説明

二ギ酸ナトリウムの製造

本発明は、二ギ酸ナトリウム調製物の全質量に対して少なくとも35質量%のギ酸含有量を有する固形の二ギ酸ナトリウム調製物の製造方法であって、高められた温度で、ギ酸ナトリウムとギ酸を、1.5:1より大きいHCOOH:HCOONaのモル比で含有し、かつ少なくとも1.1:1のHCOOH:H2Oのモル比を有する水溶液(E)を産生し、この水溶液(E)を、固形相(F)及び母液(G)を得るべく結晶化させ、固形相(F)を、母液(G)から分離し、その際
(i)母液(G)を、蒸留装置(DV)に供給し;
(ii)蒸留装置(DV)中の母液(G)を、ナトリウムを含有する塩基(A)と混合して、ギ酸ナトリウム及びギ酸を含有する混合物(B)を得て、;
(iii) 工程(ii)で得た混合物(B)をギ酸(D)と混合して、水溶液(E)を得て、;かつ
(iv)過剰の水(C)を、蒸留装置(DV)から取り除くことによってのみ実質的に排出する、
二ギ酸ナトリウム調製物の全質量に対して少なくとも35質量%のギ酸含有量を有する固形の二ギ酸ナトリウム調製物の製造方法、
及び、動物の飼料のための、特に単胃動物の飼料のための、とりわけブタ及び/又は野禽のための動物の飼料のための飼料添加剤としての、本発明の方法によって得られる、固形の二ギ酸ナトリウム調製物の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高い含有率のギ酸を有する固形の二ギ酸ナトリウム調製物の製造方法に関する。
【0002】
発明の詳細な説明
酸性ホルマート(Acid formates)は、抗菌活性を有し、かつ、例えば、植物及び動物の材料、例えば草、農産物又は肉を保存及び酸性化するために、生物破棄物を処理するために、又は動物の栄養のための助剤として使用される。
【0003】
動物の栄養の分野において、ナトリウム化合物として、一般的には、二ギ酸ナトリウムとギ酸水素三ナトリウムとの混合物又はこの後者が単独で使用され、例えば、WO 96/35337及びWO 04/57977を参照のこと。WO 96/35337は、更に、二ギ酸ナトリウムの使用について報告せず、この化合物の製造に関する特定の指示も与えられていない。
【0004】
一般的には、ヒドロゲンホルマートの使用のためには、ホルマートアニオンの含有量は、この活性成分の1つと同じ位高いことがのぞましい。経済的な観点からは、特に、ホルマートアニオンのこの増加された含有量が可能な限り高くギ酸分画により付随されることが有利であり、というのも、これにより同時に、酸性化活性が提供されるからである。この観点からは、ギ酸により酸性化されたギ酸ナトリウム(以下、二ギ酸ナトリウムと呼ぶ)の使用が特に適切であり、というのは、この場合には四ギ酸水素三ナトリウムと比較して、及び、ギ酸により酸性化されたギ酸カリウムとも比較して(以下、二ギ酸カリウムとも呼ぶ)、それぞれの場合に、より高い理論含有量が、ギ酸イオンにおいても及びギ酸においても両者で存在するからである。両方の値は、二ギ酸アンモニウムの場合においていくらかより適切であるものの、しかしながらこの化合物は極めて不安定な化合物である。
【0005】
酸性ホルマートは、固形の形にあり、かつその製造は非常に長い間知られていて、例えば、Gmelins Handbuch der anorganischen Chemie [無機化学におけるGmelinのハンドブック], 第8版, 21号 , 816〜819頁, Verlag Chemie GmbH, Berlin 1928及びまた22号, 919〜921頁 , Verlag Chemie GmbH, Berlin 1937中で知られている。酸性ホルマート、二ギ酸カリウム及び二ギ酸ナトリウムは前記参考文献中で、ギ酸カリウムまたはギ酸ナトリウムをギ酸中に溶解し、引き続き冷却することにより原則的に得ることができると言われている。二ギ酸ナトリウムに加えて、より安定な結晶形態、四ギ酸水素三ナトリウムが存在する。しかしながら、特に二ギ酸ナトリウムは、結晶性の乾燥した形態において困難を伴ってのみ入手可能であり、かつ、比較的不安定であるとの事実について言及されている。Gmelinのハンドブック中におけるこの言及は、ここで説明される生成物が、純粋な二ギ酸ナトリウムでなかったとの結論を可能にするだけである。
【0006】
ドイツ国特許公報DE 424017(1926年1月14日付け)は、ギ酸ナトリウムを水性のギ酸中に導入することによる、様々な酸含有量を有する、ギ酸により酸性化されたギ酸ナトリウムの製造を教示する。この生じる結晶は、周囲温度へのこの溶液の冷却により得られる。このギ酸の水含有量に依存して、ギ酸水素三ナトリウム及びギ酸水素三ナトリウムと二ギ酸ナトリウムとの混合物に加えて、二ギ酸ナトリウムもまた入手可能であることが報告されている。この化合物は、使用されるギ酸が、50%より多い、例えば80%(実施例2において示されるとおり)の含有量を有する場合に、DE 424017の方法により得られるとされる。
【0007】
発明者らの自身の実験はしかしながら、DE 424017中に規定した条件下では、純粋な結晶性の形態で二ギ酸ナトリウムが得ることができないことを見出した。むしろ、この手法においてはギ酸水素三ナトリウムとの混合物が得られ、この混合物のギ酸含有量は、全乾燥質量に対して40.36質量%の純粋な二ギ酸ナトリウムについて予期される理論値を著しく下回る。
【0008】
EP 0 824 511 B1は、ギ酸の二塩(disalt)を含有する生成物を製造する方法を記載する。この方法においては、特定のアルカリ金属又はアンモニウムホルマート、水酸化物、(重)炭酸塩、又はアンモニアが、40℃〜100℃でギ酸と混合され、これは、少なくとも50%の含有量を有する。この混合物は次いで冷却され、この二塩は濾過により得られる。ギ酸により酸性化されたギ酸カリウム及びギ酸により酸性化されたギ酸ナトリウムと四ギ酸水素三ナトリウムとの混合物の製造が例示により説明されるが、固形の純粋な二ギ酸ナトリウムの製造は対照的に、教示されない。これは、例えば、この方法のために使用されるべき、この(水性の)ギ酸カリウム及びナトリウム溶液のために規定した温度及び濃度の限度が、二ギ酸カリウムの産生のみを可能にするためであり、というのもギ酸ナトリウムの(水)溶液は、ギ酸カリウムと比較したそのより低い溶解限度のために、この規定した濃度において産生されることができないからである。従って、二ギ酸カリウムは得られるものの、二ギ酸ナトリウムは、四ギ酸水素三ナトリウムとの混合物においてのみ存在する。
【0009】
更に、EP 0 824 511 B1は、結晶化の後に得られる母液が完全に中和(pH9〜10)され、かつ70〜80%のホルマート含有量に濃縮され、かつ、この生じるホルマート溶液が、結晶化のために使用される開始溶液に再返送される処理方法を記載する。二ギ酸ナトリウムの製造のための、二ギ酸カリウムの製造を基礎として例示的にEP 0 824 511 B1中で説明されるこの方法を使用することを可能にするためには、この濃縮されるべきギ酸ナトリウム溶液は、比較的高温で処理される必要がある。例えば、70質量%のギ酸ナトリウム溶液は、約135℃の温度で、そして、80質量%のギ酸ナトリウム溶液は、180℃の温度でのみ得られる。このような温度は、使用される装置、例えば配管及び弁の加熱において高い費用を必要とする。この濃縮後に、80質量%のギ酸ナトリウム溶液が再送され、かつ、例えば85質量%のギ酸溶液と混合される場合には、この生じる溶液は、その高い水含有量のために、高い費用でもってのみ工業的に結晶化できる。この溶液の結晶化温度は20℃を下回り、このため一般的には、低温ユニットはエネルギーコスト及び資本費に関する支出を必要とする。更に、EP 0 824 51 1 B1中に説明された方法によれば、全ての母液の中和において、多すぎるギ酸ナトリウムが産生され、この結果、この全体の均衡が考慮される場合には、過剰な分画は排出されなくてはならない。これは、より高く濃縮されたギ酸溶液を用いても回避できない。
【0010】
WO 2006/108652(=前のドイツ国出願DE 10 2005 017 089.7)は、初めて、純粋に安定なかつ乾燥した形態にある少なくとも35質量%のギ酸含有量を有する固形の二ギ酸ナトリウムを製造する方法を説明する。
【0011】
更に、WO 2006/1 17187(=前のドイツ国出願10 2005 020 890.8)は、過剰のギ酸ナトリウムの発生量を最小限にする固形の二ギ酸ナトリウムを製造する方法を説明する。この方法は、生じる母液の効率的な利用を、この方法への実質的に完全な再送により可能にするものの、過剰の水の排出が、この部分的に中和された母液の費用のかかる濃縮を用いて必要とされる。
【0012】
固形の形にあるギ酸により酸性化されたギ酸ナトリウムの適度な安定性は、ハンドリング及び貯蔵寿命の観点に関してのみでなく、製造の観点に関してもとりわけ重要である。特に、酸性ギ酸ナトリウム中に存在する総体的に大きな程度のギ酸に対して生じる放出は、その腐食性作用のために、不所望である。
【0013】
動物の栄養の分野において、二ギ酸ナトリウムは、従来のように、微量元素ナトリウムがNaClの形で別個に添加される必要がなく、しかしながらナトリウム供給源自体を提示するとの利点を有する。例えば四ギ酸水素三ナトリウムと比較した二ギ酸ナトリウム中でのこの高いギ酸含有量のために、ナトリウムイオンの含有量は制限される。低いか又は制限された含有量のカチオン、例えばカリウムイオンを含むカチオンは、この後者が特に、単胃動物の場合に、とりわけ野禽の場合に、増加した液体取り込み(増加した飲水)を生じることができ、かつ従って、動物の排泄物の希釈を生じ、つまり、利尿作用を発達させることができる程度に所望される。
【0014】
本発明の根底をなす課題は、簡易かつ費用のかからない、二ギ酸ナトリウムから実質的になる、かつ、有利には可能な限り安定な、乾燥した、かつ、可能なかぎり純粋な形態にある、固形の二ギ酸ナトリウムを製造するにあたり、先行技術からの上述の問題を回避する方法を提供することである。特に、母液の、製造プロセスへの再送は、別個の濃縮又は乾燥工程が、過剰の水の排出のために必要とされること無しに及び/又は過剰のギ酸ナトリムが生じること無しに可能にされることが望ましい。本発明の方法は、更に、高いギ酸含有量を有し、かつ二ギ酸ナトリウムが高い純度で、かつ、比較的安定かつ乾燥した形態でも存在する調製物の製造を可能にし、この結果この方法は、工業的な製造の意味合いで、特に比較的低温で適用可能である。
【0015】
この課題は意外にも、標的化合物を、ギ酸と水とのモル比を少なくとも1.1:1に維持しながら、ギ酸ナトリウムと1と1/2倍より多いモル過剰量のギ酸との混合物から晶析し、この母液を少なくとも部分的に蒸留装置(DV)に供給し、結晶化すべきこの溶液を蒸留装置(DV)の中で又は下流で得て、過剰の水を、蒸留装置(DV)からの除去によりのみ実質的に排出することにより達成される。
【0016】
本発明は、従って、まず二ギ酸ナトリウム調製物の全質量に対して少なくとも35質量%のギ酸含有量を有する固形の二ギ酸ナトリウム調製物の製造方法であって、高められた温度で、ギ酸ナトリウムとギ酸を、1.5:1より大きいHCOOH:HCOONaのモル比で含有し、かつ少なくとも1.1:1のHCOOH:H2Oのモル比を有する水溶液(E)を産生し、この水溶液(E)を、固形相(F)及び母液(G)を得るべく結晶化させ、固形相(F)を、母液(G)から分離し(その際、水溶液(E)を工程(i)〜(iv)に応じて調整する)、その際
(i)母液(G)を、完全に又は部分的に、蒸留装置(DV)に供給し;
(ii)蒸留装置(DV)中の母液(G)を、ナトリウムを含有する塩基(A)と混合して、ギ酸ナトリウム及びギ酸を含有する混合物(B)を得て、;
(iii) 工程(ii)で得た混合物(B)をギ酸(D)と混合して、水溶液(E)を得て、;かつ
(iv)過剰の水(C)を、蒸留装置(DV)から取り除くことによってのみ実質的に排出する、
二ギ酸ナトリウム調製物の全質量に対して少なくとも35質量%のギ酸含有量を有する固形の二ギ酸ナトリウム調製物の製造方法に関する。
【0017】
当業者は、本発明による方法を実施するために、工程(i)〜(iv)は番号の順序に必ずしも従う必要がないことを容易に理解するだろう。むしろ、工程(i)〜(iv)の2つ以上は、特に本発明による方法が連続的に実施される場合に、同時に実施されてもよい。従って、工程(iv)は明らかに位置的に蒸留装置(DV)に連結しているので、工程(iv)は通常は、例えば工程(ii)と同時に、又は、工程(ii)が実施された直後に実施されるだろう。従って、工程(iv)は、特に、工程(iii)が実施される前に実施されてよい。
【0018】
本発明による方法は、経済的な様式において、装置に関して最小限にした費用、簡易かつ安価な、固形の乾燥した二ギ酸ナトリウム調製物の製造を可能にし、前記調製物は、工業規模で可能な限り安定である。特に、意外にも、本発明による製造パラメーターを維持しながらのこの蒸留装置(DV)の操作に対する高い塩の負荷にもかかわらず、固形の堆積物及び付着物は実質的に回避される。更なる利点は、結晶化にもたらされる、水溶液(E)中での、簡易な様式で設定されることができる低い水含有量である。二ギ酸ナトリウムを低い水含有量、例えば、水溶液(E)に対して10質量%よりも低い水含有量で結晶化することにより、高められた結晶化温度、及び、固定された最終温度での高められた収率もが達成されることができる。
【0019】
本発明による二ギ酸ナトリウム調製物は、水溶液(E)を結晶化工程(KS)において調整することにより通常得られ、ここで水溶液(E)は、ギ酸ナトリウム、ギ酸及び水を上述した比で、特に単独の構成要素として、実質的に含有する。結晶化工程(KS)において、固形相(F)は水溶液(E)から晶析され、母液(G)及び固形相(F)を含有する水性懸濁液(S)が得られる。懸濁液(S)の固形相(F)及び母液(G)は次いで、慣用の固−液相分離を用いて、分離工程(TS)において相互に分離される。本発明による二ギ酸ナトリウム調製物は、このようにして、一般的には乾燥工程の下流で得られる。
【0020】
水溶液(E)は、上述した特定の組成を有し、即ち、これは、ギ酸ナトリウム、ギ酸及び水を上述の比で実質的に含有する。本発明の目的のためには、しかしながら、水溶液(E)が、ギ酸ナトリウム、ギ酸及び水を上述の比で既に含有してよく、にもかかわらずこの水溶液(E)の組成は本発明による方法の間に上述の比のなかで変動してよいことに留意されるべきであり、この生じる反応混合物は水溶液(E)とも呼ばれる。特に、これは、水が反応系から除去され、かつ/又は、その際母液(G)から取り出された部分量(G*)が反応系に、とりわけ特に工程(iii)から得られる水溶液(E)に再送される方法工程において適用されてよい。
【0021】
使用されるギ酸は市販されており、かつ、前処理無しに使用されることができる。慣用には、少なくとも74質量%の、特に少なくとも80質量%のギ酸含有量を有するギ酸水溶液が使用され、又は有利には濃縮されたギ酸である。濃縮されたギ酸は、当業者によって、それぞれの場合においてギ酸溶液の全質量に対して、94質量%以上のギ酸含有量を有する、即ち、6質量%未満の残留水含有量を有するギ酸溶液を意味するものと理解される。水性のギ酸は、ギ酸水溶液の全質量に対して、94質量%未満のギ酸含有量を有する水中のギ酸の溶液を示す。有利に使用されるギ酸水溶液は、少なくとも80質量%、特に有利には少なくとも85質量%、極めて特に有利には少なくとも90質量%の濃度を有する。特に、ギ酸含有量少なくとも94質量%を有する濃縮されたギ酸が使用される。ギ酸又はギ酸溶液の濃度は、特に、99質量%を超えず、かつ、有利には80〜99質量%の範囲内に、特に有利には85〜99質量%の範囲内に、かつ極めて特に有利には、94〜98質量%の範囲内にある。
【0022】
一般的には、工程(iii)で供給されるギ酸(D)は、生じる水溶液(E)が、それぞれの場合において水溶液(E)の全質量に対して、多くとも25質量%、特に多くとも20質量%、とりわけ多くとも15質量%の水含有量を有するような水含有量を有する。しばしば、ギ酸(D)の水含有量は、生じる水溶液(E)が、それぞれの場合において混合物(B)の全質量に対して、1〜25質量%の範囲内の、特に3〜20質量%の範囲内の、とりわけ5〜15質量%の範囲内の水含有量を有するようなものである。
【0023】
水溶液(E)の調製のために必要とされるギ酸ナトリウムは、最初に、再送された母液(G)を介して導入され、かつ適当な場合には(G*)が製造プロセス中に導入される。所望される場合には、部分量(subquantity)(G*)、例えば、母液(G)の全質量に対して10〜90質量%、特に20〜80質量%の範囲内にある部分量(G*)が、固形相(F)の除去の下流で母液(G)から取り出されることができる。有利には、取り出される部分量(G*)の量は、それぞれの場合に母液(G)の全質量に対して、75質量%を超えず、より有利には50質量%を超えず、特に30質量%よりも少なく、例えば5〜75質量%の範囲内、特に5〜50質量%の範囲内、特に5〜30質量%の範囲内にある。
【0024】
この取り出された部分量(G*)は全部又は部分的に、水溶液(E)の製造において使用されてよく、例えば、結晶化工程(KS)にこれを供給することにより使用されてよく、適した場合には、流(E)との混合後にそのつど蒸留装置(DV)から取り出される(図3参照)。一実施態様においては、この取り出された部分量(G*)は、全部が水溶液(E)の製造において使用される。他の実施態様においては、この取り出された部分量(G*)は、部分的に、水溶液(E)の製造において使用される。水溶液(E)の製造において部分的に使用される取り出された部分量(G*)の量は、例えば、それぞれの場合に取り出された部分量(G*)の全質量に対して、1〜99質量%、特に5〜95質量%の範囲内にあってよい。
【0025】
有利な一実施態様において、部分量(G*)は水溶液(E)の製造において部分的に使用され、この一方で部分量(G*)の残りの部分(J)は、パージされてよいか又はナトリウムを含有する塩基(A)、例えばギ酸ナトリウムの製造において使用されてよい(図3参照のこと)。この場合には、部分量(G*)の残りの部分(J)の量は、例えば、それぞれの場合においてこの取り出された部分量(G*)の全質量に対して、例えば1〜99質量%の範囲内に、特に5〜95質量%の範囲内にあってよい。
【0026】
他の有利な実施態様において、部分量(G*)は母液(G)から取り出され、この結果母液(G)の残りの量と一緒に、多くのギ酸が蒸留装置(DV)に返送され、この結果、ナトリウムを含有する塩基(A)の中和により、再度、二ギ酸ナトリウムの形で、流(F)によりこの方法から前もって排出された量のギ酸ナトリウムが調整される。
【0027】
更に必要とされるギ酸ナトリウムの分画は、部分的な又は実質的に完全な、再送される母液(G)中に存在するギ酸の中和によって調整されることができるか、かつ/又は、直接的に、蒸留装置(DV)中へと供給されることができる。前者の場合には、中和のために使用されるナトリウムを含有する塩基(A)は、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ナトリウムC1〜C6−アルカノアート、例えばナトリウムメタノラート、エタノラート、プロパノラート、ブタノラート、ペンタノラート及びヘキサノラート、及びこれらの混合物から選択される。後者の場合には、ギ酸ナトリウムが、ナトリウムを含有する塩基(A)として使用される。有利には、塩基(A)は、ギ酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム及びこれらの混合物から、特に有利には、ギ酸ナトリウム及び水酸化ナトリウムから選択される。ナトリウムを含有する塩基(A)と母液(G)を工程(ii)で混合することにより、ギ酸ナトリウム及びギ酸を含有する混合物(B)が得られる。
【0028】
ナトリウムを含有する塩基(A)は、蒸留装置(DV)に、工程(ii)において、例えば水溶液又は懸濁液の形態で、さもなければ固形として供給されることができる。有利には、水溶液又は懸濁液の形態の形での供給である。これに関しては、例えば、30〜60質量%の水酸化ナトリウム溶液、30〜60質量%の炭酸ナトリウム溶液、又はこれらの混合物、又は、30〜60質量%のギ酸ナトリウム溶液が使用されることができる。一般的には、ナトリウムを含有する塩基(A)を含有する水溶液又は懸濁液は、それぞれの場合において水溶液又は懸濁液の全質量に対して、10〜80質量%の範囲内で、特に20〜70質量%の範囲内で、とりわけ30〜60質量%の範囲内で水含有量を有する。
【0029】
有利な一実施態様において、ナトリウムを含有する塩基(A)として、NaOHが、水酸化ナトリウム水溶液の形で使用され、この溶液は、それぞれの場合において水酸化ナトリウム水溶液の全質量に対して、20〜90質量%の範囲内の、特に有利には30〜80質量%の範囲内の、特に極めて有利には40〜70質量%の範囲内のNaOH含有量を有する。
【0030】
更なる有利な一実施態様において、ナトリウムを含有する塩基(A)として、水溶液又は懸濁液の形にあるギ酸ナトリウムが使用され、前記水溶液又は懸濁液は、ギ酸ナトリウム水溶液又は懸濁液の全質量に対して、20〜90質量%の範囲内の、特に有利には30〜80質量%の範囲内の、特に極めて有利には40〜70質量%の範囲内の量でギ酸ナトリウムを含有する。
【0031】
ナトリウムを含有する塩基(A)として使用されるギ酸ナトリウムは、例えば技術的なギ酸ナトリウムであることができる。ポリオールの製造において廃棄物として得られるギ酸ナトリウムもまた、本発明における使用のために適する。この場合には、適切な場合には、母液の部分的は排出が必要とされ、というのはポリオール合成においては高沸性有機成分もまた得られるからである。使用されるべきギ酸ナトリウムを、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムとギ酸とを反応させることにより、一酸化炭素と液状の水酸化ナトリウムとを反応させることにより、又はメチルホルマートと水酸化ナトリウムとを反応させることにより製造することも同様に可能である。この変形の場合において、手法は、例えば、固形のNaOH又は濃縮されたこの水溶液を、適した場合には、冷却及び/又は撹拌して、有利には濃縮されたギ酸中に溶解させることにより実施されることができる。ギ酸ナトリウムは、この場合には、温度を低下させること及び/又はこの混合物の水含有量を当業者に公知の慣用の方法により、例えば蒸発、抽出、蒸留及び類似の方法により減少させることにより、結晶化されることができ、又は、新規に作成された、又は、適した場合には、一時的に貯蔵された、ギ酸ナトリウム溶液又は懸濁液が自体で使用される。ギ酸ナトリウムのための結晶化条件は、当業者に公知であり、かつ、例えば、Zagidullin, S. K., et al., "Investigation of Supersaturations in the Sodium Formate - Water System to Optimize Crystallization", Russian Journal of Applied Chemistry, Vol. 69 (1996), 5, 669-672中に記載されている。例えば、蒸発結晶化又は、壁の冷却又は蒸発冷却を用いた冷却結晶化が実施されることができる。低温では、例えば30℃より低い、特に20℃より低い低温では、ギ酸ナトリウム単位1つに対して結晶水として結合した、1つより多いH2O分子を含有するギ酸ナトリウムの水和物形態が晶析する可能性があることが気づかれてきた。これは一般的には不所望であり、かつ従って、より高い温度での結晶化により回避されるべきである。
【0032】
一般的には、HCOONa含有量が、使用されるギ酸ナトリウム供給源の全質量に対して少なくとも97質量%であるギ酸ナトリウムが使用される。有利には、それぞれの場合において使用されるギ酸ナトリウム供給源の全質量に対して、0.1質量%よりも少ない、特に0.05質量%よりも少ないカリウムイオンを含有するギ酸ナトリウムが使用される。母液が入手できない場合には、例えば、この方法の最初の実施前のような場合には、上記したギ酸ナトリウム供給源が最初に、母液(G)又は(G*)が入手できるようになるまで、単独のギ酸ナトリウム供給源として働く。
【0033】
母液(G)を工程(ii)においてナトリウムを含有する塩基(A)を含有する水溶液又は懸濁液の一定量と、この生じる混合物(B)が、それぞれの場合において混合物(B)の全質量に対して、多くとも20質量%、特に多くとも15質量%、とりわけ多くとも12質量%の水含有量を有するように混合することが有利であることが分かった。しばしば、ナトリウムを含有する塩基(A)を含有する水溶液又は懸濁液を、この生じる混合物(B)の水含有量が、それぞれの場合においてこの混合物(B)の全質量に対して、1〜20質量%の範囲内、特に3〜15質量%の範囲内、とりわけ5〜12質量%の範囲内にあるような量で使用する。
更に、工程(ii)において、母液(G)をナトリウムを含有する塩基(A)の一定量と、この生じる混合物(B)中でのHCOOH:HCOONaのモル比が、1:1〜2:1の範囲内、特に1.2:1〜1.8:1の範囲内にあるように混合することが有利であることが分かった。
【0034】
一般的に、工程(i)及び(ii)において、ナトリウムを含有する塩基(A)を含有する水溶液又は懸濁液と、蒸留装置(DV)にそれぞれの場合に供給される母液(G)との質量比が、2.1〜1:6の範囲内、特に1:1〜1:3の範囲内にある。
【0035】
本発明によれば、工程(iii)において、工程(ii)で得た混合物(B)をギ酸(D)と混合して、水溶液(E)を得る。この関連において、ギ酸(D)は混合物(B)に、直接的に蒸留装置(DV)に、さもなければ、蒸留装置(DV)からの混合物(B)からの取り出しの後に、添加されることができる。後者の場合には、ギ酸(D)は、混合物(B)が結晶化工程(KS)に供給される前又は後に添加されることができる。当業者には、この場合において、混合物(B)を、存在するギ酸(D)に添加することもこの場合に可能であることが明らかである。ギ酸と混合物(B)を混合することにより、水溶液(E)はこのようにして、蒸留装置(DV)中で、蒸留装置(DV)から混合物(B)が取り出された後に、及び、結晶化工程(KS)にこれが供給される前に、又は、最初に結晶化工程(KS)において得られる。
【0036】
それぞれの材料流は、有利には、水溶液(E)が、ギ酸を少なくとも1.6モル、特に有利には少なくとも1.7モル、特にとりわけ有利には少なくとも1.8モルの量でHCOOHを、HCOONa1モルに対して含有するように設定される。有利には、HCOOH:HCOONaのモル比は水溶液(E)中で、1.6:1〜3:1の範囲内に、特に有利には1.7:1〜2.5:1の範囲内に、特に極めて有利には1.8:1〜2.3:1の範囲内にある。
【0037】
このそれぞれの材料流は、更に、有利には、HOOOH:H2Oのモル比が水溶液(E)中で、少なくとも1.5:1、特に有利には1.8:1、特にとりわけ有利には1.5:1〜10:1の範囲内、とりわけ1.8:1〜6.1:1の範囲内にあるように設定される。
【0038】
本発明による方法において使用される蒸留装置(DV)は、有利には、段塔、固定された内部構造物を有する塔、不規則充填塔及び規則充填塔から選択される蒸留塔である。有利には、段塔、例えば泡鐘段塔が使用される。蒸留装置(DV)中で反応性蒸留が実施される場合には、例えば、ナトリウムを含有する塩基(A)、例えば水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、又は、炭酸水素ナトリウムを使用する場合には、有利には、ホールドアップタイムトレイ、例えばThormannトレイが使用される。特に有利には、段塔が使用され、特に、10〜40の範囲内、特に20〜30の範囲内の段数を有する泡鐘段塔が使用される。
【0039】
蒸留装置(DV)中での、特に蒸留塔中での、とりわけ段塔中での還流比は、特に、0〜5の範囲内の値に設定される。慣用には、蒸留装置(DV)中での圧力は、100〜1500mbarの範囲内、特に200〜1000mbarの範囲内であろう。一般的には、蒸留装置(DV)中での温度は、60〜200℃の範囲内にある。特に、蒸留装置(DV)中での温度は、60〜160℃の範囲内にある;160℃の温度は一般的には、底部においてのみ超えられる。特に、ギ酸(D)は蒸留装置(DV)中に又は蒸留塔中にも供給される場合には、蒸留装置(DV)又は蒸留塔の底部中で達成される温度が重要である。後者はしばしば、80〜200℃の範囲内に、特に95〜140℃の範囲内に、特に100〜135℃の範囲内にある。
【0040】
本発明の手順は、以下に、段塔、例えば、20〜30の範囲内の段数を有する泡鐘段塔を用いて例示的に説明される。当業者は、無論、このようにして説明される方法を、他の様々な種類の蒸留装置(DV)に、特に他の様々な種類の蒸留塔に適用できる。適した場合に個々のプロセスパラメーターのこのために必要とされる適合化は、当業者が、問題なしに、当業者の専門知識及び/又はルーチンの実験に基づいて決定することができる。
【0041】
一般的には、工程(i)において、母液(G)が下方領域に、例えば、蒸留装置(DV)の下側3分の1、又はより低く4分の1に供給されるように手法が実施される。この場合において母液(G)をおおよそ、下側8段の領域に、例えば底部と第7段との間の領域に供給することが有利であることが分かった。
【0042】
通常は、工程(ii)において、ナトリウムを含有する塩基(A)は、蒸留装置(DV)の頂部に供給される。ナトリウムを含有する塩基(A)をおおよそ上側4段の領域中に、例えばトップトレイの領域中に供給することが有利であることが分かった。ナトリウムを含有する塩基(A)と母液(G)との工程(ii)における混合は、ギ酸ナトリウム−及びギ酸−含有混合物(B)を蒸留装置(DV)中で産生する。
【0043】
本発明によれば、水(C)は、水溶液(E)の産生のために必要とされず、即ち、過剰の水は、蒸留塔(DV)から取り出されるだけで実質的に排出される(工程(iv))。少量の水は、これは固形相(F)に付着することができ、分離工程(TS)において得られるが、後者と一緒に方法から排出される。工程(iv)において、水(C)を蒸留(DV)の頂部で排出すること、特に上側3段の領域中で、例えばトップトレイ又はそれより上方の領域中で排出することが有利であることが分かった。一般的には、水(C)は、ナトリウムを含有する塩基(A)の供給部の上方で排出される。このようにして放出される水(C)は、適した場合には、少量のギ酸を含有する。これらは、一般的には、放出された水(C)中に痕跡量として、例えば、放出物(C)の全質量に対して、0.5質量%を超えない、特に0.25質量%を超えない量でのみ存在する。
【0044】
上述したとおり、工程(iii)においては、ギ酸(D)は、混合物(B)へと、蒸留塔(DV)中に直接的に、さもなければ、蒸留塔(DV)からの混合物(B)の取り出し後に、添加されることができ、それぞれの場合に、水溶液(E)が本発明により得られる。
【0045】
本発明によれば、ギ酸と混合物(B)の混合は、蒸留塔(DV)中では実施されないが、均質な液状混合物を産生する目的において使用される全ての慣用の装置、例えば反応器、反応がま、フラスコその他中で実施されることができ、特に撹拌槽、とりわけ内部熱交換表面を有する慣用の装置である。これらは当業者に公知である。腐食作用を回避するためには、例えば反応器又は反応がまは鋼からなり、ギ酸と接触するこの表面及び壁が、酸抵抗性の保護層、例えばTeflon(R)からなる保護層で被覆されているか、又は、特に酸抵抗性の高合金鋼でライニングされていることが有利である。当業者は、これらの言及を、本発明の方法を実施するための残りのプラント成分、特に蒸留塔(DV)、結晶化工程(KS)及び分離工程(TS)に等しく適用できることが明らかである。
【0046】
有利な一実施態様において、工程(iii)において、工程(ii)から得られる混合物(B)を蒸留装置(DV)から取り出し、この混合物(D)をギ酸(D)と混合して水溶液(E)を得て、かつ、この生じる水溶液(E)を結晶化工程(KS)に供給する(図1参照のこと)。混合物(B)は、蒸留塔(DV)から、蒸留塔(DV)の下方領域中で、特に下側5段の領域中で、特に第1段の下の領域中で、とりわけ底部で取り出される。
【0047】
更なる有利な一実施態様において、工程(iii)において、ギ酸(D)を、混合物(B)を含有する蒸留塔(DV)の下方領域中に供給する;このようにして蒸留装置の底部で得られる水溶液(E)を結晶化工程(KS)に供給する(図2参照のこと)。この場合には、ギ酸(D)は、ナトリウムを含有する塩基(A)の供給部の著しく下方で、特に下側8段の領域中で、とりわけ下側5段の領域中で供給される。特に、ギ酸(D)は母液(G)の供給部の下で供給される。
【0048】
更なる有利な一実施態様において、工程(iii)において、工程(ii)から得られる混合物(B)を、蒸留塔(DV)から取り出し、混合物(B)を結晶化工程(KS)に供給し、これをギ酸(D)と結晶化工程(KS)において混合して、水溶液(E)を得る。混合物(B)は、蒸留塔(DV)から、蒸留塔(DV)の下方領域中で、例えば、底部5段の領域中で、特に第1段の下の領域中で、とりわけ底部で取り出される。
【0049】
特に有利には、水溶液(E)及び混合物(B)は、第1段の下の領域で、特に蒸留塔(DV)の底部でそれぞれ取り出される。
【0050】
水溶液(E)又は混合物(B)は、結晶化工程(KS)に供給される。後者の場合には、ギ酸(D)は、結晶化工程(KS)に直接的にも供給され、水溶液(E)は結晶化工程(KS)中で得られる。適した場合には、母液(G)から取り出される部分量(G*)は、更に、結晶化工程(KS)に供給される。水溶液(E)は一般的には、二ギ酸ナトリウムの結晶化のために必要とされる、出発材料ギ酸、ギ酸ナトリウム及び水の均質な液状混合物である。本発明にとっては、上で定義した、水溶液(E)の産生のための出発材料のモル比が、固守されることがこの関連において重要である。
【0051】
本発明によれば、水溶液(E)は、結晶化のために高められた温度で製造又は調整され、この2つの観点に関しては区別が必要である。例えば、水溶液(E)の製造は、適した場合には、蒸留塔(DV)中で実施されるが、比較的高い温度で、例えば、蒸留装置(DV)の操作のために上述した温度で実施されることができる。水溶液が結晶化のために結晶化工程(KS)において調整される場合には、対照的に、この温度は一般的にはより低く、例えば少なくとも30℃、特に少なくとも40℃、とりわけ少なくとも50℃、一般的には100℃、特に80℃、とりわけ70℃を超えない。結晶化工程(KS)における出発材料の調整の間に、均質かつ液状の水溶液が、直接的に達成されない場合には、例えば、全ての成分が完全に溶解されるわけではないから、反応混合物は、温度を高めることによって、有利には撹拌しながら、水溶液(E)に変換される。
【0052】
反応混合物の温度は、例えば蒸留塔(DV)中で及び結晶化工程(KS)中で、慣用の方法により、例えば、添加率の調節及び/又は混合物の及び/又は添加される溶液及び/又は懸濁液の冷却又は加熱により設定される。一般的には、結晶化工程(KS)中での温度は、30℃〜80℃、特に40℃〜70℃の範囲内にある温度が反応混合物中で存在するように、結晶化の開始前に設定される。有利には、混合物の温度は65℃を超えない。本発明にとっては、結晶化が、水溶液から実施されることが重要である。以下により詳細に説明されるように、結晶化開始前に既に、種結晶と、これを混合するか又は混合すべきことが可能である。
【0053】
結晶化工程(KS)においては、反応混合物は有利にはかき混ぜられ、例えば撹拌される。かき混ぜは少なくとも完全に均質な水溶液(E)が得られるまで、一般的には結晶化の終了又は停止まで継続される。
【0054】
本発明によれば、水溶液(E)は、結晶化され、有利には継続された撹拌下で結晶化される。これは、例えば部分的な蒸発又は冷却、有利には冷却により達成されることができる。結晶化が、有利には真空下で、液相の制御された蒸発により達成されるか又は開始されるか又は促進される場合には、溶液(E)中の成分のモル比は結晶化開始時に上述の範囲内にあることが保証されるべきである。結晶化が冷却により達成される場合には、これは有利にはゆっくりと、好ましくは、1〜数時間にわたり、例えば24時間まで、又は12時間まで、特に1〜15時間、特に2〜10時間にわたり実施される。この場合には二ギ酸ナトリウムが晶析する。冷却が、2〜約20K/h、例えば約5〜15K/hの範囲内の冷却速度で実施される場合には有利であることが分かった。標的化合物の十分な結晶化を達成するためには、この水溶液を、30℃を下回る、例えば約25、20、15又は10℃又はそれより低い温度へと、前述の期間において冷却することが有利である。一般的には、この場合には、温度は0℃を下回って低下せず、特に5℃である。
【0055】
結晶形成の開始後に、この結晶核又は加熱により最初に結成される小さな結晶を、例えば最高65℃の温度に、特に25℃〜50℃の範囲内にある温度に加熱することにより溶解し、次いでこの結晶化方法を再度、更なる、適した場合には、ゆっくりとした冷却により開始することが有利であることが分かった。この更なる冷却において、この速度は慣用的には、約0.5〜20K/h、例えば約1〜15K/h、特に約2〜15K/h、とりわけ約5〜10K/hの範囲内である。有利には、冷却速度は、最高で25K/hを超えない。この結晶化温度は、上述した範囲内にある。
【0056】
更に、水溶液(E)に、二ギ酸ナトリウムの前もって存在する結晶、例えば、前もって本発明による方法により、結晶化工程を促進すべく、即ち、「シード添加」として呼ばれる目的のために製造された二ギ酸ナトリウムの結晶を添加することが有利であることができる。このような結晶は、乾燥したか又は湿った形態で、液(例えば水性の又はギ酸相の)中に懸濁されて、又は、これらの形態の組み合わせにおいて添加されることができる。この場合には、この添加は一般的には、結晶形成を生じる温度の上で実施されるが、結晶が溶解し、完全に均質な溶液を形成する温度の下で実施される。結晶の添加の際の反応混合物の温度は、従って一般的には65℃を超えず、有利には25〜50℃の範囲内にあるものである。結晶化工程は次いで、上述したとおり、約0.5〜約20K/h、例えば約1〜15K/h、特に約2〜15K/h、とりわけ約5〜10K/hの範囲内にある冷却速度で実施されることができる。この結晶化温度は、上述の範囲内にある。
【0057】
有利な一実施態様において、結晶化は、連続的に実施される。このために、結晶化されるべき溶液中では、又は、結晶化工程(KS)中では、結晶化が行われる一定の温度が維持され、例えば25℃以下、特に0〜20℃の範囲内、とりわけ5〜15℃の範囲内、例えば約10℃である。このような温度では、結晶形成は常に生じるので、この場合にはシード添加は一般的には必要でない。
【0058】
結晶化に引き続き、生じる固形相(F)は、この母液(G)から分離される。固形相(F)の、母液(G)からの分離は一般的には乾燥工程を含む。有利な一実施態様において、固形相(F)は、母液(G)から分離され、このようにして得られる固形相(F)を乾燥して、本発明による固形の二ギ酸ナトリウム調製物を得る。
【0059】
固形相(F)は有利には、母液(G)から、別個の分離工程(TS)において分離される。このために、慣用の方法が当業者に公知であり、例えば濾過又は遠心分離、有利には遠心分離、特に押出遠心機又はピーラー遠心機を用いた遠心である。このようにして得られるこの湿った二ギ酸ナトリウム調製物(固形相(F))は一般的にはまだなお少量のギ酸、水及び/又はギ酸ナトリウムを含有する。このまだなお湿った二ギ酸ナトリウム調製物中でのギ酸含有量は、通常は、この湿った調製物の全質量に対して、40.3質量%よりも大きく、特に40.7〜42.5質量%の範囲内にある。
【0060】
この湿った生成物(固形相(F))は次いで、慣用の乾燥方法により、例えば真空及び/又は適度な加熱下で乾燥される。このために使用可能な乾燥器及び乾燥方法は、当業者に公知であり、かつ、例えば、K. Kroell, Trockner und Trocknungsverfahren [乾燥器及び乾燥方法], 第2版, Springer Verlag, Berlin 1978中に説明されている。特に、例えば接触乾燥器、流動床乾燥器及びジェット乾燥器、適した場合にはスプレー乾燥器が使用されることができる。この生成物中に存在するギ酸の比較的高い揮発性及びまたこの生成物の制限された温度安定性は、この場合には考慮されなくてはならない。乾燥の間に、一般的には65℃、特に50℃の生成物温度は超えられてはならない。乾燥後のこの生成物中に残留する水含有量(残存水含有量)は、一般的には0.5%を超えず、かつ、通常は、カール・フィッシャーによる酸化滴定(例えば、Wiland, Wasserbestimmung durch Karl-Fischer-Titration [カール・フィッシャー滴定による水の測定], Darmstadt, GIT, 1985中に説明されている)により決定して、全質量に対して、約0.5〜0.01質量%、有利には多くとも0.3質量%、特に有利には多くとも0.2質量%、極めて有利には多くとも0.1質量%の範囲内にある。
【0061】
ここでは及び以下では、二ギ酸ナトリウム調製物の全質量との表現は、全乾燥質量との表現と同義で使用される。全乾燥質量は、生成物の、その分解温度の下での乾燥、例えば、1時間にわたる、35℃の温度及び50mbarの圧力での乾燥により産出される二ギ酸ナトリウム調製物の質量を意味すると理解されるべきである。
【0062】
本発明の方法を実施するためには、二ギ酸ナトリウムの結晶化において可能な限り高い収率を達成することが有利であり、というのは、結果としてこの内側の材料流が最小限にされることができるからである。結果として、装置における支出が減少されることができ、例えば、使用される装置がより小さく寸法化されることができる点で減少されることができる。
【0063】
部分量(G*)が、分離工程(TS)から得られる母液(G)から取り出される場合には、この部分量(G*)は、有利には、調製されていない形態において溶液として、水溶液(E)の製造において、例えば、これを直接的に結晶化工程(KS)に供給することにより使用されてよい。又は、部分量(G*)は、結晶化工程(KS)に供給される前に工程(iii)から得られる水溶液(E)と混合されてよい。明らかに、慣用の容器、例えばタンク又は反応がま中で一時的に貯蔵されることもでき、かつ、水溶液を製造するために後の時間点で必要とされる場合に使用されることもできる。この場合には、部分量(G*)が、例えば溶液又は懸濁液として使用される。更に、部分量(G*)は、全部又は部分的に、パージされるか又はナトリウムを含有する塩基(A)の製造において使用されてよい。
【0064】
有利な一実施態様において、次のように手順は従う:
a)ナトリウムを含有する塩基(A)を含有する水溶液又は懸濁液が、蒸留装置(DV)、特に蒸留塔の頂部に、上述したように供給される;
b)母液(G)が、蒸留装置(DV)の下方領域中に供給され、ギ酸ナトリウム−及びギ酸−含有混合物(B)が得られる;
c)水(C)が、蒸留装置(DV)の頂部で排出される;
d)工程b)からの混合物が、蒸留装置(DV)の底部から取り出され、かつ、ギ酸(D)と混合されて、水溶液(E)を得る;
e)工程d)から得られる水溶液(E)が結晶化工程(KS)に供給され、ここで結晶化され、固形相(F)及び母液(G)を含有する懸濁液(S)を得る;及び
f)工程e)からの懸濁液が分離工程(TS)に供給され、ここで固形相(F)が母液(G)から分離され、湿った二ギ酸ナトリウムが固形相(F)として得られる。
【0065】
この有利な態様に相当する方法の図式は、添付する図1中に再現されている。流(D)は、流(B)と、工程d)において、結晶化工程への供給部の上流又は下流で、例えば、示されるように供給部の上流で、流(D)が流(B)中へと供給されるように混合されることができる。明らかに、流(B)は選択的に、流(D)へと添加されることができ、又は両方の流(B)及び(D)は、別個に結晶化工程に供給されることができ、かつ、両方の流がその場にあるまで相互に混合されない。
【0066】
更なる有利な一実施態様において、次のように手順は従う:
aa)ナトリウムを含有する塩基(A)を含有する水溶液又は懸濁液が、蒸留装置(DV)、特に蒸留塔の頂部に、上述したように供給される;
bb)母液(G)が、蒸留装置(DV)の下方領域中に供給され、ギ酸ナトリウム−及びギ酸−含有混合物(B)が得られる;
cc)水(C)が、蒸留装置(DV)の頂部で排出される;
dd)工程bb)からの混合物(B)は、ギ酸(D)と蒸留装置(DV)中で混合され、水溶液(E)を得る;
ee)工程dd)から得られる水溶液(E)が、蒸留装置(DV)の底部で取り出され、結晶化工程(KS)に供給され、結晶化され、固形相(F)及び母液(G)を含有する懸濁液(S)を得る;及び
ff)工程ee)からの懸濁液(S)が分離工程(TS)に供給され、ここで固形相(F)が母液(G)から分離され、湿った二ギ酸ナトリウムが固形相(F)として得られる。
【0067】
この有利な実施態様に相当する方法の図式は、添付する図2中に再現されている。
【0068】
この上述した2つの方法変形(それぞれ、工程a)〜f)、及び、工程aa)〜ff))の特に有利な一実施態様において、手順は更に次のように従う;
g)部分量(G*)は、工程f)又はff)中で分離工程(TS)から得られる母液(G)から取り出され、かつこの取り出された部分量(G*)は結晶化工程(KS)に供給される。
【0069】
この上述した2つの方法変形(それぞれ、工程a)〜f)、及び、工程aa)〜ff))の、別の特に有利な一実施態様において、手順は更に次のように従う;
g′)部分量(G*)は、工程f)又はff)中で分離工程(TS)から得られる母液(G)から取り出され、かつこの取り出された部分量(G*)は、全部又は一部、水溶液(E)の製造において使用される。
【0070】
工程g′)において、この取り出された部分量(G*)は、全部又は一部が、結晶化工程(KS)中への導入前に、水溶液(E)と混合されてよい。又は、取り出された部分量(G*)は、全部又は一部が、直接的に、結晶化工程(KS)中へと導入されてよい。適した場合には、取り出された部分量(G*)の残りの部分(J)は、パージされるか、又は、ナトリウムを含有する塩基(A)、例えばギ酸ナトリウムの製造において使用されてよい。
【0071】
前述した特に有利な2つの実施態様に相当する方法の図式(工程g)又はg*)を伴う)は、添付する図3中に再現されている。
【0072】
この上述した2つの方法変形(それぞれ、工程a)〜f)、及び、工程aa)〜ff))の、別の特に有利な一実施態様において、手順は更に次のように従う;
g″)部分量(G*)は、工程f)又はff)中で分離工程から得られる母液(G)から取り出され、かつこの取り出された部分量(G*)は、パージされるか、又は、ナトリウムを含有する塩基(A)の製造において使用される。
【0073】
工程
−a)〜f)及びg)、
−a)〜f)及びg′)、
−a)〜f)及びg″)、
−aa)〜ff)及びg)、
−aa)〜ff)及びg′)、又は
−aa)〜ff)及びg″)
を含有する上述した有利な実施態様に関して、それぞれの場合において、その有利な範囲を含めて、一般的な形で幅広く上述した個々のパラメーター範囲が適用する。
【0074】
本発明による方法は、連続的に、半連続的に又はバッチ式に実施されることができる。
固形の二ギ酸ナトリウム調製物は、本発明による方法により、高い純度で得られ、かつ従って、乾燥後に、それぞれの場合において二ギ酸ナトリウム調製物の全質量に対して、一般的には、少なくとも35質量%、しばしば少なくとも36質量%、特に少なくとも37質量%、とりわけ少なくとも38質量%、特にとりわけ少なくとも39質量%、更に一層とりわけ少なくとも40質量%の高い含有量のギ酸を有する。一般的には、本発明により得られる二ギ酸ナトリウム調製物中のギ酸含有量は、それぞれの場合に固形の二ギ酸ナトリウム調製物の全質量に対して、多くとも41質量%、特に多くとも40.5質量%である。とりわけ、この含有量は、それぞれの場合においてこの得られる二ギ酸ナトリウム調製物の全質量に対して、38〜41質量%の範囲内に、特に39〜40.5質量%の範囲内に、更にとりわけ40〜40.3質量%の範囲内にある。この乾燥生成物中でのギ酸含有量は、慣用の様式で、例えば、ギ酸の塩基による滴定により決定されることができる。無論、高い含有量のホルマートアニオンは、同様に、乾燥生成物中に存在する。
【0075】
本発明により得られる二ギ酸ナトリウム調製物は典型的には、結晶性の形態において得られる。調製物が、実質的に又は完全に、式HCOONa・HCOOH(二ギ酸ナトリウム)に従うことが推定されるが、しかしながらこれは、本発明を限定するものと理解されるべきではない。むしろ、本発明にとっては、この調製物がギ酸ナトリウム及びギ酸を会合した、結晶形態で含有することが重要である。本発明により得られる、このギ酸ナトリウムの結晶変態は、同定されてよく、例えば、X線広角散乱により同定されてよい。不所望の変態、例えば四ギ酸水素三ナトリウムは、同様に、同じ方法により定性的に検出されることができる。この調製物中での成分ギ酸ナトリウムとギ酸とのモル比は、一般的には0.9:〜1.1:1、特に0.95:1〜1.05:1、とりわけ約1:1に相当する。この調製物中でのギ酸ナトリウムの分画は一般的には、それぞれの場合にこの調製物の全質量に対して、少なくとも97質量%、特に少なくとも98質量%、とりわけ少なくとも99質量%である。更なる構成成分として、この調製物は、残留湿分又は結晶性の残留湿分のために、それぞれの場合にこの調製物の全質量に対して、一般的には、1.5質量%までのギ酸、1.5質量%までのギ酸ナトリウム及び/又は0.5質量%までの水を含有することができる。約65℃では、相転移点が、DSC(示差走査熱量測定)により観察されてよい。この調製物は、特に四ギ酸水素三ナトリウムと比較して、比較的に低い吸湿性により区別される。更に、本発明により得られる二ギ酸ナトリウム調製物は、問題のないハンドリング及び(更なる)処理を保証すべく十分に安定性である。更に、得られるこの調製物中でのカリウムイオン含有量は、一般的には、それぞれの場合においてこの全質量に対して多くとも1000ppm、特に多くとも500ppmである。この塩化物含有量は、この調製手法のために、本発明により得られるギ酸ナトリウム調製物中で、それぞれの場合においてこの全質量に対して、一般的には1500ppmより少なく、特に1000ppmより少ない。
【0076】
結晶性の安定な形態にある、固形の、乾燥した、二ギ酸ナトリウム調製物の製造のための本発明による方法は、この製造条件を工業規模に適用することを可能にする。この方法は特に、水を排出するための効率的な手段が与えられている点で際だっている。この手法により、水含有量、特に結晶化されるべき水溶液の水含有量は、低く維持されることができ、これは、前述の利点を伴う。
【0077】
この生じる固形生成物は、乾燥工程の前及び/又は後に細分化されることができ、例えば乳鉢、カッター、パンチプレス及びロールミルにより細分化されることができ、アグロメレーションされることができ、例えば混合機によりアグロメレーションされることができ、及び/又は、圧密化されることができ、例えば、プレス及びコンパクターを用いて圧密化されることができる。このような細分化のために使用される装置は、当業者に公知である。
【0078】
所望される使用の目的に応じて、本発明により製造される二ギ酸ナトリウム調製物は、更に処理され、特に、規定された粒径の粉末が製造されることができ、この産生される粒子は、コーティングで被覆することができ、及び/又は他の助剤との混合物が調製されることができる。言及されてよいコーティング又はコーティング材料の例は、油、例えば大豆油、脂肪及び脂肪酸、例えばパルミチン酸又はステアリン酸、又はポリマーコーティング、例えば、ポリアルキレン及びその誘導体から製造されたポリマーコーティングである。慣用の助剤は、特に、流動助剤、例えばシリカその他である。コーティングのための適した方法及び考慮される助剤は、このそれぞれの分野の当業者に良く知られていて、例えば、DE 102 31 891 A1を参照のこと。
【0079】
本発明によれば、製造された二ギ酸ナトリウム調製物は、固形の形で、特に結晶粉末又は顆粒又は緻密体として存在する。適用に指向した要求に応じて、この粉末、顆粒又は緻密体は、1μm〜10000μm、特に、10μm〜5000μm、とりわけ100μm〜2500μmの範囲内の平均粒径を有する。
【0080】
本発明により製造された固形の二ギ酸ナトリウム調製物及びこれを含有する処方物及び組成物は、動物のための飼料(動物飼料)における使用のために、特に、飼料添加剤の形での動物飼料への添加剤として、とりわけ動物飼料のためのプレミックスへの助剤として適する。プレミックス及び混合物は、一般的にはミネラル、ビタミン、アミノ酸、微量元素、及び、適した場合には酵素を含有する。本発明により調製された固形の二ギ酸ナトリウム調製物を含有する動物飼料及び飼料添加剤は、特に、単胃動物、例えばブタ、特に子ブタ、メスブタのブリーディング及び雄ブタの肥育、及びまた、野禽、特にブロイラー、産卵鶏、七面鳥、アヒル、ガチョウ、ウズラ、キジ及びダチョウのために特に適する。
【0081】
飼料又は飼料助剤中の残りの物質又は助剤に応じて、本発明により調製された固形の二ギ酸ナトリウム調製物の、飼料又は飼料添加剤中での含有量は、大きく変動できる。飼料助剤の場合には、この含有量は更に、処方物の種類に依存し、例えば、助剤、例えば乾燥剤の添加、可能性のあるコーティング及び残存湿分含有量に依存する。一般的には、本発明により調製された固形の二ギ酸ナトリウム調製物の含有量は、飼料助剤中で、例えば、この飼料助剤の全乾燥質量に対して0.1〜99.5質量%、特に0.5〜75質量%、とりわけ1〜50質量%の範囲内である。本発明により製造された固形の二ギ酸ナトリウム調製物はまた、プレミックス中での使用にも適し、かつ、この場合には、この慣用の量で使用され、例えば混合されることができる。
【0082】
特に、野禽のための動物飼料及び飼料助剤中での使用の場合には、少量のカリウムイオンが有利であり、というのはカリウムはこの場合には、利尿作用を生じるからである。本発明により製造された二ギ酸ナトリウム調製物の、前述した目的のための使用は従って、必ずしもカリウムイオンの分画を増加させることなく、酸性ナトリウム及びホルマート供給源を提供する。例えば、固形の飼料助剤は、本発明により調製された固形の二ギ酸ナトリウム調製物を含有し、かつ、実質的にカリウムイオン不含のものとして処方されることができる。この場合には、実質的にカリウムイオン不含とは、カリウムイオンの含有量が、それぞれの場合に飼料助剤の質量に対して、多くとも1000ppm、特に多くとも500ppmであることを意味する。
【0083】
動物飼料は、栄養に関するこの相応する要求が、それぞれの動物種に対して最適にカバーされるように処方される。一般的には、植物性飼料成分、例えばトウモロコシ、コムギ又はオオムギミール、全粒大豆ミール、大豆抽出ミール、アマニ抽出ミール、ナタネ抽出ミール、グリーンミール、又は、エンドウマメミールが、粗タンパク質供給源として選択される。飼料の適度なエネルギー含有量を保証するために、大豆油又は他の動物又は植物脂が添加される。植物タンパク源がいくつかの必須アミノ酸を、不十分な量でのみ含有するので、飼料はしばしばアミノ酸で強化される。これらは主としてリシン及びメチオニンである。農場の動物のミネラル及びビタミン供給を保証するために、更に、ミネラル及びビタミンが添加される。添加されるミネラル及びビタミンの種類及び量は、動物種に依存し、かつ、当業者に公知である(例えば、Jeroch et al., Ernaehrung landwirtschaftlicher Nutztiere [農園動物の栄養], Ulmer, UTBを参照のこと)。栄養及びエネルギー要求を満たすために、全ての栄養素を相互に要求を満たす比率で含有する完全な飼料を使用することができる。これは動物の単独の飼料を形成することができる。又は、補助的な飼料が、穀類の粒餌に添加されることができる。この補助的な飼料は、飼料を補給する、タンパク質−、ミネラル−及びビタミン−豊富な飼料混合物を含むことができる。
【0084】
本発明により製造された固形の二ギ酸ナトリウム調製物は、特に、酸性化剤として呼ばれるものとして適する。酸性化剤は、pHを低める物質を意味すると理解される。この表現は、pHをこの基材(例えば動物飼料)中で低下させる物質のみでなく、動物の胃腸管中のpHを低下させる物質も含む。
【0085】
本発明により製造された固形の二ギ酸ナトリウム調製物は、特に、成果−及び/又は成長促進効果を有する組成物として適する。有利な一実施態様において、固形の二ギ酸ナトリウム調製物は、成果−及び/又は成長促進組成物として、単胃動物のために、特にブタ及び/又は野禽のために使用される。
【0086】
本発明による方法により製造された固形の二ギ酸ナトリウム調製物は、更に、保存剤、特にグリーン飼料及び/又は動物飼料のための保存剤として適する。
【0087】
本発明による方法により製造された二ギ酸ナトリウム調製物は、有利には、サイレージの製造において使用されることができる。これは、乳酸発酵を加速及び/又は二次的な発酵を防止し、かつ、有害な酵母の成育を抑制し、この結果、これは、サイレージ助剤(サイレージ添加剤)として使用されることができる。
【0088】
本発明による方法により製造された二ギ酸ナトリウム調製物の肥料としての使用もまた可能である。
【0089】
図面の説明
図1は、本発明による方法の一変形を実施するための図式を示す。特に、図1は、前述した工程a)〜f)による本発明による方法の有利な一実施態様を示す。
【0090】
詳しくは、図1中に示される方法においては、手順は、ナトリウムを含有する塩基(A)を含有する水溶液又は懸濁液が、蒸留装置(DV)、特に蒸留塔の頂部に供給されるように従う(工程a))。母液(G)が、蒸留装置(DV)の下方領域中に供給され、ギ酸ナトリウム−及びギ酸−含有混合物(B)が得られる(工程b))。水(C)が、蒸留装置(DV)の頂部で排出される(工程c))。工程b)からの混合物(B)が、蒸留装置(DV)の底部で取り出され、かつ、ギ酸(D)と混合されて、水溶液(E)を得る(工程d))。工程d)から得られる水溶液(E)が結晶化工程(KS)に供給され、ここで結晶化され、固形相(F)及び母液(G)を含有する懸濁液(S)を得る(工程e))。工程e)からの懸濁液(S)が分離工程(TS)に供給され、ここで固形相(F)が母液(G)から分離され、湿った二ギ酸ナトリウムが固形相(F)として得られる(工程f))。選択的に、固形相(F)は、慣用の手段により乾燥されてよい(示さず)。
【0091】
図2は、本発明による方法の更なる一変形を実施するための図式を示す。特に、図2は、前述した工程aa)〜ff)による本発明による方法の有利な一実施態様を示す。
【0092】
詳しくは、図2中に示される方法においては、一般的には手順は、ナトリウムを含有する塩基(A)を含有する水溶液又は懸濁液が、蒸留装置(DV)、特に蒸留塔の頂部に供給されるように従う(工程aa))。母液(G)が、蒸留装置(DV)の下方領域中に供給され、ギ酸ナトリウム−及びギ酸−含有混合物(B)が得られる(工程bb))。水(C)が、蒸留装置(DV)の頂部で排出される(工程cc))。工程bb)からの混合物(B)は、ギ酸(D)と蒸留装置(DV)中で混合され、水溶液(E)を得る(工程dd))。工程dd)から得られる水溶液(E)が、蒸留装置(DV)の底部で取り出され、結晶化工程(KS)に供給され、ここで結晶化され、固形相(F)及び母液(G)を含有する懸濁液(S)を得る(工程ee))。工程ee)からの懸濁液が分離工程(TS)に供給され、ここで固形相(F)が母液(G)から分離され、湿った二ギ酸ナトリウムが固形相(F)として得られる(工程ff))。選択的に、固形相(F)は、慣用の手段により乾燥されてよい(示さず)。
【0093】
図3は、本発明による方法の更なる一変形を実施するための図式を示す。特に、図3は、前述の工程a)〜f)及びg)、工程a)〜f)及びg′)、工程aa)〜ff)及びg)、又は工程aa)〜ff)及びg′)、それぞれによる本発明の方法の有利な実施態様を説明する。
【0094】
詳しくは、図3中に示される方法においては、一般的には手順は、ナトリウムを含有する塩基(A)を含有する水溶液又は懸濁液が、蒸留装置(DV)、特に蒸留塔の頂部に供給されるように従う(工程aa))。母液(G)が、部分的に、蒸留装置(DV)の下方領域中に供給され、ギ酸ナトリウム−及びギ酸−含有混合物(B)が得られる(工程bb))。水(C)が、蒸留装置(DV)の頂部で排出される(工程cc))。工程bb)からの混合物(B)は、ギ酸(D)と蒸留装置(DV)中で混合され、水溶液(E)を得る(工程dd))。工程dd)から得られる水溶液(E)が、蒸留装置(DV)の底部で取り出され、結晶化工程(KS)に供給され、結晶化工程(KS)において母液(G)から取り出された部分量(G*)と混合される(工程ee)及びg)及びg′)、それぞれ)。選択的に、当業者に明らかであるとおり、水溶液(E)と部分量(G*)との混合は、組み合わされた流(E)及び(G*)の結晶化工程(KS)中への導入前に、実施されてよい。結晶化工程(KS)中では、水溶液(E)は結晶化され、固形相(F)及び母液(G)を含有する懸濁液(S)を得る(工程ee))。工程ee)からの懸濁液(S)が分離工程(TS)に供給され、ここで固形相(F)が母液(G)から分離され、湿った二ギ酸ナトリウムが固形相(F)として得られる(工程ff))。工程ff)からの母液(G)は部分的に、部分量(G*)が母液(G)から取り除かれた後に、蒸留装置(DV)の下方領域に供給される(工程g)又はg′)、それぞれ)。 取り除かれた部分量(G*)は、全部又は部分的に、水溶液(E)の産生において使用される。一実施態様において、取り除かれた部分量(G*)は、完全に、結晶化工程(KS)中に導入される(工程g))。他の実施態様において、取り除かれた(G*)は、部分的に、結晶化工程(KS)中に導入され、この取り除かれた部分量(G*)の残部(J)は、パージされるか又はナトリウムを含有する塩基(A)の製造において使用される(工程g′))。選択的に、固形相(F)は、慣用の手段により乾燥されてよい(示さず)。
【0095】
この実施例は以下で、本発明を説明するために機能し、かつ、いかなる点で限定するものではない。この関連において、当業者は、特に、ここで挙げられた材料流の流速が、使用される装置の寸法に決定的に相当することを理解するものである。本発明による方法が工業規模で実施される場合には、比例して相応する値が使用されなくてはならない。
【0096】
実施例1〜4
添付する図1について言及され、図1では、本発明による方法の一変形の図式を示す。例1〜4においては、分離工程(TS)から得られる母液(G)がそれぞれの場合に完全に、25段を有する泡鐘段塔(蒸留装置又は蒸留塔(DV))中に再送される。泡鐘段塔は、レベル制御(level control)を有する400mlの循環蒸発器が取り付けられている。この放出は、この底部から、K-Engineeringポンプを用いて産出される循環により、電磁弁が作動された圧力側で、底部のレベルに依存して進行した。
【0097】
蒸留塔(DV)の頂部で、40質量%のギ酸ナトリウム水溶液(ナトリウムを含有する塩基(A))を約120〜130g/hの範囲内の流速で、この上端の段の範囲で供給した。母液(G)は、蒸留塔(DV)の下方領域中で、約5段目の高さで、約210〜220g/hの範囲内の流速で供給され、ギ酸ナトリウム−及びギ酸−含有混合物(B)が得られた。生じる反応混合物(B)は、それぞれ以下表1中に示される組成物を有した。表1からは、同様に、ここでは平均の底部温度が生じ、これはそれぞれの場合に、循環蒸発器の領域内で確立され、かつまた、泡鐘段塔中で圧力が確立される。過剰の水(C)は、頂部の段の上の領域中の蒸留塔(DV)の頂部で放出される。放出された水(C)の量はこの場合に、それぞれの場合において、約73〜88g/hの範囲内にあり、かつ、0.01〜0.2質量%の範囲内にあるギ酸分画を含有する。混合物(B)は、蒸留塔(DV)の底部で取り出された。この場合に放出された混合物(B)の量は、それぞれの場合において、258〜276g/hの範囲内にあった。
【0098】
引き続き、94質量%の水性のギ酸(D)を混合物(B)に供給し、例えば、混合物(B)の全質量に対して約10〜15質量%の範囲内の量で供給した。この生じる水溶液(E)は、それぞれの場合において、本発明により規定された組成を有した;例えば、ギ酸53.5質量%、ギ酸ナトリウム38.5質量%及び水8.0質量%。水溶液(E)が結晶化工程(KS)に供給され、ここで結晶化され、固形相(F)及び母液(G)を含有する懸濁液(S)を得る。生じる懸濁液(S)が分離工程(TS)に供給され、ここで固形相(F)が母液(G)から分離され、湿った二ギ酸ナトリウムが固形相(F)として得られる。生じる固形相(F)は、それぞれの場合において、水を残留量0.6〜0.9質量%の量で含有した。固形相(F)を、それぞれの場合において生成物温度35℃で及び圧力50mbarで、乾燥棚中で約2時間乾燥した。この生じる固形の二ギ酸ナトリウム調製物は、それぞれの場合において多くとも0.1質量%の水含有量を含有した。
第1表:
【表1】

【0099】
第1表中で、FAはギ酸でありNafoはギ酸ナトリウムである。この平均の底部温度Tbottomを、循環蒸発器の領域中で測定した。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】図1は、本発明による方法の一変形を実施するための図式を示す図である。
【図2】図2は、本発明による方法の更なる一変形を実施するための図式を示す図である。
【図3】図3は、本発明による方法の更なる一変形を実施するための図式を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二ギ酸ナトリウム調製物の全質量に対して少なくとも35質量%のギ酸含有量を有する固形の二ギ酸ナトリウム調製物の製造方法であって、高められた温度で、ギ酸ナトリウムとギ酸を、1.5:1より大きいHCOOH:HCOONaのモル比で含有し、かつ少なくとも1.1:1のHCOOH:H2Oのモル比を有する水溶液(E)を産生し、この水溶液(E)を、固形相(F)及び母液(G)を得るべく結晶化させ、固形相(F)を、母液(G)から分離し、その際
(i)母液(G)を、全部又は部分的に、蒸留装置(DV)に供給し;
(ii)蒸留装置(DV)中の母液(G)を、ナトリウムを含有する塩基(A)と混合して、ギ酸ナトリウム及びギ酸を含有する混合物(B)を得て、;
(iii) 工程(ii)で得た混合物(B)をギ酸(D)と混合して、水溶液(E)を得て、;かつ
(iv)過剰の水(C)を、蒸留装置(DV)から取り除くことによってのみ実質的に排出する、
二ギ酸ナトリウム調製物の全質量に対して少なくとも35%質量のギ酸含有量を有する固形の二ギ酸ナトリウム調製物の製造方法。
【請求項2】
工程(i)において、母液(G)から部分量(G*)が除去された後に、母液(G)を部分的に蒸留装置(DV)へと供給する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
取り除かれた部分量(G*)を、全部又は部分的に、水溶液(E)の産生において使用する、請求項2記載の方法。
【請求項4】
取り除かれた部分量(G*)の量は、母液(G)の全質量に対して、30質量%よりも少ない、請求項2又は3記載の方法。
【請求項5】
工程(i)において、母液(G)を、蒸留装置(DV)の下方領域中に供給する、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
工程(ii)において、ナトリウムを含有する塩基(A)を、蒸留装置(DV)の頂部に供給する、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
工程(iv)において、水(C)を、蒸留装置(DV)の頂部で排出する、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
工程(iii)において、工程(ii)から得られる混合物(B)を蒸留装置(DV)から取り出し、ギ酸(D)と混合して水溶液(E)を得て、かつ、この生じる水溶液(E)を結晶化工程(KS)に供給する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
工程(iii)において、ギ酸(D)を、混合物(B)を含有する蒸留装置(DV)の下方領域中に供給し、かつ、このようにして蒸留装置(DV)の底部で得られる水溶液(E)を結晶化工程(KS)に供給する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
ギ酸(D)を、ナトリウムを含有する塩基(A)の供給部よりも低く、かつ、母液(G)の供給部よりも低く供給する、請求項9記載の方法。
【請求項11】
工程(iii)において、工程(ii)から得られる混合物(B)を蒸留装置(DV)から取り出し、結晶化工程(KS)に供給し、結晶化工程(KS)において、ギ酸(D)と混合して水溶液(E)を得る、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
水溶液(E)又は混合物(B)を、蒸留装置(DV)の底部で取り出す、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
結晶化工程(KS)の下流で得られる懸濁液(S)を分離工程(TS)に供給し、母液(G)から固形相(F)を分離する、請求項8から12までのいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
蒸留装置(DV)が、段塔、固定された内部構造物を有する塔、不規則充填塔及び規則充填塔から選択される蒸留塔である、請求項1から13までのいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
蒸留塔が、10〜40の範囲内の段数を有する段塔である、請求項14記載の方法。
【請求項16】
蒸留装置(DV)中での還流比が、0〜5の範囲内である、請求項14又は15記載の方法。
【請求項17】
蒸留装置(DV)中での圧力が、100〜1500mbarの範囲内である、請求項1から16までのいずれか1項記載の方法。
【請求項18】
蒸留装置(DV)中での温度が、60〜200℃の範囲内である、請求項1から17までのいずれか1項記載の方法。
【請求項19】
ナトリウムを含有する塩基(A)が、ギ酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ナトリウムC1〜C6−アルカノアート及びこれらの混合物から選択される、請求項1から18までのいずれか1項記載の方法。
【請求項20】
工程(ii)において、ナトリウムを含有する塩基(A)を、水溶液又は懸濁液の形で蒸留装置(DV)に供給する、請求項1から19までのいずれか1項記載の方法。
【請求項21】
ナトリウムを含有する塩基(A)を含有する水溶液又は懸濁液が、この水溶液又は懸濁液の全質量に対して10〜80質量%の範囲内の水含有量を有する、請求項20記載の方法。
【請求項22】
ナトリウムを含有する塩基(A)として、水溶液又は懸濁液の形のギ酸ナトリウムを使用し、これは、このギ酸ナトリウム溶液又は懸濁液の全質量に対して、20〜90質量%の範囲内の量でギ酸ナトリウムを含有する、請求項20又は21記載の方法。
【請求項23】
ナトリウムを含有する塩基(A)として、水酸化ナトリウム水溶液の形のNaOHを使用し、前記水溶液は、この水酸化ナトリウム水溶液の全質量に対して、20〜90質量%の範囲内のNaOH含有量を有する、請求項20又は21記載の方法。
【請求項24】
工程(ii)において、母液(G)を、ナトリウムを含有する塩基(A)を含有する水溶液又は懸濁液と、この生じる混合物(B)が、混合物(B)の全質量に対して多くとも20質量%の水含有量を有するような量で混合する、請求項20から23までのいずれか1項記載の方法。
【請求項25】
工程(ii)において、母液(G)を、ナトリウムを含有する塩基(A)と、この生じる混合物(B)中のHCOOH:HCOONaのモル比が1:1〜2:1の範囲内にあるような量で混合する、請求項1から24までのいずれか1項記載の方法。
【請求項26】
工程(i)及び(ii)において、ナトリウムを含有する塩基(A)を含有する水溶液又は懸濁液と、それぞれの場合において蒸留装置(DV)に供給される母液(G)との質量比が、2:1〜1:6の範囲内にある、請求項20から25までのいずれか1項記載の方法。
【請求項27】
工程(iii)において、少なくとも80質量%の水性ギ酸(D)が供給される、請求項1から26までのいずれか1項記載の方法。
【請求項28】
工程(iii)で供給されるギ酸(D)が、この生じる水溶液(E)が水溶液(E)の全質量に対して多くとも25質量%の水含有量を有するような水含有量を有する、請求項1から27までのいずれか1項記載の方法。
【請求項29】
固形の二ギ酸ナトリウム調製物が、二ギ酸ナトリウム調製物の全質量に対して38〜41質量%の範囲内のギ酸含有量を有する、請求項1から28までのいずれか1項記載の方法。
【請求項30】
固形の二ギ酸ナトリウム調製物が、適した場合に乾燥工程後に、この調製物の全質量に対して0.5%を超えない水含有量を有する、請求項1から29までのいずれか1項記載の方法。
【請求項31】
動物の飼料のための、特に単胃動物の飼料のための、とりわけブタ及び/又は野禽のための動物の飼料のための飼料添加剤としての、請求項1から30までのいずれか1項記載の方法によって得られる、固形の二ギ酸ナトリウム調製物の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−522233(P2009−522233A)
【公表日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−547969(P2008−547969)
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際出願番号】PCT/EP2006/070246
【国際公開番号】WO2007/074164
【国際公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】