説明

低温消毒滅菌方法及びその装置

【課題】本発明は、汚染した、繰り返し使用する必要のある医療器材に対して、消毒・殺菌及び汚れ除去処理を行う低温消毒滅菌方法及びその装置に関するものである。
【解決手段】超音波・紫外線及びオゾンと水溶液中の消毒剤によって、スピーディーに汚染付着物の除去・破壊・分解反応を行い、汚染された様々な医療器材の隅々まで浸透し、完全に汚れの除去・消毒・滅菌処理を行なって、汚染物質及び細菌ウィルスを確実に取り除き、後続の患者が医療行為の過程において、器材の消毒不徹底が原因で発生する細菌やウィルスの交互感染によって、尊い生命が失われるのを未然に防ぐ。本発明は、各種の汚染された物質・器具・材質・野菜果物・食物等の洗浄・汚れの除去・消毒・殺菌にも適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低温消毒滅菌方法及びその装置、特に、高温高圧反応を必要とせず、完全に汚れを除去し、消毒・滅菌の目的を達成することの出来る低温処置方法及びその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、医療機関において最もよく用いられ、且つ、最も効果的であるとされている医療器材の消毒方法は高温消毒法である。しかしながら、場所や操作条件等の制限を受けるため、多くの医療器材は高温消毒をすることができない。このため、医療過程における汚染物及び細菌や病原菌は完全に消滅させることができず、患者が医療の過程において交互感染にさらされて、生命を脅かされる危険性が生じる。
【0003】
医療界において言うところの汚染の浄化(Decontamination)は、消毒・滅菌を含む。一般に各種侵入式医療器材に対する法律規定は、ほとんどが滅菌レベルである。しかしながら、多くの高価な内視鏡等の構造が複雑な非耐熱性器材に対しては、高温滅菌処理ができない場合、高級消毒(99.9999%)であっても法規では代替法として受け入れられている。
【0004】
高温滅菌法以外によく用いられる消毒法は、エチレンオキサイドガス(EO)によるもので、比較的有効である。これは主として、医療機関において、構造が簡単な非耐熱性医療器材に用いられる。しかしながら、現在、国際癌研究総署(IARC)では、EOを第一級の発癌物質としており、この化学物質にさらされると、吐き気や嘔吐、皮膚のやけど、肺水腫等の症状を引き起こすことがある。また、研究によると、EOは、流産や胎児異常を引き起こしたり、胃癌・白血病・循環器系統の患者の死亡率を増加させたりすると指摘されている。医療機関で主にこの危険にさらされる人はEO消毒機の操作を担当する者である。さらに、各部署でも、滅菌後の器材を使用するものが、器材に残留するEOが徐々に放出されてEOにさらされることも考えられる。また、EO消毒機が独立した排気設備のない場所に設置されている場合も、EOの沈降特性から、ガスが作業場所にとどまって、多くの人がそれにされされることになる。国際的には、エチレンオキサイドガスが使用者に及ぼす潜在的な危険性を考え、積極的にそれに取って代わる消毒滅菌法を探している。
【0005】
現在、使用されている低温滅菌技術には、エチレンオキサイドガス以外に、イオン消毒滅菌法(Ionizing Radiation)、ガスプラズマ法(Gas Plasma)、あるいは、気相過酸化水素(Vapor Phase Hydrogen Peroxide)、オゾン(Ozone)、酢酸(Peracetic acid)及びグルタルアルデヒド(glutaraldehyde)等の化学物質を使用する方法がある。しかしながら、コストや消毒効果、適用物品の種類等を考慮した場合、エチレンオキサイドガスが最もよく使用されていると言える。
多くの構造が複雑で、高価な内視鏡等の非耐熱性器材に対して、現在最も多く使用されている低温滅菌技術は主に液態反応を主とするものである。例えば、酢酸(Peracetic acid)あるいはグルタルアルデヒド(glutaraldehyde)等の化学物質に内視鏡を一定時間浸し、上述の薬剤を循環させて内視鏡の管を洗うことによって、細菌や病原菌を消滅させる目的を達成する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、国際医療界が普遍的に直面する問題は、高価な内視鏡には複雑な設計があるため、隙間や管内、継ぎ目に付着したウィルスが化学薬剤の洗浄だけでは完全に除去できず、場合によっては多くの抗薬性の細菌が悪質な環境において一時的に冬眠状態に入り、その悪質な環境が消滅した時、除去されていなかった細菌が活性を回復して患者の感染や死亡を引き起こすことも考えられる。このような、洗浄不完全によって、交互感染し、死亡事故が発生するという事例が後を絶たない。しかもグルタルアルデヒド(Glutaraldehyde)等の薬剤の時効性と操作者の呼吸器系統に及ぼす危害性を操作時に掌握することは不可能である。
【0007】
このように、上述従来の方法には欠点が尚多々あり、よい設計とは言い難く、改善が必要である。
【0008】
本発明の目的は、高温消毒ができない内視鏡・心臓カテーテル・人工透析機等の医療器材に対して消毒滅菌処理を行い、汚れを除去し、消毒・滅菌する目的の処理方法及びその装置を提供することにある。
【0009】
本発明の今ひとつの目的は、様々な細菌及びウィルス等に汚染された医療器材に適用できる低温消毒滅菌方法及びその装置を提供することにある。
【0010】
本考案のもう一つの目的は、高温消毒法に取って代わるスピーディーで効果的な滅菌技術を提供することにあり、この低温消毒滅菌方法及びその装置は各種の設計が複雑あるいは非耐高温性の医療器材にて適用可能である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本案発明者は、上述従来の消毒滅菌方法に派生する各項の欠点に鑑み、極力新規改善を図り、且つ永年苦心研鑽の末、ついに本件低温消毒滅菌方法及びその装置の研究開発に成功した、本発明の低温消毒滅菌方法及びその装置は、操作者に有害なEO、酢酸(Peracetic acid)あるいはグルタルアルデヒド(glutaraldehyde)を使用せず、従来の方法において不可能であった、現在世界の医療界における高価で非耐高温性の、構造が複雑な内視鏡、心臓カテーテル等の医療器材に対する低温消毒滅菌の技術ネックをすばやく効果的に解決できるものである。
【0012】
本発明は、各種医療器材、例えば、手術用はさみ・メス・カンシ及び高価で複雑な内視鏡・心臓カテーテル・人工透析機等、汚染された医療器材を超音波・紫外線・オゾン及び消毒液を含む反応システムに入れて、超音波の震とうによって、各医療器材の表面・中空チューブ・継ぎ目・隙間内の細菌胞子・ウィルスあるいは汚染物を効果的に取り除き、更にオゾンによる強力な酸化破壊能力によって、除去した細菌胞子・ウィルスあるいは有機汚染物を酸化破壊し、同時に、紫外線の殺菌力を組み合わせることによって光触媒反応効率を高めて、オゾンによる酸化破壊を加速する。同時に、消毒液もこの時取り除いた細菌胞子・ウィルス・汚染物に接触してこれを破壊消滅させ、最終的に消毒滅菌の目的を達成する。
【0013】
多くの侵入式医療器材は、人体に接触した後、病人の汚染物、例えば、体液・血液・病原菌・ウィルス等が粘着する。過去の例では、これら汚染物の粘着力は非常に強力で、適切な除去方法がなければ、汚染物を完全に徹底除去することは難しい。このため、超音波を使用する主な目的は、その強大な震とう力(Cavitations)によって各種医療器材の表面・中空チューブ・継ぎ目・隙間内の細菌胞子・ウィルス・汚染物を効果的に除去することにある。使用する超音波の周波数は1〜1,000,000KHzで、その強度は0.12ミクロンの小さな隙間にいたるまで浸透して汚染物を医療器材から取り除くのに充分であり、且つシステムの他のユニットとも反応を行う。
【0014】
本発明におけるオゾンは、空気あるいは純酸素をオゾン発生装置に通過させて、高濃度のオゾンを製造し、さらに、輸送システム及びばっき装置によって、反応槽底部へ導入し、水溶液と充分混合して飽和オゾン水(Ozonated water)を形成する。超音波によって除去された汚染物は水溶液の飽和オゾンに接触すると、ただちに酸化破壊分解反応を起こす。人体の汚染物は全て炭水化合物であるため、オゾンによって分解した後、無害な二酸化炭素と水になって汚染除去消毒を達成する。
【0015】
紫外線は強くて安い消毒道具で、細菌やウィルスを効果的に消滅させることができる。このシステムの紫外線周波数は1〜39 nanometer (100〜3900 Angstroms)で、反応槽は紫外線照射の下に無菌状態を形成し、外界の空気中の細菌やウィルスが医療器材と接触して再感染(Recontamination)するのを防ぐ。そして、オゾンは紫外線照射の下で、光化学触媒反応を起こし、汚染物の破壊分解のスピードを加速して消毒滅菌反応の進行を助ける。
【0016】
本システムの水溶液中に加える化学薬剤は、ポンプによってその化学薬剤槽から反応槽に輸送され、除去された細菌やウィルスに接触反応することによって、化学薬剤は迅速にそれらを死滅させ、消毒滅菌を行なう。上述の化学薬剤は一般によく見られる液体消毒剤あるいは滅菌剤である。例えば、過酸化水素(Hydrogen Peroxide)・塩酸(Hydrochloric acid)・硫酸(Sulfuric acid)及び次亜塩素酸塩(Hypochlorite)等は全て適用でき、操作時の濃度範囲は1〜200,000ppmである。
【発明の効果】
【0017】
本発明の低温消毒滅菌方法及びその装置は従来の技術に比べ、以下のような優れた点がある。
<1>本発明は汚染された医療器材の表面は言うまでもなく、管内内部の微小な隙間まで処理して、汚染除去・消毒・殺菌することが可能である。
<2>本発明は高温消毒滅菌法に取って代わり、医療器材を常温常圧下において汚染物を除去・消毒・殺菌する技術を提供することができる。
<3>本発明はすばやく除去処理する機能を持ち、医療器材の隙間内に付着した有機汚染物・細菌・ウィルス等に対処できるため、それらの粘着を防ぎ、確実に汚染を除去する効果がある。
<4>本発明には、いく通りもの安全防護設計がなされており、高濃度汚染物又はウイルスが粘着している場合に対しても、異なる酸化分解反応装置を多重に設け、ウイルスや汚染物を有効に破壊消滅させ、汚染除去・消毒・殺菌の目的を達成できる。
<5>本発明は無菌反応空間を提供する。反応槽の気相及び液相共に、無菌状態を形成することが可能で、消毒作業における医療器材の二次汚染を避けることが出来る。
<6>本発明は、医療器材材質との適合性があるので、精密機器を損なうようなことがない。
<7>本発明で使用される消毒滅菌剤は、希釈後低濃度の無害な薬剤で、反応の過程において環境や操作者に危害を及ぼすことがない。使用後は直接排出でき、二次汚染の問題もない。
【0018】
また、本発明は、各種汚染物質・器具・材質・野菜果物・食物などの洗浄・汚れ除去・消毒・殺菌にも適用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【実施例】
【0020】
図1は、本発明に係る低温消毒滅菌方法及びその装置の構築図であり、各種設計の複雑な或いは非耐高温性汚染物質に対して消毒滅菌処理を行うもので、前記汚染物質は、医療器材を含み、主として、反応槽装置1と、超音波発生装置2と、オゾン発生装置3と、紫外線殺菌装置4と、消毒・滅菌薬剤供給装置5と、を含む。前記反応槽装置1は、注水口11と、排水口12及び排気口13を備え、前記注水口11及び排水口12は、主として水溶液14の注入及び排出用であり、排気口13は、反応槽1の中のガスを排出するものである。医療器材6を反応槽装置1の中に入れ、消毒滅菌処理を行う。
【0021】
前記超音波発生装置2は、1〜1,000,000KHzの周波数を提供でき、反応槽1の外部に置くか又は反応棒の方式で反応槽装置1の内部に置くことができ、槽内に注入した水溶液14の液面は医療器材を超え、超音波発生装置2の震とう力は医療器材の微小な隙間の中の汚染物質を除去するに足りるものである。
【0022】
前記オゾン発生装置3は、オゾン輸送ポンプ31を備え、前記オゾン輸送ポンプ31は空気又は純酸素をオゾン発生装置3の中に導引して、オゾン発生装置3によって強力な酸化能力を備えたオゾンを提供すると共に、前記オゾンをばっき管32によって反応槽装置1の水溶液中に輸送し、液中の医療器材6の汚染物質に対して消毒滅菌処理を行うものである。
【0023】
前記紫外線殺菌装置4は、紫外線ランプ設備を主体とし、その波長は100〜3,900nmまでで、光触媒TiO2装置を追加してもよく、紫外線とオゾンが接触して反応すると、光触媒反応を形成し、反応槽装置1の中の気態及び液態の酸化速度を大幅に向上させ、速やかに反応して残留汚染物又はウイルスを分解破壊することが出来る。
【0024】
前記消毒/滅菌薬剤供給装置5は、消毒/滅菌薬剤槽及び輸送ポンプを含み、薬剤を反応槽装置1の中に輸送すると共に、指定の薬剤濃度に従って1〜200,000ppmまでの濃度に混合・希釈し、除去された汚染物又はウイルスと効果的に接触反応して、消毒殺菌の目的を達成することが出来る。
【0025】
前記反応薬液循環ポンプ7には、吸い上げ管71と、排水管72を含み、前記吸い上げ管71は、反応槽装置1の底面に接続し、排水管72は、医療器材6と接続し、反応薬液循環ポンプ7によって反応槽装置1の中の薬剤溶液を吸い上げ管71を経由して吸い上げると共に、排水管72によって医療器材6の中へ注入し、医療器材6の内部に対して消毒殺菌を行うことが出来る。
【0026】
本発明は、超音波発生装置2によって各種医療器材6の表面・中空チューブ・隙間や裂け目の中に付着した細菌胞子・ウイルス又は汚染物を速やか且つ効果的に除去することが出来る。その除去力は0.12ミクロンの小さな隙間にいたるまで浸透できる。同時に、消毒/滅菌薬剤供給装置5の中には一種類又は一種類以上の強力な化学薬剤及びアメリカ食品薬物管理局(FDA)認可の消毒/殺菌薬剤、[例えば、次亜塩素酸塩(Hypochlorite)・過酸化水素(H2O2)・硫酸(Sulfuric acid)など]が入っており、これを反応薬液循環ポンプ7によって希釈した後、医療器材と接触させ、超音波で震とう除去した細菌及びウイルスを有効に消滅すると共に、水溶液中に溶解した強力な酸化剤オゾンと接触させることによって、有機汚染物を酸化分解させ、消毒殺菌反応を起こし、且つ紫外線・光触媒及びオゾンの反応によって残留する少量の未完全反応汚染物を光触媒反応によって、速やかに分解反応を行い、残留汚染物やウイルスが医療器材の表面乃至パイプライン内部の微小な隙間にすら存在しないようにする。
【0027】
最後に、過飽和したオゾン・ガスが、反応槽装置1の上部まで上昇するに伴い、紫外線と共に無菌空間を形成し、消毒滅菌の過程において、外界のガス及び水質の影響を受けて医療器材の二次的汚染を招くことがないように確保する。
【0028】
上述詳細な説明は、本発明の実行可能な一実施例の具体的説明である、但し、前記実施例は本発明の特許請求範囲を制限するものではなく、凡そ本発明の技芸精神を逸脱せずになされる等価実施又は変更は、全て本案の特許請求の範囲に含まれるものとする。
【0029】
以上を総合すると、本案は技術思想において新規性があるのみならず、低温下での消毒殺菌効能が実証され、従来の物品に比べ、上述の幾多な効能が増進され、特に、現在の低温消毒法は全て薬剤に浸して処理する方式であり、時間がかかる上、品質もよくなく、且つ複雑な精密機器の隙間における微小ウイルスを尚十分除去することが出来ない、その点、本案技術は上述の問題を解決している。
【0030】
上述のように、本発明は従来の技術に比べ、すぐれた点が多い。特に、現在の低温消毒法は全て薬剤に浸して処理する方法が取られていて、時間が長くかかる上、消毒の質もよくない。さらに、複雑な精密機器の隙間内の微小なウィルスを効果的に除去することはできないという問題を解決している。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の低温消毒滅菌方法及びその装置の構成図である。
【符号の説明】
【0032】
1 反応槽装置
2 超音波発生装置
3 オゾン発生装置
31 オゾン輸送ポンプ
32 ばっき管
4 紫外線殺菌装置
5 消毒/滅菌薬剤供給装置
6 医療器材
7 反応薬液循環ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
汚染された物質器具及び医療器材を消毒滅菌反応槽装置の中に入れ、
超音波発生装置によって各種複雑な医療器材の表面・中空チューブ・隙間やヒビ割れの中の細菌胞子・ウィルスあるいは汚染物をすばやく効果的に取り除き、
医療器材が水溶液中に溶解している強力な酸化剤であるオゾンに接触することによって有機汚染物を酸化分解して消毒殺菌反応を進め、
紫外線・光触媒及びオゾンの反応によって少量の残留している反応不完全汚染物が光触媒反応の下ですばやく分解殺菌反応を進め、
医療器材の表面及び管内内部の微小な隙間にも確実に汚染物やウィルスが残留しないようにしたことを特徴とする、
低温消毒滅菌方法。
【請求項2】
汚染された物質器具及び医療器材を消毒滅菌反応槽装置の中に入れ、
超音波発生装置によって各種複雑な医療器材の表面・中空チューブ・隙間やヒビ割れの中の細菌胞子・ウィルスあるいは汚染物をすばやく効果的に取り除き、
医療器材が水溶液中に溶解している強力な酸化剤であるオゾンに接触することによって、有機汚染物を酸化分解して消毒殺菌反応を進め、
紫外線・光触媒及びオゾンの反応によって少量の残留している反応不完全汚染物が光触媒反応の下ですばやく分解殺菌反応を進め、
医療器材の表面及び管内内部の微小な隙間にも確実に汚染物やウィルスが残留しないようにすることができ、
同時に、反応薬液循環ポンプによって反応薬剤槽内の一種類あるいは一種類以上の強力化学薬剤及び医療機材に接触させ、
超音波の震とうによって取り除かれた細菌及びウィルスを効果的に消滅させ、
最後に、過飽和したオゾン・ガスが反応槽装置の上部まで上昇するのに伴い、紫外線と共に無菌空間を形成し、
消毒滅菌の過程において、外界の気体及び水質の影響を受けて医療器材の二次汚染を招くことがないようにしたことを特徴とする、
低温消毒滅菌方法。
【請求項3】
低温消毒滅菌装置であって、少なくとも、
汚染した医療器材を入れて消毒滅菌処理を行える反応槽装置と、
汚染された医療器材の隙間の中の微小細菌及びウイルスの付着を有効に除去できる超音波装置と、
オゾンを反応槽装置の水溶液へ輸送し、液中医療器材の汚染物に対し消毒滅菌処理を行うことの出来るオゾン発生装置と、
オゾンと接触反応すると光触媒反応を起こし、反応槽装置内の気態及び液態の反応速度を大幅に向上させ、残留する汚染物又はウイルスを速やかに反応分解破壊することが出来る紫外線殺菌装置と、
内部に強力な消毒/滅菌薬剤を充填すると共に、輸送ポンプを備え、反応槽装置の中へ希釈して入れ、汚染物に対して反応処理を行い、汚染物が消毒/滅菌薬剤及び強力酸化剤と完全接触することを確保し、酸化破壊を行うことの出来る消毒/滅菌薬剤供給装置と、
反応槽装置内の薬剤溶液を医療器材の中に注入し、医療器材の内部に対して消毒滅菌を行うことの出来る反応薬液循環ポンプと、を含むことを特徴とする、
低温消毒滅菌装置。

【図1】
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【公開番号】特開2006−95308(P2006−95308A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−280706(P2005−280706)
【出願日】平成17年9月27日(2005.9.27)
【出願人】(505361428)
【Fターム(参考)】