説明

伸縮可能な内蔵式イヤホン構造及び端末機器

【課題】本発明は、伸縮可能な内蔵式イヤホン構造及び端末機器を提供する。
【解決手段】収容空間を有するハウジング31と、収容空間内に設置され、イヤホンアセンブリ321とイヤホン線322とを有するイヤホン32と、イヤホン32と端末機器との接続及び信号伝送に用いられる接続装置33と、収容空間内に設置され、イヤホン線322の回収又は釈放に用いられるイヤホン線引き込み装置34とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イヤホン線引き込み構造に係り、特に伸縮可能な内蔵式イヤホン構造及び端末機器に関する。
【背景技術】
【0002】
電子製品、とくに携帯電話、ノート型パソコン、補聴機能付き移動端末の応用がますます普及し、上記端末製品の従来のイヤホンは、使用時に絡んだり、結び目ができたりすることがよくあり、携帯と保存が不便であり、多数の使用者に多くの不便をもたらし、その結果、多数の使用者がイヤホンという重要な機能の使用を諦めることになっている。
【0003】
また、電子製品を直接に使用するとき、電子製品(携帯電話など)から生じる電磁放射による使用者への健康と安全上の大きな潜在的危険を回避できない。例えば、携帯電話を直接耳に当てて、そのスピーカを利用して通話するときに、携帯電話による電磁放射が直接人体の大脳の中枢神経に危害を与えることになる。
【0004】
実験と研究から、携帯電話が人体の大脳から一定距離を維持すると、電磁放射による危害を効果的に低減できることがわかった。たとえば、携帯電話の内蔵スピーカの代わりに、携帯電話のイヤホンを利用して音声情報を聴取することによって、携帯電話の電磁波による人体の大脳への影響を90%以上低減できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、伸縮可能な内蔵式イヤホン構造及び端末機器を提供して、端末機器の電磁放射による危害を効果的に低減することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、伸縮可能な内蔵式イヤホン構造を提供する。
該伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、収容空間を有するハウジングと、上記収容空間内に設置され、イヤホンアセンブリとイヤホン線とを有するイヤホンと、上記イヤホンと端末機器との接続及び信号伝送に用いられる接続装置と、上記収容空間内に設置され、上記イヤホン線の回収又は釈放に用いられるイヤホン線引き込み装置とを有する。
【0007】
好ましくは、上記ハウジングは硬性材質の底板及び軟性材質の側壁と上縁を有し、上記底板、上記側壁及び上記上縁は、一体に結合されている。
【0008】
好ましくは、上記イヤホンアセンブリは親イヤホンアセンブリ、子イヤホンアセンブリ及びイヤホンロッドを有し、上記親イヤホンアセンブリと子イヤホンアセンブリはいずれも上記イヤホンロッドに設置されており、イヤホンロッドには、イヤホン線回収用の電源スイッチが更に設置されている。
【0009】
好ましくは、上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、上記イヤホン線を巻き付けるための線巻き付け装置を更に有し、上記線巻き付け装置は、複数のローラと上記複数のローラに設置されているベルトループとを有する。
【0010】
好ましくは、上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、上記収容空間内に設置され、上記イヤホン線引き込み装置に電気エネルギーを提供するための電池を更に有し、上記複数のローラは、上記電池の側辺に設置されている。
【0011】
好ましくは、上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、上記接続装置としてのチッププロセッサを更に有し、上記チッププロセッサは、導線を介して上記電池に接続し、上記電池の充放電を制御する。
【0012】
好ましくは、上記ハウジングには充電ソケットが設置されており、上記チッププロセッサは上記充電ソケットに導線を介して接続する。上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、変換プラグを更に有し、上記変換プラグは、一端が上記チッププロセッサに接続し、他端が応用される端末機器と接続可能であり、上記チッププロセッサによって、電池と応用される端末機器の電池が電源を共用し、及び/又は、上記充電ソケットを共用する。
【0013】
好ましくは、上記変換プラグは導線及び両端の二つのプラグを有し、一端のプラグは、上記チッププロセッサに挿入されており、他端のプラグは、応用される端末機器に挿入されており、上記チッププロセッサによって、上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造と応用される端末機器とが連通する。
【0014】
好ましくは、上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造には規格の異なる上記変換プラグが複数配置されている。
【0015】
好ましくは、上記イヤホン線引き込み装置は、駆動装置、上記イヤホン線を巻き付けるためのリール、変速装置、クラッチ、上記イヤホン線と接続する信号連通装置及び引き出された信号線を有し、これらをケースで被覆し、一つのモジュールとして形成されている。
【0016】
好ましくは、上記イヤホン線引き込み装置の上記駆動装置が、上記変速器を回転させ、上記クラッチと上記リールとの噛合い又は離脱によって、上記リールを回転させイヤホン線の回収又は釈放を行なう。
【0017】
好ましくは、上記電池は、導線を介して上記イヤホン線引き込み装置の上記駆動装置と接続する。
【0018】
好ましくは、上記イヤホン線引き込み装置は、イヤホン線の規則正しい巻き付けを行うような線押さえ板を更に有する。
【0019】
好ましくは、上記イヤホン線は、防弾ファイバー、絶縁導電ワイヤ、イヤホン線外皮及び複数の導電体を有し、上記導電体は、複数の絶縁導電ワイヤからなり、上記絶縁導電ワイヤは、平行に配列し、上記防弾ファイバーに螺旋状に巻き付けられ、上記イヤホン線外皮は、上記絶縁導電ワイヤの表面に付着して被覆し、極めて薄く、柔らかく、且つ耐磨耗性のある外皮を形成し、上記導電体は、上記イヤホン線の両端部に位置しており、使用時にそれぞれ上記イヤホン線引き込み装置の信号連通装置とイヤホンの出力端子と入力端子に接続される。
【0020】
好ましくは、上記イヤホンが、取付面を有するイヤホンロッドと、第1接続部と、上記第1接続部を介して、上記取付面に対する高さが可変となるように上記イヤホンロッドに接続する第1イヤホンアセンブリとを有する。
【0021】
好ましくは、上記第1接続部が弾性片であり、上記弾性片の一端が上記取付面に固定接続されており、上記第1イヤホンアセンブリの底部が上記弾性片の他端に固定接続している。
【0022】
好ましくは、上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、第2接続部を有する第2イヤホンアセンブリを更に有し、上記イヤホンロッドには収納部を有し、上記第2イヤホンアセンブリは、上記第2接続部と上記収納部を介して上記イヤホンロッドと着脱可能に接続する。
【0023】
好ましくは、上記第1イヤホンアセンブリと第2イヤホンアセンブリと接続するダブルイヤホン線は、継ぎ手を介してシングルイヤホン線に変換され、上記継ぎ手には送話器が設置されている。
【0024】
好ましくは、上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、上記イヤホンロッドに周回して形成し、上記第2イヤホンアセンブリに接続する第2イヤホン線を巻き付けるための周回線掛け溝を更に有する。
上記目的を達成するために、本発明は端末機器を提供している。該端末機器は、機器本体と、上記の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造とを有し、上記機器本体は、上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造内の接続装置を介して、イヤホンと機器本体との接続及び信号伝送を実現する。
【0025】
好ましくは、上記端末機器が携帯電話、タブレット型パソコン、ノード型パソコン、デスクトップ型パソコン、テレビ、ハンドヘルドコンピュータ、電話機、個人用視聴覚機器、デジタルプレーヤー、ナビゲーション装置、ゲーム機のうちのいずれか一つである。
【0026】
上記目的を達成するために、本発明は、伸縮可能な内蔵式イヤホン構造を提供し、イヤホン線を引き込む時に絡んだり結び目ができたりする問題を解決できると共に、2チャンネル問題も解決できる。
【0027】
該伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、親イヤホンアセンブリと子イヤホンアセンブリとを有し、上記親イヤホンアセンブリは、親イヤホンレシーバーを有し、更に子イヤホン線を巻き取るための第1イヤホン線引き込み装置を有し、上記子イヤホンアセンブリは、子イヤホンレシーバーを有し、上記親イヤホンレシーバーは、親イヤホン線と接続し、上記子イヤホン線の一端は、第1信号接続手段を介して上記親イヤホン線と接続し、上記子イヤホン線の他端は上記子イヤホンレシーバーと接続する。
【0028】
好ましくは、上記親イヤホンアセンブリが、親イヤホンフロントカバーと親イヤホンリアカバーを更に有し、上記親イヤホンレシーバーは、上記親イヤホンフロントカバーと上記親イヤホンリアカバーとの間に設置されており、上記第1イヤホン線引き込み装置は、上記親イヤホンレシーバーと上記親イヤホンリアカバーとの間に設置されており、上記子イヤホンアセンブリは、子イヤホンフロントカバーと子イヤホンリアカバーを更に有し、上記子イヤホンレシーバーは、上記子イヤホンフロントカバーと上記子イヤホンリアカバーとの間に設置されている。
【0029】
好ましくは、上記親イヤホンアセンブリが、上記親イヤホンリアカバーに設置された親イヤホンロッドを更に有し、上記子イヤホンアセンブリは、バックルを介して上記親イヤホンロッドに係り止められる。
【0030】
好ましくは、上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、上記親イヤホンロッドに設置され、上記親イヤホン線と接続する送話器を更に有する。
【0031】
好ましくは、上記第1イヤホン線引き込み装置が、主軸に設置されているリールを有し、上記リールにはリング状縁が設置されており、上記リング状縁の内部にトーションバネが設置されており、上記トーションバネは、外端が上記リング状縁に固定されるとともに、内端が上記主軸に固定されており、上記リールを回転させて上記子イヤホン線を巻き取り、上記リールに巻き取られた子イヤホン線は、上記第1信号接続手段を介して上記親イヤホン線と接続する。
【0032】
好ましくは、上記第1イヤホン線引き込み装置には、上記リールの回転を制御するためのブレーキ装置が更に設置されている。
【0033】
好ましくは、上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、第2イヤホン線引き込み装置を更に有する。上記第2イヤホン線引き込み装置は、駆動力を提供するモータを有し、上記モータは、主軸に設置されたリールを、変速装置を介して駆動し、上記リールに巻き取られた親イヤホン線は、第2信号接続手段を介して外部信号と接続する。
【0034】
好ましくは、上記変速装置が、上記モータの駆動軸と接続するウォームと、二段歯車であり、その一段が上記ウォームと垂直に噛合う第1歯車と、上記リールと同一主軸に設置され、上記第1歯車の他段と噛合い、上記リールを駆動して上記親イヤホン線を巻き取る第2歯車とを有する。
【0035】
好ましくは、上記第2イヤホン線引き込み装置が、ケースを更に有し、上記ケースは、上ケースとベースを有し、上記ケースの側壁には開口が設置されており、上記開口には滑車を有し、上記滑車は、滑車軸を介して上記ベースに設置されており、上記親イヤホン線は、上記滑車を介して上記ケースから伸び出す。
【0036】
好ましくは、上記第2イヤホン線引き込み装置が、上記モータと上記リールとの間に設置されているクラッチ装置を更に有し、上記クラッチ装置によって、上記モータと上記リールとの噛合い又は離脱を実現する。
【0037】
好ましくは、上記クラッチ装置が、上記主軸に設置されている圧縮バネを有し、上記圧縮バネは、一端が上記ベースの底面に接触し、他端が上記第2歯車に接触する。
【0038】
好ましくは、上記第2信号接続手段は、回路基板を有し、上記回路基板には複数本のリング状の導電薄片が設けられており、上記導電薄片は上記親イヤホン線と接続し、上記導電薄片はバネピンとピンリードを介して外部信号と接続し、上記バネピンは上記導電薄片と連通する。
【0039】
好ましくは、上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、第2イヤホン線引き込み装置を更に有する。上記第2イヤホン線引き込み装置は、駆動系と、上記駆動系の一方に設けられ、上記駆動系で駆動される駆動ホイールと、上記駆動系の他方に設けられた支持ホイールと、上記駆動ホイールと上記支持ホイールを周回し、上記親イヤホン線を巻き付けるための線巻き付けループとを備え、上記線巻き付けループに巻き付けられた上記親イヤホン線は、第2信号接続手段を介して外部信号と接続し、上記駆動ホイールは、上記線巻き付けループを介して上記支持ホイールを回転させ、上記親イヤホン線を上記線巻き付けループに巻き付けて引き込む。
【0040】
好ましくは、上記第2イヤホン線引き込み装置が、上記駆動系と上記駆動ホイールとの間に設けられるクラッチ装置を更に備え、上記駆動系は上記クラッチ装置を介して上記駆動ホイールを駆動し、上記親イヤホン線の巻き出しによって上記駆動ホイールが自転するとき又は線引き込みが終了した時に、上記クラッチ装置が上記駆動系と上記駆動ホイールを分離させる。
【0041】
好ましくは、上記駆動系がマイクロモータであり、上記クラッチ装置が円錐台型歯車である。
【0042】
好ましくは、上記駆動ホイールは第1円状側片と第2円状側片とを有し、上記第1円状側片と上記第2円状側片とは、主軸で連結され、上記第1円状側片の内側面には、上記主軸を周回して円周状の排列となる複数の歯車が設けられ、上記マイクロモータは、上記マイクロモータの主軸に設けられた歯車を介して上記円錐台型歯車と噛み合うか上記円錐台型歯車から分離する。
【0043】
好ましくは、上記線巻き付けループに、複数のU型線掛け溝からなるリング状線巻き付け溝が設けられ、上記親イヤホン線は引き込まれるときに上記リング状線巻き付け溝内に巻き取られる。
【0044】
好ましくは、上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、長楕円状のケースを更に備え、該ケースの側壁には開口が設置されており、上記親イヤホン線は、上記開口を通して上記ケースから伸びだす。
【0045】
好ましくは、上記第2信号接続装置が、上記U型線掛け溝の外側に設けられ、上記親イヤホン線と接続する複数の信号連通弾性片と、リング形状の導電金属薄片からなり、信号線を介して外部端末のマザーボード信号と接続する信号連通トラックであって、上記ケースの内壁に設けられ、上記信号連通弾性片と接触して連通可能な複数の信号連通トラックと、を有する。
【0046】
好ましくは、上記支持ホイールが半円周の排列となる複数のボール又はローラーである。
【発明の効果】
【0047】
上記技術案から、本発明の実施例によれば下記の有益効果を有することが分かる。
(1)本実施例では、該伸縮可能な内蔵式イヤホン構造によって端末機器のイヤホン資源の浪費問題を徹底的に解決でき、端末機器を使用する(例えば電話する)際に、端末機器を頭部まで挙げる必要がなく、端末機器に応用する伸縮可能な内蔵式イヤホン構造から内蔵式伸縮可能なイヤホンを直接的に引き出し、端末機器の電磁放射による危害を効果的に低減できる。
【0048】
(2)本実施例では、ハウジングの側壁と上縁が伸縮可能な軟性材質で作製するため、該伸縮可能な内蔵式イヤホン構造のハウジングは、いずれのサイズの端末機器にも適用できる。
【0049】
(3)伝統的なイヤホン線が太くて硬く、数百回巻き付くだけで断裂しやいこととは異なり、本実施例によるイヤホン線は、非常に繊細であり、柔らかく、数万回巻き付いても断裂することはなく、内蔵式伸縮可能なイヤホンとしての使用寿命の要求を完全に達している。
【0050】
(4)本発明の別の実施例において、親イヤホンに設置される線引き込み装置によって子イヤホンの子イヤホン線を巻き取り、親イヤホン線(シングル線)の回収に寄与するだけではなく、親イヤホンから子イヤホンを分離でき、2チャンネルの効果を達成する。2チャンネルステレオが必要でないとき、親イヤホンのみを使用すればよい。2チャンネルステレオが必要のとき、親イヤホンから子イヤホン及び子イヤホン線を引き出し、親と子の二つのイヤホンを左右の耳にそれぞれ付けて音声を受信し、2チャンネルステレオ感をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の第1実施例の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造の正面図である。
【図2】本発明の第1実施例の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造の側面図である。
【図3】本発明の第1実施例の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造のハウジングの正面図である。
【図4】本発明の第1実施例の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造のハウジングの断面図である。
【図5】本発明の第1実施例の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造の電池及び線巻き付け装置の構造を示す概略図である。
【図6】本発明の第1実施例の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造においてイヤホン線がハウジングから引き出された状態の構造を示す概略図である。
【図7】本発明の第1実施例のイヤホンの構造を示す概略図である。
【図8】本発明の第1実施例における親子ダブルイヤホンアセンブリを含む構造を示す概略図である。
【図9】本発明の第1実施例における親子ダブルイヤホンアセンブリがイヤホンロッドに付着した状態の構造を示す概略図である。
【図10】本発明の第1実施例における親子ダブルイヤホンアセンブリを含む別のイヤホン構造の概略図である。
【図11】本発明の第1実施例におけるイヤホン線引き込み装置の概略図である。
【図12】本発明の第1実施例におけるイヤホン線の構造を示す透視断面図である。
【図13】本発明の第1実施例におけるイヤホン線の端部構造を示す透視断面図である。
【図14】本発明の第1実施例におけるイヤホン線引き込み装置が端末機器に応用する場合の構造を示す概略図である。
【図15】本発明の第2実施例の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造の概略図である。
【図16】本発明の第2実施例の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造の断面概略図である。
【図17】本発明の第2実施例の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造の側面図である。
【図18】本発明の第2実施例の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造の第1イヤホン線引き込み装置の断面図である。
【図19】本発明の第2実施例の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造の第1イヤホン線引き込み装置の構造を示す概略図である。
【図20】本発明の第2実施例における第2イヤホン線引き込み装置の構成を示す概略断面図である。
【図21】本発明の第2実施例における第2イヤホン線引き込み装置の駆動系、クラッチ装置及び駆動ホイール間の関係を示す概略図である。
【図22】本発明の第2実施例における第2イヤホン線引き込み装置の線巻き付けループ及び線巻き付けループに設置されるU型線掛け溝の断面概略図である。
【図23】本発明の第2実施例における第2イヤホン線引き込み装置のU型線掛け溝、信号接続装置及びケース間の関係を示す概略図である。
【図24】本発明の第2実施例における第2イヤホン線引き込み装置の断面図である。
【図25】本発明の第2実施例における第2イヤホン線引き込み装置の構造分解図である。
【図26】図25に示す第2イヤホン線引き込み装置の第2信号接続手段の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本発明の実施例の目的、技術案及び利点をより明確かつ明瞭にするために、以下、図面を参照して、本発明の実施例を更に詳しく説明する。ここで、本発明の例示的な実施例及び説明は、本発明を解釈するためのものであり、本発明を限定するものではない。
【実施例1】
【0053】
図1〜2に示すように、本発明の第1実施例の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、収容空間(図示せず)を有するハウジング31と、収容空間内に設置可能であり、イヤホンアセンブリ321とイヤホン線322とを含むイヤホン32と、イヤホン32と端末機器との接続及び信号伝送に用いられる接続装置33と、および収容空間内に設置され、イヤホン線322の回収又は釈放に用いられるイヤホン線引き込み装置34とを有する。
【0054】
本実施例では、上記収納空間にスクリーン、処理チップ、レシーバー、カメラなど、端末機器の各機能モジュールも収納できる。本実施例では、該収納空間の具体的な形状が限定されていないことは当然に理解できるはずである。
【0055】
上記端末機器は、携帯電話、タブレット型パソコン、ノード型パソコン、デスクトップ型パソコン、テレビ、ハンドヘルドコンピュータ、電話機、個人用視聴覚機器、デジタルプレーヤー、ナビゲーション装置、ゲーム機のうちのいずれか一つである。
【0056】
図3〜4に示すように、本実施例において、ハウジング31は、硬性材質の底板311及び軟性材質の側壁312と上縁313を有する。底板311、側壁312及び上縁313は、結合されて一体となり、伸縮可能な内蔵式イヤホン構造などの機能モジュールの収納に用いられる。
【0057】
本実施例では、該軟性材質は、可塑性の弾性体を使用可能である。
本実施例では、底板311は、硬性材質からなり、側壁312と上縁313は、伸縮可能な軟性材質からなる。本実施例では、上記弾性材質と上記軟性材質の具体的な成分が限定されていないことは当然に理解できるはずである。
【0058】
ハウジング31の作製時に、側壁312と上縁313を底板311の側辺に嵌め、硬性材質の底板311で軟性材質の側壁312と上縁313を支えるようになり、これにより、内側へ縁がある長手の鉢形状のものを形成する(図3、4を参照する)。
また、側壁312と上縁313が共に伸縮可能な軟性材質で作製したため、該ハウジング31は、いずれのサイズの端末機器にも適用可能である。
【0059】
本実施例及び図面では、単に該イヤホンアセンブリ321が親子ダブルイヤホンアセンブリである例を紹介するが、もちろん、該イヤホンアセンブリ321がシングルイヤホンアセンブリであってもよく、その伸縮可能な内蔵式イヤホン構造が本実施例と類似し、ここでは重複な記載をしない。
【0060】
引き続き図1を参照すると、イヤホンアセンブリ321は、親イヤホンアセンブリ3211、子イヤホンアセンブリ3212及びイヤホンロッド3213を有する。親イヤホンアセンブリ3211と子イヤホンアセンブリ3212とは、いずれもイヤホンロッド3213に設置できる。
【0061】
2チャンネルステレオが必要でないとき、親イヤホンアセンブリ3211のみを使用する。2チャンネルステレオが必要のとき、親イヤホンアセンブリ3211と子イヤホンアセンブリ3212をそれぞれ使用者の左右の耳に付けて音声を聞くことで、使用者に2チャンネルステレオ効果を提供できる。
【0062】
また、操作を便利にするために、イヤホン32には線引き込みスイッチ3214が更に設置されている。該線引き込みスイッチ3214は、イヤホン線322内に設置されている信号線を介してイヤホン線引き込み装置34における駆動装置(例えばマイクロモータ)の電源のオン/オフを制御し、それによってイヤホン線322の線引き込み操作を柔軟に制御できる。
【0063】
引き続き図5を参照すると、伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、イヤホン線322を巻き付けるための線巻き付け装置35を更に有する。該線巻き付け装置35は複数のローラ351と複数のローラ351に設置されているベルトループ352とを有する。本実施例では、該ローラ351の配列方式及び数が限定されていないことは当然に理解できるはずである。
【0064】
本実施例では、ローラ351の両側にバッフルプレートが更に設けられてもよく、バッフルプレートによってリング形状の線掛け溝を形成する。リング形状の線掛け溝のローラ351にベルトループ352が装着されており、イヤホン線322をベルトループ352に巻き付ける。ローラ351とベルトループ352を設置することにより、イヤホン線322の巻き付け時における線巻き付け装置35との間の摩擦力を効果的に減少できる。
【0065】
引き続き図5を参照すると、該伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、収容空間内に設置されイヤホン線引き込み装置34に電気エネルギーを提供するための電池36を更に有する。
【0066】
図5に示すように、複数のローラ351は、電池36の側辺に設置できる。本実施例では、図5に示されている配列方式を採用できる。勿論、複数のローラ351の配列方式は、これに限られない。
【0067】
本実施例では、電池36は、例えばニッケル水素電池、又はリチウム電池などの充電電池で実現することが好ましい。勿論、本実施例では、該電池の具体的な規格とタイプは限定されていない。
【0068】
引き続き図5を参照すると、底板311の一端にはイヤホン線引き込み装置34が設置されており、底板311の中部には電池36及び該電池36を取り囲んで形成した線巻き付け装置35が設置されており、イヤホン線32は底板311の他端に設置できる(図5を参照)。
【0069】
イヤホン32を使用するときに、イヤホン32を収納空間から引き出し、使用が完了すると、イヤホン線引き込み装置34によってイヤホン32を収納空間内に回収する。
【0070】
イヤホンアセンブリ321が親子ダブルイヤホンアセンブリである場合、イヤホン線引き込み装置34から引き出されるのはシングルイヤホン線であり、変換継ぎ手353を介して該シングルイヤホン線をダブルイヤホン線に変換してから、ダブルイヤホン線を線巻き付け装置35に一周してイヤホンロッド3213に接続する。
【0071】
また、イヤホンロッド3213が位置する底板311には切込みがあり、端末機器に装着すると、底板311の切込みからイヤホン32を押し出すことができ、イヤホンアセンブリ321及びイヤホン線322を引き出して電話をしたり、音楽を聴いたりすることができる(図6を参照する)。
【0072】
本実施例では、シングルイヤホン線をダブルイヤホン線に変換する変換継ぎ手353には更に送話器354を設けてもよい。
すなわち、イヤホンアセンブリ321が親子ダブルイヤホンアセンブリである場合、イヤホンロッド3213と接続するイヤホン線322がダブルイヤホン線であり、該ダブルイヤホン線が変換継ぎ手353によってシングルイヤホン線に変換できる。
【0073】
イヤホン32を収納空間内に収納したとき、線巻き付け装置35には、ダブルイヤホン線のみが一定の長さで巻き付けられており、又はダブルイヤホン線とシングルイヤホン線の両方が一定の長さで巻き付けられており、イヤホン線引き込み装置34内にはシングルイヤホン線のみが巻き付けられている。従って、線巻き付け装置35に一定の長さのダブルイヤホン線を巻き付けることによって、親イヤホンアセンブリ3211と子イヤホンアセンブリ3212を正常に使用者の左右の耳に付けることを保証できる。
【0074】
本実施例では、伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、接続装置33としてのチッププロセッサを更に有する。該チッププロセッサは、導線を介して電池36に接続し、電池36の充放電制御に用いられる。
【0075】
本実施例では、チッププロセッサは、従来の電子部品からなり、イヤホンによる電話受信と音楽聴取との識別処理、又は、端末機器の電池と伸縮可能な内蔵式イヤホン構造の電池との電源共用などに用いられる。本実施例では、該チッププロセッサの具体的な規格が限定されていないことは当然に理解できるはずである。
【0076】
引き続き図1〜2を参照すると、ハウジング31には充電ソケット37が設けられている。該チッププロセッサは、充電ソケット37に導線を介して接続できる。
該伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、変換プラグ38を更に有する。変換プラグ38は、一端がチッププロセッサに接続し、他端が端末機器と接続可能である。チッププロセッサによって、電池36と応用される端末機器の電池とが電源を共用し、充電ソケット37を共用する。
【0077】
この場合、電池36は応用される端末機器のスペア電池に相当するため、端末機器の待機時間を効果的に延長できる。
本実施例では、該充電ソケット37は、Mini‐USBインターフェースで実現可能である。勿論、本実施例では、該充電ソケット37の具体的な構造が限定されていない。
【0078】
引き続き図1〜2を参照すると、変換プラグ38は、導線381及び両端の二つのプラグ382、383を有する。一端のプラグ382は、チッププロセッサに挿入されており、他端のプラグ383は、応用される端末機器に挿入されている。チッププロセッサによって伸縮可能な内蔵式イヤホン構造と応用される端末機器との連通を実現する。
【0079】
本実施例では、伸縮可能な内蔵式イヤホン構造には、異なる規格の変換プラグ38を複数配置でき、使用者が異なる端末機器によって適合なものを選択できる。
【0080】
上記記載から分かるように、本実施例では、底板311の平面に充電ソケット37とチッププロセッサが更に設けられており、しかも、チッププロセッサにはソケットが設けられ、変換プラグ38を挿入できる。図1において、381は導線であり、383は結合する端末機器に挿入するプラグであり、382はチッププロセッサに挿入するプラグである。導線381は、長いものとすることができ、端末機器との接続を考え、規格が異なる複数の変換プラグ38を備えるべきである。
【0081】
本実施例では、充電ソケット37が導線を介して電池36に接続する。電池36はイヤホン線引き込み装置34の駆動装置と接続でき、且つチッププロセッサに接続し、また変換プラグ38を介して、結合する端末機器の電池と電源を共用する。
具体的には、使用時に、変換プラグ38を結合する端末機器(例えば携帯電話)に挿入し、端末機器を伸縮可能な内蔵式イヤホン構造のハウジング31内に挿入することで、端末機器との結合を完了する。
【0082】
本発明の実施例のイヤホン構造において、イヤホンアセンブリ321は、取付面に対して高さが可変となるように接続される。イヤホンの使用時に、イヤホンアセンブリ321が比較的に高い高さで取付面から突出するが、非使用時に、イヤホンアセンブリ321が取付面に近づき、全体的にイヤホン構造の厚さを減少する。
【0083】
図7は本発明の第1実施例のイヤホンの構造概略図である。該イヤホンは、取付面を有するイヤホンロッド71と、第1接続部72と、第1接続部72を介して、取付面に対して高さが可変となるようにイヤホンロッド71に接続する第1イヤホンアセンブリ73とを有する。
【0084】
本発明の具体的な実施例では、第1イヤホンアセンブリ73は、第1接続部72を介してイヤホンロッド71に接続するが、第1イヤホンアセンブリ73はイヤホンロッド71の取付面に対して高さが可変である。従って、使用時に、第1イヤホンアセンブリ73を耳介に進入できるように比較的に高い高さで取付面から突出させる。一方、使用者がイヤホンを使用しないときに、第1イヤホンアセンブリ73の高さを低くすることができ、全体的にイヤホン構造の厚さを減少する。
【0085】
図7に示す構造から、該第1接続部72は弾性片であり、弾性片の一端が取付面に固定接続されており、他端が第1イヤホンアセンブリ73の底部に固定接続されていることがわかる。
使用時に、イヤホン構造はいかなる拘束も受けず、弾性片による弾性力の作用によって、弾性片と第1イヤホンアセンブリ73と接続する一端が第1高さに位置し、第1イヤホンアセンブリ73が耳介に進入できる。
【0086】
一方、非使用時に、第1イヤホンアセンブリ73に一定の圧力を付与し、圧力の作用によって、第1イヤホンアセンブリ73が弾性片を圧縮し、弾性片を一層取付面へ近づける。第1イヤホンアセンブリ73も取付面に対して下降し、第1イヤホンアセンブリ73の取付面に対する高さが減少し、全体的にイヤホンの全体的厚さを減少し、イヤホンが更に薄い電子機器のハウジングに収納されやすくなる。
【0087】
勿論、本発明の具体的な実施例では、該弾性片の数は、一個でもよいし、図7に示す二つの弾性片のように、複数であってもよい。もちろん、更に多くの弾性片であってもよい。
上記説明では、第1イヤホンアセンブリ73は、弾性片構造を介して、取付面に対して高さが可変となるようにイヤホンロッド71と接続する。ただし、第1イヤホンアセンブリ73とイヤホンロッド71の取付面との間の高さが可変の接続を実現する方式は、そのほかにもいろいろあり、以下で説明する。
【0088】
第1イヤホンアセンブリ73の底部にスクリューを取付け、イヤホンロッド71にねじ穴を形成しておき、使用時に、第1イヤホンアセンブリ73の底部のスクリューをねじ穴から捻り出し、それによって第1イヤホンアセンブリ73を取付面に対して上昇させ、取付面に対する第1イヤホンアセンブリ73の高さを高める。
【0089】
一方、非使用時に、第1イヤホンアセンブリ73の底部のスクリューをねじ穴に捻り込み、第1イヤホンアセンブリ73を取付面に対して下降させ、取付面に対する第1イヤホンアセンブリ73の高さを低めることで、全体的にイヤホンの全体の厚さを減少し、イヤホンが更に薄い電子機器のハウジングに収納されやすくなる。
【0090】
勿論、上記スクリューを取付面から突出するように設置し、第1イヤホンアセンブリ73の底部にねじ穴を設置することで、両者の相対的な高さの可変を実現することもできる。
【0091】
第1イヤホンアセンブリ73が取付面に対して回転するように取付面に対する高さを低く/高くする場合、イヤホン線がスクリューに巻き付いてしまうことがある。従って、上記問題を解決するために、バネを利用して上記第1接続部72を実現し、上記取付面から突出するバネを取付面に設置し、第1イヤホンアセンブリ73の底部とバネの頂上とを固定的に接続する。
【0092】
使用時に、イヤホン構造はいかなる拘束も受けず、バネによる弾性力の作用によって、第1イヤホンアセンブリ73は、第1高さに位置し、耳介に進入できる。一方、非使用時に、イヤホンアセンブリに一定の圧力を付与し、圧力の作用によって、第1イヤホンアセンブリ73がバネを圧縮し、第1イヤホンアセンブリ73を取付面に対して下降させ、第1イヤホンアセンブリ73の取付面に対する高さを低くし、全体的にイヤホンの全体の厚さを減少し、イヤホン構造が更に薄い電子機器のハウジングに収納されやすくなる。
【0093】
上記の実現方式の構造では、第1イヤホンアセンブリ73のみについて言及したが、現在の電子機器のレベルのますますの向上につれて、電子機器が音楽、ビデオ再生など様々な機能を有しているので、より多くの電子機器は2チャンネルイヤホンを使用し、すなわち二つのイヤホンアセンブリを有する。この場合では、該イヤホン構造は、第2イヤホンアセンブリ74を更に有する。もちろん、上記の第2イヤホンアセンブリ74も同様の構造を使用できる。
【0094】
しかし、二つのイヤホンアセンブリがいずれも上記構造を使用すると、イヤホン構造の体積が大きくなる。従って、本発明の具体的な実施例では、一定の構造配置を行なうことにより、第2イヤホンアセンブリ74を着脱可能にイヤホンロッドに接続させることでイヤホン構造の全体の体積を減少させ、また、イヤホン構造が電子機器のハウジングの厚さを増やすことなく電子機器のハウジング内部に入ることができる。
【0095】
上記のイヤホン構造は、図8に示すように、第2接続部741を有する第2イヤホンアセンブリ74を更に有する。イヤホンロッド71には収納部711を有する。第2イヤホンアセンブリ74は、第2接続部741と収納部711を介してイヤホンロッド71と着脱可能に接続する。
【0096】
本発明の具体的な実施例では、第2イヤホンアセンブリ74をイヤホンロッド71と着脱可能に接続する方式は、複数あり、以下に、方式1、方式2についてそれぞれ説明する。
【0097】
<方式1>
図8に示すように、第2接続部741は第2イヤホンアセンブリ74の底部に設置されているシート状構造であり、イヤホンロッド71には、上記シート状構造を挿入するための挿入溝711が設置されている。該イヤホンを使用しないとき、図9に示すように、該シート状構造の第2接続部741を対応して設置している挿入溝711に挿入することで、第2イヤホンアセンブリ74をイヤホンロッド71に付着させることができる。使用するとき、図8に示すように、該シート状構造の第2接続部741を挿入溝711から抜き出し、第2イヤホンアセンブリ74とイヤホンロッド71の離脱を実現する。
【0098】
勿論、第1イヤホンアセンブリ73と第2イヤホンアセンブリ74の厚さが基本的に同一であるため、挿入溝711の深さがシート状構造の高さより大きくなるように保証すれば、シート状構造の第2接続部741が対応して設置している挿入溝711に挿入した後、第2イヤホンアセンブリ74の取付面に対する高さが、取付面に対する第1イヤホンアセンブリ73の高さより大きくならないように保証する。また、電子機器のハウジングの厚さを増やすことなく電子機器のハウジングに収納することができる。また、単独で使用するとき、イヤホン構造の全体の体積を減少する。
【0099】
<方式2>
図10に示すように、イヤホンロッドを中空構造(図示せず)にし、該中空構造と連通する連通穴712を取付面に設置し、第2イヤホンアセンブリ74の底部にフック742を設置する。該フック742が連通穴712を通して中空構造に入ることで、第2イヤホンアセンブリ74をイヤホンロッド71に付着させる。使用時に、連通穴712を通して該フック742を抜き出し、第2イヤホンアセンブリ74とイヤホンロッド71との離脱を実現する。
【0100】
上記構造を利用することにより、第2イヤホンアセンブリ74の取付面に対する高さが、取付面に対する第1イヤホンアセンブリ73の高さより大きくなることはなく、電子機器のハウジングの厚さを増やすことなく電子機器のハウジングに収納することができ、単独で使用するとき、イヤホン構造の全体の体積を減少する。
【0101】
本発明の具体的な実施例では、親子ダブルイヤホンアセンブリのイヤホン構造は、各イヤホンアセンブリにイヤホン線が接続されているが、イヤホン線が比較的に長いとき互いに絡んでしまったりすることがあり、使用が不便となる。
従って、本発明の具体的な実施例では、図8に示すように、継ぎ手75が更に設置されている。上記第1イヤホンアセンブリ73及び第2イヤホンアセンブリ74と接続するダブルイヤホン線が継ぎ手75を介してシングルイヤホン線に変換され、該シングルイヤホン線を介して電子機器のオーディオインターフェースに接続する。
【0102】
また、双方向の音声通信を考慮し、該変換継ぎ手75に送話器を設置して、音声採集を実現することもできる。
通常、ダブルイヤホンアセンブリのイヤホン構造は、第1イヤホンアセンブリ73がイヤホンロッド71と固定的に接続するため、別のイヤホンアセンブリに接続するイヤホン線は、別の耳介に入ることができるような充分の長さを保証する必要がある。
【0103】
従って、該第2イヤホンアセンブリ74のイヤホン線の長さを保証するために、図10に示すように、イヤホンロッドに周回線掛け溝713を設置し、上記第2イヤホンアセンブリ74と接続する第2イヤホン線を巻き付ける。
【0104】
非使用時に、上記第2イヤホンアセンブリ74のイヤホン線が周回線掛け溝713に巻き付けられるが、使用時に、イヤホン線を周回線掛け溝713から取り出し、イヤホン線の長さを延長させる。
このような構造は、ダブルイヤホン線をシングルイヤホン線に変換する継ぎ手を有すると共に、イヤホン線引き込み装置が該継ぎ手を収納できない場合に特に効果的であり、次に詳細に説明する。
【0105】
イヤホン線の継ぎ手が線引き込み装置に収納できないため、継ぎ手までのイヤホン線が充分の長さを有するように保証する必要があり、それによって二つのイヤホンアセンブリが左右の耳介にそれぞれ入ることができるようになる。ただし、電子機器内部の空間に限度があることを考慮し、継ぎ手までのイヤホン線の長さが長すぎると、ほかの補助的な構造がない場合に、継ぎ手がイヤホン線引き込み装置に達したとき、まだ多くのイヤホン線が電子機器のハウジング内に入っておらず、収納効果がよくない。
【0106】
継ぎ手がイヤホン線引き込み装置に達したときにイヤホン線がちょうど電子機器のハウジングに入るようにすると、継ぎ手までのイヤホン線の長さは、二つのイヤホンアセンブリが左右の耳介にそれぞれ入れることを保証できない。
【0107】
上記問題を解決するために、本発明の具体的な実施例では、一部のイヤホン線を周回線掛け溝に巻き付ける。非使用時に、第2イヤホンアセンブリのイヤホン線が周回線掛け溝に巻き付けられる。このとき、イヤホンアセンブリとプラグとの間の距離を大きく短縮し、継ぎ手がイヤホン線引き込み装置に達したときに、イヤホン線が電子機器のハウジングに入ることができる。
【0108】
使用時に、周回線掛け溝からイヤホン線を取り出し、継ぎ手までのイヤホン線の長さを延長させ、二つのイヤホンアセンブリが左右の耳介にそれぞれ入れるようにする。
【0109】
図11〜12を参照すると、上記イヤホン線引き込み装置34は、駆動装置341と、イヤホン線322を巻き付けるためのリール342と、変速装置343と、クラッチ344と、イヤホン線322と接続する信号連通装置345とを有し、これらをケースで被覆し、一つのモジュールとして形成されている。
【0110】
本実施例では、イヤホン線引き込み装置34の駆動装置341は、変速器343、またクラッチ344を介してリール342と噛合い又は離脱し、リール342を回転させイヤホン線322の回収又は釈放を行なう。電池36は、導線を介してイヤホン線引き込み装置34の駆動装置341に接続する。
【0111】
イヤホン線引き込み装置34は、イヤホン線322の規則正しい巻き付けを行うように線押さえ板346を更に有する。
【0112】
本実施例では、駆動装置341はマイクロモータ、バネ、又はその他の動力を提供可能な駆動装置を使用できる。本発明の実施例では、上記駆動装置41がマイクロモータであることが好ましい。
【0113】
本実施例では、クラッチ344は、歯車3432とバネと摩擦片とからなり、抵抗力の強弱で噛合い又は離脱を実現する。変速器343は複数の歯車からなってもよく(例えば歯車3431、3432、3433からなる)、複数の歯車が互いに協働して適切な回転速度を提供する。
【0114】
本実施例で変速器343を設置する目的は、マイクロモータを減速させトルクを増加する目的を達成させることである。クラッチ344を設置する目的は、リール342が設計より大きい抵抗力を受けた場合にマイクロモータ系と離脱させ、マイクロモータの保護及び使用安全性を実現し、イヤホン線322の容易な引き出しにも寄与するためである。
【0115】
線押さえ板346を設置するのは、リール342に巻き取られたイヤホン線322が緩くならないように、整列するためである。
本実施例では、内蔵式伸縮可能なイヤホン装置のイヤホン線322が自由に出入りするために、イヤホン線322を柔らかく繊細なものとする。
【0116】
図12〜13を参照すると、上記イヤホン線322は、防弾ファイバー3221、絶縁導電ワイヤ3222及びイヤホン線外皮3223を有する。
イヤホン線322は、複数の導電体3224を更に有する。導電体3224は、複数の絶縁導電ワイヤ3222からなる。
絶縁導電ワイヤ3222は、平行に配列し、防弾ファイバー3221に螺旋状に巻き付けられる。
【0117】
イヤホン線322の外皮は、絶縁導電ワイヤ3222の表面に付着して被覆し、極めて薄く、柔らかく、且つ耐磨耗性のある外皮を形成する。
導電体3224は、イヤホン線322の両端部に位置しており、使用時にそれぞれ接続装置33とイヤホン32の出力端子と入力端子に接続される。
【0118】
図12〜13を参照すると、本発明におけるイヤホン線322の構造は、複数の絶縁導電ワイヤ3222を平行に配列し、防弾ファイバー3221に緊密に巻き付け、その後イヤホン線322の外皮を融合することで、仕掛け品のイヤホン線322を作製し、更に所要の長さにカットし、カットした後に線の両端を剥き、剥いてから露出する絶縁導電ワイヤ3222の数本を一群とし、一本一本の導電体3224を形成する。
【0119】
通常、一本のイヤホン線322は、3ないし8本の導電体3224から構成される(図13を参照する)。
なお、防弾ファイバー3221は、強い引っ張り力のある微細ファイバーが組み合わせてなることで、出来上がったイヤホン線322の引っ張り強度を強める。
【0120】
イヤホン線322の外皮は、耐磨耗性があり、付着力が強く、柔軟性が良好な高分子材料から作製することで、出来上がったイヤホン線322の柔軟性と耐磨耗性を強める。
【0121】
上記の技術と工程で作製したイヤホン線322は、一本一本の絶縁導電ワイヤ3222が平行して並列し防弾ファイバー3221に巻き付けられ、イヤホンの外皮を融合したことで、イヤホン線322内部の隙間と「谷」をなくして、これによってイヤホン線322の巻き付け中における湾曲角度を減少し、イヤホン線322の巻き付け径と隙間を減少する(従来技術では、イヤホン線は、数本の絶縁導電ワイヤが一本の防弾ファイバー3221に巻き付けて一本の導電体3224を作製してから、複数の導電体3224を互いに別の防弾ファイバー3221に巻き付け、イヤホン線の外皮を融合して形成する。このような技術と方法で作製したイヤホン線は、内部の隙間と谷が比較的に大きく、その分イヤホン線の外皮が充填するため、線の径が比較的に太く、且つ硬くなり、しかも、巻き付け中にイヤホン線の巻き付け径と隙間を更に大きくするため、イヤホン線がより断裂・破損しやすい)。
従って、上記の新しい技術と新しい工程を採用したイヤホン線は、狭い空間の範囲で数万回巻き付けられても断裂することはなく、内蔵式伸縮可能なイヤホン線の設計上の要求と使用上の目的を達成できるようになる。
【0122】
本発明の別の実施例では、本発明は更に端末機器を提供する。該端末機器は、機器本体と、上記実施例の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造とを有し、機器本体が上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造内の接続装置を介してイヤホンと機器本体との接続及び信号伝送を実現する。
【0123】
本実施例では、端末機器は、携帯電話、タブレット型パソコン、ノード型パソコン、デスクトップ型パソコン、テレビ、ハンドヘルドコンピュータ、電話機、個人用視聴覚機器、デジタルプレーヤー、ナビゲーション装置、ゲーム機のうちのいずれか一つである。
【0124】
図14は、本発明の実施例においてイヤホン線引き込み装置が端末機器に応用する場合の構造概略図である。該端末機器は、携帯電話ハウジングと、携帯電話ハウジング内に設置可能な伸縮可能な内蔵式イヤホン構造150と、一端が伸縮可能な内蔵式イヤホン構造と接続し、他端がイヤホン線引き込み装置の信号連通装置から引き出された信号線を介して携帯電話の音声処理チップと接続するイヤホン線151と、携帯電話ハウジング内に設置されイヤホン線を巻き付けるためのイヤホン線引き込み装置152とを有する。
【0125】
イヤホン線引き込み装置152、イヤホン線(シングルイヤホン線とダブルイヤホン線)151、継ぎ手153、送話器154及び親子ダブルイヤホン150は、応用される端末機器のハウジング内に直接設置できる(図14を参照する)。継ぎ手153はイヤホン線151のシングルイヤホンをダブルイヤホン線に変換できる。ダブルイヤホン線の長さが不十分の場合、イヤホン線151のシングルイヤホン線をイヤホンロッドに数周巻き付ける(図10を参照)ことにより、イヤホン線の長さを増やす。
【実施例2】
【0126】
図15ないし図18を参照すると、本発明の第2実施例の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造の構造概略図が示されている。
【0127】
伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、親イヤホンアセンブリと子イヤホンアセンブリとを有する。親イヤホンアセンブリは、親イヤホンレシーバー52を有し、更に子イヤホン線512を巻き取るための第1イヤホン線引き込み装置53を有する。子イヤホンアセンブリは、子イヤホンレシーバー59を有する。親イヤホンレシーバー52は、親イヤホン線6と接続する。子イヤホン線512は、一端が第1信号接続手段5106を介して親イヤホン線6と接続し、他端が子イヤホンレシーバー59と接続する。
【0128】
親イヤホンアセンブリは、親イヤホンフロントカバー51と、親イヤホンリアカバー54と、親イヤホンフロントカバー51と親イヤホンリアカバー54との間に設置される親イヤホンレシーバー52と、親イヤホンレシーバー52と親イヤホンリアカバー54との間に設置され子イヤホン線512を巻き取るための第1イヤホン線引き込み装置53を有する。子イヤホンアセンブリは、子イヤホンフロントカバー58と、子イヤホンリアカバー510と、子イヤホンフロントカバー58と子イヤホンリアカバー510との間に設置される子イヤホンレシーバー59を有する。
【0129】
親イヤホンレシーバー52は、親イヤホン線6と接続する。子イヤホン線512は、一端が第1信号接続手段5106を介して親イヤホン線6と接続し、他端が子イヤホンレシーバー59と接続する。
【0130】
親イヤホンアセンブリは、親イヤホンリアカバー54に設置された親イヤホンロッド55を更に有する。子イヤホンアセンブリは、バックル516を介して親イヤホンロッド55に係り止められる。
【0131】
一つのイヤホンのみ(親イヤホン)を使用するときに、子イヤホン線512は、親イヤホンアセンブリの第1イヤホン線引き込み装置53に巻き取られ、子イヤホンアセンブリは、バックル516を介して親イヤホンロッド55に係り止められる。このとき、他端が親イヤホンロッドのバックル516に係り止められ、外見上、親イヤホンアセンブリと子イヤホンアセンブリとは一体となる(図1を参照する)。
【0132】
2チャンネルステレオが必要となりダブルイヤホンを使用するとき、親イヤホンアセンブリの第1イヤホン線引き込み装置53から子イヤホン線512を引き出し、子イヤホンを別の耳に入れることで、2チャンネルステレオのダブルイヤホンで聴くことができる。
【0133】
子イヤホンアセンブリの子イヤホンリアカバー510には、子イヤホンロッド511を設置してもよい。子イヤホンアセンブリを使用しないとき、子イヤホンロッド511は親イヤホンアセンブリのバックル516に挿入され、親イヤホンアセンブリと子イヤホンアセンブリとは外見上更に一体に見える。
【0134】
また、伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、親イヤホンロッド55に設置され親イヤホン線6と接続する送話器56を更に有する。親イヤホンアセンブリには、第2イヤホン線引き込み装置を制御するためのスイッチ514を更に設置してもよい。
【0135】
なお、より一層の使用効果を達成するには、本発明の子イヤホン線512は親イヤホン線6より繊細であり、長さも短く、30〜40センチメートルであればよい。従って、子イヤホン線512を巻き取る第1イヤホン線引き込み装置53を小さく設計できる。しかし、親イヤホン線6の長さが通常約1メートルかそれ以上であり、線径も子イヤホン線512より太いため、親イヤホン線6を巻き取る第2イヤホン線引き込み装置は、第1イヤホン線引き込み装置53の体積より大きくなる。
【0136】
ただし、両者の構造原理は基本的に同一であり、すなわち、第1イヤホン線引き込み装置53と第2イヤホン線引き込み装置とは、本質的に大きい相違がなく、互いに差し替え可能であり、共にバネ又はマイクロモータで駆動力を提供することができる。
【0137】
また、子イヤホン線512が2本の信号線であり、親イヤホン線6が4本又はそれ以上の信号線であってもよい。もちろん、本発明では、子イヤホン線512と親イヤホン線6の大きさ、長さ及び信号線の数について限定されていない。本発明の範囲は、本発明の好ましい技術案によっていかなる限定も受けない。
【0138】
図18、図19を参照すると、第1イヤホン線引き込み装置53は、主軸5103に設置されているリール5102を有する。リール5102にはリング状縁5112が設置されている。リング状縁5112の内部にトーションバネ513が設置されている。トーションバネ513は、外端がリング状縁5112に固定され、内端が主軸5103に固定されている。リール5102に巻き取られた子イヤホン線512は、第1信号接続手段5106を介して親イヤホン線6と接続する。
【0139】
第1イヤホン線引き込み装置53には、リール5102の回転を制御するためのブレーキ装置5109が更に設置されている。第1イヤホン線引き込み装置53は、ケース5101を更に有する。
【0140】
好ましくは、主軸5103が中空な円形軸である。親イヤホン線6が円形軸の中を通過して親イヤホンレシーバー52と接続し、信号線を分岐させて第1信号接続手段5106を介して子イヤホン線512と接続する。
【0141】
図19を参照すると、図に示すように、第1イヤホン線引き込み装置53のバネとリール5102とは、内外関係に設置されている。本発明のほかの実施例では、バネとリール5102との関係について、左右配置(図18を参照する)又はその他の設置構造を採用してもよく、本発明では限定しない。
【0142】
なお、第1イヤホン線引き込み装置53は、上記の構造のほか、下記の第2イヤホン線引き込み装置の構造を採用することもできる。すなわち、本発明では、第1イヤホン線引き込み装置53と第2イヤホン線引き込み装置とは、構造が本質的に大きい相違がなく、互いに差し替え可能である。
【0143】
本発明の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造の別の実施例では、伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は更に第2イヤホン線引き込み装置を有する。
図20は、本発明の第2実施例における第2イヤホン線引き込み装置の断面概略図である。第2イヤホン線引き込み装置は、駆動系1と、駆動ホイール2と、支持ホイール20及び線巻き付けループ3を有する。
【0144】
駆動系1は、マイクロモータ、バネ又はその他の動力を提供可能な駆動装置である。本発明の実施例では、駆動系1がマイクロモータであることは好ましい。
駆動ホイール2は、駆動系1の一方に設けられ、駆動系1によって駆動される。
支持ホイール20は、駆動系1の他方に設けられる。
【0145】
線巻き付けループ3は、駆動ホイール2と支持ホイール20を周回し親イヤホン線6を巻き付けるためのものである。線巻き付けループ3に巻き付けられた親イヤホン線6は、第2信号接続手段を介して外部信号と接続する。駆動ホイール2は線巻き付けループ3を介して支持ホイール20を回転させ、親イヤホン線6を線巻き付けループ3に巻き付けて引き込ませる。
【0146】
第2イヤホン線引き込み装置は、駆動系1と駆動ホイール2との間に設けられたクラッチ装置8を更に有する。駆動系1は、クラッチ装置8を介して駆動ホイール2を駆動し、親イヤホン線6の引き出しによって駆動ホイール2が自転するときに、駆動系1と駆動ホイール2を分離させる。
【0147】
本実施例では、クラッチ装置8の設置により、親イヤホン線6の線引き込み操作を行う際に、駆動系1(例えばマイクロモータ)は稼動し始める。駆動系1は、クラッチ装置8を介して駆動ホイール2を駆動する。駆動ホイール2は、線巻き付けループ3を介して支持ホイール20を回転させる。
【0148】
このようにして、先端が線巻き付けループ3に固定された親イヤホン線6は、線巻き付けループ3に巻き付けられるようになる。親イヤホン線6の引き出し操作を行なう(使用者が親イヤホン線6を外へ引き出す)際に、親イヤホン線6で駆動ホイール2、線巻き付けループ3及び支持ホイール20を回転させる。このとき、クラッチ装置8によって駆動系1と駆動ホイール2を分離させることにより、線を引き出す際の抵抗力を減少させ、駆動系1(例えばマイクロモータ)に影響を与えることがない。
【0149】
また、親イヤホン線6の引き込みが終了し、又は引き込み時の抵抗力が所定の抵抗力を超えたとき、クラッチ装置8は、駆動ホイール2と駆動系1とを互いに空回りさせ、又は、駆動系1と駆動ホイール2を分離させ、例えばマイクロモータである駆動系1を破損から保護するように駆動系1を空転させる。
【0150】
図21に示すように、クラッチ装置8は、円錐台型歯車であることが好ましい。もちろん、クラッチ装置8が円錐型歯車、円柱型歯車或いは他のタイプのものであってもよいことは、当業者に理解されるはずである。本発明はこれについて限定しない。
【0151】
駆動ホイール2は、第1円状側片22と第2円状側片21とを有する。第1円状側片22と第2円状側片21とは、主軸23で固定され、図21に示すように、第1円状側片22の内側面には、主軸23を取り囲んで円周状の排列となる複数の歯車9が設けられる。マイクロモータは、マイクロモータの主軸に設けられた歯車18を介して円錐台型歯車(クラッチ装置8)と噛み合う。円錐台型歯車が駆動ホイール2における歯車9と噛み合うことによって、駆動系1は、円錐台型歯車を介して駆動ホイール2を駆動する。
【0152】
クラッチ装置8が歯車である場合、マイクロモータの主軸に設けられた歯車及び駆動ホイール2に設けられた歯車9は、クラッチ装置8としての歯車とセットになる。クラッチ装置8が円錐台型歯車である場合、マイクロモータの主軸に設けられた歯車も円錐台型歯車であり、且つ互いにセットとなり噛み合う。
【0153】
クラッチ装置8が円錐型歯車である場合、マイクロモータの主軸に設けられた歯車も円錐型歯車である。このように、マイクロモータが稼動するときに、マイクロモータの主軸上の歯車は、クラッチ装置8としての歯車と緊密に噛み合い、クラッチ装置8としての歯車は、さらに駆動ホイール2上の歯車9と緊密に噛み合うことで、駆動ホイール2を駆動して回転させる。
【0154】
親イヤホン線6を引き出して駆動ホイール2を自転させる場合、クラッチ装置8としての歯車は、緩くなり駆動ホイール2及びマイクロモータ上の歯車と噛み合わなくなるので、親イヤホン線6が容易に引き出されることができる。また、駆動ホイール2が自転するときにマイクロモータを回転させないため、マイクロモータに悪影響を与えることはない。
【0155】
第2イヤホン線引き込み装置は、長楕円状のケース5を更に備える。ケース5の側壁には、開口が設けられており、親イヤホン線6は、開口を通して上記ケース5から伸び出す。
【0156】
本発明における駆動系1、駆動ホイール2及び支持ホイール20の配置により、第2イヤホン線引き込み装置は、長楕円状の外観を有するように形成し、それによって体積を最大限に節約することができ、より長い親イヤホン線6を巻き付けることができる。
【0157】
図22を参照すると、本発明の実施例では、線巻き付けループ3は、ベルトループ又はキャタピラ構造であってよく、プラスチック、金属、半金属などの材料から作製できる。巻き付けられた親イヤホン線6をより固定させるために、線巻き付けループ3には、複数のU型線掛け溝4が一定の距離(本発明の実施例では、2〜8mmが好ましい)おきに設けられている。複数のU型線掛け溝4を組み合わせ配列することによってリング状の線巻き付け溝が構成される。親イヤホン線6は、引き込まれるときにリング状の線巻き付け溝内に巻き取られる。
【0158】
図23を参照すると、第2信号接続手段は、U型線掛け溝4の外側に設けられ、親イヤホン線6がイヤホン信号線を介して接続された複数の信号連通弾性片15と、リング状の導電金属シートからなり、信号線を介して外部端末のマザーボード信号と接続する信号連通トラック16であって、ケース5の内壁に設けられ、信号連通弾性片15と接触して連通可能な複数の信号連通トラック16とを有する。
【0159】
親イヤホン線6の先端は、一つのU型線掛け溝4に固定され、複数本のイヤホン信号線に分岐して信号連通弾性片15に接続する。
なお、信号連通弾性片15はイヤホン線先端の一つのU型線掛け溝4に設けられるが、信号連通トラック16はケース5の内側面を丸一周する必要がある。信号弾性片がU型線掛け溝4と共に回転するときに、常に通信状態に維持するために、信号連通トラック16と常に摩擦しながら摺接する。
【0160】
本発明の実施例では、支持ホイール20が円状物体であるが、本発明の別の実施例では、図24に示すように、支持ホイール20が半円周の排列となる複数のボール25又はローラー25又はその他のローリング及びスライディング可能な物体である。支持ホイール20が円状物体である場合と比べ、ボールやローラーを用いたほうが、イヤホン線引き込み装置の体積をより小さくすることができる。
【0161】
本実施例では、第2イヤホン線引き込み装置の駆動系1、駆動ホイール2及び支持ホイール20の構造によれば、親イヤホン線6の巻き付け長さを大きく増加させると共に、イヤホン線引き込み装置の体積を小さくした。体積が小さくされた第2イヤホン線引き込み装置は、様々なタイプの移動端末への装着がよりしやすくなる。
【0162】
また、本発明では、駆動系1の主軸の歯車、駆動ホイール2の内側の歯車及び線巻き付けループ3の相互作用により、自動的に減速装置を構成しており、それにより駆動系1、例えばマイクロモータのトルクを大きく増加させると共に、親イヤホン線6の巻き付け長さを大きく増加させている。
【0163】
図25は、本発明の第2実施例の第2イヤホン線引き込み装置の構造分解図である。第2イヤホン線引き込み装置は、モータ111と、変速装置と、リール115と、第2信号接続手段116と、ケースとを有する。第2イヤホン線引き込み装置がほかの端末の内部に設置され、又は第1イヤホン線引き込み装置53とする場合、ケースは省略可能である。
【0164】
モータ111は、リール115に駆動力を提供し、変速装置を介してリール115の回転を駆動する。モータ111は、外部電源から電力を受け、外部スイッチによって制御可能である。外部電源と外部スイッチは図示されていない。
本発明の第2イヤホン線引き込み装置の別の実施例において、変速装置は、ウォーム112と、第1歯車113と、第2歯車114を有する。ウォーム112は、上記モータ111の駆動軸と接続する。第1歯車113は、二段歯車であり、そのうちの一段がウォーム112と垂直に噛合い、他段が第2歯車114と噛合う。第2歯車114は、リール115を駆動して線の引き込みを行なう。
【0165】
ケースは、上ケース118とベース117を有する。モータ111は、ベース117の底面に平行に設置される。第1歯車113は、歯車軸1117を介してベース117の底面に垂直に設置される。ベース117には、底面に垂直に主軸1118が設置される。第2歯車114、リール115、第2信号接続手段116はいずれも主軸1118に設置される。このように設置することにより、イヤホン線引き込み装置の体積を最大限に減少できる。
【0166】
なお、図25に示されている二つの歯車は本実施例の説明を便利にするためのものであり、本発明では歯車の個数について限定しない。当業者は、本発明を実施する時に必要に応じて歯車の個数、大きさ及び上記モータ111とリール115との位置関係を決定できる。例えば、三つ又はそれ以上の歯車を設置できる。歯車の大きさは一定の比例に準じて設定し、それにより変速装置を形成して、モータ111によるリール115の駆動速度を制御しやすくなる。
【0167】
本発明の第2イヤホン線引き込み装置の別の実施例では、モータ111を主軸1118と平行に設置してもよい。このとき、変速装置は少なくとも一つの歯車を有することでよい。歯車が主軸1118に設置されてウォーム112と噛合い、モータ111でリール115の回転を駆動する。勿論、当業者は、本発明を実施する時に必要に応じて歯車の個数、大きさ及び上記モータ111とリール115との位置関係を決定できる。
【0168】
例えば、二つ又はそれ以上の歯車を設置できる。歯車の大きさは一定の比例に準じて設定し、それにより変速装置を形成して、モータ111によるリール115の駆動速度を制御しやすくなる。該実施例が第1実施例と違うところは、上記モータ111が垂直に設置されるため、イヤホン線引き込み装置の体積を大きくする可能性があることである。
【0169】
ケースの側壁には開口119が設置されている。開口119には滑車1111を有する。滑車1111は、滑車軸1112を介してベース117に設置される。親イヤホン線6は、滑車1111を介してケースから伸び出し、親イヤホン線6とケースとの間の摩擦を減少でき、親イヤホン線6をより一層保護できる。
【0170】
リール115には線巻き付けバッフルプレート1113を更に設置できる。該線巻き付けバッフルプレート1113は第2歯車114とリール115上の親イヤホン線6とを仕切るとともに、親イヤホン線6を上記リール115にきちんと巻き付けて、より一層親イヤホン線6を保護する。
【0171】
モータ111の回転により直接的にリール115を回転させて線の引き込みを行う場合、モータ111の回転速度が数千〜数万回/分と高いため、このような高い回転速度により、リール115が親イヤホン線6を瞬間に回収できるが、早すぎる引き込み速度により、製品と使用者に危害を与えやすい。
【0172】
そこで、本発明においては、複数の歯車間の相互伝動により、リール115の回転速度を合理的且つ安全な範囲に収めるとともに、モータ111のトルクを強める。
【0173】
図26は、第2イヤホン線引き込み装置の第2信号接続手段116の構造図である。
第2信号接続手段116は、回路基板220と複数本のリング状導電薄片230を有する。複数本のリング状導電薄片230が親イヤホン線6の一端に接続し、バネピン1110とピンリード線(図示せず)を介して外部の信号線(第2イヤホン線引き込み装置をほかの端末の内部に設置した場合に該端末内部の信号線)と接続する。
【0174】
上記構造により、リール115の回転で親イヤホン線6が巻き付けられ又は巻き出されると、親イヤホン線6の一端は、リング状導電薄片230とバネピン1110を介して常に外部信号と連通し、信号の連通性と有効性を保持する。もちろん、本発明の第2信号接続手段116は、無線接続の第2信号接続手段116であってもよい。
【0175】
本発明の第2イヤホン線引き込み装置の別の実施例において、イヤホン線引き込み装置はクラッチ装置を更に有する。クラッチ装置は、主軸に設置される圧縮バネ1115を有する。圧縮バネ1115は、一端がプッシュリング1116を介してベースの底面に接触し、他端はワッシャー1114を介して第2歯車114と接触する。
当業者が理解すべきこととして、本実施例の圧縮バネ1115はクラッチ装置の実現方法の一つに過ぎず、クラッチ装置はその他の方式でも実現可能である。
【0176】
モータ111は、ウォーム112、第1歯車113、第2歯車114を介してリール115を駆動して線を引き込み、引き込みが終了すると、使用者がモータ111の電源をすぐにオフにしないことがよくあるため、モータ111が引き続き稼働することになる。このとき、モータ111の電圧が上昇し、モータ111のトルクが大きくなり、クラッチ装置によって、圧縮バネ1115と接触する第2歯車114を空転させ、リール115が回転しないので、モータ111と親イヤホン線6などの部品を効果的に保護する。
【0177】
また、本発明は、移動端末を更に開示している。上記移動端末は、端末本体のほか、上記各実施例で記載されている伸縮可能な内蔵式イヤホン構造も含む。上記端末本体は、MP3、MP4、MP5、パソコン、携帯ゲーム機、携帯電話などあらゆるイヤホンを使用可能な電子機器である。
【0178】
本発明による技術案は、親イヤホンと子イヤホンを含むダブルイヤホン構造を設置し、親イヤホンに設置される線引き込み装置を通して子イヤホンの子イヤホン線512を巻き取ることにより、親イヤホン線(シングル線)の回収に寄与するだけではなく、親イヤホンから子イヤホンを分離でき、2チャンネルの効果を達成する。
【0179】
2チャンネルステレオが必要でないとき、親イヤホンのみを使用すればよい。2チャンネルステレオが必要のとき、親イヤホンから子イヤホン及び子イヤホン線512を引き出し、親と子の二つのイヤホンを左右の耳にそれぞれ付けて音声を受信し、2チャンネルステレオ感をもたらす。
【0180】
以上は、本発明の好ましい実施方式に過ぎない。なお、当該分野の一般技術者にとって、本発明の原理を背離しない前提で、若干の改進や修飾が考えられる。ただし、これらの改進や修飾も本発明の保護範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0181】
31 ハウジング
311 底板
312 側壁
313 上縁
32 イヤホン
321 イヤホンアセンブリ
3211 親イヤホンアセンブリ
3212 子イヤホンアセンブリ
3213 イヤホンロッド
3214 線引き込みスイッチ
322 イヤホン線
33 接続装置
34 イヤホン線引き込み装置
35 線巻き付け装置
351 ローラ
352 ベルトループ
353 変換継ぎ手
354 送話器
36 電池
37 充電ソケット
38 変換プラグ
381 導線
382 プラグ
383 プラグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容空間を有するハウジングと、
上記収容空間内に設置され、イヤホンアセンブリとイヤホン線とを有するイヤホンと、
上記イヤホンと端末機器との接続及び信号伝送に用いられる接続装置と、
上記収容空間内に設置され、上記イヤホン線の回収又は釈放に用いられるイヤホン線引き込み装置とを有することを特徴とする伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項2】
上記ハウジングは、硬性材質の底板及び軟性材質の側壁と上縁を有し、上記底板、上記側壁及び上記上縁は、一体に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項3】
上記イヤホンアセンブリは、親イヤホンアセンブリ、子イヤホンアセンブリ及びイヤホンロッドを有し、上記親イヤホンアセンブリと子イヤホンアセンブリはいずれも上記イヤホンロッドに設置されており、イヤホンロッドには、イヤホン線回収用の電源スイッチが更に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項4】
上記イヤホン線を巻き付けるための線巻き付け装置を更に有し、上記線巻き付け装置は複数のローラと上記複数のローラに設置されているベルトループとを有することを特徴とする請求項1に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項5】
上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、上記収容空間内に設置され、上記イヤホン線引き込み装置に電気エネルギーを提供するための電池を更に有し、
上記複数のローラは、上記電池の側辺に設置されていることを特徴とする請求項4に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項6】
上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、上記接続装置としてのチッププロセッサを更に有し、
上記チッププロセッサは、導線を介して上記電池に接続し、上記電池の充放電を制御することを特徴とする請求項5に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項7】
上記ハウジングには充電ソケットが設置されており、上記チッププロセッサは導線を介して上記充電ソケットに接続し、
上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、変換プラグを更に有し、上記変換プラグは、一端が上記チッププロセッサに接続し、他端が応用される端末機器と接続可能であり、
上記チッププロセッサによって、電池と応用される端末機器の電池が電源を共用し、及び/又は、上記充電ソケットを共用することを特徴とする請求項6に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項8】
上記変換プラグは、導線及び両端の二つのプラグを有し、一端のプラグは、上記チッププロセッサに挿入されており、他端のプラグは、応用される端末機器に挿入されており、上記チッププロセッサによって、上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造と応用される端末機器とが連通することを特徴とする請求項7に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項9】
上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、規格の異なる上記変換プラグが複数配置されていることを特徴とする請求項8に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項10】
上記イヤホン線引き込み装置は、駆動装置、上記イヤホン線を巻き付けるためのリール、変速装置、クラッチ、上記イヤホン線と接続する信号連通装置及び引き出された信号線を有し、これらをケースで被覆し、一つのモジュールとして形成されていることを特徴とする請求項9に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項11】
上記イヤホン線引き込み装置の上記駆動装置は、上記変速器を回転させ、上記クラッチと上記リールとの噛合い又は離脱によって上記リールを回転させイヤホン線の回収又は釈放を行なうことを特徴とする請求項10に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項12】
上記電池は、導線を介して上記イヤホン線引き込み装置の上記駆動装置と接続することを特徴とする請求項11に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項13】
上記イヤホン線引き込み装置は、イヤホン線の規則正しい巻き付けを行うような線押さえ板を更に有することを特徴とする請求項12に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項14】
上記イヤホン線は、防弾ファイバー、絶縁導電ワイヤ、イヤホン線外皮及び複数の導電体を有し、上記導電体は、複数の絶縁導電ワイヤからなり、
上記絶縁導電ワイヤは、平行に配列し、上記防弾ファイバーに螺旋状に巻き付けられ、
上記イヤホン線外皮は、上記絶縁導電ワイヤの表面に付着して被覆し、極めて薄く、柔らかく、且つ耐磨耗性のある外皮を形成し、
上記導電体は、上記イヤホン線の両端部に位置しており、使用時にそれぞれ上記イヤホン線引き込み装置の信号連通装置とイヤホンの出力端子と入力端子に接続されることを特徴とする請求項1に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項15】
上記イヤホンは、
取付面を有するイヤホンロッドと、
第1接続部と、
上記第1接続部を介して、上記取付面に対する高さが可変となるように上記イヤホンロッドに接続する第1イヤホンアセンブリとを有することを特徴とする請求項1に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項16】
上記第1接続部は弾性片であり、上記弾性片の一端は上記取付面に固定接続されており、上記第1イヤホンアセンブリの底部は、上記弾性片の他端に固定接続していることを特徴とする請求項15に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項17】
上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、第2接続部を有する第2イヤホンアセンブリを更に有し、
上記イヤホンロッドには収納部を有し、
上記第2イヤホンアセンブリは、上記第2接続部と上記収納部を介して上記イヤホンロッドと着脱可能に接続することを特徴とする請求項15又は16に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項18】
上記第1イヤホンアセンブリ及び第2イヤホンアセンブリと接続するダブルイヤホン線は、継ぎ手を介してシングルイヤホン線に変換され、上記継ぎ手には送話器が設置されていることを特徴とする請求項17に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項19】
上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、上記イヤホンロッドに周回して形成し、上記第2イヤホンアセンブリと接続する第2イヤホン線を巻き付けるための周回線掛け溝を更に有することを特徴とする請求項17に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項20】
機器本体と、
請求項1ないし19のいずれか一項に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造とを有し、
上記機器本体は、上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造内の接続装置を介して、イヤホンと機器本体との接続及び信号伝送を実現することを特徴とする端末機器。
【請求項21】
上記端末機器は、携帯電話、タブレット型パソコン、ノード型パソコン、デスクトップ型パソコン、テレビ、ハンドヘルドコンピュータ、電話機、個人用視聴覚機器、デジタルプレーヤー、ナビゲーション装置、ゲーム機のうちのいずれか一つであることを特徴とする請求項20に記載の端末機器。
【請求項22】
親イヤホンアセンブリと子イヤホンアセンブリとを有し、
上記親イヤホンアセンブリは、親イヤホンレシーバーを有し、更に子イヤホン線を巻き取るための第1イヤホン線引き込み装置を有し、
上記子イヤホンアセンブリは、子イヤホンレシーバーを有し、
上記親イヤホンレシーバーは、親イヤホン線と接続し、上記子イヤホン線の一端は、第1信号接続手段を介して上記親イヤホン線と接続し、上記子イヤホン線の他端は上記子イヤホンレシーバーと接続することを特徴とする伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項23】
上記親イヤホンアセンブリは、親イヤホンフロントカバーと親イヤホンリアカバーを更に有し、上記親イヤホンレシーバーは、上記親イヤホンフロントカバーと上記親イヤホンリアカバーとの間に設置されており、上記第1イヤホン線引き込み装置は、上記親イヤホンレシーバーと上記親イヤホンリアカバーとの間に設置されており、
上記子イヤホンアセンブリは、子イヤホンフロントカバーと子イヤホンリアカバーを更に有し、上記子イヤホンレシーバーは、上記子イヤホンフロントカバーと上記子イヤホンリアカバーとの間に設置されていることを特徴とする請求項22に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項24】
上記親イヤホンアセンブリは、上記親イヤホンリアカバーに設置された親イヤホンロッドを更に有し、
上記子イヤホンアセンブリは、バックルを介して上記親イヤホンロッドに係り止められることを特徴とする請求項23に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項25】
上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、上記親イヤホンロッドに設置され、上記親イヤホン線と接続する送話器を更に有することを特徴とする請求項24に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項26】
上記第1イヤホン線引き込み装置は、主軸に設置されているリールを有し、上記リールにはリング状縁が設置されており、上記リング状縁の内部にトーションバネが設置されており、
上記トーションバネは、外端が上記リング状縁に固定されるとともに、内端が上記主軸に固定されており、上記リールを回転させて上記子イヤホン線を巻き取り、
上記リールに巻き取られた子イヤホン線は、上記第1信号接続手段を介して上記親イヤホン線と接続することを特徴とする請求項22ないし24のいずれか一項に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項27】
上記第1イヤホン線引き込み装置には、上記リールの回転を制御するためのブレーキ装置が更に設置されており、上記第1イヤホン線引き込み装置は、第2イヤホン線引き込み装置として使用可能であることを特徴とする請求項26に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項28】
上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、第2イヤホン線引き込み装置を更に有し、
上記第2イヤホン線引き込み装置は、駆動力を提供するモータを有し、上記モータは、主軸に設置されたリールを、変速装置を介して駆動し、上記リールに巻き取られた親イヤホン線は、第2信号接続手段を介して外部信号と接続することを特徴とする請求項27に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項29】
上記変速装置は、
上記モータの駆動軸と接続するウォームと、
二段歯車であり、その一段が上記ウォームと垂直に噛合う第1歯車と、
上記リールと同一主軸に設置され、上記第1歯車の他段と噛合い、上記リールを駆動して上記親イヤホン線を巻き取る第2歯車とを有し、
上記変速装置は、変速比に応じて、複数の多段歯車からなることも可能であることを特徴とする請求項28に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項30】
上記第2イヤホン線引き込み装置は、ケースを更に有し、上記ケースは、上ケースとベースとを有し、上記ケースの側壁には開口が設置されており、上記開口には滑車を有し、上記滑車は、滑車軸を介して上記ベースに設置されており、上記親イヤホン線は、上記滑車を介して上記ケースから伸び出すことを特徴とする請求項29に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項31】
上記第2イヤホン線引き込み装置は、上記モータと上記リールとの間に設置されているクラッチ装置を更に有し、上記クラッチ装置によって、上記モータと上記リールとの噛合い又は離脱を実現することを特徴とする請求項30に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項32】
上記クラッチ装置は、上記主軸に設置されている圧縮バネを有し、上記圧縮バネは、一端が上記ベースの底面に接触し、他端が上記第2歯車に接触し、圧縮バネと変速装置及びリール間の力の差によって結合と分離の目的を実現することを特徴とする請求項31に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項33】
上記第2信号接続手段は、回路基板を有し、上記回路基板には複数本のリング状の導電薄片が設けられており、上記導電薄片は上記親イヤホン線と接続し、上記導電薄片はバネピンとピンリード線を介して外部信号と接続し、上記バネピンは上記導電薄片と連通することを特徴とする請求項32に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項34】
上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、第2イヤホン線引き込み装置を更に有し、
上記第2イヤホン線引き込み装置は、
駆動系と、
上記駆動系の一方に設けられ、上記駆動系で駆動される駆動ホイールと、
上記駆動系の他方に設けられた支持ホイールと、
上記駆動ホイールと上記支持ホイールを周回し、上記親イヤホン線を巻き付けるための線巻き付けループとを備え、
上記線巻き付けループに巻き付けられた上記親イヤホン線は、第2信号接続手段を介して外部信号と接続し、上記駆動ホイールは、上記線巻き付けループを介して上記支持ホイールを回転させ、上記親イヤホン線を上記線巻き付けループに巻き付けて引き込むことを特徴とする請求項27に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項35】
上記第2イヤホン線引き込み装置は、上記駆動系と上記駆動ホイールとの間に設けられるクラッチ装置を更に備え、
上記駆動系は上記クラッチ装置を介して上記駆動ホイールを駆動し、上記親イヤホン線の巻き出しによって上記駆動ホイールが自転するとき又は線引き込みが終了した時に、上記クラッチ装置が上記駆動系と上記駆動ホイールを分離させることを特徴とする請求項34に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項36】
上記駆動系は、マイクロモータであり、上記クラッチ装置は、円錐台型歯車であることを特徴とする請求項35に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項37】
上記駆動ホイールは、第1円状側片と第2円状側片とを有し、上記第1円状側片と上記第2円状側片とは主軸で連結され、上記第1円状側片の内側面には、上記主軸を周回して円周状の排列となる複数の歯車が設けられ、
上記マイクロモータは、上記マイクロモータの主軸に設けられた歯車を介して上記円錐台型歯車と噛み合うか上記円錐台型歯車から分離することを特徴とする請求項36に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項38】
上記線巻き付けループには、複数のU型線掛け溝からなるリング状線巻き付け溝が設けられ、上記親イヤホン線は引き込まれるときに上記リング状線巻き付け溝内に巻き取られることを特徴とする請求項37に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項39】
上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造は、長楕円状のケースを更に備え、該ケースの側壁には開口が設置されており、上記親イヤホン線は、上記開口を通して上記ケースから伸び出すことを特徴とする請求項38に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項40】
上記第2信号接続装置は、
上記U型線掛け溝の外側に設けられ、上記親イヤホン線と接続する複数の信号連通弾性片と、
リング状の導電金属薄片からなり、信号線を介して外部端末のマザーボード信号と接続する信号連通トラックであって、上記ケースの内壁に設けられ、上記信号連通弾性片と接触して連通可能な複数の信号連通トラックと、
を有することを特徴とする請求項39に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項41】
上記支持ホイールは、半円周の排列となる複数のボール又はローラーであることを特徴とする請求項40に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造。
【請求項42】
機器本体と、
請求項22ないし41のいずれか一項に記載の伸縮可能な内蔵式イヤホン構造とを有し、
上記機器本体は、上記伸縮可能な内蔵式イヤホン構造内の接続装置を介して、イヤホンと機器本体との接続及び信号伝送を実現することを特徴とする端末機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図12】
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【図13】
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【図23】
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【公開番号】特開2012−100267(P2012−100267A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−237903(P2011−237903)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(509008824)新疆天地集團有限公司 (2)
【Fターム(参考)】