説明

乾燥方法及び乾燥装置

【課題】乾燥物の扱いを容易にしやすくすることができる乾燥方法及び乾燥装置を提供する。
【解決手段】乾燥装置5は、液体と固体とが混合した泥状体を圧搾した残渣29を収容する圧力容器41と、圧力容器41を外側から、圧力容器41とは隙間を有した状態で覆うジャケット43と、ジャケット43の外側から第1〜第3吸気管61、65及び71を介して圧力容器41内に連通し、圧力容器41内の気体を吸気するポンプ49と、を備え、ポンプ49は、吸気した前記気体を、前記隙間に連通する第1及び第2排気管73及び75を介して前記隙間に排気することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乾燥方法及び乾燥装置に関し、特に、液体と固体とが混合した泥状体の乾燥に好適な乾燥方法及び乾燥装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、泥状体の一種である汚泥を微粉状に乾燥させる方法と装置とが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2004−313918号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載された方法や装置では、汚泥を微粉状に乾燥させて、乾燥した汚泥が粉末状態で乾燥物として排出される。ここで、粉末状態の乾燥物では、粉末が粉塵として飛散しやすいので、移送などの扱いに際して、防塵マスクを着用したり、集塵装置などを稼動させて粉塵の飛散拡大の予防を図ったりしなければならない場合が考えられる。つまり、粉末状態の乾燥物では、扱いが困難であるという未解決の課題がある。
【0005】
本発明は、この未解決の課題に着目してなされたものであり、乾燥物の扱いを容易にしやすくすることができる乾燥方法及び乾燥装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の乾燥方法は、液体と固体とが混合した泥状体を圧搾する圧搾工程と、前記圧搾工程での残渣を乾燥させる乾燥工程とを有することを特徴とする。
【0007】
この乾燥方法では、泥状体を圧搾した残渣を乾燥させる。泥状体を圧搾すると、固体が凝縮されて残渣の密度を高めやすくすることができる。つまり、泥状体を圧搾すると、残渣を凝縮した状態に固めやすくすることができる。そして、凝縮した状態の残渣を乾燥させるので、残渣を乾燥させた後の乾燥物を凝縮した状態に維持しやすくすることができる。従って、この乾燥方法では、乾燥物を扱いやすくすることができる。
【0008】
上記の乾燥方法では、前記残渣を容器に収容する工程を有し、前記乾燥工程では、前記残渣が収容された前記容器の内部の圧力を大気圧よりも低くした状態で、前記容器内の前記残渣を乾燥させてもよい。
【0009】
この乾燥方法では、容器内の圧力を低くした状態で残渣を乾燥させるので、圧力を低くすることで液体の沸点を下げることができ、残渣の乾燥を促進させることができる。
【0010】
上記の乾燥方法では、前記乾燥工程において、前記容器内の気体をポンプで吸気することで前記圧力を低くし、前記ポンプの排気を前記容器に吹きかけて前記容器を加熱してもよい。
【0011】
この乾燥方法では、ポンプで容器内の気体を吸気することで圧力を低くすることができ、ポンプの排気を容器に吹きかけて容器を加熱するので、残渣の乾燥を一層促進させることができるとともに、エネルギの有効活用が図られる。
【0012】
本発明の乾燥装置は、液体と固体とが混合した泥状体を圧搾した残渣を収容する容器と、該容器を外側から、前記容器とは隙間を有した状態で覆うジャケットと、該ジャケットの外側から吸気管を介して前記容器内に連通し、前記容器内の気体を吸気するポンプと、を備え、前記ポンプは、吸気した前記気体を、前記隙間に連通する排気管を介して前記隙間に排気することを特徴とする。
【0013】
この乾燥装置では、容器内の気体をポンプで吸気することによって、この容器内の圧力状態を大気圧よりも低い状態にすることができる。従って、泥状体が圧搾されて凝縮した状態の残渣を、大気圧よりも低い圧力状態の容器内で乾燥させることができる。この乾燥装置では、残渣が凝縮した状態で乾燥されるので、残渣を乾燥させた後の乾燥物を扱いやすい状態にすることができる。
【0014】
また、この乾燥装置では、容器がジャケットによって、容器とジャケットとの間に隙間を有して覆われており、ポンプがこの隙間に排気する。これにより、容器がポンプの排気によって加熱され、容器内の残渣の乾燥が促進されるとともに、エネルギの有効活用が図られる。
【0015】
上記の乾燥装置では、前記ジャケットと前記ポンプとの間で前記吸気管に設けられ、前記吸気管を流れる前記気体から前記液体の一部を分離する蒸気ミストセパレータを備えていてもよい。
【0016】
この構成によれば、容器内で蒸発した液体を捕集しやすくすることができる。
【0017】
上記の乾燥装置では、前記ポンプが回転式ポンプで構成されていてもよい。
【0018】
ここで、回転式ポンプでは、吸気された気体が圧縮されてから排気される。気体が圧縮されると、気体の温度が上昇する。つまり、この乾燥装置では、圧縮されて温度が上昇した気体がポンプから排気されるので、ポンプの排気で容器を加熱しやすくすることができ、容器内の残渣の乾燥が一層促進される。
【0019】
上記の乾燥装置では、前記ポンプが、前記回転式ポンプの1つである油回転ポンプで構成されていてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の実施形態を、泥状体の一種である汚泥を処理する汚泥処理装置を例に、図面に基づいて説明する。
本実施形態における汚泥処理装置1は、図1に示すように、圧搾装置3と、乾燥装置5とを備えている。汚泥処理装置1は、汚泥槽7に溜められた汚泥9を圧搾装置3で圧搾して、圧搾された残渣を乾燥装置5で乾燥させるものである。
【0021】
汚泥槽7に溜められた汚泥9は、ポンプ11で汲み上げられて圧搾装置3に送り込まれる。圧搾装置3は、例えば、フィルタープレス、スクリュープレス、ロールプレスなどが採用され得る。本実施形態では、圧搾装置3としてフィルタープレスが採用されている。
【0022】
この圧搾装置3は、図2に示すように、重なり合う多数のろ板15を、一対のプレス板17及び19で挟んだ構成を有している。プレス板19は、シリンダ21によって駆動されるロッド23が接続されており、図2で見て左右方向に進退可能に構成されている。つまり、プレス板19は、シリンダ21によってロッド23を介して開閉される。多数のろ板15は、プレス板19が開状態のときに、ろ板15同士が離隔され、プレス板19が閉状態のときに、ろ板15同士が当接する。なお、図2に示す状態は、プレス板19が閉状態のときを示している。
【0023】
各ろ板15は、図示しないろ布に包まれている。つまり、圧搾装置3では、各ろ板15が1つのろ布で包まれた状態で、多数のろ板15が重ねられている。従って、プレス板19が閉状態のとき、隣り合う2枚のろ板15は、2つのろ布を挟んで当接する。上述した汚泥槽7からの汚泥9は、ポンプ11によって2つのろ布同士間に送り込まれる。
【0024】
そして、ろ布同士間に送り込まれた汚泥9は、一対のプレス板17及び19を介して圧縮力が付与されることによって圧搾される。圧搾によって汚泥9から搾り取られた水25は、排水槽27を介して圧搾装置3外に排水される。また、汚泥9を圧搾した残渣29は、圧搾装置3から排出されて残渣槽31に収容される。なお、圧搾装置3では、残渣29がブロック状に形成される。このようなブロック状の残渣29は、ケーキとも呼ばれている。
【0025】
乾燥装置5は、図3に示すように、圧力容器41と、ジャケット43と、蒸気ミストセパレータ45と、フィルタ部47と、ポンプ49と、フィルタ部51とを有している。
圧力容器41は、閉じられた状態で内部の機密性が保たれるように構成されている。圧力容器41は、吸込口55が形成されており、この吸込口55を介して圧力容器41の内部と外部とが連通している。
【0026】
ジャケット43は、圧力容器41を外側から覆っている。ジャケット43と圧力容器41との間には、隙間が設けられている。このジャケット43には、送風孔57と排気孔59とが形成されている。
蒸気ミストセパレータ45は、第1吸気管61を介して圧力容器41の吸込口55に接続されている。この蒸気ミストセパレータ45は、第1吸気管61を介して流入する気体から、気体中に含まれる蒸気成分を分離して、分離した蒸気成分を液体63として排出する。
【0027】
フィルタ部47は、第2吸気管65を介して蒸気ミストセパレータ45に接続されている。フィルタ部47は、蒸気ミストセパレータ45を経てフィルタ部47に流入する気体からケミカル成分を除去する。
【0028】
ポンプ49は、回転式ポンプの1つである油回転ポンプで構成され、吸気口67と、排気口69とを有している。吸気口67は、第3吸気管71を介してフィルタ部47に接続されている。排気口69は、第1排気管73を介してフィルタ部51に接続されている。このポンプ49は、吸気口67から気体を吸気して、吸気した気体を排気口69から排気する所謂真空ポンプである。
【0029】
フィルタ部51は、ポンプ49の排気口69から第1排気管73を介して送り込まれる気体から、油分を除去する。油回転ポンプであるポンプ49では、稀に、真空ポンプ油が排気口69からオイルミストとして排出されることがある。このため、乾燥装置5では、オイルミストを除去するために、フィルタ部51が設けられている。フィルタ部51の流出側は、第2排気管75を介して、ジャケット43の送風孔57に接続されている。
【0030】
上記の構成を有する乾燥装置5は、残渣29を圧力容器41に収容した状態でポンプ49が駆動されることによって、圧力容器41に収容された残渣29を乾燥させる。残渣29の乾燥では、まず、図2に示す圧搾装置3の残渣槽31から残渣29を取り出して、取り出した残渣29を、図3に示す圧力容器41の内部に収容する。ここで、圧力容器41及びジャケット43には、それぞれ、図示しない扉が設けられている。そして、残渣29は、これらの扉が開いている状態で、圧力容器41の内部に収容される。
【0031】
なお、圧搾装置3から残渣槽31に収容された残渣29は、圧搾装置3によって圧縮力が付与されているので、残渣29を構成する固体が凝縮されて、固体の密度が高められている。また、残渣29は、残渣29を構成する無数の固体同士が複雑に絡み合った状態になっているとも考えられる。従って、残渣槽31に収容された残渣29は、残渣29から固体が崩落しにくく、形状を保持しやすくなっている。このため、残渣槽31から圧力容器41への残渣29の移送を容易に行うことができる。
【0032】
次いで、圧力容器41及びジャケット43のそれぞれの扉を閉めた状態で、ポンプ49の駆動を開始する。なお、ポンプ49は、吸気口67が、第3吸気管71、フィルタ部47、第2吸気管65、蒸気ミストセパレータ45、第1吸気管61及び吸込口55を介して、圧力容器41の内部に連通している。従って、圧力容器41の内部の気体が、ポンプ49の吸気口67から吸気される。
【0033】
圧力容器41の内部の気体が吸気されると、圧力容器41の内部の圧力が、圧力容器41の外部の圧力すなわち大気圧よりも低くなっていく。これにより、圧力容器41の内部は、圧力が大気圧よりも低い状態に保たれる。
【0034】
一方、ポンプ49の排気口69からは、吸気口67から吸気した気体が排気される。ここで、回転式のポンプの場合、吸気された気体は、ポンプ49内で圧縮されてから排気される。気体が圧縮されると、気体の温度が上昇するため、ポンプ49からの排気は熱を帯びている。
【0035】
そして、熱を帯びた排気は、第1排気管73、フィルタ部51及び第2排気管75を経て、送風孔57からジャケット43内に送り込まれる。つまり、圧力容器41は、ポンプ49からの熱を帯びた排気が吹きかけられることによって加熱される。なお、ジャケット43には、排気孔59が設けられているため、ポンプ49からジャケット43内に排気が送り込まれても、ジャケット43内の圧力上昇は低く抑えられる。
【0036】
なお、本実施形態において、圧力容器41が容器に対応している。
本実施形態の汚泥処理装置1では、汚泥9を圧搾装置3で圧搾した残渣29を、乾燥装置5で乾燥させるようになっている。圧縮されて固体が凝縮し、固体の密度が高められた残渣29は、固体が崩落しにくく、形状が保持されやすい。そして、形状が保持された状態で残渣29が乾燥されるので、残渣29を乾燥させた後の乾燥物は、固体が凝縮された状態が維持される。従って、この汚泥処理装置1では、軽量で、且つ粉塵の飛散が低く抑えられた乾燥物が得られる。これにより、乾燥物を扱いやすくすることができる。
【0037】
また、本実施形態では、残渣29を圧力容器41に収容した状態で、圧力容器41内の圧力を大気圧よりも低くするので、液体の沸点が下がり、残渣29の乾燥を促進させることができる。
【0038】
また、本実施形態では、圧力容器41内の気体をポンプ49で吸気することによって圧力容器41内の圧力を低くするとともに、ポンプ49の排気を圧力容器41に吹きかけて加熱するので、残渣29の乾燥を一層促進させることができる。また、圧力容器41内の圧力を下げるポンプ49の排気を利用して圧力容器41を加熱するので、エネルギの有効活用が図られる。
【0039】
また、本実施形態では、ポンプ49として回転式ポンプの1つである油回転ポンプが採用されている。回転式ポンプでは、吸気された気体が圧縮されてから排気される。気体が圧縮されると、気体の温度が上昇する。従って、汚泥処理装置1における乾燥装置5では、圧縮されて温度が上昇した気体がポンプ49から排気されるので、ポンプ49の排気で圧力容器41を一層加熱しやすくすることができる。これにより、圧力容器41内の残渣29の乾燥が一層促進される。
【0040】
ここで、実施例について説明する。
本実施例は、残渣29を実験装置で乾燥させたときに得られた乾燥時間と含水率との結果である。
[実施例]
(1)試料の作成
ブロック状の残渣29の1つを採取し、この残渣29を分割して、試料A、試料B、試料C、試料D、試料E及び試料Fの6個の試料を作成した。これらの試料A〜Fは、それぞれ、およそ4cm3の大きさに形成した。
【0041】
(2)実験装置の作成
本実施例で用いた実験装置として作成した乾燥装置5について説明する。
なお、実験装置として作成した乾燥装置5は、図4に示すように、前述した実施形態における乾燥装置5と同様の構成を有しており、実施形態の乾燥装置5に対応する部分については同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0042】
図4に示す乾燥装置5の圧力容器41は、内径が約100mmの円筒状の厚肉容器であり、上端にフランジ部81が形成されている。この圧力容器41は、蓋83を備えており、この蓋83がフランジ部81にボルト85で固定される。蓋83には、この蓋83を貫通する吸込口55が設けられている。吸込口55には、継手87を介して第1吸気管61、真空計89及び大気開放弁91が接続されている。
【0043】
(3)試料の乾燥
試料A〜Fのうちの試料A〜Eを、圧力容器41内に収容してから、ポンプ49の駆動を開始した。ポンプ49の駆動を開始してから1時間が経過したときに、ポンプ49を停止させ、大気開放弁91を開いてから蓋83を開けて、試料Aを取り出した。取り出した試料Aについては、残りの試料B,C,D,Eの乾燥が終了するまで、デシケータで保管した。なお、1時間が経過してポンプ49を停止させる前に、真空計89で圧力容器41内の圧力を計測した。
【0044】
同様の手順で、試料B,C,D,Eの乾燥を再開し、1時間が経過するごとに、試料B,C,D,Eを1個ずつ取り出していった。取り出した試料については、それぞれ、デシケータで保管した。
試料A〜Eの乾燥時間を、下記表1に示す。
【0045】
【表1】

【0046】
[比較例]
試料A〜Eを乾燥させている間に、試料Fを、デシケータで保管しておいた。つまり、試料Fは、乾燥時間が0時間である。
【0047】
[結果]
試料A〜Fのそれぞれについて、含水率を測定した。含水率を測定した結果を下記表2に示す。なお、含水率を測定する前の段階で、各試料A〜Fの触感を観察したが、試料C,D,Eは、硬い感触であったのに対し、試料A,B及びFは軟らかい感触であった。また、粉塵の発生については、目視による観察で、試料A〜Fのいずれにおいても発生は認められなかった。
【0048】
【表2】

【0049】
なお、含水率の測定は、次の手順による。
まず、各試料A〜Fを蒸発皿に載置する。次いで、各試料A〜Fが載置された状態で各蒸発皿の重量を測定する。このときの重量の測定値をW1とする。
次いで、各試料A〜Fを、各蒸発皿に載置したままの状態で、105℃以上且つ110℃以下の温度下で2時間乾燥させた後、デシケータ中で30分間放冷する。
次いで、各試料A〜Fが載置された状態で各蒸発皿の重量を測定する。このときの重量の値をW2とする。
そして、各試料A〜Fの含水率を、下記(I)式を用いて算出した。
含水率(%)=100−(W2/W1)×100・・・(I)
【0050】
上記表2に示すように、乾燥時間が0時間の試料Fの含水率が68%であるのに対し、乾燥時間が5時間である試料Eの含水率が22%であり、乾燥装置5における高い乾燥効果が確認された。
【0051】
なお、本実施形態では、第1吸気管61を流れる気体中に含まれる蒸気成分を、蒸気ミストセパレータ45で分離する構成としたが、これに限定されず、蒸気成分をコンデンサで熱交換によって凝縮させて、液体63として分離する構成としてもよい。
【0052】
また、乾燥装置5は、蒸気ミストセパレータ45の液体63が排出される側に真空ポンプを接続した構成を有していてもよい。この場合、蒸気ミストセパレータ45による蒸気成分の分離を促進させることができるとともに、分離された蒸気成分を液体63として排出させやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施形態における汚泥処理装置の概略の構成を示す図。
【図2】本発明の実施形態における汚泥処理装置の圧搾装置の構成を説明する図。
【図3】本発明の実施形態における汚泥処理装置の乾燥装置の構成を説明する図。
【図4】本発明の実施形態における乾燥装置の実験装置を説明する図。
【符号の説明】
【0054】
1…汚泥処理装置、3…圧搾装置、5…乾燥装置、9…汚泥、29…残渣、41…圧力容器、43…ジャケット、45…蒸気ミストセパレータ、49…ポンプ、61…第1吸気管、65…第2吸気管、67…吸気口、69…排気口、71…第3吸気管、73…第1排気管、75…第2排気管。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体と固体とが混合した泥状体を圧搾する圧搾工程と、前記圧搾工程での残渣を乾燥させる乾燥工程とを有することを特徴とする乾燥方法。
【請求項2】
前記残渣を容器に収容する工程を有し、
前記乾燥工程では、前記残渣が収容された前記容器の内部の圧力を大気圧よりも低くした状態で、前記容器内の前記残渣を乾燥させることを特徴とする請求項1に記載の乾燥方法。
【請求項3】
前記乾燥工程において、前記容器内の気体をポンプで吸気することで前記圧力を低くし、前記ポンプの排気を前記容器に吹きかけて前記容器を加熱することを特徴とする請求項2に記載の乾燥方法。
【請求項4】
液体と固体とが混合した泥状体を圧搾した残渣を収容する容器と、該容器を外側から、前記容器とは隙間を有した状態で覆うジャケットと、該ジャケットの外側から吸気管を介して前記容器内に連通し、前記容器内の気体を吸気するポンプと、を備え、
前記ポンプは、吸気した前記気体を、前記隙間に連通する排気管を介して前記隙間に排気することを特徴とする乾燥装置。
【請求項5】
前記ジャケットと前記ポンプとの間で前記吸気管に設けられ、前記吸気管を流れる前記気体から前記液体の一部を分離する蒸気ミストセパレータを備えることを特徴とする請求項4に記載の乾燥装置。
【請求項6】
前記ポンプが回転式ポンプで構成されていることを特徴とする請求項5に記載の乾燥装置。
【請求項7】
前記ポンプが、前記回転式ポンプの1つである油回転ポンプで構成されていることを特徴とする請求項6に記載の乾燥装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−212802(P2008−212802A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−52351(P2007−52351)
【出願日】平成19年3月2日(2007.3.2)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】