説明

作業者管理システム,作業者管理装置及び作業者管理方法

作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた工場100と,各作業エリア112等とそこで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報データベース220と,各作業エリアに設けられた作業者検出センサ130とを設け,作業者検出手段からの出力に基づいて作業者がどの作業エリアにいるかを特定し,作業特定情報データベースの作業特定情報に基づいて,特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する。こうして特定された現在作業に基づいてその作業者に対し,現在作業を続行させるか,又は新たな作業を行わせるかを判断し,判断結果に応じてその作業者に対して作業実行の指示を出す。これにより,作業者が現在行っている作業の特定,新作業の配分,作業の再配分などを容易とし,各作業者を適材適所に配置させて各作業者の作業効率を高めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は,作業者管理システム,作業者管理装置及び作業者管理方法に関する。
【背景技術】
例えば半導体製造工場などの作業場では,半導体製造装置等が設置されたクリーンルームの装置室を含め,様々なエリアで様々な作業が発生する。例えばクリーンルームでは装置室外では半導体装置の生産のための入力作業,装置室内では半導体製造装置のトラブル対応作業,またクリーンルーム外でも例えば保管庫の部品管理作業などが発生する。これら作業によっては,その作業を行うのに必要なスキル(技能)も異なるため,様々なスキル(技能)を有する作業者が必要となる場合も多い。
ところが,このような様々なスキルを有する作業者を管理するのは容易ではなく,作業の分配効率が悪いと作業者一人あたりの作業効率も低下する。従って,いかに作業者を適材適所に配置して各作業者の作業効率を高めるかが課題となる。そのためには,必要なタイミングで,その作業に最も適した作業者を選択して指示を出すのが理想的であるが,実際には困難がある。
例えば,作業者が作業を行っている間に別の新たな作業が発生した場合には,その作業者に新たな作業を行う指示を出すことはできない。この場合,作業者の現在行っている作業を把握できなければ,その現在の作業を中断させて新たな作業を行ってよいかの判断もできない。また,代りの作業者を探して新たな作業を行わせればよいとも考えられる。ところが,新たな作業によってはそれを行うのに必要なスキル(技能)を有する作業者の手が空いているとは限らない。従って,先ず作業者が現在行っている作業を特定する必要がある。
しかしながら,半導体製造工場などでは上述したように作業の種類が多く,各作業者が行っている作業を特定することは極めて困難である。作業の特定を行うために,例えば特開平8−107096に示すようにパスワードによって作業の種類ごとにオペレーションパネルの画面に入力できる者を予め決めておくようにすれば,作業者がどのような作業を行っているかをパスワードによってある程度特定できる。オペレータはオペレータ用画面の入力だけを行うことができ,エンジニアはパスワードによりエンジニア用画面の入力も可能となる。
ところが,このような技術では,オペレータ,エンジニアといった作業者の種類(作業者分類)がわかるだけで,特定の作業者がどのような作業を行っているかを検出することはできない。この点,予め作業者ごとにIDを決めておき,作業者IDを入力してからオペレーションパネルの画面を操作するようにしておけば,そのIDを有する作業者がどのような作業を行っているかを検出することができるとも考えられる。ところが,このような作業者IDによる入力では,画面入力などの操作を行わない作業については作業の特定ができないという問題がある。
一方,作業者が作業を行う度に作業内容をオペレーションパネルの画面などに入力させて記録をとっておくようにすれば各作業者の作業を特定することもできる。ところが,すべての作業者が作業を行う度に作業内容を入力するのは煩わしく,却って作業効率が落ちるおそれもある。特に火災やトラブルなどの緊急時においては作業者はできる限り早くトラブル対応作業などに取りかかる必要があるため,作業者管理のために作業内容を入力させるのは適切ではない。
ところで,半導体製造工場などでは,クリーンルーム内外,装置室内外などの作業エリアが多数あり,その作業エリアによって作業がある程度特定できると考えられる。従って,本出願人は,作業者が居るエリアを特定できればその作業者の作業が特定できるとの考えに至った。本発明は,このような半導体製造工場など作業エリアによってある程度作業が特定できるような分野の特質に鑑みてなされたものである。
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的とするところは,作業者が現在行っている作業の特定,新作業の配分,作業の再配分などを容易とし,作業者を適材適所に指示することができ,各作業者の作業効率を高めることができる作業者管理システム,作業者管理装置及び作業者管理方法を提供することにある。
【発明の開示】
上記課題を解決するために,本発明の第1の観点によれば,作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場と,前記作業場の各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段と,前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段と,前記作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定手段と,前記作業特定情報記憶手段の作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定手段で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定手段と,前記現在作業特定手段で特定された現在作業に基づいてその作業者に対して現在作業を続行させるか,又は新たな作業を行わせるかを判断する判断手段と,前記判断手段での判断結果に応じてその作業者に対して作業実行の指示を出す指示手段とを備えたことを特徴とする作業者管理システムが提供される。
このような本発明の作業者管理システムによれば,作業者のいるエリア(場所)を検出し,そのエリアと関連づけられた作業からその作業者が現在行っている作業を容易に検出することができる。このため例えば新作業が発生した場合に,その新作業の配分,作業の再配分などを容易とし,作業者を適材適所で作業させることができ,各作業者の作業効率を高めることができる。また,作業者が作業を行うごとに作業内容を入力する手間も省けるため,作業者の作業効率が向上する。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場と,前記各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段と,前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段と,前記作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定手段と,前記作業特定情報記憶手段の作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定手段で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定手段と,前記各作業者とその各作業者が行うことができる作業を関連づけた作業者スキル情報を記憶する作業者スキル情報記憶手段と,作業の優先情報を記憶する作業優先情報記憶手段と,新たな作業が発生したことを検出する新作業検出手段と,前記新作業検出手段が新作業を検出すると,前記作業者スキル情報記憶手段の作業者スキル情報に基づいて,前記新作業を行うことができる作業者を抽出する作業者抽出手段と,前記作業者抽出手段で抽出された作業者の現在作業を前記現在作業特定手段により特定し,前記作業優先情報記憶手段の作業優先情報に基づいて,前記現在作業の優先順位と前記新作業の優先順位を取得して比較し,前記現在作業よりも前記新作業の優先順位の方が高い作業者を前記新作業の作業者として特定する作業者特定処理を行う作業者特定手段と,前記作業者特定手段によって特定された作業者に対して前記新作業の作業を行うように指示を出す指示手段とを備えたことを特徴とする作業者管理システムが提供される。
このような本発明の作業者管理システムによれば,検出した現在作業と新作業との優先度を比較して,新作業の方が優先度が高ければその作業者に新作業を行うように指示を出す。このように,新作業が発生した場合にも,現在作業との優先度に応じてその作業者に新作業をさせるか否かを判断することができるので,優先度の高い作業,すなわち重要な作業ほど早急に処理させることができる。これにより,作業者を適材適所に指示することができ,作業配分の最適化を図ることができる。
また,上記作業者スキル情報記憶手段は,各作業者ごとに作業者分類を記憶し,各作業とその各作業を行うことができるスキルを有する作業者分類を関連づけた作業スキル情報を記憶する作業スキル情報記憶手段と,前記作業者抽出手段により抽出された各作業者について前記作業者スキル情報記憶手段によって得られた作業者分類を取得するとともに,前記作業スキル情報記憶手段の作業スキル情報に基づいて前記新作業の作業者分類を取得し,それぞれ取得した作業者分類が同一となる作業者の優先順位が高くなるように作業者に優先順位をつける優先順位付与手段とを設け,前記作業者特定手段は,作業者抽出手段で抽出された作業者のうち,前記優先順位付与手段によって付与された作業者の優先順位の高い作業者から順に作業者特定処理を行うようにしてもよい。
これによれば,新作業を行うことができる者として抽出された作業者に,さらにその新作業に最も適する作業者分類(例えばエンジニア,オペレータ,定期作業者など)の優先度を高くするように優先順位をつけて,優先順位の高い作業者から現在作業と新作業との優先度も比較しつつ,新作業を行う作業者を決定することができる。これにより,新作業に最も適切な作業者をより早く見つけだすことができ,作業者に対して適材適所に指示することができる。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場と,前記作業場の各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段と,前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段と,前記作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定手段と,前記作業特定情報記憶手段の作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定手段で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定手段と,作業の優先情報を記憶する作業優先情報記憶手段と,新たな作業が発生したことを検出する新作業検出手段と,前記新作業検出手段が新作業を検出すると,前記現在作業特定手段により全作業者の現在作業を特定し,これらの現在作業に新作業を含めた全作業について,前記作業優先情報記憶手段の作業優先情報により作業の優先順位を付与し,優先度の高い作業から全作業者に対して全作業を割当て直す作業再分配手段と,前記作業再分配手段により割当てられた作業を全作業者に対して指示する指示手段とを備えたことを特徴とする作業者管理システムが提供される。
このような本発明の作業者管理システムによれば,新作業が発生した場合に,全作業者の現在作業を検出し,その現在作業と新作業を含めた全作業を再配分し直すため,新作業を含めた全作業についてより適切な作業者を割当てることができる。これにより,作業者を適材適所に指示することができ,作業配分の効率化,作業の効率化を図ることができる。
また,上記作業再分配手段は,作業の優先順位の高い作業から新作業とし,前記各作業者とその作業者が行うことができる作業を関連づけた作業者スキル情報を記憶する作業者スキル情報記憶手段と,前記作業者スキル情報記憶手段の作業者スキル情報に基づいて,前記新作業を行うことができる作業者を抽出する作業者抽出手段と,前記作業者抽出手段で抽出された作業者の現在作業を前記現在作業特定手段により特定し,前記作業優先情報記憶手段の作業優先情報に基づいて,前記現在作業の優先順位と前記新作業の優先順位を取得して比較し,前記現在作業よりも前記新作業の優先順位の方が高い作業者を前記新作業の作業者として特定する作業者特定処理を行う作業者特定手段とを設けてもよい。
これによれば,新作業を含めた全作業の再配分を行う場合に,作業の優先度の高い順に作業者を決定していくので,重要な作業ほど早く作業者を決定することができる。また,新作業を含めた全作業の再配分を行う場合においても,検出した現在作業と新作業との優先度を比較して,新作業の方が優先度が高ければその作業者に新作業を行うように指示を出すことができる。これにより,優先度の高い重要な作業ほどより最適な作業者を選択することができるので,作業者を適材適所に指示することができ,作業配分の最適化,作業の効率化を図ることができる。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場と,前記作業場の各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段と,前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段と,前記作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定手段と,前記作業特定情報記憶手段の作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定手段で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定手段と,所定時間ごとに,前記現在作業特定手段により全作業者の現在作業を特定し,全作業者ごとに現在作業を記憶する作業情報記憶手段と,前記作業情報記憶手段の作業情報に基づいて所望の作業者が所定時間ごとに行った作業内容を含む作業報告書を作成する作業報告書作成手段とを設けたことを特徴とする作業者管理システムが提供される。
このような本発明の作業者管理システムによれば,作業日報,作業月報などの作業報告書を容易に作成することができる。しかも自動的に作業者の作業を検出して作業者報告書の元になる作業情報を作成するので,作業者が作業を行うごとに携帯型情報端末などから入力する手間を省くことができ,作業効率が向上する。また作業者の自己報告に委ねる必要がないので,常に正確な作業報告を作成することができる。
また,前記作業報告書作成手段は,各作業についてその各作業を行う場合の作業単価についても記憶し,前記作業報告書作成手段は,作業の作業単価及びその作業単価の合計額をも含めた作業報告書を作成するようにしてもよい。また,前記作業場は,半導体製造工場としてもよく,その場合,前記作業者は,前記作業場である半導体製造工場を所有する企業とは異なる企業から派遣された作業者であることとしてもよい。これによれば,例えば派遣作業者が行った作業の料金を派遣先の企業に請求する場合に,作業報告書に各作業の作業単価,合計額も印刷し,その合計額から作業内容に応じた料金を請求することも可能となる。
上記課題を解決するために,本発明の第2の観点によれば,作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場で作業を行う作業者を管理する作業者管理装置であって,前記作業場の各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段と,前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定手段と,前記作業特定情報記憶手段の作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定手段で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定手段と,前記現在作業特定手段で特定された現在作業に基づいてその作業者に対して現在作業を続行させるか,又は新たな作業を行わせるかを判断する判断手段と,前記判断手段での判断結果に応じてその作業者に対して作業実行の指示を出す指示手段とを備えたことを特徴とする作業者管理装置が提供される。
このような本発明の作業者管理装置によれば,作業者のいるエリア(場所)を検出し,そのエリアと関連づけられた作業からその作業者が現在行っている作業を容易に検出することができる。このため例えば新作業が発生した場合に,その新作業の配分,作業の再配分などを容易とし,作業者を適材適所で作業させることができ,各作業者の作業効率を高めることができる。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場で作業を行う作業者を管理する作業者管理装置であって,前記各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段と,前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定手段と,前記作業特定情報記憶手段の作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定手段で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定手段と,前記各作業者とその各作業者が行うことができる作業を関連づけた作業者スキル情報を記憶する作業者スキル情報記憶手段と,作業の優先情報を記憶する作業優先情報記憶手段と,新たな作業が発生したことを検出する新作業検出手段と,前記新作業検出手段が新作業を検出すると,前記作業者スキル情報記憶手段の作業者スキル情報に基づいて,前記新作業を行うことができる作業者を抽出する作業者抽出手段と,前記作業者抽出手段で抽出された作業者の現在作業を前記現在作業特定手段により特定し,前記作業優先情報記憶手段の作業優先情報に基づいて,前記現在作業の優先順位と前記新作業の優先順位を取得して比較し,前記現在作業よりも前記新作業の優先順位の方が高い作業者を前記新作業の作業者として特定する作業者特定処理を行う作業者特定手段と,前記作業者特定手段によって特定された作業者に対して前記新作業の作業を行うように指示を出す指示手段とを備えたことを特徴とする作業者管理装置が提供される。
このような本発明の作業者管理装置によれば,検出した現在作業と新作業との優先度を比較して,新作業の方が優先度が高ければその作業者に新作業を行うように指示を出す。このように,新作業が発生した場合にも,現在作業との優先度に応じてその作業者に新作業をさせるか否かを判断することができるので,優先度の高い作業,すなわち重要な作業ほど早急に処理させることができる。これにより,作業者を適材適所に指示することができ,作業配分の最適化を図ることができる。
また,前記作業者スキル情報記憶手段は,各作業者ごとに作業者分類を記憶し,各作業とその各作業を行うことができるスキルを有する作業者分類を関連づけた作業スキル情報を記憶する作業スキル情報記憶手段と,前記作業者抽出手段により抽出された各作業者について前記作業者スキル情報記憶手段によって得られた作業者分類を取得するとともに,前記作業スキル情報記憶手段の作業スキル情報に基づいて前記新作業の作業者分類を取得し,それぞれ取得した作業者分類が同一となる作業者の優先順位が高くなるように作業者に優先順位をつける優先順位付与手段とを設け,前記作業者特定手段は,作業者抽出手段で抽出された作業者のうち,前記優先順位付与手段によって付与された作業者の優先順位の高い作業者から順に作業者特定処理を行うようにしてもよい。これによれば,新作業に最も適切な作業者をより早く見つけだすことができ,作業者に対して適材適所に指示することができる。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場で作業を行う作業者を管理する作業者管理装置であって,前記作業場の各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段と,前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定手段と,前記作業特定情報記憶手段の作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定手段で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定手段と,作業の優先情報を記憶する作業優先情報記憶手段と,新たな作業が発生したことを検出する新作業検出手段と,前記新作業検出手段が新作業を検出すると,前記現在作業特定手段により全作業者の現在作業を特定し,これらの現在作業に新作業を含めた全作業について,前記作業優先情報記憶手段の作業優先情報により作業の優先順位を付与し,優先度の高い作業から全作業者に対して全作業を割当て直す作業再分配手段と,前記作業再分配手段により割当てられた作業を全作業者に対して指示する指示手段とを備えたことを特徴とする作業者管理装置が提供される。
このような本発明の作業者管理装置によれば,新作業が発生した場合に,全作業者の現在作業を検出し,その現在作業と新作業を含めた全作業を再配分し直すため,新作業を含めた全作業についてより適切な作業者を割当てることができる。これにより,作業者を適材適所に指示することができ,作業配分の効率化,作業の効率化を図ることができる。
また,上記作業再分配手段は,作業の優先順位の高い作業から新作業とし,前記各作業者とその作業者が行うことができる作業を関連づけた作業者スキル情報を記憶する作業者スキル情報記憶手段と,前記作業者スキル情報記憶手段の作業者スキル情報に基づいて,前記新作業を行うことができる作業者を抽出する作業者抽出手段と,前記作業者抽出手段で抽出された作業者の現在作業を前記現在作業特定手段により特定し,前記作業優先情報記憶手段の作業優先情報に基づいて,前記現在作業の優先順位と前記新作業の優先順位を取得して比較し,前記現在作業よりも前記新作業の優先順位の方が高い作業者を前記新作業の作業者として特定する作業者特定処理を行う作業者特定手段とを設けてもよい。これによれば,優先度の高い重要な作業ほどより最適な作業者を選択することができるので,作業者を適材適所に指示することができ,作業配分の最適化,作業の効率化を図ることができる。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場で作業を行う作業者を管理する作業者管理装置であって,前記作業場の各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段と,前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定手段と,前記作業特定情報記憶手段の作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定手段で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定手段と,所定時間ごとに,前記現在作業特定手段により全作業者の現在作業を特定し,全作業者ごとに現在作業を記憶する作業情報記憶手段と,前記作業情報記憶手段の作業情報に基づいて所望の作業者が所定時間ごとに行った作業内容を含む作業報告書を作成する作業報告書作成手段とを設けたことを特徴とする作業者管理装置が提供される。
このような本発明の作業者管理装置によれば,作業日報,作業月報などの作業報告書を容易に作成することができる。しかも自動的に作業者の作業を検出して作業者報告書の元になる作業情報を作成するので,作業者が作業を行うごとに携帯型情報端末などから入力する手間を省くことができ,作業効率が向上する。また作業者の自己報告に委ねる必要がないので,常に正確な作業報告を作成することができる。
また,上記作業報告書作成手段は,各作業についてその各作業を行う場合の作業単価についても記憶し,前記作業報告書作成手段は,作業の作業単価及びその作業単価の合計額をも含めた作業報告書を作成するようにしてもよい。また,上記作業場は,半導体製造工場としてもよく,この場合に,前記作業者は,前記作業場である半導体製造工場を所有する企業とは異なる企業から派遣された作業者であることとしてもよい。これによれば,例えば派遣作業者が行った作業の料金を派遣先の企業に請求する場合に,作業報告書に各作業の作業単価,合計額も印刷し,その合計額から作業内容に応じた料金を請求することも可能となる。
上記課題を解決するために,本発明の第3の観点によれば,作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場で作業を行う作業者を管理する作業者管理方法であって,前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定工程と,前記作業場の各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段における作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定工程で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定工程と,前記現在作業特定工程で特定された現在作業に基づいてその作業者に対して現在作業を続行させるか,又は新たな作業を行わせるかを判断する判断工程と,前記判断工程での判断結果に応じてその作業者に対して作業実行の指示を出す指示工程とを有することを特徴とする作業者管理方法が提供される。
このような本発明の作業者管理方法によれば,作業者のいるエリア(場所)を検出し,そのエリアと関連づけられた作業からその作業者が現在行っている作業を容易に検出することができる。このため例えば新作業が発生した場合に,その新作業の配分,作業の再配分などを容易とし,作業者を適材適所で作業させることができ,各作業者の作業効率を高めることができる。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場で作業を行う作業者を管理する作業者管理方法であって,前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定工程と,前記各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段の作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定工程で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定工程と,新たな作業が発生したことを検出する新作業検出工程と,前記新作業検出工程が新作業を検出すると,前記各作業者とその各作業者が行うことができる作業を関連づけた作業者スキル情報を記憶する前記作業者スキル情報記憶手段の作業者スキル情報に基づいて,前記新作業を行うことができる作業者を抽出する作業者抽出工程と,前記作業者抽出工程で抽出された作業者の現在作業を前記現在作業特定工程により特定し,作業の優先情報を記憶する作業優先情報記憶手段における作業優先情報に基づいて,前記現在作業の優先順位と前記新作業の優先順位を取得して比較し,前記現在作業よりも前記新作業の優先順位の方が高い作業者を前記新作業の作業者として特定する作業者特定処理を行う作業者特定工程と,前記作業者特定工程によって特定された作業者に対して前記新作業の作業を行うように指示を出す指示工程とを有することを特徴とする作業者管理方法が提供される。
このような本発明の作業者管理方法によれば,検出した現在作業と新作業との優先度を比較して,新作業の方が優先度が高ければその作業者に新作業を行うように指示を出す。このように,新作業が発生した場合にも,現在作業との優先度に応じてその作業者に新作業をさせるか否かを判断することができるので,優先度の高い作業,すなわち重要な作業ほど早急に処理させることができる。これにより,作業者を適材適所に指示することができ,作業配分の最適化を図ることができる。
また,上記作業者スキル情報記憶手段は,各作業者ごとに作業者分類を記憶し,前記作業者抽出工程により抽出された各作業者について,各作業とその各作業を行うことができるスキルを有する作業者分類を関連づけた作業スキル情報を記憶する作業者スキル情報記憶手段によって得られた作業者分類を取得するとともに,前記作業スキル情報記憶手段の作業スキル情報に基づいて前記新作業の作業者分類を取得し,それぞれ取得した作業者分類が同一となる作業者の優先順位が高くなるように作業者に優先順位をつける優先順位付与工程とを有し,前記作業者特定工程は,前記作業者抽出工程で抽出された作業者のうち,前記優先順位付与工程によって付与された作業者の優先順位の高い作業者から順に作業者特定処理を行うようにしてもよい。これによれば,新作業に最も適切な作業者をより早く見つけだすことができ,作業者に対して適材適所に指示することができる。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場で作業を行う作業者を管理する作業者管理方法であって,前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定工程と,前記作業場の各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段における作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定工程で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定工程と,新たな作業が発生したことを検出する新作業検出工程と,前記新作業検出工程が新作業を検出すると,前記現在作業特定工程により全作業者の現在作業を特定し,これらの現在作業に新作業を含めた全作業について,作業の優先情報を記憶する作業優先情報記憶手段の作業優先情報により作業の優先順位を付与し,優先度の高い作業から全作業者に対して全作業を割当て直す作業再分配工程と,前記作業再分配工程により割当てられた作業を全作業者に対して指示する指示工程とを有することを特徴とする作業者管理方法が提供される。
このような本発明の作業者管理方法によれば,新作業が発生した場合に,全作業者の現在作業を検出し,その現在作業と新作業を含めた全作業を再配分し直すため,新作業を含めた全作業についてより適切な作業者を割当てることができる。これにより,作業者を適材適所に指示することができ,作業配分の効率化,作業の効率化を図ることができる。
また,上記作業再分配工程は,作業の優先順位の高い作業から新作業とし,前記各作業者とその作業者が行うことができる作業を関連づけた作業者スキル情報を記憶する作業者スキル情報記憶手段における作業者スキル情報に基づいて,前記新作業を行うことができる作業者を抽出する作業者抽出工程と,前記作業者抽出工程で抽出された作業者の現在作業を前記現在作業特定工程により特定し,前記作業優先情報記憶手段の作業優先情報に基づいて,前記現在作業の優先順位と前記新作業の優先順位を取得して比較し,前記現在作業よりも前記新作業の優先順位の方が高い作業者を前記新作業の作業者として特定する作業者特定処理を行う作業者特定工程とを有するようにしてもよい。これによれば,優先度の高い重要な作業ほどより最適な作業者を選択することができるので,作業者を適材適所に指示することができ,作業配分の最適化,作業の効率化を図ることができる。
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場で作業を行う作業者を管理する作業者管理方法であって,前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定工程と,前記作業場の各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段における作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定工程で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定工程と,所定時間ごとに,前記現在作業特定工程により全作業者の現在作業を特定し,全作業者ごとに現在作業を記憶する作業情報記憶工程と,前記作業情報記憶工程によって記憶された作業情報に基づいて所望の作業者が所定時間ごとに行った作業内容を含む作業報告書を作成する作業報告書作成工程とを有することを特徴とする作業者管理方法が提供される。
このような本発明の作業者管理方法によれば,作業日報,作業月報などの作業報告書を容易に作成することができる。しかも自動的に作業者の作業を検出して作業者報告書の元になる作業情報を作成するので,作業者が作業を行うごとに携帯型情報端末などから入力する手間を省くことができ,作業効率が向上する。また作業者の自己報告に委ねる必要がないので,常に正確な作業報告を作成することができる。
また,上記作業報告書作成工程は,各作業についてその各作業を行う場合の作業単価についても記憶し,前記作業報告書作成工程は,作業の作業単価及びその作業単価の合計額をも含めた作業報告書を作成するようにしてもよい。また,前記作業場は,半導体製造工場としてもよく,この場合,前記作業者は,前記作業場である半導体製造工場を所有する企業とは異なる企業から派遣された作業者であることとしてもよい。これによれば,例えば派遣作業者が行った作業の料金を派遣先の企業に請求する場合に,作業報告書に各作業の作業単価,合計額も印刷し,その合計額から作業内容に応じた料金を請求することも可能となる。
なお,上記作業者管理システム,作業者装置,作業者方法における作業者検出手段は,各作業者が持つ送信機からの電磁波を受信する受信機を設け,前記送信機は,各作業者ごとに異なる周波数の電磁波を送信するように設定し,前記作業者位置特定手段は,作業エリア検出の対象となる作業者の周波数の電磁波を受信した前記作業者検出手段を見つけ出し,この作業者検出手段が設けられた作業エリアをその作業者のいる作業エリアとして特定するようにしてもよい。これにより,特定の作業者がどこの作業エリアにいるかを容易に検出することができ,その作業エリア情報から作業者が現在行っている作業を容易に検出することができる。
また,上記作業者管理システム,作業者装置,作業者方法における作業者検出手段は,各作業者が持つ送信機からの電磁波を受信する受信機を設け,前記送信機は,各作業者ごとに作業者を識別する識別情報を載せた電磁波を送信するように設定し,前記作業者位置特定手段は,前記作業者検出手段から作業者の識別情報を取得し,作業エリア検出の対象となる作業者の識別情報を受信した前記作業者検出手段を見つけ出し,この作業者検出手段が設けられた作業エリアをその作業者のいる作業エリアとして特定するようにしてもよい。これによっても,特定の作業者がどこの作業エリアにいるかを容易に検出することができ,その作業エリア情報から作業者が現在行っている作業を容易に検出することができる。
また,上記作業者管理システム,作業者装置,作業者方法における作業エリアに設けられた作業装置から作業者の作業情報を取得する作業情報取得手段を設け,前記現在作業特定手段は,前記作業者がいる作業エリアとして特定された作業エリア情報に加えて,前記作業情報取得手段からその作業者が作業を行っている作業装置からの作業情報(装置に対する作業情報であり,本明細書では「装置情報」ともいう)を取得し,これらエリア情報及び作業情報に基づいてその作業者の現在作業を特定するようにしてもよい。これによれば,作業者がいる作業エリア情報からある程度の作業内容(例えばトラブル対応処理,通常オペレーション作業などの作業分類)が検出でき,作業情報からさらに細かな作業内容(例えばトラブル対応処理の中でも,電気系トラブル対応処理,機械系トラブル対応処理)を検出できる。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の第1実施形態にかかる作業者管理システムの全体構成を示すブロック図である。
図2は同実施形態におけるクリーンルームの装置室内での作用を説明する図である。
図3は同実施形態にかかる作業者管理装置の構成を示すブロック図である。
図4は図3に示す各種データベースの例を示すブロック図である。
図5は同実施形態にかかる作業特定情報データベースの1例を示す図である。
図6は同実施形態にかかる作業優先度情報データベースの1例を示す図である。
図7は同実施形態にかかる作業スキル情報データベースの1例を示す図である。
図8は同実施形態にかかる作業者スキル情報データベースの1例を示す図である。
図9は同実施形態にかかるエラーコード情報データベースの1例を示す図である。
図10は同実施形態にかかる検査結果情報データベースの1例を示す図である。
図11は同実施形態にかかる新作業配分処理メインルーチンを示す流れ図である。
図12は同実施形態にかかる作業者優先順位付与処理サブルーチンを示す流れ図である。
図13は同実施形態にかかる作業者決定処理サブルーチンを示す流れ図である。
図14は同実施形態にかかる作業者の作業検出処理サブルーチンを示す流れ図である。
図15は本発明の第2実施形態にかかる新作業配分処理メインルーチンを示す流れ図である。
図16は同実施形態にかかる全作業の再配分処理サブルーチンを示す流れ図である。
図17は本発明の第3実施形態にかかる作業データベース作成処理を示す流れ図である。
図18は同実施形態にかかる作業日報作成処理を示す流れ図である。
図19は同実施形態で作成される作業日報の1例を示す図。
図20は作業者管理システムの変形例を示すブロック図である。
【発明を実施するための最良の形態】
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1実施形態)
先ず,本発明を半導体製造工場に適用した場合の作業者管理システムの第1実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は,作業場の1例としての半導体製造工場における作業者管理システムの全体構成を示す図で,100は半導体製造工場であり,工場100内の間取りの1例を示したものである。200は作業者管理装置である。
半導体製造工場100は,図1に示すように,例えば主として工場内のクリーンルームエリア110とクリーンルーム以外のエリア120(以下,「クリーンルーム外エリア」と称する)に分けられる。
さらに,クリーンルームエリア110は,例えば複数の装置室エリア112と装置室以外のエリア114(以下,「装置室外エリア」と称する)に分けられる。装置室エリア112には,プロセス装置,計測装置等の半導体製造装置140が配設されている。プロセス装置としては,例えばエッチング装置,CVD(Chemical vapor deposition:化学気相成長法)装置,コータデベロッパ,洗浄装置,CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械的研磨)装置,PVD(Physical Vapor Deposition:物理気相成長法)装置,露光装置,イオンインプランタなどがある。計測装置としては,例えば膜厚装置,ODP(Optical Digital Profiler),FTIRなどがある。なお,装置室エリア112には各装置室エリア112ごとに異なる種類の半導体製造装置140を配設してもよく,同じ装置室エリア112に複数種類の半導体製造装置140を配設してもよい。
上記装置室エリア112には,メンテナンスや定期点検などの作業を行う場合に装置室エリア112内の各半導体製造装置140を室内から制御等する室内制御部116を設け,この室内制御部116によりその装置室内の半導体製造装置140を制御する。装置室の外側から半導体製造装置140の制御等を行う室外制御部118を設けてもよい。また半導体製造装置140の制御部は各半導体製造装置140自体に設けて,その制御部からその半導体製造装置140を制御等するようにしてもよい。上記室内制御部116,室外制御部118,その他の制御部は,例えば操作パネルで構成する。これら各制御部116,118及び半導体製造装置140は作業者管理装置200の入出力部208と通信回線等により電気的に接続しており,アクセス情報,装置の状態情報などの装置情報(装置に対する作業情報)の送受信ができるようになっている。上記各制御部により半導体製造装置などを制御する場合には,その作業に応じて制御部から作業者のID,パスワードを入力してアクセスする。これによりどの作業者が制御しているのかを特定できるようにする。
装置室外エリア114は,ここでは上記室外制御部118を設置するエリアを示す。なお,装置室外エリア114は必ずしも室外制御部118の設置エリアに限られず,装置室エリア112間に形成される通路などを含めてもよい。
クリーンルーム外エリア120は,クリーンルーム以外の工場内エリアを示す。例えば中央監査室エリア122,用力室エリア124,保管庫エリア126,オフィスエリア128,休憩室エリア129(トイレなどを含んでいてもよい)などがある。
上記クリーンルームエリア110内における装置室エリア112,装置室外エリア114,クリーンルーム外エリア120における中央監査室エリア122,用力室エリア124,保管庫エリア126,オフィスエリア128,休憩室エリア129の各エリアには,作業者を検出する作業者検出手段としての作業者検出センサ130が設けられている。作業者検出センサ130は作業者管理装置200の入出力部208と通信ケーブル等により電気的に接続しており,作業者検出センサ130からのセンサ情報の送受信ができるようになっている。
上記作業者検出センサ130は,例えば各作業者が携帯する送信機の電磁波(又は電波)を受信するセンサで構成する。作業者検出センサ130は,例えば各エリアの天井や壁などに取付ける。
図2に作業者検出センサ130として例えば受信機134をクリーンルームエリア110の装置室エリア112に設置した例を示す。受信機134は装置室エリア112の区画となる装置室132の天井に取り付ける。一方,作業者136は送信機138を常に携帯しながら半導体製造装置140などの作業を行う。作業者136が半導体製造装置140の例えばメンテナンス作業を行うべく,装置室132に入ると,天井に設けられた受信機134が作業者が携帯する送信機138からの電磁波を受信する。これにより,作業者136が装置室エリア112にいることを検出することができる。
この場合,上記送信機138は,作業者ごとに異なる周波数(無線周波数)の電磁波を送信させるようにしてもよい。そして各作業者と各作業者の周波数とを関連づけた周波数情報は周波数情報記憶手段の1例としての周波数情報データベースに記憶しておく。この周波数情報データベースは,図3に示す各種データベース210に含まれるようにしてもよい。この周波数情報データベースの周波数情報に基づいて,作業者検出センサ130から受信した電磁波の周波数によってその作業者検出センサ130を設置する作業エリアにいる作業者を特定することができる。作業者管理装置200は,各作業者検出センサ130からのセンサ情報から作業エリア検出の対象となる作業者の周波数の電磁波を受信した作業者検出センサ130を見つけ出し,この作業者検出センサ130が設けられた作業エリアをその作業者のいる作業エリアとして特定する。
また,上記送信機138は,各作業者を識別する識別情報としてのIDのデータを符号化し変調等により電磁波に変換して送信し,受信機134は送信機138から受信した電磁波を復調等して複合化したIDのデータをセンサ情報として作業者管理装置200に送出するようにしてもよい。このIDは図8に示す作業者スキル情報データベース250に記憶されている。この作業者スキル情報データベース250のID(識別情報)に基づいて,作業者検出センサ130から受信したID(識別情報)によってその作業者検出センサ130を設置する作業エリアにいる作業者を特定することができる。これにより,作業者管理装置200は,各作業者検出センサ130からのセンサ情報から作業エリア検出の対象となる作業者のID(識別情報)を受信した作業者検出センサ130を見つけ出し,この作業者検出センサ130が設けられた作業エリアをその作業者のいる作業エリアとして特定する。なお,送信機138は携帯電話,後述する携帯型情報端末などで構成してもよい。また,受信機134,送信機138はともに送受信機としてもよい。この場合の具体例は後述する。
また,作業者のID(識別情報)は,その作業者の持つ送信機138の記憶手段(図示しない)に予め記憶されていてもよく,またバーコード化されたIDを読取って送信機138の記憶手段に記憶されるようにしてもよい。具体的には例えば携帯電話や携帯型情報端末などで構成された送信機138に赤外線読取手段などのバーコード読取手段を設け,このバーコード読取手段によりバーコード化されたIDを読取って送信機138の記憶手段に記憶されるようにしてもよい。
(作業者管理装置)
作業者管理装置200は,例えば上記作業者検出センサ130からのデータを入力し,この作業者検出センサ130からのデータに基づいて各作業者がいるエリアを検出する。作業者管理装置200は,図3に示すように,CPU(中央処理装置),ROM(リード・オンリ・メモリ),RAM(ランダム・アクセス・メモリ)などのメモリを有する制御部202,各種情報を表示するディスプレイなどの表示部204,各種データを入力するための入力部206,上記作業者検出センサ130からのデータを入力する入出力部208,各種データベース210の他,図示はしないがプログラムなどを記憶するハードディスク装置などの記憶手段などを備える。上記制御部202のメモリは,CPUによってアクセスするためのプログラムやデータが格納されるもので例えば必要に応じて上記ハードディスク装置などの記録媒体に記憶したプログラムが読み出されて格納される。
上記各種データベース210としては,図4に示すように作業特定情報データベース220,作業優先度情報データベース230,作業スキル情報(作業技能情報)データベース240,作業者スキル(作業者技能情報)情報データベース250,トラブル情報(異常情報)データベース260などがある。
(作業特定情報データベース)
作業特定情報データベース220は,図5に示すようにエリア情報222と装置情報(装置に対する作業情報)224と作業内容226とを関連づけた作業特定情報を記憶している。この作業特定情報は,例えば作業者が行っている作業を特定するときに用いられる。具体的には作業者検出センサ130により検出した作業者のいるエリア情報と半導体製造装置140のアクセス情報などの作業特定情報とによりその作業者が現在行っている作業(現在作業)を特定する。
エリア情報222は,図1に示す工場の各エリアの情報である。本実施の形態では,クリーンルームエリア110内における装置室エリア112,装置室外エリア114,クリーンルーム外エリア120における中央監査室エリア122,用力室エリア124,保管庫エリア126,オフィスエリア128,休憩室エリア129を各エリアとしている。
装置情報224は,例えば上記半導体製造装置140の室内制御部116,室外制御部118などの制御部へのアクセス情報,異常時に発生する半導体製造装置140のアラーム,ランプ点灯などの異常報知情報,メンテナンスが必要なときに発生する半導体製造装置140のアラーム,ランプ点灯などのメンテナンス報知情報などである。制御部へのアクセス情報としては例えば半導体製造装置140のメンテナンスなどの各作業を行うためのアクセスがあったか否かの情報である。作業内容226は,各エリアで行われる作業の種類である。
ここで,各エリアごとに判断される作業内容226の1例を図5を参照しながら説明する。先ずクリーンルームエリア110の装置室エリア112における作業としては,トラブル対応作業(トラブル対応メンテナンス),定期作業が挙げられる。
上記装置室エリア112の作業内容におけるトラブル対応作業は,装置室エリア112内の半導体製造装置140にトラブルが発生したときにそのトラブルを解消するための作業である。このトラブル対応作業には装置の電気系統に異常があった場合の電気系トラブル対応作業,装置の機械系統に異常があった場合の機械系トラブル対応作業,エッチング処理などのプロセス過程に異常があった場合のプロセス系トラブルなどがある。半導体製造装置140のトラブルは,その装置の報知手段によるアラームなどによる報知,ランプ手段によるランプの点灯などによりトラブル発生の有無やトラブルの種類がわかるようになっている。
従って,作業者が装置室エリア112にいることが判断されたときに,さらに作業特定情報によってトラブルが発生していれば,その作業者がトラブル対処作業を行っていることを判断できる。このとき,作業特定情報のトラブルの種類(例えば電気系,機械系,プロセス系など)によってより詳細なトラブル対処作業が判断できる。なお,半導体製造装置140の報知(アラーム)があった場合には通常は作業者が室内制御部116などから当該半導体製造装置140にアクセスしてメンテナンスモードに切換え,チェック動作を行うなどの作業を行うので,そのときの作業者のアクセス情報からトラブル対処作業を判断してもよい。
上記装置室エリア112の作業内容における定期作業は,例えば半導体製造装置140に対して部品交換やウエットクリーニングを行う作業である。ウエットクリーニングは,作業者が装置室エリア112で半導体製造装置140の処理室を開けて薬液を用いて洗浄するものである。ここでは装置室エリア112での作業であるためクリーニングとしてウエットクリーニングを例としたが,必ずしもこれに限定されるものではない。なお,部品交換やウエットクリーニングを行う場合にも報知(アラーム)やランプの点灯などによるメンテナンス報知や室内制御部116などからメンテナンスモードに切換えて作業を行うために当該半導体製造装置140にアクセスする場合がある。このため,作業者が装置室エリア112にいると判断されたときに,これらのアクセス情報やメンテナンス報知情報などの作業特定情報によれば,その作業者が定期作業を行っていることを判断できる。
次いで,クリーンルームエリア110の装置室外エリア114での作業としては,通常オペレーション作業,定期作業,その他の作業が挙げられる。通常オペレーション作業は,例えば室外制御部118から半導体装置の生産指示を行うためにプロセス条件などの入力などを行ったり,半導体ウエハが収納されたキャリア(FOUP)をセットしたり,移動したりする作業である。なお,キャリア(FOUP)をセットしたり,移動したりする作業は,装置室エリア112内で行われるが,その後に室外制御部118から半導体装置の生産指示などを行うので,装置室外エリア114での作業に含めている。但し,これらの作業を装置室エリア112で行う場合には装置室エリア112の作業としてもよい。
このように,通常オペレーション作業は,通常は室外制御部118などから半導体製造装置140にアクセスするので,作業者が装置室エリア112にいると判断されたときに,アクセス情報によれば,その作業者が通常オペレーション作業を行っていることを判断できる。装置室外エリア114における定期作業は,例えば半導体製造装置140に対するドライクリーニングやシーズニングなどがある。ドライクリーニングは,通常室外制御部118などから半導体製造装置140にアクセスし,必要情報を入力することにより半導体製造装置140の処理室などを洗浄するものである。ここでは装置室外エリア114での作業であるためクリーニングとしてドライクリーニングを例としたが,必ずしもこれに限定されるものではない。
装置室外エリア114におけるその他の装置室外作業(図6における後述の作業分類のうちの他の作業に含まれる)は,半導体製造装置140の監視や周囲の清掃などがある。これらは装置室外エリア114に作業者がいると判断されたときに,アクセス情報,メンテナンス報知情報などの作業特定情報がなかった場合にその他の作業を行っていると判断できる。これらの作業をより詳細に判断するには,例えば作業者の携帯型情報端末から監視,清掃など作業内容を入力するようにしてもよい。この入力された作業内容の情報を作業特定情報として作業を判断してもよい。
続いて,クリーンルーム外エリア120の作業としては,中央監査室エリア122,用力室エリア124,保管庫エリア126,オフィスエリア128での作業がある。これらの作業はすべて図6における後述の作業分類のうちの他の作業に含まれる。また休憩室エリア129では休憩やトイレの使用が考えられる。上記中央監査室エリア122,用力室エリア124,保管庫エリア126,オフィスエリア128での作業としては,例えば生産準備作業(工程管理作業としてもよい)がある。生産準備作業としては,中央監査室エリア122では例えば半導体装置の生産全体の監視や生産スケジュール(生産工程計画)の作業の変更などを行い,保管庫エリア126では部品の管理作業などを行い,オフィスエリア128では部品の発注その他の雑務を行う。用力室エリア124ではクリーンルーム内の空気清浄機等の故障等のトラブル対応作業や空気清浄機等の定期メンテナンス等の定期的作業などを行う。このように作業者がどのエリアにいるかによって行っている作業を判断できる。
なお,上述した例では,工場内にあるエリアについての作業を説明したが,工場外においてもクリーニングなどで使用する薬品を収容しておく薬品タンクへの受け入れ作業などの工場外エリアでの作業を行う。従って,作業者が工場外エリアにいることが検出された場合は工場外作業を行っていると判断できる。作業者が工場外エリアにいるか否かは例えば工場内に配設した作業者検出センサ130により作業者の居場所が検出できなかった場合に,その作業者が出勤していれば工場外エリアにいると判断してもよい。
このように,本実施の形態では,作業特定情報としてエリア情報222と装置情報224により作業者の現在作業を特定している。これは作業者がどこのエリアにいるかのエリア情報222によってその作業者が行っている現在作業が大まかに判断でき,大まかな作業の中のさらに詳細な作業はアクセス情報などの装置情報224から判断できるからである。但し,必ずしもこれに限られず,作業特定情報としてエリア情報222のみにより現在作業を特定してもよい。例えば工場内外のエリアをさらに細かく分けることにより,エリア情報222のみによってもある程度詳細に現在作業を特定することもできる。また,作業特定情報としてアクセス情報などの装置情報224のみにより現在作業を特定してもよい。
(作業優先度情報データベース)
作業優先度情報データベース230は,大きく分けた作業分類とその作業分類に属する作業の優先度(優先順位)情報である作業優先度情報を記憶している。例えば図6に示すように最も高い優先度である優先度1から最も低い優先度5まで優先度232と作業分類234からなる。
最も優先度の高い優先度1の作業分類は,非常時作業である。この非常時作業としては,火災が発生した際の消火作業,ガス検知器からの報知に基づいてガス漏れに対応するガス漏れ対応作業などが挙げられる。これらの作業の特定は,例えば各装置室エリア112に設けられた火災報知器などの災害用のセンサなどから判断する。
優先度2の作業分類は,装置室エリア112に設けられた半導体製造装置140のトラブルへ対応するトラブル対応作業である。このトラブル対応作業には,図5に示すクリーンルームエリア110の装置室エリア112におけるトラブル対応作業が含まれる。このトラブル対応作業は,上述したように例えば電気系トラブル,機械系トラブル,プロセス系トラブルなどのトラブルに対応するメンテナンスなどがある。またトラブル対応作業には,用力室エリア124における空気清浄機などの電気系トラブル,機械系トラブルも含まれる。これらの作業は半導体装置の生産,品質を阻害し,歩留りの低下などに起因するものである。このためトラブルの対応作業は,非常時ではない通常時の作業のうちでは最も優先される。
優先度3の作業分類は,通常オペレーション作業である。この通常オペレーション作業は,図5に示すクリーンルームエリア110の装置室外エリア114における通常オペレーション作業が含まれる。この通常オペレーション作業は,例えば上述の半導体装置の生産指示を行うためにプロセス条件などの入力などを行ったり,半導体ウエハが収納されたキャリア(FOUP)をセットしたり,移動したりする作業である。通常時において原則として何らかのトラブルがない限り通常オペレーション作業が優先される。通常オペレーション作業は半導体装置の生産のための作業だからである。
優先度4の作業分類は,定期作業である。この定期作業は,図5に示すクリーンルームエリア110の装置室エリア112における定期作業と,装置室外エリア114における定期作業の両方が含まれる。この定期作業としては,上述したように例えばウエットクリーニング,ドライクリーニング,部品交換などのメンテナンスが挙げられる。さらに用力室エリア124の空気清浄機などの定期的なメンテナンスも含まれる。これらは原則として半導体装置の生産を中止してまで行うものではないので,本実施の形態では通常オペレーション作業よりも優先度を低くしている。但し,必ずしもこれに限られることはなく,優先度に拘らず例えば半導体装置の生産過程において全体又は前後の生産スケジュールを判断して最も適当と思われるところで作業を行うようにしてもよい。この場合,どのタイミングで定期作業を入れるかは工程管理の技能(スキル)を有する作業者が全体又は前後の生産スケジュールを判断して決定し,上記優先度をタイミングに応じて適宜変更するようにしてもよい。
優先度5の作業分類は,その他の作業である。ここでいうその他の作業には,図5に示すクリーンルームエリア110の装置室外エリア114におけるその他の装置室外作業の他,クリーンルーム外エリア120の中央監査室エリア122の作業,保管庫エリア126の作業,オフィスエリア128の作業,休憩室エリア129の作業,及び工場外エリアの作業が含まれる。従って,ここでいうその他の作業としては,例えば部品発注作業,半導体装置の生産スケジューリング作業の調整,半導体製造装置140の監視,清掃などが含まれる。
なお,本実施の形態では作業の優先度を5つに分けたが,必ずしもこれに限られることはなく,6つ以上の優先度にしてもよく,4つ以下の優先度にしてもよい。また作業の分け方もこれに限られることはない。
(作業スキル情報データベース)
作業スキル情報データベース240は,作業自体に必要なスキル情報(作業技能情報)を記憶するものであり,作業者の持つスキル情報(作業者技能情報)を記憶する後述の作業者スキル情報データベース250と異なる。作業スキル情報データベース240は,具体的には図7に示すように作業242と大きく分けた作業者分類244とを関連づける作業スキル情報を記憶している。
上記作業242は,さらに作業分類246とその作業分類246に含まれる作業内容248とに分けられる。ここでの作業分類246は図6に示す作業分類234に対応している。この作業分類246ごと又はその作業分類に属する作業内容248ごとにその作業を行うのに最適な作業者分類244を関連づけている。
先ず,火災に対する消火作業などの非常時対応作業は,作業者分類244に関係なく,全員で行うのが最適である。トラブル対応作業は,エンジニアが行うのが最適である。さらにトラブル対応作業のうちの電気系トラブル対応作業は電気系エンジニア,機械系トラブル対応作業は機械系エンジニア,プロセス系トラブル対応作業はプロセス系エンジニアがそれぞれ行うのが最適である。これは,作業者がエンジニアの場合にはそれぞれの作業者が専門分野を有しているため,専門に応じたエンジニアが作業にあたることが最適と考えられるからである。つまり,必ず専門のエンジニアが行わなければならないという意味ではなく,専門以外のエンジニアであってもそのトラブルに対応できるエンジニアがいればその作業者が作業を行ってもよい。
通常オペレーション作業は,半導体製造装置140に半導体装置の生産をさせるために上記制御部116等を操作する作業などである。このため,オペレータである作業者が行うのが最適である。なお,通常オペレーション作業は必ずオペレータが行わなければならないという意味ではない。例えばエンジニアは通常,オペレータとしてのスキルも有するので,エンジニアが通常オペレーションを行ってもよい。
定期作業は,例えばクリーニング,部品交換などのメンテナンス作業である。従って,定期作業者が行うのが最適である。なお,この定期作業についても上記と同様に必ず定期作業者が行わなければならないという意味ではない。例えばエンジニア,オペレータは通常,定期作業者としてのスキルも有するので,エンジニアが通常オペレーションを行ってもよい。
その他の作業は,例えば半導体装置の生産スケジューリングなどの作業である。従って,その他の作業は,その作業に対応できるスキルを有する,その他の作業者が行うのが最適である。
(作業者スキル情報データベース)
作業者スキル情報データベース250は,図8に示すように作業者の持つ作業者スキル情報(作業者技能情報)を記憶する。この作業者スキル情報は,例えば作業者の整理番号251,氏名252,ID253,パスワード254,所属255,作業者分類256,作業257などの項目で記憶される。なお,これらの項目の他に例えば作業者のシフト(時間),半導体製造装置の運転スケジュールなどを記憶してもよい。また,作業分類ごとにその作業を行う際の単価を記憶しておいてもよい。この作業の単価は例えばある工場に別の会社から作業者を派遣させる場合に作業によって料金を定める場合に利用できる。
整理番号251は作業者の通し番号であり,氏名252とID253は作業者を特定するものである。
上記所属255にはその作業者が所属する工場名,事業所名,会社名等を記憶する。例えば作業者が本発明にかかる作業者管理システムを備える工場の作業者である場合には,所属255にその工場名を記憶する。また,本発明にかかる作業者管理システムを備える工場に別の工場に所属する作業者が派遣されている場合には,所属255にはその所属する別の工場名を記憶する。さらに後述するように半導体製造装置140を販売する会社(販売会社)とその半導体製造装置140を購入する顧客である会社(購入会社)がある場合,販売会社の従業員が作業者として販売会社の工場に派遣されている場合には,所属255にはその販売会社名を記憶する。
作業者分類256には,その作業者の図7に示す作業者分類を記憶する。その作業者がオペレータのスキルを有する場合にはオペレータとし,その作業者が定期作業を行うスキルを有する場合には定期作業者とする。また作業者がエンジニアであれば機械系エンジニアのようにその専門まで記載することが好ましい。
上記作業257には,その作業者がスキルを有する作業を記憶する。上記作業257は,図7に示す作業242に対応している。具体的には作業257は作業分類と作業内容に分けられる。作業者がその作業を行うことができるか否かは,例えば○,△,×で表す。○はその作業者が行うことができる作業であり,△はその作業者が行うのは難しいができないことはない作業であり,×はその作業者が行うことができない作業である。
なお,作業242には,作業者自らの専門の作業のみならず,実際に行うことができる作業を記憶してもよい。例えばその作業者の作業者分類が機械系エンジニアであれば,自らの専門に属する機械系トラブル対応作業が○となるが,一般にエンジニアであれば通常オペレーション作業を行うこともできるので,通常オペレーション作業も○にする。また,その作業者が電気系エンジニアであっても,自らの専門ではない機械系トラブル対応作業を行うことができる場合がある。このような場合には電機系トラブル対応作業のみならず,機械系トラブル対応作業を○にしてもよい。
(トラブル情報データベース)
トラブル情報(異常情報)データベース260は,半導体製造装置140のエラーコードによるトラブル情報を記憶するエラーコード情報データベース262と,半導体装置の検査結果によるトラブル情報を記憶する検査結果情報データベース264とを有する。
エラーコード情報データベース262は,図9に示すように半導体製造装置140にトラブル(異常)があったときのエラーコード,そのエラーコードの内容,そのエラーに対応できるスキル(技能)を有する作業者分類を関連づけたエラーコード情報を記憶する。例えばエラーコード「AABB01」は,半導体製造装置140として例えば高周波電力を印加して処理室内に発生させたプラズマによりエッチング処理を行うプラズマエッチング装置における処理室内の高周波反射波が上限値を越えた場合のエラーである。この場合にはプラズマエッチング装置に設けられた高周波ジェネレータや整合器(マッチャー)などがエラー対象部位となる。従ってこのエラーのトラブル対応作業を行うことができるスキル(技能)を有する作業者分類は電気系エンジニアである。これに対してエラーコード「CCDD01」は,ポンプの冷却水の流量低下によるエラーである。この場合にはポンプユニットなどがエラー対象部位となる。従ってこのエラーのトラブル対応作業を行うことができるスキル(技能)を有する作業者分類は機械系エンジニアである。
検査結果情報データベース264は,図10に示すようにプラズマエッチング装置などの半導体製造装置140によって製造された半導体装置に検査異常があったとき検査結果,その検査結果による異常に対応できるスキル(技能)を有する作業者分類を関連づけた検査結果情報を記憶する。例えば半導体製造装置140によって製造されたウエハなどは,検査装置により様々な検査が行われる。これらの検査結果によるトラブルは,主としてプロセス系エンジニアがトラブル対応作業を行う。このようなトラブル情報データベース260を利用すれば,トラブルの種類に応じてそのトラブル対応作業を行う最適な作業者分類を決定できる。
(作業者管理装置が行う処理)
次に,作業者管理装置200が行う新作業分配処理についての具体例を図11〜図14を参照しながら説明する。なお,本実施の形態における処理は典型的にはハードディスク装置などの記録媒体に記録されたプログラムによって実施することができる。
本実施形態における新作業分配処理は,新たな作業が発生した場合に,作業者の現在作業に基づいてその作業者に対して現在作業を続行させるか又は新たな作業を行わせるかを判断し(判断手段),前記判断手段での判断結果に応じてその作業者に対して作業実行の指示を出す(指示手段)ものである。新作業の作業内容及び作業者のスキル,現在行っている作業と新作業との優先度などを考慮しつつ,最適な作業者を選択して指示を与える処理である。
新作業分配処理は,具体的には図11に示すように先ずステップS110にて新たな作業が発生したか否かを判断する。例えば半導体製造装置140にエラー情報の他,報知(アラーム)情報などから判断し,新作業を特定する。
例えば半導体製造装置140にトラブルが発生した場合は,作業者管理装置200は半導体製造装置140からアラームを受信するとともにエラーコードを含むエラー情報を受信する。トラブル情報データベース260のうちのエラーコード情報データベース262を利用すれば,上記エラー情報のエラーコードに基づいてその新作業がどのようなトラブルに対する作業(電気系トラブル対応作業,機械系トラブル対応作業)かを特定することができる。
また半導体製造装置140のうちの検査装置からの検査結果を受信して,その検査結果に異常があった場合には,トラブル情報データベース260のうちの検査結果情報データベース264を利用すれば,新作業がプロセス系トラブル対応作業であることを特定でき,さらにそのトラブルの詳細も取得できる。
また半導体製造装置140のロットが終了した場合は,ロット終了の通知がある。これにより新作業はFOUPの移動等,次ロットに対する準備作業などの定期作業,通常オペレーション作業などであることが特定できる。半導体製造装置140からクリーニングなどの通知があった場合は,新作業が定期作業であることが特定できる。
次いでステップS120にてその新作業を行うことができる作業者を抽出する(作業者抽出手段の例)。例えば作業スキル情報データベース240によりその新作業を行うのに最適な作業者分類を検索し,その作業者分類を有する作業者を作業者スキル情報データベース250に基づいて抽出する。また,その新作業を行うのに最適な作業者分類に属する作業者でなくても,作業者スキル情報データベース250の作業257の欄に○と△がついている作業者は新作業を行うことができる。従ってこれらの作業者も抽出の対象とする。
なお,作業者スキル情報データベース250の作業257の欄では,例えば電気系エンジニアは電気系トラブル対応作業には必ず○がついているように,作業者分類の専門の作業には必ず○がついている。また専門以外の作業でも○がついている作業者がいる場合があり,専門以外の作業でもできないことはない場合には△がついている。従って,作業者分類によらず,作業者スキル情報データベース250の作業257の欄のみに基づいて○と△がついている作業者だけを抽出するようにしてもよい。
続いて,ステップS130にて作業者に優先順位を付与する(優先順位付与手段)。作業スキル及び作業者スキルに基づいて最も適した作業者から優先順位をつける。例えば作業者スキル情報データベース250の作業の欄に○がついている作業者の優先順位を高くする。その作業が専門の作業者を優先的に作業に当らせることができるようにするためである。なお,作業者に優先順位をつける処理の詳細は後述する。
次にステップS140にて作業を行う作業者を決定する。作業者の決定は,例えば優先順位の高い作業者から順に,その作業者が現在行っている作業と新たな作業との優先度に基づいて行う。なお,この作業者を決定する処理の詳細は後述する。
次いでステップS150にてステップS140で決定された作業者に新作業を実行させる指示を出す(指示手段)。このとき例えばその作業者が持つ携帯型情報端末に新作業を実行するように指示を出すようにしてもよい。
続いてステップS160にてその作業者の現在作業があるかを判断する。ステップS140の作業者決定処理において現在作業を検出しているので(図13に示すステップS320),その結果を利用して判断する。このようにしたのは,新作業を指示する作業者に現在作業があった場合には,その現在作業について代りの作業者を選択して指示を出す必要があるためである。ステップS160にてその作業者に現在作業があると判断した場合には,ステップS170にて現在作業を新作業としてステップS120の処理に戻り,その作業を代りに行うものを決定する。またステップS160にてその作業者に現在作業がないと判断した場合には,この処理を終了する。
ここで,上記ステップS130における作業者の優先順位付与処理(作業者優先順位付与手段)の1例を図12に示すサブルーチンを参照しながら説明する。ステップS210にて新作業とされる作業について作業者スキル情報データベース250の作業257の欄に○がついていることを第1のキーとして,そのような作業者の優先順位を高くするようにソートする。続いてステップS220にて新作業の作業者分類を第2のキーとしてこの作業者分類に一致する作業分類の作業者についての優先順位を最も高くするようにソートする。
こうして,作業者スキル情報データベース250の作業の欄に○がついており,かつ新作業の作業者分類が一致する作業者が最も優先順位が高くなる。例えばその新作業の作業スキルを有する作業者の作業者分類が電気系エンジニアの場合には,抽出された作業者の中に機械系エンジニアが含まれていても,電気系エンジニアの優先順位の方が高くなる。これにより,ステップS140にて作業者を決定する際に,新作業に最も適切な作業者から順番に新作業を担当させてよいか否かを判断することができる。これにより,新作業に最も適切な作業者をより早く見つけだすことができる。
次に,ステップS150にて作業者を決定する処理の1例を図13に示すサブルーチンを参照しながら説明する。先ずステップS310にて図13に示すステップS140で得られた作業者の優先順位k=1とし,優先順位の高い順に作業者決定処理を行う。次いでステップS320にて作業者の現在行っている作業(現在作業)を検出する(現在作業特定手段の例)。作業者の現在作業の検出は例えばその作業者がどのエリアにいるかなどに基づいて行う。
この作業者の作業を検出する処理については例えば図14に示すサブルーチンのように行う(現在作業特定手段の例)。先ずステップS410にてその作業者が存在するエリア情報を検出する。これによりある程度の作業(作業分類)が検出できる。具体的にはクリーンルームエリア110内における装置室エリア112などの上記各エリアのうち,作業者がどのエリアにいるかを作業者検出センサ130からのセンサ情報に基づいて検出する。例えばその作業者の周波数が検出された作業者検出センサ130の設置エリアを作業者のいるエリアとする。その作業者の周波数が,クリーンルームエリア110内における装置室エリア112に設置された作業者検出センサ130で検出されれば,その作業者は装置室エリア112にいると判断され,装置室外エリア114に設置された作業者検出センサ130で検出されればその作業者は装置室外エリア114にいると判断される。
次に,ステップS420にて半導体製造装置140へのアクセス情報などの装置情報を検出する。これにより,さらに詳しい作業を検出できる。半導体製造装置140や制御部116,118などからアクセスした装置情報は,作業者管理装置200により受信される。このアクセス情報からIDとパスワードによりその作業者を特定し,その作業者がどのような作業を行っているかを判断する。また半導体製造装置140の報知(アラーム)情報などの装置情報も作業者管理装置200により受信される。この報知情報からも作業を検出できる。
続いてステップS430にて上記エリア情報及び上記装置情報により,図5に示す作業特定情報データベース220の作業特定情報に基づいて,その作業者の現在作業を特定する。例えばエリア情報としてクリーンルームエリア110における装置室エリア112にその作業者がいると判断され,さらに装置情報として報知情報,トラブル対応アクセスがあったと判断された場合には,現在作業の作業内容としてトラブル対応作業を行っていると判断する。
次に,図13に示すステップS330にてその作業者の現在作業があるかを判断する。ステップS320により作業が特定された場合には現在作業ありと判断し,作業が特定されない場合は現在作業なしと判断する。ステップS330にて現在作業がないと判断した場合には,ステップS400にてその作業者を新作業を行う作業者として決定する(作業者特定手段)。
これに対してステップS330にて現在作業ありと判断された場合は,ステップS340にて作業優先度情報データベース230の作業優先度情報に基づいて現在作業の優先度を取得し,ステップS350にて新作業の優先度を取得する。次いでステップS360にて現在作業の優先度(U1)の方が現在優先度(U2)よりも高いか否か又は優先度が同じか否かを判断する。ステップS350にて現在作業の優先度の方が現在優先度よりも高いと判断した場合又は優先度が同じと判断した場合は,ステップS370にて優先順位kをインクリメント(k=k+1)する。続いて,ステップS380にて優先順位が付与されたすべての作業者について処理を行ったか否かを判断する。例えば抽出され優先順位が付与された作業者数をNとしておき,優先順位k=N+1になったか否かで判断する。ステップS380にて未だ優先順位の付与されたすべての作業者について処理していないと判断した場合,例えば優先順位k=N+1になっていないと判断した場合は,ステップS320の処理に戻って次の優先順位の作業者について処理を行う。
上記ステップS350にてその作業者における現在作業の優先度の方が現在優先度よりも低いと判断した場合には,ステップS400にてその作業者を新作業を行う作業者として決定する。こうして決定された作業者には図11に示すステップS150により新作業を行うよう指示が与えられる。
このように検出した現在作業と新作業との優先度を比較して,新作業の方が優先度が高ければその作業者に新作業を行うように指示を出す。このように,新作業が発生した場合にも,現在作業との優先度に応じてその作業者に新作業をさせるか否かを判断することができるので,優先度の高い作業,すなわち重要な作業ほど早急に処理させることができる。これにより,作業配分の最適化を図ることができる。
また,上記ステップS380にて優先順位の付与されたすべての作業者について処理したと判断した場合,例えば優先順位k=N+1になったと判断した場合は,ステップS390にてエラー処理を行う。エラー処理としては例えば該当する作業者が見つからない旨の表示を表示部204に行う。この場合には例えばその作業を行うことが可能な作業者にその旨を通知するようにしてもよい。上記のような処理によれば,優先度の高い処理ほど作業者が見つかる場合が多いから,作業者が見つからない処理は優先度の低い処理になる可能性が高い。従って,例えば時間をずらして上記の処理を再度行うようにしてもよい。
なお,ステップS390のエラー処理では,作業スキル情報データベース240の作業スキル情報に基づいて作業者が見つからなかった作業からその作業に必要なスキルを有する作業者の作業者分類を検索し,上記作業,作業者分類,日時などをログファイルなどにより記憶するようにしてもよい。例えば作業者が見つからなかった作業が機械系トラブル対応作業の場合,その作業に必要なスキルを有する作業者の作業者分類としては機械系エンジニアが検索できるので,ログファイルには機械系トラブル対応作業,機械系エンジニアなどを記憶する。これにより,その工場では機械系エンジニアが不足している可能性があることがわかる。
このように,上記ログファイルは,その工場における作業者の増減が必要か否かの判断材料にすることができる。例えば,エラー処理が頻繁に起る場合には作業者が不足しており,どの作業者分類の作業者が不足しているかも推測できる。また,エラー処理が起らない程度に作業者を削減することにより余分な作業者を削減することもできる。これにより,その工場に真に必要な作業者分類の作業者を必要な数だけ配属させることができるので,作業者一人あたりの作業の効率化を図ることができるだけでなく,作業者数の効率化を図ることもできる。
このような処理によれば,例えば新作業として機械系トラブル対応作業が発生し,その新作業を行うことができる作業者として抽出されたのが電気系エンジニアのA氏,機械系エンジニアのB氏,オペレータのC氏であったとすると,これらの作業者の優先順位は,機械系エンジニアのB氏,電気系エンジニアのA氏,オペレータのC氏の順となり,この順に処理される。この場合,B氏の現在作業がなければ,新作業の作業者はB氏に決定される。
またB氏に現在作業があった場合であっても,その現在作業が例えば通常オペレーション作業であった場合には,図6に示す作業優先度情報データベース230によればBさんの現在作業である通常オペレーション作業よりも新作業である機械系トラブル対応作業の方が優先度が高いので,この場合も新作業の作業者はB氏に決定される。
この場合,B氏の現在作業である通常オペレーション作業は,新作業として処理が繰返される。このときの作業者の優先順位は,オペレータのC氏,電気系エンジニアのA氏,機械系エンジニアのB氏の順となり,この順に処理される。このとき,オペレータのC氏に現在作業がなければ,新作業の作業者はC氏に決定される。
またC氏に現在作業があっても,その現在作業が定期作業であった場合には,図6に示す作業優先度情報データベース230によればC氏の現在作業である定期作業よりも新作業である通常オペレーション作業の方が優先度が高いので,この場合も新作業の作業者はそのC氏に決定される。
ところが,C氏の現在作業が別のエリアでの通常オペレーション作業の場合には,図6に示す作業優先度情報データベース230によれば現在作業と新作業とは優先度に優劣がないため,C氏には現在作業を続行してもらい。電気系エンジニアのA氏の現在作業がなければ,新作業の作業者はA氏に決定される。
(第2実施形態)
次に,本発明を半導体製造工場に適用した場合の作業者管理システムの第2実施形態を図面を参照して説明する。なお,第2実施形態においては,図1〜図10までの構成は同様であるためその詳細な説明は省略する。また第1実施形態と同様の部分については同様の符号を付してその詳細な説明を省略する。
第2実施形態における作業者管理装置200が行う新作業分配処理についての他の具体例を図15,図16を参照しながら説明する。なお,本実施の形態における処理は典型的にはハードディスク装置などの記録媒体に記録されたプログラムによって実施することができる。
第2実施形態における新作業配分処理において,第1実施形態における図11に示す場合と異なるのは,新作業が発生するとこの新作業とすべての作業者の現在作業とを含めた全作業について,各作業の優先度,作業スキル,作業者スキルなどを考慮しつつ,最適な作業者が作業を行うことができるように作業の再配分を行う点である。
具体的には,図15に示すように先ずステップS510にて新たな作業が発生したか否かを判断する。上記ステップS310と同様に例えば半導体製造装置140にトラブルが発生した場合のエラー情報,報知情報などから判断する。次いでステップS520にてすべての作業者の現在作業を検出する。この作業者の現在作業の検出処理は,例えば図14に示すサブルーチンを作業者ごとに繰り返して全作業者について行う。
次にステップS530にて新作業及び現在作業を含めた全作業についての再分配を行う(作業再配分手段)。このように,新作業が発生した場合に,全作業者の現在作業を検出し,その現在作業と新作業を含めた全作業を再配分し直すため,新作業を含めた全作業についてより適切な作業者を割当てることができる。これにより,作業配分の効率化,作業の効率化を図ることができる。なお,作業の再分配の処理の詳細は後述する。
続いてステップS540にて各作業者に対してその作業者に分配された作業を行うように指示を出す。例えば各作業者が持つ携帯型情報端末にそれぞれ該当する作業を実行するように指示を出すようにしてもよい。
次いでステップS550にて未分配の作業が残っているかを判断する。ステップS550にて未分配の作業が残っていると判断した場合はステップS560にて対応可能な作業者に対して未分配の作業があるので対応するようにとの通知をして処理を終了する。ステップS550にて未分配の作業が残っていないと判断した場合はそのまま処理を終了する。
ここで,ステップS530における作業再分配処理(作業再配分手段)の1例を図16に示すサブルーチンを参照しながら説明する。先ずステップS610にて新作業と現在作業を含めたすべての作業について,作業優先度情報データベース230の作業優先度情報に基づいて優先度の高い順にソートする。このときの作業の優先順位をWとする。続いてステップS620にて優先順位W=1とし優先順位の最も高い作業から以降の処理により最適な作業者を決定していく。
次いでステップS630にてその作業を行うことができる作業者を抽出する。続いてステップS640にて作業者に優先順位をつける。この優先順位付与の処理は,例えば図12に示すサブルーチンにより行う。続いて,ステップS650にて作業者を決定する。この作業者決定の処理は,例えば図13に示すサブルーチンにより行う。
次に,ステップS660にて作業の優先順位Wをインクリメントし(W=W+1),ステップS670にて該当するすべての作業について処理したかを判断する。こうして,原則としてすべての作業について作業者が決定される。但し,作業によっては適切な作業者が見つからない場合もある。この場合は,図15に示すステップS550,560により未分配の作業として作業が可能な作業者にその旨を通知する。
このような処理によれば,例えば新作業が発生すると,全作業者の現在作業を検出し,新作業を含めたすべての作業について作業優先度情報データベース230に基づいて優先順位を付与する。優先順位の高い作業からその作業を行う作業者を決定していく。例えばすべての作業の優先順位が機械系トラブル対応作業,通常オペレーション作業であったとすると,先ず機械系トラブル対応作業から作業者を決定される。
最初の作業である機械系トラブル対応作業については,その作業を行うことができる作業者として抽出されたのが電気系エンジニアのA氏,機械系エンジニアのB氏,オペレータのC氏であったとすると,これらの作業者の優先順位は,機械系エンジニアのB氏,電気系エンジニアのA氏,オペレータのC氏の順となり,この順に処理される。この場合,B氏の現在作業がなければ,機械系トラブル対応作業の作業者はB氏に決定される。
次に,通常オペレーション作業について作業者が決定される。このときの作業者の優先順位は,オペレータのC氏,電気系エンジニアのA氏,機械系エンジニアのB氏の順となり,この順に処理される。このとき,オペレータのC氏に現在作業がなければ,新作業の作業者はC氏に決定される。
このように,新作業が発生した場合に,新作業を含めた全作業の再配分を行い,その際,作業の優先度の高い順に作業者を決定していくので,重要な作業ほど早く作業者を決定することができる。また,新作業を含めた全作業の再配分を行う場合においても,検出した現在作業と新作業との優先度を比較して,新作業の方が優先度が高ければその作業者に新作業を行うように指示を出すことができる。これにより,優先度の高い重要な作業ほどより最適な作業者を選択することができるので,作業配分の最適化を作業の効率化を図ることができる。
(第3実施形態)
次に,本発明を半導体製造工場に適用した場合の作業者管理システムの第3実施形態を図面を参照して説明する。第3実施形態においては,図1〜図10までの構成は同様であるためその詳細な説明は省略する。また第1実施形態と同様の部分については同様の符号を付してその詳細な説明を省略する。なお,本実施の形態における処理は典型的にはハードディスク装置などの記録媒体に記録されたプログラムによって実施することができる。
第3実施形態における作業者管理装置200が行う作業情報記憶手段の1例としての作業データベースの作成処理について図16を参照しながら説明する。作業データベースは,後述する各作業者の作業日報を作成するための元になるデータベースである。従って,作業データベースには作業者ごとに所定時間ごとに行った作業を記憶しておく。従って,この作業データベースの作成処理は,作業日報に記載する時間に応じて所定時間ごとに実行する。例えば1時間ごとの作業日報を作成する場合には,上記作業データベースの作成処理を1時間ごとに実行し,30分ごとの作業日報を作成する場合には,上記作業データベースの作成処理を30分ごとに実行する。
作業データベースの作成処理は,先ずステップS710にてすべての作業者が現在行っている作業(現在作業)を検出する。各作業者の現在作業の検出処理は,例えば図14に示すサブルーチンを作業者ごとに繰り返して全作業者について行う。ステップS720にて各作業者ごとに検出した現在作業を記憶する。こうして,所定時間ごとに作業者の現在作業を検出して記憶していけば,各作業者ごとに作業データベースが作成される。この作業データベースは,例えば図3に示す各種データベース210に含まれるようにしてもよい。
次に,作業者管理装置200が行う作業報告書作成手段の1例としての作業日報作成処理について図18を参照しながら説明する。作業日報作成処理は,作業者ごとに作業日報を自動的に作成するものである。
先ずステップS810にて作業者の特定を行う。作業日報を作成する作業者を特定する。ここでは操作画面に作業者を入力するようにして特定の作業者の作業日報を作成できるようにしてもよく,また各作業者を自動的に次々と特定していき,すべての作業者について作業日報を作成できるようにしてもよい。
次いでステップS820にて図17に示す処理により作成された作業データベースに基づいてその作業者の作業日報データを作成する。作業日報データはその作業者の該当日における作業を抽出して作成する。
次にステップS830にて作業日報を印刷する。例えば作業者管理装置200に接続したプリンタにより,作業日報を印刷して出力してこの処理を終了する。こうして作成された作業日報の1例を図19に示す。この作業日報は,所定時時間として1時間ごとに図17に示す作業データベース作成処理を行って作業者の現在作業を検出した場合の例である。
なお,この作業日報は,例えばある工場に別の会社から作業者を派遣させる場合に作業によって料金を定める場合にも利用できる。作業者スキル情報データベース250に作業単価を記憶している場合には,各作業の作業単価も検索して印刷し,その合計額から作業内容に応じた料金を請求することも可能となる。
また,作業データベースから月ごとのデータを取出せば,作業月報も作成して印刷可能である。このように,本実施の形態によれば,作業日報,作業月報などの作業報告書を容易に作成することができる。しかも自動的に作業者の作業を検出して作業者報告書の元になる作業データベースを作成するので,作業者が作業を行うごとに携帯型情報端末などから入力する手間を省くことができ,作業効率が向上する。また作業者の自己報告に委ねる必要がないので,常に正確な作業報告を作成することができる。
このような本発明によれば,作業者が現在行っている作業を容易に特定することができるため,例えば新たな作業が発生した場合でも現在の作業と新作業との優先度を考慮しつつ,最も適切な作業者を選択して作業を行わせることができる。このように,各作業者を適材適所に配置させることができ,各作業者の作業効率を高めることができる。
なお,上述した実施形態においては,図1に示すように作業者検出センサ130として各エリア110,120に配設する例えば受信機134は,作業者管理装置200に通信ケーブル等によって接続する場合について説明したが,必ずしもこれに限定されるものではなく,通信ケーブル等の代りにネットワークにより接続するようにしてもよい。また,図2に示す受信機134は,送受信機能を有する送受信機であってもよく,送信機138は送受信機能を有する携帯型情報端末であってもよい。この場合,携帯型情報端末に臭気センサなど各種センサを設け,これらセンサの検出値に基づいて異常判断を行うようにしてもよい。
具体的には,図20に示すように,例えば装置室エリア112にネットワーク接続機能例えばルータ機能を備えるネットワーク接続機能付送受信機320を配設する。ネットワーク接続機能付送受信機320はネットワーク300を介して作業者管理装置200に接続する。作業者管理装置200はネットワーク接続機能例えばルータ機能を備えるネットワーク接続装置340を介してネットワーク300に接続する。
作業者が携帯する図2に示すような送信機138は,送受信機能を有する携帯型情報端末360により構成してもよい。なお,このような携帯型情報端末360としては例えばPDA(Personal Digital Assistant),ノート型コンピュータ,ペン入力可能なコンピュータ(例えばタブレットPC)などが挙げられる。
携帯型情報端末360は,異常検知のために音や臭いなどを検知する臭気センサ,高周波センサ,低周波センサなどの各種センサ362の他,制御部364,変復調部366,通信インタフェース368などを備える。変復調部366は,通信インタフェース368を介して送信するデータを例えば無線信号に変調したり,通信インタフェース368を介して受信したデータを復調したりするものである。
ネットワーク300は,インターネットなどの公衆回線網であってもよく,またWAN(Wide Area Network),LAN(Local Area Network),IP−VPN(InternetProtocol−Virtual Private Network)などの閉鎖回線網であってもよい。また接続媒体は,FDDI(Fiber Distributed Data Interface)などによる光ファイバケーブル,Ethernetによる同軸ケーブル又はツイストペアケーブル,もしくはIEEE802.11bなどによる無線など,有線無線を問わず,衛星ネットワークなどであってもよい。
上記ネットワーク接続機能付送受信機320は,例えば無線ルータ機能を有するように構成し,携帯型情報端末360の通信インタフェース368は無線LANカードなどで構成することにより,ネットワーク接続機能付送受信機320と携帯型情報端末360との間は無線LANによりデータを送受信可能としてもよい。
携帯型情報端末360の各種センサ362は,音については例えば人間が感知できないような周波数,周期などを検出するものであってもよい。また各種センサ362として臭気センサを設ける場合には,例えばセンサ表面に臭い成分が吸着することにより検出するものであってもよい。臭気センサは例えばガス探知センサで構成し,CO,Cl等のハロゲンガスなど人体に有害なガスを検出するようにしてもよい。また,例えば半導体製造装置の処理室を排気する排気ポンプの油の蒸気から油の摩擦度,粘度を検出するようにしてもよい。
具体的には各種センサ362としては,オシロスコープ,スペクトラムアナライザー,ファーストフーリエトンスレッシュホルドーション(FFT),振動解析器,振動水晶子センサ,半導体センサ,光センサなどが挙げられる。携帯型情報端末360は各種センサ362の切換スイッチ(図示しない)を備え,作業者は切換スイッチにより所望のセンサを選択して使用することができるようにしてもよい。
なお,携帯型情報端末360に設けられた入力手段から作業者が入力したデータ(外部環境情報)をセンサデータとしてもよい。外部環境情報としては例えば作業者が計測器を用いて計測したデータやオペレーションパネルにより表示されるデータなど様々なデータをセンサデータとして入力してもよい。入力手段は,キー入力,タッチパネル入力など公知の入力手段であってもよい。
携帯型情報端末360の制御部は364は,例えば各種センサ362からの検出値に基づいて半導体製造装置などの異常判断を行う。例えば音や臭いが検出されると異常が発生していると判断してもよく,また異常か否かの閾値を記憶部(図示しない)などに記憶しておき,その閾値を越える音や臭いが検出されると,異常が発生していると判断する。これにより,例えば図9に示すようなエラーが発生する前に異常を判断することができる。
そして,異常が発生していると判断した場合には,携帯型情報端末360は各種センサ362のうち該当するセンサからのデータをネットワーク300を介して作業者管理装置200へ送信する。作業者管理装置200では,携帯型情報端末360から受信したセンサデータに基づいて,例えば図11に示すステップS110,図15に示すステップS510の新作業が発生したかを判断する。
具体的には図9に示すようなエラーが発生する前の兆候を事前情報として記憶する例えばエラー事前情報データベース(図示しない)を各種データベース210に設け,エラー事前情報データベースに記憶した兆候に基づいて総合的に作業を特定し,新作業が発生したものと判断する。この場合,作業者管理装置200は,異常と判断された半導体製造装置140にアクセスして,報知手段によるアラームなどによる報知,ランプ手段によるランプの点灯などを行わせるようにしてもよい。
エラー事前情報データベースに記憶される具体例は以下の通りである。エラー事前情報データベースには,例えば真空側エラー事前情報として,リークレート増大(兆候1),ベースプレッシャ上昇(兆候2),大気側エラー事前情報として異音(兆候3),振動増大(兆候4)が記憶されている。リークレート増大(兆候1)は例えば半導体製造装置の処理室に設けられたOリングの劣化により大気が処理室内に流入する場合の兆候である。ベースプレッシャ上昇(兆候2)は例えば処理室内を真空引きする真空ポンプの疲労や異物の堆積で真空引き能力が不足する場合の兆候である。異音(兆候3)は例えば真空ポンプの劣化に加えてベアリングの劣化が発生して半導体製造装置のバランス不良を生じている場合の兆候である。振動増大(兆候4)は例えば異物の堆積,真空ポンプの劣化などに加えてベアリングの劣化が発生して半導体製造装置のバランス不良を生じている場合の兆候である。兆候1,2は,例えば作業者によって携帯型情報端末360に入力された外部環境情報に基づいて判断することができる。兆候3,4は各種センサ362から検出されたセンサデータに基づいて判断することができる。
このような兆候がエラー事前情報データベースに記憶されている場合,例えば作業者によって携帯型情報端末360に入力された外部環境情報に基づき,兆候1のみであると判断され,兆候3,4がない場合には,真空ポンプは正常の可能性が高く,チャンバリーク(処理室内にリークが発生)している可能性が高いので,チャンバリークの発生に基づくメンテナンスを行うという新作業が発生したものと判断する。従って,図11,図15によりその新作業を行うように特定された作業者に新作業を行うように指示を出す。具体的には例えば作業者管理装置200は,ネットワーク300を介してその作業者の携帯型情報端末360に指示を送信する。
なお,図20に示す携帯型情報端末360で検出されたり,入力されたりしたセンサデータは,その都度作業者管理装置200に送信されるようにしてもよく,また図14に示すステップS410のエリア情報を検出する際に,作業者の識別情報とともに作業者管理装置200に送信されるようにしてもよい。そして,作業者管理装置200で異常か否かの判断を行い,新作業の発生を判断するようにしてもよい。
また,上記ネットワーク接続機能付送受信機320,携帯型情報端末360の送受信機能は,無線による送受信機能に限られず,赤外線による送受信機能など様々な送受信機能を適用することができる。さらに,携帯型情報端末360に,GPS(Global Positioning System)を設け,GPSに基づいて作業者の位置を検出するようにしてもよい。
以上,添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれぱ,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば,本発明は,半導体製造工場を所有する企業の作業者を管理する作業者管理システムとして適用してもよく,また半導体製造工場にこれを所有する企業とは異なる企業からの作業者を派遣した場合にその作業者を含めて管理する作業者管理システムとして適用してもよい。特に,半導体製造装置を購入又は使用する企業である客先に,その半導体製造装置を製造又は販売する企業の従業員を作業者として派遣して半導体製造装置のメンテナンスや半導体製造などの作業を行わせる場合に,その作業者を管理する作業者管理システムとして適用してもよい。これにより,派遣にかかる作業者一人当りの作業効率を最大限に高めることができ,その派遣した工場の特質に応じた作業者分類,作業者数を決定することができる。
これにより,半導体製造装置の製造又は販売元の企業にとっては,半導体製造装置を購入又は使用する客先の企業に対して派遣する作業者を必要最小限にとどめることができる。一方,半導体製造装置を購入又は使用する客先の企業にとっては,半導体製造装置の製造又は販売元の企業から派遣された作業者にかかる人件費を必要最小限に抑えることができる。
【産業上の利用の可能性】
本発明は,作業者管理システム,作業者管理装置及び作業者管理方法に適用可能である。
【符号の説明】
100 半導体製造工場
110 クリーンルームエリア
112 装置室エリア
114 装置室外エリア
116 室内制御部
118 室外制御部
120 クリーンルーム外エリア
122 中央監査室エリア
124 用力室エリア
126 保管庫エリア
128 オフィスエリア
129 休憩室エリア
130 作業者検出センサ
132 装置室
134 受信機
136 作業者
138 送信機
140 半導体製造装置
200 作業者管理装置
202 制御部
204 表示部
206 入力部
208 入出力部
210 各種データベース
220 作業特定情報データベース
230 作業優先度情報データベース
240 作業スキル情報データベース
250 作業者スキル情報データベース
260 トラブル情報データベース
262 エラーコード情報データベース
264 検査結果情報データベース
300 ネットワーク
320 ネットワーク接続機能付送受信機
340 ネットワーク接続装置
360 携帯型情報端末
362 各種センサ
364 制御部
366 変復調部
368 通信インタフェース
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】

【図19】

【図20】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場と,
前記作業場の各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段と,
前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段と,
前記作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定手段と,
前記作業特定情報記憶手段の作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定手段で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定手段と,
前記現在作業特定手段で特定された現在作業に基づいてその作業者に対して現在作業を続行させるか,又は新たな作業を行わせるかを判断する判断手段と,
前記判断手段での判断結果に応じてその作業者に対して作業実行の指示を出す指示手段と,
を備えたことを特徴とする作業者管理システム。
【請求項2】
前記作業者検出手段は,各作業者が持つ送信機からの電磁波を受信する受信機を設け,
前記送信機は,各作業者ごとに異なる周波数の電磁波を送信するように設定し,
前記作業者位置特定手段は,作業エリア検出の対象となる作業者の周波数の電磁波を受信した前記作業者検出手段を見つけ出し,この作業者検出手段が設けられた作業エリアをその作業者のいる作業エリアとして特定することを特徴とする請求項1に記載の作業者管理システム。
【請求項3】
前記作業者検出手段は,各作業者が持つ送信機からの電磁波を受信する受信機を設け,
前記送信機は,各作業者ごとに作業者を識別する識別情報を載せた電磁波を送信するように設定し,
前記作業者位置特定手段は,前記作業者検出手段から作業者の識別情報を取得し,作業エリア検出の対象となる作業者の識別情報を受信した前記作業者検出手段を見つけ出し,この作業者検出手段が設けられた作業エリアをその作業者のいる作業エリアとして特定することを特徴とする請求項1に記載の作業者管理システム。
【請求項4】
前記作業エリアに設けられた作業装置から作業者の作業情報を取得する作業情報取得手段を設け,
前記現在作業特定手段は,前記作業者がいる作業エリアとして特定された作業エリア情報に加えて,前記作業情報取得手段からその作業者が作業を行っている作業装置からの作業情報を取得し,これらエリア情報及び作業情報に基づいてその作業者の現在作業を特定することを特徴とする請求項1に記載の作業者管理システム。
【請求項5】
作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場と,前記各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段と,
前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段と,
前記作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定手段と,
前記作業特定情報記憶手段の作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定手段で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定手段と,
前記各作業者とその各作業者が行うことができる作業を関連づけた作業者スキル情報を記憶する作業者スキル情報記憶手段と,
作業の優先情報を記憶する作業優先情報記憶手段と,
新たな作業が発生したことを検出する新作業検出手段と,
前記新作業検出手段が新作業を検出すると,前記作業者スキル情報記憶手段の作業者スキル情報に基づいて,前記新作業を行うことができる作業者を抽出する作業者抽出手段と,
前記作業者抽出手段で抽出された作業者の現在作業を前記現在作業特定手段により特定し,前記作業優先情報記憶手段の作業優先情報に基づいて,前記現在作業の優先順位と前記新作業の優先順位を取得して比較し,前記現在作業よりも前記新作業の優先順位の方が高い作業者を前記新作業の作業者として特定する作業者特定処理を行う作業者特定手段と,
前記作業者特定手段によって特定された作業者に対して前記新作業の作業を行うように指示を出す指示手段と,
を備えたことを特徴とする作業者管理システム。
【請求項6】
前記作業者スキル情報記憶手段は,各作業者ごとに作業者分類を記憶し,
各作業とその各作業を行うことができるスキルを有する作業者分類を関連づけた作業スキル情報を記憶する作業スキル情報記憶手段と,前記作業者抽出手段により抽出された各作業者について前記作業者スキル情報記憶手段によって得られた作業者分類を取得するとともに,前記作業スキル情報記憶手段の作業スキル情報に基づいて前記新作業の作業者分類を取得し,それぞれ取得した作業者分類が同一となる作業者の優先順位が高くなるように作業者に優先順位をつける優先順位付与手段とを設け,
前記作業者特定手段は,作業者抽出手段で抽出された作業者のうち,前記優先順位付与手段によって付与された作業者の優先順位の高い作業者から順に作業者特定処理を行うことを特徴とする請求項5に記載の作業者管理システム。
【請求項7】
前記作業者検出手段は,各作業者が持つ送信機からの電磁波を受信する受信機を設け,
前記送信機は,各作業者ごとに異なる周波数の電磁波を送信するように設定し,
前記作業者位置特定手段は,作業エリア検出の対象となる作業者の周波数の電磁波を受信した前記作業者検出手段を見つけ出し,この作業者検出手段が設けられた作業エリアをその作業者のいる作業エリアとして特定することを特徴とする請求項5に記載の作業者管理システム。
【請求項8】
前記作業者検出手段は,各作業者が持つ送信機からの電磁波を受信する受信機を設け,
前記送信機は,各作業者ごとに作業者を識別する識別情報を載せた電磁波を送信するように設定し,
前記作業者位置特定手段は,前記作業者検出手段から作業者の識別情報を取得し,作業エリア検出の対象となる作業者の識別情報を受信した前記作業者検出手段を見つけ出し,この作業者検出手段が設けられた作業エリアをその作業者のいる作業エリアとして特定することを特徴とする請求項5に記載の作業者管理システム。
【請求項9】
前記作業エリアに設けられた作業装置から作業者の作業情報を取得する作業情報取得手段を設け,
前記現在作業特定手段は,前記作業者がいる作業エリアとして特定された作業エリア情報に加えて,前記作業情報取得手段からその作業者が作業を行っている作業装置からの作業情報を取得し,これらエリア情報及び作業情報に基づいてその作業者の現在作業を特定することを特徴とする請求項5に記載の作業者管理システム。
【請求項10】
作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場と,
前記作業場の各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段と,
前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段と,
前記作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定手段と,
前記作業特定情報記憶手段の作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定手段で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定手段と,
作業の優先情報を記憶する作業優先情報記憶手段と,
新たな作業が発生したことを検出する新作業検出手段と,
前記新作業検出手段が新作業を検出すると,前記現在作業特定手段により全作業者の現在作業を特定し,これらの現在作業に新作業を含めた全作業について,前記作業優先情報記憶手段の作業優先情報により作業の優先順位を付与し,優先度の高い作業から全作業者に対して全作業を割当て直す作業再分配手段と,
前記作業再分配手段により割当てられた作業を全作業者に対して指示する指示手段と,
を備えたことを特徴とする作業者管理システム。
【請求項11】
前記作業再分配手段は,作業の優先順位の高い作業から新作業とし,
前記各作業者とその作業者が行うことができる作業を関連づけた作業者スキル情報を記憶する作業者スキル情報記憶手段と,
前記作業者スキル情報記憶手段の作業者スキル情報に基づいて,前記新作業を行うことができる作業者を抽出する作業者抽出手段と,
前記作業者抽出手段で抽出された作業者の現在作業を前記現在作業特定手段により特定し,前記作業優先情報記憶手段の作業優先情報に基づいて,前記現在作業の優先順位と前記新作業の優先順位を取得して比較し,前記現在作業よりも前記新作業の優先順位の方が高い作業者を前記新作業の作業者として特定する作業者特定処理を行う作業者特定手段とを設けたことを特徴とする請求項10に記載の作業者管理システム。
【請求項12】
前記作業者検出手段は,各作業者が持つ送信機からの電磁波を受信する受信機を設け,
前記送信機は,各作業者ごとに異なる周波数の電磁波を送信するように設定し,
前記作業者位置特定手段は,作業エリア検出の対象となる作業者の周波数の電磁波を受信した前記作業者検出手段を見つけ出し,この作業者検出手段が設けられた作業エリアをその作業者のいる作業エリアとして特定することを特徴とする請求項10に記載の作業者管理システム。
【請求項13】
前記作業者検出手段は,各作業者が持つ送信機からの電磁波を受信する受信機を設け,
前記送信機は,各作業者ごとに作業者を識別する識別情報を載せた電磁波を送信するように設定し,
前記作業者位置特定手段は,前記作業者検出手段から作業者の識別情報を取得し,作業エリア検出の対象となる作業者の識別情報を受信した前記作業者検出手段を見つけ出し,この作業者検出手段が設けられた作業エリアをその作業者のいる作業エリアとして特定することを特徴とする請求項10に記載の作業者管理システム。
【請求項14】
前記作業エリアに設けられた作業装置から作業者の作業情報を取得する作業情報取得手段を設け,
前記現在作業特定手段は,前記作業者がいる作業エリアとして特定された作業エリア情報に加えて,前記作業情報取得手段からその作業者が作業を行っている作業装置からの作業情報を取得し,これらエリア情報及び作業情報に基づいてその作業者の現在作業を特定することを特徴とする請求項10に記載の作業者管理システム。
【請求項15】
作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場と,
前記作業場の各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段と,
前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段と,
前記作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定手段と,
前記作業特定情報記憶手段の作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定手段で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定手段と,
所定時間ごとに,前記現在作業特定手段により全作業者の現在作業を特定し,全作業者ごとに現在作業を記憶する作業情報記憶手段と,
前記作業情報記憶手段の作業情報に基づいて所望の作業者が所定時間ごとに行った作業内容を含む作業報告書を作成する作業報告書作成手段と,
を設けたことを特徴とする作業者管理システム。
【請求項16】
前記作業報告書作成手段は,各作業についてその各作業を行う場合の作業単価についても記憶し,
前記作業報告書作成手段は,作業の作業単価及びその作業単価の合計額をも含めた作業報告書を作成することを特徴とする請求項15に記載の作業者管理システム。
【請求項17】
前記作業場は,半導体製造工場であることを特徴とする請求項10に記載の作業者管理システム。
【請求項18】
前記作業者は,前記作業場である半導体製造工場を所有する企業とは異なる企業から派遣された作業者であることを特徴とする請求項17に記載の作業者管理システム。
【請求項19】
作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場で作業を行う作業者を管理する作業者管理装置であって,
前記作業場の各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段と,
前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定手段と,
前記作業特定情報記憶手段の作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定手段で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定手段と,
前記現在作業特定手段で特定された現在作業に基づいてその作業者に対して現在作業を続行させるか,又は新たな作業を行わせるかを判断する判断手段と,
前記判断手段での判断結果に応じてその作業者に対して作業実行の指示を出す指示手段と,
を備えたことを特徴とする作業者管理装置。
【請求項20】
作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場で作業を行う作業者を管理する作業者管理装置であって,
前記各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段と,
前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定手段と,
前記作業特定情報記憶手段の作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定手段で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定手段と,
前記各作業者とその各作業者が行うことができる作業を関連づけた作業者スキル情報を記憶する作業者スキル情報記憶手段と,
作業の優先情報を記憶する作業優先情報記憶手段と,
新たな作業が発生したことを検出する新作業検出手段と,
前記新作業検出手段が新作業を検出すると,前記作業者スキル情報記憶手段の作業者スキル情報に基づいて,前記新作業を行うことができる作業者を抽出する作業者抽出手段と,
前記作業者抽出手段で抽出された作業者の現在作業を前記現在作業特定手段により特定し,前記作業優先情報記憶手段の作業優先情報に基づいて,前記現在作業の優先順位と前記新作業の優先順位を取得して比較し,前記現在作業よりも前記新作業の優先順位の方が高い作業者を前記新作業の作業者として特定する作業者特定処理を行う作業者特定手段と,
前記作業者特定手段によって特定された作業者に対して前記新作業の作業を行うように指示を出す指示手段と,
を備えたことを特徴とする作業者管理装置。
【請求項21】
作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場で作業を行う作業者を管理する作業者管理装置であって,
前記作業場の各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段と,
前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定手段と,
前記作業特定情報記憶手段の作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定手段で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定手段と,
作業の優先情報を記憶する作業優先情報記憶手段と,
新たな作業が発生したことを検出する新作業検出手段と,
前記新作業検出手段が新作業を検出すると,前記現在作業特定手段により全作業者の現在作業を特定し,これらの現在作業に新作業を含めた全作業について,前記作業優先情報記憶手段の作業優先情報により作業の優先順位を付与し,優先度の高い作業から全作業者に対して全作業を割当て直す作業再分配手段と,
前記作業再分配手段により割当てられた作業を全作業者に対して指示する指示手段と,
を備えたことを特徴とする作業者管理装置。
【請求項22】
前記作業再分配手段は,作業の優先順位の高い作業から新作業とし,
前記各作業者とその作業者が行うことができる作業を関連づけた作業者スキル情報を記憶する作業者スキル情報記憶手段と,
前記作業者スキル情報記憶手段の作業者スキル情報に基づいて,前記新作業を行うことができる作業者を抽出する作業者抽出手段と,
前記作業者抽出手段で抽出された作業者の現在作業を前記現在作業特定手段により特定し,前記作業優先情報記憶手段の作業優先情報に基づいて,前記現在作業の優先順位と前記新作業の優先順位を取得して比較し,前記現在作業よりも前記新作業の優先順位の方が高い作業者を前記新作業の作業者として特定する作業者特定処理を行う作業者特定手段とを設けたことを特徴とする請求項21に記載の作業者管理装置。
【請求項23】
前記作業者検出手段は,各作業者が持つ送信機からの電磁波を受信する受信機を設け,
前記送信機は,各作業者ごとに異なる周波数の電磁波を送信するように設定し,
前記作業者位置特定手段は,作業エリア検出の対象となる作業者の周波数の電磁波を受信した前記作業者検出手段を見つけ出し,この作業者検出手段が設けられた作業エリアをその作業者のいる作業エリアとして特定することを特徴とする請求項21に記載の作業者管理装置。
【請求項24】
前記作業者検出手段は,各作業者が持つ送信機からの電磁波を受信する受信機を設け,
前記送信機は,各作業者ごとに作業者を識別する識別情報を載せた電磁波を送信するように設定し,
前記作業者位置特定手段は,前記作業者検出手段から作業者の識別情報を取得し,作業エリア検出の対象となる作業者の識別情報を受信した前記作業者検出手段を見つけ出し,この作業者検出手段が設けられた作業エリアをその作業者のいる作業エリアとして特定することを特徴とする請求項21に記載の作業者管理装置。
【請求項25】
前記作業エリアに設けられた作業装置から作業者の作業情報を取得する作業情報取得手段を設け,
前記現在作業特定手段は,前記作業者がいる作業エリアとして特定された作業エリア情報に加えて,前記作業情報取得手段からその作業者が作業を行っている作業装置からの作業情報を取得し,これらエリア情報及び作業情報に基づいてその作業者の現在作業を特定することを特徴とする請求項21に記載の作業者管理装置。
【請求項26】
作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場で作業を行う作業者を管理する作業者管理装置であって,
前記作業場の各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段と,
前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定手段と,
前記作業特定情報記憶手段の作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定手段で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定手段と,
所定時間ごとに,前記現在作業特定手段により全作業者の現在作業を特定し,全作業者ごとに現在作業を記憶する作業情報記憶手段と,
前記作業情報記憶手段の作業情報に基づいて所望の作業者が所定時間ごとに行った作業内容を含む作業報告書を作成する作業報告書作成手段と,
を設けたことを特徴とする作業者管理装置。
【請求項27】
作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場で作業を行う作業者を管理する作業者管理方法であって,
前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定工程と,
前記作業場の各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段における作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定工程で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定工程と,
前記現在作業特定工程で特定された現在作業に基づいてその作業者に対して現在作業を続行させるか,又は新たな作業を行わせるかを判断する判断工程と,
前記判断工程での判断結果に応じてその作業者に対して作業実行の指示を出す指示工程と,
を有することを特徴とする作業者管理方法。
【請求項28】
作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場で作業を行う作業者を管理する作業者管理方法であって,
前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定工程と,
前記各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段の作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定工程で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定工程と,
新たな作業が発生したことを検出する新作業検出工程と,
前記新作業検出工程が新作業を検出すると,前記各作業者とその各作業者が行うことができる作業を関連づけた作業者スキル情報を記憶する前記作業者スキル情報記憶手段の作業者スキル情報に基づいて,前記新作業を行うことができる作業者を抽出する作業者抽出工程と,
前記作業者抽出工程で抽出された作業者の現在作業を前記現在作業特定工程により特定し,作業の優先情報を記憶する作業優先情報記憶手段における作業優先情報に基づいて,前記現在作業の優先順位と前記新作業の優先順位を取得して比較し,前記現在作業よりも前記新作業の優先順位の方が高い作業者を前記新作業の作業者として特定する作業者特定処理を行う作業者特定工程と,
前記作業者特定工程によって特定された作業者に対して前記新作業の作業を行うように指示を出す指示工程と,
を有することを特徴とする作業者管理方法。
【請求項29】
作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場で作業を行う作業者を管理する作業者管理方法であって,
前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定工程と,
前記作業場の各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段における作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定工程で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定工程と,
新たな作業が発生したことを検出する新作業検出工程と,
前記新作業検出工程が新作業を検出すると,前記現在作業特定工程により全作業者の現在作業を特定し,これらの現在作業に新作業を含めた全作業について,作業の優先情報を記憶する作業優先情報記憶手段の作業優先情報により作業の優先順位を付与し,優先度の高い作業から全作業者に対して全作業を割当て直す作業再分配工程と,
前記作業再分配工程により割当てられた作業を全作業者に対して指示する指示工程と,
を有することを特徴とする作業者管理方法。
【請求項30】
作業内容に応じて複数の作業エリアに分けられた作業場で作業を行う作業者を管理する作業者管理方法であって,
前記各作業エリアに設けられた作業者検出手段からの出力に基づいて前記作業者がどの作業エリアにいるかを特定する作業者位置特定工程と,
前記作業場の各作業エリアとその各作業エリアで行われる作業内容を関連づけた作業特定情報を記憶する作業特定情報記憶手段における作業特定情報に基づいて,前記作業者位置特定工程で特定された作業者の作業エリアからその作業者の現在行っている作業を特定する現在作業特定工程と,
所定時間ごとに,前記現在作業特定工程により全作業者の現在作業を特定し,全作業者ごとに現在作業を記憶する作業情報記憶工程と,
前記作業情報記憶工程によって記憶された作業情報に基づいて所望の作業者が所定時間ごとに行った作業内容を含む作業報告書を作成する作業報告書作成工程と,
を有することを特徴とする作業者管理方法。

【国際公開番号】WO2004/040388
【国際公開日】平成16年5月13日(2004.5.13)
【発行日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−548067(P2004−548067)
【国際出願番号】PCT/JP2003/013841
【国際出願日】平成15年10月29日(2003.10.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
ETHERNET
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】