説明

光タップ型遅延線を使用するプライベートおよびセキュア光通信システム

情報含有光信号のセキュア伝送のための方法および装置。光信号は第1の複数のサブバンドに分割される。各サブバンドは、光信号に含まれる情報を暗号化するように修正される。修正後サブバンドは、組合せ光信号として組み合わされる。組合せ光信号は第2の複数のサブバンドに分割される。第2の複数のサブバンドのそれぞれは、光信号に含まれる、先に暗号化された情報を復号するように修正される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、光通信システム、光遠隔通信システム、および光ネットワークと呼ばれることがあるものを含む光学系に関し、より詳細には、光伝送システムでの情報セキュリティのための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
光遠隔通信は、世界中に情報を移送する主要な方法である。波長分割多重化(WDM)技術は、波長当たり毎秒10および40ギガビットものビットレートで、単一ファイバ上に80および160個もの情報搬送波長をもたらした。このスループットおよび能力の向上は印象的であるが、光ファイバWDMおよび自由空間光遠隔通信システムの使用が引き続き拡大しているので、セキュリティがますます重要になっている。
【0003】
光伝送を保護する既存の大部分の方法は、信号が光学層に転送される前に電気的領域で信号を暗号化する。例えば、ヴァン・ブリーマン(van Breeman)等の米国特許第5473696号では、送信前に擬似ランダムストリームであるmodulo 2を追加し、同一の擬似ランダムストリームの追加によってデータを回復することでデータストリームが暗号化される。ルトリッジ(Rutledge)の米国特許第5864625号は、情報を電子的に暗号化し、暗号化プロセスのために使用されるセキュリティキーを光学的に送信する。こうしたタイプの保護システムは、現在のところ毎秒約2.5から10ギガビット以下である電子処理速度によって制限される。第2に、こうした電子的な保護方法は実装するのに費用がかかり、かつ待ち時間問題が生じる可能性がある。
【0004】
ブラケット(Brackett)等の米国特許第4866699号は、コヒーレントに関連するスペクトル成分の光周波数領域の符号化および復号化に基づくマルチユーザ通信のためのアナログの符号化および復号化方法を教示している。ブラケットは、スペクトル成分がコヒーレントに関連しない場合のセキュア通信応用例またはプライバシー通信応用例に対処することができていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記に鑑みて、本発明による一目的は、特に高い伝送ビットレートで、コスト、容量、重さ、および/または出力の低い、伝送を保護するアナログ方法を提供することによって光通信セキュリティを改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、好ましい実施形態において、例えば光ファイバまたは自由空間ネットワークを介して伝送することのできる電子通信を効果的に保護するアナログ方法および装置を提供する。好ましい実施形態では、本発明は、米国特許第6608721号に開示されている光タップ型遅延線(OTDL)(この特許を本願に引用して援用する)と、アナログ信号の特性を変更する周知の方法の組合せを使用することができる。
【0007】
プライバシーシステムは、大部分の潜在的な敵にとって無許可の傍受を行うことが非常に難しくなるようにソース信号が十分に保護されるが、政府などの高度で資金があり断固たる敵による傍受を防止することに関してはそれほど難しくはないシステムとして説明することができる。セキュアシステムは、送信される情報信号が、大規模なコンピューティング資源を有する非常に高度な敵による無許可の侵入に対して十分に保護されるシステムである。本発明に従って提供されるセキュリティは、例えば、(1)サブバンドの数を変更し、(2)位相を変更し、時間遅延を導入し、または発信信号の周波数成分をシフトすることによってサブバンドのアナログ特性を変更し、(3)変更の周期性を制御することにより、プライバシーシステムから全くセキュアなシステムまで、多くのレベルのセキュリティを達成することができる。
【0008】
信号伝送速度も信号傍受の確率に影響を及ぼす。例えば、毎秒10ギガビットの信号は毎秒2.5ギガビットの信号よりも本質的に傍受が難しい。本発明は、好ましい実施形態において、毎秒1ギガビットを超えるビットレートで光信号を保護することができる。
【0009】
本発明の好ましい実施形態を用いた伝送はアタックから保護される。どんなアタックも、高精度なデジタル化速度でアナログデータの広い帯域幅のコヒーレント検出を必要とし、コヒーレントに傍受された場合であっても、信号の特性が回復がほぼ不可能な範囲でスクランブリングされるからである。例えば、128個のサブバンドと10個の異なる位相ずれの組合せを有するOTDL装置は、コヒーレントに信号を回復するために10128回の試行に匹敵するブルートフォースアタックを必要とし、それは最速のスーパーコンピュータと組み合わせた現在のアナログ−デジタル変換技術では不可能な離れ業である。傍受の可能性をさらに低くするために、サブバンドひずみパターンを周期的に変更することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1および2に、先に参照した、多重チャネルWDMバンドを個々のチャネルに逆多重化するOTDL装置の例を示す。この装置の詳細な説明は、米国特許第6608721号(本願に引用して援用する)で与えられているが、本発明のいくつかの好ましい実施形態の理解が容易となるように、その動作をここで簡潔に略述する。図示する例では、6つの平行入力ビーム230a〜230fが、光タップ型遅延線(OTDL)231に進入する。ビーム源は、例えば6本の光ファイバ(図示せず)の平行出力でよく、各ファイバは一般に複数の波長を搬送する。プレート235上の完全反射コーティング232と、プレート237上の部分反射コーティング236により、装置に進入する各入力ビームが空洞233内で多重反射する。各ビームの一部であるビームレットが複数のタップ240a〜fで空洞から出力され、後続の各出力成分が先行部分に対して時間遅延する。
【0011】
次いで、様々な出力ビームが、円筒レンズ242および球面レンズ245を有するアナモルフィック光学系に向けられる。アナモルフィック光学系242、245は、1)垂直次元yでの空洞231の出力のフーリエ変換、および2)水平次元xでのOTDL231の出力ビームの出力面246に対する結像、の各機能を実施する。出力は平面246上に結像し、各情報搬送波長が、平面上の特定のスポットに集束する。検出器を平面246に適切に配置することにより、次の処理のために各WDM情報チャネルを検出することができる。
【0012】
図3に、本発明の好ましい実施形態による光通信システムの一例を示す。この実施形態は、送信機50および受信機52を含む。情報搬送光信号を搬送するファイバ56がOTDL58によって受信される。図1および2に関する説明で述べたのと同様に光が処理される。OTDLの光タップ位置54a〜54gからビームレットは出力され、レンズ系60が、平面反射型位相変調器アレイ62上でビームレットを干渉させる。OTDL58およびレンズ60を通る平面62までの通路が、情報搬送光信号をいくつかのサブバンドに分割している。少なくとも数百のサブバンドを出力するようにOTDLを設計することができる。
【0013】
限定はしないが、液晶アレイ、MEMSデバイス、III−VまたはII−VI半導体デバイスのアレイを含むいくつかの方式で反射型位相変調器アレイ62を実装することができる。位相ずれが変化する速度は、提供されるセキュリティのレベルに直接影響を及ぼす可能性がある。この例では、1つの変調器要素が各サブバンドに関連付けられる。各サブバンドは変調器要素を通過し、制御コンピュータ64で決定される方式で移相される。変調器アレイ62のミラー部分は、レンズ系60を通じてサブバンドをタップ位置57a〜57gに戻す。OTDL58は、光ファイバ搬送波76を介して宛先に再送信するために、タップを光信号に再結合する。
【0014】
送信機50からの信号がOTDL72によってファイバ76から受信される。OTDL72とレンズ70の組合せは、OTDL58とレンズ60の組合せと同一である。OTDL72およびレンズ70は、信号を、OTDL58およびレンズ60で生成されたのと同一のサブバンドに分離する。サブバンドは、反射型位相変調器アレイ68上に結像され、各アレイ要素は、アレイ62内の対応する変調器と同一のサブバンドを受信する。制御コンピュータ66は、制御コンピュータ64で指示されたのと逆の方式で各サブバンドを移相させる。次いで、各サブバンドがレンズ系70を通じてOTDL72に戻され、OTDL72は、サブバンドを単一の信号に再結合し、その信号が、次の処理またはルーティングのためにファイバ74に出力される。
【0015】
各サブバンドに位相ずれを与える効果は、ひずみを導入することである。ひずみの量が十分である場合、情報内容が解読不能となり、セキュリティが高まる。制御コンピュータ64は、コンピュータ入力の知識を有さない者にとって予測不能な方式でどのようにサブバンドの位相を修正するかを変調器アレイに命令する。位相ずれが変化する速度は、必要なセキュリティのレベルに依存する。固定位相ずれパターンは、信号を理解不能にするのに十分なだけ信号をひずませる。しかし、断固たる傍受者は、信号を解析し、最終的に、位相ずれパターンの効果を求め、それを逆転させることができる。引き続きセキュリティを保証するために、固定位相ずれパターンを時折変更して、潜在的な傍受者に再度分析を開始することを要求することができる。セキュリティを最高度にするためには、最高性能の計算システムを予期したとしても、パターンが変化する前に何らかの既知の解析が成功するのに十分なだけ長く位相ずれが静的にとどまらないことを保証するのに十分なだけこの変更を頻繁に行わなければならない。傍受者が設定を計算するのに必要な時間の開きの少なくとも2倍高速に図3の移相器アレイ設定62および68が変更される場合、セキュアシステムが得られる。
【0016】
好ましくは、位相変調器に対するコンピュータ入力を決定性アルゴリズムから導出することができ、コンピュータに与えられるキー設定から決定性アルゴリズムの開始点を導出することができる。これにより、アルゴリズムとキー設定の両方の知識を有する受信者が、同一の制御コンピュータ信号を複製することが可能となり、それによって、位相ひずみを逆転させ、情報信号を完全な状態に回復することが可能となる。
【0017】
本発明のこの実施形態の原理を例示するために、単一の信号またはチャネルのみを説明した。しかし、米国特許第6608721号に記載のOTDLのマルチポートインターリービング機能(本願に引用して援用する)を使用すると、本発明による実施形態は、多重チャネルWDM通信システムのすべてのチャネルを同時に暗号化することができる。本明細書では、「暗号化」という用語は、低セキュリティから最高レベルの認証セキュリティまでのすべてのレベルのセキュリティを含む。
【0018】
例示される本発明の実施形態が最良の効果を生むために、サブバンド解像度、すなわち図3のOTDLの焦点面62での各サブバンド間の間隔が、入力信号の帯域幅よりも著しく細かく、好ましくは少なくとも10倍細かく、より好ましくは少なくとも50倍細かくなるべきである。この特定の実施形態では、例えば、入力信号が毎秒10ギガビットのビットレートを有する場合、OTDLの設計は、焦点面で200MHz以上の空間解像度を有する少なくとも50個のサブバンドであるべきである。
【0019】
各アレイ要素は、以下の式で定義される周波数領域内の信号の一部を認識することができる。
【数1】

【0020】
上式で、
i. tは超微細デバイスの開口(タップキー)
ii. Sは時間積分変数
iii. ωは周波数
iv. Kはサブバンド指数
【0021】
【数2】

をスライディングフーリエ変換(例えばデータのブロック)として定義すると、Ψ(ω,t)を、反射型移相器の要素に入射する情報信号のスペクトル成分として理解することができる。
【0022】
好ましい実施形態では、本発明は、特定のアレイ要素に当たる各スペクトル成分に位相ずれを与える。具体的には、各アレイ要素は、複素数
【数3】

として定義される信号を認識する。
【0023】
ただしφは、本発明の移相器によって変更されるべき要素である。別の実施形態では、φの代わりにA(振幅)を変更することが可能であるが、そのようにすることにより、出力の損失となり、潜在的には情報内容の損失となる。φを変更することは出力損失をもたらさず、どんな情報内容も失われない。
【0024】
図4は、図3の信号の伝送を示すシミュレーション例である。57は、ファイバ56上を搬送される元の信号を表す。送信機50で移相した後、送信し、ひずませた信号が77で示すように現れる。受信機52を通過した後、信号がファイバ74上に出力され、75で示すように現れ、これは元の入射信号57と等しい。
【0025】
図3に示す実施形態は、OTDLの可逆性特性を利用する本発明の反射型アーキテクチャであり、それによってただ1つのOTDL装置が送信および受信のために使用される。本発明の代替実施形態は、図5に示す透過型アーキテクチャであり、2つのOTDL装置が送信機200を備え、2つのOTDL装置が受信機210を備える。このアーキテクチャのための移相器アレイ84および94は、透過型と反射型である。OTDL100は、ひずませた信号を、ファイバ90上に送信する信号として組み合わせる。この信号は、OTDL101によってファイバ90から受信され、OTDL101は、レンズ60と一緒に、この信号を、OTDL99およびレンズ61で生成されたのと同一のサブバンドに分離する。これらのサブバンドが透過型移相器94を通じて、元の無ひずみ信号として再結合するレンズ87およびOTDL102まで通過する。
【0026】
先に述べたように、ひずみ技法のその他の2つのタイプである、(1)ランダム時間遅延の導入、または(2)サブバンドの移相が存在する。導波路内のコイル、ホワイトセル、ループ、またはその他のタイプの自由空間遅延で信号遅延を生み出すことができる。誘導ブリリュアン散乱、4波混合、3波混合の使用、あるいは、ニオブ酸リチウムマッハーツェンダー、リン化インジウム電子吸収、電子吸収多重量子井戸、電子屈折装置などの何らかの光変調器装置の使用など、光信号の周波数をシフトするための方法が多数存在する。使用する実施形態に対して実現可能となるように、適用される周波数シフトの値は他の制約と合致しなければならないことに留意されたい。信号ひずみの3つの方法のそれぞれを単独で、または何らかの組合せで使用して、プライベートまたはセキュア光伝送システムを生成することができる。
【0027】
本発明の別の好ましい実施形態は、入力ソースの周波数をシフトすることによって入力搬送波のコヒーレンスを破壊するものである。やはり、前述のインラインひずみ技法をこの方法と組み合わせて使用することができる。図6に、この方法による反射型アーキテクチャの一例を示す。図7に、この方法による透過型アーキテクチャの一例を示す。
【0028】
図1の例に示すように、OTDLは2次元装置でよく、すなわち、OTDLは、230aから230fとして示される複数の光ファイバ入力からの光信号をサブチャネル化することができ、焦点面でサブバンドのマトリックスおよび入力ファイバを生成する。より高いレベルのセキュリティを得る別の方法は、サブバンドをひずませる前述の方法を使用し、さらにサブバンドを異なる出力に対して送り出すことである。
【0029】
米国特許第6608721B1(本願に引用して援用する)に記載され、図8に示されるアーキテクチャでOTDLを使用して、さらなるセキュリティの向上を得ることができる。図8では、OTDL160が第1のOTDL150の向きから90度回転する。第1のOTDLは粗いサブバンド化を生成する。第2のOTDLはさらに、各サブバンドをより細かいサブバンドに細分する。このアーキテクチャは、入射信号の多数の非常に細かいサブバンドを生成する。先に議論したひずみ方法を位置170で各サブバンドに適用することができる。宛先への送信に関して先に開示した透過型または反射型アーキテクチャを使用して、非常に細かく、かつひずんだサブバンドを信号として再結合することができる。図8の設計を使用する受信機アーキテクチャは、非常に細かいサブバンドを分離し、ひずみを逆転させ、無ひずみサブバンドを信号として再結合する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】光タップ型遅延線(OTDL)の一例を示す図である。
【図2】OTDL装置の動作側面図の一例を示す図である。
【図3】反射モードで動作する本発明の好ましい実施形態の動作側面図の一例を示す図である。
【図4】本発明の好ましい実施形態による送信前、送信中、および送信後の信号の一例を示す図である。
【図5】透過モードの本発明の好ましい実施形態の一例を示す図である。
【図6】反射モードの本発明の入力搬送波周波数シフト実施形態の一例を示す図である。
【図7】透過モードの本発明の入力搬送波周波数シフト実施形態の一例を示す図である。
【図8】非常に高い解像度のサブバンドを得るために2つのOTDL装置を使用する本発明の別の実施形態の一例を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報含有光信号のセキュア伝送のための方法であって、
前記光信号を第1の複数のサブバンドに分割すること、
前記光信号に含まれる前記情報を暗号化するように前記第1の複数のサブバンドのそれぞれを修正すること、
前記修正後の第1の複数のサブバンドを組合せ光信号として組み合わせること、
前記組合せ光信号を第2の複数のサブバンドに分割すること、
前記光信号に含まれる、先に暗号化された前記情報を復号するように前記第2の複数のサブバンドのそれぞれを修正すること
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記情報含有光信号が帯域幅を有し、前記第1および第2の複数のサブバンドのうちの少なくとも一方が、前記情報含有光信号の前記帯域幅よりも少なくとも50倍細かいサブバンド解像度を有することを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、前記情報含有光信号が、毎秒1ギガビット以上のビットレートで伝送されることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、前記情報含有光信号が、毎秒10ギガビット以上のビットレートで伝送され、少なくとも前記第1の複数のサブバンドが50サブバンド以上を有し、少なくとも前記第1複数のサブバンドが200MHz以下の焦点面での空間解像度を有することを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、前記第1の複数のサブバンドが100サブバンド以上を有することを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、前記第1の複数のサブバンドのそれぞれを修正するステップと、前記第2の複数のサブバンドのそれぞれを修正するステップの少なくとも一方が、位相ずれを各サブバンドに与えること、時間遅延を各サブバンドに与えること、および周波数シフトを各サブバンドに与えることのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、経時的に変化する割合で位相ずれを各サブバンドに与えること、時間遅延を各サブバンドに与えること、周波数シフトを各サブバンドに与えることのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、周波数シフトを前記入力情報含有光信号に与えることを含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
情報含有光信号のセキュア伝送のためのシステムであって、
前記光信号を第1の複数のサブバンドに分割することを可能にするように構成された少なくとも第1のOTDLと、
前記光信号に含まれる前記情報を暗号化するように前記第1の複数のサブバンドのそれぞれを修正することを可能にするように構成された少なくとも第1の位相変調器であって、前記第1のOTDLが、前記修正された第1の複数のサブバンドを組合せ光信号に組み合わせることを可能にするように構成された、少なくとも第1の位相変調器と、
前記組合せ光信号を第2の複数のサブバンドに分割することを可能にするように構成された少なくとも第2のOTDLと、
先に暗号化された前記情報を復号するように前記第2の複数のサブバンドのそれぞれを修正することを可能にするように構成された少なくとも第2の位相変調器であって、前記第2のOTDLが修正後の第2の複数のサブバンドを組合せ光信号として組み合わせることを可能にするように構成された少なくとも第2の位相変調器と
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項10】
請求項9に記載のシステムであって、
前記第1の複数のサブバンドのそれぞれを複数のより細かいサブバンドに分割することを可能にするように構成された少なくとも第3のOTDLを備え、少なくとも前記第1の位相変調器が、前記光信号に含まれる前記情報を暗号化するように前記複数のより細かいサブバンドのそれぞれを修正することを可能にするように構成されることを特徴とするシステム。
【請求項11】
請求項9に記載のシステムであって、前記第1および第2位相変調器の少なくとも一方が、反射型位相変調アレイを備えることを特徴とするシステム。
【請求項12】
請求項9に記載のシステムであって、前記第1および第2位相変調器の少なくとも一方が、透過型位相変調アレイを備えることを特徴とするシステム。
【請求項13】
請求項9に記載のシステムであって、前記第1位相変調器による前記第1の複数のサブバンドの修正と、前記第2位相変調器による前記第2の複数のサブバンドの修正の少なくとも1つを制御する少なくとも1つのコンピュータを備えることを特徴とするシステム。
【請求項14】
請求項9に記載のシステムであって、前記第1および第2位相変調器の少なくとも一方が、液晶アレイ、MEMSデバイス、III−VまたはII−VI半導体デバイスのアレイのうちの少なくとも1つを備えることを特徴とするシステム。
【請求項15】
請求項9に記載のシステムであって、
前記光信号を第1の複数のサブバンドに分割することを可能にするように構成された少なくとも第1の対のOTDLと、
前記組合せ光信号を第2の複数のサブバンドに分割することを可能にするように構成された少なくとも第2の対のOTDLとを備え、
前記第1および第2位相変調器の少なくとも一方が、透過型位相変調アレイを備えることを特徴とするシステム。
【請求項16】
請求項9に記載のシステムであって、前記第1位相変調器が、位相ずれを各サブバンドに与えること、時間遅延を各サブバンドに与えること、周波数シフトを各サブバンドに与えることのうちの少なくとも1つにより、前記第1の複数のサブバンドのそれぞれを修正することを可能にするように構成され、前記第2位相変調器が、位相ずれを各サブバンドに与えること、時間遅延を各サブバンドに与えること、および周波数シフトを各サブバンドに与えることのうちの少なくとも1つにより、前記第2の複数のサブバンドのそれぞれを修正することを可能にするように構成されることを特徴とするシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公表番号】特表2008−507196(P2008−507196A)
【公表日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−521439(P2007−521439)
【出願日】平成16年7月15日(2004.7.15)
【国際出願番号】PCT/US2004/022755
【国際公開番号】WO2006/019369
【国際公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(502381162)エセックス コーポレーション (4)
【Fターム(参考)】