説明

作業機械

【課題】油圧ポンプの脱着性を確保したうえで、エンジンマウントの防振性の向上が図れる作業機械を提供する。
【解決手段】エンジンに油圧ポンプ等の被駆動装置7が取り付けられている。フライホイール12と被駆動装置7の動力伝達軸とが軸継手25で連結されている。フライホイールハウジング11を塞ぐフライホイールカバーは、軸継手25よりも小さい貫通孔13bと一対のマウントブラケット8とを有している。軸継手25は、貫通孔13bを通って突出した動力伝達軸の先端部分に固定され、フライホイール12に着脱可能に固定されている。フライホイールカバーは、貫通孔13bを含む分離カバー部31と、マウントブラケット8を含む固定カバー部32とに分離可能とされ、分離カバー部31が軸継手25よりも大きく形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧ショベル等の作業機械に関し、その中でも、エンジンへの油圧ポンプのの取り付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
図1に、従来の油圧ショベルの一例を示す。この油圧ショベルでは、上部旋回体101の後部に位置する機械室の内部にエンジン102や油圧ポンプ103が配置されている。エンジン102は、回転軸Rを車両の幅方向に向けて配置されている。油圧ポンプ103は、そのエンジン102のリア側の端部に、エンジン102と直列に取り付けられている。
【0003】
図2、図3に、エンジン102のリア側の端部(リア端102aともいう)を概略的に示す。リア端102aには、油圧ポンプ103の他、フライホイールハウジング104やフライホイール105、フライホイールカバー106、ブラケット107等が配設されている。
【0004】
フライホイールハウジング104は端面に円形の開口を有し、その開口がフライホイールカバー106で塞がれている。フライホイールハウジング104にはフライホイール105が収容されている。フライホイールカバー106には貫通孔106aが形成されていて、その周囲に油圧ポンプ取り付け用の取付座106bが形成されている。その取付座106bに油圧ポンプ103が固定されていて、油圧ポンプ103の動力伝達軸103aが貫通孔106aを通じてフライホイールカバー106の裏面に突出している。
【0005】
動力伝達軸103aの突出部分には、貫通孔106aよりも大きな軸継手108が固定されている。軸継手108は、フライホイール105に脱着可能に連結されている。従って、エンジン102から油圧ポンプ103を取り外す際には、油圧ポンプ103は、単独で取り外すことができず、フライホイールカバー106や軸継手108と一体になった状態で取り外される。
【0006】
ブラケット107は、エンジン102の本体部分の左右両側に一つずつ設けられている。各ブラケット107は、回転軸Rの方向をリア端102aから離れる向きに延びており、その先端部にゴム製の防振体109を支持する支持部107aが設けられている。そして、これら支持部107aが防振体109を介してエンジンマウント110に支持されている。
【0007】
本発明に関し、エンジン支持ブラケットとフライホイールカバーとが、鋳造等の手段を用いて一体形成された建設機械が開示されている(特許文献1)。
【0008】
また、ポンプ取付フランジ板の左右に溶接付けされたマウント装置が開示されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2004−74931号公報
【特許文献2】特開2003−90387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
防振性を高めるには、エンジンの支持位置を、回転軸の方向には、エンジンから離すのが好ましく、また、回転軸に直交する方向には、回転軸側に近づけるのが好ましい。
【0011】
すなわち、前者の場合、支持位置を離した方がピッチング(縦揺れ)やヨーイング(偏揺れ)の振動固有値が上がるため、走行時の振動固有値から外れて走行時におけるエンジンの揺れを抑制することができる。また、後者の場合、支持位置を近づけた方がローリング(横揺れ)の振動固有値が下がるため、エンジンの共振回転数を低くすることができる。
【0012】
そのため、上述した従来の油圧ショベルでは、各ブラケット107をエンジン102の本体部分から片持ち状に大きく張り出させることにより、回転軸Rの方向にエンジン102から離れて支持できるようにしている。ところがこの場合、ブラケット107が長くなるため、ブラケット107に大きな負荷が加わる。その結果、ブラケット107の剛性を確保する補強が必要になる等の問題がある。
【0013】
また、油圧ポンプ103を取り外すのにフライホイールカバー106ごと取り外さなければならないため、ブラケット107を回転軸Rに近づけるにも、フライホイールカバー106の外径よりブラケット107,107間の間隔を狭めることができない不利があった。
【0014】
この点、引用文献1や引用文献2のように、フライホイールカバーにブラケットを設ければ、ブラケットを回転軸側により近づけることができる。更に、回転軸方向への張り出し量も小さくなるため、ブラケットに求められる剛性も軽減できる。
【0015】
しかし、この場合、エンジンをマウントした状態では油圧ポンプを取り外すことができなくなるため、油圧ポンプの脱着性が損なわれるという問題がある。
【0016】
そこで、本発明の目的は、油圧ポンプの脱着性を確保したうえで、エンジンマウントの防振性の向上が図れる作業機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するために、本発明では、フライホイールカバーを複数の要素に分離して、必要最小限の部分だけを取り外せるようにした。
【0018】
具体的には、本発明の作業機械は、回転軸を中心に回転するフライホイールを有するエンジンと、前記エンジンに取り付けられ、動力伝達軸を有する被駆動装置と、前記フライホイールと前記動力伝達軸とを着脱可能に連結する軸継手とを備える。前記エンジンにおける回転軸方向の一方の端部には、開口を有し、前記フライホイールを収容するフライホイールハウジングと、前記開口を塞ぐフライホイールカバーとが設けられている。
【0019】
前記フライホイールカバーは、中央部位に前記軸継手よりも小さく開口する貫通孔と、表面における前記貫通孔の周辺部位に設けられ、前記被駆動装置が固定される取付座と、前記取付座の周辺部位から各々突出する一対のマウントブラケットとを有している。前記動力伝達軸の先端部分は、前記貫通孔を通って前記フライホイールカバーの裏面側に突出している。前記軸継手は、前記動力伝達軸の先端部分に固定される第1連結部と、前記フライホイールに着脱可能に固定される第2連結部とを有している。
【0020】
そして、前記フライホイールカバーが、前記貫通孔及び前記取付座を含む分離カバー部と、前記マウントブラケットを含む固定カバー部とに分離可能とされ、回転軸方向から見て、前記分離カバー部の外法が前記軸継手の外法よりも大きく形成されている。
【0021】
このような構成の作業機械によれば、まず、フライホイールカバーにブラケットが設けれているので、ブラケットをエンジン本体に設けるのに比べて、ブラケットを回転軸側に近づけることができる。更に、回転軸方向への張り出し量も小さくなるため、相対的にブラケットに求められる剛性も軽減できる。従って、防振性を高めることができる。
【0022】
そして、油圧ポンプ等の被駆動装置の動力伝達軸の先端部分は、フライホイールカバーの貫通孔を通って突出し、軸継手に固定されている。軸継手は貫通孔よりも大きいため、被駆動装置だけをエンジンから取り外すことはできない。
【0023】
しかし、フライホイールカバーが、貫通孔や取付座を含む分離カバー部と、マウントブラケットを含む固定カバー部とに分離可能になっていて、回転軸方向から見た外法が軸継手の外法よりも大きい分離カバー部に被駆動装置が固定されているので、被駆動装置は、分離カバー部や軸継手とともにエンジンから取り外すことができる。従って、エンジンをマウントした状態で被駆動装置を取り外すことができるので、被駆動装置の脱着性にも優れる。
【0024】
例えば、前記固定カバー部を一対の部分固定カバー部で構成し、前記部分固定カバー部が、各々、前記マウントブラケットを含み、前記フライホイールハウジングの側部に固定されているようにすることができる。そうすれば、簡素な構造で実現できるので、生産性に優れる。
【0025】
また、前記分離カバー部は前記被駆動装置と一体に形成してもよい。そうすれば、部材点数を減らすことができ、作業工数や部材コストの低減が期待できる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の作業機械によれば、油圧ポンプ等の被駆動装置の脱着性を確保しながら、エンジンマウントの防振性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】従来の油圧ショベルの概略を示す斜視図である。
【図2】従来のエンジンのリア側における端部の概略を示す正面図である。
【図3】図2における要部の平面図である。一部は断面で表している。
【図4】本発明を適用した油圧ショベルの概略を示す斜視図である。
【図5】エンジンのリア側における端部の概略を示す正面図である。
【図6】図5における要部の平面図である。一部は断面で表している。
【図7】エンジンのリア側における端部の概略を示す分解斜視図である。
【図8】第1変形例のエンジンのリア側における端部の概略を示す正面図である。
【図9】第2変形例のエンジンのリア側における端部の概略を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。
【0029】
図4に、本発明を適用した油圧ショベル(作業機械の一例)を示す。油圧ショベルには、クローラ式の下部走行体1と、下部走行体1の上に旋回自在に設けられた上部旋回体2とが備えられている。上部旋回体2には、キャブ3やアタッチメント4、機械室5などが設置されている。キャブ3の内部には、下部走行体1やアタッチメント4を油圧制御する各種装置が配置されている(図示せず)。これら装置をオペレータが操作することによって掘削等の各種作業が行われる。
【0030】
アタッチメント4等を駆動するために、機械室5の内部には、エンジン6や油圧ポンプ7(被駆動装置の一例)が配置されている。エンジン6は、回転軸Rを車両の幅方向に向けて横向きに配置され、油圧ポンプ7は、そのエンジン6の回転軸Rの方向におけるリア側の端部に、エンジン6と直列に取り付けられている。
【0031】
エンジン6は、フロント側の端部2箇所と、リア側の端部2箇所とに設けられたマウントブラケット8を介して、機械室5の底面に設けられたエンジンマウント9に支持されている。
【0032】
図5、図6に、回転軸Rの方向からエンジン6のリア側の端部(リア端6aともいう)を見た図を概略的に示す。リア端6aはフライホイールハウジング11やフライホイール12、フライホイールカバー13などで構成され、リア端6aには油圧ポンプ7が取り付けられている。
【0033】
フライホイールハウジング11は、エンジン6の本体部分に連続して設けられている。フライホイールハウジング11には、フライホイール12が収容されている。フライホイール12は、クランクシャフト(図示せず)とともに回転軸Rを中心に回転する肉厚な円盤状の部材である。フライホイール12の端面には、回転軸Rを中心とした円形の凹部12aが形成されている。凹部12aの底面には、回転軸R方向に突出した複数の差込ピン12bが設けられている。
【0034】
フライホイールハウジング11のリア側に面する端面には、回転軸Rの方向に向かって開放された略円形の開口11aが形成されている。フライホイールカバー13は、その開口11aを塞ぐ円板状の蓋部材である。フライホイールカバー13の外周部位には、円環状の鍔部13aが設けられ、これの複数ヶ所がフライホイールハウジング11にボルト止めされている。
【0035】
フライホイールカバー13の表面の周辺部位には、一対のマウントブラケット8、8が設けられている。一対のマウントブラケット8、8の各々は、径方向に離れて互いに対向するように配置されている。
【0036】
各マウントブラケット8は、略平行な支持面8aを有する肉厚な板形状をしており、フライホイールカバー13の表面から回転軸Rの方向に向かって突出している。略鉛直方向に面して配置される各支持面8aには、円形の嵌入孔16が形成されている。各嵌入孔16にはゴム製の防振体17が嵌め込まれている。
【0037】
防振体17は、各々が略半球形状をした一対の要素防振体17a,17aで構成されていて、各要素防振体17aは、上下方向からマウントブラケット8を挟み付けるように嵌入孔16に嵌め込まれ、カバーの付いた軸部材18で締結固定されている(図7参照)。各マウントブラケット8は、防振体17を介してエンジンマウント9に支持されている。
【0038】
フライホイールカバー13の中央部位には貫通孔13bが開口している。フライホイールカバー13の表面には、油圧ポンプ7を取り付けるための環状の取付座13cが貫通孔13bの周囲に形成されている。
【0039】
油圧ポンプ7は、ポンプ本体21やポンプ本体21の基端部から突出した動力伝達軸22、ポンプ本体21の基端部の周囲に張り出したフランジ部23などで構成されている。油圧ポンプ7は、フランジ部23がフライホイールカバー13の取付座13cに受け止められた状態で、フライホイールカバー13にボルトBで締結固定されている。動力伝達軸22の先端部分は、貫通孔13bを通じてフライホイールカバー13の裏面に突出している。
【0040】
その動力伝達軸22の先端部分に軸継手25が固定されている。軸継手25は、貫通孔13bよりも大径の肉厚な部材であり、凹部12aの中に入り込んでいる。軸継手25は、弾性を有するゴム製やプラスチック製の円環部26(第2連結部)と、円環部26の内側に固定される金属製の軸固定部27(第1連結部)とを有している。
【0041】
軸固定部27は、動力伝達軸22に固定されている。例えば、軸固定部27には、中心を軸方向に貫通し、動力伝達軸22が挿入される軸孔と、軸孔から径方向に延びる複数のセットスクリュ孔(図示せず)とが形成されている。軸孔に動力伝達軸22が挿入された後、セットスクリュ孔にピンが圧入され、これらピンで動力伝達軸22を固定する等して、動力伝達軸22は軸固定部27に固定されている。
【0042】
円環部26は、フライホイール12に脱着可能に連結されている。円環部26には、差込ピン12bの配置に対応して厚み方向に形成された複数の差込孔26aが形成されている。そして、これら差込孔26aに差込ピン12bが抜き差し可能に差し込まれている。
【0043】
このように、軸継手25は、フライホイール12からは脱着できるものの、動力伝達軸22には固定され、しかも軸継手25は貫通孔13bから抜き出すこともできないので、油圧ポンプ7は単独でリア端6aから取り外すことができない。
【0044】
そこで、この油圧ショベルでは、フライホイールカバー13が複数の要素に分離できるように構成されている。
【0045】
図7に示すように、具体的には、フライホイールカバー13は、貫通孔13bや取付座13cを含む分離カバー部31と、マウントブラケット8を含む固定カバー部32とに分離可能とされている。本実施形態では、更に、固定カバー部32は、各々がマウントブラケット8を含み、フライホイールハウジング11における水平方向に離れた両側の部分に固定された一対の部分固定カバー部32a、32aで構成されている。すなわち、本実施形態のフライホイールカバー13は3つの要素で構成されている。
【0046】
フライホイールカバー13の中間部分が鉛直方向に分断され、左右の両側部に位置する部分固定カバー部32a,32aと、これらの間に位置する分離カバー部31とが形成されている。分離カバー部31は、上下の鍔部13aの部分のボルトBを外すことでフライホイールハウジング11から取り外すことができる。
【0047】
そして、回転軸Rの方向から見て、分離カバー部31の外法は、少なくとも軸継手25の外法よりも大きく形成されている。この場合、分離カバー部31の幅寸法Wが軸継手25の外径Lよりも大きく設定されている(図5参照)。
【0048】
従って、図7に示したように、油圧ポンプ7をリア端6aから取り外す際には、油圧ポンプ7と分離カバー部31と軸継手25とが一体になった状態で取り外すことができ、エンジン6をエンジンマウント9に支持したままで油圧ポンプ7の脱着ができる。
【0049】
マウントブラケット8は、フライホイールカバー13から突出しているので、回転軸Rの方向には、特に補強しなくてもエンジン6の支持位置をエンジン6から離して位置させることができる。フライホイールカバー13が分離できるので、両マウントブラケット8間の間隔は軸継手25の外径近くまで狭めることができ、エンジン6の支持位置を従来より回転軸Rに近づけることができる。従って、エンジン6の防振性を高めることができる。
【0050】
(第1変形例)
図8に、本変形例を示す。本変形例では、フライホイールカバー13の分離の形態が異なっている。油圧ショベルのその他の構造については、上述した実施形態と同様であるため、同様の構成については同じ符号を用いてその説明は省略する。
【0051】
本変形例のフライホイールカバー13(フライホイールカバー13Aと称する)は、2つの要素で構成されている。具体的には、フライホイールカバー13Aの中間部分が略U字状に分断され、略U字状の固定カバー部32Aと、これの間に位置する分離カバー部31Aとが形成されている。分離カバー部31Aの下側部分は、取付座13cに沿った円弧形状に形成されている。分離カバー部31Aの下端部位には締結片41が設けられている。固定カバー部32Aには、締結片41の位置に対応して締結ボス部42が形成されている。締結片41を締結ボス部42にボルト止めすることにより、分離カバー部31Aの下端部位は、固定カバー部32Bに固定される。
【0052】
(第2変形例)
図9に、本変形例を示す。本変形例もフライホイールカバー13の分離の形態が異なっている。油圧ショベルのその他の構造については、上述した実施形態等と同様であるため、同様の構成については同じ符号を用いてその説明は省略する。
【0053】
本変形例のフライホイールカバー13も2つの要素で構成されている(フライホイールカバー13Bと称する)。具体的には、フライホイールカバー13Bの中央部分が矩形状に分断され、中央部分が矩形状に開口した固定カバー部32Bと、その開口を塞ぐ矩形状の分離カバー部31Bとが形成されている。
【0054】
分離カバー部31Bの上下両端には締結片41が設けられている。固定カバー部32には、各締結片41の位置に対応して締結ボス部42が形成されている。これら締結片41を締結ボス部42にボルト止めすることにより、分離カバー部31Bは、固定カバー部32Bに固定される。
【0055】
なお、本発明にかかる作業機械は、上述した実施形態に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。
【0056】
例えば、分離カバー部31、31A,31Bは、油圧ポンプ7と一体に形成してあってもよい。具体的には、分離カバー部31、31A,31Bを、ポンプ本体21の基端部に連続して形成する。そうすれば、部材点数を減らすことができ、作業工数や部材コストの低減が期待できる。
【0057】
作業機械は、油圧ショベルに限らず、クレーン等であってもよい。被駆動装置も油圧ポンプ7に限らない。
【符号の説明】
【0058】
1 下部走行体
2 上部旋回体
6 エンジン
7 油圧ポンプ
8 マウントブラケット
11 フライホイールハウジング
11a 開口
12 フライホイール
13 フライホイールカバー
13b 貫通孔
13c 取付座
17 防振体
22 動力伝達軸
25 軸継手
26 円環部
27 軸固定部
31 分離カバー部
32 固定カバー部
32a 部分固定カバー部
R 回転軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸を中心に回転するフライホイールを有するエンジンと、
前記エンジンに取り付けられ、動力伝達軸を有する被駆動装置と、
前記フライホイールと前記動力伝達軸とを着脱可能に連結する軸継手と、
を備えた作業機械であって、
前記エンジンにおける回転軸方向の一方の端部には、
開口を有し、前記フライホイールを収容するフライホイールハウジングと、
前記開口を塞ぐフライホイールカバーと、
が設けられ、
前記フライホイールカバーは、
中央部位に前記軸継手よりも小さく開口する貫通孔と、
表面における前記貫通孔の周辺部位に設けられ、前記被駆動装置が固定される取付座と、
前記取付座の周辺部位から各々突出する一対のマウントブラケットと、
を有し、
前記動力伝達軸の先端部分は、前記貫通孔を通って前記フライホイールカバーの裏面側に突出し、
前記軸継手は、
前記動力伝達軸の先端部分に固定される第1連結部と、
前記フライホイールに着脱可能に固定される第2連結部と、
を有し、
前記フライホイールカバーが、
前記貫通孔及び前記取付座を含む分離カバー部と、
前記マウントブラケットを含む固定カバー部と、
に分離可能とされ、
回転軸方向から見て、前記分離カバー部の外法が前記軸継手の外法よりも大きく形成されている作業機械。
【請求項2】
請求項1に記載の作業機械において、
前記固定カバー部は、一対の部分固定カバー部で構成され、
前記部分固定カバー部が、各々、前記マウントブラケットを含み、前記フライホイールハウジングの側部に固定されている作業機械。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の作業機械において、
前記分離カバー部が、前記被駆動装置と一体に形成されている作業機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−76266(P2013−76266A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−216840(P2011−216840)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000246273)コベルコ建機株式会社 (644)
【Fターム(参考)】