説明

光伝送路の接続状態監視方法およびシステム

【課題】信号光に影響を及ぼすことなく、光伝送路の接続状態を監視する。
【解決手段】装置(1)において、この送受信装置で用いられている信号光とは異なる波長帯の光に対して固有のラベル情報を搭載した監視光を、監視光重畳手段(31)で前記信号光と重畳し、この重畳光を、光伝送路(3)を介して装置(2)へ出力する。装置(2)において、光伝送路(3)を介して受信した前記重畳光から、監視光分離手段(25)で前記監視光を分離してラベル情報照合手段(26)へ出力し、ラベル情報照合手段(26)で該分離した監視光から前記ラベル情報を抽出し、該抽出したラベル情報と、装置(2)が受け取るべきラベル情報として予め登録されたラベル情報とを照合することにより、光伝送路の接続状態を監視する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の装置間を接続する光ファイバ等の光伝送路の接続状態を監視するための技術に関し、好適には、光クロスコネクト装置における光伝送路の誤接続を防止する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
光通信において、1本の光ファイバ中に複数の異なる光周波数からなる光信号を伝搬させる周波数多重技術を光ネットワークに応用する際には、光クロスコネクト装置が必要となる(特許文献1〜2等参照)。
【0003】
図6は、本発明に関連する光クロスコネクト装置の例を示すブロック図である。図6において、装置(1)の上流からの信号光は装置(1)の入力部に設けられた入力ポート(in)から光スプリッタ(11)に入力され、光スプリッタ(11)で複数の信号光に分岐される。分岐された信号光は、それぞれ出力ポート(out)に接続された光ファイバ(3)を介して、対応する下流のクロスコネクト装置(2)へ入力される。
【0004】
一方、下流のクロスコネクト装置(2)では、上流の装置(1)からの信号光は光ファイバ(3)を介して入力ポート(in)に入力される。入力ポート(in)に入力された信号光は、光分岐モジュール(21)にて分岐され、一方は光アイソレータモジュール(22)を介して波長選択スイッチモジュール(23)に入力され、もう一方は光監視モジュール(24)に入力される。また、図6において、装置制御部(10)、(20)は、それぞれ装置(1)、(2)の監視、制御を行うブロックであり、制御部(100)は、この光クロスコネクト装置全体の監視制御を行うブロックである。
【0005】
【特許文献1】特開平8−130756号公報
【特許文献2】特開2003−110504号公報
【特許文献3】特開平9−325240号公報
【特許文献4】特開2001−215326号公報
【特許文献5】特開平3−217128号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記構成の光クロスコネクト装置においては、少なくとも、装置(1)側の光スプリッタ(11)により分岐された信号光を出力する出力ポート(out)の数N(N≧2)に対応するクロスコネクト装置(2)が設けられており、またクロスコネクト装置(2)の入力ポート(in)の数M(M≧2)に対応する装置(1)が設けられている。そして、これらの装置(1)の出力ポート(out)とクロスコネクト装置(2)の入力ポート(in)の間は、それぞれ光ファイバ(3)により接続される。
【0007】
従って、クロスコネクト装置の容量が大きくなって、一つのクロスコネクトシステムで繋がれる装置の数が多くなると、光ファイバの接続本数が増大し、かつ複雑となって誤接続の可能性も高くなる。このような問題を解消する手段として、光ファイバへのマーキングにより各光ファイバを物理的に区別する方法、あるいは各光ファイバのコネクタ、アダプタ形状を変える方法(特許文献3〜4等)等が提案されている。
【0008】
しかし、光ファイバへのマーキングにより各光ファイバを物理的に区別する方法では、装置間の光ファイバ誤接続を確実に検出することは困難である。また、光ファイバのコネクタ、アダプタの形状変更は、汎用性が低く、多ポート化への対応も非常に困難である。
【0009】
一方、特許文献5には、送信装置と受信装置との間を複数の接続線により接続し、その接続線を介して信号の送信および受信を行うクロスコネクト装置や交換機等の送受信装置において、前記接続線の誤接続が原因で発生する故障を防止する技術が提案されている。
【0010】
この特許文献5に記載の送受信装置では、送信装置側に、前記接続線に送信する信号に対して、その接続線にそれぞれ固有の識別番号を付与する手段を備え、受信装置側に、前記接続線を介して受信した信号から前記識別番号を検出する手段を備えている。そしてこの識別番号検出手段により検出された識別番号が本来受信すべき識別番号であることを認識する手段を備えることにより、複数のリンクの接続状態の監視を容易にして接続線の誤接続が原因で発生する故障を防止している。
【0011】
この特許文献5に記載の技術を図6の光クロスコネクト装置に適用して誤接続を判定する方法が考えられる。その場合、上流装置(1)の光スプリッタ(11)で分岐されて複数の出力ポート(out)から出力される各信号光にそれぞれ固有の識別番号を付与し、光ファイバ(3)を介して入力ポート(in)に入力される下流のクロスコネクト装置(2)において、各入力ポート(in)に入力された信号光からそれぞれ前記識別番号を検出し、検出された識別番号が本来受信すべき識別番号であるか否かを判定することになる。
【0012】
しかし、この方法を用いた場合には、接続線の送信側において信号光に搭載される主信号のフレームフォーマット上の未使用部分にその接続線に固有の識別番号を付与し、受信側において、主信号のフレームフォーマット上に付与された識別番号を検出し、認識する構成となるため、主信号のフレームフォーマットに接続線に固有の識別番号を付与するための領域を用意しておかなければならないために、主信号に影響を及ぼすという問題がある。
【0013】
本発明の目的は、上述した課題を解決することが可能な光ファイバ等の光伝送路の接続状態を監視する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の光伝送路の接続状態監視方法は、少なくとも1個の第1の装置と少なくとも1個の第2の装置の間で、光伝送路により光信号の送受信を行う送受信装置における光伝送路の接続状態監視方法であって、前記第1の装置は、前記送受信用の信号光とは異なる波長帯の光に対して固有のラベル情報を搭載した監視光を前記信号光と重畳した重畳光を、前記第2の装置へ送信し、前記第2の装置は、受信した重畳光から、監視光を分離するとともに、該分離した監視光からラベル情報を抽出し、該抽出したラベル情報と、該第2の装置が受け取るべきラベル情報として予め登録されたラベル情報とを照合することを特徴とする。
【0015】
また本発明の光伝送路の接続状態監視システムは、少なくとも1個の第1の装置と少なくとも1個の第2の装置の間で、光伝送路により光信号の送受信を行う送受信装置における光伝送路の接続状態監視システムであって、前記第1の装置は、前記送受信用の信号光とは異なる波長帯の光に対して固有のラベル情報を搭載した監視光を前記信号光と重畳し、該重畳した重畳光を前記第2の装置へ出力する監視光重畳手段を備え、前記第2の装置は、前記第1の装置から入力された重畳光から監視光を分離する監視光分離手段と、該分離した監視光から前記ラベル情報を抽出するとともに、該抽出したラベル情報を、該第2の装置が受け取るべきラベル情報として予め登録されたラベル情報と照合するラベル情報照合手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、ラベル情報を搭載した信号帯域外の波長の光を監視光として信号光と重畳(波長多重)して装置間に接続された光伝送路を介して伝送し、受信側装置において前記光伝送路を介して受信した前記信号帯域外の波長の光(監視光)を分離して該監視光に搭載されているラベル情報を抽出し、予め取得しておいた受信すべきラベル情報と照合を行っているので、信号光に影響を及ぼすことなく光伝送路の接続状態を監視することができる。
【0017】
また本発明では、装置間を接続している光伝送路内を通る光を用いて誤接続を検出しているので、装置間光伝送路の物理的形状が同じであっても、容易に誤接続の検出を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は、本発明の第1の実施形態を示すブロック図である。
【0019】
本実施形態は、装置(1)の出力ポート(out)と装置(2)の入力ポート(in)の間が光ファイバ(3)によって接続され、装置(1)の出力ポート(out)から出力される信号光が、光ファイバ(3)を介して装置(2)の入力ポート(in)に入力される送受信装置を対象としている。
【0020】
装置(1)は、前記信号光とは異なる波長帯の光に対して装置(1)固有のラベル情報を搭載した監視光を生成する監視光生成手段としての発光モジュール(12)と、発光モジュール(12)で生成された監視光を前記信号光と重畳(波長多重)し、重畳光として出力ポート(out)へ出力する監視光重畳手段としての合波モジュール(31)を備えている。なお、監視光生成手段としての発光モジュール(12)は装置(1)の外部に設けることも可能である。
【0021】
一方、装置(2)は、光ファイバ(3)を介して装置(1)の出力ポート(out)から入力ポート(in)に入力された前記重畳光を、信号光と監視光に分離する監視光分離手段としての光分波モジュール(25)と、光分波モジュール(25)で分離された監視光を入力し、該監視光から前記ラベル情報を抽出するとともに該抽出したラベル情報を、装置(2)の入力ポート(in)において受け取るべきラベル情報として予め設定登録されているラベル情報と照合するラベル情報照合手段として機能する受光モジュール(26)を備えている。
【0022】
本実施形態においては、装置(1)の出力ポート(out)から出力される信号光は、合波モジュール(31)によって、発光モジュール(12)により発光された監視光と重畳され、波長多重された光として出力ポート(out)から出力される。発光モジュール(12)により発光される監視光の波長は、信号光の波長帯とは波長帯域が異なっており、本実施形態では、信号光として、C帯(1530〜1560nm波長帯域)もしくはL帯(1570〜1600nm波長帯域)が用いられ、発光モジュール(12)により発光される監視光として、1.51μm帯が用いられる。
【0023】
装置(1)の出力ポート(out)から出力される信号光と監視光からなる波長多重光は、光ファイバ(3)を介して装置(2)の入力ポート(in)に入力され、装置(2)に設けられた光分波モジュール(25)によって、信号光と監視光に分波されて、信号光は装置(2)内部の信号光処理部へ出力され、監視光はラベル情報照合手段として機能する受光モジュール(26)へ出力される。受光モジュール(26)では、受信した監視光から光ファイバ(3)の接続状態の正誤判定が行われる。
【0024】
そのため、装置(1)の装置制御部(10)には、下流の装置(2)の入力ポート(in)と接続される装置(1)を識別できるように装置(1)固有のラベル情報が設定されており、装置(1)の発光モジュール(12)は、装置制御部(10)から割り当てられた当該装置(1)固有のラベル情報で1.51μm帯の光を変調することにより、当該装置(1)固有のラベル情報が搭載された光を監視光として出力する。
【0025】
この監視光は、光合波モジュール(31)で信号光と重畳(波長多重)され、該重畳された光が出力ポート(out)から送出される。一方、下流の装置(2)には、入力ポート(in)から受け取るべきラベル情報が装置制御部(20)にあらかじめ登録されており、装置(2)の受光モジュール(26)には、該受光モジュール(26)で受け取るべきラベル情報が、装置制御部(20)により設定登録されている。
【0026】
受光モジュール(26)では、該受光モジュール(26)で受信した監視光を復調することにより該監視光に搭載されたラベル情報を抽出して、予め設定登録されている当該受光モジュール(26)が受け取るべきラベル情報との照合を行い、結果に相違があった場合は装置制御部(20)にアラームを挙げる。なお、制御部(100)は2つの装置の装置制御部(10)、(20)を制御する。
【0027】
本実施形態では、送信側装置固有のラベル情報を搭載した信号帯域外の波長の光を、監視光として装置間に接続された光ファイバを介して伝送しているので、信号光に影響を及ぼすことなく光ファイバの接続状態監視が可能となる。特に、装置(1)と装置(2)の少なくとも一方が複数存在するような場合、これら複数の装置(1)と装置(2)間の誤接続を速やかに検出することができる。
【0028】
図2は、本実施形態における光ファイバの誤接続監視動作を示すフロー図である。以下、図1〜図2を参照して、本実施形態の誤接続監視動作について説明する。
【0029】
装置(1)では発光モジュール(12)に対し、送信すべき装置(1)固有のラベル番号の情報をあらかじめ装置制御部(10)から設定登録しておく(S2)。一方、装置(2)では、受信すべき装置(1)のラベル番号の情報を装置制御部(20)から受光モジュール(26)に登録しておく(S3)。それぞれの装置で登録が完了した後、装置(1)の発光モジュール(12)から当該装置(1)に割り当てられたラベル番号情報で変調された1.51μm帯の光を監視光として出力する(S4)。
【0030】
この監視光は、光合波モジュール(31)で信号光と重畳(波長多重)され、重畳光として装置(1)の出力ポート(out)から光ファイバ(3)を介して装置(2)へ出力される。装置(2)ではこの重畳光を入力ポート(in)から入力し、光分波モジュール(25)で信号光と監視光に分波する。分波された監視光は受光モジュール(26)で受光される(S5)。
【0031】
受光モジュール(26)では、受光した監視光から該監視光に搭載されているラベル番号情報を抽出し、予め登録されている受信すべきラベル番号の情報と照合を行う(S6)。照合の結果、実際の受信情報と期待値情報とが異なる場合(S7,NO)には誤接続が発生している旨を装置制御部(20)にアラームとして挙げる(S8)。実際の受信情報と期待値情報とが一致する場合(S7,YES)は、接続は正しいと判定し、アラームの発出は行わない(S9)。
【0032】
図3は、本発明の第2の実施形態を示すブロック図であり、本発明を光クロスコネクト装置に適用した場合の実施形態を示している。
【0033】
本実施形態の光クロスコネクト装置においては、装置(1)の入力ポート(in1)から入力された信号光は、発光モジュール(12)により発光された監視光と重畳(波長多重)され、重畳光として光スプリッタ(11)に入力される。発光モジュール(12)により発光された監視光の波長は、信号光の波長帯とは波長帯域が異なっている。本実施形態では、信号光として、C帯(1530〜1560nm波長帯域)もしくはL帯(1570〜1600nm波長帯域)が用いられ、発光モジュール(12)により発光される監視光として、1.51μm帯が用いられる。
【0034】
光スプリッタ(11)に入力された重畳光は、光スプリッタ(11)により複数の出力ポート(out1、out2)に分岐され、出力ポート毎に光ファイバ(3)を介して接続された下流の複数のクロスコネクト装置(装置(2))へ出力される。一方、下流の装置(2)は、上流の複数の装置(1)からの信号光と監視光からなる重畳光を、光ファイバ(3)を介して入力するための複数の入力ポート(in2、in3)を有している。
【0035】
光クロスコネクト装置(装置(2))では、複数の入力ポート(in2、in3)から入力された複数の上流装置(1)からの信号光と監視光は、それぞれ光分岐モジュール(21)で分岐され、一方は、光アイソレータモジュール(22)を経由して波長選択スイッチモジュール(23)へ入力され、もう一方は光分波モジュール(25)へ入力される。
【0036】
波長選択スイッチモジュール(23)は複数のポートから信号光を受け、その中から任意のチャネルの光を任意のポートから選択して出力する機能を有している。なお、波長選択スイッチモジュール(23)自体は、当業者にとってよく知られており、また本発明とは直接関係しないので、その詳細な内部構成および説明は省略する。
【0037】
本実施形態では、波長選択スイッチモジュール(23)に1.51μm帯の監視光も入力するが、市販の当該モジュールはC帯用波長選択スイッチモジュール、あるいはL帯用波長選択スイッチモジュールとして構成されている。そのため、これらC帯もしくはL帯の信号帯域以外の波長の損失量は十分大きい(約30dB程度)ので、1.51μm帯の監視光出力は下流の伝送路に影響を与えないほど十分に小さくなる。
【0038】
一方、光分波モジュール(25)に入力された信号光と監視光は、本モジュール(25)で信号光と監視光に分波され、信号光は光監視モジュール(24)へ、監視光は受光モジュール(26)へ出力される。光監視モジュール(24)は信号光を監視する。受光モジュール(26)は監視光を受信して誤接続判定を行う。
【0039】
そのため上流装置(1)の装置制御部(10)には、下流装置(2)の複数の入力ポート(in2、in3)に接続される複数の上流装置(1)をそれぞれ識別できるように装置(1)毎に異なるラベル情報が設定されている。
【0040】
各上流装置(1)の発光モジュール(12)は、装置制御部(10)から割り当てられた当該装置(1)固有のラベル情報で監視光を変調することにより、この監視光に当該装置(1)固有のラベル情報を搭載した光を出力する。光スプリッタ(11)は、該ラベル情報が搭載された監視光と入力ポート(in1)から入力された信号光が重畳(波長多重)された光(重畳光)を複数の出力ポート(out1、out2)に分岐する。
【0041】
また下流のクロスコネクト装置(装置(2))では、該装置(2)の複数の入力ポート(in2、in3)から受け取るべきそれぞれのラベル情報が装置制御部(20)にあらかじめ登録されており、装置(2)の複数の受光モジュール(26)には、それぞれの受光モジュール(26)で受け取るべきラベル情報が、装置制御部(20)から設定登録されている。
【0042】
各受光モジュール(26)では、それぞれの受光モジュール(26)で受信した監視光を復調することにより該監視光に搭載されたラベル情報を抽出して、当該受光モジュール(26)が受け取るべきラベル情報との照合を行い、結果に相違があった場合は装置制御部(20)にアラームを挙げる。なお、制御部(100)は2つの装置の装置制御部(10)、(20)を制御する。
【0043】
本実施形態では、信号光の波長帯とは異なる波長帯域の光に上流装置(1)毎に異なるラベリングを行った監視光を生成して信号光と重畳し、下流装置(2)側でこの監視光から受け取ったラベル情報と受け取るべきラベル情報との照合を行うことで、光ファイバ接続の正誤判定を行っている。従って、信号光に影響を及ぼすことなく異なる装置間のファイバの誤接続を速やかに検出することができ、異なる装置間のファイバの誤接続を防止することができる。
【0044】
また本実施形態の光クロスコネクト装置では、入力ポートに入力された上流からの信号光をN個(N≧2)の出力ポートに分岐する光スプリッタ単位で異なるラベル情報を付与する構成とすることができる。従って、監視光生成手段および付与するラベル情報の数を1/Nに減らすことができ、システム構成を簡単にして、効率的に光ファイバの接続状態を監視することが可能である。
【0045】
図4は、上記第2の実施形態を双方向に構成した本発明の第3の実施形態を示すブロック図である。
【0046】
本実施形態も第2の実施形態と同様に、装置(1)の入力ポート(in1)から入力された信号光は、発光モジュール(12)により発光された、信号光の波長帯とは異なる波長帯域の監視光と重畳(波長多重)され、重畳光として光スプリッタ(11)に入力される。信号光として、C帯(1530〜1560nm波長帯域)もしくはL帯(1570〜1600nm波長帯域)が用いられ、発光モジュール(12)により発光される監視光として、1.51μm帯が用いられる。
【0047】
光スプリッタ(11)に入力された重畳光は、この光スプリッタ(11)により複数の出力ポート(out1、out2)に分岐され、出力ポート毎に光ファイバ(3)を介して接続された下流の複数のクロスコネクト装置(装置(2))へ出力される。一方、下流の装置(2)は、上流の複数の装置(1)からの信号光と監視光からなる重畳光を、光ファイバ(3)を介して入力するための複数の入力ポート(in2、in3)を有している。
【0048】
クロスコネクト装置(装置(2))では、複数の入力ポート(in2、in3)から入力された複数の上流装置(1)からの信号光と監視光は、それぞれ光分岐モジュール(21)で分岐され、一方は、光アイソレータモジュール(22)を経由して波長選択スイッチモジュール(23)へ入力され、もう一方は光分波モジュール(25)へ入力される。
【0049】
光分波モジュール(25)に入力された信号光と監視光は、本モジュール(25)で信号光と監視光に分波され、信号光は光監視モジュール(24)へ、監視光は受光モジュール(26)へ出力される。光監視モジュール(24)は信号光を監視する。受光モジュール(26)は監視光を受信して誤接続判定を行う。そのため上流装置(1)の装置制御部(10)には、下流装置(2)の複数の入力ポート(in2、in3)に接続される複数の上流装置(1)をそれぞれ識別できるように装置(1)毎に異なるラベル情報が設定されている。
【0050】
各上流装置(1)の発光モジュール(12)は、装置制御部(10)から割り当てられた当該装置(1)固有のラベル情報で監視光を変調することにより、この監視光に当該装置(1)固有のラベル情報を搭載した光を出力する。光スプリッタ(11)は、該ラベル情報が搭載された監視光と入力ポート(in1)から入力された信号光が重畳(波長多重)された光(重畳光)を複数の出力ポート(out1、out2)に分岐する。
【0051】
また下流のクロスコネクト装置(装置(2))では、該装置(2)の複数の入力ポート(in2、in3)から受け取るべきそれぞれのラベル情報が装置制御部(20)にあらかじめ登録されており、装置(2)の複数の受光モジュール(26)には、それぞれの受光モジュール(26)で受け取るべきラベル情報が、装置制御部(20)から設定登録されている。
【0052】
各受光モジュール(26)では、それぞれの受光モジュール(26)で受信した監視光を復調することにより該監視光に搭載されたラベル情報を抽出して、当該受光モジュール(26)が受け取るべきラベル情報との照合を行い、結果に相違があった場合は装置制御部(20)にアラームを挙げる。なお、制御部(100)は2つの装置の装置制御部(10)、(20)を制御する。
【0053】
一方、装置(2)の入力ポート(in1)から入力された信号光は、発光モジュール(28)により発光された、信号光の波長帯とは異なる波長帯域の監視光と重畳(波長多重)され、重畳光として光スプリッタ(27)に入力される。信号光と監視光の波長は同様に、信号光として、C帯(1530〜1560nm波長帯域)もしくはL帯(1570〜1600nm波長帯域)が用いられ、発光モジュール(12)により発光される監視光として、1.51μm帯が用いられる。
【0054】
光スプリッタ(27)に入力された重畳光は、光スプリッタ(27)により複数の出力ポート(out1、out2)に分岐され、出力ポート毎に光ファイバ(3)を介して接続された下流の複数のクロスコネクト装置(装置(1))へ出力される。一方、下流の装置(1)は、上流の複数の装置(2)からの信号光と監視光からなる重畳光を、光ファイバ(3)を介して入力するための複数の入力ポート(in2、in3)を有している。
【0055】
光クロスコネクト装置(装置(1))では、複数の入力ポート(in2、in3)から入力された複数の上流装置(2)からの信号光と監視光からなる重畳光は、それぞれ光分岐モジュール(13)で分岐され、一方は、光アイソレータモジュール(14)を経由して波長選択スイッチモジュール(15)へ入力され、もう一方は光分波モジュール(16)へ入力される。
【0056】
光分波モジュール(16)に入力された信号光と監視光は、本モジュール(16)で信号光と監視光に分波され、信号光は光監視モジュール(17)へ、監視光は受光モジュール(18)へ出力される。光監視モジュール(17)は信号光を監視する。受光モジュール(18)は監視光を受信して誤接続判定を行う。そのため上流装置(2)の装置制御部(20)には、下流装置(1)の複数の入力ポート(in2、in3)に接続される複数の上流装置(2)をそれぞれ識別できるように装置(2)毎に異なるラベル情報が設定されている。
【0057】
各上流装置(2)の発光モジュール(28)は、装置制御部(20)から割り当てられた当該装置(2)固有のラベル情報で監視光を変調することにより、この監視光に当該装置(2)固有のラベル情報を搭載した光を出力する。光スプリッタ(27)は、該ラベル情報が搭載された監視光と入力ポート(in1)から入力された信号光が重畳(波長多重)された光(重畳光)を複数の出力ポート(out1、out2)に分岐する。
【0058】
また下流のクロスコネクト装置(装置(1))では、該装置(1)の複数の入力ポート(in2、in3)から受け取るべきそれぞれのラベル情報が装置制御部(10)にあらかじめ登録されており、装置(1)の複数の受光モジュール(18)には、それぞれの受光モジュール(18)で受け取るべきラベル情報が、装置制御部(10)により設定登録されている。
【0059】
各受光モジュール(18)では、それぞれの受光モジュール(18)で受信した監視光を復調することにより該監視光に搭載されたラベル情報を抽出して、当該受光モジュール(18)が受け取るべきラベル情報との照合を行い、結果に相違があった場合は装置制御部(10)にアラームを挙げる。本実施形態の動作は、第2の実施形態を双方向に構成した点を除いて第2の実施形態の動作と同様である。
【0060】
なお、上記実施の形態では信号光をL帯、およびC帯としたが、任意の波長の信号光で応用可能である。また、発光モジュールで発光させる光の波長は1.51μm帯としたが、適用信号光以外の任意の波長で応用可能である。
【0061】
図5は、本発明の第4の実施形態を示すブロック図である。本実施形態の基本的構成は第3の実施形態と同様であるが、下流装置への接続ポート数、上流装置からの接続ポート数、および信号光監視と誤接続検出についてさらに工夫している。
【0062】
本実施形態も、装置(1)の入力ポート(in1)から入力された信号光は、発光モジュール(12)により発光された、信号光の波長帯とは異なる波長帯域の監視光と重畳(波長多重)され、重畳光として光スプリッタ(11)に入力される。光スプリッタ(11)に入力された重畳光は、光スプリッタ(11)により複数(4個)の出力ポート(out1〜out4)に分岐され、出力ポート毎に光ファイバ(3)を介して接続された下流の複数(4個)のクロスコネクト装置(装置(2))へ出力される。
【0063】
下流の装置(2)は、上流の複数(4個)の装置(1)からの信号光と監視光からなる重畳光を、光ファイバ(3)を介して入力するための複数(4個)の入力ポート(in1〜in4)を有している。これら複数(4個)の入力ポート(in1〜in4)から入力された複数(4個)の上流装置(1)からの重畳光は、それぞれ光分岐モジュール(21)で分岐され、一方は、光アイソレータモジュール(22)を経由して波長選択スイッチモジュール(23)へ入力され、もう一方は光スイッチ(29)へ入力される。
【0064】
光スイッチ(29)からの出力光は、共通の光分波モジュール(25)により、信号光は共通の光監視モジュール(24)に入力され、監視光は共通の受光モジュール(26)に入力される。光スイッチ(29)は、複数(4個)の入力ポート(in1〜in4)から入力されそれぞれ光分岐モジュール(21)で分岐された複数(4個)の上流装置(1)からの重畳光を時分割で切替えて光分波モジュール(25)に出力する機能を有している。従って、光監視モジュール(24)と受光モジュール(26)として、それぞれ一つの光監視モジュール(24)と受光モジュール(26)で構成することができ、構成を一層簡単にすることができる。
【0065】
なお、本実施形態では、光スイッチ(29)には、波長選択スイッチモジュール(23)の出力光を光分岐モジュール(21)で分岐された信号光も入力され、波長選択スイッチモジュール(23)の出力光も合わせて時分割監視する構成とすることにより、波長選択スイッチモジュール(23)の出力光も光スイッチ(29)を介して同時に監視することが可能となり、更なる構成の簡略化を図ることができる。
【0066】
一方、装置(2)の入力ポート(in1)から入力された信号光は、発光モジュール(28)により発光された、信号光の波長帯とは異なる波長帯域の監視光と重畳(波長多重)され、重畳光として光スプリッタ(27)に入力される。光スプリッタ(27)に入力された重畳光は、複数(4個)の出力ポート(out1〜out4)に分岐され、出力ポート毎に光ファイバ(3)を介して接続された下流の複数(4個)のクロスコネクト装置(装置(1))へ出力される。
【0067】
下流の装置(1)は、上流の複数(4個)の装置(2)からの信号光と監視光からなる重畳光を、光ファイバ(3)を介して入力するための複数(4個)の入力ポート(in1〜in4)を有している。これら複数(4個)の入力ポート(in1〜in4)から入力された複数(4個)の上流装置(2)からの重畳光は、それぞれ光分岐モジュール(13)で分岐され、一方は、光アイソレータモジュール(14)を経由して波長選択スイッチモジュール(15)へ入力され、もう一方は光スイッチ(19)へ入力される。
【0068】
光スイッチ(19)からの出力光は、共通の光分波モジュール(16)により、信号光は共通の光監視モジュール(17)に入力され、監視光は共通の受光モジュール(18)に入力される。光スイッチ(19)は、複数(4個)の入力ポート(in1〜in4)から入力されてそれぞれ光分岐モジュール(13)で分岐された複数(4個)の上流装置(2)からの重畳光を、時分割で切替えて光分波モジュール(16)に出力する機能を有している。
【0069】
本実施形態では、光スプリッタ(11)、(27)は入力した信号光を複数(4個)のポートに分岐し、また、下流装置における上流装置からの入力ポートは複数(4個)のポートを集合させることができる構成となっている。波長選択スイッチや光スイッチは当該ポート数を入力させることができるものを用いることで本構成は実現可能である。また、図4に示す構成と図5に示す構成との混成構成も可能である。
【0070】
動作については先に示した基本的構成の動作と同様であるので、詳細な説明は省略するが、本実施形態においては、スイッチを切り替えることにより光分波モジュールと光監視モジュールを一つにまとめた構成とすることができるので、その分、構成を簡略化することができる。
【0071】
このように本実施形態では、光スイッチを用いて複数のポートを一括して監視、ラベリング結果照合を行っているので、比較的簡単な構成で、より多くのポートのクロスコネクト接続が誤接続することなしに可能となる。従って、波長選択スイッチや光スイッチが存在すれば、本構成は任意の出力ポート数、任意の入力ポート数で実現が可能となる。
【0072】
なお、上記の各実施形態では、装置(1)と装置(2)間の接続手段として、光ファイバ(3)を用いたが、本発明は光ファイバに限定するものではなく、光導波路として構成可能な任意の光伝送路を、装置(1)と装置(2)間の接続手段として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すブロック図である。
【図2】本実施形態の誤接続監視動作を示すフロー図である。
【図3】本発明の第2の実施形態を示すブロック図である。
【図4】本発明の第3の実施形態を示すブロック図である。
【図5】本発明の第4の実施形態を示すブロック図である。
【図6】本発明に関連する光クロスコネクト装置の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0074】
1,2 装置
3 光ファイバ
10,20 装置制御部
11,27 光スプリッタ
12,28 発光モジュール
13,21 光分岐モジュール
14,22 光アイソレータモジュール
15,23 波長選択スイッチモジュール
16,25 光分波モジュール
17,24 光監視モジュール
18,26 受光モジュール
19,29 光スイッチ
31 光合波モジュール
100 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1個の第1の装置と少なくとも1個の第2の装置の間で、光伝送路により光信号の送受信を行う送受信装置における光伝送路の接続状態監視方法であって、
前記第1の装置は、前記送受信用の信号光とは異なる波長帯の光に対して固有のラベル情報を搭載した監視光を前記信号光と重畳した重畳光を、前記第2の装置へ送信し、
前記第2の装置は、受信した重畳光から、監視光を分離するとともに、該分離した監視光からラベル情報を抽出し、該抽出したラベル情報と、該第2の装置が受け取るべきラベル情報として予め登録されたラベル情報とを照合する
ことを特徴とする光伝送路の接続状態監視方法。
【請求項2】
前記送受信装置は、前記第1の装置が1個、前記第2の装置がN個(N≧2)で構成され、前記第1の装置は前記重畳光を分岐して送信するN個(N≧2)の出力ポートを有し、N個の前記第2の装置はそれぞれが光信号を入力する入力ポートを有し、前記第1の装置のN個の出力ポートと前記N個の第2の装置の入力ポート間を接続する光伝送路からなることを特徴とする請求項1に記載の光伝送路の接続状態監視方法。
【請求項3】
前記送受信装置は、前記第1の装置がM個(M≧2)、前記第2の装置が1個で構成され、M個の前記第1の装置はそれぞれが前記重畳光を送信する出力ポートを有し、前記第2の装置は光信号を入力するM個(M≧2)の入力ポートを有し、前記M個の第1の装置の出力ポートと前記第2の装置のM個の入力ポート間を接続する光伝送路からなることを特徴とする請求項1に記載の光伝送路の接続状態監視方法。
【請求項4】
前記送受信装置は、前記第1の装置がM個(M≧2)、前記第2の装置がN個(N≧2)で構成され、M個の前記第1の装置はそれぞれが前記重畳光を分岐して送信するN個(N≧2)の出力ポートを有し、N個の前記第2の装置はそれぞれが信号光を入力するM個(M≧2)の入力ポートを有し、前記M個の第1の装置の各N個の出力ポートと前記N個の第2の装置の各M個の入力ポート間を接続する光伝送路からなることを特徴とする請求項1に記載の光伝送路の接続状態監視方法。
【請求項5】
前記第2の装置は、前記抽出したM個の監視光による前記光伝送路の接続状態監視を時分割で実施することを特徴とする請求項3または4に記載の光伝送路の接続状態監視方法。
【請求項6】
前記照合の結果、両者が異なる場合にアラームを発生することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光伝送路の接続状態監視方法。
【請求項7】
前記信号光として、C帯(1530〜1560nm波長帯域)もしくはL帯(1570〜1600nm波長帯域)を用い、前記監視光として1.51μm帯を用いることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光伝送路の接続状態監視方法。
【請求項8】
少なくとも1個の第1の装置と少なくとも1個の第2の装置の間で、光伝送路により光信号の送受信を行う送受信装置における光伝送路の接続状態監視システムであって、
前記第1の装置は、前記送受信用の信号光とは異なる波長帯の光に対して固有のラベル情報を搭載した監視光を前記信号光と重畳し、該重畳した重畳光を前記第2の装置へ出力する監視光重畳手段を備え、
前記第2の装置は、前記第1の装置から入力された重畳光から監視光を分離する監視光分離手段と、該分離した監視光から前記ラベル情報を抽出するとともに、該抽出したラベル情報を、該第2の装置が受け取るべきラベル情報として予め登録されたラベル情報と照合するラベル情報照合手段を備えた
ことを特徴とする光伝送路の接続状態監視システム。
【請求項9】
前記送受信装置は、前記第1の装置が1個、前記第2の装置がN個(N≧2)で構成され、前記第1の装置は前記重畳光を分岐して送信するN個(N≧2)の出力ポートを有し、N個の前記第2の装置はそれぞれが光信号を入力する入力ポートを有し、前記第1の装置のN個の出力ポートと前記N個の第2の装置の入力ポート間を接続する光伝送路からなることを特徴とする請求項8に記載の光伝送路の接続状態監視システム。
【請求項10】
前記送受信装置は、前記第1の装置がM個(M≧2)、前記第2の装置が1個で構成され、M個の前記第1の装置はそれぞれが前記重畳光を送信する出力ポートを有し、前記第2の装置は光信号を入力するM個(M≧2)の入力ポートを有し、前記M個の第1の装置の出力ポートと前記第2の装置のM個の入力ポート間を接続する光伝送路からなることを特徴とする請求項8に記載の光伝送路の接続状態監視システム。
【請求項11】
前記送受信装置は、前記第1の装置がM個(M≧2)、前記第2の装置がN個(N≧2)で構成され、M個の前記第1の装置はそれぞれが前記重畳光を分岐して送信するN個(N≧2)の出力ポートを有し、N個の前記第2の装置はそれぞれが信号光を入力するM個(M≧2)の入力ポートを有し、前記M個の第1の装置の各N個の出力ポートと前記N個の第2の装置の各M個の入力ポート間を接続する光伝送路からなることを特徴とする請求項8に記載の光伝送路の接続状態監視システム。
【請求項12】
前記送受信装置は光クロスコネクト装置として構成され、前記第1の装置は、入力ポートに入力された信号光を前記N個(N≧2)の出力ポートに分岐する光スプリッタを備え、前記第2の装置は、前記M個の第1の装置からのM個の信号光を入力して波長選択スイッチングを行う波長選択スイッチングモジュールを備えていることを特徴とする請求項11に記載の光伝送路の接続状態監視システム。
【請求項13】
前記監視光分離手段は、前記M個の入力ポートと前記波長選択スイッチングモジュールとの間にそれぞれ接続されたM個の光分岐モジュールと、該M個の光分岐モジュールでそれぞれ分岐された前記重畳光を前記信号光と前記監視光に分波するM個の光分波モジュールによって構成され、前記ラベル情報照合手段は、前記M個の光分波モジュールで分波された監視光から前記ラベル情報を抽出するとともに、該抽出したラベル情報を、前記M個の入力ポートの各々が受け取るべきラベル情報として予め登録された互いに異なるラベル情報と照合し、照合結果を出力するM個の受光モジュールによって構成されていることを特徴とする請求項12に記載の光伝送路の接続状態監視システム。
【請求項14】
前記M個の光分波モジュールで分波された前記信号光をそれぞれ入力して信号光の監視を行うM個の光監視モジュールを備えていることを特徴とする請求項13に記載の光伝送路の接続状態監視システム。
【請求項15】
前記監視光分離手段は、前記M個の入力ポートと前記波長選択スイッチングモジュールとの間にそれぞれ接続されたM個の光分岐モジュールと、該M個の光分岐モジュールでそれぞれ分岐された前記重畳光を入力し、該M個の重畳光を時分割で切り替え出力する光スイッチと、該光スイッチから出力される前記時分割出力されるM個の重畳光を前記信号光と前記監視光に分波する共通の光分波モジュールによって構成され、前記ラベル情報照合手段は、前記共通の光分波モジュールで分波された前記M個の監視光から時分割で前記ラベル情報を抽出するとともに、該抽出したM個のラベル情報を、前記M個の入力ポートの各々が受け取るべきラベル情報として予め登録された互いに異なるラベル情報と時分割で照合して、照合結果を時分割で出力する共通の受光モジュールによって構成されていることを特徴とする請求項12に記載の光伝送路の接続状態監視システム。
【請求項16】
前記光分波モジュールで分波された前記M個の信号光を時分割で入力して信号光の監視を行う共通の光監視モジュールを備えていることを特徴とする請求項15に記載の光伝送路の接続状態監視システム。
【請求項17】
前記波長選択スイッチングモジュールの出力光を分岐する第2の光分岐モジュールを備え、前記光スイッチは、前記M個の光分岐モジュールで分岐された前記M個の重畳光と前記第2の光分岐モジュールで分岐された前記波長選択スイッチングモジュールの出力光を入力して時分割で切り替え出力する機能を有しており、前記共通の光監視モジュールは、前記M個の光分岐モジュールから分離された前記M個の信号光と前記波長選択スイッチングモジュールの出力光とを時分割で受光して監視する機能を有していることを特徴とする請求項16に記載の光伝送路の接続状態監視システム。
【請求項18】
前記第1の装置毎に前記ラベル情報を設定登録する送信識別ラベル設定手段と、前記第2の装置における前記受光モジュールで受信すべきラベル情報を設定登録する受信識別ラベル設定手段と、前記ラベル情報照合手段での照合の結果、両者が異なる場合にアラームを発生するアラーム発生手段を備えていることを特徴とする請求項13〜17のいずれか1項に記載の光伝送路の接続状態監視システム。
【請求項19】
前記N個第2の装置の各々に、入力ポートに入力された信号光をM個の出力ポートに分岐する光スプリッタと、前記信号光とは異なる波長帯の光に対して互いに異なる固有のラベル情報を搭載した監視光を前記信号光と重畳する前記監視光重畳手段と、該監視光重畳手段で重畳された重畳光を前記光スプリッタにより前記M個の出力ポートに分岐する光分岐手段を備え、
前記M個の第1の装置の各々に、光伝送路を介して前記第2の装置のM個の出力ポートの内の1つがそれぞれ接続されるN個の入力ポートと、該N個の入力ポートに前記光伝送路を介して入力される前記N個の第2の装置からの信号光を入力して波長選択スイッチングを行う波長選択スイッチングモジュールと、前記N個の入力ポートと前記波長選択スイッチングモジュールとの間にそれぞれ接続されて前記重畳光から前記監視光を分離する監視光分離手段および入力ポート毎に異なる前記固有のラベル情報を照合するためのラベル情報照合手段備え、
前記N個第2の装置のM個の出力ポートと前記M個の第1の装置のN個の入力ポート間を接続する光伝送路を更に備えていることを特徴とする請求項12に記載の光伝送路の接続状態監視システム。
【請求項20】
前記第1の装置に備えられた監視光分離手段は、前記N個の入力ポートと前記波長選択スイッチングモジュールとの間にそれぞれ接続されたN個の光分岐モジュールと、該N個の光分岐モジュールで分岐された前記N個の重畳光をそれぞれ前記信号光と前記監視光に分離するN個の光分波モジュールによって構成され、前記第1の装置に備えられたラベル情報照合手段は、前記N個の光分波モジュールで分波された監視光から前記ラベル情報を抽出するとともに、該抽出したラベル情報を、入力ポート毎に予め登録されたラベル情報と照合し、照合結果を出力するN個の受光モジュールによって構成されていることを特徴とする請求項19に記載の光伝送路の接続状態監視システム。
【請求項21】
前記N個の光分波モジュールで分波された前記N個の信号光をそれぞれ入力して信号光の監視を行うN個の光監視モジュールを備えていることを特徴とする請求項20に記載の光伝送路の接続状態監視システム。
【請求項22】
前記第1の装置に備えられた監視光分離手段は、前記N個の入力ポートと前記波長選択スイッチングモジュールとの間にそれぞれ接続されたN個の光分岐モジュールと、該N個の光分岐モジュールで分岐された前記N個の重畳光を入力し、該N個の重畳光を時分割で切り替え出力する光スイッチと、該光スイッチから時分割出力される前記N個の重畳光をそれぞれ前記信号光と前記監視光に分波する共通の光分波モジュールによって構成され、前記第1の装置に備えられたラベル情報照合手段は、前記共通の光分波モジュールで分波された前記N個の監視光から時分割で前記ラベル情報を抽出するとともに、該抽出したN個のラベル情報を、入力ポート毎に予め登録されたラベル情報と時分割で照合して、照合結果を時分割で出力する共通の受光モジュールによって構成されていることを特徴とする請求項19に記載の光伝送路の接続状態監視システム。
【請求項23】
前記光分波モジュールで分波された前記N個の信号光を時分割で入力して信号光の監視を行う共通の光監視モジュールを備えていることを特徴とする請求項22に記載の光伝送路の接続状態監視システム。
【請求項24】
前記波長選択スイッチングモジュールの出力光を分岐する第2の光分岐モジュールを備え、前記光スイッチは、前記N個の光分岐モジュールで分岐された前記N個の重畳光と前記第2の光分岐モジュールで分岐された前記波長選択スイッチングモジュールの出力光を入力して時分割で切り替え出力する機能を有しており、前記共通の光監視モジュールは、前記N個の信号光と前記波長選択スイッチングモジュールの出力光とを時分割で受光して監視する機能を有していることを特徴とする請求項23に記載の光伝送路の接続状態監視システム。
【請求項25】
前記第2の装置毎に前記ラベル情報を設定登録する送信識別ラベル設定手段と、前記第1の装置における前記受光モジュールで受信すべきラベル情報を設定登録する受信識別ラベル設定手段と、前記ラベル情報照合手段での照合の結果、両者が異なる場合にアラームを発生するアラーム発生手段を備えていることを特徴とする請求項20〜24のいずれか1項に記載の光伝送路の接続状態監視システム。
【請求項26】
前記信号光として、C帯(1530〜1560nm波長帯域)もしくはL帯(1570〜1600nm波長帯域)の波長光が用いられ、前記監視光として1.51μm帯の光を発生する発光モジュールを備えていることを特徴とする請求項8〜25のいずれか1項に記載の光伝送路の接続状態監視システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−177433(P2009−177433A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−13134(P2008−13134)
【出願日】平成20年1月23日(2008.1.23)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】