説明

光学ユニット、撮像装置、及び光学ユニットの製造方法

【課題】光学部材の個体差によらず、接着剤により接合される光学部材が所定の間隔に保たれた光学ユニットを安価に製造することができる技術を提供する。
【解決手段】光学ユニットは、第1の光学部材と、第2の光学部材とを有する。第1の光学部材は、第1の接合面を有する。第2の光学部材は、微粒子を含む接着剤を介して第1の接合面と所定の接着厚で接合される第2の接合面を有する。更に、微粒子の粒径dが以下の式を満たす値である。
D>d≧D/3
但し、
D:第1の光学部材と第2の光学部材との接着厚

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学部材同士を接合してなる光学ユニット、及び当該光学ユニットを有する撮像装置、及び光学ユニットの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、小型で薄型の撮像装置が、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等の小型、薄型の電子機器である携帯端末に搭載されるようになり、これにより遠隔地へ音声情報だけでなく画像情報も相互に伝送することが可能となっている。
【0003】
撮像装置に使用されるレンズユニットは、複数枚のレンズから構成され、レンズ間の光軸方向と光軸直交方向の双方に正確な位置決めが要求される。このレンズ間の位置決めは、撮像素子の高画素数化、即ち、画素ピッチの縮小化に伴い、従来と比べ更に厳しい精度が要求されている。
【0004】
また、レンズユニットに使用されるレンズは、形状・寸法の自由度を求めると共に原価低減を図るために樹脂成型されることが多い。しかし、レンズは複数のキャビティ(或いはコア)を有する金型や樹脂型により成型される。従って、用いられるキャビティにより、レンズの光軸方向の厚み等に微細な寸法のばらつきが生じる(すなわち、用いられるキャビティ毎にレンズの個体差が生じる)。
【0005】
このばらつきを抑制するためには、たとえば特許文献1に記載の技術が用いられる。すなわち、2枚のレンズを接着剤により接合してレンズユニットを構成する場合に、一方のレンズに設けた光軸と直交する接合面と、他方のレンズに設けた光軸と直交する接合面とを直接当接させ、2枚のレンズを調芯して光軸を合致させた後、接着剤で固定し一体化するレンズユニットが知られている。
【0006】
また、レンズユニットの性能を保証するためには、2つのレンズを所定の間隔に保つ必要がある。これに対し、たとえば2つのレンズの接合面を、微粒子が混入された接着剤で接合することにより、2つのレンズを微粒子の外形寸法によって所定の間隔に保つ方法がある(たとえば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−18024号公報
【特許文献2】国際公開第2008/059695号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、接合する光学部材には個体差があるため(たとえば、レンズであれば焦点距離や各種収差)、特許文献2のような方法を用いる場合には、各光学部材の個体差に合わせて様々な大きさの微粒子や、その微粒子を混入した接着剤を複数準備しなければならず煩わしいという問題がある。また、微粒子自体や、当該微粒子が混入された接着剤は、一般に高価であるという問題がある。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、光学部材の個体差によらず、接着剤により接合される光学部材が所定の間隔に保たれた光学ユニットを安価に製造することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、請求項1記載の光学ユニットは、第1の光学部材と、第2の光学部材とを有する。第1の光学部材は、第1の接合面を有する。第2の光学部材は、微粒子を含む接着剤を介して第1の接合面と所定の接着厚で接合される第2の接合面を有する。更に、微粒子の粒径dが以下の式を満たす値である。
D>d≧D/3
但し、
D:第1の光学部材と第2の光学部材との接着厚
また、上記課題を解決するために、請求項2記載の光学ユニットは、請求項1記載の光学ユニットであって、第1の接合面と第2の接合面とが接着剤を介して接合された状態において、第1の接合面と第2の接合面とは離間している。
また、上記課題を解決するために、請求項3記載の光学ユニットは、請求項1又は2記載の光学ユニットであって、微粒子は球形である。
また、上記課題を解決するために、請求項4記載の光学ユニットは、請求項1から3のいずれかに記載の光学ユニットであって、微粒子は透明な樹脂により形成されている。
また、上記課題を解決するために、請求項5記載の光学ユニットは、請求項1から3のいずれかに記載の光学ユニットであって、微粒子は着色された樹脂により形成されている。
また、上記課題を解決するために、請求項6記載の光学ユニットは、請求項1から5のいずれかに記載の光学ユニットであって、第1の光学部材及び第2の光学部材の少なくとも一方は、ウエハレンズである。
また、上記課題を解決するために、請求項7記載の撮像装置は、請求項1から6のいずれか1項に記載の光学ユニットと、光学ユニットを透過した光を受光する受光素子とを有する。
また、上記課題を解決するために、請求項8記載の光学ユニットの製造方法は、塗布工程と、近接工程と、調整工程とを有する。塗布工程は、第1の光学部材に設けられた第1の接合面、及び第2の光学部材に設けられた第2の接合面の少なくとも一方に微粒子が混入された接着剤を塗布する。近接工程は、第1の接合面と第2の接合面とを微粒子に接触させるように相対的に近接させる。調整工程は、微粒子に接触された第1の接合面と第2の接合面とを相対的に離間方向に移動させることにより、第1の光学部材と第2の光学部材との接着厚を調整する。
また、上記課題を解決するために、請求項9記載の光学ユニットの製造方法は、塗布工程と、散布工程と、近接工程と、調整工程とを有する。塗布工程は、第1の光学部材に設けられた第1の接合面、及び第2の光学部材に設けられた第2の接合面の少なくとも一方に接着剤を塗布する。散布工程は、接着剤が塗布された領域に微粒子を散布する。近接工程は、第1の接合面と第2の接合面とを微粒子に接触させるように相対的に近接させる。調整工程は、微粒子に接触された第1の接合面と第2の接合面とを相対的に離間方向に移動させることにより、第1の光学部材と第2の光学部材との接着厚を調整する。
また、上記課題を解決するために、請求項10記載の光学ユニットは、請求項8又は9記載の光学ユニットであって、微粒子は球形である。
また、上記課題を解決するために、請求項11記載の光学ユニットの製造方法は、請求項8から10のいずれかに記載の光学ユニットの製造方法であって、微粒子は透明な樹脂により形成されている。
また、上記課題を解決するために、請求項12記載の光学ユニットの製造方法は、請求項8から10のいずれかに記載の光学ユニットの製造方法であって、微粒子は着色された樹脂により形成されている。
また、上記課題を解決するために、請求項13記載の光学ユニットの製造方法は、請求項8から12のいずれかに記載の光学ユニットの製造方法であって、第1の光学部材及び第2の光学部材の少なくとも一方は、ウエハレンズである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、第1の光学部材と第2の光学部材との接着厚Dと、接着剤に含まれる微粒子の粒径dとの関係がD>d≧D/3の式を満たす光学ユニットを提供することができる。これにより、第1の光学部材と第2の光学部材との接着厚に合わせて複数の微粒子を準備する必要がないことから、光学部材の個体差によらず、安価に光学ユニットを製造することができる。また、微粒子の外径に基づいて、第1の光学部材と第2の光学部材とを接合するため、第1の光学部材と第2の光学部材とが所定の間隔に保たれる。
【0012】
また、本発明によれば、第1の接合面と第2の接合面とを微粒子に接触させるように相対的に近接させた後、微粒子に接触された第1の接合面と第2の接合面とを相対的に離間方向に移動させることにより、第1の光学部材と第2の光学部材との接着厚を調整することができる。これにより、第1の光学部材と第2の光学部材との接着厚に合わせて複数の微粒子を準備する必要がないことから、光学部材の個体差によらず、安価に光学ユニットを製造することができる。また、微粒子の外径に基づいて、第1の光学部材と第2の光学部材とを接合するため、第1の光学部材と第2の光学部材とが所定の間隔に保たれる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施形態に係るウエハレンズの構成を示す図である。
【図2】実施形態に係るマスター型から中間型を成形する工程を示すフローチャートである。
【図3A】図2のフローチャートの説明を補足する図である。
【図3B】図2のフローチャートの説明を補足する図である。
【図3C】図2のフローチャートの説明を補足する図である。
【図3D】図2のフローチャートの説明を補足する図である。
【図3E】図2のフローチャートの説明を補足する図である。
【図4】実施形態に係る中間型から転写型を成形する工程を示すフローチャートである。
【図5A】図4のフローチャートの説明を補足する図である。
【図5B】図4のフローチャートの説明を補足する図である。
【図6】実施形態に係る転写型からウエハレンズを成形する工程を示すフローチャートである。
【図7A】図6のフローチャートの説明を補足する図である。
【図7B】図6のフローチャートの説明を補足する図である。
【図7C】図6のフローチャートの説明を補足する図である。
【図8】実施形態に係るレンズユニットを成形する工程を示すフローチャートである。
【図9A】図8のフローチャートの説明を補足する図である。
【図9B】図8のフローチャートの説明を補足する図である。
【図9C】図8のフローチャートの説明を補足する図である。
【図9D】図8のフローチャートの説明を補足する図である。
【図9E】図8のフローチャートの説明を補足する図である。
【図10】実施形態に係る塗布工程及び接合工程を示すフローチャートである。
【図11A】図10のフローチャートの説明を補足する図である。
【図11B】図10のフローチャートの説明を補足する図である。
【図11C】図10のフローチャートの説明を補足する図である。
【図11D】図10のフローチャートの説明を補足する図である。
【図11E】図10のフローチャートの説明を補足する図である。
【図12】変形例1に係る塗布工程及び接合工程を示すフローチャートである。
【図13A】図12のフローチャートの説明を補足する図である。
【図13B】図12のフローチャートの説明を補足する図である。
【図14】変形例2に係る紫外線照射に関する図である。
【図15】変形例3に係る撮像装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1から図11Eを参照して、本実施形態に係る光学ユニット、及びその製造方法について説明する。本実施形態では、ウエハレンズ1とスペーサー50を組み合わせたレンズユニット100を「光学ユニット」として述べる。
【0015】
<ウエハレンズ1の構成>
はじめに、図1を用いて、ウエハレンズ1の構成について説明する。
【0016】
ウエハレンズ1は、基板2、レンズ部3及び平坦部3aを含んで構成されている。
【0017】
本実施形態における基板2は、円形状に形成された透過性を有する部材で形成されている。基板2の材質としては透光性をもつものであればよく、ガラスが好適に用いられる。また、基板2は円形状に限らず方形状等でもよい。
【0018】
レンズ部3は、基板2の表面及び裏面それぞれに複数成形されている。レンズ部3は、その光軸が表面側と裏面側とで一致するように成形されている。基板2をレンズ部3毎にダイシングすることにより、個片化された複数のレンズユニットを得ることができる。レンズ部3は凹面レンズ或いは凸面レンズである。レンズ部3は、基板2の表面及び裏面で同じ種類のレンズを成形することが可能である。逆に、基板2の表面と裏面で異なる種類のレンズ(たとえば、表面は凹面レンズ、裏面は凸面レンズ)を成形することも可能である。また、レンズ部3は、基板2の一方の面のみに成形されてもよい。以下、本実施形態では、表面及び裏面それぞれに凸面レンズが16個ずつ成形された構成について説明する。
【0019】
レンズ部3は、樹脂3Aで形成されている。この樹脂3Aとしては、硬化性樹脂を用いることが可能である。硬化性樹脂としては、光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂が用いられる。これらの硬化性樹脂は、一般的に、重合性単量体などの重合性組成物と重合開始剤とを含み、かつ、未硬化の状態で流動性を有する樹脂材料を、光照射や加熱により重合させて硬化させることにより得られる。
【0020】
なお、レンズ部3の光学面の表面には、回折溝や段差等の微細構造が設けられていてもよい。
【0021】
平坦部3aは、レンズ部3と同じ樹脂3Aで形成されている。平坦部3aは、レンズ部3の周辺の基板2上に一様に設けられている。
【0022】
<ウエハレンズの製造工程>
次に、図2から図7Cを参照して、ウエハレンズ1の製造工程について説明を行う。ウエハレンズ1の製造にあたって、本実施形態では、ウエハレンズ成形用の型としてマスター型10、サブマスター型20(以下、「中間型20」という場合がある)、サブサブマスター型30(以下、「転写型30」という場合がある)を用いる。本実施形態においてウエハレンズ1の製造工程は、「中間型製造工程」、「転写型製造工程」、「ウエハレンズ成形工程」の3つに分けることができる。以下、それぞれの工程について述べる。
【0023】
[中間型製造工程]
図2から図3Eを参照して、マスター型10から中間型20を製造する方法を説明する。なお、図3Aから図3Eは、マスター型10を側面から見た場合の断面図である。
【0024】
まず、図3Aに示すように所望のマスター型10を選択する(S10)。マスター型10の上面には、凹部11(キャビティ)が複数個所に形成されている。また、各凹部11の周辺には、平坦部12が形成されている。マスター型10はたとえば、金属で形成されている。
【0025】
図3Bに示すように、S10で選択されたマスター型10の上方にディスペンス装置40を配置する。そしてディスペンス装置40から、マスター型10の上面に流動性を有する未硬化の樹脂材料21A´を吐出する(S11)。本実施形態において、樹脂材料21A´としては光硬化性樹脂材料が用いられる。
【0026】
図3Cに示すように、製造装置(図示なし)は、S11で樹脂材料21A´が配置された状態のマスター型10を基板23に向けて上昇させ、樹脂材料21A´を基板23に押圧する(S12)。本実施形態において基板23は光を透過可能な材質(たとえばガラス)で形成されている。基板23の押圧は製造装置により、基板23の全体に均一の圧力がかかるようになされることが望ましい。
【0027】
図3Dに示すように、S12で基板23とマスター型10が押圧された状態において、光源41は、基板23を介して樹脂材料21A´対して光を照射する(S13)。上述のように、樹脂材料21A´は光硬化性樹脂材料であり、基板23は光を透過可能な材質で形成されている。よって光源41からの光は基板23を透過して樹脂材料21A´に到達し、その光により重合反応が生じることで樹脂材料21A´は硬化して樹脂21Aとなる。
【0028】
S13で樹脂材料21A´が硬化された後、図3Eに示すように、製造装置は、基板23と結合された状態の樹脂21Aをマスター型10から剥離させる(S14)。樹脂21Aのうち、マスター型10の凹部11に対応する部分は凸部22として成形される。また、凸部22の周辺には、平坦部24が成形される。
【0029】
このようにして、基板23上に複数の凸部22(コア)を有する中間型20が完成する(S15)。
【0030】
また、平坦部12には予め離型剤を塗布し、S11で吐出された樹脂材料21A´とマスター型10との離型性を上げることが望ましい。このように、離型剤の塗布等によって離型層がマスター型に設けられていると、樹脂材料の粘度が小さい場合でも吐出された樹脂材料が滴状になりやすくなるため、後述する樹脂配置方法を適用する意義がより高まるといえる。離型剤を用いる場合、平坦部12に対してUVオゾン洗浄や酸素プラズマアッシング等の表面改質処理を行うことにより、OH基(水酸基)を立たせる。そして平坦部12に対して、末端に加水分解可能な官能基が結合した材料(たとえばシランカップリング構造を有する材料)を塗布する。するとその官能基と平坦部12の表面に存在するOH基との間で脱水縮合又は水素結合等が起こり、離型剤が平坦部12の表面に固着されることとなる。
【0031】
[転写型製造工程]
図4から図5Bを参照して、本実施形態における中間型20から転写型30を製造する方法を説明する。なお、図5A及び図5Bは、中間型20及び転写型30を側面から見た場合の断面図である。また、中間型製造工程と同様の工程については詳細な説明を省略する場合がある。
【0032】
まず、S15で得られた中間型20の下方に、中間型20の凸部22に面するように基板33を配置する(S20)。基板33上には、流動性を有する未硬化の樹脂材料31A´が予め塗布されているものとする。本実施形態において樹脂材料31A´としては光硬化性樹脂材料が用いられる。
【0033】
製造装置(図示なし)は、S20で樹脂材料31A´が塗布された状態の基板33に対して、中間型20を押圧する(S21)。本実施形態において基板33は光を透過可能な材質(たとえばガラス)で形成されている。基板33の押圧は製造装置により、基板33の全体に均一の圧力がかかるようになされることが望ましい。
【0034】
図5Aに示すように、S21で基板33と中間型20が押圧された状態において、光源41は、基板33を介して光を照射する(S22)。上述のように、樹脂材料31A´は光硬化性樹脂材料であり、基板33は光を透過可能な材質で形成されている。よって光源41からの光は基板33を透過して樹脂材料31A´に到達し、その光により重合反応が生じることで樹脂材料31A´は硬化し、樹脂31Aとなる。
【0035】
S22で樹脂材料31A´が硬化された後、製造装置は、基板33と結合された状態の樹脂31Aを中間型20から剥離する。その結果、図5Bに示すように、転写型30が完成する(S23)。樹脂31Aのうち、中間型20の凸部22に対応する部分は凹部32(キャビティ)として成形される。また、凹部32の周辺には、平坦部34が成形される。
【0036】
なお、平坦部34に予め離型剤を塗布するなどして、樹脂31Aと中間型20との離型性を上げることが望ましい。離型剤を塗布する場合には、更に平坦部34の表面改質処理を行うことが望ましい。
【0037】
[ウエハレンズ成形工程]
図6から図7Cを参照して、本実施形態における転写型30からウエハレンズ1を成形する方法を説明する。なお、図7A〜図7Cは、転写型30及びウエハレンズ1を側面から見た場合の断面図である。また、中間型製造工程及び転写型製造工程と同様の工程については詳細な説明を省略する場合がある。
【0038】
まず、S23で得られた転写型30の上方に基板2を配置する。転写型30の上面には、流動性を有する未硬化の樹脂材料3A´が予め塗布されているものとする(S30)。本実施形態において樹脂材料3A´としては光硬化性樹脂材料が用いられる。
【0039】
製造装置(図示なし)は、S30で樹脂材料3A´が塗布された状態の転写型30を基板2に対して上昇させ、樹脂材料3A´を基板2に押圧する(S31)。本実施形態において、基板2は光を透過可能な材質(たとえばガラス)で形成されている。基板2の押圧は製造装置により、基板2の全体に均一の圧力がかかるようになされることが望ましい。
【0040】
図7Aに示すように、S31で基板2と転写型30が押圧された状態において、光源41は、基板2を介して光を照射する(S32)。上述のように、樹脂材料3A´は光硬化性樹脂材料であり、基板2は光を透過可能な材質で形成されている。よって光源41からの光は基板2を透過して樹脂材料3A´に到達し、その光により重合反応が生じることで樹脂材料3A´は硬化し樹脂3Aとなる。
【0041】
S32で樹脂材料3A´が硬化された後、製造装置は、基板2と結合された状態の樹脂3Aを転写型30から剥離させる。その結果、図7Bに示すように、基板2の片面にレンズ部3及び平坦部3aが形成されたウエハレンズ中間体1´が完成する(S33)。樹脂3Aのうち、転写型30の凹部32に対応する部分はレンズ部3として成形される。また、レンズ部3の周辺には、平坦部3aが成形される。
【0042】
そして、ウエハレンズ中間体1´のレンズ部3等が成形されていない面に対して、上述のS30〜S32の工程を行うことにより、図7Cに示すような基板2の両面にレンズ部3及び平坦部3aが形成されたウエハレンズ1が完成する(S34)。
【0043】
なお、平坦部34に予め離型剤を塗布するなどして、樹脂3Aと転写型30との離型性を上げることが望ましい。離型剤を塗布する場合には、更に平坦部34の表面改質処理を行うことが望ましい。
【0044】
<レンズユニットの製造工程>
次に、図8から図9Eを参照して、レンズユニット100の製造工程について説明する。本実施形態におけるレンズユニット100は、スペーサー50を介して2つのウエハレンズ1を積層してなる積層体を個片化することにより、取得することができる。なお、図9A〜図9Dは、ウエハレンズ1等を側面から見た場合の断面図である。
【0045】
まず、図9Aに示すように、ウエハレンズ1の平坦部3aに対し、ディスペンス装置40により、接着剤4aを塗布する(S40)。接着剤4aとしては、たとえば、エポキシ系紫外線硬化特性を有するものを用いる。本実施形態における接着剤4aを塗布する工程については、別途、詳述する。
【0046】
図9Bに示すように、接着剤4aが塗布された平坦部3aに対してスペーサー50に設けられた突出部51の面51aを突き当てる(S41)。そして、その状態で紫外線を照射する(S42)。接着剤4aは、紫外線により硬化する。よって、ウエハレンズ1とスペーサー50とは、平坦部3a及び面51aを介して接合され、ユニット52が成形される。本実施形態における平坦部3aと面51aとの接合工程については、別途、詳述する。
【0047】
別のウエハレンズ1についても、S40と同様に、平坦部3aに対し、ディスペンス装置40により、接着剤4aを塗布する(S43)。
【0048】
図9Cに示すように、S41で形成されたユニット52のスペーサー50において接合されていない側の突出部51の面51aを、S42で接着剤4aが塗布された平坦部3aに対して突き当てる(S44)。そして、その状態で紫外線を照射する(S45)。このようにして、スペーサー50の両側にウエハレンズ1が接合されたレンズアレイユニット53が成形される。
【0049】
図9Dに示すように、ダイシングブレードDBにより、レンズアレイユニット53をレンズ部3単位(図9Dの破線)で切断する(S46)。その結果、図9Eに示すようなレンズユニット100がレンズ部3の数だけ完成する(S47。図9Eでは1つのレンズユニット100のみ図示している)。
【0050】
なお、接着剤4aは、ウエハレンズ1の平坦部3aではなく突出部51の面51aに塗布されてもよい。或いは、接着剤4aは、平坦部3aと面51aとの双方に塗布されてもよい。
【0051】
接着剤4aとしては、嫌気硬化性、プライマー硬化性等の接着剤を用いることができる。また、接着剤4aの塗布方法としては、ディスペンス装置40による方法に限られない。たとえば、接着剤4aの塗布方法としてスクリーン印刷法を用いることができる。
【0052】
<塗布工程、接合工程について>
次に、図10から図11Eを参照して、接着剤4aを塗布する工程(S40及びS43。図8参照)、及びウエハレンズ1とスペーサー50とを接合する工程(S41及びS44。図8参照)について詳細に説明する。以下では、S40及びS41の工程について詳述するが、S43及びS44の工程でも同様の処理が実施されている。図11A〜図11Eは、図9Aにおける領域E1を拡大した図である。
【0053】
本実施形態では、ウエハレンズ1が「第1の光学部材」の一例であり、スペーサー50が「第2の光学部材」の一例である。
【0054】
まず、図11Aに示すように、ウエハレンズ1のレンズ部3周辺に設けられた平坦部3aに対し、粒径dの微粒子4bが混入された接着剤4aをディスペンス装置40により塗布する(S400。塗布工程)。ここでは、図9Aの場合と異なり、接着剤4aは平坦部3aの形状に沿ってライン状に塗布されたものとする。本実施形態において、平坦部3aが「第1の接合面」の一例である。
【0055】
微粒子4bは、プラスチック等の材料で形成された材料である。微粒子4bは、球形であることが望ましい。微粒子4bとしては、ギャップ制御用微粒子(たとえば、積水化学工業株式会社製「ミクロパール(登録商標)」)を用いることができる。
【0056】
微粒子4bの「粒径」とは、微粒子4bの外形寸法をいう。微粒子4bが球形である場合、その直径が粒径に当たる。粒径は、0.5μmから100μm程度が好ましく、1μm間隔で選択可能である。なお、微粒子4bは方形であってもよい。たとえば立方体の微粒子4bを用いる場合、粒径(外径寸法)は、立方体の1辺の長さに相当する。
【0057】
また、ウエハレンズ1とスペーサー50との所定の間隔に応じて任意の粒径の微粒子4bを用いる。或いは、間隔と微粒子4bの粒径との組み合わせを予め複数設定し、散布装置42に記憶させる。そして、作業者がある間隔を指定すると、散布装置42がその間隔に対応する微粒子4bを自動で選択することでもよい。また、接着剤4aに対する微粒子4bの混入割合は、5〜30体積%とすることができる。
【0058】
次に、ウエハレンズ1とスペーサー50とを押圧し、図11Bに示すように、平坦部3aと面51aとを微粒子4bに接触させるよう相対的に近接させる(S401。近接工程)。平坦部3a及び面51aの移動は、たとえば、ウエハレンズ1及びスペーサー50を保持する保持装置(不図示)に設けられた移動機構により行う。平坦部3aと面51aとが微粒子4bに接触した状態において、平坦部3aと面51aの間隔は、微粒子4bの粒径dと等しくなる。本実施形態において、面51aが「第2の接合面」の一例である。
【0059】
その後、微粒子4bに接触された平坦部3aと面51aとを相対的に離間方向(図11Cの矢印方向)に移動させ、図11Cに示すように、ウエハレンズ1とスペーサー50との接着厚がDとなるように調整する(S402。調整工程)。接着厚は、予め任意の値を設定しておくことができる。接着厚の調整は、たとえば、保持装置(不図示)が、移動機構による移動量と予め設定された接着厚Dとを比較し、移動量と接着厚Dが等しくなったところで移動機構の駆動を停止させることにより行う。
【0060】
S402において接着厚がDになった状態で、紫外線を照射することにより(S42)、接着厚Dで接着されたウエハレンズ1及びスペーサー50からなるユニット52が成形される。
【0061】
ここで、粒径と接着厚の関係について説明する。粒径dが接着厚Dよりも大きい場合には、ウエハレンズ1とスペーサー50との接着厚の微調整ができない。一方、粒径dが接着厚Dよりも小さすぎる場合、平坦部3aと面51aとを微粒子4bに接触させる際に、接着剤4aが接合面からはみ出てしまい、光学ユニットの性能に影響を及ぼすおそれがある(図11D、図11E参照)。従って、接着厚Dと微粒子4bの粒径dとは以下の式(1)を満たすことが望ましい。
【0062】
[数1]
D>d≧D/3 (1)
【0063】
なお、接着厚Dと微粒子4bの粒径dとは以下の式(2)〜(4)を満たすように構成されていてもよい。
【0064】
[数2]
0.95D≧d≧D/3 (2)
【0065】
[数3]
0.90D≧d≧D/3 (3)
【0066】
[数4]
0.90D≧d≧D/2 (4)
【0067】
なお、「光学部材」は、光学的な性能を持つ部材であればよい。たとえば、フィルタや絞り板であってもよい。また、「光学ユニット」は、光学部材によって構成されるユニットであればよい。たとえば、スペーサー50を介さずにウエハレンズ1同士を直接、接合したものであってもよい。或いは、上記ユニット52やレンズアレイユニット53も「光学ユニット」に含まれる。
【0068】
本実施形態では、樹脂成型によるウエハレンズ1の構成で説明したが、複数のガラスモールドレンズを組み合わせて光学ユニットを作成する際にも適用可能である。この場合、ガラスモールドレンズが光学部材(スペーサーを用いる場合にはスペーサーも光学部材)に当たり、それらを組み合わせたものが光学ユニットに当たる。
【0069】
<作用・効果>
本実施形態の作用及び効果について説明する。
【0070】
本実施形態に係る光学ユニットは、第1の光学部材(ウエハレンズ1)と、第2の光学部材(スペーサー50)とを有する。ウエハレンズ1は、第1の接合面(平坦部3a)を有する。スペーサー50は、微粒子4bを含む接着剤4aを介して平坦部3aと所定の接着厚Dで接合される第2の接合面(面51a)を有する。そして、微粒子4bの粒径dがD>d≧D/3の式を満たす値である。
【0071】
本実施形態に係る光学ユニットの製造方法は、塗布工程(S400)と、近接工程(S401)と、調整工程(S402)とを有する。塗布工程は、第1の光学部材(ウエハレンズ1)に設けられた第1の接合面(平坦部3a)、及び第2の光学部材(スペーサー50)に設けられた第2の接合面(面51a)の少なくとも一方に微粒子4bが混入された接着剤4aを塗布する。近接工程は、平坦部3aと面51aとを微粒子4bに接触させるように相対的に近接させる。調整工程は、微粒子4bに接触された平坦部3aと面51aとを相対的に離間方向に移動させることにより、ウエハレンズ1とスペーサー50との接着厚を調整する。
【0072】
このように、平坦部3aと面51aとを微粒子4bに接触させるように相対的に近接させた後、微粒子4bに接触された平坦部3aと面51aとを相対的に離間方向に移動させることにより、ウエハレンズ1とスペーサー50との接着厚を調整することができる。これにより、ウエハレンズ1とスペーサー50との接着厚に合わせて複数の微粒子4bを準備する必要がないことから、光学部材の個体差によらず、安価に光学ユニットを製造することができる。また、微粒子4bの外径dに基づいて、ウエハレンズ1とスペーサー50とを接合するため、ウエハレンズ1とスペーサー50とが所定の間隔に保たれる。
【0073】
<変形例1>
接着剤4aを塗布する工程においては、上記実施形態の他に、接着剤4aを塗布した後に微粒子4bを散布することも可能である。以下、図12から図13Bを参照して、接着剤4aを塗布する工程の変形例について説明する。図13A及び図13Bは、図9Aにおける領域E1を拡大した図である。本変形例では、実施形態と同様、ウエハレンズ1が「第1の光学部材」の一例であり、スペーサー50が「第2の光学部材」の一例である。
【0074】
まず、図13Aに示すように、ウエハレンズ1のレンズ部3周辺に設けられた平坦部3aに対し、ディスペンス装置40により接着剤4aを塗布する(S400a。塗布工程)。ここでは、図9Aの場合と異なり、接着剤4aは平坦部3aの形状に沿ってライン状に塗布されたものとする。本変形例において、平坦部3aが「第1の接合面」の一例である。
【0075】
次に、図13Bに示すように、接着剤4aが塗布された領域に微粒子4bを散布する(S400b。散布工程)。
【0076】
微粒子4bは、たとえば、接着剤4aを塗布するディスペンス装置40とは別に設けられた散布装置42により散布される。具体的には、散布装置42に設けられた入力部(不図示)等を介して微粒子4bを散布する場所及び散布量を入力する。散布装置42は、当該入力内容に基づいて、接着剤4aが塗布された領域のうち、指定された場所に向けて微粒子4bの散布を行う。または、微粒子4bを散布する場所及び散布量が設定されたプログラムに基づいて散布装置42を駆動させることも可能である。なお、微粒子4bの散布は作業者による手動で行ってもよい。なお、接着剤4aが紫外線硬化型のアクリル系或いはエポキシ系の接着剤である場合、微粒子4bは、0.01〜10重量%で散布することができる。
【0077】
ウエハレンズ1とスペーサー50とを押圧し、平坦部3aと面51aとを微粒子4bに接触させるよう相対的に近接させる(S401。近接工程。図11B参照)。微粒子4bが散布された領域にスペーサー50を押圧させることにより、微粒子4bは、接着剤4aの内部に埋没していき、結果として、図11Bと同様、平坦部3aと面51aとに微粒子4bが接触することとなる。本変形例において、面51aが「第2の接合面」の一例である。
【0078】
その後、微粒子4bに接触された平坦部3aと面51aとを相対的に離間方向に移動させ、ウエハレンズ1とスペーサー50との接着厚がDとなるように調整する(S402。調整工程。図11C参照)。そして、S402において接着厚がDになった状態で、紫外線を照射することにより(S42)、接着厚Dで接着されたウエハレンズ1及びスペーサー50からなるユニット52が成形される。
【0079】
<作用・効果>
本変形例の作用及び効果について説明する。
【0080】
本変形例に係る光学ユニットの製造方法は、塗布工程(S400a)と、散布工程(S400b)と、近接工程(S401)と、調整工程(S402)とを有する。塗布工程は、第1の光学部材(ウエハレンズ1)に設けられた第1の接合面(平坦部3a)、及び第2の光学部材(スペーサー50)に設けられた第2の接合面(面51a)の少なくとも一方に接着剤4aを塗布する。散布工程は、接着剤4aが塗布された領域に微粒子4bを散布する。近接工程は、平坦部3aと面51aとを微粒子4bに接触させるように相対的に近接させる。調整工程は、微粒子4bに接触された平坦部3aと面51aとを相対的に離間方向に移動させることにより、ウエハレンズ1とスペーサー50との接着厚を調整する。
【0081】
このように、接着剤4aを塗布した後に微粒子4bを散布した場合であっても、光学部材の個体差によらず、安価に光学ユニットを製造することができる。また、微粒子4bの外径dに基づいて、ウエハレンズ1とスペーサー50とを接合するため、ウエハレンズ1とスペーサー50とが所定の間隔に保たれる。更に、接着剤4aの塗布と微粒子4bの散布を別々に行うことにより、ディスペンス装置40内に微粒子4bが混入されることがない。よって、微粒子4bによるディスペンス装置40の目詰まりを防止できる。
【0082】
<変形例2>
たとえば、紫外線硬化特性を有する接着剤を用いる場合、紫外線の照射方向(図14の矢印)によっては、微粒子4bにより接着剤4aへの紫外線照射が遮られる領域(図14のE2参照)が生じる可能性がある。このような問題を解消するために、微粒子4bは、透明な樹脂により形成されていてもよい。透明な微粒子4bは、紫外線を透過させる。よって、図14において領域E2にも紫外線を照射することができる。
【0083】
一方、微粒子4bは、着色された樹脂により形成されていてもよい。この場合、散布された微粒子4bの分布状態を視認できる。従って、微粒子4bが所定の場所に均一に散布されているかを容易に確認することができる。更に、透明な接着剤4aを用いる場合には、微粒子4bが混入した接着剤4aが不要な部分に付着している場合にも、その部分を容易に発見できる。なお、微粒子4bの視認性を上げるためには、微粒子4bは、散布される部分と異なる色で着色されることが好ましい。
【0084】
或いは、蛍光体を含有させた微粒子4bを用いてもよい。この場合、微粒子4bに対して励起光を照射し、発生した蛍光を視認することにより、微粒子4bの分布状態を確認できる。
【0085】
また、微粒子4bの材質によっては、第1の光学部材と第2の光学部材とが押圧される際の圧力で微粒子4b自体が変形してしまうおそれがある。従って、微粒子4bは、押圧される圧力に応じてその材質を適宜選択可能である。たとえば、圧力が強い場合にはシリカ等の硬質の材料で形成された微粒子4bを用いることが可能である。
【0086】
<変形例3>
また、上記実施形態、或いは上記変形例による製造方法により製造されたレンズユニット100を撮像装置60に組み込むことも可能である。
【0087】
図15に示すように、撮像装置60は、光学ユニットとしてのレンズユニット100、受光素子61及び枠体62を含んで構成される。なお、図15は、撮像装置60を側面から見た場合の断面図である。
【0088】
受光素子61は、レンズユニット100を透過した光を受光する。枠体62は、レンズユニット100及び受光素子61を所定の位置に保持する。
【0089】
このように、光学部材の個体差によらず、接着剤により接合される光学部材が所定の間隔に保たれた光学ユニットを安価に製造することができる技術を用いて、撮像装置を製造することも可能となる。
【符号の説明】
【0090】
1 ウエハレンズ
2、23、33 基板
3 レンズ部
3A、21A、31A 樹脂
4a 接着剤
4b 微粒子
10 マスター型
11、32 凹部
3a、12、24、34 平坦部
20 中間型
22 凸部
30 転写型
40 ディスペンス装置
41 光源
42 散布装置
50 スペーサー
51 突出部
51a 面
53 レンズアレイユニット
100 レンズユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の接合面を有する第1の光学部材と、
微粒子を含む接着剤を介して前記第1の接合面と所定の接着厚で接合される第2の接合面を有する第2の光学部材と、
を有し、
前記微粒子の粒径dが以下の式を満たす値であることを特徴とする光学ユニット。
D>d≧D/3
但し、
D:第1の光学部材と第2の光学部材との接着厚
【請求項2】
前記第1の接合面と前記第2の接合面とが前記接着剤を介して接合された状態において、前記第1の接合面と前記第2の接合面とは離間していることを特徴とする請求項1記載の光学ユニット。
【請求項3】
前記微粒子は球形であることを特徴とする請求項1又は2記載の光学ユニット。
【請求項4】
前記微粒子は透明な樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光学ユニット。
【請求項5】
前記微粒子は着色された樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光学ユニット。
【請求項6】
前記第1の光学部材及び前記第2の光学部材の少なくとも一方は、ウエハレンズであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の光学ユニット。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の光学ユニットと、
前記光学ユニットを透過した光を受光する受光素子と、
を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項8】
第1の光学部材に設けられた第1の接合面、及び第2の光学部材に設けられた第2の接合面の少なくとも一方に微粒子が混入された接着剤を塗布する塗布工程と、
前記第1の接合面と前記第2の接合面とを前記微粒子に接触させるように相対的に近接させる近接工程と、
前記微粒子に接触された前記第1の接合面と前記第2の接合面とを相対的に離間方向に移動させることにより、前記第1の光学部材と前記第2の光学部材との接着厚を調整する調整工程と、
を有することを特徴とする光学ユニットの製造方法。
【請求項9】
第1の光学部材に設けられた第1の接合面、及び第2の光学部材に設けられた第2の接合面の少なくとも一方に接着剤を塗布する塗布工程と、
前記接着剤が塗布された領域に微粒子を散布する散布工程と、
前記第1の接合面と前記第2の接合面とを前記微粒子に接触させるように相対的に近接させる近接工程と、
前記微粒子に接触された前記第1の接合面と前記第2の接合面とを相対的に離間方向に移動させることにより、前記第1の光学部材と前記第2の光学部材との接着厚を調整する調整工程と、
を有することを特徴とする光学ユニットの製造方法。
【請求項10】
前記微粒子は球形であることを特徴とする請求項8又は9記載の光学ユニットの製造方法。
【請求項11】
前記微粒子は透明な樹脂により形成されていることを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載の光学ユニットの製造方法。
【請求項12】
前記微粒子は着色された樹脂により形成されていることを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載の光学ユニットの製造方法。
【請求項13】
前記第1の光学部材及び前記第2の光学部材の少なくとも一方は、ウエハレンズであることを特徴とする請求項8から12のいずれかに記載の光学ユニットの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図11E】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−247569(P2012−247569A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−118263(P2011−118263)
【出願日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(303000408)コニカミノルタアドバンストレイヤー株式会社 (3,255)
【Fターム(参考)】