説明

信号供給制御回路、信号供給制御回路の動作方法、制御方法、及び信号処理回路

【課題】複数の電源の供給を受けて動作する信号処理回路においていずれの電源が供給されない場合にも回路の破壊を回避する信号供給制御回路、信号供給制御回路の動作方法、制御方法、及び信号処理回路を提供する。
【解決手段】複数の電源の供給を受け、複数の電源により動作する通信端末装置200、データ変換部160,170,180への信号の供給を制御する信号供給制御部130,140,150は、複数の電源の少なくとも1つが供給されていない場合に、供給されていない電源とは異なる電源に起因する信号の通信端末装置200、データ変換部160,170,180への供給を制限する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号供給制御回路、信号供給制御回路の動作方法、制御方法、及び信号処理回路に関する。
【背景技術】
【0002】
通信システムの通信端末装置及びパソコンに接続されて、通信端末装置及びパソコンから供給される電源で動作するデバッグ用インターフェースボード等、複数の電源の供給を受けて動作する信号処理回路がある。
【0003】
複数の電源の一部が信号処理回路に供給されない場合、信号処理回路のうち、該一部の電源により動作する回路に他の電源により生成されたHigh信号が入力されることによって該回路が破壊されることがある。さらに、接続される外部装置(通信端末装置、パソコン)の一部の装置の電源が入っていない場合、他の装置から信号処理回路を介して入力される信号によって、該一部の装置が破壊されることもある。例えば通信端末装置がインターフェースボードを介してパソコンと接続されている場合、通信端末装置に電源が供給されていない状態において、インターフェースボードを介して入力される、パソコンの電源により生成されたHigh信号によって、通信端末装置が破壊されることがある。
【0004】
一部の電源が供給されないことによる破壊を回避する技術として、特許文献1には、複数の回路からの信号を受け付けるインタフェース回路であって、一方の回路における電源から出力される信号により導通/非導通が制御されるスイッチを有し、一方の回路の電源の供給が停止される場合スイッチが非導通になり、他方の回路からの信号を遮断する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−192242号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、複数の回路の特定の一部の回路における電源が供給されないことによる影響のみが回避されている特許文献1の構成では、他の一部の回路において電源が供給されない場合に回路の破壊が発生する恐れがある。
【0007】
本発明の目的の一つは、複数の電源の供給を受けて動作する信号処理回路においていずれの電源が供給されない場合にも回路の破壊を回避する信号供給制御回路、信号供給制御回路の動作方法、制御方法、及び信号処理回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る信号供給制御回路は、複数の電源の供給を受け、前記複数の電源により動作する信号処理回路への信号の供給を制御する信号供給制御回路であって、前記複数の電源の少なくとも1つが供給されていない場合に、供給されていない電源とは異なる電源に起因する信号の前記信号処理回路への供給を制限する。
【0009】
本発明によれば、複数の電源に含まれるいずれの電源が供給されない場合にも、供給されていない電源とは異なる電源に起因する信号の供給が制限され、該信号による回路の破壊が回避される。
【0010】
また、本発明の一態様では、信号供給制御回路は、電源入力と、制御入力と、を有し、前記電源入力に電源が供給されている場合、前記信号処理回路への信号の供給は、前記制御入力への入力信号に従って供給と制限とのいずれかに切り替わり、前記電源入力と、前記制御入力と、には前記複数の電源に含まれる互いに異なる電源が供給される。
【0011】
この態様によれば、互いに異なる、信号供給制御回路の電源入力に供給される電源と、制御入力に供給される電源と、に基づいて信号処理回路への信号の供給が制御される。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記複数の電源は、第1の電源と、第2の電源と、を含み、前記信号処理回路は前記第1の電源により動作する第1の信号処理回路と、前記第2の電源により動作する第2の信号処理回路と、を含み、前記信号供給制御回路は、それぞれが制御入力と電源入力を有し直列に接続される第1のスイッチング回路と、第2のスイッチング回路と、を含み、前記第1のスイッチング回路及び前記第2のスイッチング回路は、それぞれ、前記制御入力と前記電源入力とに電源が供給される場合にのみ導通し、前記第1のスイッチング回路は前記第1の信号処理回路への信号の供給を制御し、前記第2のスイッチング回路は前記第2の信号処理回路への信号の供給を制御し、前記第1の電源は、前記第1のスイッチング回路の電源入力と、前記第2のスイッチング回路の制御入力と、に供給され、前記第2の電源は、前記第2のスイッチング回路の電源入力と、前記第1のスイッチング回路の制御入力と、に供給される。
【0013】
この態様によれば、第1の電源と、第2の電源と、の少なくとも一方が供給されない場合に、供給されない一方の電源により動作する回路への、他方の電源に起因する信号の入力が制限される。
【0014】
また、本発明の一態様では、信号供給制御回路は、前記電源入力からの電源の供給により前記信号供給制御回路の少なくとも一部に電源を供給する電源供給回路を更に有し、前記電源供給回路に電源が供給されていない場合に、前記制御入力から、前記電源供給回路への電流を制限する構成を有する。
【0015】
この態様によれば、制御入力に起因する電流が、電源入力に電源が供給されていない電源供給回路へ流れることが制限され、電源供給回路の回路全体の不良動作が回避される。
【0016】
また、本発明に係る信号供給制御回路の動作方法は、複数の電源の供給を受け、前記複数の電源により動作する信号処理回路への信号の供給を制御する信号供給制御回路の動作方法であって、前記複数の電源の少なくとも1つが供給されていない場合に、入力されていない電源とは異なる電源に起因する信号の前記信号処理回路への供給を制限する。
【0017】
また、本発明に係る信号供給制御回路の制御方法は、複数の電源の供給を受け、前記複数の電源により動作する信号処理回路への信号の供給を制御する信号供給制御回路の制御方法であって、前記複数の電源の少なくとも1つが供給されていない場合に、供給されていない電源とは異なる電源に起因する信号の前記信号処理回路への供給を制限するステップを含む。
【0018】
また、本発明に係る信号処理回路は、複数の電源の供給を受ける信号処理回路であって、前記複数の電源により動作する回路への信号の供給を制御する信号供給制御回路を含み、前記複数の電源の少なくとも1つが供給されていない場合に、前記信号供給制御回路は、入力されていない電源とは異なる電源に起因する信号の前記回路への供給を制限する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本実施形態に係る信号供給制御部を含むインターフェースボードの構成を示す図である。
【図2】本実施形態に係る信号供給制御部の構成を示す図である。
【図3】アナログスイッチの入出力特性を示す表である。
【図4】本実施形態に係る信号供給制御部の動作を示す表である。
【図5】本実施形態に係る信号供給制御部の動作を示す表である。
【図6】入力トレラント機能を実現する構成を示す図である。
【図7】単方向のデータラインが使用される信号供給制御部の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態(以下、実施形態という)について、図面に基づき詳細に説明する。
【0021】
図1は、本実施形態に係る信号供給制御部130,140,150を含むインターフェースボード100の構成を示す図である。インターフェースボード100は、UART方式によって、データライン400,402,404及び電源ライン406を介して通信端末装置200と接続される。また、インターフェースボード100は、USB方式によって、データライン500,502,504及び電源ライン506,508,510を介してパソコン300と接続される。そして、インターフェースボード100には、電源ライン406を介して、通信端末装置200から電源を供給する電圧3.3Vの信号3R3Vが入力され、電源ライン506,508,510を介して、パソコンから電源を供給する電圧5Vの信号3V3VBが入力される。
【0022】
インターフェースボード100は、電源変換部110、制御部120、信号供給制御部130,140,150、データ変換部160,170,180を有する。
【0023】
電源変換部110は、電源ライン506,508,510から供給される電圧5Vの信号3V3VBを変換して電圧3.3Vの信号3V3VBrglを生成し、制御部120及びデータ変換部160,170,180に出力(供給)する。
【0024】
制御部120は、インターフェースボード100の動作を制御する。また、制御部120は、信号供給制御部130,140,150に、電源ライン406を介して入力される信号3R3Vと、電源ライン506,508,510を介して入力される信号3V3VBが電源変換部110により変換されて生成された信号3V3VBrglと、を信号供給制御部130,140,150に出力する。
【0025】
信号供給制御部130,140,150は、通信端末装置200からデータライン400,402,404をそれぞれ介して供給される信号の、データ変換部160,170,180のそれぞれへの供給の制御を行う。また、信号供給制御部130,140,150は、パソコン300からデータ変換部160,170,180のそれぞれを介して供給される信号の、通信端末装置200への供給の制御を行う。信号供給制御部130,140,150は、いずれも同様の構成を有する。詳細は後述する。
【0026】
データ変換部160,170,180は、信号供給制御部130,140,150からデータライン600,602,604をそれぞれ介して供給される信号を、UART方式に準拠した形式に変換して、データライン500,502,504をそれぞれ介してパソコン300に出力する。また、データ変換部160,170,180は、パソコン300からデータライン500,502,504をそれぞれ介して供給される信号をUSB方式に準拠した形式に変換して、信号供給制御部130,140,150にそれぞれ出力する。データ変換部160,170,180は、電源変換部110から供給される信号3V3VBrglを電源として動作する。
【0027】
通信端末装置200は、2つのCPU202,204、1つのDSP206、交流電源プラグ208、及びアンテナ210を有する。CPU202,204はデータライン400,402とそれぞれ接続され、DSP206は、データライン404と接続される。
【0028】
インターフェースボード100及びパソコン300は、通信端末装置200の解析に使用される。まず、交流電源プラグ208において電源が供給されていない状態で、インターフェースボード100は、通信端末装置200及びパソコン300と、接続される。
【0029】
その後、交流電源プラグ208において電源の供給が開始されると、通信端末装置200のCPU202,204、及びDSP206内のデータが、データライン400,402,404をそれぞれ介して信号供給制御部130,140,150に入力される。これらの信号は、後述する信号供給制御部130,140,150による制御を受けた後、データライン600,602,604をそれぞれ介してデータ変換部160,170,180に入力されてUSB方式に準拠した形式に変換され、生成された信号はデータライン500,502,504をそれぞれ介してパソコン300に出力される。
【0030】
また、パソコン300から出力された信号はデータライン500,502,504をそれぞれ介してデータ変換部160,170,180に入力されてUART方式に準拠した形式に変換され、生成された信号はデータライン600,602,604をそれぞれ介して信号供給制御部130,140,150に出力される。これらの信号は、後述する信号供給制御部130,140,150による制御を受けた後、データライン400,402,404をそれぞれ介して、通信端末装置200のCPU202,204、及びDSP206に出力される。
【0031】
次に、信号供給制御部130,140,150による制御について詳述する。信号供給制御部130,140,150は、信号3V3VBrglにより供給される電源、及び信号3R3Vにより供給される電源で動作する信号処理回路である、データ変換部160,170,180及び通信端末装置200のCPU202,204、DSP206への信号の供給を制御する。
【0032】
図2は、本実施形態に係る信号供給制御部130の構成を示す図である。信号供給制御部140,150も同様の構成を有する。
【0033】
信号供給制御部130は、直列に接続されるアナログスイッチ131,136を有する。アナログスイッチ131,136はそれぞれ制御入力132,137、電源入力133,138を有する。アナログスイッチ131は、通信端末装置200のCPU202(第1の回路)への信号の供給を制御し、アナログスイッチ136は、データ変換部160(第2の回路)への信号の供給を制御する。
【0034】
図3は、アナログスイッチ131,136の入出力特性を示す表である。アナログスイッチ131,136は、電源入力133,138に電圧3.3Vもしくは3.3Vに近いHと判定される信号が入力されることでスイッチング動作を実行し、その場合、制御入力132,137にH(電圧3.3Vもしくは3.3Vに近い、Hと判定される信号)が入力されると信号を導通し、信号入力と同等の信号が出力される。制御入力132,137にL(電圧0Vもしくは0Vに近い、Lと判定される信号)が入力されると信号は遮断され、出力はOFF状態になる。電源入力133,138に電圧3.3Vもしくは電圧3.3Vに近いHと判定される信号が入力されない場合には、アナログスイッチ131,136はスイッチング動作を実行せず、出力はHiZ(ハイインピーダンス)になる。
【0035】
アナログスイッチ131の制御入力132にはパソコン300から供給された信号3V3VBが変換されて生成された信号3V3VBrgl(第2の電源入力)が入力され、アナログスイッチ131の電源入力133には通信端末装置200から供給された信号3R3V(第1の電源入力)が入力される。一方、アナログスイッチ136の制御入力137には通信端末装置200から供給された信号3R3V(第1の電源入力)が入力され、アナログスイッチ136の電源入力138にはパソコン300から供給された信号3V3VBが変換されて生成された信号3V3VBrgl(第2の電源入力)が入力される。
【0036】
信号供給制御部130は、信号3V3VBrgl及び信号3R3Vの少なくとも1つにおいて電圧3.3Vもしくは3.3Vに近いHと判定される信号が入力されない場合、入力されない信号(電源)とは異なる信号(電源)に起因する信号の、通信端末装置200又はデータ変換部160,170,180への供給を制限する。
【0037】
図4及び図5は、本実施形態に係る信号供給制御部130の動作を示す表である。図4は、通信端末装置200(端末)からパソコン300(PC)に向かう方向に伝達される信号を制御する場合の信号供給制御部130の動作を示す表である。図5は、パソコン300(PC)から通信端末装置200(端末)に向かう方向に伝達される信号を制御する場合の信号供給制御部130の動作を示す表である。
【0038】
アナログスイッチ131(アナログスイッチ1)の制御入力132と電源入力133には互いに異なる電源の出力に基づく信号が入力されており、両方に電圧3.3Vもしくは3.3Vに近い、Hと判定される信号が入力されなければ導通されず、また、アナログスイッチ136(アナログスイッチ2)の制御入力137と電源入力138にも互いに異なる電源の出力に基づく信号が入力されており、両方に電圧3.3Vもしくは3.3Vに近い、Hと判定される信号が入力されなければ導通されない。従って、通信端末装置200とパソコン300との両方が接続され、かつ通信端末装置200の交流電源プラグ208において電源が供給されていない限り、通信端末装置200とパソコン300との一方から他方への信号は流れない(図4のアナログスイッチ2のT2(出力)及び図5のアナログスイッチ1のT1(出力)参照)。
【0039】
その結果、通信端末装置200の交流電源プラグ208において電源が供給されていない状態(通信端末装置200に電源が供給されていない状態)においては、信号供給制御部130を有しない従来の構成では通信端末装置200がパソコン300からのH入力(信号3V3VBに起因する信号(第2の電源入力に起因する信号))により破壊される恐れがあったが、一方、本実施形態の構成では、パソコン300からの信号が通信端末装置200に入力されることがなく、パソコン300が破壊されることがない。
【0040】
また、パソコン300とインターフェースボード100が接続されておらずパソコン300からインターフェースボード100に電圧5Vの信号3V3VBが供給されていない状態においては、信号供給制御部130を有しない従来の構成では、パソコン300からの信号3V3VBで動作するデータ変換部160が通信端末装置200からのH入力(信号3R3V(第1の電源入力)に起因する信号)により破壊される恐れがあったが、一方、本実施形態の構成では、通信端末装置200からの信号がデータ変換部160に入力されることもなく、データ変換部160が破壊されることがない。
【0041】
よって、通信端末装置200及びデータ変換部160において、通信端末装置200又はパソコン300からの電源が供給されていない状態で信号が入力されることによる破壊が回避される。
【0042】
さらに、通信端末装置200からの入力信号を受けるアナログスイッチ131の電源入力133には、通信端末装置200からの信号3R3Vが入力されており、すなわち通信端末装置200が動作している(第1の電源入力が供給されている)場合には、アナログスイッチ131には必ず電源が供給される。よって電源が供給されていない状態のアナログスイッチ131に通信端末装置200からH信号が入力されることはなく、アナログスイッチ131の破壊が回避される。
【0043】
同様に、パソコン300からの入力信号を受けるアナログスイッチ136の電源入力138には、パソコン300からの信号3V3VBが変換されて生成された信号3V3VBrglが入力されており、すなわちパソコン300が動作している(第2の電源入力が供給されている)場合には、アナログスイッチ136には必ず電源が供給される。よって電源が供給されていない状態のアナログスイッチ136にパソコン300からの信号が入力されることはなく、アナログスイッチ136の破壊が回避される。
【0044】
さらに、アナログスイッチ131の制御入力132及びアナログスイッチ136の制御入力137は、電流の電源への逆流を防ぐ機能(入力トレラント機能)を実現する構成を有する。図6はアナログスイッチ131に設けられる、入力トレラント機能を実現する構成を示す図である。図6において、制御入力132を受ける回路を含むIC内部回路803への入力信号を受けるバッファ回路801において、通常、保護ダイオードとして設けられるダイオード804,805のうち、制御入力132と電源供給回路802との間に設けられるダイオード805が、バッファ回路801においては設けられず、制御入力132と電源供給回路802とは接続されていない。従ってアナログスイッチ131において、電源入力133に電圧3.3Vの信号3R3Vが供給されていない状態で制御入力132にHが入力された場合に、電源供給回路802に電流が流れ込むことによる電源供給回路802の回路全体の不良動作も回避される。アナログスイッチ136も同様の構成を有する。
【0045】
なお、上記実施形態では、通信端末装置200とインターフェースボード100との間のデータのやりとりが双方向のデータライン400,402,404で行われ、インターフェースボード100とパソコン300とのデータのやりとりが双方向のデータライン500,502,504で行われる構成が示されたが、本願発明は、データのやりとりが単方向パスで行われる場合についても適用可能である。
【0046】
図7は、単方向のデータライン739,740が使用される信号供給制御部730の構成を示す図である。アナログスイッチ1(アナログスイッチ731)は、それぞれが単方向の信号の制御を行う2つのスイッチ回路を有し、これらは共通の電源入力733により動作し、共通の制御入力732により制御される。アナログスイッチ2(アナログスイッチ736)もアナログスイッチ731と同様の構成を有し、2つのスイッチ回路は、共通の電源入力738により動作し、共通の制御入力737により制御される。そして、図1に示される信号供給制御部130と同様に、アナログスイッチ731の制御入力732と、アナログスイッチ736の電源入力738と、には同一の信号3V3VBrglが入力され、アナログスイッチ731の電源入力733と、アナログスイッチ736の制御入力737と、には同一の信号3R3Vが供給される。
【0047】
また、本実施形態では、2つの装置(通信端末装置200、パソコン300)に接続され、これら2つの装置の仲介を行うインターフェースボード100の例を示したが、本発明はこれに限定されず、2つ又はそれ以上の電源により動作する回路及び装置において適用可能である。
【符号の説明】
【0048】
100 インターフェースボード、110 電源変換部、120 制御部、130,140,150 信号供給制御部、131,136 アナログスイッチ、132,137 制御入力、133,138 電源入力、160,170,180 データ変換部、200 通信端末装置、202,204 CPU、206 DSP、208 交流電源プラグ、210 アンテナ、300 パソコン、400,402,404,500,502,504,600,602,604 データライン、406,506,508,510 電源ライン、801 バッファ回路、802 電源供給回路、803 IC内部回路、804,805 ダイオード、730 信号供給制御部、731,736 アナログスイッチ、732,737 制御入力、733,738 電源入力、739,740 データライン、760 データ変換部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電源の供給を受け、前記複数の電源により動作する信号処理回路への信号の供給を制御する信号供給制御回路であって、
前記複数の電源の少なくとも1つが供給されていない場合に、
供給されていない電源とは異なる電源に起因する信号の前記信号処理回路への供給を制限することを特徴とする信号供給制御回路。
【請求項2】
請求項1に記載の信号供給制御回路であって、
電源入力と、制御入力と、を有し、
前記電源入力に電源が供給されている場合、前記信号処理回路への信号の供給は、前記制御入力への入力信号に従って供給と制限とのいずれかに切り替わり、
前記電源入力と、前記制御入力と、には前記複数の電源に含まれる互いに異なる電源が供給されることを特徴とする信号供給制御回路。
【請求項3】
請求項2に記載の信号供給制御回路であって、
前記複数の電源は、第1の電源と、第2の電源と、を含み、
前記信号処理回路は前記第1の電源により動作する第1の信号処理回路と、前記第2の電源により動作する第2の信号処理回路と、を含み、
前記信号供給制御回路は、それぞれが制御入力と電源入力を有し直列に接続される第1のスイッチング回路と、第2のスイッチング回路と、を含み、
前記第1のスイッチング回路及び前記第2のスイッチング回路は、それぞれ、前記制御入力と前記電源入力とに電源が供給される場合にのみ導通し、
前記第1のスイッチング回路は前記第1の信号処理回路への信号の供給を制御し、
前記第2のスイッチング回路は前記第2の信号処理回路への信号の供給を制御し、
前記第1の電源は、前記第1のスイッチング回路の電源入力と、前記第2のスイッチング回路の制御入力と、に供給され、
前記第2の電源は、前記第2のスイッチング回路の電源入力と、前記第1のスイッチング回路の制御入力と、に供給されることを特徴とする信号供給制御回路。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の信号供給制御回路であって、
前記電源入力からの電源の供給により前記信号供給制御回路の少なくとも一部に電源を供給する電源供給回路を更に有し、
前記電源供給回路に電源が供給されていない場合に、前記制御入力から、前記電源供給回路への電流を制限する構成を有することを特徴とする信号供給制御回路。
【請求項5】
複数の電源の供給を受け、前記複数の電源により動作する信号処理回路への信号の供給を制御する信号供給制御回路の動作方法であって、
前記複数の電源の少なくとも1つが供給されていない場合に、
入力されていない電源とは異なる電源に起因する信号の前記信号処理回路への供給を制限することを特徴とする信号供給制御回路の動作方法。
【請求項6】
複数の電源の供給を受け、前記複数の電源により動作する信号処理回路への信号の供給を制御する信号供給制御回路の制御方法であって、
前記複数の電源の少なくとも1つが供給されていない場合に、
供給されていない電源とは異なる電源に起因する信号の前記信号処理回路への供給を制限するステップを含むことを特徴とする信号供給制御回路の制御方法。
【請求項7】
複数の電源の供給を受ける信号処理回路であって、
前記複数の電源により動作する回路への信号の供給を制御する信号供給制御回路を含み、
前記複数の電源の少なくとも1つが供給されていない場合に、前記信号供給制御回路は、入力されていない電源とは異なる電源に起因する信号の前記回路への供給を制限することを特徴とする信号処理回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−114585(P2011−114585A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−269257(P2009−269257)
【出願日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】