説明

二重床設備

【課題】パネルと支持部とを固定する固定手段が、通常のパネルを取り外す作業の際にパネルから外れることを防止できると共に、作業性に優れる二重床設備を提供する。
【解決手段】ビス30を、頭部31と軸部32とから構成し、軸部32の上部34を支持部10に固定される下部33よりも小径に形成し、パネル20を、コア材22と、コア材22の少なくとも上面に沿って設けられる鋼板23とから構成し、コア材22に、頭部31を収納する凹部222を上面に形成すると共に、凹部222の略中央で上下に貫通して軸部32が挿通されるコア材挿通穴221を形成し、鋼板23のコア材挿通穴221に対応する位置に、ビス30を挿通される鋼板挿通穴231を穿設し、ビス30によりパネル20と支持部10とを固定した状態で、頭部31により鋼板23の一部を凹部222内に押し込み、鋼板挿通穴231の径を、ビス30の下部33の径以下で、且つ上部34の径よりも大きくする二重床設備。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基礎床面に配設する支持部上にパネルを載置し、パネルと支持部とを固定する二重床設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の二重床設備として、基礎床面に支持部を配設し、支持部にパネルを載置し、パネルと支持部とをボルトで固定する二重床設備が知られている(特許文献1参照)。斯様な二重床設備は、一般的にパネルと基礎床面との間を配線路空間とし、この配線路空間に複数の配線或いは配線器具類等を敷設するものであるが、フロアのレイアウト変更などを行う際に配線の引き直しを行う必要が生じ、その際にはパネルを取り外して配線の引き直しを行っている。
【0003】
パネルを取り外して配線の引き直しを行う場合、特許文献1の二重床設備では、ボルトを外してパネルを支持部から取り外すが、この際に、外したボルトを無くしてしまうことや、ボルトを締め付けずにパネルを支持部に載置するだけで配線の引き直し作業を終了して、パネルの強度低下やパネルのガタツキを生ずることがある。
【0004】
そのため、特許文献2の二重床設備では、パネルの固定用金具の抜け止めを行う技術が提案されている。特許文献2の二重床設備は、パネルに形成される取付用穴に遊嵌状に挿通されるパネル固定用金具に抜け止め具を有し、この抜け止め具を、パネル固定用金具の外周に取り付けられ取付用穴の内径より小径に形成されているリング部と、リング部からパネル固定用金具の挿入方向とは逆方向に延設され取付用穴を通過した後に元の状態に復元してパネルの裏面に引っかかる係止部とから構成するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平1−142168公報
【特許文献2】特開2002−61623公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献2の二重床設備では、パネル固定用金具に抜け止め具を取り付けるための作業が必要となり、必要な労力が増大する。また、パネル固定用金具の故障等でパネル固定用金具の取り外しが必要になった場合、パネルの上側からだけの作業ではパネル固定用金具を取り外すことができないため、煩雑な作業が必要となる。
【0007】
本発明は上記課題に鑑み提案するものであり、パネルと支持部とを固定する固定手段が、通常のパネルを取り外す作業の際にパネルから外れることを防止できると共に、作業性に優れる二重床設備を提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明の別の目的は、パネルと支持部とを固定する固定手段が、通常のパネルを取り外す作業の際にパネルから外れることを防止できると共に、必要に応じてパネルの上側からの作業だけでパネルから固定手段を取り外すことができる二重床設備を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の二重床設備は、基礎床面に配設される支持部と、前記支持部上に載置されるパネルと、前記パネルを貫通して前記パネルと前記支持部とを固定する固定手段とを備え、前記固定手段を、頭部と軸部とから構成し、前記軸部の上部を前記支持部に固定される下部よりも小径に形成し、前記パネルを、コア材と、前記コア材の少なくとも上面に沿って設けられる鋼板とから構成し、前記コア材に、前記固定手段の前記頭部を収納する凹部を上面に形成すると共に、前記凹部の略中央で上下に貫通して前記固定手段の前記軸部が挿通されるコア材挿通穴を形成し、前記鋼板の前記コア材挿通穴に対応する位置に、前記固定手段を挿通される鋼板挿通穴を穿設し、前記固定手段により前記パネルと前記支持部とを固定した状態で、前記頭部により前記鋼板の一部を前記凹部内に押し込み、前記押し込みにより前記鋼板挿通穴の径を、前記固定手段の前記下部の径以下で、且つ前記上部の径よりも大きくすることを特徴とする。軸部の下部の支持部への固定では、軸部の下部の外周に支持部に螺合される雄ネジ部を設けると好適である。
この構成によれば、鋼板挿通穴の径を固定手段の上部の径よりも大きくすることにより、固定手段を弛めてパネルを支持部から容易に取り外すことができると共に、鋼板挿通穴の径を固定手段の下部の径以下とすることにより、固定手段がパネルを取り外す作業の際にパネルから外れることを防止することができる。更に、頭部により鋼板の一部を凹部内に押し込んで構成できることから、作業性に非常に優れる。また、固定手段の故障等で固定手段の取り外しが必要になった場合には、固定手段を上方に持ち上げ、固定手段を外す方向に回転させること等により、パネルの上側からの作業だけでパネルから固定手段を取り外すことができる。
【0010】
本発明の二重床設備は、前記鋼板挿通穴の周囲に下方に垂下延設されている垂下部を有し、前記固定状態において前記垂下部が前記鋼板挿通穴の中心に向かって屈曲されていることにより前記鋼板挿通穴の径が縮小されていることを特徴とする。
この構成によれば、鋼板挿通穴の径を固定手段の下部の径よりも容易且つ確実に小さくすることができる。
【0011】
本発明の二重床設備は、基礎床面に配設される支持部と、前記支持部上に載置されるパネルと、前記パネルを貫通して前記パネルと前記支持部とを固定する固定手段とを備え、前記固定手段を、頭部と軸部とから構成し、前記軸部の上部を前記支持部に固定される下部よりも小径に形成し、前記パネルを、コア材と、前記コア材の少なくとも上面に沿って設けられる鋼板とから構成し、前記コア材に、前記固定手段の前記頭部を収納する凹部を上面に形成すると共に、前記凹部の略中央で上下に貫通して前記固定手段の前記軸部が挿通されるコア材挿通穴を形成し、前記鋼板の前記コア材挿通穴に対応する位置に、前記固定手段を挿通される鋼板挿通穴を穿設し、前記凹部内に、前記固定手段が挿通される座部挿通穴が穿設されている座部を配置し、前記固定手段により前記パネルと前記支持部とを固定した状態で、前記座部挿通穴の径が、前記固定手段の前記下部の径以下で、且つ前記上部の径よりも大きいことを特徴とする。軸部の下部の支持部への固定では、軸部の下部の外周に支持部に螺合される雄ネジ部を設けると好適である。
この構成によれば、座部挿通穴の径が固定手段の上部の径よりも大きいことにより、固定手段を弛めてパネルを支持部から容易に取り外すことができると共に、座部挿通穴の径が固定手段の下部の径以下とすることにより、固定手段がパネルを取り外す作業の際にパネルから外れることを防止することができる。更に、凹部内に配置されている座部の座部挿通穴に固定手段を挿通して構成できることから、作業性に非常に優れる。また、固定手段の故障等で固定手段の取り外しが必要になった場合には、固定手段を上方に持ち上げ、固定手段を外す方向に回転させること等により、パネルの上側からの作業だけでパネルから固定手段を取り外すことができる。
【0012】
本発明の二重床設備は、前記固定状態において、前記頭部の押し込みによって前記鋼板が前記凹部内に屈曲され、前記屈曲部が前記座部の上面に当接することを特徴とする。
この構成によれば、固定手段の頭部の押し込みによって鋼板の屈曲部を座部の上面に当接することにより、座部を確実に位置決めして定置することができる。
【0013】
本発明の二重床設備は、前記固定状態において、前記固定手段の押し込みにより前記座部が前記コア材挿通穴の方向に変形され、前記変形により、前記座部挿通穴の径を、前記固定手段の前記下部の径以下で、且つ前記上部の径よりも大きくすることを特徴とする。
この構成によれば、固定手段の押し込みにより、座部挿通穴の径を所要の径に簡単に設定することができる。
【0014】
本発明の二重床設備は、前記コア材を木質系の材料で構成することを特徴とする。
この構成によれば、強度及び耐衝撃性と弾力性を兼ね備えるパネルを得ることができる。
【0015】
本発明の二重床設備は、前記固定状態において、前記固定手段の前記頭部の上面と、前記鋼板の上面とを略同一平面状に配置することを特徴とする。
この構成によれば、二重床設備の上面を平坦で美しい仕上がりにすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の二重床設備は、固定手段を弛めてパネルを支持部から容易に取り外すことができると共に、固定手段がパネルを取り外す作業の際にパネルから外れることを防止することができる。従って、パネルを取り外した後に、再度パネルを支持部上に取付け作業を行う場合に、固定手段の固定忘れを防止する、或いは固定手段の紛失を防止することが可能となり、長期に亘って高強度で、ガタツキのない二重床設備を提供することが可能となる。また、パネルを製造する工程において、単純な作業を追加するだけで構成することができ、作業性に非常に優れる。また、固定手段の故障等で固定手段の取り外しが必要になった場合には、例えば固定手段を上方に持ち上げ、固定手段を外す方向に回転させること等により、パネルの上側からの作業だけでパネルから固定手段を取り外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】(a)は本発明による第1実施形態の二重床設備の平面説明図、(b)は同図(a)の二重床設備の側面説明図。
【図2】(a)は第1実施形態におけるパネルの分解状態を示す側面説明図、(b)は第1実施形態におけるパネルの側面図。
【図3】(a)は第1実施形態におけるパネルの挿通穴の部分を示す部分平面図、(b)は第1実施形態におけるパネルの挿通穴の部分を示す部分側面図、(c)は同図(a)のA−A断面図。
【図4】(a)は第1実施形態におけるパネルの挿通穴にビスを挿通する前の状態を示す部分断面図、(b)はパネルの挿通穴にビスを挿入して固定する前の状態を示す部分断面図、(c)はパネルの挿通穴にビスを挿入して固定した後の状態を示す部分断面図、(d)は固定したビスを弛めた状態を示す部分断面図。
【図5】(a)は本発明による第2実施形態の二重床設備の平面説明図、(b)は同図(a)の二重床設備の側面説明図。
【図6】第2実施形態におけるパネルの分解状態を示す側面説明図。
【図7】(a)は第2実施形態における座金の平面図、(b)はその底面図、(c)はその側面図、(d)は同図(a)のB−B断面図、(e)は第2実施形態におけるビスの正面図。
【図8】(a)は第2実施形態におけるパネルの挿通穴にビスを挿通する前の状態を示す部分断面図、(b)はパネルの挿通穴にビスを挿入して固定する前の状態を示す部分断面図、(c)はパネルの挿通穴にビスを挿入して固定した後の状態を示す部分断面図、(d)は固定したビスを弛めた状態を示す部分断面図。
【図9】(a)は第3実施形態におけるパネルの挿通穴にビスを挿通する前の状態を示す部分断面図、(b)はパネルの挿通穴にビスを挿入して固定する前の状態を示す部分断面図、(c)はパネルの挿通穴にビスを挿入して固定した後の状態を示す部分断面図、(d)は固定したビスを弛めた状態を示す部分断面図。
【図10】(a)は図9(a)のC部の拡大図、(b)は図9(d)のD部の拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
〔第1実施形態の二重床設備〕
本発明による第1実施形態の二重床設備について説明する。図1は第1実施形態の二重床設備を示す図、図2及び図3は第1実施形態におけるパネルを示す図、図4はそのパネルのビスによる固定を説明する図である。
【0019】
第1実施形態の二重床設備は、図1に示すように、基礎床面100に複数の支持部10を所定間隔で配置し、その支持部10上にパネル20を載置し、パネル20を貫通してパネル20と支持部10とを後述の固定手段で固定して構成され、パネル20と基礎床面100との間は、配線或いは配管、配線器具類などを敷設する空間となっている。
【0020】
支持部10は、基礎床面100に載置される板状のベース部11と、ベース部11から立設するボルト12と、平面視略方形の受板131の中央に下方にへこむ凹み部132が形成され、凹み部132がボルト12に対して高さ調整可能に螺合されているパネル受座13とから構成され、パネル受座13の受板131にはパネル20が載置される。パネル受座13の受板131の四隅近傍には、後述する固定手段であるビス30を取り付け可能な雌ネジ部133が形成されている。
【0021】
パネル20は、平面視方形であり、その四隅近傍にはビス30を挿通可能な挿通穴21が穿設されており、図2に示すように、コア材22と、コア材22の少なくとも上面に沿って設けられる鋼板23とから構成され、コア材22の上面に鋼板23を接着剤などで貼り合わされている。
【0022】
コア材22には、ビス30を挿通可能なコア材挿通穴221が穿設されており、コア材挿通穴221は後述の凹部222の略中央でコア材22の上下に貫通して、ビス30の軸部32が挿通されるようになっている。コア材挿通穴221の上部或いはコア材22の上面には、ビス30の頭部31を収納可能で、ビス30の頭部31の形状に合って下方に向かって徐々に狭まるテーパ状の凹部222が形成されており、ビス30をコア材挿通穴221等の挿通穴21に挿入してパネル20を支持部10に固定した際に、パネル20の上面側にビス30の頭部31が突出しないように形成されている。コア材22は、木質系の素材で形成すると好適であるが、コンクリート系、プラスチック系の素材等の適宜の素材で形成することが可能である。
【0023】
鋼板23は平板状であり、コア材挿通穴221に対応する位置にビス30を挿通可能な鋼板挿通穴231が穿設されている。鋼板挿通穴231の周囲には、図2及び図3に示すように、鋼板23を下方に屈曲延設してなる垂下部232と、垂下部232の下端を挿通穴の中心方向にテーパ状に屈曲して形成され、コア材22の凹部222に沿った形状になっている係止部233とが設けられており、コア材22と鋼板23を貼り付けた場合に、鋼板23の下面とコア材22の凹部222との間に空間40が形成されるようになっている。
【0024】
尚、本例のパネル20は、平面視方形としたが、その方形は長方形、正方形など適宜であり、又、その他に六角形など平面視多角形など適宜の形状とすることが可能である。また、コア材22と鋼板23を貼り合わせる接着剤には適宜のものを使用可能であり、例えば1液又は2液等の接着剤、或いは溶剤型、水性型、ホットメルト型、反応型又は感圧型等の接着剤、或いはアクリル系、フェノール系、メラミン樹脂系、酢酸ビニル系、塩化ビニル樹脂系、ユリア樹脂系、ポリスチレン樹脂系、ポリビニルアルコール系、シリコーン系、ウレタン系、エポキシ系、天然ゴム系等の接着剤等とすることが可能である。
【0025】
パネル20と支持部10との固定手段であるビス30は、図4に示すように、頭部31と軸部32とから構成される。軸部32は、その外周に支持部10の雌ネジ部133に螺合される雄ネジ部331が形成され、支持部10に固定される下部33と、雄ネジ部が形成されておらず、下部33或いは下部33の軸部32よりも小径に形成されている上部34とを有する。ビス30の下部33の長さは、パネル20の底面からビス30の下部33が鋼板挿通穴231に引っかかるまでの長さよりも短く設定すると、確実にパネル20を取り外すことができて好適である。また、頭部31は、上部34の上側に設けられ、下方に向かって細く窄まるテーパ状で、略截頭円錐形に形成されている。
【0026】
鋼板挿通穴231の径α(係止部233を周縁とする鋼板挿通穴231の径α)は、ビス30を挿入する前はビス30の下部33の径βよりも広く形成されている。そして、ビス30を鋼板挿通穴231とコア材挿通穴221に挿通し、コア材22の凹部222上で空間40を形成している鋼板23の一部である垂下部232、係止部233の部分にビス30の頭部31を当接して凹部222内に押し込むことにより、垂下部232が屈曲して垂下部232と係止部233が鋼板挿通穴231の中心に向かって延び、頭部31のテーパ状の側面に倣う形状に変形し、鋼板挿通穴231の径α’がビス30の下部33の径βと同じか、或いは径βよりも僅か等で小さくなって縮小する。コア材挿通穴221から下方に突出するビス30の雄ネジ部331は、支持部10の雌ネジ部133に螺合して固定され、パネル20と支持部10が固定される。この固定状態において、ビス30の頭部31の上面と、鋼板23の上面とは略同一平面状に配置される。
【0027】
その後、パネル20を支持部10から取り外す際には、図4(d)のように、雄ネジ部331を雌ネジ部133の螺合から外す。この際、変形した鋼板23の形状は戻らないため、変形後の鋼板挿通穴231の径α’は、ビス30の上部34の径γよりも大きく形成され、ビス30の上部34は鋼板23と干渉せずに径α’の鋼板挿通穴231内を進退自在になっているが、下部33の径βは鋼板挿通穴231の径α’と同じか、大きいため、鋼板挿通穴231にビス30の下部33が引っかかって、パネル20からビス30が抜けることが防止される。
【0028】
即ち、パネル20を支持部10上に載置し、ビス30を挿通穴21に挿入して固定する際には、ビス30が干渉することなく支持部10の受板131に固定することができると共に、配線の引き直しなどによりパネル20を取り外す場合には、ビス30を弛め、ビス30のパネルからの抜け止めを図りつつ、パネル20を支持部10から取り外すことができる。
【0029】
第1実施形態の二重床設備は、鋼板挿通穴231の径α’をビス30の上部34の径γよりも大きくすることにより、ビス30を弛めてパネル20を支持部10から容易に取り外すことができると共に、鋼板挿通穴231の径α’をビス30の下部33の径β以下とすることにより、ビス30がパネル20を取り外す作業の際にパネル20から外れることを防止することができ、ビス30の紛失も確実に防止することができる。更に、頭部31により鋼板23の一部を凹部222内に押し込んで構成できることから、作業性に非常に優れる。また、垂下部232を屈曲する構成等により、鋼板挿通穴231の径をビス30の下部33の径βよりも容易且つ確実に小さくすることができる。
【0030】
また、パネル20を固定する際に、何ら干渉することなくビス30にて固定することができるため、固定作業が容易且つスムーズとなる。また、固定後にパネル20を取り外し、パネル20をもとに戻す場合に単にパネル20を支持部10上に載置した状態では、ビス30の頭部31がパネル20の上面から突出した状態になっていることから、ビス30の閉め忘れが防止され、確実にビス30によるパネル20の固定を行うことができ、ガタツキを未然に防止することが可能となる。また、ビス30の故障等でビス30を外したい場合には、通常のビス30の緩め作業とは異なる作業、つまり、ビス30を上方に持ち上げ、ビス30を外す方向へ回転し、抜け止め作用となる鋼板23の部分にねじ山を入り込ませ、徐々に取り外すことが可能であり、パネル20を破壊することなく、パネル20の上側からの作業だけでビス30を取り外すことが可能となる。
【0031】
〔第2実施形態の二重床設備〕
次に、本発明による第2実施形態の二重床設備について、第1実施形態と異なる箇所の詳細を説明する。図5は第2実施形態の二重床設備を示す図、図6は第2実施形態におけるパネルを示す図、図7は第2実施形態における座金を示す図、図8はパネルのビスによる固定を説明する図である。
【0032】
第2実施形態の二重床設備は、図5に示すように、第1実施形態と同様に、基礎床面100aに複数の支持部10aを所定間隔で配置し、その支持部10a上にパネル20aを載置し、パネル20aを貫通してパネル20aと支持部10aとを後述の固定手段であるビス30aで固定して構成され、パネル20aと基礎床面100aとの間は、配線或いは配管、配線器具類などを敷設する空間となっている。
【0033】
支持部10aは、基礎床面100aに載置される板状のベース部11aと、ベース部11aから立設するボルト12aと、平面視略方形の板部131aの中央に下方にへこむ凹み部132a、その四隅近傍に樹脂製のスペーサ133aが形成され、凹み部132aがボルト12aに対して高さ調整可能に螺合されているパネル受座13aとから構成される。パネル受座13aの板部131aの各辺近傍には、後述する固定手段であるビス30aを取り付け可能な雌ネジ部134aが形成されている。パネル受座13aのスペーサ133aは、パネル20aが載置され、パネル20aの位置合わせを行うことが可能な形状であり、パネル20aのビス30aを挿通可能な挿通穴21aと、パネル受座13aの雌ネジ部134aとを平面視同一位置に確実に合わせることが可能になっている。
【0034】
パネル20aは、平面視方形であり、その四隅近傍には支持部10aに固定するビス30aを挿通可能な挿通穴21aが穿設され、隣り合う2辺の所定箇所には配線引出用凹部25aが切り欠くようにして形成され、配線引出用凹部25aは各辺にそれぞれ2個ずつ、合計4個形成されている。また、パネル20aは、図6に示すように、コア材22aと、コア材22aの上面に沿って設けられる上側鋼板23aと、コア材22aの下面に沿って設けられる下側鋼板24aとから構成されており、上側鋼板23aと下側鋼板24aがコア材22aの上下面に重ねて配置され、接着剤の接着等でコア材22aに固着されている。
【0035】
コア材22aは、例えば木質系とし、ユーカリ材の単板を複数枚重ね、それぞれを接着剤などで接着してなるユーカリ材の積層板で構成し、そこに上側鋼板23aと下側鋼板24aとを固着したユーカリ鋼板すると好適である。ユーカリ材は、多数種存在するが、とりわけ最適なものは、オーストラリアの寒い地方のタスマニア島に生育されたものが好ましく、強度、特に耐衝撃性に優れたフロアパネルを製作することが可能となる。また、単板の重ね合わせでコア材22aを構成する場合、各単板の繊維の目を相互に互い違いにすると、より強度が増して好適である。また、各単板を薄くし、枚数を増やすと、強度がより一層増して好適である。単板の枚数は適宜であるが、3枚以上19枚以下とすると好ましく、7枚から9枚がフロアパネルの厚さ或いは強度を考慮するとより好適である。また、コア材22aの比重としては0.70以上0.85以下が好適であり、タスマニア産のユーカリがこの比重の範囲内に含まれ、強度アップを実現している。
【0036】
コア材22aは、上面221aと、上面221aよりも平面視面積が小さい下面222aと、周面223aとを有し、その周面223aは、上面221aから略垂直に下がる上側垂下面224aと、上側垂下面224aから下に行くに従って内方に向かうテーパ面225aと、テーパ面225aの下端から略垂直に下がる下側垂下面226aとから構成される。コア材22aの四隅近傍には、ビス30aを挿通可能なコア材挿通穴227aが穿設されており、コア材挿通穴227aは、第1実施形態と同様に形成されるビス30aの頭部31aを収納可能な凹部228aの略中央でコア材22aの上下に貫通して、ビス30aの軸部32aが挿通されるようになっている。コア材挿通穴227aの上部或いはコア材22aの上面に設けられる凹部228aは、ビス30aの頭部31aの形状に合って下方に向かって徐々に狭まるテーパ状であり、ビス30aをコア材挿通穴227a等の挿通穴21aに挿入してパネル20aを支持部10aに固定した際に、パネル20aの上面側にビス30aの頭部31aが突出しないように形成されている。また、配線引出用凹部25aに対応する箇所に、これに対応する凹部がそれぞれ形成されている(図示省略)。
【0037】
上側鋼板23aは、平面視略方形で、コア材22aの上面が沿う基面231aと、基面231aから四辺において立ち下がり、下側鋼板24aの後述する上側立上面244aの外面に当接するように垂下して形成されている垂下面232aとを有する。基面231aの四隅近傍には、コア材挿通穴227aに対応する位置にビス30aを挿通可能な上側鋼板挿通穴233aが穿設されており、又、配線引出用凹部25aに対応する箇所に、これに対応する凹部がそれぞれ形成されている(図示省略)。
【0038】
下側鋼板24aは、平面視略方形で、コア材22aの底面に沿う基面241aと、基面241aから四辺において立ち上がり、コア材22aの下側垂下面226aに沿う下側立上面242aと、下側立上面242aの上端を外方に拡開させ、コア材22aのテーパ面225aに沿うように形成されている拡開テーパ面243aと、拡開テーパ面243aの上端で略垂直に立ち上がり、コア材22aの上側垂下面224aに沿うように形成されている上側立上面244aとを有し、四隅においてはそれぞれの面を有さない切欠部245aが形成されている。基面241aの四隅近傍には、コア材挿通穴227aに対応する位置にビス30aを挿通可能な下側鋼板挿通穴246aが穿設されており、又、配線引出用凹部25aに対応する箇所に、これに対応する凹部がそれぞれ形成されている(図示省略)。
【0039】
コア材22aの上面に設けられているビス30aの頭部31aを収納する凹部228aには、図7及び図8に示す金属製の座金50aが配置され収納されている。座部に相当する座金50aは皿状で、凹部228aに対応する形状で丁度入り込むようになっており、凹部228aのテーパ面に沿うテーパ状の側面51aを有し、上面と下面が開放され、上面開放部52aとビス30が挿通される座部挿通穴に相当する下面開放部53aとが設けられている。下面開放部53aには十字状の四方向に向かってスリット54aが形成されている。
【0040】
座金50aを凹部228aに収納配置する際には、コア材22aの下面に下側鋼板24aを貼り付けると共に、凹部228a内に座金50aを配置し、上側鋼板23aをコア材22aに貼り付ける。この状態において、座金50aは凹部228aに丁度入り込み、座金50aの移動を防止することが可能な構成になっている。尚、凹部228a内に接着剤を塗って座金50aを配置し、その後に上側鋼板23a等を貼り付けることにより、座金50aをより安定して固定する構成としてもよい。
【0041】
パネル20aと支持部10aとの固定手段であるビス30aは、図7に示すように、頭部31aと軸部32aとから構成される。軸部32aは、その外周に支持部10aの雌ネジ部134aに螺合される雄ネジ部331aが形成され、支持部10aに固定される下部33aと、雄ネジ部が形成されておらず、下部33a或いは下部33aの軸部32aよりも小径に形成されている上部34aとを有する。ビス30aの下部33aの径βは、座金50aの下面開放部53aの径δと略同一径で形成され、上部34aの径γは、下部開放部53aの径δよりも小径で形成されている。ビス30aの下部33aの長さは、パネル20aの底面からビス30aの下部33aが座金50aの下端に引っかかるまでの長さよりも短く設定すると、確実にパネル20aを取り外すことができて好適である。また、頭部31aは、上部34aの上側に設けられ、下方に向かって細く窄まるテーパ状で、略截頭円錐形に形成されている。
【0042】
パネル20aを支持部10aに固定する場合、図8に示すように、上側鋼板23aの上側鋼板挿通穴233aからビス30aを挿通し、ビス30aの雄ネジ部331aを座金50aの下面開放部53aをねじ切るようにして入り込ませ、径γのビス30aの上部34aが座金50aと干渉しない状態とし、雄ネジ部331aをパネル受座13aの雌ネジ部134aにねじ込む。この際、ビス30aの頭部31aが座金50aの側面内側に当接することにより、座金50aがコア材22aに食い込むと共に、ビス30aの頭部31aが鋼板に相当する上側鋼板23aを押し込んで凹部228a内に屈曲し、その屈曲部が座金50aの側面内側或いは上面に当接するように変形し、上側鋼板23aで座金50aを押さえ込む。
【0043】
この固定状態において、ビス30aの頭部31aの上面と、上側鋼板23aの上面とは略同一平面状に配置される。ビス30aでパネル20aと支持部10aとを固定した状態においては、座部挿通穴に対応する下面開放部53aの径δは、ビス30aの下部33aの径β以下で、且つ上部34aの径γよりも大きくなっている。
【0044】
その後、パネル20aを支持部10aから取り外す際には、図4(d)のように、雄ネジ部331aを雌ネジ部134aの螺合から外す。この際、ビス30aの上部34aは座金50aと干渉せずに進退自在になっているが、座金50aの下面開放部53aの周縁に略同一径であるビス30aの下部33aが引っかかり、ビス30aの抜け止め効果を発揮することができる。
【0045】
第2実施形態の二重床設備は、座部挿通穴である下面開放部53aの径δがビス30aの上部34aの径γよりも大きいことにより、ビス30aを弛めてパネル20aを支持部10aから容易に取り外すことができると共に、座部挿通穴である下面開放部53aの径δがビス30aの下部33aの径β以下とすることにより、ビス30aがパネル20aを取り外す作業の際にパネル20aから外れることを防止することができ、ビス30aの紛失も確実に防止することができる。
【0046】
また、固定後にパネル20aを取り外し、パネル20aをもとに戻す場合に単にパネル20aを支持部10a上に載置した状態では、ビス30aの頭部31aがパネル20aの上面から突出した状態になっていることから、ビス30aの閉め忘れが防止され、確実にビス30aによるパネル20aの固定を行うことができ、ガタツキを未然に防止することが可能となる。
【0047】
また、座金50aを上側鋼板23aにより確実に位置決め及び押さえつけることができるため、座金50aの移動を確実に防止できる。また、コア材22aを木質系など柔らかい材質とし、且つインパクトドライバー等で固定、特に高トルク値で締付け固定する場合には、座金50aの存在によりビス30aの頭部31aがコア材22a内に入り込むことを防止することが可能となる。また、ビス30aの故障等でビス30aを外したい場合には、通常のビス30aの緩め作業とは異なる作業、つまり、ビス30aを上方に持ち上げ、ビス30aを外す方向へ回転し、抜け止め作用となる座金50aにねじ山を入り込ませ、徐々に取り外すことが可能であり、パネル20aを破壊することなく、パネル20aの上側からの作業だけでビス30aを取り外すことが可能となる。
【0048】
〔第3実施形態の二重床設備〕
次に、本発明による第3実施形態の二重床設備について、第2実施形態と異なる箇所の詳細を説明する。図9及び図10は第3実施形態におけるパネルのビスによる固定を説明する図である。
【0049】
第3実施形態の二重床設備は、第2実施形態における座金50aに代えて、図9及び図10に示すように、座部として樹脂製の座金50bを用いるものであり、その他の構成は第2実施形態と同一である。座金50bは、ビス30aが収納される凹部228aのテーパ面よりも傾斜のある下部テーパ側面51bと、凹部228aのテーパ面よりも傾斜があり且つ下部テーパ側面51bよりも傾斜の緩い上部テーパ側面52bとを有し、上下に開放して上面開放部53bと座部挿通穴に相当する下面開放部54bとが設けられている。
【0050】
座金50bは、座金50aと同様に配置され、ビス30aを挿通される。そして、ビス30aの頭部31aが凹部228aに入る際に、座金50bの上部テーパ側面52bを外方に押圧し、その結果、下部テーパ側面51b及び下面開放部54bが内方(コア材挿通穴221の方向)に変形し、下面開放部54bの穴径が小さくなる。下面開放部54bのビス30aによる押圧前の穴径は径εで、ビス30aの上部34aの径γ、下部33aの径βの径より大径であるが、押圧後の下面開放部54bの径ε’は、ビス30aの上部34aの径γより大径で、下部33aの径βの径より小径或いは同一径となる(ε>β≧ε´>γ)。この変形は、頭部31aの押圧により、上側鋼板23aが変形して上部テーパ面52bに沿って当接するよう変形することにより、上側鋼板23aで押さえ込まれて維持される。
【0051】
第3実施形態では、第2実施形態の効果に加え、ビス30aの押し込みにより、樹脂製の座金50bの下面開放部54bの径を所要の径に簡単に設定することができる。
【0052】
〔実施形態の変形例等〕
本明細書開示の発明には、各発明や実施形態等の構成の他に、これらの部分的な構成を本明細書開示の他の構成に変更して特定したもの、或いはこれらの構成に本明細書開示の他の構成を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な構成を部分的な作用効果が得られる限度で削除して特定した上位概念化したものも含まれ、下記のような変形例も包含される。
【0053】
例えば第1実施形態の鋼板挿通穴231に、第2実施形態におけるスリット54aに相当するスリットを設ける構成、或いは第2実施形態でスリット54aを設けない構成、或いは第3実施形態の樹脂製の座金50bにスリット54aに相当するスリットを設ける構成等とすることが可能である。また、スリットを設ける場合のスリットの数は適宜であり、又、スリットの配置位置は適宜であるが、等間隔とすると好ましい。
【0054】
また、上記実施形態では、固定手段としてビス30、30aを用いる場合について説明したが、固定手段はビス30、30aに限定されるものではなく、例えばパネル20と支持部10とを固定可能なボルトなど適宜である。
【0055】
また、鋼板挿通穴231等の穴径、コア材挿通穴221等の穴径は、ビス30の下部33等の径より大きいと、ビス30等の挿通作業が容易となり、作業性が向上して好適である。また、鋼板挿通穴231を予め設けずに、ビスをセルフドリリングビスにして対応することも可能であり、これにより、穴あけ加工を省くことができ、コストダウンに繋がる。
【0056】
また、支持部10等は高さ調整可能なものに限定されず、公知の高さ固定の支持部とすることも可能である。また、支持部10とパネル20等との間に緩衝材などを設けると、パネル上の歩行音をより一層確実に抑えることが可能となって好適である。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、例えばパネルと基礎床面との間の空間に配線或いは配線器具類等を敷設する二重床設備として利用することができる。
【符号の説明】
【0058】
10、10a…支持部 11、11a…ベース部 12、12a…ボルト 13、13a…パネル受座 131…受板 131a…板部 132、132a…凹み部 133…雌ネジ部 133a…スペーサ 134a…雌ネジ部
20、20a…パネル 21、21a…挿通穴 22、22a…コア材 221…コア材挿通穴 222…凹部 221a…上面 222a…下面 223a…周面 224a…上側垂下面 225a…テーパ面 226a…下側垂下面 227a…コア材挿通穴 228a…凹部 23…鋼板 231…鋼板挿通穴 232…垂下部 233…係止部 23a…上側鋼板 231a…基面 232a…垂下面 233a…上側鋼板挿通穴 24a…下側鋼板 241a…基面 242a…下側立上面 243a…拡開テーパ面 244a…上側立上面 245a…切欠部 246a…下側鋼板挿通穴 25a…配線引出用凹部 30、30a…ビス 31、31a…頭部 32、32a…軸部 33、33a…下部 331、331a…雄ネジ部 34、34a…上部 40…空間 50a、50b…座金 51a…側面 51b…下部テーパ側面 52b…上部テーパ側面 52a、53b…上面開放部 53a、54b…下面開放部 54a…スリット 100、100a…基礎床面 α、α’…鋼板挿通穴231の径 β…ビス30、30aの下部33、33aの径 γ…ビス30、30aの上部34、34aの径 δ…座金50aの下部開放部53aの径 ε…座金50bの下面開放部54bの押圧前の穴径 ε’…座金50bの下面開放部54bの押圧後の穴径

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基礎床面に配設される支持部と、前記支持部上に載置されるパネルと、前記パネルを貫通して前記パネルと前記支持部とを固定する固定手段とを備え、
前記固定手段を、頭部と軸部とから構成し、
前記軸部の上部を前記支持部に固定される下部よりも小径に形成し、
前記パネルを、コア材と、前記コア材の少なくとも上面に沿って設けられる鋼板とから構成し、
前記コア材に、前記固定手段の前記頭部を収納する凹部を上面に形成すると共に、前記凹部の略中央で上下に貫通して前記固定手段の前記軸部が挿通されるコア材挿通穴を形成し、
前記鋼板の前記コア材挿通穴に対応する位置に、前記固定手段を挿通される鋼板挿通穴を穿設し、
前記固定手段により前記パネルと前記支持部とを固定した状態で、前記頭部により前記鋼板の一部を前記凹部内に押し込み、前記押し込みにより前記鋼板挿通穴の径を、前記固定手段の前記下部の径以下で、且つ前記上部の径よりも大きくすることを特徴とする二重床設備。
【請求項2】
前記鋼板挿通穴の周囲に下方に垂下延設されている垂下部を有し、前記固定状態において前記垂下部が前記鋼板挿通穴の中心に向かって屈曲されていることにより前記鋼板挿通穴の径が縮小されていることを特徴とする請求項1記載の二重床設備。
【請求項3】
基礎床面に配設される支持部と、前記支持部上に載置されるパネルと、前記パネルを貫通して前記パネルと前記支持部とを固定する固定手段とを備え、
前記固定手段を、頭部と軸部とから構成し、
前記軸部の上部を前記支持部に固定される下部よりも小径に形成し、
前記パネルを、コア材と、前記コア材の少なくとも上面に沿って設けられる鋼板とから構成し、
前記コア材に、前記固定手段の前記頭部を収納する凹部を上面に形成すると共に、前記凹部の略中央で上下に貫通して前記固定手段の前記軸部が挿通されるコア材挿通穴を形成し、
前記鋼板の前記コア材挿通穴に対応する位置に、前記固定手段を挿通される鋼板挿通穴を穿設し、
前記凹部内に、前記固定手段が挿通される座部挿通穴が穿設されている座部を配置し、
前記固定手段により前記パネルと前記支持部とを固定した状態で、前記座部挿通穴の径が、前記固定手段の前記下部の径以下で、且つ前記上部の径よりも大きいことを特徴とする二重床設備。
【請求項4】
前記固定状態において、前記頭部の押し込みによって前記鋼板が前記凹部内に屈曲され、前記屈曲部が前記座部の上面に当接することを特徴とする請求項3記載の二重床設備。
【請求項5】
前記固定状態において、前記固定手段の押し込みにより前記座部が前記コア材挿通穴の方向に変形され、前記変形により、前記座部挿通穴の径を、前記固定手段の前記下部の径以下で、且つ前記上部の径よりも大きくすることを特徴とする請求項3又は4記載の二重床設備。
【請求項6】
前記コア材を木質系の材料で構成することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の二重床設備。
【請求項7】
前記固定状態において、前記固定手段の前記頭部の上面と、前記鋼板の上面とを略同一平面状に配置することを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の二重床設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−2005(P2012−2005A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−139315(P2010−139315)
【出願日】平成22年6月18日(2010.6.18)
【出願人】(000162135)共同カイテック株式会社 (66)
【Fターム(参考)】