説明

価値情報管理システム、記録媒体、プリンタ装置、精算装置、電子データ印刷方法及びコンピュータプログラム

本発明は、電子レシートなど価値情報を示す電子データを印刷しかつ、印刷済み、未印刷の電子データが不正請求に用いられるのを防ぐ価値情報管理システムを提供する。 セキュアメモリカード13は支払に関する電子レシートをセキュアに記憶しており、プリンタ14は前記電子レシートを印刷し、当該印刷後に、セキュアメモリカード13に記憶されている電子レシートを消去し、印刷した電子レシートを識別するレシートIDをレシート管理サーバ17に送信する。レシート管理サーバ17は、受信したレシートIDにより識別される電子レシートを印刷済みとして管理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子レシートなど価値情報を示す電子データを印刷して使用する価値情報管理システムであって、特に印刷された電子データの不正使用防止に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、ネットワークを介して行う、ソフトウェアや音楽コンテンツなどのダウンロード販売が盛んであり、購入者は、パソコン、PDA(Personal Digital Assistant)等の端末装置を用い、ネットワークを介してコンテンツ販売サーバに接続し、前記端末装置の表示部に表示される購入画面の指示に従い、購入者が所有するクレジットカードのカード番号等の料金支払いに関する必要事項を入力した後、コンテンツをダウンロードする。
【0003】
ダウンロード完了後、前記サーバから、購入代金の受領を証明する紙の領収書に代えて、当該紙の領収書に記載されるべき内容を電子化した電子レシートが、ネットワークを介して前記端末装置に送付される。
電子レシートは、紙の領収書に比べ、前記サーバからネットワークを介し簡単、短時間に送付でき、また、受信側の端末装置においても、簡単に保存、閲覧ができるなど便利な点も多い。
【0004】
一方、領収書が使用される際に、未だ紙の領収書しか扱うことができない場合や、紙の領収書でないと信用されない場合も多い。
特許文献1には、電子レシートを紙に印刷して利用するシステムが開示されており、当該システムによれば、レシートデータの出力制御装置が、サーバであるホスト装置から、印刷用データ及び電子レシートを生成する元データである電子レシートデータを受信し、当該受信した電子レシートデータから、紙への印刷用データ及び電子レシートを生成し、当該印刷用データはプリンタに、当該電子レシートは電子レシート受信装置へと出力する。
【0005】
前記電子レシート受信装置は、例えば、電子レシートを消失した場合など、電子レシートが再度必要となった場合には、いつでも、サーバから、出力制御装置を介して、電子レシートを受信して、利用することができる。
また、電子レシートの二重発行を防ぐ技術として、特許文献2には、売上データそれぞれについて、電子レシートが発行済みか否かを記録しておき、ユーザ端末から電子レシートの発行要求が届いた場合、当該電子レシートが発行済みである場合には、電子レシートの発行を行わないことにより、電子レシートが二重に発行されることを防止する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2002−312853号公報
【特許文献2】特開2003−203274号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述のシステムにおいては、1つの電子レシートに対して複数の紙レシートを印刷することが可能であり、また、同一の購入に関し紙の領収書及び電子レシートが併存することとなり、複数のレシートが、必要経費の計上、経費の精算などの目的でそれぞれ異なる提出先に提出されるなど不正に利用されても、前記提出先において当該不正を発見することが出来ない。
【0007】
上記の問題に鑑み、本発明は、電子レシートなど価値情報を示す電子データを印刷しかつ不正請求に用いられるのを防ぐ価値情報管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、記録媒体と、プリンタ装置とから成る価値情報管理システムであって、前記記録媒体は、価値情報を示す電子データをセキュアに記憶している記憶手段と、前記電子データの消去指示を受け付ける指示受信手段と、前記消去指示を受信した場合に、前記電子データを消去する消去手段とを備え、前記プリンタ装置は、前記記録媒体から、前記電子データを読み出す読出手段と、読み出した電子データを印刷する印刷手段と、前記電子データの印刷の完了を検出する検出手段と、前記印刷の完了が検出された場合に、前記記録媒体に対し、読み出した前記電子データの消去指示を送信する指示送信手段とを備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明の価値情報管理システムは、上述の構成を備えることにより、価値情報を示す電子データを、印刷された電子データと未印刷の電子データとのいずれかに制限することができる。よって、電子データが電子レシートである場合、同一の購入に係る電子レシートと紙レシートが併存するのを防ぎ、多重請求等の不正請求を防ぐことができるし、電子データがクーポン券等である場合には、電子クーポン券と紙のクーポン券とが併存するのを防ぎ、多重に使用されるのを防ぐことができる。
【0010】
また、前記電子データは、当該電子データを識別するデータ識別情報を含み、前記価値情報管理システムは、更に、価値情報管理装置を含み、前記プリンタ装置は、更に、前記印刷の完了が検出された場合に、前記印刷に係る電子データから当該電子データを識別するデータ識別情報を抽出し、抽出したデータ識別情報を前記価値情報管理装置に送信する識別情報送信手段を備え、前記価値情報管理装置は、前記データ識別情報と、当該データ識別情報により識別される電子データの状態を示す状態情報とを対応づけて記憶している状態記憶手段と、前記データ識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記状態記憶手段に記憶され、取得されたデータ識別情報に対応する状態情報を印刷済みを示すように変更する変更手段とを含んでもよい。
【0011】
この構成によれば、価値情報管理装置によって前記電子データが印刷済みであるか否かを一括管理することができる。
また、前記価値情報管理装置は、さらに、前記データ識別情報を含み、当該データ識別情報により識別される電子データの状態確認要求を受け付ける確認要求受信手段と、前記状態確認要求を受信した場合に、受信した状態確認要求に含まれるデータ識別情報に対応する状態情報を、前記状態記憶手段から取得する状態取得手段と、前記状態確認要求の送信元に、取得した状態情報を送信する応答手段とを備えてもよい。
【0012】
この構成によれば、価値情報管理装置は、他装置からの前記電子データが印刷済みであるか否かの問い合わせに対し、前記電子データが印刷済みであるか否かを応答することができる。他装置は、前記電子データが印刷済みか否かを知ることができる。
本発明の記録媒体は、価値情報を示す電子データをセキュアに記憶している記憶手段と、前記電子データの消去指示を受け付ける指示受信手段と、前記消去指示を受信した場合に、前記電子データを消去する消去手段とを備える。
【0013】
この構成によれば、消去指示を受信した場合に価値情報を示す電子データを消去できる。
これにより、前記記録媒体から前記電子データを読み出し、当該電子データを印刷し、印刷完了後に電子データの前記消去指示を送信するプリンタ装置と共に用いられた場合に、前記電子データを、印刷された電子データと未印刷の電子データとのいずれかに制限することができ、電子データが電子レシートである場合、同一の購入に係る電子レシートと紙レシートが併存するのを防ぎ、多重請求等の不正請求を防ぐことができるし、電子データがクーポン券等である場合には、電子クーポン券と紙のクーポン券とが併存するのを防ぎ、多重に使用されるのを防ぐことができる。
【0014】
また、前記記録媒体は、更に、プリンタ装置により前記電子データが読み出された場合、読み出しを行った前記プリンタ装置からの前記消去指示受信前の再度の読み出しに限り、前記電子データの読み出しを許可する許可手段を備えてもよい。
この構成によれば、プリンタ装置からの電子データの読み出しを、前記読み出しを行ったプリンタ装置からの前記消去指示受信前の再度の読み出しに制限することができる。
【0015】
例えばプリンタ装置が、紙詰まり、インク切れなどによりプリントアウトが失敗した場合には、再度電子データを記録媒体から読み出して印刷することができ、かつ、プリントアウト直後、プリンタ装置からの消去指示を取得する直前に記録媒体とプリンタ装置との接続が切られた場合、電子データを使用不能とすることができ、前記電子データを、印刷された電子データと未印刷の電子データとのいずれかに制限することができる。
【0016】
本発明のプリンタ装置は、価値情報を示す電子データを印刷するプリンタ装置であって、前記価値情報を示す電子データを記憶している記録媒体から前記電子データを読み出す読出手段と、読み出した前記電子データを印刷する印刷手段と、前記印刷の完了を検出する検出手段と、前記印刷の完了が検出された場合に、読み出した電子データの消去指示を前記記録媒体に送信する指示送信手段とを備えてもよい。
【0017】
この構成によれば、記録媒体に記憶されている価値情報を示す電子データを、読み出して印刷した場合に、前記電子データを消去して、前記電子データを、印刷された電子データと未印刷の電子データとのいずれかに制限することができる。
また、前記電子データは、当該電子データを識別するデータ識別情報を含み、前記プリンタ装置は、さらに、前記印刷の完了が検出された場合に、前記電子データから当該電子データを識別するデータ識別情報を抽出し、抽出したデータ識別情報を含む管理情報を、前記電子データの印刷状態を管理する価値情報管理装置に対し送信する送信手段を備えてもよい。
【0018】
この構成によれば、印刷が完了した電子データを識別するデータ識別情報のみを、価値情報管理装置に対し送信することができる。よって、前記価値情報管理装置は、印刷済みの電子データがいずれかを判別することができ、電子データが印刷済みであるか否かを一括管理することができる。
また、前記印刷手段は、記憶領域を備える記憶デバイスが付された媒体に前記電子データを印刷し、前記プリンタ装置は、さらに、
前記記憶領域に、前記データ識別情報を書き込む書込手段を備えてもよい。
【0019】
また、前記記憶デバイスは、ICタグであり、前記書込手段は、無線通信を用いて、前記ICタグが備える前記記憶領域に前記データ識別情報を書き込んでもよい。
この構成によれば、当該電子データを印刷した媒体のみに、さらにデータ識別情報を記憶させることができる。
これにより、前記プリンタ装置により電子データが印刷された媒体と、単純に複写された媒体とを区別することができる。
【0020】
また、前記ICタグは、当該ICタグを一意に識別するタグ識別情報を保持しており、前記プリンタ装置は、さらに、無線通信により、前記ICタグから前記タグ識別情報を取得するタグ識別取得手段を備え、前記送信手段は、前記印刷の完了が検出できた場合に、前記ICタグに書き込むデータ識別情報と取得したタグ識別情報とを含む管理情報を送信することを特徴としてもよい。
【0021】
この構成によれば、プリンタ装置は、電子データの印刷が完了した場合のみ、タグ識別情報とデータ識別情報とを送信することができる。これにより、価値情報管理装置は、データ識別情報に対応するタグ識別情報を記憶している場合のみ印刷済みと判定するなど、データ識別情報とタグ識別情報との組合せを用いて、前記電子データが印刷済みか否かを管理することができる。
【0022】
また、前記プリンタ装置は、さらに、取得した前記タグ識別情報と前記ICタグに書き込むデータ識別情報とを含む価値識別情報を暗号化する暗号化手段と、暗号化された前記価値識別情報に対応するバーコード情報を生成するバーコード生成手段と、前記バーコード情報に対応するバーコードを前記媒体に印刷するバーコード印刷手段とを備えてもよい。
【0023】
この構成によれば、印刷済みの電子データに関するもののみ、タグ識別情報と、データ識別情報とを媒体にバーコード形式で記録することができる。バーコード形式で記録されたタグ識別情報を読み取り、ICタグが保持しているタグ識別情報とを読み取り、読み取った両タグ識別情報一致すれば、前記プリンタ装置により電子データが印刷された媒体であり、一致しなければフォトコピー等で複製された媒体であると区別することができる。
【0024】
また、前記印刷の完了の検出は、前記媒体の排出完了をもって行ってもよい。
この構成によれば、電子データが印刷され媒体の排出まで行われた場合のみ、電子データを消去することができる。
よって、媒体が紙でありプリンタ装置において排出時に紙詰まりがあり、紙が破損した場合など排出完了前に、電子データを消去してしまうのを防ぐことができる。
【0025】
また、前記電子データは、印刷する文字と図形との配置を示すレイアウト情報を含み、前記印刷手段は、前記レイアウト情報に基づき前記印刷を行ってもよい。
この構成によれば、電子レシートの発行元が、紙の領収書にプリントアウトする際の印刷レイアウトを自由に定めることができる。
本発明の精算装置は、価値情報を示すデータに係る精算処理を実行する精算装置であって、精算要求を受け付ける要求受付手段と、前記要求を受け付けた場合に、前記データを識別するデータ識別情報を取得する取得手段と、取得したデータ識別情報を含む状態確認要求を、前記データの印刷状態を管理する価値情報管理装置に送信する送信手段と、前記価値情報管理装置から、前記データ識別情報により識別されるデータの印刷状態を示す状態情報を受信する受信手段と、前記状態情報に基づき前記精算要求が不当であるか否かを判定し、不当である場合に前記精算要求を棄却する棄却手段とを備える。
【0026】
また、前記データ識別情報は、前記価値情報が印刷された媒体に印刷されており、前記取得手段は、前記媒体から前記データ識別情報を取得し、前記棄却手段は、前記状態情報が、印刷済みでないことを示す場合に、前記精算要求が不当であると決定する。
また、前記媒体は、ICタグを含み、前記ICタグは、前記データ識別情報を記憶しており、前記取得手段は、無線通信により、前記データ識別情報を取得してもよい。
【0027】
また、前記価値情報を示すデータは、当該データを識別するデータ識別情報を含む電子データであり、前記取得手段は、前記電子データから、前記データ識別情報を取得し、前記棄却手段は、前記状態情報が、印刷済みであることを示す場合に、前記精算要求が不当であると決定する。
この構成によれば、正当な精算要求に対してのみ、精算処理を行うことができる。
【0028】
本発明の電子データ印刷方法は、価値情報を示す電子データを印刷するプリンタ装置において用いられる電子データ印刷方法であって、前記価値情報を示す電子データを記憶している記録媒体から前記電子データを読み出す読出ステップと、読み出した前記電子データを印刷する印刷ステップと、前記電子データの印刷の完了を検出する検出ステップと、前記印刷の完了が検出された場合に、読み出した前記電子データの消去指示を前記記録媒体に送信する指示送信ステップとを含む。
【0029】
本発明のコンピュータプログラムは、価値情報を示す電子データを印刷するプリンタ装置において用いられるコンピュータプログラムであって、前記価値情報を示す電子データを記憶している記録媒体から前記電子データを読み出す読出ステップと、読み出した前記電子データを印刷する印刷ステップと、前記電子データの印刷の完了を検出する検出ステップと、前記印刷の完了が検出された場合に、読み出した前記電子データの消去指示を前記記録媒体に送信する指示送信ステップとを含む。
【0030】
本発明の記録媒体は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記コンピュータプログラムを記録している。
この構成によれば、記録媒体に記憶されている価値情報を示す電子データを、読み出して印刷した場合に、前記電子データを消去して、前記電子データを、印刷された電子データと未印刷の電子データとのいずれかに制限することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子レシート管理システムの構成の概略を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る携帯端末、セキュアメモリカード、プリンタ、専用用紙の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明のレシート管理サーバが記憶するレシート管理データベースの一例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るソフトウェアの購入処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態に係る電子レシートのプリントアウト手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係る電子レシートに関し、紙の領収書が発行されているか否かを判定する手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態の変形例における、主要な構成の概略を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0032】
1 電子レシート管理システム
11 販売サーバ
12 携帯端末
13 セキュアメモリカード
14 プリンタ
15 専用用紙
16 精算装置
17 レシート管理サーバ
18 カード管理サーバ
101 ネットワーク通信部
102 SSL処理部
103 暗号処理部
104 メモリ通信部
105 プリンタ通信部
106 操作受付部
107 制御部
111 入出力部
112 暗号処理部
113 制御部
114 記憶部
115 TRM
121 入出力部
122 制御部
123 署名検証部
124 プリントアウト部
125 無線通信部
126 ネットワーク通信部
131 ICタグ
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電子レシート管理システム1の構成の概略を示す図である。
販売サーバ11は、ソフトウェア等のダウンロード販売サービスを提供するサーバであり、携帯端末12は、販売サーバ11からネットワークを介してソフトウェアのダウンロード購入を行うクライアントである。
【0034】
携帯端末12は、販売サーバ11に対し、ソフトウェアのダウンロード販売要求を送信する。
前記販売要求には、クレジットカードのカード番号、有効期限等、前記ソフトウェアの代金の支払に用いられる支払情報が含まれている。
販売サーバ11は、前記クレジットカードが有効であるか否かを、前記カード番号及び前記有効期限を送信することによりカード管理サーバ18に問い合わせ、前記問い合わせに対する応答に基づき前記クレジットカードが有効であると判定できた場合に、前記ダウンロード販売を許可する。
【0035】
携帯端末12は、販売サーバ11によりダウンロード購入が許可された場合に、販売サーバ11から、前記ソフトウェアと、電子レシートを取得し、携帯端末12のカードスロットに挿入されたセキュアメモリカード13に記憶する。
プリンタ14は、携帯端末12とUSB(Universal Serial Bus)接続し、携帯端末12からの要求に応じて、電子レシートの内容を紙の領収書としてプリントアウトする。
【0036】
精算装置16は、ネットワークを介して、携帯端末12から電子レシートを受信し、当該電子レシートが紙の領収書として発行されているか否かをレシート管理サーバ17に問い合わせる。
レシート管理サーバ17は、前記電子レシートが紙の領収書として出力済みであるか否かなど、電子レシートに関するステータスを管理するサーバであり、前記電子レシートに関する問い合わせに対し、前記電子レシートに係るステータスを応答する。
【0037】
ここで、前記電子レシートは、電子的な情報のまま使用される場合と、紙に印刷し領収書として使用される場合とがあり、電子レシート管理システム1においては、一の購入に対して、電子レシートと紙の領収書とが同時に存在しないよう管理を行う。
前記電子レシートが電子的な情報のまま使用される場合の一例には、携帯端末12のユーザが、精算装置16を保有する会社に勤務しており、当該ユーザは、緊急に必要となったソフトウェアを販売サーバ11から自身のクレジットカードを用いて代金を立て替えてダウンロード購入し、後日、前記電子レシートを精算装置16に送信して、立て替えたソフトウェアの代金を勤務先の会社から返還してもらうような場合がある。
【0038】
また、前記電子レシートを、紙の領収書として印刷して使用する場合の一例には、携帯端末12のユーザが、ソフトウェアをダウンロード購入し、受信した電子レシートを紙レシートとして印刷し、必要経費を示すような公的文書に添付して用いるような場合がある。
<1.構成>
<1.1.販売サーバ11>
販売サーバ11は、ソフトウェア等のダウンロード販売サービスを提供するサーバであり、具体的には、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスク、ネットワークインターフェイス等から成るコンピュータシステムであり、ROMには、コンピュータプログラムが記憶され、前記CPUが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、その機能を実現する。
【0039】
販売サーバ11は、ネットワークを介しクライアントから、ソフトウェアのダウンロード購入要求を受け付ける。
前記ダウンロード購入要求には、購入するソフトウェアを識別するソフトウェア識別情報、前記クライアントの操作者の保持するクレジットカードに関するカード番号及び有効期限情報が含まれる。
【0040】
クレジットカードに関する情報の通信など秘匿性を要する場合には、販売サーバ11と前記クライアントとの間の通信は、SSL(Secure Sockets Layer)を用いて行われる。
なお、SSLについては、「ディジタル署名と暗号技術 第2版 P.130−P.134 ウォーウィック・フォード、マイケル・バウム著、山田 慎一郎訳 2001年10月10日 ピアソンエデュケーション発行」等において詳述されている。
【0041】
販売サーバ11は、受け付けたカード番号に対応するクレジットカードが有効か否かを確認するために、前記カード番号、有効期限情報をカード管理サーバ18に送信する。
販売サーバ11は、カード管理サーバ18から受信した前記有効確認に対する応答が、カード有効を示す場合に、携帯端末12にダウンロードを許可する。
前記ソフトウェアのダウンロードが終了した後に、販売サーバ11は、レシートを識別するレシートID、当該レシートの発行者名情報、前記ソフトウェアの金額情報、前記ソフトウェアの品目情報を含むレシート情報と、当該レシート情報から生成した電子署名とからなる電子レシートを前記クライアントに対し送信する。
【0042】
販売サーバ11は、予め公開鍵と秘密鍵をペアで生成し、当該秘密鍵を保持しており、前記レシート情報をハッシュ化し、前記秘密鍵を用いて暗号化することにより前記電子署名を生成する。
また、販売サーバ11は、前記電子レシートを発行した場合に、レシート管理サーバ17に対し、前記レシートIDを通知する。
<1.2.携帯端末12>
図2は、携帯端末12、セキュアメモリカード13、プリンタ14、専用用紙15の構成を示すブロック図である。
【0043】
携帯端末12は、具体的には、CPU、ROM、RAM、液晶ディスプレイ、キーパッド、通信インターフェイス、カードスロット等から成るコンピュータシステムであり、ROMには、コンピュータプログラムが記憶され、前記CPUが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、その機能を実現する。
ネットワーク通信部101は、販売サーバ11、精算装置16、カード管理サーバ18と、ネットワークを介して通信を行う。
【0044】
但し、販売サーバ11と携帯端末12との間でSSLによる通信を行う必要がある場合、ネットワーク通信部101は、SSLに係る処理を行うSSL処理部102と協働して通信を行う。
暗号処理部103は、必要に応じて、メモリ通信部104を介してセキュアメモリカード13に対し送信するデータに暗号化処理を行い、また、セキュアメモリカード13からメモリ通信部104を介して受信するデータを復号処理する。
【0045】
前記暗号化処理及び前記復号処理は、SDメモリカード規格で用いられているCPRM(Content Protection for Recordable Media)方式に基づき行うものとするが、当該暗号化及び復号処理をCPRM方式に限定するものではない。
なお、CPRMについては、「Matsushita Technical Journal 第48巻第2号(2002年4月)P.4−P.10 松下電器産業株式会社発行」に説明されている。
【0046】
メモリ通信部104は、セキュアメモリカード13との間の通信処理を行う。
プリンタ通信部105は、プリンタ14と、USBケーブルを介した通信処理を行う。
操作受付部106は、ユーザが、携帯端末12が備えるキーパッド(図示せず)等を用いて行う指示を受け付け、制御部107に指示内容を通知する。
制御部107は、携帯端末12の全体動作を制御する。
【0047】
制御部107は、操作受付部106が取得した、ソフトウェアの購入指示をトリガとし、SSL処理部102に対し、販売サーバ11へのソフトウェアの購入要求の送信を指示し、SSL処理部102は、ネットワーク通信部101を介して、前記購入要求をSSLを用いた通信により、販売サーバ11に送信する。
また、制御部107は、ネットワーク通信部101、SSL処理部102を介して、販売サーバ11から、ダウンロード許可通知を受信した場合、ネットワーク通信部101、SSL処理部102を介して、販売サーバ11から前記ソフトウェアのダウンロードを行う。
【0048】
また、制御部107は、ネットワーク通信部101、SSL処理部102を介して、販売サーバ11から、電子レシートを受信し、暗号処理部103、メモリ通信部104を介して、前記電子レシートをセキュアメモリカード13に書き込む。
操作受付部106がレシートIDをパラメータとする印刷指示を取得した場合に、制御部107は、暗号処理部103、メモリ通信部104を介してセキュアメモリカード13から、前記レシートIDに対応する電子レシートを読出し、プリンタ通信部105を介して、プリンタ14に、読み出した電子レシートと、印刷要求とを送信する。
【0049】
プリンタ通信部105がプリントアウト終了通知を取得した場合、制御部107は、メモリ通信部104を介して前記プリントアウトに関する電子レシートの削除指示を送信する。
<1.3.セキュアメモリカード13>
セキュアメモリカード13は、具体的には、IC(Integrated Circuits)、ROM、RAM等を備えたメモリカードであり、携帯端末12が備えるカードスロットに挿入され、携帯端末12と接続する。
【0050】
入出力部111は、携帯端末12と通信を行う。
暗号処理部112は、入出力部111を介して携帯端末12に送信するデータの暗号化処理及び、携帯端末12から受信するデータの復号処理を、CPRM方式に基づいて行う。
制御部113は、携帯端末12から入出力部111、暗号処理部112を介してデータの書込要求を受けた場合、前記書込要求に係るデータを記憶部114に書き込み、また、データの読出要求を受けた場合には、記憶部114から前記読出要求に係るデータを読み出して、入出力部111及び暗号処理部112を介して携帯端末12に送信するよう制御を行い、消去要求を受けた場合には、消去要求に係るデータを消去するよう制御を行う。
【0051】
記憶部114は、制御部113からの制御に従い、携帯端末12が書込要求を行った電子レシート、ソフトウェア等のデータを記憶し、携帯端末12が読出要求を行ったデータを、暗号処理部112及び入出力部111を介して携帯端末12に送信する。
TRM115は、耐タンパ性を有するモジュールであり、当該モジュール内には、暗号処理部112、制御部113、記憶部114が配置されている。
<1.4.プリンタ14、専用用紙15>
プリンタ14は、具体的には、CPU、ROM、RAM、レーザービーム出力部、トナーモジュール、通信インターフェイス、カードスロット等から成るコンピュータシステムであり、ROMには、コンピュータプログラムが記憶され、前記CPUが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、その機能を実現する。
【0052】
入出力部121は、USB(Universal Serial Bus)ケーブルを介して、携帯端末12との間でデータ通信を行う。
制御部122は、入出力部121を介して携帯端末12から、電子レシート及び印刷要求を受け付け、印刷要求された電子レシートに含まれる電子署名の検証を署名検証部123に指示する。
【0053】
また、署名検証部123において電子署名が正しいと判断された場合、制御部122は、レシート情報のプリントアウト指示をプリントアウト部124に対し行い、無線通信部125に対してはタグIDの読み出し及びレシートIDの書き込み指示を行い、ネットワーク通信部126に対しては、レシートID及びタグIDの送信指示を行う。
署名検証部123は、予め、販売サーバ11に係る公開鍵を保持しており、制御部122の検証指示に従い、入出力部121が受信した電子レシートに含まれる電子署名が正しいか否かを判定し、当該判定の結果を制御部122に通知する。
【0054】
署名検証部123は、前記公開鍵で電子レシートに含まれる電子署名を復号したデータと、電子レシートに含まれるレシート情報をハッシュ化したデータとを比較し、一致した場合に、電子署名が正当であると判定する。
プリントアウト部124は、半導体レーザービーム出力モジュール、トナーモジュール、給排紙モジュール等を含み、電子レシートに含まれるレシートID、発行者名情報、金額情報、品目情報を含むレシート情報を、ICタグが貼付された専用用紙15に、プリントアウトする。
【0055】
また、前記電子レシートに、レシートデザイン、陰影の付し方等のレイアウトデータが含まれる場合には、レイアウトデータに従ったレイアウトに基づき、プリントアウトする。
無線通信部125は、制御部122からの指示に基づき、専用用紙15が備えるICタグ131と通信を行い、ICタグ131の記憶領域に、プリントアウト部124におけるプリントアウトに係る電子レシートのレシートIDを書き込む。
【0056】
ここでは、前記ICタグは、4バイト分の不揮発性の記憶領域を備えるものとするが、記憶領域のサイズは、4バイトに限定するものではない。
ネットワーク通信部126は、制御部122から指示されたレシートIDとタグIDとを、ネットワークを介しレシート管理サーバ17に送信する。
<1.5.精算装置16、レシート管理サーバ17、カード管理サーバ18>
精算装置16、レシート管理サーバ17及びカード管理サーバ18は、具体的には、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、ネットワークインターフェイス等から成るパーソナルコンピュータ、ワークステーション等のコンピュータシステムであり、ROMには、コンピュータプログラムが記憶され、前記CPUが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、その機能を実現する。
【0057】
精算装置16は、携帯端末12から電子レシートを受信した場合、当該受信した電子レシートのレシートIDを含む問合要求をレシート管理サーバ17に送信することにより、当該電子レシートが紙の領収書としてプリントアウトされているか否かを問い合わせる。
前記プリントアウトが成されていない場合に、精算装置16は、携帯端末12を所有する前記ユーザに対し前記電子レシートに係る金額を払い戻すため、予め登録されている前記ユーザの銀行口座に前記電子レシートに係る金額を振り込む処理等の精算処理を行う。
【0058】
また、精算装置16は、紙レシートを用いた精算にも対応する。
精算装置16は、予め、紙レシートに記載の金額情報を、OCR(Optical Character Recognition)により読み取り、保持する。
但し、前記金額情報は、OCRによる読み取りで取得する方法に限るものではなく、その他の方法、例えば、予め、レシート管理サーバ17に、レシートIDとその金額情報を保持しておき、精算装置16は、レシート管理サーバ17に、レシートIDを、元に金額情報を問い合わせること等としてもよい。
【0059】
精算装置16は、ICタグと通信を行う無線通信部を備え、無線通信により、前記紙レシートに添付されたICタグから、タグIDとレシートIDとを読み出す処理を行い、当該読み出したタグIDとレシートIDとを含む紙レシート確認要求をレシート管理サーバ17に送信することにより、当該紙レシートが正当であるか否かを問い合わせる。
前記紙レシート確認要求に対する応答が、紙レシート正当を示す場合に、精算装置16は、紙レシートの所持者に対し前記紙レシートに係る金額を払い戻すため、予め登録されている前記ユーザの銀行口座に前記紙レシートに係る金額を振り込む処理等の精算処理を行う。
【0060】
ここで、レシートIDが読み出せなかった場合、或いはレシートIDが予め定めた不正な値であった場合、及び、前記紙レシート確認要求に対する応答が紙レシート不当を示す場合には、精算装置16は、前記紙レシートを、カラーコピー或いはフォトコピーで生成されたものと判定し、精算処理を中止する。
レシート管理サーバ17は、プリンタ14からレシートIDとタグIDとの組を取得した場合、レシート管理データベースとして、ハードディスク等の記憶領域に記憶し、また、販売サーバ11からレシートIDを取得した場合、タグIDのないレシートIDを前記レシート管理データベースに記憶する。
【0061】
図3は、レシート管理サーバ17が記憶するレシート管理データベースの一例を示す図である。
レシート管理サーバ17は、前記問合情報を受信した場合、問い合わせ元に対し、前記問い合わされたレシートIDに対応するタグIDが登録されている場合には、レシート種別として「紙レシート」と応答し、タグIDが登録されていない場合「電子レシート」と応答し、問い合わされたレシートIDが、全く登録されていない場合、「不正レシート」と応答する。
【0062】
また、レシート管理サーバ17は、精算装置16から、タグIDとレシートIDとを含む紙レシート確認要求を受信し、当該タグIDと当該レシートIDとの組が、前記レシート管理データベースに記憶されている場合には、紙レシート正当を示す応答を精算装置16に対し送信し、前記レシート管理データベースに記憶されていない場合には、紙レシート不当を示す応答を精算装置16に対し送信する。
【0063】
カード管理サーバ18は、クレジットカードの管理を行うサーバであり、クレジットカードのカード番号と、当該クレジットカードが有効か否かを示すステータスとの組をデータベースとして保持している。
カード管理サーバ18は、カード番号を含む、クレジットカード有効確認要求を受け付け、受け付けたカード番号が、前記データベース中に存在し、かつ、カード番号に係るステータスが有効を示している場合に、問い合わせ元に対し、有効を示す応答を行い、前記ステータスが無効を示す場合、無効を示す応答を行う。
<2.動作>
電子レシート管理システム1においては、同じ支払に対する電子レシートと、紙レシートとが、併用されないよう情報が管理される。
【0064】
上記管理に係る(1)携帯端末12が、販売サーバ11からソフトウェアをダウンロードする際の処理、(2)携帯端末12が、プリンタ14を利用して、紙レシートをプリントアウトする処理、(3)精算装置16が、電子レシートのまま使用するために、紙レシートが発行されていないことを確認する処理、の3つの処理について順に説明する。
<2.1.ソフトウェア購入処理>
図4は、ソフトウェアの購入処理の手順を示すフローチャートである。
【0065】
携帯端末12は、販売サーバ11に対し、ソフトウェアの購入要求をSSLにより送信する(S101)。
前記購入要求は、購入するソフトウェアを識別するソフトウェア識別情報、購入者の保持するクレジットカードのカード番号及び有効期限情報を含む。
販売サーバ11は、受け付けたカード番号及び有効期限情報を含むカード有効確認要求をカード管理サーバ18にSSLにより送信する(S102)。
【0066】
カード管理サーバ18は、保持するデータベースと受信したカード番号及び有効期限情報とに基づき、当該カード番号に係るクレジットカードが有効か否かを確認する(S103)。
カード管理サーバ18は、カード番号と前記クレジットカードが有効か無効かを示すカード状態情報とを含むカード有効性情報を販売サーバ11にSSLにより送信する(S104)。
【0067】
販売サーバ11は、カード有効性情報を受信し、カード有効性情報中のカード状態情報が「無効」を示す場合(S105=NO)、処理を終了する。
カード状態情報が「有効」を示す場合(S105=YES)、携帯端末12にダウンロード許可通知を送信し、携帯端末12は、販売サーバ11から、購入要求を行ったソフトウェアをダウンロードする(S106)。
【0068】
ソフトウェアのダウンロードが完了した後、販売サーバ11は、携帯端末12に対し、電子レシートをSSLにより送信する(S107)。
携帯端末12は、受信した電子レシートを、CPRMにより、セキュアメモリカード13に送信する(S108)。
セキュアメモリカード13は、受信した電子レシートを、記憶領域に記憶する(S109)。
【0069】
販売サーバ11は、レシート管理サーバ17に対し、発行した電子レシートに係るレシートIDを含む電子レシート登録要求を送信する(S110)。
レシート管理サーバ17は、レシート管理データベースに、受信した電子レシート登録要求に含まれるレシートIDを登録する(S111)。
この時、レシートIDに対応するタグIDは存在しないので、レシート管理サーバ17は、レシートIDのみ登録しておく。
<2.2.電子レシートプリントアウト処理>
図5は、電子レシートのプリントアウト手順を示すフローチャートである。
携帯端末12は、携帯端末12のユーザから携帯端末12に具備するキーパッド(図示せず)を用いて、印刷すべき電子レシートのレシートIDを取得する(S121)。
【0070】
携帯端末12は、取得したレシートIDに対応する電子レシートを、セキュアメモリカード13からCPRMにより読み出す(S122)。
携帯端末12は、プリンタ14に対し、読み出した電子レシートをプリンタ14に送信する(S123)。
プリンタ14は、受信した電子レシート中の、電子署名を検証する(S124)。
【0071】
電子署名が正しくなかった場合(S124=NO)、処理を終了する。
電子署名が正しかった場合(S124=YES)、プリンタ14は、電子レシートを専用の用紙にプリントアウトし、無線通信により、当該専用の用紙に付されたICタグのタグIDを読み出した後、ICタグの記憶領域にレシートIDを書き込む(S125)。
S125における、プリントアウト及びレシートIDの書き込みが正常終了しなかった場合(S126=NO)、S125を再試行する。
【0072】
正常終了した場合(S126=YES)、プリンタ14は、携帯端末12に対し、プリントアウト終了通知を送信する(S127)。
携帯端末12は、プリントアウト終了通知に係る電子レシートの削除指示をセキュアメモリカード13に対し行う(S128)。
セキュアメモリカード13は、電子レシートの削除指示が示す電子レシートを、記憶領域から削除する(S129)。
【0073】
また、プリンタ14は、レシート管理サーバ17に対し、レシート状態変更通知を送信する(S130)。
前記レシート状態変更通知には、レシートIDと、「紙」を示す値「0」のステータスと、読み出したタグIDとが含まれる。
レシート管理サーバ17は、受信したレシート状態変更通知に基づき、レシート管理データベースを更新する(S131)。
<2.3.レシートの状態問い合わせ>
精算装置16は、携帯端末12から取得した電子レシートについて紙の領収書が発行されたか否かを問い合わせる。
【0074】
図6は、電子レシートに関し、紙の領収書が発行されているか否かを判定する手順を示すフローチャートである。
精算装置16は、レシート管理サーバ17に対し、レシートIDを送信する(S151)。
レシート管理サーバ17は、レシートIDを受信し、受信したレシートIDと同じIDが、レシート管理データベースに登録されているか否か判定する(S152)。
【0075】
登録されていないと判定した場合(S152=NO)、レシート管理サーバ17は、不正レシートであることを示す応答を精算装置16に送信し、処理を終了する(S153)。
登録されていると判定した場合(S152=YES)、レシートIDに対応するタグIDがあるか否かを判定する(S154)。
【0076】
対応するタグIDがないと判定した場合(S154=NO)、レシート管理サーバ17は、電子レシートであることを示す応答を精算装置16に送信し、処理を終了する(S155)。
対応するタグIDがあると判定した場合(S154=YES)、レシート管理サーバ17は、紙の領収書であることを示す応答を精算装置16に送信し、処理を終了する(S156)。
<3.その他変形例>
なお、本発明を上記の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。以下のような場合も本発明に含まれる。
(1)プリンタ14におけるネットワーク通信部126は、制御部122から指示されたレシートIDとタグIDとをネットワークを介しレシート管理サーバ17に送信しているが、制御部122は、レシートIDのみの送信指示をネットワーク通信部126に対し行い、ネットワーク通信部126は、レシートIDのみをレシート管理サーバ17に対し送信してもよい。
【0077】
この場合、レシート管理サーバ17は、印刷が成されたレシートのレシートIDを、レシート管理データベースとして記憶領域に記憶することとなり、他装置から前記問合情報を受信した場合、問い合わせ元に対し、問い合わされたレシートIDが前記レシート管理データベースに登録されている場合には、レシート種別として「紙レシート」と応答し、登録されていない場合「電子レシート」と応答することとなる。
【0078】
また、以下のような構成としてもよい。
販売サーバ11は、電子レシートを発行した場合には、発行した電子レシートのレシートIDをレシート管理サーバ17へ送信する。
レシート管理サーバ17は、レシートIDと、当該レシートIDに係る電子レシートが印刷済か未印刷かを示す状態情報とを対応づけて、ハードディスクに記憶する。
【0079】
レシート管理サーバ17は、販売サーバ11からレシートIDを受信した場合には、受信したレシートIDと、未印刷を示す状態情報とを対応づけてハードディスクに記憶する。
次に、レシート管理サーバ17がプリンタ14から、レシートIDを受信した場合には、受信したレシートIDに対応し、ハードディスクに記憶されている状態情報を、印刷済を示すように変更する。
【0080】
レシート管理サーバ17は、レシートIDを含み、当該レシートIDに係る電子レシートが印刷済みか否かの確認要求を、外部の装置から受信した場合には、前記ハードディスクに記憶され、当該受信したレシートIDに対応する状態情報を、前記外部の装置に送信する。
(2)プリンタ14は、携帯端末12から、USBを介して電子レシートを取得しているが、プリンタ14にカードスロットを備えて、セキュアメモリカード13を当該カードスロットに挿入し、直接電子レシート等の記憶内容を読み取ることとしてもよい。
【0081】
この場合、プリンタ14は、電子レシートのプリントアウトが正常終了した後、当該プリントアウトに係るメモリカード内の電子レシートを消去する。
また、セキュアメモリカード13は、さらに、無線通信を行う手段を備えていてもよく、プリンタ14は、セキュアメモリカード13と無線通信を行うことにより、セキュアメモリカード13から電子レシートを取得することとしてもよい。
(3)本実施形態においては、電子レシートの内容をプリントアウトした後に、電子レシートの消去を行っているが、印刷完了後に消去命令が送付される前にメモリカードが抜かれる不正を防止するために、印刷前にカード内のプリントアウトに係る電子レシートを使用不能のマークを付して使用不能としてもよい。
【0082】
使用不能のマークが付された電子レシートは、プリントアウトの異常終了により、プリンタ14からデータの再送要求があった場合以外のみ、セキュアメモリカード13から読み出せないこととし、セキュアメモリカード13は、プリンタ14においてプリントアウトが正常終了した場合に、プリンタ14から携帯端末12を介して消去命令を受け付け、データを消去する
(4)電子レシート管理システム1は、レシート管理サーバ17を省略した構成としてもよい。
【0083】
この場合も、同一の支払に関する紙の領収書と電子レシートが併用されることはないが、各レシートがプリントアウトされているか、電子的なままであるかを一元管理や、問い合わせをすることは出来ない。
(5)精算装置16は、電子レシートにある署名を検証する署名検証部を備えていてもよい。
【0084】
この場合、精算装置16は、予め、販売サーバ11により生成された、販売サーバ11に係る公開鍵を取得しておき、備える前記署名検証部により、電子署名が正当であるか否かの検証を行う。
(6)電子レシートの消去は、プリンタ14から電子レシートの読み出しがあった場合に、セキュアメモリカード13が自ら行ってもよいし、プリンタ14がプリントアウト後、セキュアメモリカード13に対し消去指示を行ってもよい。
(7)セキュアメモリカード13は、記憶している電子レシートを読み出され後であって、前記電子レシートの消去指示を受信する前に、再度電子レシートの読出指示を受けた場合、再度の読出元の装置が、1度目の読出元の装置と同一でない場合には、再度の読出指示を棄却してもよい。
【0085】
この場合、読出指示には、読出元の装置を識別するための読出元識別情報を含める必要がある。
(8)プリンタ14は、レシートIDとタグIDとを合わせたID情報に暗号化を施した暗号化ID情報に基づいて生成したバーコードを、専用用紙15に、プリントアウトしてもよい。
【0086】
以下、本変形例について、上述した実施形態と異なる部分についてのみ説明を行う。
図7は、本変形例の構成を示すブロック図である。
メモリ通信部127は、セキュアメモリカード13における入出力部111と通信を行う。
暗号化部128は、前記電子レシート中のレシートIDとタグIDとを合わせたID情報に対し暗号化を施して暗号化ID情報を生成する。
【0087】
プリントアウト部124は、電子レシートの内容を印刷し、前記暗号化ID情報の内容を、專用用紙15にバーコードとして印刷する。
精算装置16は、ICタグ131と通信を行う無線通信部163と、専用用紙15に印刷されたバーコードを読み取るバーコード読取部164とを備える。
復号部165は、バーコード読取部164で読み出した暗号化ID情報を復号してID情報を取得し、制御部162は、当該ID情報に含まれるタグIDと、無線通信部163が読み出したタグIDが一致するか否かを判定し、一致する場合に、当該ID情報に含まれるレシートIDとタグIDの組を問合情報としてレシート管理サーバ17に送信する。
【0088】
レシート管理サーバ17は、前記問合情報を受信すると問い合わせ元に対し、レシート管理データベース中に前記問合情報に含まれるレシートIDと、対応するタグIDとが登録されている場合には、レシート種別として「紙レシート」と応答し、タグIDが登録されていない場合「電子レシート」と応答し、問い合わされたレシートIDが、全く登録されていない場合、「不正レシート」と応答する。
【0089】
精算装置16は、前記レシート管理サーバ17からの応答が、「紙レシート」を示す場合、携帯端末12を所有する前記ユーザに対し前記電子レシートに係る金額を払い戻すため、予め登録されている前記ユーザの銀行口座に前記電子レシートに係る金額を振り込む処理等の精算処理を行う。
精算装置16は、前記レシート管理サーバ17からの応答が、「紙レシート」以外を示す場合、前記精算処理を行わない。
(9)本実施の形態において、フォトコピーなどによる紙レシートの複製に対する対策として、印刷用紙に貼り付けられたICタグの記憶領域に、レシートIDを記憶させる方法を用いていたが、これに限るものではなく、例えばレシートIDを表すバーコードや数値を、直接紙に印刷する等の方法で記録してもよい。
【0090】
また、コピーによる複製物とオリジナルとが区別できる特殊なインクを用いた印刷や、紙表面を削って書き込むなどの方法で記録してもよい。
また、ICタグのように無線を用いず、記憶領域を備える、接触型のICを印刷用紙に貼り付け、接触型ICの記憶領域にレシートIDを記録することとしてもよい。
この場合、プリンタ装置は、前記ICと接続する書き込み部を備え、前記記憶領域にデータを書き込む。
(10)本実施の形態において、電子レシートで示される情報を紙の領収書として印刷する例について説明してきたが、これに限らない。
【0091】
例えば、電子レシートに限らず、価値を示す情報である電子バリューを、複数印刷される等により不正使用される恐れのあるクーポン券、ビール券、割引券、切符などとして印刷してもよい。
また、プリンタ装置は、紙に対して印刷する例で説明してきたが、これに限らず、例えばプラスチックシート、金属シート、ガラス、ビニールなどの紙以外の媒体に対し、印刷してもよい。
(11)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
【0092】
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、MO(Magneto Optic disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、DVD−RAM(Digital Versatile Disc Random Access Memory)、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリなど、に記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号であるとしてもよい。
【0093】
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号を、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク等を経由して伝送するものとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリとを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作するとしてもよい。
【0094】
また、前記プログラム又は前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、又は前記プログラム又は前記デジタル信号を前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
(12)上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
(13)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明の価値情報管理システムは、電子マネー等を用いた電子商取引システムの基盤技術として使用される。
本発明に係る記録媒体、プリンタ装置、精算装置は、デジタル家電、パーソナルコンピュータ、プリンタ装置等の製造業者により生産され、販売される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体と、プリンタ装置とから成る価値情報管理システムであって、
前記記録媒体は、
価値情報を示す電子データをセキュアに記憶している記憶手段と、
前記電子データの消去指示を受け付ける指示受信手段と、
前記消去指示を受信した場合に、前記電子データを消去する消去手段と
を備え、
前記プリンタ装置は、
前記記録媒体から、前記電子データを読み出す読出手段と、
読み出した電子データを印刷する印刷手段と、
前記電子データの印刷の完了を検出する検出手段と、
前記印刷の完了が検出された場合に、前記記録媒体に対し、読み出した前記電子データの消去指示を送信する指示送信手段と
を備えることを特徴とする価値情報管理システム。
【請求項2】
前記電子データは、当該電子データを識別するデータ識別情報を含み、
前記価値情報管理システムは、更に、価値情報管理装置を含み、
前記プリンタ装置は、更に、
前記印刷の完了が検出された場合に、前記印刷に係る電子データから当該電子データを識別するデータ識別情報を抽出し、抽出したデータ識別情報を前記価値情報管理装置に送信する識別情報送信手段を備え、
前記価値情報管理装置は、
前記データ識別情報と、当該データ識別情報により識別される電子データの印刷状態を示す状態情報とを対応づけて記憶している状態記憶手段と、
前記データ識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記状態記憶手段に記憶され、取得されたデータ識別情報に対応する状態情報を印刷済みを示すように変更する変更手段と
を含むことを特徴とする請求項1に記載の価値情報管理システム。
【請求項3】
前記価値情報管理装置は、さらに、
前記データ識別情報を含み、当該データ識別情報により識別される電子データの状態確認要求を受け付ける確認要求受信手段と、
前記状態確認要求を受信した場合に、受信した状態確認要求に含まれるデータ識別情報に対応する状態情報を、前記状態記憶手段から取得する状態取得手段と、
前記状態確認要求の送信元に、取得した状態情報を送信する応答手段と
を備えることを特徴とする請求項2に記載の価値情報管理システム。
【請求項4】
記録媒体であって、
価値情報を示す電子データをセキュアに記憶している記憶手段と、
前記電子データの消去指示を受け付ける指示受信手段と、
前記消去指示を受信した場合に、前記電子データを消去する消去手段と
を備えることを特徴とする記録媒体。
【請求項5】
前記記録媒体は、更に、
プリンタ装置により前記電子データが読み出された場合、読み出しを行った前記プリンタ装置からの前記消去指示受信前の再度の読み出しに限り、前記電子データの読み出しを許可する許可手段
を備えることを特徴とする請求項4に記載の記録媒体。
【請求項6】
価値情報を示す電子データを印刷するプリンタ装置であって、
前記価値情報を示す電子データを記憶している記録媒体から前記電子データを読み出す読出手段と、
読み出した前記電子データを印刷する印刷手段と、
前記電子データの印刷の完了を検出する検出手段と、
前記印刷の完了が検出された場合に、読み出した前記電子データの消去指示を前記記録媒体に送信する指示送信手段と
を備えることを特徴とするプリンタ装置。
【請求項7】
前記電子データは、当該電子データを識別するデータ識別情報を含み、
前記プリンタ装置は、さらに、
前記印刷の完了が検出された場合に、前記電子データから当該電子データを識別するデータ識別情報を抽出し、抽出したデータ識別情報を含む管理情報を、前記電子データの印刷状態を管理する価値情報管理装置に対し送信する送信手段
を備えることを特徴とする請求項6に記載のプリンタ装置。
【請求項8】
前記印刷手段は、記憶領域を備える記憶デバイスが付された媒体に前記電子データを印刷し、
前記プリンタ装置は、さらに、
前記記憶領域に、前記データ識別情報を書き込む書込手段を
備えることを特徴とする請求項7に記載のプリンタ装置。
【請求項9】
前記記憶デバイスは、ICタグであり、
前記書込手段は、無線通信を用いて、前記ICタグが備える前記記憶領域に前記データ識別情報を書き込む
ことを特徴とする請求項8に記載のプリンタ装置。
【請求項10】
前記ICタグは、当該ICタグを一意に識別するタグ識別情報を保持しており、
前記プリンタ装置は、さらに、
無線通信により、前記ICタグから前記タグ識別情報を取得するタグ識別取得手段を備え、
前記送信手段は、前記印刷の完了が検出できた場合に、前記ICタグに書き込むデータ識別情報と取得したタグ識別情報とを含む管理情報を送信する
ことを特徴とする請求項9に記載のプリンタ装置。
【請求項11】
前記プリンタ装置は、さらに、
取得した前記タグ識別情報と前記ICタグに書き込むデータ識別情報とを含む価値識別情報を暗号化する暗号化手段と、
暗号化された前記価値識別情報に対応するバーコード情報を生成するバーコード生成手段と、
前記バーコード情報に対応するバーコードを前記媒体に印刷するバーコード印刷手段と
を備えることを特徴とする請求項10に記載のプリンタ装置。
【請求項12】
前記印刷の完了の検出は、前記媒体の排出完了をもって行うことを特徴とする請求項6に記載のプリンタ装置。
【請求項13】
前記電子データは、印刷する文字と図形との配置を示すレイアウト情報を含み、
前記印刷手段は、前記レイアウト情報に基づき前記印刷を行う
ことを特徴とする請求項6に記載のプリンタ装置。
【請求項14】
価値情報を示すデータに係る精算処理を実行する精算装置であって、
精算要求を受け付ける要求受付手段と、
前記要求を受け付けた場合に、前記データを識別するデータ識別情報を取得する取得手段と、
取得したデータ識別情報を含む状態確認要求を、前記データの印刷状態を管理する価値情報管理装置に送信する送信手段と、
前記価値情報管理装置から、前記データ識別情報により識別されるデータの印刷状態を示す状態情報を受信する受信手段と、
前記状態情報に基づき前記精算要求が不当であるか否かを判定し、不当である場合に前記精算要求を棄却する棄却手段と
を備えることを特徴とする精算装置。
【請求項15】
前記データ識別情報は、前記価値情報が印刷された媒体に印刷されており、
前記取得手段は、前記媒体から前記データ識別情報を取得し、
前記棄却手段は、前記状態情報が、印刷済みでないことを示す場合に、前記精算要求が不当であると決定する
ことを特徴とする請求項14に記載の精算装置。
【請求項16】
前記媒体は、ICタグを含み、
前記ICタグは、前記データ識別情報を記憶しており、
前記取得手段は、無線通信により、前記データ識別情報を取得する
ことを特徴とする請求項15に記載の精算装置。
【請求項17】
前記価値情報を示すデータは、当該データを識別するデータ識別情報を含む電子データであり、
前記取得手段は、前記電子データから、前記データ識別情報を取得し、
前記棄却手段は、前記状態情報が、印刷済みであることを示す場合に、前記精算要求が不当であると決定する
ことを特徴とする請求項14に記載の精算装置。
【請求項18】
価値情報を示す電子データを印刷するプリンタ装置において用いられる電子データ印刷方法であって、
前記価値情報を示す電子データを記憶している記録媒体から前記電子データを読み出す読出ステップと、
読み出した前記電子データを印刷する印刷ステップと、
前記電子データの印刷の完了を検出する検出ステップと、
前記印刷の完了が検出された場合に、読み出した前記電子データの消去指示を前記記録媒体に送信する指示送信ステップと
を含むことを特徴とする電子データ印刷方法。
【請求項19】
価値情報を示す電子データを印刷するプリンタ装置において用いられるコンピュータプログラムであって、
前記価値情報を示す電子データを記憶している記録媒体から前記電子データを読み出す読出ステップと、
読み出した前記電子データを印刷する印刷ステップと、
前記電子データの印刷の完了を検出する検出ステップと、
前記印刷の完了が検出された場合に、読み出した前記電子データの消去指示を前記記録媒体に送信する指示送信ステップと
を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項20】
コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、請求項19に記載のコンピュータプログラムを記録していることを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【国際公開番号】WO2005/096240
【国際公開日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【発行日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−511800(P2006−511800)
【国際出願番号】PCT/JP2005/006291
【国際出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】