説明

光モジュール

【課題】着脱時に係る作業性の向上を図ることが可能な、また、FOTとシールドケースとの電気的な接触を防止することが可能な光モジュールを提供する。
【解決手段】光モジュール21は、光素子を有するFOT(Fiber Optic Transceiver )23と、このFOT23を保持する樹脂製のFOTケース24と、これらを覆いシールドを施すシールドケース25とを含んで構成されている。FOTケース24によるFOT23の保持にあっては、FOTケース24及びFOT23いずれか一方の凹部31にいずれか他方の凸部42を引っ掛けて係止保持する、及び/又は、FOTケース24の挟持部40にてFOT23を挟み込み保持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、FOT(Fiber Optic Transceiver )とFOTケースとシールドケースとを含む光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
光モジュールを構成するFOT(Fiber Optic Transceiver )は、FOT本体と、このFOT本体からのびる複数のリードフレームとを有しており、リードフレームが回路基板の所定位置に電気的に接続されるようになっている。FOTは、シールド対策としてシールドケースにより覆われた状態にて回路基板に接続されている。下記特許文献1には、FOTとシールドケースとの取り付けに係る取り付け補助具の技術が開示されている。この開示技術によれば、取り付け補助具を用いることにより、リードフレームの曲がりを防止することができるとともに、光軸のズレを生じさせないようにすることができるという効果を奏する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−266130号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記従来技術にあっては、FOTを取り付け補助具に載せるだけの構造を採用していることから、シールドケースを組み付けるまでの間にFOTが脱落してしまうという虞を有している。また、上記構造を採用していることから、回路基板からの取り外しが必要な場合に、取り付け補助具のみが回路基板上に残ってしまうという虞を有している。従って、上記従来技術にあっては、作業性の面で問題点を有している。
【0005】
さらに、上記従来技術にあっては、FOTをシールドケースにて覆うと、FOTがシールドケースに対し電気的に接触してしまうという虞を有している。
【0006】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、着脱時に係る作業性の向上を図ることが可能な、また、FOTとシールドケースとの電気的な接触を防止することが可能な光モジュールを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の本発明の光モジュールは、光素子を有するFOT(Fiber Optic Transceiver )と、該FOTを保持する樹脂製のFOTケースと、これらを覆いシールドを施すシールドケースとを含み、前記FOTケースによる前記FOTの保持にあっては、前記FOTケース及び前記FOTのいずれか一方の凹部にいずれか他方の凸部を引っ掛けて係止保持する、及び/又は、前記FOTケースの挟持部にて前記FOTを挟み込み保持することを特徴とする。
【0008】
このような特徴を有する本発明によれば、シールドケースにてFOTを覆う前にFOTをFOTケースにて保持する。この保持にあっては、FOTをFOTケースに係止して保持する、及び/又は、FOTをFOTケースに挟み込ませて保持する。FOTをFOTケースにて保持することにより、少なくともシールドケースを組み付けるまでの間、FOTの脱落はない。また、FOTをFOTケースにて保持することにより、取り外しの際にFOTケースのみが回路基板上に残ってしまうこともない。本発明は、FOTをFOTケースにて保持することから、FOTの位置を安定させ、光軸のズレを生じさせないようにもする。
【0009】
請求項2記載の本発明の光モジュールは、請求項1に記載の光モジュールにおいて、前記挟持部にて前記FOTを挟み込み保持するにあっては、さらに前記シールドケースにて前記挟持部を押さえ保持することを特徴とする。
【0010】
このような特徴を有する本発明によれば、FOTをFOTケースにて保持した後、さらにシールドケースにて挟持部を押さえて保持する。FOTの保持状態が良好になり、仮にFOTのリードフレームに外力が加わったとしてもFOTは脱落することがない。また、取り外しの際において、回路基板上に部品残りが生じることもない。
【0011】
請求項3記載の本発明の光モジュールは、請求項2に記載の光モジュールにおいて、前記挟持部を非可撓性の第一挟持部と可撓性を有し且つ前記シールドケースに押さえつけられる第二挟持部とを含んで形成するとともに、該第二挟持部に前記FOTのガイド凹部を案内するガイド凸部を形成することを特徴とする。
【0012】
このような特徴を有する本発明によれば、FOTをFOTケースにて保持する際にガイド凹部とガイド凸部による凹凸係合によってFOTを案内する。
【0013】
請求項4記載の本発明の光モジュールは、請求項1ないし請求項3いずれか記載の光モジュールにおいて、前記FOTケースにFOT収容部を形成するとともに、該FOT収容部を構成する壁を前記FOTと前記シールドケースとの間に介在させるよう配置形成することを特徴とする。
【0014】
このような特徴を有する本発明によれば、FOTとシールドケースとの間にFOTケースのFOT収容部を構成する壁を介在させる。FOTケースは樹脂製でありFOT収容部を構成する壁を介在させることにより、FOTとシールドケースとの電気的な接触がなくなる。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載された本発明によれば、シールドケースを組み付けるまでの間、FOTの脱落を防止することができるという効果を奏する。また、回路基板からの取り外しの際の部品残りを防止することができるという効果を奏する。従って、本発明によれば、FOTや光モジュール等の着脱時に係る作業性の向上を図ることができるという効果を奏する。
【0016】
請求項2に記載された本発明によれば、FOTの保持に係り、より良い一形態を提供することができるという効果を奏する。
【0017】
請求項3に記載された本発明によれば、FOTを保持する際の作業性を更に向上させることができるという効果を奏する。
【0018】
請求項4に記載された本発明によれば、FOTとシールドケースとの電気的な接触を防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の光モジュールを示す図であり、(a)は光モジュールを構成する受発光部を後方から見た斜視図、(b)は受発光部の分解斜視図である。
【図2】受発光部の横断面図である。
【図3】FOTをFOTケースにて保持する際の状態を示す斜視図である。
【図4】FOTのリードフレーム数が異なる例の斜視図(上方から見た斜視図)である。
【図5】FOTのリードフレーム数が異なる例の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
シールドケースにてFOTを覆う前のFOTケースによるFOTの保持は、(1)FOTをFOTケースに係止して保持する、(2)FOTをFOTケースに挟み込ませて保持する、(3)FOTをFOTケースに係止して保持するとともにFOTをFOTケースに挟み込ませて保持する、のいずれかを採用する。
【0021】
シールドケースにてFOTを覆った状態においては、FOTとシールドケースとの間に樹脂製のFOTケースの一部を介在させて絶縁をする。
【実施例1】
【0022】
以下、図面を参照しながら実施例1を説明する。図1は本発明の光モジュールを示す図であり、(a)は光モジュールを構成する受発光部を後方から見た斜視図、(b)は受発光部の分解斜視図である。また、図2は受発光部の横断面図、図3はFOTをFOTケースにて保持する際の状態を示す斜視図である。
【0023】
図1において、ハイブリッドコネクタ(光コネクタと電気コネクタとを一体化したコネクタ)や光コネクタなどの光モジュールのうち、ピッグテール型となる光モジュール21は、図示しない回路基板に実装される受発光部22と、図示しないコネクタ部と、これら受発光部22及びコネクタ部を中継する一対の図示しない光ファイバと、この一対の光ファイバの端末に設けられる図示しない光ファイバホルダーとを備えて構成されている。本実施例の光モジュール21は、自動車等の移動体において光信号の送受信を行うために備えられている(移動体に限らないものとする)。
【0024】
光モジュール21は、図示しない光ファイバホルダーを用いて一対の図示しない光ファイバの端末を受発光部22に光学的に結合する構造を有している。この構造にあっては、光ファイバホルダーを受発光部22の所定位置に嵌合させることにより実現されている。
【0025】
先ず、上記各構成部材について説明をする。説明中では、矢印Pを上下方向、矢印Qを左右方向、矢印Rを前後方向と定義するものとする。矢印Rの方向は光軸の方向に一致するものとする。また、矢印Pの方向は受発光部22を図示しない回路基板に実装する方向や、後述するFOT23及びシールドケース25を組み付ける方向に一致するものとする。
【0026】
図1ないし図3において、受発光部22は、二つのFOT(Fiber Optic Transceiver )23と、この二つのFOT23を保持・固定するFOTケース24と、これらを覆いシールドを施すシールドケース25とを備えて構成されている。
【0027】
FOT23は、光素子(発光素子、受光素子)を有するFOT本体26と、このFOT本体26からのびる複数の基板接続用のピン、すなわちリードフレーム27とを有している。FOT23は、発光側のものと受光側のものの二つが備えられている。発光側のFOT23は発光素子を有している。また、受光側のFOT23は受光素子を有している。各光素子は、対応するリードフレーム27にワイヤーボンディング等をすることにより接続されている。
【0028】
FOT本体26は、この後面28にガイド凹部29を有している。ガイド凹部29は、FOT本体26の下面から上方へ真っ直ぐのびる溝形状に形成されている。ガイド凹部29は、FOT23の組み付け時における被案内部分として形成されている。一方、FOT本体26の前面30には、光素子の配設位置に合わせて凹部31が形成されている。凹部31は、前面30を窪ませるような形状(図4参照)に形成されている。
【0029】
リードフレーム27は、断面四角形状であって、FOT本体26の下面から下方向にのびるように配置形成されいる。リードフレーム27は、この先端が図示しない回路基板に差し込まれ、この後に対応する回路に半田付けされるようになっている。リードフレーム27は、本形態において千鳥状に配置されているが、後述する横一列に並ぶ配置であってもよいものとする。
【0030】
FOTケース24は、絶縁性を有する樹脂成形品であって、第一挟持部32を含む前壁33と、下壁34と、左右の側壁35と、前壁33に設けられるホルダー嵌合部36と、後壁となる位置に設けられる第二挟持部37とを有している。FOTケース24は、前壁33、下壁34、左右の側壁35、及び第二挟持部37に囲まれる部分がFOT本体収容部38(FOT収容部)として、また、下壁34がリードフレーム挿入部39として形成されている。第一挟持部32及び第二挟持部37は、FOT23を挟み込んで保持する挟持部40の機能部分として形成されている。
【0031】
前壁33には、一対のガイド穴部41が貫通形成されている。一対のガイド穴部41は、図示しない光ファイバホルダーの光ファイバ保持部をガイドする部分として形成されている。すなわち、ガイド機能部分として形成されている。一対のガイド穴部41は、FOT23における光素子(発光素子、受光素子)の位置に合わせて配置形成されている。一対のガイド穴部41の周囲には、ホルダー嵌合部36が設けられている。ホルダー嵌合部36は、前壁33の外面から突出するように設けられている。
【0032】
前壁33は、これ自体(少なくとも内面)が第一挟持部32として形成されている。第一挟持部32は、挟持部40のうちの非可撓性となる機能部分として形成されている。第一挟持部32は、FOT本体26が押し付けられる側として形成されている。
【0033】
前壁33の内面には、凸部42が一対形成されている。凸部42は、ガイド穴部41よりも左右方向外側にそれぞれ配置形成されている。凸部42は、FOT本体26の凹部31を引っ掛けて係止し、これによりFOT本体26(FOT23)を保持する部分として形成されている。凸部42は、本実施例において、テーパ状の案内面43と、係止面44とを有する略爪状の突起となるように形成されている。
【0034】
下壁34のリードフレーム挿入部39には、複数の貫通孔45が形成されている。貫通孔45は、リードフレーム27の配置に合わせて貫通形成されている。貫通孔45は、リードフレーム27の配置が千鳥状及び横一列のいずれであっても対応可能に配置形成されている。貫通孔45は、リードフレーム27をスムーズに挿入することができるサイズに貫通形成されている。
【0035】
左右の側壁35には、係止突起46がそれぞれ形成されている。係止突起46は、シールドケース25を引っ掛けてこの抜けを防止する部分として形成されている。係止突起46は、所謂ロッキングアーム形状に形成されている。
【0036】
第二挟持部37は、上記の如くFOTケース24の後壁となる位置に設けられている。第二挟持部37は、挟持部40のうちの可撓性を有する機能部分として形成されている。第二挟持部37は、FOT本体26を押し付ける側として形成されている。すなわち、FOT本体26の後面28を押す側として形成されている。第二挟持部37には、FOT本体26のガイド凹部29を案内するガイド凸部47が形成されている。このガイド凸部47は、上下方向に真っ直ぐのびる突条形状に形成されている。ガイド凸部47は、FOT23の組み付け時における案内部分として形成されている。
【0037】
第二挟持部37は、FOTケース24に対しシールドケース25を組み付けると、このシールドケース25により押さえつけられるような形状に形成されている。すなわち、撓みが規制されてFOT23の保持がより一層確実になるような形状に形成されている。
【0038】
図1及び図2において、シールドケース25は、導電性を有する金属板をプレス加工することにより形成されている。シールドケース25は、図示のような下側が開口する略箱状の形状に形成されている。シールドケース25は、電磁ノイズ対策を施すことができるように形成されている。シールドケース25は、下側開口部48と、上壁49と、左右の側壁50と、前壁51と、後壁52と、ホルダー嵌合部53と、開き部54とを有している。
【0039】
シールドケース25は、FOT23を保持・固定した状態のFOTケース24を、下側開口部48から上壁49へ向けて差し込むことにより覆うことができるようになっている。シールドケース25は、左右の側壁50の係止部55にFOTケース24の係止突起46が引っ掛かると、これにより係止・固定されるようになっている。
【0040】
前壁51には、一対のホルダー嵌合部53が設けられている。ホルダー嵌合部53は、前壁51を直角に略観音開きするようにして形成されている。ホルダー嵌合部53は、図示しない光ファイバホルダーの幅寸法に合わせた間隔にて対向するように配置形成されている。
【0041】
ホルダー嵌合部53には、矩形の嵌合孔56が貫通形成されている。嵌合孔56は、図示しない光ファイバホルダーを引っ掛けて嵌合状態にする部分として形成されている。また、ホルダー嵌合部53には、曲げ部57が形成されている。曲げ部57は、ホルダー嵌合部53の下側を直角に折り曲げるようにして形成されている。曲げ部57は、左右方向からの外力により図示しない光ファイバホルダーの嵌合状態が解除されないようにする部分として形成されている。
【0042】
尚、嵌合状態が解除されないようにする部分としては、FOTケース24のホルダー嵌合部36も同様であるものとする。ホルダー嵌合部36は、図示しない光ファイバホルダーを挟み込む上側突出壁58及び下側突出壁59を有しており、上下方向からの外力によって光ファイバホルダーの嵌合状態が解除されないようになっている。
【0043】
開き部54は、後壁52を直角に略観音開きするようにして形成されている。開き部54は、所定の間隔にて対向するように配置形成されている。開き部54は、図示しない回路基板上において受発光部22の倒れ込みを防止する部分として形成されている(倒れ込みが起こる虞がない場合は形成不要であるものとする)。
【0044】
下側開口部48が開口する位置には、ピン形状となる複数の基板接続60と、基板固定脚部61とが形成されている。
【0045】
次に、上記構成及び構造に基づきながら、光モジュール21の組み付けについて説明をする。
【0046】
図1(b)及び図3において、二つのFOT23をFOTケース24のFOT本体収容部38に保持・固定し、これらを図1(a)及び図2に示す如くシールドケース25にて覆うと、受発光部22の組み付けが完了する。そして、この受発光部22を図示しない回路基板に実装し、図示しない光ファイバホルダーを受発光部22に嵌合させると、この時、図示しない光ファイバの端面がFOT23の光素子に対向して光学的な結合が完了する。
【0047】
ここで、FOT23をFOTケース24にて保持・固定することに関し、もう少し詳しく説明をすることにする。
【0048】
リードフレーム27をリードフレーム挿入部39の貫通孔45に挿入しつつFOT23を下方へ移動させるように組み付けを行うと、FOT本体26のガイド凹部29が第二挟持部37のガイド凸部47により案内される。この時、第二挟持部37は後方へ若干撓みFOT本体26の組み付けを許容する。FOT本体26は、若干撓んだ第二挟持部37の反力により前壁33の第一挟持部32に押し付けられつつ下方へ移動する。尚、第二挟持部37の撓み量は、FOT本体26がFOTケース24の凸部42を乗り越える際に必要な量も含まれるものとする。FOT23は、FOT本体26の凹部31が上記凸部42に引っ掛かり係止されると、これによりFOTケース24に係る保持・固定が完了する。FOT23は、シールドケース25を組み付けるまでの間、FOTケース24から脱落することはない。
【0049】
FOT23の保持・固定に関しては、FOTケース24にシールドケース25を組み付けることも有効であり、シールドケース25の組み付けにより第二挟持部37の撓みが規制される。すなわち、シールドケース25には後壁52が存在することから、第二挟持部37はこの後方への撓みが規制される。従って、FOT23は保持が維持された状態にあり、仮にリードフレーム27に上方への外力が加わったとしても、FOT23はFOTケース24から脱落することはない。このような保持状態であれば、図示しない回路基板からの取り外しを必要とする場合に、部品残りが生じるようなこともない。
【0050】
以上、図1ないし図3を参照しながら説明してきたように、脱落防止をすることや部品残りを防止することができることから、FOT23等の着脱時に係る作業性向上を図ることができるという効果を奏する。
【0051】
本実施例においては、第一挟持部32及び第二挟持部37の挟み込みによる保持と、凹部31及び凸部42の係止による保持の二点で保持をすることから、また、これらの保持を若干ずらした位置(図2参照)で行っていることから、FOT23や光モジュール21を安定した状態で保持することができるという効果も奏する。
【0052】
尚、第一挟持部32及び第二挟持部37の挟み込みによる保持のみ、又は、凹部31及び凸部42の係止による保持のみであっても十分に上記効果を奏することができるものとする。
【0053】
また、本実施例においては、FOT23をFOTケース24に組み付ける際に、ガイド凹部29及びガイド凸部47による案内をしつつ組み付けていることから、組み付けに係る作業を良好に行うことができるという効果を奏する。
【0054】
この他、FOT23とシールドケース25との間には、FOTケース24の第一挟持部32や第二挟持部37等が介在することから、FOT23(FOT本体26)とシールドケース25との電気的な接触を防止することができるという効果を奏する。
【実施例2】
【0055】
以下、図面を参照しながら実施例2を説明する。図4及び図5は上記の実施例1に対しFOTのリードフレーム数が異なる例の斜視図である。実施例2は、上記実施例1と基本的に同じ構成を有している。従って、同一の符号を付して詳細な説明は省略するものとする。
【0056】
図4及び図5において、FOT23は、FOT本体26の下面からのびるリードフレーム27が千鳥状でなく、横一列に並んだものとなっている。このようなFOT23であっても、FOTケース24はリードフレーム挿入部39の貫通孔45が対応した配置になっていることから、この後のFOT23の組み付けや保持を実施例1と同様に行うことができるという効果を奏する。すなわち、FOT23のリードフレーム27の数に関係なくFOT23を良好に保持することができるという効果を奏する。
【0057】
この他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
【符号の説明】
【0058】
21…光モジュール
22…受発光部
23…FOT
24…FOTケース
25…シールドケース
26…FOT本体
27…リードフレーム
28…後面
29…ガイド凹部
30…前面
31…凹部
32…第一挟持部
33…前壁
34…下壁
35…側壁
36…ホルダー嵌合部
37…第二挟持部
38…FOT本体収容部(FOT収容部)
39…リードフレーム挿入部
40…挟持部
41…ガイド穴部
42…凸部
43…案内面
44…係止面
45…貫通孔
46…係止突起
47…ガイド凸部
48…下側開口部
49…上壁
50…側壁
51…前壁
52…後壁
53…ホルダー嵌合部
54…開き部
55…係止部
56…嵌合孔
57…曲げ部
58…上側突出壁
59…下側突出壁
60…基板接続
61…基板固定脚部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光素子を有するFOT(Fiber Optic Transceiver )と、該FOTを保持する樹脂製のFOTケースと、これらを覆いシールドを施すシールドケースとを含み、前記FOTケースによる前記FOTの保持にあっては、前記FOTケース及び前記FOTのいずれか一方の凹部にいずれか他方の凸部を引っ掛けて係止保持する、及び/又は、前記FOTケースの挟持部にて前記FOTを挟み込み保持する
ことを特徴とする光モジュール。
【請求項2】
請求項1に記載の光モジュールにおいて、
前記挟持部にて前記FOTを挟み込み保持するにあっては、さらに前記シールドケースにて前記挟持部を押さえ保持する
ことを特徴とする光モジュール。
【請求項3】
請求項2に記載の光モジュールにおいて、
前記挟持部を非可撓性の第一挟持部と可撓性を有し且つ前記シールドケースに押さえつけられる第二挟持部とを含んで形成するとともに、該第二挟持部に前記FOTのガイド凹部を案内するガイド凸部を形成する
ことを特徴とする光モジュール。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3いずれか記載の光モジュールにおいて、
前記FOTケースにFOT収容部を形成するとともに、該FOT収容部を構成する壁を前記FOTと前記シールドケースとの間に介在させるよう配置形成する
ことを特徴とする光モジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−174841(P2012−174841A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−34448(P2011−34448)
【出願日】平成23年2月21日(2011.2.21)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】