説明

仕切付紙製容器の製造方法

【課題】 歩留まりよく仕切付紙製容器を製造することができる仕切付紙製容器の製造方法を提供する。
【解決手段】 成形品5の内側を形成する一方の面に熱可塑性樹脂層4を設けてなるロール紙1を、送りローラを介して回転可能なインデックステーブル6上に設けた複数の成形雌型7の一つの上面へ送り出し、熱可塑性樹脂層4を設けた側とは異なる他方の面に加熱蒸気を吹き付けてロール紙全体を加熱軟化させた後、この軟化状態のまま成形雄型8を用いて圧縮成形し、この圧縮成形を行うのと同時か或いは圧縮成形の前後にロール紙1を切断し、ロール紙1より切り離され圧縮成形された成形品5を作成した後、インデックステーブル6を回転させて成形品5と共に成形雌型7を移動させ、この成形品5の縁取りカットを行うことにより、前記課題を解決した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弁当箱、弁当箱用の中敷容器、トレー等のその他の容器として好適に用いられる仕切付紙製容器の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
弁当箱、弁当箱用の中敷容器として、リサイクルや焼却等の廃棄処理を容易に行えるようにプラスチック製や金属製容器に代わって紙の内面にポリエチレンやポリエステル等の樹脂層を備えた耐水性を有する紙製複合トレーなどの仕切付紙製容器が広く使用されるようになってきている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】実公昭61−14437号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この特許文献1に記載された仕切付紙製容器は、表面にポリエチレン、ポリプロピレン等のプラスチックフィルムを積層した厚紙を圧縮成形して得られるものである。この仕切付紙製容器は、プラスチックフィルムを積層した厚紙を圧縮成形して凹凸状に形成されるが、圧縮成形した後のプラスチックフィルムを有する厚紙は元の形状に戻ろうとすることがあり、その場合、保形性が低く、歩留まりが悪くなった。
【0004】
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、歩留まりよく仕切付紙製容器を製造することができる仕切付紙製容器の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記の目的を達成するための本発明に係る仕切付紙製容器の製造方法は、成形品の内側を形成する一方の面に熱可塑性樹脂層を設けてなるロール紙を、送りローラを介して回転可能なインデックステーブル上に設けた複数の成形雌型の一つの上面へ送り出し、前記熱可塑性樹脂層を設けた側とは異なる他方の面に加熱蒸気を吹き付けて前記ロール紙全体を加熱軟化させた後、この軟化状態のまま成形雄型を用いて圧縮成形し、この圧縮成形を行うのと同時か或いは前記圧縮成形の前後に前記ロール紙を切断し、前記ロール紙より切り離され圧縮成形された成形品を作成した後、前記インデックステーブルを回転させて前記成形品と共に前記成形雌型を移動させ、該成形品の縁取りカットを行うことを特徴とする。
【0006】
この発明によれば、ロール紙を圧縮成形するときにはロール紙全体が軟化状態であるために、圧縮成形後にロール紙全体が圧縮成形前の形状に戻ろうとすることがないので、保形性がよくなる。また、ロール紙の熱可塑性樹脂層を設けた側とは異なる他方の面に加熱蒸気を吹き付けてロール紙を加熱することにより、ロール紙の水分量が増えるために、圧縮成形するときにロール紙が伸び易くなるので、成形品の品質が向上する。従って、品質がよい仕切付紙製容器を歩留まりよく製造することが可能となる。
【0007】
本発明に係る仕切付紙製容器の製造方法において、前記成形雌型が前記インデックステーブル上にその周方向に間隔を空けて複数設けられ、そのインデックステーブルを回転させて前記圧縮成形を行った成形雌型を前記縁取りカットを行うカット位置に位置させたとき、別の雌金型が前記圧縮成形を行う位置に位置されていることが好ましい。また、本発明に係る仕切付紙製容器の製造方法において、前記縁取りカット後の前記成形品を吸引により吸着して前記インデックステーブル上から搬送することが好ましい。
【0008】
また、前記の目的を達成するための本発明に係る仕切付紙製容器の製造方法は、成形品の内側を形成する一方の面に熱可塑性樹脂層を設けてなる紙基材を加熱位置に搬送し、前記熱可塑性樹脂層を設けた側とは異なる他方の面に加熱蒸気を吹き付けて前記紙基材全体を加熱軟化させた後、該紙基材を成形雌型の上面に搬送し、該紙基材を軟化状態のまま成形雄型を用いて圧縮成形して成形品を作成することを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、紙基材を圧縮成形するときには紙基材全体が軟化状態であるために、圧縮成形後に紙基材全体が圧縮成形前の形状に戻ろうとすることがないので、保形性がよくなる。また、紙基材の熱可塑性樹脂層を設けた側とは異なる他方の面に加熱蒸気を吹き付けて紙基材を加熱することにより、紙基材の水分量が増えるために、圧縮成形するときに紙基材が伸び易くなるので、成形品の品質が向上する。従って、品質がよい仕切付紙製容器を歩留まりよく製造することが可能となる。
【0010】
本発明に係る仕切付紙製容器の製造方法において、前記成形品を吸引により吸着して前記成形雌型の上面から搬送することが好ましい。
【0011】
本発明に係る仕切付紙製容器の製造方法において、前記圧縮成形により作成された成形品を冷却することが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように、本発明に係る仕切付紙製容器の製造方法によれば、熱可塑性樹脂層を設けた側とは異なる他方の面に加熱蒸気を吹き付けるために、紙全体が熱可塑性樹脂層を破壊しない程度に昇温軟化され、展延性がよくなりプレス型で圧縮成形し易くなる上に、成形後の保形性の点でも優れた効果を発揮することができ、仕切付紙製容器を歩留まりよく製造することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明に係る仕切付紙製容器の製造方法を添付図面に基づいて詳述する。
【0014】
図1は本発明に係る第1の仕切付紙製容器の製造方法を実施するための装置の一例を示す概略構成図である。図2は本発明に係るロール紙の一例を示す概略断面図である。図3は本発明に係る第1の仕切付紙製容器の製造方法の一例を説明するための図である。本発明に係る第1の仕切付紙製容器の製造方法は、図1〜図3に示すように、成形品5の内側を形成する一方の面に熱可塑性樹脂層4を設けてなるロール紙1を、送りローラを介して回転可能なインデックステーブル6上に設けた複数の成形雌型7の一つの上面へ送り出し、前記熱可塑性樹脂層4を設けた側とは異なる他方の面に加熱蒸気を吹き付けて前記ロール紙全体を加熱軟化させた後、この軟化状態のまま成形雄型8を用いて圧縮成形し、この圧縮成形を行うのと同時か或いは前記圧縮成形の前後に前記ロール紙1を切断し、前記ロール紙1より切り離され圧縮成形された成形品5を作成した後、前記インデックステーブル6を回転させて前記成形品5と共に前記成形雌型7を移動させ、該成形品5の縁取りカットを行うことを特徴とする。
【0015】
成形品5である仕切付紙製容器としては、特に限定されず、弁当箱、弁当箱用の中敷容器、トレー等のその他の容器等が挙げられる。仕切付紙製容器の形状も特に限定されない。なお、本発明の形態では、仕切付紙製容器としては、弁当箱、弁当箱用の中敷容器、トレー等に限定せずに説明する。
【0016】
ロール紙1は、紙基材3に熱可塑性樹脂層4を設けて形成されている。紙基材3としては、弁当箱、弁当箱用の中敷容器、トレー等の仕切付紙製容器に用いられているものであれば特に限定されず、例えば、100%パルプからなるものでも、樹脂が含有されて剛性、耐水性、耐熱水性が付与されたものでもよい。紙基材3としては、例えば、天然パルプ100%の紙基材、厚紙、等が挙げられる。
【0017】
成形品5の内側を形成する紙基材3の一方の面に熱可塑性樹脂層4が設けられている。熱可塑性樹脂層4は、保形性や耐水性等の特性を持たせるため等に設けられている。熱可塑性樹脂層4を構成する熱可塑性樹脂としては、特に限定されず、例えば、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、変性ポリオレフィン樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ塩化ビニル、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール等が挙げられる。熱可塑性樹脂層4の厚さは、特に限定されず、熱可塑性樹脂や紙基材に応じて任意に決められるが、例えば、0.010μm〜0.015μmの範囲が望ましい。
【0018】
熱可塑性樹脂層4は、例えばラミネートにより設けられ、このラミネート方法としては、特に限定されず、ドライラミネート法、エクストルーダーサンドラミネート法、共押し出しラミネート法、ウエットラミネート法等が挙げられる。
【0019】
この熱可塑性樹脂層4を帯状の紙基材3にラミネートしたものがロール紙1であり、このロール紙1がロール状に巻かれたものがロール体2である。このロール体2は、例えば、支持部材(図示せず)にロール体2からロール紙1が引き出され得るように回転可能に支持されている。このときロール体2から引き出されたロール紙1は、例えば熱可塑性樹脂層4が上方に位置されるようにロール体2から引き出される。勿論、後述する成形の仕方によっては、この逆である場合も考えられる。
【0020】
ロール体2のロール紙1の引き出し方向前方には、一対の送りローラが設けられている。一対の送りローラは、ロール紙1を挟持しつつ両方のローラ又は一方のローラ、例えば、熱可塑性樹脂層4と接する側のローラ(第1ローラ11ということがある。)が回転駆動されるように構成されている。この第1ローラ11の回転駆動により、ロール体2からロール紙1が引き出される。
【0021】
第1ローラ11の周面には、その軸方向に延びる切断刃15が設けられており、ロール体2からロール紙1が引き出されつつ切断刃15によって切断されるようになっている。すなわち、第1ローラ11が1回転する毎に切断刃15によってロール紙1が切断されることになる。このため、第1ローラ11の直径(実際には周の長さ)を変えることにより、ロール紙1を切断する長さを所望の寸法に設定することができる。
【0022】
残りのローラ(第2ローラ12ということがある)の径は、特に限定されず、第1ローラ11の径と同じ寸法で形成されていてもよいし、図示するように第1ローラ11の径より小さな寸法で形成されていてもよい。なお、切断刃15は、第1ローラ11に設けたが、第2ローラ12に設けるようにしてもよいし、また、両方のローラ11、12に設けるようにしてもよい。また、第1ローラ11に切断刃15を設けてロール紙1の切断を行うようにしたが、一対の第1ローラ11、第2ローラ12のロール紙1の引き出し方向前方の近傍に切断装置を設けて、ロール紙1の切断を行うようにしてもよい。この場合、第1ローラには切断刃が設けられていない。
【0023】
一対の第1ローラ11、第2ローラ12のロール紙1の引き出し方向前方には、インデックステーブル6が回転可能に設けられている。インデックステーブル6は、例えば、円盤状に形成されている。インデックステーブル6は、機枠(図示せず)等に回転可能に支持され、モータ等を備えた回転駆動装置(図示せず)によって一方向又は両方向に間欠回転駆動される。
【0024】
インデックステーブル6上には、その周方向に例えば等間隔を空けて2つ以上図示例では3つの成形雌型7が設けられている。成形雌型7は、一対の第1ローラ11、第2ローラ12により引き出されたロール紙1が載置されるようにインデックステーブル6上に配置されている。すなわち、ロール紙1がロール体2から成形雌型7上に引き出されて第1ローラ11の切断刃15により切断されると、成形雌型7上に載置されることになる。
【0025】
インデックステーブル6の上方であって成形雌型7の移動軌跡の上方、例えば、ロール紙1が成形雌型7上に載置される載置位置の上方には、成形雄型8が移動可能に設けられている。成形雄型8は成形雌型7とによりロール紙1を所定の形状に圧縮成形するものである。成形雄型8には、成形雄型8を昇降移動させるための金型昇降装置35が取り付けられている。
【0026】
また、インデックステーブル6の上方であって、例えば、1つの成形雌型7が載置位置に位置されているときにその成形雌型7に隣接する成形雌型7であってインデックステーブル6の回転方向前方の成形雌型7が位置されるカット位置の上方には、カット部材41が移動可能に設けられている。カット部材41は、成形雌型7に当接してその成形雌型7に載置されている圧縮成形して作成された成形品5を縁取りカットするものである。カット部材41にはカット部材41を昇降移動させるためのカット部材移動装置45が取り付けられている。
【0027】
また、インデックステーブル6の上方であって、3つの成形雌型7のうちの2つの雌金型が載置位置とカット位置に位置されているときに、残りの1つの成形雌型7が位置される搬出位置の上方には、成形雌型7上の成形品5を吸引により吸着する吸着部51が設けられている。吸着部51は、真空ポンプや排気ポンプ等の排気装置(図示せず)に接続され、排気装置の駆動により吸着部51から空気が吸引されて成形品5を吸着することができるようになっている。吸着部51には、吸着部51を昇降移動及び水平移動させるための吸着部移動装置55が取り付けられている。成形品5を吸着した吸着部51は、吸着部移動装置55によって成形雌型7上からインデックステーブル6の近傍に配置された例えばベルトコンベヤ60上に移動されて吸着した成形品5をベルトコンベヤ60上に搬送し得るようになっている。なお、吸着部51を個別に設けて成形品5を搬送するように構成したが、カット部材41に吸着部を設けて縁取りカットして作成された成形品5をその吸着部に吸着させて例えばベルトコンベヤ上に搬送するようにしてもよい。また、吸着部51を用いて成形品5を吸着して例えばベルトコンベヤ60上に搬送したが、成形品5を搬送することができれば、他の手段例えば把持によって成形品5を把持して搬送するようにしてもよい。
【0028】
第2ローラ12のロール紙1の引き出し方向前方であって載置位置に位置されている成形雌型7の帯状紙の幅方向の両側には、蒸気噴出部71がそれぞれ設けられている。蒸気噴出部71は、一対の第1ローラ11、第2ローラ12から成形雌型7上に引き出されるロール紙1の熱可塑性樹脂層4とは反対側の面の幅方向全域又は略全域に加熱蒸気を吹き付けてロール紙1を加熱するものである。このロール紙1の加熱は、その熱可塑性樹脂層4が軟化温度以上で、かつ溶融温度未満となるように軟化させるものである。加熱蒸気としては、ロール紙1を加熱できれば特に限定されないが、例えば、水分を30%以上含んでいるものが好ましい。水分を30%以上含んでいると、ロール紙1の圧縮成形を容易に行えたり、ロール紙1を圧縮成形するときにロール紙1が破れたりすることがない。加熱蒸気の温度は、熱可塑性樹脂層4及び紙基材3に応じて任意に決められるが、例えば、熱可塑性樹脂層4がポリプロピレン樹脂の場合には、100℃〜130℃、好ましくは200℃(略200℃を含む。)であり、この加熱蒸気をロール紙1に吹き付けてロール紙1を加熱するとその熱可塑性樹脂層4が150℃ぐらいに加熱される。
【0029】
なお、蒸気噴出部71により第1ローラ11の切断刃15により切断される前のロール紙1に蒸気を吹き付けてロール紙1を加熱するようにしたが、切断刃15により切断されたロール紙1に蒸気を吹き付けてロール紙1を加熱するようにしてもよい。また、蒸気噴出部71を載置位置に位置されている成形雌型7の帯状紙の幅方向の両側に設けたが、第2ローラ12よりロール紙1の引き出し方向前方の近傍に、ロール紙1の幅方向(略幅方向を含む。)に延びるように蒸気噴出部を設けて、一対の第1ローラ11、第2ローラ12から成形雌型7上に引き出されるロール紙1の熱可塑性樹脂層4とは反対側の面の幅方向全域又は略全域に蒸気を吹き付けてロール紙1を加熱するようにしてもよい。また、蒸気噴出部71及び第2ローラ12は、図1においてインデックステーブル6を回転させたときに成形雌型7の移動の邪魔になるが、図1は蒸気噴出部71及び第2ローラ12の位置がわかりやすいように図示したものである。
【0030】
インデックステーブル6の載置位置の近傍又はインデックステーブル6が回転したときの載置位置からカット位置までの間には、圧縮成形して作成された成形品5を冷却する冷却装置80が設けられていることが好ましい。また、冷却装置80は、各成形雌型7にそれぞれ備えられていてもよい。冷却装置80は、圧縮成形により作成された成形品5を冷却して成形品5の熱可塑性樹脂層4をその軟化温度以下にするものである。冷却装置80は、成形品5を冷却できれば特に限定されず、例えばエアーを吹き付けて成形品5を冷却するものでもよい。
【0031】
次に、図1に示した装置を用いて本発明に係る第1の仕切付紙製容器の製造方法を説明する。
【0032】
ロール体2を支持部材に回転可能に支持させた後、図1に示すように、そのロール体2からのロール紙1の自由端部を引き出して第1ローラ11と第2ローラ12との間を通してロール紙1を第1ローラ11と第2ローラ12とに挟持させる。載置位置に成形雌型7がないときには、回転駆動装置によりインデックステーブル6を回動させて3つの成形雌型7のうちの任意の1つを載置位置に位置させる。
【0033】
第1ローラ11を回転駆動させてロール体2からロール紙1を引き出して成形雌型7の上面に送る。第1ローラ11を回転駆動させるときには、第1ローラ11と第2ローラ12とにより引き出されたロール紙1に向けて蒸気噴出部71から加熱蒸気を吹き付け、ロール紙1を加熱して紙基材3を軟化させると共にその熱可塑性樹脂層4を軟化温度以上で、かつ溶融温度未満として軟化させる。この軟化状態のまま金型昇降装置35を駆動させて成形雄型8を成形雌型7に向けて下降させ、この成形雄型8と成形雌型7によりロール紙1を圧縮成形する(図3(b)参照)。圧縮成形時間は、熱可塑性樹脂層4及び紙基材3により異なるが、例えば、熱可塑性樹脂層4としてポリプロピレン樹脂を用いると共に、紙基材3としてパルプ100%のものを用いたときには、2秒である。なお、ロール紙1の加熱は、ロール紙1を一対の第1ローラ11と第2ローラ12により成形雌型7上に送くるときに限らず、成形雌型7上に送った後の切断前後でもよい。また、ロール紙1の切断は、圧縮成形前に限らず、圧縮成形と同時(略同時を含む。)でも圧縮成形の後でもよい。
【0034】
圧縮成形後、成形雄型8を成形雌型7から離間した後に冷却装置80からエアーを成形品5に吹き付けて成形品5の熱可塑性樹脂層4を軟化温度以下に冷却する(図3(c)参照)。冷却後、回転駆動装置によりインデックステーブル6を回動させて成形品5をカット位置に移動させる。移動後、カット部材移動装置45によりカット部材41を成形雌型7上の成形品5に向けて下降させ、成形品5の縁取カットを行う(図3(d)参照)。
【0035】
そして、回転駆動装置によりインデックステーブル6を回動させて成形品5を搬出位置に移動させる。移動後、排気装置を駆動させて吸着部51から空気を吸引させると共に、吸着部移動装置55を駆動させて吸着部51を成形品5に接触又は近接させる。これにより、吸着部51の吸引力により成形品5が吸着部51に吸着される。この成形品5を吸着した吸着部51を吸着部移動装置55により成形雌型7上から移動させ(図3(e)参照)、そして、ベルトコンベヤ60上に搬送する(図3(f)参照)。これにより、成形品5を検査工程や箱詰め工程等の他の工程に送ることができる。
【0036】
また、インデックステーブル6上には3つの成形雌型7が設けられ、これらの成形雌型7は、インデックステーブル6の回転により載置位置、カット位置、搬出位置に順次移動させることができるので、成形品5を連続して製造することができる。すなわち、ロール紙1を成形雌型7と共にカット位置に移動させたときには、載置位置に別の成形雌型7が位置されているので、前述と同様にして第1ローラ11を回転駆動させてロール体2からロール紙1を引き出して切断し、成形雌型7上に載置させると共に、蒸気噴出部71を駆動させて蒸気によるロール紙1の加熱を行う。すなわち、ロール体2からのロール紙1の成形雌型7上への引き出しと同時にそのロール紙1の加熱を行い、かつロール紙1の熱可塑性樹脂層4を軟化温度以上で、かつ溶融温度未満の温度にする。この状態のまま金型昇降装置35により成形雄型8を移動させて、この成形雄型8と成形雌型7により圧縮成形を行う。圧縮成形後、成形品5を冷却装置80により冷却する。これにより、成形品5の縁取カットを行っているときに、別のロール紙1の圧縮成形及び冷却を行えるので、成形品5を連続して製造することができる。
【0037】
したがって、本発明に係る第1の仕切付紙製容器の製造方法は、ロール紙1を圧縮成形するときに、ロール紙1全体が軟化状態であるために、圧縮成形後にロール紙1が圧縮成形前の形状に戻ろうとすることがないので、保形性がよくなり、歩留まりよく仕切付紙製容器を製造することができる。
【0038】
また、成形品5を冷却してその熱可塑性樹脂層4を軟化温度以下にすることにより、熱可塑性樹脂層4が圧縮成形後の形状に形成されるために、熱可塑性樹脂層4が圧縮成形後の形状を維持するので、一層保形性がよくなり、さらに歩留まりよく仕切付紙製容器を製造することができる。
【0039】
また、熱可塑性樹脂層4とは反対側のロール紙1の表面すなわち紙基材3に蒸気を吹き付けるために、紙基材3の水分量が増えるので、紙基材3が伸び易くなる。その結果、ロール紙1を圧縮成形するときに紙基材3が容易に伸びて破れたりすることが抑制されるので、成形品5の品質が向上し、かつ歩留まりもよくなる。従って、品質がよい仕切付紙製容器を歩留まりよく製造することができる。また、蒸気を吹き付けてロール紙1の加熱を行うことにより、ロール紙1の加熱と紙基材3への水分の付与を同時に行えるので、加熱装置と水分付与装置を別々に設ける場合に比して小型化を図れると共にコストダウンを図れる。
【0040】
図4は本発明に係る第2の仕切付紙製容器の製造方法を実施するための装置の一例を示す概略構成図である。この第2の仕切付紙製容器の製造方法は、図4に示すように、成形品5の内側を形成する一方の面に熱可塑性樹脂層4を設けてなる紙基材103を加熱位置に搬送し、前記熱可塑性樹脂層4を設けた側とは異なる他方の面に加熱蒸気を吹き付けて前記紙基材103全体を加熱軟化させた後、該紙基材103を成形雌型107の上面に搬送し、該紙基材103を軟化状態のまま成形雄型108を用いて圧縮成形して成形品5を作成することを特徴とする。なお、前記の第1の仕切付紙製容器の製造方法と同じ部材には同じ名称を付し、その説明を省略することがある。
【0041】
紙基材103は、前記の紙基材3と材質は同じものであり、大きさが圧縮成形を行う際の形状に形成されている。この紙基材103としては、前記のロール紙1を任意の長さに切断したものでもよいし、任意の大きさの紙基材103に熱可塑性樹脂層4(図2参照)を設けたものでもよい。
【0042】
この熱可塑性樹脂層4を有する紙基材103が紙送りベルト111上に複数枚積層された状態で載置される。紙送りベルト111は、無端状のコンベヤベルトである。この紙送りベルト111は、駆動ローラ112と従動ローラ113に掛け渡されており、駆動ローラ112の駆動により紙送りベルト111が循環走行して紙送りベルト111上に載置された紙基材103が駆動ローラ112側に搬送されるようになっている。駆動ローラ112の近傍の紙送りベルト111の上方には、規制部材115が昇降可能に設けられている。この規制部材115は、紙送りベルト111との間に1枚の紙基材103のみが通過する隙間を設けるものである。また、紙送りベルト111の駆動ローラ112の上方には、搬送ローラ117が設けられている。搬送ローラ117は、駆動ローラ112上に送られてきた1枚の紙基材103を紙送りベルト111の搬送方向前方のガイド部121上に送るものである。搬送ローラ117は、例えば、駆動ローラ118によりベルト119を介して回転駆動される。
【0043】
ガイド部121は、紙基材103が上面を移動するもので、例えば平板状に形成されている。ガイド部121の上面が少なくとも摩擦抵抗の低い材料で形成されていることが好ましい。また、ガイド部121には、紙基材103が幅方向にずれることなく紙基材103を移動させるための棒状やL字状のガイド部材(図示せず)が設けられていることが好ましい。ガイド部121の紙基材103の移動方向途中には、紙基材103の両側部を除いた部分に相当する貫通部(図示せず)が設けられている。この貫通部が設けられている位置が加熱位置である。貫通部の下方には、貫通部に向けて加熱蒸気を吹き付ける蒸気吹付装置125が設けられている。なお、ガイド部121は、平板状に限定されることなく、棒状のものを2本設置したものでもよい。
【0044】
ガイド部121の上方には、ガイド部121上に送られてきた紙基材103をガイド部121との挟持により圧縮成形機130に送るガイドローラ123が複数設けられている。これらのガイドローラ123のうち加熱位置以外のものは、紙基材103に接触する個所は特に限定されない。加熱位置のガイドローラ123は、貫通部の両サイド上に設けられて、加熱位置の紙基材103の両側部をガイド部121との挟持により搬送するものであることが好ましい。すなわち、この加熱位置のガイドローラ123は、紙基材103の搬送と、加熱蒸気を吹き付けたときの紙基材103の押さえとの両方の機能を奏するものである。
【0045】
圧縮成形機130は、紙基材103を成形雌型107と成形雄型108とにより圧縮成形するものである。成形雌型107は、機台131上に設けられ、この成形雌型107の上面に紙基材103が搬送される。成形雌型107の紙基材103の搬送方向前方の端部近傍には、ストッパ133が出没可能に設けられている。ストッパ133は、搬送されてきた紙基材103が当接することにより紙基材103の搬送を止めて紙基材103を成形雌型107の上面に位置決めするものである。また、成形雌型107には、圧縮成形して作成された成形品5を成形雌型107の上面から浮かすための持ち上げ部材135が昇降可能に設けられている。また、成形雌型107には、成形雌型107上の紙基材103や成形品5等の位置を検出するセンサ136が設けられている。センサ136は、例えば、接触子136aが接触する長さから紙基材103等の位置を検出するものである。
【0046】
成形雄型108は、金型昇降装置138に取り付けられている。金型昇降装置138は、機台131に固定されている機枠139に取り付けられている。金型昇降装置138は、成形雄型108と成形雌型107とにより紙基材103を所定の形状に圧縮成形するもので、成形雄型108を昇降移動させるものである。
【0047】
圧縮成形機130の近傍には、成形雌型107上の成形品5を搬送する成形品搬送手段150が設けられている。成形品搬送手段150は、成形雌型107上の成形品5を搬送できれば特に限定されず、例えば、吸着部(図示せず)の吸引により成形品5を吸着して搬送するようにしてもよい。吸着部は、例えば、移動装置151に設けられている。移動装置151は、先端部が成形雌型107上の近傍に位置されるように移動部材152を水平移動させるものであり、移動部材152の先端部に吸着部が設けられている。移動装置151には、真空ポンプや排気ポンプ等の排気装置(図示せず)が接続され、排気装置の駆動により吸着部から空気が吸引されて成形雌型107上の成形品5を吸着することができるようになっている。成形品5を吸着した移動部材152は、移動して成形品5を成形雌型107上から圧縮成形機130の近傍に配置された例えばベルトコンベヤ160上に成形品5を搬送し得るようになっている。
【0048】
また、圧縮成形機130或いはその近傍には、圧縮成形して作成された成形品5を冷却する冷却装置(図示せず)が設けられていることが好ましい。冷却装置は、圧縮成形により作成された成形品5を冷却して成形品5の熱可塑性樹脂層4をその軟化温度以下にするものである。冷却装置は、成形品5を冷却できれば特に限定されず、例えばエアーを吹き付けて成形品5を冷却するものでもよい。
【0049】
次に、図4に示した装置を用いて本発明に係る第2の仕切付紙製容器の製造方法を説明する。
【0050】
紙基材103を紙送りベルト111上に複数枚積層した状態で載置する。このとき、熱可塑性樹脂層4が設けられている面が上方になるようにする。駆動ローラ112を駆動させて紙送りベルト111を走行させる。すると、規制部材115によって紙送りベルト111上に載置された複数の紙基材103の一番下の1枚の紙基材103のみが紙送りベルト111の駆動ローラ112の上方に送られる。このとき、駆動ローラ118によりベルト119を介して搬送ローラ117を回転駆動させておく。これにより、紙基材103は、ガイド部121上に送られる。
【0051】
ガイドローラ123を回転駆動させて紙基材103をガイド部121に沿って移動させる。紙基材103は、ガイド部121を移動中、加熱位置に至る。このとき、蒸気吹付装置125により、加熱蒸気を貫通部を介して紙基材103に吹き付け、紙基材103を加熱して紙基材103を軟化させると共に、その熱可塑性樹脂層4を軟化温度以上で、かつ溶融温度未満として軟化させる。この軟化状態のまま紙基材103をガイドローラ123によって成形雌型107上に送る。このとき、ストッパ133を成形雌型107から突出させておくことにより、搬送されてきた紙基材103がストッパ133に当接してその搬送が止められると共に成形雌型107の上面に載置されて位置決めされる。このように、ストッパ133を設けたので、成形雌型107の上面への紙基材103の位置決めを確実に行える。なお、加熱蒸気の吹き付けは、紙基材103及び熱可塑性樹脂層4を軟化させることができれば、紙基材103を加熱位置に停止した状態であってもよいし、紙基材103の搬送を行いながら行ってもよい。
【0052】
紙基材103及び熱可塑性樹脂層4が軟化状態のまま金型昇降装置138によって成形雄型108を成形雌型107に向けて下降させ、この成形雄型108と成形雌型107により紙基材103を圧縮成形して成形品5を作成する。圧縮成形時間は、熱可塑性樹脂層4及び紙基材103により異なるが、例えば、熱可塑性樹脂層4としてポリプロピレン樹脂を用いると共に、紙基材103としてパルプ100%のものを用いたときには、2秒である。紙基材103を圧縮成形する際には、センサ136によって紙基材103が成形雌型107上に位置されているかどうかを検出することにより、成形雌型107上に紙基材103が位置されているときに確実に紙基材103の圧縮成形を行える。また、紙基材103が圧縮成形されて成形品5として作成されているかどうかも検出することができる。
【0053】
圧縮成形後、成形品5を冷却装置により冷却する。冷却後、排気装置を駆動させて吸着部から空気を吸引させると共に、移動装置151により移動部材152を水平移動させて移動部材152の先端部の吸着部を成形雌型107上の近傍に位置させる。これにより、吸着部の吸引力により成形品5が吸着部に吸着される。このとき、持ち上げ部材135を昇降させて成形品5を成形雌型107の上面から浮かすことにより、確実に成形品5を吸着部に吸着させることができる。また、センサ136によって成形品5が成形雌型107上に位置されているかどうかを検出することにより、成形雌型107上に成形品5が位置されているときに確実に成形品5の搬送を行える。
【0054】
成形品5を吸着した吸着部を移動部材152を介して移動装置151により成形雌型107上からベルトコンベヤ160上に搬送する。そのベルトコンベヤ160を駆動させることにより、成形品5が他の工程、例えば、カット工程に送られ、そこで、歯形やレーザーカットにより、成形品5の縁取カットを行う。
【0055】
したがって、本発明に係る第2の仕切付紙製容器の製造方法は、紙基材103を圧縮成形するときに、紙基材103全体が軟化状態であるために、圧縮成形後に紙基材103が圧縮成形前の形状に戻ろうとすることがないので、保形性がよくなり、歩留まりよく仕切付紙製容器を製造することができる。
【0056】
また、成形品5を冷却してその熱可塑性樹脂層4を軟化温度以下にすることにより、熱可塑性樹脂層4が圧縮成形後の形状に形成されるために、熱可塑性樹脂層4が圧縮成形後の形状を維持するので、一層保形性がよくなり、さらに歩留まりよく仕切付紙製容器を製造することができる。
【0057】
また、熱可塑性樹脂層4とは反対側の紙基材103の表面に蒸気を吹き付けるために、紙基材103の水分量が増えるので、紙基材103が伸び易くなる。その結果、紙基材103を圧縮成形するときに紙基材103が容易に伸びて破れたりすることが抑制されるので、成形品5の品質が向上し、かつ歩留まりもよくなる。従って、品質がよい仕切付紙製容器を歩留まりよく製造することができる。また、蒸気を吹き付けて紙基材103の加熱を行うことにより、紙基材103の加熱と紙基材103への水分の付与を同時に行えるので、加熱装置と水分付与装置を別々に設ける場合に比して小型化を図れると共にコストダウンを図れる。
【0058】
これらのように歩留まりよく仕切付紙製容器を製造することができるので、紙製の弁当箱を歩留まりよく製造することができる。すなわち、前述の第1及び第2の仕切付紙製容器の製造方法を用いて、例えば、図5に示すように、中仕切505を有する外箱501、食材別収容用中箱502及び蓋体503を作成する。
【0059】
外箱501は、特に限定されず、矩形状、円形状、楕円形状、三角形状、多角形状どのような形状でもよく、例えば、矩形状に形成されている。また、外箱501は、中仕切505を有していてもよいし、中仕切505がなくてもよい。食材別収容用中箱502は、外箱501に収容されるもので、その形状は特に限定されず、矩形状、円形状、楕円形状、三角形状、多角形状等が挙げられる。食材別収容用中箱502は、例えば、細長の矩形状に形成された第1の食材別収容用中箱511が1つと、矩形状に形成された第2の食材別収容用中箱512が2つと、矩形状に形成され、中仕切513aを有する第3の食材別収容用中箱513が1つの合計4つからなる。
【0060】
これらの4つの食材別収容用中箱511、512、512、513を外箱501内に収容させ、この外箱501に蓋体503で蓋をすることにより、紙製の弁当箱500を作成することができる。この弁当箱500は、外箱501、食材別収容用中箱511、512、512、513、蓋体503が前述の第1及び第2の仕切付紙製容器の製造方法を用いて作成されているので、品質がよいと共に歩留まりよく製造することができる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
以上説明したように本発明に係る仕切付紙製容器の製造方法は、品質がよい仕切付紙製容器を歩留まりよく製造することができ、弁当箱、弁当箱用の中敷容器、トレー等のその他の容器の製造方法として好適に用いられるものである。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明に係る第1の仕切付紙製容器の製造方法を実施するための装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係るロール紙の一例を示す概略断面図である。
【図3】本発明に係る第1の仕切付紙製容器の製造方法を説明するための図である。
【図4】本発明に係る第2の仕切付紙製容器の製造方法を実施するための装置の一例を示す概略構成図である。
【図5】本発明に係る紙製の弁当箱の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0063】
1 ロール紙
2 ロール体
3 紙基材
4 熱可塑性樹脂層
5 成形品
6 インデックステーブル
7 成形雌型
8 成形雄型
11 第1ローラ
12 第2ローラ
15 切断刃
35 金型昇降装置
41 カット部材
45 カット部材移動装置
51 吸着部
60 ベルトコンベヤ
71 蒸気噴出部
80 冷却装置
103 紙基材
107 成形雌型
108 成形雄型
111 紙送りベルト
112 駆動ローラ
113 従動ローラ
115 規制部材
117 搬送ローラ
121 ガイド部
123 ガイドローラ
125 蒸気吹付装置
130 圧縮成形機
138 金型昇降装置
150 成形品搬送手段
151 移動装置
152 移動部材
160 ベルトコンベヤ
500 弁当箱
501 外箱
502 食材別収容用中箱
503 蓋体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形品の内側を形成する一方の面に熱可塑性樹脂層を設けてなるロール紙を、送りローラを介して回転可能なインデックステーブル上に設けた複数の成形雌型の一つの上面へ送り出し、前記熱可塑性樹脂層を設けた側とは異なる他方の面に加熱蒸気を吹き付けて前記ロール紙全体を加熱軟化させた後、この軟化状態のまま成形雄型を用いて圧縮成形し、この圧縮成形を行うのと同時か或いは前記圧縮成形の前後に前記ロール紙を切断し、前記ロール紙より切り離され圧縮成形された成形品を作成した後、前記インデックステーブルを回転させて前記成形品と共に前記成形雌型を移動させ、該成形品の縁取りカットを行うことを特徴とする、仕切付紙製容器の製造方法。
【請求項2】
前記成形雌型が前記インデックステーブル上にその周方向に間隔を空けて複数設けられ、そのインデックステーブルを回転させて前記圧縮成形を行った成形雌型を前記縁取りカットを行うカット位置に位置させたとき、別の雌金型が前記圧縮成形を行う位置に位置されていることを特徴とする、請求項1に記載の仕切付紙製容器の製造方法。
【請求項3】
前記縁取りカット後の前記成形品を吸引により吸着して前記インデックステーブル上から搬送することを特徴とする、請求項1又は2に記載の仕切付紙製容器の製造方法。
【請求項4】
成形品の内側を形成する一方の面に熱可塑性樹脂層を設けてなる紙基材を加熱位置に搬送し、前記熱可塑性樹脂層を設けた側とは異なる他方の面に加熱蒸気を吹き付けて前記紙基材全体を加熱軟化させた後、該紙基材を成形雌型の上面に搬送し、該紙基材を軟化状態のまま成形雄型を用いて圧縮成形して成形品を作成することを特徴とする、仕切付紙製容器の製造方法。
【請求項5】
前記成形品を吸引により吸着して前記成形雌型の上面から搬送することを特徴とする、請求項4に記載の仕切付紙製容器の製造方法。
【請求項6】
前記圧縮成形により作成された成形品を冷却することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の仕切付紙製容器の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−117257(P2006−117257A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−304526(P2004−304526)
【出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【出願人】(504026742)有限会社朝日商会 (2)
【Fターム(参考)】