説明

伸縮装置

【課題】外側シャフトと内側シャフトとの間の調節操作性が良好な伸縮装置を提供する。
【解決手段】伸縮装置は、長手方向に少なくとも1つの通孔が形成された外側シャフト3aと、外側シャフト3aの内部に摺動自在に収納される内側シャフト3bと、内側シャフト3bに設けられ、外側シャフト3aの通孔から外方に突出するように板バネ25によって付勢される係合ピン23と、内側シャフト3bに設けられ、係合ピン23を板バネ25の付勢力に抗する方向に移動させ、係合ピン23と通孔との係合を解除する移動解除部材35とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ボール入れ、買い物カート、三脚、ピッケル等(以下、用品と総称する)に用いられ、高さや長さを調節可能にする伸縮装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、上記した用品に用いられている伸縮装置は脚部や軸部に装着されており、外側シャフト内に内側シャフトを摺動させ、両者の間に設けた係止構造によって高さや長さが調節できるように構成されている。この係止構造は、例えば、特許文献1や特許文献2に開示されているように、外側シャフトに、軸方向に沿って複数の通孔を形成しておくと共に、内側シャフトに、板バネによって係止ピンを付勢保持する構成が一般的である。
【0003】
すなわち、外側シャフトの通孔から突出している内側シャフトの係止ピンを、前記板バネの付勢力に抗して指で押し込み、外側シャフトと内側シャフトを摺動させ、内側シャフトの係止ピンを外側シャフトの次の通孔に係止させることで、高さや長さが調節できるようになっている。この場合、係止位置では、係止ピンは、板バネの付勢力によって通孔内に保持されており、シャフトの軸方向に荷重や負荷が加わっても、係止状態が外れないようになっている。そして、上記したような操作は、脚部が複数あるような用品では、各脚部毎に同様な操作を行なっている。
【特許文献1】実用新案登録第3058655号公報
【特許文献2】特開2002−325609号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した伸縮装置において、高さ(長さ)調節を行なう場合、係止ピンを付勢バネの付勢力に抗して押し込み、その押し込んだ状態を維持しながら外側シャフトと内側シャフトを軸方向に沿って摺動させるようになっている。このため、係止ピンの押し込みと摺動操作を同時に行なおうとすると、指を挟んでしまうことがあり、調節操作には注意が必要とされる。また、摺動操作時、外側シャフトの内側面には、付勢バネの付勢力によって、押し込んだ係止ピンの頭部が当て付く状態になることから、両シャフトの摺動性が悪いという問題がある。
【0005】
さらに、軸方向に連続形成された多数の通孔に対して、内側シャフトの係止ピンが突出方向に向けて付勢保持されていることから、伸縮操作する際には、押し込み操作した通孔に隣接する通孔から係止ピンが突出してしまい、調節操作性が悪いという問題がある(1つの通孔づつ調節しなければならず、極端に長さを長くしたり、短くする際の調節操作性が悪い)。
【0006】
本発明は、上記した問題に基づいてなされたものであり、外側シャフトと内側シャフトとの間の調節操作性が良好な伸縮装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した目的を達成するために、本発明に係る伸縮装置は、長手方向に少なくとも1つの通孔が形成された外側シャフトと、前記外側シャフトの内部に摺動自在に収納される内側シャフトと、前記内側シャフトに設けられ、前記外側シャフトの通孔から外方に突出するように付勢部材によって付勢される係合部材と、前記内側シャフトに設けられ、前記係合部材を前記付勢部材の付勢力に抗する方向に移動させ、前記係合部材と通孔との係合を解除する移動解除部材とを備えたことを特徴とする。
【0008】
上記した伸縮装置によれば、伸縮調節を行なう場合、移動解除部材を操作することによって、前記係合部材は付勢力に抗して通孔から解除される。すなわち、係合部材を、直接操作して通孔との係合を解除するのではなく、移動解除部材を操作することで、両者の係合を解除できるため、調節操作時に通孔部分で指を挟むようなことはない。また、移動解除部材によって、解除状態を維持しておくことが可能になるため、摺動操作性が向上すると共に、高さ(長さ)調節が容易に行なえるようになる。
【0009】
また、上記した目的を達成するために、本発明に係る伸縮装置は、長手方向に少なくとも1つの通孔が形成された外側シャフトと、前記外側シャフトの内部に摺動自在に収納される内側シャフトと、前記内側シャフトに設けられ、前記外側シャフトの通孔から外方に突出するように付勢部材によって付勢される係合部材と、前記内側シャフトに設けられ、一端側に前記付勢部材又は係合部材に当接する当接部を備え、他端側に前記内側シャフトに形成された操作孔から突出する操作部を備えた移動解除部材と、を有し、前記操作部を操作することで、前記係合部材を前記付勢部材の付勢力に抗する方向に移動させ、前記係合部材と通孔との係合を解除することを特徴とする。
【0010】
上記した伸縮装置によれば、伸縮調節を行なう場合、移動解除部材の操作部を操作することによって、当接部を介して前記係合部材は付勢力に抗して通孔から解除される。移動解除部材の操作部は、係合部材とは異なる位置に配設されていることから、調節操作時に通孔部分で指を挟むようなことはなく、また、操作部の操作によって、解除状態を維持しておくことが可能になるため、摺動操作性が向上すると共に、高さ(長さ)調節が容易に行なえるようになる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、外側シャフトと内側シャフトとの間の調節操作性が良好な伸縮装置が提供されるようになり、これにより、各種の用品において、高さ調節や長さ調節が容易に行なえるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の伸縮装置の実施形態について説明する。
図1及び図2は、本発明に係る伸縮装置が装着された用品の一例であるボール入れを示す図であり、図1は、使用状態を示す図、図2(a)は、ボール収納用のカゴを取り外した使用状態を示す図、図2(b)は、ボール収納用のカゴを取り外した収納状態を示す図である。
【0013】
ボール入れ1は、4本の支柱3を備えており、各支柱3の上端位置には、ボールを収納するカゴ5の角部を装着すると共に、各支柱を架設するX状杆7の上端側を固定する固定ブラケット9が取り付けられている。また、各支柱3の中間位置には、前記X状杆7の下端側を取り付け、支柱に沿って軸方向に移動可能な移動ブラケット10が取り付けられている。
【0014】
この場合、各支柱3は、外側シャフト3aと、外側シャフト内で軸方向に摺動可能な内側シャフト3bを備えており、これらは後述するように、伸縮装置を構成している。
【0015】
前記固定ブラケット9と移動ブラケット10との間には、引張バネ12が取り付けられており、固定ブラケット9と移動ブラケット10を接近する方向に付勢している。前記移動ブラケット10は、図において、Lで示す範囲内において移動可能であり、図2(a)に示す4本の支柱3が相互に離間した使用状態では最上端に位置し、図2(b)に示す4本の支柱3が束ねられた収納状態では引張バネ12の付勢力に抗して最下端に位置している。なお、各支柱を、収納状態から使用状態に広げると、前記引張バネ12の付勢力によって、使用状態が容易に維持される。また、前記各支柱3の下端部には、360°回転可能に支持された支持部15を介してローラ16が回転可能に支持されており、ボール入れ1を容易に移動可能にしている。
【0016】
前記各支柱3には、各支柱の軸方向の長さ(カゴ5の高さ)を調節する伸縮装置20が設けられている。この伸縮装置20は、各支柱の下端領域、具体的には、前記移動ブラケット10の移動範囲Lよりも下側に設けられている。以下、この伸縮装置20の構成について、図3から図6を参照して具体的に説明する。なお、これらの図において、図3(a)は、収縮状態を示す図、図3(b)は、伸長状態を示す図、図4は、図3(a)のA−A線に沿った断面図、図5(a)は、図3(a)のB−B線に沿った断面図、図5(b)は、図3(a)のC−C線に沿った断面図、図6(a)は、内側シャフトが伸長可能な状態を示す図、そして、図6(b)は、内側シャフトを伸長させた状態を示す図である。
【0017】
伸縮装置20は、上記した支柱3を構成する外側シャフト3aと、外側シャフト内で軸方向に摺動可能な内側シャフト3bを備えており、本実施形態では、各シャフト3a,3bは、断面矩形形状を成している。前記外側シャフト3aには、図2に示したように、移動ブラケット10の移動範囲Lよりも下側に、軸方向に沿って所定の間隔をおいて、複数の(4つの)通孔21a〜21dが形成されている。これらの通孔21a〜21dは、支柱の高さを多段階に亘って調整するものであり、その設置数については、少なくとも1つ以上であれば良い(1つの場合は着脱構造となり、複数の場合は伸縮構造となる)。
【0018】
前記内側シャフト3bの上端側には、外側シャフト3aのいずれかの通孔21a〜21dから突出可能な係止ピン(係合部材)23が配置されており、係止ピン23は、付勢部材によって通孔から突出する方向に常時付勢されている。本実施形態では、係止ピン23は、略180°折り曲げられた板バネ25の一端側の外面に取り付けられており、板バネ25の屈曲された他端側の外面が内側シャフト3bの内面に固着されることで、係止ピン23は、常時、突出方向に付勢されている。
【0019】
また、前記係止ピン23が安定して保持されるように、内側シャフト23に係止ピン23と係合する係合部を形成しておくことが好ましい。本実施形態では、この係合部は、係止ピン23が挿通される孔(係合孔)27として構成されている。
【0020】
なお、前記係止ピン23は、板バネ25と一体形成されていても良いし、別体として構成されていても良い。また、付勢部材は、上記した板バネ25以外にも、例えば、線状のバネ部材によって構成しても良い。
【0021】
前記内側シャフト3bの内面には、一対の突片30が形成されて溝部31を規定しており、ここに、軸方向に沿って摺動可能な板状の移動解除部材35が配置されている。この場合、突片は、軸方向に延在されたものであっても良いし、所定間隔おいて形成されたものであっても良い。
【0022】
前記移動解除部材35の上部は、略180°湾曲されて操作頭部35aを形成しており、この操作頭部35aは、上記した板バネ25の表面と係合可能となっている(常時係合していても良い)。そして、操作頭部35aは、移動解除部材35が上方に駆動されることによって、板バネ25の表面に沿って移動するようになっており、この移動に伴って上記した係止ピン23を通孔から内部に引き込むようにしている。
【0023】
また、前記内側シャフト3bの下端側の露出部分(内側シャフト3bが外側シャフト3aに最も入り込んだ状態で露出する部分)には、軸方向に沿って延出する操作孔37が形成されており、ここから前記移動解除部材35の基端部に設けられた操作突起(操作部)35bが突出している。この場合、操作突起35bは、操作孔37の下端に当て付く位置が初期位置であり、ここから操作突起35bを上方にスライド操作して操作孔37の上端に当て付いた際に、上記した操作頭部35aが板バネ25の表面に沿って移動し、係止ピン23を通孔から内部に引き込むようにしている。すなわち、操作突起35bを上方にスライド操作することで、係止ピン23と通孔との係合が解除されるようになっている。
【0024】
上記した伸縮装置によれば、例えば、係止ピン23が最も上方の通孔21aに係合されている状態(最も短い高さに設定されている状態)において、図6(a)に示すように、操作突起35bを点線から実線で示すように、上方にスライドさせると、操作頭部35aは、板バネ25の表面に沿って移動し、係止ピン23を通孔21aから内部に引き込ませる(両者の係合が解除される)。これにより、内側シャフト3bは、外側シャフト3aに沿ってスライドさせることが可能となり、係止ピン23が所望の通孔(ここでは、通孔21d)にスライドしたときに、操作突起35bを、図6(b)に示すように初期位置に戻すことによって、係止ピン23は通孔21dと係合状態となり、高さ調節が完了する。
【0025】
以上説明したように、高さ調節を行なう場合において、係止ピン23を通孔21a〜21dから解除させる際、係止ピン23を直接押圧操作して通孔との係合を解除するのではなく、操作突起35bをスライド操作して移動解除部材35を移動させることで、両者の係合を解除できるため、調節操作時に通孔部分で指を挟むような不都合が生じることはない。また、移動解除部材35によって、係止ピン23と通孔の解除状態を維持しておくことが可能になるため、調節操作時に、直接、所望の通孔に係止ピン23を位置合わせすることができるようになり、高さ調節が容易に行なえるようになる。
【0026】
また、上記した構成では、図6(a)に示すように、移動解除部材35は、係止ピン23を通孔から解除する際に、板バネ25の外面と内側シャフト3bの内周面との間で保持されているため、確実に係合解除が行なえると共に、操作突起35bが不用意に落下することはなく、調節操作時の操作性の向上が図れるようになる。
【0027】
上記した構成において、操作突起35bを、図6(a)で示したように、最も上方にスライドさせた際、係止ピン23の先端面が通孔から完全に退避して、内側シャフト3bのスライド操作時に外側シャフト3aの内面に対して非接触状態が維持されるように、各部材を位置決めしておくことが好ましい。このような構成によれば、内側シャフト3bをスライドさせた際、係止ピン23の板バネ25による押圧力が外側シャフト3aの内面に作用しないことから、調節操作をスムースに行なうことが可能となり操作性が向上する。
【0028】
また、係止ピン23が最も退避した際に、図6(a)に示すように、係止ピン23の先端部外周が、内側シャフト3bに形成された係合孔27の内周に係止されるように各部材を位置決めしておくことが好ましい。このような構成によれば、係止ピン23は、内側シャフト3bの肉厚によって支持され、確実に係止ピン23を支持しておくことが可能になる。
【0029】
また、操作突起35bの移動距離L1は、図6(a)に示すように、それと共に移動する操作頭部35aが係止ピン23に当接しないように設定しておくことが好ましい。このような構成によれば、係止ピン23の内側シャフト3bからの離脱や破損を確実に防止することが可能となる。
【0030】
上記した伸縮装置20によれば、図1に示した状態において、各脚部3の操作突起35b、及び内側シャフト3bをスライド操作することで、カゴ5を所望の高さに調節することが可能となる。そして、このような構成においては、ボール入れ1の4本の各脚部3における操作突起35bの露出位置が、ボール入れ1を回動した際、常時、正面の同じ位置に露出するように設置しておくことが好ましい。このような構成によれば、ボール入れ1を回動しながら、各脚部の高さ調節を行なう際に、同じ位置で調節操作を行なうことができ、操作性が向上するようになる。
【0031】
次に、図7〜図10を参照して、本発明に係る伸縮装置の第2の実施形態について説明する。
これらの図において、図7は、収縮状態を示す図、図8は、係止ピンの係合時の状態を示す図であり、(a)は、図7のD−D線に沿った断面図、(b)は、図7のE−E線に沿った断面図、(c)は、図7のF−F線に沿った断面図、図9は、係止ピンの解除時の状態を示す図であり、(a)は、図7のD−D線に沿った断面図、(b)は、図7のE−E線に沿った断面図、(c)は、図7のF−F線に沿った断面図、そして、図10は、図8(a)のG−G線に沿った断面図である。なお、この実施形態では、上記した第1の実施形態と同様な構成部材については、同一の参照符号を付してある。
【0032】
上記した第1の実施形態では、移動解除部材35は、操作突起35bを軸方向に沿ってスライド駆動するようにしたが、本実施形態で示すように、シャフトの周方向に沿って回動操作するように構成しても良い。このため、本実施形態では、外側シャフト3a、内側シャフト3bは、断面円形状に形成されており、移動解除部材35は、円弧状の板部材によって構成されている。この場合、移動解除部材35は、内側シャフト3b内に、安定して支持されるように、180°以上の円弧長さを有していることが好ましい。
【0033】
前記移動解除部材35の上端部には、部分的に突出すると共に、屈曲形成された操作頭部35aが形成されている。また、移動解除部材35の下端部には、周方向に沿って、所定角度延出する操作孔37が形成されており、ここから移動解除部材35の基端部に設けられた操作突起(操作部)35bが突出している。この場合、操作突起35bは、図8(c)に示す状態が初期位置であり、図9(c)に示す位状態が解除位置となっている。
【0034】
前記内側シャフト3bの上端側には、外側シャフト3aのいずれかの通孔21a〜21dから突出可能な係止ピン(係合部材)23が配置されており、係止ピン23は、付勢部材によって通孔から突出する方向に常時付勢されている。本実施形態では、係止ピン23は、筒状のピン軸23aの先端で外部に突出するように一体形成されており、前記ピン軸23aの内部には、内側シャフト3bに形成された支持孔3cに基端部が固定された棒状のバネ受け部材23bが配置され、ここに付勢部材となるコイルバネ50が設置されている。すなわち、係止ピン23は、ピン軸23aと共に、常時、通孔から突出する方向に付勢された状態となっている。
【0035】
また、ピン軸23aには、下方方に突出するようにして案内部23cが一体形成されており、この案内部23cには、前記移動解除部材35が回動操作された際、操作頭部35aと係合して、係止ピン23(ピン軸23a)を通孔から退避させるように駆動する退避カム面23d、及びこのカム面23dに連続的に形成され、係止ピン23を退避位置に保持する(係止ピン23を図9(a)に示す位置に保持する)係止保持面23eが形成されている。
【0036】
なお、本実施形態においても、内側シャフト3bには、係止ピン23を挿通させる係合孔27が形成されており、係止ピン23が最も退避した際に、図9(a)に示すように、係止ピン23の先端部外周が、係合孔27の内周に係止されるようになっている(係止ピン23は、内側シャフト3bの肉厚によって支持され、退避時に確実に係止ピン23は支持される)。
【0037】
以上のように構成された伸縮装置においても、操作突起35bを、図8(c)で示す初期位置から図9(c)に示す位置に回動操作すると、操作頭部35aは、図8(b)及び図9(b)に示すように、退避カム面23dに沿って移動し、係止ピン23をコイルバネ50の付勢力に抗して引き込ませ、最終的に係止保持面23eに係合して、係止ピン23と通孔との係合を解除する。そして、この状態で、内側シャフト3bは、外側シャフト3aに沿ってスライドさせることが可能となり、係止ピン23が所望の通孔にスライドしたときに、操作突起35bを、図8(c)に示すように初期位置に戻すことによって、係止ピン23は所望の通孔と係合状態となり、高さ調節が完了する。
【0038】
このように、係止ピン23を、付勢力に抗して退避させる移動解除部材35の操作方向については、適宜変形することが可能であり、それに伴って、移動解除部材35の形状や、係止ピン23の構成等については適宜変形することが可能である。
【0039】
以上、本発明の伸縮装置を、ボール入れを例示して説明したが、本発明は、各種の用品、例えば、買い物カート、三脚、ピッケル、傘等に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に係る伸縮装置が装着された用品の一例であるボール入れを示す図であり、使用状態を示す図。
【図2】(a)は、ボール収納カゴを取り外した使用状態を示す図、(b)は、ボール収納カゴを取り外した収納状態を示す図。
【図3】(a)は、伸縮装置の収縮状態を示す図、(b)は、伸長状態を示す図。
【図4】図3(a)のA−A線に沿った断面図。
【図5】(a)は、図3(a)のB−B線に沿った断面図、(b)は、図3(a)のC−C線に沿った断面図。
【図6】(a)は、内側シャフトが伸長可能な状態を示す図。(b)は、内側シャフトを伸長させた状態を示す図。
【図7】本発明の第2の実施形態を示す図であり、収縮状態を示す図。
【図8】係止ピンの係合時の状態を示す図であり、(a)は、図7のD−D線に沿った断面図、(b)は、図7のE−E線に沿った断面図、(c)は、図7のF−F線に沿った断面図。
【図9】係止ピンの解除時の状態を示す図であり、(a)は、図7のD−D線に沿った断面図、(b)は、図7のE−E線に沿った断面図、(c)は、図7のF−F線に沿った断面図。
【図10】図8(a)のG−G線に沿った断面図。
【符号の説明】
【0041】
1 ボール入れ
3 支柱
3a 外側シャフト
3b 内側シャフト
20 伸縮装置
21a〜21d 通孔
23 係止ピン(係合部材)
25 板バネ(付勢部材)
35 移動解除部材
35a 操作頭部
35b 操作突起
50 コイルバネ(付勢部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に少なくとも1つの通孔が形成された外側シャフトと、
前記外側シャフトの内部に摺動自在に収納される内側シャフトと、
前記内側シャフトに設けられ、前記外側シャフトの通孔から外方に突出するように付勢部材によって付勢される係合部材と、
前記内側シャフトに設けられ、前記係合部材を前記付勢部材の付勢力に抗する方向に移動させ、前記係合部材と通孔との係合を解除する移動解除部材と、
を備えたことを特徴とする伸縮装置。
【請求項2】
前記移動解除部材は、前記係合部材を解除した際に、前記付勢部材と内側シャフトの内面との間で保持されていることを特徴とする請求項1に記載の伸縮装置。
【請求項3】
前記内側シャフトには、前記係合部材を突出させる係合孔が形成されており、
前記移動解除部材によって係合部材を解除した際、係合部材を前記係合孔の内面に係止させることを特徴とする請求項1又は2に記載の伸縮装置。
【請求項4】
長手方向に少なくとも1つの通孔が形成された外側シャフトと、
前記外側シャフトの内部に摺動自在に収納される内側シャフトと、
前記内側シャフトに設けられ、前記外側シャフトの通孔から外方に突出するように付勢部材によって付勢される係合部材と、
前記内側シャフトに設けられ、一端側に前記付勢部材又は係合部材に当接する当接部を備え、他端側に前記内側シャフトに形成された操作孔から突出する操作部を備えた移動解除部材と、
を有し、
前記操作部を操作することで、前記係合部材を前記付勢部材の付勢力に抗する方向に移動させ、前記係合部材と通孔との係合を解除することを特徴とする伸縮装置。
【請求項5】
前記操作孔は、前記内側シャフトの軸方向に沿って形成されており、前記操作部を軸方向に操作することで、前記係合部材と通孔との係合が解除されることを特徴とする請求項4に記載の伸縮装置。
【請求項6】
前記操作孔は、前記内側シャフトの周方向に沿って形成されており、前記操作部を回動操作することで、前記係合部材と通孔との係合が解除されることを特徴とする請求項4に記載の伸縮装置。
【請求項7】
前記係合部材は、前記付勢部材の付勢力に抗する方向に移動されて前記外側シャフトが摺動された際、前記外側シャフトの内周面に対して非接触状態に保持されることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の伸縮装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−46360(P2006−46360A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−223882(P2004−223882)
【出願日】平成16年7月30日(2004.7.30)
【出願人】(000002495)ダイワ精工株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】