説明

交通信号棒(Trafficlightstick)

【課題】識別性が高い発光信号並びに警告音を兼用できる交通信号棒を提供することを目的とする。
【解決手段】寿命が長くかつ高輝度の発光を得られる発光ダイオードを、信号棒の突出部内部の光源として採用することにより、夜間等における信号棒が発する光信号の識別性を著しく向上させるとともに、その発光ダイオードを多様なパターンで点滅させることで、周囲の注意を強く喚起し、警察官や運転手等の事故をあらかじめ防止することに加えて、電子式呼笛音ないしは呼笛サイレン音による警告音を発生させることで、従来のように信号棒を手に呼笛を口にくわえた状態で交通整理等に従事する警察官等の煩わしさを著しく緩和することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本考案は、極めて識別性の高い光信号ならびに警告音の兼用が可能な交通信号棒に関する。
【背景技術】
【0002】
夜間や視界確保が困難な雨天時における警察官による交通統制・整理、あるいは、事故現場や、工事現場における安全誘導、駐車案内、故障車両の注意表示、さらには軍の移動統制時等において、通常、信号棒が使用されている。こうした信号棒は、夜間等のおける視認性を確保するため発光し、光信号を発することによって、上記業務の遂行を可能にしている。しかし、既存の信号棒の発光は単純点灯であり、また、その輝度は低く、遠方からの識別が容易ではないほか、ヘッドライトの光に埋没しやすいことから、夜間等における交通整理等に困難をきたすことがあった。その結果、既存の信号棒を使用する場合、警察官または交通整理者は、走行車両に接近せざるを得ず、交通事故の危険にさらされていた。
【0003】
また警察官等は信号棒とともに聴覚的に認知させ得る呼笛を併用して交通整理等に従事することがある。しかし、信号棒を手に持ち、呼笛を口にくわえた状態で交通整理等を遂行するのは煩わしく、例えば、運転手等が話しかけてきた場合には、くわえた呼笛を抜き、会話をしなければならないという不便さに加え、会話中に緊急事態が発生すれば再び呼笛くわえ直して、現場を整理しなければならないという不便さを強いられている。さらに、呼笛の使用はマスク等の着用を不可能にし、健康に悪影響を与えるという問題もある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本考案はこのような問題点を解決するために案出されたもので、本考案の目的は視認性に優れた光信号と同時に呼笛音等の警告音を兼用できる交通信号棒を提供するものである。
【発明の効果】
【0005】
上述したように、本考案は寿命が長くて高い照度を持つ発光ダイオードを信号棒の内部に突出形状の光源として採用することで、夜間などにおける信号棒の光信号の視認性を大きく向上させると同時に、その発光ダイオードを多様なパターンで点滅させることで周囲の注意を強く喚起し、警察官あるいは運転手等の事故を防止することに加えて、電子式の呼笛音及びサイレン音による警告音を発生させ、発光ダイオードとの併用も可能にすることで、従来のように信号棒を持って呼笛をくわえた状態で交通整理等に従事する警察官等の煩わしさを大きく緩和する効果がある。
【0006】
従来のように信号棒を持って呼び子をくわえった状態で交通整理などをする警察官などの煩わしい手数を大きく減らすようにした效果がある.
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本考案は、以下の部位から構成される。光透過性材質の発光棒体の内部に取っ手部分と接合される形で取り付けられた支持管体に沿い外部に突出する形で回路基盤に並列設置された発光部位、上記内蔵上記管体、上記管体上記;発光棒体を透過した光信号を可能にする点滅発光ダイオード(LED);上記取っ手に内蔵される内蔵呼笛呼笛音発生部;呼笛音上記呼笛発生部とは独立した上記取っ手内蔵の内蔵サイレン音発生部;上記の呼笛呼笛音発生部及びサイレン音発生部と接続し、上記呼笛音発生部及びサイレン音発生部から出力される呼笛音信号またはサイレン音信号の入力を受けて可聴可能な呼笛音またはサイレン音を出力するスピーカー;上記取っ手の外周部に設置された操作スイッチ群の操作によって、上記発光ダイオードまたは、呼笛音発生部及びサイレン音発生部の動作を制御する取っ手内蔵の制御部;上記発光ダイオード、呼笛音発生部、サイレン音発生部、スピーカー及び制御部に電源を供給するために上記取っ手に内蔵内蔵された電源供給部を含むことを特徴にする。
上記発光棒体の外周部は光の拡散を強化するためにダイヤモンド模様の突起群を突出形成されることが良い。また、上記取っ手には外部から音声を収得して上記スピーカーを通じて出力させるためのマイク機能を持つ音声入力部が設置され、本上記音声入力部が上記制御部と接続されて、上記操作スイッチの操作でその作動が制御されることが良い
上記目的及び長所ならびに他の特徴は、添付図面を参照する下の説明から明白と考えられる。以下、本考案の望ましい実試例を添付した図面を参照して詳しく説明すれば次のとおり。
【実施例】
【0008】
図1は本考案による交通信号棒を示した斜視図、図2は本考案による交通信号棒の発光棒体を分離して示した斜視図、図3は本考案による交通信号棒の取っ手の断斜図、図4は本考案による交通信号棒の回路を示したブロック図である。
【0009】
図面に示したように、本考案による交通信号棒は警察官等による交通整理等において使用できるよう、発光棒体(10)と取っ手(20)を具備した構造を有する。上記発光棒体(10)は円筒形状の光透過性材質でつくられ、その軽量性のためにプラスチック材質によって形成されることが良い。また上記発光棒体(10)は下記の発光ダイオード(32)による多様な演出を明瞭に表示するように透明材質で形成されることが望ましい。このような本考案による交通信号棒は上記発光棒体(10)に内蔵される発光部(30)と、上記取っ手(30)に内蔵内蔵される呼笛呼笛音発生部(80)及びサイレン音発生部(90)、上記上記取っ手(20)に設置されるスピーカー(40)と、上記上記取っ手(20)に内蔵されて動作を制御する制御部(60)と、電源供給部(70)から構成される。
【0010】
上記発光部(30)は、発光棒体(10)の内部に設置されて上記発光棒体(10)が発光するように光を調整する光源の役目を果たす。このために、上記発光部(30)は上記発光棒体(10)に内蔵され、取っ手(20)に繋がれた支持管体(31)と、当該支持管体(31)に設置された寿命が長く高い照度を有する多数の発光ダイオード(LED;32)から成る。上記支持管体(31)は、上記発光棒体(10)の長辺部に沿って内蔵され、上記発光ダイオード(32)を支持してその設置場所を用意する。上記発光ダイオード(32)は、上記支持管体(31)の長辺部に沿って並列設置されるが、その際、より強力な光を調査するように、その発光部位が外部に突出されるように設置される。すなわち、上記発光ダイオード(32)は、上記支持管体(31)の長辺部に沿って内蔵される回路基板上に、当該発光部位が上記支持管体(31)の外部に突出されるように並列設置される。上記支持管体(31)は一段を開口した中空構造を成し、上記発光ダイオード(32)と上記制御部(60)等との間を電気的に連結する配線を容易にしている。また上記支持管体(31)はその表面に反射物質が塗布されることが望ましく、軽量性確保のために収支材質で成り立つことが良い。
【0011】
上記取っ手(20)に内蔵される呼笛音発生部(80)は、呼笛音信号を発生させ、一方、上記サイレン音発生部(90)は上記呼笛音発生部(80)とは独立して上記取っ手(20)に内蔵されて、サイレン音信号を発生させる役割を果たす。
上記取っ手(20)に設置される上記スピーカー(40)は、可聴音を発生させ、外部に出力する役目をする。上記スピーカー(40)は上記呼笛音発生部(80)及びサイレン音発生部(90)から出力される呼笛音信号またはサイレン音信号の入力を受けて可聴音、すなわち、警告音である呼笛音またはサイレン音を外部に出力する。上記スピーカー(40)は、図面表示と同様に上記取っ手(20)から外部に突出される外装型とすることができるほか、内装型である可能性があることを明らかにしておく。
【0012】
このような発光部(30)の発光ダイオード(32)、上記呼笛音発生部(80)及びサイレン音発生部(90)の動作は、上記制御部(60)によって制御されているが、当該制御部(60)は上記取っ手(20)の外周演に設置された操作スイッチ(50)から入力される動作信号に基づき上記発光ダイオード(32)、上記呼笛音発生部(80)及びサイレン音発生部(90)の動作を制御する。
【0013】
例えば、図面に表示したように操作スイッチ(50)は3個から成り、そのうちの1個は発光ダイオード操作スイッチ(50a)であり、他の1個は呼笛音操作スイッチ(50b)、さらにもう1個はサイレン音操作スイッチ(50c)である。そして上記制御部(60)は、上記発光ダイオード操作スイッチ(50a)から入力される動作信号に基づき上記発光ダイオード(32)の点滅を制御する。同様に上記制御部(60)は、上記発光ダイオード操作スイッチ(50a)の操作によって上記発光ダイオード(32)の点滅を制御する。例えば、上記発光ダイオード操作スイッチ(50a)が1(回)作動させることで上記発光ダイオード(32)全体が点灯され、この状態でもう1(回)作動させれば上記発光ダイオード(32)が1個ずつまたはグループ別に交互点滅される。さらにこの状態からもう1(回)作動させれば上記発光ダイオード(32)が消灯されるというように、上記制御部(60)は上記発光ダイオード操作スイッチ(50a)の操作によって入力される動作信号に基づき、上記発光ダイオード(32)の点滅を多様に制御することができる。
【0014】
また、上記制御部(60)は、上記呼笛音操作スイッチ(50b)を作動させれば、その動作信号の入力を受けて上記呼笛音発生部(80)から呼笛音信号を上記スピーカー(40)に出力するように制御して、その呼笛音信号の入力を受けた上記スピーカー(40)は可聴呼笛音を外部に出力する。また、上記制御部(60)は上記サイレン音操作スイッチ(50c)が作動すればその動作信号を入力受けて上記サイレン音発生部(90)からサイレン音信号を上記スピーカー(40)に出力するように制御して、そのサイレン音信号の入力を受けた上記スピーカー(40)は可聴サイレン音を外部に出力する。また、上記制御部(60)は上記発光ダイオード(32)を動作させる間に上記呼笛音またはサイレン音操作スイッチ(50b、50c)を作動させれば、その動作信号の入力を受けて上記呼笛音発生部(80)またはサイレン音発生部(90)から、呼笛音信号ないしはサイレン音信号を上記スピーカー(40)から出力するようにして、上記発光ダイオード(32)が発光する間、呼笛音またはサイレン音を出力することもできる。これにより、従来のように信号棒を持って呼笛をくわえた状態で交通整理等に従事する警察官等の煩わしさを緩和することが可能になる。
【0015】
このような上記発光ダイオード(32)、スピーカー(40)、制御部(60)、呼笛音発生部(80)及びサイレン音発生部(90)の動作は、上記取っ手(20)に内蔵される電源供給部(70)から供給される電気によって行われる。上記電源供給部(70)の電源は電池等であり、上記電池等交換が可能になるように、上記取っ手(20)の底部は開閉可能であることが望ましい。
【0016】
一方、上記発光棒体(10)の外周部には上記発光ダイオード(32)から調査される光の拡散を強化するため、ダイヤモンド模様の突起群(11)が突出形成されることが望ましい。
また図示はされていないが、上記取っ手(20)には外部、すなわち人の音声を収得して上記スピーカー(40)を通じて出力させるための音声入力部が設置されることが望ましい。上記音声入力部は、マイク機能ならびに上記スピーカー(40)を通じた拡声器(megaphone)機能を持つようにする。上記音声入力部は上記取っ手(20)の内部に外側部と連絡するように設置されることが望ましい。上記音声入力部は上記電源供給部(70)と接続されて電源の供給を受ける。上記音声入力部は上記制御部(60)と接続されて上記操作スイッチ(50)の操作で作動することから、上記操作スイッチ(50)は上記音声入力部を作動させるための操作スイッチ(図未添付)を含む。このように上記取っ手(20)に音声入力部を設けることで、警察官等による音声を利用した交通整理等も可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本考案による交通信号棒の斜視図である。
【図2】本考案による交通信号棒の発光棒体を分離して示す斜視図である。
【図3】本考案による交通信号棒の取っ手の断面図である。
【図4】本考案による交通信号棒の回路を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0018】
10:発光棒体 20:取っ手
30:発光部 31:支持管体
32:発光ダイオード 40:スピーカー
50:操作スイッチ 60:制御部
70:電源供給部 80:呼笛音発生部
90:サイレン音発生部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光透過性材質の発光棒体と取っ手を持つ交通信号棒において、
上記発光棒体の長辺部に沿って内蔵され上記取っ手に繋がれた支持管体と、上記支持管体の長辺部に沿う当該発光部位が外部に突出されるように回路基板に並列設置されて上記発光棒体を透過して光信号を可能ならしめるべく点滅する発光ダイオード(LED)から構成される発光部;
上記取っ手に内蔵されて呼笛音信号を発生する呼笛音発生部;
上記呼笛音発生部とは独立されるように上記取っ手に内蔵されてサイレン音信号を発生するサイレン音発生部;
上記呼笛音発生部及びサイレン音発生部と繋がれるように上記取っ手に設置されて、上記呼笛音発生部及びサイレン音発生部から出力される呼笛音信号またはサイレン音信号を入力受けて可聴呼笛音またはサイレン音に出力するスピーカー;
上記取っ手に内蔵されて、上記取っ手の外周演に設置される操作スイッチ群の操作によって上記発光ダイオード、呼笛音発生部及びサイレン音発生部の動作を制御する制御部;及び上記発光ダイオード、呼笛音発生部、サイレン音発生部、スピーカー及び制御部に電源を供給するために上記取っ手に内蔵された電源供給部を含むことを特徴にする交通信号棒。
【請求項2】
第1項において、上記発光棒体の外周部に光の拡散を強化するためのダイヤモンド模様の突起群を突出形成することを特徴にした交通信号棒。
【請求項3】
第1項において、上記取っ手には外部から音声を収得して上記スピーカーを通じて出力させるためのマイク機能を持つ音声入力部を備え、上記音声入力部が上記制御部と接続されて上記操作スイッチの操作によってその作動が制御されることを特徴にした交通信号棒。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−134345(P2006−134345A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−339413(P2005−339413)
【出願日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願人】(505416636)
【Fターム(参考)】