説明

光パルス試験装置

【課題】光パルス試験の最中に、試験対象の光ファイバ線路を伝送する通信光等の外乱光のレベル監視を定常的に行い、測定誤りを防ぎ、光通信器の故障させないようにする。
【解決手段】パルス光源21から光パルスPoを光ファイバ線路1に出射してから第1期間の間に第1のカプラ22に戻ってくる光を第2のカプラ23に入射させ、その第2のカプラ23から高い透過率で出射する第1の光成分Pbを特性算出手段31へ入射して光ファイバ線路1の特性検出に必要な処理を行う。また第1期間が経過してから次の光パルス出射までの第2期間に、第2のカプラ23から低い透過率で出射される第2の光成分Pcを強度検出手段32に入射してその強度Wxを検出し、比較手段33で基準値Wrと比較する。制御手段35は、この比較結果に基づいて光パルス試験に必要な光パルスの出射と特性算出処理の中断、再開の制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光パルスを光ファイバ線路へ入射し、その光パルスに対する光ファイバ線路からの戻り光の時間経過に対するレベルを検出して、光ファイバ線路の伝送特性を把握する光パルス試験装置において、光パルス試験の最中に、試験対象の光ファイバ線路を伝送する通信光等の外乱光のレベル監視を定常的に行え、その外乱光による測定結果の誤りを防ぐことができ、光通信器へのダメージを低減するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
光ファイバ線路の試験を一端側から行うための光パルス試験装置は、基本的に図6に示す構成を有している。
【0003】
即ち、この光パルス試験装置10は、パルス光源11から出射された光パルスPoを、カプラ12を介して試験対象の光ファイバ線路1の一端に入射する。
【0004】
光ファイバ線路1は、一端側から入射された光パルスを他端側へ伝送するが、その伝送中に発生するレイリー散乱成分(後方散乱光)、ファイバ接続点等で発生するフレネル反射成分、他端側で終端される際に発生する全反射成分を一端側に戻す。
【0005】
これらの戻り光Paは、光ファイバ線路1の一端側からカプラ12を介して受光器13に入射され、その光の強度が検出される(なお、ここで、受光器13としては、フォトダイオード(PD)やアバランシェフォトダイオード(APD)のような受光素子と、その受光素子の出力電流を電圧信号に変換するI/V変換器と、その電圧信号を増幅するアンプとが含まれているものとする)。
【0006】
信号処理部14は、光パルスPoが光ファイバ線路1に入射される毎(この例では信号処理部14側からタイミング制御している)に受光器13の出力信号を取込む処理を所定回数(例えば100回)繰り返してその平均化処理を行い、時間経過に対する受光強度の変化を、光ファイバ線路1の距離と減衰、反射の特性を表す測定波形として、表示器15の画面に例えば図7のように表示する。
【0007】
この表示例では3つのピークA〜Cが示されているが、A、Bはファイバ接続点における反射成分(フレネル反射)、Cは、他端側の終端部分における反射成分(全反射成分)である。
【0008】
試験者は、このグラフの傾きから光ファイバ線路1の伝送損失を把握(傾きが急なほど減衰が大きい)し、各ピークの位置からファイバ接続点や終端位置、あるいは断線事故の発生の有無とその位置等を把握することができる。
【0009】
上記のような光パルス試験装置10で、実際に敷設済みで通信に用いられている光ファイバ線路を試験する際には、光ファイバ線路を通信光の有無を確認してから光パルス試験を行っている。
【0010】
この確認は一般的に光ファイバ線路に光パワーメータを接続し、その光パワーメータの測定値により、通信光がないと判断されたとき、あるいは通信光は存在するがそのレベルが低いために光パルス試験に支障がないと判断されたときに、上記光パルス試験を行うようにしている。
【0011】
なお、光ファイバの障害点探索や損失測定を行う従来の光パルス試験装置は、例えば次の特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2001−74596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、上記のように光パワーメータにより通信光がないと判断した場合やそのレベルが光パルス試験に影響がないレベルと判断して光パルス試験を行っている最中に、通信光の出力が突然大きく変化したり、停止しているはずの通信光が出射されると、試験結果にその通信光の影響が大きく含まれた誤差の大きなものになってしまい、試験者が光ファイバ線路の状態を正しく把握できない。
【0014】
また、光通信器が通信状態のときには、通信光だけでなく、光パルス試験のために入射した光パルスも光通信器に入射されるため、その光パルスにより光通信器を故障させる恐れもある。
【0015】
本発明は、この問題を解決し、光パルス試験の最中に、試験対象の光ファイバ線路を伝送する通信光等の外乱光のレベル監視を定常的に行え、その外乱光による測定結果の誤りを防ぐことができ、さらに光通信器を故障させる心配が少ない光パルス試験装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の光パルス試験装置は、
光パルスを所定周期で出射するパルス光源(21)と、
前記パルス光源から出射された光パルスを受けて試験対象の光ファイバ線路の一端側に入射させ、該試験対象の光ファイバ線路の一端側から出射される入力光を前記パルス光源からの入射光路と異なる光路へ出射させる第1のカプラ(22)と、
前記入力光を、大きな透過率の第1の光成分と小さな透過率の第2の光成分とに分けて出射する第2のカプラ(23)と、
前記第1の光成分を受光する第1の受光器(25)と、
前記第2の光成分を受光する第2の受光器(26)と、
前記パルス光源から光パルスが出射されてから前記所定周期より短い一定時間が経過するまでの第1期間に、前記第1の受光器から出力される信号を受けて、前記試験対象の光ファイバ線路の特性を求める特性算出手段(31)と、
前記第1期間が経過した後から次の光パルスが出射されるまでの第2期間に、前記第2の受光器から出力される信号を受けて、前記第2期間に前記第1のカプラに入射した光の強度を検出する強度検出手段(32)と、
前記強度検出手段で検出された強度と予め設定された基準値とを比較する比較手段(33)と、
前記比較手段の結果に基づいて、前記パルス光源による光パルスの出射および前記特性算出手段の算出処理の中断、再開の制御を行う制御手段(35)とを備えている。
【0017】
また、本発明の請求項2の光パルス試験装置は、請求項1記載の光パルス試験装置において、
前記制御手段は、前記強度検出手段によって検出された強度が前記基準値を超えたことを示す結果が前記比較手段から出力されたとき、アラームを試験者に通知するためアラーム通知処理を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
上記のように、本発明の光パルス試験装置では、光パルスを出射して光ファイバ線路の特性を求めるのに必要な第1期間が経過してから次の光パルス出射までの第2期間に、第2のカプラから低い透過率で出射される第2の光成分の強度を検出し、これと基準値とを比較して、その比較結果に基づいて、光パルス試験に必要な光パルスの出射と特性算出処理を中断、再開の制御が可能となっている。
【0019】
このため、光パルス試験の最中に突然通信光などの外乱光の強度が大きくなったり、通信が開始されたりしても、その外乱光が第2の光成分として直ちに検知され、その強度に基づいて光パルス試験のための特性算出処理や光パルスの出射の中断、再開が可能となり、誤った測定を行わないように制御することができる。また、光パルスの出射の中断により、光通信器の損傷を最小限にすることができる。
【0020】
また、試験者に基準値を超える強度の外乱光の存在をアラーム通知するので、試験者はその外乱光の存在を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態の構成図
【図2】実施形態の要部の構成例を示す図
【図3】実施形態の処理手順を示すフローチャート
【図4】実施形態の動作を説明するためのタイミングチャート図
【図5】実施形態の測定結果の表示例を示す図
【図6】従来装置の構成図
【図7】従来装置の測定結果の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した光パルス試験装置20の構成を示している。
【0023】
図1において、パルス光源21は、例えば半導体レーザをパルス駆動する構成を有し、所定周期Tで所定強度の光パルスPoを出射する。ここで光パルスPoの周期Tは、その光パルスが試験対象の光ファイバ線路1を往復するのに必要な時間Taより長く設定されている(この光パルスPoの出射タイミングの制御は、後述する信号処理部30によって行われものとするが、パルス光源21側でコントローラし、そのタイミング情報を信号処理部30へ与えるようにしてもよい)。
【0024】
光パルスPoは第1のカプラ22に入力される。第1のカプラ22は、光パルスPoを光ファイバ線路1の一端側に入射させるとともに、その光ファイバ線路1の一端側から出射される入力光Paをパルス光源21からの入射光路と異なる光路へ出射させる。
【0025】
第1のカプラ22から出射された入力光Paは、第2のカプラ23に入射され、1に近い大きな透過率α(例えばα=0.95)の第1の光成分Pbと、0に近い小さな透過率β(例えばβ=1−α=0.05)の第2の光成分Pcとに分けられて出射される。
【0026】
第1の光成分Pbは第1の受光器25に入射されてその強度に応じた振幅の信号Vbに変換され、第2の光成分Pcは第2の受光器26に入射されてその強度に応じた振幅の信号Vcに変換される。
【0027】
ここで、各受光器25、26は、図2に示すように、フォトダイオード等の受光素子25a、26a、その受光素子の受光電流の変化を電圧変化に変換するI/V変換器25b、26bおよび増幅器25c、26cで構成されるが、この実施形態では、大きな透過率αで分岐された第1の光成分Pbを受ける第1の受光器25の受光素子25aとしては、距離の長い光ファイバ線路1の遠端からのレイリー散乱光のように低レベルの戻り光成分を高S/Nで光電変換できるように、例えば増倍効果があり高感度なアバランシェフォトダイオード(APD)が用いられる。
【0028】
また、小さな透過率βで分岐された第2の光成分Pcを受ける第2の受光器26の受光素子26aとしては、通信光などの高レベルの光成分を飽和しない状態で光電変換するために、例えば増倍効果のないPINフォトダイオード(PINPD)が用いられる。
【0029】
2つの受光器25、26の出力信号Vb、Vcは信号処理部30に入力される。
信号処理部30は、特性算出手段31、強度検出手段32、比較手段33および制御手段35を有している。
【0030】
特性算出手段31は、パルス光源21から光パルスPoが出射されてから一定時間Tc(Ta<Tc<T)が経過するまでの第1期間、受光器25の出力信号VbをA/D変換器31aにより所定のサンプリング周期でサンプリングして記憶するという処理を所定回数M(例えばM=100)繰り返し、それらM組の一連の時間波形データを平均化手段31bにより平均化して、ランダム性雑音が除去された試験対象の光ファイバ線路1の減衰、反射特性を求め、その結果を表示器40の時間軸上に表示させる。
【0031】
一方、強度検出手段32は、第1期間Tcが経過した後から次の光パルスが出射されるまでの第2期間Tdに、受光器26の出力信号VcをA/D変換器32aにより所定のサンプリング周期でサンプリングし、強度算出手段32bにより第2期間Tdに得られた一組の時間波形データの平均処理および第2のカプラ23の透過率β等に基づいて、入力光Paのうち、第2期間Tdに入射される光成分Pxの平均強度Wxを求める。
【0032】
ここで、第2期間Tdは、光ファイバ線路1に対して光パルスが往復するのに必要な第1期間の後の期間であるから、この第2期間Tdに入射される光成分Pxは、試験用に入射した光パルスと無関係な外乱光であり、特にこの試験対象の光ファイバ線路1が実際に通信に用いられているとすると、その通信光が主な成分となる。つまり、第2期間Tdに検出される強度Wxはこの通信光を含む外乱光の強度である。なお、外乱光は第1期間Tcにも入射されている可能性があるが、試験用の光パルスによる戻り光と区別できない。
【0033】
比較手段33は、強度検出手段32によって検出された平均強度Wxを予め設定された基準値Wrと比較する。この基準値Wrとしては、外乱光の強度が光パルス試験の測定結果に大きな影響を与えるレベルか否かを識別できる程度、例えば試験用の光パルスPoに対する光ファイバ線路1の遠端からのレイリー散乱光のレベルより高くファイバ接続点など発生するフレネル反射より低い値が設定される。
【0034】
この比較手段33の比較結果は制御手段35に入力される。制御手段35は、パルス光源21に対する光パルスの出射指示とそれに同期して特性算出手段31への演算指示とを行うとともに、比較手段33の結果に基づき、パルス光源21による光パルスPoの出射および特性算出手段31の算出処理の中断、再開の制御を行う。
【0035】
また、この制御手段35は、強度検出手段32によって検出された強度が前記基準値を超えたことを示す結果が比較手段33から出力されたとき、試験者がわかるように表示器40の表示や音、ランプの点滅等でアラーム通知する。
【0036】
図3は制御手段35の制御手順を示すフローチャート、図4は動作説明のためのタイミング図である。以下これらの図に基づいて光パルス試験装置20の動作について説明する。
【0037】
始めに、図3に示すように、平均化のための波形データの取得数を示す値nを0に初期化し、図4の(a)のように光パルスPoを出射させる(S1、S2)。
【0038】
この光パルスPoは、試験対象の光ファイバ線路1の一端側に入射されて他端側へ伝搬されるが、その間光パルスに対するレイリー散乱光やフレネル反射光などが一端側へ戻ってくる。
【0039】
この光ファイバ線路1の一端に戻ってきた光Paは、第1のカプラ22を介して第2のカプラ23に入射され、異なる透過率の第1の光Pb、第2の光Pcとしてそれぞれ受光器25、26に入射され、その強度に応じた振幅の電気の信号Vc、Vdに変換される。
【0040】
ここで、第1の受光器25の出力信号Vbは、大きな透過率で透過した光Pbを高い感度の受光器25で光電変換して得られたものであるから、図4の(b)のように、光ファイバ線路1の遠端からのレイリー散乱光の成分も高いS/Nで検出することができる。
【0041】
一方、第2の受光器26の出力信号Vcは、小さな透過率で透過した光Pcを低い感度の受光器26で光電変換して得られたものであり、図4の(c)のように、フレネル反射成分のように比較的高いレベルの光に対して高いS/Nで検出することができるが、レイリー散乱光のような低レベルの光はノイズに埋もれてしまう。
【0042】
このような各受光器の信号に対して、光パルスPoが出射されてからTc時間が経過するまでの第1期間には、図4の(d)のように、信号Vbの波形データの取込みが特性算出手段31により行われる(S3)。
【0043】
また、この第1期間Tcが経過してから次の光パルスPoが出力されるまでの第2期間Tdには、図4の(e)のように、信号Vcの波形データの取込みが強度検出手段32によって行われる(S4)。
【0044】
そして、この信号Vcの波形データに対する平均値演算により、光この第2期間Tdに光ファイバ線路1から第1のカプラ22に入射される光の強度Wxが検出され、基準値Wrと比較される(S5、S6)。
【0045】
ここで、強度Wxが基準値Wrより小さいとき、第1期間Tcに取り込んだ波形データを有効なものとして平均化演算に用い、値nを1増加更新して、値nが平均化数N(例えばN=100)に達していない場合、制御手段35は図4の(f)のように測定続行可能(OK)と判断し、次の光パルスPoを出射させる(S7〜S9)。
【0046】
上記の処理を強度Wxが基準値Wrを超えない限り繰り返し、N回取得した波形データの平均化により、光ファイバ線路1の減衰、反射特性を求めて例えば図5のように表示する(S10)。
【0047】
ところが、このN回の波形データの取得が完了しない状態で、p回目の光パルスが出射された直後に外乱光(通信光)が光ファイバ線路1に伝送されて、図4の(b)、(c)のように出力信号Vb、Vcの平均レベルを上昇させると、第2期間Tdに検出された光の強度Wxが基準値Wrを超える。
【0048】
このため、制御手段35は、その直前に特性算出手段31に取り込まれた波形データを無効データと判断し、特性算出手段31の演算候補から削除させる(S11)。
【0049】
そして強度Wxが基準値Wrを超える現象がM回(例えば10回)連続したか否かを判定し、連続していない場合には、外乱光があったことを示す第1アラーム(例えば黄色のランプ点滅等)を表示器40に表示させて、次の光パルスPoを出射させる(S12)。
【0050】
また、この強度Wxが基準値Wrを超える現象がM回連続した場合には、通信光のような比較的長いデータ光が伝送しているものと判断し、その伝送を優先させ、特性算出手段31に対して試験中止を指示し、平均化演算をリセットさせるとともに、光パルスPoの出射を停止させる(S13、S14)。さらに、この試験中止を示す第2アラーム(例えば赤色のランプ点滅等)などを表示器40に表示する(S15)。
【0051】
なお、ここでは、強度Wxが基準値WrをM回連続して超えたときに、測定を中断していたが、一定時間(例えば10秒)が経過した後に、処理S1から測定を再開させるように制御してもよい。また、M回連続しなくても、その発生頻度が一定割合を超えたときに測定を中断し、再開するようにしてもよい。
【0052】
このように構成されているため、光パルス試験の最中に突然通信光などの外乱光の強度が大きくなったり、通信が開始されたりしても、その外乱光が第2の光成分として直ちに検知され、その強度に基づいて光パルス試験のための特性算出処理や光パルスの出射の中断、再開が可能となり、誤った測定を行わないように制御することができる。また、光パルスの出射の中断により、光通信器の損傷を最小限にすることができる。
【0053】
また、試験者に基準値を超える強度の外乱光の存在をアラーム通知するので、試験者はその外乱光の存在を把握することができる。
【0054】
なお、ここでは第2期間の入射光の平均強度Wxと基準値Wrとの比較結果に基づいてアラーム表示するようにしているが、平均強度Wxの大きさを表示器40に表示させ、試験者に外乱光の強度を把握させる構成にしてもよい。
【符号の説明】
【0055】
1……光ファイバ線路、20……光パルス試験装置、21……パルス光源、22……第1のカプラ、23……第2のカプラ、25……第1の受光器、26……第2の受光器、30……信号処理部、31……特性算出手段、32……強度検出手段、33……比較手段、35……制御手段、40……表示器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光パルスを所定周期で出射するパルス光源(21)と、
前記パルス光源から出射された光パルスを受けて試験対象の光ファイバ線路の一端側に入射させ、該試験対象の光ファイバ線路の一端側から出射される入力光を前記パルス光源からの入射光路と異なる光路へ出射させる第1のカプラ(22)と、
前記入力光を、大きな透過率の第1の光成分と小さな透過率の第2の光成分とに分けて出射する第2のカプラ(23)と、
前記第1の光成分を受光する第1の受光器(25)と、
前記第2の光成分を受光する第2の受光器(26)と、
前記パルス光源から光パルスが出射されてから前記所定周期より短い一定時間が経過するまでの第1期間に、前記第1の受光器から出力される信号を受けて、前記試験対象の光ファイバ線路の特性を求める特性算出手段(31)と、
前記第1期間が経過した後から次の光パルスが出射されるまでの第2期間に、前記第2の受光器から出力される信号を受けて、前記第2期間に前記第1のカプラに入射した光の強度を検出する強度検出手段(32)と、
前記強度検出手段で検出された強度と予め設定された基準値とを比較する比較手段(33)と、
前記比較手段の結果に基づいて、前記パルス光源による光パルスの出射および前記特性算出手段の算出処理の中断、再開の制御を行う制御手段(35)とを備えた光パルス試験装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記強度検出手段によって検出された強度が前記基準値を超えたことを示す結果が前記比較手段から出力されたとき、アラームを試験者に通知するためアラーム通知処理を行うことを特徴とする請求項1記載の光パルス試験装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−13136(P2011−13136A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−158527(P2009−158527)
【出願日】平成21年7月3日(2009.7.3)
【出願人】(000000572)アンリツ株式会社 (838)
【Fターム(参考)】