説明

傾斜性地理的位置決め及び測定システム

【課題】捕捉された傾斜画像から表示し、地理的位置決めし、そして計測を行うコンピュータ化システムはコンピュータシステムによりアクセス可能はデータファイルを有する。そのデータファイルは、複数の捕捉された傾斜画像に対応する複数の画像ファイルと、それらの画像に対応する位置データとを有する。
【解決手段】画像表示及び解析ソフトウェアは、データファイルを読み取り、捕捉された傾斜画像の少なくとも一部を表示するシステムにより実行される。そのソフトウェアは、表示画像における1つ又はそれ以上のユーザにより選択された点についての位置データを検索し、いずれかの2つ又はそれ以上の選択された点間の離間距離を演算する。その離間距離の演算は、選択された点間の直線距離、選択された点で囲まれた面積、選択された点間の相対的仰角、選択された点間の高さ方向差分を含む種々のパラメータを決定するようにユーザにより選択可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、写真測量方法に関する。更に詳細には、本発明は、傾斜画像を捕捉するため、及び、対象物と写された対象物間の距離とを測定するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
写真測量方法は、写真であって、特に航空写真において写された対象物の及び対象物間の測定を実施する科学である。一般に、写真測定方法は、地表のフィーチャの画像を撮影する段階と、例えば、画像の範囲内の対象物の大きさと対象物間の相対距離を表すデータのような、データを導き出す段階とを含む。写真測定方法は又、緯度及び経度を表すデータのような他のデータと写真とを結合する段階を含むことが可能である。実際には、画像は重ね合わされ、特定の空間座標系に一致される。
【0003】
従来の写真測量方法は、直交画像の捕捉及び/又は収集を含む。カメラ又はセンサのような画像捕捉装置は直交画像を捕捉する。カメラ又はセンサのような画像捕捉装置は、飛行機又は人工衛星のようなビークル又はプラットホームにより実行され、そのようなプラットホームから垂直下方に及び/又は真直ぐ下方にある天底ポイント向けのものである。天底ポイントに対応する画像のポイント又はピクセルは、画像捕捉装置に真に直交するポイント/ピクセルのみである。画像における他のポイント又はピクセル全ては、画像捕捉装置に対して、実際には傾斜している。ポイント又はピクセルが天底からだんだん離れるようになるにつれ、それらは画像捕捉装置に対してだんだん傾斜するようになり、地上分解能(即ち、各々のピクセルに対応する又はカバーされる地上の面積)は又、増加する。そのような直交画像における傾斜は、画像であって、特に天底から比較的遠い画像におけるフィーチャが歪むようにされる。
【0004】
そのような歪みは、本質的には、オルトメトリック(orthometric)グリッド又は座標系に直交画像の各々のピクセルを歪ませる又は適合されることにより、直交画像から傾斜を除去するオルト修正(ortho−rectification)の処理により取り除かれ、又は補償される。オルト修正の処理は、全てのピクセルが同じ地上分解能を有し、北に向かって方向付けられている画像を生成する。それ故、いずれのオルト修正された画像のポイントはX、Y座標系を用いて位置付けられることができ、画像の縮尺が理解されている限り、地表のフィーチャの距離及び幅並びに複数のフィーチャ間の相対距離を計算することができる。
【0005】
オルト修正のプロセスは、直交画像における傾斜した歪に対する度合を補正するが、そのプロセスは、オルト修正された直交画像に他の好ましくない歪み及び/又は不正確さを
導入する。殆どのオブザーバが、上から対象物を、特に地表のフィーチャを見ることに慣れていないため、オルト修正された直行画像に描かれている対象物は認識することが困難であり得る。熟達していないオブザーバには、オルト修正された画像は非常に歪んだものである。実際には直線的である道が曲線的に現れ、建物は傾いて現れる。更に、オルト修正された画像は、地表のフィーチャの高さに関する情報を実質的に有していない。直交画像及び/又はオルト修正された直交画像の解釈及び分析は、典型的には、そのような画像における地表のフィーチャ及び対象物を識別するために、特別な訓練及び経験を長年積んだ訓練豊富なアナリストにより行われる。
【0006】
それ故、直交画像及びオルト修正された画像派写真測量方法において有用であるが、それらの画像は描かれているフィーチャの高さについての情報に欠けており、画像が描かれているものから詳細を解釈するために高度に訓練されたアナリストを必要とする。
【0007】
傾斜した画像は、一般に、画像捕捉装置を搭載しているプラットホームから下方に及びその側面の方に向けられた画像捕捉装置を用いて捕捉される。直交画像と違って、傾斜画像は、家屋、ビルディング及び/又は山のような地表のフィーチャの側面及びそれらの最高部を表示する。それ故、傾斜画像を見ることは、直交画像又はオルト修正された画像を見ることに比べて、より自然でありより直感により認識できるものであり、無関心なオブザーバでさえ、傾斜画像に描かれた地表のフィーチャ及び他の対象物を認識することができる。傾斜画像のフォアグラウンドにおける各々のピクセルは、写されている対象物又は地表面の比較的小さい領域に対応する(即ち、各々のフォアグラウンドのピクセルは比較的小さい地上分解能を有する)一方、背景における各々のピクセルは、写されている対象物又は地表面の比較的大きい領域に対応する(即ち、各々の背景のピクセルは比較的大きい地上分解能を有する)。傾斜画像は、実質的に、台形の背景より実質的に小さい地上分解能(即ち、高解像度)を有する台形のフォアグラウンドと共に、対象物の地表面又は対象物の一般的に台形の領域又は視野を捕捉する。
【0008】
傾斜画像は、写真測量方法において殆ど用いられていないか、全く用いられていないと考えられている。傾斜画像の種々の大きさのフォアグラウンド及び背景を一様な大きさにし、それにより座標系に対して画像を歪ませてしまう従来の方法は、傾斜画像を歪ませ、これにより、対象物の識別をレンダリングし、描かれた対象物の測定を厄介で不正確なタスクにする。立体モデルを用いることにより、傾斜画像における領域の変位を補正することにより、画像を更に歪ませ、それにより、測定がなされる困難性を増大させ、いずれのそのような測定の正確さを低減する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
それ故、傾斜画像は写真測定方法において用いることができないか殆ど用いることができないと考えられているが、それらの画像は容易に解釈され、描かれているフィーチャの高さに関する情報を有する。
【0010】
それ故、当該技術分野において必要とされるものは、傾斜画像において地理的な位置決定及び正確な測定を可能にする写真測量の方法及び装置である。
【0011】
更に、当該技術分野において必要なものは、画像における対象物の高さ及び相対的高さの測定を可能にする写真測量の方法及び装置である。
【0012】
更に、当該技術分野において必要なものは、より直感により認識でき、より自然な画像を利用することができる写真測量の方法及び装置である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、傾斜画像において描かれた対象物間の距離及び対象物の捕捉、表示及び測定の実行のための方法及び装置を提供する。
【0014】
本発明は、その一形態において、捕捉された傾斜画像から測定、地理的位置決め及び表示を行うためのコンピュータ化システムを有する。そのシステムは、コンピュータシステムによりアクセス可能なデータファイルを有する。そのデータファイルは、複数の捕捉された傾斜画像に対応する複数の画像ファイルと、それらの画像に対応する位置データ戸を有する。画像表示及び分析ソフトウェアは、捕捉された傾斜画像の少なくとも位置を表示し、データファイルを読み出すためのシステムにより実行される。そのソフトウェアは、表示された画像において1つ又はそれ以上のユーザ選択ポイントに対する一データを検索し、いずれの2つ又はそれ以上の選択ポイント間の離間距離を計算する。その離間距離の計算は、選択ポイント間の高さの差、相対的高さ、包含された面積、選択ポイント間の直線距離を含む種々のパラメータを決定するようにユーザにより選択可能である。
【0015】
本発明の上記の及び他の特徴、並びにそれらを達成する方法については、添付図面に関連付けられた、本発明の実施形態に関する以下の説明を参照することにより、明らかになり、更に十分に理解できることであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の画像捕捉システムを搭載するビークル又はプラットホームの位置実施形態を示す図であり、例示として、直交画像と傾斜画像とを示している図である。
【図2】図1の画像捕捉システムを示す線図である。
【図3】図2の画像捕捉コンピュータシステムを示すブロック図である。
【図4】図1の画像捕捉システムの例示としての出力データファイルを示す図である。
【図5】図1の画像捕捉システムにより捕捉された画像に示されている対象物を表示し、それらの及びそれらの間の測定を行うための、本発明の画像表示及び測定コンピュータシステムの一実施形態のブロック図である。
【図6】図5のシステムにおいて表示された零時としての画像を示す図であり、そのような画像における対象物における及びそれらの間の測定のための本発明の一実施形態を示す図である。
【図7】本発明の傾斜画像を捕捉するための方法の一実施形態を示す図である。
【図8】本発明の傾斜画像を捕捉するための方法の一実施形態を示す図である。
【図9】本発明の傾斜画像を捕捉するための方法の第2実施形態を示す図である。
【図10】本発明の傾斜画像を捕捉するための方法の第2実施形態を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
ここで、種々の図であって、特に図1を参照するに、本発明の傾斜画像を捕捉し、地理的位置決定を行うための装置の一実施形態を示している。装置10は、画像捕捉を実行するプラットホーム又はビークル20と、地理的位置決めシステム30とを含む。
【0018】
例えば、飛行機、スペースシャトル、ロケット、人工衛星又はいずれの他の適切なビークル等のプラットホーム20は、例えば、地球の表面又は他の対象物となる表面のような表面31についての1つ又はそれ以上の所定の高さ及び所定の面積に対して画像捕捉システムを搭載する。従って、プラットホーム20は、例えば、地球の大気又は外側の空間を通して、所定の経路又は進路に沿って、有人又は無人の制御された移動又は飛行が可能である。画像捕捉プラットホーム20は、画像捕捉システム30に電源供給するために、例えば、1つ又はそれ以上の、発電機、燃料電池、太陽電池及び/又はバッテリを含む電力を生成し、調整するためのシステムを含む。
【0019】
画像捕捉及び地理的位置決定システム30は、図2に最良として示すように、画像捕捉装置32a及び32b、全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)受信器34、慣性航法ユニット(INU:Inertial Navigation Unit)36、クロック40、コンパス42及び高度計44を含み、それらの装置の各々は画像捕捉コンピュータシステム46を相互接続されている。
【0020】
例えば、従来型のカメラ、ディジタルカメラ、ディジタルセンサ、電荷結合素子(CCD)又は他の適切な画像捕捉装置のような画像捕捉装置32a及び32bは、写真測量的に又は電子的に画像を捕捉することができる。画像捕捉装置32a及び32bは、焦点距離、センササイズ及びアスペクト比、径方向歪及び他の歪項、主点オフセット、ピクセルピッチ及びアライメントを含む既知の決定可能な特性を有する。以下、更に詳細に説明するように、画像捕捉装置32a及び32bは画像を捕捉し、画像データ信号(IDS)48a及び48bをそれぞれ出力し、特定の撮影された及び画像捕捉コンピュータシステム46に記憶された写真又は画像に対応する。
【0021】
最良として図1に示すように、画像捕捉装置32a及び32bはそれぞれ、中心軸A及びAを有し、それらの軸A及びAは各々、水平面Pに対してある傾斜角を有するように、プラットホーム20に設置されている。傾斜角は実質的にいずれの傾き角であるが、好適には、約20°乃至約60°の範囲内であり、最も好適には、約40°乃至約50°の範囲内である。
【0022】
GPS受信器34は、1つ又はそれ以上の全地球測位システム衛星54により送信される全地球測位システム(GPS)信号52を受信する。GPS信号52は、既知の方式で、決定されるべき地表面31に対するプラットホーム20の正確な位置決めを可能にする。GPS受信器34は、GAS信号52を復号化し、GPS信号52に少なくとも部分的に依存し、地表面31に対するプラットホーム20の正確な位置を示す、位置信号/データ56を出力する。画像捕捉装置32a及び32bにより捕捉された各々の画像に対応する位置信号/データ56は画像捕捉コンピュータシステム46により受信され、記憶される。
【0023】
INU36は、画像捕捉装置32a及び32b及び/又はプラットホーム20の並進速度及び回転速度を含む速度における変化を検出し、その変化に結合される従来の慣性航法ユニットである。INU36は、画像捕捉コンピュータシステム46にそのような速度及び/又は変化の表示可能な速度信号/データ58を出力し、その画像捕捉コンピュータシステムは、画像捕捉装置32a及び32bにより捕捉された各々の画像に対応する速度信号/データ58を記憶する。
【0024】
クロック38は、画像捕捉及び地理的位置決めシステム30におけるイベントを同期化するために用いられる正確な時間測定(有効時間)を管理する。クロック38は、画像が画像捕捉装置32a及び32bにより撮影された正確な時間を表す時間データ/クロック信号62を与える。時間データ62は又、画像捕捉コンピュータシステム46に供給され、それにより記憶される。代替として、クロック38は、例えば、クロックソフトウェアプログラムのような、画像捕捉コンピュータシステム46と統合される。
【0025】
ジャイロスコープ40は、飛行機において及び/又は飛行機のために市販されているナビゲーションシステムにおいて通常見られるような従来からのジャイロスコープである。ジャイロスコープ40は、ピッチ信号64、ロール信号66及びヨー信号68を有する信号を供給し、それらの信号はそれぞれ、プラットホームのピッチ、ロール及びヨーを表す。画像捕捉装置32a及び32bにより捕捉された各々の画像に対応するピッチ信号64、ロール信号66及びヨー信号68は画像捕捉コンピュータシステム46により受信され、記憶される。
【0026】
例えば、従来の電子コンパスのようなコンパス42はプラットホーム20の頭出しを示す。コンパス42は、プラットホーム20の頭出しを示す頭出し信号/データを発する。画像捕捉コンピュータシステム46は、画像捕捉装置32a及び32bにより捕捉された各々の画像に対応する頭出し信号/データ72を受信し、記憶する。
【0027】
高度計44はプラットホーム20の高度を示す。高度計44は高度信号/データ74を発し、画像捕捉コンピュータシステム46は、画像捕捉装置32a及び32bにより捕捉された各々の画像に対応する高度信号/データ74を受信し、記憶する。
【0028】
最良として図3に示すように、例えば、従来のラップトップパーソナルコンピュータのような画像捕捉コンピュータシステム46は、入力装置84a及び84b、表示装置86並びに入力及び出力(I/O)ポート88を含む。画像捕捉コンピュータシステム46は画像及びデータ捕捉ソフトウェア90を実行し、そのようなソフトウェアはメモリ82に記憶されている。メモリ82は又、動作中に画像捕捉コンピュータシステム46により使用され及び/又は捕捉されたデータを記憶し、例えば、不揮発性読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、ハードディスクメモリ、リムーバブルメモリカード並びに/若しくは他の適切なメモリ記憶装置及び/又は媒体を含む。例えば、マウス、キーボード、ジョイスティック又は他の入力装置のような入力装置84a及び84bは、画像捕捉コンピュータシステム46により実行されるソフトウェアとユーザとのインタラクション及びデータの入力を可能にする。例えば。液晶表示装置又はCRT(Cathode Ray Tube)のような表示装置86は、画像捕捉コンピュータシステム46のユーザに対して情報を表示する。例えば、シリアル及びパラレルデータ入力及び出力ポートのようなI/Oポート88は、画像捕捉コンピュータシステム46への入力及びそれからの出力を可能にする。
【0029】
各々の上記のデータ信号は画像捕捉コンピュータシステム46に接続されている。更に詳細には、画像データ信号48、位置信号56、速度信号58、時間データ信号62、ピッチ信号64、ロール信号66、ヨー信号68、頭出し信号72及び高度信号74は、I/Oポート88を介して画像捕捉コンピュータシステム46のメモリ82に受信され、それにおいて記憶される。
【0030】
使用時に、画像捕捉コンピュータシステム46は、一般に、上記のデータ信号の読み出し、操作及び記憶を制御する画像及びデータ捕捉ソフトウェア90を実行する。特に、画像及びデータ捕捉ソフトウェア90は、メモリ82において画像データ信号48a及び48bを読み出し、それらを記憶する。画像が画像捕捉装置32a及び32bにより捕捉された時点、捕捉された画像を表す特定の画像データ信号48a及び48bに対応する時点に存在する状態を表す、位置信号56、速度信号58、時間データ信号62、ピッチ信号64、ロール信号66、ヨー信号68、頭出し信号72及び高度信号74は、I/Oポート88を介して画像捕捉コンピュータシステム46により受信される。画像及びデータ捕捉ソフトウェア90を実行する画像捕捉コンピュータシステム46は、画像捕捉信号92を画像捕捉装置32a及び32bに発し、これにより、それらの装置は、少なくとも一部が、プラットホーム20の速度に依存する所定のインタバル及び/又は所定の位置において画像を捕捉するようになる。
【0031】
画像及びデータ捕捉ソフトウェア90は、上記の信号を必要に応じて復号化し、メモリ82にそれらを記憶し、データ信号を対応する画像データ信号48a及び48bに関連付ける。このようにして、ロール、ピッチ及びヨーに関する高度、方向、並びに地表面31に対する画像捕捉装置32a及び32bの位置、即ち、画像捕捉装置32a及び32bにより捕捉された全ての画像に対する経度及び緯度が認識される。
【0032】
プラットホーム20は、例えば、地球又は他の惑星の表面の所定領域のような地表面31の特定領域に対して向けられた画像捕捉経路を通って導かれ又はガイドされる。好適には、プラットホーム20の画像捕捉経路は、少なくとも1つの対象領域の境界に対して直角である。対象領域に向けられるプラットホーム20並びに/若しくは画像捕捉装置32a及び32bの数は、少なくとも部分的に、捕捉される画像において求められる詳細の程度及び領域の大きさに依存する。プラットホーム20の画像捕捉経路の特定の詳細については、以下で、特に説明する。
【0033】
プラットホーム20が対象領域に向けられているとき、多くの傾斜画像が画像捕捉装置32a及び32bにより捕捉される。当業者に理解されるであろうように、画像は、少なくとも一部が、プラットホーム20の速度に依存する所定の画像捕捉インタバルにおいて
画像捕捉装置32a及び32bにより捕捉される。
【0034】
捕捉された各々の画像に対応する画像データ信号48a及び48bは、I/Oポート88を介して画像捕捉コンピュータシステム46のメモリ82により受信され、それに記憶される。同様に、各々の捕捉された画像に対応するデータ信号(即ち、画像データ信号48、位置信号56、速度信号58、時間データ信号62、ピッチ信号64、ロール信号66、ヨー信号68、頭出し信号72及び高度信号74)は、I/Oポート88を介して画像捕捉コンピュータシステム46のメモリ82により受信され、それに記憶される。このようにして、各々の画像が捕捉された厳密な時点における地表面32に対する画像捕捉装置32a及び32bの位置は、メモリ82において記録され、対応する捕捉画像に関連付けられる。
【0035】
最良として図1に示すように、地表面に対する画像捕捉装置32a及び32bの位置は直交画像102の天底点Nに対応する。このようにして、直交画像102の天底点Nの正確な地理的位置が、位置信号56、速度信号58、時間データ信号62、ピッチ信号64、ロール信号66、ヨー信号68、頭出し信号72及び高度信号74により表される。一旦、直交画像102の天底点Nが認識されると、画像102におけるいずれの他のピクセル又は点の地理的位置は、既知の方法で決定可能である。
【0036】
画像捕捉装置32a及び32bが傾斜画像を捕捉するとき、そのような傾斜画像104a及び104b(図1)、地表面31に関連する画像捕捉装置32a及び32bの位置は、位置信号56、速度信号58、時間データ信号62、ピッチ信号64、ロール信号66、ヨー信号68、頭出し信号72、高度信号74並びに画像捕捉装置32a及び32bそれぞれの主軸A1及びA2の既知の傾斜角により同様に表される。
【0037】
較正処理は、画像及びデータ捕捉ソフトウェア90が、例えば、較正された焦点距離、センササイズ、径方向歪、主点オフセット及び位置合わせによるエラーのような、画像捕捉装置32に固有の又はそれによるいずれのエラーに対する補正すること及び/又は補正因子を組み込むことを可能にすることを、特に特記しておく。
【0038】
画像及びデータ捕捉ソフトウェア90はメモリ82において1つ又はそれ以上の出力画像及びデータファイル120を生成する。特に、画像及びデータ捕捉ソフトウェア90は、画像データ信号48a、48b及びオリエンテーションデータ信号(即ち、画像データ信号48、位置信号56、速度信号58、時間データ信号62、ピッチ信号64、ロール信号66、ヨー信号68、頭出し信号72、高度信号74)をコンピュータ読み出し可能出力画像及びデータファイル120に変換する。最良として図4に示すように、出力画像及びデータファイル120は、捕捉された傾斜画像に対応する複数の捕捉画像ファイルI,I,...,I及びそれらに対応する位置データCPD1,CPD2,...,CPDnを含む。
【0039】
画像及びデータファイル120の捕捉画像ファイルI,I,...,Iは、例えば、JPEG、TIFF、GIF、BMP又はPDFファイルフォーマットのようないずれのコンピュータ読み出し可能画像又はグラフィックファイルフォーマットを仮想的に記憶され、コンピュータ読み出し可能データとして又、記憶される位置データCPD1,CPD2,...,CPDnと対応付けられる。画像データファイル120は、次いで、例えば、当業者に既知の飛行経路変位及び他のエラーによるエラーのようなエラーを補正するために、画像及びデータ捕捉ソフトウェア90によるか又は後処理のどちらかにより処理される。従って、画像データファイル120は、対象物の高度の測定を含む、捕捉画像内に写されている対象物間において及び測定を実行し、表示する準備ができている。
【0040】
ここで、図5を参照するに、例えば、従来のデスクトップパーソナルコンピュータ又は警察の自動車におけるモバイルコンピュータターミナルのような、画像表示及び測定コンピュータシステム130は、メモリ132、入力装置134a及び134b、表示装置136及びネットワーク接続132を含む。画像捕捉コンピュータシステム130は画像表示及び分析ソフトウェア140を実行し、その画像表示及び分析ソフトウェア140はメモリ132に記憶されている。メモリ132は、例えば、不揮発性メモリカード並びに/若しくは他の適切なメモリ記憶装置及び/又は媒体を含む。例えば、マウス、キーボード、ジョイスティック又は他の入力装置のような入力装置134a及び134bは、画像表示及び測定コンピュータシステム130により実行される画像及び分析ソフトウェア140とユーザとのインタラクション及びデータ入力を可能にする。例えば、液晶表示装置又はCRT(Cathode Ray Tube)のような表示装置136は、画像表示及び測定コンピュータシステム130のユーザに対して情報を表示する。ネットワーク接続138は、表示及び測定コンピュータシステムを、例えば、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、インターネット及び/又はワールドワイドウェブのようなネットワークに接続する。
【0041】
使用に当たって、図6を参照するに、画像及び分析ソフトウェア140を実行する画像表示及び測定コンピュータシステム130は、例えば、ネットワーク接続138、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、リムーバブルメモリカード又は他の適切な手段のようなメモリ132に読み出された1つ又はそれ以上の出力画像及びデータファイル120にアクセスする。出力画像及びデータファイル120の1つ又はそれ以上の捕捉画像ファイルI,I,...,Iは、従って、画像及び分析ソフトウェア140の制御の下で表示された傾斜画像142として表示される。略同時に、表示された傾斜画像142に対応する、1つ又はそれ以上のデータポイントCPD1,CPD2,...,CPDnは、容易にアクセス可能なメモリ132位置に読み込まれる。
【0042】
捕捉された、即ち、表示された画像142として表示された傾斜画像142は、いずれの座標系に対して歪められず、適合し、又は、オルト修正された画像142を表示しないことを、特に注記しておく。写されている対象物の測定を可能にするように座標系に対して歪んでいる表示された画像142ではなく、画像表示及び分析ソフトウェア140は、一般に、出力画像及びデータファイル120のデータポイントCPD1,CPD2,...,CPDnを参照することにより、及び、以下で更に詳細の述べるような、1つ又はそれ以上の投射式を用いて、選択された画像の位置及び/又は地理的位置を計算することにより、必要に応じてのみ、又は“飛行中”にのみ、選択されたピクセルの地理的位置を決定する。
【0043】
一般に、画像表示及び測定コンピュータシステム130のユーザは、画像表示及び分析ソフトウェア140に供給された幾つかの利用可能は測定モードの1つを選択することにより、表示された傾斜画像142において写されている対象物の及びそれらの間の測定を行う。ユーザは、例えば、一連のプルダウンメニュー又はツールバーMにアクセスすることにより、又は、キーボードのコマンドにより所望の測定モードを選択する。画像表示及び分析ソフトウェア140により提供される測定モードは、例えば、2つ又はそれ以上の選択点間の距離の測定を可能にする距離モード、幾つかの選択点及び相互関連点により包含された面積の測定を可能にする面積モード、2つ又はそれ以上の選択点の測定を可能にする高度モード、及び、1つ又はそれ以上の他の選択点に対する1つの選択点の仰角における変化の測定を可能にする仰角モードを含む。
【0044】
所望の測定モードを選択した後、画像表示及び分析ソフトウェア140のユーザは、入力装置134a、134bの一を用いて、表示画像142における開始点又は開始ピクセル152及び終了点又は終了ピクセル154を選択し、画像表示及び分析ソフトウェア140は、例えば、開始ピクセル152と終了ピクセル154との間の距離のような、求められている量を自動的に計算し、表示する。
【0045】
ユーザが開始点/ピクセル152を選択するとき、次いで、地表面31におけるそれらに対応する点の地理的位置は、表示された特定の画像に対応する出力画像及びデータファイル120のデータポイントCPD1,CPD2,...,CPDnを用いて1つ又はそれ以上の投射式を実行する画像表示及び分析ソフトウェア140により表示される。ピクセル152に対応する地表面31の点の経度及び緯度は、次いで、例えば、選択された点/ピクセルに隣接する表示画像142において又は表示装置136の他の場所のポップアップ表示ボックスにおいて経度及び緯度を重ね合わせること等により、表示装置136の画像表示及び分析ソフトウェア140により表示される。同じ処理は、終了ピクセル/点154の選択に対してユーザにより、及び経度及び緯度情報の検索及び表示のための画像表示及び分析ソフトウェア140により繰り返される。
【0046】
開始点/ピクセル152及び終了点/ピクセル154の間それぞれの距離の計算は、“飛行中”に各々の選択されたピクセル152、154の地理的位置を決定することにより
達成される。表示画像に対応する出力画像及びデータファイル120のデータポイントCPD1,CPD2,...,CPDnは検索され、各々の選択されたピクセルに対応する地表面31における点の地理的位置が、次いで、決定される。選択されたピクセルに対応する地理的位置の間の差はピクセル間の距離を決定する。
【0047】
表示された傾斜画像142における所定の点又はピクセルの地理的位置がどのようにして決定されるかの例として、表示画像142が直交画像104aに対応することを仮定する(図1)。画像表示及び分析ソフトウェア140のユーザは、簡単化のために、傾斜画像104aの中心C(図1)に対応するピクセル154を選択する。図1に示すように、線106は、傾斜画像104aの境界又はエッジ108近傍の中心Cに対して画像捕捉装置32aの真下の点108から水平面Gに沿って延びている。主軸Aの延長は中心C
と交わっている。角度φは、線106と主軸Aの延長との間の角度である。このようにして、画像捕捉装置32a、点108及び中心Cにより、並びに、辺106、主軸Aの延長及び点108と画像捕捉装置32aとの間の垂直(破線)線110により三角形(参照番号付けしていない)が形成される。
【0048】
グラウンド面Gは、実質的に、水平の、平坦な、又は傾斜していないグラウンド面(典型的には、地形の平均仰角を反映した仰角を有する)であり、それ故、上記三角形は辺/線110と辺/線106との間の直角を含む。角度φと画像捕捉装置32の高度(即ち、辺110の長さ)は既知であるため、斜辺(即ち、主軸Aの延長の長さ)と直角三角形の残りの他の辺は、簡単な幾何学により計算される。更に、表示された画像142に対応する画像が捕捉された時点で、画像捕捉装置32aの正確な位置は既知であるため、点108の経度及び緯度は又、既知である。辺106の長さが理解されており、上記のように計算されることにより、傾斜画像104aの中心Cに対応する正確なピクセル154の地理的位置を画像表示及び分析ソフトウェア140により決定することが可能である。一旦、ピクセル154に対応する点の地理的位置が理解されると、表示された傾斜画像142におけるいずれの他のピクセルの地理的位置は、例えば、焦点距離、センササイズ、アスペクト比、径方向歪項及び他の項等のような既知のカメラ特性を用いて決定することが可能である。
【0049】
表示画像142における2つ又はそれ以上の選択されたピクセルに対応する2つ又はそれ以上の点の間の距離は、例えば、選択された測定モードに従って、ガウスの式及び/又は消失点の式のような既知のアルゴリズムを用いて選択されたピクセルの地理的位置の間の差を決定することにより画像表示及び分析ソフトウェア140によって計算される。表示画像142において移されている又は現れている対象物の測定は、選択されたピクセルの間の距離を測定することに対して、上記の方法に実質的に類似する方法により行われる。表示画像142において現れている、例えば、ビルディング、川、道路及び事実上のいずれの他の地理的又は人間により造られた構造物のような、対象物の長さ、幅及び高さは、適切な/所望の測定モードを選択することにより並びに開始ピクセル及び終了ピクセルを選択することにより、測定される。
【0050】
画像表示及び分析ソフトウェア140の距離測定モードにおいて、開始点/ピクセル152と終了点/ピクセル154との間の距離は、例えば、相互接続された1つ又はそれ以上の“直線”セグメント及び中間点/ピクセルの選択を含む、“直線”経路P1又は経路P2のような事実上のいずれの経路に沿って決定されることが可能である、ことを特記しておく。
【0051】
画像表示及び分析ソフトウェア140の距離測定モードは、“地上を歩く”モードに従って、選択されたピクセルの間の距離を決定する。地上を歩く”モードは、モザイク式のグラウンド面を規定する一連の相互接続されたファセットに従った又はそれにおいて存在する、及び選択されたピクセル/点の間に広がる、経路P1及びP2により集合的に表される、相互接続された線セグメントの集合を生成する。下で更に詳細に説明するように、モザイク式のグラウンド面は、地表面31の地形に密接に従い、それ故、経路P1及びP2は又、地表面31の地形に密接に従っている。モザイク式のグラウンド面によりシミュレートされた地形に沿って距離を測定することにより、“地上を歩く”方法は、従来の方法に比べて、選択された点の間の距離のより正確な及び有用な測定を提供することができる。従来の方法は、平坦な地球又は平均的仰角システムに画像を歪め、平坦な地球に沿った、選択された点の間の距離を測定し、それらの点の間の地形における変化を実質的に無視している。
【0052】
例えば、不均一で起伏のある地形に対して道路を舗装するために請負の仕事に入札する準備をしている請負業者は、提供される“地上を歩く” 測定方法及び画像表示及び分析ソフトウェア140を用いて、複雑な道路の概算の量又は面積を決定することができる。請負業者は、必要な測定を得るために測量クルーを派遣する必要がなく、彼等のオフィスにいながらにして概算の道路の面積又は量を得ることができる。
【0053】
本発明により提供される“地球を歩く”方法とは対照的に、“平坦な地球”又は平均仰角距離計算方法は、不均一な地形に従った点及び/又は対象物の間の距離を測定するときに、及び配置が均一な対象物のサイズ及び/又は高さを測定するときに、固有の不正確さを有する。捕捉される地表面における適度の傾斜又は勾配でさえ、事実上、いずれの他の対象点に対する天底点の仰角における差をもたらす。それ故、図1を参照するに、点108と画像捕捉装置32aとの間の垂直な線110(破線)、主軸A1の延長及び線106により成る三角形は直角を有しない可能性がある。直角三角形であるべき三角形がエラーを含むと仮定される、いずれの幾何学的計算のような場合、そのような計算は、対象点の間の比較的僅かな傾斜又は勾配のために近似値まで低下される。
【0054】
例えば、表面31が天底点Nと傾斜画像104の底部エッジ108近傍の中心Cとの間で上方に傾斜している場合、第2線110は、水平又は非傾斜表面31において交わりが生じる点の前で、表面31と交わる。中心Cは40°に等しい傾斜角を有し、天底点Nより15フィート高い場合、計算された中心Cの位置は、点の間の仰角の変化に対する補正を伴わないと、約17.8フィートはずれる。
【0055】
上における一般的な説明のように、画像142における対象物間の及びそれらの測定における結果として生じる不正確さ及び仰角における変化の少なくとも一部に対して補正するために、画像表示及び分析ソフトウェア140は、必要に応じて、図6において一般的に示されている、予め計算されたモザイク式の又はファセット化されたグラウンド面に対する地表面31における及び表示画像142における点を表す。モザイク式のグラウンド面160は、複数の個別のファセット162a、162b、162c等を含み、それらのファセット各々は互いに相互接続される、それぞれの仰角を有する4つの頂点(参照番号を付けていないが、点として表されている)により規定される。モザイク式のグラウンド面160は、例えば、地形図及び/又はディジタルラスタグラフィック、測量データ及び種々の他の資源のような種々のデータ及び資源に基づいて生成される。
【0056】
一般に、表示画像142における対象点の地理的位置は、その対象点に対応するファセット162a、162b、162c等のどれかを決定することにより計算される。このようにして、対象点の位置は、平坦な又は平均仰角のグラウンド面に基づくのではなく、特徴、即ち、ファセット162a、162b、162c等の仰角、ピッチ及び傾斜に基づいて計算される。地表面31の地形及び対象点の位置が、対象点が存在するファセット162a、162b、162c等のプレーナ表面からずれる限り、エラーが導入される。そのエラーは、ファセット162a、162b、162c等の特定の1つにおける対象点の仰角の双一次補間により、及び、画像表示及び分析ソフトウェア140により実行される位置計算における、その補間された仰角を用いて、減少可能である。
【0057】
モザイク式グラウンド面160を用いるために、画像表示及び分析ソフトウェア140は、モザイク式グラウンド面160と地表面31の方に画像捕捉装置32a又は32bから投影される光線の交わりを見つけるように、改善された光線追跡アルゴリズムを用いる。そのアルゴリズムは、どのファセット162a、162b、162c等が光線と交わるばかりでなく、又、ファセットにおいてその交わりがどこで生じるかを決定する。双一次補間を用いることにより、非常に正確なグラウンド位置を決定することができる。逆投影に対しては、モザイク式グラウンド面160が又、双一次補間を用いて入力グラウンド位置に対するグラウンド仰角値を見出すために用いられる。仰角及び位置は、それ故、表示画像142におけるどのピクセルが所定位置に対応するかを決定するために、画像捕捉装置32a又は32bのモデルにより後方に投影されるように用いられる。
【0058】
更に詳細には、例として、画像表示及び分析ソフトウェア140は、例えば、地表面31の起伏のような少なくとも一部166にモザイク式グラウンド面160を重ね合わせること及び/又は適合させることにより、実行され、及び/又は点164の地理的位置を計算する。モザイク式グラウンド面160及びファセット162a、162b、162c等の僅かな一部のみが地表面31の一部166のプロファイルに沿って示されていることを特記しておく。上で説明したように、各々のファセット162a、162b、162c等は4つの頂点により規定され、それらの頂点の各々はそれぞれ仰角を有し、各々のファセットはそれぞれのピッチ及び傾きを有する。点164(又は、その投影)が存在するファセット162a、162b、162c等の面/地表面における点164の特定の位置は、上記のようにして決定される。
【0059】
モザイク式グラウンド面160は、好適には、画像表示及び測定コンピュータシステム130及び画像表示及び分析ソフトウェア140の動作の範囲外で生成される。むしろ、モザイク式グラウンド面160は、画像表示及び測定コンピュータシステム130にアクセス可能であり、及び/又はメモリ132において記憶される、比較的簡単なデータテーブル又はルックアップテーブル168の形式をとる。典型的なグラウンド面の多くのファセットの頂点全ての位置を計算するために必要な計算資源は、必ずしも画像表示及び測定コンピュータシステム130内に存在する必要はない。それ故、画像表示及び測定コンピュータシステム130は、付加的な計算資源を必要とすることなく、従来のパーソナルコンピュータと共に用いるために適合し、それにより実行可能である。
【0060】
画像表示及び測定コンピュータシステム130の範囲外でモザイク式グラウンド面を計算することは、事実上、いずれの詳細のレベルがモザイク式グラウンド面160に組み込まれることを可能にする、即ち、各々のファセット162a、162b、162c等に対応するサイズ及び/又は面積若しくはそれらにより覆われるサイズ及び/又は面積は、画像表示及び測定コンピュータシステム130及び画像表示及び分析ソフトウェア140により必要とされる資源を著しく増加させることなく、又はそれらの資源の動作を遅くし、計算時間を著しく増加させることなく、所望されるものと同じように大きく又は小さくすることができる。それ故、画像表示及び測定コンピュータシステム130を比較的基本的で複雑でないコンピュータシステムとすることができる。
【0061】
ファセット162a、162b、162c等のサイズは、特定の表示画像142の全体に亘って一様なサイズである。例えば、表示画像142が、約900フィートだけの高さのフォアグラウンドにおいて約750フィートの幅である領域に対応している場合、画像は、約50立方フィートであり、それ故、幅が約15個のファセットで高さが18個のファセットを生成する、ファセット群に分解されることができる。代替として、ファセット162a、162b、162c等のサイズは、含まれるピクセルの数について一様である、即ち、各々のファセットは同じ数のピクセルの幅と同じ数のピクセルの高さを有する。ピクセル密度が最も大きい、表示画像142のフォアグラウンドにおけるファセットは、ピクセル密度が最も小さい表示画像142のバックグラウンドにおけるファセットより、寸法において小さい。ピクセル密度が最も大きい表示画像のフォアグラウンドにおいて殆どの測定を行うことが好ましいため、含まれるピクセル数に関して一様であるファセットを生成することは、寸法において一様であるファセットに関する表示画像142のフォアグラウンドにおいてより正確な測定を提供する有利点を有する。
【0062】
ファセット162a、162b、162c等の寸法を規定するための基準としてピクセルを用いる他の有利点は、位置の計算(グラウンド位置に対するピクセル位置)が比較的簡単であることである。ユーザは、所定のファセットにおいてピクセルを選択するために画像表示及び測定コンピュータシステム130を操作し、画像表示及び分析ソフトウェア140は選択されたピクセルに対応するファセットのためにデータを調べ、選択されたピクセルの仰角は上記のように計算され、その仰角は位置の計算において用いられる。
【0063】
一般に、本発明の傾斜画像を計算する方法は、対象領域、例えば、郡を、例えば、面積が約1平方マイルであるセクタのような一般的に一様な大きさのセクタに分割する。これは、対象領域の全てのインチを覆う傾斜画像を捕捉するための飛行プランの作成を容易にするため、及び、容易な参照、記憶及び検索(“セクタ化”として当該技術分野において周知の処理)のために画像及び/又はセクタを組織化し、名付けるために行われる。
郡のような、いずれの対象の地理的領域の境界は、稀に数マイルの境界になることがあるため、本発明の傾斜画像を捕捉する方法は、対象領域において数マイルを有するより多くのセクタ−更にどれ位、多くが郡の境界の長さに大きく依存するか及びそれらの境界がどれ位、直線的又はジグザグであるか−を提供する。典型的には、境界の2乃至3マイル毎に1つの付加的なセクタが見込まれる。従って、対象の郡又は他の領域は、略20マイルx35マイル、即ち、700平方マイルである場合、その領域は約740乃至780のセクタに分割される。
【0064】
本発明の傾斜画像を捕捉する方法は、一般に、少なくとも2つの方位方向から傾斜画像を捕捉し、少なくともそれらの2つの方位方向から対象の領域の十分なカバーを提供する。ここで、図7及び8を参照するに、本発明の傾斜画像を捕捉するための方法の第1実施形態について示している。明確化のために、図7及び8は、1つの画像捕捉装置のみを有するシステムに基づいている。しかしながら、2つ又はそれ以上の画像捕捉装置を用いることができることは理解される必要がある。
【0065】
画層捕捉装置は、領域200に亘る各々の通過の間に、1つ又はそれ以上の傾斜画像を捕捉する。上記のような画像捕捉装置は、傾斜画像を捕捉するために領域200に亘ってある角度を対象とする。領域200は、領域200の二重のカバーを確実にするために画像担持装置及び/又はプラットホームにより、芝を刈る方法と類似した方法で、前後に動くパターン状に横断される。
【0066】
更に詳細には、領域200は第1経路202を辿って画像担持装置32及び/又はプラットホーム20により横断され、これにより、領域200の部分202a、202b及び202cの傾斜画像を捕捉する。領域200は、続いて、第1経路202と平行で、間隔を置き、向きが反対方向即ち第1経路から180°の方向の第2経路204を辿って画像担持装置32及び/又はプラットホーム20により横断され、これにより、領域200の部分204a、204b及び204cの傾斜画像を捕捉する。図7及び8を比較することにより、領域200の部分207(図8)が第1方向又は遠近法から捕捉された画像202a乃至202cにより、及び第2方向又は遠近法から捕捉された画像204a乃至204cによりカバーされていることが理解できる。従って、領域200の中央部分は100%二重にカバーされる。経路202及び204に対して平行である、反対の経路に沿って領域200に亘って横断する又は通過する上記のパターンは、経路202及び204と同じ方向であって、領域200のサイズにより影響されるように互いから距離を置いた、経路202及び204と平行である経路から捕捉された少なくとも1つの傾斜画像により、領域200の全体が完全にカバーされるまで、繰り返され、これにより、それらの遠近法/方向から領域200を100%二重にカバーできる。
【0067】
必要に応じて、及び詳細を改善するために、領域200は、2つの付加的な反対方向で平行な第3経路206及び第4経路208それぞれによりカバーされ、それら第3経路206及び第4経路208は、図9及び10に示すように、経路202及び204に対して垂直である。それ故、領域200は、領域200の部分206a、206b及び206cの傾斜画像を捕捉するために第3経路206を辿って画像担持装置32及び/又はプラットホーム20により横断され、次いで、領域200の部分208a、208b及び208cの傾斜画像を捕捉するために第3経路206に対して反対方向であり、平行であり、間隔を置いた、第4経路に沿って横断される。経路206及び208に平行である反対向きの経路に沿って、領域200に亘って横断する又は通過するこのパターンは、経路206及び208と同じ方向であって、領域200のサイズにより影響されるように互いから距離を置いた、経路202及び204と平行である経路から捕捉された少なくとも1つの傾斜画像により、領域200の全体が完全にカバーされるまで、繰り返され、これにより、それらの遠近法/方向から領域200を100%二重にカバーできる。
【0068】
上記のように、画像担持装置32及び/又はプラットホーム20は、所定の経路に沿って領域200に亘って横断又は通過される。しかしながら、画像担持装置32及び/又はプラットホーム20は、領域200に亘って、必ずしも、直接に横断又は通過しないで、画像化される領域200の一部が画像捕捉装置の画像捕捉フィールドの範囲内に入るように、領域200に隣接する領域、近接する領域又はそれから幾分か取り出された領域を横断又は通過することが可能である。図7に示すように、経路202は、領域200に亘って直接に通過しないような経路であるが、それでも、傾斜画像を捕捉する。
【0069】
本発明は、種々の解像度レベル又はグラウンドサンプル距離において画像を捕捉することができる。以下、地域レベルという、第1の詳細レベルは、例えば、ピクセル当たり約2フィートのグラウンドサンプル距離を有する。地域レベル直交画像に対しては、グラウンドサンプル距離は、画像全体に亘って略一定のままである。地域レベル直交画像は、ステレオペアカバレージを提供するために十分な重なり合いを伴って捕捉される。地域レベル傾斜画像に対しては、グラウンドサンプル距離は、例えば、画像のフォアグラウンドにおけるピクセル当たり約1フィートから、画像のミッドグラウンド(mid−ground)におけるピクセル当たり約2フィートまで、及び、画像のバックグラウンドにおけるピクセル当たり約4フィートまで変化する。地域レベル傾斜画像は、各々の対象領域は、捕捉された各々のコンパス方向からの少なくとも2つの傾斜画像により典型的にカバーされるように、十分な重ね合わせを伴って捕捉される。約10個の地域レベル傾斜画像がセクタ当たりに捕捉される。
【0070】
以下、近所レベルという、第2の詳細レベルは、地域レベルの画像より非常に詳細である。近所レベルの画像は、例えば、ピクセル当たり約6インチのグラウンドサンプル距離を有する。近所直交画像に対して、グラウンドサンプル距離は実質的に一定のままである。近所傾斜画像は、例えば、画像のフォアグラウンドにおけるピクセル当たり約4インチから、画像のミッドグラウンドにおけるピクセル当たり約6インチまで、及び画像のバックグラウンドにおけるピクセル当たり約10インチまでのグラウンドサンプル距離を有する。近所傾斜画像は、各々の対象領域が各々の捕捉されたコンパス方向からの少なくとも2つの傾斜画像により典型的にはカバーされるように、及び、反対方向のコンパス方向が互いとの100%の重なり合いを提供するように、十分な重なり合いを伴って捕捉される。セクタ当たり約100個の傾斜領域画像が捕捉される。
【0071】
4つのコンパス方向全てから地域傾斜画像及び/又は近所傾斜画像を捕捉することにより、画像における全ての点が少なくとも1つの捕捉された傾斜画像のフォアグラウンド又は小さい部分において現れ、ここで、グラウンドサンプル距離は最も小さく、画像の詳細度は最も大きい、ことが確実であることを特に特記しておく。
【0072】
示している実施形態において、画像捕捉及び地理的位置決めシステム30は、ジャイロスコープ、コンパス及び高度計を含む。しかしながら、本発明の画像捕捉及び地理的位置決めシステムは、例えば、GPS及びINU信号/データから高度、ピッチ、ロール、ヨー及びコンパス頭出しを導き出し、計算するように交互に構成され、これにより、不必要な1つ又はそれ以上のジャイロスコープ、コンパス及び高度計をレンダリングすることができることを理解する必要がある。
【0073】
示している実施形態において、画像捕捉装置は、水平面に対して等しい傾斜角にある。しかしながら、画像捕捉装置の傾斜角は等しい必要はないことを理解する必要がある。
【0074】
示している実施形態において、画像捕捉コンピュータシステムは、画像捕捉装置に共通又は単一の画像捕捉信号を発する画像及びデータ捕捉ソフトウェアを実行する。しかしながら、本発明は、画像捕捉装置が異なる瞬間及び異なるインタバルにおいて画像を別々に捕捉するように、交互に構成されることができることを理解する必要がある。
【0075】
示している実施形態において、本発明の方法は、互いに対して実質的に反対方向にある、即ち、互いに対して180°である経路/遠近法から対象領域の二重カバレージを提供するように、傾斜画像を捕捉する。しかしながら、本発明の方法は、互いに対して一般に及び/又は実質的に垂直である経路/遠近法からの二重カバレージを提供するように交互に構成されることができることを理解する必要がある。
【0076】
本発明は好適な設計を有するように説明した一方、本発明は、この開示の主旨及び範囲において更に変更することができる。本発明の開示は、それ故、ここで、開示した構造及び要素に対する、いずれの同等なものを包含することが意図されている。更に、この開示は、以上で開示した一般原理を用いる、いずれの本発明の変形、使用又は適用を包含することが意図されている。更に、この開示は、同時提出の特許請求の範囲内に入る関連技術における既知の又は通例の実施の範囲内にある、開示された主題からのいずれの逸脱を包含することが意図されている。
【符号の説明】
【0077】
10 装置
20 プラットホーム又はビークル
30 地理的位置決めシステム
31 地球の表面又は他の対象物の表面
32a、32b 画像捕捉装置
34 全地球測位システム(GPS)受信器
36 慣性航法ユニット
40 クロック、ジャイロスコープ
42 コンパス
44 高度計
46 画像捕捉コンピュータシステム
48a、48b 画像データ信号(IDS)
52 GPS信号
56 位置信号/データ
58 速度信号/データ
64 ピッチ信号
66 ロール信号
68 ヨー信号
72 頭出し信号/データ
74 高度信号/データ
82 メモリ
84a、84b 入力装置
86 表示装置
88 入力及び出力(I/O)ポート
90 画像及びデータ捕捉ソフトウェア
106 線
108 点
120 画像データファイル
130 画像表示及び測定コンピュータシステム
132 メモリ
134a、134b 入力装置
136 表示装置
138 ネットワーク接続
140 画像表示及び分析ソフトウェア
142 画像
152 開始ピクセル
154 終了ピクセル
160 モザイク式グラウンド面
162a、162b、162c ファセット
164 地表面における点
168 ルックアップテーブル
200 領域
202及び204 経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の捕捉された傾斜画像に基づいて表示、地理的位置決め及び測定するコンピュータ化システムであって:
複数の捕捉された傾斜画像と、
該複数の捕捉された傾斜画像に対応する地理的位置データと、
前記捕捉された複数の傾斜画像において表現された地形の少なくとも一部を近似するモザイク状グラウンド面データであって、該モザイク状グラウンド面データは、前記複数の捕捉された傾斜画像における均一な数の画素を用いて規定されるファセットの大きさを有する、複数の相互接続したファセットを更に有する、モザイク状グラウンド面データと、
を読み取る画像表示及び解析ソフトウェアを実行するコンピュータシステム;
を有するコンピュータ化システムであり、
前記画像表示及び解析ソフトウェアは、前記捕捉されて地理的位置決めされた複数の傾斜画像の1つを表示し、前記表示された画像内の1つ又はそれ以上の選択された点の地理的位置を演算し、前記画像表示及び解析ソフトウェアは、前記表示された画像内の何れかの2つ又はそれ以上の選択された点の間の離間距離を演算する;
ことを特徴とするコンピュータ化システム。
【請求項2】
請求項1に記載のコンピュータ化システムであって、前記モザイク状グラウンド面データの前記複数のファセットの各々はそれぞれのピッチ及び傾斜を有する、コンピュータ化システム。
【請求項3】
請求項2に記載のコンピュータ化システムであって、前記モザイク状グラウンド面データは複数の頂点を有し、該複数の頂点の各々はそれぞれの仰角を有し、前記複数の相互接続したファセットの角(かど)を規定し、前記複数の頂点の2つは前記複数の相互接続したファセットの各々により共有されている、コンピュータ化システム。
【請求項4】
請求項3に記載のコンピュータ化システムであって、前記画像表示及び解析ソフトウェアは、前記複数のファセットのどれが前記表示された画像における選択された点に対応するかを識別し、前記選択された点に対応するファセットの頂点についての仰角に少なくとも依存する前記選択された点の仰角を演算し、前記画像表示及び解析ソフトウェアは、前記選択された点と1つ又はそれ以上の他の選択された点との間の離間距離を演算するために前記演算された仰角を用いる、コンピュータ化システム。
【請求項5】
請求項4に記載のコンピュータ化システムであって、前記画像表示及び解析ソフトウェアは、2つ又はそれ以上の選択された点間の離間距離を演算することにより前記表示された画像内のオブジェクトの高さを演算する、コンピュータ化システム。
【請求項6】
請求項1に記載のコンピュータ化システムであって、前記モザイク状グラウンド面データは、前記表示された画像に重ね合わされたデータであり、前記表示された画像に適合する、コンピュータ化システム。
【請求項7】
請求項1に記載のコンピュータ化システムであって、前記画像表示及び解析ソフトウェアは、プルダウンメニューコマンド、ツールバーコマンド及びキーボードコマンドの少なくとも1つによりアクセス可能であるユーザ選択可能測定モードを有する、コンピュータ化システム。
【請求項8】
請求項1に記載のコンピュータ化システムであって、前記複数の捕捉された傾斜画像の各々は画像捕捉装置により捕捉されたものであり、前記地理的位置データは:
傾斜画像が捕捉されたときに、時間を表す時間データ;
傾斜画像が捕捉されたときに、前記画像捕捉装置の位置を表す位置データ;
傾斜画像が捕捉されたときに、前記画像捕捉装置の方位を表す方位データ;
前記画像捕捉装置についての補正係数を表す補正データ;及び
前記画像捕捉装置により捕捉された面の平均仰角を表す仰角データ;
の少なくとも1つを更に有する、コンピュータ化システム。
【請求項9】
請求項8に記載のコンピュータ化システムであって、前記位置データは、傾斜画像が捕捉されたときの、前記画像捕捉装置の緯度、経度及び高度を含む、コンピュータ化システム。
【請求項10】
請求項8に記載のコンピュータ化システムであって、前記方位データは、傾斜画像が捕捉されたときに、前記画像捕捉装置のロール、ピッチ、ヨー及び頭出しを含む、コンピュータ化システム。
【請求項11】
請求項8に記載のコンピュータ化システムであって、前記画像捕捉装置はカメラであり、前記補正データは、焦点距離、センササイズ、アスペクト比、主点オフセット、歪及びピクセルピッチを含む、コンピュータ化システム。
【請求項12】
請求項1に記載のコンピュータ化システムであって:
画像捕捉装置であって、該画像捕捉装置は、傾斜画像を捕捉し、捕捉された画像に対応する画像データ信号を発する、画像捕捉装置;及び
少なくとも1つの地理的位置決め装置であって、前記少なくとも1つの地理的位置決め装置の各々は、対応する少なくとも1つの地理的位置決め信号を発し、前記少なくとも1つの地理的位置決め信号の各々は、前記画像捕捉装置の地理的位置の少なくとも一部を表すことが可能である、地理的位置決め装置;
を更に有する、コンピュータ化システムであり、
前記コンピュータシステムは、前記画像データ信号及び前記少なくとも1つの地理的位置決め信号を受け入れ及び記憶し;
前記画像表示及び解析ソフトウェアは、前記画像データ信号及び前記少なくとも1つの地理的位置決め信号を読み取り、前記画像表示及び解析ソフトウェアは、対応する前記少なくとも1つの地理的位置決め信号に各々の前記画像データ信号を関連付ける;コンピュータ化システム。
【請求項13】
請求項12に記載のコンピュータ化システムであって、前記少なくとも1つの地理的位置決め装置及び前記少なくとも1つの地理的位置決め信号のそれぞれは:
前記画像捕捉コンピュータシステムの時間データ信号を発するクロック;
GPS信号を受信し、経度及び緯度を表す位置データ信号を前記画像捕捉コンピュータシステムに発する全地球測位システム(GPS)受信器;
前記画像捕捉装置の速度を表す速度データ信号を前記画像捕捉コンピュータシステムに発する慣性航法ユニット(INU);
前記画像捕捉装置のピッチ、ロール及びヨーをそれぞれ表す、ピッチ信号、ロール信号及びヨー信号を前記画像捕捉コンピュータシステムに発するジャイロスコープ;
前記画像捕捉装置の頭出しを表す頭出しデータ信号を前記画像捕捉コンピュータシステムに発するコンパス;並びに
前記画像捕捉装置の高度を表す高度データ信号を前記画像捕捉コンピュータシステムに発する高度計;
の少なくとも1つを有する、コンピュータ化システム。
【請求項14】
請求項12に記載のコンピュータ化システムであって、焦点距離、センササイズ、径方向歪、主点オフセット及びアライメントを含む前記画像捕捉装置の特徴を表す補正データを更に有するシステムであり、前記画像表示及び解析ソフトウェアは、捕捉された画像を補正するように前記補正データを用いる、コンピュータ化システム。
【請求項15】
請求項12に記載のコンピュータ化システムであって、前記画像表示及び解析ソフトウェアにより生成された出力データファイルを更に有するシステムであって、前記出力データファイルは複数の画像ファイルを有し、地理的位置データは前記複数の画像ファイルの各々に対応する、コンピュータ化システム。
【請求項16】
請求項12に記載のコンピュータ化システムであって、対象表面の上の所定距離に前記画像捕捉装置を担持するプラットホームを更に有する、コンピュータ化システム。
【請求項17】
請求項1に記載のコンピュータ化システムであって、前記表示された画像の開始点及び終了点を選択する入力装置を更に有する、コンピュータ化システムであり、前記画像表示及び解析ソフトウェアは:
前記開始点及び前記終了点に対応する地理的位置データから検索され;
複数のファセットを有するモザイク状グラウンド面に対応するモザイク状グラウンド面データであって、前記複数のファセットの各々はそれぞれのピッチ及び傾斜を有し、前記モザイク状グラウンド面は前記表示された傾斜画像の地形に略適合する、モザイク状グラウンド面データを参照し;
前記開始点及び前記終了点を線分で接続する段階であって、前記線分は前記ファセットの前記ピッチ及び傾きに適合し、それにより、前記地形を辿ることができ;そして
前記開始点と前記終了点との間の前記線分に沿って線形距離を演算し、それにより、前記ファセットの前記ピッチ及び傾きを考慮することができる;
コンピュータ化システム。
【請求項18】
請求項17に記載のコンピュータ化システムであって、前記画像表示及び解析ソフトウェアは、前記表示された傾斜画像に前記モザイク状グラウンド面データを重ね合わせる、コンピュータ化システム。
【請求項19】
請求項17に記載のコンピュータ化システムであって:
前記入力装置は、前記表示された画像において1つ又はそれ以上の中間点を選択し;
前記画像表示及び解析ソフトウェアは、前記1つ又はそれ以上の中間点に対応する地理的位置データを検索し、隣接する中間点を互いに接続し、線分で前記開始点及び前記終了点を接続し、前記線分は、前記ファセットの前記ピッチ及び傾斜に適合し、それにより、前記地形に倣い;そして
前記開始点と前記終了点との間の前記線分に沿った距離を演算する;
コンピュータ化システム。
【請求項20】
請求項17に記載のコンピュータ化システムであって、前記複数のファセットは各々、前記表示された傾斜画像の等しい面積に対応している、コンピュータ化システム。
【請求項21】
請求項17に記載のコンピュータ化システムであって、前記複数のファセットは各々、前記表示された傾斜画像の等しい画素数に対応している、コンピュータ化システム。
【請求項22】
請求項17に記載のコンピュータ化システムであって、前記入力装置は、前記表示された画像における1つ又はそれ以上の中間点を選択し、前記中間点に対応する地理的位置データを検索する、コンピュータ化システム。
【請求項23】
請求項17に記載のコンピュータ化システムであって、前記離間距離は、2つ又はそれ以上の選択された点間の距離、2つ又はそれ以上の選択された点間の高さ方向の距離、2つ又はそれ以上の選択された点の仰角の差分、及び少なくとも3つの点により囲まれた面積を有する、コンピュータ化システム。
【請求項24】
コンピュータシステムにおいて表示された傾斜画像から計測するコンピュータ化方法であって、少なくとも1つの入力装置が前記コンピュータシステムに接続され、画像データファイルは前記コンピュータシステムによりアクセス可能であり、前記画像データファイルは捕捉された画像及び前記画像と共に捕捉された対応する位置データを有する、コンピュータ化方法であり:
複数の計測モードの好ましい計測モードに前記コンピュータシステムを設定する段階であって、好ましい計測モードで好ましい計測値を演算する、段階;
前記表示された傾斜画像において開始点を選択する段階;
前記開始点に対応する地理的位置を演算する段階;
前記表示された傾斜画像において終了点を選択する段階;
前記終了点に対応する位置データを検索する段階;
前記対応する位置データを用いて、前記終了点に対応する前記地理的位置を演算する段階;並びに
前記開始点の前記地理的位置及び前記終了点の前記地理的位置の少なくとも一部に依存する好ましい計測値を演算する段階;
を有する方法であり、
前記複数の計測モードは、2つ又はそれ以上の選択点間の距離を演算する距離測定モード、2つ又はそれ以上の選択点間の高さ方向距離を演算する高さ測定モード、2つ又はそれ以上の選択点間の仰角の差分を演算する相対的仰角測定モード、及び少なくとも3つの点により囲まれた面積を演算する面積演算モードを有する;
コンピュータ化方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−112959(P2010−112959A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−3317(P2010−3317)
【出願日】平成22年1月8日(2010.1.8)
【分割の表示】特願2004−551862(P2004−551862)の分割
【原出願日】平成15年11月7日(2003.11.7)
【出願人】(505108672)ピクトメトリー インターナショナル コーポレイション (2)
【Fターム(参考)】