説明

乾燥装置

【課題】糖分等を多く含み高含水率の湿潤原料等を乾燥する場合において、乾燥筒内壁への付着量を最小限に抑えた乾燥装置を提供する。
【解決手段】ほぼ5mmから15mm範囲内の定粒度に粉砕した被乾燥物を、立形姿勢に置いた乾燥筒内に、下方から投入し、同時に、被乾燥物を加熱乾燥するための高温気体と、被乾燥物を、乾燥筒内で接触させて上昇させる。乾燥筒内の底部には、底部に被乾燥物が蓄積するのを防止するための圧縮気体導入口を設けている。さらに乾燥筒内の下方と上方に設けた滞留リング、および上方滞留リングの下に圧縮気体導入口を設け、被乾燥物と気体の混合流体の、上昇速度を制御する手段としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高含水率の湿潤原料(野菜や廃棄物)を乾燥させるに適した高温気体噴射を用いた乾燥装置に関する。
さらに詳しく言えば、本発明による乾燥装置は、玉葱等の糖分を多く含む高含水率の湿潤原料を乾燥させて、食品の材料とするために好適に利用できる乾燥装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地域循環形社会を構築する上で、有機性廃棄物の循環再生利用の機運が高まってきている。特に、食品廃棄物においては腐敗防止の観点からオンサイト処理装置は必須である。従来の乾燥または発酵形処理装置では、食品汚泥等の高含水率汚泥の処理は困難であり、しかも装置導入側のコスト負担も大きくなる場合が多い。
【0003】
そこで、従来においては高温高圧のジェット流を利用したジェットバーナ式乾燥機が利用されている。また、特許文献1(特開平10−337491号公報)に開示されているように、外部からの高温高圧の蒸気が一端から供給されて蒸気流の調整を成す蒸気流調整部と、この蒸気流調整部の他端に設けられて蒸気を超音速流で噴射するスロートを有するノズルと、蒸気流調整部の周囲に取り付けられた断熱部材とを含む蒸気ジェット噴流噴射装置が提案されている。
【0004】
さらに、特許文献2(特開2001−74370号公報)に開示されているように、乾燥対象物に圧力空気を噴射し、この空気圧力の運動エネルギーによって、この乾燥対象物を粉砕、分散および乾燥する圧力空気噴射手段を備えた乾燥装置が提案されている。
しかしながらこのような従来提案の装置では、例えばジェットバーナ式乾燥機の場合、高温高圧のジェット流のため装置自体が非常に高価なものとなり、部品の寿命も短いため維持費も高価なものとなる。
【0005】
また、特許文献1(特開平10−337491号公報)の場合、蒸気流の調整を成す蒸気流調整部を備えた蒸気ジェット噴流方式を利用した乾燥装置であるため、メンテナンス等においてはジェットバーナの問題点を解決したものではあるが、乾燥度の高いケースでは蒸気の再付着による乾燥効率の悪化等の問題が残されている。さらに噴射ノズルの開口形状が、丸形で単数であるため、超音速流に伴って発生する衝撃波による粉砕・分散の効果が十分に得られない虞れもある。特許文献2(特開2001−74370号公報)の場合、ジェット噴流流体を蒸気に替えて圧力空気としたことで乾燥効率を蒸気ジェットに比して3〜5割も向上させているものとしているが、対象乾燥物が微小固形物、溶液状およびスラリー状に限定されているため用途が狭い。また、トータル的な乾燥コストを考慮した場合、圧力空気の生成に要するコスト面の削減が重要となってくる。しかし未だ十分に解決されていないのが実情である。
【0006】
(本件発明者等の開発 先行乾燥装置)本件発明者等は、圧力空気噴射式の乾燥装置の高効率化を図り、装置導入側のコスト面での負担を低減することができ、また廃棄物処理コストおよび環境負荷が従来の処理方式と比べて非常に有利なものとなり、汚泥等の液状物から固形物にいたるまで幅広く対応可能な圧力空気噴射装置およびそれを用いた乾燥装置を先に出願している(特許文献3,4)。
【0007】
図3は、前述の先行乾燥装置の構成を示すブロック図、図4は、図3に示した乾燥装置の、乾燥筒の下部の構成を示すために一部を破断して示した平面図、図5は図3に示す構成をもつ乾燥装置の、乾燥筒の下部の構成を示すために筒壁を一部破断して示した正面図(A)およびX−X断面図(B)である。
この先行装置によれば、例えば玉葱等の糖分を多く含む高含水率の湿潤原料を乾燥させる場合において、乾燥筒6内壁への糖分の付着量を最小限に抑えることができ、長時間の連続運転に支障を来すことなく、しかも乾燥品質にムラが生じることなく被乾燥物Pを確実に乾燥することができる。
【0008】
すなわち、乾燥装置1は、乾燥筒6内に搬入された被乾燥物Pに圧力空気を噴射して当該被乾燥物を粉砕・分散および移送させる圧力空気噴射装置をそなえている。また、前記乾燥筒6内へ被乾燥物Pを投入するよう乾燥筒内壁より内側に向けて設けられた投入口14Aを備えている。前記投入口14Aの一方隣接位置に圧力空気噴射部12が設けられている。さらに前記投入口14Aの他方隣接位置に設けられた熱風噴射部13の開口13Aが設けられている。前記投入口14Aから前記筒6内に送入された被乾燥物Pを前記熱風噴射部13からの熱風により前記圧力空気噴射部開口12A方向に送り、当該被乾燥物Pを粉砕・分散および移送させるように構成されている。
【0009】
前記乾燥筒6は円筒状の筒であり、前記熱風噴射部13と圧力空気噴射部12とは乾燥筒6内において旋回流が発生する角度で前記乾燥筒6に接続されている。
前記圧力空気噴射部12は、圧力空気供給装置に接続されたラバル管状のノズルであり、熱風発生装置に接続された乾燥筒内部の熱風噴射部13の開口位置に対して投入通路14の反対側位置に臨ませている。
また前記被乾燥物Pはほぼ5mm〜15mm範囲内の一定粒度に粉砕された後に投入され乾燥される。
【0010】
以上のように構成された本発明に係る圧力空気噴射を用いた乾燥装置1にあっては、粉砕手段(2A)は、乾燥筒6内へ投入される前の被乾燥物Pを5mm〜15mm範囲内の一定粒度に粉砕させ、これによって乾燥筒6内壁への糖分の付着量を最小限に抑える。
また、投入口14Aの他方隣接位置に設けられた熱風噴射部13は、これから発生する高温熱風を、投入口14Aから乾燥筒6内に送り込まれる被乾燥物Pに接触させると共に、投入口14Aの一方隣接位置に設けられた圧力空気噴射部12は、これによって噴射される高温・高速・高圧気流によって、被乾燥物Pの表面水分が乾燥筒6内壁面に到達するまでに或る程度蒸発させる。
【特許文献1】特開平10−337491号公報
【特許文献2】特開2001−74370号公報
【特許文献3】特開2004−36904号公報
【特許文献4】特開2005−257128号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、先行装置には、
・熱交換機の使用などにより、装置の製造コストを高める要因をもち、
・被乾燥物が投入された直後には、水分を多く含み、粒子比重が重く、乾燥筒の下部に滞留しがちであり、
・被乾燥物および気体の、乾燥筒内における滞留時間の制御がしにくく、未乾燥のまま、乾燥筒の上方から、サイクロン側に排出される可能性がある
などの改良するべき点が存在した。
【0012】
本発明の目的は、例えば玉葱等の糖分を多く含む高含水率の湿潤原料を乾燥させる場合において、乾燥筒6内壁への糖分の付着量を最小限に抑えることができ、長時間の連続運転に支障を来すことなく、しかも乾燥品質にムラが生じることなく被乾燥物をより確実に乾燥することのできる圧力空気噴射を用いた乾燥装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成するための本発明による請求項1記載の乾燥装置は、
円形状横断面を有する立形姿勢の乾燥筒内に搬入された被乾燥物に、高温気体を噴射して、当該被乾燥物を乾燥させる乾燥装置において、
乾燥筒内壁より内側に向けて、前記乾燥筒内へ被乾燥物を投入するよう、前記乾燥筒の下方に設けた投入口と、
前記投入口の隣接位置に設けられた、少なくとも一つの高温気体噴射部と、
前記高温気体噴射部の隣接位置に設けられ、前記乾燥筒内壁に、ほぼ接線方向に出口をもつ、少なくとも一つの下部圧縮気体導入口と、
前記乾燥筒の上部に設けられた乾燥物排出口と、を設け、
前記投入口から前記乾燥筒内に送入された被乾燥物に、前記高温気体噴射部からの高温気体を噴射し、
圧縮気体導入口から導入された圧縮気体により、被乾燥物を、粉砕・分散、乾燥をさせながら、前記乾燥筒内を上昇させ、前記乾燥物排出口から搬出するように構成されている。
【0014】
本発明による請求項2記載の乾燥装置は、請求項1記載の乾燥装置において、
投入口、高温気体噴射部、下部圧縮気体導入口より上方の前記乾燥筒内壁に、被乾燥物を旋回滞留させるための空間を形成するための1以上の滞留リングを配置したことを特徴としている。
【0015】
本発明による請求項3記載の乾燥装置は、請求項2記載の乾燥装置において、
前記乾燥筒の空間において、
前記滞留リングのすぐ下に、下方から上昇してくる気体および被乾燥物に衝突させるための圧縮気体を導入するための、上部圧縮気体導入口を少なくとも一つ設けたことを特徴としている。
本発明による請求項4記載の乾燥装置は、請求項1記載の装置において、
前記乾燥物排出口から、乾燥物とともに出てきた気体を、乾燥物から分離し、熱風発生装置にて再加熱後、高温気体噴射部から乾燥筒内に入る気体に利用することを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、たとえば玉葱等の糖分を多く含む高含水率の湿潤原料を乾燥させる場合において、乾燥筒の内壁への糖分の付着率を最小限に抑えることができる。
未乾燥の被乾燥物が、サイクロン側に排出されることがなく、しかも乾燥品質にムラが生じることなく、被乾燥物Pを確実に乾燥させることができる。
また、被乾燥物が、乾燥筒の底に残留することがない。
さらに、使用する機器を最小限にすることによって、コストを低下することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下図面を参照して、本発明を実施するための最良の一形態を説明する。
図1は、本発明による乾燥装置で使用する立筒形乾燥筒の実施例を示す図であって、同図(A)は縦断面図、同図(B)はX−X断面図であり、図2は、乾燥装置の全体的構成を示すブロック図である。
図1,2に示すように、本発明においては、被乾燥物Pは、熱交換機を通さないで直接立筒形乾燥筒の下部から投入される。
図1に示すように、立筒形乾燥筒18内には、二つの滞留リング23Aおよび23Bが設けられ、被乾燥物および気体の、乾燥筒内における滞留時間が、被乾燥物Pの投入間隔と合わせて、制御可能にしている。
立筒形乾燥筒18の底部においては、高圧空気が、立筒形乾燥筒18の側壁に、接線方向に下部圧縮気体導入口21Aを通して導入され、底部に滞留する被乾燥物を上昇させる。立筒形乾燥筒18の上方に置かれた滞留リング23Bの下に、上部圧縮気体導入口21Bを設け、高圧空気を導入し、一時的に、被乾燥物と気体の、サイクロン側への排出量を制御可能にしている。
【0018】
以下、本発明による前記構成を備える乾燥装置により玉葱等の糖分を多く含む高含水率の湿潤原料である被乾燥物Pを、粉砕・拡散しながら乾燥する場合を例にして説明する。
乾燥装置は、図2に示されているように、立筒形乾燥筒18を中心にして、処理物供給装置19,熱風発生装置20,圧力気体発生源21,サイクロン22を配置して構成されている。処理物供給装置19には、破砕機や原料ホッパー(いずれも図示されていない)が含まれている。
【0019】
処理物供給装置19は、被乾燥物Pを受け入れ、それをほぼ5mm〜15mm範囲内の一定粒度に粉砕し、フィーダによって、立筒形乾燥筒18の下部に設けた投入口19Aを介して、立筒形乾燥筒18に導入される。
【0020】
熱風発生装置20は、燃料と外気との供給によって例えば約150〜300℃程度の熱風を発生し、この熱風をファン20Aを介して乾燥筒18の一端側内部における高温気体噴射部20Bに供給するための装置であり、高温気体噴射部20Bは、これから発生する高温熱風を、投入口19Aから乾燥筒18内に送り込まれる被乾燥物Pに接触させ、乾燥させる。
【0021】
圧力気体発生源21は、空気圧縮機などを使い、例えば3〜5kgf/cm2 以上の圧力気体(典形的には空気)を生成し、弁によって、下部圧縮気体導入口21Aと、上部圧縮気体導入口21Bに分岐され、後述する用途に使われる。
【0022】
サイクロン22は、立筒形乾燥筒18の上部で、乾燥物排出口22Aから乾燥物,気体,水蒸気などの混合流体から、固形物分離に広く使われているサイクロン現象により、乾燥物を下方排出口22Bから、乾燥物受け22Cに受ける。
気体,水蒸気は上方排出口22Dに出て、一部は弁22Eによって大気側に放出され、一部はファン22Hによって熱風発生装置20に戻されることによって、高い温度を保持しているため、サイクロン22から出る排気の熱量を有効に利用することができる。
【0023】
図1(A)は、立筒形乾燥筒18の縦断面図を示す。高温気体噴射部20Bと、投入口19Aの位置関係は、図に示すように、投入口19Aが立筒形乾燥筒18の半径方向に向けられているのに対して、高温気体噴射部20Bは、投入口19Aとほぼ同じ高さで、共に立筒形乾燥筒18の底近くで、投入口19Aに隣接し、立筒形乾燥筒18の内壁円周部の接線方向に向けられている。
この配置によって熱風が円筒接線方向から供給され、高速(流入風速40m/sec〜70m/sec)の旋回流を形成している。この旋回流中に投入された被乾燥物は、熱風中で旋回流動をしながら、被乾燥物同士の衝突、立筒形乾燥筒18の内壁との接触、衝突により粉化される。粉化の程度が進む程、旋回流動中で水分蒸発も行われるため、はげしく均一な熱風との接触が可能になる。
【0024】
本乾燥装置は乾燥筒下部に原料を供給し乾燥品を上部から抜き出す(重力に逆らった)構造になっている。そのため、原料が水分を多く含有し粒子比重が重い(1kg/L程度)状態のときは乾燥筒下部に滞留し、乾燥、粉砕が促進され、粒子比重が軽く(0.5kg/L以下程度)になったものから順次旋回上昇気流に乗って乾燥筒上部に移動する。
立筒形乾燥筒18は、旋回上昇気流が発生する領域より下方を下部、最上部で排出が始まる領域を排出部、その間を上部として扱い、下部と上部の境界および、上部と排出部の境界に、滞留リング23A,23Bを設け、上方に置かれた滞留リング23Bの下には、アシストエアー領域を形成するために、上部圧縮気体導入口21Bを設け、各滞留領域で、滞留時間を制御する。領域の形成のために被乾燥物Pの投入は、断続的に行われる。
【0025】
滞留リング23A,23Bは立筒形乾燥筒18内で、滞留領域の境に位置し、各滞留領域の直径を小さくすることによって、各領域からの排出量を制御する。
投入直後の被乾燥物Pは含水率が高く、粒子比重が重い(1kg/L程度)ため、遠心力により乾燥筒壁に沿って旋回流動している。乾燥、粉化が進み粒子比重が軽く(0.5kg/L以下)になり、粒子旋回流動直径が滞留リング直径以下になったものから上部滞留領域に移動する。
【0026】
アシストエアーの働きについて説明する。上部滞留領域ではすでに粒子比重が軽くなった原料を、求める含水率になるまで滞留させるが、乾燥装置運転初期において定常状態(上部滞留領域に被乾燥物が満たされる)になるまで一時原料排出を押さえる必要がある。上部滞留領域排出境界に高速エアー(アシストエアーと呼ぶ)を注入することで軽くなった原料粒子を再加速し遠心力を持たせ、一時排出を押さえる。
【0027】
本発明においては、立筒形乾燥筒の底の上に、下部圧縮気体導入口21Aを設けている。下部圧縮気体導入口21Aは、立筒形乾燥筒18の底にほとんど接して、立筒形乾燥筒18の外周壁に、接線的に置かれている。
下部圧縮気体導入口21Aは、少なくとも1ケ所、場合によって3〜4ケ所配置される。そしてこれらの配置は、投入口19Aも含めて、均分に配置されるようにしている。
下部圧縮気体導入口21Aは、立筒形乾燥筒の底部に堆積しがちな被乾燥物に底部分で高圧空気(ブラストエアーと呼ぶ)を、一定間隔で、瞬時に吹き込むことで、底部への被乾燥物の堆積を防止する。この効果は、熱風と被乾燥物の熱交換を均一なものにする効果もある。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明による乾燥装置は、以上のように構成されているから、前述した玉葱残滓の乾燥食材化を始め、リンゴ・野菜等の食品の残滓や下水道汚泥等の有機性廃棄物のオンサイト乾燥処理、電子工業で発生するレジスト廃等の加工洗浄廃液乾燥処理、食品・薬品製造時の乾燥処理等においても広く利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明による乾燥装置で使用する立筒形乾燥筒の実施例を示す図であって、同図(A)は縦断面図、同図(B)はX−X断面図である。
【図2】本発明による乾燥装置の全体的構成を示すブロック図である。
【図3】先行の乾燥装置の構成を示すブロック図である。
【図4】図3に示した乾燥装置の、乾燥筒の下部の構成を示すために一部を破断して示した平面図である。
【図5】図3に示す構成をもつ乾燥装置の、乾燥筒の下部の構成を示すために筒壁を一部破断して示した正面図(A)およびX−X断面図(B)である。
【符号の説明】
【0030】
P 被乾燥物(原料)
1 乾燥装置
2 処理物供給装置
2A 破砕機(粉砕手段)
2B ホッパー
3 圧力空気供給装置
4 熱風発生装置
4A ファン
5 熱交換機
6 乾燥筒
6t 乾燥筒頭部
6b 乾燥筒底部
7 サイクロン
12 圧力空気噴射部
12A 噴出開口部
13 熱風噴射部
14 投入通路
14A 投入口
15 乾燥物搬出管
17 スクリューフィーダ
18 立筒形乾燥筒
19 処理物供給装置
19A 投入口
20 熱風発生装置
20A ファン
20B 高温気体噴射部
21 圧力気体発生源
21A 下部圧縮気体導入口
21B 上部圧縮気体導入口
22 サイクロン
22A 乾燥物排出口
22B 下方排出口
22C 乾燥物受け
22D 上方排出口
22E,22F,22G 弁
22H ファン
23A,23B 滞留リング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円形状横断面を有する立形姿勢の乾燥筒内に搬入された被乾燥物に、高温気体を噴射して、当該被乾燥物を乾燥させる乾燥装置において、
乾燥筒内壁より内側に向けて、前記乾燥筒内へ被乾燥物を投入するよう、前記乾燥筒の下方に設けた投入口と、
前記投入口の隣接位置に設けられた、少なくとも一つの高温気体噴射部と、
前記高温気体噴射部の隣接位置に設けられ、前記乾燥筒内壁に、ほぼ接線方向に出口をもつ、少なくとも一つの下部圧縮気体導入口と、
前記乾燥筒の上部に設けられた乾燥物排出口と、を設け、
前記投入口から前記乾燥筒内に送入された被乾燥物に、前記高温気体噴射部からの高温気体を噴射し、
圧縮気体導入口から導入された圧縮気体により、被乾燥物を、粉砕・分散、乾燥をさせながら、前記乾燥筒内を上昇させ、前記乾燥物排出口から搬出するように構成したことを特徴とする乾燥装置。
【請求項2】
請求項1記載の乾燥装置において、
投入口、高温気体噴射部、下部圧縮気体導入口より上方の前記乾燥筒内壁に、被乾燥物を旋回滞留させるための空間を形成するための1以上の滞留リングを配置したことを特徴とする乾燥装置。
【請求項3】
請求項2記載の乾燥装置において、前記乾燥筒の空間において、
前記滞留リングのすぐ下に、下方から上昇してくる気体および被乾燥物に衝突させるための圧縮気体を導入するための、上部圧縮気体導入口を少なくとも一つ設けたことを特徴とする乾燥装置。
【請求項4】
請求項1記載の装置において、前記乾燥物排出口から、乾燥物とともに出てきた気体を、乾燥物から分離し、熱風発生装置にて再加熱後、高温気体噴射部から乾燥筒内に入る気体に利用することを特徴とする乾燥装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2007−303716(P2007−303716A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−131392(P2006−131392)
【出願日】平成18年5月10日(2006.5.10)
【出願人】(000138325)株式会社ヤマウラ (11)
【Fターム(参考)】