側溝ブロック及びそれを用いた側溝
【課題】ブロック本体の長手方向に沿って雨水などの流入口(又は流入路)を形成し、集水効率を向上できる側溝ブロックとその側溝を提供する。
【解決手段】側溝ブロック1は、上部及び側部のうち少なくとも上部が開口し、かつ流路3を有するブロック本体2と、このブロック本体の内壁4に長手方向に所定間隔をおいて所定厚みtで形成された複数のスペーサ壁6と、このスペーサ壁の上端面6aよりも下部に、スペーサ壁6から内側に延出又は突出して形成され、かつ蓋体111を支持するための支持部7とを備えている。前記スペーサ壁6はブロック本体2の内壁4の上端面4aから所定距離dだけ離れて形成されている。蓋体を配置した状態で、スペーサ壁6の上部に案内流入口8を形成し、スペーサ壁6,6間にスリット状流入口を形成する。
【解決手段】側溝ブロック1は、上部及び側部のうち少なくとも上部が開口し、かつ流路3を有するブロック本体2と、このブロック本体の内壁4に長手方向に所定間隔をおいて所定厚みtで形成された複数のスペーサ壁6と、このスペーサ壁の上端面6aよりも下部に、スペーサ壁6から内側に延出又は突出して形成され、かつ蓋体111を支持するための支持部7とを備えている。前記スペーサ壁6はブロック本体2の内壁4の上端面4aから所定距離dだけ離れて形成されている。蓋体を配置した状態で、スペーサ壁6の上部に案内流入口8を形成し、スペーサ壁6,6間にスリット状流入口を形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路の側部に配置され、雨水などを集水して排水する上で有用な側溝ブロック及びこの側溝ブロックを用いた側溝(又は道路側溝)に関する。
【背景技術】
【0002】
道路(車道)と歩道との間には、雨水を集水して流出させるため、側溝ブロックが配置されている。この側溝ブロックは、通常、コンクリートなどで形成され、上部に開口部が形成され、通水路を有するブロック本体と、このブロック本体の開口部を覆う蓋体とを備えている。雨水などを集水してブロック本体の通水路に流出させるための集水口としては、蓋体に形成したスリット、ブロック本体の内壁と蓋体との間に形成した流入口が知られている。前者のスリット状集水口は、例えば、蓋体の幅方向の中央部で長手方向に延びる溝と、この溝に連なり、かつ長手方向に形成され、通水路と連通したスリットとを備えている。しかし、蓋体にスリット状集水口を形成すると、蓋体の機械的強度が低下しやすい。そのため、補強材などが必要となる場合があり、施工性を低下させる可能性がある。
【0003】
後者の流入口に関し、特開2004−76304号公報(特許文献1)には、流路を有する側溝本体と、この側溝本体の開口に設置され、かつ第1の側面と前記側溝本体の開口側の第2の側面とを有する蓋と、この蓋の第2の側面に形成された位置決め手段(突起)とを備えた側溝が開示されている。この側溝では、前記突起により、前記第1及び第2の側面の上端から下端に至り、かつ断面縦長の排水用の第1の空間を形成し、この第1の空間を通って前記流路に排水される経路を形成している。しかし、蓋の側面の長手方向に所定間隔をおいて突起を形成する必要があり、蓋の構造が複雑化し、汎用性が乏しくなる。
【0004】
特開平7−197512号公報(特許文献2)には、断面U形の集水側溝ブロックの頂部両側に対向して形成され、蓋体を載置して支持する支持部と、前記頂部両側の少なくとも一方に側溝内に水を落し込むために形成され、かつブロックの長さ方向に伸びる長辺状の通水溝とを備え、この通水溝が、ブロックの高さ方向に沿って上記蓋体の支持部を超えて形成されている集水側溝用ブロックが開示されている。この側溝ブロックでは、集水側溝ブロックの両側壁の頂部間に複数個の蓋体を長手方向に連続せしめて載置して支持し、上記側壁頂部に複数の通水溝を形成している。しかし、特許文献2では、通水溝を通じてしか雨水を通水路に流入できない。しかも、通水溝の長さは比較的短い。そのため、集水効率を高めることが困難であり、ブロック本体を集水に有効に利用できない。特に、ブロック及び蓋体の上端面を平坦にして段差の少ないバリアフリー構造にすると、通水溝による集水効率はさらに低下する。また、通水溝を、長手方向に所定の間隔で、側溝ブロックの上端部の内壁から支持部の下部に至る領域を切り欠いた形態で形成するため、構造が複雑化するとともに、側溝ブロックの生産効率が低下する。特に、骨材を含むコンクリートを用いると、細部の成形を精度よく形成できなくなり、生産性が低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−76304号公報(特許請求の範囲、図1及び図2)
【特許文献2】特開平7−197512号公報(特許請求の範囲、図4)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、ブロック本体の内壁を集水に有効に利用できる側溝ブロックと、このブロックを備えた側溝を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、蓋体の側面に突起などを形成することなく、ブロック本体の長手方向に沿って雨水などの流入口(又は流入路)を形成できる側溝ブロックと、このブロックを備えた側溝を提供することにある。
【0008】
本発明のさらに他の目的は、バリアフリー構造の側溝を形成しても、集水効率を向上できる側溝ブロックと、このブロックを備えた側溝を提供することにある。
【0009】
本発明の別の目的は、簡単な構造でスリット状の流入口を形成でき、効率よく製造できる側溝ブロックと、このブロックを備えた側溝を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、流路を有するブロック本体の内壁に、ブロック本体の上端面から所定距離をおいて所定厚みのスペーサ壁(規制壁)と、このスペーサ壁(規制壁)から内側に延び、かつ蓋体を支持するための支持部(段部又は台座部)とを長手方向に間隔をおいて形成すると、蓋体を支持部に載置した状態で、ブロック本体の長手方向に沿って、連続したスリット状集水口(スペーサ壁の上部に連続して形成された案内流入口と、隣接するスペーサ壁(規制壁)の間にスペーサ壁の厚みに応じて形成されたスリット状の流入口とで構成された連続したスリット状集水口)を形成できること、このような形態の側溝ブロックでは、構造が簡単でありながら、スペーサ壁により蓋体の位置ずれ(側溝ブロックの幅方向の位置ずれ)を確実に防止でき、前記流入口を確保できることを見いだし、本発明を完成した。
【0011】
すなわち、本発明の側溝ブロックは、上部及び側部のうち少なくとも上部が開口し、かつ流路を有するブロック本体と、このブロック本体の内壁に長手方向に所定間隔をおいて所定厚みに形成された複数のスペーサ壁(スペーサ部)と、このスペーサ壁の上端面よりも下部に、スペーサ壁(スペーサ部)よりも内側に突出又は延出して形成され、かつ蓋体を支持するための支持部とを備えており、前記スペーサ壁(スペーサ壁の上端面)がブロック本体の上端面から所定距離だけ離れて(下方向に離れて)形成されている。スペーサ壁の上端面は、通常、ブロック本体の上端面よりも下方に位置し、蓋体を支持するための支持部は、スペーサ壁から独立して又はスペーサ壁(スペーサ部)から内側に延出又は突出して形成してもよい。
【0012】
このような側溝ブロックでは、支持部で蓋体を支持した状態では、スペーサ壁(スペーサ部)の上部には長手方向に連続した溝状の案内流入口(案内流入路、案内集水路)が形成され、隣接するスペーサ壁(スペーサ部)の間には、スペーサ壁の厚みに応じたスリット状流入口(スリット状流入路、スリット状集水路)が形成される。すなわち、ブロック本体の長手方向に沿って、ブロック本体の内壁と蓋体の側壁との間にブロック本体の流路に通じる連続したスリット状の流入口(流入路、集水路)を形成できる。そのため、ブロック本体の内壁を集水に有効に利用でき、段差の少ないバリアフリー構造の側溝を形成しても、ブロック本体の長手方向に沿って雨水などを集水できる。
【0013】
なお、スペーサ壁の厚みを「t」と、ブロック本体の上端面とスペーサ壁の上端面との距離を「d」としたとき、d/t=0.01〜5、t=1〜100mmの関係を満たしてもよい。また、スペーサ壁の長手方向の幅wよりも、隣接するスペーサ壁間の間隔fを大きく形成してもよい。すなわち、隣接するスペーサ壁間の流入壁の長手方向の長さが大きくてもよい。例えば、スペーサ壁(スペーサ部)の長手方向の幅wと、隣接するスペーサ壁(スペーサ部)間の間隔fとが、f/w=1〜200の関係を満たしてもよい(すなわち、隣接するスペーサ壁間の間隔fが、スペーサ壁の幅wの1〜200倍であってもよい)。
【0014】
なお、ブロック本体は、断面コ字状又はU字状若しくはL字状であってもよく、長手方向に隣接するスペーサ壁(スペーサ部)の間に位置する壁面は、ブロック本体の上端部から支持部の支持面よりも下方に延びる平坦域を有していてもよい。すなわち、隣接するスペーサ壁の間に位置し、かつブロック本体の上端部から支持部の支持面よりも下方に至る内壁は、平坦に形成してもよい。
【0015】
本発明の側溝は、前記側溝ブロックと蓋体とで構成できる。すなわち、本発明の側溝は、上部及び側部のうち少なくとも上部が開口し、かつ流路を有するブロック本体と、このブロック本体の開口部に配設される蓋体とを備えた側溝であって、前記ブロック本体の内壁に長手方向に所定間隔をおいて所定厚みに形成された複数のスペーサ壁(スペーサ部)と、このスペーサ壁(スペーサ部)の上端面よりも下部に、スペーサ壁(スペーサ部)よりも内側に延出して形成され、かつ蓋体を支持するための支持部とを備えており、前記スペーサ壁がブロック本体の上端面から所定距離だけ離れて形成されている。前記のように、スペーサ壁(スペーサ部)からは支持部を内側に延出又は突出して形成してもよい。
【0016】
前記側溝では、蓋体を支持部で支持した状態で、ブロック本体の長手方向に沿って、ブロック本体と蓋体との間に、ブロック本体の長手方向に沿ってブロック本体の流路と通じる流入口(連続したスリット状の流入路又は集水路)を形成してもよい。この流入口(長手方向に連続したスリット状の流入口)は、スペーサ壁の上部(ブロック本体の内壁面のうちスペーサ壁の上端面より上側の内壁面)と蓋体の側面(又は側壁)との間に形成された案内流入口(連続した流入案内路又は集水路)と、隣接するスペーサ壁間の内壁と蓋体の側面(又は側壁)との間に形成されたスリット状の流入口(スリット状流入路又は集水路)とを含んでいてもよい。すなわち、スペーサ壁の上部と蓋体の側面との間に案内流入口が形成し、隣接するスペーサ壁間の内壁と蓋体の側面との間にスリット状の流入口が形成してもよい。
【0017】
なお、本明細書において、「スペーサ壁」と「スペーサ部」とを同義に用いる場合がある。また、「スペーサ壁がブロック本体の上端面から所定距離だけ離れている」とは、スペーサ壁の上端面の平均高さと、ブロック本体の内壁の上端面との間に距離があることを意味し、スペーサ壁の上端面は必ずしも平坦である必要はないことを意味する。すなわち、スペーサ壁の上端面は、ブロック本体の側壁の上端面から上方向に突出することはないものの、上部が三角形状や山形状などの頂部を有するスペーサ壁では上端面(頂部端面又は頂点)がブロック本体の側壁の上端面と同じ高さ位置にあってもよい。なお、通常、スペーサ壁の上端面全体が、ブロック本体の上端面よりも下方に位置している場合が多い。
【発明の効果】
【0018】
本発明では、スペーサ壁(スペーサ部)により、スペーサ壁の上部の案内流入口とスペーサ壁間のスリット状流入口とを形成でき、ブロック本体の内壁を集水に有効に利用できる。また、蓋体の側面に突起などを形成することなく、ブロック本体の長手方向に沿って案内流入口とスリット状流入口とが連なった流入口(長手方向に連続した流入口又は流入路)を形成できる。そのため、バリアフリー構造(ブロック本体及び蓋体の上端面を平坦にした構造)の側溝であっても、集水効率を向上できる。さらに、側溝ブロック(ブロック本体)の構造が簡単であるため、骨材を含むコンクリートを用いても、高い成形精度で効率よく製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は本発明の側溝ブロックの一例を示す概略斜視図である。
【図2】図2は図1の側溝ブロックを用いた側溝の一例を示す概略断面図である。
【図3】図3は本発明の側溝ブロックの他の例を示す概略分解斜視図である。
【図4】図4は本発明の側溝ブロックのさらに他の例を示す概略分解斜視図である。
【図5】図5は本発明の側溝ブロックの別の例を示す部分概略斜視図である。
【図6】図6は本発明の側溝ブロックのさらに別の例を示す概略分解斜視図である。
【図7】図7は本発明の側溝ブロックの他の例を示す概略分解斜視図である。
【図8】図8は本発明の側溝ブロックのさらに他の例を示す部分概略斜視図である。
【図9】図9は本発明の側溝ブロックの他の例を示す概略分解斜視図である。
【図10】図10は本発明の側溝ブロックのさらに他の例を示す概略断面図である。
【図11】図11は本発明の側溝ブロックのさらに他の例を示す部分概略斜視図である。
【図12】図12は本発明の側溝ブロックの他の例を示す概略分解斜視図である。
【図13】図13は本発明の側溝の他の例を示す概略断面図である。
【図14】図14は本発明の側溝のさらに他の例を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、添付図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。図1は本発明の側溝ブロックの一例を示す概略斜視図であり、図2は図1の側溝ブロックを用いた側溝の一例を示す概略断面図である。
【0021】
この例では、側溝ブロック1は、断面コ字状に形成され、上部が開口したブロック本体2と、このブロック本体の一方の内壁4に形成された複数のスペーサ壁(規制壁、スペーサ部)6と、このスペーサ壁に形成された支持部7とを備えている。上記ブロック本体2は、集水した雨水などを排出するための流路(排水路)3を備えている。
【0022】
前記スペーサ壁(スペーサ部)6は、所定厚みt及び長手方向の幅wを有する方形平板状の形態で形成されており、前記スペーサ壁6の上端面(平坦面)は、ブロック本体2の一方の内壁(側壁)4の上端面4aから所定距離dをおいて形成されている。すなわち、前記スペーサ壁(スペーサ部)6の上端面6aは、ブロック本体2の上端面4aよりも所定距離dだけ離れて位置している。この例では、t=5〜15mm、d=5〜15mm程度に形成されている。
【0023】
さらに、複数のスペーサ壁(スペーサ部)6は、ブロック本体2の長手方向に沿って所定間隔fをおいて形成され、隣接するスペーサ壁6,6間の間隔fは、スペーサ壁6の長手方向の幅wに対して、1.5〜3倍程度大きく形成されている(f/w=1.5〜3)。
【0024】
さらに、支持部7は、前記スペーサ壁(スペーサ部)6から内側(内方)に延出しており、支持部7の上端面は、蓋体111を支持するための支持面7aを形成している。この例では、支持部7は、スペーサ壁6の高さ方向の所定部位からブロック本体2の底部内壁に至る部位(又は領域)において内側(内方)に突出した長方体(ブロック)の形態で形成されている。
【0025】
また、長手方向に隣接するスペーサ壁6,6の間に位置する壁面(流入壁)は、ブロック本体2の上端部(上端面4a)から支持部7の支持面7aよりも下方に延びてブロック本体2の底壁に至る平坦域を有し、平坦壁を形成している。
【0026】
なお、ブロック本体2の他方の内壁(側壁)5の上端面5aは、支持部7の支持面7aと同じ高さにしており、他方の内壁(側壁)5の端面5aと支持部7の支持面7aとで、ブロック本体2の上部開口部を塞ぐ蓋体111を支持している。この例では、図2に示されるように、蓋体111として、車道Aと歩道Bとの境界域に歩車道境界ブロックを形成するため、上方に突出した頭部111aを有する蓋体が使用されている。なお、蓋体111の頭部111aのうちブロック本体2の一方の内壁(側壁)4側の側壁は、内壁(側壁)4とほぼ平行な側壁111bと、この側壁から上方に行くにつれて他方の内壁5の方向に傾斜した傾斜壁111cとを有している。
【0027】
このような側溝ブロック1の開口部に蓋体111を配設して、支持部7の支持面7aとブロック本体2の他方の内壁5の上端面5aとで蓋体111を支持して側溝を形成すると、ブロック本体2の一方の内壁4と蓋体111の側壁(側面)との間には、ブロック本体2の長手方向に沿って、前記スペーサ壁(スペーサ部)6の上部には、少なくともスペーサ壁6の厚みtに対応する幅を有し、かつブロック本体2の上端面4aとスペーサ壁6の上端面との距離d(ブロック本体2の上端面4aからスペーサ壁6の上端面に至る深さd)に対応する深さの連続した凹溝(案内流入口)8が形成され、隣接するスペーサ壁6,6の間には、少なくとも前記スペーサ壁(スペーサ部)6の厚みtに対応するスリット状流入口9が形成される。すなわち、連続した凹溝(案内流入口)8とスリット状流入口9とで連続したスリット状集水口を形成している。このように、ブロック本体2の長手方向に沿って、連続した雨水の流入路(又は集水口)を形成でき、しかも、スペーサ壁6の長手方向の幅wよりも、隣接するスペーサ壁6,6間の間隔f(すなわち、長手方向のスリット状流入口9の長さ)が大きく形成されているため、雨水を効率よく集水して流路3を通じて排水できる。すなわち、凹溝状の案内流入口8は、流入した雨水をスリット状流入口9に案内してブロック本体2の流路3に流出させることができ、隣接するスペーサ壁6,6間で長手方向に長く延びたスリット状流入口9を利用して、流入した雨水を、必要によりブロック本体2の内壁のうち隣接するスペーサ壁6,6の間に位置する流入壁を伝って、ブロック本体2の流路(排水路)3に流出させることができる。さらに、蓋体111の頭部111aの傾斜壁111cが、水の流入方向に対して拡がる方向(ブロック本体2の他方の内壁5の方向)に傾斜しているため、蓋体111の頭部111aの側壁も水を流路(排水路)3へ案内できる。そのため、ブロック本体2の内壁4を集水に有効に利用できる。なお、長手方向に断続的に形成した通水溝では、通水溝と通水溝との間では水が落ち込んで流入できず、側溝ブロック上を横切って水が流れてしまう。これに対して、流入路(又は集水口)を長手方向に沿って連続して形成しているため、水を確実に流入路(又は集水口)8,9に導入できる。特に、段差のないバリアフリーの形態で側溝を形成しても、水を確実に流入路(又は集水口)8,9に導入できる。
【0028】
さらに、側溝ブロックの内壁が簡単な構造であり、簡便かつ効率よく側溝ブロックを形成でき、安価な製品を提供できる。
【0029】
なお、側溝ブロックのブロック本体は、上部及び側部のうち少なくとも上部が開口し、かつ蓋体で閉じ可能な開口部を有するとともに、内部に流路(排水路)を有していれば、門型ブロック、円型又は卵形ブロックであってもよいが、断面コ字状又はU字状若しくはL字状のブロックである場合が多い。なお、ブロック本体内の流路は、断面コ字状、U字状である場合が多いものの、断面L字状のブロック本体では、蓋体を載置した状態で断面コ字状、U字状の流路を形成してもよい。
【0030】
さらに、ブロック本体の長さは、小さくてもよいが、ブロック本体は、通常、長尺に形成されており、直線状に限らず湾曲又は屈曲していてもよい。図3は本発明の側溝ブロックの他の例を示す概略分解斜視図である。なお、前記図1及び図2に示す要素と同じ部材については同じ符号を付して説明する(以下、同じ)。
【0031】
この例では、ブロック本体12及び蓋体121は、いずれも長手方向に湾曲しており、側溝ブロック11のブロック本体12は深さの浅い断面コ字状又はL字状の形態で形成されている。ブロック本体12の一方の湾曲した内壁14には、長手方向に湾曲している点を除いて、スペーサ壁16と支持部17とが前記図1及び図2と同様に形成されている。また、スペーサ壁16の上端面16aは、ブロック本体12の一方の内壁14の上端面14aよりも下方に位置し、支持部17の支持面17aも、スペーサ壁16の上端面16aよりも下方に位置している。さらに、ブロック本体12の底壁のうち、他方の湾曲した内壁15の内周部には、内壁15に沿って凹溝20が形成されている。
【0032】
一方、蓋体121は天面が平坦に形成され、蓋体121の下部の両側部には、外周脚部(短い脚部)121aと内周脚部(長い脚部)121bとが形成されている。このような形態の側溝ブロックでは、ブロック本体12の支持部17の支持面17aに蓋体121の外周脚部(短い脚部)121aが載置され、ブロック本体12の凹溝20に内周脚部(長い脚部)121bが装着して載置される。
【0033】
このような側溝ブロック及び蓋体でも、前記と同様にブロック本体の長さ方向に沿って連続した通水路(又は集水路)を形成でき、雨水を有効に集水できる。さらに、ブロック本体12の凹溝20に内周脚部121bが装着した状態で載置されているため、湾曲した境界(車歩道境界など)の側溝であっても、蓋体121の移動を有効に防止できる。
【0034】
図4は本発明の側溝ブロックのさらに他の例を示す概略分解斜視図である。この例では、側溝ブロック21のブロック本体22は、断面L字状の形態で湾曲することなく直線状に形成され、立設した側壁の内壁24には、支持面27aを有する支持部27と、この支持部から上方に延びるスペーサ壁26とが形成され、このスペーサ壁26の上端面26aは内壁(立設した側壁)24の上端面24aよりも下部に位置している。また、ブロック本体22の立設側壁24とは反対側の底壁には、側壁24から離れて凹溝30が形成されている。
【0035】
一方、蓋体131も断面L字状に形成され、前記支持面27aにより支持可能な蓋部131aと、前記凹溝30に装着可能な脚部131bとを備えている。
【0036】
このような断面L字状のブロック本体22及び蓋体131であっても、長手方向に沿って連続したスリット状集水路を形成できる。
【0037】
なお、ブロック本体12,22の凹溝20,30に蓋体の脚部121b,131bを位置させる必要はなく、蓋体の脚部121b,131bは、必要により嵌合、装着などの形態で、ブロック本体の適所、例えば、ブロック本体12,22の凹溝20,30に隣接する端部に位置させてもよい。
【0038】
前記の例では、支持部が長方体状ブロックの形態(垂直内壁などを所定厚みで有する方形状の形態)で形成されているが、支持部の形態は、蓋体が載置可能であり、蓋体を支持可能である限り、特に制限されない。図5は本発明の側溝ブロックのさらに他の例を示す部分概略斜視図である。
【0039】
この例では、側溝ブロック31のブロック本体2の一方の内壁4にスペーサ壁36が形成され、このスペーサ壁からブロック本体2の内側へ延出する支持部37は、断面直角三角形上に形成され、蓋体(図示せず)を載置又は支持するための支持面37aと、この支持面37aから所定幅に形成された細幅の内壁37bと、この内壁から下方向にいくにつれて外側方向に傾斜した傾斜壁37cとを有している。なお、側溝を構築したとき、凹溝状の案内流入口を形成するため、上記と同様に、スペーサ壁36の上端面36aは、ブロック本体2の一方の内壁4の上端面4aよりも下方に位置する。
【0040】
このような側溝ブロック31でも、蓋体を確実に支持しながら、長手方向に連続した集水路を形成でき、集水効率を向上できる。
【0041】
なお、前記傾斜壁37cは、直線的に傾斜していてもよく、凸状又は凹状の形態で湾曲して傾斜していてもよい。また、支持部は、ブロック本体の流路の底壁に至る必要はなく、断面コ字状の形態でブロック本体の一方の内壁の途中部に形成してもよい。また、支持部の支持面は必ずしも平坦である必要はなく、蓋体を支持可能である限り、凹凸部が形成された凹凸面、凸条が形成された凸条面、格子状に凸条が形成された格子状の支持面などであってもよい。
【0042】
なお、スペーサ壁は支持部の支持面から全体に亘り同じ幅(長手方向の長さ)で上方向に延びる必要はなく、スペーサ壁の幅は支持部の幅と異なっていてもよい(支持部の幅よりも大きくてもよく小さくてもよい)。
【0043】
図6は本発明の側溝ブロックのさらに別の例を示す概略分解斜視図である。この例では、側溝ブロック41のブロック本体42は、深い断面U字状の形態を有しており、一方の側壁の内壁44には、長手方向に所定間隔をおいて、複数のスペーサ壁46と、このスペーサ壁から大きな幅で底部に延び、かつ厚みの大きなブロック状の支持部47とが形成されており、内壁44の上端面44aから所定距離をおいてスペーサ壁46の上端面46aが位置している。すなわち、支持部47の幅よりも小さな幅のスペーサ壁46が、支持部47から上方向に延び、かつ内壁44の上端面44aよりも下部に至って形成されている。なお、支持部47はブロック本体42の底部壁にまで延びており、支持部47の下部は、支持面積を大きくするため、下方向にいくにつれて内側に傾斜している。また、図1に示すのと同様の形態の蓋体141を支持するための支持面47aの高さは、他方の内壁45の上端面45aと同じ高さに形成されており、図1〜図2と同様に、支持面47aと上端面45aとで蓋体を支持可能である。
【0044】
このような側溝ブロック41では、長手方向に連続した集水路を形成できるだけでなく、スペーサ壁46が細幅であるため、さらに有効に集水でき、集水効率を向上できる。
【0045】
なお、支持面は、蓋体を確実に支持できる限り水平方向に平坦である必要はない。図7は本発明の側溝ブロックの他の例を示す概略分解斜視図である。
【0046】
この例では、側溝ブロック51のブロック本体52は、深い断面U字状の形態を有しており、一方の側壁の内壁54には、長手方向に所定間隔をおいて、内壁54の上端面54aから所定距離をおいて上端面56aが位置する複数のスペーサ壁56と、これらのスペーサ壁から底部に延びる厚みの大きなブロック状の支持部57とが形成されている。そして、支持部57の支持面(上端面)57aは、他方の側壁の内壁55にいくにつれて底部側(下方)へ傾斜した傾斜面として形成されている。また、他方の側壁55の上端面55aの内縁部には、蓋体151の底部の凸条151dと係合可能な段部58が形成されている。
【0047】
一方、蓋体151は、頭部151aを有するとともに、前記支持面57aにより支持される傾斜面151bと、この傾斜面からアーチ状の形態で側方に延びる蓋部151cと、この蓋部の外縁部の内側に形成され、かつ前記側壁55の段部58に嵌合又は装着可能な凸条151dとが形成されている。なお、蓋体151は、傾斜面151bの端部から垂直方向に延びる側壁(前記側壁の内壁54とほぼ平行な側壁)と、この側壁から上方に行くにつれて他方の内壁55の方向に傾斜して頭部151aの側壁を形成する傾斜壁とを有している。
【0048】
このような側溝ブロック51は、支持面57aが傾斜していても蓋体151を安定に支持できる。
【0049】
なお、側壁55の段部58及び蓋体151の凸条151dは必ずしも必要ではない。また、支持面は上記とは逆に他方の側壁の内壁55にいくにつれて上方向(開口部方向)へ傾斜していてもよい。また、前記のように、支持面には、必要であれれば、蓋体の位置ずれを抑制するための段部や凹凸部(長手方向に延びる凹凸溝など)を形成してもよい。また、ブロック本体の蓋体との接触適所(例えば、少なくとも一方の上端面など)には、必要であれれば、蓋体の位置ずれを抑制するための段部や凹凸部(長手方向に延びる凹凸溝など)を形成してもよい。
【0050】
対向する一対の内壁を有するブロック本体では、一対の内壁は上部から下部底壁に向かって横方向に拡がっていてもよいが、上下方向の引き抜き成形では、アンダーカット部のない形態、例えば、上部から下部底壁に向かって垂直に延びる形態又は若干幅狭となる形態で傾斜して形成する場合が多い。
【0051】
さらに、ブロック本体の内壁には、長手方向に所定間隔をおいて複数のスペーサ壁(スペーサ部)を形成すればよく、スペーサ壁(スペーサ部)は、上下方向の引き抜き成形では、上下方向にアンダーカット部のない形態、例えば、上部から下部底壁に向かって垂直に延びた形態又は若干幅狭となる形態で傾斜して形成するのが好ましい。
【0052】
なお、軸方向(長手方向)に成形型(成形コア)を引き抜く成形法では、ブロック本体の内壁及びスペーサ壁(スペーサ部)は、上下方向にはアンダーカット部があっても、長手方向にアンダーカット部のない形態であればよく、例えば、ブロック本体の内壁(スペーサ壁及び支持部)に長手方向に延びる凹溝や凸条を形成してもよい。
【0053】
支持部は、スペーサ壁と一体に、スペーサ壁から流路の内側に延出又は突出して形成する必要はなく、ペーサ壁から独立して形成してもよい。例えば、スペーサ壁と支持部とは、スペーサ壁の上端面よりも支持部の支持面を下方に位置させて、それぞれ独立して、ブロック本体の一方の内壁に形成してもよい。すなわち、ブロック本体の上端面から所定距離dだけ離れてブロック本体の内壁に形成したスペーサ壁と、ブロック本体の内壁において、前記スペーサ壁の上端面よりも下部に所定間隔をおいて形成された支持面を有する支持部(スペーサ壁よりも流路の内側に延出して形成された支持部)とを、ブロック本体の内壁に散在又は長手方向に交互に形成してもよい。
【0054】
図8〜図10は、それぞれ、スペーサ壁と支持部とが独立して形成され、支持部がスペーサ壁よりも下方に形成された例を示している。図8は本発明の側溝ブロックのさらに他の例を示す部分概略斜視図である。
【0055】
この例では、側溝ブロック61のブロック本体62は断面コ字状の形態に形成され、ブロック本体62の一方の内壁4には、スペーサ壁66と支持部67とが形成されている。このスペーサ壁66は、長手方向に長い長細の長方形状に形成され、スペーサ壁66の上端面66aは、ブロック本体62の一方の内壁4の上端面4aよりも下方に位置し、支持部67の支持面67aも、スペーサ壁66の上端面66aよりも下方(図示する例では、スペーサ壁66の下端面よりも下方)に位置している。
【0056】
そして、隣接する支持部67,67間にスペーサ壁66が位置する形態で、スペーサ壁66と支持部67とは独立して長手方向に交互に形成されている。より詳細には、前記長方形状のスペーサ壁66は、隣接する支持部67,67の間隔に相当する長さを有しており、隣接する支持部67,67間に延在した形態で形成され、長方形状のスペーサ壁66の端部(角部)と支持部67の端部との間を狭くしている。すなわち、スペーサ壁66は、隣接する支持部67,67と縦方向に離れて独立して形成されているものの、横方向には支持部67,67と隣接した形態で形成されている。なお、前記支持部67の下部は、幅広の内壁67bから下方にいくにつれて内壁方向に拡がる傾斜壁67c(図5に示されるのと同様の傾斜壁)が形成されている。さらに、支持部67の支持面67aと他方の側壁5の上端面5aは、蓋体を支持するため同じ高さ位置に形成されている。
【0057】
図9は本発明の側溝ブロックの他の例を示す概略分解斜視図である。この例では、側溝ブロック71のブロック本体72の一方の内壁4に形成されたスペーサ壁76と支持部77との形態が異なる点を除き、図8と同様の構造を有している。すなわち、スペーサ壁76の上端面76aは、ブロック本体72の一方の内壁4の上端面4aよりも下方に位置し、支持部77の支持面77aも、スペーサ壁76の上端面76aよりも下方(図示する例では、スペーサ壁76の下端面よりも下方)に位置している。
【0058】
そして、隣接する支持部77,77間に位置する長方形状のスペーサ壁76は、隣接する支持部77,77と縦方向に離れて独立して形成され、隣接する支持部77,77の間隔よりも長く形成されている。そのため、スペーサ壁76は、横方向には(又は上方向からみると)隣接する支持部77,77と一部重複した形態で配置されている。なお、支持部77の支持面77aと他方の側壁5の上端面5aは、蓋体を支持するため同じ高さ位置に形成されている。
【0059】
このような側溝ブロックを用いても、前記と同様に長手方向に連続した流入路(集水口)を形成できる。さらに、貴重品(硬貨など)などの落下物を落としても、スペーサ壁66,76と支持部67,77とが幅狭の間隔で独立して形成されているため、スペーサ壁66,76と支持部67,77との間の幅狭部で落下物が流路(排水路)内に流入するのを規制でき、流失を防止できる。
【0060】
図10は本発明の側溝ブロックのさらに他の例を示す概略断面図である。この例では、側溝ブロック81のブロック本体82の一方の内壁4に形成されたスペーサ壁86が断面半円状に形成されている点を除き、上記の図8及び図9と同様に形成されている。すなわち、スペーサ壁86の上端面(内壁4から突出するスペーサ壁86の上縁部)86aは、ブロック本体82の一方の内壁4の上端面4aよりも下方に位置し、支持部87の支持面87aも、スペーサ86の上端面86aよりも下方(図示する例では、スペーサ壁86の下端面よりも下方)に位置している。すなわち、隣接する支持部87,87間に位置する長方形状のスペーサ壁86は、隣接する支持部87,87と縦方向に離れて独立して形成され、隣接する支持部87,87の間隔と同等又は間隔よりも長く形成されている。なお、支持部87の支持面87aと他方の側壁5の上端面5aは、蓋体を支持するため同じ高さ位置に形成されている。
【0061】
なお、スペーサ壁の断面形状は、図10に示すように、半円状又は膨出状の他、四角形状などの多角形状などであってもよく、スペーサ壁の平面形状は、例えば、ドット状、線状、多角形状(細幅であってもよい長方形状など)、円形状、楕円形状などであってもよい。例えば、スペーサ壁(スペーサ部)は、ブロック本体の内壁にスポット的な凸部又は凸面の形態で形成してもよく、例えば、突起状(円形、楕円形、多角形など)の形態で、高さ及び/又は横方向の長さ(幅)が小さな細幅の凸条又は凸面の形態で形成してもよい。
【0062】
スペーサ壁(スペーサ部)は、幅広の所定の面積で高さ方向に延在させて形成してもよい。好ましい態様では、スペーサ壁(スペーサ部)は、大きな面積で形成する必要はないが、幅広の形態で高さ方向に延在させて形成する場合が多い。支持部は、スペーサ壁とは独立して又はスペーサ壁から延出して、スペーサ壁から流路の内側(内側方向)に延出又は突出して形成される。支持部の支持面は、長手方法に連続したスリット状の集水路を形成するため、高さ方向において、スペーサ壁(スペーサ部)の上端面から下方向に離れた位置から流路の内側(内方)に延出又は突出して形成する場合が多く、スペーサ壁と独立して支持部を形成する場合、支持面は、スペーサ壁の下端面よりも下方に位置していてもよい。支持部は、通常、長手方向において、スペーサ壁(スペーサ部)の少なくとも一部の領域(例えば、前記のように、スペーサ壁よりも幅広の領域、又はスペーサ壁の両側部を余した幅狭の領域)から、流路の内側に延出又は突出して形成でき、通常、スペーサ壁のほぼ全領域から(又はほぼ同じ幅で)流路の内側に延出又は突出して形成できる。
【0063】
スペーサ壁(スペーサ部)の上端面は、所定の厚みでブロック本体の上端面から所定距離だけ下方向に離れて位置していればよく、スペーサ壁(スペーサ部)の厚みtとブロック本体の上端面とスペーサ壁の上端面との距離dとの関係は、案内流入口の幅と深さに応じて選択できる。スペーサ壁(スペーサ部)の厚みtは、例えば、1〜100mm(例えば、2〜50mm)、好ましくは5〜40mm(例えば、7〜30mm)、さらに好ましくは10〜25mm(例えば、10〜20mm)程度であってもよい。また、ブロック本体の上端面とスペーサ壁の上端面との距離dは、例えば、1〜100mm、好ましくは5〜75mm(例えば、7〜50mm)、さらに好ましくは10〜30mm(例えば、15〜25mm)程度であってもよい。スペーサ壁(スペーサ部)の厚みtと距離dとの関係は、例えば、d/t=0.01〜5(例えば、0.1〜5)、好ましくは0.3〜4.5(例えば、1〜4)、さらに好ましくは0.5〜3.5(例えば、2〜3)程度であってもよい。
【0064】
なお、スペーサ壁の幅wと支持部の幅との割合は連続したスリット状の集水路を形成できる限り特に制限されず、支持部の長手方向の間隔などに応じて選択でき、例えば、スペーサ壁の幅wは、支持部の幅「100」に対して、1〜500(例えば、5〜250)、好ましくは10〜150(例えば、20〜100)、さらに好ましくは25〜100(例えば、30〜75)程度であってもよい。
【0065】
さらに、案内流入口に対応するスペーサ壁の長手方向の幅wよりも、スリット状流入口に対応する隣接するスペーサ壁間の間隔(流入壁の長さ)fは、小さく形成してもよく又はスペーサ壁の長手方向の幅wと同じ長さで形成してもよいが(f/w≦1)、通常、スペーサ壁の幅wよりもスペーサ壁の間隔fは大きく形成されている。スペーサ壁の幅wとスペーサ壁の間隔fとの関係は、f/w=1〜200、好ましくは1.5〜100(例えば、1.5〜75)、さらに好ましくは2〜50(例えば、2〜25)、特に2〜10(例えば、2.5〜5)程度であってもよい。
【0066】
なお、長手方向に隣接するスペーサ壁の間に位置する壁面(内壁面又は流入壁)は、必ずしも、ブロック本体の上端部(上端面)から流路の底壁に至るまで平坦域として平坦に形成する必要はないが、雨水の流入容積を大きくするため、支持部の支持面よりも下方に至るまで平坦域(平坦壁)として形成するのが好ましい。なお、前記壁面(内壁面)は、支持部の支持面よりも下方からは、ブロック本体の流路の底壁に向かって湾曲していてもよい。
【0067】
本発明において、スペーサ壁の上端面は必ずしも平坦である必要はなく、スペーサ壁の上端面は、例えば、波状、ジグザグ状、三角形状、山形状などの形態で屈曲又は湾曲した上端面(又は頂部を有する上端面)であってもよい。このような屈曲又は湾曲した上端面(頂部)は、ブロック本体の側壁の上端面から上方向に突出することはないものの、スペーサ壁の上端面の平均高さ位置が、ブロック本体の内壁の上端面よりも下方に位置すればよく、スペーサ壁の上端面(頂部の上端面又は頂点)はブロック本体の側壁の上端面と同じ高さ位置にあってもよい。なお、スペーサ壁の上端面の平均高さは、頂部を形成する傾斜辺において、頂点の高さH1と傾斜辺の最下部の高さH2との相加平均値[(H1+H2)/2]に、傾斜辺の最下部の高さH2を加算した値[H2+(H1+H2)/2]を意味する。傾斜辺の最下部は、傾斜辺の最大幅(長手方向の長さ)に対応する部位とすることができる。なお、スペーサ壁の断面形状が半円状又は膨出状などの湾曲面を有し、かつ内壁から突出するスペーサ壁の上端縁が平坦でない場合、スペーサ壁の上端面の平均高さ位置は、内壁から突出するスペーサ壁の上端縁の平均高さ位置と読み替えることができる。
【0068】
図11は本発明の側溝ブロックの他の例を示す部分概略視図である。この例では、側溝ブロック91は、ブロック本体92と、このブロック本体の一方の内壁(側壁)4に所定の厚みtで形成されたスペーサ壁(スペーサ部)96と、このスペーサ壁から内方へ突出又は延出する支持部97とを備えており、支持部97は、他方の内壁(側壁)5の上端面5aとともに蓋体(図示せず)を支持するための支持面97aを有している。そして、上記スペーサ壁96は、上部が三角形状に形成され、スペーサ壁96の頂部(頂点)はブロック本体の一方の内壁(側壁)4の上端面4aと同じ高さに位置し、スペーサ壁96の傾斜辺(傾斜上端面)96aの最下部は、前記内壁(側壁)4の上端面4aから間隔(距離)2dだけ離れて位置している。
【0069】
このような側溝ブロックでは、ブロック本体に蓋体を載置した状態で、スペーサ壁96の傾斜辺(傾斜上端面)96aにより、傾斜した案内流入口(案内流入路)を形成でき、隣接するスペーサ壁96,96間にスリット状流入口(スリット状流入路)を形成できる。すなわち、傾斜した案内流入口(案内流入路)とスリット状流入口(スリット状流入路)で実質的に連続したスリット状集水口(又は集水路)を形成している。そのため、傾斜辺(傾斜上端面)96aを利用して流入する雨水などをスリット状流入口に案内でき、集水効率を向上できる。
【0070】
なお、前記形態のスペーサ壁は少なくとも上部が三角形状や山形状などの形態で頂部を有する場合が多く、上部の傾斜壁(傾斜上端面)は直線的に又は湾曲して形成してもよい。また、スペーサ壁の頂部は、ブロック本体の側壁の上端面よりも下方に位置していてもよい。なお、スペーサ壁の上端面(頂部)がブロック本体の側壁の上端面よりも下方に位置するときは、必ずしも上記相加平均値を利用してスペーサ壁の上端面の平均高さ位置を算出する必要はなく、ブロック本体の側壁の上端面からスペーサ壁の頂部上端面に至る距離を、スペーサ壁(スペーサ部)の上端面とブロック本体の側壁の上端面との距離dとしてもよい。なお、通常、スペーサ壁の上端面(又は平坦な上端面全体)は、ブロック本体の上端面よりも下方に位置している場合が多い。
【0071】
さらに、側溝ブロックは、長手方向の一部にスペーサ壁及び支持部が形成され、蓋体が配置可能であればよい。図12は本発明の側溝ブロックのさらに他の例を示す概略分解斜視図である。
【0072】
この例では、側溝ブロック101は、門型に形成され、ブロック本体102は、長手方向の少なくとも一方の端部(図示する例では、両端部)で、長手方向に沿って互いに対向する一対の内壁(側壁)104,105と、長手方向の少なくとも一方の端部(図示する例では、両端部)において前記一対の内壁104,105の上部に一体に架設された上部壁108とを有し、下部が開口した形態を有している。すなわち、ブロック本体102は、前記端部で一対の内壁(側壁)104,105の上部に上部壁108が形成された断面コ字状のブロック部102a,102bと、これらのブロック部102a,102b間に位置し、かつ一対の内壁104,105がブロック部102a,102bに連なって互いに対向する開放ブロック部102bとで構成されている。
【0073】
そして、開放ブロック部102bの一方の内壁(側壁)104には、前記と同様に、長手方向に間隔をおいて位置する複数のスペーサ壁106と、このスペーサ壁から内側に突出する支持部107とが形成されている。前記開放ブロック部102bの上部開口部には、L字状屈曲部161aを有する平板状の蓋体161が、L字状屈曲部161aをブロック本体102の一方の側壁(側壁)104側に向けて配置され、開放ブロック部102bの支持部107の支持面107aと、ブロック本体102の他方の内壁105の上端面105aとで、蓋体161の両側部(長手方向に直交する方向の両側部)を支持している。
【0074】
なお、ブロック本体102の両端部において、ブロック本体102の一方の内壁(側壁)104側の上部壁108には、蓋体161と同じくL字状に屈曲した屈曲肉厚部108aが長手方向に形成されており、この屈曲肉厚部108aとブロック本体102の一方の内壁(側壁)104との間には、長手方向に沿って凹溝109が形成されている。
【0075】
このような側溝ブロック101と蓋体161とを用いて側溝を形成しても、ブロック本体102の両端部の上端面に形成された凹溝109と、スペーサ壁106の上部に形成される案内流入口とで雨水をスリット状流入口に有効に案内できる。
【0076】
なお、前記の例では、ブロック本体の一方の内壁にスペーサ壁と支持部とを形成しているが、必要であれば、ブロック本体の対向する双方の内壁にスペーサ壁と支持部とを形成してもよい。
【0077】
蓋体の形状は、側溝の構築領域に応じて選択でき、特に制限されない。例えば、前記のように、車道と歩道との境界域では、頭部を有する蓋体が使用できる他、図3に示すように、両側部に脚部が形成された山形状の蓋体、図12に示すようにL字状に屈曲した蓋体などであってもよい。また、側溝ブロックに対する蓋体の位置ずれなどを防止するため、蓋体と側溝ブロックとには、互いに係合又は嵌合可能な係止部や嵌合部(凹凸部など)などを有していてもよい。また、スペーサ壁側の蓋体の側壁(側面)及び/又は頭部の側壁(側面)は、側溝ブロックのスペーサ壁側の内壁に沿って平行に形成してもよく、上方に行くにつれて他方の側壁側に傾斜又は湾曲していてもよく、逆方向(上方に行くにつれて一方の側壁側)に傾斜又は湾曲していてもよい。特に、スペーサ壁側の蓋体の頭部の側壁(側面)を、上方に行くにつれて他方の側壁側に傾斜又は湾曲して形成すると、頭部を利用して水を集水路に案内できる。
【0078】
さらに、車道Aと歩道(駐車場など)Bとの境界域には、図13に示すように、側溝ブロック1に、天面に傾斜した傾斜面を有する蓋体171を配置し、乗り入れ用ブロックを形成してもよく、図14に示すように、側溝ブロック1に、平板状の蓋体181を配置し、ブロック1及び蓋体181の上端面を平坦にして段差の少ないバリアフリー構造を構築してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明は、ブロック本体の長手方向に沿って雨水などの流入口(又は流入路)を形成でき、ブロック本体の内壁を利用して集水効率を向上できる。そのため、本発明は、種々の側溝に利用できるだけでなく、ブロック及び蓋体の上端面が平坦なバリアフリー構造の側溝を形成しても、集水効率を向上できる。
【符号の説明】
【0080】
1,11,21,31,41,51,61,71,81,91,101…側溝ブロック
2,12,22,32,42,52,62,72,82,92,102…ブロック本体
3…流路(排水路)
4,5,14,24,44,54,55,104,105…内壁(側壁)
4a,14a,24a,44a,54a,55a,105a…上端面
6,16,26,36,46,56,66,76,86,96,106…スペーサ壁
6a,16a,26a,46a,56a,96a…上端面
7,17,27,37,47,57,67,77,88,97,107…支持部
7a,17a,27a,37a,47a,57a,67a,77a,88a,97a,107a…支持面
8…案内流入口
9…スリット状流入口
111,121,131,141,151,161,171,181…蓋体
A…車道
B…歩道
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路の側部に配置され、雨水などを集水して排水する上で有用な側溝ブロック及びこの側溝ブロックを用いた側溝(又は道路側溝)に関する。
【背景技術】
【0002】
道路(車道)と歩道との間には、雨水を集水して流出させるため、側溝ブロックが配置されている。この側溝ブロックは、通常、コンクリートなどで形成され、上部に開口部が形成され、通水路を有するブロック本体と、このブロック本体の開口部を覆う蓋体とを備えている。雨水などを集水してブロック本体の通水路に流出させるための集水口としては、蓋体に形成したスリット、ブロック本体の内壁と蓋体との間に形成した流入口が知られている。前者のスリット状集水口は、例えば、蓋体の幅方向の中央部で長手方向に延びる溝と、この溝に連なり、かつ長手方向に形成され、通水路と連通したスリットとを備えている。しかし、蓋体にスリット状集水口を形成すると、蓋体の機械的強度が低下しやすい。そのため、補強材などが必要となる場合があり、施工性を低下させる可能性がある。
【0003】
後者の流入口に関し、特開2004−76304号公報(特許文献1)には、流路を有する側溝本体と、この側溝本体の開口に設置され、かつ第1の側面と前記側溝本体の開口側の第2の側面とを有する蓋と、この蓋の第2の側面に形成された位置決め手段(突起)とを備えた側溝が開示されている。この側溝では、前記突起により、前記第1及び第2の側面の上端から下端に至り、かつ断面縦長の排水用の第1の空間を形成し、この第1の空間を通って前記流路に排水される経路を形成している。しかし、蓋の側面の長手方向に所定間隔をおいて突起を形成する必要があり、蓋の構造が複雑化し、汎用性が乏しくなる。
【0004】
特開平7−197512号公報(特許文献2)には、断面U形の集水側溝ブロックの頂部両側に対向して形成され、蓋体を載置して支持する支持部と、前記頂部両側の少なくとも一方に側溝内に水を落し込むために形成され、かつブロックの長さ方向に伸びる長辺状の通水溝とを備え、この通水溝が、ブロックの高さ方向に沿って上記蓋体の支持部を超えて形成されている集水側溝用ブロックが開示されている。この側溝ブロックでは、集水側溝ブロックの両側壁の頂部間に複数個の蓋体を長手方向に連続せしめて載置して支持し、上記側壁頂部に複数の通水溝を形成している。しかし、特許文献2では、通水溝を通じてしか雨水を通水路に流入できない。しかも、通水溝の長さは比較的短い。そのため、集水効率を高めることが困難であり、ブロック本体を集水に有効に利用できない。特に、ブロック及び蓋体の上端面を平坦にして段差の少ないバリアフリー構造にすると、通水溝による集水効率はさらに低下する。また、通水溝を、長手方向に所定の間隔で、側溝ブロックの上端部の内壁から支持部の下部に至る領域を切り欠いた形態で形成するため、構造が複雑化するとともに、側溝ブロックの生産効率が低下する。特に、骨材を含むコンクリートを用いると、細部の成形を精度よく形成できなくなり、生産性が低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−76304号公報(特許請求の範囲、図1及び図2)
【特許文献2】特開平7−197512号公報(特許請求の範囲、図4)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、ブロック本体の内壁を集水に有効に利用できる側溝ブロックと、このブロックを備えた側溝を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、蓋体の側面に突起などを形成することなく、ブロック本体の長手方向に沿って雨水などの流入口(又は流入路)を形成できる側溝ブロックと、このブロックを備えた側溝を提供することにある。
【0008】
本発明のさらに他の目的は、バリアフリー構造の側溝を形成しても、集水効率を向上できる側溝ブロックと、このブロックを備えた側溝を提供することにある。
【0009】
本発明の別の目的は、簡単な構造でスリット状の流入口を形成でき、効率よく製造できる側溝ブロックと、このブロックを備えた側溝を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、流路を有するブロック本体の内壁に、ブロック本体の上端面から所定距離をおいて所定厚みのスペーサ壁(規制壁)と、このスペーサ壁(規制壁)から内側に延び、かつ蓋体を支持するための支持部(段部又は台座部)とを長手方向に間隔をおいて形成すると、蓋体を支持部に載置した状態で、ブロック本体の長手方向に沿って、連続したスリット状集水口(スペーサ壁の上部に連続して形成された案内流入口と、隣接するスペーサ壁(規制壁)の間にスペーサ壁の厚みに応じて形成されたスリット状の流入口とで構成された連続したスリット状集水口)を形成できること、このような形態の側溝ブロックでは、構造が簡単でありながら、スペーサ壁により蓋体の位置ずれ(側溝ブロックの幅方向の位置ずれ)を確実に防止でき、前記流入口を確保できることを見いだし、本発明を完成した。
【0011】
すなわち、本発明の側溝ブロックは、上部及び側部のうち少なくとも上部が開口し、かつ流路を有するブロック本体と、このブロック本体の内壁に長手方向に所定間隔をおいて所定厚みに形成された複数のスペーサ壁(スペーサ部)と、このスペーサ壁の上端面よりも下部に、スペーサ壁(スペーサ部)よりも内側に突出又は延出して形成され、かつ蓋体を支持するための支持部とを備えており、前記スペーサ壁(スペーサ壁の上端面)がブロック本体の上端面から所定距離だけ離れて(下方向に離れて)形成されている。スペーサ壁の上端面は、通常、ブロック本体の上端面よりも下方に位置し、蓋体を支持するための支持部は、スペーサ壁から独立して又はスペーサ壁(スペーサ部)から内側に延出又は突出して形成してもよい。
【0012】
このような側溝ブロックでは、支持部で蓋体を支持した状態では、スペーサ壁(スペーサ部)の上部には長手方向に連続した溝状の案内流入口(案内流入路、案内集水路)が形成され、隣接するスペーサ壁(スペーサ部)の間には、スペーサ壁の厚みに応じたスリット状流入口(スリット状流入路、スリット状集水路)が形成される。すなわち、ブロック本体の長手方向に沿って、ブロック本体の内壁と蓋体の側壁との間にブロック本体の流路に通じる連続したスリット状の流入口(流入路、集水路)を形成できる。そのため、ブロック本体の内壁を集水に有効に利用でき、段差の少ないバリアフリー構造の側溝を形成しても、ブロック本体の長手方向に沿って雨水などを集水できる。
【0013】
なお、スペーサ壁の厚みを「t」と、ブロック本体の上端面とスペーサ壁の上端面との距離を「d」としたとき、d/t=0.01〜5、t=1〜100mmの関係を満たしてもよい。また、スペーサ壁の長手方向の幅wよりも、隣接するスペーサ壁間の間隔fを大きく形成してもよい。すなわち、隣接するスペーサ壁間の流入壁の長手方向の長さが大きくてもよい。例えば、スペーサ壁(スペーサ部)の長手方向の幅wと、隣接するスペーサ壁(スペーサ部)間の間隔fとが、f/w=1〜200の関係を満たしてもよい(すなわち、隣接するスペーサ壁間の間隔fが、スペーサ壁の幅wの1〜200倍であってもよい)。
【0014】
なお、ブロック本体は、断面コ字状又はU字状若しくはL字状であってもよく、長手方向に隣接するスペーサ壁(スペーサ部)の間に位置する壁面は、ブロック本体の上端部から支持部の支持面よりも下方に延びる平坦域を有していてもよい。すなわち、隣接するスペーサ壁の間に位置し、かつブロック本体の上端部から支持部の支持面よりも下方に至る内壁は、平坦に形成してもよい。
【0015】
本発明の側溝は、前記側溝ブロックと蓋体とで構成できる。すなわち、本発明の側溝は、上部及び側部のうち少なくとも上部が開口し、かつ流路を有するブロック本体と、このブロック本体の開口部に配設される蓋体とを備えた側溝であって、前記ブロック本体の内壁に長手方向に所定間隔をおいて所定厚みに形成された複数のスペーサ壁(スペーサ部)と、このスペーサ壁(スペーサ部)の上端面よりも下部に、スペーサ壁(スペーサ部)よりも内側に延出して形成され、かつ蓋体を支持するための支持部とを備えており、前記スペーサ壁がブロック本体の上端面から所定距離だけ離れて形成されている。前記のように、スペーサ壁(スペーサ部)からは支持部を内側に延出又は突出して形成してもよい。
【0016】
前記側溝では、蓋体を支持部で支持した状態で、ブロック本体の長手方向に沿って、ブロック本体と蓋体との間に、ブロック本体の長手方向に沿ってブロック本体の流路と通じる流入口(連続したスリット状の流入路又は集水路)を形成してもよい。この流入口(長手方向に連続したスリット状の流入口)は、スペーサ壁の上部(ブロック本体の内壁面のうちスペーサ壁の上端面より上側の内壁面)と蓋体の側面(又は側壁)との間に形成された案内流入口(連続した流入案内路又は集水路)と、隣接するスペーサ壁間の内壁と蓋体の側面(又は側壁)との間に形成されたスリット状の流入口(スリット状流入路又は集水路)とを含んでいてもよい。すなわち、スペーサ壁の上部と蓋体の側面との間に案内流入口が形成し、隣接するスペーサ壁間の内壁と蓋体の側面との間にスリット状の流入口が形成してもよい。
【0017】
なお、本明細書において、「スペーサ壁」と「スペーサ部」とを同義に用いる場合がある。また、「スペーサ壁がブロック本体の上端面から所定距離だけ離れている」とは、スペーサ壁の上端面の平均高さと、ブロック本体の内壁の上端面との間に距離があることを意味し、スペーサ壁の上端面は必ずしも平坦である必要はないことを意味する。すなわち、スペーサ壁の上端面は、ブロック本体の側壁の上端面から上方向に突出することはないものの、上部が三角形状や山形状などの頂部を有するスペーサ壁では上端面(頂部端面又は頂点)がブロック本体の側壁の上端面と同じ高さ位置にあってもよい。なお、通常、スペーサ壁の上端面全体が、ブロック本体の上端面よりも下方に位置している場合が多い。
【発明の効果】
【0018】
本発明では、スペーサ壁(スペーサ部)により、スペーサ壁の上部の案内流入口とスペーサ壁間のスリット状流入口とを形成でき、ブロック本体の内壁を集水に有効に利用できる。また、蓋体の側面に突起などを形成することなく、ブロック本体の長手方向に沿って案内流入口とスリット状流入口とが連なった流入口(長手方向に連続した流入口又は流入路)を形成できる。そのため、バリアフリー構造(ブロック本体及び蓋体の上端面を平坦にした構造)の側溝であっても、集水効率を向上できる。さらに、側溝ブロック(ブロック本体)の構造が簡単であるため、骨材を含むコンクリートを用いても、高い成形精度で効率よく製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は本発明の側溝ブロックの一例を示す概略斜視図である。
【図2】図2は図1の側溝ブロックを用いた側溝の一例を示す概略断面図である。
【図3】図3は本発明の側溝ブロックの他の例を示す概略分解斜視図である。
【図4】図4は本発明の側溝ブロックのさらに他の例を示す概略分解斜視図である。
【図5】図5は本発明の側溝ブロックの別の例を示す部分概略斜視図である。
【図6】図6は本発明の側溝ブロックのさらに別の例を示す概略分解斜視図である。
【図7】図7は本発明の側溝ブロックの他の例を示す概略分解斜視図である。
【図8】図8は本発明の側溝ブロックのさらに他の例を示す部分概略斜視図である。
【図9】図9は本発明の側溝ブロックの他の例を示す概略分解斜視図である。
【図10】図10は本発明の側溝ブロックのさらに他の例を示す概略断面図である。
【図11】図11は本発明の側溝ブロックのさらに他の例を示す部分概略斜視図である。
【図12】図12は本発明の側溝ブロックの他の例を示す概略分解斜視図である。
【図13】図13は本発明の側溝の他の例を示す概略断面図である。
【図14】図14は本発明の側溝のさらに他の例を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、添付図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。図1は本発明の側溝ブロックの一例を示す概略斜視図であり、図2は図1の側溝ブロックを用いた側溝の一例を示す概略断面図である。
【0021】
この例では、側溝ブロック1は、断面コ字状に形成され、上部が開口したブロック本体2と、このブロック本体の一方の内壁4に形成された複数のスペーサ壁(規制壁、スペーサ部)6と、このスペーサ壁に形成された支持部7とを備えている。上記ブロック本体2は、集水した雨水などを排出するための流路(排水路)3を備えている。
【0022】
前記スペーサ壁(スペーサ部)6は、所定厚みt及び長手方向の幅wを有する方形平板状の形態で形成されており、前記スペーサ壁6の上端面(平坦面)は、ブロック本体2の一方の内壁(側壁)4の上端面4aから所定距離dをおいて形成されている。すなわち、前記スペーサ壁(スペーサ部)6の上端面6aは、ブロック本体2の上端面4aよりも所定距離dだけ離れて位置している。この例では、t=5〜15mm、d=5〜15mm程度に形成されている。
【0023】
さらに、複数のスペーサ壁(スペーサ部)6は、ブロック本体2の長手方向に沿って所定間隔fをおいて形成され、隣接するスペーサ壁6,6間の間隔fは、スペーサ壁6の長手方向の幅wに対して、1.5〜3倍程度大きく形成されている(f/w=1.5〜3)。
【0024】
さらに、支持部7は、前記スペーサ壁(スペーサ部)6から内側(内方)に延出しており、支持部7の上端面は、蓋体111を支持するための支持面7aを形成している。この例では、支持部7は、スペーサ壁6の高さ方向の所定部位からブロック本体2の底部内壁に至る部位(又は領域)において内側(内方)に突出した長方体(ブロック)の形態で形成されている。
【0025】
また、長手方向に隣接するスペーサ壁6,6の間に位置する壁面(流入壁)は、ブロック本体2の上端部(上端面4a)から支持部7の支持面7aよりも下方に延びてブロック本体2の底壁に至る平坦域を有し、平坦壁を形成している。
【0026】
なお、ブロック本体2の他方の内壁(側壁)5の上端面5aは、支持部7の支持面7aと同じ高さにしており、他方の内壁(側壁)5の端面5aと支持部7の支持面7aとで、ブロック本体2の上部開口部を塞ぐ蓋体111を支持している。この例では、図2に示されるように、蓋体111として、車道Aと歩道Bとの境界域に歩車道境界ブロックを形成するため、上方に突出した頭部111aを有する蓋体が使用されている。なお、蓋体111の頭部111aのうちブロック本体2の一方の内壁(側壁)4側の側壁は、内壁(側壁)4とほぼ平行な側壁111bと、この側壁から上方に行くにつれて他方の内壁5の方向に傾斜した傾斜壁111cとを有している。
【0027】
このような側溝ブロック1の開口部に蓋体111を配設して、支持部7の支持面7aとブロック本体2の他方の内壁5の上端面5aとで蓋体111を支持して側溝を形成すると、ブロック本体2の一方の内壁4と蓋体111の側壁(側面)との間には、ブロック本体2の長手方向に沿って、前記スペーサ壁(スペーサ部)6の上部には、少なくともスペーサ壁6の厚みtに対応する幅を有し、かつブロック本体2の上端面4aとスペーサ壁6の上端面との距離d(ブロック本体2の上端面4aからスペーサ壁6の上端面に至る深さd)に対応する深さの連続した凹溝(案内流入口)8が形成され、隣接するスペーサ壁6,6の間には、少なくとも前記スペーサ壁(スペーサ部)6の厚みtに対応するスリット状流入口9が形成される。すなわち、連続した凹溝(案内流入口)8とスリット状流入口9とで連続したスリット状集水口を形成している。このように、ブロック本体2の長手方向に沿って、連続した雨水の流入路(又は集水口)を形成でき、しかも、スペーサ壁6の長手方向の幅wよりも、隣接するスペーサ壁6,6間の間隔f(すなわち、長手方向のスリット状流入口9の長さ)が大きく形成されているため、雨水を効率よく集水して流路3を通じて排水できる。すなわち、凹溝状の案内流入口8は、流入した雨水をスリット状流入口9に案内してブロック本体2の流路3に流出させることができ、隣接するスペーサ壁6,6間で長手方向に長く延びたスリット状流入口9を利用して、流入した雨水を、必要によりブロック本体2の内壁のうち隣接するスペーサ壁6,6の間に位置する流入壁を伝って、ブロック本体2の流路(排水路)3に流出させることができる。さらに、蓋体111の頭部111aの傾斜壁111cが、水の流入方向に対して拡がる方向(ブロック本体2の他方の内壁5の方向)に傾斜しているため、蓋体111の頭部111aの側壁も水を流路(排水路)3へ案内できる。そのため、ブロック本体2の内壁4を集水に有効に利用できる。なお、長手方向に断続的に形成した通水溝では、通水溝と通水溝との間では水が落ち込んで流入できず、側溝ブロック上を横切って水が流れてしまう。これに対して、流入路(又は集水口)を長手方向に沿って連続して形成しているため、水を確実に流入路(又は集水口)8,9に導入できる。特に、段差のないバリアフリーの形態で側溝を形成しても、水を確実に流入路(又は集水口)8,9に導入できる。
【0028】
さらに、側溝ブロックの内壁が簡単な構造であり、簡便かつ効率よく側溝ブロックを形成でき、安価な製品を提供できる。
【0029】
なお、側溝ブロックのブロック本体は、上部及び側部のうち少なくとも上部が開口し、かつ蓋体で閉じ可能な開口部を有するとともに、内部に流路(排水路)を有していれば、門型ブロック、円型又は卵形ブロックであってもよいが、断面コ字状又はU字状若しくはL字状のブロックである場合が多い。なお、ブロック本体内の流路は、断面コ字状、U字状である場合が多いものの、断面L字状のブロック本体では、蓋体を載置した状態で断面コ字状、U字状の流路を形成してもよい。
【0030】
さらに、ブロック本体の長さは、小さくてもよいが、ブロック本体は、通常、長尺に形成されており、直線状に限らず湾曲又は屈曲していてもよい。図3は本発明の側溝ブロックの他の例を示す概略分解斜視図である。なお、前記図1及び図2に示す要素と同じ部材については同じ符号を付して説明する(以下、同じ)。
【0031】
この例では、ブロック本体12及び蓋体121は、いずれも長手方向に湾曲しており、側溝ブロック11のブロック本体12は深さの浅い断面コ字状又はL字状の形態で形成されている。ブロック本体12の一方の湾曲した内壁14には、長手方向に湾曲している点を除いて、スペーサ壁16と支持部17とが前記図1及び図2と同様に形成されている。また、スペーサ壁16の上端面16aは、ブロック本体12の一方の内壁14の上端面14aよりも下方に位置し、支持部17の支持面17aも、スペーサ壁16の上端面16aよりも下方に位置している。さらに、ブロック本体12の底壁のうち、他方の湾曲した内壁15の内周部には、内壁15に沿って凹溝20が形成されている。
【0032】
一方、蓋体121は天面が平坦に形成され、蓋体121の下部の両側部には、外周脚部(短い脚部)121aと内周脚部(長い脚部)121bとが形成されている。このような形態の側溝ブロックでは、ブロック本体12の支持部17の支持面17aに蓋体121の外周脚部(短い脚部)121aが載置され、ブロック本体12の凹溝20に内周脚部(長い脚部)121bが装着して載置される。
【0033】
このような側溝ブロック及び蓋体でも、前記と同様にブロック本体の長さ方向に沿って連続した通水路(又は集水路)を形成でき、雨水を有効に集水できる。さらに、ブロック本体12の凹溝20に内周脚部121bが装着した状態で載置されているため、湾曲した境界(車歩道境界など)の側溝であっても、蓋体121の移動を有効に防止できる。
【0034】
図4は本発明の側溝ブロックのさらに他の例を示す概略分解斜視図である。この例では、側溝ブロック21のブロック本体22は、断面L字状の形態で湾曲することなく直線状に形成され、立設した側壁の内壁24には、支持面27aを有する支持部27と、この支持部から上方に延びるスペーサ壁26とが形成され、このスペーサ壁26の上端面26aは内壁(立設した側壁)24の上端面24aよりも下部に位置している。また、ブロック本体22の立設側壁24とは反対側の底壁には、側壁24から離れて凹溝30が形成されている。
【0035】
一方、蓋体131も断面L字状に形成され、前記支持面27aにより支持可能な蓋部131aと、前記凹溝30に装着可能な脚部131bとを備えている。
【0036】
このような断面L字状のブロック本体22及び蓋体131であっても、長手方向に沿って連続したスリット状集水路を形成できる。
【0037】
なお、ブロック本体12,22の凹溝20,30に蓋体の脚部121b,131bを位置させる必要はなく、蓋体の脚部121b,131bは、必要により嵌合、装着などの形態で、ブロック本体の適所、例えば、ブロック本体12,22の凹溝20,30に隣接する端部に位置させてもよい。
【0038】
前記の例では、支持部が長方体状ブロックの形態(垂直内壁などを所定厚みで有する方形状の形態)で形成されているが、支持部の形態は、蓋体が載置可能であり、蓋体を支持可能である限り、特に制限されない。図5は本発明の側溝ブロックのさらに他の例を示す部分概略斜視図である。
【0039】
この例では、側溝ブロック31のブロック本体2の一方の内壁4にスペーサ壁36が形成され、このスペーサ壁からブロック本体2の内側へ延出する支持部37は、断面直角三角形上に形成され、蓋体(図示せず)を載置又は支持するための支持面37aと、この支持面37aから所定幅に形成された細幅の内壁37bと、この内壁から下方向にいくにつれて外側方向に傾斜した傾斜壁37cとを有している。なお、側溝を構築したとき、凹溝状の案内流入口を形成するため、上記と同様に、スペーサ壁36の上端面36aは、ブロック本体2の一方の内壁4の上端面4aよりも下方に位置する。
【0040】
このような側溝ブロック31でも、蓋体を確実に支持しながら、長手方向に連続した集水路を形成でき、集水効率を向上できる。
【0041】
なお、前記傾斜壁37cは、直線的に傾斜していてもよく、凸状又は凹状の形態で湾曲して傾斜していてもよい。また、支持部は、ブロック本体の流路の底壁に至る必要はなく、断面コ字状の形態でブロック本体の一方の内壁の途中部に形成してもよい。また、支持部の支持面は必ずしも平坦である必要はなく、蓋体を支持可能である限り、凹凸部が形成された凹凸面、凸条が形成された凸条面、格子状に凸条が形成された格子状の支持面などであってもよい。
【0042】
なお、スペーサ壁は支持部の支持面から全体に亘り同じ幅(長手方向の長さ)で上方向に延びる必要はなく、スペーサ壁の幅は支持部の幅と異なっていてもよい(支持部の幅よりも大きくてもよく小さくてもよい)。
【0043】
図6は本発明の側溝ブロックのさらに別の例を示す概略分解斜視図である。この例では、側溝ブロック41のブロック本体42は、深い断面U字状の形態を有しており、一方の側壁の内壁44には、長手方向に所定間隔をおいて、複数のスペーサ壁46と、このスペーサ壁から大きな幅で底部に延び、かつ厚みの大きなブロック状の支持部47とが形成されており、内壁44の上端面44aから所定距離をおいてスペーサ壁46の上端面46aが位置している。すなわち、支持部47の幅よりも小さな幅のスペーサ壁46が、支持部47から上方向に延び、かつ内壁44の上端面44aよりも下部に至って形成されている。なお、支持部47はブロック本体42の底部壁にまで延びており、支持部47の下部は、支持面積を大きくするため、下方向にいくにつれて内側に傾斜している。また、図1に示すのと同様の形態の蓋体141を支持するための支持面47aの高さは、他方の内壁45の上端面45aと同じ高さに形成されており、図1〜図2と同様に、支持面47aと上端面45aとで蓋体を支持可能である。
【0044】
このような側溝ブロック41では、長手方向に連続した集水路を形成できるだけでなく、スペーサ壁46が細幅であるため、さらに有効に集水でき、集水効率を向上できる。
【0045】
なお、支持面は、蓋体を確実に支持できる限り水平方向に平坦である必要はない。図7は本発明の側溝ブロックの他の例を示す概略分解斜視図である。
【0046】
この例では、側溝ブロック51のブロック本体52は、深い断面U字状の形態を有しており、一方の側壁の内壁54には、長手方向に所定間隔をおいて、内壁54の上端面54aから所定距離をおいて上端面56aが位置する複数のスペーサ壁56と、これらのスペーサ壁から底部に延びる厚みの大きなブロック状の支持部57とが形成されている。そして、支持部57の支持面(上端面)57aは、他方の側壁の内壁55にいくにつれて底部側(下方)へ傾斜した傾斜面として形成されている。また、他方の側壁55の上端面55aの内縁部には、蓋体151の底部の凸条151dと係合可能な段部58が形成されている。
【0047】
一方、蓋体151は、頭部151aを有するとともに、前記支持面57aにより支持される傾斜面151bと、この傾斜面からアーチ状の形態で側方に延びる蓋部151cと、この蓋部の外縁部の内側に形成され、かつ前記側壁55の段部58に嵌合又は装着可能な凸条151dとが形成されている。なお、蓋体151は、傾斜面151bの端部から垂直方向に延びる側壁(前記側壁の内壁54とほぼ平行な側壁)と、この側壁から上方に行くにつれて他方の内壁55の方向に傾斜して頭部151aの側壁を形成する傾斜壁とを有している。
【0048】
このような側溝ブロック51は、支持面57aが傾斜していても蓋体151を安定に支持できる。
【0049】
なお、側壁55の段部58及び蓋体151の凸条151dは必ずしも必要ではない。また、支持面は上記とは逆に他方の側壁の内壁55にいくにつれて上方向(開口部方向)へ傾斜していてもよい。また、前記のように、支持面には、必要であれれば、蓋体の位置ずれを抑制するための段部や凹凸部(長手方向に延びる凹凸溝など)を形成してもよい。また、ブロック本体の蓋体との接触適所(例えば、少なくとも一方の上端面など)には、必要であれれば、蓋体の位置ずれを抑制するための段部や凹凸部(長手方向に延びる凹凸溝など)を形成してもよい。
【0050】
対向する一対の内壁を有するブロック本体では、一対の内壁は上部から下部底壁に向かって横方向に拡がっていてもよいが、上下方向の引き抜き成形では、アンダーカット部のない形態、例えば、上部から下部底壁に向かって垂直に延びる形態又は若干幅狭となる形態で傾斜して形成する場合が多い。
【0051】
さらに、ブロック本体の内壁には、長手方向に所定間隔をおいて複数のスペーサ壁(スペーサ部)を形成すればよく、スペーサ壁(スペーサ部)は、上下方向の引き抜き成形では、上下方向にアンダーカット部のない形態、例えば、上部から下部底壁に向かって垂直に延びた形態又は若干幅狭となる形態で傾斜して形成するのが好ましい。
【0052】
なお、軸方向(長手方向)に成形型(成形コア)を引き抜く成形法では、ブロック本体の内壁及びスペーサ壁(スペーサ部)は、上下方向にはアンダーカット部があっても、長手方向にアンダーカット部のない形態であればよく、例えば、ブロック本体の内壁(スペーサ壁及び支持部)に長手方向に延びる凹溝や凸条を形成してもよい。
【0053】
支持部は、スペーサ壁と一体に、スペーサ壁から流路の内側に延出又は突出して形成する必要はなく、ペーサ壁から独立して形成してもよい。例えば、スペーサ壁と支持部とは、スペーサ壁の上端面よりも支持部の支持面を下方に位置させて、それぞれ独立して、ブロック本体の一方の内壁に形成してもよい。すなわち、ブロック本体の上端面から所定距離dだけ離れてブロック本体の内壁に形成したスペーサ壁と、ブロック本体の内壁において、前記スペーサ壁の上端面よりも下部に所定間隔をおいて形成された支持面を有する支持部(スペーサ壁よりも流路の内側に延出して形成された支持部)とを、ブロック本体の内壁に散在又は長手方向に交互に形成してもよい。
【0054】
図8〜図10は、それぞれ、スペーサ壁と支持部とが独立して形成され、支持部がスペーサ壁よりも下方に形成された例を示している。図8は本発明の側溝ブロックのさらに他の例を示す部分概略斜視図である。
【0055】
この例では、側溝ブロック61のブロック本体62は断面コ字状の形態に形成され、ブロック本体62の一方の内壁4には、スペーサ壁66と支持部67とが形成されている。このスペーサ壁66は、長手方向に長い長細の長方形状に形成され、スペーサ壁66の上端面66aは、ブロック本体62の一方の内壁4の上端面4aよりも下方に位置し、支持部67の支持面67aも、スペーサ壁66の上端面66aよりも下方(図示する例では、スペーサ壁66の下端面よりも下方)に位置している。
【0056】
そして、隣接する支持部67,67間にスペーサ壁66が位置する形態で、スペーサ壁66と支持部67とは独立して長手方向に交互に形成されている。より詳細には、前記長方形状のスペーサ壁66は、隣接する支持部67,67の間隔に相当する長さを有しており、隣接する支持部67,67間に延在した形態で形成され、長方形状のスペーサ壁66の端部(角部)と支持部67の端部との間を狭くしている。すなわち、スペーサ壁66は、隣接する支持部67,67と縦方向に離れて独立して形成されているものの、横方向には支持部67,67と隣接した形態で形成されている。なお、前記支持部67の下部は、幅広の内壁67bから下方にいくにつれて内壁方向に拡がる傾斜壁67c(図5に示されるのと同様の傾斜壁)が形成されている。さらに、支持部67の支持面67aと他方の側壁5の上端面5aは、蓋体を支持するため同じ高さ位置に形成されている。
【0057】
図9は本発明の側溝ブロックの他の例を示す概略分解斜視図である。この例では、側溝ブロック71のブロック本体72の一方の内壁4に形成されたスペーサ壁76と支持部77との形態が異なる点を除き、図8と同様の構造を有している。すなわち、スペーサ壁76の上端面76aは、ブロック本体72の一方の内壁4の上端面4aよりも下方に位置し、支持部77の支持面77aも、スペーサ壁76の上端面76aよりも下方(図示する例では、スペーサ壁76の下端面よりも下方)に位置している。
【0058】
そして、隣接する支持部77,77間に位置する長方形状のスペーサ壁76は、隣接する支持部77,77と縦方向に離れて独立して形成され、隣接する支持部77,77の間隔よりも長く形成されている。そのため、スペーサ壁76は、横方向には(又は上方向からみると)隣接する支持部77,77と一部重複した形態で配置されている。なお、支持部77の支持面77aと他方の側壁5の上端面5aは、蓋体を支持するため同じ高さ位置に形成されている。
【0059】
このような側溝ブロックを用いても、前記と同様に長手方向に連続した流入路(集水口)を形成できる。さらに、貴重品(硬貨など)などの落下物を落としても、スペーサ壁66,76と支持部67,77とが幅狭の間隔で独立して形成されているため、スペーサ壁66,76と支持部67,77との間の幅狭部で落下物が流路(排水路)内に流入するのを規制でき、流失を防止できる。
【0060】
図10は本発明の側溝ブロックのさらに他の例を示す概略断面図である。この例では、側溝ブロック81のブロック本体82の一方の内壁4に形成されたスペーサ壁86が断面半円状に形成されている点を除き、上記の図8及び図9と同様に形成されている。すなわち、スペーサ壁86の上端面(内壁4から突出するスペーサ壁86の上縁部)86aは、ブロック本体82の一方の内壁4の上端面4aよりも下方に位置し、支持部87の支持面87aも、スペーサ86の上端面86aよりも下方(図示する例では、スペーサ壁86の下端面よりも下方)に位置している。すなわち、隣接する支持部87,87間に位置する長方形状のスペーサ壁86は、隣接する支持部87,87と縦方向に離れて独立して形成され、隣接する支持部87,87の間隔と同等又は間隔よりも長く形成されている。なお、支持部87の支持面87aと他方の側壁5の上端面5aは、蓋体を支持するため同じ高さ位置に形成されている。
【0061】
なお、スペーサ壁の断面形状は、図10に示すように、半円状又は膨出状の他、四角形状などの多角形状などであってもよく、スペーサ壁の平面形状は、例えば、ドット状、線状、多角形状(細幅であってもよい長方形状など)、円形状、楕円形状などであってもよい。例えば、スペーサ壁(スペーサ部)は、ブロック本体の内壁にスポット的な凸部又は凸面の形態で形成してもよく、例えば、突起状(円形、楕円形、多角形など)の形態で、高さ及び/又は横方向の長さ(幅)が小さな細幅の凸条又は凸面の形態で形成してもよい。
【0062】
スペーサ壁(スペーサ部)は、幅広の所定の面積で高さ方向に延在させて形成してもよい。好ましい態様では、スペーサ壁(スペーサ部)は、大きな面積で形成する必要はないが、幅広の形態で高さ方向に延在させて形成する場合が多い。支持部は、スペーサ壁とは独立して又はスペーサ壁から延出して、スペーサ壁から流路の内側(内側方向)に延出又は突出して形成される。支持部の支持面は、長手方法に連続したスリット状の集水路を形成するため、高さ方向において、スペーサ壁(スペーサ部)の上端面から下方向に離れた位置から流路の内側(内方)に延出又は突出して形成する場合が多く、スペーサ壁と独立して支持部を形成する場合、支持面は、スペーサ壁の下端面よりも下方に位置していてもよい。支持部は、通常、長手方向において、スペーサ壁(スペーサ部)の少なくとも一部の領域(例えば、前記のように、スペーサ壁よりも幅広の領域、又はスペーサ壁の両側部を余した幅狭の領域)から、流路の内側に延出又は突出して形成でき、通常、スペーサ壁のほぼ全領域から(又はほぼ同じ幅で)流路の内側に延出又は突出して形成できる。
【0063】
スペーサ壁(スペーサ部)の上端面は、所定の厚みでブロック本体の上端面から所定距離だけ下方向に離れて位置していればよく、スペーサ壁(スペーサ部)の厚みtとブロック本体の上端面とスペーサ壁の上端面との距離dとの関係は、案内流入口の幅と深さに応じて選択できる。スペーサ壁(スペーサ部)の厚みtは、例えば、1〜100mm(例えば、2〜50mm)、好ましくは5〜40mm(例えば、7〜30mm)、さらに好ましくは10〜25mm(例えば、10〜20mm)程度であってもよい。また、ブロック本体の上端面とスペーサ壁の上端面との距離dは、例えば、1〜100mm、好ましくは5〜75mm(例えば、7〜50mm)、さらに好ましくは10〜30mm(例えば、15〜25mm)程度であってもよい。スペーサ壁(スペーサ部)の厚みtと距離dとの関係は、例えば、d/t=0.01〜5(例えば、0.1〜5)、好ましくは0.3〜4.5(例えば、1〜4)、さらに好ましくは0.5〜3.5(例えば、2〜3)程度であってもよい。
【0064】
なお、スペーサ壁の幅wと支持部の幅との割合は連続したスリット状の集水路を形成できる限り特に制限されず、支持部の長手方向の間隔などに応じて選択でき、例えば、スペーサ壁の幅wは、支持部の幅「100」に対して、1〜500(例えば、5〜250)、好ましくは10〜150(例えば、20〜100)、さらに好ましくは25〜100(例えば、30〜75)程度であってもよい。
【0065】
さらに、案内流入口に対応するスペーサ壁の長手方向の幅wよりも、スリット状流入口に対応する隣接するスペーサ壁間の間隔(流入壁の長さ)fは、小さく形成してもよく又はスペーサ壁の長手方向の幅wと同じ長さで形成してもよいが(f/w≦1)、通常、スペーサ壁の幅wよりもスペーサ壁の間隔fは大きく形成されている。スペーサ壁の幅wとスペーサ壁の間隔fとの関係は、f/w=1〜200、好ましくは1.5〜100(例えば、1.5〜75)、さらに好ましくは2〜50(例えば、2〜25)、特に2〜10(例えば、2.5〜5)程度であってもよい。
【0066】
なお、長手方向に隣接するスペーサ壁の間に位置する壁面(内壁面又は流入壁)は、必ずしも、ブロック本体の上端部(上端面)から流路の底壁に至るまで平坦域として平坦に形成する必要はないが、雨水の流入容積を大きくするため、支持部の支持面よりも下方に至るまで平坦域(平坦壁)として形成するのが好ましい。なお、前記壁面(内壁面)は、支持部の支持面よりも下方からは、ブロック本体の流路の底壁に向かって湾曲していてもよい。
【0067】
本発明において、スペーサ壁の上端面は必ずしも平坦である必要はなく、スペーサ壁の上端面は、例えば、波状、ジグザグ状、三角形状、山形状などの形態で屈曲又は湾曲した上端面(又は頂部を有する上端面)であってもよい。このような屈曲又は湾曲した上端面(頂部)は、ブロック本体の側壁の上端面から上方向に突出することはないものの、スペーサ壁の上端面の平均高さ位置が、ブロック本体の内壁の上端面よりも下方に位置すればよく、スペーサ壁の上端面(頂部の上端面又は頂点)はブロック本体の側壁の上端面と同じ高さ位置にあってもよい。なお、スペーサ壁の上端面の平均高さは、頂部を形成する傾斜辺において、頂点の高さH1と傾斜辺の最下部の高さH2との相加平均値[(H1+H2)/2]に、傾斜辺の最下部の高さH2を加算した値[H2+(H1+H2)/2]を意味する。傾斜辺の最下部は、傾斜辺の最大幅(長手方向の長さ)に対応する部位とすることができる。なお、スペーサ壁の断面形状が半円状又は膨出状などの湾曲面を有し、かつ内壁から突出するスペーサ壁の上端縁が平坦でない場合、スペーサ壁の上端面の平均高さ位置は、内壁から突出するスペーサ壁の上端縁の平均高さ位置と読み替えることができる。
【0068】
図11は本発明の側溝ブロックの他の例を示す部分概略視図である。この例では、側溝ブロック91は、ブロック本体92と、このブロック本体の一方の内壁(側壁)4に所定の厚みtで形成されたスペーサ壁(スペーサ部)96と、このスペーサ壁から内方へ突出又は延出する支持部97とを備えており、支持部97は、他方の内壁(側壁)5の上端面5aとともに蓋体(図示せず)を支持するための支持面97aを有している。そして、上記スペーサ壁96は、上部が三角形状に形成され、スペーサ壁96の頂部(頂点)はブロック本体の一方の内壁(側壁)4の上端面4aと同じ高さに位置し、スペーサ壁96の傾斜辺(傾斜上端面)96aの最下部は、前記内壁(側壁)4の上端面4aから間隔(距離)2dだけ離れて位置している。
【0069】
このような側溝ブロックでは、ブロック本体に蓋体を載置した状態で、スペーサ壁96の傾斜辺(傾斜上端面)96aにより、傾斜した案内流入口(案内流入路)を形成でき、隣接するスペーサ壁96,96間にスリット状流入口(スリット状流入路)を形成できる。すなわち、傾斜した案内流入口(案内流入路)とスリット状流入口(スリット状流入路)で実質的に連続したスリット状集水口(又は集水路)を形成している。そのため、傾斜辺(傾斜上端面)96aを利用して流入する雨水などをスリット状流入口に案内でき、集水効率を向上できる。
【0070】
なお、前記形態のスペーサ壁は少なくとも上部が三角形状や山形状などの形態で頂部を有する場合が多く、上部の傾斜壁(傾斜上端面)は直線的に又は湾曲して形成してもよい。また、スペーサ壁の頂部は、ブロック本体の側壁の上端面よりも下方に位置していてもよい。なお、スペーサ壁の上端面(頂部)がブロック本体の側壁の上端面よりも下方に位置するときは、必ずしも上記相加平均値を利用してスペーサ壁の上端面の平均高さ位置を算出する必要はなく、ブロック本体の側壁の上端面からスペーサ壁の頂部上端面に至る距離を、スペーサ壁(スペーサ部)の上端面とブロック本体の側壁の上端面との距離dとしてもよい。なお、通常、スペーサ壁の上端面(又は平坦な上端面全体)は、ブロック本体の上端面よりも下方に位置している場合が多い。
【0071】
さらに、側溝ブロックは、長手方向の一部にスペーサ壁及び支持部が形成され、蓋体が配置可能であればよい。図12は本発明の側溝ブロックのさらに他の例を示す概略分解斜視図である。
【0072】
この例では、側溝ブロック101は、門型に形成され、ブロック本体102は、長手方向の少なくとも一方の端部(図示する例では、両端部)で、長手方向に沿って互いに対向する一対の内壁(側壁)104,105と、長手方向の少なくとも一方の端部(図示する例では、両端部)において前記一対の内壁104,105の上部に一体に架設された上部壁108とを有し、下部が開口した形態を有している。すなわち、ブロック本体102は、前記端部で一対の内壁(側壁)104,105の上部に上部壁108が形成された断面コ字状のブロック部102a,102bと、これらのブロック部102a,102b間に位置し、かつ一対の内壁104,105がブロック部102a,102bに連なって互いに対向する開放ブロック部102bとで構成されている。
【0073】
そして、開放ブロック部102bの一方の内壁(側壁)104には、前記と同様に、長手方向に間隔をおいて位置する複数のスペーサ壁106と、このスペーサ壁から内側に突出する支持部107とが形成されている。前記開放ブロック部102bの上部開口部には、L字状屈曲部161aを有する平板状の蓋体161が、L字状屈曲部161aをブロック本体102の一方の側壁(側壁)104側に向けて配置され、開放ブロック部102bの支持部107の支持面107aと、ブロック本体102の他方の内壁105の上端面105aとで、蓋体161の両側部(長手方向に直交する方向の両側部)を支持している。
【0074】
なお、ブロック本体102の両端部において、ブロック本体102の一方の内壁(側壁)104側の上部壁108には、蓋体161と同じくL字状に屈曲した屈曲肉厚部108aが長手方向に形成されており、この屈曲肉厚部108aとブロック本体102の一方の内壁(側壁)104との間には、長手方向に沿って凹溝109が形成されている。
【0075】
このような側溝ブロック101と蓋体161とを用いて側溝を形成しても、ブロック本体102の両端部の上端面に形成された凹溝109と、スペーサ壁106の上部に形成される案内流入口とで雨水をスリット状流入口に有効に案内できる。
【0076】
なお、前記の例では、ブロック本体の一方の内壁にスペーサ壁と支持部とを形成しているが、必要であれば、ブロック本体の対向する双方の内壁にスペーサ壁と支持部とを形成してもよい。
【0077】
蓋体の形状は、側溝の構築領域に応じて選択でき、特に制限されない。例えば、前記のように、車道と歩道との境界域では、頭部を有する蓋体が使用できる他、図3に示すように、両側部に脚部が形成された山形状の蓋体、図12に示すようにL字状に屈曲した蓋体などであってもよい。また、側溝ブロックに対する蓋体の位置ずれなどを防止するため、蓋体と側溝ブロックとには、互いに係合又は嵌合可能な係止部や嵌合部(凹凸部など)などを有していてもよい。また、スペーサ壁側の蓋体の側壁(側面)及び/又は頭部の側壁(側面)は、側溝ブロックのスペーサ壁側の内壁に沿って平行に形成してもよく、上方に行くにつれて他方の側壁側に傾斜又は湾曲していてもよく、逆方向(上方に行くにつれて一方の側壁側)に傾斜又は湾曲していてもよい。特に、スペーサ壁側の蓋体の頭部の側壁(側面)を、上方に行くにつれて他方の側壁側に傾斜又は湾曲して形成すると、頭部を利用して水を集水路に案内できる。
【0078】
さらに、車道Aと歩道(駐車場など)Bとの境界域には、図13に示すように、側溝ブロック1に、天面に傾斜した傾斜面を有する蓋体171を配置し、乗り入れ用ブロックを形成してもよく、図14に示すように、側溝ブロック1に、平板状の蓋体181を配置し、ブロック1及び蓋体181の上端面を平坦にして段差の少ないバリアフリー構造を構築してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明は、ブロック本体の長手方向に沿って雨水などの流入口(又は流入路)を形成でき、ブロック本体の内壁を利用して集水効率を向上できる。そのため、本発明は、種々の側溝に利用できるだけでなく、ブロック及び蓋体の上端面が平坦なバリアフリー構造の側溝を形成しても、集水効率を向上できる。
【符号の説明】
【0080】
1,11,21,31,41,51,61,71,81,91,101…側溝ブロック
2,12,22,32,42,52,62,72,82,92,102…ブロック本体
3…流路(排水路)
4,5,14,24,44,54,55,104,105…内壁(側壁)
4a,14a,24a,44a,54a,55a,105a…上端面
6,16,26,36,46,56,66,76,86,96,106…スペーサ壁
6a,16a,26a,46a,56a,96a…上端面
7,17,27,37,47,57,67,77,88,97,107…支持部
7a,17a,27a,37a,47a,57a,67a,77a,88a,97a,107a…支持面
8…案内流入口
9…スリット状流入口
111,121,131,141,151,161,171,181…蓋体
A…車道
B…歩道
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部及び側部のうち少なくとも上部が開口し、かつ流路を有するブロック本体と、このブロック本体の内壁に長手方向に所定間隔をおいて所定厚みに形成された複数のスペーサ壁と、このスペーサ壁の上端面よりも下部に、スペーサ壁よりも内側に突出して形成され、かつ蓋体を支持するための支持部とを備えており、前記スペーサ壁がブロック本体の上端面から所定距離だけ離れて形成されている側溝ブロック。
【請求項2】
スペーサ壁の上端面が、ブロック本体の上端面よりも下方に位置し、支持部が、スペーサ壁から独立して又はスペーサ壁から内側に延出又は突出して形成されている請求項1記載の側溝ブロック。
【請求項3】
スペーサ壁の厚みtと、ブロック本体の上端面とスペーサ壁の上端面との距離dとが、d/t=0.01〜5、t=1〜100mmの関係を満たす請求項1又は2記載の側溝ブロック。
【請求項4】
スペーサ壁の長手方向の幅wよりも、隣接するスペーサ壁間の間隔fが大きく形成されている請求項1〜3のいずれかに記載の側溝ブロック。
【請求項5】
スペーサ壁の長手方向の幅wと、隣接するスペーサ壁間の間隔fとが、f/w=1〜200の関係を満たす請求項1〜4のいずれかに記載の側溝ブロック。
【請求項6】
ブロック本体が断面コ字状又はU字状若しくはL字状に形成され、長手方向に隣接するスペーサ壁の間に位置する壁面が、ブロック本体の上端部から支持部の支持面よりも下方に延びる平坦域を有している請求項1〜5のいずれかに記載の側溝ブロック。
【請求項7】
上部及び側部のうち少なくとも上部が開口し、かつ流路を有するブロック本体と、このブロック本体の開口部に配設される蓋体とを備えた側溝であって、前記ブロック本体の内壁に長手方向に所定間隔をおいて所定厚みに形成された複数のスペーサ壁と、このスペーサ壁の上端面よりも下部に、スペーサ壁よりも内側に延出して形成され、かつ蓋体を支持するための支持部とを備えており、前記スペーサ壁がブロック本体の上端面から所定距離だけ離れて形成されている側溝。
【請求項8】
支持部がスペーサ壁から内側に延出して形成され、蓋体を支持部で支持した状態で、ブロック本体の長手方向に沿って、ブロック本体と蓋体との間に、ブロック本体の長手方向に沿ってブロック本体の流路と通じる流入口が形成される請求項7記載の側溝。
【請求項1】
上部及び側部のうち少なくとも上部が開口し、かつ流路を有するブロック本体と、このブロック本体の内壁に長手方向に所定間隔をおいて所定厚みに形成された複数のスペーサ壁と、このスペーサ壁の上端面よりも下部に、スペーサ壁よりも内側に突出して形成され、かつ蓋体を支持するための支持部とを備えており、前記スペーサ壁がブロック本体の上端面から所定距離だけ離れて形成されている側溝ブロック。
【請求項2】
スペーサ壁の上端面が、ブロック本体の上端面よりも下方に位置し、支持部が、スペーサ壁から独立して又はスペーサ壁から内側に延出又は突出して形成されている請求項1記載の側溝ブロック。
【請求項3】
スペーサ壁の厚みtと、ブロック本体の上端面とスペーサ壁の上端面との距離dとが、d/t=0.01〜5、t=1〜100mmの関係を満たす請求項1又は2記載の側溝ブロック。
【請求項4】
スペーサ壁の長手方向の幅wよりも、隣接するスペーサ壁間の間隔fが大きく形成されている請求項1〜3のいずれかに記載の側溝ブロック。
【請求項5】
スペーサ壁の長手方向の幅wと、隣接するスペーサ壁間の間隔fとが、f/w=1〜200の関係を満たす請求項1〜4のいずれかに記載の側溝ブロック。
【請求項6】
ブロック本体が断面コ字状又はU字状若しくはL字状に形成され、長手方向に隣接するスペーサ壁の間に位置する壁面が、ブロック本体の上端部から支持部の支持面よりも下方に延びる平坦域を有している請求項1〜5のいずれかに記載の側溝ブロック。
【請求項7】
上部及び側部のうち少なくとも上部が開口し、かつ流路を有するブロック本体と、このブロック本体の開口部に配設される蓋体とを備えた側溝であって、前記ブロック本体の内壁に長手方向に所定間隔をおいて所定厚みに形成された複数のスペーサ壁と、このスペーサ壁の上端面よりも下部に、スペーサ壁よりも内側に延出して形成され、かつ蓋体を支持するための支持部とを備えており、前記スペーサ壁がブロック本体の上端面から所定距離だけ離れて形成されている側溝。
【請求項8】
支持部がスペーサ壁から内側に延出して形成され、蓋体を支持部で支持した状態で、ブロック本体の長手方向に沿って、ブロック本体と蓋体との間に、ブロック本体の長手方向に沿ってブロック本体の流路と通じる流入口が形成される請求項7記載の側溝。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−96126(P2013−96126A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−239337(P2011−239337)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(593064940)エス・ケー・エンジニアリング株式会社 (5)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(593064940)エス・ケー・エンジニアリング株式会社 (5)
【Fターム(参考)】
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