説明

光学ドライブ書込み速度を設定する方法およびシステム

【課題】光学媒体が光学ディスクドライブの後にリリースされても、その光学ドライブが書込みストラテジを光学媒体と関連付けるようにその光学媒体を識別できる方法およびシステムを提供する。
【解決手段】記憶情報を発生する情報処理コンポーネントと、情報を受容れて記憶し書込みストラテジにしたがって情報を光学媒体に書込む光学ドライブと、各々が1つの関連した書込みストラテジを有する複数の光学媒体識別コードを有している書込みストラテジテーブルと、各々が複数の一般書込みストラテジの1つと関連付けられている複数の予め割当てられた光学媒体識別コードを有している一般書込みストラテジテーブルと、光学媒体識別コードを光学媒体から読出してその光学ドライブに関連した書込みストラテジを提供し、予め割当てられた光学媒体識別コードを読出して光学ドライブに関連した一般書込みストラテジを提供する書込みストラテジモジュールとを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に情報処理システムの光学ドライブ動作の分野に関し、とくに、情報を光学媒体に書込む光学ドライブ書込み速度を設定する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
情報の価値はますます高まり、その使用も増加し続けているため、個人および企業は情報を処理し、記憶する追加の手段を見いだそうとしている。ユーザが利用できる1つのオプションは情報処理システムである。情報処理システムは、一般に、企業、個人またはその他の目的のために情報またはデータの処理、コンパイル、記憶および、または通信を行い、それによってユーザが情報の価値を利用することを可能にする。テクノロジーおよび情報処理のニーズや要求はユーザまたは用途ごとに異なっているため、処理される情報の種類、情報の処理方法、処理、記憶または伝達される情報の量、ならびに情報が処理、記憶または伝達される速さおよび効率に応じて、情報処理システムもまたいろいろであってよい。情報処理システムは、そのバリエーションのために一般的であることができ、あるいは特定のユーザのために、もしくは金融取引処理、航空券予約、企業データ記憶または全世界通信のような特定の使用のために構成されることが可能である。さらに、情報処理システムは情報を処理し、記憶し、伝達するように構成されてもよい種々のハードウェアおよびソフトウェアコンポーネントを含むことができ、また、1以上のコンピュータシステム、データ記憶システムおよびネットワークシステムを含むことができる。
【0003】
情報処理システムの急増にしたがって、情報処理システムのユーザにより処理され、記憶される情報の量も急速に増加している。これら大量の情報を記憶するためにその使用が増えている1つのオプションは光学媒体である。光学ディスクドライブは、光学媒体を照射してその反射特性を選択的に変えるレーザにより情報を光学媒体に書込み、また、パワーの低いレーザで光学媒体を照射してその光学媒体の反射を測定することにより情報を読出す。典型的に、各光学ドライブは、光学ドライブ製造業者によって開発された書込みストラテジにより種々のタイプの光学媒体に書込みを行う。光学媒体製造業者が速い光学ドライブ書込み速度で情報を受容れる光学媒体のような改良された光学媒体を生成すると、光学ドライブ製造業者は光学ドライブのファームウェアを更新して、その改良された光学媒体用に書込みストラテジが開発される。たとえば、CD−RW光学ドライブは埋込み型ATIPスタートコードをCD−R光学ディスクから読出して、CD−R媒体を特有に識別する。その後、光学ドライブは、それがファームウェア内のテーブル中に有しているATIPスタートコードと関連付けられた書込みストラテジを使用して情報を媒体に書込む。オレンジフォーラム(Orange Forum)として知られている標準団体は、新しい光学媒体がリリースされるたびにCD−RおよびCD−RW光学媒体の製造業者にコードを割当て、それによって光学ドライブ製造業者は最適な書込み速度とその媒体による使用のためのストラテジを開発し、その開発された書込み速度およびストラテジをファームウェアに記憶することができる。DVD媒体のような別の光学媒体はこのような識別コードの類似した構成を、規格団体により割当てられることにより与えられるか、あるいは自己提供によって有することができる。
【発明の概要】
【0004】
光学媒体上の埋込み型コードを使用して光学ドライブに対する媒体を識別することにより発生する1つの問題は、光学ドライブがそれが認識しない埋込み型コードを挿入された光学媒体から読出す可能性があることである。光学媒体の埋込み型識別コードが光学ドライブのファームウェア中に見つからなかった場合、光学ドライブは典型的に、一般的なストラテジおよび書込み速度に戻る。一般に、光学ドライブは、光学媒体にかかわりなく許容可能な品質の情報書込みが結果的に得られる値に一般書込みストラテジに対する書込み速度を低下させる。しかしながら、光学ドライブおよび光学媒体の書込み速度は時間と共に増加する傾向があるので、認識されていない埋込み型コードに伴なう遅い書込み速度の使用は一般にあまりにも伝統的なアプローチである。たとえば、CD−RおよびCD−RW光学ドライブ製造業者は典型的に、製造時に現在のATIPスタートテーブルを光学ドライブのファームウェア中にロードするが、しかし典型的に、製造後にそのファームウェアを更新しない。したがって、情報処理システム中にインストールされた光学ドライブは、新しく開発された光学媒体が典型的に高速で書込みを行うように設計されていても、光学ドライブの製造後にリリースされた光学媒体のATIPスタートコードを認識することができず、結果的に一般書込みストラテジに伴なう低速度での書込みが行われる可能性がある。1つの解決方法は、認識されていないATIPスタートコードをATIPスタートコードの最後の2つの数字のような既知のコードと比較することである。知られていないコードを有する媒体に情報を書込むために、最も近い既知のコードに対する書込みストラテジが使用される。しかしながら、数的に近いコードの書込みストラテジの使用は信頼できないものであり、もっとも近い数を付けられた光学媒体が知られていない光学媒体に類似した書込み特性を有しているという推測に近いことが多い。
【0005】
したがって、光学媒体が光学ディスクドライブの後にリリースされても、その光学ドライブが書込みストラテジを光学媒体と関連付けるようにその光学媒体を十分に識別するための方法およびシステムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によると、情報を光学ディスクドライブからその光学ディスクドライブの後にリリースされた光学媒体に書込む従来の方法およびシステムに関連した欠点および問題を実質的に減少させる方法およびシステムが提供される。光学媒体識別コードは割当てを行う規格団体により、あるいはリリース日を含むパラメータセットによって計画された光学媒体に予め割当てられ、光学ディスクドライブにロードするために利用可能にされる。計画された光学媒体に対する書込みストラテジの開発前に製造された光学ディスクドライブは、ドライブ製造業者が利用できる最新媒体の先駆け(precursor)のような計画された光学媒体の設計パラメータに基づいた一般書込みストラテジに予め割当てられた識別コードを関連付ける。識別コードを光学媒体に予め割当てることにより、光学ドライブの製造後にリリースされた光学媒体に書込みを行う光学ドライブの書込み速度が改善される。これは、識別コードが知られていない場合に光学ドライブが省略値として低速度の一般書込みストラテジをとるためである。
【0007】
とくに、製造業者は、予め割当てられた光学媒体識別コードを製造された光学ディスクドライブにロードし、その予め割当てられた識別コードを一般書込みストラテジと関連付ける。この一般書込みストラテジは、予め割当てられたコードにより識別された計画された光学媒体が、光学ディスクドライブの、伝統的で、どんな場合にも対応する(catch−all)一般書込みストラテジにより可能にされるより速い書込み速度での書込みを可能にする一般書込みストラテジを有するように製造業者の設計パラメータから開発される。たとえば、光学媒体識別コードは、ディスクドライブがある製造業者の既存の光学媒体の書込みストラテジをその製造業者の計画された光学媒体のベースポイントとして使用することができるように、光学媒体製造業者によって予め割当てられる。1実施形態において、識別コードは関連した所定の光学媒体セットに対する共通の番号を有しており、また、光学媒体のバージョンをそのリリースの日付で識別する日付スタンプで終わる。光学ディスクドライブの書込みストラテジモジュールは挿入された光学媒体から識別コードを読出して、その識別コードが割当てられた、予め割当てられた、あるいは知られていない光学媒体と関連付けられているか否かを決定する。識別コードが割当てられるか、あるいは予め割当てられているためにある関連した書込みストラテジを有している場合、情報を光学媒体に書込むためにその書込みストラテジが使用される。識別コードが知られていない場合、一切がっさいの一般書込みストラテジが情報を書込むために適用される。
【0008】
本発明は、いくつかの重要な技術的利点を提供する。ある重要な技術的利点の1例は、光学媒体が光学ディスクドライブの製造後にリリースされても、その光学ディスクドライブが書込みストラテジを光学媒体と関連付けるようにその光学媒体を十分に識別することである。予め割当てられた光学媒体識別コードは、ある光学媒体の書込みストラテジの開発前にリリースされた光学ディスクドライブが、そうでなければ、保守的でどんな場合にも対応する一般書込みストラテジによりサポートされるものより速い速度で書込みを行うことができるように、計画された光学媒体に対する一般書込みストラテジの開発を可能にする。新しくリリースされた媒体に既存の光学ディスクドライブにより高速度で書込む能力のために、その光学ドライブが誤動作しているとユーザが認識する機会を減少し、それによってアフターサービスへの電話と光学ドライブの返却が減少するので、ユーザの満足度が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】予め割当てられた識別コードに基づいて情報を光学媒体に書込む光学ドライブを有する情報処理システムのブロック図である。
【図2】予め割当てられた光学媒体識別コードにより情報を書込む方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付図面を参照とすることにより、本発明はさらによく認識されることができ、その目的、特徴および利点を当業者にさらに明らかなものにすることができる。なお、いくつかの図面において同じ参照符号が同じまたは類似した構成要素を示している。
光学ディスクドライブは、そのディスクドライブが製造段階で書込みストラテジを有しなかった光学媒体の識別コードを予め割当てられた識別コードとして認識することにより、情報処理システムにより発生された情報をその光学媒体に記憶する。情報処理システムからの情報は一般書込みストラテジにより光学媒体に書込まれ、この一般書込みストラテジは、予め割当てられた識別コードと関連付けられ、ディスクドライブの製造時に計画された光学媒体の設計パラメータに基づいて開発されたものである。この適用のために、情報処理システムは、取引、科学的目的、管理またはその他のために任意の形態の情報、知識またはデータを計算、分類、処理、送信、受信、検索、生成、切替え、記憶、表示、宣言、検出、記録、再生、統御または使用するように動作する手段または手段の集合体を備えていてもよい。たとえば、情報処理システムは、パーソナルコンピュータ、ネットワーク記憶装置または任意の別の適切な装置であってよく、また、そのサイズ、形状、性能、機能および価格はいろいろであることができる。情報処理システムは、ランダムアクセスメモリ(RAM)と、中央処理装置(CPU)またはハードウェアあるいはソフトウェア制御論理装置のような1以上の処理リソースと、ROMと、および、または、その他のタイプの不揮発性メモリとを備えていてもよい。情報処理システムの付加的なコンポーネントには、1以上のディスクドライブ、外部装置と通信するための1以上のネットワークポート、ならびにキーボード、マウスおよびビデオディスプレイのような種々の入出力(I/O)装置が含まれてもよい。情報処理システムはまた、種々のハードウェアの間のやり取りを送信するように動作する1以上のバスを含んでいてもよい。
【0011】
図1のAを参照とすると、予め割当てられた光学媒体識別コードと関連付けられた書込みストラテジにより情報を光学媒体14に書込む光学ディスクドライブ12を有する情報処理システム10がブロック図で示されている。情報処理システム10に関連した情報処理コンポーネントは情報を発生して記憶し、その情報を光学ディスクドライブ12に伝達する。光学ディスクドライブ12はレーザ16により光学媒体14からある光学媒体識別名を読出すことにより光学媒体14に情報を書込む準備を整える。たとえば、CD−R光学媒体に対してオレンジフォーラムにより発行されるATIPスタートコードが内径エリアから読出される。CD+RW、DVD−R、DVD−RWおよびDVD+RW光学媒体のような別のタイプの書込み可能な光学媒体は、製造時に光学媒体に埋込まれた類似のコードにより識別されることができる。読出された光学媒体識別コードは、情報をその光学媒体に書込むための書込みストラテジを決定するために書込みストラテジテーブル18中にリストにされたコードと比較される。
【0012】
書込みストラテジテーブル18は、光学ディスクドライブ12のファームウェアまたはこのファームウェアによりアクセス可能な情報処理コンポーネントのメモリのような、光学ディスクドライブ12に関連付けられたメモリ中に記億される。書込みストラテジテーブル18は、既知のテストされた光学媒体に対して製造業者により開発された書込みストラテジを、光学ディスクドライブ12の製造時に配置されたものである。たとえば、光学ディスクドライブの製造業者は利用可能な種々のタイプの光学媒体をそれぞれテストして、情報を所望の正確さにより各光学媒体に書込むパワー、速度ならびにパルス長、持続期間、遅延および形状のようなパルス特性に関する書込みストラテジ設定を決定する。光学ディスクドライブの製造業者は、書込みストラテジを各タイプの光学媒体の特有の識別コードと関連付ける。光学媒体製造業者の特定の光学媒体タイプには各識別コードが割当てられているため、これらの書込みストラテジは割当てられた書込みストラテジとして記憶される。
【0013】
書込みストラテジテーブル18はまた、光学ディスクドライブ12の製造時に、光学媒体14が知られていない識別コード、またはその光学ディスクドライブの製造業者が関連した書込みストラテジを開発していない識別コードを有している場合に使用される共通した一般書込みストラテジを配置される。一般書込みストラテジは、光学ディスクドライブ12が知られていない識別コードを有する事実上任意の光学媒体に許容可能な品質で情報を書込むことを可能にするために情報を保守的な設定速度で書込む。この保守的な一般書込みストラテジは遅い書込み速度で使用されるように設計された新しくない(less advanced)光学媒体への情報の正確な書込みを保証するが、速い書込み速度での使用向けに設計された新しく開発された光学媒体上でのその使用は、光学ディスクドライブ12による情報の書込みをいたずらに遅くする。たとえば、新しい光学媒体を新しい光学ディスクドライブに挿入した情報処理システムのユーザは、そのドライブがその最大またはそれに近い速度で書込みを行うことを期待する。しかしながら、この光学ディスクドライブの製造時にその製造業者がこの新しい光学媒体に対する書込みストラテジを有していなかった場合、知られていない識別コードに対して利用可能な一般書込みストラテジが使用されるため、結果的に書込み速度が遅くなり、その性能がユーザにより誤って認識されることになる。
【0014】
知られていない光学媒体に対して利用可能な保守的で遅い一般書込みストラテジへの無用の依存を防ぐために、計画された光学媒体に対して光学媒体識別コードが予め割当てられ、書込みストラテジテーブル18に記憶される。たとえば、各光学媒体の製造業者は、たとえ製造業者が開発作業に着手していなくても、その製造業者による開発のために計画された光学媒体に対する光学媒体識別コードを予め割当てられる。その製造業者は、計画された書込み速度またはこの製造業者の既存の光学媒体に対する計画された光学媒体の関係のような計画された光学媒体の設計パラメータを光学ディスクドライブの製造業者に提供する。それ故、光学ディスクドライブの製造業者はその計画された光学媒体に対する一般書込みストラテジを開発し、その一般書込みストラテジを、書込みストラテジテーブル18に記憶されている予め割当てられた光学媒体識別コードと関連付けることができる。したがって、光学ディスクドライブ12は、その光学ディスクドライブの製造後に開発された光学媒体を受取り、その光学媒体から識別コードを読出してこの読出された識別コードを書込みストラテジテーブル18の予め割当てられた識別コードと突き合せ、予め割当てられた識別コードに関連付けられた一般書込みストラテジを使用することにより情報をその光学媒体に書込むために一般書込みストラテジを適用する。光学ディスクの製造業者は、新しい媒体の逆適合性と、計画された媒体に最も適合するものを見いだすために既存の関連媒体を注視することに基づいて一般書込みストラテジを処理する。1実施形態において、関連した媒体は、その媒体のバージョンを特定する識別コードの終りに追加された時間スタンプ以外は同じ識別コードを有する。このような実施形態においては、完全な識別コードが書込みストラテジテーブル中に存在している場合、情報は割当てられた書込みストラテジによって光学媒体に書込まれ、また、バージョン時間スタンプが存在せず、時間スタンプに先行する識別コードの部分により一般書込みストラテジが選択された場合には、情報は一般書込みストラテジにより書込まれる。
【0015】
次に図1のBを参照とすると、光学媒体の製造業者に対して予め割当てられた光学媒体識別コードの使用が、CD−RまたはCD−RWドライブ用の光学ディスクドライブ18の一例で示されている。3つの部分のATIPスタートコードが、割当てられたおよび将来計画される光学媒体と関連付けられる。各ATIPスタートコードに関して、光学ドライブ書込みストラテジテーブルは書込み速度を含む書込みストラテジを有している。その製造業者の既存の光学媒体に割当てられたATIPスタートコードは書込みストラテジテーブル18中に対応したエントリを有しており、書込みストラテジは光学ディスクドライブの製造業者によりその光学媒体に対して開発されたものである。将来計画される光学媒体に対して予め割当てられたATIPスタートコードは、その将来の光学媒体の設計パラメータの解析に基づいて光学ディスクドライブの製造業者によって処理された一般書込みストラテジの書込みストラテジテーブル18中に対応したエントリを有している。たとえば、光学ディスクドライブの製造業者は、類似した設計パラメータを有する光学媒体の書込みストラテジを使用してもよいし、あるいは単に一般書込みストラテジを速い書込み速度で使用してもよい。その代りに、識別コードが時間スタンプ構成を使用している場合、光学ディスクドライブの製造業者は、割当てられた書込みストラテジを有していてその割当てられた書込みストラテジを一般書込みストラテジとして使用する識別コードのその時間スタンプ部分への参照により光学媒体のバージョンを見いだすアルゴリズムを行う。予め割当てられた光学媒体識別コードに対する書込みストラテジは、光学媒体の計画された最大書込み速度または光学ディスクドライブの最大書込み速度の低いほうを選択する。
【0016】
図2を参照とすると、予め割当てられた光学媒体識別コードと関連付けられた書込みストラテジにより情報を光学媒体に書込む方法がフロー図で示されている。そのプロセスは、ステップ20における光学ディスクドライブによる光学媒体からの光学媒体識別コードの読出しから始まる。ステップ22において、読出された識別コードは、その識別コードがある光学媒体と関連付けられているか否かを決定するために書込みストラテジテーブルの識別コードと比較される。たとえば、読出された識別コードの時間スタンプに一致する識別コードが書込みストラテジテーブル内に存在しているか否かが決定される。ノーならば、プロセスはステップ24に進み、読み出された識別コードを書込みストラテジテーブルの識別コードと比較して、その識別コードが計画された光学媒体に予め割当てられているか否かを決定する。たとえば、時間スタンプではなく識別コードの第1の部分についての一致が書込みストラテジテーブル中に存在するか否かが決定される。第1の部分に関する一致が存在している場合、最も新しい日付スタンプを有するその識別コード部分に対する割当てられた書込みストラテジが一般書込みストラテジとして選択される。ステップ22または24の結果がイエスならば、プロセスセはステップ26に進み、書込みストラテジの書込み速度が光学ディスクドライブの最大書込み速度を越えないように、光学媒体の書込み速度を光学ディスクドライブの最大書込み速度と比較する。ステップ22におけるイエスの結果、読出された識別コードに割当てられた光学媒体と関連付けられた書込みストラテジテーブルから書込みストラテジが選択される。ステップ24におけるイエスの結果、読出された識別コードに予め割当てられた計画された光学媒体と関連付けられた書込みストラテジテーブルから一般書込みストラテジが選択される。ステップ24の結果がノーならば、プロセスはステップ28に進み、共通の一般書込みストラテジが選択される。共通の一般書込みストラテジの選択は、たとえば、読出された識別コードが知られていない光学媒体製造業者からのものであることを表している。
【0017】
以上、本発明を詳細に説明してきたが、添付された請求の範囲により規定されている本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更、置換および修正を行うことが可能であることを認識すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶のために情報を発生するように動作する情報処理コンポーネントと、
前記情報処理コンポーネントとインターフェースされ、情報を受容れて記憶すると共に、書込み速度を有する書込みストラテジにしたがってその情報を光学媒体に書込むように動作する光学ドライブと、
前記光学ドライブと関連付けられ、各々が1つの関連した書込みストラテジを有する複数の光学媒体識別コードを有している書込みストラテジテーブルと、
光学ドライブと関連付けられ、各々が複数の一般書込みストラテジの1つと関連付けられている複数の予め割当てられた光学媒体識別コードを有している一般書込みストラテジテーブルと、
光学媒体識別コードを光学媒体から読出してその光学ドライブに関連した書込みストラテジを提供するように動作し、さらに、予め割当てられた光学媒体識別コードを読出して光学ドライブに関連した一般書込みストラテジを提供するように動作する書込みストラテジモジュールとを備えている情報処理システム。
【請求項2】
さらに、知られていない光学媒体識別コードと関連付けられた一般書込みストラテジを備えており、書込みストラテジモジュールはさらに、知られていない光学媒体識別コードを読出して知られていない識別コードと関連付けられた一般書込みストラテジを光学ドライブに提供するように動作する請求項1記載の情報処理システム。
【請求項3】
予め割当てられた各光学媒体識別コードは光学媒体の製造業者によって予め割当てられ、情報を光学ディスクドライブによりその製造業者の光学媒体に書込むための書込みストラテジと関連付けられている請求項1記載の情報処理システム。
【請求項4】
予め割当てられた各光学媒体識別コードは、その書込みストラテジテーブルのある光学媒体識別コードと関連付けられる請求項3記載の情報処理システム。
【請求項5】
予め割当てられた各光学媒体識別コード一般書込みストラテジは書込み速度を含んでおり、光学ドライブはこの書込み速度より遅い速度で、あるいはその光学ドライブの最大速度で情報を書込む請求項3記載の情報処理システム。
【請求項6】
光学媒体識別コードはATIPスタートコードを含んでいる請求項1記載の情報処理システム。
【請求項7】
光学ディスクドライブは、DVDディスクドライブを含んでいる請求項1記載の情報処理システム。
【請求項8】
光学ディスクドライブから光学媒体に情報を書込むための書込みストラテジを有する光学媒体に光学媒体識別コードを関連付け、各書込みストラテジは複数の書込みパラメータを有し、
光学ディスクドライブから光学媒体に情報を書込むための書込みストラテジを有しない光学媒体に光学媒体識別コードを予め割当て、
一般書込みストラテジを予め割当てられた光学媒体識別コードと関連付け、前記一般書込みストラテジは、書込みストラテジを有する光学媒体と関連付けられた書込みストラテジの1以上のパラメータを有しており、
光学媒体識別コードを記憶し、情報を光学媒体に書込むために光学ディスクドライブによりアクセスするためのストラテジを書込むステップを含んでいる光学媒体に情報を光学ディスクドライブから書込む方法。
【請求項9】
割当てられたまたは予め割当てられた光学媒体識別コードを有しない知られていない光学媒体に一般書込みストラテジを関連付けるステップをさらに含んでいる請求項8記載の方法。
【請求項10】
光学媒体識別コードを光学ディスクを有する光学媒体から読出し、
光学媒体識別コードが予め割当てられた光学媒体識別コードであることを決定し、
予め割当てられた光学媒体識別コードと関連付けられた一般書込みストラテジにより情報を光学媒体に書込むステップをさらに含んでいる請求項9記載の方法。
【請求項11】
一般書込みストラテジパラメータは書込み速度を含んでおり、さらに、
一般書込み速度を光学ドライブの最大書込み速度と比較し、
一般書込み速度およびその光学ドライブの最大書込み速度より遅い速度で情報を書込むステップを含んでいる請求項10記載の方法。
【請求項12】
光学媒体識別コードを予め割当てるステップは、
光学媒体製造業者が光学媒体識別コードを予め割当て、
予め割当てられた光学媒体識別コードに対してその識別コードに付けられた時間スタンプにしたがって1以上の書込みストラテジパラメータを関連付けるステップをさらに含んでいる請求項8記載の方法。
【請求項13】
書込みストラテジパラメータは、書込み速度を含んでいる請求項8記載の方法。
【請求項14】
光学媒体識別コードは、ATIPスタートコードを含んでいる請求項8記載の方法。
【請求項15】
光学媒体製造業者に光学媒体識別コードを予め割当て、
計画された光学媒体の設計パラメータを予め割当てられた光学媒体識別コードと関連付け、
予め割当てられた光学媒体識別コードおよび関連付けられた設計パラメータを光学ディスクドライブ製造業者に伝達し、
予め割当てられた光学媒体識別コードを認識し、情報を一般書込みストラテジにより設計パラメータにしたがって書込むように光学ディスクドライブを形成し、
予め割当てられた光学媒体識別コードを有する光学媒体をリリースし、
予め割当てられた光学媒体識別コードと関連付けられた一般書込みストラテジにより情報を光学ディスクドライブからリリースされた光学媒体に書込むステップを含んでいる情報を光学媒体に書込むように光学ディスクドライブを構成する方法。
【請求項16】
設計パラメータは、光学ディスクドライブ書込み速度を含んでいる請求項15記載の方法。
【請求項17】
設計パラメータは、製造業者の1以上の既存の光学媒体との類似性を含んでいる請求項15記載の方法。
【請求項18】
各々が1つの関連付けられた書込みストラテジを有している複数の光学媒体識別コードを有する書込みストラテジテーブルと、
光学媒体識別コードを光学媒体から読出して、情報を光学媒体に書込むために書込みストラテジテーブルから識別コードと関連した書込みストラテジを選択するように動作する書込みストラテジモジュールとを備えており、
少なくとも1つの光学媒体識別コードは、光学ディスクドライブの製造時に光学ディスクドライブの開発のために計画された光学媒体と関連付けられた予め割当てられた光学媒体識別コードを含み、その計画された光学媒体は設計パラメータを有している光学ディスクドライブ。
【請求項19】
設計パラメータは、情報を光学媒体に書込む書込み速度を含んでいる請求項18記載の光学ディスクドライブ。
【請求項20】
予め割当てられた光学媒体識別コードは光学媒体製造業者により予め割当てられ、設計パラメータはこの光学媒体製造業者の既存の光学媒体に関するものである請求項18記載の光学ディスクドライブ。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−266372(P2009−266372A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−135793(P2009−135793)
【出願日】平成21年6月5日(2009.6.5)
【分割の表示】特願2008−272356(P2008−272356)の分割
【原出願日】平成16年9月29日(2004.9.29)
【出願人】(500391866)デル・プロダクツ・エル・ピー (46)
【氏名又は名称原語表記】Dell Products, L.P.
【Fターム(参考)】