低排出発電および炭化水素回収のシステムおよび方法
炭化水素回収プロセス中の、酸素燃料ベースの低排出発電のための方法およびシステムが提供される。あるシステムは、プレナムであって、燃焼後のガス成分の変更によって、所望の化学状態が達成されるように構成されるプレナムを含む。別のシステムは、制御燃料ストリームを改質して、制御燃料ストリームに比較して水素の増加によって特徴付けられる、改質された制御燃料ストリームを生成する水蒸気改質装置を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、その全体が参照によって本明細書に援用される、2009年9月1日に出願された「低排出発電および炭化水素回収のシステムおよび方法(LOW EMISSION POWER GENERATION AND HYDROCARBON RECOVERY SYSTEMS AND METHODS)」という名称の、米国仮特許出願第61/238,971号の利益を主張する。
【0002】
(発明の技術分野)
本発明の実施形態は、炭化水素回収プロセス中の低排出発電に関する。より詳細には、本発明の実施形態は、酸素燃料の燃焼によって生成される、高タービン排出温度を使用し、(i)燃焼器後のガス成分の変換を促進して、所望の化学状態が達成されるようにし、および(ii)制御燃料ストリームを改質して、水素の増加によって特徴付けられる改質された制御燃料ストリーム生成する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
このセクションでは、例示的な本発明の実施形態に関連する技術のさまざまな態様を紹介する。この議論によって、本発明の特定の態様を、よりよく理解するための手助けとなる構成を、提供することができるものと信じる。したがって、このセクションは、この観点から読まれるべきであって、必ずしも従来技術を紹介するものではないことを理解すべきである。
多くの炭化水素の回収強化作業は、以下のタイプである圧力維持法とミシブル攻法とのいずれか一つに分類できる。圧力維持法の作業では、貯留層の少なくとも最低圧力を維持するために、窒素などの不活性ガスが、主にガス貯留層に注入され、逆行凝縮を防ぎ、および全体の回収率を上げる。ミシブル攻法の作業では、二酸化炭素などのミシブルガスが、液体と混合させるために主に液体貯留層に注入されて、それらの粘度を低下させ、および圧力を増加させて、回収率を改善する。
【0004】
多くの石油産油国は、力強い国内の電力需要の成長を経験し、および、その貯留層からの石油回収を改善するために、石油増進回収(EOR)に興味を持っている。2つのEOR技術に共通に含まれるのは、EORのための、貯留層圧力維持法での窒素(N2)注入と、ミシブル攻法での二酸化炭素(CO2)注入である。それと同時に、温室効果ガス(GHG)の排出に関する世界的懸念である。CO2の排出を低減する、多くの国々のキャップ・アンド・トレード政策の導入と関連する、この関心事は、炭化水素生産システムをそこで稼働させる会社ばかりではなく、これらおよび他の国々にとっても最重要なことである。
CO2の排出を低減するいくつかのアプローチには、燃料の脱炭素化、または、燃焼後の捕捉がある。しかしながら、これらの解決法の両方とも高価であり、および発電効率を低減させるので、結果として、電力生産が低下し、燃料需要が増加し、および、国内の電力需要を満たすための電力コストが増加する。別のアプローチは、複合サイクルの酸素燃料ガスタービン(たとえば、ガスタービンブレイトンサイクルからの排熱が、蒸気を生成するために使用され、ランキンサイクルで追加的なパワーを生成する)である。しかしながら、高純度酸素を生成するために要求されるパワーは、全体のプロセス効率を著しく低減させる。幾つかの研究によってこれらの工程が比較され、および、それぞれのアプローチのいくつかの利点が示された。例えば、BOLLAND、OLAV,およびUNDRUM、HENRIETTEらの「ガスタービン発電プラントからのCO2の除去(Removal of CO2 from Gas Turbine Power Plants)」、および、http://www.energy.sintef.nO/publ/xergi/98/3/3art−8−engelsk.htm(1998)で見つけられる、SINTEF Groupの「燃焼前および燃焼後の方法の評価(Evaluation of pre− and post−combustion methods)」を参照。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それにもかかわらず、低排出、高効率発電および炭化水素回収プロセスに対して、実質的な需要がさらにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
低排出、高効率発電および炭化水素回収プロセスが、「低排出発電および炭化水素回収のシステムおよび方法」という名称のPCT特許出願PCT/US2009/038247号に記載されており、これは、2008年3月28日に出願された米国特許仮出願第61/072,292号、および2009年2月18日に出願された米国特許仮出願第61/153,508号(参照によってこれらの全体が本明細書に援用される)の利益を主張する。本発明は、PCT/US2009/038247号の方法およびシステムの改良を構成する。
さらに詳しくは、本発明の一実施形態は、酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、制御燃料ストリーム、燃焼ユニット、タービン、およびプレナムを含む。燃焼ユニットは、酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、および制御燃料ストリームを受容し、燃焼するように構成されて、実質的に二酸化炭素と水を含むガス状燃焼ストリームを生成する。ガス状燃焼ストリームの温度は、少なくとも1800度(カ氏)である。タービンは、ガス状燃焼ストリームを受容し、ガス状燃焼ストリームを膨張させ、および、膨張したガス状燃焼ストリームを、タービン排出ストリームとして排出するように構成される。タービン排出ストリームの温度は、少なくとも1200度(カ氏)である。プレナムは、タービン排出ストリームを収容するタービンと流体連通する。プレナムは、タービン排出ストリームの少なくとも1つの成分が、平衡に向かうように化学反応し、実質的に中間生成物を平衡生成物に変換するための、滞留時間を供給するように構成される。
【0007】
本発明の別の実施形態は、燃焼ユニット、タービン、および水蒸気改質装置を含む。燃焼ユニットは、ガス状燃焼ストリームを生成するように構成される。タービンは、ガス状燃焼ストリームを受容し、ガス状燃焼ストリームを膨張させ、および、膨張したガス状燃焼ストリームを、タービン排出ストリームとして排出するように構成される。タービン排出ストリームの温度は、少なくとも1200度(カ氏)である。水蒸気改質装置は、タービン排出ストリームおよび制御燃料ストリームを受容し、タービン排出ストリームから熱を除去し、および、熱を改質装置供給ストリームに伝えて、改質装置生成ストリームを生成するように構成される。
本発明のさらに別の実施形態は、酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、および制御燃料ストリームを提供する工程と;酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、および制御燃料ストリームを燃焼させて、ガス状燃焼ストリームを生成する工程と;タービンでガス状燃焼ストリームを膨張させて、膨張したガス状燃焼ストリームを形成する工程と;および、実質的な化学平衡に到達するように、膨張したガス状燃焼ストリームに滞留時間を与える工程と、を含み、該滞留時間は、膨張したガス状燃焼ストリームを滞留時間の間保持するように構成されるプレナムによって提供される。
【0008】
本発明のさらにまた別の実施形態は、酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、制御燃料ストリーム、および改質された制御燃料ストリームを提供する工程と;酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、および改質された制御燃料ストリームを燃焼させ、ガス状燃焼ストリームを生成する工程と;タービンでガス状燃焼ストリームを膨張させて、膨張したガス状燃焼ストリームを形成する工程と、;および、膨張したガス状燃焼ストリームから除去された熱を使用して、制御燃料ストリームを改質し、改質された制御燃料ストリームを形成する工程と、を含む。ガス状燃焼ストリームの温度は、少なくとも1800度(カ氏)である。改質された制御燃料ストリームは、制御燃料ストリームと比較して水素の増加によって特徴付けられる。
本発明の前述した利点および他の利点は、以下の詳細な説明、および、実施形態による非限定的な例を示す図面を参照することによって、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の1つまたは複数の態様と関連して実施される、低排出発電および炭化水素回収のための、酸素燃料ベースのシステムを示す。
【図2】本発明の1つまたは複数の態様と関連して実施される、タービンおよび熱回収蒸気発生器の構成を示す。
【図3】本発明の1つまたは複数の態様と関連して実施される、低排出発電および炭化水素回収のための、酸素燃料ベースのシステムを示す。
【図4】本発明の実施形態による、低排出発電および炭化水素回収のための酸素燃料ベースのシステムを示す。
【図5】本発明の別の実施形態による、低排出発電および炭化水素回収のための酸素燃料ベースのシステムを示す。
【図6A】本発明のさらに他の実施形態による、低排出発電および炭化水素回収のための酸素燃料ベースのシステムを示す。
【図6B】本発明のさらに他の実施形態による、低排出発電および炭化水素回収のための酸素燃料ベースのシステムを示す。
【図7】本発明の実施形態による酸素燃料ガスタービンシステムの使用方法のフローチャートを示す。
【図8】本発明の別の実施形態による酸素燃料ガスタービンシステムの使用方法のフローチャートを示す。
【図9】圧力、温度および等量比のさまざまな範囲にわたる、ガス状燃焼ストリーム中の酸素の平衡濃度(モル分率)を示す。
【図10】温度および等量比のさまざまな範囲にわたる、ガス状燃焼ストリーム中の、一酸化炭素(CO)の平衡濃度(モル分率)を示す。
【図11】40msという限られた滞留時間後の、圧力、温度および等量比のさまざまな範囲にわたる、ガス状燃焼ストリーム中の酸素の酸素濃度(モル分率)を示す。
【図12】火炎温度と等量比のさまざまな範囲に対して、反応が10%平衡内に進行するまでに要求される、滞留時間を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(定義)
本明細書で使用する場合、「ひとつ(a)」または「ひとつ(an)」の要素とは、1つまたは複数の要素をいう。このように、用語「ひとつ(a)」(またはひとつ(an)」)、「1つまたは複数の(one or more」、および「少なくとも1つ(at least one」は、明細書において特に制限が記載されていない場合には、同義で使われ得る。
本明細書で使用する場合、用語「含む(comprising)」、「含む(comprises)」および「含む(comprise)」は、この用語の前に挙げられた対象と、この用語の後に挙げられた1つ又はそれ以上の要素とをつなぐために用いられる非制限的なつなぎ用語(transition term)であり、つなぎ用語の後に列挙された1つ又は複数の要素だけが必ずしもその対象を構成する要素ではない。
【0011】
本明細書で使用する場合、用語「含む(containing)」「含む(contains)」および「含む(contain)」は、「含む(comprising)」「含む(comprises)」および「含む(comprise)」と同一の非制限的な意味である。
本明細書で使用する場合、用語「含む(having)」、「含む(has)」および「含む(have)」は、「含む(comprising)」、「含む(comprises)」、および「含む(comprise)」と同一の非制限的な意味である。
【0012】
本明細書で使用する場合、用語「含む(including)」、「含む(includes)」および「含む(include)」は、「含む(comprising)」、「含む(comprises)」、および「含む(comprise)」と同一の非制限的な意味である。
本明細書で使用する場合、用語「等量比」とは、燃焼器に入る酸素に対する燃料の質量比を、比が化学量論的である場合の、酸素に対する燃料の質量比で除したものをいう。
本明細書で使用する場合、「化学量論的」混合物とは、燃料および酸化剤から成る一体積の反応物と、反応物の全体積が生成物を形成するために使用される場合の、該反応物を燃焼することによって形成される一体積の生成物を含む混合物である。
【0013】
(詳細な説明)
以下の詳細な説明のセクションでは、好ましい実施形態に関連する、特定の本発明の実施形態が記載される。しかしながら、以下の記載は、本発明の特定の実施形態または特定の使用を特定するものであって、例示的な目的だけを意図し、単に例示的な実施形態の記載を提供するものである。したがって、本発明は以下に記載される特定の実施形態には限定されず、むしろ、添付の特許請求の範囲の真の精神および範囲に含まれる、すべての代替形態、修正形態、および均等形態を含む。
低排出、高効率炭化水素回収プロセスは、2008年3月28日に出願された米国特許仮出願第61/072,292号、および2009年2月18日に出願された米国特許仮出願第61/153,508号の利益を主張する、「低排出発電および炭化水素回収のシステムおよび方法(LOWEMISSIONPOWERGENERATIONANDHYDROCARBONRECOVERYSYSTEMSANDMETHODS)」という名称のPCT特許出願PCT/US2009/038247号に記載される。
【0014】
図1を参照すると、本発明の1つまたは複数の態様と関連して実施される、低排出発電および炭化水素回収のための、酸素燃料ベースのシステム100が提供される。システム100は、通常、酸素ストリーム108、二酸化炭素ストリーム110、および、炭化水素ベースの燃料ストリーム(HC)などの制御燃料ストリーム112を生成するために、酸素(O2)供給源102、二酸化炭素(CO2)供給源104および制御燃料供給源106をそれぞれ含む。少なくとも1つの実施形態では、CO2ストリーム110は、昇圧コンプレッサー118などのコンプレッサーを使用して、圧縮されてもよい(たとえば、12〜18バール(ゲージ圧)の間の圧力)。別の実施形態では、CO2ストリーム110は、すでに圧力がかかったCO2供給源によって特徴づけられてもよい。ストリーム108、110、および112は、燃焼ユニット120に供給され(すなわち、受容され)、燃焼されて、ガス状燃焼ストリーム122を生成する。一般的に、ガス状燃焼ストリーム122は、12バールから18バールの間の圧力の、二酸化炭素(CO2)と水(H2O)を含む。さらに詳しくは、ガス状燃焼ストリーム122は、少なくとも一つの実施形態では、70パーセントから80パーセントがCO2であってもよい。しかしながら、ガス状燃焼ストリーム122は、特定用途の設計基準に適合する、適切な濃度(単数または複数)および適切な圧力(単数または複数)の、すべての成分を含んでもよい。さらに、ガス状燃焼ストリーム122の温度は、印加されるCO2ストリーム110の比率によって調節される。たとえば、一実施形態では、ガス状燃焼ストリーム122の温度は、1800度(カ氏)以上である。少なくとも一つの他の実施形態では、ガス状燃焼ストリーム122の温度は、実質的に1900度(カ氏)から2700度(カ氏)である。なお別の実施形態では、ガス状燃焼ストリーム122の温度は、実質的に2200度(カ氏)から2500度(カ氏)である。しかしながら、ガス状燃焼ストリーム122の温度は、特定用途の設計基準から結果として生じる、いかなる適切な温度であってもよい。
【0015】
一般的に、ガス状燃焼ストリーム122は、タービン124に受容され、タービン124で膨張する。少なくとも1つの実施形態では、タービン124は、タービン124でのストリーム122の膨張によって、タービン124に結合する発電機126によって発電される電力などを、発電するように構成される。膨張したストリーム122は、次にタービン排出ストリーム128として排出される。少なくとも1つの実施形態では、タービン排出ストリーム128の圧力は、実質的に1バールに等しい。別の実施形態では、タービン排出ストリーム128の圧力は、実質的に1バールから2バールである。しかしながら、タービン排出ストリーム128は、特定用途の設計基準から結果として生じる、いかなる適切な圧力であってもよい。同様に、少なくとも一つの実施形態では、タービン排出ストリーム128の温度は、実質的に1200度(カ氏)から1800度(カ氏)の間である。少なくとも一つの他の実施形態では、タービン排出ストリーム128の温度は、実質的に1350度(カ氏)から1700度(カ氏)の間である。しかしながら、タービン排出ストリーム128は、特定用途の設計基準から結果として生じる、いかなる適切な温度であってもよい。
【0016】
以下の段落で記載されるように、排出ストリーム128は、特定用途の設計基準を満たす、1つまたは複数の追加のデバイスおよび/または構造とともに実装されてもよい。図1に示すように、ストリーム128は、図2で詳細に記載される、電力を生成するために、しばしば補助電力と称する、熱回収蒸気発生器(HRSG)130に受容される。HRSGは、通常、温度が低減されたガス排出ストリーム132を排出/通過させる。
多様な冷却技術(たとえば、140)および圧縮技術(たとえば、142)が、特定用途の設計基準に適合するように、ガス排出ストリーム132またはガス排出ストリーム132の成分に適用されてもよい。たとえば、燃焼排気ガス冷却140は、結果として生じるストリーム152中のCO2濃度がストリーム132中のCO2濃度よりも大きくなるように、ストリーム132から水(H2O)150を分離するように実装されてもよい。結果として得られるストリーム152のすべてまたは一部は、次に圧縮され(たとえば、コンプレッサー142によって)および/または他の方法で、石油増進回収(EOR)160などの、1つまたは複数の工程に使用されるように構成される。同様に、結果として得られるストリーム152のすべて、または一部(たとえば、70%〜100%)は(圧縮され、または他の方法で)、CO2ストリーム110として再循環させてもよい。
【0017】
図2は、本発明の1つまたは複数の態様と関連して実施される、タービン124および熱回収蒸気発生器130の構成200を示す。図2に示すように、熱回収蒸気発生器130は、タービン排出ストリーム128と接触する、蒸気204を生成するための熱交換器(たとえば、蒸気コイル)202を含んでもよい。蒸気204は、蒸気タービン210で膨張し、発電する。蒸気タービン排出ストリーム204’は、さらに、復水器であり得るシステム208で、蒸気凝縮、水補充、ガス抜き等が実施され、および、ポンプされて(たとえば、ポンプ206によって)、再び熱交換器202に入る前に高圧になる。発電機212は、蒸気タービン210の蒸気204の膨張によって電力を生成するように、蒸気タービン210と結合していてもよい。
図3を参照すると、本発明の1つまたは複数の態様と関連して実施される、低排出発電および炭化水素回収としての酸素燃料ベースのシステム300が示される。システム300は、同様に、例示的な酸素供給源102、二酸化炭素供給源104および制御燃料供給源106とともに、図1に示されるシステム100に実装されてもよい。さらに詳しくは、図3示される実施形態では、空気分離装置(ASU)システム302は、酸素ストリーム108を生成するために使用される。窒素(N2)は、ASUを使用して生成されてもよく、および、貯留層圧力維持法の窒素注入などの、1つまたは複数の相補的なプロセスに使用されてもよい。
【0018】
同様に、制御燃料ストリーム112は、二酸化炭素浸水貯留層(油井など)304および/または炭化水素燃料供給ライン306から生成されてもよい。少なくとも1つの実施形態では、二酸化炭素ストリーム110も、油井304から生成されてもよい。当然のことながらシステム300では、システム300を起動する間は、二酸化炭素ストリーム110として一つの供給源(たとえば、ストリーム152)を利用し、および、システム300が継続して動作する間は第2の供給源(たとえば、貯留層/油井304)を利用すること、またはその逆を選択することが可能である。
図4を参照すると、本発明の実施形態による、低排出発電および炭化水素回収のための酸素燃料ベースのシステム400の図が示されている。システム400は、システム100および/またはシステム300にプレナム402が実装されてもよい。プレナム402は、タービン124と流体連通し、少なくとも一つの実施形態では、タービン排出ストリーム128を受容するタービン124と、直接結合してもよい。同様にプレナム402は、熱回収蒸気発生器と流体連通してもい。プレナム402は、タービン排出ストリーム128のそれぞれの成分が化学反応を継続できる、滞留時間を供給するように構成される。
【0019】
発電用途に使用される、従来の非酸素燃料高圧燃焼器では、ガスは、タービンに入る前に、燃焼器に短時間(たとえば、40ms)だけ滞留する。反応速度は温度が低くなると小さくなるので、ガスがタービンの膨張器を通過することで冷却されて、反応は効果的に「凍結」される。該システムでは、反応は平衡に達することはできず、および、該システムの下流では化学反応は測定可能速度では継続しない。本発明は、通常は反応を促進するには十分な温度を有する、高温のタービン排出ストリームを生成するように、酸素燃料燃焼システムの温度、圧力およびガス組成物を構成する。タービン排出ストリーム(たとえば、128)のぞれぞれの成分が、プレナム402を出た後に、所望の反応状態になるように到達する、または実質的に到達するまで、該それぞれの成分が反応を継続する、適切な滞留時間を提供するように、本発明に記載されるプレナム402は、設計されて実装される。結果として得られるプレナム排出ストリーム404は、パイプラインまたは他の特定用途の特定の組成設計基準を満たすように、次に続くプロセス(たとえば、EOR)で使用される。
【0020】
一実施形態では、タービン排出ストリーム128の少なくとも1つの成分が、反応が実質的に平衡に到達する(すなわち、1つまたは複数の中間生成物が、実質的に平衡生成物に変換される)まで、化学反応を継続するように、滞留時間があらかじめ決定される。少なくとも1つの実施形態では、実質的な平衡は、タービン排出ストリーム128のそれぞれの成分(たとえば、酸素、一酸化炭素、炭化水素中間体、未燃炭化水素中間体、ホルムアルデヒド、および/または同種のもの)の濃度が、それぞれの成分の平衡濃度よりも大きいが10%未満になる、化学反応点であると考えられてもよい。
なお別の実施形態では、タービン124の出口で、タービン排出ストリーム128のそれぞれの成分(たとえば、酸素、一酸化炭素、炭化水素中間体、未燃炭化水素中間体、ホルムアルデヒド、および/または同種のもの)の少なくともあらかじめ定められたパーセンテージ(たとえば、50%、75%、90%等)が、プレナム402の出口で平衡生成物に変換されるように、滞留時間があらかじめ定められてもよい。
【0021】
または、タービン排出ストリーム128の少なくとも1つの成分が化学反応して、該それぞれの成分(単数または複数)が石油増進回収プロセスでの使用に適切になるように、滞留時間があらかじめ定められてもよい。少なくとも1つ該実施形態では、それぞれの成分は、酸素および一酸化炭素を含んでもよく、並びに、該成分は、酸素の濃度が10ppm以下、および一酸化炭素の濃度が、100万分の1000ppm以下の場合に、石油増進回収プロセスでの使用に適切になるように決定されてもい。
本発明の1つまたは複数の実施形態は、実質的に0.1秒から10秒の間である滞留時間を提供する、プレナム402を含んでもよい。別の実施形態では、プレナム402は、実質的に0.1秒から2秒の間である滞留時間を提供してもよい。なお別の実施形態では、プレナム402は、1秒を越える滞留時間を提供してもよい。しかしながら、プレナム402は、特定用途の設計基準に適合する、すべての適切な滞留時間を提供するように構成される。
【0022】
滞留時間は、本質的にプレナム402を通過するガス速度とプレナム402の容積の関数であることが、本明細書から理解されるであろう。このように、プレナム402の容積は、タービン排出ストリーム128の密度を知ることによって、所望の滞留時間を達成するように決定される。少なくとも1つの実施形態では、プレナム402の断面積は一定であり、中心線の長さ406(図2に図示される)は、実質的に10メートルから30メートルの間である。なお別の実施形態では、プレナム402の断面積は一定であり、中心線の長さ406は30メーター以上である。しかしながら、プレナムは、特定用途の設計基準に適合する、すべての適切な容積、形状(不規則な形状を含む)および/または中心線の長さ406であってもよい。
したがって、図4は、特に、タービン排出ストリーム(たとえば、128)のぞれぞれの生成が、所望の化学組成物(すなわち、反応状態)に到達する(あるいは実質的に到達する)まで反応を継続する、適切な滞留時間を提供するように設計され、実装されるプレナム(たとえば、402)を含む、本発明の実施形態400を示す。
【0023】
図5は、前述のシステム(たとえば、100、300および400)と同様に実装されることができる、別の酸素燃料ベースのシステム500を示す。さらに詳しくは、システム500は、熱交換器と触媒とを、それ自体が含む水蒸気改質装置502を含む。水蒸気改質装置502は、水蒸気改質装置または自動熱改質装置などの、特定用途の設計基準に適合する、任意の好適な種類の改質装置である。水蒸気改質装置502は、タービン排出ストリーム128、制御燃料ストリーム112の少なくとも一部、および水供給源508からの水ストリーム506を受容するように構成される。一般的に、改質装置502への入力物は、改質装置供給ストリームと称してもよく、および、少なくとも一つの実施形態では、蒸気および/または二酸化炭素を含む。タービン排出ストリーム128からの熱は、水ストリーム506と制御燃料ストリーム112(たとえば、制御燃料ストリーム112のメタン)との間の吸熱、触媒蒸気改質反応を促進し、改質された制御燃料ストリーム504を生成する。一般的に、改質装置502の出力物を、改質装置生成ストリームと称する。一実施形態では、改質装置生成ストリームは、さらに、変化して分離され、水素リッチストリームおよび/または二酸化炭素リッチストリーム(図示せず)を生成する。水素リッチストリームは適切に販売され、または異なるプロセスに配管されてもよい。
【0024】
改質された制御燃料ストリーム504は、通常、制御燃料ストリーム112と比較して、水素の増加によって特徴付けられ、および一実施形態では、実質的に水素と一酸化炭素から成る。改質された制御燃料ストリーム504は、次に、図1の制御燃料ストリーム112に代わって、燃焼ユニット120に供給される。少なくとも1つの実施形態では、改質された制御燃料ストリーム504は、燃料制御ストリーム112からの初期の炭化水素燃料の一部、水素リッチストリームの一部、二酸化炭素リッチストリームの一部、および/またはそれらの組み合わせを含む。
一般的に水蒸気改質装置502は、タービン124と流体連通し、および少なくとも一つの実施形態では改質装置502は、直接、タービン124と結合してもよい。さらに、本発明の1つまたは複数の実施形態では、熱回収蒸気発生器130と流体連通し、および熱回収蒸気発生器130の上流に位置する水蒸気改質装置502を含む。すなわち、熱回収蒸気発生器130は、改質装置排出ガス510を受容する。
【0025】
図6Aは、同様に、前述のシステム(たとえば、100、300、400および500)が実装されてもよい、さらに別の酸素燃料ベースのシステム600を示す。さらに詳しくは、システム600は、プレナム402と水蒸気改質装置502を含む。図示されるように、プレナム402は、タービン124と流体連通してもよく、および、先に記載されたように、システム400と接続されて動作してもよい。同様に、熱交換器と触媒を装置自体が含む改質装置502は、プレナム402と流体連通してもよく、および、たとえば、制御燃料ストリーム112のメタンと、水ストリーム506の水から、水素と一酸化炭素を生成して改質するように、プレナム排出ストリーム404からの熱を使用するように構成されてもよい。1つまたは複数の実施形態では、改質装置排出ガス510は、次に、改質装置502の下流に位置する熱回収蒸気発生器130に供給される。
このように、少なくとも一つの実施形態では、システム400と接続して記載されたプレナム402、および、システム500と接続して記載された水蒸気改質装置502は、特定用途の設計基準に適合するように、単一システム(たとえば、600)に好都合に実装されてもよい。
【0026】
図6Bは、システム600と同様に実装されてもよい、さらに別の酸素燃料ベースのシステム650を示す。さらに詳しくは、システム650は、水蒸気改質装置502の下流に結合したプレナム402、およびプレナム402の下流に位置した熱回収蒸気発生器130を含む。該実施形態では、改質装置502は、タービン124と直接流体連通、および/または、タービン124と直接結合してもよい。少なくとも1つの実施形態では、改質装置502とタービン124の排出ノズル(図示せず)との間の距離は、5メーター未満である。同様に、改質装置502とタービン124の排出ノズルとの間の滞留時間は、0.1秒未満であってもよい。しかしながら、特定用途の設計基準に適合する、すべての適切な距離および/またはすべての適切な滞留時間が、システム650に実装されてもよい。
【0027】
図7を参照すると、本発明の実施形態による酸素燃料ガスタービンシステムで使用するための方法700のフローチャートが提供される。方法700は、(それぞれ)図1、図3、図4、図5および図6Aに関連して先に記載された、システム100、システム300、システム400、システム500、システム600および/またはシステム650、並びに/または、特定用途の設計基準に適合するすべての適切なシステムと、接続して有利に実装されてもよい。方法700は、通常は、連続的に実施される複数のブロックまたは工程(たとえば、工程702、工程704、工程706、および同種のもの)を含む。当業者であれば理解するように、図7に示された工程の順番は例示であって、および、1つまたは複数の工程の順番は、本発明の精神および範囲内において修正されてもよい。加えて、方法700の工程は、少なくとも1つが非連続(すなわち、非逐次的)な順番で、実施されてもよく、および特定用途の設計基準に適合するように、1つまたは複数の工程が省略されてもよい。ブロック702は、方法700への入力点を示す。
【0028】
ブロック704は、酸素ストリーム(たとえば、108)、二酸化炭素ストリーム(たとえば、110)、および制御燃料ストリーム(たとえば、112)を供給する工程を示す。
ブロック706は、二酸化炭素(CO2)を圧縮するオプション工程を示す。少なくとも1つの実施形態では、CO2は、12から18バール(ゲージ圧)の間で圧縮されてもよい。しかしながら、CO2は、特定用途の設計基準に適合する、いかなる適切な圧力に圧縮されてもよい。少なくとも1つの実施形態では、燃焼器(たとえば、120)でのCO2の圧力は、実質的に、供給源(たとえば、104)でのCO2圧力と同等であってもよい。該実施形態では、供給源を出た後の圧縮は不要である。
【0029】
ブロック708は、酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、および制御燃料ストリームを燃焼させて、ガス状燃焼ストリームを生成する工程(たとえば、122)を示す。一般的に、ガス状燃焼ストリームは、12バールから18バールの間の圧力のCO2と水を含む。さらに詳しくは、ガス状燃焼ストリームは、70パーセントから80パーセントがCO2であってもよい。しかしながら、ガス状燃焼ストリームは、特定用途の設計基準に適合する、適切な濃度(単数または複数)および適切な圧力(単数または複数)の、すべての成分を含んでもよい。一実施形態では、ガス状燃焼ストリームの温度は、1800度(カ氏)以上である。別の実施形態ではガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に1900度(カ氏)と2700度(カ氏)との間である。なお別の実施形態では、ガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に2200度(カ氏)から2500度(カ氏)の間である。しかしながら、ガス状燃焼ストリームの温度は、特定用途の設計基準に適合するすべての適切な温度であってもよい。
【0030】
ブロック710は、タービン(たとえば、124)でガス状燃焼ストリームを膨張させ、膨張したガス状燃焼ストリーム(たとえば、タービン排出ストリーム128)を生成する工程を示す。膨張したガス状燃焼ストリームの温度は、類似する非酸素燃料ガスタービンシステムの排出温度よりも高い。少なくとも1つの実施形態では、膨張したガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に1200度(カ氏)から1800度(カ氏)の間である。少なくとも一つの他の実施形態では、膨張したガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に1350度(カ氏)から1700度(カ氏)の間である。しかしながら、膨張したガスタービンストリームは、特定用途の設計基準から結果として生じる、すべての適切な温度であってもよい。
ブロック712は、タービン(すなわち、ブロック710)のガスストリームの膨張によって、発電するオプション工程を示す。
【0031】
ブロック714は、膨張したガス状燃焼ストリームが、実質的な化学平衡などの、所望の化学状態に到達するための、滞留時間を提供する工程を示す。少なくとも1つの実施形態では、滞留時間の間、膨張したガス状燃焼ストリームを保持するように構成されたプレナム(たとえば、402)によって、該滞留時間が提供される。図4に関連して記載したように、プレナムは、所望の化学状態(たとえば、平衡、実質的な平衡、石油増進回収プロセス等のための適切な組成)が達成されるように、適切な滞留時間の間、膨張したガス状燃焼ストリームを保持するように構成されてもよい。たとえば、少なくとも一つの実施形態では、プレナムの中心線の長さは、実質的に10メートルから30メートルの間であってもよい。別の実施形態では、プレナムの中心線の長さは、30メーター以上であってもよい。同様に、一実施形態では、滞留時間は、実質的に0.10秒から10秒の間であってもよい。別の実施形態では滞留時間は、実質的に0.10秒から2秒の間であってもよい。なお別の実施形態では滞留時間は、1秒以上であってもよい。ブロック714から方法700は、1つまたは複数のブロック716、718、720および/または722などのオプション工程のいずれかの番号(または、いずれでもない)を通って下に向かってもよい。
【0032】
ブロック716は、滞留時間を提供する工程(すなわち、ブロック714)後の、膨張したガス状燃焼ストリームから、熱回収蒸気発生器(たとえば、130)を使用して、発電をするオプション工程を示す。
ブロック718は、膨張したガス状燃焼ストリームから除去された熱を使用して、制御燃料ストリーム(たとえば、メタン)から、たとえば、水素と一酸化炭素を生成するオプション工程を示す。
最後に、ブロック720およびブロック722は、それぞれ、オプション工程である、(たとえば、ガス状燃焼ストリームから)二酸化炭素を抽出する工程、および、石油増進回収プロセスに二酸化炭素を添加する工程を示す。
ブロック724は、方法700からの出口を示す。
【0033】
図8では、本発明の別の実施形態による酸素燃料ガスタービンシステムを、使用するための方法800フローチャートが提供される。方法800は、(それぞれ)図1、図3、図4、図5および図6Aと関連して先に記載された、システム100、システム300、システム400、システム500、システム600および/またはシステム650、並びに/または、特定用途の設計基準に適合するすべての適切なシステムに接続して有利に実装されてもよい。方法800は、通常、連続的に実施される複数のブロックまたは工程(たとえば、802、804、806、および同種のもの)を含む。当業者であれば理解できるように、図8に示された工程の順番は例示であって、および、1つまたは複数の工程の順番は、本発明の精神および範囲内において修正されてもよい。加えて、方法800の工程は、少なくとも1つが非連続(すなわち、非逐次的)な順番で、実施されてもよく、および、特定用途の設計基準に適合するように、1つまたは複数の工程が省略されてもよい。ブロック802は、方法800への入力点を示す。
【0034】
ブロック804は、酸素ストリーム(たとえば、108)、二酸化炭素ストリーム(たとえば、110)、制御燃料ストリーム(たとえば、112)、および改質された制御ストリーム(たとえば、504)を供給する工程を示す。
ブロック806は、二酸化炭素(CO2)を圧縮するオプション工程を示す。少なくとも1つの実施形態では、CO2は、12から18バール(ゲージ圧)の間で圧縮されてもよい。しかしながら、CO2は、特定用途の設計基準に適合する、いかなる適切な圧力に圧縮されてもよい。少なくとも1つの実施形態では、燃焼器(たとえば、120)でのCO2の圧力は、実質的に、供給源(たとえば、104)でのCO2圧力と同等であってもよい。該実施形態では、供給源を出た後の圧縮は不要である。
【0035】
ブロック808は、酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、および改質された制御燃料ストリームを燃焼させ、ガス状燃焼ストリームを生成する工程(たとえば、122)を示す。一般的に、ガス状燃焼ストリームは、12バールから18バールの間の圧力のCO2および水(H2O)を含む。さらに詳しくは、ガス状燃焼ストリームは、70パーセントから80パーセントがCO2であってもよい。しかしながら、ガス状燃焼ストリームは、特定用途の設計基準に適合する、適切な濃度(単数または複数)および適切な圧力(単数または複数)の、すべての成分を含んでもよい。一実施形態では、ガス状燃焼ストリームの温度は、1800度(カ氏)以上である。少なくとも一つの他の実施形態ではガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に1900度(カ氏)と2700度(カ氏)との間である。なお別の実施形態では、ガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に2200度(カ氏)から2500度(カ氏)の間である。しかしながら、ガス状燃焼ストリームの温度は、特定用途の設計基準に適合するすべての適切な温度であってもよい。
【0036】
ブロック810は、タービン(たとえば、124)のガス状燃焼ストリームを膨張させ、膨張したガス状燃焼ストリーム(たとえば、タービン排出ストリーム128)を生成する工程を示す。膨張したガス状燃焼ストリームの温度は、類似する非酸素燃料ガスタービンシステムの排出温度よりも高い。少なくとも1つの実施形態では、膨張したガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に1200度(カ氏)から1800度(カ氏)の間である。少なくとも一つの他の実施形態では、膨張したガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に1350度(カ氏)から1700度(カ氏)の間である。しかしながら、膨張したガスタービンストリームは、特定用途の設計基準から結果として生じる、すべての適切な温度であってもよい。
ブロック812は、タービン(すなわち、ブロック810)でのガスストリームの膨張によって、発電するオプション工程を示す。
【0037】
ブロック814は、膨張したガス状燃焼ストリームから除去された熱を使用して、制御燃料ストリームを改質し、改質された制御燃料ストリームを形成する工程を示す。一般的に、改質された制御燃料ストリームは、制御燃料ストリームと比較すると、水素の増加によって特徴付けられてもよい。ブロック814から、方法800は、1つまたは複数のブロック816、818、および/または820などのオプション工程のいずれかの番号(または、いずれでもない)を通って下に向かってもよい。
ブロック816は、改質工程(すなわち、ブロック814)後の、膨張したガス状燃焼ストリームから、熱回収蒸気発生器(たとえば、130)を使用して、発電をするオプション工程を示す。
ブロック818およびブロック820は、それぞれ、オプション工程であり、(たとえば、ガス状燃焼ストリームから)二酸化炭素を抽出する工程、および、石油増進回収プロセスに二酸化炭素を添加する工程プロセスを示す。
ブロック822は、方法800からの出口を示す。
【0038】
(シミュレーション)
図9、図10、図11および図12を参照すると、シミュレーション結果を示す多くの図が提供される。当然のことながら、これらの図、および、それに続く対応する記載によって具体化される情報は、これに限定されるわけではないが、本発明に追加的な見識として、提供されることを宣言する。
まとめると、図9と図10は、それぞれ、火炎温度、圧力(すなわち、実線によって示される1バール、破線によって示される12バール、および点線によって示される30バール)、および等量比(すなわち、O2に対するメタンの比が0.95、1、1.05および1.1)の範囲における、CO2ストリーム中のO2/メタン燃焼のための、O2とCOの平衡モル分率を示す。一般的には、平衡組成とは、長時間にわたってすべての種の濃度が一定である状態をいう。平衡での混合物の組成は、温度、圧力および組成物の組成に依存する。CO2ストリームがEORのために使用される、または、パイプラインで輸送される、酸素燃料燃焼器の場合には、O2およびCOの濃度は、できるだけ小さいことが望まれる。図9および図10のグラフは平衡を示し、したがって、反応が平衡状態に進んだ場合には、O2およびCO濃度は可能な限り小さい。
【0039】
図9のグラフ900に関しては、プロット902は圧力1バールでの等量比0.95を示し、904は圧力12バールでの等量比0.95を示し、および906は圧力30バールでの等量比0.95を示す。同様に、プロット910は圧力1バールでの等量比1を示し、912は圧力12バールでの等量比1を示し、および914は圧力30バールでの等量比1を示す。プロット920は圧力1バールでの等量比1.05を示し、922は圧力12バールでの等量比1.05を示し、および924は圧力30バールでの等量比1.05を示す。最後に、プロット930は圧力1バールでの等量比1.1を示し、932は圧力12バールでの等量比1.1を示し、および934は圧力30バールでの等量比1.1を示す。
【0040】
図10のグラフ1000に関しては、プロット1002は圧力1バールでの等量比1.1を示し、1004は圧力12バールでの等量比1.1を示し、および1006は圧力30バールでの等量比1.1を示す。同様に、プロット1010は圧力1バールでの等量比1.05を示し、1012は圧力12バールでの等量比1.05を示し、および1014は圧力30バールでの等量比1.05を示す。プロット1020は圧力1バールでの等量比1を示し、1022は圧力12バールでの等量比1を示し、および1024は圧力30バールでの等量比1を示す。最後に、プロット1030は圧力1バールでの等量比0.95を示し、1032は圧力12バールでの等量比0.95を示し、および1034は圧力30バールでの等量比0.95を示す。
既に述べたように、ガスタービンなどの発電デバイスに使用される従来の高圧燃焼器に対して、複雑な要素は、ガス状燃焼ストリームが、タービンに入る前に、40ms程度の比較的短い時間だけ燃焼器の中に滞留するということである。その結果、ガスがタービンの膨張器を通ることで冷却されることによって、反応が抑えられるので、組成が「凍結」される。測定可能な速度で、反応が平衡方向に進行するために十分なエネルギーがない(すなわち低温度)。
【0041】
図11は、凍結O2濃度と平衡濃度との間の違いの大きさを示す。図11では、カ氏1700度および1気圧での等量比1で、O2モル分率が約0.008に凍結されることを示す。それに対して、図9の同じ条件に対する平衡O2モル分率は、0.001であるので約8倍小さい。
酸素燃料ガスタービンの提案構成では、温度、圧力および反応組成物は、演算される滞留時間にわたって、平衡方向へ反応が継続するように進めるために、十分に高い温度のタービン排出ストリームを生成するように構成される。たとえば、可能性があるタービン吸気口の温度である、1750ケルビン(カ氏2690度)が、グラフ900、グラフ1000およびグラフ1100上で、「B」でラベルされた線によって示される。線「B」は、約300ppm〜500ppmのO2平衡レベルを示す。しかしながら、グラフ1100の線Bは、40ms後の現実のO2濃度が、グラフ900の対応する線Bによって示される、平衡レベルよりも大きい値の単位まで上昇することを示す。グラフ1100の線BでのO2レベルは、1000ppm(12バール、φ=1.0)よりも大きいことが示される。O2の該濃度は、通常、パイプライン(すなわち、ダウンホール)用途では、容認できないほど高い。タービンでの膨張後に、該タービン排出温度は、約1200ケルビンになることが見込まれる。化学反応が平衡に向かって進行することができる、システムにプレナムが組み込まれる場合には、グラフ1000中で線「A」で示される、O2モル分率は、0.00001(10ppm)未満である。
【0042】
図12のグラフ1200は、長い滞留時間によって、O2濃度が減少することを示す。グラフ1200は、火炎中の酸素のピークレベルから、ピークレベルの10%に低減されるまでに、O2に要求される時間(τ10%)をプロットしている。たとえば、グラフ900の線Aによって示される1200ケルビンのタービン排出温度では、要求される滞留時間は1秒を越える可能性がある。
本発明は、さまざまな修正形態および代替形態が可能であり、並びに、上記で論じた例示的な実施形態は、実施例としてのみ示される。本発明は、明細書に開示された特定の実施形態に限定されるものではないことを理解するべきである。実際、本発明は、添付の特許請求の範囲の真の精神および範囲に含まれる、すべての代替形態、修正形態、および均等物を含む。
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、その全体が参照によって本明細書に援用される、2009年9月1日に出願された「低排出発電および炭化水素回収のシステムおよび方法(LOW EMISSION POWER GENERATION AND HYDROCARBON RECOVERY SYSTEMS AND METHODS)」という名称の、米国仮特許出願第61/238,971号の利益を主張する。
【0002】
(発明の技術分野)
本発明の実施形態は、炭化水素回収プロセス中の低排出発電に関する。より詳細には、本発明の実施形態は、酸素燃料の燃焼によって生成される、高タービン排出温度を使用し、(i)燃焼器後のガス成分の変換を促進して、所望の化学状態が達成されるようにし、および(ii)制御燃料ストリームを改質して、水素の増加によって特徴付けられる改質された制御燃料ストリーム生成する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
このセクションでは、例示的な本発明の実施形態に関連する技術のさまざまな態様を紹介する。この議論によって、本発明の特定の態様を、よりよく理解するための手助けとなる構成を、提供することができるものと信じる。したがって、このセクションは、この観点から読まれるべきであって、必ずしも従来技術を紹介するものではないことを理解すべきである。
多くの炭化水素の回収強化作業は、以下のタイプである圧力維持法とミシブル攻法とのいずれか一つに分類できる。圧力維持法の作業では、貯留層の少なくとも最低圧力を維持するために、窒素などの不活性ガスが、主にガス貯留層に注入され、逆行凝縮を防ぎ、および全体の回収率を上げる。ミシブル攻法の作業では、二酸化炭素などのミシブルガスが、液体と混合させるために主に液体貯留層に注入されて、それらの粘度を低下させ、および圧力を増加させて、回収率を改善する。
【0004】
多くの石油産油国は、力強い国内の電力需要の成長を経験し、および、その貯留層からの石油回収を改善するために、石油増進回収(EOR)に興味を持っている。2つのEOR技術に共通に含まれるのは、EORのための、貯留層圧力維持法での窒素(N2)注入と、ミシブル攻法での二酸化炭素(CO2)注入である。それと同時に、温室効果ガス(GHG)の排出に関する世界的懸念である。CO2の排出を低減する、多くの国々のキャップ・アンド・トレード政策の導入と関連する、この関心事は、炭化水素生産システムをそこで稼働させる会社ばかりではなく、これらおよび他の国々にとっても最重要なことである。
CO2の排出を低減するいくつかのアプローチには、燃料の脱炭素化、または、燃焼後の捕捉がある。しかしながら、これらの解決法の両方とも高価であり、および発電効率を低減させるので、結果として、電力生産が低下し、燃料需要が増加し、および、国内の電力需要を満たすための電力コストが増加する。別のアプローチは、複合サイクルの酸素燃料ガスタービン(たとえば、ガスタービンブレイトンサイクルからの排熱が、蒸気を生成するために使用され、ランキンサイクルで追加的なパワーを生成する)である。しかしながら、高純度酸素を生成するために要求されるパワーは、全体のプロセス効率を著しく低減させる。幾つかの研究によってこれらの工程が比較され、および、それぞれのアプローチのいくつかの利点が示された。例えば、BOLLAND、OLAV,およびUNDRUM、HENRIETTEらの「ガスタービン発電プラントからのCO2の除去(Removal of CO2 from Gas Turbine Power Plants)」、および、http://www.energy.sintef.nO/publ/xergi/98/3/3art−8−engelsk.htm(1998)で見つけられる、SINTEF Groupの「燃焼前および燃焼後の方法の評価(Evaluation of pre− and post−combustion methods)」を参照。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それにもかかわらず、低排出、高効率発電および炭化水素回収プロセスに対して、実質的な需要がさらにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
低排出、高効率発電および炭化水素回収プロセスが、「低排出発電および炭化水素回収のシステムおよび方法」という名称のPCT特許出願PCT/US2009/038247号に記載されており、これは、2008年3月28日に出願された米国特許仮出願第61/072,292号、および2009年2月18日に出願された米国特許仮出願第61/153,508号(参照によってこれらの全体が本明細書に援用される)の利益を主張する。本発明は、PCT/US2009/038247号の方法およびシステムの改良を構成する。
さらに詳しくは、本発明の一実施形態は、酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、制御燃料ストリーム、燃焼ユニット、タービン、およびプレナムを含む。燃焼ユニットは、酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、および制御燃料ストリームを受容し、燃焼するように構成されて、実質的に二酸化炭素と水を含むガス状燃焼ストリームを生成する。ガス状燃焼ストリームの温度は、少なくとも1800度(カ氏)である。タービンは、ガス状燃焼ストリームを受容し、ガス状燃焼ストリームを膨張させ、および、膨張したガス状燃焼ストリームを、タービン排出ストリームとして排出するように構成される。タービン排出ストリームの温度は、少なくとも1200度(カ氏)である。プレナムは、タービン排出ストリームを収容するタービンと流体連通する。プレナムは、タービン排出ストリームの少なくとも1つの成分が、平衡に向かうように化学反応し、実質的に中間生成物を平衡生成物に変換するための、滞留時間を供給するように構成される。
【0007】
本発明の別の実施形態は、燃焼ユニット、タービン、および水蒸気改質装置を含む。燃焼ユニットは、ガス状燃焼ストリームを生成するように構成される。タービンは、ガス状燃焼ストリームを受容し、ガス状燃焼ストリームを膨張させ、および、膨張したガス状燃焼ストリームを、タービン排出ストリームとして排出するように構成される。タービン排出ストリームの温度は、少なくとも1200度(カ氏)である。水蒸気改質装置は、タービン排出ストリームおよび制御燃料ストリームを受容し、タービン排出ストリームから熱を除去し、および、熱を改質装置供給ストリームに伝えて、改質装置生成ストリームを生成するように構成される。
本発明のさらに別の実施形態は、酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、および制御燃料ストリームを提供する工程と;酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、および制御燃料ストリームを燃焼させて、ガス状燃焼ストリームを生成する工程と;タービンでガス状燃焼ストリームを膨張させて、膨張したガス状燃焼ストリームを形成する工程と;および、実質的な化学平衡に到達するように、膨張したガス状燃焼ストリームに滞留時間を与える工程と、を含み、該滞留時間は、膨張したガス状燃焼ストリームを滞留時間の間保持するように構成されるプレナムによって提供される。
【0008】
本発明のさらにまた別の実施形態は、酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、制御燃料ストリーム、および改質された制御燃料ストリームを提供する工程と;酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、および改質された制御燃料ストリームを燃焼させ、ガス状燃焼ストリームを生成する工程と;タービンでガス状燃焼ストリームを膨張させて、膨張したガス状燃焼ストリームを形成する工程と、;および、膨張したガス状燃焼ストリームから除去された熱を使用して、制御燃料ストリームを改質し、改質された制御燃料ストリームを形成する工程と、を含む。ガス状燃焼ストリームの温度は、少なくとも1800度(カ氏)である。改質された制御燃料ストリームは、制御燃料ストリームと比較して水素の増加によって特徴付けられる。
本発明の前述した利点および他の利点は、以下の詳細な説明、および、実施形態による非限定的な例を示す図面を参照することによって、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の1つまたは複数の態様と関連して実施される、低排出発電および炭化水素回収のための、酸素燃料ベースのシステムを示す。
【図2】本発明の1つまたは複数の態様と関連して実施される、タービンおよび熱回収蒸気発生器の構成を示す。
【図3】本発明の1つまたは複数の態様と関連して実施される、低排出発電および炭化水素回収のための、酸素燃料ベースのシステムを示す。
【図4】本発明の実施形態による、低排出発電および炭化水素回収のための酸素燃料ベースのシステムを示す。
【図5】本発明の別の実施形態による、低排出発電および炭化水素回収のための酸素燃料ベースのシステムを示す。
【図6A】本発明のさらに他の実施形態による、低排出発電および炭化水素回収のための酸素燃料ベースのシステムを示す。
【図6B】本発明のさらに他の実施形態による、低排出発電および炭化水素回収のための酸素燃料ベースのシステムを示す。
【図7】本発明の実施形態による酸素燃料ガスタービンシステムの使用方法のフローチャートを示す。
【図8】本発明の別の実施形態による酸素燃料ガスタービンシステムの使用方法のフローチャートを示す。
【図9】圧力、温度および等量比のさまざまな範囲にわたる、ガス状燃焼ストリーム中の酸素の平衡濃度(モル分率)を示す。
【図10】温度および等量比のさまざまな範囲にわたる、ガス状燃焼ストリーム中の、一酸化炭素(CO)の平衡濃度(モル分率)を示す。
【図11】40msという限られた滞留時間後の、圧力、温度および等量比のさまざまな範囲にわたる、ガス状燃焼ストリーム中の酸素の酸素濃度(モル分率)を示す。
【図12】火炎温度と等量比のさまざまな範囲に対して、反応が10%平衡内に進行するまでに要求される、滞留時間を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(定義)
本明細書で使用する場合、「ひとつ(a)」または「ひとつ(an)」の要素とは、1つまたは複数の要素をいう。このように、用語「ひとつ(a)」(またはひとつ(an)」)、「1つまたは複数の(one or more」、および「少なくとも1つ(at least one」は、明細書において特に制限が記載されていない場合には、同義で使われ得る。
本明細書で使用する場合、用語「含む(comprising)」、「含む(comprises)」および「含む(comprise)」は、この用語の前に挙げられた対象と、この用語の後に挙げられた1つ又はそれ以上の要素とをつなぐために用いられる非制限的なつなぎ用語(transition term)であり、つなぎ用語の後に列挙された1つ又は複数の要素だけが必ずしもその対象を構成する要素ではない。
【0011】
本明細書で使用する場合、用語「含む(containing)」「含む(contains)」および「含む(contain)」は、「含む(comprising)」「含む(comprises)」および「含む(comprise)」と同一の非制限的な意味である。
本明細書で使用する場合、用語「含む(having)」、「含む(has)」および「含む(have)」は、「含む(comprising)」、「含む(comprises)」、および「含む(comprise)」と同一の非制限的な意味である。
【0012】
本明細書で使用する場合、用語「含む(including)」、「含む(includes)」および「含む(include)」は、「含む(comprising)」、「含む(comprises)」、および「含む(comprise)」と同一の非制限的な意味である。
本明細書で使用する場合、用語「等量比」とは、燃焼器に入る酸素に対する燃料の質量比を、比が化学量論的である場合の、酸素に対する燃料の質量比で除したものをいう。
本明細書で使用する場合、「化学量論的」混合物とは、燃料および酸化剤から成る一体積の反応物と、反応物の全体積が生成物を形成するために使用される場合の、該反応物を燃焼することによって形成される一体積の生成物を含む混合物である。
【0013】
(詳細な説明)
以下の詳細な説明のセクションでは、好ましい実施形態に関連する、特定の本発明の実施形態が記載される。しかしながら、以下の記載は、本発明の特定の実施形態または特定の使用を特定するものであって、例示的な目的だけを意図し、単に例示的な実施形態の記載を提供するものである。したがって、本発明は以下に記載される特定の実施形態には限定されず、むしろ、添付の特許請求の範囲の真の精神および範囲に含まれる、すべての代替形態、修正形態、および均等形態を含む。
低排出、高効率炭化水素回収プロセスは、2008年3月28日に出願された米国特許仮出願第61/072,292号、および2009年2月18日に出願された米国特許仮出願第61/153,508号の利益を主張する、「低排出発電および炭化水素回収のシステムおよび方法(LOWEMISSIONPOWERGENERATIONANDHYDROCARBONRECOVERYSYSTEMSANDMETHODS)」という名称のPCT特許出願PCT/US2009/038247号に記載される。
【0014】
図1を参照すると、本発明の1つまたは複数の態様と関連して実施される、低排出発電および炭化水素回収のための、酸素燃料ベースのシステム100が提供される。システム100は、通常、酸素ストリーム108、二酸化炭素ストリーム110、および、炭化水素ベースの燃料ストリーム(HC)などの制御燃料ストリーム112を生成するために、酸素(O2)供給源102、二酸化炭素(CO2)供給源104および制御燃料供給源106をそれぞれ含む。少なくとも1つの実施形態では、CO2ストリーム110は、昇圧コンプレッサー118などのコンプレッサーを使用して、圧縮されてもよい(たとえば、12〜18バール(ゲージ圧)の間の圧力)。別の実施形態では、CO2ストリーム110は、すでに圧力がかかったCO2供給源によって特徴づけられてもよい。ストリーム108、110、および112は、燃焼ユニット120に供給され(すなわち、受容され)、燃焼されて、ガス状燃焼ストリーム122を生成する。一般的に、ガス状燃焼ストリーム122は、12バールから18バールの間の圧力の、二酸化炭素(CO2)と水(H2O)を含む。さらに詳しくは、ガス状燃焼ストリーム122は、少なくとも一つの実施形態では、70パーセントから80パーセントがCO2であってもよい。しかしながら、ガス状燃焼ストリーム122は、特定用途の設計基準に適合する、適切な濃度(単数または複数)および適切な圧力(単数または複数)の、すべての成分を含んでもよい。さらに、ガス状燃焼ストリーム122の温度は、印加されるCO2ストリーム110の比率によって調節される。たとえば、一実施形態では、ガス状燃焼ストリーム122の温度は、1800度(カ氏)以上である。少なくとも一つの他の実施形態では、ガス状燃焼ストリーム122の温度は、実質的に1900度(カ氏)から2700度(カ氏)である。なお別の実施形態では、ガス状燃焼ストリーム122の温度は、実質的に2200度(カ氏)から2500度(カ氏)である。しかしながら、ガス状燃焼ストリーム122の温度は、特定用途の設計基準から結果として生じる、いかなる適切な温度であってもよい。
【0015】
一般的に、ガス状燃焼ストリーム122は、タービン124に受容され、タービン124で膨張する。少なくとも1つの実施形態では、タービン124は、タービン124でのストリーム122の膨張によって、タービン124に結合する発電機126によって発電される電力などを、発電するように構成される。膨張したストリーム122は、次にタービン排出ストリーム128として排出される。少なくとも1つの実施形態では、タービン排出ストリーム128の圧力は、実質的に1バールに等しい。別の実施形態では、タービン排出ストリーム128の圧力は、実質的に1バールから2バールである。しかしながら、タービン排出ストリーム128は、特定用途の設計基準から結果として生じる、いかなる適切な圧力であってもよい。同様に、少なくとも一つの実施形態では、タービン排出ストリーム128の温度は、実質的に1200度(カ氏)から1800度(カ氏)の間である。少なくとも一つの他の実施形態では、タービン排出ストリーム128の温度は、実質的に1350度(カ氏)から1700度(カ氏)の間である。しかしながら、タービン排出ストリーム128は、特定用途の設計基準から結果として生じる、いかなる適切な温度であってもよい。
【0016】
以下の段落で記載されるように、排出ストリーム128は、特定用途の設計基準を満たす、1つまたは複数の追加のデバイスおよび/または構造とともに実装されてもよい。図1に示すように、ストリーム128は、図2で詳細に記載される、電力を生成するために、しばしば補助電力と称する、熱回収蒸気発生器(HRSG)130に受容される。HRSGは、通常、温度が低減されたガス排出ストリーム132を排出/通過させる。
多様な冷却技術(たとえば、140)および圧縮技術(たとえば、142)が、特定用途の設計基準に適合するように、ガス排出ストリーム132またはガス排出ストリーム132の成分に適用されてもよい。たとえば、燃焼排気ガス冷却140は、結果として生じるストリーム152中のCO2濃度がストリーム132中のCO2濃度よりも大きくなるように、ストリーム132から水(H2O)150を分離するように実装されてもよい。結果として得られるストリーム152のすべてまたは一部は、次に圧縮され(たとえば、コンプレッサー142によって)および/または他の方法で、石油増進回収(EOR)160などの、1つまたは複数の工程に使用されるように構成される。同様に、結果として得られるストリーム152のすべて、または一部(たとえば、70%〜100%)は(圧縮され、または他の方法で)、CO2ストリーム110として再循環させてもよい。
【0017】
図2は、本発明の1つまたは複数の態様と関連して実施される、タービン124および熱回収蒸気発生器130の構成200を示す。図2に示すように、熱回収蒸気発生器130は、タービン排出ストリーム128と接触する、蒸気204を生成するための熱交換器(たとえば、蒸気コイル)202を含んでもよい。蒸気204は、蒸気タービン210で膨張し、発電する。蒸気タービン排出ストリーム204’は、さらに、復水器であり得るシステム208で、蒸気凝縮、水補充、ガス抜き等が実施され、および、ポンプされて(たとえば、ポンプ206によって)、再び熱交換器202に入る前に高圧になる。発電機212は、蒸気タービン210の蒸気204の膨張によって電力を生成するように、蒸気タービン210と結合していてもよい。
図3を参照すると、本発明の1つまたは複数の態様と関連して実施される、低排出発電および炭化水素回収としての酸素燃料ベースのシステム300が示される。システム300は、同様に、例示的な酸素供給源102、二酸化炭素供給源104および制御燃料供給源106とともに、図1に示されるシステム100に実装されてもよい。さらに詳しくは、図3示される実施形態では、空気分離装置(ASU)システム302は、酸素ストリーム108を生成するために使用される。窒素(N2)は、ASUを使用して生成されてもよく、および、貯留層圧力維持法の窒素注入などの、1つまたは複数の相補的なプロセスに使用されてもよい。
【0018】
同様に、制御燃料ストリーム112は、二酸化炭素浸水貯留層(油井など)304および/または炭化水素燃料供給ライン306から生成されてもよい。少なくとも1つの実施形態では、二酸化炭素ストリーム110も、油井304から生成されてもよい。当然のことながらシステム300では、システム300を起動する間は、二酸化炭素ストリーム110として一つの供給源(たとえば、ストリーム152)を利用し、および、システム300が継続して動作する間は第2の供給源(たとえば、貯留層/油井304)を利用すること、またはその逆を選択することが可能である。
図4を参照すると、本発明の実施形態による、低排出発電および炭化水素回収のための酸素燃料ベースのシステム400の図が示されている。システム400は、システム100および/またはシステム300にプレナム402が実装されてもよい。プレナム402は、タービン124と流体連通し、少なくとも一つの実施形態では、タービン排出ストリーム128を受容するタービン124と、直接結合してもよい。同様にプレナム402は、熱回収蒸気発生器と流体連通してもい。プレナム402は、タービン排出ストリーム128のそれぞれの成分が化学反応を継続できる、滞留時間を供給するように構成される。
【0019】
発電用途に使用される、従来の非酸素燃料高圧燃焼器では、ガスは、タービンに入る前に、燃焼器に短時間(たとえば、40ms)だけ滞留する。反応速度は温度が低くなると小さくなるので、ガスがタービンの膨張器を通過することで冷却されて、反応は効果的に「凍結」される。該システムでは、反応は平衡に達することはできず、および、該システムの下流では化学反応は測定可能速度では継続しない。本発明は、通常は反応を促進するには十分な温度を有する、高温のタービン排出ストリームを生成するように、酸素燃料燃焼システムの温度、圧力およびガス組成物を構成する。タービン排出ストリーム(たとえば、128)のぞれぞれの成分が、プレナム402を出た後に、所望の反応状態になるように到達する、または実質的に到達するまで、該それぞれの成分が反応を継続する、適切な滞留時間を提供するように、本発明に記載されるプレナム402は、設計されて実装される。結果として得られるプレナム排出ストリーム404は、パイプラインまたは他の特定用途の特定の組成設計基準を満たすように、次に続くプロセス(たとえば、EOR)で使用される。
【0020】
一実施形態では、タービン排出ストリーム128の少なくとも1つの成分が、反応が実質的に平衡に到達する(すなわち、1つまたは複数の中間生成物が、実質的に平衡生成物に変換される)まで、化学反応を継続するように、滞留時間があらかじめ決定される。少なくとも1つの実施形態では、実質的な平衡は、タービン排出ストリーム128のそれぞれの成分(たとえば、酸素、一酸化炭素、炭化水素中間体、未燃炭化水素中間体、ホルムアルデヒド、および/または同種のもの)の濃度が、それぞれの成分の平衡濃度よりも大きいが10%未満になる、化学反応点であると考えられてもよい。
なお別の実施形態では、タービン124の出口で、タービン排出ストリーム128のそれぞれの成分(たとえば、酸素、一酸化炭素、炭化水素中間体、未燃炭化水素中間体、ホルムアルデヒド、および/または同種のもの)の少なくともあらかじめ定められたパーセンテージ(たとえば、50%、75%、90%等)が、プレナム402の出口で平衡生成物に変換されるように、滞留時間があらかじめ定められてもよい。
【0021】
または、タービン排出ストリーム128の少なくとも1つの成分が化学反応して、該それぞれの成分(単数または複数)が石油増進回収プロセスでの使用に適切になるように、滞留時間があらかじめ定められてもよい。少なくとも1つ該実施形態では、それぞれの成分は、酸素および一酸化炭素を含んでもよく、並びに、該成分は、酸素の濃度が10ppm以下、および一酸化炭素の濃度が、100万分の1000ppm以下の場合に、石油増進回収プロセスでの使用に適切になるように決定されてもい。
本発明の1つまたは複数の実施形態は、実質的に0.1秒から10秒の間である滞留時間を提供する、プレナム402を含んでもよい。別の実施形態では、プレナム402は、実質的に0.1秒から2秒の間である滞留時間を提供してもよい。なお別の実施形態では、プレナム402は、1秒を越える滞留時間を提供してもよい。しかしながら、プレナム402は、特定用途の設計基準に適合する、すべての適切な滞留時間を提供するように構成される。
【0022】
滞留時間は、本質的にプレナム402を通過するガス速度とプレナム402の容積の関数であることが、本明細書から理解されるであろう。このように、プレナム402の容積は、タービン排出ストリーム128の密度を知ることによって、所望の滞留時間を達成するように決定される。少なくとも1つの実施形態では、プレナム402の断面積は一定であり、中心線の長さ406(図2に図示される)は、実質的に10メートルから30メートルの間である。なお別の実施形態では、プレナム402の断面積は一定であり、中心線の長さ406は30メーター以上である。しかしながら、プレナムは、特定用途の設計基準に適合する、すべての適切な容積、形状(不規則な形状を含む)および/または中心線の長さ406であってもよい。
したがって、図4は、特に、タービン排出ストリーム(たとえば、128)のぞれぞれの生成が、所望の化学組成物(すなわち、反応状態)に到達する(あるいは実質的に到達する)まで反応を継続する、適切な滞留時間を提供するように設計され、実装されるプレナム(たとえば、402)を含む、本発明の実施形態400を示す。
【0023】
図5は、前述のシステム(たとえば、100、300および400)と同様に実装されることができる、別の酸素燃料ベースのシステム500を示す。さらに詳しくは、システム500は、熱交換器と触媒とを、それ自体が含む水蒸気改質装置502を含む。水蒸気改質装置502は、水蒸気改質装置または自動熱改質装置などの、特定用途の設計基準に適合する、任意の好適な種類の改質装置である。水蒸気改質装置502は、タービン排出ストリーム128、制御燃料ストリーム112の少なくとも一部、および水供給源508からの水ストリーム506を受容するように構成される。一般的に、改質装置502への入力物は、改質装置供給ストリームと称してもよく、および、少なくとも一つの実施形態では、蒸気および/または二酸化炭素を含む。タービン排出ストリーム128からの熱は、水ストリーム506と制御燃料ストリーム112(たとえば、制御燃料ストリーム112のメタン)との間の吸熱、触媒蒸気改質反応を促進し、改質された制御燃料ストリーム504を生成する。一般的に、改質装置502の出力物を、改質装置生成ストリームと称する。一実施形態では、改質装置生成ストリームは、さらに、変化して分離され、水素リッチストリームおよび/または二酸化炭素リッチストリーム(図示せず)を生成する。水素リッチストリームは適切に販売され、または異なるプロセスに配管されてもよい。
【0024】
改質された制御燃料ストリーム504は、通常、制御燃料ストリーム112と比較して、水素の増加によって特徴付けられ、および一実施形態では、実質的に水素と一酸化炭素から成る。改質された制御燃料ストリーム504は、次に、図1の制御燃料ストリーム112に代わって、燃焼ユニット120に供給される。少なくとも1つの実施形態では、改質された制御燃料ストリーム504は、燃料制御ストリーム112からの初期の炭化水素燃料の一部、水素リッチストリームの一部、二酸化炭素リッチストリームの一部、および/またはそれらの組み合わせを含む。
一般的に水蒸気改質装置502は、タービン124と流体連通し、および少なくとも一つの実施形態では改質装置502は、直接、タービン124と結合してもよい。さらに、本発明の1つまたは複数の実施形態では、熱回収蒸気発生器130と流体連通し、および熱回収蒸気発生器130の上流に位置する水蒸気改質装置502を含む。すなわち、熱回収蒸気発生器130は、改質装置排出ガス510を受容する。
【0025】
図6Aは、同様に、前述のシステム(たとえば、100、300、400および500)が実装されてもよい、さらに別の酸素燃料ベースのシステム600を示す。さらに詳しくは、システム600は、プレナム402と水蒸気改質装置502を含む。図示されるように、プレナム402は、タービン124と流体連通してもよく、および、先に記載されたように、システム400と接続されて動作してもよい。同様に、熱交換器と触媒を装置自体が含む改質装置502は、プレナム402と流体連通してもよく、および、たとえば、制御燃料ストリーム112のメタンと、水ストリーム506の水から、水素と一酸化炭素を生成して改質するように、プレナム排出ストリーム404からの熱を使用するように構成されてもよい。1つまたは複数の実施形態では、改質装置排出ガス510は、次に、改質装置502の下流に位置する熱回収蒸気発生器130に供給される。
このように、少なくとも一つの実施形態では、システム400と接続して記載されたプレナム402、および、システム500と接続して記載された水蒸気改質装置502は、特定用途の設計基準に適合するように、単一システム(たとえば、600)に好都合に実装されてもよい。
【0026】
図6Bは、システム600と同様に実装されてもよい、さらに別の酸素燃料ベースのシステム650を示す。さらに詳しくは、システム650は、水蒸気改質装置502の下流に結合したプレナム402、およびプレナム402の下流に位置した熱回収蒸気発生器130を含む。該実施形態では、改質装置502は、タービン124と直接流体連通、および/または、タービン124と直接結合してもよい。少なくとも1つの実施形態では、改質装置502とタービン124の排出ノズル(図示せず)との間の距離は、5メーター未満である。同様に、改質装置502とタービン124の排出ノズルとの間の滞留時間は、0.1秒未満であってもよい。しかしながら、特定用途の設計基準に適合する、すべての適切な距離および/またはすべての適切な滞留時間が、システム650に実装されてもよい。
【0027】
図7を参照すると、本発明の実施形態による酸素燃料ガスタービンシステムで使用するための方法700のフローチャートが提供される。方法700は、(それぞれ)図1、図3、図4、図5および図6Aに関連して先に記載された、システム100、システム300、システム400、システム500、システム600および/またはシステム650、並びに/または、特定用途の設計基準に適合するすべての適切なシステムと、接続して有利に実装されてもよい。方法700は、通常は、連続的に実施される複数のブロックまたは工程(たとえば、工程702、工程704、工程706、および同種のもの)を含む。当業者であれば理解するように、図7に示された工程の順番は例示であって、および、1つまたは複数の工程の順番は、本発明の精神および範囲内において修正されてもよい。加えて、方法700の工程は、少なくとも1つが非連続(すなわち、非逐次的)な順番で、実施されてもよく、および特定用途の設計基準に適合するように、1つまたは複数の工程が省略されてもよい。ブロック702は、方法700への入力点を示す。
【0028】
ブロック704は、酸素ストリーム(たとえば、108)、二酸化炭素ストリーム(たとえば、110)、および制御燃料ストリーム(たとえば、112)を供給する工程を示す。
ブロック706は、二酸化炭素(CO2)を圧縮するオプション工程を示す。少なくとも1つの実施形態では、CO2は、12から18バール(ゲージ圧)の間で圧縮されてもよい。しかしながら、CO2は、特定用途の設計基準に適合する、いかなる適切な圧力に圧縮されてもよい。少なくとも1つの実施形態では、燃焼器(たとえば、120)でのCO2の圧力は、実質的に、供給源(たとえば、104)でのCO2圧力と同等であってもよい。該実施形態では、供給源を出た後の圧縮は不要である。
【0029】
ブロック708は、酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、および制御燃料ストリームを燃焼させて、ガス状燃焼ストリームを生成する工程(たとえば、122)を示す。一般的に、ガス状燃焼ストリームは、12バールから18バールの間の圧力のCO2と水を含む。さらに詳しくは、ガス状燃焼ストリームは、70パーセントから80パーセントがCO2であってもよい。しかしながら、ガス状燃焼ストリームは、特定用途の設計基準に適合する、適切な濃度(単数または複数)および適切な圧力(単数または複数)の、すべての成分を含んでもよい。一実施形態では、ガス状燃焼ストリームの温度は、1800度(カ氏)以上である。別の実施形態ではガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に1900度(カ氏)と2700度(カ氏)との間である。なお別の実施形態では、ガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に2200度(カ氏)から2500度(カ氏)の間である。しかしながら、ガス状燃焼ストリームの温度は、特定用途の設計基準に適合するすべての適切な温度であってもよい。
【0030】
ブロック710は、タービン(たとえば、124)でガス状燃焼ストリームを膨張させ、膨張したガス状燃焼ストリーム(たとえば、タービン排出ストリーム128)を生成する工程を示す。膨張したガス状燃焼ストリームの温度は、類似する非酸素燃料ガスタービンシステムの排出温度よりも高い。少なくとも1つの実施形態では、膨張したガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に1200度(カ氏)から1800度(カ氏)の間である。少なくとも一つの他の実施形態では、膨張したガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に1350度(カ氏)から1700度(カ氏)の間である。しかしながら、膨張したガスタービンストリームは、特定用途の設計基準から結果として生じる、すべての適切な温度であってもよい。
ブロック712は、タービン(すなわち、ブロック710)のガスストリームの膨張によって、発電するオプション工程を示す。
【0031】
ブロック714は、膨張したガス状燃焼ストリームが、実質的な化学平衡などの、所望の化学状態に到達するための、滞留時間を提供する工程を示す。少なくとも1つの実施形態では、滞留時間の間、膨張したガス状燃焼ストリームを保持するように構成されたプレナム(たとえば、402)によって、該滞留時間が提供される。図4に関連して記載したように、プレナムは、所望の化学状態(たとえば、平衡、実質的な平衡、石油増進回収プロセス等のための適切な組成)が達成されるように、適切な滞留時間の間、膨張したガス状燃焼ストリームを保持するように構成されてもよい。たとえば、少なくとも一つの実施形態では、プレナムの中心線の長さは、実質的に10メートルから30メートルの間であってもよい。別の実施形態では、プレナムの中心線の長さは、30メーター以上であってもよい。同様に、一実施形態では、滞留時間は、実質的に0.10秒から10秒の間であってもよい。別の実施形態では滞留時間は、実質的に0.10秒から2秒の間であってもよい。なお別の実施形態では滞留時間は、1秒以上であってもよい。ブロック714から方法700は、1つまたは複数のブロック716、718、720および/または722などのオプション工程のいずれかの番号(または、いずれでもない)を通って下に向かってもよい。
【0032】
ブロック716は、滞留時間を提供する工程(すなわち、ブロック714)後の、膨張したガス状燃焼ストリームから、熱回収蒸気発生器(たとえば、130)を使用して、発電をするオプション工程を示す。
ブロック718は、膨張したガス状燃焼ストリームから除去された熱を使用して、制御燃料ストリーム(たとえば、メタン)から、たとえば、水素と一酸化炭素を生成するオプション工程を示す。
最後に、ブロック720およびブロック722は、それぞれ、オプション工程である、(たとえば、ガス状燃焼ストリームから)二酸化炭素を抽出する工程、および、石油増進回収プロセスに二酸化炭素を添加する工程を示す。
ブロック724は、方法700からの出口を示す。
【0033】
図8では、本発明の別の実施形態による酸素燃料ガスタービンシステムを、使用するための方法800フローチャートが提供される。方法800は、(それぞれ)図1、図3、図4、図5および図6Aと関連して先に記載された、システム100、システム300、システム400、システム500、システム600および/またはシステム650、並びに/または、特定用途の設計基準に適合するすべての適切なシステムに接続して有利に実装されてもよい。方法800は、通常、連続的に実施される複数のブロックまたは工程(たとえば、802、804、806、および同種のもの)を含む。当業者であれば理解できるように、図8に示された工程の順番は例示であって、および、1つまたは複数の工程の順番は、本発明の精神および範囲内において修正されてもよい。加えて、方法800の工程は、少なくとも1つが非連続(すなわち、非逐次的)な順番で、実施されてもよく、および、特定用途の設計基準に適合するように、1つまたは複数の工程が省略されてもよい。ブロック802は、方法800への入力点を示す。
【0034】
ブロック804は、酸素ストリーム(たとえば、108)、二酸化炭素ストリーム(たとえば、110)、制御燃料ストリーム(たとえば、112)、および改質された制御ストリーム(たとえば、504)を供給する工程を示す。
ブロック806は、二酸化炭素(CO2)を圧縮するオプション工程を示す。少なくとも1つの実施形態では、CO2は、12から18バール(ゲージ圧)の間で圧縮されてもよい。しかしながら、CO2は、特定用途の設計基準に適合する、いかなる適切な圧力に圧縮されてもよい。少なくとも1つの実施形態では、燃焼器(たとえば、120)でのCO2の圧力は、実質的に、供給源(たとえば、104)でのCO2圧力と同等であってもよい。該実施形態では、供給源を出た後の圧縮は不要である。
【0035】
ブロック808は、酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、および改質された制御燃料ストリームを燃焼させ、ガス状燃焼ストリームを生成する工程(たとえば、122)を示す。一般的に、ガス状燃焼ストリームは、12バールから18バールの間の圧力のCO2および水(H2O)を含む。さらに詳しくは、ガス状燃焼ストリームは、70パーセントから80パーセントがCO2であってもよい。しかしながら、ガス状燃焼ストリームは、特定用途の設計基準に適合する、適切な濃度(単数または複数)および適切な圧力(単数または複数)の、すべての成分を含んでもよい。一実施形態では、ガス状燃焼ストリームの温度は、1800度(カ氏)以上である。少なくとも一つの他の実施形態ではガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に1900度(カ氏)と2700度(カ氏)との間である。なお別の実施形態では、ガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に2200度(カ氏)から2500度(カ氏)の間である。しかしながら、ガス状燃焼ストリームの温度は、特定用途の設計基準に適合するすべての適切な温度であってもよい。
【0036】
ブロック810は、タービン(たとえば、124)のガス状燃焼ストリームを膨張させ、膨張したガス状燃焼ストリーム(たとえば、タービン排出ストリーム128)を生成する工程を示す。膨張したガス状燃焼ストリームの温度は、類似する非酸素燃料ガスタービンシステムの排出温度よりも高い。少なくとも1つの実施形態では、膨張したガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に1200度(カ氏)から1800度(カ氏)の間である。少なくとも一つの他の実施形態では、膨張したガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に1350度(カ氏)から1700度(カ氏)の間である。しかしながら、膨張したガスタービンストリームは、特定用途の設計基準から結果として生じる、すべての適切な温度であってもよい。
ブロック812は、タービン(すなわち、ブロック810)でのガスストリームの膨張によって、発電するオプション工程を示す。
【0037】
ブロック814は、膨張したガス状燃焼ストリームから除去された熱を使用して、制御燃料ストリームを改質し、改質された制御燃料ストリームを形成する工程を示す。一般的に、改質された制御燃料ストリームは、制御燃料ストリームと比較すると、水素の増加によって特徴付けられてもよい。ブロック814から、方法800は、1つまたは複数のブロック816、818、および/または820などのオプション工程のいずれかの番号(または、いずれでもない)を通って下に向かってもよい。
ブロック816は、改質工程(すなわち、ブロック814)後の、膨張したガス状燃焼ストリームから、熱回収蒸気発生器(たとえば、130)を使用して、発電をするオプション工程を示す。
ブロック818およびブロック820は、それぞれ、オプション工程であり、(たとえば、ガス状燃焼ストリームから)二酸化炭素を抽出する工程、および、石油増進回収プロセスに二酸化炭素を添加する工程プロセスを示す。
ブロック822は、方法800からの出口を示す。
【0038】
(シミュレーション)
図9、図10、図11および図12を参照すると、シミュレーション結果を示す多くの図が提供される。当然のことながら、これらの図、および、それに続く対応する記載によって具体化される情報は、これに限定されるわけではないが、本発明に追加的な見識として、提供されることを宣言する。
まとめると、図9と図10は、それぞれ、火炎温度、圧力(すなわち、実線によって示される1バール、破線によって示される12バール、および点線によって示される30バール)、および等量比(すなわち、O2に対するメタンの比が0.95、1、1.05および1.1)の範囲における、CO2ストリーム中のO2/メタン燃焼のための、O2とCOの平衡モル分率を示す。一般的には、平衡組成とは、長時間にわたってすべての種の濃度が一定である状態をいう。平衡での混合物の組成は、温度、圧力および組成物の組成に依存する。CO2ストリームがEORのために使用される、または、パイプラインで輸送される、酸素燃料燃焼器の場合には、O2およびCOの濃度は、できるだけ小さいことが望まれる。図9および図10のグラフは平衡を示し、したがって、反応が平衡状態に進んだ場合には、O2およびCO濃度は可能な限り小さい。
【0039】
図9のグラフ900に関しては、プロット902は圧力1バールでの等量比0.95を示し、904は圧力12バールでの等量比0.95を示し、および906は圧力30バールでの等量比0.95を示す。同様に、プロット910は圧力1バールでの等量比1を示し、912は圧力12バールでの等量比1を示し、および914は圧力30バールでの等量比1を示す。プロット920は圧力1バールでの等量比1.05を示し、922は圧力12バールでの等量比1.05を示し、および924は圧力30バールでの等量比1.05を示す。最後に、プロット930は圧力1バールでの等量比1.1を示し、932は圧力12バールでの等量比1.1を示し、および934は圧力30バールでの等量比1.1を示す。
【0040】
図10のグラフ1000に関しては、プロット1002は圧力1バールでの等量比1.1を示し、1004は圧力12バールでの等量比1.1を示し、および1006は圧力30バールでの等量比1.1を示す。同様に、プロット1010は圧力1バールでの等量比1.05を示し、1012は圧力12バールでの等量比1.05を示し、および1014は圧力30バールでの等量比1.05を示す。プロット1020は圧力1バールでの等量比1を示し、1022は圧力12バールでの等量比1を示し、および1024は圧力30バールでの等量比1を示す。最後に、プロット1030は圧力1バールでの等量比0.95を示し、1032は圧力12バールでの等量比0.95を示し、および1034は圧力30バールでの等量比0.95を示す。
既に述べたように、ガスタービンなどの発電デバイスに使用される従来の高圧燃焼器に対して、複雑な要素は、ガス状燃焼ストリームが、タービンに入る前に、40ms程度の比較的短い時間だけ燃焼器の中に滞留するということである。その結果、ガスがタービンの膨張器を通ることで冷却されることによって、反応が抑えられるので、組成が「凍結」される。測定可能な速度で、反応が平衡方向に進行するために十分なエネルギーがない(すなわち低温度)。
【0041】
図11は、凍結O2濃度と平衡濃度との間の違いの大きさを示す。図11では、カ氏1700度および1気圧での等量比1で、O2モル分率が約0.008に凍結されることを示す。それに対して、図9の同じ条件に対する平衡O2モル分率は、0.001であるので約8倍小さい。
酸素燃料ガスタービンの提案構成では、温度、圧力および反応組成物は、演算される滞留時間にわたって、平衡方向へ反応が継続するように進めるために、十分に高い温度のタービン排出ストリームを生成するように構成される。たとえば、可能性があるタービン吸気口の温度である、1750ケルビン(カ氏2690度)が、グラフ900、グラフ1000およびグラフ1100上で、「B」でラベルされた線によって示される。線「B」は、約300ppm〜500ppmのO2平衡レベルを示す。しかしながら、グラフ1100の線Bは、40ms後の現実のO2濃度が、グラフ900の対応する線Bによって示される、平衡レベルよりも大きい値の単位まで上昇することを示す。グラフ1100の線BでのO2レベルは、1000ppm(12バール、φ=1.0)よりも大きいことが示される。O2の該濃度は、通常、パイプライン(すなわち、ダウンホール)用途では、容認できないほど高い。タービンでの膨張後に、該タービン排出温度は、約1200ケルビンになることが見込まれる。化学反応が平衡に向かって進行することができる、システムにプレナムが組み込まれる場合には、グラフ1000中で線「A」で示される、O2モル分率は、0.00001(10ppm)未満である。
【0042】
図12のグラフ1200は、長い滞留時間によって、O2濃度が減少することを示す。グラフ1200は、火炎中の酸素のピークレベルから、ピークレベルの10%に低減されるまでに、O2に要求される時間(τ10%)をプロットしている。たとえば、グラフ900の線Aによって示される1200ケルビンのタービン排出温度では、要求される滞留時間は1秒を越える可能性がある。
本発明は、さまざまな修正形態および代替形態が可能であり、並びに、上記で論じた例示的な実施形態は、実施例としてのみ示される。本発明は、明細書に開示された特定の実施形態に限定されるものではないことを理解するべきである。実際、本発明は、添付の特許請求の範囲の真の精神および範囲に含まれる、すべての代替形態、修正形態、および均等物を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸素燃料ガスタービンシステムであって、
酸素ストリームと、
二酸化炭素ストリームと、
制御燃料ストリームと、
前記酸素ストリーム、前記二酸化炭素ストリーム、および前記制御燃料ストリームを受容し、および、前記制御燃料ストリーム、前記二酸化炭素ストリーム、および前記酸素ストリームを燃焼させ、実質的に二酸化炭素と水を含む、ガス状燃焼ストリームを生成するように構成される燃焼ユニットであって、前記ガス状燃焼ストリームの温度は、少なくとも1800度(カ氏)である燃焼ユニットと、
前記ガス状燃焼ストリームを受容し、前記ガス状燃焼ストリームを膨張させ、および、前記膨張したガス状燃焼ストリームをタービン排出ストリームとして排出するように構成されるタービンであって、前記タービン排出ストリームの温度は、少なくとも1200度(カ氏)であるタービンと、
前記タービン排出ストリームを受容する前記タービンと、流体連通するプレナムであって、前記タービン排出ストリームの少なくとも1つの成分が、平衡に向かうように化学反応し、および、実質的に中間生成物を平衡生成物に変換する滞留時間を、供給するように構成される前記プレナムとを含むシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記ガス状燃焼ストリームが膨張した場合に、前記タービンは発電するように構成されるシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記ガス状燃焼ストリームからの前記二酸化炭素の少なくとも一部が、石油増進回収のために使用されるシステム。
【請求項4】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記タービン排出ストリームのそれぞれの成分の濃度が、前記それぞれの成分の平衡濃度よりも大きいが10%未満になるまで化学反応が進むように、前記滞留時間があらかじめ定められるシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のシステムにおいて、
前記それぞれの成分は、酸素であるシステム。
【請求項6】
請求項4に記載のシステムにおいて、
前記それぞれの成分は、一酸化炭素であるシステム。
【請求項7】
請求項4に記載のシステムにおいて、
前記それぞれの成分は、炭化水素中間体であるシステム。
【請求項8】
請求項7に記載のシステムにおいて、
前記炭化水素中間体は、未燃炭化水素であるシステム。
【請求項9】
請求項8に記載のシステムにおいて、
前記未燃炭化水素は、ホルムアルデヒドであるシステム。
【請求項10】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記タービンの出口における、前記タービン排出ストリームのそれぞれの成分の少なくともあらかじめ定められたパーセンテージが、前記プレナムの出口で平衡生成物に変換されるように、前記滞留時間があらかじめ定められるシステム。
【請求項11】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記あらかじめ定められたパーセンテージは、50%であるシステム。
【請求項12】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記あらかじめ定められたパーセンテージは、75%であるシステム。
【請求項13】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記あらかじめ定められたパーセンテージは、90%であるシステム。
【請求項14】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記それぞれの成分は、酸素であるシステム。
【請求項15】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記それぞれの成分は、一酸化炭素であるシステム。
【請求項16】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記それぞれの成分は、炭化水素中間体であるシステム。
【請求項17】
請求項16に記載のシステムにおいて、
前記炭化水素中間体は、未燃炭化水素であるシステム。
【請求項18】
請求項17に記載のシステムにおいて、
前記未燃炭化水素は、ホルムアルデヒドであるシステム。
【請求項19】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記タービン排出ストリームのそれぞれの成分が、石油増進回収プロセスに使用されることに適切になるまで、前記それぞれの成分が化学反応するように、前記滞留時間があらかじめ定められるシステム。
【請求項20】
請求項19に記載のシステムにおいて、
前記それぞれの成分は、酸素であって、前記酸素の濃度が10ppm以下であるシステム。
【請求項21】
請求項19に記載のシステムにおいて、
前記それぞれの成分は、一酸化炭素であって、前記一酸化炭素の濃度は1000ppm以下であるシステム。
【請求項22】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記滞留時間は、実質的に0.1秒から10秒の間であるシステム。
【請求項23】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記滞留時間は、実質的に0.1秒と2秒の間であるシステム。
【請求項24】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記滞留時間は、1秒以上であるシステム。
【請求項25】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記プレナムの中心線は、実質的に10メートルから30メートルの間であるシステム。
【請求項26】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記プレナムの中心線の長さは、30メートル以上であるシステム。
【請求項27】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記タービンが作用する前の前記ガス状燃焼ストリームの圧力は、実質的に12バールと18バールとの間であるシステム。
【請求項28】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記ガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に1900度(カ氏)と2700度(カ氏)との間であるシステム。
【請求項29】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記ガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に2200度(カ氏)と2500度(カ氏)との間であるシステム。
【請求項30】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記ガス状燃焼ストリームの実質的に70パーセントから80パーセントは、二酸化炭素であるシステム。
【請求項31】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記タービン排出ストリームの圧力は、実質的に1バールであるシステム。
【請求項32】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記タービン排出ストリームの圧力は、実質的に1バールから2バールの間であるシステム。
【請求項33】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記タービン排出ストリームの温度は、1200度(カ氏)から1800度(カ氏)の間であるシステム。
【請求項34】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記タービン排出ストリームの温度は、1350度(カ氏)から1700度(カ氏)の間であるシステム。
【請求項35】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記二酸化炭素ストリームは、前記燃焼ユニットに受容される前に、1つまたは複数のコンプレッサーで圧縮されるシステム。
【請求項36】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記プレナムは、熱回収蒸気発生器と流体連通するシステム。
【請求項37】
請求項36に記載のシステムにおいて、
前記熱回収蒸気発生器は、発電するように構成されるシステム。
【請求項38】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記プレナムは、前記タービンと直接結合するシステム。
【請求項39】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記酸素ストリームは、空気分離装置を使用して生成されるシステム。
【請求項40】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記制御燃料ストリームは、二酸化炭素浸水貯留層および炭化水素燃料供給パイプラインの少なくとも1つから生成されるシステム。
【請求項41】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記二酸化炭素ストリームは、前記ガス状燃焼ストリームの70パーセントから100パーセントの二酸化炭素を含むシステム。
【請求項42】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記二酸化炭素ストリームは、油井から生成されるシステム。
【請求項43】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記二酸化炭素ストリームは、前記酸素燃料ガスタービンシステムの起動時には、主に第1の供給源から生成され、および、前記二酸化炭素ストリームは、前記酸素燃料ガスタービンシステムが継続して運転される間は、主に第2の供給源から生成されるシステム。
【請求項44】
請求項43に記載のシステムにおいて、
前記第1の供給源は油井であり、前記第2の供給源は前記ガス状燃焼ストリームであるシステム。
【請求項45】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記二酸化炭素ストリームは、前記燃焼ユニットに受容される前に、実質的に12から18バール(ゲージ圧)の間に圧縮されるシステム。
【請求項46】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記プレナムは、水蒸気改質装置と流体連通し、前記水蒸気改質装置は、前記プレナム排出ストリームからの熱を使用し、前記制御燃料ストリームの水とメタンを、水素と一酸化炭素に改質するように構成されるシステム。
【請求項47】
請求項46に記載のシステムにおいて、
前記水蒸気改質装置は、熱回収蒸気発生器と流体連通し、および熱回収蒸気発生器の上流に位置するシステム。
【請求項48】
請求項46に記載のシステムにおいて、
前記水蒸気改質装置は、熱交換器と触媒を含むシステム。
【請求項49】
ガス状燃焼ストリームを生成するように構成される燃焼ユニットと、
前記ガス状燃焼ストリームを受容し、前記ガス状燃焼ストリームを膨張させ、および、前記膨張したガス状燃焼ストリームをタービン排出ストリームとして排出するように構成されるタービンであって、前記タービン排出ストリームの温度は、少なくとも1200度(カ氏)であるタービンと、
前記タービン排出ストリームを受容し、前記タービン排出ストリームから熱を除去し、熱を改質装置供給ストリームに伝えて、改質装置生成ストリームを生成するように構成される水蒸気改質装置とを含む酸素燃料ガスタービンシステムシステム。
【請求項50】
請求項49に記載のシステムにおいて、
前記改質装置供給ストリームは、少なくとも制御燃料ストリームの一部を含むシステム。
【請求項51】
請求項50に記載のシステムにおいて、
前記改質装置供給ストリームは、蒸気を含むシステム。
【請求項52】
請求項51に記載のシステムにおいて、
前記改質装置供給ストリームは、二酸化炭素を含むシステム。
【請求項53】
請求項50に記載のシステムにおいて、
前記燃焼ユニットは、酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、および複合された燃料ストリームを受容するように構成され、前記複合された燃料ストリームは、前記制御燃料ストリームおよび前記改質装置生成ストリームの混合物を含むシステム。
【請求項54】
請求項53に記載のシステムにおいて、
前記燃焼ユニットは、前記酸素ストリーム、前記二酸化炭素ストリーム、および前記複合された燃料ストリームを燃焼させ、前記ガス状燃焼ストリームを生成するように構成されるシステム。
【請求項55】
請求項50に記載のシステムにおいて、
前記改質装置生成ストリームの一部は、さらに変化して分離され、水素リッチストリームと酸化炭素リッチストリームとを生成するシステム。
【請求項56】
請求項55に記載のシステムにおいて、
前記燃焼ユニットは、酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、および複合された燃料ストリームを受容するように構成され、前記複合された燃料ストリームは、前記制御燃料ストリームと前記酸化炭素リッチストリームとの混合物を含むシステム。
【請求項57】
請求項56に記載のシステムにおいて、
前記複合された燃料ストリームは、さらに、H2リッチストリームの一部を含むシステム。
【請求項58】
請求項55に記載のシステムにおいて、
前記水素リッチストリームは、製品として販売することに適切であり、または、異なるプロセスに配管されるシステム。
【請求項59】
請求項49に記載のシステムにおいて、
さらに、前記タービン排出ストリームを冷却するために、改質装置は、熱回収蒸気発生器に結合されるシステム。
【請求項60】
請求項49に記載のシステムにおいて、
さらに、改質装置の上流に位置するプレナムを含み、前記プレナムは、前記タービン排出ストリームのそれぞれの成分が、平衡に向かうように化学反応し、実質的に中間生成物を平衡生成物に変換する、滞留時間を供給するように構成されるシステム。
【請求項61】
請求項60に記載のシステムにおいて、
さらに、前記改質装置の下流に位置する熱回収蒸気発生器を含むシステム。
【請求項62】
請求項49に記載のシステムにおいて、
さらに、改質装置の下流に結合するプレナムを含み、前記プレナムは、前記タービン排出ストリームのそれぞれの成分が、平衡に向かうように化学反応し、実質的に中間生成物を平衡生成物に変換する、滞留時間を供給するように構成されるシステム。
【請求項63】
請求項62に記載のシステムにおいて、
さらに、前記プレナムの下流に位置する熱回収蒸気発生器を含むシステム。
【請求項64】
請求項49に記載のシステムにおいて、
改質装置と前記タービンの排出ノズルとの間の距離は、5メーター未満であるシステム。
【請求項65】
請求項49に記載のシステムにおいて、
改質装置と前記タービンの排出ノズルとの間の滞留時間は、0.1秒未満であるシステム。
【請求項66】
請求項49に記載のシステムにおいて、
前記ガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に1900度(カ氏)から2700度(カ氏)の間であるシステム。
【請求項67】
請求項49に記載のシステムにおいて、
前記水蒸気改質装置は、熱回収蒸気発生器と流体連通し、熱回収蒸気発生器の上流に位置するシステム。
【請求項68】
請求項49に記載のシステムにおいて、
前記水蒸気改質装置は、前記タービンと直接結合するシステム。
【請求項69】
請求項49に記載のシステムにおいて、
前記水蒸気改質装置は、熱交換器と触媒を含むシステム。
【請求項70】
酸素燃料ガスタービンシステムを使用するための方法であって、
酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、および制御燃料ストリームを供給する工程と、
前記酸素ストリーム、前記二酸化炭素ストリーム、および前記制御燃料ストリームを燃焼させて、ガス状燃焼ストリームを生成する工程と、
タービンで前記ガス状燃焼ストリームを膨張させて、膨張したガス状燃焼ストリームを形成する工程と、
実質的な化学平衡に到達するように、前記膨張したガス状燃焼ストリームに滞留時間を与える工程と、を含み、滞留時間は、前記膨張したガス状燃焼ストリームを前記滞留時間の間、保持するように構成されるプレナムによって提供される方法。
【請求項71】
請求項70に記載の方法において、
さらに、タービンで前記ガス状燃焼ストリームを膨張させる工程には、発電する工程が含まれる方法。
【請求項72】
請求項70に記載の方法において、
さらに、前記ガス状燃焼ストリームから二酸化炭素を抽出し、前記二酸化炭素を石油増進回収プロセスに適用する方法。
【請求項73】
請求項70に記載の方法において、
前記滞留時間は、実質的に0.1秒と10秒の間である方法。
【請求項74】
請求項70に記載の方法において、
前記滞留時間は、実質的に0.1秒と2秒の間である方法。
【請求項75】
請求項70に記載の方法において、
前記滞留時間は、1秒以上である方法。
【請求項76】
請求項70に記載の方法において、
前記プレナムの中心線の長さは、実質的に10メートルから30メートルの間である方法。
【請求項77】
請求項70に記載の方法において、
前記プレナムの中心線の長さは、30メートル以上である方法。
【請求項78】
請求項70に記載の方法において、
前記燃焼工程は、実質的に、1900度(カ氏)から2700度(カ氏)の間の温度を有するガス状燃焼ストリームを生成する方法。
【請求項79】
請求項70に記載の方法において、
前記燃焼工程では、実質的に、2200度(カ氏)から2500度(カ氏)の間の温度を有するガス状燃焼ストリームを生成する方法。
【請求項80】
請求項70に記載の方法において、
前記燃焼工程では、実質的に70パーセントから80パーセントの二酸化炭素の組成物を含む、ガス状燃焼ストリームを生成する方法。
【請求項81】
請求項70に記載の方法において、
さらに、前記燃焼工程前に、前記二酸化炭素ストリームを圧縮する工程を含む方法。
【請求項82】
請求項70に記載の方法において、
さらに、滞留時間を提供する工程の後に、前記膨張したガス状燃焼から、熱回収蒸気発生器を使用して、発電する工程を含む方法。
【請求項83】
請求項70に記載の方法において、
さらに、滞留時間を提供する工程の後に、前記膨張したガス状燃焼ストリームから除去された熱を使用して、メタンを改質する工程を含み、前記メタンは水素と一酸化炭素に改質される方法。
【請求項84】
酸素燃料ガスタービンシステムを使用する方法であって、
酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、制御燃料ストリーム、および改質された制御燃料ストリームを供給する工程と、
前記酸素ストリーム、前記二酸化炭素ストリーム、および前記改質された制御燃料ストリームを燃焼させ、温度が少なくとも1800度(カ氏)のガス状燃焼ストリームを生成する工程と、
タービンで前記ガス状燃焼ストリームを膨張させて、膨張したガス状燃焼ストリームを形成する工程と、
前記膨張したガス状燃焼ストリームから除去された熱を使用して、前記制御燃料ストリームを改質し、改質された制御燃料ストリームを形成する工程と、を含み、前記改質された制御燃料ストリームは、前記制御燃料ストリームと比較して水素の増加によって特徴付けられる方法。
【請求項85】
請求項84に記載の方法において、
さらに、タービンで前記ガス状燃焼ストリームを膨張させる工程に、発電する工程を含む方法。
【請求項86】
請求項84に記載の方法において、
前記燃焼工程では、実質的に、1900度(カ氏)から2700度(カ氏)の間の温度を有するガス状燃焼ストリームを生成する方法。
【請求項87】
請求項84に記載の方法において、
前記燃焼工程では、実質的に、2200度(カ氏)から2500度(カ氏)の間の温度を有するガス状燃焼ストリームを生成する方法。
【請求項88】
請求項49に記載のシステムにおいて、
改質装置は、水蒸気改質装置および自動熱改質装置からなる群から選択されるシステム。
【請求項1】
酸素燃料ガスタービンシステムであって、
酸素ストリームと、
二酸化炭素ストリームと、
制御燃料ストリームと、
前記酸素ストリーム、前記二酸化炭素ストリーム、および前記制御燃料ストリームを受容し、および、前記制御燃料ストリーム、前記二酸化炭素ストリーム、および前記酸素ストリームを燃焼させ、実質的に二酸化炭素と水を含む、ガス状燃焼ストリームを生成するように構成される燃焼ユニットであって、前記ガス状燃焼ストリームの温度は、少なくとも1800度(カ氏)である燃焼ユニットと、
前記ガス状燃焼ストリームを受容し、前記ガス状燃焼ストリームを膨張させ、および、前記膨張したガス状燃焼ストリームをタービン排出ストリームとして排出するように構成されるタービンであって、前記タービン排出ストリームの温度は、少なくとも1200度(カ氏)であるタービンと、
前記タービン排出ストリームを受容する前記タービンと、流体連通するプレナムであって、前記タービン排出ストリームの少なくとも1つの成分が、平衡に向かうように化学反応し、および、実質的に中間生成物を平衡生成物に変換する滞留時間を、供給するように構成される前記プレナムとを含むシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記ガス状燃焼ストリームが膨張した場合に、前記タービンは発電するように構成されるシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記ガス状燃焼ストリームからの前記二酸化炭素の少なくとも一部が、石油増進回収のために使用されるシステム。
【請求項4】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記タービン排出ストリームのそれぞれの成分の濃度が、前記それぞれの成分の平衡濃度よりも大きいが10%未満になるまで化学反応が進むように、前記滞留時間があらかじめ定められるシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のシステムにおいて、
前記それぞれの成分は、酸素であるシステム。
【請求項6】
請求項4に記載のシステムにおいて、
前記それぞれの成分は、一酸化炭素であるシステム。
【請求項7】
請求項4に記載のシステムにおいて、
前記それぞれの成分は、炭化水素中間体であるシステム。
【請求項8】
請求項7に記載のシステムにおいて、
前記炭化水素中間体は、未燃炭化水素であるシステム。
【請求項9】
請求項8に記載のシステムにおいて、
前記未燃炭化水素は、ホルムアルデヒドであるシステム。
【請求項10】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記タービンの出口における、前記タービン排出ストリームのそれぞれの成分の少なくともあらかじめ定められたパーセンテージが、前記プレナムの出口で平衡生成物に変換されるように、前記滞留時間があらかじめ定められるシステム。
【請求項11】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記あらかじめ定められたパーセンテージは、50%であるシステム。
【請求項12】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記あらかじめ定められたパーセンテージは、75%であるシステム。
【請求項13】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記あらかじめ定められたパーセンテージは、90%であるシステム。
【請求項14】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記それぞれの成分は、酸素であるシステム。
【請求項15】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記それぞれの成分は、一酸化炭素であるシステム。
【請求項16】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記それぞれの成分は、炭化水素中間体であるシステム。
【請求項17】
請求項16に記載のシステムにおいて、
前記炭化水素中間体は、未燃炭化水素であるシステム。
【請求項18】
請求項17に記載のシステムにおいて、
前記未燃炭化水素は、ホルムアルデヒドであるシステム。
【請求項19】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記タービン排出ストリームのそれぞれの成分が、石油増進回収プロセスに使用されることに適切になるまで、前記それぞれの成分が化学反応するように、前記滞留時間があらかじめ定められるシステム。
【請求項20】
請求項19に記載のシステムにおいて、
前記それぞれの成分は、酸素であって、前記酸素の濃度が10ppm以下であるシステム。
【請求項21】
請求項19に記載のシステムにおいて、
前記それぞれの成分は、一酸化炭素であって、前記一酸化炭素の濃度は1000ppm以下であるシステム。
【請求項22】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記滞留時間は、実質的に0.1秒から10秒の間であるシステム。
【請求項23】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記滞留時間は、実質的に0.1秒と2秒の間であるシステム。
【請求項24】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記滞留時間は、1秒以上であるシステム。
【請求項25】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記プレナムの中心線は、実質的に10メートルから30メートルの間であるシステム。
【請求項26】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記プレナムの中心線の長さは、30メートル以上であるシステム。
【請求項27】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記タービンが作用する前の前記ガス状燃焼ストリームの圧力は、実質的に12バールと18バールとの間であるシステム。
【請求項28】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記ガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に1900度(カ氏)と2700度(カ氏)との間であるシステム。
【請求項29】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記ガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に2200度(カ氏)と2500度(カ氏)との間であるシステム。
【請求項30】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記ガス状燃焼ストリームの実質的に70パーセントから80パーセントは、二酸化炭素であるシステム。
【請求項31】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記タービン排出ストリームの圧力は、実質的に1バールであるシステム。
【請求項32】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記タービン排出ストリームの圧力は、実質的に1バールから2バールの間であるシステム。
【請求項33】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記タービン排出ストリームの温度は、1200度(カ氏)から1800度(カ氏)の間であるシステム。
【請求項34】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記タービン排出ストリームの温度は、1350度(カ氏)から1700度(カ氏)の間であるシステム。
【請求項35】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記二酸化炭素ストリームは、前記燃焼ユニットに受容される前に、1つまたは複数のコンプレッサーで圧縮されるシステム。
【請求項36】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記プレナムは、熱回収蒸気発生器と流体連通するシステム。
【請求項37】
請求項36に記載のシステムにおいて、
前記熱回収蒸気発生器は、発電するように構成されるシステム。
【請求項38】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記プレナムは、前記タービンと直接結合するシステム。
【請求項39】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記酸素ストリームは、空気分離装置を使用して生成されるシステム。
【請求項40】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記制御燃料ストリームは、二酸化炭素浸水貯留層および炭化水素燃料供給パイプラインの少なくとも1つから生成されるシステム。
【請求項41】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記二酸化炭素ストリームは、前記ガス状燃焼ストリームの70パーセントから100パーセントの二酸化炭素を含むシステム。
【請求項42】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記二酸化炭素ストリームは、油井から生成されるシステム。
【請求項43】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記二酸化炭素ストリームは、前記酸素燃料ガスタービンシステムの起動時には、主に第1の供給源から生成され、および、前記二酸化炭素ストリームは、前記酸素燃料ガスタービンシステムが継続して運転される間は、主に第2の供給源から生成されるシステム。
【請求項44】
請求項43に記載のシステムにおいて、
前記第1の供給源は油井であり、前記第2の供給源は前記ガス状燃焼ストリームであるシステム。
【請求項45】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記二酸化炭素ストリームは、前記燃焼ユニットに受容される前に、実質的に12から18バール(ゲージ圧)の間に圧縮されるシステム。
【請求項46】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記プレナムは、水蒸気改質装置と流体連通し、前記水蒸気改質装置は、前記プレナム排出ストリームからの熱を使用し、前記制御燃料ストリームの水とメタンを、水素と一酸化炭素に改質するように構成されるシステム。
【請求項47】
請求項46に記載のシステムにおいて、
前記水蒸気改質装置は、熱回収蒸気発生器と流体連通し、および熱回収蒸気発生器の上流に位置するシステム。
【請求項48】
請求項46に記載のシステムにおいて、
前記水蒸気改質装置は、熱交換器と触媒を含むシステム。
【請求項49】
ガス状燃焼ストリームを生成するように構成される燃焼ユニットと、
前記ガス状燃焼ストリームを受容し、前記ガス状燃焼ストリームを膨張させ、および、前記膨張したガス状燃焼ストリームをタービン排出ストリームとして排出するように構成されるタービンであって、前記タービン排出ストリームの温度は、少なくとも1200度(カ氏)であるタービンと、
前記タービン排出ストリームを受容し、前記タービン排出ストリームから熱を除去し、熱を改質装置供給ストリームに伝えて、改質装置生成ストリームを生成するように構成される水蒸気改質装置とを含む酸素燃料ガスタービンシステムシステム。
【請求項50】
請求項49に記載のシステムにおいて、
前記改質装置供給ストリームは、少なくとも制御燃料ストリームの一部を含むシステム。
【請求項51】
請求項50に記載のシステムにおいて、
前記改質装置供給ストリームは、蒸気を含むシステム。
【請求項52】
請求項51に記載のシステムにおいて、
前記改質装置供給ストリームは、二酸化炭素を含むシステム。
【請求項53】
請求項50に記載のシステムにおいて、
前記燃焼ユニットは、酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、および複合された燃料ストリームを受容するように構成され、前記複合された燃料ストリームは、前記制御燃料ストリームおよび前記改質装置生成ストリームの混合物を含むシステム。
【請求項54】
請求項53に記載のシステムにおいて、
前記燃焼ユニットは、前記酸素ストリーム、前記二酸化炭素ストリーム、および前記複合された燃料ストリームを燃焼させ、前記ガス状燃焼ストリームを生成するように構成されるシステム。
【請求項55】
請求項50に記載のシステムにおいて、
前記改質装置生成ストリームの一部は、さらに変化して分離され、水素リッチストリームと酸化炭素リッチストリームとを生成するシステム。
【請求項56】
請求項55に記載のシステムにおいて、
前記燃焼ユニットは、酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、および複合された燃料ストリームを受容するように構成され、前記複合された燃料ストリームは、前記制御燃料ストリームと前記酸化炭素リッチストリームとの混合物を含むシステム。
【請求項57】
請求項56に記載のシステムにおいて、
前記複合された燃料ストリームは、さらに、H2リッチストリームの一部を含むシステム。
【請求項58】
請求項55に記載のシステムにおいて、
前記水素リッチストリームは、製品として販売することに適切であり、または、異なるプロセスに配管されるシステム。
【請求項59】
請求項49に記載のシステムにおいて、
さらに、前記タービン排出ストリームを冷却するために、改質装置は、熱回収蒸気発生器に結合されるシステム。
【請求項60】
請求項49に記載のシステムにおいて、
さらに、改質装置の上流に位置するプレナムを含み、前記プレナムは、前記タービン排出ストリームのそれぞれの成分が、平衡に向かうように化学反応し、実質的に中間生成物を平衡生成物に変換する、滞留時間を供給するように構成されるシステム。
【請求項61】
請求項60に記載のシステムにおいて、
さらに、前記改質装置の下流に位置する熱回収蒸気発生器を含むシステム。
【請求項62】
請求項49に記載のシステムにおいて、
さらに、改質装置の下流に結合するプレナムを含み、前記プレナムは、前記タービン排出ストリームのそれぞれの成分が、平衡に向かうように化学反応し、実質的に中間生成物を平衡生成物に変換する、滞留時間を供給するように構成されるシステム。
【請求項63】
請求項62に記載のシステムにおいて、
さらに、前記プレナムの下流に位置する熱回収蒸気発生器を含むシステム。
【請求項64】
請求項49に記載のシステムにおいて、
改質装置と前記タービンの排出ノズルとの間の距離は、5メーター未満であるシステム。
【請求項65】
請求項49に記載のシステムにおいて、
改質装置と前記タービンの排出ノズルとの間の滞留時間は、0.1秒未満であるシステム。
【請求項66】
請求項49に記載のシステムにおいて、
前記ガス状燃焼ストリームの温度は、実質的に1900度(カ氏)から2700度(カ氏)の間であるシステム。
【請求項67】
請求項49に記載のシステムにおいて、
前記水蒸気改質装置は、熱回収蒸気発生器と流体連通し、熱回収蒸気発生器の上流に位置するシステム。
【請求項68】
請求項49に記載のシステムにおいて、
前記水蒸気改質装置は、前記タービンと直接結合するシステム。
【請求項69】
請求項49に記載のシステムにおいて、
前記水蒸気改質装置は、熱交換器と触媒を含むシステム。
【請求項70】
酸素燃料ガスタービンシステムを使用するための方法であって、
酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、および制御燃料ストリームを供給する工程と、
前記酸素ストリーム、前記二酸化炭素ストリーム、および前記制御燃料ストリームを燃焼させて、ガス状燃焼ストリームを生成する工程と、
タービンで前記ガス状燃焼ストリームを膨張させて、膨張したガス状燃焼ストリームを形成する工程と、
実質的な化学平衡に到達するように、前記膨張したガス状燃焼ストリームに滞留時間を与える工程と、を含み、滞留時間は、前記膨張したガス状燃焼ストリームを前記滞留時間の間、保持するように構成されるプレナムによって提供される方法。
【請求項71】
請求項70に記載の方法において、
さらに、タービンで前記ガス状燃焼ストリームを膨張させる工程には、発電する工程が含まれる方法。
【請求項72】
請求項70に記載の方法において、
さらに、前記ガス状燃焼ストリームから二酸化炭素を抽出し、前記二酸化炭素を石油増進回収プロセスに適用する方法。
【請求項73】
請求項70に記載の方法において、
前記滞留時間は、実質的に0.1秒と10秒の間である方法。
【請求項74】
請求項70に記載の方法において、
前記滞留時間は、実質的に0.1秒と2秒の間である方法。
【請求項75】
請求項70に記載の方法において、
前記滞留時間は、1秒以上である方法。
【請求項76】
請求項70に記載の方法において、
前記プレナムの中心線の長さは、実質的に10メートルから30メートルの間である方法。
【請求項77】
請求項70に記載の方法において、
前記プレナムの中心線の長さは、30メートル以上である方法。
【請求項78】
請求項70に記載の方法において、
前記燃焼工程は、実質的に、1900度(カ氏)から2700度(カ氏)の間の温度を有するガス状燃焼ストリームを生成する方法。
【請求項79】
請求項70に記載の方法において、
前記燃焼工程では、実質的に、2200度(カ氏)から2500度(カ氏)の間の温度を有するガス状燃焼ストリームを生成する方法。
【請求項80】
請求項70に記載の方法において、
前記燃焼工程では、実質的に70パーセントから80パーセントの二酸化炭素の組成物を含む、ガス状燃焼ストリームを生成する方法。
【請求項81】
請求項70に記載の方法において、
さらに、前記燃焼工程前に、前記二酸化炭素ストリームを圧縮する工程を含む方法。
【請求項82】
請求項70に記載の方法において、
さらに、滞留時間を提供する工程の後に、前記膨張したガス状燃焼から、熱回収蒸気発生器を使用して、発電する工程を含む方法。
【請求項83】
請求項70に記載の方法において、
さらに、滞留時間を提供する工程の後に、前記膨張したガス状燃焼ストリームから除去された熱を使用して、メタンを改質する工程を含み、前記メタンは水素と一酸化炭素に改質される方法。
【請求項84】
酸素燃料ガスタービンシステムを使用する方法であって、
酸素ストリーム、二酸化炭素ストリーム、制御燃料ストリーム、および改質された制御燃料ストリームを供給する工程と、
前記酸素ストリーム、前記二酸化炭素ストリーム、および前記改質された制御燃料ストリームを燃焼させ、温度が少なくとも1800度(カ氏)のガス状燃焼ストリームを生成する工程と、
タービンで前記ガス状燃焼ストリームを膨張させて、膨張したガス状燃焼ストリームを形成する工程と、
前記膨張したガス状燃焼ストリームから除去された熱を使用して、前記制御燃料ストリームを改質し、改質された制御燃料ストリームを形成する工程と、を含み、前記改質された制御燃料ストリームは、前記制御燃料ストリームと比較して水素の増加によって特徴付けられる方法。
【請求項85】
請求項84に記載の方法において、
さらに、タービンで前記ガス状燃焼ストリームを膨張させる工程に、発電する工程を含む方法。
【請求項86】
請求項84に記載の方法において、
前記燃焼工程では、実質的に、1900度(カ氏)から2700度(カ氏)の間の温度を有するガス状燃焼ストリームを生成する方法。
【請求項87】
請求項84に記載の方法において、
前記燃焼工程では、実質的に、2200度(カ氏)から2500度(カ氏)の間の温度を有するガス状燃焼ストリームを生成する方法。
【請求項88】
請求項49に記載のシステムにおいて、
改質装置は、水蒸気改質装置および自動熱改質装置からなる群から選択されるシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2013−504009(P2013−504009A)
【公表日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−527876(P2012−527876)
【出願日】平成22年7月9日(2010.7.9)
【国際出願番号】PCT/US2010/041548
【国際公開番号】WO2011/028322
【国際公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(500450727)エクソンモービル アップストリーム リサーチ カンパニー (46)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月9日(2010.7.9)
【国際出願番号】PCT/US2010/041548
【国際公開番号】WO2011/028322
【国際公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(500450727)エクソンモービル アップストリーム リサーチ カンパニー (46)
【Fターム(参考)】
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