説明

光学フローセル検出器

断面積Aのフローセル流路を通して流体連絡する試料入口及び出口と、入力光導波路であって、出力光導波路の光入口面に隣接しそれと光学的に整列して配置された光出口面を有する、入力光導波路とを備え、入力光導波路及び出力光導波路はフローセル流路内に突き出し、光出口面と光入口面の間の距離は1.0mm未満であり、流れ方向における入力光導波路及び出力光導波路の突出部分の断面積はA/2未満である、光学フローセル検出器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学フローセル検出器並びにかかるセンサを備えたフローセル吸収監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
通常はフローセル吸収監視システムは、流体セル内の流体試料に1つ以上の波長の光を供給するための光源と、光と試料の間の相互作用を検出するための光学的検出システムとを備える。フローセル吸収監視システムの一例は、分離された分子がカラムから溶出されるときに、クロマトグラフィーシステムにおいて様々な波長にて光の異なる吸光度を測定するのに利用される、フローセルUV吸収監視システムである。
【0003】
このタイプの監視システムは通常は、光源、フローセル、及び光検出器を含む。理想的にはフローセルは、最小のドリフト及び屈折率感度を有して信号対雑音比を確保するように設計される。
【0004】
従来のUV検出器フローセルの適用できる範囲をはるかに超えた、高いタンパク質濃度を測定する能力への要求が増大している。この要求の理由は部分的には、より高い滴定濃度及びより効率的な下流側の処理から生じるもので、試料を希釈する必要なしにタンパク質プールの濃度を求めたいという単純で直接的な希望であり得る。クロマトグラフィーに関連する保持タンク内の100〜200mg/mlを測定したいという要求が示されてきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2008/132611号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、従来技術の1つ以上の短所を克服する、新しい光学フローセル検出器、及びそれを用いたフローセル吸収監視システムを提供することである。これは独立請求項によって定義される光学フローセル検出器、及びフローセル吸収監視システムによって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような光学フローセル検出器の1つの利点は、貫流モードにおいて高いタンパク質濃度を示すことができ、かつ事実上直線的な応答を有することである。
【0008】
他の利点は、流れ断面積がフローセル全体にわたる流れ方向において事実上一様となるように設計することができるので、検出器を主流路内に配置することができることである。
【0009】
本発明の他の適用可能範囲は、本明細書で以下で述べる詳細な説明から明らかとなるであろう。しかし詳細な説明及び特定の実施例は、本発明の好ましい実施形態を示すが、例示のみのために示すものである。当業者には以下の詳細な説明から、本発明の趣旨及び範囲内で様々な変形及び変更が明らかとなるであろう。
【0010】
本発明の上記その他の利点は、以下の説明を添付の図面と併せ読むことによって、より明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】典型的なフローセル吸収監視システムの概略図である。
【図2】本発明の一実施形態による概略の光学フローセル検出器を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態による概略の光学フローセル検出器を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態による光学フローセル検出器を有する一体化フローセル吸収監視システムの概略実施形態を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態による概略の光学フローセル二重検出器を示す図である。
【図6】従来技術の広ギャップ検出器の場合の概略グラフと比較した、本発明の一実施形態による光学フローセル検出器の場合の概略UV吸収グラフである。
【図7】本発明の一実施形態による光学フローセル検出器の直線性を示す実験に基づくグラフである。
【図8】従来技術の広ギャップ検出器と比較した、本発明の一実施形態による光学フローセル検出器の直線性を示す実験に基づくグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の、現時点での好ましい実施形態について、同様な構成要素は同じ番号で識別される図面を参照して説明する。好ましい実施形態の説明は例示であって、本発明の範囲を限定するものではない。
【0013】
図1は、多波長紫外線(UV)−可視光モニタなどの、フローセル吸収監視システムの一実施形態を示す。このモニタ101は、交換可能なフローセル103と、フローセルをモニタユニット101に接続する光ファイバ105とを含む。モニタ101は、たとえばスウェーデン、ウプサラにあるGE Healthcare,Life Sciencesによって製造されるモニタUV−900でよい。このモニタは、190〜700nmの範囲で同時に最大3波長にて高感度で光を監視するために、先進のファイバ光学技術を利用している。ファイバ光学系を独特のフローセル設計と共に用いることにより、最小のドリフト及び屈折率感度を有して信号対雑音比を確保している。典型的にはモニタ101は、高輝度の光の連続スペクトルを生じるキセノン閃光ランプ(図示せず)などの光源(図示せず)、及びファイバ105への光出力の波長を選択するためのチューナブルモノクロメータ構成(図示せず)を有するモノクロメータ107を含む。ランプは、クロマトグラフィー動作時にのみ作動され、それにより約4000時間の長い実効動作の寿命が有効に用いられることを確実にする。しかしチューナブルモノクロメータは、所望の波長領域を供給することができる、さらには相補的な波長領域を有する2つ以上のユニットなど、任意の適当なタイプとすることができる。一実施形態ではチューナブルモノクロメータは、指定の領域にわたる単色光を供給することができるチューナブルレーザユニットである。一部の実施形態ではチューニング可能であることが重要でない場合は、チューナブルモノクロメータは、1つ以上の別個の単色光源に置き換えることができる。他の実施形態では、モノクロメータは広帯域光源に置き換えることができ、光検出ユニット115は、たとえば受け取ったスペクトルを分光法的に分割することができる分光器である。開示されるモニタ101では光ファイバ105光学系は、光をモノクロメータ107から光スプリッタユニット109に導き、基準ファイバ111と、フローセル103に直接至るフローセルファイバ113とに分割し、その強度全体を液体の流れの経路に焦点を合わせ、それにより監視の感度を最大化する。フローセル103は、経路長が2mmでセル容積が2μl、又は経路長が10mmでセル容積が8μlなど、任意の経路長を有することができる。フローセル103を通って透過された光は、光ファイバ121を通じて光検出ユニット115に導かれる。光検出ユニット115は、ファイバ121に接続されたフローセル入力119と、基準ファイバ111に接続された基準入力117とを有する。検出ユニット115はさらに、フローセル入力を基準と比較してフローセル内の光吸収の変化を検出するための適当な処理手段を含むことができる。
【0014】
図2A及び2Bは、本発明の一実施形態による概略の光学フローセル検出器200を示す。光学フローセル検出器200は、断面積Aのフローセル流路230を通して流体連絡する試料入口210と出口220とを有する、検出器本体205を備える。フローセル流路230は基本的に、流量、粘性などの要因に応じて、それが用いられる特定の用途に対して必要な任意の断面積Aのものとすることができる。開示された実施形態では、断面形状は、製造の観点及び流体の流れの観点から有益となる円形であるが、実際は、流体の流れの特性が所望の範囲内に保たれる限り、事実上任意の適当な形状とすることができる。
【0015】
検出光学系は、入力光導波路240であって、出力光導波路270の光入口面260に隣接しそれと光学的に整列して配置された光出口面250を有する、入力光導波路240を備える。開示されるように、入力光導波路240と出力光導波路270はフローセル流路230内に突き出し、それにより光出口面250と光入口面260の間の光学ギャップはフローセル流路230の中央に位置する。光学ギャップはたとえば、ギャップ内の流体が流体の流れを表すことを確実にするために、たとえば流路の内壁に隣接するなどの停滞区域内でない限りは、フローセル流路230内の任意の位置に配置することができる。開示された実施形態では、入力光導波路240と出力光導波路270は、フローセル流路230内に本質的に横断して突き出し、それによって光学ギャップ内の流体の交換が促進される。しかし流体流路と、光導波路240及び270との間の角度関係は横断方向である必要はなく、光学ギャップ内の流体の望ましい更新が得られることを条件として、任意の適当な角度及び構成とすることができる。代替実施形態では、流体流路230は直線である必要はなく、曲線状などでもよい。
【0016】
流体流路230内に突き出た小型の光導波路240及び270を用いた本手法は、互いから0.5mm以下などの短い距離に配置したときに、流れの中の高濃度の、たとえばタンパク質を測定する驚くほど優れた能力をもたらすことが見出された。以下でより詳しく述べるように、0.12mm及び0.07mmの光学ギャップを有する実施形態の場合に、高濃度に対する高度の直線性が開示された。光学ギャップは、測定すべき濃度範囲に応じてたとえば、0.7、0.5、0.4、0.3、0.2、0.1、0.07、0.05mm又はそれらの間など、0.02mm〜1mmの任意の値とすることができる。最も狭いギャップでかつ適度な流量であっても、光学ギャップ内の流体は容易に交換されることが見出され、これは小さな光学断面積と、流体流路の本質的に中央でのギャップの「突き出た」位置との結果であると考えられる。
【0017】
図2A及び2Bの実施形態では、光学ギャップは光導波路240及び270がねじを切ったフェルール280及び290内にそれぞれ配置されているので調整可能であり、光学ギャップはフェルール280及び290を回転することによって調整することができる。図2A及び2Bでは、光導波路240及び270は、流体形状物がそこを通って流出するのを避けるために、たとえばOリングなどの形のシール295によって流体流路から密閉される。
【0018】
上述のように流体の流れの中断を避けることが最も重要と考えられ、それにより流れ方向の光導波路の突出部分及び出力光導波路の、小さな断面積が必須であり、開示された実施形態では、入力及び出力光導波路240、270の突出部分の総断面積は、流れ方向にて約A/2さらにはA/4未満である。図2Cは、図2A及び2Bのフローセル検出器200のフローセル流路230の領域の拡大を示し、フローセル流路230の面積Aは広い斜めのパターンで満たされ、入力及び出力光導波路240、270の突出部分は菱面体パターンで満たされている。図2Cから、フローセル流路230の遮られない面積は、突き出た光導波路240及び270の総面積より本質的に大きく、それによってフローセル流路内の流体の流れは比較的遮られないことが分かる。上述のように入力及び出力光導波路240、270の突出区間の寸法は、所望の光透過をそれらの間で達成するように入力及び出力光導波路240、270のそれぞれの光学端面の強固な位置決めをもたらしながら、流路230の面積Aに比べて小さな断面積を達成するための任意の適当なやり方で設計することができる。図2Cでは入力及び出力光導波路240、270の間の光学断面積又は「検出面積」は、破線領域245によって示される。別に結論付けられるように、本フローセル検出器200における光学断面積245は、流路230の総面積Aに比べて非常に小さく、たとえば、A/50、A/100、A/200、A/1000未満、又はそれより小さい。しかしこの光導波路のタイプの設計は、小さな光学断面積245(容積)での高レベルの光束を確実にする。
【0019】
光導波路は、ガラス、石英、光透過性ポリマーなど、光を透過することができる任意の適当な光学材料から構成することができる。一方又は両方には、光の漏洩を避けるために外側表面に、光阻止スリーブ又は被覆(図示せず)を設けることができる。一実施形態によれば光導波路240及び270は、直径が5mm未満、たとえば3mm、1mmなどの円筒形である。光導波路240及び270の直径が、流路230の総面積Aに依存することは明らかである。図2A及び2Bに概略的に開示される一実施形態によれば、流体流路の流れ断面積は、フローセル全体にわたって流れ方向に事実上一様とすることができる。開示された実施形態では、突き出た光導波路240及び270によって減少した流れ断面積は、流体流路を局所的に広げることによって補償される。これは、突き出た光導波路と比べて比較的小さな流体流路を有するフローセルの場合に特に有用であるが、他の実施形態では補償は必要ない。
【0020】
図2A及び2Bから分かるように、光導波路240及び270は、光出口面から現れる事実上全体の光錐(その開口数)を光入口面260にて捕捉するために、入力光導波路が出力導波路より細く、コアサイズにおいて非対称とすることができる。
【0021】
図2A及び2Bの実施形態では、光導波路240及び270はそれぞれ光ファイバ113及び121に光学的に接触しているのが示され、さらにモニタユニット101(図示せず)に接続される。しかし光導波路240及び270の一方又は両方を、フローセル監視システム101の光学的検出システムに直接結合してもよい。
【0022】
図4に示されるように、光学フローセル検出器200は、一体化されたフローセル光吸収監視システム400として設計することができ、光源410はプリズム420を照射するように配置され、プリズム420は光を、基準光センサ430に向けられる基準ビームと、入口光導波路240内に向けられる試料ビームとに分割する。試料光センサ440は、出力光導波路270から光を受け取るように構成される。一体化監視システム400はさらに、光センサ430及び440から出力信号を受け取って比較し、場合によっては信号の計算を行うための、制御ユニットを備える。諸構成要素はハウジング460によって保護される。
【0023】
図3A及び3Bは、本発明の一実施形態による概略の光学フローセル検出器300を示す。この光学フローセル検出器300は検出器本体305を備え、検出器本体305は、試料入口315を形成する検出器本体305の外面から延在する第1の内腔310と、第1の内腔310と同心でありそれより太く、第1の内腔から試料出口325を形成する検出器本体305の外面まで延在する第2の内腔320とを有する。第1及び第2の内腔は両方で、流体流路330を形成する。光学フローセル検出器300はさらに、検出器本体305を貫通して延在し、第2の内腔320と交差する第3の内腔335を備え、入力光導波路240及び出力光導波路270は、それらが第2の内腔320内に突き出るように、第3の内腔335の対向する区間内に配置される。この実施形態では光導波路240及び270は、細い光導波路240及び270を支持するように、流体流路330内に延在する支持フェルール280及び290内に配置され、それによって導波路は、光ファイバなどの細い光導波素子から構成することができる。一実施形態によれば入力及び出力光導波路240及び270の直径は、1mm、0.8mm,0.5mmなど、2mm未満である。一実施形態によれば、入力光導波路240は、コア直径が約400μmの光ファイバから構成され、出力光導波路270は、コア直径が約600μmの光ファイバから構成される。このような細い光導波路240及び270を用いることにより、高レベルの光束を有する非常に小さな光学断面積245が得られる。図3Cは、図3A及び3Bのフローセル検出器200のフローセル流路230の領域の拡大を示し、本フローセル検出器200における結果としての光学断面積245は、この実施形態ではさらに小さくできることが分かる。
【0024】
本発明による狭い光学ギャップ検出器と、広い光学ギャップ検出器からの出力を組み合わせることにより、高濃度に対する能力と高感度の両方を達成することができる。図5は、本発明の一実施形態による概略の光学フローセル二重検出器を示す。2つの異なるタイプの検出器からの寄与分は図6に示され、これは従来技術の広ギャップ検出器の場合の概略グラフと比較した、本発明の一実施形態による光学フローセル検出器の場合の概略UV吸収グラフを示す。図6から分かるように広ギャップ検出器からの信号は、2重ピークに到達するずっと前に飽和し、2重ピークの形状及び位置に関する情報は示されない。本発明による小ギャップ検出器の場合は、完全な2重ピークが示されるが、低濃度での感度は多少減少され得る。
【0025】
上記のように、高濃度のタンパク質を測定できる能力は、下記などの多くの状況において極めて望ましく、すなわち、
・ピーク形状の特徴付けに基づくクロマトグラムのレビュープロセス及びプロセスの問題解決は、ピーク形状の正確な表示、したがってピーク先端までの直線的応答が必要となる。
・場合によって中間の試料の調整を伴う、2つ以上の単位操作の直接の結合への現在のトレンドがある。監督機関は、2つの単位操作の間の試料の正確なオンラインクロマトグラムの形での真の「プロセスフィンガープリント」を要求する場合がある。このようなプロセス整合性のフィンガープリントは、最も高いピーク濃度まで線形な検出器を必要とする。
・連続クロマトグラフィーでは、いくつかの同一のカラムが、カラムを直列及び/又は並列に動作させることを可能にする構成に接続され、個々のカラムは、従来技術によれば溶出のために時間をベースとするバルブ切り換えを用いて接続又は切断される。最近では同じ出願人によってSE0950494−5において溶出液信号をベースとする切り換え手法が提案されており、それによればカラムからの溶出液の組成を表す溶出液信号、たとえばUV吸光度信号が検出され、検出した信号に基づいて弁の切り換えが制御される。本発明による小ギャップ検出器は、最新の高滴定濃度供給装置に対する破過の検出を可能にする。
・最終定式化段階での限外濾過/透析濾過(ultra−filtration/Dia−filtration(UF/DF))時の高いタンパク質濃度の測定。
【0026】
実験
図7は、本発明の一実施形態による光学フローセル検出器の直線性を示す、実験に基づくグラフである。実験では、0.12mmの経路長を有するプロトタイプの光学フローセル検出器が、続いてポリクローナルhIgG(165mg/mlで開始)の希釈系列を用いて試験され、84mg/ml以上までの直線性を示す。
【0027】
図8は、従来技術の広ギャップ検出器と比較した、本発明の一実施形態による光学フローセル検出器の直線性を示す、実験に基づくグラフである。プロトタイプのセルは、0.07mmの経路長に再構成され、150mg/mlまでのBSAの希釈系列を用いて試験され、2mmセルと比較された。150mg/ml(おそらくそれより大きな)までの直線性が、0.07mmセルに対して実証され、2mmセルでは約10mg/mlまでしか直線的でなかった。
【0028】
以上本発明について詳細に説明し図示してきたが、これは例示のみのためになされたものであって、限定するためと解釈されるべきでないことが明確に理解されるべきである。範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるものである。
【符号の説明】
【0029】
101 モニタ、モニタユニット
103 フローセル
105 光ファイバ
107 モノクロメータ
109 光スプリッタユニット
111 基準ファイバ
113 フローセルファイバ
115 光検出ユニット
117 基準入力
119 フローセル入力
121 光ファイバ
200 光学フローセル検出器
205 検出器本体
210 試料入口
220 試料出口
230 フローセル流路
240 入力光導波路
245 光学断面積
250 光出口面
260 光入口面
270 出力光導波路
280 フェルール
290 フェルール
295 シール
300 光学フローセル検出器
305 検出器本体
310 第1の内腔
315 試料入口
320 第2の内腔
325 試料出口
330 流体流路
335 第3の内腔
400 フローセル光吸収監視システム
410 光源
420 プリズム
430 基準光センサ
440 試料光センサ
460 ハウジング
【図2C】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
断面積Aのフローセル流路を通して流体連絡する試料入口及び出口と、入力光導波路であって、出力光導波路の光入口面に隣接しそれと光学的に整列して配置された光出口面を有する、入力光導波路とを備え、前記入力光導波路及び前記出力光導波路は前記フローセル流路内に突き出し、前記光出口面と前記光入口面の間の距離は1.0mm未満であり、流れ方向における前記入力光導波路及び前記出力光導波路の突出部分の断面積はA/2未満である、光学フローセル検出器。
【請求項2】
前記入力光導波路及び前記出力光導波路が、少なくとも停滞区域を超えて前記フローセル流路の内壁から突き出す、請求項1記載の光学フローセル検出器。
【請求項3】
流れ断面積が、前記フローセル全体にわたって、流れ方向において事実上一様である、請求項1又は請求項2記載の光学フローセル検出器。
【請求項4】
前記光出口面と前記光入口面の間の距離が調整可能である、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の光学フローセル検出器。
【請求項5】
前記入力光導波路の前記光出口面が、前記出力光導波路の前記光入口面より小さな断面積を有する、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の光学フローセル検出器。
【請求項6】
前記入力光導波路及び前記出力光導波路が光ファイバから構成される、請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の光学フローセル検出器。
【請求項7】
前記入力及び出力光導波路の少なくとも一方が、前記流体流路内に延在する支持フェルール内に配置される、請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の光学フローセル検出器。
【請求項8】
前記光出口面と前記光入口面の間の距離が前記第1の光学検出器の距離を超える、第2の光学検出器を備える、請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の光学フローセル検出器。
【請求項9】
検出器本体であって、前記試料入口を形成する前記検出器本体の外面から延在する第1の内腔と、第1の内腔と同心でありそれより太く、第1の内腔から前記試料出口を形成する前記検出器本体の外面まで延在する第2の内腔と、前記検出器本体を貫通して延在し、前記第2の内腔と交差する第3の内腔とを有する、検出器本体を備え、前記入力光導波路及び前記出力光導波路は、それらが前記第2の内腔内に突き出るように、前記第3の内腔の対向する区間内に配置される、請求項2記載の光学フローセル検出器。
【請求項10】
光源と、光検出器と、請求項1乃至請求項9のいずれか1項記載のフローセルとを備える、フローセル光吸収監視システム。
【請求項11】
UVから可視光までの波長領域における吸収を示すように構成された、請求項10記載のフローセル光吸収監視システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−518278(P2013−518278A)
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−551126(P2012−551126)
【出願日】平成23年1月26日(2011.1.26)
【国際出願番号】PCT/SE2011/050078
【国際公開番号】WO2011/093775
【国際公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(597064713)ジーイー・ヘルスケア・バイオサイエンス・アクチボラグ (109)
【Fターム(参考)】