説明

不動態化無機ナノ粒子を調製するための低エネルギー法

【課題】無機ナノ粒子組成物を調製するための方法を提供すること。
【解決手段】この開示は、二酸化チタンナノ粒子の化学活性および光活性を低下させるための方法であって、非晶質アルミナ安定化剤、特にクエン酸などの陰イオンを、二酸化チタンナノ粒子の水性スラリに添加するステップと;水性スラリを、アルミン酸ナトリウム溶液などのアルミナ供給源で処理して、アルミナ処理した二酸化チタンナノ粒子を形成するステップと;約50から約300nmの粒径を有する、アルミナ処理した無機ナノ粒子を回収するステップと;ナノ粒子をミリング処理することにより、同様の条件下でミリング処理されたシリカ処理した無機ナノ粒子よりも、約15%小さい粒径を有するナノ粒子を形成するステップとを含む方法を対象とする。本明細書で述べる二酸化チタンナノ粒子は、化粧品、コーティング、および熱可塑性組成物に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の開示は、無機ナノ粒子組成物を調製するための方法に関する。より詳細には、この開示は、アルミナ処理されたナノ粒子を調製するための、より少ないエネルギーしか必要としない改善された方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ナノ構造化された粒子および材料の、科学的および技術的な利点は、かなりの注目を集めている。種々の有用な性質(電子的、光学的、電気的、磁気的、化学的、および機械的)の一因を担う可能性のある、小さいサイズのナノ粒子(一般に、直径100nm未満の粒子を指すのに使用される)は、広く様々な工業上の利用分野に適したものになる。
【0003】
【特許文献1】米国特許第5451390号明細書
【特許文献2】米国特許第5672330号明細書
【特許文献3】米国特許第5762914号明細書
【特許文献4】米国仮特許出願第60/434158号明細書
【特許文献5】米国特許第5889090号明細書
【特許文献6】米国特許第5607994号明細書
【特許文献7】米国特許第5631310号明細書
【特許文献8】米国特許第5959004号明細書
【特許文献9】米国特許出願公開第2002/0155059号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
二酸化チタン(TiO2)ナノ粒子は、可視光を実質的に通すが、紫外線を吸収しおよび散乱させることができる。二酸化チタンは、その毒性が低く、皮膚を刺激しない。TiO2ナノ粒子は、可視光を通すことが重要である生成物に添加した場合、特に有利であるが、紫外線の分解作用および有害な作用に曝されることが問題である。そのような適用例には、化粧品、日焼け止め、木材および自動車の外装に用いられる透明なコーティングなどの保護コーティング、ならびにプラスチックが含まれるが、これらに限定するものではない。
【0005】
ナノ粒子TiO2の製造は、文献の至る所に報告されている。スルフェート経路または液相沈殿経路は、典型的な場合、ナノ粒子であるTiO2粒子の成長ステップを含み、その後、か焼またはその他の高温処理からの凝集、およびその後に続くミリング処理によって、最終生成物の粒径を、性能に必要とされる最適条件で縮小および/または制御する。適切な反応器の設計および動作条件下でナノ粒子TiO2を直接製造する、四塩化チタン(TiCl4)法の高温プラズマ酸化が記載されている。これらのプロセスは、高いエネルギーコストを必要とするので、代替の製造手段が望ましいと考えられる。
【0006】
二酸化チタンそのものは、光活性であることが知られている。紫外線の作用を受けて、二酸化チタン粒子の表面に遊離基が形成される。二酸化チタンの光活性は、光触媒反応で二酸化チタンを使用する際に有益であるが、その他の用途では、遊離基が反応を弱める可能性があり、黄色になって、不利になる可能性がある。このような、その他の用途には、化粧品、日焼け止め、およびプラスチック、木材、および自動車の塗装などが含まれるが、これらに限定するものではない。したがって、二酸化チタンを光不動態化することができる技法、すなわち二酸化チタンをより光安定なものにすることができる技法が求められている。
【0007】
未処理の二酸化チタン顔料およびナノ粒子は、化学的に反応性があることが知られている。未処理の二酸化チタンは、アスコルビン酸およびアスコルビン酸6−パルミテートなど、ある特定の酸化防止剤と共に、十分に着色された錯体を形成することになる。これらの着色錯体は、化粧品および日焼け止めのような白色クリームおよびローションが求められる適用例で、二酸化チタンナノ粒子を使用することに制限を加える。したがって、二酸化チタン顔料およびナノ粒子の化学反応性を、不動態化するための効果的な方法が、求められている。
【0008】
TiO2を不動態化する処理は、典型的な場合、一次粒子の凝集を引き起こすことになる。この凝集を低減させるステップを採用することができるが、典型的な場合、最適な性能に必要とされる範囲にまで粒子の凝集を低減させるため、下流の研削またはミリングステップが求められる。凝集を増大させる処理技法では、ナノ粒子TiO2の製造のエネルギーコストを著しく増大させる、より集中的な研削またはミリングステップを必要とする可能性がある。したがって、これらナノ粒子を製造するコストを増大させるような長期にわたるミリング時間を必要とせずに、そのような酸化防止剤に対して反応性がなくかつ必要とされる粒径を有する二酸化チタンナノ粒子を、作製することができる技法が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の開示は、アルミナ処理した無機ナノ粒子を作製するための方法であって、
(a)無機ナノ粒子のスラリを形成するステップと、
(b)無機ナノ粒子のスラリを、非晶質アルミナ安定化剤に接触させるステップと、
(c)このスラリを、アルミナ供給源に接触させて、アルミナ処理した無機ナノ粒子を形成するステップと、
(d)ナノ粒子が約50から約300nmに及ぶ中央粒径を有する、アルミナ処理した無機ナノ粒子を回収するステップと、
(e)ステップ(d)で回収されたナノ粒子をミリング処理にかけて、同様の条件下でミリング処理されたシリカ処理を含む無機ナノ粒子よりも、約15%小さい粒径を有するナノ粒子を形成するステップと
を含む方法を提供する。
【0010】
第1の態様では、無機ナノ粒子を、金属酸化物、混合金属酸化物、金属水酸化物、金属硫化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、シリカ、およびこれらの混合物から選択し、金属は、Ca、Mg、Ti、Ba、Zn、Zr、Mo、Ce、およびAlから選択する。
【0011】
この方法は、高い光化学安定性および高い化学安定性によって示されるように、不動態化された、無機ナノ粒子、特に二酸化チタンナノ粒子を生成することがわかっている。さらに、ナノ粒子は、凝集体を形成する傾向を低下させ、著しく少ないエネルギーでかつ性能を損なうことなく、必要な粒径にミリング処理することができる。
【0012】
この開示の無機ナノ粒子は、日焼け止め配合剤で、また熱可塑性組成物で使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
この開示の方法では、アルミナの少なくとも1つの供給源を、無機ナノ粒子、水、および非晶質アルミナ安定化剤のスラリに添加して、処理済みの二酸化チタンナノ粒子を形成することができる。
【0014】
この開示のアルミナ処理したナノ粒子は、ナノ粒子のスラリをシリカの供給源で処理する必要がないが、この開示は、無機出発物質の生成中に組み込むことができるシリカなどの、シリカを含有するナノ粒子出発物質を除外するものではなく、また、ミリング処理された生成物をシラン処理するなどして、ミリング処理後にシリカが添加されたナノ粒子生成物を除外するものでもない。ミリング処理前にナノ粒子を処理するために、ナノ粒子含有水性スラリをケイ酸ナトリウムなどのシリカの供給源と接触させる必要がなくなる。
【0015】
本発明の開示はさらに、非晶質アルミナ安定化剤の存在下、より具体的には陰イオン供給源の存在下、非晶質アルミナで処理された、典型的な場合には表面処理された、無機ナノ粒子を提供する。
【0016】
無機ナノ粒子は、金属酸化物、混合金属酸化物、金属水酸化物、金属硫化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、シリカ、およびこれらの混合物から選択し、金属は、Ca、Mg、Ti、Ba、Zn、Zr、Mo、Ce、およびAlから選択する。
【0017】
この開示の一実施形態では、二酸化チタンナノ粒子のスラリを加熱し、陰イオンの供給源をスラリに添加する。スラリは、二酸化チタン粒子の水性混合物であり、これは水に不溶性である。懸濁スラリのpHを調節し、次いでアルミナ供給源で、典型的な場合には制御されたpHのアルミン酸ナトリウムで、処理する。アルミナ供給源で処理した後、粒子を硬化するのに十分な時間、ある特定のpHおよび高温で、スラリを保持する。硬化ステップの目的は、より典型的な場合、実質的に粒子を非晶質アルミナ層で被覆することによって、粒子表面にアルミナを堆積させることである。
【0018】
この開示の一実施形態では、スラリの初期温度は、好ましくは約30℃よりも高く、典型的な場合には約40℃よりも高く、さらに典型的な場合には約50℃よりも高い。温度は、約30から約80℃に及んでよく、より典型的な場合には約40℃から約70℃の範囲内にすることができ、さらに典型的な場合には、約50°から約60℃に及んでよいが、より低い温度も有効と考えられる。この開示の一実施形態では、スラリの初期温度は、好ましくは約40℃よりも高く、典型的な場合には約50℃を超え、より典型的な場合には約50°から約60℃の範囲内であるが、より低い温度も有効と考えられる。アルミナの量は、Al23である場合、未処理のTiO2の重量に対して好ましくは約5から約15%の間の範囲内である。
【0019】
強鉱酸は、アルミナ処理中に用いることができる。HCl、HNO3、およびH2SO4が含まれるがこれらに限定することのない、任意の強鉱酸を、使用することができる。パイロット規模のバッチ処理に最適な酸添加時間は、添加される1%Al23当たり、0.5から約5.0分に及ぶ(大量のプラント規模のバッチについては、1%Al23当たり30分まで)。より長い時間の場合、より良好な生産が行われるが、速度が犠牲になる可能性がある。
【0020】
アルミナを添加した後は、スラリのpHを、典型的な場合には中性レベルに保持し、通常は(7.0)+/−0.5に、より典型的な場合には(6.0)+/−0.5に保持する。より高い値であると、望ましくないアルミナ相になる可能性があり、特に半結晶性のアルミナになる可能性がある。より低い値であると、不完全なアルミナ堆積が行われる可能性がある。
【0021】
次いでアルミナ処理したスラリを、典型的な場合には二酸化チタン粒子表面にアルミナ被覆を形成することにより、二酸化チタン粒子表面にアルミナを堆積するのに十分な時間だけ保持する。保持時間は、典型的な場合、少量の実験室規模のバッチについて、1%アルミナ当たり3分である(大量のプラントバッチについては、1%アルミナ当たり20分まで)。より短い時間を使用することができるが、その処理は効果的ではない可能性がある。この保持ステップは、典型的な場合、ほぼ中性のpHおよび高温に維持しながら実施される。したがってpHは、通常(7.0)+/−0.5に維持され、より典型的な場合には(6.0)+/−0.5に維持される。
【0022】
本発明の開示の微粒子組成物は、一般に、未処理のTiO2の重量に対し、約3から約20%、より典型的な場合には約5から約15%の非晶質アルミナを含む。
【0023】
次いでアルミナ処理した二酸化チタンナノ粒子を、通常は濾過し、洗浄し、ミリング処理し、乾燥する。回収した粒子は、走査電子顕微鏡写真などの当技術分野で周知の技法によって決定した場合、そのサイズ範囲が約50から約300nmである。
【0024】
処理は、非晶質アルミナ安定化剤の存在下で行う。典型的な場合、非晶質アルミナ安定化剤は、陰イオンを含む。陰イオンは、無秩序を生み出し、アルミナの非晶質相を安定化させるのに重要である。適切な陰イオン供給源には、クエン酸などのクエン酸イオン供給源、リン酸などのリン酸イオン供給源、硫酸ナトリウムなどの硫酸イオン供給源、およびフッ化ナトリウムまたはフッ化カリウムなどのフッカ物イオン供給源が含まれる。クエン酸は、その分散強化性により、典型的な陰イオン供給源である。この作用物質の有用な量は、アルミナ被覆の非晶質相を適切に安定化させるのに十分な量である。作用物質が過剰であると、この作用物質が無駄になる可能性がある。適切な作用物質の量は、未処理のTiO2の重量に対し、約0.5%から約3.0%の範囲内、より典型的な場合には約0.8%から約2.4%に及んでよい。
【0025】
スラリ中のTiO2の濃度は、約50g/lから約500g/l、典型的な場合には約125から250g/lに及んでよいが、より低いレベルも可能である。良好な被覆のコンシステンシーは、比較的低い濃度のスラリで見出された。スラリの温度は、通常は約30から約80℃に及び、典型的な場合には約40から約70℃に及び、より典型的な場合には約50から約60℃に及ぶが、より低い温度またはより高い温度も有効と考えられる。
【0026】
水酸化ナトリウムなどの強アルカリ塩基は、必要に応じてアルミナ処理の前に、スラリを中和するのに使用することができる。
【0027】
アルミナ処理では、スラリの初期温度が、好ましくは約30℃よりも高く、典型的な場合には約40℃を超え、より典型的な場合には約50°から約60℃の範囲内であるが、より低い温度も有効と考えられる。より低い温度は、スラリを加熱するエネルギーコストを低下させるのに使用することができる。添加されたアルミナの量は、Al23の場合、未処理のTiO2の重量に対して、好ましくは約5から約15%の間の範囲内である。
【0028】
任意の強鉱酸は、HCl、HNO3、およびH2SO4も含め、このアルミナ処理中に用いることができる。パイロット規模のバッチ処理に最適な酸添加時間は、添加される1%Al23当たり、0.5から約5.0分に及ぶ(大量のプラント規模のバッチについては、1%Al23当たり30分まで)。より長い時間であると、速度を犠牲にした状態で、より良好な生産が行われる。
【0029】
アルミナを添加した後は、スラリのpHを、典型的な場合には中和レベルに保持し、通常は7.0+/−0.5に保持し、より典型的な場合には6.0+/−0.5に保持する。より高い値であると、望ましくないアルミナ相になる可能性があり、より低い値であると、不完全なアルミナ堆積が生ずる可能性がある。
【0030】
次いでアルミナ処理したスラリを、二酸化チタン粒子表面にアルミナ被覆が形成されるのに十分な時間だけ保持する。保持時間は、典型的な場合、パイロット規模のバッチについて、1%アルミナ当たり3分である(大量のプラントバッチについては、1%アルミナ当たり20分まで)。より短い時間を使用することができるが、その被覆は有効ではない可能性がある。この保持ステップは、典型的な場合、ほぼ中性のpHおよび高温に維持しながら実施される。したがってpHは、通常(7.0)+/−0.5に維持され、より典型的な場合には(6.0)+/−0.5に維持される。温度は、通常、約50℃よりも高く維持され、典型的な場合、約55℃から約60℃に維持される。
【0031】
本発明の開示のアルミナ処理した微粒子組成物は、一般に、未処理のTiO2の重量に対して約3から約20%、より典型的な場合には約5から約15%の非晶質アルミナを含むことができる。
【0032】
アルミナ処理した二酸化チタンナノ粒子は、約50から約300nm、より典型的な場合には約60nmから約140(180)nmの間の直径の中央粒径を有することができる。次いでこれらの粒子を、粒度分布が改善されるようにミリング処理にかける。アルミナ処理した二酸化チタン粒子をミリング処理するのに同じエネルギーを使用することによって、対応するシリカまたはシリカ−アルミナ処理したナノ粒子よりも、望ましい粒径が得られることが見出された。アルミナ処理した二酸化チタンナノ粒子は、同様の条件下でミリングにかけられた、シリカまたはシリカ−アルミナ処理済みの無機ナノ粒子よりも、最大で約15%、より典型的な場合には約10%小さい中央粒径を有する。アルミナ処理したナノ粒子について、>220nmで測定した粒度分布の粗テール部は、典型的な場合、5%未満であるが、シリカまたはシリカ−アルミナ処理したナノ粒子については、典型的な場合、10%よりも大きく、しばしば15%よりも大きい。2種の処理済み二酸化チタン粒子に関する不動態化試験の結果において、アルミナ処理した生成物が、改善されないとしてもシリカまたはシリカ−アルミナ処理した生成物と同等の性能を有することを示したことは、重要である。
【0033】
ミリング処理は、超微粉砕機、ボールミル、ミクロフルイダイザ、媒体ミル、あるいは別のタイプの研削またはミリング装置で実現することができる。アルミナ処理した二酸化チタンナノ粒子は、性能目標を達成するために必要とされる粒度分布を得るのに十分な時間、および十分なエネルギーで、ミリング処理される。アルミナ処理したナノ粒子に比べて、より長いミリング時間が、シリカまたはシリカ−アルミナ処理したナノ粒子に必要である。典型的な場合、0.4mmのサイズ範囲内のケイ酸ジルコニウムビーズによる媒体ミルは、所望の粒度分布を得るために、遅い供給速度で3サイクル行う必要がある。
【0034】
次いでアルミナ処理した二酸化チタンナノ粒子を、乾燥することができる。最終的な粒子は、色素性TiO2よりも著しく小さいサイズ範囲内にあり、典型的な場合には、直径の平均粒径が約60から約160nmの間にあり、より典型的な場合には、100から140nmの範囲内にある。
【0035】
どの二酸化チタンナノ粒子も、この開示に適切と考えられる。いくつかの適切な二酸化チタンナノ粒子が、文献(例えば、特許文献1、2、および3参照。)に記載されている。ある市販されている二酸化チタンナノ粒子生成物は、Degussa(ドイツ)から販売されているP25である。二酸化チタンナノ粒子の、その他の商業上の供給源には、Kemira(フィンランド)から販売されているM262、Sachtleben(ドイツ)から販売されているRM−130F、およびテイカ(日本)から販売されているMT−500が含まれる。
【0036】
主な二酸化チタンナノ粒子は、典型的な場合、液状懸濁体中の粒子の粒度分布を測定する動的光散乱によって決定したときに、100ナノメートル(nm)未満の平均粒径直径を有する。粒子は、典型的な場合、約3nmから約6000nmに及ぶ可能性のある凝集体である。
【0037】
二酸化チタンナノ粒子を調製するのに使用することができる、多くの方法が、ナノ粒子製造の技術分野では知られている。これらの方法では、二酸化チタンナノ粒子が生成されることを条件に、チタンハロゲン化物の気相酸化、または可溶性チタン錯体からの溶液沈殿を行うことができる。
【0038】
二酸化チタンナノ粒子を調製する典型的な方法は、酸素およびチタンハロゲン化物、好ましくは四塩化チタンを、典型的な場合には摂氏400度から2000度に及ぶ高温反応ゾーンに注入することによる。この反応ゾーン内に存在する高温条件下、広い表面積および狭い粒度分布を有する二酸化チタンナノ粒子を形成する。反応器内のエネルギー源は、プラズマトーチなど任意の加熱源でよい。
【0039】
エアロゾル法は、多くの様々な方法によって実施することができる。乱流および層流エアロゾル反応器は、二酸化チタンナノ粒子の発生に関して記述されている。さらに、多くの溶液ベースの方法は、テンプレート化技法を用いるものおよび用いないものが、記述されている。これら様々な方法の大部分は、主生成物としてアナターゼ型二酸化チタンを生成し、またこれら様々な方法のいくつかは、主生成物として、アナターゼ型とルチル型の多形体の混合物を提供する。これらの方法の中で、大部分を占める生成物または単一の生成物として、ルチル型を生成するものはほとんどない。ルチル型は、光化学的性質が性能の望ましい要素ではない多くの適用例で、好ましい。
【0040】
ナノチタニアは、非常に効率的に紫外線を吸収し散乱させるが、前記効率は、含まれる特定の二酸化チタンの粒度分布および相化学の作用に応じて異なるものである。アナターゼ型とルチル型とのバンドギャップの差によって、紫外線吸収の始まりは、ルチル型の場合の約380nmからアナターゼ型の場合の約360nmにシフトする。アナターゼ型に対し、ルチル型のより高い屈折率では、ルチル型の場合、より大きい波長でより高い散乱ももたらす。比較的小さいサイズの二酸化ナノチタンは、可視領域での散乱をかなり減少させる。これは、紫外線による被膜の劣化の防止、紫外線のフルエンスに応じて改善された機械的性質を有する半透明な物品の調製、および紫外線による劣化に対して強化された抵抗力を有するナノ複合体材料の生成を含めるがこれらに限定することのない、いくつかの適用例で、非常に有用な性質である。
【0041】
二酸化チタンナノ粒子出発物質を調製する好ましい方法は、酸素およびチタンハロゲン化物、好ましくは四塩化チタンを、典型的な場合には摂氏400度から2000度に及ぶ高温反応ゾーンに注入することによる。この反応ゾーン内に存在する高温条件下、広い表面積および狭い粒度分布を有する二酸化チタンナノ粒子を形成する。反応器内のエネルギー源は、プラズマトーチなどの任意の加熱源でよい。任意選択で、反応器は、反応物質入口からの供給が、高温ガス排出によって誘導される循環ゾーンの下流の反応器チャンバに入るのを確実にする、フローホモジナイザを含んでもよい。フローホモジナイザは、文献(例えば、その全体を参照により本明細書に援用する、2002年12月17日出願の特許文献4参照。)に記載されている。
【0042】
二酸化チタン出発物質は、実質的に純粋な二酸化チタンでよく、または金属酸化物などその他の無機物質を含有してよい。その例には、当業者に知られている技法を使用して粒子に組み込むことができる、シリカ、アルミナ、ジルコニア、およびマグネシアの1種または複数が含まれ、例えばこれらの金属酸化物は、チタン化合物をその他の金属酸化物化合物と共酸化しまたは共沈させたときに、組み込むことができる。そのようなコメタルが存在する場合、金属酸化物の全重量に対して約0.1から約5%の量で存在することが好ましい。二酸化チタン出発物質は、この開示による処理の前に、当業者に知られる技法を使用して付着された、1種または複数のそのような金属酸化物被覆を有してもよい。この開示の一実施形態では、実質的に純粋な二酸化チタンのスラリを、安定化剤と接触させる前に、アルミナで「前処理」する。前処理は、典型的な場合、金属酸化物の全重量に対して約1から約4%の量までである。
【0043】
典型的な場合、アルミナ前処理した二酸化チタンでは、この開示によって作製された生成物の最終的なアルミナのレベルが、TiO2をアルミナで前処理した場合よりも約2.5%高い。
【0044】
利点は、二酸化チタンナノ粒子出発物質が、被覆中にまたは粒子に組み込むことによって、アルミナを含有する場合に見出された。出発物質中のアルミナは、より良好な被覆を提供することができ、その結果、改善された不動態化がもたらされる。さらに、化学活性(以下に述べるビタミンC黄変試験によって決定される)は、より低くなる可能性があることが見出された。
【0045】
二酸化チタン生成物は、当業者に知られている技法を使用して付着することのできる、有機被覆を有することもできる。広く様々な有機被覆が知られている。顔料サイズの二酸化チタンに用いられる有機被覆は、ナノ粒子を被覆するのに利用することができる。当業者に周知の有機被覆の例には、ステアリン酸などの脂肪酸;脂肪酸エステル;ステアリルアルコールなどの脂肪アルコール;トリメチルプロパンジオールまたはトリメチルペンタンジオールなどのポリオール;アクリルモノマー、オリゴマー、およびポリマー;ポリジメチルシロキサンなどのシリコーン、およびメチルヒドロキシシロキサンなどの反応性シリコーンが含まれる。
【0046】
有機被覆剤には、アジピン酸、テレフタル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、サリチル酸、リンゴ酸、マレイン酸などのカルボン酸、およびエステル、脂肪酸エステル、ステアリルアルコールなどの脂肪アルコール、またはこれらの塩、トリメチルプロパンジオールまたはトリメチルペンタンジオールなどのポリオール、アクリルモノマー、オリゴマー、およびポリマーを含めることができるが、これらに限定するものではない。さらに、ケイ素含有化合物も、有用である。ケイ素化合物の例には、シリケート、または有機シラン、またはシロキサンであって、シリケート、オルガノアルコキシシラン、アミノシラン、エポキシシラン、およびメルカプトシランを含めたもの、例えばヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ノニルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、トリデシルトリエトキシシラン、テトラデシルトリエトキシシラン、ペンタデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、ヘプタデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、およびこれらの2種以上の組合せなどが含まれるが、これらに限定するものではない。ポリジメチルシロキサン、およびメチルヒドロキシシロキサンなどの反応性シリコーンも有用と考えられる。
【0047】
粒子は、下記の式を有するシランで被覆してもよい。
【0048】
XSi(R’)4-x
(式中、Rは、少なくとも1個から約20個の炭素原子を有する非加水分解性の脂肪族、脂環式、または芳香族基であり、
R’は、アルコキシ、ハロゲン、アセトキシもしくはヒドロキシ、またはこれらの混合物などの、加水分解性の基であり、
x=1から3である。)
例えば、この開示を実施するのに有用なシランには、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ノニルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、トリデシルトリエトキシシラン、テトラデシルトリエトキシシラン、ペンタデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、ヘプタデシルトリエトキシシラン、およびオクタデシルトリエトキシシランが含まれる。シランの追加の例には、R=8〜18の炭素原子;R’=クロロ、メトキシ、ヒドロキシ、またはこれらの混合物;およびx=1から3のものが含まれる。好ましいシランは、R=8〜18の炭素原子;R’=エトキシ;およびx=1から3のものである。シランの混合物は、企図される均等物である。処理した粒子全体に対する処理剤の重量は、約0.1から約10重量%に及んでよく、さらに約0.7から約7.0重量%、さらに約0.5から約5重量%に及んでよい。
【0049】
この開示の二酸化チタン粒子は、文献(例えば、その全体を参照により本明細書にそれぞれ援用する特許文献5、6、7、および8参照。)に記述されるように、シラン処理することができる。
【0050】
この開示の、二酸化チタン出発物質および/または最終のアルミナ処理した二酸化チタン粒子は、前述の有機被覆のいずれか1つまたは複数を有するように処理することができる。
【0051】
本発明の開示により作製された二酸化チタンナノ粒子は、日焼け止めおよび化粧品配合物;自動車塗装、木材塗装、および表面被覆を含むコーティング配合物;化学機械的平坦化製品;触媒製品;光起電力電池;農業用フィルム、食品包装フィルム、成型自動車用プラスチック部品、およびエンジニアリングポリマー樹脂を含む、プラスチック部品、フィルム、および樹脂系;シリコーンゴムを含む、ゴムをベースにした製品;ポリアミド、ポリアラミド、およびポリイミド繊維製品と不織シート製品を含む、織物繊維、織物および不織布の適用例;セラミックス;建築用ガラス、自動車用安全ガラス、および工業用ガラスを含むガラス製品;電子部品;光および化学的に不動態化した二酸化チタンナノ粒子が有用になるその他の用途を含めた様々な適用例で、有利に使用することができる。
【0052】
一実施形態では、本明細書の開示は、組成物または方法の基本的なかつ新規な特徴に実質的に影響を及ぼさない任意の要素またはプロセスステップを、除外するものと解釈することができる。さらに、この開示は、本明細書に明記されていないいかなる要素またはプロセスステップも、除外するものと解釈することができる。
【0053】
(試験方法)
(化学安定性に関するビタミンC黄変試験:)
6.25%アスコルビン酸パルミテート(L−アスコルビン酸6−パルミテート、99%、CAS#137−66−6、Alfa Aesarから市販されている)をパルミチン酸オクチル(ヘキサデカン酸2−エチルヘキシルエステル、CAS#29806−73−3、VanDykから「Ceraphyl」という名称で入手可能)に溶かした標準溶液を、調製する。ヘラおよびガラスプレートまたはHoover Muller Model M5を使用して、この溶液1.9+0.05mlを、試験がなされる二酸化チタンの0.4+0.01gのサンプルと、完全に混合した。この混合物を、6ミル(15.24μm)のBirdフィルムアプリケータを使用して、白色ラッカー仕上げされた3”×5”(7.62×12.7cm)のカード上に降下させて試験フィルムを形成した。手持ち式分光比色計、例えば色の読取りを行う前にウォームアップし、較正し、かつD65/10度(光源/観察者)を使用するよう設定されたByk−Gardner Model CB−6805を使用して、試験フィルムの色(L***)を測定した。試験フィルムと同じ手法により、未処理のパルミチン酸オクチルおよび超微粒二酸化チタンを使用して、ブランクフィルムを調製した。ブランクフィルムの色を、試験フィルムの色と同じ方法で測定した。Δb*値は、試験フィルムとブランクフィルムの色を比較することによって決定した。Δb*値は化学活性の尺度である。
【0054】
(Nujol黄変光化学活性試験:)
乾燥した水分なしの鉱油100.0+/−0.25gと、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)2.00+/−0.01gと、Tinuvin(登録商標)770(Ciba−Geigy Corp.)2.00+/−0.01gとの混合物を調製し、周囲温度で撹拌する。ペトロラタム(10.0+/−0.1g)を、完全に溶解するまで撹拌しながら、混合物に添加する。
【0055】
ピペットを使用して、上記調製した混合物1.20+/−0.05mLをMuller装置(Hoover Corp,Model M−5)に移し、0.64+/−0.01gの超微粒二酸化チタンを、ヘラを用いて混合した。20回回転させて、この混合物を混練し、ヘラで1カ所に引き寄せ、次いでさらに20回回転させて混練した。次いでこの混合物をヘラで集め、10ミルのBirdフィルムアプリケータを使用して顕微鏡用スライド上に引き落とした。少なくとも1時間ウォームアップし、較正し、かつD65/10度(光源/観察者)を使用するよう設定された分光比色計(Labscan Model LS−5100またはLS−6000など)を使用して、フィルムのL***を測定した。スライドを、約60cm離した6個のブラックライトブルー(BLB)UVランプを備えた光ブース内に、配置した。このスライドに、全露光時間である24時間にわたり、紫外線を当てた。
【0056】
露光後、分光比色計を使用して、露光したフィルムのL***を測定した。露光したときのb*値の変化(Δb*)を、最終のb*と初期のb*との差として計算し、これを、二酸化チタン粉末の光化学活性の尺度として使用した。
【0057】
(粒度分布)
サンプルの粒度分布を測定するために、Malvern ZetaSizerナノシステムを使用した。このシステムは、液状懸濁体中の粒子の粒度分布を測定するのに、動的光散乱の原理を使用する。測定したサイズ範囲は、0.006μmから6μm(6nmから6000nm)であった。分析を行う際にTiO2に関して使用される屈折率は、2.55であった。乾燥粒子サンプルを、液状分散体に調製して、測定を実施した。例示的な手順は、下記の通りである。
【0058】
(1)0.08gの乾燥粉末を、ジャケット付きビーカー内に量り取る。
【0059】
(2)79.92gの0.1%ピロリン酸四ナトリウム(TSPP)水溶液を添加して、0.1重量%の懸濁液を作製する。
【0060】
(3)この懸濁液を、超音波プローブを使用して10分間超音波処理する。懸濁液は、超音波処理中、ジャケット付きビーカーを通して蛇口からの水流で冷却すべきである。
【0061】
(4)超音波処理が終了したら、一定分量を抽出して分析にかける。
注記:疎水性粒子は、TSPPの溶液に添加する前に、最初に、2〜3滴のジオクチルスルホコハク酸ナトリウムで濡らさなければならない。
【0062】
(X線蛍光分光法:)
二酸化チタン粉末サンプルの酸化物含量を、Philips Model PW−1400、PW−1404、PW−1480、またはPW−1420/AXSなどの、フローおよびシンチレーション検出器を備えたX線波長分光計を使用して測定した。適切な較正標準物質を用いて、未知のサンプルを測定するための検量線を確立した。
【0063】
(実施例)
(比較例1:)
脱イオン水約8000mlを、12リットルのステンレス鋼ビーカー内で、文献(例えば、特許文献9参照。)に従いRFプラズマ酸化によって作製されたナノメートルサイズの二酸化チタン1000gに添加し、この混合物を撹拌した。混合物を、325メッシュの篩にかけた。篩にかけた混合物を、電気撹拌子、温度プローブ、およびpHプローブを備えた12リットルのステンレス鋼ビーカーに添加した。プロペラ羽根を使用して、混合物を素早く撹拌した。
【0064】
初期のpHは1.0であった。混合物を60℃に加熱し、pHを、50%NaOH溶液(141.5g)で7.0に調節した。次いで204.0gのアルミン酸ナトリウム(23.5重量%アルミナ)を添加した。pHは11.3であった。混合物を15分間撹拌した。
【0065】
混合物を90℃に加熱した。次いで50%クエン酸溶液60.0gを添加した。クエン酸添加後のpHは9.8であった。pHを、50%NaOH溶液65.3gで10.7に調節した。次いでケイ酸ナトリウム(27重量%シリカ)484.0gを、強く撹拌しながら添加した。pHは11.1であった。約30分にわたり、濃塩酸(38%)を添加して、pHを6.6に低下させた(223.9g HCl)。混合物を、90〜95℃で45分間撹拌した。加熱を停止した。次いで濃HCl(301.8g)およびアルミン酸ナトリウム(412.0g)を、約5分にわたり同時に添加し、pHを、6〜8の範囲内に維持した。混合物を、pH7.0+/−0.2に維持しながら20分間撹拌した。20分経過したときの温度は71℃であった。pHを、濃HCl 19.4gで6.2に調節した。混合物を、再び5分間撹拌した。最終の混合物を濾過し、DI研磨水で洗浄して、<143モー/cmのコンダクタンスにした(約60リットルの水、134マイクロモー/cm)。混合物を、約30分間真空乾燥して、ケークを形成した。次いで湿潤ケークの大部分を、プラスチックバッグ内に移し、以下に述べるように処理した。ケークの小さいサンプルを、トレイ上で一晩、125℃の対流式オーブン内で乾燥した。乾燥粒子を、35メッシュの篩に通して磨砕し、再び乾燥した。
【0066】
測定したSiO2:8.32%
測定したAl23:10.11%
湿潤ケークを、単に混合することによって液化し、pHを、50.0gの2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールを添加することによって10.3に調節した。混合物を、100.0gのオクチルトリエトキシシランで処理した。スラリを、0.42立方メートルのNiro噴霧乾燥器内で噴霧乾燥した。乾燥した生成物を、微細な易流動性白色粉末として、バッグフィルタ内に収集した。結果を、下記の表1に示す。
【0067】
(実施例1)
脱イオン水約8000mlを、12リットルのステンレス鋼ビーカー内で、文献(例えば、特許文献9参照。)に従いRFプラズマ酸化によって作製されたナノメートルサイズの二酸化チタン1000gに添加し、この混合物を撹拌した。混合物を、325メッシュの篩にかけた。篩にかけた混合物を、電気撹拌子、温度プローブ、およびpHプローブを備えた12リットルのステンレス鋼ビーカーに添加した。プロペラ羽根を使用して、混合物を素早く撹拌した。
【0068】
初期pHは1.1であった。加熱する前に、50%のクエン酸溶液80.0gを添加し、クエン酸を添加した後のpHは0.9であった。この混合物を54℃に加熱し、pHを、50%NaOH溶液(156.7g)で6.0に調節した。次いでアルミン酸ナトリウム240.0g(23.5重量%アルミナ)を、ゆっくり添加した。pHは11.2であった。混合物を、約50℃で15分間撹拌した。次いでフッ化カリウム40.0gを添加し、pHは11.3であった。混合物を15分間撹拌し、温度は51℃であった。次いで濃硫酸(390.7g)およびアルミン酸ナトリウム(720.0g)を、約20分にわたり同時に添加し、このときのpHは6.0+/−0.2の範囲内に維持した。混合物を、pH6.0+/−0.2および温度60+/−5℃に維持しながら、60分間撹拌した。60分が過ぎたときの温度は61℃であり、pHは6.1であった。最終混合物を濾過し、脱イオン水で洗浄し、<143モー/cmのコンダクタンスにした(約68リットルの水、114マイクロモー/cm)。混合物を、約30分間真空乾燥して、ケークを形成した。次いで湿潤ケークの大部分を、プラスチックバッグ内に移し、下記の通り処理した。ケークの小さいサンプルを、トレイ上で一晩、125℃の対流式オーブン内で乾燥した。乾燥粒子を35メッシュの篩に通して磨砕し、再び乾燥した。
【0069】
測定したSiO2:0.0%
測定したAl23:16.2%
湿潤ケークを、単に混合することによって液化し、pHを、300.0gの2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールを添加することによって10.3に調節した。混合物を、100.0gのオクチルトリエトキシシランで処理した。スラリを、0.42立方メートルのNiro噴霧乾燥器内で噴霧乾燥した。乾燥した生成物を、微細な易流動性白色粉末として、バッグフィルタ内に収集した。結果を、下記の表1に示す。
【0070】
(比較例2:)
四塩化チタンを、三塩化アルミニウムと予備混合し(塩化物ミックス)、これを酸化反応器に供給した。三塩化アルミニウムの量は、この酸化反応器内で形成された全固形分に対して約1.5%の酸化アルミニウムを提供するのに十分であった。
【0071】
塩化物ミックスを蒸発させ、約450℃に予熱し、反応ゾーンに導入した。塩化物ミックスの導入と同時に、予熱した酸素(過剰な酸素全体は約50モル%であった)を、塩化物ミックス用入口に隣接した別の入口を通して連続的に導入した。水に溶解させた微量のCsClを、酸素流に添加した。塩化物ミックスが酸素に接触する反応温度は、約1550℃であった。生成された粉末を、サイクロン分離機およびバグハウス収集操作によって、気体から分離した。超微粒二酸化チタンのサイクロン排出物を、タンクに移送し、そこで、約15%固形分の水に混合し、収集し、水酸化ナトリウムで中和した。
【0072】
脱イオン水約4000gを、12リットルのステンレス鋼ビーカー内で、超微粒二酸化チタンサイクロン排出スラリ4000gに添加し、この混合物を、プロペラ羽根を使用して電気ミキサにより撹拌した。混合物の固形分%は、15.3重量%と決定され、二酸化チタンベースの総量は、1191gであることが計算された。ビーカーは、温度プローブおよびpHプローブを備えていた。
【0073】
初期pHは4.7であった。50%クエン酸(19.0g)溶液を添加し、クエン酸添加後のpHは2.1であった。混合物を90℃に加熱し、pHを、50%のNaOH溶液119.0gで10.7に調節した。次いで463.9gのケイ酸ナトリウム(27重量%シリカ)を、強く撹拌しながら添加した。pHは10.5であった。約60分にわたり、18%塩酸溶液(HCl)を添加して、pHを6.8に低下させた(246.0g、HCl溶液)。混合物を、90〜95℃で45分間撹拌した。加熱を停止した。次いで18%HCl溶液(282.5g)およびアルミン酸ナトリウム(245.30g)を、約5分間にわたって同時に添加し、このときのpHは6〜8の範囲内に維持した。混合物を、pH7.0+/−0.2に維持しながら20分間撹拌した。20分経過したときの温度は72℃であった。pHを、18%HCl溶液10.3gで6.0に調節した。混合物を、さらに15分間撹拌した。最終混合物を濾過し、脱イオン水で洗浄して、<143モー/cmのコンダクタンスにした(約34リットルの水、74マイクロモー/cm)。混合物を、約30分間真空乾燥して、ケークを形成した。次いで湿潤ケークの大部分を、プラスチックバッグ内に移し、以下に述べるように処理した。ケークの小さいサンプルを、トレイ上で一晩、125℃の対流式オーブン内で乾燥した。乾燥粒子を35メッシュの篩に通して磨砕し、再び乾燥した。
【0074】
測定したSiO2:7.0%
測定したAl23:5.1%
湿潤ケークを、媒体ミリングにかける前に、単に混合することによって液化した。媒体ミリングは、セラミックチャンバ、0.3mmのYTZビーズ、および100ミクロンのレーザカットリテイニングスクリーンを備えた0.6リットルのNetzschミル内で行った。バッチ処理分を、再循環モードで1時間、2500rpmでミリング処理した。
【0075】
ミリング処理したスラリを、70重量%のトリメチロールプロパン57.0gと混合し、次いで15立方フィートのNiro噴霧乾燥器内で噴霧乾燥した。乾燥した生成物を、微細な易流動性白色粉末として、バッグフィルタ内に収集した。
【0076】
ミルの直下にある一次収集出口、および二次生成物収集サイクロンを備えた20cm超微粉砕機(流体エネルギーミル)装置で、生成物を微粉化した。蒸気圧は、全水蒸気流が68kg/時であるジェットリングで、約5.4kg/cm2であった。一次と二次の収集点を組み合わせて、完成した生成物の試験を行った。結果を、下記の表1に示す。
【0077】
(実施例2)
脱イオン水約4000gを、比較例2で述べたように作製した超微粒二酸化チタンサイクロン排出スラリ4000gに添加した。この混合物の固形分%は、14.4重量%と決定され、二酸化チタンベースの総量は、1135gであることが計算された。ビーカーは、温度プローブおよびpHプローブを備えていた。
【0078】
初期pHは6.1であった。50%クエン酸(0.11g)の溶液を添加し、その混合物を46℃に加熱した。加熱後のpHは6.1であった。次いでフッ化カリウム19.3gを添加した。混合物を15分間撹拌し、pHは10.8であった。
【0079】
pHを、濃H2SO4(20.2g)で5.9に調節した。次いで濃硫酸(121.5g)およびアルミン酸ナトリウム(197.5g)を、約5分間にわたって同時に添加し、このときのpHは6.0+/−0.2の範囲に維持した。混合物を、pH6.0+/−0.2および温度50+/−5℃に維持しながら60分間撹拌した。60分経過したときの温度は49℃であり、pHは6.1であった。最終混合物を濾過し、DI研磨水で洗浄して、<143モー/cmのコンダクタンスにした(約33リットルの水、123マイクロモー/cm)。混合物を、約30分間真空乾燥して、ケークを形成した。次いで湿潤ケークの大部分を、プラスチックバッグ内に移し、以下に述べるように処理した。ケークの小さいサンプルを、トレイ上で一晩、125℃の対流式オーブン内で乾燥した。乾燥粒子を35メッシュの篩に通して磨砕し、再び乾燥した。
【0080】
測定したSiO2:0.0%
測定したAl23:5.1%
湿潤ケークを、700gの脱イオン水を添加すると共に、媒体ミリングにかける前に、単に混合することによって液化した。媒体ミリングは、セラミックチャンバ、0.3mmのYTZビーズ、および100ミクロンのレーザカットリテイニングスクリーンを備えた0.6リットルのNetzschミル内で行った。バッチ処理分を、再循環モードで1時間、2500rpmでミリング処理した。
【0081】
ミリング処理したスラリを、70重量%のトリメチロールプロパン57.0gと混合し、次いで15立方フィートのNiro噴霧乾燥器内で噴霧乾燥した。乾燥した生成物を、微細な易流動性白色粉末として、バッグフィルタ内に収集した。
【0082】
ミルの直下にある一次収集出口、および二次生成物収集サイクロンを備えた20cm超微粉砕機(流体エネルギーミル)装置で、生成物を微粉化した。蒸気圧は、全水蒸気流が68kg/時であるジェットリングで、約5.4kg/cm2であった。一次と二次の収集点を組み合わせて、完成した生成物の試験を行った。結果を、下記の表1に示す。
【0083】
(比較例3:)
下記の例外を除き、すなわち200リットルのステンレス鋼タンクを使用したことを除き、脱イオン水約76.4kgを、比較例2で述べたように作製された超微粒二酸化チタンサイクロン排出スラリ56.2kgに添加した。この混合物の固形分%は、7.7重量%と決定され、二酸化チタンベースの総量は、10.2kgであることが計算された。ビーカーは、温度プローブおよびpHプローブを備えていた。
【0084】
初期pHは8.0であった。50%クエン酸溶液(244.4g)を添加し、クエン酸添加後のpHは3.5であった。この混合物を90℃に加熱し、pHを、50%NaOH溶液236.3gで10.5に調節した。次いで3351.0gのケイ酸ナトリウム(約18重量%シリカ)を、強く撹拌しながら添加した。pHは10.6であった。約30分にわたり、濃HClを添加して、pHを6.5に低下させた(1199.0g、HCl溶液)。混合物を、90〜95℃で45分間撹拌した。加熱を停止させた。次いで濃HCl溶液(1802.9g)およびアルミン酸ナトリウム(2862.0g)を、約5分間にわたって同時に添加したが、このときのpHは6〜8に維持した。混合物を、pH7.0+/−0.2に維持しながら20分間撹拌した。20分が過ぎたとき、温度は82℃であった。pHを、濃HCl 44.2gで6.0に調節した。この混合物を、さらに15分間撹拌した。最終的な混合物を濾過し、DI研磨水で洗浄して、<143モー/cmのコンダクタンスにした(118マイクロモー/cm)。混合物を、約30分間真空乾燥して、ケークを形成した。次いで湿潤ケークの大部分を、プラスチックバッグ内に移し、以下に述べるように処理した。ケークの小さいサンプルを、トレイ上で一晩、125℃の対流式オーブン内で乾燥した。乾燥粒子を、35メッシュの篩に通して磨砕し、再び乾燥した。
【0085】
測定したSiO2:6.19%
測定したAl23:5.58%
湿潤ケークの2500gのサンプルを、単に混合することによって液化し、pHを、17.0gの2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールで9.8に調節した。この混合物を、25.0gのオクチルトリエトキシシランで処理した。次いで媒体ミリングを、セラミックチャンバ、0.2mmのYTZビーズ、および100ミクロンのレーザカットリテイニングスクリーンを備えた0.6リットルのNetzschミルで行った。バッチ処理分を、再循環モードで8時間、2500rpmでミリング処理した。
【0086】
ミリング処理したスラリを、125℃のオーブン内で一晩乾燥した。粉末を、35メッシュの篩に通して磨砕し、次いでさらに2時間、125℃で乾燥した。
【0087】
乾燥生成物を、ミルの直下にある一次収集出口と二次生成物収集サイクロンとを備えた20cmの超微粉砕機(流体エネルギーミル)装置で微粉化した。蒸気圧は、全水蒸気流が68kg/時であるジェットリングで、約5.4kg/cm2であった。一次と二次の収集点を組み合わせて、これを完成品の試験に用いた。結果を、下記の表1に示す。
【0088】
(実施例3)
脱イオン水約3600gを、12リットルのステンレス鋼ビーカー内で、比較例2で述べたように作製された超微粒二酸化チタンサイクロン排出スラリ5000gに添加し、この混合物を、プロペラ羽根を使用して電気ミキサで撹拌した。混合物の固形分%は13.2重量%と決定され、二酸化チタンベースの総量は、1124gと計算された。ビーカーは、温度プローブおよびpHプローブを備えていた。
【0089】
初期pHは11.4であった。50%クエン酸溶液(0.10g)を添加し、クエン酸添加後のpHは11.4であった。この混合物を48℃に加熱し、濃H2SO4 8.7gでpH6.1に調節した。フッ化カリウム16.5gを添加し、pHは、8.3であることが測定された。混合物を15分間撹拌し、pHは8.7であった。
【0090】
pHを、濃H2SO4(8.7g)で6.1に調節した。次いで濃硫酸(75.8g)およびアルミン酸ナトリウム(127.7g)を、約5分間にわたって同時に添加し、このときのpHは6.0+/−0.2の範囲内に維持した。混合物を、pH6.0+/−0.2および温度50+/−5℃に維持しながら、60分間撹拌した。60分が経過したときの温度は51℃であり、pHは6.1であった。最終的な混合物を濾過し、脱イオン水で洗浄して、<143モー/cmのコンダクタンスにした(約34リットルの水、73マイクロモー/cm)。混合物を、約30分間真空乾燥して、ケークを形成した。次いで湿潤ケークの大部分を、プラスチックバッグ内に移し、以下に述べるように処理した。ケークの小さいサンプルを、トレイ上で一晩、125℃の対流式オーブン内で乾燥した。乾燥粒子を、35メッシュの篩に通して磨砕し、再び乾燥した。
【0091】
測定したSiO2:0.0%
測定したAl23:3.2%
湿潤ケークを、700gの脱イオン水を添加することにより、媒体ミリングにかける前に、単に混合することによって液化した。媒体ミリングは、セラミックチャンバ、0.2mmのYTZビーズ、および100ミクロンのレーザカットリテイニングスクリーンを備えた0.6リットルのNetzschミルで行った。バッチ処理分を、再循環モードで8時間、2500rpmでミリング処理した。
【0092】
ミリング処理したスラリを、125℃のオーブン内で一晩乾燥した。粉末を、35メッシュで篩にかけ、次いで125℃でさらに2時間乾燥した。次いで乾燥粉末を、70重量%のトリメチロールプロパン57.0gと混合したが、これは、粉末表面にアトマイザで溶液を噴霧することによって行った。噴霧後、粉末を、微細な易流動性の白色粉末として収集した。
【0093】
生成物を、ミルの直下にある一次収集出口と二次生成物収集サイクロンとを備えた20cmの超微粉砕機(流体エネルギーミル)装置で微粉化した。蒸気圧は、全水蒸気流が68kg/時であるジェットリングで、約5.4kg/cm2であった。一次と二次の収集点を組合せ、これを完成品の試験に用いた。結果を、下記の表1に示す。
【0094】
【表1】

【0095】
表1に示すように、シリカ処理した生成物は、アルミナ処理した生成物に比べ、粒子の凝集レベルがかなり上昇することがわかった。一次粒子および凝集体の両方を含めた粒度分布データから、実施例1の生成物の場合、粒子の3.4%はその直径が220nmよりも大きく、これに比べて比較例1の生成物の場合は、粒子の16.8%であった。同様に実施例2および3では、その粒度分布データは、比較例2および3の生成物に比べてより小さいパーセンテージの粒子が、220nmよりも大きいことを示している。したがって、処理プロセス後に粒子に加えられた同量の磨砕エネルギーで、シリカ処理した生成物は、アルミナ処理した生成物よりも、かなり大きい粗テール部を有していた。また、シリカ処理したものに比べ、アルミナ処理したものについては、改善された生成物性能特性に必要とされる所望の粒度分布を得るのにより少ないエネルギーしか必要としないことも、当然予測される。
【0096】
表1にさらに示すように、化学安定性に関するビタミンC試験は、実施例1、2、および3の生成物が、比較例の生成物よりも化学的に安定であることを示した。
【0097】
テイカ光安定性試験に続き、不動態化試験結果も実施した。不動態化試験は、実施例のアルミナ処理した生成物が、比較例のシリカ処理した生成物に比べ、それに匹敵した光安定性能を有することを示した。
【0098】
本発明の開示の、例示的および好ましい実施形態の記述は、この開示の範囲を限定しようとするものではない。添付特許請求項の範囲の真の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更例、代替構成、および均等物を用いることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)無機ナノ粒子のスラリを形成するステップと、
(b)無機ナノ粒子のスラリを、非晶質アルミナ安定化剤に接触させるステップと、
(c)前記スラリを、アルミナ供給源と接触させて、アルミナ処理した無機ナノ粒子を形成するステップと、
(d)ナノ粒子が約50から約300nmに及ぶ中央粒径を有する、アルミナ処理した無機ナノ粒子を回収するステップと、
(e)ステップ(d)で回収されたナノ粒子をミリング処理にかけて、同様の条件下でミリング処理されたシリカ処理を含む無機ナノ粒子よりも、約15%小さい粒径を有するナノ粒子を形成するステップと
を含むことを特徴とする、アルミナ処理した無機ナノ粒子を作製するための方法。
【請求項2】
前記無機ナノ粒子を、金属酸化物、混合金属酸化物、金属水酸化物、金属硫化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、シリカ、およびこれらの混合物から選択することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
金属を、Ca、Mg、Ti、Ba、Zn、Zr、Mo、Ce、およびAlから選択することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記無機ナノ粒子は、二酸化チタンを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記非晶質アルミナ安定化剤は、陰イオンであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記陰イオンを、クエン酸イオン、リン酸イオン、硫酸イオン、およびフッ化物イオンの群から選択することを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
ステップ(b)の前に、無機ナノ粒子の前記スラリをアルミン酸ナトリウムに接触させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記アルミナ供給源は、アルミン酸ナトリウムであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ミリング処理を、超微粉砕機、ボールミル、または媒体ミルを使用して実現することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ステップ(e)で形成されたナノ粒子は、同様の条件下でミリング処理された、シリカ処理した無機ナノ粒子よりも、約10%小さい粒径を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記処理した無機ナノ粒子を、有機組成物に接触させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記処理した無機ナノ粒子を、シラン処理することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記有機組成物は、オクチルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ポリヒドロキシステアリン酸、およびポリヒドロキシシロキシドの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記陰イオン供給源は、クエン酸を含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項15】
前記陰イオン供給源は、リン酸を含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項16】
前記陰イオン供給源は、硫酸ナトリウムを含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項17】
前記陰イオン供給源は、フッ化カリウムを含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項18】
有機または水性媒体中に分散された、請求項1に記載の方法によって作製された無機ナノ粒子を含むことを特徴とする、紫外線をスクリーニングするための組成物。
【請求項19】
前記無機ナノ粒子は、二酸化チタンを含むことを特徴とする請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
熱可塑性材料中に分散された、請求項1に記載の方法によって作製された無機ナノ粒子を含むことを特徴とする熱可塑性組成物。
【請求項21】
前記無機ナノ粒子は、二酸化チタンを含むことを特徴とする請求項20に記載の熱可塑性組成物。

【公開番号】特開2006−342348(P2006−342348A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−143019(P2006−143019)
【出願日】平成18年5月23日(2006.5.23)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】