説明

健康の平衡異常を分析する方法及び食事補給を調整する処方方法

【課題】健康であると推定されている被験者を含む被験者の食事の栄養不足及び栄養の平衡異常の少なくとも一方を正確に分析する方法を提供する。
【解決手段】該方法は、持続可能な健康を得るための被験者夫々の要求を補完する栄養補助食品及び理学的プログラムの少なくとも一方を有する(単一又は複数の)個人用処方計画を立て及び施す。概して、被験者の要求は、健康要因及び活力要因の組合せを考慮することにより分析される。該分析結果に基づいて、個人用処方計画は、広範囲な栄養及び理学的プログラムを含んで、被験者に対して計算及び案出される。補助食品を摂取する一周期間の間、被験者の要求は再評価されることができ、必要に応じて、処方計画が調整されることができる。場合によって、個人用処方計画の案出及びデリバリーと同様に分析は、単一のロケーション、単一のセッションで達成される。場合によって、セッションは略3時間未満である。その他の実施形態も説明される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、一般に栄養の平衡異常の診断及び処置に関する。より具体的に述べると、本願は、健康であるとみなされている被験者の食事の栄養不足及び栄養の平衡異常の少なくとも一方を正確に分析する方法、並びに、持続可能な健康を得るための被験者夫々の要求を補完する栄養補助食品を処方及び調合する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、世界人口中の多くの人々が、ビタミン、ミネラル、酵素、アミノ酸、微量元素、脂肪酸、有益な細菌、線維などの必須栄養素の不足及び平衡異常を患っている。一部の人々は極度な平衡異常及び不足で苦しんでいるが、その他の人々は、軽傷で、疾病の症状がなく健康であると見なされていることさえある。しかし、このような健常人の一様な栄養不足は、そのような人々に最適ではない健康状態をもたらす虞がある。例えば、栄養不足は、各人の老化作用を促進し及び病気に罹る可能性を増加することがある。さらに、このような栄養不足及び栄養の平衡異常は、人のエネルギー、免疫応答、思考能力及び反応能力、寿命、感覚を低下させ、又はその他の望ましくない作用を生じる可能性がある。
【0003】
栄養不足及び栄養の平衡異常を改善しようとして、多くの人々は、ビタミン、ミネラル及びハーブ系サプリメントなどの栄養補助食品を摂取する。しかし、このような補助食品は、多くの場合、大多数の人々が属する広範囲なクラス(集合)を対象にして製造され、個々人に特定の栄養要求を個々別々に調製していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
栄養補助食品を個人用にカスタマイズする方法は、従来から幾つか存在する。該方法は、所定のビタミン、ミネラル又は酸化防止剤を含む栄養補助食品の不足について患者(被験者)を分析することを含む。しかし、これら従来の方法には幾つかの制限がある。例えば、これら方法の分析範囲は、多くの場合、血液サンプル又は毛髪サンプルの試験、皮膚インピーダンスの測定、体脂肪の測定、肥満度指数(BMI)又は個人的なアンケートなどの特定の試験及び分析に限定される。従って、従来から存在する多くの方法による分析では、例えば、肥満などの特定の症状、又は特定の栄養素の不足に対して重点を置く傾向があり、被験者の症状の原因となる根部を分析することができない。従来の方法を制限するその他の実例として、従来の多くの栄養分析方法が、関連する全パラメータを測定して相関させることができない点が挙げられる。むしろ、これら分析方法は、必要とされる各種補助食品の組合せについて、その互換性又は生物学的利用能(バイオアベイラビリティ)を考慮せずに、特定の栄養素に対する定量的要求を算出する傾向がある。このような算出は、多くの場合、特定の栄養素の不足状態を示すものの、該不足状態が、単一分析では識別不可能な原因を有する症状であることを考慮しない分析に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願は、健康とみなされている被験者をも含むあらゆる被験者の栄養食品の不足状態及び平衡異常の少なくとも一方を正確に分析する方法について述べる。この方法は、持続可能な健康を得るために、被験者夫々の要求を補完する栄養補助食品及び理学的プログラム(physical program)の少なくとも一方の(単一又は複数の)個人用処方計画を立てて調合する(施す)ものである。
【0006】
単一又は複数の処方計画は、被験者に特異的な多数の要因に基づくことができると共に、処方計画に含まれる栄養素に基づくことができる。例えば、処方計画は、広範囲な栄養素に対する被験者の定量的要求及び定性的要求に基づくことができる。また、処方計画は、該処方計画に含まれる各種補助食品の組合せについて、その互換性及び生物学的利用能に基づくことができる。処方計画は、次のものに限定されないが、血液分析、組織分析、遺伝子プロファイリング、毛髪サンプルの試験、生活様式分析、毒性分析、安静時及びストレス下での呼吸サイクル(breath to breath)分析、安静時及びストレス下での肺機能並びに心(臓)機能、体温プロファイル(temperature profile)、安静時及びストレス下での微小循環並びに発熱、及びこれらの組合せなどを含むあらゆる利用可能な健康指標及び活力(vitality)指標を考慮することができる。さらに、処方計画は、被験者の状態から単に症状を把握するだけでなくその原因を究明するために、あらゆる利用可能な健康指標と活力指標との組み合せ及び相関関係を考慮することができる。
【0007】
場合によって、処方計画は、被験者の健康状態、健康上の潜在的なリスク、該リスクを回避するためのカリキュラム及び個人用の栄養処方(nutritional formula)を決定するために、被験者の分析結果を被験者の試験結果と比較するソフトウェアにより決定されることができる。さらに、被験者の栄養要求を分析することができ、及び、個人用処方計画を単一のロケーション(location)で生じる単一のセッションで被験者に与える(デリバリーする)ことができる。加えて、セッションは、略半日未満、継続されるとよい。実際には、場合によって、セッションは、略3時間未満で十分であることがあり得る。このように、個人用の処方計画は、客観的分析及び動的分析の双方を用いて決定される被験者の健康プロファイルに基づいている。客観的分析及び動的分析は、単なる症状だけではなく、被験者の現実の健康及び持続可能な健康を損なう虞がある要因についての原因に基づいている。
【0008】
前述の方法、及び、前述した方法のその他の特徴並びに有利な効果を達成するために、被験者の栄養食品の不足状態及び平衡異常の少なくとも一方を分析する方法、並びに、栄養補助食品及び理学的プログラムの少なくとも一方の個人用処方計画を立てて施す方法、のより詳細な説明は、添付図面に示されている一実施形態を参照することにより提供されることになる。本発明の方法を説明する一実施形態だけを示す添付図面の解釈は、該方法の範囲を限定するものとして考慮してはならないことである。本発明の方法は、添付図面の使用を通じて、追加の特徴及び詳細と共にその特徴が述べられ並びに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】被験者の栄養食品の不足状態及び平衡異常を分析する方法、並びに、栄養補助食品及び理学的プログラムの少なくとも一方の個人用処方計画を立てて施す方法、の一実施形態を示すフローチャート。
【図2】図2aは、これら方法の他の実施形態を示すフローチャートであり、図2bは、これら方法に対するデータフローの更なる他の実施形態を示すフローチャート。
【図3】これら方法の更なる他の実施形態を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付図面は、以下の説明とともに、被験者の栄養食品の不足状態及び平衡異常の少なくとも一方の分析方法、並びに、栄養補助食品及び理学的プログラムの個人用処方計画を立てて施す方法の特徴を示している。図において、各要素の濃淡及び構成は、明確さのために誇張している。異なる図面中の同一の参照番号は、同一の要素を示している。
【0011】
以下の説明では、十分な理解を提供することを目的に、特定の詳細について提示する。しかしながら、当業者であれば、被験者の栄養食品の不足状態及び平衡異常の少なくとも一方を分析する開示方法、並びに、栄養補助食品及び理学的プログラムの個人用処方計画を立てて調合する(施す)開示方法を、これら夫々の特定の詳細を用いることなく、実行及び活用できることを理解するであろう。例えば、後述の説明では、健康とみなされているヒトに対して開示方法を実行することに焦点を当てているが、該開示方法を不健康なヒトに対して実行するように変更することもできる。また、開示方法は、例えば、運動選手などの被験者の能力を高めるように変更することもできる。さらに、開示方法は、ウマ、イヌ及びその他の動物に用いるように変更してもよい。
【0012】
被験者の栄養食品の不足状態及び平衡異常の少なくとも一方を分析する方法、並びに、栄養補助食品及び理学的プログラムの個人用処方計画を立てて調合する方法は、被験者個体の要求に基づいている。通常、被験者の要求は、第1に、健康要因及び活力要因の組合せを考慮することにより分析される。この分析に基づいて、被験者に対する個人用の処方計画が計算及び立てられる。処方計画には、広範囲な栄養素及び理学的プログラムの少なくとも一方を含めることができる。栄養素は、一定期間にわたって被験者を最適な健康状態まで改善又は回復させるように、処方計画に従って被験者が摂取する。補助食品を摂取する一周期間の間に、被験者の要求を再評価することができ、必要に応じて、処方計画を調整することができる。
【0013】
図1は、これら方法の一実施形態を示している。健康要因及び活力要因のあらゆる総数又はタイプは、被験者の栄養要求を分析するときに考慮することができるが、図1の横列10では、被験者の病歴、代謝タイプ(metabolic typing)、家族歴/遺伝、生活様式、個人の呼吸(personal aspiration)、毒物曝露、現在の健康状態、遊離基及びオキシダントに対する被験者の曝露、被験者の活力に関連する目標及びこれらの組合せなどを含む健康要因及び活力要因の非限定例の幾つかを示している。
【0014】
図1は、被験者の栄養要求を決定するために考慮される健康要因及び活力要因がボックス12に示すような被験者の病歴を含むことができる一実施形態を示している。このような情報には、被験者の過去の健康に関するあらゆるデータを含むことができ、次のものに限定されないが、以前の疾患、以前の手術、以前の医療、以前の診断、以前の投薬、以前の栄養補助食品、先天性異常及びこれらの組合せなどがある。
【0015】
また、ボックス12は、被験者の代謝タイプを健康要因及び活力要因として考慮することができることも示している。被験者の代謝タイプに関する情報は、被験者個体の代謝(メタボリズム)についてのあらゆるデータを含むことができる。被験者個体の代謝に関連してもよいデータの一非限定例は、被験者の生理的状態(例えば、老化、胸部圧迫感、ヘルペス/単純ヘルペス、咳、ふけ、消化、眼の湿潤、顔面の血色、顔色、高脂肪食品に対する反応、指爪の状態、歯肉の出血、鳥肌、空腹感、昆虫刺傷に対する反応、唾液の量及びテクスチャ、皮膚の水分、くしゃみ及びこれらの組合せ)、並びに、被験者の行動(例えば、食欲、冷淡さ、気候に対する嗜好、甘味食品に対する欲求、高脂肪食品に対する欲求、食習慣、絶食習慣、食事量、感情表現、情動、塩辛い食品に対する欲求、間食の習慣、酸味食品に対する欲求、社会的表現、活力の程度びこれらの組合せ)についてのデータを含むことができる。
【0016】
ボックス14は、被験者の栄養要求を決定するときに被験者の家族歴及び遺伝情報を健康要因及び活力要因として考慮できることを示している。このような情報は、非限定例として、祖先、兄弟、子孫及びその他の親族についての過去の健康、疾患、寿命、障害などに関するデータを含むことができる。加えて、このような情報は、被験者に特異的な遺伝子コード(例えば、癌などの疾病に対するDNAマーカー)についてのデータを含むことができる。
【0017】
ボックス16及びボックス18に示すように、被験者の栄養要求を決定するときに考慮することができる健康要因又は活力要因のその他の例は、被験者の生活様式、毒物曝露及び個人の呼吸についての情報を含むことができる。被験者の生活様式に関するデータの非限定例の幾つかは、被験者の居住場所(例えば、高度、温度、湿度及びこれらの組合せ)、食物並びに食事の消費(例えば、穀物、赤肉、果物、野菜、脂肪性食物及びこれらの組合せなどの食品消費のタイプ)、食習慣、ストレスレベル、職業、煙草製品並びにアルコールの消費、及び、これらの組合せについてのデータを含むことができる。個人の呼吸に関するデータの非限定例の幾つかは、被験者の所望の健康レベル及び活力レベル(例えば、身体能力を改善する、マラソンを走る、減量する、筋肉を増強する、定期的に運動する、理学療法を完了する、及び、これらの組合せ)についての情報を含むことができる。さらに、毒物曝露に関するデータの非限定例は、被験者の職業(例えば、鉱山労働者、農薬空中散布者)、住居(例えば、工業施設の近傍)、アルコール消費、薬物使用、煙草使用、個人の介護用具の使用、水道水の使用、呼吸用空気の状態、スモッグ、汚染食品、以前の歯の修復による口中の金属、及び、これらの組合せについてのデータを含むことができる。
【0018】
被験者の栄養要求を決定するときに考慮することができる追加の健康要因及び活力要因は、被験者の現在の健康状態に関するあらゆる情報を含むことができる。このような情報の非限定例の幾つかは、被験者の年齢、性別、体重、身長、健康レベル、活動レベル、現在の健康状態(例えば、現在の疾患、症候、症状)、人種、民族性、精神衛生、情緒的健康、酸素消費量、二酸化炭素産生量、コレステロール値、血糖値、血圧、心臓血管の健康状態、呼吸器の健康状態、皮膚の健康状態、ホルモンバランス、消化過程、消化管の健康状態、腎臓及び肝臓の機能、尿管の健康状態、神経系の機能、リンパ系の健康状態、口腔の健康状態(即ち、歯と歯肉の健康状態)、骨格の健康状態、組織の健康状態、安静代謝率(「RMR」)、肥満度指数、腰囲、有酸素容量、血液学、内分泌学、グルコースレベル、インスリンレベル、HDLレベル及びLDLレベル、トリグリセリドレベル、ホルモン機能、リンパ系の機能、腺の機能(例えば、甲状腺機能及び副腎腺機能)、ホモシステインレベル、CRP、感覚系の状態(即ち、聴覚状態及び視覚状態)、栄養(又は食事)不足、栄養不良、及び、これらの組合せなどについてのデータを含むことができる。その他に考慮される健康要因及び活力要因は、図1に記載されている通りである。
【0019】
被験者の健康情報及び活力情報は、得られた健康要因及び活力要因に依存して、既知の方法で得ることができる。例えば、図1では、被験者の病歴及び代謝タイプ12、家族歴/遺伝14、及び生活様式/呼吸16についての情報をアンケートで得ることができることを示している。また、図1では、被験者の生活様式/毒物曝露18、及び現在の健康状態に関する幾つかの情報を検体(試料)収集することで得ることができることも示している。収集可能な検体の非限定例の幾つかは、血液、尿、大便、組織、細胞、唾液、毛髪、指爪、皮膚及びこれらの組合せなどを含むことができる。このような検体には、pH測定、血液分析、組織分析、遺伝のプロファイリング、毛髪サンプルの試験、生活様式及び有毒物質曝露の分析、唾液試験、尿分析、身体成分及び体脂肪の分析、代謝タイプ、及びこれらの組合せなどを含む所望の方式を用いて試験するこができる。
【0020】
ボックス22は、被験者の健康状態に関する追加の健康情報及び活力情報を手動(例えば、医師又は看護師)により取得することができることを示している。このような手動取得は、非限定例として、被験者の皮膚、口、聴覚、視覚、触覚及び神経系、言語、臓器、精神衛生、肺機能、心機能、感覚、神経系機能、及びこれらの組合せなどの身体(理学的)検査を含むことができる。
【0021】
被験者から健康情報及び活力情報を得るための前述の方法に加えて、このような情報は、あらゆるその他の既知の方法で得ることができる。例えば、図1のボックス24に示すように、安静時及びストレス下における心臓の機能並びに循環の分析結果は、1以上の心電図(「ECG」)により得ることができる。同様に、ボックス26に示すように、被験者の安静代謝率は、あらゆる既知の方法で決定することができる。また、呼気は、疾患の指標である揮発性有機化合物(「VOC」)又は痕跡のために分析されることができる(「EBA」)。さらに、安静時及びストレス下における肺の機能分析は、肺活量測定法により実行されることができ;安静時及びストレス下におけるミトコンドリアのエネルギー生成能力は、呼吸サイクルの分析により決定されることができ;皮膚、骨、関節及び体内健康状態は、ボックス28に示すように、適切な画像診断(例えば、赤外線画像、サーモグラフィ、超音波、内視鏡検査法などの電離放射線を伴わない画像診断)により決定されることができ;また、温度プロファイル、間接的熱量測定、酸素測定、微小循環分析、及び、安静時並びにストレス下における発熱測定は、公知の方法により実行されることができる。
【0022】
一実施形態において、複数の健康要因及び活力要因は、安静時及び(例えば、脈拍数を強制的に上昇させたときの)ストレス下での双方の所定期間にわたる被験者の酸素消費量及び二酸化炭素産生量を測定することにより得ることができる。このような測定値は、細胞の健康状態の主要指標となり、次のものに限定されないが、被験者の安静時及び最大時のミトコンドリア効率、安静時及び最大時の脂肪代謝、カロリー摂取量、肺機能、心機能、全体の強度、最適な運動レベル、及びこれらの組合せなどを含む。
【0023】
図1の横列30は、場合によって、得られた健康情報及び活力情報を品質管理(QC)のために収集及び試験することができることを示している。例えば、ボックス32に示す誠実な被験者(又は顧客)から得た情報は、一致性及び正確性のために、ボックス34に示す検体収集及び試験から取得して整理統合された実験室の試験結果と比較されることができる。さらに、ボックス36は、ストレス試験のプロトコルクオリファイア(protocol qualifier)が、追加試験を被験者に実行すべきか否か又は手動取得を通じて収集したデータを直ちに処理するか否かを決定するために用いられることができることを示している。ボックス38及び40は、(例えば、ECG24、RMR26及び画像診断28の少なくとも1つを通じて)取得される客観的情報/動的情報を品質管理のために整理統合、報告(レポート)、検査及び点検することができることを示している。他の例において(図示略)、酸素消費量及び二酸化炭素産生量の分析結果は、呼気の痕跡(「EBA」)の調査結果、血液や尿の調査結果、及び、その他の実験室試験(例えば、生理学的試験、理学的検査、肺活量測定法による肺機能、ECGによる心機能、赤外線(「IR」)画像診断又は超音波画像診断による循環)の調査結果、の少なくとも1つと、被験者から取得した個人データと、の正確性のために比較されることができる。
【0024】
図1の横列50に示すように、全体の一連試験による幾つか又は全ての試験結果は、被験者の健康状態を決定するために処理されることができる。この処理は、あらゆる既知の方法で実施されることができる。例えば、処理は、ソフトウェアプログラムにより実施されることができる。このようなソフトウェアプログラムは、コンピュータ読み取り可能媒体に含まれ、これら方法の実行に利用可能なプログラムコードを備えるあらゆるコンピュータプログラム製品であることができる。コンピュータプログラムコードは、本明細書に記載の方法を実行するためのあらゆる既知の実行コードを含んで構成されることができる。
【0025】
一実施形態において、ソフトウェアプログラムは、動的分析結果(例えば、安静時及びストレス下での呼吸サイクル、呼気成分、及び画像診断データの少なくとも1つ)を、検体(例えば、血液、尿、唾液、組織、汗及びこれらの組合せ)から評価した分析結果、及び、原因の一貫性を保つために又は原因を特定するために被験者の登録書類から取得したデータ、と比較する。非限定例として、被験者の呼気においてアセトンの痕跡が発見されたならば、ソフトウェアは、糖尿病を確認するために、血液及び尿の少なくとも一方からインスリン、グルコース及びその他のパラメータを有する実験室試験結果を検索することができる。また、ソフトウェアは、この情報の被験者の開示及び認識に対する登録書類を検索することができる。他の例において、呼吸サイクルの分析結果が被験者のCO産生量が低いことを示したならば、この症状の原因は、実験室データ(例えば、甲状腺機能、肝臓プロファイル、腎臓プロファイル、副腎機能、コルチゾル、及びこれらの組合せなどの実験室データ)の比較、ECG、呼吸サイクルのストレス試験並びにエタンの呼気分析、酸化性ストレスのマーカーの少なくとも1つにより評価した心機能の比較、及び、被験者の登録書類及び医師又は看護師のノート並びにコメントの少なくとも1つの比較、の少なくとも1つに対して検索されることができる。さらに、ソフトウェアは、硫化カルボニル(COS)に対する呼気分析を伴う肝臓機能の低下を示す実験室データの確証、及び、ストレス試験のカルテ又はその他の類似ソース(source)を走査することによる損傷の定量化、の少なくとも一方を追求することができる。ソフトウェアは、ボックス68に示すように、刊行物、文献、又はその他の試験を受けた被験者由来の結果を収容する内部又は外部のデータストアを含む適切なソースから、このような情報を検索することができる。このようにして、ソフトウェアは、データストアに確立された標準規格から、被験者の偏差、及び該偏差の原因を決定することができる。
【0026】
結果を処理する方法の一例において、動的に評価された被験者の理学的データは、その他の被験者の実験室分析結果と比較されることができる。例えば、グルコース、インスリン、脂質プロファイル(即ち、HDL、LDL、コレステロール及びトリグリセリドのレベル)、肝臓機能、腎臓機能、ミネラルレベル、ホルモン機能、リンパ系機能、腺系機能(例えば、甲状腺機能及び副腎機能)、血液学、pH、ホモシステイン、及び、CRPの少なくとも1つに関する被験者の試験結果は、医学界で正常とみなされている結果と比較されることができる。この比較及び処理は、正常とみなされている値からの偏差を示すことができる。
【0027】
この比較プロセスは、被験者の健康状態(絶対状態52と相対状態54)を含む多数の結果を得ることができる。加えて、図1では、その結果が、ボックス56に示すように、健康状態及び生理学の観点から被験者の所望の生活様式及び呼吸が現実的であるか否かを表すことができることを示している。
【0028】
一実施形態において、単一又は複数の結果の処理(例えば、ソフトウェアによる処理)は、ボックス58に示すように、被験者の状態から単に症状を把握するだけでなくその明らかな症状の原因に焦点を合わせるために健康要因及び活力要因を使用することができる。例えば、肥満症、糖尿病、メタボリックシンドローム、エネルギー欠乏並びに老化、高血圧、コレステロール及び歯肉疾患の少なくとも1つなどの症状に焦点を合わせる代わりに、その症状の原因を決定することができる。このように、症状そのものではなく、その症状の原因そのものを扱うことができる。
【0029】
一実施形態において、ソフトウェアは、ボックス72に示す被験者の健康状態及び活力状態に関するレポートを作成する(ボックス60に示す)レポートジェネレータを含むことができる。また、レポートジェネレータは、一般的若しくは特異的な疾患又は慢性病に対する被験者の脆弱性の分析を含むレポートであって、被験者の将来的な健康への脅威に関する(ボックス74に示す)レポートも作成することができる。
【0030】
被験者の健康要因及び活力要因の幾つか又は全てが栄養補助食品に関連しているか否かを考慮した後、食事補給及び理学的プログラムの少なくとも一方の個人用処方計画が被験者用にカスタマイズされることができる。実際には、場合によって、処方計画は、実質的に分析された全ての健康要因及び活力要因の原因を説明することができる。
【0031】
ある場合において、ボックス62に示すように、被験者の結果の比較は、標準のダイバージェンス(normative divergence)を栄養補助食品の調製に移行させるために用いることができる。この栄養処方は、被験者の栄養要求及び健康リスクのプロファイルに実質的に適合するように、その被験者に対して特別に製造されることができる。従って、栄養処方は、被験者の健康を改善又は回復することができる。
【0032】
場合によって、栄養処方は、被験者の決定された栄養不足又は栄養の平衡異常の原因に基づいており、症状に基づいたものではない。栄養処方は、例えば、エネルギー欠乏という症状だけを考慮して、エネルギードリンク(例えば、REDBULL(登録商標))を栄養処方の一部にできると結論するのではなく、エネルギー欠乏を生じさせる要因又はエネルギー欠乏に関与する要因に基づくことができ、そして、エネルギー欠乏の明らかな症状ではなく、該エネルギー欠乏の原因(例えば、睡眠不足)の処置を推奨することができる。
【0033】
実際に、栄養不足の分析に基づく単一栄養素の補給は被験者にその他の栄養素の悪化した平衡異常を引き起こす場合があるので、分析した栄養不足の原因を特定することを目的として、被験者の健康要因及び活力要因の複数の分析のうち全てではないにしても2以上の結果を分析するために有益である。例えば、第1に被験者の高血圧の原因を分析せずに、血圧を下げる食事により被験者の高血圧を治療することは不適切であろう。この例において、分析した被験者の健康要因及び活力要因の再検討は、高血圧の原因が、被験者の食事ではなく、腎臓機能及び消化器官機能の少なくとも一方の低下であることを明らかにすることができる。従って、栄養処方は、腎臓機能の低下に対する処置を生成するであろう。
【0034】
症状の代わりに原因の処置が重要であるその他の例は、血液サンプル又は毛髪サンプルの試験で被験者がカルシウム不足を示した場合に見られる。症状に基づいた処置の場合、カルシウムを補給する処置となるが、該処置が状態を悪化させることがある。しかし、本明細書に記載の方法によれば、複数の健康要因及び活力要因を分析した結果は、カルシウム不足の原因が消化障害であることを示すことができる。従って、この被験者には、摂取した食物からカルシウムを吸収できるように、HCL及び消化酵素を補給させることが必要である。
【0035】
栄養処方に含まれる1以上の栄養補助食品(「NS」)の総量及びタイプは、多数の要因に左右されることがあり得る。実際に、栄養処方に含まれているNSの総量及びタイプは、被験者の健康を改善するための栄養処方を補助するあらゆる要因に基づいている。
【0036】
例えば、NSの総量は、被験者の体重、身長、年齢、代謝、体脂肪率、特定の生活様式に関する問題(例えば、喫煙、ストレス及び環境)、特定の健康要因並びに活力要因、全般的な健康状態、被験者の栄養不足若しくは栄養の平衡異常の程度、及び、これらの組合せなどの要因に左右される場合がある。加えて、所与のNSのあらゆる総量は、本明細書で論じているように、考慮される被験者個々の食事及びその他のNSタイプに左右されることがあり得る。
【0037】
栄養処方に含ませることが可能なNSタイプは、事実上、無制限である。適切なNSタイプの非限定例の幾つかは、適切な形態のビタミン、補助因子、ミネラル、微量元素、脂肪酸、酵素、線維、タンパク質、アミノ酸、ホルモン、酸化防止剤、ハーブ系サプリメント、有益な細菌、線維、及びこれらの組合せなどを含むことができる。
【0038】
一実施形態において、処方計画における栄養処方は、NSの数及びタイプだけに基づくのではなく、栄養処方に含まれている種々の栄養補助食品の組合せについての互換性又は生物学的利用能にも基づくことができる。例えば、NSタイプの幾つかは、身体内で活用されると、適合性が無く(両立しない)又は相互排他的であることがあり得るので、栄養処方は、このような組合せを避けるように立てられることができる。同様に、NSイプの幾つかは、単離された形態で与えられると吸収されることができないので、栄養処方は、ボックス64に示すように、補助因子、吸収を増加させるための1以上の相補的なNSタイプをも含むことができる。場合によって、栄養処方は、あらゆる適切な吸収触媒、又はその他の相補的なNSを含むことができる。例えば、栄養処方がカルシウムを含めている場合、マグネシウム及びビタミンDなどの相補的なNSは、カルシウムの吸収を増加させるので栄養処方に追加されることができる。
【0039】
また、一実施形態において、処方計画は、栄養補助食品が周囲条件の影響と相乗的に作用する方法にも基づいている。周囲条件の影響の非限定例の幾つかは、日光曝露、吸息、呼息、身体活動、物質の経皮吸収、及びこれらの組合せなどの増減を含むことができる。これらの周囲条件の影響は、吸収触媒として作用すること、又は、所望栄養素の産生若しくは保持を身体に生じさせること、などを含む多くの目的に用いられることができる。
【0040】
本発明の栄養処方は、あらゆる相補的な理学的プログラムと組合せて用いられることができる。例えば、図1では、処方計画が、栄養補助食品と相乗的に作用する1以上の周囲条件の影響(例えば、規則的な運動、多少の日光曝露など)を組み入れる相乗的な理学的プログラム78と、個人用栄養処方(又は個人用栄養補助食品)80と、を含む実施形態を示している。非限定例として、L−カルニチンの栄養補助食品は、運動能力の増加に有益であるが、あまり動かない被験者に対しては有益な効果はない。また、他の例では、アナエロビック(anaerobic)運動には関節痛がつきものであるが、この関節痛は必須脂肪酸を補給することにより取り除くことができる。さらに、持続可能な健康的な減量には、運動すること及びカロリー摂取を削減することを協働させる必要がある。従って、栄養バランスを取り戻すには、まず過剰体重をもたらした原因に対処することが最も重要であろう。
【0041】
また、一実施形態において、個人用処方計画(即ち、栄養処方)は、毒物(例えば、重金属)を被験者から取り除く要素も含むことができる。当該技術分野で知られているように、毒物は被検者の健康に有害であり得る。従って、栄養処方は、毒物の不活性化、毒物の有害な影響の低減、及び、身体から毒物除去、の少なくとも1つを提供するあらゆる適切な要素であって、被験者の身体内で毒物と相互作用/反応するあらゆる適切な要素を含むように特別に施されることができる。非限定例として、栄養処方は、放射性物質に曝露された被験者のためにヨウ化カリウムを含むことができる。
【0042】
本発明の栄養処方は、経口デリバリー法又は非経口デリバリー法を含む当該技術分野で知られているあらゆるメカニズムを通じて被験者(例えば、患者など)に与える(デリバリーする)ことができる。経口的に与えられることが可能な適切な形態を有する栄養処方の幾つかの非限定例は、ピル、カプセル、顆粒、粉末、強化食品(enriched food product)、ドリンク、エリキシル、滴、及びこれらの組合せを含むことがあり得る。非経口的に与えられることが可能な適切な形態を有する栄養処方の幾つかの非限定例は、静脈内(「IV」)に、経皮的に、経眼的に、局所的に、及びこれらの組合せで与えられることができる形態を含むことがあり得る。加えて、栄養処方は、全期間にわたって単回又は複数回で被験者に実施されることができる。
【0043】
図1のボックス66に示すように、一度、栄養処方が立てられると、該栄養処方により、製造され、パッケージ化され、密封され、及びラベル付けされることができる。そして、ボックス80に示すように、被験者に対して特別に製造された栄養補助食品を被検者に与えることができる。個人用栄養補助食品は、あらゆる適切なロケーションから、あらゆる適切な時間枠で、被験者に与えることができ、一実施形態では、その栄養補助食品は、被験者の健康要因及び活力要因を分析する施設で、該分析のための来診と同時に、被験者に与えることができる。
【0044】
ボックス76に示すように、ボックス62並びにボックス64による栄養処方及びボックス78に示す相乗的な理学的プログラムの少なくとも1つは、被験者の個人用処方計画(又はカリキュラム)に組み込まれることができる。この個人用処方計画は、実行されると、被験者の健康を調整する助けとなり、被験者は疾患や疾病などの将来的な健康への脅威を避けることができる。従って、この個人別処方計画を実行する実施形態において、栄養処方は、被験者の健康の増進及び回復の少なくとも一方の達成、又は、所定の疾病の予防及び処置の少なくとも一方の達成に用いられることができる。
【0045】
一実施形態において、被験者は、処方計画を所定期間まで実行した後、処方計画の有効性、及び 処方計画を調整すべきか否か並びにどのようにして処方計画を調整すべきかの少なくとも一方、の少なくとも一方を決定するために、試験又は再試験をされることができる。このような実施形態において、処方計画の有効性は、適切な方法で測定されることができる。しかし、被験者内の栄養素の存在に関する測定結果は、毎日変化し且つ新たに摂取した食物に左右されるので、このような試験は、処方計画の有効性が正確に反映されるわけではない。代替として、栄養処方及び理学的プログラムの少なくとも一方の有効性は、幾つか又は全ての他の試験結果との相関関係においてミトコンドリアのエネルギー生成の増加を測定することにより客観的且つ確実に評価されることができる。
【0046】
一実施形態において、被験者の健康要因及び活力要因が収集及び(上記分析試験を含む)一連の分析試験により分析され、そして、個人用処方計画が、作成されて、単一のロケーション並びに単一セッションで被験者に与えられる。場合によって、処方計画は、短時間で、即ち、一連の試験を行なった後の数分以内に、個人用にカスタマイズされることができる。従って、このようなセッション(健康情報及び活力情報の収集で始まり、個人用処方計画のデリバリーで終わるセッション)は、半日未満である。実際に、場合によって、セッションは、略5時間未満である。しかし、他の例において、セッションは、略3時間未満で、単一のロケーションで生じる。
【0047】
非限定例として、図2aは、分析試験が実行され、及び、栄養処方を単一のロケーションで略3時間、被験者に与える単一のセッションの一実施形態を示す。種々の要件は多少の時間で実施可能である。図2のボックス100は、被験者が、家族及び個人の病歴、栄養の慣習、曝露及び目的(objective)に関するチェックイン用紙に略30分以内で記入できることを示している。ボックス102では、尿、血液及び唾液の収集と共に、生化学、血液学、内分泌学及び毒性の試験を、全て略15分以内に実行できることを示している。次に、ボックス104で、看護師(RN)又は医師(MD)は、略30分未満で被験者の身体検査を実施することができる。そして、ボックス106で、安静代謝率の評価が、約30分未満で被験者に実行されることができる。この評価に続いて、肺活量測定、酸素測定、及びECGの分析が、略30分未満で被験者に実施されることができる。次に、ボックス110で、呼吸サイクル、安静−ストレスプロトコル(rest to stress protocol)、間接的熱量測定、呼気、及びサーモグラフィ分析が、略30分未満で実行されることができる。最後に、ボックス112で、来診者は解放され、及び、略15分未満で追跡調査のたの再訪の予定を組むことができる。
【0048】
図2bは、これら実施形態における3時間のセッションの間のデータフローを例示している。具体的には、図2bは、ボックス200において、個人の登録書類を提出させることができることを示している。この個人登録書類の情報から、ボックス202において、被験者がプログラムに適合しているか否かを決定することができる。被験者がプログラムに適合しないと決定されると、そのセッションを終了することができる。一方、被験者がプログラムに適合すると、被験者の個人的データ、理学的データ、及び実験室データは、システムの整合性を保証するために収集及び比較されることができる。ボックス206において、データに整合性がない決定されると、ボックス204のプロセスを繰り返すことができる。一方、データに整合性があると決定されると、ボックス208において、被験者の安静代謝率及び動的試験結果が処理されて、収集したその他のデータと相関させることができる。データが、ボックス210において、整合性がないと決定されると、データは、その不整合の原因を決定するために(例えば、医師により)、再検討されることができる。しかし、データが整合していれば、ボックス212に示すように、レポートが作成され、結果及びレポートが被験者に送達されて説明されることができる。そして、その結果は、被験者のその後の将来的な比較のためにデータバンクに送られる。加えて、ボックス214に示すように、栄養処方は、被験者を解放する前に該被験者に施すために、調製、充填、パッケージ化、及びラベル付けされることができる。
【0049】
上記方法は、本来の目的を達成するように実行されることができるが、図3では、被験者の栄養要求を決定し及び該要求に応じるために実行されることができるプロセスの追加の一実施形態を示している。具体的には、図3は、セッション中に実行されることができるプロセス及びタスクの一実施形態を示している。これらタスクは各種の職員が実行できるように委託される。例えば、図で3は、セッション中の、受付係(「D4VC」)、事件室/テクニカルサービス職員、医療スタッフ(例えば、医師又は看護師)、及び照会パートナーのタスクを示している。
【0050】
上記の方法は、食事補給を個人用にカスタマイズする従来の方法以上の幾つもの利益及び利点を提供することができる。例えば、前述したように、上記の方法は、二以上の健康要因又は活力要因に焦点を合わせることができるので、より総合的な処置を被験者に提供することができる。また、上記方法は、症状そのものの決定又は処置ではなく、症状の根本原因の決定及び処置に焦点を合わせることができる。さらに、上記方法は、広範囲なクラスに属する大多数の人々ではなく、被験者夫々の個々の要求に特異的に対処する。さらにまた、上記方法は、栄養処方における各種NSの互換性並びに生物学的利用能、及び、これらの効力における周囲条件の影響の重要性を考慮することができる。さらにまた、被験者の栄養要求の分析、及び、個人用の処方計画(即ち、個人用の栄養処方及び理学的プログラムの少なくとも一方)の案出及びデリバリーは、短期間(例えば、略3時間未満)に単一のロケーションで達成されることができる。
【0051】
前述のあらゆる変形に加えて、多数のその他の変更及び代替の構成は、当業者であれば、本願発明の思想及び範囲を逸脱することなく案出することができ、及び、添付の特許請求の範囲は、そのような変形及び構成を包含することを意図している。即ち、本明細書は、現状において最も有用且つ好適と思われる態様に関して特に詳細に述べているが、当業者であれば、これに限定されることなく、そして、本明細書に記載の原理及び概念から逸脱することなく、形態、機能、作動方法及び使用を含む多数の変形が可能であることが明らかであろう。また、本明細書に用いられた一実施形態は、例示だけを目的としており、あらゆる意味において限定して解釈すべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
健康要因及び活力要因の種々の組合せを考慮することにより被験者の栄養要求を分析すること、
個人用栄養処方を含む個人用処方計画を準備すること、
前記処方計画を所定期間にわたり被験者に実施すること、
を含んで構成される被験者の健康を調整する方法。
【請求項2】
前記個人用処方計画は、相乗的理学的プログラムをさらに含んで構成される請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記被験者の栄養要求を再分析し、必要に応じて前記処方計画を調整することをさらに含んで構成される請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記栄養処方は、相互に適合性がある複数の栄養補助食品、又は、栄養補助食品の生物学的利用能を増大する複数の栄養補助食品を含んで構成される請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記個人用処方計画は、被験者の症状の代わりに、被験者の健康の平衡異常の原因を処置するものである請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記被験者の栄養要求を分析すること及び前記被験者の個人用処方計画を準備することは、単一のロケーションにおける単一のセッションで達成される請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記セッションは、3時間未満である請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記分析が、手動の理学的検査、体液の分析、及び、時間並びにストレスの感覚プロファイルを含む客観的試験及び動的試験の組合せを含んで構成される請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記分析の結果は、確立された標準規格から被験者の偏差に対する原因を決定するように処理される請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記個人用処方計画は、評価される平衡異常を補正し、及び、将来の健康リスクを回避するように構成される請求項1記載の方法。
【請求項11】
手動の理学的検査、体液の分析、及び、時間並びにストレスの感覚プロファイルを含んで構成される健康要因及び活力要因の種々の組合せを考慮することにより被験者の栄養要求を分析すること、
確立された標準規格から被験者の偏差に対する原因を決定すること、
個人用栄養処方及び相乗的理学的プログラムを含む処方計画を被験者用にカスタマイズした個人用処方計画を準備すること、
前記処方計画を所定期間にわたり被験者に実施すること、
を含んで構成される被験者の健康を調整する方法。
【請求項12】
前記栄養処方は、相互に適合性がある複数の栄養補助食品、又は、栄養補助食品の生物学的利用能を増大する複数の栄養補助食品を含んで構成される請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記個人用処方計画は、被験者の症状の代わりに、被験者の健康の平衡異常の原因を処置するものである請求項11記載の方法。
【請求項14】
前記被験者の栄養要求を分析すること及び前記被験者の個人用処方計画を準備することは、単一のロケーションにおける単一のセッションで達成される請求項11記載の方法。
【請求項15】
被験者の健康を回復又は改善する、コンピュータが実行する方法であって、
該方法の実行に利用可能で、前記被験者の栄養要求を決定するように、被験者から得た実験室の分析結果と試験結果とを比較し、前記被験者に対する個人用栄養処方を含む個人用処方計画を計算する実行コードを含んで構成されるコンピュータプログラムコード手段を提供するコンピュータ読み取り可能媒体
を含んで構成される方法。
【請求項16】
前記個人用処方計画は、前記栄養処方に相乗的に作用する理学的プログラムをさらに含んで構成される請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記コンピュータプログラムコードは、被験者の健康及び活力の状態と、被験者の将来的な健康への脅威と、に対処するレポート、及び、被験者が疾病から解放される生活を営む用のカリキュラム、を被験者に提供する実行コードをさらに含んで構成される請求項15記載の方法。
【請求項18】
前記栄養処方は、相互に適合性がある複数の栄養補助食品、又は、栄養補助食品の生物学的利用能を増大する複数の栄養補助食品を含んで構成される請求項15記載の方法。
【請求項19】
前記比較は、確立された標準規格から被験者の偏差を決定する請求項15記載の方法。
【請求項20】
被験者の健康を回復又は改善する、コンピュータが実行するシステムであって、
健康要因及び活力要因に関する情報を記憶するデータ記憶部と、
健康要因及び活力要因の種々の組合せを考慮することにより被験者の栄養要求を分析し、及び、個人用栄養処方及び前記栄養補助食品処方に相乗的に作用する理学的プログラムを含む処方計画を被験者用にカスタマイズした個人用処方計画を準備する、前記データ記憶部と通信する計算装置と、
を含んで構成されるシステム。
【請求項21】
被験者の健康を調整する個人用処置処方計画であって、
被験者の健康要因及び活力要因に基づいて該被験者に対して個人用にカスタマイズされ、及び、被験者の栄養要求並びに健康リスク要因に基づく、複数の栄養補助食品を含む栄養補助食品処方と、
前記栄養補助食品処方に相乗的に作用する理学的プログラムと、
を含んで構成される処置処方計画。
【請求項22】
前記栄養処方は、相互に適合性がある複数の栄養補助食品、又は、栄養補助食品の生物学的利用能を増大する複数の栄養補助食品を含んで構成される請求項21記載の処置処方計画。
【請求項23】
前記個人用処方計画は、被験者の症状の代わりに、被験者の健康の平衡異常の原因を処置するものである請求項21記載の処置処方計画。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−178549(P2009−178549A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−8452(P2009−8452)
【出願日】平成21年1月19日(2009.1.19)
【出願人】(509018627)
【Fターム(参考)】