして存在し得る。このように、限定するものではない例として、"A及び/又はB"なる言及は、"有する"等の非制限的表現と一緒に使用された場合、一実施例ではAのみを示し(オプションとしてB以外の要素を含む)、他の実施例ではBのみを示し(オプションとしてA以外の要素を含む)、更に他の実施例ではA及びBの両方を示し(オプションとして他の要素を含む)、等々となる。
【0122】
明細書及び特許請求の範囲で使用された場合、"又は"は上述した"及び/又は"と同じ意味を有すると理解されたい。例えば、リスト内で項目を分ける場合、"又は"又は"及び/又は"は包括的であると、即ち複数の要素又は要素のリストにおける少なくとも1つを含むのみならず、2以上を含み、オプションとして追加の掲載されていない要素も含む、と解釈されるべきである。"のうちの1つのみ"若しくは"のうちの正確に1つ"又は請求項で使用された場合の"からなる"等の、明らかにそうでないと示される用語だけは、複数の要素又は要素のリストのうちの正確に1つの要素を含むことを示す。一般的に、ここで使用される"又は"なる用語は、"何れか"、"のうちの1つ"、"のうちの1つのみ"又は"のうちの正確に1つ"等の排他性の用語が先行した場合のみ、排他的代替物(即ち、"両方ではなく一方又は他方")を示すと解釈されるべきである。"から本質的になる"は、請求項で使用された場合、特許法の分野で使用される通常の意味を有する。
【0123】
明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、1以上の要素のリストに関連した"少なくとも1つ"なる表現は、該要素のリストにおける要素の何れか1以上から選択された少なくとも1つの要素を意味すると理解されるべきであり、必ずしも該要素のリスト内に特別に掲げられた各々の全ての要素の少なくとも1つを含むものではなく、該要素のリストにおける要素の如何なる組み合わせも排除するものではない。この定義は、該"少なくとも1つ"なる表現が参照する当該要素のリスト内で特別に識別される要素以外に要素が、特別に識別された要素に関係するか関係しないかに拘わらず、オプションとして存在することも許容する。このように、限定しない例として、"A及びBの少なくとも1つ"(又は等価的に"A又はBの少なくとも一方"、又は等価的に"A及び/又はBの少なくとも1つ")は、一実施例においては、Bは存在せず(オプションとして、B以外の要素を含む)に、少なくとも1つの(オプションとして2以上を含む)Aを示すことができ、他の実施例では、Aは存在せずに(オプションとして、A以外の要素を含む)、少なくとも1つの(オプションとして2以上を含む)Bを示すことができ、更に他の実施例では、少なくとも1つの(オプションとして2以上を含む)A及び少なくとも1つの(オプションとして2以上を含む)B(オプションとして他の要素を含む)を示すことができる等となる。
【0124】
また、明瞭にそうでないと示さない限り、2以上のステップ又は作用を含む請求項の如何なる方法においても、該方法の上記ステップ又は作用の順序は、必ずしも、該方法のステップ又は作用が記載された順序に限定されるものではないと理解されるべきである。
【0125】
請求項及び明細書において、"有する"、"含む"、"担持する"、"持つ"、"含む"、"関わる"、"保持する"、"を含む"等の全ての移行句は、非制限的である、即ち含むが、限定されるものではない、ことを意味すると理解されるべきである。"からなる"及び"から本質的になる"なる移行句のみが、米国特許庁の特許審査手順マニュアル、セクション2111.03に記載されたように、各々、制限的又は準制限的な句である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般照明用の一体型LED照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2007年10月9日に出願された「一般照明用の一体型LED照明器具」なる名称の米国仮特許出願第60/978612号の利益を主張するものであり、該出願は参照により全体として本明細書に組み込まれるものである。
【0003】
本発明は、米国エネルギ省により授与された認可番号DE-DE-FC26-06NT42932での政府の支援によりなされたものである。米国政府は、本発明の特定の権利を有するものである。
【0004】
シールドビーム電球は、遍在的なもので、種々の照明用途に使用されている。斯かる電球は、例えば、自動車用ヘッドライト、劇場用ライト、屋外建築用ライト、航空機着陸用ライト及びスポーツ用ライトとして採用されている。「シールドビーム電球」は、単一アセンブリとして製造された反射器及びフィラメントを含む形式の電球で、上記アセンブリ上には、通常は透明ガラスのフロントカバー又はレンズが永久的に取り付けられている。シールドビーム電球の通常のサイズは56、PAR38及びPAR30であり、ここで、「PAR」は放物アルミニウム反射器(Parabolic Aluminum Reflector)の頭文字である。PARは、1/8インチに等しい非SI測定単位として受け入れられてきている。例えば、PAR38電球は4.75インチに等しい直径を持つ電球である。シールドビーム電球の通常の光ビームの広がりは、フラッドビーム、スポットビーム、狭スポットビーム又は極狭スポットビームである。
【0005】
スポットライトは種々の商店、住宅及び建築の場面で毎日見られるものである。例えば、実質的に全てのスーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストア、百貨店、宝石店、ディスカウントストア、自動車ディーラ及び専門アパレルストアがスポット照明を使用している。典型的には、従来の光源がスポット照明用途に使用されているが、多くの欠点を被っている。
【0006】
特に、蛍光光源は、時には効率的であり安価ではあるが、スポット照明にとり効果的とするには過度に拡散的である。言い換えると、これらの光源は、指向された光を必要とする用途には余り適していない。劣った光出力分布に加えて、これらの光源の色温度は多くの用途には余り適さない。更に、ハロゲン電球は低い事前コスト、良好な演色及び良好なビーム制御を有する傾向があるものの、斯かる電球は典型的にスポットライト用途にとっては非常に非効率的であり、10〜20ルーメン/ワットの範囲の光出力効率しか有さない。スポット照明に典型的に使用される他のタイプの電球は、セラミックメタルハライド(CMH)電球である。CMH電球は良好なビーム制御及びエネルギ効率を提供することができるが、斯かる電球は典型的に高い初期費用を有すると共に、明る過ぎ得ると共に調光不可能であり、比較すると時には隣接する領域を暗く見えさせる。最後に、伝統的な白熱照明は、スポット照明用途にとっては非効率的過ぎる傾向がある。
【0007】
スポット照明及び一般の他のタイプの照明が広く使用されているので、照明のエネルギ効率が性能を妥協することなく改善され得るならば、事業及び消費者ユーザ並びに環境の両方の利益のために大きなエネルギ節減を実現することができる。これらの可能性のあるエネルギ節減及び何年にもわたり世界中で続いている増大する環境問題意識にも拘わらず、依然として、大幅に改善されたエネルギ効率を持つシールドビーム電球に対する要求が存在する。特に、用途及び最終ユーザの期待に合致した一様なビームパターンの審美的に満足のゆく照明を提供することが可能な高度に効率的で、耐久性があり且つ相対的に安価なスポットライトに対する要求が存在する。
【0008】
デジタル照明技術、即ち発光ダイオード(LED)等の半導体光源に基づく照明の出現は、伝統的な蛍光、HID及び白熱電球に対する成長可能な代替物を提供している。LEDの機能的利点及び有益性は、高いエネルギ変換及び光学的効率、強固さ、低稼働コスト並びに多くの他のものを含む。LEDの小さな寸法、長稼働寿命、低エネルギ消費及び耐久性は、これらLEDを、種々の照明用途において重要な選択物にさせている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、高品質な照明を提供しながら従来の技術の欠点に対処するような、LED光源を使用した改善された照明器具を提供することが望ましい。所要の高い演色特性以外に、光の質の考慮事項は、当該照明の有効且つ適用可能な空間分布、並びに「ハロー」又は他のテクスチャ及びカラーアーチファクトを伴わない所望の色温度の白色発光等の幾つかの観察可能且つ測定可能な評価基準を含む。この照明器具にとっては、通常に見られる形状因子(フォームファクタ)を維持して、既存のハードウェア、ソケット及び電源接続を利用することができるようにし、これによりコストを低減すると共に設備改造に関連する無駄を低減し、且つ、該改善された照明器具の採用を促進することも望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、広くは、既存の照明ハードウェアで使用することができるように標準のフォームファクタを有するエネルギ効率的なLED型照明器具に関するものである。更に詳細には、本発明の種々の実施例は、従来の光源の置換に適した高出力照明システムに関するものである。ここに開示される種々の発明概念を実施化すると、これらのシステムは、高輝度LEDを駆動するための効率的且つ小型の電源及び制御部品を、温度管理及び光学システムと共に照明器具に組み込んで、通常の汎用白熱、蛍光及びハロゲン照明器具と等価な形状的及び機能的適合物を提供する。幾つかの実施例において、本発明はLED型光源を使用して、PAR38スポットライト等のスポット照明に有用なビームの広がりを生成することが可能な一体型LED照明器具を想定する。
【0011】
要約すると、本発明の一態様は照明装置に向けられたもので、該照明装置はLED型光源、該LED型光源に結合された光学系、該LED型光源に結合されたヒートシンク、ソケットに機械的及び電気的に係合する口金(base)、並びに非導電性材料からなり上記口金に機械的に結合されるハウジングを使用し、その場合において、上記LED型光源、光学系及びヒートシンクは上記ハウジング内に配置される。
【0012】
本発明の他の態様は、基板に結合された第1及び第2のダイを有するようなLED型光源を使用する照明装置に向けられたものである。上記第1のダイは第1スペクトルの放射を生成するように構成され、上記第2のダイは第2スペクトルの放射を生成するように構成される。当該LED型光源は、該光源の少なくとも一部に第1テクスチャ化部分を有する一次光学系を更に使用すると共に、オプションとして、該LED型光源に結合され且つ該LED型光源により生成された光を平行化するように構成された二次光学系を使用し、該二次光学系は第2のテクスチャ化部分を有する。一実施例において、上記一次光学系は上記基板上に或る距離だけ上昇された半球状レンズを有する。
【0013】
本発明の他の態様は、放物アルミニウム反射器(PAR)38のフォームファクタに構造化された照明装置に向けられたものである。該装置は、第1スペクトルを持つ第1放射を発生する少なくとも1つの第1LED及び該第1スペクトルとは異なる第2スペクトルを持つ第2放射を発生する少なくとも1つの第2LEDを使用し、その場合において、当該装置により発生される本質的に白色の光は上記第1放射及び第2放射の混合光を含む。該装置は、更に、力率補正を行い、上記少なくとも1つの第1LED及び少なくとも1つの第2LEDのための動作電圧を供給し、上記少なくとも1つの第1LEDのための第1電流を供給し、上記少なくとも1つの第2LEDのための第2電流を供給するためにスイッチング電源を使用する。該装置は、ソケットに機械的及び電気的に係合するための口金、並びに非導電性材料から形成され、上記口金に機械的に結合され、PAR38のフォームファクタに構造化されたハウジングを含み、その場合において、上記少なくとも1つの第1LED、上記少なくとも1つの第2LED及び上記スイッチング電源は該ハウジング内に配置される。該スイッチング電源は、上記第1電流及び第2電流を、当該装置により発生される本質的に白色の光が約2600K〜3000Kの範囲内の色温度を有すると共に、10ワットにおいて約700ルーメンの出力を持つように制御するよう構成される。
【0014】
本発明の他の態様は、第1スペクトルを持つ第1放射を発生する少なくとも1つの第1LED、及び第1スペクトルとは異なる第2スペクトルを持つ第2放射を発生する少なくとも1つの第2LEDを使用するような照明装置に向けられたものである。上記少なくとも1つの第1LED及び少なくとも1つの第2LEDは、第1ノードと第2ノードとの間に電気的に直列に接続される。該第1ノードと第2ノードとの間に動作電圧が印加されると、第1ノードと第2ノードとの間に直列電流が流れる。スイッチング電源が力率補正を行うと共に上記動作電圧を供給する。該スイッチング電源は、上記少なくとも1つの第1LED及び少なくとも1つの第2LEDの一方に並列に接続された少なくとも1つの可制御電流経路を制御して、上記直列電流を上記少なくとも1つの第1LED及び少なくとも1つの第2LEDの上記一方から少なくとも部分的に迂回させ、かくして上記少なくとも1つの第1LEDを経る第1電流及び上記少なくとも1つの第2LEDを経る第2電流が異なるようにする。
【0015】
本発明の他の態様は、熱過渡時に、LED型照明装置により発生される白色光の色温度を制御する方法に向けられたものである。該LED型照明装置は第1スペクトルを持つ第1放射を発生する少なくとも1つの第1LEDと、該第1スペクトルとは異なる第2スペクトルを持つ第2放射を発生する少なくとも1つの第2LEDとを含み、上記白色光は第1放射と第2放射との混合の結果である。上記少なくとも1つの第1LED及び少なくとも1つの第2LEDは、第1ノードと第2ノードとの間に電気的に直列に接続され、該第1ノードと第2ノードとの間に動作電圧が印加されると、第1ノードと第2ノードとの間に直列電流が流れる。当該方法は、上記少なくとも1つの第1LED及び少なくとも1つの第2LEDの近傍の温度を表す温度信号を発生するステップと、該温度信号に基づいて、上記少なくとも1つの第1LED及び少なくとも1つの第2LEDの一方に並列に接続された少なくとも1つの可制御電流経路を制御して、上記直列電流を上記少なくとも1つの第1LED及び少なくとも1つの第2LEDの上記一方から少なくとも部分的に迂回させ、かくして上記少なくとも1つの第1LEDを経る第1電流及び上記少なくとも1つの第2LEDを経る第2電流が異なるようにする。
【0016】
本発明の他の態様は、熱過渡時に、LED型光源により発生される白色光の色温度を制御する装置に向けられたものである。上記LED型光源は熱伝導性基板に取り付けられ、該熱伝導性基板は上記LED型光源の近傍に形成された凹部を有している。当該装置は、上記熱伝導性基板に形成された凹部に挿入するためのタブを備える印刷回路基板を含んでいる。当該装置は、更に、上記印刷回路基板のタブ上に配置された温度センサを含み、かくして、該印刷回路基板が上記熱伝導性基板に形成された凹部に挿入された場合に、該温度センサが上記LED型光源の近傍で上記熱伝導性基板内に実質的に埋め込まれるようにする。また、当該装置は、上記印刷回路基板上に配置されて、力率補正を行うと共に上記LED型光源の動作電圧を供給するためのスイッチング電源を構成する複数の構成部品を含み、該スイッチング電源は少なくとも1つの集積回路(IC)コントローラを有する。
【0017】
本開示の目的で使用される場合、"LED"なる用語は、電気信号に応答して放射を発生することが可能な如何なるエレクトロルミネッセントダイオード又は他の形式のキャリア注入/接合型システムをも含むものと理解されるべきである。このように、LEDなる用語は、これらに限定されるものではないが、電流に応答して光を放出する種々の半導体型構造、発光ポリマ、有機発光ダイオード(OLED)及びエレクトロルミネッセントストリップ等を含む。特に、LEDなる用語は、赤外スペクトル、紫外スペクトル及び可視スペクトルの種々の部分(一般的に、約400ナノメートルから約700ナノメートルまでの放射波長を含む)の1以上で放射を発生するように構成することができる全てのタイプの発光ダイオード(半導体及び有機発光ダイオードを含む)を指す。LEDの幾つかの例は、これらに限定されるものではないが、種々のタイプの赤外LED、紫外LED、赤色LED、青色LED、緑色LED、黄色LED、琥珀色LED、オレンジ色LED及び白色LEDを含む(以下で更に説明する)。LEDは、所与のスペクトル(例えば、狭い帯域幅、広い帯域幅)に対して種々の帯域幅(例えば、半値全幅又はFWHM)を、且つ、所与の一般的色分類内で種々の支配的波長を持つ放射を発生するように構成及び/又は制御することができると理解されたい。
【0018】
"スペクトル"なる用語は、1以上の光源により生成された放射の何れかの1以上の周波数(又は波長)を指すものと理解されたい。従って、"スペクトル"なる用語は、可視範囲における周波数(又は波長)のみならず、赤外、紫外及び全体の電磁スペクトルの他の領域における周波数(又は波長)をも指す。また、或るスペクトルは、相対的に狭い帯域幅(例えば、実質的に僅かな周波数又は波長成分しか有さないFWHM)又は相対的に広い帯域幅(種々の相対強度を持つ幾つかの周波数又は波長成分)を有することができる。或るスペクトルは2以上の他のスペクトルの混合(例えば、複数の光源から各々放出された放射の混合)の結果であり得ると理解されたい。
【0019】
本開示の目的のため、"カラー(色)"なる用語は、"スペクトル"なる用語と互換可能に使用されている。しかしながら、"カラー"なる用語は、一般的に、観察者により知覚可能であるような放射の特性を主に指すように使用される(もっとも、この用い方は、この用語の範囲を限定する意図でない)。従って、"異なるカラー"なる用語は、異なる波長成分及び/又は帯域幅を持つ複数のスペクトルを黙示的に示す。また、"カラー"なる用語は、白色及び非白色光の両方との関連で使用することもできると理解されたい。
【0020】
"色温度"なる用語は、通常、ここでは白色光との関連で使用されている。もっとも、このような使用は該用語の範囲を限定しようというものではない。色温度は、本質的に、白色光の特定の色含有量又は色合い(shade)を示す(例えば、赤みがかった、青みがかった等)。或る放射サンプルの色温度は、通常、実質的に当該放射サンプルと同一のスペクトルを放射する黒体放射体のケルビン度(K)での温度により特徴付けられる。黒体放射体の色温度は、通常、約700度K(典型的には、人の目にとり最初に見えると考えられている)から10,000度Kを超えるまでの範囲内に入る。白色光は、通常、1500〜2000度Kより上の色温度で知覚される。
【0021】
より低い色温度は、通常、一層顕著な赤成分又は"暖かい感じ"を持つ白色光を示す一方、より高い色温度は、通常、一層顕著な青成分又は"冷たい感じ"を持つ白色光を示す。例示として、火は約1,800度Kの色温度を有し、通常の白熱電球は約2848度Kの色温度を有し、早朝の日光は約3,000度Kの色温度を有し、曇った昼の空は約10,000度Kの色温度を有する。約3,000度Kの色温度を持つ白色光の下で見られるカラー画像は相対的に赤みがかった色調を持つ一方、約10,000度Kの色温度を持つ白色光の下で見られる同じカラー画像は相対的に青みがかった色調を持つ。
【0022】
コントローラ"なる用語は、ここでは、1以上の光源の動作に関係する種々の装置を広く記述するために使用されている。コントローラは、ここで述べる種々の機能を実行するために種々の態様で(例えば、専用のハードウェアによる等)実施化することができる。"プロセッサ"はコントローラの一例であり、ここで述べる種々の機能を果たすためにソフトウェア(例えば、マイクロコード)を用いてプログラムすることが可能な1以上のマイクロプロセッサを使用する。コントローラは、プロセッサを使用して又は使用しないで実施化することができ、幾つかの機能を実行する専用のハードウェアと他の機能を実行するためのプロセッサ(例えば、1以上のプログラムされたマイクロプロセッサ及び関連する回路)との組み合わせとして実施化することもできる。本開示の種々の実施例で使用することが可能なコントローラ部品の例は、これらに限定されるものではないが、通常のマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含む。
【0023】
種々の実施例において、プロセッサ又はコントローラは1以上の記憶媒体(ここでは、汎用的に"メモリ"と称し、例えばRAM、PROM、EPROM及びEEPROM等の揮発性及び不揮発性コンピュータメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク、光ディスク並びに磁気テープ等である)と関連させることができる。幾つかの実施例において、上記記憶媒体は、1以上のプロセッサ及び/又はコントローラ上で実行された場合に、ここで述べる機能の少なくとも幾つかを実行する1以上のプログラムによりコード化することができる。種々の記憶媒体は、プロセッサ又はコントローラ内に固定することができるか、又は該記憶媒体上に記憶された1以上のプログラムを、ここで述べる本開示の種々の態様を実施化すべくプロセッサ又はコントローラにロードすることができるように移送可能とすることもできる。"プログラム"又は"コンピュータプログラム"なる用語は、ここでは、汎用的意味で使用され、1以上のプロセッサ又はコントローラをプログラムするために使用することが可能な如何なるタイプのコンピュータコード(例えば、ソフトウェア又はマイクロコード)をも示す。
【0024】
上述した技術思想及び以下に詳細に説明する更なる技術思想の全ての組み合わせは(斯かる技術思想が相互に矛盾しない限り)、ここに開示される発明的主題の一部であると見なされると理解されるべきである。また、参照により組み込まれた如何なる開示内にも現れる、本明細書で明示的に使用される用語は、本明細書で開示される特定の概念と最も一貫性がある意味が付与されると理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1A】図1Aは、本発明の一実施例によるLED型照明器具の前方からの斜視図を示す。
【図1B】図1Bは、本発明の一実施例によるLED型照明器具の後方からの斜視図を示す。
【図2】図2は、図1A〜1BのLED型照明器具の分解図である。
【図3】図3は、図1A〜1BのLED型照明器具の断面図であり、本発明の一実施例による積層された電源を概略図示する。
【図4】図4は、図3に示すLEDモジュール及び熱接続体の相対的配置を示す拡大図である。
【図5】図5は、本発明の一実施例によるLEDモジュールのLEDダイの配置を概略図示する上面図である。
【図6A】図6Aは、本発明の一実施例によるテクスチャ化部分を含むLEDモジュールを示す側面図である。
【図6B】図6Bは、本発明の他の実施例によるテクスチャ化部分を含むLEDモジュールを示す側面図である。
【図6C】図6Cは、図6A〜6Bのレンズ203の一実施例を示す側面図である。
【図7A】図7Aは、図2〜3に示す反射器光学系の斜視図を示す。
【図7B】図7Bは、図2〜3に示す反射器光学系の断面図を示す。
【図8】図8は、本発明の一実施例によるLED型照明器具のためのスポット照明適用例を示す。
【図9A】図9Aは、本発明の一実施例によりLED型照明器具の種々の部品を配置することが可能なハウジングの上面図である。
【図9B】図9Bは、本発明の一実施例によりLED型照明器具の種々の部品を配置することが可能なハウジングの側面図である。
【図9C】図9Cは、本発明の一実施例によりLED型照明器具の種々の部品を配置することが可能なハウジングの断面図である。
【図9D】図9Dは、図9A〜9Cに示すものの代替となるハウジングを示す。
【図10A】図10Aは、本発明の他の実施例によるLED型照明器具の分解図を示す。
【図10B】図10Bは、図10AのLED型照明器具のカバーレンズの上面図である。
【図10C】図10Cは、本発明の他の実施例によるLED型照明器具の組立断面図を示す。
【図11】図11は、図10AのLEDモジュール及びヒートシンクの相対的配置を示す上面図である。
【図12A】図12Aは、図10AのLEDモジュール及びリング状回路基板の側面図である。
【図12B】図12Bは、図10AのLEDモジュール及びリング状回路基板の上面図である。
【図13A】図13Aは、本発明の一実施例によるLEDモジュール及びフレキシブル回路基板の代替構成を示す。
【図13B】図13Bは、本発明の他の実施例によるLEDモジュール及びフレキシブル回路基板の代替構成を示す。
【図14】図14は、図10Aの照明器具の種々の部品の拡大図を示す。
【図15】図15は、本発明の一実施例による、複数の直列接続された負荷のための電源の種々の電気部品を示す一般化されたブロック図である。
【図16】図16は、本発明の一実施例による、図15に示す電源の力率補正段を示す回路図である。
【図17】図17は、本発明の一実施例による、図15に示す電源の力率補正段を関連するコントローラと共に示す回路図である。
【図18】図18は、本発明の一実施例による、図15に示す電源の負荷制御段を示す回路図である。
【図19】図19は、本発明の一実施例による、図15に示す電源の負荷制御段を関連するコントローラと共に示す回路図である。
【図20】図20は、本発明の一実施例による、負荷制御段を制御するために図19のコントローラにより実施される温度補償方法を示すフローチャートを図示する。
【図21】図21は、本発明の一実施例による、図20の温度補償方法に基づく、発生された光の色温度対時間の2つのプロットを示す。
【図22】図22は、本発明の一実施例による、図15の電源が配置された印刷回路基板、及びLED負荷を担持する基板に対する該印刷回路基板の連結部の例示的構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図面において、同様の符号は、異なる図を通して同様の構成部分を概ね示している。また、図面は、必ずしも寸法通りではなく、本発明の原理を示すに際して大体は代わりに強調がなされている。
【0027】
以下、本発明の種々の実施例及び関係する発明思想を、PAR38照明器具に関連する実施例を含み説明する。しかしながら、本発明は如何なる特定の態様の実施例にも限定されるものではなく、ここで明示的に説明する種々の実施例は主に解説の目的のためのものであると理解されるべきである。例えば、ここで説明する種々の思想は、異なるフォームファクタ及び光出力を持つ種々の照明器具で好適に実施化することができる。
【0028】
上述したように、ここで開示される本発明の幾つかの態様は、従来の光源の置換に適した高出力照明システムに関するものである。これらのシステムは、効率的且つ小型の電源及び高輝度LEDを駆動するための制御部品を、温度管理系及び光学系と一緒に照明器具に組み込み、通常の汎用白熱、蛍光及びハロゲン照明器具と等価な形態及び機能の適合物を提供するものである。出願人は、高性能LED型照明器具の部品又はサブシステムは個別では設計することができず、システム性能は相互に関係する技術的問題の結果であることを認識及び理解した。このように、当該システムの1つの領域における設計の選択の影響は、他の領域において望ましくない結果を持ち得る。例えば、LED光源から一層大きな出力を発生させようと試みることは、一層大きな電力密度の犠牲となり得、温度負荷を、従って全体のシステム効率を悪化させる。ダイ及びパッケージの制約を操作することは、光学系の注意深い考察により対処することが必要となるような下流側の影響を有し得る。従って、以下に詳述する方法は、種々のシステム設計関心事に関して、効率的な温度管理及び電力管理を含み、LED光源の効率及び幾何学構造を最適化することを追求するものである。
【0029】
図1A及び1Bは、本発明の一実施例によるLED型照明器具100の制限するものではない一例を示す。該照明器具100は、以下に詳述する、ネジ式口金110、口金エンクロージャ120、ヒートシンク130、カバーレンズ140及び反射器光学系160を含んでいる。ネジ式口金110は、照明器具100にAC電源を供給するために標準の照明ソケットに螺入するように構成され、従ってエジソン型のネジ式口金又は如何なる他の好適なネジ式口金とすることもできる。口金エンクロージャ120は、金属又は例えばアクリロニトリルブタジェンスチレン(ABS)等の耐衝撃性プラスチック材料から、射出成形等の何れかの従来の方法により形成することができる。本発明の種々の実施例において、口金エンクロージャ120はフィン121(図2に示され、後述する)等の熱放散凹凸構造を有し、これら構造は当該照明器具にわたり熱を伝導させ及び/又は冷却空気の流れを促進するのに有効である。該口金エンクロージャはヒートシンク130に例えばネジ125等の何らかの従来の固定手段によって接続される。
【0030】
ヒートシンク130は、例えばアルミニウム等の熱伝導性材料から形成され、相対的に軽い重量を維持しながら熱放散を促進するように構成される。例えば、一実施例において、ヒートシンク130は、篭状の構造を有すると共に、分散された複数の放熱フィン135を含み、熱放散のための相当の表面積を設けている。ヒートシンク130は、例えばサンドブラスト処理により熱放散を促進するように処理することができる。
【0031】
カバーレンズ140は、ガラス、アクリル又はポリカーボネイト等の如何なる既知の透明材料から形成することもできる。カバーレンズ140は、ヒートシンク130の着設部上に着座され、ネジ等の何らかの従来の固定具又は接続具により固定される。一実施例においては、図1A〜1Bに図示されたように、LED型照明器具100はPAR38電球のフォームファクタを有するので、該照明器具の最大直径は4.75インチである。他のフォームファクタも可能である。
【0032】
ここで図2及び3を参照すると、照明器具100の分解図及び断面図は、口金エンクロージャ120及びヒートシンク130内に収容された特徴的要素を示している。本発明の種々の実施例において、口金エンクロージャ120は、電源及び電子回路制御モジュール414(ここでは、単に"電源"とも称する)を収容し、該モジュールは、後に詳述するLEDモジュール150内に設けられた発光ダイオード(LED)を駆動及び制御するために配置された電源管理及び駆動回路部品(例えば、電源、コントローラ/プロセッサ及び/又はメモリ部品等)を有する1以上の印刷回路基板175を含んでいる。
【0033】
電源414は、上記口金エンクロージャの空間の制限を考慮しながら自身の性能を最適化するために種々の構造を有することができる。例えば、図2及び3に示されたものと同様の一実施例において、該電源は、互いに積層されると共に所望の間隔で上記口金エンクロージャに固定される複数の印刷回路基板を含む。これら回路基板は、これらの間を走るワイヤにより電気的に接続される。本発明の他の実施例においては、連続した(例えば可撓性の)回路基板が、上記口金エンクロージャ内に設けられる空間内に、例えば巻き取る又は巻回することにより嵌め込まれる。更に他の実施例では、図10A及び10Cに関して後述するように、単一の回路基板が上記ヒートシンクに対して垂直に取り付けられる。他の構成も可能である。
【0034】
本開示による照明器具との関連で使用するのに適したLED型照明ユニット及び斯かる照明ユニットを制御する方法の幾つかの一般例を、例えば米国特許第6,016,038号及び第6,211,626号で見付けることができる。また、本開示による照明器具との関連で使用するのに適したLED照明器具内での電力及びデータ管理の統合並びにデジタル電力処理の幾つかの一般例を、例えば米国特許第7,233,115号、米国特許第7,256,554号及び米国特許出願第12/113,320号で見付けることができ、これら文献の各々は参照により本明細書に組み込まれるものとする。本発明の実施例による電源及び制御電子回路の幾つかの特定の例は、図15〜22に関連して後に詳述する。
【0035】
電源414とLEDモジュール150との間の電気的接続は、ヒートシンク130の基部の孔を介して等の、如何なる好適な態様でも設けることができる。他の形態の相互接続も可能である。
【0036】
本発明の種々の実施例では、図3に図示されるように、熱接続体190がLEDモジュール150とヒートシンク130との間に配置され、これらの間に熱伝導性を設けて熱放散を促進する。熱接続体190は、銅等の熱伝導性材料から形成されると共に、上記LEDモジュールの背部に誘導半田付け又は何らかの他の好適な方法により取り付けられる。この構成は、LEDモジュール150とヒートシンク130との間の熱的境界面の数を最小化し、かくして該LEDモジュールから見た熱抵抗を減少させる。熱接続体190は、図3に示されるように、上記ヒートシンクの空洞又は凹部に挿入されるプラグ(plug)若しくは金属片(slug)の形態をとることができるか、又は如何なる他の好適な形態をとることもできる。例えば、一実施例によれば、熱接続体190は、上記ヒートシンク上の薄い層として、又はヒートシンク130の表面の一部に形成された銅等の1以上の金属路(metallic traces)として形成することができる。この場合、上記LEDモジュールは該金属路に例えば誘導半田付け法を用いて半田付けすることができる。
【0037】
図4は、熱接続体190、LEDモジュール150及びヒートシンク130の一部の拡大図であり、上記ヒートシンクの外縁は該ヒートシンクの一部のみが示されていることを示すために点線で示されている。図示のように、制限するものでない一実施例では、熱接続体190はヒートシンク130とは面一ではなく、ヒートシンク130の表面より上にZ1だけ延びている。このように、LEDモジュール150は当該ヒートシンクより距離Z1だけ上に配置されている。LEDモジュール150を当該ヒートシンクの表面より上に斯様に配置することにより、反射器光学系160(図3に示す)に対するLEDモジュール150の位置を最適化することができる。このように、距離Z1は、例えば0.5mm、1mm又は他の好適な値等の如何なる好適な値もとることができる。
【0038】
LEDモジュール150は如何なる好適な形態もとることができる。というのは、本発明の種々の態様は、如何なる特定のタイプのLED光源と共に使用するよう限定されるものではないからである。図5及び6A〜6Cは、LEDモジュール150が含むことができる特徴的構造の例を示す。しかしながら、これらの特徴的構造はオプション的なものに過ぎず、LEDモジュール150の他の形態も可能であると理解されたい。
【0039】
図5に示すように、一実施例によれば、LEDモジュール150は基板(例えば、印刷回路基板)206を含み、該基板上には複数のLEDダイ202及び204が配置される。個々のLEDダイの特性は、LED型照明器具100に対し望まれる特定のタイプの光出力を供給するように選択される。例えば、種々の実施例において、第1のタイプのLEDダイ202は第1スペクトルを持つ第1放射を発生する1以上のLED接合を含むことができ、第2のタイプのLEDダイ204は第1スペクトルとは異なる第2スペクトルを持つ第2放射を発生する1以上のLED接合を含むことができる。当該照明器具に対し2つの異なるタイプのLEDの一般例が示されたが、種々の異なるタイプのLEDを種々の数/組み合わせで一緒に使用して、各々異なる光源スペクトルの混合に基づく結果的な光を供給することもできると理解されたい。
【0040】
本発明の一実施例において、上記LEDダイの発光特性は所望の色温度の白色光を供給するように各々選択される。例えば、本質的に白色の光を発生するように構成されたLEDモジュールの一実施例は、組み合わせで本質的に白色の光を形成するように混ざるような異なるスペクトルのエレクトロルミネッセンスを各々放出する複数のダイを含むことができる。他の実施例において、白色光LEDは、第1スペクトルを持つエレクトロルミネッセンスを別の第2スペクトルに変換する蛍光材料に関連させることができる。この構成の一例において、相対的に短い波長及び狭い帯域幅のスペクトルを持つエレクトロルミネッセンスは、当該蛍光材料を"ポンピング"し、該蛍光材料は幾らか広いスペクトルを持つ長い波長の放射を放出する。
【0041】
図5を参照すると、LEDモジュール150におけるLEDダイ(又はパッケージ)の配置は、LED型照明器具100にとり望まれるタイプの合成光を供給するように選定される。特定の実施例において、LED型照明器具100は、所定の色温度又は所定の範囲の色温度の白色光を放出する。種々の実施例において、上記配置は、直接発光型LED(例えば、本質的に単色の又は狭い帯域幅の放射)と蛍光体変換型LED(例えば、相対的に広い帯域の放射)との組み合わせを含む。例えば、一実施例において、第1放射503を放出する複数の第1LED202は、第2放射505を放出する複数の第2LED204と組み合わされる。第1LED202は直接発光型のLEDダイとすることができる一方、第2LED204は蛍光体変換LEDダイとすることができる。
【0042】
一実施例において、図5に示された配置は、白色光を生成するために使用される。第1LED202は直接発光型LEDダイであり、第2LED204は蛍光体変換型LEDダイである。白色光の結果としての相関色温度(CCT)は、青色発光LED(即ち、この限定しない例における第2LED204)に塗布される蛍光体材料の量、及び赤色直接発光型LED(即ち、この限定しない例における第1LED202)から到来する光の量に依存する。所望のカラーポイントを達成するために、例えば蛍光体変換型及び直接変換型LEDを独立にバイアスすることによって光源モジュールからの赤色発光の量を変化させることにより両パラメータが一緒に制御される。
【0043】
約2800ケルビンの相関色温度(CCT)を持つ白色光を供給する一実施例においては、この例では各々が蛍光体変換型LEDダイである20個の第2LED204と、この例では各々が直接発光型LEDダイである6個の第1LED202との混成が設けられるが、ダイの他の数及び組み合わせも可能である。第2LED204は、ノースカロライナ州、ダーハムのCree社から入手可能な白色光を発生するための好適な蛍光体材料に結合された青色LEDを含む。第1LED202は、これもノースカロライナ州、ダーハムのCree社から入手可能な赤色LEDを含む。本発明の特定の実施例では、直接発光型LEDダイ(例えば、第1LED202)の蛍光体変換型LEDダイ(例えば、第2LED204)に対する比は、約85〜90の範囲内又はそれ以上の高い演色インデックス(CRI)及び約2800ケルビンのCCTを提供するように選択される。図5の実施例において、この比は、6個の直接発光型LED及び20個の蛍光体変換型LEDの場合3/10である。
【0044】
一般的に、LEDモジュール内のLEDの数は、好ましいドライバ効率及び視感度効率(luminous efficacy)を得るように選定される。種々の実施例において、より多くの一層小さいLEDチップが使用される。LEDチップの寸法は当該照明器具のフォームファクタの制約内で(特に、反射器160の後部開口の直径に鑑みて)最適化され、パッケージ化コスト、基板及び光学系コスト、ダイ接着コスト、歩留まり等に対して釣り合いのとれた、好ましい光出力、温度特性及び電流密度を提供するようにする。幾つかの実施例においては、700ミクロンの直径を持つ標準の市販のLEDチップが使用される。他の実施例では、本発明は、所望のレベルの全体的性能を維持しながら、LEDモジュールのコストを更に低減するために特注のLEDチップを使用することを想定する。特に、LEDの数又は密度を増加させることにより、光学的、電気的、熱的及びパッケージ化のコスト等の複数の利点並びにエネルギ効率の利点が達成される。第1に、ダイの一層密な配置は、一層均一な光出力を生成し、これにより色混合、グレアの問題及び輝度を改善する。第2に、直列に接続された場合、より多数のLEDは一層小さな電流の使用を可能にし、斯かる電流は一層低価格のドライバにより供給することができる。第3に、より多数の一層小さなLEDの電力密度は一層低くなり、全体の温度品質が改善される。電力の必要性は一層小さなダイ/パッケージを使用することにより減少されるので、パッケージ化コストも低下する。最後に、上記の組み合わされた電気的、熱的及び光学的利点は、全体の統合されたシステムの一層高い効率を生じさせる。
【0045】
一般に、良好な色混合並びに色及び/又は色温度の改善された均一性を得るために種々のダイタイプの配置が選択され、かくして、照明器具100の光出力の均一な視覚的見えを達成する、図5の実施例において、第1LED202(例えば、直接発光型LEDダイ)はLEDモジュール150の幾らか縁に向かってではあるが、ランダムに分散された形態で配置されている。この構成は、照明器具100の近く及び遠くの両位置において非常に均一なカラー分布を提供する。
【0046】
種々の実施例において、個々に制御されたダイのタイプを経る電流は、LED型照明器具100の所望の光束及び視感度効率を部分的に達成するよう選定される。例えば、約2800ケルビンのCCT及び約600ルーメンの光束を持つ照明器具100からの白色光出力を達成するために、直列に接続された第2LED204を経る電流は約0.142アンペアとされ、これらの直列に接続された第1LED202を経る電流は約0.125アンペアとされる。このPAR38の実施例の出力及び効率は、幾つかの既存のPAR38電流の出力の約3倍及び効率の約2倍であり、従来の方法に対して著しい改善を示す。
【0047】
図6A及び6Bに示すように、種々の実施例において、LEDモジュール150は更に一次光学系を含む。図6A及び6Bにおける該一次光学系は、1以上のLEDダイを支持し得る基板206上に取り付けられたレンズ203である。該レンズ203は当該LEDダイを覆うシリコーンレンズとすることができる。幾つかの実施例によれば、LEDモジュール150の一次光学系は、該LEDモジュール150により生成される光の混合を促進するためにテクスチャ化部分を含むことができる。
【0048】
例えば、図6Aを参照すると、レンズ203は内側表面に隆起205の形態のテクスチャ化部分を含むことができる。如何なる好適な数の隆起205が存在してもよく、これら隆起は如何なる好適な形状及び寸法を有してもよい。更に、隆起205は、互いに如何なる好適な間隔をとってもよく、レンズ203の実質的に全内側表面にわたって、又はレンズ203の内側表面の一部のみにわたって形成することができる。
【0049】
他の例として、図6Bに示すように、LEDモジュール150は、外側表面に隆起207により示されるようなテクスチャ化部分を持つようなレンズ203を含むこともできる。実施例6Aに関連して説明した隆起205と同様に、隆起207は如何なる好適な形状、寸法及び間隔をとることができ、如何なる数の隆起207を含めることもできる。更に、図6Aに示した隆起205及び図6Bに示した隆起207はレンズ203の一部を覆うのみでよく、必ずしも全レンズ203を覆う必要なないと理解されたい。更に、隆起205及び207は組み合わせで使用することができ、かくして、レンズ203は内側表面及び外側表面の両方にテクスチャ化部分を含むことができると理解されたい。更に、隆起205及び207は一次光学系のテクスチャ化部分の限定しない一例であり、窪み、畝、溝、格子又は何らかの他の好適なタイプのテクスチャ化部分等の他の形態のテクスチャ化部分を使用することもできると理解されたい。更に、レンズ203は、幾つかの実施例では、如何なるテクスチャ化部分も含まないことができると理解されたい。
【0050】
更に、レンズ203は異なる形状をとることもできる。例えば、一実施例によれば、レンズ203は実質的に半球状である。しかしながら、種々の実施例において、レンズ203は、完全には半球状でない形状を持つように型形成される。むしろ、該半球体の中心は幾らかの距離だけ上昇される。図6Cが一例を示している。図示のように、レンズ203Aは完全に半球状ではなく、むしろ、基板206より上に量H1だけ上昇された半球状部分を含んでいる。このように、該半球体の中心は、Pcenterとして示されるように、基板206より上に量H1だけ上昇され、第1LED202及び/又は第2LED204の上側表面と実質的に共面的とすることができる。このように、該ドームの輪郭形状は光が上記ダイに向かって再指向されて失われることを禁止し、カバーレンズ140等の二次光学系が該一次光学系から放出された光のより多くを捕捉することができるようにする。種々の実施例において、上記一次光学系により覆われる領域は、上記LEDダイの領域を超えて、該一次光学系の壁に対しての大きな角度による光の損失を低減又は除去する程度まで延在する。一実施例において、LEDモジュール150におけるLEDダイのアレイの直径は約7mmであり、上記一次光学系(例えば、レンズ203)の直径は約11mmである。
【0051】
図1B、2及び3に図示されたように、LED型照明器具100は反射器光学系160も含み、該反射器光学系はLEDモジュール150により放出される光ビームを整形するためにヒートシンク130内に収容される。種々の実施例において、反射器光学系160は、アルミニウム等の反射性材料により被覆されたプラスチック材料から形成される。LEDモジュール150は、上記一次光学系(例えば、レンズ203)により放出された光が該反射器光学系160の後部開口(即ち、出射開口)を介して透過するように配置される。カバーレンズ140は、均一な光のビームを供給するように反射器光学系160上に配置される。種々の実施例において、例えば5°拡散器等の追加のホログラム拡散器(図示略)を上記二次光学系に追加して、光出力を更に均一化することができる。しかしながら、幾つかの実施例では、該反射器光学系により形成される出射開口上には拡散器が含まれないこともあると理解されたい。好ましくは、各々の異なるスペクトルのLED光源(例えば、一実施例における青色及び赤色LED"チャンネル")の照明出力の角度分布は、略等しいものとする。一実施例において、反射器光学系160の90%の反射性表面を用いた場合、当該光学系の効率は、約25°のFWHMのビーム角度で約83%である。
【0052】
反射器光学系160は、如何なる好適な形状をとることもできる。図7Aに示すように、該反射器光学系160はファセット化された表面であるような外側表面161を含むことができる。しかしながら、幾つかの実施例では外側表面161は連続的なものとすることができると理解されたい。というのは、本発明の種々の態様は、この点で限定されるものではないからである。当該LEDモジュールは反射器光学系160の内部に配置されるので、上記外側表面161の形状は該反射器光学系の機能に影響を与え得るものではない。
【0053】
反射器光学系160は内側表面163を含み、該内側表面は、図7AのA−A線に沿って反射器光学系160を図示する図7Bに更に詳細に示されている。図7Bに示されたように、反射器光学系160の内側表面163はテクスチャ化部分を含むことができる。例えば、内側表面163は1以上の隆起167を含むことができ、これら隆起は如何なる好適な寸法及び形状をとることができる。このようなテクスチャ化部分は、LEDモジュール150等のLED光源により生成される光の混合を促進することができる。このように、図7Bに図示されたテクスチャ化部分はオプション的なものであり、テクスチャ化部分が反射器光学系160の内側表面163上に含まれるような状況では、該テクスチャ化部分は如何なる好適な形状及びパターン化をとることができると理解されたい。例えば、反射器光学系160の内側表面163は、窪み、畝、ファセット、格子、幾何学的パターンで持ち上げられた表面又は如何なる他の好適なタイプのテクスチャ化部分の形態のテクスチャ化部分を含むことができる。
【0054】
図6A〜6C、7A及び7Bに図示された特徴は、単独で又は組み合わせで使用することができると理解されたい。例えば、幾つかの実施例によれば、照明器具は、テクスチャ化部分を備えるLEDモジュール及びテクスチャ化部分を備える反射器光学系を含むことができる。他の実施例によれば、一方又は他方のみがテクスチャ化される。幾つかの実施例によれば、LEDモジュール及び反射器光学系の何れもテクスチャ化されない。
【0055】
次に、照明器具100の種々の動作的特徴を説明する。例えば、一態様によれば、ここで説明した1以上の態様を実施化する照明器具は、約2700〜2800Kの色温度で動作することができる。該照明システムは、90以上の又は、幾つかの実施例では、85から90までの範囲内のCRIを更に示すことができる。更に、該照明システムは、ワット当たり70ルーメンを出力することができ、10ワットで700ルーメンを供給することができる。更に、照明器具100又は本明細書で述べた他の照明システムにより形成されるビーム角は、効果的な屋内又は屋外照明を行うのに十分であり得る。図8は一例を示す。
【0056】
図8を参照すると、前述したように、スポット照明はPAR38のフォームファクタを持つ当該LED型照明器具100にとり1つの特に有効な適用例である。図8に示されるように、光ビーム302の空間分布は、約25度のビーム角304が達成されるようなものである。更に、この特定の実施例において、照明器具100の光出力は十分に均一であり、所与の天井の高さ及び照明角度に対して、スポットサイズは商品及び他の普通に展示される品目の良好な照明を形成するよう適切に寸法決めされる。
【0057】
要約すると、照明器具100は高効率で、耐久性があり、且つ、環境に優しいLED型ランプであり、該ランプは標準の照明ハードウェアと互換性があり、均一な光分布を提供し、優れた熱放散及び演色特性を有する。例えば、本発明の一実施例によれば、定常状態においてワット当たり約55ルーメンで約600ルーメンの出力を達成することができ、他の実施例では、ワット当たり約70ルーメンで700ルーメンの出力を達成することができ、これにより、従来の光源に対して大幅な改善を得ることができた。
【0058】
図1A〜7Bは1つの例示的な照明器具の1以上のフィーチャの限定するものではない例を図示したが、他の構成及びフォームファクタも可能であると理解されたい。例えば、一態様によれば、照明器具は、当該照明器具の1以上の構成部品を配置することが可能なシュラウド又はハウジングを含むことができる。該シュラウドは、ポリカーボネイト又はABS等のプラスチック又は如何なる他の好適な非導電性材料からも形成することができる。幾つかの実施例によれば、該シュラウドは熱放散を提供することが可能なガラスから形成することができる。該シュラウドは当該照明器具の電気的に活性な部品への外部からのアクセスを禁止し、かくしてショック又は火事の危険性を低減することができる。幾つかの実施例によれば、該シュラウドは当該照明器具の実質的に全ての部品を取り囲み、熱放散を容易にするために1以上の孔を含むことができる。
【0059】
図9A〜9Cは、一実施例による非導電性シュラウドの1つの限定するものでない例を示す。図9Aはシュラウド400の上面図を示し、該シュラウドは複数の孔402を含んでいる。図9Aの限定するものでない例において、上記複数の孔402の各々は直径が2mm以下である。他のサイズも可能であると理解されたい。更に、図9Aに図示した孔402のパターンは単なる一例である。というのは、如何なる数及び配置の孔402を含むこともできるからである。孔402の数及び配置は、当該シュラウドの内部から外部への熱放散を最適化し、これにより当該照明器具を過熱から防止するよう選定することができる。
【0060】
図9Bは、図9Aのシュラウド400の側面図を示す。この図から、孔402の各々が、Y−Y線に沿って、言い換えると当該シュラウド400の長さに沿って向けられていることが理解されよう。このように、孔の対称軸(例えば、Y−Y線は1つの孔の対称軸であり得る)は、当該照明器具の活性状態の電機部品と交差しないように配置することができる。この方向に孔402を向けることは、活性状態の電子部品にアクセスするのを禁止し、かくしてショック又は火事の危険性を低減することができる。しかしながら、孔402の他の向きも可能である。
【0061】
図9Cは、図9Bに示したような切断線B−Bに沿うシュラウド400の断面図を示す。この図から、シュラウド400が空洞404を含むように形成することができることを理解することができ、該空洞は、後に詳述するように照明器具の電源、制御回路又は他の要素を保持するのに適したものとすることができる。
【0062】
図9Dは、図9A〜9Cに示したものの代替的シュラウド400Aを示す。該シュラウド400Aはガラスからなり、孔402を有していない。むしろ、該ガラス自体が十分な熱放散を提供することができる。しかしながら、シュラウド400Aの整形は、シュラウド400の整形と類似又は実質的に同一であり得る。更に、幾つかの実施例によれば、シュラウド400Aはガラス製カバーレンズ140Bに如何なる好適な方法により接続することもできる。また、一実施例において、ガラス製シュラウド400Aは、該シュラウドの表面積を増加させ、かくして熱放散を促進するようにフィンを備えて形成することができる。
【0063】
図10Aは、他の実施例による照明器具100Aの分解図を示す。該照明器具100Aは、図9A、9B及び9Cに関連して上述したシュラウド400を含み、該シュラウドは、この限定するものではない例では、ポリカーボネイト又はABSからなる。エジソン型ネジ式口金とすることが可能なネジ式口金110は、シュラウド400に接続することができ、当該照明器具100Aを従来の照明ソケットにねじ込むことができるようにする。照明器具100Aは、更に、該照明器具100Aが組み立てられた場合に上記シュラウド400の空洞404内に配置される電源及び制御電子回路414を含んでいる。また、後に更に詳述するように、サーミスタ等の温度センサ416も当該照明器具100Aの温度を監視するために含めることができる。前記照明器具100と同様に、照明器具100AはLEDモジュール150を更に含み、このLEDモジュールは、ヒートシンク130に埋め込まれ又は接続された熱接続体190に該LEDモジュール150を誘導的に半田付けすることにより該ヒートシンク130に取り付けることができる。
【0064】
電源及び制御電子回路414とLEDモジュール150との間の電気的接続は、如何なる好適な方法により設けることもできる。図10Aの限定をするものではない実施例によれば、リング状の回路基板424が設けられ、該回路基板は、図12A及び12Bに詳細に示されるように、LEDモジュール150の周囲に配置されると共に1以上のワイヤ又は金属路により電源414に電気的に接続される。LEDモジュール150に対する電気的接続を設ける他の態様も可能である。
【0065】
照明器具100Aは、反射器光学系160も含んでいる。反射器光学系160はヒートシンク130に対して、LEDモジュール150が該反射器光学系160内に配置され、これにより該LEDモジュール150から放出された光が反射器光学系160により反射され、平行化され及び/又は収束されるように、取り付けることができる。最後に、カバーレンズ140Aを含めることができ、該カバーレンズはシュラウド400に対して、例えばシュラウド400にクリップ留めし、ネジにより固定し、接着剤により固定し又は何らかの他の好適な方法で固定する等の如何なる好適な方法によっても固定することができる。
【0066】
カバーレンズ140Aの上面図である図10Bに示すように、該カバーレンズは中心部430を有することができ、該中心部はLEDモジュール150により放出される光に対して実質的に透明とすることができるか、又は幾つかの実施例では拡散器とすることができる。中心部430は、寸法が上記反射器光学系160に実質的に相当する。更に、カバーレンズ140Aは外側部分432を含むことができる。反射器光学系160は、LEDモジュール150から出射する光を、カバーレンズ140Aの中心部430を介して出射するように制限することができる。従って、LEDモジュール150からの光は、カバーレンズ140Aの外側部分432を通過することはない。しかしながら、カバーレンズ140Aの外側部分432は、当該照明器具からの熱の放散を促進するために1以上の孔434を含むことができる。斯かる孔434は如何なる好適な数、形状及びパターンをとることもできる。例えば、幾つかの実施例によれば、斯かる孔434の各々は直径が約2mm以下である。
【0067】
図10Cは、組み立てられた場合の照明器具100Aの断面を示す。簡略化のため、図10Cでは照明器具100Aの全部品に符号化が付されているわけではない。しかしながら、シュラウド400がカバーレンズ140A及びネジ式口金110に対して、当該照明器具の残りの部品が該シュラウド内に格納されるように固定されていることが分かる。また、電源及び制御電子回路414が、ヒートシンク130の基部に対して垂直に向けられた回路基板上に取り付けられていることが理解されよう。
【0068】
次に、照明器具100Aの種々のフィーチャを更に詳細に図示及び説明する。例えば、図11は、LEDモジュール150及びヒートシンク130の相対配置を示す。この上面図に示されるように、ヒートシンク130は熱放散を促進する複数のフィンを含んでいる。LEDモジュール150は該ヒートシンク130の中心に配置され、図11では見えない熱接続体190上に取り付けることができる。LEDモジュール150のリング状回路基板424に対する及び/又は熱接続体190に対する半田付けを容易化するために、半田付けパッド436を含めることができる。
【0069】
図12A及び12Bは、リング状回路基板424とLEDモジュール150との相対配置を示す。2つの図示された部品の側面図である図12Aに示されるように、リング状回路基板424はLEDモジュール150に対して、該回路基板を図における矢印の方向に移動させることにより接触させることができる。図11を参照して述べたように、LEDモジュール150は、リング状回路基板424の該LEDモジュール150への結合を容易にし得る1以上の半田付けパッド436を含むことができる。
【0070】
図12Aの上面図である図12Bに示されるように、リング状回路基板424はLEDモジュール150の周囲に配置することができる。該リング状回路基板は、図10Aに示した電源及び制御電子回路414からの電気配線を収容することができる孔438及び440を含むことができ、LEDモジュール150と電源及び制御電子回路414との間の相互接続を形成するようにする。如何なる数の孔及び孔の相対配置も使用することができると共に、リング状回路基板424は適切な電気的機能を提供するために適宜1以上の金属路を含むことができると理解されたい。
【0071】
図12A及び12Bに図示した構成は、1つの限定するものでない例であると理解されたい。このように、他の形態の回路及びLEDモジュールも使用することができる。例えば、図13Aに示されるように、リング状回路基板を使用することに対する代替構成は、LEDモジュールの一方の側に回路及び電気的接続部を配置する構成を含むことができる。図示されたように、LEDモジュール442は、1以上の電気接触点446を持つフレキシブル回路444に接続することができる。上記電気接触点446はLEDモジュール442の単一の側に配置され、これはLEDモジュール442と電源との間の電気的相互接続の形成を簡単にし得る。該LEDモジュールはフレキシブル回路444に対して、ダイボンディング(die bonding)又は如何なる他の好適な方法によっても接続することができる。
【0072】
図13Bは、フレキシブル回路448がセラミック製サブマウント450上に取り付けられるような代替構成を示す。この場合、LED452はフレキシブル回路448にダイボンディングされるか、又は上記セラミック製サブマウントに直接ダイボンディングされると共に、フレキシブル回路448に1以上のワイヤボンド454によりワイヤボンディングされて、電気的相互接続を形成することができる。次いで、セラミック製サブマウント450は、ヒートシンク130等のヒートシンクに又は熱接続体190等の熱接続体に誘導的に半田付けすることができる。他の構成も可能である。
【0073】
一実施例によれば、当該照明器具の動作温度の測定を可能にするため、及び当該照明器具の制御を容易にするために、照明器具100A内に温度センサが設けられる。該温度センサ416は、図10Aに示されており、ヒートシンク130の開口又は凹部内に取り付けることができるか、ヒートシンク130の近傍に取り付けることができるか、温度接続体190の凹部内に配置することができるか、LEDモジュール150内に配置することができるか、又は当該照明器具100Aの温度の決定を可能にするような如何なる他の適切な位置に取り付けることができる。温度センサ416は、該温度センサに対する電気的接続を形成するために、前記電源及び制御電子回路414に接続することができる。
【0074】
図10A及び14は、照明器具100Aにおける上記温度センサの配置の1つの限定するものでない例を示している。図10Aに示されたように、温度センサ416は、電源及び制御電子回路414の種々の部品180を保持する回路基板175のタブ456の近傍又は該タブ上に、例えば電子部品458の隣に配置することができる。図14は、組み立てられた場合のヒートシンク130、温度センサ416、電源及び制御電子回路414、熱接続体190、LEDモジュール150及びリング状回路基板424の拡大図を示している。
【0075】
図14に示されるように、温度センサ416は電源及び制御電子回路414のための回路基板上に取り付けることができ、次いでヒートシンク130の凹部内に挿入することができる。該温度センサは、ヒートシンク130の上記凹部内に、エポキシ又は何らかの他の好適な方法により固定することができる。このように、一実施例によれば、電源及び制御電子回路を保持する印刷回路基板は、ヒートシンク130の凹部内に挿入されるタブを含む。温度センサ416は、上記ヒートシンクに挿入される回路基板の上記タブ上に配置することができる。しかしながら、他の構成も可能であると理解されたい。例えば、温度センサ416は、電源及び制御電子回路414を保持する印刷回路基板と同一の印刷回路基板上にある必要はなく、別個とすることもできる。更に、温度センサ416は、サーミスタ等の如何なる好適なタイプの温度センサとすることもでき、又は如何なる他のタイプの温度センサとすることもできると理解されたい。
【0076】
図15は、種々の図に関連して前述した、種々の色及び/又は相関色温度を持つ有色及び/又は白色の光を供給する複数の直列接続されたLED負荷を備える照明器具100の種々の電気部品を示す一般化されたブロック図である。図15に示す電気部品の幾つかはオプション的なものであり、本開示による方法及び装置の種々の発明的実施例では必ずしも全ての部品が存在する必要はない、と理解されたい。
【0077】
図15に示されるように、複数のLED光源を含む照明器具100は電源及び制御電子回路414を含み、該電子回路はAC入力電圧514を受けると共に上記LED光源用の動作電圧516を供給する。図15においては、複数の直列接続された負荷を構成する2つの異なるタイプのLED光源、即ち第1スペクトルを持つ第1放射503を発生する1以上の第1LED202、及び該第1スペクトルとは異なる第2スペクトルを持つ第2放射505を発生する1以上の第2LED204が示されている(簡略化のため、図15では、上記1以上の第1LEDはL1と符号化が付されたブロックで示され、上記1以上の第2LEDはL2と符号化が付されたブロックで示されている)。
【0078】
限定するものではない実施例において、第1LED202は実質的に単色の赤色光を含む第1スペクトルの放射を発生する1以上の赤色LEDを含むことができ、第2LED204は相対的に広帯域の白色光を含む第2スペクトルの放射を発生する1以上の白色LED(例えば、蛍光体を照射する青色LED)を含むことができる。当該照明器具により発生される光は、両者が存在する場合、第1放射503及び第2放射505の混合から生じる。或る特定の例において、当該照明器具では相対的に少数(例えば、6個)の赤色LEDが、相対的に多数(例えば、20個)の白色LEDと共に使用され、特定の相関色温度(例えば、約2800〜3000ケルビン)の白色光及び相対的に大きな演色インデックス(例えば、約85〜90のCRI)を得る。
【0079】
図15において、第1LED202及び第2LED204は、第1ノード516Aと第2ノード516Bとの間に電気的に直列に接続される。電源414が動作電圧516を供給した場合、上記第1ノードと第2ノードとの間には直列電流550(IL)が流れる。
【0080】
図15のブロック図に示されるように、電源414は、力率補正及び動作電圧516の両方を提供する多段スイッチング電源とすることができる。更に詳細には、電源414は、ブリッジ整流器506を介してAC入力電圧514を受けると共に力率補正及び動作電圧516を提供する力率補正段502を含むことができる。該力率補正段502により提供される高い力率補正により、当該照明器具/装置100は、供給される電圧514に対して実質的に抵抗性素子と見える。
【0081】
電源414は、ノード516Aと516Bとの間における直列電流550の流れを制御する負荷制御段504も含むことができる。特に、図15に図示されたように、第1LED202と第2LED204との間のノード520に結合されると共に第2LED204に並列に接続されて、直列電流550を第2LED204に対して少なくとも部分的に迂回させる可制御電流経路518(スイッチ560を含む)を含んでいる。一態様において、電流経路518は、第1LEDを経る第1電流552(I1)と第2LEDを経る第2電流554(I2)とが相違するように、制御することができる。第1LED及び第2LEDを経る各電流I1及びI2の斯様な制御は、当該照明器具により発生される光の色又は色温度の設定及び調整を容易にする。後に詳述する実施例の一態様において、第2LEDを迂回された上記第2電流の一部は、"再生利用"されて上記第1電流に加算することができる。
【0082】
図15は第2LEDと並列な負荷制御段504の可制御電流経路518を特に示しているが、それにも拘わらず、第1LED202及び第2LED204の何れか又は両方に並列で、直列電流550の少なくとも一部を第1LED及び第2LEDの何れか又は両方を迂回させるような1以上の可制御電流経路を負荷制御段504に採用することもできると理解されたい。これも図15に示されたように、負荷制御段504は、力率補正段502から動作電圧516とは異なる電圧517を受けて、後述するように可制御電流経路518におけるスイッチ560及び負荷制御段504における他の部品の制御を容易化することもできる。
【0083】
図15に示す実施例の他の態様において、当該装置/照明器具100は、第1LED202及び第2LED204の近傍に配置されると共に、これらLEDと熱伝達状態にある1以上の温度センサ(TS)416を更に含むことができる。更に、電源414は、少なくとも負荷制御段504と関連付けられた、上記温度センサ416により供給される温度信号526を受けるコントローラ510を含むことができる。図15に示されたように、コントローラ510は、温度信号526の代わりに又は該温度信号に加えて1以上の外部信号524を入力することができる。一態様において、コントローラ510は、負荷制御段504に対して制御信号522を供給し、温度信号526及び/又は外部信号524に少なくとも部分的に基づいて可制御電流経路518を制御する(即ち、スイッチ560を制御する)。このようにして、第1電流552(第1LED202を経る)及び第2電流554(第2LEDを経る)の一方又は両方に対する制御は、上記LED光源の近傍における時間にわたる温度変化の(温度信号526による)、及び/又は幾つかの外部パラメータの(外部信号524による)関数となり得る。図19に関連して後に更に詳述するように、上記第1及び第2電流の一方又は両方をLED温度の関数として変化させる能力は、熱過渡時(例えば、LEDが当該照明器具の電源をオンしてから熱的定常状態まで幾らかの時間にわたって暖まる際)の間に当該照明器具により出力される光の色又は色温度の望ましくない変化を大幅に軽減する。
【0084】
図15に示す実施例の更に他の態様では、電源414は上記力率補正段502に結合された第2コントローラ508を含むことができる。コントローラ508は、制御信号532を力率補正段502に供給して、該力率補正段により供給される動作電圧516及び/又は電力を種々のパラメータの何れかに基づいて制御する。この目的のために、コントローラ508は、入力として、力率補正段502に関連する少なくとも1つの電圧又は電流を表す第1信号528、AC入力電圧514の周波数表す第2信号534又は外部信号530を受けることができる。特に、コントローラ508の内部タイミングは、上記第2信号534を介して"ライン駆動"することができる(50Hz又は60HzのACライン電圧基準の使用により正確なタイミング特性を可能にする)。
【0085】
図15の電源414には力率補正段502に関連するコントローラ508及び負荷制御段504に関連するコントローラ510の両方が示されているが、これらコントローラ508及び510の一方又は両方は、本開示による装置/照明器具100の種々の実施例では存在する必要のないオプション的なフィーチャを構成する。更に、幾つかの発明的実施例においては、力率補正段502及び負荷制御段504の両方に1以上の制御信号を供給して、これら各段に関連して本明細書で説明する種々の機能を実施化するような単一のコントローラを採用することもできる。
【0086】
図16は、本発明の一実施例による図15に示した電源414の力率補正段502の詳細を示す回路図である。図16に示す回路の一般的アーキテクチャは、集積回路力率補正コントローラ602(U1)に基づくもので、このアーキテクチャに基づく種々の回路は、"高力率なLEDに基づく照明装置及び方法"なる名称の2008年5月1日に出願された米国非仮出願第12/113,320号に詳細に説明されている(この出願は、参照により本明細書に組み込まれるものとする)。
【0087】
更に詳細には、力率補正段502は、STマイクロエレクトロニクスL6562コントローラにより例示される力率補正コントローラ602を使用する。幾つかの従来の用途において、上記L6562コントローラ及び関連するSTマイクロエレクトロニクスL6561コントローラは、相対的に小さな電力の用途において力率補正のために普通に使用される"遷移モード(TM)"技術(即ち、連続モードと不連続モードとの間の境界の周辺で動作させる)を利用する。L6561コントローラ及び遷移モード技術の詳細は、2003年3月のClaudio AdragnaによるSTマイクロエレクトロニクス・アプリケーション・ノートAN966の"L6561強化遷移モード力率補正器"に説明されており、該文献はhttp://www.st.comで入手可能であると共に参照により本明細書に組み込まれるものとする。L6561コントローラとL6562コントローラとの間の違いは、2004年4月のLuca SalatiによるSTマイクロエレクトロニクス・アプリケーションノートAN1757の"L6561からL6562への切り換え"に説明されており、該文献もhttp://www.st.comで入手可能であると共に参照により本明細書に組み込まれるものとする。本開示の目的で、これら2つのコントローラは類似の機能を有するものとして概略説明される。
【0088】
力率補正を容易化することに加えて、STマイクロエレクトロニクスのL6561及びL6562コントローラは、代替的に、"標準的でない"構成においてフライバックDC−DCコンバータ構成におけるコントローラとして使用することができる。L6561/L6562コントローラの、この及び関連する代替的用途例の詳細は、2003年1月のC. Adragna及びG. GarravarikによるSTマイクロエレクトロニクス・アプリケーションノートAN1060の"L6561PFCコントローラを備えるフライバックコンバータ"、2003年9月のClaudio AdragnaによるSTマイクロエレクトロニクス・アプリケーションノートAN1059の"L6561に基づく高力率フライバックコンバータの設計式"、及び2003年10月のClaudio AdragnaによるSTマイクロエレクトロニクス・アプリケーションノートAN1007の"L6561に基づくスイッチャはシルバーボックス内のマグアンプを置換する"に説明されており、これら文献の各々はhttp://www.st.comから入手可能であり、以下で参照される。
【0089】
詳細には、アプリケーションノートAN1059及びAN1060は、L6561に基づくフライバックコンバータ用の1つの例示的構成(高PFフライバック構成)を説明したもので、該構成は遷移モードで動作すると共に、L6561コントローラの力率補正を行う能力を利用し、これにより相対的に低い負荷電力要件(例えば、約30ワットまでの)に対して高力率の単一スイッチング段DC−DCコンバータを提供する。該フライバックコンバータ構成は電圧調整フィードバック制御ループを必要とし、該ループは入力として当該コンバータにより供給されるDC出力電圧のサンプルを受けると共に、フィードバックとしてエラー信号を出力し、該エラー信号は当該L6561コントローラのINV入力端子に供給される。
【0090】
2003年11月のClaudio Adragnaによる"L6562による固定オフ時間制御されるPFC予備調整器の設計"なる題名のSTマイクロエレクトロニクス・アプリケーションノートAN1792(http://www.st.comで入手可能であり、参照により本明細書に組み込まれるものとする)は、遷移モード方法及び固定周波数連続導通モード方法の代替として、力率補正器の予備調整器を制御する他の方法を開示している。即ち、例えば、"固定オフ時間(FOT)"制御方法をL6562コントローラと共に使用することができ、該方法ではパルス幅変調された信号のオン時間のみが変調され、オフ時間は一定に保たれる(スイッチング周波数の変調となる)。遷移モード方法と同様に、従来L6562コントローラを使用することを想定した固定オフ時間(FOT)制御方法は、同様に、電圧調整フィードバック制御ループを必要とする。
【0091】
図16から分かるように、上述したL6561及びL6562コントローラに対する従来の適用例とは異なり、力率補正段502は動作電圧516を調整するために如何なるフィードバック制御ループも必要とせず、これにより、従来の構成と比較して回路設計を簡略化する。特に、出願人は、実質的に一定の/安定した負荷電力要件を伴う構成に対しては、効果的な動作を達成するために電圧調整フィードバック制御ループは必要ではないことを認識及び理解した。即ち、発光ダイオード(LED)を含む負荷自体が、単一のLED又は種々の直列、並列若しくは直列/並列構成で相互接続された複数のLEDは当該負荷の両端間の特定の電圧を決定するという点で、本質的に調整装置である。従って、力率補正段502は、フィードバック制御ループを必要とすることなく、LED負荷に対して適切に安定した動作電圧516及び電力を供給するよう高い信頼度で構成することができる。
【0092】
図16の回路図において、力率補正段502はバック型コンバータ構成に基づくもので、該構成においては力率補正コントローラ602がスイッチ604(トランジスタQ1により構成される)を制御し、該トランジスタがインダクタ(トランスT1の巻線の1つにより形成される)に対するエネルギ蓄積及び解放サイクルを決定する。更に詳細には、トランジスタスイッチ604が"オン"又は閉じている(即ち、当該インダクタとして作用する上記トランス巻線の両端間に電圧を印加する)期間の間においては、該インダクタを介して、印加された電圧に基づいて電流が流れ、該インダクタは自身の磁界にエネルギを蓄積する。上記スイッチが"オフ"又は開放された(即ち、上記インダクタから電圧が除去された)場合、該インダクタに蓄積されたエネルギはダイオードD9を介してフィルタコンデンサC7に転送され、該コンデンサの両端間に動作電圧516が形成される(即ち、該コンデンサはインダクタのエネルギ蓄積サイクルの間に実質的に連続的なエネルギを提供する)。
【0093】
力率補正段502は、種々の回路部品の適切な選択に基づいて、種々の異なる入力電圧514、動作電圧516及び負荷の直列電流550(IL)のために構成することができる。特に、R10及びR11により形成される抵抗分圧回路網606は、当該負荷を構成する直列接続されたLEDのタイプ及び数が目標動作電圧を決定する場合、該負荷を介する直列電流を実質的に決定する。図16に示した特定の回路例において、該回路は120ボルトRMSの入力電圧を受けると共に、150ミリアンペア程度の直列電流550で80ボルト程度の動作電圧を供給するよう構成される。図16に示した回路の一態様において、力率補正コントローラ602は、スイッチ604(Q1)を制御するために固定オフ時間(FOT)制御技術を使用するよう構成される。該FOT制御技術は、当該バック構成に対して相対的に小さなトランスT1の使用を可能にする。このことは、該トランスが一層一定した周波数で動作されるのを可能にし、これは、所与のコア寸法の場合に一層大きな電力を負荷に供給することになる。
【0094】
幾つかの例示的構成において、AC入力電圧514はAC調光器(該調光器はACライン電圧を入力として受ける)の出力から導出することができる。種々の態様において、斯かるAC調光器により供給される電圧514は、例えば振幅制御された電圧又はデューティサイクル(位相)制御されたAC電圧であり得る。一構成例においては、斯かるAC調光器を介して電源414に供給されるAC電圧514のRMS値を変化させることにより、動作電圧516(従って、直列電流550)も同様に変化させることができる。このように、AC調光器を、当該照明器具により発生される光の全体の輝度を変化させるために使用することができる。
【0095】
図17は、本発明の他の実施例による、図15に示した電源414の力率補正段502を、関連するコントローラ508と一緒に図示する回路図である。図17に示す力率補正段502は、多くの重要な点で図16に示したものと実質的に同様であるが、異なる動作パラメータ(例えば、入力電圧、動作電圧、電流等)の可能性を示すために幾つかの特定の部品値が相違し得る。図15に関連して前述したように、力率補正段502に関連させてオプション的なコントローラ508を使用し、抵抗分圧器回路網606に印加される制御信号532を供給して、該力率補正段により供給される動作電圧516及び/又は直列電流550、従って電力を制御することができる。コントローラ508は、上記制御信号532を該コントローラ508に入力として供給される種々のパラメータの如何なるものに基づいても発生することができる。図19に関連して更に後述するように、一構成例においては、コントローラ508により供給される制御信号532はパルス幅変調された(PWM)制御信号とすることができ、該制御信号のデューティサイクルが抵抗分圧器回路網606により確立される電圧に影響を与える。従って、PWM制御信号532のデューティサイクルを変化させることにより、当該力率補正段502により供給される動作電圧516及び/又は直列電流550を、該コントローラ508により変化させることができる。
【0096】
コントローラ508が応答して制御信号532を変化させ得るパラメータに関しては、図17に示すように、コントローラ508は、力率補正段502に関連する少なくとも1つの電圧又は電流を表す1以上の入力528を受けることができる(例えば、IC U3のピン6はスイッチQ1を制御する信号を入力するように結合され、U3のピン2及び3は抵抗分圧器回路網606に関連する電圧に結合される)。このようにして、コントローラ508は、当該力率補正段502に関連する複数の監視された回路パラメータの何れかに応答して、フィードバック制御機能を果たし及び制御信号532を供給することができる。
【0097】
コントローラ508は、AC入力電圧514の周波数を表す信号534も入力することができる(R15、R18及びR19により形成される抵抗分圧器回路網を介してピン7に供給される)。特に、コントローラ508の内部タイミングを信号534を介して"ライン駆動"することができ、50Hz又は60HzのACライン電圧基準の使用により正確なタイミングフィーチャを可能にする。一適用例において、コントローラ508は、当該負荷を構成するLED光源の"動作時間"に対する測定基準として、信号534を介してAC入力電圧のサイクル計数を保持する(例えば、零交差を監視する)ことができる。これに対し、コントローラ508は、当該力率補正段の動作パラメータを、動作時間に基づく制御信号532により、LEDに関連する経時的影響を補償するように調整することができる(例えば、古くなったLEDの低い効率/低下した光束を補償するために動作電圧516及び/又は直列電流550を増加させる)。経時的影響を補償するために当該力率補正段の動作パラメータを調整する代わりに又は斯かる調整に加えて、コントローラ508は、当該LED光源の"動作時間"に関連する情報を使用して、何らかの"残存ランプ寿命"の表示を提供することもできる。例えば、コントローラ508は、LED負荷に供給される電力を変調する制御信号532を供給して、発生される光に視覚的に影響を与え(例えば、光の輝度を意図的に点滅又は変調する)、これにより、意図的に変調された光を介して何らかの状況(例えば、ランプ寿命)に関係する情報を供給することができる。
【0098】
更に、コントローラ508は、1以上の外部信号530を受けて(例えば、図17の例におけるIC U3のピン5に印加される)、当該力率補正段502の制御が広範囲の外部条件(例えば、温度条件、周囲の照明条件、他の環境条件、過電圧又は負荷故障条件、緊急条件、動き等)に基づくものとなり得るようにすることもできる。1以上の斯様な外部信号に応答して、上記コントローラは当該力率補正段の1以上の動作パラメータを調整する制御信号532を供給することができ、及び/又はLED負荷に供給される電力を変調して、意図的に変調された光を介して上記外部信号により表される何らかの条件に関係する情報を提供することができる。
【0099】
図18は、本発明の一実施例による、図15に示した電源414の負荷制御段504の詳細を示す回路図である。力率補正段502と同様に、図18に示す負荷制御段504の全体的回路アーキテクチャは、固定オフ時間(FOT)技術を使用すると共にバックコンバータ構成で実施化された、IC U4として示された、STマイクロエレクトロニクスのL6562集積回路コントローラに基づくものである。特に、U4により構成されるコントローラ562は、スイッチ560(トランジスタQ6により構成される)を制御して電流経路518を制御し、該電流経路には当該バックコンバータ構成におけるエネルギ蓄積/解放デバイスとしてインダクタL3が配置されている。
【0100】
図15に関連して前述したように、図18では、第1LED202及び第2LED204がノード516Aと516Bとの間に直列に接続され、これらノードの間に動作電圧516が供給される。可制御電流経路518は、直列接続された第1LED202と第2LED204との間のノード520に結合されている。上記の直列接続されたLED負荷の各々に対して、図18では図示の目的で単一のLEDのみが示されているが、前述したように、LED負荷202及び204の各々は、種々の直列、並列又は直列並列構成の何れかで接続された複数のLED光源を含むことができると共に、異なる数の所与のタイプのLEDを有することができる。ここで述べる一構成例において、第1LED202は6個程度の直列接続された赤色LEDを含むことができ、第2LED204は20個程度の直列接続された白色LEDを含むことができる。赤色LEDに対して3.3ボルト程度の順方向動作電圧が、白色LEDに対して3ボルト程度の順方向動作電圧が与えられた場合、この例におけるノード516Aと516Bとの間に印加される適切な動作電圧516は、80ボルト程度であろう(即ち、[3.3ボルトx6]+[3ボルトx20])。
【0101】
スイッチ560の、従って電流経路518の制御を介して、図18の負荷制御段504は、ノード516Aと516Bとの間の直列電流550の流れを制御する。特に、スイッチ560の動作を介して、直列電流550は第2LED204に対して少なくとも部分的に迂回され得、かくして第1LEDを経る第1電流552及び第2LEDを経る第2電流554が相違するようにすることができる。即ち、スイッチ560が"オン"又は導通している場合、インダクタL3が抵抗R38を介して接地電位に接続され、これにより、ノード516A及び516Bの間に代替電流経路を形成し、直列電流550の少なくとも幾らかが第2LED204を迂回するのを可能にする。図18の回路において、ICコントローラ562により制御されるスイッチ560のデューティサイクル、従って第1電流552と第2電流554との間の差は、R41とR16とにより構成される抵抗分圧器回路網652により設定される。図18に示される特定の例において、10KオームのR41及び20KオームのR16の場合、約80ボルトの動作電圧516及び約150ミリアンペアの直列電流550に基づけば、第1電流552は180ミリアンペア程度であり、第2電流554は120ミリアンペア程度となる。上記は、上記直列電流のうちの第2LEDを迂回される部分は、失われるのでなく、該電流部分が蓄積素子(インダクタL3)へ迂回されると共に第1LEDに最少の損失で戻される(当該サイクルの次の半分で)ことにより再生利用されることを示している(例えば、第2電流から30ミリアンペアが差し引かれ、第1電流に加えられる)。
【0102】
第1電流552及び第2電流554は、第1LED及び第2LEDにより発生される第1放射503及び第2放射505の各量(光束)を概ね決定する。従って、図18における抵抗R41及びR16の値の適切な選択により、及び第1LED202及び第2LED204の各々に使用されるLEDのタイプ及び数に基づいて、発生される光(前記第1放射及び第2放射の混合に基づく)の色又は色温度を設定することができる。
【0103】
上記にも拘わらず、出願人は、異なるタイプのLEDの電流対光束の関係は温度の関数として別々に変化することを認識及び理解した。この現象は、熱過渡状態が予測される複数の異なるタイプのLEDが関わる幾つの応用例では問題となり得る。例えば、初期的に或る周囲温度にあり、動作のために電源投入されたシステムは、電流がLEDを介して流れ始めると共に継続して流れる幾らかの熱過渡期間にわたり"暖まる"。各々の直列接続された負荷に関して赤色LED及び白色LEDの両方を含む例示的構成に基づけば、当該システムが或る熱定常状態まで暖まり続けるにつれて、上記赤色LEDからの光束は、温度の関数として上記白色LEDからの光束とは異なる率で変化し、上記熱過渡期間の間に発生光の色温度の目立ったずれを生じる。更に詳細には、前記第1電流及び第2電流が各々一定の値の場合、当該システムが暖まるにつれて、上記赤色LEDからの光束は、上記白色LEDからの光束より速い率で減少する。例示として、初期電源投入に続く約20分の熱過渡期間にわたり、発生光の色温度は、白色LEDと比較して赤色LEDからの光束の減少により、100ケルビン程度ずれ(例えば、増加し)得る。幾つかの応用例では、このような効果は、特に人の目が色のずれに対して一層敏感な一層低い公称色温度においては望ましくない。
【0104】
上記に鑑み、本発明の他の実施例は、異なるタイプの複数の直列接続されたLED光源を含む照明装置における熱過渡から生じる色及び/又は色温度のずれを補償する方法及び装置に向けられたものである。
【0105】
この目的のため、図19は、本発明の他の実施例による、図15に示した電源の負荷制御段504を関連するコントローラ510と一緒に示す回路図である。この実施例の一態様において、コントローラ510は、第1LED202及び第2LED204の近傍に配置されると共に斯かるLEDと熱伝導状態にある温度センサ416から入力される温度信号526に応答して負荷制御段504を制御し、上述したよう温度補償機能を果たす。しかしながら、この温度補償機能は負荷制御段504の種々の側面を制御するためにコントローラ510をどの様に構成することができるかの単なる一例を構成するだけであり、当該LED光源の近傍の温度以外のパラメータ又は条件をコントローラ510により入力及び使用して、負荷制御段504の制御に影響を与えることもできると理解されたい(例えば、図15に示した外部信号524に関連した前記説明を参照)。
【0106】
図19に示すように、一構成例において、コントローラ510は、集積回路電圧調整器U2から動作電力を受ける集積回路マイクロコントローラU3を含んでいる。熱過渡状態の補償に関して、マイクロコントローラU3は、温度センサ416(U5)により出力される温度信号526を入力として受けると共に、出力として制御信号522を供給し、該制御信号522は負荷制御段504の抵抗回路網/フィルタ652に供給される。一構成例において、温度センサ416は低電力リニア能動サーミスタ集積回路とすることができ、斯かるサーミスタ集積回路の例は、マイクロチップテクノロジ社から入手可能なMCP9700/9700A及びMCP9701/9701Aファミリの集積回路を含む。
【0107】
一構成例において、コントローラ510は負荷制御段504に対して制御信号522をパルス幅変調(PWM)制御信号の形態で供給することができ、該制御信号のデューティサイクルは負荷制御段504の抵抗回路網/フィルタ652により確立される電圧に影響を与える。従って、PWM制御信号522のデューティサイクルを変化させることにより、コントローラ510は、第1LED202を経る第1電流552と第2LED204を経る第2電流554との間の差分を変化させることができ、これにより、異なるLEDタイプにより発生される各光束を変化させることができる。温度信号526に応答してPWM制御信号522のデューティサイクルを制御することにより、コントローラ510は、熱過渡の間における発生光の色又は色温度のずれ(例えば、異なるタイプのLEDの異なる温度依存性電流対光束の関係による)を効果的に補償することができる。
【0108】
図20は、本発明の一実施例による、温度信号526により表される温度変化に応答してPWM制御信号522のデューティサイクルを調整するためにコントローラ510により実施される方法700を表すフローチャートを示す。該方法700の一態様において、ブロック704に示すように、PWM制御信号522のデューティサイクルを温度信号526により表される温度変化に関係付ける関係(例えば、方程式)が事前に定められる。このような関係が一旦定められたら、図20に示すように、コントローラ510は、温度信号526により表される温度センサ416からの温度値を取得し(ブロック702)、デューティサイクルを、上記所定の関係/方程式(ブロック704)に基づいて、測定された温度の関数として計算する(ブロック706)。次いで、該コントローラ510は、PWM制御信号522のデューティサイクルを該新たに計算された値に調整し(ブロック708)、当該方法は反復のためにブロック702に戻る。
【0109】
PWM制御信号522に対しデューティサイクルを温度の関数として指定するブロック704の関係に関して言うと、この関係は校正手順の間に実験的に決定することができ、その一例を以下に詳述する。このような関係は、所与の用途に望まれる補償の程度に少なくとも部分的に依存して、線形な、断片的に線形な又は非線形な関係としてモデル化することができる。一つの例示的モデルにおいて、上記関係は、
PWM Duty Cycle = [Ambient Temp Duty Cycle] -
[(Temp Reading) - Ambient Temp)] * [Slope]. 式1
により与えられる線形方程式(この方程式の種々のパラメータは実験的に決定される)により示される。式1において、"PWM Duty Cycle"は図20のブロック706において計算された制御信号522のデューティサイクルを示し、"Ambient Temp Duty Cycle"はLED202及び204が周囲温度にある場合に第1及び第2電流が発生光の所望の目標色温度を形成するような制御信号522のデューティサイクルであり、"Temp Reading"は温度信号526により表される温度であり(図20のブロック702において取得された)、"Ambient Temp"は周囲温度(例えば、電源オンより前の)であり、"Slope"は温度の変化当たりのデューティサイクルの変化である。
【0110】
一構成例において、式1で表される値の全ては0と255との間の二進値に変換される(これら値の各々を、コントローラ510のマイクロコントローラU3により8ビットデータワードとして処理することができるように)。デューティサイクル値に関しては、255の二進値が100%を表す(即ち、128の二進値は約50%のデューティサイクルを表す)。"Temp Reading"及び"Ambient Temp"なるパラメータに関しては、一例において、摂氏での温度は、floor([(Temperature [°C]*0.01+0.414)/5]*255)に従い変換される。
【0111】
式1の種々のパラメータの決定を容易化する例示的校正手順において、該手順の一態様は、PWM制御信号522のデューティサイクルを或る例示的範囲にわたり変化させ、第1電流552及び第2電流554を測定するステップを含む。下記表1は、このような測定の一例を示す。
【表1】
【0112】
上記校正手順の他の態様は、発生された光の色温度を、第1及び第2LEDの各々に供給される種々の第1及び第2電流の関数として測定するステップを含む。この処理は一連の"瞬時オン"測光テストを含み、該テストでは2つの別々の既知の電流源が第1LED及び第2LEDの各々に相対的に短い期間にわたり接続され、発生される光の色温度が、電流が供給されている数秒内に測定される。次いで、斯かる電流は即座に、且つ、これらLEDが次の対の電流が供給される前に周囲温度の定常状態に維持されるように十分に長くオフされる。第1LEDとして赤色LEDが使用され、第2LEDとして白色LEDが使用されるような一構成例においては、赤の光束が白の光束より多く変化すると仮定することができ、従って、第1電流が変化される間に、第2電流に関しては公称値を選択することができる。下記の表2は、このような測定処理の一例を示す。
【表2】
【0113】
表2に例示された測定処理に基づいて、発生される光に対して公称目標動作色温度を選択することができる。この目標色温度に基づいて、(表2から)必要とされる対応する第1及び第2電流が、表1の同様の第1及び第2電流と突き合わされ、式1のための"Ambient Temp Duty Cycle"を決定する。例えば、目標色温度が3000ケルビンである場合、表2からは、これは周囲温度において150mAの第1電流及び130mAの第2電流に対応し、これは、表1からは62.5%のPWM制御信号522のデューティサイクルに対応する。このように、この例の式1のための"Ambient Temp Duty Cycle"は、62.5%(255)=159なる二進値を有するであろう。
【0114】
式1の種々のパラメータの決定を容易化する校正手順の最後の態様は、"Slope"項の決定に関わるものである。ここでも、"Slope"項は、電源オンに続く暖機期間等の熱過度の間において発生光の十分に安定した色及び/又は色温度を維持するために必要とされる、温度の変化当たりのデューティサイクルの変化を表す。一例において、適切なslope項の決定は、該"Slope"項に対する初期シード値を選択するステップ、方法700を推定される熱過渡期間(例えば、20〜30分)にわたり反復するステップ、発生される光の色温度の周期的測定(例えば、30秒毎)を行うステップ、及びこれらの色温度測定値を時間に対してプロットするステップを含むことができる。このような処理は、一番平らな色温度対時間のプロットが得られる適切な値が見つかるまで、該"Slope"項に対し異なる値を用いて繰り返すことができる。
【0115】
図21は、159なる"Ambient Temp Duty Cycle"二進値(3000ケルビンの目標色温度を表す)及び38なる"Ambient Temp"二進値(摂氏25度の周囲温度を表す)に基づいた2つの斯様な例示的プロットを示す。第1のプロット800は4なる二進値を持つ"Slope"項を用いて発生され、第2のプロット802は6なる二進値を持つ"Slope"項を用いて発生されている。図21から、この例では、6なる二進値を持つ"Slope"項の方が、熱過渡期間において大幅に平らな色温度対時間のプロットを生じることが容易に分かるであろう。このように、図20に示した方法700のブロック704において、
PWM Duty Cycle = [159] - [(Temp Reading) - 38)] * [6]
なる方程式を使用することにより、この特定の例では、該方法700を実施するコントローラ510は熱過渡を効果的に補償すると共に、斯かる熱過渡(例えば、"暖機")期間全体にわたって約3000ケルビンの安定した色温度を提供する。
【0116】
上述した校正手順の概要は、図19に示したコントローラ510の温度補償機能を効果的に実施するために他のタイプのLED光源及び/又は他の関心色温度範囲に対しても適用することができると理解されたい。特に、幾つかの事例では、正確に同じハードウェアを用いて、2つの同一の照明器具を、単に上記式1の"Ambient Temp Duty Cycle"項に対して異なる値を選択することにより、大幅に異なる色及び/又は白色光の色温度を得るように構成することができると理解されたい。更に、式1の"Ambient Temp Duty Cycle"項は、幾つかの構成例では、所定の時間の関数とすることができる(例えば、LEDの徐々の経年変化及び時間にわたる光束の低下を補償するために)。更に、前述したように、図20に示した方法700のブロック704で使用される特定の関係は、所与の用途に対して望まれる補償の程度に少なくとも部分的に依存して、上述した式1におけるように線形な関係として、又は、代わりに断片的に線形な若しくは非線形な関係としてモデル化することができる。
【0117】
図22は、本発明の一実施例による、電源414を構成する複数の部品180が温度センサ416と共に配置された印刷回路基板175の例示的構成を示す。また、図22は、第1LED202及び第2LED204を担持する基板420(例えば、先の図で示したヒートシンク)も示している。図22に示した配置は、温度センサ416と上記LEDとの間の熱接続を、従ってLED温度の効率的な追跡を容易にする(例えば、熱過渡の間における色及び/又は色温度の安定を得る目的で)。特に、第1LED202及び第2LED204は熱伝導性の基板420に取り付けられ、該基板は、これらLED202及び204の近傍に形成された凹部457を有している。印刷回路基板175は上記凹部475に挿入するためのタブ456を有している。この目的のために、図22の特定の図は概ね長方形のタブ及び長方形の凹部を示しているが、タブ456は種々の形状及び寸法の何れかを有することができる一方、凹部457は該タブを収容するように相補的に形成することができると理解されたい。温度センサ416は上記印刷回路基板のタブ上に配置され、かくして、該印刷回路基板175が凹部457に挿入されると、上記温度センサは上記LEDの近傍で上記熱伝導性基板に実質的に埋め込まれることなる。図15ないし19に関連して前述したように、電源414は複数の遷移モードコントローラに基づく複数の段を含むことができ、該電源414を構成する複数の回路部品は該印刷回路基板175上に適切に配置することができる。
【0118】
以上、ここでは種々の発明的実施例を説明及び図示したが、当業者であれば、ここでのべた機能を実行し、及び/又はここで述べた結果及び/又は利点の1以上を得るための種々の他の手段及び/又は構成を容易に思いつくであろう。そして、このような変形例及び/又は改変例の各々は、ここで述べた発明的実施例の範囲に入ると見なされるものである。もっと一般的には、当業者であれば、ここで述べた全てのパラメータ、寸法、材料及び構造は例示的なものを意味するもので、実際のパラメータ、寸法、材料及び/又は構造は本発明的教示が使用される特定の用途に依存することが分かるであろう。また、当業者であれば、ここで述べた固有の発明的実施例の多くの均等物を認識し、又は通常の実験だけを用いて確認することができるであろう。従って、上述した実施例は例示としてのみ示されたもので、添付請求項の及びその均等物の範囲内において発明的実施例は、解説され及び請求項に記載されたもの以外で実施することができると理解されるべきである。本開示の発明的実施例は、ここで述べた個々のフィーチャ、システム、物品、材料、キット及び/又は方法に関するものである。更に、2以上の斯様なフィーチャ、システム、物品、材料、キット及び/又は方法の如何なる組み合わせも、これらのフィーチャ、システム、物品、材料、キット及び/又は方法が相互に矛盾しないなら、本開示の発明的範囲内に含まれるものである。
【0119】
ここで規定及び使用された全ての定義は、辞書の定義、参照により本明細書に組み込まれた文献での定義、及び/又は定義された用語の通常の意味を規制すると理解されるべきである。
【0120】
明細書及び特許請求の範囲で使用された単数形の表現は、特に明示的にそうでないと示されない限り、"少なくとも1つの"を意味すると理解されたい。
【0121】
明細書及び特許請求の範囲で使用された"及び/又は"なる表現は、そのように結合された要素の"何れか一方又は両方"(即ち、幾つかの場合には接続的に、他の場合には離接的に存在する要素)を意味すると理解されたい。"及び/又は"で列記された複数の要素は、同様に、即ちその様に結合された要素の"1以上"と見なされるべきである。"及び/又は"なる表現により特に識別される要素以外に、他の要素も、上記特に識別された要素に関係があるか関係がないかに拘わらず、オプションとして存在し得る。このように、限定するものではない例として、"A及び/又はB"なる言及は、"有する"等の非制限的表現と一緒に使用された場合、一実施例ではAのみを示し(オプションとしてB以外の要素を含む)、他の実施例ではBのみを示し(オプションとしてA以外の要素を含む)、更に他の実施例ではA及びBの両方を示し(オプションとして他の要素を含む)、等々となる。
【0122】
明細書及び特許請求の範囲で使用された場合、"又は"は上述した"及び/又は"と同じ意味を有すると理解されたい。例えば、リスト内で項目を分ける場合、"又は"又は"及び/又は"は包括的であると、即ち複数の要素又は要素のリストにおける少なくとも1つを含むのみならず、2以上を含み、オプションとして追加の掲載されていない要素も含む、と解釈されるべきである。"のうちの1つのみ"若しくは"のうちの正確に1つ"又は請求項で使用された場合の"からなる"等の、明らかにそうでないと示される用語だけは、複数の要素又は要素のリストのうちの正確に1つの要素を含むことを示す。一般的に、ここで使用される"又は"なる用語は、"何れか"、"のうちの1つ"、"のうちの1つのみ"又は"のうちの正確に1つ"等の排他性の用語が先行した場合のみ、排他的代替物(即ち、"両方ではなく一方又は他方")を示すと解釈されるべきである。"から本質的になる"は、請求項で使用された場合、特許法の分野で使用される通常の意味を有する。
【0123】
明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、1以上の要素のリストに関連した"少なくとも1つ"なる表現は、該要素のリストにおける要素の何れか1以上から選択された少なくとも1つの要素を意味すると理解されるべきであり、必ずしも該要素のリスト内に特別に掲げられた各々の全ての要素の少なくとも1つを含むものではなく、該要素のリストにおける要素の如何なる組み合わせも排除するものではない。この定義は、該"少なくとも1つ"なる表現が参照する当該要素のリスト内で特別に識別される要素以外に要素が、特別に識別された要素に関係するか関係しないかに拘わらず、オプションとして存在することも許容する。このように、限定しない例として、"A及びBの少なくとも1つ"(又は等価的に"A又はBの少なくとも一方"、又は等価的に"A及び/又はBの少なくとも1つ")は、一実施例においては、Bは存在せず(オプションとして、B以外の要素を含む)に、少なくとも1つの(オプションとして2以上を含む)Aを示すことができ、他の実施例では、Aは存在せずに(オプションとして、A以外の要素を含む)、少なくとも1つの(オプションとして2以上を含む)Bを示すことができ、更に他の実施例では、少なくとも1つの(オプションとして2以上を含む)A及び少なくとも1つの(オプションとして2以上を含む)B(オプションとして他の要素を含む)を示すことができる等となる。
【0124】
また、明瞭にそうでないと示さない限り、2以上のステップ又は作用を含む請求項の如何なる方法においても、該方法の上記ステップ又は作用の順序は、必ずしも、該方法のステップ又は作用が記載された順序に限定されるものではないと理解されるべきである。
【0125】
請求項及び明細書において、"有する"、"含む"、"担持する"、"持つ"、"含む"、"関わる"、"保持する"、"を含む"等の全ての移行句は、非制限的である、即ち含むが、限定されるものではない、ことを意味すると理解されるべきである。"からなる"及び"から本質的になる"なる移行句のみが、米国特許庁の特許審査手順マニュアル、セクション2111.03に記載されたように、各々、制限的又は準制限的な句である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
LED型光源と、
前記LED型光源に結合された光学系と、
前記LED型光源に結合されたヒートシンクと、
ソケットに機械的及び電気的に係合する口金と、
非導電性材料を有すると共に前記口金に機械的に結合されるハウジングと、
を有し、前記LED型光源、前記光学系及び前記ヒートシンクが前記ハウジング内に配置された照明装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、前記LED型光源が第1スペクトルを持つ第1放射を発生する少なくとも1つの第1LEDと、前記第1スペクトルとは異なる第2スペクトルを持つ第2放射を発生する少なくとも1つの第2LEDとを有する装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置において、前記少なくとも1つの第1LED及び前記少なくとも1つの第2LEDが第1ノードと第2ノードとの間に電気的に直列に接続され、前記第1ノードと前記第2ノードとの間に動作電圧が供給された場合に前記第1ノードと前記第2ノードとの間に直列電流が流れ、当該装置が、
温度信号を発生するために前記LED型光源の近傍に配置された温度センサと、
力率補正を行うと共に前記動作電圧を供給するスイッチング電源と、
を有し、該スイッチング電源は前記温度信号を入力すると共に、該温度信号に応答して、前記少なくとも1つの第1LED及び前記少なくとも1つの第2LEDの一方に並列に接続された少なくとも1つの可制御電流経路を制御して、前記直列電流を前記少なくとも1つの第1LED及び前記少なくとも1つの第2LEDの前記一方に対して少なくとも部分的に迂回させ、これにより前記少なくとも1つの第1LEDを経る第1電流と前記少なくとも1つの第2LEDを経る第2電流とが相違するようにする装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置において、前記ハウジングがプラスチックを有すると共に、該ハウジングを介する空気の流れを促進する複数の孔を画定する装置。
【請求項5】
請求項4に記載の装置において、前記複数の孔の各々が、当該装置の電機部品と交差しないように向けられた対称軸を有する装置。
【請求項6】
請求項4に記載の装置において、前記複数の孔の少なくとも1つの寸法が、約2mm以下である装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置において、前記ハウジングがガラスから形成される装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置において、前記ハウジングに接続されたカバーレンズを更に有し、該カバーレンズ及び前記ハウジングが、組み合わせで、前記LED型光源、前記光学系及び前記ヒートシンクを実質的に取り囲む装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置において、前記光学系が前記LED型光源からの光が通過する出射開口を有し、当該装置が前記ハウジング内に前記出射開口にわたって配置される拡散器を更に有する装置。
【請求項10】
請求項1に記載の装置において、前記口金がエジソン型ネジ式口金である装置。
【請求項11】
基板に結合された第1ダイ及び第2ダイを有するLED型光源であって、前記第1ダイは第1スペクトルの放射を生成し、前記第2ダイは第2スペクトルの放射を生成し、当該LED型光源が少なくとも一部に第1テクスチャ化部分を備える一次光学系を更に有するようなLED型光源と、
前記LED型光源に結合されると共に該LED型光源により生成される光を平行化させる二次光学系であって、光を受ける面の少なくとも一部に第2テクスチャ化部分を有するような二次光学系と、
を有する照明装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置において、前記一次光学系が前記基板より上に或る距離上昇された半球状レンズを有する装置。
【請求項13】
請求項11に記載の装置において、前記二次光学系は前記LED型光源により生成された光が通過する出射開口を形成し、該出射開口には拡散エレメントが存在しない装置。
【請求項14】
請求項11に記載の装置において、前記LED型光源に熱的に結合されるヒートシンクと、前記ヒートシンク内又は上に取り付けられた熱接続体とを更に有する装置。
【請求項15】
請求項14に記載の装置において、前記ヒートシンクに機械的に結合されると共に、前記LED型光源に電力を供給する電源回路を受け入れる空洞を備えるエレメントを更に有する装置。
【請求項16】
請求項15に記載の装置において、前記電源回路と、前記LED型光源及び該電源回路を相互接続するフレキシブル回路とを更に有する装置。
【請求項17】
請求項15に記載の装置において、非導電性材料から形成されたハウジングを更に有し、前記LED型光源、前記二次光学系及び前記ヒートシンクが前記エレメント内に配置される装置。
【請求項18】
請求項17に記載の装置において、前記ハウジングが熱放散を促進させる1以上の孔を画定する装置。
【請求項19】
請求項18に記載の装置において、前記ハウジングに結合されるカバーレンズを更に有し、該カバーレンズ及び前記ハウジングが、組み合わさって、前記LED型光源、前記二次光学系及び前記ヒートシンクを実質的に取り囲む装置。
【請求項20】
請求項14に記載の装置において、前記熱接続体が銅製プラグである装置。
【請求項21】
請求項20に記載の装置において、前記銅製プラグは前記ヒートシンクより上に上昇された第1面を有し、前記LED型光源が該銅製プラグの第1面に取り付けられる装置。
【請求項22】
請求項21に記載の装置において、前記ヒートシンク内又は該ヒートシンクの近傍に取り付けられると共に前記LED型光源に熱的に結合される温度センサを更に有する装置。
【請求項23】
請求項11に記載の装置において、前記二次光学系は出射開口を有し、当該装置が前記出射開口にわたって配置される拡散器を更に有する装置。
【請求項24】
請求項11に記載の装置において、前記LED型光源が取り付けられるセラミック製マウントを更に有すると共に、電気的相互接続を形成するために前記LED型光源がワイヤボンディングされるフレキシブル回路を更に有する装置。
【請求項25】
放物アルミニウム反射器(PAR)38フォームファクタで構成される照明装置において、
第1スペクトルを持つ第1放射を発生する少なくとも1つの第1LEDと、
前記第1スペクトルとは異なる第2スペクトルを持つ第2放射を発生する少なくとも1つの第2LEDであって、当該装置により発生される実質的に白色の光が前記第1放射と前記第2放射との混合を含む、少なくとも1つの第2LEDと、
力率補正を行うと共に、前記少なくとも1つの第1LED及び前記少なくとも1つの第2LEDのための動作電圧、前記少なくとも1つの第1LEDのための第1電流、並びに前記少なくとも1つの第2LEDのための第2電流を供給するスイッチング電源と、
ソケットに機械的及び電気的に係合する口金と、
非導電材料から形成され、前記口金に機械的に結合され、且つ、前記PAR38フォームファクタで構成されたハウジングと、
を有し、
前記少なくとも1つの第1LED、前記少なくとも1つの第2LED及び前記スイッチング電源が前記ハウジング内に配置され、
前記スイッチング電源が前記第1電流及び前記第2電流を、当該装置により発生される前記実質的に白色の光が約2600Kから3000Kまでの範囲の色温度及び10ワットで少なくとも約700ルーメンの出力を有するように制御する装置。
【請求項26】
請求項25に記載の装置において、前記少なくとも1つの第1LEDの第1個数、前記少なくとも1つの第2LEDの第2個数、前記第1電流及び前記第2電流のうちの少なくとも1つが、当該装置により発生される前記実質的に白色の光が少なくとも90の演色インデックス(CRI)を持つように選択される装置。
【請求項27】
請求項25に記載の装置において、前記第1放射及び前記第2放射を受けるように配置された平行化光学系を更に有する装置。
【請求項28】
請求項27に記載の装置において、前記少なくとも1つの第1LED及び前記少なくとも1つの第2LEDの配置、並びに前記平行化光学系の少なくとも一方が、当該装置により発生される前記実質的に白色の光に対して約25度の半値全幅ビーム角を形成するように構成される装置。
【請求項1】
LED型光源と、
前記LED型光源に結合された光学系と、
前記LED型光源に結合されたヒートシンクと、
ソケットに機械的及び電気的に係合する口金と、
非導電性材料を有すると共に前記口金に機械的に結合されるハウジングと、
を有し、前記LED型光源、前記光学系及び前記ヒートシンクが前記ハウジング内に配置された照明装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、前記LED型光源が第1スペクトルを持つ第1放射を発生する少なくとも1つの第1LEDと、前記第1スペクトルとは異なる第2スペクトルを持つ第2放射を発生する少なくとも1つの第2LEDとを有する装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置において、前記少なくとも1つの第1LED及び前記少なくとも1つの第2LEDが第1ノードと第2ノードとの間に電気的に直列に接続され、前記第1ノードと前記第2ノードとの間に動作電圧が供給された場合に前記第1ノードと前記第2ノードとの間に直列電流が流れ、当該装置が、
温度信号を発生するために前記LED型光源の近傍に配置された温度センサと、
力率補正を行うと共に前記動作電圧を供給するスイッチング電源と、
を有し、該スイッチング電源は前記温度信号を入力すると共に、該温度信号に応答して、前記少なくとも1つの第1LED及び前記少なくとも1つの第2LEDの一方に並列に接続された少なくとも1つの可制御電流経路を制御して、前記直列電流を前記少なくとも1つの第1LED及び前記少なくとも1つの第2LEDの前記一方に対して少なくとも部分的に迂回させ、これにより前記少なくとも1つの第1LEDを経る第1電流と前記少なくとも1つの第2LEDを経る第2電流とが相違するようにする装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置において、前記ハウジングがプラスチックを有すると共に、該ハウジングを介する空気の流れを促進する複数の孔を画定する装置。
【請求項5】
請求項4に記載の装置において、前記複数の孔の各々が、当該装置の電機部品と交差しないように向けられた対称軸を有する装置。
【請求項6】
請求項4に記載の装置において、前記複数の孔の少なくとも1つの寸法が、約2mm以下である装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置において、前記ハウジングがガラスから形成される装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置において、前記ハウジングに接続されたカバーレンズを更に有し、該カバーレンズ及び前記ハウジングが、組み合わせで、前記LED型光源、前記光学系及び前記ヒートシンクを実質的に取り囲む装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置において、前記光学系が前記LED型光源からの光が通過する出射開口を有し、当該装置が前記ハウジング内に前記出射開口にわたって配置される拡散器を更に有する装置。
【請求項10】
請求項1に記載の装置において、前記口金がエジソン型ネジ式口金である装置。
【請求項11】
基板に結合された第1ダイ及び第2ダイを有するLED型光源であって、前記第1ダイは第1スペクトルの放射を生成し、前記第2ダイは第2スペクトルの放射を生成し、当該LED型光源が少なくとも一部に第1テクスチャ化部分を備える一次光学系を更に有するようなLED型光源と、
前記LED型光源に結合されると共に該LED型光源により生成される光を平行化させる二次光学系であって、光を受ける面の少なくとも一部に第2テクスチャ化部分を有するような二次光学系と、
を有する照明装置。
【請求項12】
請求項11に記載の装置において、前記一次光学系が前記基板より上に或る距離上昇された半球状レンズを有する装置。
【請求項13】
請求項11に記載の装置において、前記二次光学系は前記LED型光源により生成された光が通過する出射開口を形成し、該出射開口には拡散エレメントが存在しない装置。
【請求項14】
請求項11に記載の装置において、前記LED型光源に熱的に結合されるヒートシンクと、前記ヒートシンク内又は上に取り付けられた熱接続体とを更に有する装置。
【請求項15】
請求項14に記載の装置において、前記ヒートシンクに機械的に結合されると共に、前記LED型光源に電力を供給する電源回路を受け入れる空洞を備えるエレメントを更に有する装置。
【請求項16】
請求項15に記載の装置において、前記電源回路と、前記LED型光源及び該電源回路を相互接続するフレキシブル回路とを更に有する装置。
【請求項17】
請求項15に記載の装置において、非導電性材料から形成されたハウジングを更に有し、前記LED型光源、前記二次光学系及び前記ヒートシンクが前記エレメント内に配置される装置。
【請求項18】
請求項17に記載の装置において、前記ハウジングが熱放散を促進させる1以上の孔を画定する装置。
【請求項19】
請求項18に記載の装置において、前記ハウジングに結合されるカバーレンズを更に有し、該カバーレンズ及び前記ハウジングが、組み合わさって、前記LED型光源、前記二次光学系及び前記ヒートシンクを実質的に取り囲む装置。
【請求項20】
請求項14に記載の装置において、前記熱接続体が銅製プラグである装置。
【請求項21】
請求項20に記載の装置において、前記銅製プラグは前記ヒートシンクより上に上昇された第1面を有し、前記LED型光源が該銅製プラグの第1面に取り付けられる装置。
【請求項22】
請求項21に記載の装置において、前記ヒートシンク内又は該ヒートシンクの近傍に取り付けられると共に前記LED型光源に熱的に結合される温度センサを更に有する装置。
【請求項23】
請求項11に記載の装置において、前記二次光学系は出射開口を有し、当該装置が前記出射開口にわたって配置される拡散器を更に有する装置。
【請求項24】
請求項11に記載の装置において、前記LED型光源が取り付けられるセラミック製マウントを更に有すると共に、電気的相互接続を形成するために前記LED型光源がワイヤボンディングされるフレキシブル回路を更に有する装置。
【請求項25】
放物アルミニウム反射器(PAR)38フォームファクタで構成される照明装置において、
第1スペクトルを持つ第1放射を発生する少なくとも1つの第1LEDと、
前記第1スペクトルとは異なる第2スペクトルを持つ第2放射を発生する少なくとも1つの第2LEDであって、当該装置により発生される実質的に白色の光が前記第1放射と前記第2放射との混合を含む、少なくとも1つの第2LEDと、
力率補正を行うと共に、前記少なくとも1つの第1LED及び前記少なくとも1つの第2LEDのための動作電圧、前記少なくとも1つの第1LEDのための第1電流、並びに前記少なくとも1つの第2LEDのための第2電流を供給するスイッチング電源と、
ソケットに機械的及び電気的に係合する口金と、
非導電材料から形成され、前記口金に機械的に結合され、且つ、前記PAR38フォームファクタで構成されたハウジングと、
を有し、
前記少なくとも1つの第1LED、前記少なくとも1つの第2LED及び前記スイッチング電源が前記ハウジング内に配置され、
前記スイッチング電源が前記第1電流及び前記第2電流を、当該装置により発生される前記実質的に白色の光が約2600Kから3000Kまでの範囲の色温度及び10ワットで少なくとも約700ルーメンの出力を有するように制御する装置。
【請求項26】
請求項25に記載の装置において、前記少なくとも1つの第1LEDの第1個数、前記少なくとも1つの第2LEDの第2個数、前記第1電流及び前記第2電流のうちの少なくとも1つが、当該装置により発生される前記実質的に白色の光が少なくとも90の演色インデックス(CRI)を持つように選択される装置。
【請求項27】
請求項25に記載の装置において、前記第1放射及び前記第2放射を受けるように配置された平行化光学系を更に有する装置。
【請求項28】
請求項27に記載の装置において、前記少なくとも1つの第1LED及び前記少なくとも1つの第2LEDの配置、並びに前記平行化光学系の少なくとも一方が、当該装置により発生される前記実質的に白色の光に対して約25度の半値全幅ビーム角を形成するように構成される装置。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公表番号】特表2011−501351(P2011−501351A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−529004(P2010−529004)
【出願日】平成20年10月8日(2008.10.8)
【国際出願番号】PCT/US2008/079208
【国際公開番号】WO2009/048956
【国際公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(500074578)フィリップス ソリッド−ステート ライティング ソリューションズ インコーポレイテッド (23)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月8日(2008.10.8)
【国際出願番号】PCT/US2008/079208
【国際公開番号】WO2009/048956
【国際公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(500074578)フィリップス ソリッド−ステート ライティング ソリューションズ インコーポレイテッド (23)
【Fターム(参考)】
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