説明

光ディスク装置およびチルト補正方法

【課題】フィードフォワードでのチルト補正では、振動・衝撃などに対して補正できない。
【解決手段】サーボ層のトラックとサーボ用光ビームの集光点とのずれに基づき、サーボ用光ビームの集光点を、サーボ層の所定トラック上の所定位置に位置させるようにチルト移動手段を駆動するチルト駆動手段を備える。さらに、記録層のトラックと記録再生用光ビームの集光点とのずれに基づき、記録再生用光ビームの集光点を、記録層の所定トラック上に位置させるようにトラッキング移動手段を駆動するトラッキング駆動手段を備える。サーボ層と記録層を分離した光ディスクを記録再生する光ディスク装置においてサーボ用光ビームの焦点の位置と記録再生用光ビームの焦点の位置に基づいてトラッキング制御とチルト制御、もしくは収差補正を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスクに収束した光を照射することにより情報を記録または再生する光ディスク装置のチルト補正方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、映像や音声を初めとする各種の情報を記録する光記録媒体として、CDやDVD、あるいはBD(ブルーレイディスク)といった光ディスクが広く用いられている。
【0003】
さらなる高密度化の要求に対して、記録層を増やし、また、光ビームの焦点の位置制御を行うためのサーボ層と記録再生を行う記録層を分離したディスクが提案されている。
【0004】
このような光ディスクを記録再生するための従来技術(特許文献1)における光ディスク装置について図7を参照して説明する。ヘッド102からは光ディスク101に向けてサーボ用光ビームと記録再生用光ビームが出射され、サーボ用光ビームの集光点107は光ディスク101のトラックが予め形成されているサーボ層101a上に集光され、記録再生用光ビームの集光点108は光ディスク101の未記録状態ではトラックがない複数の記録層のうちの記録再生を行う目的の記録層101bに集光されている。2つの光ビームを別々に光ディスクの記録面に対して垂直(以下、フォーカス方向と称する)方向に制御する。
【0005】
記録時には、サーボ層からの反射光に基づいてトラッキングエラー検出器A103で生成されるトラック位置誤差信号(以下TE信号と称する)をセレクタ701で通してトラッキング駆動手段702にて位相補償、電力増幅してヘッド102に取り付けられているトラッキング移動手段(不図示)を移動することにより2つの光ビームを同時に光ディスクの半径方向(以下、トラッキング方向と称する)に制御する。これにより目的の記録層の目的の半径位置に記録を行う。
【0006】
再生時には、記録層からの反射光に基づいて記録された信号列からトラッキングエラー検出器B104で生成されるTE信号をセレクタ701で通してトラッキング駆動手段702にて位相補償、電力増幅してヘッド102に取り付けられているトラッキング移動手段を移動することにより記録再生用光ビームの集光点108を制御する。これにより目的の記録層の目的のトラックの再生を行う。
【0007】
これにより複数のサーボ層を設けることなく光ディスクの任意の位置に対する記録再生を行う。
【0008】
一方、光ディスク装置の小型化の要求に対して、ヘッド薄型化による装置の小型化が行われている。このようなヘッド薄型化を行う場合、対物レンズを搭載するアクチュエータの重心位置と駆動中心位置を合わせることが難しいためトラッキング方向にアクチュエータを駆動すると対物レンズがローリングし、対物レンズが傾いてしまう。偏芯量と回転数によって発生するチルトをACチルトと呼ぶが、このACチルトを低減するための従来技術(特許文献2)における光ディスク装置の動作を図7を参照して説明する。
【0009】
ACチルト発生量は回転周波数と追従するトラックの偏芯量によって振幅、位相が決まるため、あらかじめ回転周波数、偏芯量から回転角に応じたチルト補正テーブルを作成しておく。トラック追従時には光ディスク101を回転させるモーター(不図示)の回転角を検出するモーター回転角検出703の出力に基づきチルト補正テーブル704から所定を値を出力し、チルト駆動手段705にて位相補償、電力増幅してヘッド102に取り付けられているチルト移動手段(不図示)を移動することによってACチルトを補正する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2005−317180号公報
【特許文献2】国際公開第2008/149557号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ACチルトを低減する従来の技術ではフィードフォワードでチルトを補正しているため、光ディスク装置の外部から加わる振動や外乱によって発生するチルトに対しては補正できない。またACチルトの周波数特性は一般的に共振点を持つが、共振点付近ではACチルトの振幅、位相の変化が大きいためフィードフォワードによる補正では温度によるACチルト特性変動などが起こると適切な補正ができない。
【0012】
本発明は上述した課題を解決することができる光ディスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の請求項1に係る光ディスク装置では、複数の記録層と少なくとも一つのサーボ層を有する情報担体において、サーボ層に対してサーボ用光ビームを集光照射し、記録層に対して記録再生用光ビームを集光照射する集光照射手段と、サーボ層からの反射光に基づいてサーボ層のトラックとサーボ用光ビームの集光点とのずれを検出する第1のトラッキングエラー検出手段と、記録層からの反射光に基づいて記録層のトラックと記録再生用光ビームの集光点とのずれを検出する第2のトラッキングエラー検出手段と、前記集光照射手段を半径方向に移動させるトラッキング移動手段と、前記集光照射手段をラジアル方向にチルトさせるチルト移動手段と、前記第1のトラッキングエラー検出手段の出力に基づきサーボ用光ビームの集光点をサーボ層の所定トラック上の所定位置に位置させるように前記チルト移動手段を駆動するチルト駆動手段と、前記第2のトラッキングエラー検出手段の出力に基づき記録再生用光ビームの集光点を記録層の所定トラック上に位置させるように前記トラッキング移動手段を駆動するトラッキング駆動手段と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項2に係る光ディスク装置では、複数の記録層と少なくとも一つのサーボ層を有する情報担体において、サーボ層に対してサーボ用光ビームを集光照射し、記録層に対して記録再生用光ビームを集光照射する集光照射手段と、サーボ層からの反射光に基づいてサーボ層のトラックとサーボ用光ビームの集光点とのずれを検出する第1のトラッキングエラー検出手段と、記録層からの反射光に基づいて記録層のトラックと記録再生用光ビームの集光点とのずれを検出する第2のトラッキングエラー検出手段と、前記集光照射手段を半径方向に移動させるトラッキング移動手段と、記録層と前記集光照射手段とのラジアル方向のチルトによる記録再生用光ビームの収差を補正する収差補正手段と、前記第1のトラッキングエラー検出手段の出力に基づき前記収差補正手段を駆動するチルト補正駆動手段と、前記第2のトラッキングエラー検出手段の出力に基づき記録再生用光ビームの集光点を記録層の所定トラック上に位置させるように前記トラッキング移動手段を駆動するトラッキング駆動手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明の請求項3に係る光ディスク装置では、情報担体を回転させるモーターの回転角度を検出する回転角度検出手段を備え、記録層と前記集光照射手段とのラジアル方向のチルトによる記録再生用光ビームの収差が小さくなるように前記第1のトラッキングエラー検出手段と前記回転角度検出手段の出力とに基づいてサーボ層の複数トラックに渡ってサーボ用光ビームの集光点を位置させるように前記チルト移動手段を駆動することを特徴とする。
【0016】
さらに、本発明の請求項4に係る光ディスク装置では、記録層からの反射光に基づいて記録層に記録された信号の再生品質を検出する再生信号品質検出手段を備え、前記回転角度検出手段と前記再生信号品質検出手段の出力に基づいて、所定の回転角度毎に再生信号品質が最良となるサーボ層のトラック位置を求め、前記回転角度検出手段の出力に基づき前記サーボ用光ビームの集光点を求めたサーボ層のトラック位置に位置するように前記チルト移動手段を駆動することを特徴とする。
【0017】
さらに、本発明の請求項5に係る光ディスク装置では、前記チルト駆動手段の出力に基づき、前記トラッキング駆動手段の出力を補正する制御補正手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の請求項1に係る光ディスク装置では、複数の記録層と少なくとも一つのサーボ層を有する情報担体において、サーボ層に対してサーボ用光ビームを集光照射し、記録層に対して記録再生用光ビームを集光照射する集光照射手段と、サーボ層からの反射光に基づいてサーボ層のトラックとサーボ用光ビームの集光点とのずれを検出する第1のトラッキングエラー検出手段と、記録層からの反射光に基づいて記録層のトラックと記録再生用光ビームの集光点とのずれを検出する第2のトラッキングエラー検出手段と、前記集光照射手段を半径方向に移動させるトラッキング移動手段と、前記集光照射手段をラジアル方向にチルトさせるチルト移動手段と、前記第1のトラッキングエラー検出手段の出力に基づきサーボ用光ビームの集光点をサーボ層の所定トラック上の所定位置に位置させるように前記チルト移動手段を駆動するチルト駆動手段と、前記第2のトラッキングエラー検出手段の出力に基づき記録再生用光ビームの集光点を記録層の所定トラック上に位置させるように前記トラッキング移動手段を駆動するトラッキング駆動手段と、を備えたので振動・衝撃などに対しても精度の良いチルト補正を行なうことができる。
【0019】
本発明の請求項2に係る光ディスク装置では、複数の記録層と少なくとも一つのサーボ層を有する情報担体において、サーボ層に対してサーボ用光ビームを集光照射し、記録層に対して記録再生用光ビームを集光照射する集光照射手段と、サーボ層からの反射光に基づいてサーボ層のトラックとサーボ用光ビームの集光点とのずれを検出する第1のトラッキングエラー検出手段と、記録層からの反射光に基づいて記録層のトラックと記録再生用光ビームの集光点とのずれを検出する第2のトラッキングエラー検出手段と、前記集光照射手段を半径方向に移動させるトラッキング移動手段と、記録層と前記集光照射手段とのラジアル方向のチルトによる記録再生用光ビームの収差を補正する収差補正手段と、前記第1のトラッキングエラー検出手段の出力に基づき前記収差補正手段を駆動するチルト補正駆動手段と、前記第2のトラッキングエラー検出手段の出力に基づき記録再生用光ビームの集光点を記録層の所定トラック上に位置させるように前記トラッキング移動手段を駆動するトラッキング駆動手段と、を備えたので振動・衝撃などに対しても精度の良いチルト補正を行なうことができる。
【0020】
さらに、本発明の請求項3に係る光ディスク装置では、情報担体を回転させるモーターの回転角度を検出する回転角度検出手段を備え、記録層と前記集光照射手段とのラジアル方向のチルトによる記録再生用光ビームの収差が小さくなるように前記第1のトラッキングエラー検出手段と前記回転角度検出手段の出力とに基づいてサーボ層の複数トラックに渡ってサーボ用光ビームの集光点を位置させるように前記チルト移動手段を駆動するのでサーボ層と記録層の偏芯量がことなっていても精度の良いチルト補正を行なうことができる。
【0021】
さらに、本発明の請求項4に係る光ディスク装置では、記録層からの反射光に基づいて記録層に記録された信号の再生品質を検出する再生信号品質検出手段を備え、前記回転角度検出手段と前記再生信号品質検出手段の出力に基づいて、所定の回転角度毎に再生信号品質が最良となるサーボ層のトラック位置を求め、前記回転角度検出手段の出力に基づき前記サーボ用光ビームの集光点を求めたサーボ層のトラック位置に位置するように前記チルト移動手段を駆動するので再生信号品質に基づいたチルト補正を行なうことができる。
【0022】
さらに、本発明の請求項5に係る光ディスク装置では、前記チルト駆動手段の出力に基づき、前記トラッキング駆動手段の出力を補正する制御補正手段を備えたのでチルト駆動の影響を低減してトラッキング制御を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】実施の形態1におけるブロック構成を示す図
【図2】実施の形態1における光ビームの焦点の位置の一例を示す図
【図3】実施の形態1における別の形態を示す図
【図4】複数トラックの移動パターンの一例を示す図
【図5】目標トラックを移動するパターンの一例を示す図
【図6】実施の形態2におけるブロック構成を示す図
【図7】従来の技術におけるブロック構成を示す図
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0025】
(実施の形態1)
本実施の形態1である光ディスク装置の動作について図1および図2、図3、図4、図5を参照して説明する。
【0026】
図1において情報担体は光ディスク101である。集光照射手段はヘッド102上に搭載されている対物レンズ109である。第1のトラッキングエラー検出手段はトラッキングエラー検出器B104である。第2のトラッキングエラー検出手段はトラッキングエラー検出器A103である。トラッキング移動手段はヘッド102上に搭載され(不図示)、対物レンズを半径方向に移動させる。チルト移動手段はヘッド102上に搭載され(不図示)、対物レンズをラジアルチルト方向に移動させる。チルト駆動手段はチルト駆動手段106である。トラッキング駆動手段はトラッキング駆動手段105である。
【0027】
ヘッド102からは光ディスク101に向けてサーボ用光ビームと記録再生用光ビームが出射され、サーボ用光ビームの集光点107は光ディスク101のトラックが予め形成されているサーボ層101a上に集光され、記録再生用光ビームの集光点108は光ディスク101の未記録状態ではトラックがない複数の記録層のうちの記録再生を行う目的の記録層101bに集光されるようフォーカス方向に制御されている。
【0028】
記録済みの記録層101bのトラックを再生する場合、記録層101bからの反射光に基づいてトラッキングエラー検出器A103で生成されるTE信号に基づき、トラッキング駆動手段105にて位相補償、電力増幅してヘッド102に取り付けられているトラッキング移動手段を移動することにより対物レンズ109を半径方向に移動して記録再生用光ビームの集光点108を記録層101bの記録済みのトラック上に位置するように制御する。
【0029】
サーボ層101aからの反射光に基づいてトラッキングエラー検出器B104で生成されるTE信号に基づき、チルト駆動手段106にて位相補償、電力増幅してヘッド102に取り付けられているチルト移動手段を移動することにより対物レンズ109をチルトさせサーボ用光ビームの集光点107をサーボ層101aのトラック上に位置するように制御する。
【0030】
この動作を行うことにより光ディスク101と対物レンズ109との間のチルト量を所定量に保つことが可能となる。この動作を図2を用いて説明する。図2(a)は対物レンズがチルトしていない場合、図2(b)は対物レンズがチルトした場合のサーボ層のトラック中心401、記録層のトラック中心402、サーボ用光ビームの集光点107、記録再生用光ビームの集光点108との関係の一例を示した図である。
【0031】
サーボ層101aのトラックと記録層101bのトラックが同心であり対物レンズがチルトしていない場合は図2(a)に示すとおり記録層のトラック中心402に記録再生用光ビームの集光点108を位置するように制御すると、サーボ層のトラック中心401にサーボ用光ビームの集光点107も位置する。対物レンズがチルトしている場合は図2(b)に示すとおり記録層のトラック中心402に記録再生用光ビームの集光点108を位置するように制御しても、サーボ層のトラック中心401とサーボ用光ビームの集光点107は距離403だけ離れるため中心に位置しない。例えば対物レンズNA=0.85、サーボ用光ビームの波長を650nm、記録再生用光ビームの波長を405nm、ディスク表面からサーボ層までを300um、ディスク表面から記録層までを80um程度とすると対物レンズを0.1deg傾けたときには距離403は100nm程度となる。これはBDのトラックピッチ320nmに対し十分大きく、チルト量をサーボ用光ビームの半径方向へのオフセット量として検出するのに十分な感度を持つ。この場合に、本実施の形態1の動作のとおりサーボ用の光ビームの集光点107がサーボ層のトラック中心401に位置するように対物レンズのチルトを制御すれば対物レンズのチルトを抑えることができる。
【0032】
本実施の形態1では、サーボ層のトラック中心にサーボ用光ビームの集光点を位置するように対物レンズのチルトを制御しているが、記録層の再生信号品質が最良となるトラック中心からのオフセットを予め求めておいて、そこに位置するようにサーボ用光ビームの集光点を制御してもよい。
【0033】
また、本実施の形態1では、記録再生層のトラック中心と同じ半径位置のサーボ層のトラック中心に位置するようにチルト移動手段によってサーボ用光ビームの集光点を制御しているが、記録再生層のトラック中心と同じ半径位置のサーボ層のトラック中心を判定するには例えば記録再生層のトラックに記録されているアドレスとサーボ層のトラックに記録されているアドレスの関係から判断できる。
【0034】
また、本実施の形態1では、記録再生層のトラック中心に記録再生用光ビームの集光点を位置するようにトラッキング移動手段により制御し、サーボ層のトラック中心にサーボ用光ビームの集光点を位置するようにチルト移動手段により制御しているが、サーボ層のトラック中心にサーボ用光ビームの集光点を位置するようにトラッキング移動手段により制御し、記録再生層のトラック中心に記録再生用光ビームの集光点を位置するようにチルト移動手段によりチルト制御してもよい。
【0035】
また、本実施の形態1では、トラッキングエラー検出器Aで生成されるTE信号に基づき、トラッキング駆動手段にて位相補償、電力増幅してヘッドに取り付けられているトラッキング移動手段を移動することにより対物レンズを半径方向に移動して記録再生用光ビームの集光点を記録層の記録済みのトラック上に位置するように制御しているが、チルト駆動手段によりレンズをチルトさせた場合にも記録再生用光ビームは半径方向に移動するため、トラッキング制御に対し外乱となり制御性能が劣化する。これに対し、チルト駆動手段106の出力をチルト量に対するトラッキング方向移動量に相当するように増幅器110で増幅しトラッキング駆動手段105にて増幅器110の出力を減算して駆動を出力することによりトラッキング制御とチルト制御の間のクロストークを軽減することができる。
【0036】
本実施の形態1の別の形態を図3、図4、図5を用いて説明する。
【0037】
図3において第1のトラッキングエラー検出手段はトラッキングエラー検出器C301である。
【0038】
本実施の形態1ではサーボ層101aのトラックと記録層101bのトラックが同心としたが、実際には記録の状態や、記録層の一部をROM層とする場合などはサーボ層のトラックと記録層のトラックは同心とならず図4(a)に示すように偏芯を持つ。図4(a)は光ディスク101の各層のトラックが同心円で構成されている場合に真上から見た場合の記録層101bのトラック404とサーボ層101aのトラック401、402、403の関係を示している。図4(a)のとおりサーボ層のトラックと記録層のトラックが同心でない場合は例えばサーボ用光ビームの集光点をトラック402に位置するようにチルト移動手段を制御しても記録再生用光ビームの集光点との間に半径方向に差が発生し、チルトが発生する。
【0039】
この解決のためにサーボ層におけるトラッキングエラー検出器C301を図5(a)507のように構成してサーボ層の任意のトラック位置がトラッキングエラー信号中心となるように構成する。サーボ用光ビームのサーボ層101aからの反射光を受けるタンジャンシャル方向に2分割された受光素子501a、501bの出力を差動演算器502で差動演算してプッシュプルトラッキングエラー信号を得る。また受光素子501a、501bの出力を加算器504で加算してオールサム信号を得る。差動演算器502の出力を増幅器KA503で増幅し、また加算器504の出力を増幅器KB504で増幅し、各増幅器の出力を加算器506で加算することによりトラッキングエラー検出器C301の出力としてトラッキングエラー信号TE2を得る。増幅器KA503と増幅器KB505の増幅率を変化させることによりトラッキングエラー信号TE2の中心をサーボ層の任意のトラック位置にすることができる。
【0040】
これを図5(b)を用いて説明する。図5(b)では、増幅器KA503の増幅率KAと増幅器KB505の増幅率KBを変化させた場合のトラッキングエラー信号TE2の中心位置を示している。ポイントX1でトラッキングエラー信号TE2の中心がサーボ層のトラック508の中心である場合、増幅率KAと増幅率KBを図5(b)のように変化させることによりポイントX2でトラッキングエラー信号TE2の中心はサーボ層のトラック509を示す。
【0041】
図4(a)のようにサーボ層のトラックと記録層のトラックがずれている場合、記録層のトラック404と同心円を通るように増幅器KA503、増幅器KB505の増幅率を変化させればよい。これを図4(b)、図4(c)で示す。図4(b)はサーボ用光ビームの集光点がサーボ層でトラック403を中心として1回転における記録層のトラック404と同心円を描くための半径方向へのオフセットを示している。このオフセットとなるように光ディスク101を回転させるモーター(不図示)の回転角を検出するモーター回転角検出器302の出力に基づき各回転角における図4(b)の半径方向へのオフセットへ回転角−オフセット変換器303にて変換し、回転角−オフセット変換器303の出力に基づき半径方向へのオフセットとなるように増幅器KA503と増幅器KB505の増幅率へとオフセット−増幅率変換器304にて変換する。オフセット−増幅率変換器304の出力とサーボ層101aからの反射光に基づいてトラッキングエラー検出器C301で記録層のトラックと同心となるトラッキングエラー信号を検出しチルト駆動手段106にて位相補償、電力増幅してヘッド102に取り付けられているチルト移動手段を移動することにより対物レンズ109をチルトさせサーボ用光ビームの集光点107をトラッキングエラー信号中心に位置するように制御する。この動作を行うことによりサーボ層のトラックと記録層のトラックが同心でない場合でも光ディスク101と対物レンズ109との間のチルト量を所定に保つことが可能となる。
【0042】
記録層のトラックと同心となるサーボ層の半径方向のオフセットを求めるには、例えば各回転角度において記録層のトラックに記録されている再生信号品質が最良となるチルト量を設定したときのサーボ層の半径方向のオフセットを求めていけばよい。
【0043】
以上のように、本実施形態1における光ディスク装置は、主に、下記の構成を有している。
【0044】
すなわち、本実施形態1における光ディスク装置は、複数の記録層と少なくとも一つのサーボ層を有する情報担体において、サーボ層に対してサーボ用光ビームを集光照射し、記録層に対して記録再生用光ビームを集光照射する集光照射手段と、サーボ層からの反射光に基づいてサーボ層のトラックとサーボ用光ビームの集光点とのずれを検出する第1のトラッキングエラー検出手段と、記録層からの反射光に基づいて記録層のトラックと記録再生用光ビームの集光点とのずれを検出する第2のトラッキングエラー検出手段と、前記集光照射手段を半径方向に移動させるトラッキング移動手段と、前記集光照射手段をラジアル方向にチルトさせるチルト移動手段と、前記第1のトラッキングエラー検出手段の出力に基づきサーボ用光ビームの集光点をサーボ層の所定トラック上の所定位置に位置させるように前記チルト移動手段を駆動するチルト駆動手段と、前記第2のトラッキングエラー検出手段の出力に基づき記録再生用光ビームの集光点を記録層の所定トラック上に位置させるように前記トラッキング移動手段を駆動するトラッキング駆動手段と、を備えている。
【0045】
この構成によれば、振動・衝撃などに対しても、精度の良いチルト補正を行なうことができる。
【0046】
また、本実施形態1における光ディスク装置は、情報単体を回転させるモーターの回転角度を検出する回転角度検出手段を備えていても良い。このとき、記録層と前記集光照射手段とのラジアル方向のチルトによる記録再生用光ビームの収差が小さくなるように、前記第1のトラッキングエラー検出手段と前記回転角度検出手段の出力とに基づいて、サーボ層の複数トラックに渡って、サーボ用光ビームの集光点を位置させるように、前記チルト移動手段を駆動しても良い。
【0047】
この構成によれば、サーボ層と記録層の偏芯量が異なっていても、精度の良いチルト補正を行なうことができる。
【0048】
また、本実施形態1における光ディスク装置は、記録層からの反射光に基づいて記録層に記録された信号の再生品質を検出する再生信号品質検出手段を備えていても良い。このとき、前記回転角度検出手段と前記再生信号品質検出手段の出力に基づいて、所定の回転角度毎に、再生信号品質が最良となるサーボ層のトラック位置を求め、前記回転角度検出手段の出力に基づき、前記サーボ用光ビームの集光点を、求めたサーボ層のトラック位置に位置するように、前記チルト移動手段を駆動しても良い。
【0049】
この構成によれば、再生信号品質に基づいたチルト補正を行なうことができる。
【0050】
また、本実施形態1における光ディスク装置は、前記チルト駆動手段の出力に基づき、前記トラッキング駆動手段の出力を補正する制御補正手段を備えていても良い。
【0051】
この構成によれば、チルト駆動の影響を低減して、トラッキング制御を行なうことができる。
【0052】
また、本実施形態1におけるチルト補正方法は、主に、下記の構成を有している。
【0053】
すなわち、本実施形態1におけるチルト補正方法は、光ディスク装置におけるチルト補正方法であって、当該光ディスク装置は、複数の記録層と少なくとも一つのサーボ層を有する情報担体において、サーボ層に対してサーボ用光ビームを集光照射し、記録層に対して記録再生用光ビームを集光照射する集光照射手段と、前記集光照射手段を半径方向に移動させるトラッキング移動手段と、前記集光照射手段をラジアル方向にチルトさせるチルト移動手段と、を備えている。このとき、当該チルト補正方法は、サーボ層からの反射光に基づいて、サーボ層のトラックとサーボ用光ビームの集光点とのずれを検出する第1のトラッキングエラー検出ステップと、記録層からの反射光に基づいて、記録層のトラックと記録再生用光ビームの集光点とのずれを検出する第2のトラッキングエラー検出ステップと、前記第1のトラッキングエラー検出ステップにおける出力に基づき、サーボ用光ビームの集光点を、サーボ層の所定トラック上の所定位置に位置させるように、前記チルト移動手段を駆動するチルト駆動ステップと、前記第2のトラッキングエラー検出ステップにおける出力に基づき、記録再生用光ビームの集光点を、記録層の所定トラック上に位置させるように、前記トラッキング移動手段を駆動するトラッキング駆動ステップと、を包含する。
【0054】
この構成によれば、振動・衝撃などに対しても、精度の良いチルト補正を行なうことができる。
【0055】
(実施の形態2)
本実施の形態2である光ディスク装置の動作について図6、図2を参照して説明する。
【0056】
図6において情報担体は光ディスク101である。集光照射手段はヘッド102上に搭載されている対物レンズ109である。第1のトラッキングエラー検出手段はトラッキングエラー検出器A103である。第2のトラッキングエラー検出手段はトラッキングエラー検出器B104である。トラッキング移動手段はヘッド102上に搭載され(不図示)、対物レンズを半径方向に移動させる。収差補正手段はヘッド102上に搭載され(不図示)、チルトで発生する収差を補正する。チルト補正駆動手段はオフセット換算器601、チルト換算器602、液晶チルト補正駆動手段603により構成される。トラッキング駆動手段はトラッキング駆動手段105である。
【0057】
ヘッド102からは光ディスク101に向けてサーボ用光ビームと記録再生用光ビームが出射され、サーボ用光ビームの集光点107は光ディスク101のトラックが予め形成されているサーボ層101a上に集光され、記録再生用光ビームの集光点108は光ディスク101の未記録状態ではトラックがない複数の記録層のうちの記録再生を行う目的の記録層101bに集光されるようフォーカス方向に制御されている。
【0058】
記録済みの記録層101bのトラックを再生する場合、記録層101bからの反射光に基づいてトラッキングエラー検出器A103で生成されるTE信号に基づき、トラッキング駆動手段105にて位相補償、電力増幅してヘッド102に取り付けられているトラッキング移動手段を移動することにより対物レンズ109を半径方向に移動して記録再生用光ビームの集光点108を記録層101bの記録済みのトラック上に位置するように制御する。
【0059】
サーボ層101aからの反射光に基づいてトラッキングエラー検出器B104で生成されるTE信号に基づき、オフセット換算器601で図2(b)におけるチルトが発生した場合のサーボ用光ビームの集光点108とサーボ層のトラック中心401とのずれ403を検出する。オフセット換算器601の出力に基づき、発生したチルト量への換算をチルト換算器602にて換算し、液晶チルト補正駆動手段603はチルト換算器602の出力に基づき発生する収差を打ち消すように収差補正手段を駆動する。
【0060】
この動作を行うことにより光ディスク101と対物レンズ109との間のチルトを検出して収差を打ち消すように収差補正を行うことが可能となる。
【0061】
以上のように、本実施形態2における光ディスク装置は、主に、下記の構成を有している。
【0062】
すなわち、本実施形態2における光ディスク装置は、複数の記録層と少なくとも一つのサーボ層を有する情報担体において、サーボ層に対してサーボ用光ビームを集光照射し、記録層に対して記録再生用光ビームを集光照射する集光照射手段と、サーボ層からの反射光に基づいてサーボ層のトラックとサーボ用光ビームの集光点とのずれを検出する第1のトラッキングエラー検出手段と、記録層からの反射光に基づいて記録層のトラックと記録再生用光ビームの集光点とのずれを検出する第2のトラッキングエラー検出手段と、前記集光照射手段を半径方向に移動させるトラッキング移動手段と、記録層と前記集光照射手段とのラジアル方向のチルトによる記録再生用光ビームの収差を補正する収差補正手段と、前記第1のトラッキングエラー検出手段の出力に基づき前記収差補正手段を駆動するチルト補正駆動手段と、前記第2のトラッキングエラー検出手段の出力に基づき記録再生用光ビームの集光点を記録層の所定トラック上に位置させるように前記トラッキング移動手段を駆動するトラッキング駆動手段と、を備えている。
【0063】
この構成によれば、振動・衝撃などに対しても精度の良いチルト補正を行なうことができる。
【0064】
また、本実施形態2におけるチルト補正方法は、主に、下記の構成を有している。
【0065】
すなわち、本実施形態1におけるチルト補正方法は、光ディスク装置におけるチルト補正方法であって、当該光ディスク装置は、複数の記録層と少なくとも一つのサーボ層を有する情報担体において、サーボ層に対してサーボ用光ビームを集光照射し、記録層に対して記録再生用光ビームを集光照射する集光照射手段と、前記集光照射手段を半径方向に移動させるトラッキング移動手段と、記録層と前記集光照射手段とのラジアル方向のチルトによる記録再生用光ビームの収差を補正する収差補正手段と、を備えている。このとき、当該チルト補正方法は、サーボ層からの反射光に基づいて、サーボ層のトラックとサーボ用光ビームの集光点とのずれを検出する第1のトラッキングエラー検出ステップと、記録層からの反射光に基づいて、記録層のトラックと記録再生用光ビームの集光点とのずれを検出する第2のトラッキングエラー検出ステップと、前記第1のトラッキングエラー検出ステップにおける出力に基づき、前記収差補正手段を駆動するチルト補正駆動ステップと、前記第2のトラッキングエラー検出ステップにおける出力に基づき、記録再生用光ビームの集光点を、記録層の所定トラック上に位置させるように前記トラッキング移動手段を駆動するトラッキング駆動ステップと、を包含する。
【0066】
この構成によれば、振動・衝撃などに対しても精度の良いチルト補正を行なうことができる。
【0067】
なお、本実施の形態1および本実施の形態2ではサーボ層、記録層のトラックは同心円状としたがスパイラル構成であってもよい。
【0068】
また、本実施の形態1および本実施の形態2ではサーボ層、記録層のトラックピッチは同じとしたが、異なるトラックピッチであってもよい。この場合、トラックピッチ差を加味してサーボ層のトラック方向のオフセットを決定すればよい。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明に係る光ディスク装置は、サーボ層と記録層を分離した光ディスクにおける、チルト補正動作に適用できる。よって、この応用機器である大容量の光ディスクレコーダやコンピュータ用メモリ装置などに利用することができる。
【符号の説明】
【0070】
101 光ディスク
102 ヘッド
103 トラッキングエラー検出器A
104 トラッキングエラー検出器B
105 トラッキング駆動手段
106 チルト駆動手段
601 オフセット換算器
602 チルト換算器
603 液晶チルト補正駆動手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の記録層と少なくとも一つのサーボ層を有する情報担体において、
サーボ層に対してサーボ用光ビームを集光照射し、記録層に対して記録再生用光ビームを集光照射する集光照射手段と、
サーボ層からの反射光に基づいてサーボ層のトラックとサーボ用光ビームの集光点とのずれを検出する第1のトラッキングエラー検出手段と、
記録層からの反射光に基づいて記録層のトラックと記録再生用光ビームの集光点とのずれを検出する第2のトラッキングエラー検出手段と、
前記集光照射手段を半径方向に移動させるトラッキング移動手段と、
前記集光照射手段をラジアル方向にチルトさせるチルト移動手段と、
前記第1のトラッキングエラー検出手段の出力に基づきサーボ用光ビームの集光点をサーボ層の所定トラック上の所定位置に位置させるように前記チルト移動手段を駆動するチルト駆動手段と、
前記第2のトラッキングエラー検出手段の出力に基づき記録再生用光ビームの集光点を記録層の所定トラック上に位置させるように前記トラッキング移動手段を駆動するトラッキング駆動手段と、
を備えたことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項2】
複数の記録層と少なくとも一つのサーボ層を有する情報担体において、
サーボ層に対してサーボ用光ビームを集光照射し、記録層に対して記録再生用光ビームを集光照射する集光照射手段と、
サーボ層からの反射光に基づいてサーボ層のトラックとサーボ用光ビームの集光点とのずれを検出する第1のトラッキングエラー検出手段と、
記録層からの反射光に基づいて記録層のトラックと記録再生用光ビームの集光点とのずれを検出する第2のトラッキングエラー検出手段と、
前記集光照射手段を半径方向に移動させるトラッキング移動手段と、
記録層と前記集光照射手段とのラジアル方向のチルトによる記録再生用光ビームの収差を補正する収差補正手段と、
前記第1のトラッキングエラー検出手段の出力に基づき前記収差補正手段を駆動するチルト補正駆動手段と、
前記第2のトラッキングエラー検出手段の出力に基づき記録再生用光ビームの集光点を記録層の所定トラック上に位置させるように前記トラッキング移動手段を駆動するトラッキング駆動手段と、
を備えたことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項3】
情報担体を回転させるモーターの回転角度を検出する回転角度検出手段を備え、
記録層と前記集光照射手段とのラジアル方向のチルトによる記録再生用光ビームの収差が小さくなるように前記第1のトラッキングエラー検出手段と前記回転角度検出手段の出力とに基づいてサーボ層の複数トラックに渡ってサーボ用光ビームの集光点を位置させるように前記チルト移動手段を駆動する
ことを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
【請求項4】
記録層からの反射光に基づいて記録層に記録された信号の再生品質を検出する再生信号品質検出手段を備え、
前記回転角度検出手段と前記再生信号品質検出手段の出力に基づいて、所定の回転角度毎に再生信号品質が最良となるサーボ層のトラック位置を求め、前記回転角度検出手段の出力に基づき前記サーボ用光ビームの集光点を求めたサーボ層のトラック位置に位置するように前記チルト移動手段を駆動する
ことを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
【請求項5】
前記チルト駆動手段の出力に基づき、前記トラッキング駆動手段の出力を補正する制御補正手段を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
【請求項6】
光ディスク装置におけるチルト補正方法であって、
前記光ディスク装置は、
複数の記録層と少なくとも一つのサーボ層を有する情報担体において、サーボ層に対してサーボ用光ビームを集光照射し、記録層に対して記録再生用光ビームを集光照射する集光照射手段と、
前記集光照射手段を半径方向に移動させるトラッキング移動手段と、
前記集光照射手段をラジアル方向にチルトさせるチルト移動手段と、
を備え、
サーボ層からの反射光に基づいて、サーボ層のトラックとサーボ用光ビームの集光点とのずれを検出する第1のトラッキングエラー検出ステップと、
記録層からの反射光に基づいて、記録層のトラックと記録再生用光ビームの集光点とのずれを検出する第2のトラッキングエラー検出ステップと、
前記第1のトラッキングエラー検出ステップにおける出力に基づき、サーボ用光ビームの集光点を、サーボ層の所定トラック上の所定位置に位置させるように、前記チルト移動手段を駆動するチルト駆動ステップと、
前記第2のトラッキングエラー検出ステップにおける出力に基づき、記録再生用光ビームの集光点を、記録層の所定トラック上に位置させるように、前記トラッキング移動手段を駆動するトラッキング駆動ステップと、
を包含するチルト補正方法。
【請求項7】
光ディスク装置におけるチルト補正方法であって、
前記光ディスク装置は、
複数の記録層と少なくとも一つのサーボ層を有する情報担体において、サーボ層に対してサーボ用光ビームを集光照射し、記録層に対して記録再生用光ビームを集光照射する集光照射手段と、
前記集光照射手段を半径方向に移動させるトラッキング移動手段と、
記録層と前記集光照射手段とのラジアル方向のチルトによる記録再生用光ビームの収差を補正する収差補正手段と、
を備え、
サーボ層からの反射光に基づいて、サーボ層のトラックとサーボ用光ビームの集光点とのずれを検出する第1のトラッキングエラー検出ステップと、
記録層からの反射光に基づいて、記録層のトラックと記録再生用光ビームの集光点とのずれを検出する第2のトラッキングエラー検出ステップと、
前記第1のトラッキングエラー検出ステップにおける出力に基づき、前記収差補正手段を駆動するチルト補正駆動ステップと、
前記第2のトラッキングエラー検出ステップにおける出力に基づき、記録再生用光ビームの集光点を、記録層の所定トラック上に位置させるように前記トラッキング移動手段を駆動するトラッキング駆動ステップと、
を包含するチルト補正方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−252761(P2012−252761A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−126980(P2011−126980)
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】