人工椎間板を挿入するための方法及び装置
人体の椎間腔内に人工椎間板を移植するための前方法であって、器具の整合及び人工椎間板の配置のために椎体の表面に中線マーカーを挿入するステップを含む。人体の椎間腔内に人工椎間板を移植するためのキットであって、部位準備器具、人工椎間板挿入器具、及び準備した椎間腔内に人工椎間板挿入器具を案内するための中線マーカーを含む。また、評価器具、中線マーカー、中線マーカー挿入器具、終板整形装置、拡張器具、トライアル挿入器具、終板挿入器具、コア挿入器具、及びトライアルスペーサヘッドも含まれる。
【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔関連出願〕
本願は、2003年3月31日出願の米国仮特許出願第60/459,280号の恩典を請求するものである。本願は、2001年12月7日出願の米国特許出願第10/011,264号、2002年7月23日出願の米国特許出願第10/200,890号、2002年6月26日出願の米国仮特許出願第60/391,628号、及び2002年6月27日出願の米国仮特許出願第60/391,845号に関連する。言及することを以って、これらの特許出願の開示内容の全てを本明細書の一部とする。
【0002】
〔発明の背景〕
椎間板は、スペーサ、ショックアブソーバー、及び動作単位としての機能を含め、複数の重要な機能を有する。
【0003】
椎間板は、近接する椎体間の間隔を維持する。この間隔により、動作が可能となり、各脊椎分節の累積効果によって複数方向の脊椎の全動作範囲が可能となる。適切な距離を保つことが重要である。なぜなら、適切な距離を保つことにより椎間孔がその高さを維持し、これにより分節神経根が圧縮されずに各脊椎レベルを出る空間が形成されるためである。
【0004】
さらに、椎間板により、ジャンプやランニングなどの運動の際に脊椎が軸方向に荷重された場合に、脊椎が圧縮し元に戻ることができる。別の重要な点は、椎間板により、長い着座及び直立の際に頭及び体幹にかかる重力による下方への力に耐えることができる。
【0005】
さらに、椎間板により、脊椎分節が特定の活動の際に同時に屈曲する、回動する、そして曲がることができる。これは、各脊椎分節が一軸の運動に固定されていたら不可能である。
【0006】
不健全な椎間板は痛みを引き起こすであろう。椎間板が病的になる理由の1つに、内側神経核が脱水した場合がある。このような場合、椎間腔が狭くなり、輪状靭帯が膨出する。神経核の脱水が進行すると輪状線維が裂ける。さらに、正常な軟組織の張力が失われ、これにより接合部の部分的な変位が起こり、骨棘、椎間孔の狭小化、機械的不安定、及び痛みにつながり得る。
【0007】
腰部椎間板疾患では、痛み及び他の症状が2つの形で起こる。第1に、輪状線維が伸びるまたは断裂すると、神経核物質が隆起または脱出して神経組織が圧迫され、足が痛み弱くなる。この症状は、神経の締付け(pinched nerve)、椎間板破裂、または椎間板ヘルニアと呼ばれる場合が多い。この症状では通常、神経根に対する機械的及び/または化学的な刺激により坐骨神経痛または放散足痛が起こる。
【0008】
椎間板ヘルニア及び坐骨神経痛の患者の大多数は外科手術をしなくても治癒するが、外科手術が必要な場合は、その外科手術は、通常は椎間板切除術や微小椎間板切除術などの椎間板物質の脱出した部分の減圧除去である。
【0009】
第2に、機械的な機能不全により、椎間板の変性及び痛みが起こる(例えば、変性性椎間板疾患)。例えば、椎間板を通る大きな力に椎間板が耐える能力を低下させるような外傷によって椎間板が損傷し、輪状線維の内側部分または外側部分が裂傷することがある。このような裂傷した線維は、そこに大きな応力がかかると炎症反応の中心となることがあり、直接的に痛みが引き起こされたり、深部傍脊椎線筋の代償性保護痙攣を介して痛みが引き起こされたりする。
【0010】
この機械的疼痛症候群、保存的な治療に対する不応、及び個々人の生活の支障が、脊椎融合技術または人工椎間板技術によって解消しなければならない一般的な問題である。
【0011】
〔発明の要約〕
従来から、脊椎融合外科手術は、保存的な治療(理学療法、投薬、手技など)では慢性の腰痛を緩和できなかった患者、及び職業につけない患者、日常生活ができない患者、または単純に比較的苦痛の小さい日常を過ごすことができない患者に選択される治療法であった。脊椎融合装置及び外科技術に著しい進歩が見られるが、このような外科処置が常に成功するわけではない。
【0012】
人工椎間板により、慢性腰痛の脊椎融合術では、複数の理論的な利益が得られる。このような利益には、苦痛の軽減や、正常の脊椎の動きを維持することで脊椎の近接したレベルにおける早期変性の回避が可能であることが含まれる。しかしながら、脊椎融合外科手術と同様に、外科技術及び外科処置は、人工椎間板の移植においても常に成功するわけではない。従って、椎間腔の準備及び人工椎間板の移植のための改善された器具及び技術が要望されている。
【0013】
本発明は、人工椎間板を受容する2つの近接する脊椎セグメント間の部位を準備するための器具及び技術に関する。詳細には、本発明は、椎体融合装置または人工椎間板インプラントを受容するために椎体終板の準備に用いる器具を提供する。本発明の器具及び技術は、特定の適用分野を有するが、脊椎に対する直接前方法または傾斜前方法に限定されるものではない。
【0014】
一実施形態では、本発明は、人体の椎間腔内に人工椎間板を移植するための前方法である。この方法は、器具の整合及び人工椎間板の配置のために椎体の表面に中線マーカーを挿入するステップを含む。ある実施形態では、人工椎間板の配置のために椎間板の配置を評価する。一実施形態では、この評価は、評価器具を椎間板の中心に合わせるステップ、評価器具から延出した放射線不透過性ピンを椎間板内に挿入するステップ、X線を用いて椎間板内の放射線不透過性ピンを可視化するステップ、可視化した後に椎間板から評価器具を取り外すステップを含む。本発明の方法のさらなるステップとして、評価器具のガイド内に中線マーカーを挿入するステップと、中線マーカーが椎体の表面内に埋め込まれるまでその中線マーカーの基端部に衝撃を与えるステップを含む。
【0015】
別の実施形態では、本発明は、人体の椎間腔内に人工椎間板を移植するためのキットである。このキットは、椎間腔を準備するための部位準備器具、人工椎間板を準備した椎間腔内に移植するための人工椎間板挿入器具、及び人工椎間板挿入器具を準備した椎間腔内に案内するための中線マーカーを含む。一実施形態では、評価器具は、基端部及び先端部を有する放射線透過性本体を含む。ハンドルが、本体の先端部に位置し、少なくとも1つの放射線不透過性ピンが本体の基端部に位置する。評価器具は、中線マーカー挿入器具と係合する本体の表面に設けられたガイドをさらに含むことができる。人工椎間板挿入器具は、インプラントまたは器具を椎間腔内に挿入する時にその椎間腔を拡げる拡張器具、椎間腔の大きさを評価するためのトライアルスペーサ挿入器具及び様々なトライアルスペーサヘッド、人工椎間板の終板を椎間腔内に挿入するための終板挿入器具、人工椎間板の終板と終板の間にコアを挿入するためのコア挿入器具を含むことができる。
【0016】
別の実施形態では、本発明は、人工椎間板の配置のために椎間板を決定するための評価器具である。この評価器具は、基端部及び先端部を有する放射線透過性本体、その本体の先端部にあるハンドル、本体の基端部にある少なくとも1つの放射線不透過性ピンを含む。
【0017】
さらに別の実施形態では、本発明は、器具の整合及び人工椎間板の配置に用いられる中線マーカーである。この中線マーカーは、テーパ端部及び取付け端部を有する本体要素を含む。ある実施形態では、本体要素の取付け端部から延出した互いに平行な少なくとも2つの突出部を含む。別の実施形態では、1つの突出部が本体要素の取付け端部から延出している。
【0018】
別の実施形態では、本発明は、終板整形装置である。この終板整形装置は、基端部及び先端部を含むフレームを含む。ハンドルが、フレームの基端部に結合されている。駆動機構がフレーム内に配置されている。終板整形装置は、それぞれ基端部及び先端部を有する互いに平行な2つの切削シャフトも含む。それぞれのシャフトの基端部は、駆動機構の回動ブロックに別々に結合され、その取付け点を中心に回動可能である。それぞれの切削シャフトの先端部は、フレームの先端部から延出している。一対の刃のそれぞれが、対応する各切削シャフトの先端部に結合されている。
【0019】
さらに別の実施形態では、本発明は拡張器具である。この拡張器具は、本体要素、本体要素に結合された一対の正反対のアーム、中線マーカーガイドを含む少なくとも1つのアーム、一対の正反対のアームの間に結合された拡張機構、及び拡張機構に結合されたハンドルを含む。
【0020】
別の実施形態では、本発明は終板挿入器具である。この終板挿入器具は、本体要素、本体要素に結合された一対の正反対のアームを含む。これらのアームは、それぞれが互いに対向した第1の整合面及び第2の整合面(互いに対向した第1の溝及び第2の溝)を有する互いに対向した第1の表面及び第2の表面を有する。終板器具はまた、各アームの端部に結合された終板ホルダー、各アームの反対側端部及び取付けプレートに結合されたハンドル部分を含み、それぞれのアームが、取付けプレートの両端にスライド可能に結合されている。
【0021】
別の実施形態では、本発明はコア挿入器具である。このコア挿入器具は、ハンドル端部及び挿入端部を有する本体を含む。コア挿入器具はまた、挿入端部の相反した各表面に設けられた一対の正反対の対向ガイドも含む。
【0022】
さらに別の実施形態では、本発明は、正確な大きさの人工椎間板を決定するためのトライアルスペーサヘッドを含む。このトライアルスペーサヘッドは、上面及び下面を有する本体要素を含む。また、本体要素の上面及び下面に設けられた正反対の溝、並びにX線で可視化するための放射線透過性の本体要素内の放射線不透過性ピンも含まれる。
【0023】
本発明には多数の利点がある。例えば、本発明は、人工椎間板の移植のための椎間腔の準備において信頼できる正確な整合を実現する。本発明はまた、準備した椎間腔内への人工椎間板の挿入において信頼できる正確な整合を実現する。
【0024】
〔発明の詳細な説明〕
本発明の前記した及び他の目的、特徴、及び利点は、添付の図面に例示された本発明の好適な実施形態のより具体的な以降の説明から明らかになるであろう。全ての図面において、同じ構成要素には同じ参照符号が付され、各図面における同じ参照番号が同じ構成要素を示している。各図面は必ずしも正確である必要はなく、むしろ本発明の原理の例示に重点をおいている。
【0025】
一般に、移植手術では前方法が用いられる。移植手術では、臍の下側の腹部に小さな切開部を形成する。外科医が脊椎を確認できるように、臓器を側部に移動させる。次いで、外科医は、椎間板の一部を除去する。一実施形態では、インプラントを挿入する。具体的には、まず終板を挿入し、次いでポリエチレンコアを挿入する。脊椎靭帯及び椎間板の輪の残りの部分の張力により椎間板が所定の位置に維持される。加えて、脊椎の圧迫する力により椎間板が所定の位置に維持される。移植の成功は、患者の適切な選択、適切なサイズの人工椎間板の選択、及び人工椎間板の適切な配置にかかっている。従って、適切な人工椎間板の配置を図1〜図7Bを用いて説明する。
【0026】
別の実施形態では、インプラント組立体の全て(例えば、プロテーゼ終板とそのコア)を同時に挿入する。
【0027】
図1Aに、脊椎100の下部の斜視図が示されている。この部分は、腰椎120、仙骨130、及び尾骨140を含む。腰椎120は、L5、L4、L3、L2、及びL1(不図示)の5つの椎骨からなる。椎間板150は、C2(不図示)から仙骨130までを連続的に連結している。シングルクォーテーション(’)は、例えば150’などの損傷した椎間板を示す。
【0028】
椎間板150は、髄核(不図示)と呼ばれるゼラチン状中心部分からなり、繊維輪(輪)160と呼ばれる外側靭帯環によって取り囲まれている。髄核は、その80%〜90%が水分である。髄核の固形分は、II型コラーゲン及び非凝集プロテオグリカンである。輪160は、髄核を液圧で密閉し、これにより椎間板に荷重がかかると椎間板内の圧力が上昇できる。輪160は、重なっている放射状のバンドを有するため、通常の荷重がかかるとねじり応力が輪に分散され、断裂しない。
【0029】
輪160は髄核と相互作用する。髄核に圧力がかかると、繊維輪が、髄核が隆起または脱出するのを防止する。ゼラチン状髄核物質が、軸方向の荷重を外側に逃がし、繊維輪が、損傷を与えずにその力を分散させる。
【0030】
損傷した椎間板150’は、移植する人工椎間板の幅であるウインドウを損傷した椎間板150’の輪160から除去して人工椎間板を受容できるように準備する。椎間板150’の髄核は完全に除去する。
【0031】
損傷したディスク150’は、図1Bに示されている椎間板評価器具170を用いて評価することができる。評価器具170は、放射線透過性本体172、放射線不透過性ピン174、ハンドル176、及びガイド178を含む。損傷した椎間板150’を準備する前に、外科医は、損傷した椎間板150’が正確に選択されたかを確認したいであろう。このために、外科医は、評価器具170のハンドル176を用いて放射線不透過性ピン174を損傷した椎間板150’(図1A)内に挿入する。損傷した椎間板150’は、評価器具170の内部及びそこから延出した放射線不透過性ピン174を用いてX線で視覚化することができる。評価器具170はまた、局所骨格構造に対して比較できる可視マーカーを設けて、損傷椎間板150’の準備に用いる中心線を提供することもできる。評価器具170はさらに、任意選択で椎体の表面に中線マーカーを嵌入させるための中線マーカーガイド178を含む。中線マーカーの詳細は後述する。
【0032】
図2Aに示されているように、拡張器具200が、準備された椎間腔内に十分に挿入されている。拡張器具200は、椎間腔内に挿入するための閉じた位置(不図示)と椎間腔を拡張するための開いた位置205の2つの位置で動作する。図2A〜図2Cの開いた位置205で示されているように、拡張器具200は、トライアルスペーサ260(図2B及び図2C)、人工椎間板インプラント、または脊椎融合ケージの何れか1つを挿入する際に椎間腔を所定の距離に拡げる。
【0033】
トライアルスペーサ260は、人工椎間板インプラントの適切な大きさを決めるために用いる。外科医は、トライアルスペーサのキットから適当な大きさのトライアルスペーサ260を選択する。トライアルスペーサ260のキットは、10mmで0Nのごく小さいものから14mmで15Nの特大のものまで約60の異なった大きさを含むことができる。トライアルスペーサ260は、Celcon(登録商標)などの着色アセタールコポリマーから形成することができ、術中のイメージングの際にトライアルの実際の位置を示す3つの金属マーカーを有する。ある実施形態では、放射線透過性材料(RadelRなど)を含む複合材から形成され、4つの金属マーカーを有する約28〜約40の異なった大きさのトライアルスペーサがキットに含まれる。
【0034】
図2B〜図2E及び図10A〜図10Dを参照されたい。選択されたトライアルスペーサ260は、トライアルスペーサ挿入器具250を用いて拡張器具200の上部アーム210及び下部アーム220を下方に移動させる。トライアルスペーサ260の上面264と下面266の溝262(図10A〜図10D)により、トライアルスペーサ260が拡張器具200のアーム210及び220の中心位置に維持されて椎間腔内に案内される。トライアルスペーサ260が椎間腔に近づくに連れて椎間腔が徐々に拡がり、トライアルスペーサ260を椎間腔内に容易に挿入することができる。トライアルの配置は、トライアルスペーサ260の放射線透過性ヘッド内の放射線不透過性マーカー261(図2D及び図2E)を用いてX線で視覚化することができる。トライアルスペーサ260が正確に配置されると、4つのピン261の内の3つをX線で確認することができる。放射線透過性ヘッド260は、椎間腔内のヘッド260を可視化するために放射線不透過性物質で処理することもできる。外科医は、人工椎間板インプラントの適切な大きさが決まるまで、必要に応じてこのステップを繰り返す。
【0035】
図2Fに示されているように、適切な大きさのトライアルスペーサ260が決まったら、拡張器具200を除去して、適切な大きさの人工椎間板インプラントに基づいて残りの器具を適切に準備することができる。
【0036】
図3A及び図3Bに示されているように、中線マーカー挿入器具300が、トライアルスペーサ挿入器具250のシャフトを保持している。さらに、中線マーカー挿入器具300の先端部330の水平ノッチが、トライアルスペーサ260の水平スロットに係合して適切な向きになる。整合及び向きが適切であると確認できたら、中線マーカー340を椎体の表面の中に嵌入させる。一実施形態では、中線マーカー340は、椎間腔の椎体の上部終板のやや上に配置する。
【0037】
図4A及び図4Bに示されているように、所望に応じて、任意選択の終板整形器具400を用いて人工椎間板の形状に一致するように椎体を整形することができる。終板整形器具400を椎間腔内に挿入する。終板整形器具400の配置は、中線マーカー340とキーで結合させない。終板整形器具は、上部切削面410及び下部切削面420を有する。切削面410及び420は、終板510及び520(図5A)を整形し、人工椎間板と生体構造との接触面積を増大させる。切削面410及び420は、人工椎間板の終板510及び520の外面の形状に一致する形状である。切削は、ストロークの短い機械的な振動運動で行う。当業者であれば、後述するような刃が付いた手動の終板整形器具を用いることができることを理解できよう。
【0038】
図5A〜図5Cを参照されたい。人工椎間板は、上側終板510、下側終板520、ポリエチレンコア620(図6A)、及び保持クリップ710(図7A及び図7B)を含む。
【0039】
図5A〜図5Cに示されているように、上側終板510及び下側終板520が、終板挿入器具500の尖叉540に配置されている。終板挿入器具500は、ポリエチレンコアを用いずに適切な向きに互いに近接して終板510及び520を保持する。拡張器具200(図5B)を椎間腔内に再び挿入する。中線マーカー340(図3B)が拡張器具200の上部アーム210(図2A)の他の表面内に入り、器具の整合が維持される。終板挿入器具500(図5A)を、拡張器具200を下側に移動させる。終板挿入器具500の上面512及び下面514のスロット508(図14A〜図14C)が、拡張器具200の上部アーム210及び下部アーム220(図2A及び図2B)に係合し整合が維持される。終板510及び520を外科部位に向かって移動させ、始めの拡張を開始する。人工椎間板の挿入深さは、適切な深さまで達すると外部の椎体表面に接触する終板挿入器具500の交換可能なスペーサ532によって制御する。終板の挿入が完了したら、拡張器具200を椎間腔から除去する。終板挿入器具500を開いて、終板510及び520を椎体終板に係合させることができる。
【0040】
図6A及び図6Bに示されているように、終板510及び520(図5A)を挿入した後、コア挿入器具600を用いて終板510と終板520との間にコア620を挿入する。プロテーゼ終板を所定の位置に配置したら、コア高さトライアル613を挿入ロッドに取り付けて椎間腔内に挿入してコアインプラントの適切な高さを決定することができる(図20及び図21)。コア挿入器具600は、(1)コア620を受容及び保護して送る機能、(2)最終的な拡張をする機能、(3)挿入されたコア620の高さを外科医に示す機能を有する。コア挿入器具600は、(1)使い捨てカセット610、及び(2)カニューレ状シャフト612を含む。カニューレ状シャフト612は、コア620を最終的に配置するために用いられるプッシュロッド(不図示)を含む。カセット610は、その上面及び下面にフィン614を有する。フィン614は、終板挿入器具500の中心に位置するスロット509(図14B)内にキー係合する。この整合により、コア620が終板510及び520(図5A)に対して中心に維持される。カセット610が終板挿入器具500を下に移動すると、終板510及び520が、ポリエチレンコア620を挿入できる高さまで離間する。カセット610は、その面616が下側終板520(図5A)の上面(不図示)に位置するレール(不図示)に接触すると停止する。コア挿入器具600のハンドル端部622のサムピース618を用いて、コア620をカセット610から椎間腔内の最終位置にゆっくり移動させる。終板挿入器具500及びコア挿入器具600を外科部位から除去して、図6Cに示されているように中線マーカー340及び人工椎間板の構成要素(510、520、620)のみを残す。
【0041】
図7A及び図7Bに示されているように、保持クリップ710が下側終板520の上面に配置され、終板510と520との間にポリエチレンコア620が前方に固定されている。保持クリップ710は、コア620を終板510と520との間に固定するためにチタンまたは当分野で周知の任意の材料から形成することができる。保持クリップ710は、保持クリップ挿入器具700を用いて配置することができる。保持クリップ710を、人工椎間板のレールを下方にスライドさせて所定の位置に嵌める。中線マーカー340を除去して、外科処置を終了する。保持クリップ710は、取り付けた後に、保持クリップリムーバー800(図17)を用いて取り出すことができる。保持クリップ710は、損傷または外科医の要望によりポリエチレンコア620を置換する際に取り出す必要がある。保持クリップリムーバー800は、椎間板内の狭い空間内に適合するようにデザインされている。保持クリップリムーバー800は、保持クリップ710とコア610との間に適合するようにデザインされた小さなアームを用いて、保持クリップ710の各アームを互いに拡げて保持クリップ710を取り外すことができる。
【0042】
上記した方法は、詳細を後述する器具を用いて達成することができる。
【0043】
拡張器具
図8A〜図8Cに、本発明に従った拡張器具200の一実施形態が示されている。図8D及び図8Eには、本発明の拡張器具200の別の実施形態が示されている。一般に、拡張器具200は、中線マーカー340(図12A〜図12C)に対する適切な整合を維持したまま、その拡張器具200にインプラント、トライアル、または器具を取り付けまたは取り外すことができる。拡張器具200は、正反対のアーム210及び220、拡張機構222(図8A〜図8D)、及びハンドル124を含む。アーム210及び220はそれぞれ、挿入先端226、中線マーカースロット228、及びガイド面232を含む。ガイド面232は平滑な表面として示されているが、上記したように拡張器具200に対してインプラント、トライアル、または器具を取り付けまたは取り外しできるようにノッチまたはスロットを含むことができることを理解されたい。ある実施形態では、拡張器具200のアーム210及び220は、ばね236(図8A〜図8C)によって付勢され、通常は開いた位置205にある。別の実施形態では、これらのアームは付勢されず、単純に器具またはインプラントの通過で開閉する。図8Eに示されているように、拡張器具200は取り外し可能な端部225を含むことができる。取り外し可能な端部225は、必要とされる拡張の程度及び終板の角度に基づいて選択することができる。
【0044】
トライアル挿入器具
図9A及び図9Bに、トライアル挿入器具250が示されている。トライアル挿入器具250は、ハンドル252、シャフト254、トライアルスペーサ260に係合する係合ヘッド256を含む。係合ヘッド256は、トライアルスペーサ260をX線で可視化ができるように放射線透過材料から形成することができる。ポインター253が、椎間腔内のトライアルスペーサヘッドの向きを示す視認ガイドとなる。別の実施形態では、図9Cに示されているように、トライアル挿入器具250’は、ハンドル252、シャフト254、溝255、リリースハンドル257、及び固定ナット259を含む。溝255により、中線マーカー挿入器具300(図11A及び図11B)のシャフト320を椎間腔内に案内することができる。リリースハンドル257(図9C)により、トライアルスペーサヘッド260’(図10D及び図10E)をトライアル挿入器具250’に取り外し可能に結合させることができる。固定ナット259(図9C)は、固定位置にリリースハンドル257を固定する。この器具は、取り外しを容易にするためにスラップハンマー接続ポート258も含む。
【0045】
トライアルスペーサヘッド
図10A〜図10Dに、トライアルスペーサヘッド260が示されている。トライアルスペーサヘッド260は、上面264及び下面266を含む。上面264及び下面266のそれぞれは、拡張器具200(例えば図8D)のアーム210/220とスライド可能に係合する少なくとも1つの溝262を含む。図10E及び図10Fに、260’として示されているトライアルスペーサヘッド260の別の実施形態が示されている。トライアルスペーサヘッド260’は、放射線不透過性ピン261及び係合可能な端部263を含む。係合可能な端部263は、トライアル挿入器具250’(図9C)に取り外し可能に結合することができる。トライアルスペーサヘッド260’は、X線で可視化するために放射線不透過性物質を含むことができる。
【0046】
中線マーカー挿入器具
図11Aに、中線マーカー挿入器具300が示されている。中線マーカー挿入器具300により、中線マーカー340(図12A)の配置が容易になる。中線マーカー挿入器具300は、基端部302、先端部330、保持装置304、間隔保持要素310、及び挿入シャフト320を含む。既に説明したように、中線マーカー挿入器具300は、先端部332に取り付けられた中線マーカー340(図12A〜図12C)を有するトライアル挿入器具250のシャフト254を下方にスライドする。先端部330は、ヒンジによってシャフトに係合し、中線マーカー340の可変垂直配置を可能にするダイアルを含む。保持装置304がトライアル挿入器具250のシャフト254に結合し、これにより中線マーカー340の整合及び挿入が容易になる。中線マーカー340を椎体面の中に挿入するための正確な高さを得るために、間隔保持要素310を挿入シャフト320とトライアル挿入器具250のシャフト254との間に用いることができる。図11Bに、マーカー挿入器具300の別の実施形態が示されている。先端部330’により、図12Dに示されている中線マーカー340’の挿入及び保持が可能となる。
【0047】
中線マーカー
図12A〜図12Cに中線マーカー340が示されている。中線マーカー340は、インプラント移植手術の間に理想的なインプラントの位置を維持し伝達する手術中のマーカーである。中線マーカーは、本体要素342、テーパ端部344、及び取付け端部346を含む。取付け端部346は、上記したように椎体の表面内に挿入する少なくとも2つのピン348を含む。ピン348は、インプラント移植術の間、中線マーカー340の回動を防止する。取付け端部346は、中線マーカー340の回動をさらに防止する保持スパイク350を含むことができる。本体要素342は、インプラント移植術の終了時に中線マーカー340を除去できるようにノッチ352及び/または孔354を含むことができる。図12Dに、340’として中線マーカー340の別の実施形態が示されている。中線マーカー340’は、挿入端部347、ねじ中間部分349、及びヘッド351を含む。ヘッド351は、中線マーカー挿入器具300(図11B)の先端部330’に係合する。
【0048】
図12A〜図12Cには中線マーカーを骨内に挿入するとして示されているが、骨の表面に対して中線マーカーの位置を固定するあらゆる方法が本発明の範囲内に含まれる。本発明のある実施形態では、中線マーカーを骨内にねじ込む。或いは、中線マーカーを骨に対してクランプする。または、中線マーカーを骨の表面に当接させる。
【0049】
終板整形器具
図13A〜図13Eに、本発明の実施形態に従った終板整形器具400が示されている。終板整形器具400は、フレーム402、ハンドル404、スプレッダシャフト406、駆動カムシャフト412、固定プッシュボタン414、刃410及び420を含む。センタリングスロッド415が、中線マーカー340(図12A〜図12C)を受容して、椎体を整形する際に正確な整合を維持する。刃410及び420は、高さ(刃の切削面と切削面との間の距離)を調節することができ、椎骨間に閉じた状態で挿入される。刃410及び420は、切削動作のための適切な圧力を得るために離隔させることができる。刃410及び420の切削動作は、刃410及び420の前後方向の往復運動によって達成される。往復運動のエネルギーは、通常は手術室で利用できる一般的な動力器具(不図示)によって供給される。動力器具は、駆動カムシャフト412に取り付けられ、刃410及び420の往復運動に変換される回転運動を与える。固定プッシュボタン404が、スプレッダシャフト406を固定位置にロックする。対応するロッドに設けられた別の目盛りとの組合せでは、固定プッシュボタン404により、刃410及び420の高さを不連続に調節することができる。スプレッダシャフト406は、使用者に刃410及び420の高さを示す目盛りまたはマークを含むことができる。
【0050】
駆動機構は、2つの切削シャフト413及び回動ブロック(不図示)を含む。切削シャフト413は、回動ブロックに取り付けられ、その取付け点を中心に回動する。駆動カムシャフト412が、回動ブロックのスロット内に挿入され、回動ブロックを上下に移動させ、回転運動を切削シャフト413の往復運動に変換する。切削シャフト413は、互いに対して拡げることができるが、刃410及び420が椎間腔内に挿入されている時は、切削シャフト413はスプレッダシャフト406のローラ418(図13D及び図13E)に対して押圧されている。ローラ418は、刃410及び420が椎体終板に係合するようにこれらの刃を互いに対して拡げる。ローラ418は、必要な離隔距離に応じて交換することができる。切削シャフト413は、挿入を容易にする刃410及び420の初めのセンタリングのためにねじりばねまたは圧縮ばねで互いに押し付けることができる。
【0051】
図13D及び図13Eにスプレッダシャフト406が示されている。スプレッダシャフト406は、ロッド422、フォーク424、ローラ418、及び固定プッシュボタン組立体414を含む。必要な高さによって異なった大きさ(直径)のローラ418を用いることができる。フォーク424は、その両側にスロットを含む。これらのスロットは、フレーム402の内側に沿って配置されたレールに係合し、ローラ418、切削シャフト413、及び刃410及び420がセンタリングされる。スプレッダシャフト406が終板整形器具400を下側に押されると、切削シャフト413が互いに対して拡がって刃410及び420が必要な高さに調節される。
【0052】
刃410及び420は、整形すべき終板に面した側面にチップブレーカを備えた歯を含む。切削の方向は、椎間腔から出る方向のみである。骨終板は、刃410及び420の形状に整形される。
【0053】
終板挿入器具
図14A〜図14Dに、終板挿入器具500の実施形態が示されている。終板挿入器具500は、インプラント関節運動コア620(図6A)を含まないインプラントの初めの導入に用いる。終板挿入器具は、正反対のアーム502、ハンドル504、及び爪540(図14B)を含む。各アーム502は、拡張器具200(図8A)のガイド面232にスライド可能に係合するスロット508を含む。各アーム502はまた、コア挿入器具600(図6A)のフィン614にスライド可能に係合する溝509も含む。取付けプレート521が、行われる処置によってアーム502を開閉できるように正反対の各アーム502を結合している。爪540は、拡張によって解放されるまで終板510及び520をアーム502に維持する。終板510及び520は、任意の角度または大きさにすることができ、上側の終板と下側の終板が一致しなくてもよい。交換可能な挿入ストッパー530を用いて、終板の挿入深さを決定することができる。交換可能な挿入ストッパー530は、選択されたトライアルスペーサ260に一致するように交換可能な挿入ストッパー530のキットから選択することができる。プッシュボタン542により、挿入ストッパー530を前後に調節することができる。図14Eに、500’として終板挿入器具500の別の実施形態が示されている。終板挿入器具500’は、溝509(図14B)がガイド505に代わった点を除けば終板挿入器具500と本質的に同じである。また、取り外し可能な端部503が、終板の大きさによって交換可能な爪540に含められる。
【0054】
ここで図14Eを参照されたい。一実施形態では、ヒンジ521がハンドルが離間するように付勢するねじりばねを有する。ハンドルが閉じた位置にある場合、器具によって保持された終板は、前後軸に沿って移動することができない。しかしながら、ハンドルが開いた位置にある場合、終板を自由に調節することができる。
【0055】
整合タブ551及び552が、挿入の際に終板同士の内外の整合を維持する。別の実施形態では、ピンとスロットの整合機構を用いることができる。
【0056】
コアトライアル器具
適切な大きさのインプラントを選択する際に外科医が知るべき情報には、(a)インプラントの配置面積及び大きさ、(b)脊柱前腕角度、及び(c)コアの高さの3つの情報がある。配置面積及び脊柱前腕角度はトライアルの際に決定することができ、コア高さはコアトライアル器具で決定される。図20及び図21に、このコアトライアル器具の2つの実施形態が例示され、これらは、適応する終板挿入器具と共に同様の要領で用いられる。これらのコアトライアル器具は共に、高さがコアの高さに一致するモジュラー端部900及び900’、シャフト902及び902’並びにハンドル904及び904’を含む。加えて、モジュラー端部は共に、終板挿入器具を下方に移動する時に器具を中心に維持する表面を含む。図21に示されている器具と共に使用するモジュラー端部900’が、図15Eのコア挿入器具と共に示された拡張ブロック(613)と同一である。器具キットは、それぞれのコア高さに一致するモジュラー端部を含むのが好ましい。従って、外科医は、コアトライアル器具を終板挿入器具上を下方に移動させてX線で高さを調べることができる。調べた高さが最適ではない場合、器具を取り外してモジュラー端部を別の大きさに変えることができる。適切な高さが得られるまでこの動作を繰り返すことができる。この情報が得られたら、一致するコアの高さを選択することができる。
【0057】
コア挿入器具
図15A〜図15Dにコア挿入器具600が示されている。コア挿入器具600は、終板510及び520の配置に成功した後に用いる。コア挿入器具600は、取り外し可能なカセット610、挿入シャフト612、コア挿入ノブ/ハンドル618、プッシュロッド621、及びハンドル622を含む。取り外し可能なカセット610は、終板挿入器具500内の溝509にスライド可能に係合して終板510と520との間にコア620を挿入する際に正確な整合を維持するフィン614を含む。取り外し可能なカセット610はプッシュロッド孔617を含み、これによりプッシュロッド621がコア620を取り外し可能なカセット610から移動させることができる。取り外し可能なカセット610は、コア620の高さに一致するようにカセットのキットから選択することができる。別の実施形態では、カセットは、廃棄可能なプラスチックから形成することができ、コアと共にパッケージングすることができる。プッシュロッド621は、挿入シャフト612内にスライド可能に配置し、挿入ノブ/ハンドル618で操作することができる。挿入ノブ618がコア620に向かって移動するまで、ばね651がプッシュロッド621を挿入シャフト612に維持する。図15Eに、600’としてコア挿入器具600の別の実施形態が示されている。コア挿入器具600’は、カセット610が爪611に代わった点を除いてコア挿入器具600と本質的に同じである。爪611は、コア620’を圧迫してそのコア620’を保持する。コア挿入器具600’はまた、拡張ブロック613及びラチェット機構615も含む。拡張ブロック613は、終板挿入器具500’のガイド505にスライド可能に係合して椎間腔を拡張する。ラチェット機構615を用いてブロック613を引き戻し、これにより椎間腔を狭めて、コアに終板を密着させる。次いで、ハンドル618を閉じて器具を取り外し、コアを所定の位置に留置する。
【0058】
保持クリップ挿入器具
図16に、保持クリップ挿入器具700が示されている。保持クリップ挿入器具700は、シャフト702、ハンドル704、及び取付け点706を含む。取付け点706は、保持クリップ710の前面に位置する孔及び面取り縁をグリップする。人工椎間板の移植に成功したら、保持クリップ710を人工椎間板の下側終板の内側レールに固定し、コア620を固着する。保持クリップ710が内側レールに固定されたら、保持クリップ挿入器具700を取り外す。
【0059】
保持クリップ除去器具
図17に、保持クリップ除去器具800が示されている。保持クリップ除去器具800は、回動点804で可動式に取り付けられた2つのハンドル802を含む。ハンドルの長さがより長い別の実施形態では、ハンドルと回動点804との間に複数のヒンジまたは連結部材を用いることができる。保持クリップ除去器具800は、コア620を交換する場合(椎間板の高さを変更するため)またはインプラントを除去する場合に用いられる抜取り器具である。保持クリップ除去器具800は、廃棄するために保持クリップ710を変形させて保持し、人工椎間板からコア620を前方にスライドさせることができる。
【0060】
評価器具
図18に評価器具170が示されている。評価器具170は、放射線透過性本体172、放射線不透過性ピン174、ハンドル176、及び中線マーカーガイド178を含む。
【0061】
図15A及び図15Eに示されている器具を用いたコアの挿入は既に説明した。その方法では、コア挿入器具を終板挿入器具上を下側に移動させ、この移動の際に椎間腔を拡張する。
【0062】
ある実施形態では、インプラント終板及びコアを配置するための別の方法を提供する。この方法は、上記した方法と本質的に同じトライアル法及び中線マーキング法を用いるが、終板の配置、椎間腔の拡張、及びコアの配置に異なった器具を用いる。
【0063】
ここで図22及び図23を参照されたい。この代替の実施形態では、終板挿入器具500’が、図14Eに示されている終板挿入器具(540’)と同じ方法でインプラントを保持する。図22では、終板挿入器具500’が閉じた位置に示されている。この構造では、終板挿入器具500’は、拡張器具200(図8Eに示されている)内を移動することができる。終板挿入器具500’がその最終的な位置に到達したら、拡張器具200を取り外し、終板挿入器具500’を開くことができ(図23)、これにより終板が係合し、コアのトライアル及びコア挿入器具の配置が可能となる。
【0064】
この代替の方法では、椎間腔の拡張動作とコア配置動作を別々に行う。ここで図24を参照されたい。スプレッダ900が、図19に示されている終板挿入器具500’を下側に移動する。器具キットは、1つのコアの高さに対して1つのスプレッダ高さを含むのが好ましいため、コアのトライアルは、このスプレッダ器具で行うのが好ましい。適切なコアの高さが決定したら、スプレッダを所定の位置に留置し、マサチューセッツ州レインハム(Raynham)に所在のデピュイ・スパイン(DePuy Spine)が製造するコア挿入器具(カタログ番号2869−22−000)(現在同じ器具がコアを配置するためにセンター・ライン・セット(CentreLigne Set)で使用されている)(所在地不明)などの終板挿入器具の主軸からずれたコア挿入器具を用いてコアを配置する。
【0065】
等価物
本発明の好適な実施形態を用いて本発明を図示及び説明してきたが、当業者であれば、添付の特許請求の範囲で規定される本発明の範囲から逸脱することなく形態及び細部の様々な変更が可能であることを理解できよう。
【0066】
〔実施の態様〕
(1)人工椎間板を人体の椎間腔内に移植するための前方法であって、
器具の整合及び人工椎間板の配置のために椎体の表面に対して中線マーカーの位置を固定するステップを含む、前方法。
(2)実施態様1に記載の前方法であって、
人工椎間板の移植のために椎間板を評価するステップをさらに含む、前方法。
(3)実施態様2に記載の前方法であって、
人工椎間板の移植のために椎間板を評価する前記ステップが、
評価器具を前記椎間板の中心に合わせるステップと、
前記評価器具から延出した少なくとも1つの放射線不透過性ピンを前記椎間板内に挿入するステップと、
前記椎間板内の前記放射線不透過性のピンをX線で可視化するステップと、
可視化した後に前記椎間板から前記評価器具を取り外すステップと、を含む、前方法。
(4)実施態様3に記載の前方法であって、
前記中線マーカーを前記評価器具のガイド内に挿入するステップと、
前記中線マーカーが前記椎体の前記表面の中に埋め込まれるまで前記中線マーカーの基端部に衝撃を与えるステップと、をさらに含む、前方法。
(5)実施態様1に記載の前方法であって、
人工椎間板の移植のために前記人工椎間板を準備するステップと、
移植のために人工椎間板を選択するステップと、をさらに含む、前方法。
【0067】
(6)実施態様5に記載の前方法であって、
人工椎間板の移植のために前記人工椎間板を準備する前記ステップが、
人工椎間板インプラントの幅であるウインドウを前記椎間板の繊維輪から除去するステップと、
前記椎間板の髄核を除去するステップと、を含む、前方法。
(7)実施態様5に記載の前方法であって、
移植のために人工椎間板を選択する前記ステップが、
拡張器具で前記椎間腔を拡張するステップと、
前記拡張器具によって前記椎間腔内に案内されるトライアルスペーサ挿入器具を用いて少なくとも1つのトライアルスペーサを拡張された前記椎間腔内に挿入するステップと、
前記トライアルスペーサ挿入器具を前記椎間腔から取り出すステップと、を含む、前方法。
(8)実施態様7に記載の前方法であって、
前記トライアルスペーサ挿入器具をピン挿入器具に接触させるステップと、
前記トライアルスペーサ挿入器具で案内したまま、前記ピン挿入器具を用いて前記中線マーカーを前記椎体の前記表面の中に挿入するステップと、
前記ピン挿入器具を前記中線マーカーから取り外すステップと、をさらに含む、前方法。
(9)実施態様5に記載の前方法であって、
前記中線マーカーによって案内される終板整形器具を用いて、椎間腔を画定する前記椎体の近接する終板を整形するステップをさらに含む、前方法。
(10)実施態様9に記載の前方法であって、
前記椎体の近接する終板を整形する前記ステップが、
前記終板整形器具を前記中線マーカーに整合させるステップと、
前記終板整形器具の整形ブレードを前記椎間腔内に挿入するステップと、
前記整形ブレードで前記椎体の前記近接する終板を整形するステップと、を含む、前方法。
【0068】
(11)実施態様5に記載の前方法であって、
案内として前記中線マーカーを用いて前記椎間腔内に前記人工椎間板を移植するステップと、
前記中線マーカーを取り外すステップと、
前記外科部位を閉じるステップと、をさらに含む、前方法。
(12)実施態様11に記載の前方法であって、
前記椎間腔内に前記人工椎間板を移植する前記ステップが、
案内として前記中線マーカーを用いて前記椎間腔内に拡張器具を挿入するステップと、
前記拡張器具によって案内される終板挿入器具を用いて前記椎間腔内に前記椎間板の各終板を挿入するステップと、
前記椎間腔から前記拡張器具を取り出して、前記人工椎間板の前記終板を椎体の終板に係合させるステップと、
前記終板挿入器具によって案内されるコア挿入器具を用いて、前記人工椎間板の前記終板間にコアを挿入するステップと、
前記コア挿入器具を前記終板挿入器具から取り外すステップと、
前記終板挿入器具を前記椎間腔から取り出すステップと、を含む、前方法。
(13)実施態様12に記載の前方法であって、
前記終板間にコアを挿入する前記ステップが、保持クリップで前記人工椎間板の前記終板間に前記コアを固定するステップを含む、前方法。
(14)人体の椎間腔内に人工椎間板を移植するためのキットであって、
人工椎間板を準備した椎間腔内に移植するための人工椎間板挿入器具と、
前記人工椎間板挿入器具を準備した前記椎間腔内に案内するための中線マーカーと、を含む、キット。
(15)実施態様14に記載のキットであって、
部位準備器具が評価器具を含み、この評価器具が、
基端部及び先端部を有する放射線透過性本体と、
前記本体の前記先端部におけるハンドルと、
前記本体の前記基端部における少なくとも1つの放射線不透過性ピンと、を含む、キット。
【0069】
(16)実施態様15に記載のキットであって、
前記評価器具が、中線マーカー挿入器具と係合する前記本体の表面に設けられたガイドをさらに含む、キット。
(17)実施態様14に記載のキットであって、
前記人工椎間板挿入器具が、
前記椎間腔を拡張するための拡張器具と、
拡張された前記椎間腔内に挿入するための様々なトライアルスペーサヘッド及びトライアルスペーサ挿入器具と、
拡張された前記椎間腔内に前記人工椎間板の各終板を挿入するための終板挿入器具と、
前記人工椎間板の前記終板間にコアを挿入するためのコア挿入器具と、を含む、キット。
(18)実施態様17に記載のキットであって、
前記拡張器具が、
本体要素と、
前記本体要素に結合された上部アーム及び下部アームと、
中線マーカーに整合するように適合された少なくとも1つのアームにおけるセンタリング構造と、を含む、キット。
(19)実施態様17に記載のキットであって、
前記様々なトライアルスペーサヘッドが、
上面及び下面を有する放射線透過性本体と、
前記拡張器具の前記上部アーム及び前記下部アームに対して中心位置を維持するための、前記上面及び前記下面に設けられた正反対の溝と、
X線で視覚化するための前記放射線透過性本体内の放射線不透過性ピンと、を含む、キット。
(20)実施態様17に記載のキットであって、
前記終板挿入器具が、
本体要素と、
前記拡張器具及び前記コア挿入器具と係合するガイドを有する、前記本体要素に結合された一対の正反対のアームと、を含む、キット。
【0070】
(21)実施態様17に記載のキットであって、
前記人工椎間板挿入器具がコアトライアル器具をさらに含む、キット。
(22)実施態様17に記載のキットであって、
前記コア挿入器具が、
本体要素と、
前記終板挿入器具の前記上部アーム及び前記下部アームに対して中心位置を維持するための、前記本体要素の上面及び下面に設けられたガイドと、を含む、キット。
(23)実施態様17に記載のキットであって、
前記中心マーカーを保持するための少なくとも1つのセンタリング構造を有する終板整形器具をさらに含む、キット。
(24)実施態様17に記載のキットであって、
前記コアを前記人工椎間板の終板に固定するための保持クリップ挿入器具と、
前記コアを前記人工椎間板の終板から取り外すための保持クリップ除去器具と、を含む、キット。
(25)人工椎間板置換のために椎間板を決定するための評価器具であって、
基端部及び先端部を有する放射線透過性本体と、
前記本体の前記先端部におけるハンドルと、
前記本体の前記基端部における少なくとも1つの放射線不透過性ピンと、を含む、評価器具。
【0071】
(26)実施態様25に記載の評価器具であって、
前記少なくとも1つの放射線不透過性ピンが、前記本体の前記基端部から水平方向に延出した第1の部分、及び前記本体の前記基端部内を垂直方向に延びた第2の部分を含む、評価器具。
(27)実施態様25に記載の評価器具であって、
前記評価器具が前記放射線透過性本体の表面に設けられたガイドをさらに含む、評価器具。
(28)実施態様27に記載の評価器具であって、
前記ガイドが、スロット及び孔からなる群から選択される、評価器具。
(29)器具の整合及び人工椎間板の配置に用いる中線マーカーであって、
基端部及び先端部を有する本体要素と、
前記本体要素の前記先端部を成す、互いに平行な少なくとも2つの突出部と、を含む、中線マーカー。
(30)実施態様29に記載の中線マーカーであって、
前記本体要素の取付け端部から延出した保持スパイクをさらに含む、中線マーカー。
【0072】
(31)終板整形装置であって、
基端部及び先端部を有するフレームと、
前記フレームの前記基端部に結合されたハンドルと、
前記フレーム内に配置された駆動機構と、
それぞれ基端部及び先端部を有する2つの切削シャフトであって、前記各シャフトのそれぞれの前記基端部が前記駆動機構の回動ブロックに別々に結合され、それらの取付け点を中心に回動することができ、前記各切削シャフトのそれぞれの前記先端部が、前記フレームの前記先端部から延出している、前記2つの切削シャフトと、
前記各切削シャフトのそれぞれの先端部に結合された一対の刃と、を含む、終板整形装置。
(32)実施態様31に記載の終板整形装置であって、
前記2つの切削シャフトの間にスライド可能に配置され、前記フレームの前記基端部から延出したスプレッダシャフトをさらに含む、終板整形装置。
(33)実施態様32に記載の終板整形装置であって、
前記スプレッダシャフトが、
基端部及び先端部を有するロッドと、
前記ロッドの前記先端部に結合されたフォーク要素と、
前記フォーク要素間に結合されたローラ組立体と、
前記フレーム内に前記ロッドを固定するための固定プッシュボタンと、を含む、終板整形装置。
(34)実施態様33に記載の終板整形装置であって、
前記一対の刃の間の距離を決定するために前記ロッドに設けられた不連続な目盛りをさらに含む、終板整形装置。
(35)実施態様31に記載の終板整形装置であって、
前記中線マーカーと係合する、前記フレームの先端部に位置する少なくとも1つのセンタリング構造をさらに含む、終板整形装置。
【0073】
(36)拡張器具であって、
本体要素と、
前記本体に結合された一対の正反対のアームであって、少なくとも一方のアームが中線マーカーと整合するように適合されたセンタリング構造を含む、前記一対のアームと、
前記正反対のアームの間に移動可能に結合された拡張機構と、を含む、拡張器具。
(37)実施態様36に記載の拡張器具であって、
前記一対の正反対のアームが前記本体要素に取り外し可能に結合されている、拡張器具。
(38)終板挿入器具であって、
本体要素と、
前記本体に結合された一対の正反対のアームであって、それぞれが互いに対向した第1の整合面及び第2の整合面を有する互いに対向した第1の表面及び第2の表面を有する、前記一対のアームと、
前記各アームの一端に結合された終板ホルダーと、
前記アームの反対側の端部に結合されたハンドル部分と、
取付けプレートであって、その相反する端部に前記各アームがスライド可能に結合されている、前記取付けプレートと、を含む、終板挿入器具。
(39)実施態様38に記載の終板挿入器具であって、
前記終板ホルダーが整合構造を含む、終板挿入器具。
(40)実施態様38に記載の終板挿入器具であって、
前記終板ホルダーが前記アームに取り外し可能に結合されている、終板挿入器具。
【0074】
(41)コア挿入器具であって、
ハンドル端部及び挿入端部を有する本体要素と、
前記挿入端部の相反する各表面に設けられた一対の正反対のガイドと、を含む、コア挿入器具。
(42)実施態様41に記載のコア挿入器具であって、
前記挿入端部が前記本体要素に取り外し可能に結合されている、コア挿入器具。
(43)実施態様41に記載のコア挿入器具であって、
前記各ガイドが前記挿入端部に取り外し可能に結合されている、コア挿入器具。
(44)正確な大きさの人工椎間板を決定するためのトライアルスペーサヘッドであって、
上面及び下面を有する本体要素と、
前記本体要素の前記上面及び前記下面に設けられた正反対の溝と、
X線で可視化するための放射線透過性の前記本体要素内の放射線不透過性ピンと、を含む、トライアルスペーサヘッド。
(45)実施態様44に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記本体要素が放射線不透過性物質を含む、トライアルスペーサヘッド。
【0075】
(46)実施態様44に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記放射線不透過性ピンが、X線を用いて整合を決定するために二対の正反対の放射線不透過性ピンを含む、トライアルスペーサヘッド。
(47)実施態様44に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記一対の放射線不透過性ピンの一方のピンの直径が他方のピンの直径よりも大きい、トライアルスペーサヘッド。
(48)実施態様44に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記一対の放射線不透過性ピンの一方のピンが他方のピンよりも長い、トライアルスペーサヘッド。
(49)人工椎間板の適切な大きさを決定するためのトライアルスペーサヘッドであって、
前記ヘッドが、放射線透過性材料と放射線不透過性材料を含む複合材料を含む、トライアルスペーサヘッド。
(50)実施態様49に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記放射線透過性材料がポリマーである、トライアルスペーサヘッド。
【0076】
(51)実施態様49に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記放射線不透過性材料が硫酸バリウムである、トライアルスペーサヘッド。
(52)器具の整合及び人工椎間板の配置に用いる中線マーカーであって、
基端部及び先端部を有する本体要素と、
前記本体要素の前記先端部を成す、少なくとも1つの突出部と、
挿入器具と係合する、前記基端部に設けられた係合構造と、を含む、中線マーカー。
(53)実施態様52に記載の中線マーカーであって、
前記中線マーカーが1つの突出部を含む、中線マーカー。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1A】外科的に準備される椎間腔を示す脊椎下部の斜視図である。
【図1B】外科レベルを確認するため及びその外科レベルの中線をマークするために用いることができる本発明の椎間板評価器具の一実施形態の斜視図である。
【図2A】脊椎下部の椎間腔内に挿入された本発明の拡張器具の一実施形態の斜視図である。
【図2B】ガイドとして拡張器具が用いられて椎間腔内に挿入されている本発明のトライアルスペーサの一実施形態の斜視図である。
【図2C】椎間腔内に挿入された図2Bのトライアルスペーサ及び拡張器具の前方図である。
【図2D】椎間腔内に挿入されたトライアルスペーサの斜視図である。
【図2E】椎間腔内に挿入されたトライアルスペーサの別の斜視図である。
【図2F】椎間腔内に挿入されたトライアルスペーサの斜視図である。
【図3A】椎体の表面内に挿入されている本発明の中線マーカーの一実施形態の斜視図である。
【図3B】椎体の表面内に挿入された中線マーカーの斜視図である。
【図4A】本発明の終板整形器具の一実施形態の刃の端部の斜視図である。
【図4B】ガイドとして中線マーカーを用いて椎間腔内に挿入された終板整形器具の斜視図である。
【図5A】上側終板及び下側終板を示す、本発明の終板挿入器具の一実施形態の終板挿入端部の斜視図である。
【図5B】ガイドとして拡張器具を用いて椎間腔内に挿入された、閉じた状態の図5Aの終板挿入器具の斜視図である。
【図5C】椎間腔内に挿入された開いた位置にある図5Bの終板挿入器具の斜視図である。
【図6A】本発明のコア挿入器具の一実施形態に装着されたポリエチレンコアの斜視図である。
【図6B】ガイドとして終板器具を用いて椎間腔内に挿入されている図6Aのコア挿入器具の斜視図である。
【図6C】椎間腔内に挿入された図6Bのコア及び終板の斜視図である。
【図7A】本発明の保持クリップ挿入器具に装着されたコア保持クリップの斜視図である。
【図7B】椎間腔内に挿入された、完成した人工椎間板の斜視図である。
【図8A】本発明の拡張器具の一実施形態の斜視図である。
【図8B】図8Aの拡張器具の側面図である。
【図8C】図8Aの拡張器具の上面図である。
【図8D】本発明の拡張器具の別の実施形態の斜視図である。
【図8E】本発明の拡張器具の別の実施形態の斜視図である。
【図9A】本発明のトライアルスペーサ挿入器具の一実施形態の上面図である。
【図9B】図9Aのトライアルスペーサ挿入器具の側面図である。
【図9C】本発明のトライアルスペーサ挿入器具の別の実施形態の斜視図である。
【図10A】トライアルスペーサヘッドの一実施形態の斜視図である。
【図10B】図10Aのトライアルスペーサヘッドの上面図である。
【図10C】図10Aのトライアルスペーサヘッドの後面図である。
【図10D】図10Aのトライアルスペーサヘッドの側面図である。
【図10E】本発明のトライアルスペーサヘッドの別の実施形態の斜視図である。
【図10F】図10Eのトライアルスペーサヘッドの上面図である。
【図11A】本発明の中線マーカー挿入器具の一実施形態の斜視図である。
【図11B】本発明の中線マーカー挿入器具の別の実施形態の斜視図である。
【図12A】本発明の中線マーカーの一実施形態の斜視図である。
【図12B】図12Aの中線マーカーの上面図である。
【図12C】図12Aの中線マーカーの側面図である。
【図12D】本発明の中線マーカーの別の実施形態の斜視図である。
【図13A】本発明の終板整形器具の一実施形態の斜視図である。
【図13B】図13Aの終板整形器具の底面図である。
【図13C】図13Aの終板整形器具の側面図である。
【図13D】図13Aの終板整形器具のシャフトスプレッダの一実施形態の斜視図である。
【図13E】図13Dのシャフトスプレッダの側面図である。
【図14A】本発明の終板挿入器具の一実施形態の斜視図である。
【図14B】図14Aの終板挿入器具の組立分解図である。
【図14C】図14Aの終板挿入器具の側面図である。
【図14D】図14Aの終板挿入器具の上面図である。
【図14E】本発明の終板挿入器具の別の実施形態の斜視図である。
【図15A】本発明のコア挿入器具の一実施形態の斜視図である。
【図15B】図15Aのコア挿入器具のカセットの上方からの斜視図である。
【図15C】図15Aのコア挿入器具のカセットの下方からの斜視図である。
【図15D】図15Aのコア挿入器具の挿入シャフトの一実施形態の上面図である。
【図15E】本発明のコア挿入器具の別の実施形態の斜視図である。
【図16】本発明の保持クリップ挿入器具の一実施形態の斜視図である。
【図17】本発明の保持クリップ除去器具の一実施形態の斜視図である。
【図18】本発明の評価器具の別の実施形態の斜視図である。
【図19】拡張及びコアのトライアルに用いる終板挿入器具及びスプレッダの斜視図である。
【図20】第1のコア高さトライアル器具の斜視図である。
【図21】第2のコア高さトライアル器具の斜視図である。
【図22】閉じた位置にある終板挿入器具の斜視図である。
【図23】開いた位置にある終板挿入器具の斜視図である。
【図24】スプレッダの斜視図である。
【開示の内容】
【0001】
〔関連出願〕
本願は、2003年3月31日出願の米国仮特許出願第60/459,280号の恩典を請求するものである。本願は、2001年12月7日出願の米国特許出願第10/011,264号、2002年7月23日出願の米国特許出願第10/200,890号、2002年6月26日出願の米国仮特許出願第60/391,628号、及び2002年6月27日出願の米国仮特許出願第60/391,845号に関連する。言及することを以って、これらの特許出願の開示内容の全てを本明細書の一部とする。
【0002】
〔発明の背景〕
椎間板は、スペーサ、ショックアブソーバー、及び動作単位としての機能を含め、複数の重要な機能を有する。
【0003】
椎間板は、近接する椎体間の間隔を維持する。この間隔により、動作が可能となり、各脊椎分節の累積効果によって複数方向の脊椎の全動作範囲が可能となる。適切な距離を保つことが重要である。なぜなら、適切な距離を保つことにより椎間孔がその高さを維持し、これにより分節神経根が圧縮されずに各脊椎レベルを出る空間が形成されるためである。
【0004】
さらに、椎間板により、ジャンプやランニングなどの運動の際に脊椎が軸方向に荷重された場合に、脊椎が圧縮し元に戻ることができる。別の重要な点は、椎間板により、長い着座及び直立の際に頭及び体幹にかかる重力による下方への力に耐えることができる。
【0005】
さらに、椎間板により、脊椎分節が特定の活動の際に同時に屈曲する、回動する、そして曲がることができる。これは、各脊椎分節が一軸の運動に固定されていたら不可能である。
【0006】
不健全な椎間板は痛みを引き起こすであろう。椎間板が病的になる理由の1つに、内側神経核が脱水した場合がある。このような場合、椎間腔が狭くなり、輪状靭帯が膨出する。神経核の脱水が進行すると輪状線維が裂ける。さらに、正常な軟組織の張力が失われ、これにより接合部の部分的な変位が起こり、骨棘、椎間孔の狭小化、機械的不安定、及び痛みにつながり得る。
【0007】
腰部椎間板疾患では、痛み及び他の症状が2つの形で起こる。第1に、輪状線維が伸びるまたは断裂すると、神経核物質が隆起または脱出して神経組織が圧迫され、足が痛み弱くなる。この症状は、神経の締付け(pinched nerve)、椎間板破裂、または椎間板ヘルニアと呼ばれる場合が多い。この症状では通常、神経根に対する機械的及び/または化学的な刺激により坐骨神経痛または放散足痛が起こる。
【0008】
椎間板ヘルニア及び坐骨神経痛の患者の大多数は外科手術をしなくても治癒するが、外科手術が必要な場合は、その外科手術は、通常は椎間板切除術や微小椎間板切除術などの椎間板物質の脱出した部分の減圧除去である。
【0009】
第2に、機械的な機能不全により、椎間板の変性及び痛みが起こる(例えば、変性性椎間板疾患)。例えば、椎間板を通る大きな力に椎間板が耐える能力を低下させるような外傷によって椎間板が損傷し、輪状線維の内側部分または外側部分が裂傷することがある。このような裂傷した線維は、そこに大きな応力がかかると炎症反応の中心となることがあり、直接的に痛みが引き起こされたり、深部傍脊椎線筋の代償性保護痙攣を介して痛みが引き起こされたりする。
【0010】
この機械的疼痛症候群、保存的な治療に対する不応、及び個々人の生活の支障が、脊椎融合技術または人工椎間板技術によって解消しなければならない一般的な問題である。
【0011】
〔発明の要約〕
従来から、脊椎融合外科手術は、保存的な治療(理学療法、投薬、手技など)では慢性の腰痛を緩和できなかった患者、及び職業につけない患者、日常生活ができない患者、または単純に比較的苦痛の小さい日常を過ごすことができない患者に選択される治療法であった。脊椎融合装置及び外科技術に著しい進歩が見られるが、このような外科処置が常に成功するわけではない。
【0012】
人工椎間板により、慢性腰痛の脊椎融合術では、複数の理論的な利益が得られる。このような利益には、苦痛の軽減や、正常の脊椎の動きを維持することで脊椎の近接したレベルにおける早期変性の回避が可能であることが含まれる。しかしながら、脊椎融合外科手術と同様に、外科技術及び外科処置は、人工椎間板の移植においても常に成功するわけではない。従って、椎間腔の準備及び人工椎間板の移植のための改善された器具及び技術が要望されている。
【0013】
本発明は、人工椎間板を受容する2つの近接する脊椎セグメント間の部位を準備するための器具及び技術に関する。詳細には、本発明は、椎体融合装置または人工椎間板インプラントを受容するために椎体終板の準備に用いる器具を提供する。本発明の器具及び技術は、特定の適用分野を有するが、脊椎に対する直接前方法または傾斜前方法に限定されるものではない。
【0014】
一実施形態では、本発明は、人体の椎間腔内に人工椎間板を移植するための前方法である。この方法は、器具の整合及び人工椎間板の配置のために椎体の表面に中線マーカーを挿入するステップを含む。ある実施形態では、人工椎間板の配置のために椎間板の配置を評価する。一実施形態では、この評価は、評価器具を椎間板の中心に合わせるステップ、評価器具から延出した放射線不透過性ピンを椎間板内に挿入するステップ、X線を用いて椎間板内の放射線不透過性ピンを可視化するステップ、可視化した後に椎間板から評価器具を取り外すステップを含む。本発明の方法のさらなるステップとして、評価器具のガイド内に中線マーカーを挿入するステップと、中線マーカーが椎体の表面内に埋め込まれるまでその中線マーカーの基端部に衝撃を与えるステップを含む。
【0015】
別の実施形態では、本発明は、人体の椎間腔内に人工椎間板を移植するためのキットである。このキットは、椎間腔を準備するための部位準備器具、人工椎間板を準備した椎間腔内に移植するための人工椎間板挿入器具、及び人工椎間板挿入器具を準備した椎間腔内に案内するための中線マーカーを含む。一実施形態では、評価器具は、基端部及び先端部を有する放射線透過性本体を含む。ハンドルが、本体の先端部に位置し、少なくとも1つの放射線不透過性ピンが本体の基端部に位置する。評価器具は、中線マーカー挿入器具と係合する本体の表面に設けられたガイドをさらに含むことができる。人工椎間板挿入器具は、インプラントまたは器具を椎間腔内に挿入する時にその椎間腔を拡げる拡張器具、椎間腔の大きさを評価するためのトライアルスペーサ挿入器具及び様々なトライアルスペーサヘッド、人工椎間板の終板を椎間腔内に挿入するための終板挿入器具、人工椎間板の終板と終板の間にコアを挿入するためのコア挿入器具を含むことができる。
【0016】
別の実施形態では、本発明は、人工椎間板の配置のために椎間板を決定するための評価器具である。この評価器具は、基端部及び先端部を有する放射線透過性本体、その本体の先端部にあるハンドル、本体の基端部にある少なくとも1つの放射線不透過性ピンを含む。
【0017】
さらに別の実施形態では、本発明は、器具の整合及び人工椎間板の配置に用いられる中線マーカーである。この中線マーカーは、テーパ端部及び取付け端部を有する本体要素を含む。ある実施形態では、本体要素の取付け端部から延出した互いに平行な少なくとも2つの突出部を含む。別の実施形態では、1つの突出部が本体要素の取付け端部から延出している。
【0018】
別の実施形態では、本発明は、終板整形装置である。この終板整形装置は、基端部及び先端部を含むフレームを含む。ハンドルが、フレームの基端部に結合されている。駆動機構がフレーム内に配置されている。終板整形装置は、それぞれ基端部及び先端部を有する互いに平行な2つの切削シャフトも含む。それぞれのシャフトの基端部は、駆動機構の回動ブロックに別々に結合され、その取付け点を中心に回動可能である。それぞれの切削シャフトの先端部は、フレームの先端部から延出している。一対の刃のそれぞれが、対応する各切削シャフトの先端部に結合されている。
【0019】
さらに別の実施形態では、本発明は拡張器具である。この拡張器具は、本体要素、本体要素に結合された一対の正反対のアーム、中線マーカーガイドを含む少なくとも1つのアーム、一対の正反対のアームの間に結合された拡張機構、及び拡張機構に結合されたハンドルを含む。
【0020】
別の実施形態では、本発明は終板挿入器具である。この終板挿入器具は、本体要素、本体要素に結合された一対の正反対のアームを含む。これらのアームは、それぞれが互いに対向した第1の整合面及び第2の整合面(互いに対向した第1の溝及び第2の溝)を有する互いに対向した第1の表面及び第2の表面を有する。終板器具はまた、各アームの端部に結合された終板ホルダー、各アームの反対側端部及び取付けプレートに結合されたハンドル部分を含み、それぞれのアームが、取付けプレートの両端にスライド可能に結合されている。
【0021】
別の実施形態では、本発明はコア挿入器具である。このコア挿入器具は、ハンドル端部及び挿入端部を有する本体を含む。コア挿入器具はまた、挿入端部の相反した各表面に設けられた一対の正反対の対向ガイドも含む。
【0022】
さらに別の実施形態では、本発明は、正確な大きさの人工椎間板を決定するためのトライアルスペーサヘッドを含む。このトライアルスペーサヘッドは、上面及び下面を有する本体要素を含む。また、本体要素の上面及び下面に設けられた正反対の溝、並びにX線で可視化するための放射線透過性の本体要素内の放射線不透過性ピンも含まれる。
【0023】
本発明には多数の利点がある。例えば、本発明は、人工椎間板の移植のための椎間腔の準備において信頼できる正確な整合を実現する。本発明はまた、準備した椎間腔内への人工椎間板の挿入において信頼できる正確な整合を実現する。
【0024】
〔発明の詳細な説明〕
本発明の前記した及び他の目的、特徴、及び利点は、添付の図面に例示された本発明の好適な実施形態のより具体的な以降の説明から明らかになるであろう。全ての図面において、同じ構成要素には同じ参照符号が付され、各図面における同じ参照番号が同じ構成要素を示している。各図面は必ずしも正確である必要はなく、むしろ本発明の原理の例示に重点をおいている。
【0025】
一般に、移植手術では前方法が用いられる。移植手術では、臍の下側の腹部に小さな切開部を形成する。外科医が脊椎を確認できるように、臓器を側部に移動させる。次いで、外科医は、椎間板の一部を除去する。一実施形態では、インプラントを挿入する。具体的には、まず終板を挿入し、次いでポリエチレンコアを挿入する。脊椎靭帯及び椎間板の輪の残りの部分の張力により椎間板が所定の位置に維持される。加えて、脊椎の圧迫する力により椎間板が所定の位置に維持される。移植の成功は、患者の適切な選択、適切なサイズの人工椎間板の選択、及び人工椎間板の適切な配置にかかっている。従って、適切な人工椎間板の配置を図1〜図7Bを用いて説明する。
【0026】
別の実施形態では、インプラント組立体の全て(例えば、プロテーゼ終板とそのコア)を同時に挿入する。
【0027】
図1Aに、脊椎100の下部の斜視図が示されている。この部分は、腰椎120、仙骨130、及び尾骨140を含む。腰椎120は、L5、L4、L3、L2、及びL1(不図示)の5つの椎骨からなる。椎間板150は、C2(不図示)から仙骨130までを連続的に連結している。シングルクォーテーション(’)は、例えば150’などの損傷した椎間板を示す。
【0028】
椎間板150は、髄核(不図示)と呼ばれるゼラチン状中心部分からなり、繊維輪(輪)160と呼ばれる外側靭帯環によって取り囲まれている。髄核は、その80%〜90%が水分である。髄核の固形分は、II型コラーゲン及び非凝集プロテオグリカンである。輪160は、髄核を液圧で密閉し、これにより椎間板に荷重がかかると椎間板内の圧力が上昇できる。輪160は、重なっている放射状のバンドを有するため、通常の荷重がかかるとねじり応力が輪に分散され、断裂しない。
【0029】
輪160は髄核と相互作用する。髄核に圧力がかかると、繊維輪が、髄核が隆起または脱出するのを防止する。ゼラチン状髄核物質が、軸方向の荷重を外側に逃がし、繊維輪が、損傷を与えずにその力を分散させる。
【0030】
損傷した椎間板150’は、移植する人工椎間板の幅であるウインドウを損傷した椎間板150’の輪160から除去して人工椎間板を受容できるように準備する。椎間板150’の髄核は完全に除去する。
【0031】
損傷したディスク150’は、図1Bに示されている椎間板評価器具170を用いて評価することができる。評価器具170は、放射線透過性本体172、放射線不透過性ピン174、ハンドル176、及びガイド178を含む。損傷した椎間板150’を準備する前に、外科医は、損傷した椎間板150’が正確に選択されたかを確認したいであろう。このために、外科医は、評価器具170のハンドル176を用いて放射線不透過性ピン174を損傷した椎間板150’(図1A)内に挿入する。損傷した椎間板150’は、評価器具170の内部及びそこから延出した放射線不透過性ピン174を用いてX線で視覚化することができる。評価器具170はまた、局所骨格構造に対して比較できる可視マーカーを設けて、損傷椎間板150’の準備に用いる中心線を提供することもできる。評価器具170はさらに、任意選択で椎体の表面に中線マーカーを嵌入させるための中線マーカーガイド178を含む。中線マーカーの詳細は後述する。
【0032】
図2Aに示されているように、拡張器具200が、準備された椎間腔内に十分に挿入されている。拡張器具200は、椎間腔内に挿入するための閉じた位置(不図示)と椎間腔を拡張するための開いた位置205の2つの位置で動作する。図2A〜図2Cの開いた位置205で示されているように、拡張器具200は、トライアルスペーサ260(図2B及び図2C)、人工椎間板インプラント、または脊椎融合ケージの何れか1つを挿入する際に椎間腔を所定の距離に拡げる。
【0033】
トライアルスペーサ260は、人工椎間板インプラントの適切な大きさを決めるために用いる。外科医は、トライアルスペーサのキットから適当な大きさのトライアルスペーサ260を選択する。トライアルスペーサ260のキットは、10mmで0Nのごく小さいものから14mmで15Nの特大のものまで約60の異なった大きさを含むことができる。トライアルスペーサ260は、Celcon(登録商標)などの着色アセタールコポリマーから形成することができ、術中のイメージングの際にトライアルの実際の位置を示す3つの金属マーカーを有する。ある実施形態では、放射線透過性材料(RadelRなど)を含む複合材から形成され、4つの金属マーカーを有する約28〜約40の異なった大きさのトライアルスペーサがキットに含まれる。
【0034】
図2B〜図2E及び図10A〜図10Dを参照されたい。選択されたトライアルスペーサ260は、トライアルスペーサ挿入器具250を用いて拡張器具200の上部アーム210及び下部アーム220を下方に移動させる。トライアルスペーサ260の上面264と下面266の溝262(図10A〜図10D)により、トライアルスペーサ260が拡張器具200のアーム210及び220の中心位置に維持されて椎間腔内に案内される。トライアルスペーサ260が椎間腔に近づくに連れて椎間腔が徐々に拡がり、トライアルスペーサ260を椎間腔内に容易に挿入することができる。トライアルの配置は、トライアルスペーサ260の放射線透過性ヘッド内の放射線不透過性マーカー261(図2D及び図2E)を用いてX線で視覚化することができる。トライアルスペーサ260が正確に配置されると、4つのピン261の内の3つをX線で確認することができる。放射線透過性ヘッド260は、椎間腔内のヘッド260を可視化するために放射線不透過性物質で処理することもできる。外科医は、人工椎間板インプラントの適切な大きさが決まるまで、必要に応じてこのステップを繰り返す。
【0035】
図2Fに示されているように、適切な大きさのトライアルスペーサ260が決まったら、拡張器具200を除去して、適切な大きさの人工椎間板インプラントに基づいて残りの器具を適切に準備することができる。
【0036】
図3A及び図3Bに示されているように、中線マーカー挿入器具300が、トライアルスペーサ挿入器具250のシャフトを保持している。さらに、中線マーカー挿入器具300の先端部330の水平ノッチが、トライアルスペーサ260の水平スロットに係合して適切な向きになる。整合及び向きが適切であると確認できたら、中線マーカー340を椎体の表面の中に嵌入させる。一実施形態では、中線マーカー340は、椎間腔の椎体の上部終板のやや上に配置する。
【0037】
図4A及び図4Bに示されているように、所望に応じて、任意選択の終板整形器具400を用いて人工椎間板の形状に一致するように椎体を整形することができる。終板整形器具400を椎間腔内に挿入する。終板整形器具400の配置は、中線マーカー340とキーで結合させない。終板整形器具は、上部切削面410及び下部切削面420を有する。切削面410及び420は、終板510及び520(図5A)を整形し、人工椎間板と生体構造との接触面積を増大させる。切削面410及び420は、人工椎間板の終板510及び520の外面の形状に一致する形状である。切削は、ストロークの短い機械的な振動運動で行う。当業者であれば、後述するような刃が付いた手動の終板整形器具を用いることができることを理解できよう。
【0038】
図5A〜図5Cを参照されたい。人工椎間板は、上側終板510、下側終板520、ポリエチレンコア620(図6A)、及び保持クリップ710(図7A及び図7B)を含む。
【0039】
図5A〜図5Cに示されているように、上側終板510及び下側終板520が、終板挿入器具500の尖叉540に配置されている。終板挿入器具500は、ポリエチレンコアを用いずに適切な向きに互いに近接して終板510及び520を保持する。拡張器具200(図5B)を椎間腔内に再び挿入する。中線マーカー340(図3B)が拡張器具200の上部アーム210(図2A)の他の表面内に入り、器具の整合が維持される。終板挿入器具500(図5A)を、拡張器具200を下側に移動させる。終板挿入器具500の上面512及び下面514のスロット508(図14A〜図14C)が、拡張器具200の上部アーム210及び下部アーム220(図2A及び図2B)に係合し整合が維持される。終板510及び520を外科部位に向かって移動させ、始めの拡張を開始する。人工椎間板の挿入深さは、適切な深さまで達すると外部の椎体表面に接触する終板挿入器具500の交換可能なスペーサ532によって制御する。終板の挿入が完了したら、拡張器具200を椎間腔から除去する。終板挿入器具500を開いて、終板510及び520を椎体終板に係合させることができる。
【0040】
図6A及び図6Bに示されているように、終板510及び520(図5A)を挿入した後、コア挿入器具600を用いて終板510と終板520との間にコア620を挿入する。プロテーゼ終板を所定の位置に配置したら、コア高さトライアル613を挿入ロッドに取り付けて椎間腔内に挿入してコアインプラントの適切な高さを決定することができる(図20及び図21)。コア挿入器具600は、(1)コア620を受容及び保護して送る機能、(2)最終的な拡張をする機能、(3)挿入されたコア620の高さを外科医に示す機能を有する。コア挿入器具600は、(1)使い捨てカセット610、及び(2)カニューレ状シャフト612を含む。カニューレ状シャフト612は、コア620を最終的に配置するために用いられるプッシュロッド(不図示)を含む。カセット610は、その上面及び下面にフィン614を有する。フィン614は、終板挿入器具500の中心に位置するスロット509(図14B)内にキー係合する。この整合により、コア620が終板510及び520(図5A)に対して中心に維持される。カセット610が終板挿入器具500を下に移動すると、終板510及び520が、ポリエチレンコア620を挿入できる高さまで離間する。カセット610は、その面616が下側終板520(図5A)の上面(不図示)に位置するレール(不図示)に接触すると停止する。コア挿入器具600のハンドル端部622のサムピース618を用いて、コア620をカセット610から椎間腔内の最終位置にゆっくり移動させる。終板挿入器具500及びコア挿入器具600を外科部位から除去して、図6Cに示されているように中線マーカー340及び人工椎間板の構成要素(510、520、620)のみを残す。
【0041】
図7A及び図7Bに示されているように、保持クリップ710が下側終板520の上面に配置され、終板510と520との間にポリエチレンコア620が前方に固定されている。保持クリップ710は、コア620を終板510と520との間に固定するためにチタンまたは当分野で周知の任意の材料から形成することができる。保持クリップ710は、保持クリップ挿入器具700を用いて配置することができる。保持クリップ710を、人工椎間板のレールを下方にスライドさせて所定の位置に嵌める。中線マーカー340を除去して、外科処置を終了する。保持クリップ710は、取り付けた後に、保持クリップリムーバー800(図17)を用いて取り出すことができる。保持クリップ710は、損傷または外科医の要望によりポリエチレンコア620を置換する際に取り出す必要がある。保持クリップリムーバー800は、椎間板内の狭い空間内に適合するようにデザインされている。保持クリップリムーバー800は、保持クリップ710とコア610との間に適合するようにデザインされた小さなアームを用いて、保持クリップ710の各アームを互いに拡げて保持クリップ710を取り外すことができる。
【0042】
上記した方法は、詳細を後述する器具を用いて達成することができる。
【0043】
拡張器具
図8A〜図8Cに、本発明に従った拡張器具200の一実施形態が示されている。図8D及び図8Eには、本発明の拡張器具200の別の実施形態が示されている。一般に、拡張器具200は、中線マーカー340(図12A〜図12C)に対する適切な整合を維持したまま、その拡張器具200にインプラント、トライアル、または器具を取り付けまたは取り外すことができる。拡張器具200は、正反対のアーム210及び220、拡張機構222(図8A〜図8D)、及びハンドル124を含む。アーム210及び220はそれぞれ、挿入先端226、中線マーカースロット228、及びガイド面232を含む。ガイド面232は平滑な表面として示されているが、上記したように拡張器具200に対してインプラント、トライアル、または器具を取り付けまたは取り外しできるようにノッチまたはスロットを含むことができることを理解されたい。ある実施形態では、拡張器具200のアーム210及び220は、ばね236(図8A〜図8C)によって付勢され、通常は開いた位置205にある。別の実施形態では、これらのアームは付勢されず、単純に器具またはインプラントの通過で開閉する。図8Eに示されているように、拡張器具200は取り外し可能な端部225を含むことができる。取り外し可能な端部225は、必要とされる拡張の程度及び終板の角度に基づいて選択することができる。
【0044】
トライアル挿入器具
図9A及び図9Bに、トライアル挿入器具250が示されている。トライアル挿入器具250は、ハンドル252、シャフト254、トライアルスペーサ260に係合する係合ヘッド256を含む。係合ヘッド256は、トライアルスペーサ260をX線で可視化ができるように放射線透過材料から形成することができる。ポインター253が、椎間腔内のトライアルスペーサヘッドの向きを示す視認ガイドとなる。別の実施形態では、図9Cに示されているように、トライアル挿入器具250’は、ハンドル252、シャフト254、溝255、リリースハンドル257、及び固定ナット259を含む。溝255により、中線マーカー挿入器具300(図11A及び図11B)のシャフト320を椎間腔内に案内することができる。リリースハンドル257(図9C)により、トライアルスペーサヘッド260’(図10D及び図10E)をトライアル挿入器具250’に取り外し可能に結合させることができる。固定ナット259(図9C)は、固定位置にリリースハンドル257を固定する。この器具は、取り外しを容易にするためにスラップハンマー接続ポート258も含む。
【0045】
トライアルスペーサヘッド
図10A〜図10Dに、トライアルスペーサヘッド260が示されている。トライアルスペーサヘッド260は、上面264及び下面266を含む。上面264及び下面266のそれぞれは、拡張器具200(例えば図8D)のアーム210/220とスライド可能に係合する少なくとも1つの溝262を含む。図10E及び図10Fに、260’として示されているトライアルスペーサヘッド260の別の実施形態が示されている。トライアルスペーサヘッド260’は、放射線不透過性ピン261及び係合可能な端部263を含む。係合可能な端部263は、トライアル挿入器具250’(図9C)に取り外し可能に結合することができる。トライアルスペーサヘッド260’は、X線で可視化するために放射線不透過性物質を含むことができる。
【0046】
中線マーカー挿入器具
図11Aに、中線マーカー挿入器具300が示されている。中線マーカー挿入器具300により、中線マーカー340(図12A)の配置が容易になる。中線マーカー挿入器具300は、基端部302、先端部330、保持装置304、間隔保持要素310、及び挿入シャフト320を含む。既に説明したように、中線マーカー挿入器具300は、先端部332に取り付けられた中線マーカー340(図12A〜図12C)を有するトライアル挿入器具250のシャフト254を下方にスライドする。先端部330は、ヒンジによってシャフトに係合し、中線マーカー340の可変垂直配置を可能にするダイアルを含む。保持装置304がトライアル挿入器具250のシャフト254に結合し、これにより中線マーカー340の整合及び挿入が容易になる。中線マーカー340を椎体面の中に挿入するための正確な高さを得るために、間隔保持要素310を挿入シャフト320とトライアル挿入器具250のシャフト254との間に用いることができる。図11Bに、マーカー挿入器具300の別の実施形態が示されている。先端部330’により、図12Dに示されている中線マーカー340’の挿入及び保持が可能となる。
【0047】
中線マーカー
図12A〜図12Cに中線マーカー340が示されている。中線マーカー340は、インプラント移植手術の間に理想的なインプラントの位置を維持し伝達する手術中のマーカーである。中線マーカーは、本体要素342、テーパ端部344、及び取付け端部346を含む。取付け端部346は、上記したように椎体の表面内に挿入する少なくとも2つのピン348を含む。ピン348は、インプラント移植術の間、中線マーカー340の回動を防止する。取付け端部346は、中線マーカー340の回動をさらに防止する保持スパイク350を含むことができる。本体要素342は、インプラント移植術の終了時に中線マーカー340を除去できるようにノッチ352及び/または孔354を含むことができる。図12Dに、340’として中線マーカー340の別の実施形態が示されている。中線マーカー340’は、挿入端部347、ねじ中間部分349、及びヘッド351を含む。ヘッド351は、中線マーカー挿入器具300(図11B)の先端部330’に係合する。
【0048】
図12A〜図12Cには中線マーカーを骨内に挿入するとして示されているが、骨の表面に対して中線マーカーの位置を固定するあらゆる方法が本発明の範囲内に含まれる。本発明のある実施形態では、中線マーカーを骨内にねじ込む。或いは、中線マーカーを骨に対してクランプする。または、中線マーカーを骨の表面に当接させる。
【0049】
終板整形器具
図13A〜図13Eに、本発明の実施形態に従った終板整形器具400が示されている。終板整形器具400は、フレーム402、ハンドル404、スプレッダシャフト406、駆動カムシャフト412、固定プッシュボタン414、刃410及び420を含む。センタリングスロッド415が、中線マーカー340(図12A〜図12C)を受容して、椎体を整形する際に正確な整合を維持する。刃410及び420は、高さ(刃の切削面と切削面との間の距離)を調節することができ、椎骨間に閉じた状態で挿入される。刃410及び420は、切削動作のための適切な圧力を得るために離隔させることができる。刃410及び420の切削動作は、刃410及び420の前後方向の往復運動によって達成される。往復運動のエネルギーは、通常は手術室で利用できる一般的な動力器具(不図示)によって供給される。動力器具は、駆動カムシャフト412に取り付けられ、刃410及び420の往復運動に変換される回転運動を与える。固定プッシュボタン404が、スプレッダシャフト406を固定位置にロックする。対応するロッドに設けられた別の目盛りとの組合せでは、固定プッシュボタン404により、刃410及び420の高さを不連続に調節することができる。スプレッダシャフト406は、使用者に刃410及び420の高さを示す目盛りまたはマークを含むことができる。
【0050】
駆動機構は、2つの切削シャフト413及び回動ブロック(不図示)を含む。切削シャフト413は、回動ブロックに取り付けられ、その取付け点を中心に回動する。駆動カムシャフト412が、回動ブロックのスロット内に挿入され、回動ブロックを上下に移動させ、回転運動を切削シャフト413の往復運動に変換する。切削シャフト413は、互いに対して拡げることができるが、刃410及び420が椎間腔内に挿入されている時は、切削シャフト413はスプレッダシャフト406のローラ418(図13D及び図13E)に対して押圧されている。ローラ418は、刃410及び420が椎体終板に係合するようにこれらの刃を互いに対して拡げる。ローラ418は、必要な離隔距離に応じて交換することができる。切削シャフト413は、挿入を容易にする刃410及び420の初めのセンタリングのためにねじりばねまたは圧縮ばねで互いに押し付けることができる。
【0051】
図13D及び図13Eにスプレッダシャフト406が示されている。スプレッダシャフト406は、ロッド422、フォーク424、ローラ418、及び固定プッシュボタン組立体414を含む。必要な高さによって異なった大きさ(直径)のローラ418を用いることができる。フォーク424は、その両側にスロットを含む。これらのスロットは、フレーム402の内側に沿って配置されたレールに係合し、ローラ418、切削シャフト413、及び刃410及び420がセンタリングされる。スプレッダシャフト406が終板整形器具400を下側に押されると、切削シャフト413が互いに対して拡がって刃410及び420が必要な高さに調節される。
【0052】
刃410及び420は、整形すべき終板に面した側面にチップブレーカを備えた歯を含む。切削の方向は、椎間腔から出る方向のみである。骨終板は、刃410及び420の形状に整形される。
【0053】
終板挿入器具
図14A〜図14Dに、終板挿入器具500の実施形態が示されている。終板挿入器具500は、インプラント関節運動コア620(図6A)を含まないインプラントの初めの導入に用いる。終板挿入器具は、正反対のアーム502、ハンドル504、及び爪540(図14B)を含む。各アーム502は、拡張器具200(図8A)のガイド面232にスライド可能に係合するスロット508を含む。各アーム502はまた、コア挿入器具600(図6A)のフィン614にスライド可能に係合する溝509も含む。取付けプレート521が、行われる処置によってアーム502を開閉できるように正反対の各アーム502を結合している。爪540は、拡張によって解放されるまで終板510及び520をアーム502に維持する。終板510及び520は、任意の角度または大きさにすることができ、上側の終板と下側の終板が一致しなくてもよい。交換可能な挿入ストッパー530を用いて、終板の挿入深さを決定することができる。交換可能な挿入ストッパー530は、選択されたトライアルスペーサ260に一致するように交換可能な挿入ストッパー530のキットから選択することができる。プッシュボタン542により、挿入ストッパー530を前後に調節することができる。図14Eに、500’として終板挿入器具500の別の実施形態が示されている。終板挿入器具500’は、溝509(図14B)がガイド505に代わった点を除けば終板挿入器具500と本質的に同じである。また、取り外し可能な端部503が、終板の大きさによって交換可能な爪540に含められる。
【0054】
ここで図14Eを参照されたい。一実施形態では、ヒンジ521がハンドルが離間するように付勢するねじりばねを有する。ハンドルが閉じた位置にある場合、器具によって保持された終板は、前後軸に沿って移動することができない。しかしながら、ハンドルが開いた位置にある場合、終板を自由に調節することができる。
【0055】
整合タブ551及び552が、挿入の際に終板同士の内外の整合を維持する。別の実施形態では、ピンとスロットの整合機構を用いることができる。
【0056】
コアトライアル器具
適切な大きさのインプラントを選択する際に外科医が知るべき情報には、(a)インプラントの配置面積及び大きさ、(b)脊柱前腕角度、及び(c)コアの高さの3つの情報がある。配置面積及び脊柱前腕角度はトライアルの際に決定することができ、コア高さはコアトライアル器具で決定される。図20及び図21に、このコアトライアル器具の2つの実施形態が例示され、これらは、適応する終板挿入器具と共に同様の要領で用いられる。これらのコアトライアル器具は共に、高さがコアの高さに一致するモジュラー端部900及び900’、シャフト902及び902’並びにハンドル904及び904’を含む。加えて、モジュラー端部は共に、終板挿入器具を下方に移動する時に器具を中心に維持する表面を含む。図21に示されている器具と共に使用するモジュラー端部900’が、図15Eのコア挿入器具と共に示された拡張ブロック(613)と同一である。器具キットは、それぞれのコア高さに一致するモジュラー端部を含むのが好ましい。従って、外科医は、コアトライアル器具を終板挿入器具上を下方に移動させてX線で高さを調べることができる。調べた高さが最適ではない場合、器具を取り外してモジュラー端部を別の大きさに変えることができる。適切な高さが得られるまでこの動作を繰り返すことができる。この情報が得られたら、一致するコアの高さを選択することができる。
【0057】
コア挿入器具
図15A〜図15Dにコア挿入器具600が示されている。コア挿入器具600は、終板510及び520の配置に成功した後に用いる。コア挿入器具600は、取り外し可能なカセット610、挿入シャフト612、コア挿入ノブ/ハンドル618、プッシュロッド621、及びハンドル622を含む。取り外し可能なカセット610は、終板挿入器具500内の溝509にスライド可能に係合して終板510と520との間にコア620を挿入する際に正確な整合を維持するフィン614を含む。取り外し可能なカセット610はプッシュロッド孔617を含み、これによりプッシュロッド621がコア620を取り外し可能なカセット610から移動させることができる。取り外し可能なカセット610は、コア620の高さに一致するようにカセットのキットから選択することができる。別の実施形態では、カセットは、廃棄可能なプラスチックから形成することができ、コアと共にパッケージングすることができる。プッシュロッド621は、挿入シャフト612内にスライド可能に配置し、挿入ノブ/ハンドル618で操作することができる。挿入ノブ618がコア620に向かって移動するまで、ばね651がプッシュロッド621を挿入シャフト612に維持する。図15Eに、600’としてコア挿入器具600の別の実施形態が示されている。コア挿入器具600’は、カセット610が爪611に代わった点を除いてコア挿入器具600と本質的に同じである。爪611は、コア620’を圧迫してそのコア620’を保持する。コア挿入器具600’はまた、拡張ブロック613及びラチェット機構615も含む。拡張ブロック613は、終板挿入器具500’のガイド505にスライド可能に係合して椎間腔を拡張する。ラチェット機構615を用いてブロック613を引き戻し、これにより椎間腔を狭めて、コアに終板を密着させる。次いで、ハンドル618を閉じて器具を取り外し、コアを所定の位置に留置する。
【0058】
保持クリップ挿入器具
図16に、保持クリップ挿入器具700が示されている。保持クリップ挿入器具700は、シャフト702、ハンドル704、及び取付け点706を含む。取付け点706は、保持クリップ710の前面に位置する孔及び面取り縁をグリップする。人工椎間板の移植に成功したら、保持クリップ710を人工椎間板の下側終板の内側レールに固定し、コア620を固着する。保持クリップ710が内側レールに固定されたら、保持クリップ挿入器具700を取り外す。
【0059】
保持クリップ除去器具
図17に、保持クリップ除去器具800が示されている。保持クリップ除去器具800は、回動点804で可動式に取り付けられた2つのハンドル802を含む。ハンドルの長さがより長い別の実施形態では、ハンドルと回動点804との間に複数のヒンジまたは連結部材を用いることができる。保持クリップ除去器具800は、コア620を交換する場合(椎間板の高さを変更するため)またはインプラントを除去する場合に用いられる抜取り器具である。保持クリップ除去器具800は、廃棄するために保持クリップ710を変形させて保持し、人工椎間板からコア620を前方にスライドさせることができる。
【0060】
評価器具
図18に評価器具170が示されている。評価器具170は、放射線透過性本体172、放射線不透過性ピン174、ハンドル176、及び中線マーカーガイド178を含む。
【0061】
図15A及び図15Eに示されている器具を用いたコアの挿入は既に説明した。その方法では、コア挿入器具を終板挿入器具上を下側に移動させ、この移動の際に椎間腔を拡張する。
【0062】
ある実施形態では、インプラント終板及びコアを配置するための別の方法を提供する。この方法は、上記した方法と本質的に同じトライアル法及び中線マーキング法を用いるが、終板の配置、椎間腔の拡張、及びコアの配置に異なった器具を用いる。
【0063】
ここで図22及び図23を参照されたい。この代替の実施形態では、終板挿入器具500’が、図14Eに示されている終板挿入器具(540’)と同じ方法でインプラントを保持する。図22では、終板挿入器具500’が閉じた位置に示されている。この構造では、終板挿入器具500’は、拡張器具200(図8Eに示されている)内を移動することができる。終板挿入器具500’がその最終的な位置に到達したら、拡張器具200を取り外し、終板挿入器具500’を開くことができ(図23)、これにより終板が係合し、コアのトライアル及びコア挿入器具の配置が可能となる。
【0064】
この代替の方法では、椎間腔の拡張動作とコア配置動作を別々に行う。ここで図24を参照されたい。スプレッダ900が、図19に示されている終板挿入器具500’を下側に移動する。器具キットは、1つのコアの高さに対して1つのスプレッダ高さを含むのが好ましいため、コアのトライアルは、このスプレッダ器具で行うのが好ましい。適切なコアの高さが決定したら、スプレッダを所定の位置に留置し、マサチューセッツ州レインハム(Raynham)に所在のデピュイ・スパイン(DePuy Spine)が製造するコア挿入器具(カタログ番号2869−22−000)(現在同じ器具がコアを配置するためにセンター・ライン・セット(CentreLigne Set)で使用されている)(所在地不明)などの終板挿入器具の主軸からずれたコア挿入器具を用いてコアを配置する。
【0065】
等価物
本発明の好適な実施形態を用いて本発明を図示及び説明してきたが、当業者であれば、添付の特許請求の範囲で規定される本発明の範囲から逸脱することなく形態及び細部の様々な変更が可能であることを理解できよう。
【0066】
〔実施の態様〕
(1)人工椎間板を人体の椎間腔内に移植するための前方法であって、
器具の整合及び人工椎間板の配置のために椎体の表面に対して中線マーカーの位置を固定するステップを含む、前方法。
(2)実施態様1に記載の前方法であって、
人工椎間板の移植のために椎間板を評価するステップをさらに含む、前方法。
(3)実施態様2に記載の前方法であって、
人工椎間板の移植のために椎間板を評価する前記ステップが、
評価器具を前記椎間板の中心に合わせるステップと、
前記評価器具から延出した少なくとも1つの放射線不透過性ピンを前記椎間板内に挿入するステップと、
前記椎間板内の前記放射線不透過性のピンをX線で可視化するステップと、
可視化した後に前記椎間板から前記評価器具を取り外すステップと、を含む、前方法。
(4)実施態様3に記載の前方法であって、
前記中線マーカーを前記評価器具のガイド内に挿入するステップと、
前記中線マーカーが前記椎体の前記表面の中に埋め込まれるまで前記中線マーカーの基端部に衝撃を与えるステップと、をさらに含む、前方法。
(5)実施態様1に記載の前方法であって、
人工椎間板の移植のために前記人工椎間板を準備するステップと、
移植のために人工椎間板を選択するステップと、をさらに含む、前方法。
【0067】
(6)実施態様5に記載の前方法であって、
人工椎間板の移植のために前記人工椎間板を準備する前記ステップが、
人工椎間板インプラントの幅であるウインドウを前記椎間板の繊維輪から除去するステップと、
前記椎間板の髄核を除去するステップと、を含む、前方法。
(7)実施態様5に記載の前方法であって、
移植のために人工椎間板を選択する前記ステップが、
拡張器具で前記椎間腔を拡張するステップと、
前記拡張器具によって前記椎間腔内に案内されるトライアルスペーサ挿入器具を用いて少なくとも1つのトライアルスペーサを拡張された前記椎間腔内に挿入するステップと、
前記トライアルスペーサ挿入器具を前記椎間腔から取り出すステップと、を含む、前方法。
(8)実施態様7に記載の前方法であって、
前記トライアルスペーサ挿入器具をピン挿入器具に接触させるステップと、
前記トライアルスペーサ挿入器具で案内したまま、前記ピン挿入器具を用いて前記中線マーカーを前記椎体の前記表面の中に挿入するステップと、
前記ピン挿入器具を前記中線マーカーから取り外すステップと、をさらに含む、前方法。
(9)実施態様5に記載の前方法であって、
前記中線マーカーによって案内される終板整形器具を用いて、椎間腔を画定する前記椎体の近接する終板を整形するステップをさらに含む、前方法。
(10)実施態様9に記載の前方法であって、
前記椎体の近接する終板を整形する前記ステップが、
前記終板整形器具を前記中線マーカーに整合させるステップと、
前記終板整形器具の整形ブレードを前記椎間腔内に挿入するステップと、
前記整形ブレードで前記椎体の前記近接する終板を整形するステップと、を含む、前方法。
【0068】
(11)実施態様5に記載の前方法であって、
案内として前記中線マーカーを用いて前記椎間腔内に前記人工椎間板を移植するステップと、
前記中線マーカーを取り外すステップと、
前記外科部位を閉じるステップと、をさらに含む、前方法。
(12)実施態様11に記載の前方法であって、
前記椎間腔内に前記人工椎間板を移植する前記ステップが、
案内として前記中線マーカーを用いて前記椎間腔内に拡張器具を挿入するステップと、
前記拡張器具によって案内される終板挿入器具を用いて前記椎間腔内に前記椎間板の各終板を挿入するステップと、
前記椎間腔から前記拡張器具を取り出して、前記人工椎間板の前記終板を椎体の終板に係合させるステップと、
前記終板挿入器具によって案内されるコア挿入器具を用いて、前記人工椎間板の前記終板間にコアを挿入するステップと、
前記コア挿入器具を前記終板挿入器具から取り外すステップと、
前記終板挿入器具を前記椎間腔から取り出すステップと、を含む、前方法。
(13)実施態様12に記載の前方法であって、
前記終板間にコアを挿入する前記ステップが、保持クリップで前記人工椎間板の前記終板間に前記コアを固定するステップを含む、前方法。
(14)人体の椎間腔内に人工椎間板を移植するためのキットであって、
人工椎間板を準備した椎間腔内に移植するための人工椎間板挿入器具と、
前記人工椎間板挿入器具を準備した前記椎間腔内に案内するための中線マーカーと、を含む、キット。
(15)実施態様14に記載のキットであって、
部位準備器具が評価器具を含み、この評価器具が、
基端部及び先端部を有する放射線透過性本体と、
前記本体の前記先端部におけるハンドルと、
前記本体の前記基端部における少なくとも1つの放射線不透過性ピンと、を含む、キット。
【0069】
(16)実施態様15に記載のキットであって、
前記評価器具が、中線マーカー挿入器具と係合する前記本体の表面に設けられたガイドをさらに含む、キット。
(17)実施態様14に記載のキットであって、
前記人工椎間板挿入器具が、
前記椎間腔を拡張するための拡張器具と、
拡張された前記椎間腔内に挿入するための様々なトライアルスペーサヘッド及びトライアルスペーサ挿入器具と、
拡張された前記椎間腔内に前記人工椎間板の各終板を挿入するための終板挿入器具と、
前記人工椎間板の前記終板間にコアを挿入するためのコア挿入器具と、を含む、キット。
(18)実施態様17に記載のキットであって、
前記拡張器具が、
本体要素と、
前記本体要素に結合された上部アーム及び下部アームと、
中線マーカーに整合するように適合された少なくとも1つのアームにおけるセンタリング構造と、を含む、キット。
(19)実施態様17に記載のキットであって、
前記様々なトライアルスペーサヘッドが、
上面及び下面を有する放射線透過性本体と、
前記拡張器具の前記上部アーム及び前記下部アームに対して中心位置を維持するための、前記上面及び前記下面に設けられた正反対の溝と、
X線で視覚化するための前記放射線透過性本体内の放射線不透過性ピンと、を含む、キット。
(20)実施態様17に記載のキットであって、
前記終板挿入器具が、
本体要素と、
前記拡張器具及び前記コア挿入器具と係合するガイドを有する、前記本体要素に結合された一対の正反対のアームと、を含む、キット。
【0070】
(21)実施態様17に記載のキットであって、
前記人工椎間板挿入器具がコアトライアル器具をさらに含む、キット。
(22)実施態様17に記載のキットであって、
前記コア挿入器具が、
本体要素と、
前記終板挿入器具の前記上部アーム及び前記下部アームに対して中心位置を維持するための、前記本体要素の上面及び下面に設けられたガイドと、を含む、キット。
(23)実施態様17に記載のキットであって、
前記中心マーカーを保持するための少なくとも1つのセンタリング構造を有する終板整形器具をさらに含む、キット。
(24)実施態様17に記載のキットであって、
前記コアを前記人工椎間板の終板に固定するための保持クリップ挿入器具と、
前記コアを前記人工椎間板の終板から取り外すための保持クリップ除去器具と、を含む、キット。
(25)人工椎間板置換のために椎間板を決定するための評価器具であって、
基端部及び先端部を有する放射線透過性本体と、
前記本体の前記先端部におけるハンドルと、
前記本体の前記基端部における少なくとも1つの放射線不透過性ピンと、を含む、評価器具。
【0071】
(26)実施態様25に記載の評価器具であって、
前記少なくとも1つの放射線不透過性ピンが、前記本体の前記基端部から水平方向に延出した第1の部分、及び前記本体の前記基端部内を垂直方向に延びた第2の部分を含む、評価器具。
(27)実施態様25に記載の評価器具であって、
前記評価器具が前記放射線透過性本体の表面に設けられたガイドをさらに含む、評価器具。
(28)実施態様27に記載の評価器具であって、
前記ガイドが、スロット及び孔からなる群から選択される、評価器具。
(29)器具の整合及び人工椎間板の配置に用いる中線マーカーであって、
基端部及び先端部を有する本体要素と、
前記本体要素の前記先端部を成す、互いに平行な少なくとも2つの突出部と、を含む、中線マーカー。
(30)実施態様29に記載の中線マーカーであって、
前記本体要素の取付け端部から延出した保持スパイクをさらに含む、中線マーカー。
【0072】
(31)終板整形装置であって、
基端部及び先端部を有するフレームと、
前記フレームの前記基端部に結合されたハンドルと、
前記フレーム内に配置された駆動機構と、
それぞれ基端部及び先端部を有する2つの切削シャフトであって、前記各シャフトのそれぞれの前記基端部が前記駆動機構の回動ブロックに別々に結合され、それらの取付け点を中心に回動することができ、前記各切削シャフトのそれぞれの前記先端部が、前記フレームの前記先端部から延出している、前記2つの切削シャフトと、
前記各切削シャフトのそれぞれの先端部に結合された一対の刃と、を含む、終板整形装置。
(32)実施態様31に記載の終板整形装置であって、
前記2つの切削シャフトの間にスライド可能に配置され、前記フレームの前記基端部から延出したスプレッダシャフトをさらに含む、終板整形装置。
(33)実施態様32に記載の終板整形装置であって、
前記スプレッダシャフトが、
基端部及び先端部を有するロッドと、
前記ロッドの前記先端部に結合されたフォーク要素と、
前記フォーク要素間に結合されたローラ組立体と、
前記フレーム内に前記ロッドを固定するための固定プッシュボタンと、を含む、終板整形装置。
(34)実施態様33に記載の終板整形装置であって、
前記一対の刃の間の距離を決定するために前記ロッドに設けられた不連続な目盛りをさらに含む、終板整形装置。
(35)実施態様31に記載の終板整形装置であって、
前記中線マーカーと係合する、前記フレームの先端部に位置する少なくとも1つのセンタリング構造をさらに含む、終板整形装置。
【0073】
(36)拡張器具であって、
本体要素と、
前記本体に結合された一対の正反対のアームであって、少なくとも一方のアームが中線マーカーと整合するように適合されたセンタリング構造を含む、前記一対のアームと、
前記正反対のアームの間に移動可能に結合された拡張機構と、を含む、拡張器具。
(37)実施態様36に記載の拡張器具であって、
前記一対の正反対のアームが前記本体要素に取り外し可能に結合されている、拡張器具。
(38)終板挿入器具であって、
本体要素と、
前記本体に結合された一対の正反対のアームであって、それぞれが互いに対向した第1の整合面及び第2の整合面を有する互いに対向した第1の表面及び第2の表面を有する、前記一対のアームと、
前記各アームの一端に結合された終板ホルダーと、
前記アームの反対側の端部に結合されたハンドル部分と、
取付けプレートであって、その相反する端部に前記各アームがスライド可能に結合されている、前記取付けプレートと、を含む、終板挿入器具。
(39)実施態様38に記載の終板挿入器具であって、
前記終板ホルダーが整合構造を含む、終板挿入器具。
(40)実施態様38に記載の終板挿入器具であって、
前記終板ホルダーが前記アームに取り外し可能に結合されている、終板挿入器具。
【0074】
(41)コア挿入器具であって、
ハンドル端部及び挿入端部を有する本体要素と、
前記挿入端部の相反する各表面に設けられた一対の正反対のガイドと、を含む、コア挿入器具。
(42)実施態様41に記載のコア挿入器具であって、
前記挿入端部が前記本体要素に取り外し可能に結合されている、コア挿入器具。
(43)実施態様41に記載のコア挿入器具であって、
前記各ガイドが前記挿入端部に取り外し可能に結合されている、コア挿入器具。
(44)正確な大きさの人工椎間板を決定するためのトライアルスペーサヘッドであって、
上面及び下面を有する本体要素と、
前記本体要素の前記上面及び前記下面に設けられた正反対の溝と、
X線で可視化するための放射線透過性の前記本体要素内の放射線不透過性ピンと、を含む、トライアルスペーサヘッド。
(45)実施態様44に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記本体要素が放射線不透過性物質を含む、トライアルスペーサヘッド。
【0075】
(46)実施態様44に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記放射線不透過性ピンが、X線を用いて整合を決定するために二対の正反対の放射線不透過性ピンを含む、トライアルスペーサヘッド。
(47)実施態様44に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記一対の放射線不透過性ピンの一方のピンの直径が他方のピンの直径よりも大きい、トライアルスペーサヘッド。
(48)実施態様44に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記一対の放射線不透過性ピンの一方のピンが他方のピンよりも長い、トライアルスペーサヘッド。
(49)人工椎間板の適切な大きさを決定するためのトライアルスペーサヘッドであって、
前記ヘッドが、放射線透過性材料と放射線不透過性材料を含む複合材料を含む、トライアルスペーサヘッド。
(50)実施態様49に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記放射線透過性材料がポリマーである、トライアルスペーサヘッド。
【0076】
(51)実施態様49に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記放射線不透過性材料が硫酸バリウムである、トライアルスペーサヘッド。
(52)器具の整合及び人工椎間板の配置に用いる中線マーカーであって、
基端部及び先端部を有する本体要素と、
前記本体要素の前記先端部を成す、少なくとも1つの突出部と、
挿入器具と係合する、前記基端部に設けられた係合構造と、を含む、中線マーカー。
(53)実施態様52に記載の中線マーカーであって、
前記中線マーカーが1つの突出部を含む、中線マーカー。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1A】外科的に準備される椎間腔を示す脊椎下部の斜視図である。
【図1B】外科レベルを確認するため及びその外科レベルの中線をマークするために用いることができる本発明の椎間板評価器具の一実施形態の斜視図である。
【図2A】脊椎下部の椎間腔内に挿入された本発明の拡張器具の一実施形態の斜視図である。
【図2B】ガイドとして拡張器具が用いられて椎間腔内に挿入されている本発明のトライアルスペーサの一実施形態の斜視図である。
【図2C】椎間腔内に挿入された図2Bのトライアルスペーサ及び拡張器具の前方図である。
【図2D】椎間腔内に挿入されたトライアルスペーサの斜視図である。
【図2E】椎間腔内に挿入されたトライアルスペーサの別の斜視図である。
【図2F】椎間腔内に挿入されたトライアルスペーサの斜視図である。
【図3A】椎体の表面内に挿入されている本発明の中線マーカーの一実施形態の斜視図である。
【図3B】椎体の表面内に挿入された中線マーカーの斜視図である。
【図4A】本発明の終板整形器具の一実施形態の刃の端部の斜視図である。
【図4B】ガイドとして中線マーカーを用いて椎間腔内に挿入された終板整形器具の斜視図である。
【図5A】上側終板及び下側終板を示す、本発明の終板挿入器具の一実施形態の終板挿入端部の斜視図である。
【図5B】ガイドとして拡張器具を用いて椎間腔内に挿入された、閉じた状態の図5Aの終板挿入器具の斜視図である。
【図5C】椎間腔内に挿入された開いた位置にある図5Bの終板挿入器具の斜視図である。
【図6A】本発明のコア挿入器具の一実施形態に装着されたポリエチレンコアの斜視図である。
【図6B】ガイドとして終板器具を用いて椎間腔内に挿入されている図6Aのコア挿入器具の斜視図である。
【図6C】椎間腔内に挿入された図6Bのコア及び終板の斜視図である。
【図7A】本発明の保持クリップ挿入器具に装着されたコア保持クリップの斜視図である。
【図7B】椎間腔内に挿入された、完成した人工椎間板の斜視図である。
【図8A】本発明の拡張器具の一実施形態の斜視図である。
【図8B】図8Aの拡張器具の側面図である。
【図8C】図8Aの拡張器具の上面図である。
【図8D】本発明の拡張器具の別の実施形態の斜視図である。
【図8E】本発明の拡張器具の別の実施形態の斜視図である。
【図9A】本発明のトライアルスペーサ挿入器具の一実施形態の上面図である。
【図9B】図9Aのトライアルスペーサ挿入器具の側面図である。
【図9C】本発明のトライアルスペーサ挿入器具の別の実施形態の斜視図である。
【図10A】トライアルスペーサヘッドの一実施形態の斜視図である。
【図10B】図10Aのトライアルスペーサヘッドの上面図である。
【図10C】図10Aのトライアルスペーサヘッドの後面図である。
【図10D】図10Aのトライアルスペーサヘッドの側面図である。
【図10E】本発明のトライアルスペーサヘッドの別の実施形態の斜視図である。
【図10F】図10Eのトライアルスペーサヘッドの上面図である。
【図11A】本発明の中線マーカー挿入器具の一実施形態の斜視図である。
【図11B】本発明の中線マーカー挿入器具の別の実施形態の斜視図である。
【図12A】本発明の中線マーカーの一実施形態の斜視図である。
【図12B】図12Aの中線マーカーの上面図である。
【図12C】図12Aの中線マーカーの側面図である。
【図12D】本発明の中線マーカーの別の実施形態の斜視図である。
【図13A】本発明の終板整形器具の一実施形態の斜視図である。
【図13B】図13Aの終板整形器具の底面図である。
【図13C】図13Aの終板整形器具の側面図である。
【図13D】図13Aの終板整形器具のシャフトスプレッダの一実施形態の斜視図である。
【図13E】図13Dのシャフトスプレッダの側面図である。
【図14A】本発明の終板挿入器具の一実施形態の斜視図である。
【図14B】図14Aの終板挿入器具の組立分解図である。
【図14C】図14Aの終板挿入器具の側面図である。
【図14D】図14Aの終板挿入器具の上面図である。
【図14E】本発明の終板挿入器具の別の実施形態の斜視図である。
【図15A】本発明のコア挿入器具の一実施形態の斜視図である。
【図15B】図15Aのコア挿入器具のカセットの上方からの斜視図である。
【図15C】図15Aのコア挿入器具のカセットの下方からの斜視図である。
【図15D】図15Aのコア挿入器具の挿入シャフトの一実施形態の上面図である。
【図15E】本発明のコア挿入器具の別の実施形態の斜視図である。
【図16】本発明の保持クリップ挿入器具の一実施形態の斜視図である。
【図17】本発明の保持クリップ除去器具の一実施形態の斜視図である。
【図18】本発明の評価器具の別の実施形態の斜視図である。
【図19】拡張及びコアのトライアルに用いる終板挿入器具及びスプレッダの斜視図である。
【図20】第1のコア高さトライアル器具の斜視図である。
【図21】第2のコア高さトライアル器具の斜視図である。
【図22】閉じた位置にある終板挿入器具の斜視図である。
【図23】開いた位置にある終板挿入器具の斜視図である。
【図24】スプレッダの斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人工椎間板を人体の椎間腔内に移植するための前方法であって、
器具の整合及び人工椎間板の配置のために椎体の表面に対して中線マーカーの位置を固定するステップを含む、前方法。
【請求項2】
人体の椎間腔内に人工椎間板を移植するためのキットであって、
人工椎間板を準備した椎間腔内に移植するための人工椎間板挿入器具と、
前記人工椎間板挿入器具を準備した前記椎間腔内に案内するための中線マーカーと、を含む、キット。
【請求項3】
請求項2に記載のキットであって、
部位準備器具が評価器具を含み、この評価器具が、
基端部及び先端部を有する放射線透過性本体と、
前記本体の前記先端部におけるハンドルと、
前記本体の前記基端部における少なくとも1つの放射線不透過性ピンと、を含む、キット。
【請求項4】
請求項3に記載のキットであって、
前記評価器具が、中線マーカー挿入器具と係合する前記本体の表面に設けられたガイドをさらに含む、キット。
【請求項5】
請求項2に記載のキットであって、
前記人工椎間板挿入器具が、
前記椎間腔を拡張するための拡張器具と、
拡張された前記椎間腔内に挿入するための様々なトライアルスペーサヘッド及びトライアルスペーサ挿入器具と、
拡張された前記椎間腔内に前記人工椎間板の各終板を挿入するための終板挿入器具と、
前記人工椎間板の前記終板間にコアを挿入するためのコア挿入器具と、を含む、キット。
【請求項6】
請求項5に記載のキットであって、
前記拡張器具が、
本体要素と、
前記本体要素に結合された上部アーム及び下部アームと、
中線マーカーに整合するように適合された少なくとも1つのアームにおけるセンタリング構造と、を含む、キット。
【請求項7】
請求項5に記載のキットであって、
前記様々なトライアルスペーサヘッドが、
上面及び下面を有する放射線透過性本体と、
前記拡張器具の前記上部アーム及び前記下部アームに対して中心位置を維持するための、前記上面及び前記下面に設けられた正反対の溝と、
X線で視覚化するための前記放射線透過性本体内の放射線不透過性ピンと、を含む、キット。
【請求項8】
請求項5に記載のキットであって、
前記終板挿入器具が、
本体要素と、
前記拡張器具及び前記コア挿入器具と係合するガイドを有する、前記本体要素に結合された一対の正反対のアームと、を含む、キット。
【請求項9】
請求項5に記載のキットであって、
前記人工椎間板挿入器具がコアトライアル器具をさらに含む、キット。
【請求項10】
請求項5に記載のキットであって、
前記コア挿入器具が、
本体要素と、
前記終板挿入器具の前記上部アーム及び前記下部アームに対して中心位置を維持するための、前記本体要素の上面及び下面に設けられたガイドと、を含む、キット。
【請求項11】
請求項5に記載のキットであって、
前記中心マーカーを保持するための少なくとも1つのセンタリング構造を有する終板整形器具をさらに含む、キット。
【請求項12】
請求項5に記載のキットであって、
前記コアを前記人工椎間板の終板に固定するための保持クリップ挿入器具と、
前記コアを前記人工椎間板の終板から取り外すための保持クリップ除去器具と、を含む、キット。
【請求項13】
人工椎間板置換のために椎間板を決定するための評価器具であって、
基端部及び先端部を有する放射線透過性本体と、
前記本体の前記先端部におけるハンドルと、
前記本体の前記基端部における少なくとも1つの放射線不透過性ピンと、を含む、評価器具。
【請求項14】
請求項13に記載の評価器具であって、
前記少なくとも1つの放射線不透過性ピンが、前記本体の前記基端部から水平方向に延出した第1の部分、及び前記本体の前記基端部内を垂直方向に延びた第2の部分を含む、評価器具。
【請求項15】
請求項13に記載の評価器具であって、
前記評価器具が前記放射線透過性本体の表面に設けられたガイドをさらに含む、評価器具。
【請求項16】
請求項15に記載の評価器具であって、
前記ガイドが、スロット及び孔からなる群から選択される、評価器具。
【請求項17】
器具の整合及び人工椎間板の配置に用いる中線マーカーであって、
基端部及び先端部を有する本体要素と、
前記本体要素の前記先端部を成す、互いに平行な少なくとも2つの突出部と、を含む、中線マーカー。
【請求項18】
請求項17に記載の中線マーカーであって、
前記本体要素の取付け端部から延出した保持スパイクをさらに含む、中線マーカー。
【請求項19】
終板整形装置であって、
基端部及び先端部を有するフレームと、
前記フレームの前記基端部に結合されたハンドルと、
前記フレーム内に配置された駆動機構と、
それぞれ基端部及び先端部を有する2つの切削シャフトであって、前記各シャフトのそれぞれの前記基端部が前記駆動機構の回動ブロックに別々に結合され、それらの取付け点を中心に回動することができ、前記各切削シャフトのそれぞれの前記先端部が、前記フレームの前記先端部から延出している、前記2つの切削シャフトと、
前記各切削シャフトのそれぞれの先端部に結合された一対の刃と、を含む、終板整形装置。
【請求項20】
請求項19に記載の終板整形装置であって、
前記2つの切削シャフトの間にスライド可能に配置され、前記フレームの前記基端部から延出したスプレッダシャフトをさらに含む、終板整形装置。
【請求項21】
請求項20に記載の終板整形装置であって、
前記スプレッダシャフトが、
基端部及び先端部を有するロッドと、
前記ロッドの前記先端部に結合されたフォーク要素と、
前記フォーク要素間に結合されたローラ組立体と、
前記フレーム内に前記ロッドを固定するための固定プッシュボタンと、を含む、終板整形装置。
【請求項22】
請求項21に記載の終板整形装置であって、
前記一対の刃の間の距離を決定するために前記ロッドに設けられた不連続な目盛りをさらに含む、終板整形装置。
【請求項23】
請求項19に記載の終板整形装置であって、
前記中線マーカーと係合する、前記フレームの先端部に位置する少なくとも1つのセンタリング構造をさらに含む、終板整形装置。
【請求項24】
拡張器具であって、
本体要素と、
前記本体に結合された一対の正反対のアームであって、少なくとも一方のアームが中線マーカーと整合するように適合されたセンタリング構造を含む、前記一対のアームと、
前記正反対のアームの間に移動可能に結合された拡張機構と、を含む、拡張器具。
【請求項25】
請求項24に記載の拡張器具であって、
前記一対の正反対のアームが前記本体要素に取り外し可能に結合されている、拡張器具。
【請求項26】
終板挿入器具であって、
本体要素と、
前記本体に結合された一対の正反対のアームであって、それぞれが互いに対向した第1の整合面及び第2の整合面を有する互いに対向した第1の表面及び第2の表面を有する、前記一対のアームと、
前記各アームの一端に結合された終板ホルダーと、
前記アームの反対側の端部に結合されたハンドル部分と、
取付けプレートであって、その相反する端部に前記各アームがスライド可能に結合されている、前記取付けプレートと、を含む、終板挿入器具。
【請求項27】
請求項26に記載の終板挿入器具であって、
前記終板ホルダーが整合構造を含む、終板挿入器具。
【請求項28】
請求項26に記載の終板挿入器具であって、
前記終板ホルダーが前記アームに取り外し可能に結合されている、終板挿入器具。
【請求項29】
コア挿入器具であって、
ハンドル端部及び挿入端部を有する本体要素と、
前記挿入端部の相反する各表面に設けられた一対の正反対のガイドと、を含む、コア挿入器具。
【請求項30】
請求項29に記載のコア挿入器具であって、
前記挿入端部が前記本体要素に取り外し可能に結合されている、コア挿入器具。
【請求項31】
請求項29に記載のコア挿入器具であって、
前記各ガイドが前記挿入端部に取り外し可能に結合されている、コア挿入器具。
【請求項32】
正確な大きさの人工椎間板を決定するためのトライアルスペーサヘッドであって、
上面及び下面を有する本体要素と、
前記本体要素の前記上面及び前記下面に設けられた正反対の溝と、
X線で可視化するための放射線透過性の前記本体要素内の放射線不透過性ピンと、を含む、トライアルスペーサヘッド。
【請求項33】
請求項32に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記本体要素が放射線不透過性物質を含む、トライアルスペーサヘッド。
【請求項34】
請求項32に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記放射線不透過性ピンが、X線を用いて整合を決定するために二対の正反対の放射線不透過性ピンを含む、トライアルスペーサヘッド。
【請求項35】
請求項32に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記一対の放射線不透過性ピンの一方のピンの直径が他方のピンの直径よりも大きい、トライアルスペーサヘッド。
【請求項36】
請求項32に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記一対の放射線不透過性ピンの一方のピンが他方のピンよりも長い、トライアルスペーサヘッド。
【請求項37】
人工椎間板の適切な大きさを決定するためのトライアルスペーサヘッドであって、
前記ヘッドが、放射線透過性材料と放射線不透過性材料を含む複合材料を含む、トライアルスペーサヘッド。
【請求項38】
請求項37に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記放射線透過性材料がポリマーである、トライアルスペーサヘッド。
【請求項39】
請求項37に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記放射線不透過性材料が硫酸バリウムである、トライアルスペーサヘッド。
【請求項40】
器具の整合及び人工椎間板の配置に用いる中線マーカーであって、
基端部及び先端部を有する本体要素と、
前記本体要素の前記先端部を成す、少なくとも1つの突出部と、
挿入器具と係合する、前記基端部に設けられた係合構造と、を含む、中線マーカー。
【請求項41】
請求項40に記載の中線マーカーであって、
前記中線マーカーが1つの突出部を含む、中線マーカー。
【請求項1】
人工椎間板を人体の椎間腔内に移植するための前方法であって、
器具の整合及び人工椎間板の配置のために椎体の表面に対して中線マーカーの位置を固定するステップを含む、前方法。
【請求項2】
人体の椎間腔内に人工椎間板を移植するためのキットであって、
人工椎間板を準備した椎間腔内に移植するための人工椎間板挿入器具と、
前記人工椎間板挿入器具を準備した前記椎間腔内に案内するための中線マーカーと、を含む、キット。
【請求項3】
請求項2に記載のキットであって、
部位準備器具が評価器具を含み、この評価器具が、
基端部及び先端部を有する放射線透過性本体と、
前記本体の前記先端部におけるハンドルと、
前記本体の前記基端部における少なくとも1つの放射線不透過性ピンと、を含む、キット。
【請求項4】
請求項3に記載のキットであって、
前記評価器具が、中線マーカー挿入器具と係合する前記本体の表面に設けられたガイドをさらに含む、キット。
【請求項5】
請求項2に記載のキットであって、
前記人工椎間板挿入器具が、
前記椎間腔を拡張するための拡張器具と、
拡張された前記椎間腔内に挿入するための様々なトライアルスペーサヘッド及びトライアルスペーサ挿入器具と、
拡張された前記椎間腔内に前記人工椎間板の各終板を挿入するための終板挿入器具と、
前記人工椎間板の前記終板間にコアを挿入するためのコア挿入器具と、を含む、キット。
【請求項6】
請求項5に記載のキットであって、
前記拡張器具が、
本体要素と、
前記本体要素に結合された上部アーム及び下部アームと、
中線マーカーに整合するように適合された少なくとも1つのアームにおけるセンタリング構造と、を含む、キット。
【請求項7】
請求項5に記載のキットであって、
前記様々なトライアルスペーサヘッドが、
上面及び下面を有する放射線透過性本体と、
前記拡張器具の前記上部アーム及び前記下部アームに対して中心位置を維持するための、前記上面及び前記下面に設けられた正反対の溝と、
X線で視覚化するための前記放射線透過性本体内の放射線不透過性ピンと、を含む、キット。
【請求項8】
請求項5に記載のキットであって、
前記終板挿入器具が、
本体要素と、
前記拡張器具及び前記コア挿入器具と係合するガイドを有する、前記本体要素に結合された一対の正反対のアームと、を含む、キット。
【請求項9】
請求項5に記載のキットであって、
前記人工椎間板挿入器具がコアトライアル器具をさらに含む、キット。
【請求項10】
請求項5に記載のキットであって、
前記コア挿入器具が、
本体要素と、
前記終板挿入器具の前記上部アーム及び前記下部アームに対して中心位置を維持するための、前記本体要素の上面及び下面に設けられたガイドと、を含む、キット。
【請求項11】
請求項5に記載のキットであって、
前記中心マーカーを保持するための少なくとも1つのセンタリング構造を有する終板整形器具をさらに含む、キット。
【請求項12】
請求項5に記載のキットであって、
前記コアを前記人工椎間板の終板に固定するための保持クリップ挿入器具と、
前記コアを前記人工椎間板の終板から取り外すための保持クリップ除去器具と、を含む、キット。
【請求項13】
人工椎間板置換のために椎間板を決定するための評価器具であって、
基端部及び先端部を有する放射線透過性本体と、
前記本体の前記先端部におけるハンドルと、
前記本体の前記基端部における少なくとも1つの放射線不透過性ピンと、を含む、評価器具。
【請求項14】
請求項13に記載の評価器具であって、
前記少なくとも1つの放射線不透過性ピンが、前記本体の前記基端部から水平方向に延出した第1の部分、及び前記本体の前記基端部内を垂直方向に延びた第2の部分を含む、評価器具。
【請求項15】
請求項13に記載の評価器具であって、
前記評価器具が前記放射線透過性本体の表面に設けられたガイドをさらに含む、評価器具。
【請求項16】
請求項15に記載の評価器具であって、
前記ガイドが、スロット及び孔からなる群から選択される、評価器具。
【請求項17】
器具の整合及び人工椎間板の配置に用いる中線マーカーであって、
基端部及び先端部を有する本体要素と、
前記本体要素の前記先端部を成す、互いに平行な少なくとも2つの突出部と、を含む、中線マーカー。
【請求項18】
請求項17に記載の中線マーカーであって、
前記本体要素の取付け端部から延出した保持スパイクをさらに含む、中線マーカー。
【請求項19】
終板整形装置であって、
基端部及び先端部を有するフレームと、
前記フレームの前記基端部に結合されたハンドルと、
前記フレーム内に配置された駆動機構と、
それぞれ基端部及び先端部を有する2つの切削シャフトであって、前記各シャフトのそれぞれの前記基端部が前記駆動機構の回動ブロックに別々に結合され、それらの取付け点を中心に回動することができ、前記各切削シャフトのそれぞれの前記先端部が、前記フレームの前記先端部から延出している、前記2つの切削シャフトと、
前記各切削シャフトのそれぞれの先端部に結合された一対の刃と、を含む、終板整形装置。
【請求項20】
請求項19に記載の終板整形装置であって、
前記2つの切削シャフトの間にスライド可能に配置され、前記フレームの前記基端部から延出したスプレッダシャフトをさらに含む、終板整形装置。
【請求項21】
請求項20に記載の終板整形装置であって、
前記スプレッダシャフトが、
基端部及び先端部を有するロッドと、
前記ロッドの前記先端部に結合されたフォーク要素と、
前記フォーク要素間に結合されたローラ組立体と、
前記フレーム内に前記ロッドを固定するための固定プッシュボタンと、を含む、終板整形装置。
【請求項22】
請求項21に記載の終板整形装置であって、
前記一対の刃の間の距離を決定するために前記ロッドに設けられた不連続な目盛りをさらに含む、終板整形装置。
【請求項23】
請求項19に記載の終板整形装置であって、
前記中線マーカーと係合する、前記フレームの先端部に位置する少なくとも1つのセンタリング構造をさらに含む、終板整形装置。
【請求項24】
拡張器具であって、
本体要素と、
前記本体に結合された一対の正反対のアームであって、少なくとも一方のアームが中線マーカーと整合するように適合されたセンタリング構造を含む、前記一対のアームと、
前記正反対のアームの間に移動可能に結合された拡張機構と、を含む、拡張器具。
【請求項25】
請求項24に記載の拡張器具であって、
前記一対の正反対のアームが前記本体要素に取り外し可能に結合されている、拡張器具。
【請求項26】
終板挿入器具であって、
本体要素と、
前記本体に結合された一対の正反対のアームであって、それぞれが互いに対向した第1の整合面及び第2の整合面を有する互いに対向した第1の表面及び第2の表面を有する、前記一対のアームと、
前記各アームの一端に結合された終板ホルダーと、
前記アームの反対側の端部に結合されたハンドル部分と、
取付けプレートであって、その相反する端部に前記各アームがスライド可能に結合されている、前記取付けプレートと、を含む、終板挿入器具。
【請求項27】
請求項26に記載の終板挿入器具であって、
前記終板ホルダーが整合構造を含む、終板挿入器具。
【請求項28】
請求項26に記載の終板挿入器具であって、
前記終板ホルダーが前記アームに取り外し可能に結合されている、終板挿入器具。
【請求項29】
コア挿入器具であって、
ハンドル端部及び挿入端部を有する本体要素と、
前記挿入端部の相反する各表面に設けられた一対の正反対のガイドと、を含む、コア挿入器具。
【請求項30】
請求項29に記載のコア挿入器具であって、
前記挿入端部が前記本体要素に取り外し可能に結合されている、コア挿入器具。
【請求項31】
請求項29に記載のコア挿入器具であって、
前記各ガイドが前記挿入端部に取り外し可能に結合されている、コア挿入器具。
【請求項32】
正確な大きさの人工椎間板を決定するためのトライアルスペーサヘッドであって、
上面及び下面を有する本体要素と、
前記本体要素の前記上面及び前記下面に設けられた正反対の溝と、
X線で可視化するための放射線透過性の前記本体要素内の放射線不透過性ピンと、を含む、トライアルスペーサヘッド。
【請求項33】
請求項32に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記本体要素が放射線不透過性物質を含む、トライアルスペーサヘッド。
【請求項34】
請求項32に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記放射線不透過性ピンが、X線を用いて整合を決定するために二対の正反対の放射線不透過性ピンを含む、トライアルスペーサヘッド。
【請求項35】
請求項32に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記一対の放射線不透過性ピンの一方のピンの直径が他方のピンの直径よりも大きい、トライアルスペーサヘッド。
【請求項36】
請求項32に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記一対の放射線不透過性ピンの一方のピンが他方のピンよりも長い、トライアルスペーサヘッド。
【請求項37】
人工椎間板の適切な大きさを決定するためのトライアルスペーサヘッドであって、
前記ヘッドが、放射線透過性材料と放射線不透過性材料を含む複合材料を含む、トライアルスペーサヘッド。
【請求項38】
請求項37に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記放射線透過性材料がポリマーである、トライアルスペーサヘッド。
【請求項39】
請求項37に記載のトライアルスペーサヘッドであって、
前記放射線不透過性材料が硫酸バリウムである、トライアルスペーサヘッド。
【請求項40】
器具の整合及び人工椎間板の配置に用いる中線マーカーであって、
基端部及び先端部を有する本体要素と、
前記本体要素の前記先端部を成す、少なくとも1つの突出部と、
挿入器具と係合する、前記基端部に設けられた係合構造と、を含む、中線マーカー。
【請求項41】
請求項40に記載の中線マーカーであって、
前記中線マーカーが1つの突出部を含む、中線マーカー。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図10E】
【図10F】
【図11A】
【図11B】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図13E】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図14D】
【図14E】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図10E】
【図10F】
【図11A】
【図11B】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図13E】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図14D】
【図14E】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公表番号】特表2006−521899(P2006−521899A)
【公表日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−509607(P2006−509607)
【出願日】平成16年3月31日(2004.3.31)
【国際出願番号】PCT/US2004/010110
【国際公開番号】WO2004/089224
【国際公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(504003396)デピュイ・スパイン・インコーポレイテッド (75)
【氏名又は名称原語表記】DePuy Spine,Inc.
【住所又は居所原語表記】325 Paramount Drive,Raynham,MA 02767,U.S.A.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年3月31日(2004.3.31)
【国際出願番号】PCT/US2004/010110
【国際公開番号】WO2004/089224
【国際公開日】平成16年10月21日(2004.10.21)
【出願人】(504003396)デピュイ・スパイン・インコーポレイテッド (75)
【氏名又は名称原語表記】DePuy Spine,Inc.
【住所又は居所原語表記】325 Paramount Drive,Raynham,MA 02767,U.S.A.
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]