説明

二重画面表示システム

表示システムには、第一の画面を有する第一の表示デバイスと第二の画面を有する第二の表示デバイスが設けられている。表示システムにはまた、第一の表示デバイスおよび第二の表示デバイスを接続する蝶番システムが含まれる。蝶番システムは最初の表示デバイスと独立して第二の表示デバイスが回転できるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
本願は2008年6月12日出願の米国仮出願第61/060,889号の利益を主張する。
【0002】
この出願は一般的に二重画面表示システムに関するものである。この出願はより具体的には、二重画面を複数の位置に配置することを可能にする蝶番システムを備えた二重画面表示システムに関連するものである。
【背景技術】
【0003】
多くの二重画面表示システムは、二つの画面間の中央に配置した蝶番を使用する。中央に配置した蝶番は二つの画面を固定し、二つの画面を互いに相対的な位置に制限する。中央の蝶番の使用は、画面と画面が互いの上部に重なっている最初の位置と、本の開閉に関連付けられている動きと同様な、画面が隣り合って配置されている第二の位置の間で移動することが可能である。中央の蝶番を使用することの一つの欠点は、プレゼンテーション中など一つの画面が一人またはそれ以上の人々に情報を表示するために配置され、一方では他の画面はプレゼンテーションを行うシステムのユーザーが継続して使用することを妨げることである。
【0004】
したがって必要なものは、一つの画面が他の画面から独立して回転することが必要となる位置を含み、二重画面表示システムの二つの画面がさまざまな位置へ迅速かつ容易に配置することを可能にする二重画面表示システムのための蝶番システムである。
【発明の概要】
【0005】
本出願は、第一の画面を有する第一の表示デバイスと第二の画面を有する第二の表示デバイスを含む表示システムに関するものである。表示システムにはまた、第一の表示デバイスおよび第二の表示デバイスを接続する蝶番システムが含まれる。蝶番システムには第一の表示デバイスに接続された第一の部材と、第一の端部と第一の端部の反対側に第二の端部を持つ第二の部材が含まれる。第一の部材は、第一の表示デバイスに対して回転するように構成される。第二の部材は第一の端部で第一の部材に接続され、かつ第二の部材は第二の端部で第二の表示デバイスに接続されている。第二の部材は、第一の部材に相対的に回転するように構成される。第二の表示デバイスは、第二の部材に対して回転するように構成される。蝶番システムは、第二の表示デバイスが第一の表示デバイスに独立して回転することを可能にするよう構成されかつ配置される。
【0006】
本出願はさらに、第一の部材が第一コネクターで第一の表示デバイスに接続が可能で、第一の部材に第二コネクターで接続された第二部材を含む、第二の表示デバイスに第一の表示デバイスを接続するシステムに関連する。第一コネクターは、第一の部材が第一の表示デバイスに対して回転することを可能にするよう構成されかつ配置される。第二コネクターは、第二の部材が第一の部材に対して回転することを可能にするよう構成されかつ配置される。第二の部材は三番目のコネクターで第二の表示デバイスに接続可能である。三番目のコネクターは、第二の表示デバイスが第二の部材に対して回転することを可能にするよう構成されかつ配置される。第一の部材、第二の部材、第一コネクター、第二コネクターと第三コネクターは、第二の表示デバイスを第一の表示デバイスから離れた場所に位置することを可能にするよう構成されかつ配置される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】閉じた位置にある二重画面システムの典型的な実施例の斜視図を示す。
【0008】
【図2】開いた位置にある二重画面システムの典型的な実施例の斜視図を示す。
【0009】
【図3】は、別の位置で開いている二重画面システムの典型的な実施例の反対側からの斜視図を示す。
【図4】は、別の位置で開いている二重画面システムの典型的な実施例の反対側からの斜視図を示す。
【0010】
【図5】さらに開いた位置にある二重画面システムの典型的な実施例の斜視図を示す。
【0011】
【図6】さらに別の位置で開いている二重画面システムの典型的な実施例の斜視図を示す。
【0012】
【図7】二重画面システムの典型的な実施例の側面図を示す。
【0013】
【図8】三つの別々の位置間を移動する二重画面システムの典型的な実施例の側面図を示す。
【0014】
【図9】開放位置の間で移動する二重画面システムの典型的な実施例を示す。
【図10】開放位置の間で移動する二重画面システムの典型的な実施例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1-6は異なる位置の表示システムの一実施例を示す。表示システムは100は蝶番システム106によって第二の表示デバイス104に接続された第一の表示デバイス102を含むことができる。第一の表示デバイス102と第二の表示デバイス104の各々は、画面108を含む。画面108は、ユーザーが閲覧するために、文字、図形、画像、線等の光のパターンが形成された対応する表示デバイスの表面領域の一部である。典型的な実施例の一つでは、表示デバイス102、104の画面108が実質的に同じサイズであることができる。しかし他の典型的な実施例では、表示デバイス102、104の画面108は異なるサイズであることができる。
【0016】
典型的な実施例では、第一の表示デバイス102および第二の表示デバイス104の一つまたは両方は、表示デバイスに供給されるビデオ信号に対応して画面108上に表示するために、ディスプレイやモニタとして動作させることができる。表示デバイス102、104は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)やガスプラズマディスプレイなどの、フラットパネルディスプレイの任意の適切なタイプとすることができる。また、表示デバイス102、104は、バックライト用に冷陰極蛍光管(CCFL)あるいはまた、発光ダイオード(LED)などの技術を使用したLCDを含むことができる。
【0017】
典型的な実施例では、第一の表示デバイス102および第二の表示デバイス104は、表示デバイス102、104の一方または両方に提供される共通のビデオ信号を表示することができる。共通のビデオ信号は有線または無線接続のいずれかを使用して、同時に表示デバイス102、104に供給することができ、あるいは表示デバイス102、104のいずれかがビデオ信号を受信し、有線または無線接続を使用して適切なビデオ信号を他方の表示デバイスに送信することができる。別の典型的な実施例では、第一の表示デバイスおよび第二の表示デバイスの各々が、異なったあるいは独立したビデオ信号を受信し表示することができる。表示デバイス102、104によって表示されるビデオ信号は、任意の適切なビデオソースから供給することができ、コンピュータ、コンピュータネットワーク例えば、ローカルエリアネットワーク、イントラネットまたはインターネット、ビデオ再生デバイス例えば、DVDプレーヤーやビデオカメラ、または直接的なビデオソース例えば、ケーブルや衛星テレビの接続を含むことができる。表示デバイス102、104は、ビデオ信号を受信するために対応する接続(有線および無線)を含むことができる。また表示デバイス102、104は、表示デバイス102、104の向きに基づいて、正しく閲覧できるように画面108上の画像をランドスケープ位置あるいはポートレート位置に調整するために、内部の切り替えデバイス、ロジックあるいは機能を含むことができる。内部の切り替えデバイス、ロジックや機能は、ユーザーが正しく閲覧できるように、表示デバイス102、104の画面108の一方または両方の画像を反転することができる。
【0018】
典型的な実施例では、第一の表示デバイス102と第二の表示デバイス104の一方または両方は、一つまたは複数の適切なタイプのコンピューティングデバイス例えば、中央処理装置(CPU)またはマイクロプロセッサ、内部電源、一つまたは複数の適切なタイプのメモリデバイス例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、または内部ハードドライブを含むことができる。別の典型的な実施例では、コンピューティングデバイスとメモリデバイスは、フラッシュメモリデバイス、CD、DVD、またはミニDVDなどのソースから情報とデータを受け取ることができる。コンピューティングデバイスは、ビデオ信号を表示することに加えて、追加の処理機能を備えた表示デバイスを提供するために、メモリデバイスに格納されたアルゴリズムやコンピュータプログラムを実行することができる。表示デバイスにコンピューティングデバイスとメモリデバイスを含むことは、表示デバイス自体が表示したり他の表示デバイスで表示されるビデオ信号を、表示デバイスが生成することを可能にすることができる。
【0019】
加えて表示デバイス102、104は、他の外部ソースまたはデバイスからの入力を受信する一つまたは複数の接続(有線および無線)を含むことができる。たとえば表示デバイス102、104は、有線接続を介して情報やデータを受信あるいはまた送信するために、モデム、イーサネットあるいは、ファイヤーワイヤーポートまたは接続ポイントを含むことができる。加えて、表示デバイス102、104はまた、無線接続を介して情報やデータを受信あるいはまた送信するために、アンテナあるいはまたトランシーバを含むことができる。更に表示デバイス102、104は、マイクロフォンポート、オーディオ入力ポート、外部ヘッドフォンポート、スピーカーポート、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポートなどの、任意の適切なタイプのオーディオ、ビデオ、またはデータ接続ポイントやポートを含むことができる。
【0020】
さらなる典型的な実施例では、表示デバイス102、104の一方または両方の画面108は、抵抗性負荷、電磁的やマルチタッチ技術などの任意の適切なタッチ入力画面オーバーレイや技術を含むことができる。タッチ入力画面のオーバーレイは、表示デバイスに入力機能を供給するために使用することができ、ユーザーによってコンピューティングデバイスにコマンドを入力し、実行するために使用することができる。
【0021】
別の典型的な実施例では、表示デバイス102、104の一方または両方は、表示デバイスに供給される電気や電力用に、ポートまたは接続ポイントを含むことができる。表示デバイス102、104のいずれかまたは両方は、表示デバイスによって後で使用するために受信電力や電気を格納するために、バッテリ、電源電池やコンデンサなどの蓄電機能を持つことができる。表示デバイス102、104は、一つの表示デバイスから他の表示デバイスに電気と電力を転送することを可能にする、一つまたは複数の外部接点、ポイント、またはパッドを含むことができる。
【0022】
図1は、表示システム100を閉じた位置で示す。閉じた位置では、表示デバイス102の画面108は表示デバイス104の画面108に直面している。対向する位置に画面108を置くことで、画面108を損傷する恐れがある外部圧力から画面108を保護することができる。典型的な実施例では、表示デバイス102、104の一方または両方は、表示システム100が閉じた位置に移動されたときに自動的にいずれかまたは両方の表示デバイス102、104をオフにすることができる電源スイッチを含むことができる。
【0023】
図2は、対応する表示デバイスの両方の画面108が同一平面上に実質的に位置し配置された状態で、表示システム100が開いた状態を示す。図2に示すように表示システム100の開かれた位置は、ユーザーが画面108の両方を閲覧可能な状態で、表示システム100を垂直方向または水平方向に実質的に平坦に配置することを可能とする。
【0024】
典型的な実施例では、表示デバイス102あるいはまた表示デバイス104は、表示システム100を垂直(または水平)方向にマウントする、ビデオエレクトロニクス・スタンダードアソシエーション(VESA規格)マウントシステムを使用するように構成することができる。表示デバイス102、104の一方または両方は、画面108の反対側の表示デバイスの側面にある穴は、ねじコネクターを受け入れるように構成することができる75mmまたは100mm穴のパターンを含むことができる。VESA規格に準拠する取り付けブラケットのコンポーネントを受け入れるように穴のパターンが構成され、配置される。別の典型的な実施例では、表示デバイス102あるいはまた表示デバイス104は、垂直に置かれた表示システム100をサポートするために画面108の反対側の表示デバイス側から拡張することができる脚(または複数の脚)を含むことができる。
【0025】
図3および図4は、表示デバイス104が実質的に表示デバイス102と直交する状態で開いた位置の表示システム100を示す。図3および図4に示す表示システム100の開放位置は、表示システム100の一方の側のユーザーが画面108の両方を閲覧することを可能にし、表示システム100の反対側のユーザーがいずれの画面108も閲覧することを防止することができる。追加の典型的な実施例では、表示デバイス104は鋭角、すなわち90度未満の角度で表示デバイス102に対して配向させることができる。別の典型的な実施例では、表示デバイス104は鈍角、すなわち90度以上の角度で表示デバイス102に対して配向させることができる。
【0026】
図5は、表示デバイス104の画面108が表示デバイス102の画面108の上に配置された状態で、表示システム100が開いた位置を示す。図5の開いた位置で、表示デバイス102の画面108は、実質的に表示デバイス104によって視界から遮断され、これにより表示デバイス102の画面108に描画することは表示不可能となる。図5の表示システム100の開いた位置は、ユーザーに画面108の一つを表示可能(そして使用可能)としながらコンパクトなフットプリントを提供する。
【0027】
図6は表示デバイス104が表示デバイス102から離れた位置に置かれた状態で表示システム100の開いた位置を示す。表示システム100の表示デバイス102の反対側のユーザーが、表示デバイス104の画面108を閲覧することができるように、表示デバイス104の画面108を配向させることができる。換言すれば、表示デバイス104がユーザーと表示デバイス102との間に置かれているとき、ユーザーは、表示デバイス104の画面108を閲覧することができる。ただし、この位置では、表示デバイス104の画面108を閲覧するユーザーは、表示デバイス102の画面108を閲覧することができないことになる。同様に、表示デバイス102の画面108を閲覧するユーザーは、表示デバイス104の画面108を閲覧することができないことになる。換言すれば、表示デバイス102がユーザーと表示デバイス104との間に置かれているとき、ユーザーは表示デバイス102の画面108を閲覧することができるが、表示デバイス104の画面108を閲覧することができない。
【0028】
図7は、表示システム100の蝶番システム106を示す。図7に示すように、表示システム100は、図1-6の第一の表示部102に対応するベース部202が含み、また図1-6の第二表示部104に対応する回転可能部204を含む。回転可能部204は各ユニットの両側に位置する蝶番の一対を含む蝶番システム106によってベース部202に接続されている。別の典型的な実施例では、蝶番システム106は表示システム100のいずれかの側に位置する一つだけの蝶番を含むことができる。
【0029】
各蝶番は、回転可能に回転可能部204に接続される第二アーム208によって、ベース部202に回転可能に接続されている第一アーム206を有する。第一アーム206と第二アーム208が回転可能に互いに接続されている。第一アーム206は、ベース部202に対して角度αで回転させることができる。典型的な実施例では、角度αは約0度から約180度の範囲で可動することができる。しかし、他の典型的な実施例では、角度αは実質的に、0度から多かれ少なかれ180度以上の範囲で可動することができる。第一アーム206は、第一アーム206の回転を可能に保持することができる任意の適切なコネクター、接続技術や接続機構によってベース部202に接続することができ、また第一アーム206は何らかの外部の力の適用がなくても、ベース部202との相対的な位置を保持し維持することができる。ベース部202に相対的な第一アーム206の位置は、第一アーム206の可動範囲に連続して調節可能で、あるいはベース部202に相対的な第一アーム206の位置は、例えば第一アーム206の位置がベース部202に対して5度または10度刻みで配置されるような、前もって定められた一連の中間位置を含むことができる。
【0030】
第二アーム208は、第一アーム206に相対的な角度βで回転することができる。典型的な実施例では、角度βは約90度、約0度からの範囲で可動することができる。しかし、他の典型的な実施例では、角度βは、実質的に0度から多かれ少なかれ90度の範囲で可動することができる。別の典型的な実施例では、角度βは約100度までの範囲で可動することができる。第二アーム208は、第二アーム208の回転を可能に保持することができる任意の適切なコネクター、接続技術や接続機構によって第一アーム206に接続することができ、また第二アーム208は何らかの外部の力の適用がなくても、第一アーム206との相対的な位置を保持し維持することができる。第二アーム208の第一アーム206との相対的な位置は、例えば第二アーム208は0度と90度のみに配置することができるように制限することで、第二のアーム208の第一アーム206との相対的な動きの範囲の両端にすることができ、第二アーム208の可動範囲に連続して調節可能とするか、あるいは第二アーム208の位置は、例えば第二アーム208の位置が第一アーム206に対して5度または10度刻みで配置されるような、前もって定められた一連の中間位置を含むことができる。さらに典型的な実施例では、第二アーム208およびに第一アーム206の相対的な位置を維持するために、第二アーム208およびに第一アーム206の間に追加のテンションを供給する、ばねを第二アーム208と第一アーム206の間に内部的に接続することが可能である。
【0031】
回転可能部204は、第二アーム208に相対的に角度γで回転させることができる。典型的な実施例では、角度γは約0度から約180度の範囲で可動することができる。しかし、他の典型的な実施例では、角度γは、実質的に、0度から多かれ少なかれ180度以上の範囲で可動することができる。別の典型的な実施例では、角度γは約270度までの範囲で可動することができる。回転可能部204は、回転可能部204の回転を可能に保持することができる任意の適切なコネクター、接続技術や接続機構によって第二アーム208に接続することができ、また回転可能部204は何らかの外部の力の適用がなくても、第二アーム208との相対的な位置を保持し維持することができる。第二アーム208に相対的な回転可能部204の位置は、回転可能部204の可動範囲に連続して調節可能で、あるいは第二アーム208に相対的な回転可能部204の位置は、例えば回転可能部204の位置が第二アーム208に対して5度または10度刻みで配置されるような、前もって定められた一連の中間位置を含むことができる。角度αに沿っての第一アーム206の動き、角度βに沿っての第二アーム208の動き、及び角度γ回りの回転可能部204の動きは、表示デバイス100の表示デバイス102、104をユーザーが使用するための希望位置に移動することを可能にする。典型的な実施例では、角度α、β及びγに関連付けられている回転軸は、実質的に平行である。
【0032】
典型的な実施例では、第一アーム206は、第二アーム208よりも長くすることができる。しかし、他の典型的な実施例では第一アーム206及び第二アーム208は同じ長さ、あるいは第二アーム208は第一アーム206よりも長くすることができる。第一アーム206及び第二アーム208の長さの変更または調整は、ユニットとの接続ポイントおよび第一アーム206と第二アーム208の可動範囲に対応する変化をもたらすことになる。さらに別の実施例では、一つまたは複数の追加のアームが回転可能に第一アーム206と第二アーム208との間に接続することができる。これらの追加のアームは、ベース部202と回転可能部204に追加の配置オプションを提供することができる。
【0033】
図8は、表示システム100の蝶番システム106の閉じた位置から開いた位置への動きを示す。ベース部202と回転可能部204は閉じた位置から開始する(図1の例、参照)。閉じた位置では、第二アーム208は、実質的に第一のアーム206に垂直である。次に、回転可能部204は、実質的にベース部202に垂直な第一の開いた位置に移動することができる(図3および図4の例、参照)。回転可能部204が第一の開いた位置に移動すると、第一アーム206は約90度回転し、一方、第二アーム208は同じ位置を維持、すなわち第二のアーム208は回転しない。最後に、回転可能部204は実質的にベース部202に平行な二番目の開いた位置に移動する(図2の例、参照)。回転可能部204が第二の開放位置に移動すると、第一アーム206は約90度(合計約180度)回転し、また第二アーム208は約90度回転し、第一アーム206と実質的に同軸あるいは整列する。
【0034】
図9および10は表示システム100の蝶番システム106の別の開いた位置の間の動きを示す。回転可能部204はベース部202に対して開いた位置AAから開始し、第一アーム206と第二アーム208は実質的に同軸または整列している。開いた位置AAで、回転可能部204の画面108はベース部202の画面108に直面している。回転可能部204は、次に第二のアーム208の周りに約180度回転して開放位置BBに移動する。開いた位置BBでは、回転可能部204の画面108はベース部202画面108に直面しない、すなわち回転可能部204の画面108はベース部202の画面108に対して反対側となる。図9に示すように、開いた位置BBでの第二アーム208は第一アーム206に対して90度より小さい角度にあるように移動することができる。しかし、図10に示すように、回転可能部204が位置BBにあるとき、第一アーム206と第二アーム208は相対的に同じ位置を維持することができる。最後に、位置BBから回転可能部204を開いた位置CCに移動するために、第二アーム208は第一のアーム206に対して約90度回転することができる(図6の例、参照)。回転可能部204が位置CCに移動する場合、第一アーム206はその位置を維持し、唯一第二のアーム208が回転する。
【0035】
他の実施例は、電子ハウジング/ビデオ画面やアセンブリのための関節蝶番システムに向けられている。関節蝶番システムは、二つの二部分からなる中空関節蝶番アームを使用し、二つのビデオ画面のアセンブリ間の電子配線を可能する。蝶番システムは、二つのビデオ画面のアセンブリの二つの並列の側面に配置することができ、それらのビデオ画面との組み合わせでは、追加の電子部品を持っていない場合がある。蝶番システムは、ビデオ画面のアセンブリを互いにユニークな様々な位置に移動させることができる。蝶番システムは、抵抗を持って180度回転を可能にする一つのビデオ画面アセンブリに接続されている長いアームで構成される。長いアームに接続されているのは短いアームで、二つの位置のいずれかで「休む」ことができ、従って長いアームに対して90度の動きを有する。この短いアームの先端に180度の抵抗回転を持つ二つ目のビデオ画面アセンブリを取り付けられる。
【0036】
一つの実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ユーザーが表示デバイスをユニークにかつ互いに独立して操作することを可能にし、複合システムを「オンデマンド」ユーザーアプリケーションのために複数の位置に設定することを可能にする。
【0037】
他の実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、表示デバイスの使用を可能とし、次に貯蔵および輸送のために閉じた位置に表示デバイスを戻し、それによって表示デバイスを保護することを可能にする。
【0038】
更なる実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここにアームシステムは、ワイヤがアームシステム内を通過することが可能なように構成され、従ってデータ、電源、情報あるいはまた電気が表示デバイス間で転送されることを可能とする。
【0039】
さらに実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここに表示デバイスは有線または無線で、情報源(例えば、コンピュータ、イントラネットなどインターネットまたはその他のコンピュータネットワーク)に接続することができ、ユーザーまたは送信者の指示に従って、個別にあるいは複数で、すなわち一つの画面または共通に両方の画面に表示することができる情報を受信する。
【0040】
さらに別の実施例は、表示デバイスの異なるサイズや厚さに対応するために、長さA-B、 B-C(図8参照)を調整することができるアームの構造を有するアームシステムに関連する。
【0041】
付加的な実施例は、表示デバイスが閉じた位置に戻された場合、表示デバイスをオフにする統合された電源スイッチを持つことできる表示デバイスに関連する。
【0042】
他の実施例は、アームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ビデオエレクトロニクス・スタンダードアソシエーションのマウントシステムを使用して、壁掛けあるいは卓上モードでランドスケープあるいはポートレートの位置に配向するために、表示デバイスが互いに相対的な180度に配置することを可能にする。マウントシステムへの接続は、表示デバイスの一方または両方の後部に、ネジ穴を含む事のできる75mmまたは100mm穴のパターンを準備することによって達成することができる。
【0043】
更なる実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここに表示デバイスは、ランドスケープの位置とポートレートの位置の間で適切に閲覧するために画面上の画像を調整する、内部のスイッチングデバイス、ロジックや機能を持つことが可能である。
【0044】
さらに別の実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、有線や無線で情報の転送を、各表示デバイスに転送された情報のユニークな使用を可能にするために、個別にまたは共通に、一つまたは両方の表示デバイスに供給することができ、またユーザーまたはソースアプリケーションによって指定されるように、情報を各画面上にユニークに表示することを可能にする。
【0045】
さらに別の実施例は表示デバイスに関連するもので、図6に示すように配置することができ、複数のユーザーまたはユーザーのグループが、他のユーザーまたはユーザーのグループに対して非公開で、異なる情報を閲覧することを可能にする。
【0046】
追加の実施例はそれぞれがアームシステムと表示デバイスを含む一つ以上の複合システムに関連するもので、情報を集約的すなわち全ての画面は同じ情報を表示するため、個別的すなわち各画面の情報がその画面にユニークな情報を表示するため、あるいは集約的個別的の何らかの組合せすなわち、一つまたはそれ以上の画面が同一の情報を表示し、かつ一つまたはそれ以上の画面がそれぞれの画面にユニークな情報を表示するために、有線または無線で互いに接続することができ、あるいは有線または無線で共有または共通のデータや情報源に接続することができる。
【0047】
他の実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここに一方または両方の表示デバイスは、次の一つあるいはそれ以上を含むことができる:中央演算処理装置(CPU)やマイクロプロセッサ、内部電源装置、またはフラッシュメモリデバイス、CD、DVD、ミニDVD、あるいは例えばイーサネットやファイヤーワイヤーの有線接続を介して、あるいは無線接続などを経由した伝送など、外部ソースから受信した情報を保存することのできるメモリデバイス。
【0048】
更なる実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここに一方または両方の表示デバイスは、ランダムアクセスメモリ(RAM)あるいはまた読み取り専用メモリ(ROM)などの内部メモリデバイスを含むことができる。
【0049】
さらに別の実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここに一方または両方の表示デバイスは、内部ハードドライブ(記憶装置)を含むことができる。
【0050】
さらに別の実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここに一方または両方の表示デバイスは、液晶ディスプレイ(LCD)画面あるいはまたプラズマスクリーンを含むことができる。
【0051】
追加の実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここに一方または両方の表示デバイスは、冷陰極蛍光ランプ(CCFL)あるいはまた発光ダイオード(LED)などのバックライト技術を利用するLCD画面を含むことができる。
【0052】
別の実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここに一方または両方の表示デバイスは、一方または両方の画面にタッチ入力画面オーバーレイを含むことができる。画面上で使用されるオーバーレイ処理は、抵抗性負荷、電磁的、またはマルチタッチ技術を利用することができる。
【0053】
更なる実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここに一方または両方の表示デバイスは、イーサネット接続を有効にするためにイーサネットポートを含むことができる。
【0054】
さらに別の実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここに一方または両方の表示デバイスは、モデムによる接続を有効にするためにモデムポートを含むことができる。
【0055】
更なる別の実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここに一方または両方の表示デバイスは、無線接続を有効にするためにアンテナまたはトランシーバを含むことができる。
【0056】
別の実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここに一方または両方の表示デバイスは、ファイヤーワイヤーを含むことができる。
【0057】
更なる実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここに一方または両方の表示デバイスは、マイクロフォーンポートを含むことができる。
【0058】
さらに別の実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここに一方または両方の表示デバイスは、オーディオ入力ポートを含むことができる。
【0059】
更なる別の実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここに一方または両方の表示デバイスは、外部のヘッドホンポートを含むことができる。
【0060】
追加の実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここに一方または両方の表示デバイスは、スピーカーポートを含むことができる。
【0061】
更なる実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここに一方または両方の表示デバイスは、一つまたは複数のユニバーサルシリアルバス(USB)ポートを含むことができる。
【0062】
更なる別の実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここに一方または両方の表示デバイスは、表示デバイスに電力を供給するための電気的接続を受けるポートまたは接続ポイントを含むことができる。
【0063】
さらに別の実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここに一方または両方の表示デバイスは、バッテリ、電源電池やコンデンサなどの蓄電機能を持つことができる。
【0064】
追加の実施例はアームシステムと表示デバイスを含む複合システムに関連するもので、ここに一方または両方の表示デバイスは、一方の表示デバイスから他方へ電力の転送を可能にする、一つまたは複数の外部接続、ポイント、またはパッドを持つことができる。
【0065】
本発明の特定の特徴と典型的な実施例のみが示され記述される一方で、特許請求の範囲に記載の新規な教示と主題の利点から逸脱することなく、多くの修正および変更(例えば、各種の要素の大きさ、寸法、構造、形状や割合の変化、パラメータの値(例えば、温度、圧力など)、取付の配置、使用材料、色、方向など)が技術に堪能な人々によって行われることがある。たとえば、一体的に構成されて示される要素は、複数の部分または要素で構成することが可能で、要素の位置は反転さもなければ変化させても良く、また性質または個別の要素の数や位置を変更させ、あるいは変化させることも可能である。代替的な実施例に従って、任意のプロセスまたはメソッドのステップの順序または一連の手順を、変化させあるいは順番を変えることができる。また、二つまたはそれ以上のステップを同時にあるいは一部同時に実行することも可能である。それゆえ、添付の特許請求の範囲は本発明の真の精神内に全てのそのような修正及び変更を包含するものであると理解される。更にまた、典型的な実施例の簡潔な説明を提供するための努力として、実際の実装の全ての特徴(すなわち、この発明を実施するための現在考えられる最良の形態とは無関係のもの、または特許請求の範囲の発明の有効化とは無関係のもの)は記載されていない可能性がある。任意のエンジニアリングや設計プロジェクトなどのように、そのような実際の実装の開発では、おびただしい実装固有の意思決定が行われる可能性がある。そういった開発努力は複雑で時間がかかるかもしれないが、本開示の利益を有する通常の技能を持った人々にとっては、過度の実験をすることなく、その設計、製作、及び製造はルーチンの作業である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構成:
- 第一の画面から成る第一の表示デバイス;
- 第二の画面から成る第二の表示デバイス;
- 第一の表示デバイスおよび第二の表示デバイスを接続する蝶番システムで、蝶番システムは以下で構成され:
- - 第一の表示デバイスに接続された第一の部材で、第一の部材が第一の表示デバイスに対して回転するように構成され;
- - 第一端部及び第一端部に反対側の第二端部を有する第二の部材、第一の部材に第一端部で接続される第二の部材、及び第二の端部で第二の表示デバイスに接続される第二の部材;
- - 第二の部材は、第一の部材に対して回転するように構成され;かつ、
- - 第二の表示デバイスは、第二の部材に対して回転するように構成され;ならびに
- 第二の表示デバイスが第一の表示デバイスに独立して回転することを可能にするために構成されかつ配置される蝶番システム;
を有する表示システム。
【請求項2】
第一の部材は約180度を第一の表示デバイスに対して回転するように構成される請求項1に記載の表示システム。
【請求項3】
第二の部材は約90度を第一の部材に対して回転するように構成される請求項1に記載の表示システム。
【請求項4】
第二の表示デバイスは約180度を第二の部材に対して回転するように構成される請求項1に記載の表示システム。
【請求項5】
第一の部材は最初の通路から成りまた第二の部材は二番目の通路から成り、第一および第二の通路は第一の表示デバイスおよび第二の表示デバイスを接続するワイヤを受け取るように構成される請求項1に記載の表示システム。
【請求項6】
スプリングが第一の部材と第二の部材を接続する請求項1に記載の表示システム。
【請求項7】
第一の表示デバイスまたは第二表示デバイスの少なくとも一つは、垂直方向に表示システムを取り付けることを可能にするために少なくとも一つの穴を備えている請求項1に記載の表示システム。
【請求項8】
蝶番システムが第一の表示デバイスと第二の表示デバイスの相対的な位置を維持するために構成されかつ配置される請求項1に記載の表示システム。
【請求項9】
第一の画面または第二の画面の少なくとも一つがタッチパネルオーバーレイを含む請求項1に記載の表示システム。
【請求項10】
下記構成:
- 第一コネクターで第一の表示デバイスに接続が可能な第一の部材、第一の部材が第一の表示デバイスに対して回転することを可能にするために構成されかつ配置される第一コネクター;
- 第二コネクターで第一の部材に接続された第二の部材、第二の部材が第一の部材に対して回転することを可能にするために構成されかつ配置される第二コネクター;
- 第三コネクターで第二の表示デバイスに接続が可能な第二の部材、第二の表示デバイスが第二の部材に対して回転することを可能にするために構成されかつ配置される第三コネクター;を有し、かつ、
- 第一の部材、第二の部材、第一コネクター、第二コネクターと第三コネクターは、第二の表示デバイスが第一の表示デバイスから離れた場所に位置することを可能にするよう構成される、
第一の表示デバイスに第二の表示デバイスを接続するシステム。
【請求項11】
第一コネクターは約180度を第一の表示デバイスに対して回転するように構成される請求項10のシステム。
【請求項12】
第一コネクターが第一の部材と第一の表示デバイスの相対的な位置を維持するために構成されかつ配置される請求項10のシステム。
【請求項13】
第二コネクターは第二の部材が約90度を第一の部材に対して回転するように構成される請求項10のシステム。
【請求項14】
第二コネクターが第二の部材と第一の部材の相対的な位置を維持するために構成されかつ配置される請求項10のシステム。
【請求項15】
第三コネクターは第二の表示デバイスが約180度を第二の部材に対して回転するように構成される請求項10のシステム。
【請求項16】
第三コネクターが第二の表示デバイスと第二の部材の相対的な位置を維持するために構成されかつ配置される請求項10のシステム。
【請求項17】
第一の部材は最初の通路から成りまた第二の部材は二番目の通路から成り、第一および第二の通路は第一の表示デバイスおよび第二の表示デバイスを接続するワイヤを保護するように構成される請求項10のシステム。
【請求項18】
さらに、第一の部材と第二の部材を接続するスプリングを備えている請求項10のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2011−526380(P2011−526380A)
【公表日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−513690(P2011−513690)
【出願日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際出願番号】PCT/US2009/047045
【国際公開番号】WO2009/152335
【国際公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(510323587)カノーヴァ テクノロジーズ リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】CANOVA TECHNOLOGIES LIMITED
【住所又は居所原語表記】15280 83b Avenue,Surrey,British Columbia,CANADA
【Fターム(参考)】