説明

光分散を用いた熱ガラス体厚の無接触光学測定方法及び装置

【課題】 ガラス体へ直接接触することなく色収差に基づいて熱ガラス体の厚さを測定する方法を提供する。
【解決手段】 本発明方法を、光源からの光ビームを収束装置を用いて生成直後の熱ガラス体上へ集束させ、ガラス体からの反射光を分光計へ導いて反射光スペクトルを得、ガラス体の前面及び後面それぞれからの反射光の反射光強度が最大となる2つの波長を見出し、見出した2つの波長間の差からガラス体の厚さを測定し、厚さの測定中収束装置の温度を120℃以下に維持し、及び少なくとも1個の熱遮断性フィルターを用いて集束装置への熱放射の到達を実質的に遮る各工程から構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱ガラス体がまだ熱い状態にある製造直後に光分散あるいは色収差を用いて該熱ガラス体へ直接接触することなく該熱ガラス体の厚さを測定する光学測定方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ガラス体の製造工程中、ガラス体は一定の寸法を維持していなければならない。かかる寸法は通常顧客によって指定され、この寸法は所定の許容限界を超えても、あるいは下回ってもならない。
【0003】
現在、ガラス厚の厳密な測定は冷却路の終端部において行われている。これは機械センサを用いてそれより前の段階で測定を行うとガラス表面に損傷が生ずること、及び熱ガラスに対する無接触測定はうまくいかないためである。従って、熱ガラスによって生ずる空気の陽炎によって光路が歪められるため、例えばレーザ三角測量を行うことは不可能である。超音波測定による測定も、前記ガラスと超音波源との間に結合導体が必要とされるため実施不可である。白色光干渉計もシビアな製造条件下では作動不可である。自動焦点システムと連結された共焦点顕微鏡を利用する測定も可能であるが測定方向のそれぞれについて数千ユーロという極めて高額なコストを要してしまう。
【0004】
しかしながら、製造ラインにおける欠陥をできるだけ早期に検出して除去することは、欠陥製品の生産量を低減できるため、可能な限り早期にガラス厚の測定を実施することが望まれる。
【0005】
各製品の製造は、製品が「冷却端」と呼ばれる冷却路の終端部まで到達し、従って熱終端部で修正が必要とされる測定値が有効となるまでには数時間を要するため、かかる早期測定が実施できれば製造において極めて有利である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、熱ガラス体の製造直後に(「熱終端部」において)該ガラス体の厚さを事前に高精度で測定できるガラス体厚の測定方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明における上記目的及び他の目的は以下の説明においてより明らかにされ、そして特許請求の範囲において限定された方法及び装置によって達成される。
【0008】
本発明に従ったガラス体生成直後におけるガラス体無接触によるガラス体厚の測定方法は、光分散あるいは色収差に基づく測定方法であり、及び
a)ガラス体生成直後に集束装置を用いてガラス体上へ多色光源からの光ビームを集束させる工程と、
b)光ビームがガラス体上において集束された時にガラス体からの反射光を分光計中へ導いて該反射光のスペクトルを得る工程と、
c)ガラス体の前面及び後面からそれぞれ反射される反射光のうち、工程b)において得られたスペクトルの中で反射光強度が他の波長よりも高いスペクトルの反射光から2つの波長を見出す工程と、
d)前記強度の高い2つの波長の波長差から前記ガラス体の屈折率を考慮した上でガラス体の厚さを決定する工程と、
e)前記厚さの測定中前記集束装置を120℃以下の温度に維持する工程と、
f)少なくとも1個の熱遮断フィルターを用いて前記集束装置に作用する熱放射を実質的に遮る工程から構成される。
【0009】
本発明に従った方法は、レンズ、あるいは回析性材料中の通過による屈折中に起こる公知の光分散現象を利用して層厚あるいは層間隔を測定する。白色光の集束においては、単一の焦点は生じないが、それに代わり各色あるいは波長は光軸あるいはビーム軸上にそれ自体の焦点距離あるいは焦点をもつ。言い換えれば、個々の色の焦点はビーム軸あるいは光軸のある地点に見出される。写真への色縞の発生は好ましくないため、写真技術では異種ガラスから成る数個のレンズを用いて色収差が取り除かれる。ここで用語「色収差」とは、異なる波長(すなわち色)の光がレンズあるいは補正対物レンズによって別々に強く屈折される光学的現象をいう。逆にこの作用を厚さの測定に利用することが可能である。個々の焦点が見出される光軸部分あるいはビーム軸部分の長さは使用されるレンズ及びその材料と依存関係にある。焦点範囲が22〜25cmの範囲内にあるレンズを用いた場合、厚さ3cmまでのガラス厚を測定することが可能である。多色性のつまりは白色の光ビームがガラス繊維光ケーブルを通して集束装置(測定ヘッドあるいはライトペン)中へ伝導され、かかる周知な方法においてはそこからガラス体中へと伝導される。光学的有色像特性から、異なる波長が光学機器から異なる間隔で集束される。もしある波長の焦点に境界面(例えば空気とガラスの移行部分)があるならば、この波長は強く反射される。つまり、その波長についての反射光強度が最大となる。他の波長すべてはより弱く反射して戻り、反射スペクトル内に弱い拡散背景を形成する。この反射光は集束装置を通ってガラス繊維光ケーブル中を通過し分光計中へと伝導される。そこで強く反射された波長は前記スペクトル中の強度最大波長として検出される。
【0010】
透明なガラス体の場合には常に2つの強度最大点が存在する。これは反射がガラス体の外側あるいは後側(測定ヘッドから遠い側)と内側あるいは前面(測定ヘッドに最も近い側)において起こるからである。壁厚は、測定対象となるガラスの屈折率を考慮した上で、スペクトル中の間隔が空けられた測標の単純な差から直接決定することができる。上述した色収差の原理に基づく測定装置は広く公知である。このような測定装置としては、例えば在ドイツRodgauのPrecitec Optronic GmbHの装置、商品名CHR150Eが入手可能である。測定値の測定、分析、情報化及び/または信号化はコンピュータを用いて行われる。秒あたり千以上の測定値の処理が可能である。このように測定頻度が高いため、平均値の決定が容易であり、また測定精度を高めることが可能である。
【0011】
例えばガラス管等のガラス体の壁厚、ガラス棒の厚さ、あるいは平板ガラス製造プラント内で成形されるガラス板の厚さの測定はガラス体の成形後可能な限り早期に行われる。かかる目的のため、測定は通常ガラス体がガラス粘度106.6Pa.s.となる軟化温度(軟化点)以下の温度に対応して最終形状に至った時に実施される。勿論ガラスはこの温度から室温まで冷却される間にさらに自然に収縮する。熱ガラスの状態で測定された寸法は最終寸法とは一致せず、収縮率に対応して減少する。しかしながら、かかる減少は測定中のガラス体の温度が分かっており、また該ガラス体の熱膨張係数も分かっているので問題とならない。
【0012】
前記集束装置への熱負荷を減ずるため、集束装置は冷却によって120℃以下の温度に維持される。さらに、熱遮断性フィルターを熱ガラスと集束装置との間のビーム路中へ設けることによって集束装置に対する熱放射の影響が遮断される。熱遮断性フィルターは公知であり、プロジェクター、映写機、ビーマー等で数多く使用されている。これらフィルターは可視光を難なく通過させるが赤外線(熱放射)に対して不透過性である特徴をもつ。熱遮断性フィルターは2つの異なる原理に従って作用する。第一の原理は反射原理であり、第二のそれは吸収原理である。熱遮断性フィルターが反射原理に従って作用する場合は、熱遮断性フィルターの放射線源に面する側には、例えば金、白金、あるいは反射層パケット(干渉フィルター)等のIR反射性コーティングが施される。吸収型熱遮断性フィルターは赤外線を十分に吸収する適当なドーピング成分を含むガラスから成る。後者のフィルターは当然加熱され、従って必ず冷却されねばならないため、まず赤外線を98%まで反射可能な反射型熱遮断性フィルターをビーム路中に配置して遮断し、必要があればその後に前記反射型赤外線フィルターを透過した残存赤外線を後続の吸収型熱遮断性フィルターを用いて吸収する。上記両フィルター原理を利用して作動する適当なフィルターは多数市販されており入手可能である。
【0013】
集束装置に対する老朽化作用を回避するためには、集束装置の温度を20〜100℃の温度範囲内に維持することが有利である。また良好な測定精度を得るためには、集束装置の温度変動は設定値から±10℃を超えてはならない。本方法は1200℃までの温度をもつガラス中におけるガラス厚の測定に適する。ガラス体寸法の測定に好ましいガラス温度は200〜1000℃の範囲内である。
【0014】
管の測定の場合、測定は中心において、すなわち測定ビームが90度の角度でガラス面へ衝突する位置、言い換えれば測定ビームが該管の軸を通って通過する位置で行うことが有利である。
【0015】
測定ビームが偏心し中心をはずれて管系へ衝突すると、角度誤差が生じて管内壁の湾曲に管外壁との差が生じることにより厚さが不正確となるため測定精度が低下する。管径が小さくなる程に、中心をはずれた測定ビームによる誤差は大きくなる。一般的に言って、約10〜20mmの直径及び約0.4〜1mmの壁厚をもつ管系の場合、横方向への約0.5〜1mmの移動によって厚さに実際の厚さ値から約2μmの誤差が生ずる。従って、測定ビームが常に管の中心へ向けられることが極めて重要である。測定ビームが中心をずれると測定誤差が生ずるだけでなく、角度が90°になっていないガラス面へ対して光ビームが向けられることになって光ビームのすべてが反射されないため、反射光の強度も減少する。より高い最大値をもつ反射波長強度がその最大値へ達するまで測定ヘッドを管軸を横切るように移動すると、測定ビームは管系に対して中心位置を取る。この調整は手動で可能であるが、調節モーター及び対応するコンピュータプログラムを用いてセンサを制御して作動期間中最適位置を取るようにこの調整を自動化することも可能である。
【0016】
本発明に従った熱ガラス体厚の測定方法を実施するための装置も本発明の一部を成す。
【0017】
本発明に従った熱ガラス体厚の測定装置は、
多色性白色光ビーム光源と、
前記光ビームをガラス体上へ集束させる集束装置と、
前記光ビームがガラス体上へ集束された時に前記ガラス体から反射される反射光を分析するスペクトル分析装置と、
前記集束装置が中に配置され、冷却液用の流入口及び流出口を備える二重壁構造のハウジングと、
前記光ビーム及び前記反射光が中を通過する観測口と、
少なくとも1個の熱遮断性フィルターから構成される。
【0018】
本発明装置の好ましい実施態様においては、2つの弾性のある耐熱性介在リングが設けられ、これらリング間に少なくとも1個の熱遮断性フィルターが配置される。前記2つの弾性のある耐熱性介在リング(19)はシリコンゴムあるいはフルオロカーボン樹脂から作製される。
【0019】
他の好ましい実施態様においては、前記少なくとも1個の熱遮断性フィルターの外側及び前部に透明窓が配置され、この透明窓は耐腐食性材料から成る。前記透明窓はコランダムまたは含フッ素ガラスから成る。
【0020】
前記測定装置には、好ましくは前記透明窓の前部に配置される濯ぎガス用の流入口及び前記ハウジングからビーム伝達方向に所定間隔を空けて配置される光ビームのための貫通開口部を備える放射線保護シートを含む濯ぎガス供給手段が含まれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の目的、特徴及び利点について添付図面を参照しながら以下に記載の好ましい実施態様を用いてより詳細に説明する。
【0022】
図1は測定装置を示す。多色光源1からの光は、ガラス繊維ストランド2a及び2bから成るガラス繊維光ケーブル2のストランド2aを用いて集束装置3へ伝導される。集束装置から伝搬される光は、測定対象となる前面5及び後面6を有するガラス体4へ向けられる。集束装置3は異なる波長の光を光出口から異なる距離へ集束させる。波長λ1の光はガラス体4の前面5上へ集束され、他方波長λ2の光はガラス体4の後面6上へ集束される。ガラス体4から反射された光はガラス繊維光ケーブル2のストランド2bを通って分光計7へ伝わる。前記前面5からの反射光強度は波長λ1において最も強く、また前記後面6からの反射光強度は波長λ2において最も強いため、これら波長を前記スペクトルにおける最も強い強度から分光計によって検出することができる。この分光計7にはデジタル信号処理部8が接続される。デジタル信号処理部8は測定された厚さの表示あるいは製造工程を左右する制御信号によって測定結果のデジタル及び/またはアナログ形式化を行う。
【0023】
図2にはハウジング内に設けられた集束装置3が図示されている。レンズ10が備えられたこの集束装置3はガラス繊維光ケーブル2を用いてスペクトル分析ユニット9と接続される。集束装置3は、通常水が使用される冷却液用の冷却剤流入口12及び冷却剤流出口13が設けられた二重壁構造のハウジング11内に配置される。ハウジング11には、冷却液の強い流れを生じてハウジング11全体を均質に冷却するため、例えば螺旋構造(図示せず)あるいは他の手段を設けることができる。ハウジング11にはさらに、集束装置3からの光及び測定対象からの光がそれを通してかつ通過できる観測口14を備えている。ハウジング11の後面にはカバー15が設けられ、このカバーを通してガラス繊維光ケーブル2が外部へ導かれる。集束装置3は観測口14上方のハウジング内の中心に取付け手段、例えば角度120°で突出する固定螺子(図示せず)を用いて固定される。ハウジング11内部はIR吸収フィルター16及びIR反射フィルターによって熱放射から保護される。なお、赤外線の負荷が小さい場合はIRフィルターを1個のみ用いることも可能である。また観測口14へフィルター窓16及び17に対する反応性ガスの作用を妨げる透明ディスク18を設ける。これらフィルター窓18はコランダムを用いて構成可能である。前記窓16、17及び18は、ハウジングを外気から密閉し、かつ熱膨張係数の相違あるいは温度の相違によるハウジング11と窓16、17及び18間の応力を補正する機能を有する弾性介在リング19間に配置される。シリコンゴム及び弾性フルオロカーボン樹脂はこれらリング19の材料として適することが明らかとなっている。しかしながら、応力減少のために要求される弾性及び必要な温度安定性を備える限りにおいては他の材料も使用可能である。ハウジング11にはさらに、熱放射がハウジングへ直接達することを防止するための放射保護シート20を設けることもできる。放射保護シート20は、通常の放射保護シートと同様に、保護対象物前面へ一定間隔を開けて配置される。放射保護シート20は金属シートであってもよいが、例えば屈折性酸化物等の熱伝導性の低い材料を含んでいてもよく、また多孔性の焼結金属板であってもよい。濯ぎガス、特に空気は管21を通して放射保護シート20とハウジング11との間の介在空間中へ導かれ、この濯ぎガスの導入によってガス状のヴェールが観測口14前部に生成される。前記ガス状のヴェールの生成により、観測口14中への反応性ガスの進入あるいは気化したガラス成分からの凝縮物の生成が妨げられる。前記濯ぎガスが供給される場合、フィルター16、17及び窓18が特に十分に保護される。
【0024】
本発明に従った方法及び装置を用いることにより、ガラス製品(例えば管、棒、レンズあるいは平板ガラス)の壁厚が製造後熱終焉部において、すなわち平板ガラスの圧延においてはローラーの直ぐ下流で、またフロート法による平板の製造においては直ちにフロート槽中で、始めて最も高い精度で直接測定される。レンズあるいはレンズブランクの製造におけるテストパスにおいて冷却路へ導入する前にレンズあるいはレンズブランクを測定することにより、プレス機具の摩損を現状可能な段階よりも実質的に早期に検出することが可能である。かかる測定により、製造工程において発生する欠陥製品を実質的により早期にまたより迅速に検出することが可能となり、製品の収率及び品質の向上が図られる。
【0025】
上記において本発明は光拡散あるいは色収差を用いて熱ガラス体との直接接触なしに熱ガラス体厚を光学的に測定する方法及び装置として具現化されて説明及び記載されているが、本発明の精神から全く逸脱することなく本発明へ種々の変更及び変形を加えることが可能であるから、本発明を上述した詳細へ限定する趣旨ではない。
【0026】
本発明要旨は、さらなる分析を必要とせず、上記説明によって十分開示されているから、第三者は、最新の知識を適用することにより、先行技術の見地に立って本発明の全般的あるいは特定の態様の必須な特徴を明らかに構成する特徴を漏らすことなく本発明を種々用途へ容易に適合させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明に従った測定方法を実施するための測定装置の略説明図である。
【図2】本発明に従った測定装置に用いられる冷却ハウジングを備える集束装置の略断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の工程からなるガラス体の製造直後に光分散を用いて前記ガラス体と直接接触することなく前記ガラス体の厚さを測定するガラス体厚測定方法:
a)集束装置を用いて多色光源からの光ビームを製造直後のガラス体上へ集束させる工程と、
b)前記ガラス体上へ前記光ビームが集束された時に、前記ガラス体からの反射光を分光計へ導いて前記反射光のスペクトルを得る工程と、
c)ガラス体の前面及び後面からそれぞれ反射される反射光のうち、工程b)において得られたスペクトルの中で反射光強度が他の波長よりも高いスペクトルにおける反射光の2つの波長を見出す工程と、
d)前記より強度の高い2つの波長の波長差から前記ガラス体の屈折率を考慮して前記ガラス体厚を決定する工程と、
e)前記厚さの測定中前記収束装置の温度を120℃以下に維持する工程と、
f)少なくとも1個の熱遮断性フィルターを用いて前記集束装置に対して作用する熱放射を実質的に遮る工程。
【請求項2】
前記集束装置の前記温度が20〜100℃の範囲内とされることを特徴とする請求項1項記載の方法。
【請求項3】
前記集束装置の前記温度が±10℃の許容範囲内で一定に維持されることを特徴とする請求項1項記載の方法。
【請求項4】
前記ガラス体の温度が200〜1100℃の範囲内であるときに前記ガラス体厚の測定が実施されることを特徴とする請求項1項記載の方法。
【請求項5】
前記集束装置の光軸に対して横方向へ前記集束装置を移動させて前記ガラス体厚の測定中に前記2つの波長のより高い強度を最大化する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1項記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1個の熱遮断性フィルターの前にガス状のヴェールを生成して反応性ガスの進入を妨げ、あるいは気化したガラス成分からの凝集物生成を妨げる工程をさらに含むことを特徴とする請求項1項記載の方法。
【請求項7】
多色性白色光ビーム光源(1)と、
ガラス体(4)上へ前記光ビームを集束させる集束装置(3)と、
前記ガラス体からの反射光を分析するスペクトル分析装置(9)と、
冷却液用の流入口(12)及び流出口(13)を備え、かつ前記集束装置(3)が中に配置される二重壁構造のハウジング(11)と、
前記光ビーム及び前記反射光が中を通過する観測口(14)と、
少なくとも1個の熱遮断性フィルターから構成される、熱ガラス体厚測定装置。
【請求項8】
前記少なくとも1個の熱遮断性フィルター(17)が2つの弾性のある耐熱性介在リング(19)間に配置されることを特徴とする請求項7項記載の装置。
【請求項9】
前記2つの弾性のある耐熱性介在リング(19)がシリコンゴムまたはフルオロカーボンから成ることを特徴とする請求項8項記載の装置。
【請求項10】
前記少なくとも1個の熱遮断性フィルターの外部及び前面に配置された耐腐食性材料から成る透明窓(18)をさらに含むことを特徴とする請求項7項記載の装置。
【請求項11】
前記透明窓がコランダムまたは含フッ素ガラスから成ることを特徴とする請求項10項記載の装置。
【請求項12】
前記観測口(14)の前面に配置された濯ぎガス用流入口(21)を備える濯ぎガス供給手段をさらに含むことを特徴とする請求項7項記載の装置。
【請求項13】
前記光ビーム用の貫通開口部が備えられ、かつ前記ハウジングからビーム伝搬方向へ間隔を空けて配置された放射保護シート(20)をさらに含むことを特徴とする請求項7項記載の装置。
【請求項14】
前記ハウジングと前記放射保護シート(20)との間に配置された濯ぎガス用流入口(21)を備える濯ぎガス供給手段をさらに含むことを特徴とする請求項13項記載の装置。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−24711(P2007−24711A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−208274(P2005−208274)
【出願日】平成17年7月19日(2005.7.19)
【出願人】(504299782)ショット アクチエンゲゼルシャフト (346)
【氏名又は名称原語表記】Schott AG
【住所又は居所原語表記】Hattenbergstr.10,D−55122 Mainz,Germany
【Fターム(参考)】