説明

位置姿勢測定装置および3次元形状測定装置

【課題】3次元形状測定装置の撮像装置や接触子のように、3次元形状の測定に必要であり、かつ、その位置や姿勢が測定データに大きく影響する器具等の位置や姿勢を正確かつ簡便に測定できるようにする。
【解決手段】位置姿勢測定装置は、例えば、互いに直角をなす線状の第1、第2の像19A、19Bをそれぞれ結ぶレーザー光を利用するものであり、第1、第2の像19A、19Bと交差することで、レーザー光を反射して特定の方向に向かわせる反射具11を備える。また、反射具11は、再帰性反射材により設けられた3つの反射部23a〜23cを有し、反射部23a〜23cは、3角形の頂点を占めるように、かつ、反射されるレーザー光の光量が互いに異なるように設けられている。これにより、球面座標系を利用して撮像装置等の位置および姿勢を正確に測定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元空間における物体の位置および姿勢を測定する位置姿勢測定装置、ならびに、物体の3次元形状を測定する3次元形状測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、特許文献1、2に示すように、3次元形状の測定対象物に格子パターンを投影して得られる格子像を撮像し、撮像により得られた画像データに基づいて測定対象物の3次元形状を測定する測定装置が公知となっている。すなわち、特許文献1、2の測定装置によれば、格子像には測定対象物表面の凹凸等に応じて湾曲が現れ、この湾曲を撮像して処理することにより数値的な画像データが得られる。
【0003】
ところで、特許文献1、2の測定装置によれば、格子像を撮像する撮像装置が必要となるが、得られる画像データは、測定対象物の同一部位を示すものであっても、撮像装置の位置や姿勢に応じて異なったものとなる。このため、測定対象物の形状が複雑であったり、測定対象物の大きさが格子パターンの投影範囲に比べて巨大であったりする場合、撮像装置の位置や姿勢を変更する必要があり、結果的に、撮像装置の位置や姿勢を画像データに反映させないと正確な画像データを得ることができない。
【0004】
また、特許文献1、2のように格子像の撮像に基づく測定装置とは別に、測定対象物に接触子を接触させることで、接触させた部位の形状を測定する接触式の測定装置も公知となっている。そして、この測定装置によれば、形状を示す数値的なデータに接触子の位置や姿勢を反映させるため、接触子に発光素子が一体化されている。そして、この測定装置は、発光素子から得られる光の情報に基づいて接触子の位置や姿勢を把握する。
【0005】
しかし、この測定装置によれば、発光素子を接触子に一体化しているため、接触子に電気配線を接続して接触子の移動に合わせて電気配線を取り回す必要があり、取り扱いが煩雑になってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−246612号公報
【特許文献2】特開平6−249624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、3次元空間における物体の位置および姿勢を正確かつ簡便に測定することにあり、特に、3次元形状測定装置の撮像装置や接触子のように、3次元形状の測定に必要であり、かつ、その位置や姿勢が測定データに大きく影響する器具等の位置や姿勢を正確かつ簡便に測定できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
〔請求項1の手段〕
請求項1の手段によれば、位置姿勢測定装置は、線状の像を結ぶ光を放射する放射手段と、放射手段による光の放射方向を制御して線状の像を結ぶ位置を可変する放射制御手段と、放射制御手段による光の放射方向の制御により線状の像と交差することで、放射手段から放射された光を反射して特定の方向に向かわせる反射具と、反射具により反射された光を受光するとともに、受光した光の情報に基づいて反射具の位置および姿勢を把握する反射具情報把握手段とを備える。
【0009】
放射手段は、互いに非平行な第1の像および第2の像を結ぶことができるものである。また、反射具は、再帰性反射材により設けられた3つ以上の反射部を有し、3つ以上の反射部は、多角形の頂点を占めるように、かつ、反射される光の光量が互いに異なるように設けられている。
【0010】
さらに、放射制御手段は、第1の像と非直角な第1の軸を回転中心軸として第1の像を回転させることで、第1の像を3つ以上の反射部に順次に交差させる第1放射制御手段と、第2の像と非直角であって第1の軸と非平行な第2の軸を回転中心軸として第2の像を回転させることで、第2の像を3つ以上の反射部に順次に交差させる第2放射制御手段とを有する。そして、反射具情報把握手段は、第1放射制御手段および第2放射制御手段の実行により得られる光の情報に基づいて反射具の位置および姿勢を把握する。
【0011】
これにより、第1、第2放射制御手段の実行により得られる光の情報に基づいて、少なくとも3つの反射部のそれぞれについて3次元空間座標に係わる2つの角度データ、つまり、合計6つの角度データを得ることができる。このため、光の情報に基づいて得られる6つの角度データと、少なくとも3つの反射部により形成される3角形の3辺の長さ(つまり、3つの反射部間距離)とを用いて、3つの反射部のそれぞれについて3次元空間座標を算出することができる。したがって、電気配線の取り回し等の煩雑さを伴わずに、3次元空間における物体の位置および姿勢を正確かつ簡便に測定することができる。
【0012】
また、4つ以上の反射部を反射具に装着することで、さらに多くの角度データを得ることができるので、より高精度に3次元空間における物体の位置および姿勢を簡便に測定することができる。
【0013】
〔請求項2の手段〕
請求項2の手段によれば、3つ以上の反射部は、互いに異なる径を有する円形状に設けられている。
これにより、第1、第2放射制御手段の実行により得られる光の情報は、個々の反射部の径に応じて変化するものとなる。このため、得られた光の情報が複数の反射部の内のいずれの反射部に対応するものであるかの識別を正確かつ容易に行うことができる。
【0014】
〔請求項3の手段〕
請求項3の手段によれば、3次元形状測定装置は、3次元形状の測定対象物に係わる画像を撮像する撮像装置を備える。また、反射具は、撮像装置または撮像装置に対して相対的に静止している間接物に装着されている。そして、3次元形状測定装置は、撮像装置を用いた撮像により得られる画像データ、ならびに、位置姿勢測定装置により把握される反射具の位置および姿勢に基づき、測定対象物の3次元形状を測定する。
【0015】
この手段は、撮像装置を備える3次元形状測定装置に位置姿勢測定装置を具備させたものである。
これにより、撮像装置の位置や姿勢を正確かつ簡便に測定できるので、撮像装置の位置や姿勢を変更しても、測定対象物の3次元形状を正確かつ簡便に測定することができる。
【0016】
〔請求項4の手段〕
請求項4の手段によれば、3次元形状測定装置は、3次元形状の測定対象物に特定の部位が接触するように操作される接触子を備え、反射具は、接触子または接触子に対して相対的に静止している間接物に装着される。そして、3次元形状測定装置は、測定対象物への接触子の接触、ならびに、位置姿勢測定装置により把握される反射具の位置および姿勢に基づき、測定対象物の3次元形状を測定する。
【0017】
この手段は、接触子を備える3次元形状測定装置に位置姿勢測定装置を具備させたものである。
これにより、接触子の位置や姿勢を正確かつ簡便に測定することができるので、接触子の位置や姿勢を変更することにより測定対象物の3次元形状を正確に測定することができる。このため、例えば、撮像装置による画像データの取得が困難である場合等に、画像データを取得しなくても測定対象物の3次元形状を正確に測定することができる。
【0018】
〔請求項5の手段〕
請求項5の手段によれば、反射具は、3次元形状の測定対象物または測定対象物に対して相対的に静止している間接物に装着される。そして、3次元形状測定装置は、位置姿勢測定装置により把握される反射具の位置および姿勢に基づき、測定対象物の3次元形状を測定する。
【0019】
この手段は、測定対象物やその間接物に直接的に反射具を装着して測定対象物の3次元形状を測定するものである。
これにより、例えば、橋梁、建築物の梁、または飛行機の翼等の巨大な物の撓み等の測定を正確かつ簡便に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】3次元形状測定装置の構成図である(実施例1)。
【図2】位置姿勢測定装置の装置ユニットの構成図である(実施例1)。
【図3】位置姿勢測定装置により結ばれる第1、第2の像と反射具との関係を斜視図的に示す説明図である(実施例1)。
【図4】(a)は位置姿勢測定装置の反射具の構成図であり、(b)は位置姿勢測定装置の作用を示す説明図である(実施例1)。
【図5】位置姿勢測定装置による測定手順を示すフローチャートである(実施例1)。
【図6】3次元形状測定装置の要部構成図である(実施例2)。
【図7】反射具の装着態様を示す説明図である(実施例3)。
【発明を実施するための形態】
【0021】
実施形態1の3次元形状測定装置に具備される位置姿勢測定装置は、線状の像を結ぶ光を放射する放射手段と、放射手段による光の放射方向を制御して線状の像を結ぶ位置を可変する放射制御手段と、放射制御手段による光の放射方向の制御により線状の像と交差することで、放射手段から放射された光を反射して特定の方向に向かわせる反射具と、反射具により反射された光を受光するとともに、受光した光の情報に基づいて反射具の位置および姿勢を把握する反射具情報把握手段とを備える。
【0022】
放射手段は、互いに非平行な第1の像および第2の像を結ぶことができるものである。また、反射具は、再帰性反射材により設けられた3つ以上の反射部を有し、3つ以上の反射部は、多角形の頂点を占めるように、かつ、反射される光の光量が互いに異なるように設けられている。
【0023】
さらに、放射制御手段は、第1の像と非直角な第1の軸を回転中心軸として第1の像を回転させることで、第1の像を3つ以上の反射部に順次に交差させる第1放射制御手段と、第2の像と非直角であって第1の軸と非平行な第2の軸を回転中心軸として第2の像を回転させることで、第2の像を3つ以上の反射部に順次に交差させる第2放射制御手段とを有する。そして、反射具情報把握手段は、第1放射制御手段および第2放射制御手段の実行により得られる光の情報に基づいて反射具の位置および姿勢を把握する。
なお、3つ以上の反射部は、互いに異なる径を有する円形状に設けられている。
【0024】
また、3次元形状測定装置は、3次元形状の測定対象物に係わる画像を撮像する撮像装置を備える。さらに、反射具は、撮像装置または撮像装置に対して相対的に静止している間接物に装着されている。そして、3次元形状測定装置は、撮像装置を用いた撮像により得られる画像データ、ならびに、位置姿勢測定装置により把握される反射具の位置および姿勢に基づき、測定対象物の3次元形状を測定する。
【0025】
実施形態2の3次元形状測定装置は、3次元形状の測定対象物に特定の部位が接触するように操作される接触子を備え、反射具は、接触子または接触子に対して相対的に静止している間接物に装着される。そして、3次元形状測定装置は、測定対象物への接触子の接触、ならびに、位置姿勢測定装置により把握される反射具の位置および姿勢に基づき、測定対象物の3次元形状を測定する。
【0026】
実施形態3の3次元形状測定装置によれば、反射具は、3次元形状の測定対象物または測定対象物に対して相対的に静止している間接物に装着される。そして、3次元形状測定装置は、位置姿勢測定装置により把握される反射具の位置および姿勢に基づき、測定対象物の3次元形状を測定する。
【実施例】
【0027】
〔実施例1の構成〕
実施例1の3次元形状測定装置1の構成を、図1〜図4を用いて説明する。
ここで、3次元形状測定装置1は、例えば、3次元形状の測定対象物2に格子パターンを投影して得られる格子像を撮像する撮像装置3を備え、撮像により得られた画像データに基づいて測定対象物2の3次元形状を測定するものである。また、撮像装置3は、例えば、周知のCCDカメラであり、台車4と一体化された多関節の支持体5の先端に取り付けられ、台車4の移動や支持体5の屈折に応じて、3次元空間的な位置や姿勢を変更することができるものである。
【0028】
また、3次元形状測定装置1は、撮像装置3の位置や姿勢を測定するための位置姿勢測定装置6を備える。
ここで、位置姿勢測定装置6は、撮像装置3の位置や姿勢を画像データに反映させて正確な画像データを得るために利用されるものであり、測定対象物2の形状が複雑であったり、測定対象物2の大きさが格子パターンの投影範囲に比べて巨大であったりする場合等に、撮像装置3の位置や姿勢を変更しても正確な画像データを得られるようにするものである。そして、位置姿勢測定装置6は、指向性や収束性に優れるレーザー光の放射および反射を利用して撮像装置3の位置や姿勢を測定するために必要な情報を得る。
【0029】
以下、位置姿勢測定装置6を詳細に説明する。
位置姿勢測定装置6は、レーザー光を放射する放射手段9と、レーザー光の放射方向を可変する放射方向可変手段10と、放射手段9から放射されたレーザー光を反射して特定の方向に向かわせる反射具11と、反射具11により反射されたレーザー光を受光する受光手段12と、放射方向可変手段10を制御したり、受光手段12から受光したレーザー光の情報の入力を受けたりするマイコン13とを備え、主に、反射具11以外の機器等は移動可能な1つの装置ユニット14として構成されている。
【0030】
放射手段9は、例えば、周知のレーザー発振器17と、円筒ミラー18とを有するものであり、レーザー光を円筒状の鏡面に入射して反射する。これにより、レーザー光は、例えば、反射されたレーザー光の光軸に対し垂直な線状に伸びるように放射され、線状の像19を結ぶ。
【0031】
また、放射手段9は、レーザー発振器17と円筒ミラー18との組合せを2組有している。
以下の説明では、レーザー発振器17と円筒ミラー18との2組の組合せの内、一方の組合せからなる放射手段9を放射手段9Aと呼び、他方の組合せからなる放射手段9を放射手段9Bと呼ぶことがある。また、放射手段9Aにより結ばれる像19を第1の像19Aと呼び、放射手段9Bにより結ばれる像19を第2の像19Bと呼ぶことがある。
なお、レーザー発振器17は、例えば、マイコン13からの指令に応じてレーザー光の発振をオンオフする。
【0032】
放射方向可変手段10は、例えば、周知の電動モータであり、放射手段9A、9Bのそれぞれに対して装備され(以下、放射手段9A、9Bのそれぞれに対して装備される放射方向可変手段10を電動モータ10A、10Bと呼ぶことがある。)、電動モータ10A、10Bのそれぞれの出力軸20に円筒ミラー18が装着されている。
【0033】
これにより、電動モータ10Aが動作して放射手段9Aの円筒ミラー18が回転すると、第1の像19Aは電動モータ10Aの出力軸20を回転中心軸として回転する。また、電動モータ10Bが動作して放射手段9Bの円筒ミラー18が回転すると、第2の像19は電動モータ10Bの出力軸20を回転中心軸として回転する。
【0034】
ここで、電動モータ10A、10Bの相対的な配置、電動モータ10A、10Bのそれぞれに対する円筒ミラー18の装着態様、および、レーザー光の円筒ミラー18に対する入射態様等は、電動モータ10A、10Bの出力軸20がそれぞれ第1、第2の像19A、19Bと平行であって互いに直角をなすように、かつ、第1、第2の像19A、19Bが直角をなすように設定されている。
【0035】
反射具11は、撮像装置3に装着され、撮像装置3に対して相対的に静止しているものであり、撮像装置3の位置および姿勢に応じた位置および姿勢をとる。また、反射具11は、レーザー光を受ける平坦な受光面22を有し、受光面22に、3つの反射部23a、23b、23cが3角形の頂点を占めるように設けられている。
【0036】
そして、放射手段9Aから放射されたレーザー光が受光面22に交差するように放射方向が制御されると、受光面22には第1の像19Aが結ばれ、放射手段9Bから放射されたレーザー光が受光面22に交差するように放射方向が制御されると、受光面22には第2の像19Bが結ばれる。また、受光面22に結ばれた第1、第2の像19A、19Bが、それぞれ反射部23a〜23cに交差すると、反射部23a〜23cによりレーザー光が反射される。
【0037】
ここで、反射部23a〜23cは、再帰性反射材により設けられている。このため、放射手段9Aから放射されて反射部23a〜23cに入射されたレーザー光は、入射方向と逆の方向に反射されて放射手段9Aに向かう。同様に、放射手段9Bから放射されて反射部23a〜23cに入射されたレーザー光は放射手段9Bに向かって反射される。
【0038】
また、反射部23a〜23cは、互いに異なる径を有する円形状に設けられているため、反射部23a〜23cから反射されたレーザー光は互いに光量が異なる。例えば、反射部23a→反射部23b→反射部23cの順に径が小さくなるように反射部23a〜23cが設けられている場合、反射部23a〜23cから反射されたレーザー光の光量は、反射部23aによる反射レーザー光→反射部23bによる反射レーザー光→反射部23cによる反射レーザー光の順に光量が小さくなる。
【0039】
受光手段12は、受光したレーザー光の光量に応じた電気信号をマイコン13に出力するものであって周知の受光素子である。また、受光手段12は、放射手段9A、9Bのそれぞれに対して装備され(以下、放射手段9A、9Bのそれぞれに対して装備される受光手段12を受光素子12A、12Bと呼ぶことがある。)、受光素子12A、12Bは、それぞれ、反射部23a〜23cから反射されたレーザー光を受光できるように放射手段9A、9Bそれぞれの円筒ミラー18の近傍に配置される。
【0040】
マイコン13は、例えば、制御機能および演算機能を具備するCPU、ROMやRAM等の記憶装置、入力装置や出力装置を有するマイクロコンピュータとして構成され、以下に説明する放射制御手段や反射具情報把握手段を構成する(なお、以下の説明では、制御手段13をマイコン13と呼ぶ。)。
【0041】
放射制御手段は、主に、マイコン13と電動モータ10A、10Bとにより構成されるものであり、放射手段9A、9Bによるレーザー光の放射方向を制御して線状の像19A、19Bを結ぶ位置を可変する機能である。ここで、マイコン13は、放射手段9A、9Bそれぞれの円筒ミラー18の回転数が一定となるように電動モータ10A、10Bを定速制御して電動モータ10A、10Bそれぞれの出力軸20をそれぞれ360°回転させる。
【0042】
これにより、第1、第2の像19A、19Bは、それぞれ、電動モータ10A、10Bの出力軸20の周囲を一定の角速度で一周する。このため、第1、第2の像19A、19Bは、それぞれ、反射部23a〜23cに反射具11の位置および姿勢に応じた順序で順次に交差する。
【0043】
以上により、放射制御手段の機能は、電動モータ10Aの出力軸20を回転中心軸として第1の像19Aを回転させることで、第1の像19Aを反射部23a〜23cに順次に交差させる第1放射制御手段と、電動モータ10Bの出力軸20を回転中心軸として第2の像19Bを回転させることで、第2の像19Bを反射部23a〜23cに順次に交差させる第2放射制御手段とに分けることができる(この場合、第1放射制御手段は、主に、マイコン13と電動モータ10Aとにより構成され、第2放射制御手段は、主に、マイコン13と電動モータ10Bとにより構成される。)。
【0044】
反射具情報把握手段は、主に、マイコン13と受光素子12A、12Bとにより構成されるものであり、反射具11により反射されたレーザー光を受光するとともに、受光したレーザー光の情報に基づいて反射具11の位置および姿勢を把握する機能である。そして、マイコン13は、第1、第2放射制御手段の実行により得られるレーザー光の情報に基づいて反射具11の位置および姿勢を把握する。
【0045】
より具体的には、球面座標系(r、θ、φ)において、反射部23a〜23cそれぞれの球面座標を(ra、θa、φa)、(rb、θb、φb)、(rc、θc、φc)とすると、マイコン13は、例えば、第1放射制御手段の実行により得られるレーザー光の情報に基づき球面座標の各成分の内、θa〜θcを求め、第2放射制御手段の実行により得られるレーザー光の情報に基づき球面座標の各成分の内、φa〜φcを求める。
【0046】
次に、マイコン13は、求めたθa〜θcおよびφa〜φc、ならびに既知の反射部間距離(すなわち、反射部23a、23b間の距離rab、反射部23b、23c間の距離rbcおよび反射部23c、23a間の距離rca)を用いて、残りの球面座標の成分ra〜rcを求める。
以上により、マイコン13は、反射部23a〜23cのそれぞれの球面座標(ra、θa、φa)〜(rc、θc、φc)を求めることができるので、反射具11の位置および姿勢を把握することができる。
【0047】
〔実施例1の作用〕
実施例1の3次元形状測定装置1の作用を、図3〜図5を用いて位置姿勢測定装置6の作用を中心に説明する。
なお、図5のフローチャートは、例えば、撮像装置3の位置および姿勢の少なくとも一方に有意の変更が生じたときに実行される。
【0048】
まず、ステップS1で、電動モータ10Aの出力軸20を回転中心軸として第1の像19Aを回転させることで、第1の像19Aを反射部23a〜23cに順次に交差させる。
これにより、ステップS2で、受光素子12Aからマイコン13に電気信号Sθ1〜Sθ3が入力される。
【0049】
すなわち、ステップS1の実行により、例えば、球面座標成分のθに関して、受光素子12Aは、まず、θ1にてレーザー光の受光を開始するとともにΔθ1の期間が経過した後にレーザー光の受光を終了し、次に、θ2にてレーザー光の受光を開始するとともにΔθ2の期間が経過した後にレーザー光の受光を終了し、最後に、θ3にてレーザー光の受光を開始するとともにΔθ3の期間が経過した後にレーザー光の受光を終了したものとする。
【0050】
このため、受光素子12Aからマイコン13に、まず、θ1からθ1+Δθ1の期間においてパルス状に電気信号Sθ1が入力され、次に、θ2からθ2+Δθ2の期間においてパルス状に電気信号Sθ2が入力され、最後に、θ3からθ3+Δθ3の期間においてパルス状に電気信号Sθ3が入力される(ステップS2)。このとき、マイコン13に入力された電気信号Sθ1〜Sθ3のそれぞれのパルス幅に相当するΔθ1〜Δθ3は、Δθ1→Δθ3→Δθ2の順に小さいものとする。
【0051】
次に、ステップS3で、電気信号Sθ1〜Sθ3に基づきθa〜θcを求める。
まず、マイコン13は、電気信号Sθ1〜Sθ3のパルス幅の大小関係により、電気信号Sθ1〜Sθ3が反射部23a〜23cのいずれにより反射されたレーザー光の情報であるかを把握する。
【0052】
具体的には、パルス幅に相当するΔθ1〜Δθ3がΔθ1→Δθ3→Δθ2の順に小さいことから、マイコン13は、電気信号Sθ1が反射部23aにより反射されたレーザー光の情報であり、電気信号Sθ2が反射部23cにより反射されたレーザー光の情報であり、電気信号Sθ3が反射部23bにより反射されたレーザー光の情報であることを把握する。
【0053】
そして、マイコン13は、把握した電気信号Sθ1〜Sθ3と反射部23a〜23cとの対応関係、および、電気信号Sθ1〜Sθ3のそれぞれの入力開始時期に相当するθ1〜θ3に基づき、θa〜θcを求める。
つまり、マイコン13は、電気信号Sθ1に係わる情報としてのθ1およびΔθ1を用いてθaを求め、電気信号Sθ2に係わる情報としてのθ2およびΔθ2を用いてθcを求め、電気信号Sθ3に係わる情報としてのθ3およびΔθ3を用いてθbを求める。
【0054】
次に、ステップS4で、電動モータ10Bの出力軸20を回転中心軸として第2の像19Bを回転させることで、第2の像19Bを反射部23a〜23cに順次に交差させる。
これにより、ステップS5で、受光素子12Bからマイコン13に電気信号Sφ1〜Sφ3が入力される。
【0055】
すなわち、ステップS4の実行により、例えば、球面座標成分のφに関して、受光素子12Bは、まず、φ1にてレーザー光の受光を開始するとともにΔφ1の期間が経過した後にレーザー光の受光を終了し、次に、φ2にてレーザー光の受光を開始するとともにΔφ2の期間が経過した後にレーザー光の受光を終了し、最後に、φ3にてレーザー光の受光を開始するとともにΔφ3の期間が経過した後にレーザー光の受光を終了したものとする。
【0056】
このため、受光素子12Bからマイコン13に、まず、φ1からφ1+Δφ1の期間においてパルス状に電気信号Sφ1が入力され、次に、φ2からφ2+Δφ2の期間においてパルス状に電気信号Sφ2が入力され、最後に、φ3からφ3+Δφ3の期間においてパルス状に電気信号Sφ3が入力される(ステップS5)。このとき、マイコン13に入力された電気信号Sφ1〜Sφ3のそれぞれのパルス幅に相当するΔφ1〜Δφ3は、Δφ1→Δφ2→Δφ3の順に小さいものとする。
【0057】
次に、ステップS6で、電気信号Sφ1〜Sφ3に基づきφa〜φcを求める。
まず、マイコン13は、電気信号Sφ1〜Sφ3のパルス幅の大小関係により、電気信号Sφ1〜Sφ3が反射部23a〜23cのいずれにより反射されたレーザー光の情報であるかを把握する。
【0058】
具体的には、パルス幅に相当するΔφ1〜Δφ3がΔφ1→Δφ2→Δφ3の順に小さいことから、マイコン13は、電気信号Sφ1が反射部23aにより反射されたレーザー光の情報であり、電気信号Sφ2が反射部23bにより反射されたレーザー光の情報であり、電気信号Sφ3が反射部23cにより反射されたレーザー光の情報であることを把握する。
【0059】
そして、マイコン13は、把握した電気信号Sφ1〜Sφ3と反射部23a〜23cとの対応関係、および、電気信号Sφ1〜Sφ3のそれぞれの入力開始時期に相当するφ1〜φ3に基づき、φa〜φcを求める。
つまり、マイコン13は、電気信号Sφ1に係わる情報としてのφ1およびΔφ1を用いてφaを求め、電気信号Sφ2に係わる情報としてのφ2およびΔφ2を用いてφbを求め、電気信号Sφ3に係わる情報としてのφ3およびΔφ3を用いてφcを求める。
【0060】
次に、ステップS7でra〜rcを求める。
すなわち、マイコン13は、電気信号Sθ1〜Sθ3に基づき求めたθa〜θc、電気信号Sφ1〜Sφ3に基づき求めたφa〜φc、ならびに、既知の距離rab、rbc、rcaを用いてra〜rcを求める。
【0061】
以上により、マイコン13は、反射部23a〜23cのそれぞれの球面座標(ra、θa、φa)〜(rc、θc、φc)を求めて反射具11の位置および姿勢を正確かつ迅速に把握する。このため、3次元形状測定装置1は、撮像装置3の位置や姿勢が変更されても、位置姿勢測定装置6により得られる反射具11の位置および姿勢に基づき、撮像装置3の位置および姿勢を迅速かつ正確に把握することができるので、撮像装置3の位置や姿勢を画像データに反映させて正確な画像データを得ることができる。
【0062】
なお、図5のフローチャートにおいて、ステップS1が第1放射制御手段に相当し、ステップS4が第2放射制御手段に相当する。また、ステップS2、S3、S5〜S7が反射具情報把握手段に相当する。
【0063】
〔実施例1の効果〕
実施例1の3次元形状測定装置1によれば、位置姿勢測定装置6は、互いに直角をなす線状の第1、第2の像19A、19Bをそれぞれ結ぶレーザー光を放射する放射手段9A、9Bと、放射手段9A、9Bによるレーザー光の放射方向を制御して第1、第2の像19A、19Bを結ぶ位置を可変する放射制御手段と、撮像装置3に装着され、放射制御手段によるレーザー光の放射方向の制御により第1、第2の像19A、19Bと交差することで、レーザー光を反射して特定の方向に向かわせる反射具11と、反射具11により反射されたレーザー光を受光するとともに、受光したレーザー光の情報に基づいて反射具11の位置および姿勢を把握する反射具情報把握手段とを備える。
【0064】
また、反射具11は、再帰性反射材により設けられた3つの反射部23a〜23cを有し、反射部23a〜23cは、3角形の頂点を占めるように、かつ、反射されるレーザー光の光量が互いに異なるように設けられている。
【0065】
さらに、放射制御手段は、第1の像19Aと平行な電動モータ10Aの出力軸20を回転中心軸として第1の像19Aを回転させることで、第1の像19Aを反射部23a〜23cに順次に交差させる第1放射制御手段と、第2の像19Bと平行な電動モータ10Bの出力軸20を回転中心軸として第2の像19Bを回転させることで、第2の像19Bを反射部23a〜23cに順次に交差させる第2放射制御手段とを有する。
【0066】
そして、反射具情報把握手段は、第1、第2放射制御手段それぞれの実行により得られるレーザー光の情報を示す電気信号Sθ1〜Sθ3、Sφ1〜Sφ3に基づき、反射具11の位置および姿勢を把握する。
【0067】
これにより、マイコン13は、第1放射制御手段の実行により、反射部23a〜23cのそれぞれについて3次元空間座標の一表示形式である球面座標(r、θ、φ)の成分の内、θに関してθa〜θcを得ることができ、第2放射制御手段の実行により、φに関してφa〜φcを得ることができる。
【0068】
このため、マイコン13は、さらに、θa〜θc、φa〜φc、および距離rab、rbc、rcaを用いて、残りの成分rに関してra〜rcを正確に算出することができる。したがって、撮像装置3の位置や姿勢を正確かつ簡便に測定できるので、撮像装置3の位置や姿勢を変更しても、測定対象物2の3次元形状を正確かつ簡便に測定することができる。
【0069】
また、反射部23a〜23cは、互いに異なる径を有する円形状に設けられている。
これにより、第1、第2放射制御手段のそれぞれの実行により得られる電気信号Sθ1〜Sθ3、Sφ1〜Sφ3は、反射部23a〜23cの径に応じて変化するものとなる。このため、電気信号Sθ1〜Sθ3、Sφ1〜Sφ3が反射部23a〜23cのいずれに対応するものであるかの識別を容易に行うことができる。
【0070】
〔実施例2〕
実施例2の3次元形状測定装置1は、図6に示すように、3次元形状の測定対象物2に特定の部位(例えば、先端)が接触するように操作される接触子25を備え、反射具11は、接触子25の背後に固定されて接触子25に対して相対的に静止している間接物26に装着される。そして、3次元形状測定装置1は、測定対象物2への接触子25の接触、ならびに、位置姿勢測定装置6により把握される反射具11の位置および姿勢に基づき、測定対象物2の3次元形状を測定する。
【0071】
これにより、接触子25の位置や姿勢を簡便かつ正確に測定できるので、接触子25の位置や姿勢を変更することにより測定対象物2の3次元形状を正確に測定することができる。このため、撮像装置3による画像データの取得が困難である場合等に、画像データを取得しなくても測定対象物2の3次元形状を正確に測定することができる。
【0072】
〔実施例3〕
実施例3の3次元形状測定装置1によれば、図7に示すように、反射具11は、3次元形状の測定対象物2に装着される。そして、3次元形状測定装置1は、位置姿勢測定装置6により把握される反射具11の位置および姿勢に基づき、測定対象物2の3次元形状を測定する。
これにより、例えば、橋梁、建築物の梁、または飛行機の翼等の巨大な物を測定対象物2として、このように巨大な測定対象物2の撓み等の測定を簡便かつ正確に行うことができる。
【0073】
〔変形例〕
3次元形状測定装置1の態様は、実施例1〜3に限定されず種々の変形例を考えることができる。
例えば、実施例1〜3の3次元形状測定装置1の位置姿勢測定装置6によれば、反射具11は3つの反射部23a〜23cを有し、反射部23a〜23cは3角形の頂点を占めるように設けられていたが、反射具11の受光面22に4つ以上の反射部を設けてこれらの反射部により4つ以上の頂点を有する多角形を形成するようにしてもよい。この場合、さらに多くの角度データを得ることで、より高精度に反射具11の位置および姿勢を測定することができる。
【0074】
また、実施例1〜3の位置姿勢測定装置6によれば、電動モータ10A、10Bの相対的な配置、電動モータ10A、10Bのそれぞれに対する円筒ミラー18の装着態様、および、レーザー光の円筒ミラー18に対する入射態様等は、電動モータ10A、10Bの出力軸20がそれぞれ第1、第2の像19A、19Bと平行であって互いに直角をなすように、かつ、第1、第2の像19A、19Bが直角をなすように設定されていたが、球面座標成分の内、θおよびφの算出が可能となる範囲で変更してもよい。
【0075】
また、実施例1〜3の位置姿勢測定装置6は、レーザー光の放射および反射を利用して反射具11の位置や姿勢を測定するために必要な情報を得ていたが、反射具11の位置や姿勢の測定が可能となる範囲で、レーザー光以外の光線を利用してもよい。
【0076】
また、実施例1〜3の位置姿勢測定装置6は、第1の像19Aを結んでθに関する情報を得るために放射手段9A、受光素子12Aおよび電動モータ10Aを備え、第2の像19Bを結んでφに関する情報を得るために放射手段9B、受光素子12Bおよび電動モータ10Bを備えていたが、放射手段9、放射方向可変手段10および受光手段12を1系統のみ位置姿勢測定装置6に装備し、第1の像19Aを結んでθに関する情報を得るときと、第2の像19Bを結んでφに関する情報を得るときとで放射手段9、放射方向可変手段10および受光手段12の位置および姿勢を変更するようにしてもよい。
【0077】
また、実施例1〜3の位置姿勢測定装置6によれば、反射部23a〜23cは、互いに異なる径を有する円形状に設けられていたが、受光手段12からマイコン13に入力される情報により反射部23a〜23cの識別が可能となる範囲で、反射部23a〜23cの形状を自在に設定してもよい。
【0078】
また、実施例1の位置姿勢測定装置6によれば、反射具11は撮像装置3に装着されていたが、撮像装置3とは別体であって撮像装置3に対して相対的に静止している間接物に反射具11を装着してもよい。
また、実施例2の位置姿勢測定装置6によれば、反射具11は間接物26に装着されていたが、接触子25に反射具11を直接装着してもよい。
【0079】
また、実施例3の位置姿勢測定装置6によれば、反射具11は測定対象物2に装着されていたが、測定対象物2とは別体であって測定対象物2に対して相対的に静止している間接物に反射具11を装着してもよい。
【0080】
また、実施例1の3次元形状測定装置1において、台車4や支持体5に電動モータ等のアクチュエータを装備してこれらのアクチュエータを動作制御することにより、撮像装置3の位置および姿勢を自動制御するとともに、撮像装置3による画像データの取得を自動制御するようにしてもよい。この場合、撮像装置3による画像データの取得に合わせて、位置姿勢測定装置6による測定を行うようにしてもよい。
【0081】
さらに、実施例1の3次元形状測定装置1によれば、撮像装置3は、多関節の支持体5の先端に取り付けられて保持されていたが、撮像装置3を保持する態様は多関節の支持体5による保持に限定されるものではなく、撮像時に撮像装置3の姿勢を保持できるものであればよい。例えば、カメラ三脚に撮像装置3を取り付けて人手により移動するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0082】
1 3次元形状測定装置
2 測定対象物
3 撮像装置
6 位置姿勢測定装置
9、9A、9B 放射手段
10 放射方向可変手段(放射制御手段)
10A 電動モータ(放射制御手段、第1放射制御手段)
10B 電動モータ(放射制御手段、第2放射制御手段)
11 反射具
12 受光手段(反射具情報把握手段)
12A、12B 受光素子(反射具情報把握手段)
13 制御手段、マイコン(放射制御手段、反射具情報把握手段、第1放射制御手段、第2放射制御手段)
19 像(線状の像)
19A 第1の像
19B 第2の像
23a、23b、23c 反射部
25 接触子
26 間接物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
線状の像を結ぶ光を放射する放射手段と、
この放射手段による光の放射方向を制御して線状の像を結ぶ位置を可変する放射制御手段と、
この放射制御手段による光の放射方向の制御により線状の像と交差することで、前記放射手段から放射された光を反射して特定の方向に向かわせる反射具と、
この反射具により反射された光を受光するとともに、受光した光の情報に基づいて前記反射具の位置および姿勢を把握する反射具情報把握手段とを備え、
前記放射手段は、互いに非平行な第1の像および第2の像を結ぶことができるものであり、
前記反射具は、再帰性反射材により設けられた3つ以上の反射部を有し、
前記3つ以上の反射部は、多角形の頂点を占めるように、かつ、反射される光の光量が互いに異なるように設けられ、
前記放射制御手段は、
前記第1の像と非直角な第1の軸を回転中心軸として前記第1の像を回転させることで、前記第1の像を前記3つ以上の反射部に順次に交差させる第1放射制御手段と、
前記第2の像と非直角であって前記第1の軸と非平行な第2の軸を回転中心軸として前記第2の像を回転させることで、前記第2の像を前記3つ以上の反射部に順次に交差させる第2放射制御手段とを有し、
前記反射具情報把握手段は、前記第1放射制御手段および前記第2放射制御手段の実行により得られる前記光の情報に基づいて前記反射具の位置および姿勢を把握することを特徴とする位置姿勢測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の位置姿勢測定装置において、
前記3つ以上の反射部は、互いに異なる径を有する円形状に設けられていることを特徴とする位置姿勢測定装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の位置姿勢測定装置と、
3次元形状の測定対象物に係わる画像を撮像する撮像装置とを備え、
前記反射具は、前記撮像装置または前記撮像装置に対して相対的に静止している間接物に装着され、
前記撮像装置を用いた撮像により得られる画像データ、ならびに、前記位置姿勢測定装置により把握される前記反射具の位置および姿勢に基づき、前記測定対象物の3次元形状を測定することを特徴とする3次元形状測定装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の位置姿勢測定装置と、
3次元形状の測定対象物に特定の部位が接触するように操作される接触子とを備え、
前記反射具は、前記接触子または前記接触子に対して相対的に静止している間接物に装着され、
前記測定対象物への前記接触子の接触、ならびに、前記位置姿勢測定装置により把握される前記反射具の位置および姿勢に基づき、前記測定対象物の3次元形状を測定することを特徴とする3次元形状測定装置。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の位置姿勢測定装置を備え、
前記反射具は、3次元形状の測定対象物またはこの測定対象物に対して相対的に静止している間接物に装着され、
前記位置姿勢測定装置により把握される前記反射具の位置および姿勢に基づき、前記測定対象物の3次元形状を測定することを特徴とする3次元形状測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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