説明

光ディスクおよび光ディスク装置

【課題】トラッキングサーボ制御を行うことなく、かつディスク構造を変化させずに記録層の判別が可能な多層光ディスク及び光ディスク装置を提供すること。
【解決手段】多層光ディスク100は、各記録層には層判別のための記録パターンを形成する層判別領域101を有し、層判別領域101は、固有パターンが形成される層固有領域102と固有パターンと異なる共通パターンが形成される共通領域103とで構成され、層固有領域102は各記録層で異なる半径位置に設けられる。一方光ディスク装置は、多層光ディスク100の層判別領域101内から固有パターンが形成された層固有領域102を検出し、層固有領域の半径位置により現在層がどの記録層であるかを判別する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の記録層を有する多層光ディスク及び多層光ディスクの各層の判別を容易に行う光ディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、BD(Blu-ray)規格の光ディスクにおいて、記録容量を増加させるために複数の記録層を有するディスクが開発され、既に2層ディスクが実用化されている。今後、更なる大容量化のため、3層または4層以上の記録層を有する光ディスク(以下、多層ディスク)の標準化が予想される。
【0003】
多層光ディスクに対しては、記録再生を行う前に光スポットを目的とする記録層(目的層)に移動し、フォーカスサーボ制御を行う必要がある。目的層への移動が完了したかを判別するために、一般的には、光ディスクからの再生信号またはウォブル信号からアドレス情報を抽出し、それをデコードすることで現在の記録層が目的層であるかどうかを判別している。
【0004】
またアドレス情報以外の方法として、例えば特許文献1には、セクターアドレス部の円周方向の位置ずれ量に関する識別情報を記録するための管理領域を少なくとも各情報層(記録層)のいずれかに備えている光学情報記録媒体が開示されている。この識別情報は、いずれの情報層の識別子であるかを判定するために、情報層間で異なる形状、又は異なる半径位置に形成され、識別子のパターンには、セクターアドレス部、管理領域で用いるピット列、又はデータ部のガイド溝を一定の条件で形成したものを用いることができる、と述べられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第00/23990号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記アドレス情報を利用する場合には、アドレス情報のデコードを行うため、トラッキングサーボ制御を行うと共にチルトやフォーカスオフセットなどの調整を実施して、再生信号やウォブル信号の品質を確保する必要がある。アドレス情報をデコードした結果、目的層でなかった場合には再度光スポットを移動する必要があるため、データの記録再生が可能となるまでに時間を要することになる。
【0007】
また前記特許文献1に記載される方法では、光ディスク製造時に各情報層を識別するための識別パターンを形成しなければならず、構造が複雑でコストがかかるものとなる。
【0008】
そこで本発明の目的は、トラッキングサーボ制御を行うことなく、かつディスク構造を変化させずに記録層の判別が可能な多層光ディスク及び光ディスク装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による多層光ディスクは、各記録層には層判別のための記録パターンを形成する層判別領域を有し、該層判別領域は、固有パターンが形成される層固有領域と該固有パターンと異なる共通パターンが形成される共通領域とで構成され、該層固有領域は各記録層で異なる半径位置に設けられたことを特徴とする。
【0010】
本発明による光ディスク装置は、多層光ディスクにレーザ光を照射する光ピックアップと、該光ピックアップをディスク半径方向に移動させるステッピングモータと、前記多層光ディスクからの再生信号を処理する信号処理部と、前記多層光ディスクの記録層を判別するとともに装置全体の動作を制御するコントローラを備える。前記多層光ディスクは層判別領域内に層判別用の固有パターンが形成された層固有領域を有するものであって、前記コントローラは、前記多層光ディスクの前記層判別領域内から前記固有パターンが形成された前記層固有領域を検出し、該層固有領域の半径位置により現在層がどの記録層であるかを判別する。
【0011】
また本発明による光ディスク装置は、前記多層光ディスクにレーザ光を照射する光ピックアップと、該光ピックアップをディスク半径方向に移動させるステッピングモータと、前記多層光ディスクからの再生信号を処理する信号処理部と、前記光ピックアップに対し記録信号を出力するとともに装置全体の動作を制御するコントローラを備える。前記多層光ディスクの層判別領域内に層判別用の記録パターンが形成されていない場合、前記コントローラは前記光ピックアップを前記多層光ディスクの前記層判別領域に移動させ、前記層判別用の記録パターンとして、現在層に対して指定された半径位置に指定されたパターンを記録する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、再生信号やウォブル信号のアドレス情報をデコードする必要がなく、記録状態の判別を行うだけで記録層の判別が可能である。したがって、トラッキングサーボ制御を行うことなく、かつディスク構造を変化させずに目的層へ移動が完了したかを判別することでき、データの記録再生を行うまでの時間を短縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明にかかる多層光ディスクの一実施例を示す断面図である。
【図2】層判別領域の記録パターンの一例を示す図である。
【図3】本発明にかかる光ディスク装置の一実施例を示す構成図である。
【図4】多層光ディスクの記録層を判別し記録/再生を開始するまでのフローチャートの一例である。
【図5】多層光ディスクの層判別領域に記録パターンを形成するフローチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明にかかる多層光ディスクの一実施例を示す断面図である。ここでは多層光ディスク100が4個の記録層を有する記録可能ディスクの場合を示し、レーザ光の入射方向から順に記録層L3、L2、L1、L0と呼ぶことにする。ディスクの内周側の管理領域には、破線で囲った層判別領域101を設け、この領域101の情報により各記録層が何層目であるか(L3、L2、L1、L0のいずれか)を識別する。層判別領域101の構成は、各記録層の固有の半径位置に設けた層固有領域102(白地で示す)と、それ以外の領域である共通領域103(斜線で示す)を有する。例えば記録層L0においては、層固有領域102aと共通領域103aとを有する。
【0015】
層固有領域102と共通領域103には予め定められた記録マークが形成されているが、両者は異なる記録パターンとする。あるいは層固有領域102を記録マークが形成されていない状態(未記録)としても良い。層固有領域102に形成する記録マークを「固有パターン」、共通領域103に形成する記録マークを「共通パターン」と呼ぶことにする。また、各層における層固有領域102のディスク半径方向位置(ここでは層固有領域の内周側端部の位置)は、L0層ではR0、L1層ではR1、L2層ではR2、L3層ではR3となっており、これらの半径位置R0〜R3は層ごとに予め定められた固有の値とする。例えばR0=23.0mm、R1=23.1mm、R2=23.2mm、R3=23.3mmとする。この場合、層固有領域102の幅Wは100μmとなる。この層固有領域102の幅Wについては、層判別の精度を向上するためには広く設定することが望ましいが、層判別領域によってユーザデータ領域を縮小させないため、幅Wを数トラック程度として層判別領域全体を縮小させてもよい。
【0016】
層判別を行う場合は、層判別領域101を再生して、固有パターンが検出される層固有領域102の位置を検出する。その際、再生信号のパターンの違いから層固有領域102と共通領域103とは容易に区別できる。そして、検出した層固有領域102の半径位置がR0〜R3のどれと一致するかで、現在の記録層がL0〜L3のいずれであるかを判別する。
【0017】
図1では、各記録層L0〜L3の層固有領域102の半径位置R0〜R3が、記録層の順に従って外周側へシフトして配置する例を示したが、これに限らず、各半径位置R0〜R3がそれぞれ異なる位置であればよい。また、4層ディスクの例を示したが、それ以外の多層ディスクにおいても同様に配置すればよい。記録マークの形成については、当該光ディスクをローディングした光ディスク装置により行うものとするが、ディスクメーカーがディスク製造時に形成してもよい。本実施例の光ディスクによれば、固有パターンを含む記録マークを形成し、固有パターンの検出位置により層判別を行うものであるから、例えばピット形成などのようにディスク構造を変化させることがない。
【0018】
図2は、層判別領域101の記録パターンの一例を示す図である。
前述のように、層判別領域101は層固有領域102と共通領域103で構成され、両者を区別するために、互いに異なる記録パターン(固有パターンと共通パターン)が形成されている。例1は、層固有領域102(固有パターン)は記録マークが形成されない未記録状態とし、共通領域103(共通パターン)はランダムパターン、あるいは8T繰り返しパターンとした場合である。なお、固有パターンが未記録であれば共通パターンを記録済みとすることで両者の区別が可能であるから、共通パターンの符号内容は任意である。逆に、固有パターンを記録済みとし共通パターンを未記録とすることも考えられるが、この場合、共通領域は新品ディスクと同様未記録であることから、これと区別するため層固有領域を探索する必要がある。しかし、層固有領域が数トラック程度のように共通領域に対して非常に狭い場合には、探索に時間がかかる可能性がある。したがって、共通領域を記録済みとして、新品ディスクとの区別を容易にすることが望ましい。
【0019】
例2は、固有パターンは2T繰り返しパターンとし、共通パターンはランダムパターンとした場合である。逆に例3は、固有パターンはランダムパターンとし、共通パターンは2T繰り返しパターンとした場合である。例2と例3において、2T繰り返しパターンとランダムパターンとは反射レベルや再生信号のエンベロープが異なる。したがって、このように一方に特殊パターンを割当てれば両者を区別可能である。なお、特殊パターンは2T繰り返しパターン以外のものでも良く、例えば3Tや4T繰り返しパターンなど反射レベルやエンベロープが異なるパターンであれば利用できる。
【0020】
図3は、本発明にかかる光ディスク装置の一実施例を示す構成図である。
光ディスク装置は、装着された多層光ディスク100に対してレーザ光を照射する光ピックアップ1と、光ピックアップ1をディスク半径方向へ移動させるステッピングモータ12と、光ディスク100からの再生信号等を処理する信号処理部3と、装置全体の動作を制御するマイコンを含むコントローラ2を備え、多層光ディスク100の層判別を行い目的の記録層にデータの記録および再生を行う。また、多層光ディスク100に対する層判別を行うために、層判別領域に判別用記録パターンを形成する。ここでは、多層光ディスク100の層判別と判別用記録パターンの形成について説明し、データの記録再生については省略する。
【0021】
光ピックアップ1において、コントローラ2によって制御されたレーザドライバ5はレーザダイオード6に電流を供給する。レーザダイオード6は供給された電流に応じてレーザ光を発光する。パワーモニタ8は、ビームスプリッタ7を介してレーザダイオード6が出力するレーザ光の発光パワーを検出し、検出したパワーを電圧値に変換してコントローラ2に出力する。ビームスプリッタ7を透過したレーザ光は、偏光ビームスプリッタ9を透過した後、1/4波長板10にて位相が1/4波長ずれ偏光方向が変化する。対物レンズ11はアクチュエータ4によって位置(ディスク厚み方向位置)が制御され、レーザ光を光ディスク100の所定の位置(記録層)に集光する。また、コントローラ2からの指令によりステッピングモータ12を駆動することにより、光ピックアップ1をディスク半径方向に移動させる。
【0022】
光ディスク100にて反射したレーザ光は、光ディスク100の情報を光の強度変化として保持している。1/4波長板10にて偏光方向を変化させたレーザ光は、偏光ビームスプリッタ9にて反射されディテクタ13に集光する。ディテクタ13は集光したレーザ光の強度に応じた信号を信号処理部3に出力する。信号処理部3は、ディテクタ13から入力された信号に対する演算や、等化、増幅などの処理を行い、再生信号およびフォーカシングエラー信号をコントローラ2に出力する。
【0023】
コントローラ2はフォーカシングエラー信号に基づいてアクチュエータ4を駆動し、レーザ光が光ディスク100の目的の記録層に集光するように制御を行う。そのためコントローラ2は、多層光ディスクに対する層判別部を有し、再生信号のパターンとその検出位置から現在層の位置を判別する。また層判別のために、各記録層を区別するための情報(層固有領域の半径位置)をメモリに記憶している。なお、ここではコントローラ2と信号処理部3とをそれぞれ別に備えた例を示したが、両者を一体としても良い。
【0024】
一方、光ディスク装置により多層光ディスク100の層判別領域101に層判別用のパターンを記録する場合を説明する。コントローラ2は、メモリから層判別用に定められた記録パターン(固有パターンと共通パターン)とその半径位置を読出し、ステッピングモータ12を駆動して、光ピックアップ1を各記録層の指定された半径位置に移動させる。そして指定されたパターンに対応する記録信号をレーザドライバ5に出力する。レーザドライバ5は記録信号に応じた駆動電流をレーザダイオード6に供給し、レーザダイオード6は駆動電流に応じた発光波形でレーザ光を出力する。レーザ光は対物レンズ11にて光ディスク100に集光され、指定された層判別用パターンの記録を行う。なお、レーザダイオード6を駆動する電流はコントローラ2が出力しても良い。
【0025】
図4は、多層光ディスクの記録層を判別し記録/再生を開始するまでのフローチャートの一例である。
【0026】
S201にて、光ディスク装置に記録/再生する多層光ディスクをローディングし、所定の速度で回転させる。この光ディスクは図1のような層判別領域101を備え、各記録層の固有の半径位置には層固有領域102(固有パターン)とそれ以外の共通領域103(共通パターン)が形成されているものとする。
S202にて、レーザ光が目的の記録層へ集光するようアクチュエータ4を駆動し、フォーカスサーボの制御を開始する。
S203にて、光ピックアップ1を光ディスク内の層判別領域101へ移動させ、領域内を再生して各半径位置での記録状態(記録パターン)を検出する。
【0027】
S204にて、層判別領域101内の層固有領域102と共通領域103が共に未記録状態かどうかを判定する。判定の結果、両方とも未記録状態の場合は(S204でYes)、本実施例の層判別方法が適用できないディスク(例えば新品ディスク)ということになる。その場合はS209へ進み、例えばウォブルアドレス法などの従来法により層判別を行う。判定の結果、少なくとも一方が未記録状態でなければ(S204でNo)、S205へ進む。
【0028】
S205にて、層判別領域101内の記録パターンから、固有パターンが記録されている層固有領域102を検出する。そして、検出した層固有領域102の半径位置をメモリに記憶している各記録層における半径位置と比較し、現在層がどの記録層であるかを判別する。半径位置については、例えばディスク最内周を基準位置とし、ステッピングモータ12の駆動量から算出することができる。
【0029】
S206にて、現在の記録層が目的の記録層であるかどうかを判定する。目的の記録層であれば(S206でYes)、S207へ進み、現在層内の目的アドレスへレーザ光を移動して記録/再生を開始する。現在の記録層が目的の記録層でなければ(S206でNo)、S208へ進み、フォーカスサーボを一旦外して目的の記録層にレーザ光の集光位置を移動させる層間ジャンプを行う。その後S202に戻り再度フォーカスサーボの制御を行うとともに、S203以降の処理を繰り返して現在の記録層を判別し、目的の記録層へアクセスする。
【0030】
以上のように本実施例の方法によれば、トラッキングサーボの制御やウォブル信号を利用することなく記録層の判別が可能となり、アクセス時間の短縮を図ることができる。
【0031】
図5は、多層光ディスクの層判別領域に記録パターンを形成するフローチャートの一例である。これは、光ディスク装置により、多層光ディスクに層判別用の記録マークを形成する場合である。
【0032】
S301にて、光ディスク装置に多層光ディスクをローディングし、所定の速度で回転させる。
S302にて、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボの制御を開始する。
S303にて、レーザ光が集光している現在の記録層の判別を行う。この判別は、従来方法に従い、ディスクに形成されているウォブル信号や再生信号に記録されているアドレスをデコードすることで可能となる。
【0033】
S304にて、光ピックアップ1を光ディスク内の層判別領域101へ移動させる。層判別領域101としては例えばOPC(Optimum Power Control)領域が適するが、他の領域を割り当てても良い。そして、メモリから現在層に対して指定された層固有領域102の半径位置を読み出す。
【0034】
S305にて、層判別用パターンの記録を実施する。すなわち層固有領域102である半径位置には固有パターンを、それ以外の共通領域103には共通パターンを記録する。固有パターンと共通パターンは、例えば図2のような組合せから選択する。
【0035】
以上述べた層判別用パターンの形成は、ディスクがローディングされてから全ての記録層に対して行っても良いし、特定の記録層へアクセスしデータの記録または再生を行った後、その記録層に対してのみ行っても良い。また、OPCを実施した後に行っても良く、その場合には記録条件が最適化されているため、パターンの形成がより容易になる。
【0036】
以上の方法によれば、新品の多層光ディスクに対して、ディスクの構造を変更することなく層判別を可能とする情報を書き込むことができる。そして、このように層判別の情報を書き込むことで、次回の記録や再生を行う際に、記録層の判別を容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0037】
1…光ピックアップ、2…コントローラ、3…信号処理部、4…アクチュエータ、5…レーザドライバ、6…レーザダイオード、7…ビームスプリッタ、8…パワーモニタ、9…偏光ビームスプリッタ、10…1/4波長板、11…対物レンズ、12…ステッピングモータ、13…ディテクタ、100…多層光ディスク、101…層判別領域、102…層固有領域、103…共通領域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の記録層を有する多層光ディスクにおいて、
各記録層には層判別のための記録パターンを形成する層判別領域を有し、
該層判別領域は、固有パターンが形成される層固有領域と該固有パターンと異なる共通パターンが形成される共通領域とで構成され、
該層固有領域は各記録層で異なる半径位置に設けられたことを特徴とする多層光ディスク。
【請求項2】
請求項1に記載の多層光ディスクにおいて、
前記層固有領域における前記固有パターンは記録パターンが未記録の状態とし、前記共通領域における共通パターンは任意の記録パターンが形成されることを特徴とする多層光ディスク。
【請求項3】
レーザ光を照射して複数の記録層を有する多層光ディスクにデータを記録または再生する光ディスク装置において、
前記多層光ディスクにレーザ光を照射する光ピックアップと、
該光ピックアップをディスク半径方向に移動させるステッピングモータと、
前記多層光ディスクからの再生信号を処理する信号処理部と、
前記多層光ディスクの記録層を判別するとともに装置全体の動作を制御するコントローラを備え、
前記多層光ディスクは層判別領域内に層判別用の固有パターンが形成された層固有領域を有するものであって、
前記コントローラは、前記多層光ディスクの前記層判別領域内から前記固有パターンが形成された前記層固有領域を検出し、該層固有領域の半径位置により現在層がどの記録層であるかを判別することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項4】
請求項3に記載の光ディスク装置であって、
前記コントローラは前記多層光ディスクの記録層を判別する際、前記光ピックアップに対し現在の記録層に対するフォーカスサーボ制御を開始させ、
前記光ピックアップを前記ステッピングモータにより前記層判別領域に移動させ、トラッキングサーボ制御なしに該層判別領域内から前記固有パターンが形成された前記層固有領域を検出することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項5】
レーザ光を照射して複数の記録層を有する多層光ディスクにデータを記録または再生する光ディスク装置において、
前記多層光ディスクにレーザ光を照射する光ピックアップと、
該光ピックアップをディスク半径方向に移動させるステッピングモータと、
前記多層光ディスクからの再生信号を処理する信号処理部と、
前記光ピックアップに対し記録信号を出力するとともに、装置全体の動作を制御するコントローラを備え、
前記多層光ディスクの層判別領域内に層判別用の記録パターンが形成されていない場合、
前記コントローラは前記光ピックアップを前記多層光ディスクの前記層判別領域に移動させ、前記層判別用の記録パターンとして、現在層に対して指定された半径位置に指定されたパターンを記録することを特徴とする光ディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−38363(P2012−38363A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−174546(P2010−174546)
【出願日】平成22年8月3日(2010.8.3)
【出願人】(501009849)株式会社日立エルジーデータストレージ (646)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】