説明

光ディスク再生装置、光ディスク再生方法及びプログラム

【課題】スピンアップ動作に要する時間を短縮する。
【解決手段】ステップ201において光ディスク媒体がセットされた後、ステップ203において、搭乗者検知手段の検知結果に基づいて車両の後部座席に搭乗者が有るか否かを判定する。後部座席に搭乗者が居た場合には、ステップ205A〜213Aを実行し、DVDを再生するための調整パラメータの設定/調整を行う。一方、後部座席に搭乗者が居なかった場合には、ステップ205B〜213Bを実行し、CDを再生するための調整パラメータの設定/調整を行う。これらの処理後は、ステップ215において再生指示待機状態となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数種類の光ディスク媒体を再生可能な光ディスク再生装置、光ディスク再生方法及び前記光ディスクの再生手順をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近では、乗用車には、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの複数種類の光ディスク媒体を再生するための光ディスク再生装置が搭載されるのが当たり前となっている。光ディスク再生装置などに代表される車載装置の中には、搭乗者の着座位置に応じて自動的に表示画面の向きを変更できるようなユーザフレンドリーなものも種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
車載された光ディスク再生装置は、CDやDVDなどの複数種類の光ディスク媒体の再生が可能なディスク再生装置であるのが一般的である。CDやDVDは、その再生に用いられるレーザ光の波長や、信号処理方式が異なるため、CDを再生する場合とDVDを設定する場合とで、装置内部の設定を切り替える必要がある。このため、この種の光ディスク再生装置では、挿入された光ディスク媒体の種別を再生前に判別している。このような判別を含む一連の初期設定動作は、スピンアップ動作とも呼ばれている。
【0004】
図7には、従来の光ディスク再生装置におけるスピンアップ動作のフローチャートが示されている。図7に示されるように、まず、ステップ501で、この装置は、光ディスク媒体がターンテーブルにセットされるまで待つ。光ディスク媒体がセットされると、その光ディスク媒体の回転が開始され、ステップ503では、光ディスク媒体の種類が判別される。そして、ステップ505では、判別された光ディスク媒体の種類に応じた装置内部の設定(例えばレーザ光源の選択や、光ディスク媒体の種類に応じた調整パラメータの設定など)が行われる。そして、ステップ507では、ステップ505で設定された調整値に基づきフォーカス関連パラメータの調整が実行され、ステップ509でフォーカスオンされる。そして、ステップ511では、フォーカス調整された状態で、ステップ505で設定された調整パラメータに基づきトラッキング関連パラメータの調整が実行され、ステップ513ではトラッキングオンされる。これらの処理が行われた後、ステップ515において、この装置は、再生待機状態に移行する。これにより、セットされた光ディスク媒体の再生が可能となる。
【0005】
上述したユーザフレンドリーな観点からすれば、ユーザに快適な操作環境を提供するには、光ディスク媒体の挿入後から再生可能となるまでの時間を短くするのが望ましいが、そのためには、スピンアップ動作に要する時間を短くする必要がある。そこで、スピンアップ動作を効率的に行う装置が、幾つか提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2003−252127号公報
【特許文献2】特開2007−052857号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように、スピンアップ動作の効率化は、ユーザに対して快適な操作環境を提供するうえで非常に重要である。特に、車両に搭載される光ディスク再生装置では、再生される光ディスク媒体が頻繁に交換されるので、光ディスクの挿入から再生可能となるまでの時間を短縮することが重要である。しかしながら、例えば、図7のステップ503のような光ディスクの種類の判別動作には、対物レンズをフォーカス方向やトラッキング方向に動かして、光ディスク媒体に実際にレーザ光を照射するなどの機械的な動作が必要となるため、スピンアップ動作の時間短縮には限界があるという事情があった。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、スピンアップ動作に要する時間を短縮することができる光ディスク再生装置、光ディスク再生方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る光ディスク再生装置は、複数種類の光ディスク媒体を再生可能な光ディスク再生装置であって、設定された調整パラメータに従って、セットされた光ディスク媒体に対する再生動作を行う再生部と、前記調整パラメータを、光ディスク媒体の種別毎に格納する記憶部と、周辺のユーザを検知するユーザ検知部と、光ディスク媒体がセットされると、前記ユーザ検知部により検知されたユーザの配置に応じて、前記調整パラメータを優先して設定する前記光ディスク媒体の種別を決定する決定部と、前記記憶部に格納された調整パラメータのうち、前記決定部により決定された光ディスク媒体の種別に対応する調整パラメータを、前記再生部に設定する設定部と、を備える。
【0010】
この光ディスク再生装置は、車両に搭載された光ディスク再生装置であり、前記複数種類の光ディスク媒体には、CD及びDVDが少なくとも含まれていることとしてもよい。
【0011】
さらに、前記ユーザ検知部によりユーザが前記車両の後部座席で検知されなかった場合には、前記決定部は、前記調整パラメータを優先して設定する前記光ディスク媒体の種別としてCDを決定し、前記設定部は、CDを再生するための調整パラメータを、前記再生部に設定することとしてもよい。
【0012】
また、前記ユーザ検知部によりユーザが前記車両の後部座席で検知された場合には、前記決定部は、前記調整パラメータを優先して設定する前記光ディスク媒体の種別としてDVDを決定し、前記設定部は、DVDを再生するための調整パラメータを、前記再生部に設定することとしてもよい。
【0013】
また、前記ユーザ検知部によりユーザが前記車両の運転席のみで検知された場合には、前記決定部は、前記調整パラメータを優先して設定する前記光ディスク媒体の種別としてCDを決定し、前記設定部は、CDを再生するための調整パラメータを、前記再生部に設定することとしてもよい。
【0014】
本発明の第2の観点に係る光ディスク再生方法は、複数種類の光ディスクを再生可能な光ディスク再生方法であって、周辺のユーザを、所定のセンサを用いて検知する第1の工程と、光ディスク媒体がセットされると、前記第1の工程において検知されたユーザの配置に応じて、前記調整パラメータを優先して設定する光ディスク媒体の種別を決定する第2の工程と、前記第2の工程において決定された光ディスク媒体の種別に対応する調整パラメータを、セットされた光ディスク媒体の再生動作を行う再生部に設定する第3の工程と、を含む。
【0015】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、複数の種類の光ディスクを再生可能な再生手順をコンピュータに実行させるプログラムであって、周辺のユーザを、所定のセンサの検出信号に基づいて検知する第1の手順と、光ディスク媒体がセットされると、前記第1の手順において検知されたユーザの配置に応じて、前記調整パラメータを優先して設定する光ディスク媒体の種別を決定する第2の手順と、前記第2の手順において決定された光ディスク媒体の種別に対応する調整パラメータを、セットされた光ディスク媒体の再生動作を行う再生部に設定する第3の手順と、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、複数種類の光ディスクに対する再生動作が可能な光ディスク再生装置におけるスピンアップ動作に要する時間を短縮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
≪第1の実施形態≫
次に、本発明の第1の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。本実施形態に係る光ディスク再生装置は、乗用車などの車両に搭載されるものである。
【0018】
図1には、本実施形態に係る光ディスク再生装置100が搭載された4輪の乗用車としての車両1の内部構造の上面図が示されている。図1では、車両1は、紙面上側を向いている。図1に示されるように、車両1の内部には、運転席2及び助手席3と、後部座席4とが設けられている。後部座席4は、長いす状となっており、少なくとも2人が同時に腰掛けることができるようになっている。車両1は、右ハンドル車である。
【0019】
運転席2及び助手席3の前方には、インストルメントパネル5が設けられている。インストルメントパネル5の運転席2の前方には、ハンドル6が設けられている。そして、インストルメントパネル5の中央に、光ディスク再生装置100が挿入されている。光ディスク再生装置100の一部としての搭乗者検知手段70は、後部座席4に組み込まれている。
【0020】
図2には、本実施形態に係る光ディスク再生装置100の概略的な構成が示されている。図2に示されるように、光ディスク再生装置100は、光ピックアップ10と、RF回路20と、信号処理回路30と、デジタルサーボプロセッサ40(以下、「DSP40」と略述する)と、レーザドライバ50と、アクチュエータドライバ60と、搭乗者検知手段70と、スピンドルモータドライバ80と、スピンドルモータ85と、制御部90と、記憶部95とを備える。光ディスク再生装置100は、レーザ光の強度を制御するためのAPC(Automatic Power Control)回路をさらに備えているが、図2では、図面の錯綜を防止するために、その図示が省略されている。
【0021】
光ピックアップ10は、近赤外光レーザ(波長780nm)若しくは赤色レーザ光(例えば波長650nm)を光ディスク媒体200に照射して、その反射信号を電気信号に変換し、RF回路20に供給する。光ピックアップ10は、図3に示されるように、レーザダイオード11、12と、光学系15と、対物レンズ16と、フォトダイオード17と、アクチュエータ18とを備える。
【0022】
レーザダイオード11は、レーザドライバ50から電力の供給を受けて近赤外レーザ光を照射する。レーザダイオード12は、レーザドライバ50から電力の供給を受けて赤色レーザ光を照射する。
【0023】
光学系15は、レーザダイオード11又はレーザダイオード12からのレーザ光を、対物レンズ16を介して光ディスク媒体200に導いて照射し、その反射光を、対物レンズ16を介してフォトダイオード17に導いて受光させる。
【0024】
対物レンズ16は、光学系15からのレーザ光を光ディスク媒体200の記録面に集光させ、その反射光を光学系15に供給する。また、対物レンズ16は、アクチュエータ18によってフォーカス方向とトラック方向とに駆動して、レーザ光の焦点位置を調整する。
【0025】
フォトダイオード17は、光ディスク媒体200からの反射光を光学系15より受光し、光電変換により電気信号に変換してRF回路20に供給する。
【0026】
アクチュエータ18は、アクチュエータドライバ60から電力を供給され、対物レンズ16をフォーカス方向とトラック方向とに駆動させる。
【0027】
RF回路20は、光ピックアップ10のフォトダイオード17から供給された電気信号を処理し、FE(Focus Error)信号、TE(Tracking Error)信号及びRF信号等を生成し、信号処理回路30及びDSP40に供給する。
【0028】
信号処理回路30は、RF回路20より供給されたRF信号をデコードし、光ディスク媒体200に記録されているデジタル信号を制御部90に供給する。なお、信号処理方法は、CD再生時とDVD再生時とで異なるため、それらの信号処理回路30は、CD再生時とDVD再生時とで、内部の信号処理を切り替えられるようになっている。この切り替えは、信号処理関連の調整パラメータを変更することにより、実行されるようになっている。
【0029】
また、信号処理回路30は、光ディスク媒体200の再生を行う際に、レーザダイオード11又はレーザダイオード12の制御信号(レーザダイオード制御信号)をレーザドライバ50に供給する。信号処理回路30は、CDの再生を行う場合には、レーザダイオード11に制御信号を供給し、近赤外レーザ光を発振出力させ、DVDの再生を行う場合には、レーザダイオード12に制御信号を供給し、赤色レーザ光を発振出力させる。
【0030】
DSP40は、RF回路20より供給されたFE信号とTE信号とに位相補償を施し、光ピックアップ10から照射されるレーザ光の焦点位置を制御するアクチュエータ制御信号を生成し、アクチュエータドライバ60に供給する。そして、レーザの焦点を光ディスク媒体200の記録面上に維持し(フォーカシング)、光ディスク媒体200のトラックに追従させる(トラッキング)。すなわち、DSP40は、フォーカシングとトラッキングに関するサーボ制御を行う。なお、フォーカスシング及びトラッキングに係るサーボ制御は、サーボゲインやオフセットなどの調整パラメータに従って行われる。調整パラメータは、CD再生時とDVD再生時とで異なるため、それらの再生前に、調整パラメータを、再生対象となる光ディスク媒体200の種別に合わせる必要がある。
【0031】
また、DSP40は、RF回路20より供給されたRF信号に含まれる同期信号を抽出し、抽出された同期信号と、制御部90により定められた基準信号との位相差に応じたスピンドルモータ制御信号を生成し、スピンドルモータドライバ80に供給する。
【0032】
レーザドライバ50は、レーザダイオード11又はレーザダイオード12を駆動させるために、信号処理回路30より供給されたレーザダイオード制御信号に応じた電力をレーザダイオード11又はレーザダイオード12に供給する。
【0033】
アクチュエータドライバ60は、アクチュエータ18を駆動させるために、DSP40より供給されたアクチュエータ制御信号に応じた電力をアクチュエータ18に供給する。
【0034】
スピンドルモータドライバ80は、スピンドルモータ85を駆動させるために、DSP40より供給されたスピンドルモータ制御信号に応じた電力をスピンドルモータ85に供給する。
【0035】
スピンドルモータ85は、スピンドルモータドライバ80より供給された電力により駆動し、光ディスク媒体200を回転駆動させる。
【0036】
搭乗者検知手段70は、それぞれ埋め込まれた後部座席4での搭乗者の有無を検知する。図2では、搭乗者検知手段70が1つにまとめられている。このような搭乗者検知手段70としては、機械的センサ、赤外線センサ、超音波センサ、感圧センサ、温度センサ、画像センサ(例えばCCDセンサ)などを採用することができる。すなわち、搭乗者検知手段70としては、後部座席に、人間が搭乗していることを検知することができるセンサであれば、任意のものを採用することができる。例えば、画像センサが採用された場合には、搭乗者検知手段70は、その画像センサによって取得された画像データに基づいて、後部座席4に座る人物を、画像処理により抽出することにより、後部座席4における搭乗者の有無を検知する。
【0037】
再生部の一部、決定部及び設定部としての制御部90は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等から構成され、光ディスク再生装置100全体を制御する。制御部90は、直接的には、信号処理回路30とDSP40とを制御する。具体的には、制御部90は、信号処理回路30とDSP40とを制御して、光ディスク媒体200のデータの再生動作を行う。すなわち、本実施形態では、信号処理回路30、DSP40、制御部90などで、再生部が構成されている。
【0038】
記憶部95には、再生動作を規定する調整パラメータが、光ディスク媒体200の種類別に格納されている。すなわち、記憶部95には、CDを再生するための調整パラメータと、DVDを再生するための調整パラメータとが格納されている。CDを再生する場合には、制御部90は、CDを再生するための調整パラメータを、記憶部95から読み出して、信号処理回路30、DSP40、さらには、制御部90自身に設定する。また、DVDを再生する場合には、制御部90は、DVDを再生するための調整パラメータを、記憶部95から読み出して、信号処理回路30、DSP40、さらには、制御部90自身に設定する。
【0039】
ところで、車両内の搭乗者の配置と光ディスク再生装置100において再生される光ディスク媒体200の種別との間には、ある程度の相関関係があることが知られている。例えば、運転席2及び助手席3にのみ搭乗者が搭乗しており、後部座席4に搭乗者が居ない場合には、運転手自身が視聴者となることが多いため、再生される光ディスク媒体は、音楽を再生するCDであることが多い。また、後部座席4に搭乗者が居た場合には、後部座席4の搭乗者が視聴者となるため、再生する光ディスク媒体200は、動画を再生するDVDであることが多い。そこで、本実施形態では、制御部90は、搭乗者が後部座席に乗っているか否かによって、起動する光ディスク媒体200の種別を決定する。
【0040】
次に、本実施形態に係る光ディスク再生装置100のスピンアップ動作について図4のフローチャート等を参照して説明する。図4には、スピンアップ動作を行う際に、制御部90によって実行されるプログラムのフローチャートが示されている。
【0041】
図4に示されるように、まず、ステップ201において、制御部90は、光ディスク媒体200が、不図示のターンテーブルにセットされるまで待つ。光ディスク媒体200がセットされると、この判定が肯定され、制御部90は、ステップ203に進む。なお、この時点で、制御部90は、スピンドルモータドライバ80を介してスピンドルモータ85を駆動して、所定の回転数での光ディスク媒体200の回転を開始しているものとする。
【0042】
ステップ203では、制御部90は、搭乗者検知手段70の検知結果に基づいて、後部座席4に搭乗者が居るか否かを判定する。この判定が肯定されればステップ205Aに進み、否定されればステップ205Bに進む。後述するステップ205A〜ステップ213Aは、DVDを再生するためのスピンアップ動作であり、ステップ205B〜ステップ213Bは、CDを再生するためのスピンアップ動作である。すなわち、本実施形態では、後部座席4に搭乗者が居る場合には、DVDのスピンアップ動作が行われ、後部座席4に搭乗者が居ない場合には、CDのスピンアップ動作が行われる。
【0043】
(DVDのスピンアップ動作)
ステップ205Aでは、制御部90は、記憶部95からDVD用の調整パラメータを読み出して、信号処理回路30、DSP40及び制御部90自身に設定する。ここで設定される調整パラメータとしては、例えば、スピンドルモータ85の回転数のパラメータや、発振させるレーザダイオード12を選択するパラメータや、光ディスク媒体200の種類毎に設定されるフォーカス位置やトラッキング位置の調整パラメータや、信号処理回路30などの回路設定のパラメータなどがある。すなわち、ここでは、スピンドルモータ85の回転数がDVD用に設定され、赤色レーザ光を発振するレーザダイオード12が選択され、その赤色レーザ光をDVDの記録面に集光させるように、フォーカス位置やトラッキング位置の調整パラメータがDSP40に設定される。
【0044】
次のステップ207Aでは、制御部90は、DVDを再生するためのフォーカスに関連する調整パラメータの調整を行う。ここで行われる調整には、例えば、フォーカスサーボ系の検出方法(例えば、非点収差法やスポットサイズ法)、フォーカスサーボゲインやフォーカスオフセットなどの調整がある。フォーカスサーボゲインは、フォーカスサーボ制御系のループゲインである。また、フォーカスオフセットは、フォーカスエラー信号のオフセットである。
【0045】
調整パラメータの設定後、次のステップ209Aではフォーカス引き込みが行われる。フォーカス引き込みでは、アンフォーカス状態にあるときに対物レンズをそのフォーカスストローク範囲内で強制的に移動させるようにアクチュエータ18にフォーカスドライブ信号を印加するとともに、そのときのフォーカスエラー信号を観測する。そうすると、対物レンズ16の位置がある範囲内にある際に、S字カーブが観測される。そして、S字カーブのリニアな領域となるタイミング(もしくはゼロクロスタイミング)が現れたときに、フォーカスサーボをオン(フォーカシングオン)し、制御部90は、フォーカスオンが成功したか否かを判定する。制御部90は、この判定が肯定されればステップ211Aに進み、否定されればステップ205Bに進む。フォーカスオンが成功しなかった場合には、セットされた光ディスク媒体200が、DVDではなくCDである可能性が高いので、その場合には、ステップ205Bに移行する。ここでは、フォーカスオンに成功したものとして話を進める。
【0046】
ステップ211Aでは、制御部90は、トラッキングに関連する調整パラメータの調整を行う。ここで行われる調整には、例えば、トラッキングエラー信号の検出方法(例えば3ビーム法や、位相差法)、トラックピッチ(CDでは1.6μm、DVDでは0.74μm)、トラッキングサーボゲイン、トラッキングオフセットなどの調整がある。そして、次のステップ213Aでは、トラッキング引き込みが行われる。トラッキング引き込みは、アクチュエータ18を駆動して、トラックピッチ分だけ、対物レンズ16を移動させ、その間のトラッキングエラー信号を観測することによって行われる。このトラッキング引き込みが成功すると、トラッキングサーボをオン(トラッキングオン)し、制御部90は、トラッキングオンが成功したか否かを判定する。制御部90は、この判定が肯定されればステップ215に進み、否定されればステップ205Bに進む。トラッキングオンが成功しなかった場合には、セットされた光ディスク媒体200が、DVDではなくCDである可能性が高いので、その場合には、CDを再生するために、ステップ205Bに移行する。トラッキングオンが成功した後に行われるステップ215では、制御部90は、再生指示待機状態へ移行し、DVDを再生可能な状態で操作指示待ちとなり、処理を終了する。
【0047】
(CDのスピンアップ動作)
一方、ステップ203で判定が否定された後、ステップ205Bでは、制御部90は、記憶部からCD用の調整パラメータを読み出して、信号処理回路30、DSP40及び制御部90自身に設定する。ここで設定される調整パラメータとしては、例えば、発振させるレーザダイオード11を選択する調整パラメータや、光ディスク媒体200の種類毎に調整されるフォーカス位置やトラッキング位置の調整パラメータや、信号処理回路30などの回路設定のパラメータなどがある。すなわち、ここでは、近赤外レーザ光を発振するレーザダイオード11が選択され、その近赤外レーザ光をCDの記録面に集光させるように、フォーカス位置やトラッキング位置の調整パラメータがDSP40に設定される。
【0048】
次のステップ207Bでは、制御部90は、CDを再生するためのフォーカスに関連するパラメータの調整を行う。そして、次のステップ209Bにおいてフォーカス引き込みが行われる。フォーカス引き込みが成功すると、制御部90は、フォーカスサーボをオン(フォーカスオン)し、制御部90は、フォーカスオンが成功したか否かを判定する。この判定が肯定されればステップ211Bに進み、否定されればステップ205Aに進む。フォーカスオンが成功しなかった場合には、セットされた光ディスク媒体200は、CDではなくDVDである可能性が高いので、その場合には、制御部90は、ステップ205Aに移行する。
【0049】
次のステップ211Bでは、制御部90は、トラッキング関連のパラメータの調整を行う。そして、次のステップ213Bでは、トラッキング引き込みが行われる。このトラッキング引き込みが成功すると、トラッキングサーボをオン(トラッキングオン)し、制御部90は、トラッキングオンが成功したか否かを判定する。この判定が肯定されればステップ215に進み、否定されればステップ205Aに進む。トラッキングオンが成功しなかった場合には、セットされた光ディスク媒体200は、CDではなくDVDである可能性が高いので、その場合には、ステップ205Aに移行するのである。
【0050】
トラッキングオンが成功した後に行われるステップ215では、制御部90は、再生指示待機状態へ移行し、処理を終了する。
【0051】
このように、本実施形態に係る光ディスク再生装置100の制御部90は、後部座席4の搭乗者の有無を判別し、後部座席4に搭乗者がいる場合には、最も優先順位が最も高い光ディスク媒体をDVDとして決定し、DVD用のスピンアップ動作を行う。また、制御部90は、後部座席4に搭乗者がいない場合には、CD用のスピンアップ動作を行う。このようにすれば、光ディスクを判別するための判別動作が不要となるので、スピンアップ動作に要する時間を短縮することができる。
【0052】
≪第2の実施形態≫
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態に係る光ディスク再生装置の配置場所及び構成は、上記実施形態の光ディスク再生装置100の配置場所及び構成と同一であるので、それらについては、詳細な説明を省略する。
【0053】
本実施形態では、スピンアップ動作における制御部90の処理のみが、上記実施形態と異なる。本実施形態では、制御部90は、上記実施形態と同様に、後部座席4に搭乗者が居た場合には、DVDを再生するための調整パラメータを設定し、後部座席4に搭乗者が居なかった場合には、CDを再生するための調整パラメータを設定する点では、上記第1の実施形態と同じである。しかしながら、本実施形態では、フォーカスに関連するパラメータ及びトラッキングに関連するパラメータの設定も、一括して設定し、それらの調整を行わない点が、上記実施形態と異なっている。
【0054】
図5には、本実施形態に係る光ディスク再生装置のスピンアップ動作における制御部90によって実行されるプログラムのフローチャートが示されている。図5に示されるように、まず、ステップ301において、光ディスク媒体200がセットされるまで待つ。光ディスク媒体200がセットされると、ステップ303に進む。
【0055】
ステップ303では、制御部90は、後部座席4に搭乗者が乗っているか否かを判定する。この判定が肯定されればステップ305Aに進み、否定されればステップ305Bに進む。
【0056】
ステップ305Aでは、制御部90は、記憶部95からDVD用の調整パラメータを読み出して、信号処理回路30、DSP40及び制御部90自身に設定する。ここで、本実施形態では、発振させるレーザダイオードを選択するためのパラメータや、フォーカス位置やトラッキング位置の調整パラメータや、信号処理回路30などの回路設定のパラメータなどの設定のほか、フォーカスや、トラッキングに関連する調整なども合わせて行う。
【0057】
次のステップ309Aでは、フォーカスオンし、フォーカスオンが成功したか否かを判定する。この判定が肯定されれば、ステップ313Aに進み、否定されればステップ305Bに進む。
【0058】
ステップ313Aでは、トラッキングオンし、トラッキングオンが成功したか否かを判定する。この判定が肯定されれば、ステップ315に進み、否定されればステップ305Bに進む。ステップ315では、制御部90は、再生指示待機状態へ移行し、処理を終了する。
【0059】
一方、ステップ303で判定が否定された後、ステップ305Bでは、制御部90は、記憶部13からCD用の設定値を読み出して、内部に設定する。ここでは、発振させるレーザダイオード11の選択パラメータや、フォーカス位置やトラッキング位置の調整パラメータや、信号処理回路30などの回路設定のパラメータなどの設定のほか、フォーカスや、トラッキングに関連する調整なども合わせて行う。
【0060】
次のステップ309Bでは、フォーカスオンし、フォーカスオンが成功したか否かを判定する。この判定が肯定されればステップ313Bに進み、否定されればステップ305Aに進む。
【0061】
ステップ313Bでは、トラッキングオンし、トラッキングオンが成功したか否かを判定する。この判定が肯定されればステップ315に進み、否定されればステップ305Aに進む。ステップ315では、制御部90は、再生指示待機状態へ移行し、処理を終了する。
【0062】
本実施形態によれば、光学系15関連の調整パラメータの設定、フォーカス関連パラメータの設定及びトラッキング関連パラメータの設定を一度に行い、それらの調整を省略しているので、スピンアップ動作に要する時間をさらに短縮することができる。
【0063】
≪第3の実施形態≫
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態に係る光ディスク再生装置では、再生対象となる複数種類の光ディスク媒体200として、装置内に予め収納されたものが使用される仕様となっており、再生対象となる光ディスク媒体が限定されている。本実施形態では、説明を簡略化するために、再生対象となる光ディスク媒体を、ディスクA、Bの2枚であるものとする。その他の点においては、本実施形態に係る光ディスク再生装置の構成は、上記実施形態の光ディスク再生装置100の構成と同一であるので、その構成については、詳細な説明を省略する。
【0064】
本実施形態では、再生対象となる光ディスク媒体200が限定されているので、記憶部95には、その光ディスク媒体200が過去に再生されたときの調整パラメータの調整値(例えば、フォーカス関連パラメータやトラッキング関連パラメータの調整値)も格納されている。そして、その光ディスク媒体200が再度セットされた場合には、その調整パラメータの調整値も読み出され、一括して設定される。
【0065】
図6には、本実施形態に係る光ディスク再生装置のスピンアップ動作において制御部90により実行されるフローチャートが示されている。図6に示されるように、まず、ステップ401において、制御部90は、光ディスク媒体200がセットされるまで待つ。光ディスク媒体200がセットされると、ステップ403に進む。
【0066】
ステップ403では、制御部90は、後部座席4に搭乗者が乗っているか否かを判定する。この判定が肯定されればステップ405Aに進み、否定されればステップ405Bに進む。
【0067】
ステップ405Aでは、制御部90は、記憶部95からディスクA用の調整パラメータを読み出して、信号処理回路30、DSP40及び制御部90自身に設定する。ここで、本実施形態では、発振させるレーザダイオードの選択パラメータや、フォーカス位置やトラッキング位置の調整パラメータや、信号処理回路30などの回路設定のパラメータなどの設定のほか、フォーカスや、トラッキングに関連する調整なども合わせて行う。
【0068】
次のステップ409Aでは、フォーカスオンし、制御部90は、フォーカスオンが成功したか否かを判定する。この判定が肯定されればステップ413Aに進み、否定されればステップ405Bに進む。
【0069】
ステップ413Aでは、トラッキングオンし、制御部90は、トラッキングオンが成功したか否かを判定する。この判定が肯定されればステップ415に進み、否定されればステップ405Bに進む。ステップ415では、制御部90は、再生指示待機状態へ移行し、処理を終了する。
【0070】
一方、ステップ403で判定が否定された後に実行されるステップ405Bでは、制御部90は、記憶部からディスクBの設定値を読み出して、信号処理回路30、DSP40、制御部90自身に設定する。ここでは、発振させるレーザダイオードの選択パラメータや、フォーカス位置やトラッキング位置の調整パラメータや、信号処理回路30などの回路設定のパラメータなどの設定のほか、フォーカスや、トラッキングに関連する調整なども合わせて行う。
【0071】
ステップ409Bでは、フォーカスオンし、制御部90は、フォーカスオンが成功したか否かを判定する。この判定が肯定されればステップ413Bに進み、否定されればステップ405Aに進む。
【0072】
ステップ413Bでは、トラッキングオンし、トラッキングオンが成功したか否かを判定する。制御部90は、この判定が肯定されればステップ415に進み、否定されればステップ405Aに進む。ステップ415では、制御部90は、再生指示待機状態へ移行し、処理を終了する。
【0073】
以上述べたように、本実施形態によれば、光ディスク媒体を再生する際に、以前にその光ディスク媒体が再生されたときの調整パラメータの調整値が記憶部95から読み出され、設定されるので、調整パラメータの調整を行わずとも、最適な再生状態を再現することが可能となる。これにより、調整パラメータの調整する工程を省略することができるので、上記第1の実施形態に比べ、スピンアップ動作に要する時間をさらに短縮することができるうえ、調整パラメータの値を最適なものとすることができる。
【0074】
(まとめ)
以上詳細に説明したように、上記各実施形態によれば、車両1の搭乗者の配置に応じて、調整パラメータを優先して設定する光ディスク媒体200の種別を決定し、決定された光ディスク媒体の種別に対応する調整パラメータを設定して、スピンアップ動作が行われる。これにより、スピンアップ動作において、光ディスクの種別の判別動作を行う必要がなくなるので、スピンアップ動作に要する時間を短縮することができる。
【0075】
なお、上記各実施形態では、後部座席4に搭乗者が居るか否かにより、再生する光ディスク媒体200の種別を判定したが、本発明はこれには限られない。例えば、運転席2以外に搭乗者が居るか否かを判定して、運転席2のみに搭乗者が居る場合には、CDを選択し、その他の場合にはDVDを選択するようにしてもよい。
【0076】
さらには、上記各実施形態では、CD再生用のレーザダイオード11と、DVD再生用のレーザダイオード12とを備えるCD/DVD再生用の光ディスク再生装置100について説明したが、青紫色レーザ光を発振出力するレーザダイオードをさらに備え、BD(Blu-ray)規格の光ディスク(ブルーレイディスク)をも再生可能な光ディスク再生装置にも、本発明を適用することができる。例えば、運転席2のみに搭乗者が居る場合には、CDを選択し、運転席2と助手席3にのみ搭乗者が居る場合には、DVDを選択し、後部座席4にも搭乗者が居る場合には、ブルーレイディスクを選択するようにしてもよい。
【0077】
このように、光ディスクの種類が3種類以上である場合にも、本発明は適用可能である。この場合には、制御部90において、搭乗者の配置に応じて、光ディスクの種別間で、調整パラメータの設定の優先順位を決定し、その順番で調整パラメータの設定を行うようにすればよい。
【0078】
また、上記実施形態では、制御プログラムが、ROMに予め記憶されているものとして説明した。この制御プログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical disc)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布され、光ディスク再生装置にインストールされるようになっていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光ディスク再生装置を搭載する車両の内部構造を示す上面図である。
【図2】図1の光ディスク再生装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図2の光ピックアップの構成を示す模式図である。
【図4】図1の光ディスク再生装置のスピンアップ動作における制御部で実行される処理のフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る光ディスク再生装置のスピンアップ動作における制御部で実行される処理のフローチャートである。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る光ディスク再生装置のスピンアップ動作における制御部で実行される処理のフローチャートである。
【図7】従来のスピンアップ動作のフローチャートである。
【符号の説明】
【0080】
1 車両
2 運転席
3 助手席
4 後部座席
5 インストルメントパネル
6 ハンドル
10 光ピックアップ
11、12 レーザダイオード
15 光学系
16 対物レンズ
17 フォトダイオード
18 アクチュエータ
20 RF回路
30 信号処理回路
40 デジタルサーボプロセッサ(DSP)
50 レーザドライバ
60 アクチュエータドライバ
70 搭乗者検知手段
80 スピンドルモータドライバ
85 スピンドルモータ
90 制御部
95 記憶部
100 光ディスク再生装置
200 光ディスク媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の光ディスク媒体を再生可能な光ディスク再生装置であって、
設定された調整パラメータに従って、セットされた光ディスク媒体に対する再生動作を行う再生部と、
前記調整パラメータを、光ディスク媒体の種別毎に格納する記憶部と、
周辺のユーザを検知するユーザ検知部と、
光ディスク媒体がセットされると、前記ユーザ検知部により検知されたユーザの配置に応じて、前記調整パラメータを優先して設定する前記光ディスク媒体の種別を決定する決定部と、
前記記憶部に格納された調整パラメータのうち、前記決定部により決定された光ディスク媒体の種別に対応する調整パラメータを、前記再生部に設定する設定部と、を備える光ディスク再生装置。
【請求項2】
車両に搭載された光ディスク再生装置であり、
前記複数種類の光ディスク媒体には、
CD及びDVDが少なくとも含まれていることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク再生装置。
【請求項3】
前記ユーザ検知部によりユーザが前記車両の後部座席で検知されなかった場合には、
前記決定部は、
前記調整パラメータを優先して設定する前記光ディスク媒体の種別としてCDを決定し、
前記設定部は、
CDを再生するための調整パラメータを、前記再生部に設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の光ディスク再生装置。
【請求項4】
前記ユーザ検知部によりユーザが前記車両の後部座席で検知された場合には、
前記決定部は、
前記調整パラメータを優先して設定する前記光ディスク媒体の種別としてDVDを決定し、
前記設定部は、
DVDを再生するための調整パラメータを、前記再生部に設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の光ディスク再生装置。
【請求項5】
前記ユーザ検知部によりユーザが前記車両の運転席のみで検知された場合には、
前記決定部は、
前記調整パラメータを優先して設定する前記光ディスク媒体の種別としてCDを決定し、
前記設定部は、
CDを再生するための調整パラメータを、前記再生部に設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の光ディスク再生装置。
【請求項6】
複数種類の光ディスクを再生可能な光ディスク再生方法であって、
周辺のユーザを、所定のセンサを用いて検知する第1の工程と、
光ディスク媒体がセットされると、前記第1の工程において検知されたユーザの配置に応じて、前記調整パラメータを優先して設定する光ディスク媒体の種別を決定する第2の工程と、
前記第2の工程において決定された光ディスク媒体の種別に対応する調整パラメータを、セットされた光ディスク媒体の再生動作を行う再生部に設定する第3の工程と、を含む光ディスク再生方法。
【請求項7】
複数の種類の光ディスクを再生可能な再生手順をコンピュータに実行させるプログラムであって、
周辺のユーザを、所定のセンサの検出信号に基づいて検知する第1の手順と、
光ディスク媒体がセットされると、前記第1の手順において検知されたユーザの配置に応じて、前記調整パラメータを優先して設定する光ディスク媒体の種別を決定する第2の手順と、
前記第2の手順において決定された光ディスク媒体の種別に対応する調整パラメータを、セットされた光ディスク媒体の再生動作を行う再生部に設定する第3の手順と、をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−15611(P2010−15611A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−171820(P2008−171820)
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】